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モンデリーズ・インターナショナル MDLZ

世界首位のビスケットと世界 2 位のチョコを持ち、カカオ高で利益が削られた谷にある。k 8.0% の利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は中立の価値とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)51.08 ドル663 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)65.2 ドル846 億ドル差 −21.6%
10 年後から見ると やや割高 価値 51.08 ドル663 億ドル · 差 −21.6% · 期待の年率 +3.9%
期待の年率リターン(10 年)+3.9%資本コスト比 −4.1 pt
推定の資本コスト8.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.0% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

モンデリーズ・インターナショナルは、オレオ・リッツ・キャドバリー・ミルカ・トブラローネ・トライデント・サワーパッチなどを 150 か国以上で売る世界最大級のスナック会社である。2025 年 12 月期の売上は 385 億ドル(+5.8%)で、内訳はビスケット・焼き菓子 48%、チョコレート 33%、ガム・キャンディ 10%。調整後の営業利益は 51 億ドル(営業利益率 13.2%)と、前年の 16% 台から落ちた。原因はカカオの高騰で、チョコレートの粗利益率が 2025 年第 4 四半期に 28.2%(前年同期 38.6%)まで下がった。会計上の純利益 24 億ドルは、デリバティブの時価評価損 13 億ドルが重なった一時的な低さで、一時要因を除いた正常化の純利益は約 37 億ドルと見る。

2026 年は有機的売上 +2% 以上の見通しに上げた一方、広告の二桁増とカカオ費用の遅れた流入で、上期の調整後営業利益は −9.5%。経営陣は 2027 年からカカオ正常化で利益が戻ると言う。新興国が伸び(中南米 +8.4%、AMEA +7.1%)、欧州はチョコの数量が減り −3.5%、北米は +3.4% と分かれている。

バリュー投資の観点では、事業の質は高いが、利益率の谷と数量の弱さ(GLP-1、自社ブランド、猛暑)が値段の読みを難しくしている。資本コスト 8.0%(基本 8.0% + quality 0%)、自己資本 ROE 約 18%、長期の g 3%(先進国の数量の弱さを入れて物価より低く)の利益ベースの正当化 PER は来年の利益に約 15 倍で、カカオと数量の弱さで利益が振れるのでその 8.5 割を使い、10 年目の利益に約 13.4 倍。10 年後の中立は売上 562 億ドル、営業利益率 15.1%、純利益 60.8 億ドル、時価総額約 817 億ドル(今とほぼ同じ)。現在の時価総額 830 億ドルは正常化利益の約 22 倍で、中立の 10 年後の値と同じ水準にあり、確率を悲観側に寄せた総合では今を約 20% 下回る、やや割高と出る。k − g は 5% で、k が 1% 上がれば倍率は 2 割弱下がる。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、モンデリーズは「10 年後も存在し、今と同じ強さを保つ」公算が大きい事業である。ビスケットとチョコは各国の習慣で、新技術に置き換わりにくい。堀は広いが、広がっているとは言えない:自社ブランドと量販の集約、GLP-1 が数量の成長を削る。

オーナー利益は、正常化の純利益約 37 億ドルから、設備投資が減価償却をやや上回る分と株式報酬を引いて約 32 億ドル。今の時価総額 830 億ドルはその約 26 倍で、PER 22 倍(正常化)よりやや重い。資本配分は、配当と買収を堅実に保ち、2025 年に借金で自社株買いを増やした点だけは割高だった。値段は利益の谷で測ると高く見え、利益が戻っても妥当な水準にとどまる。ROE 約 18%・g 3%・k 8% の式の値は来年の利益に約 15 倍で、数量が増えない先進国は g を物価より低い 3% に置いて式に入れ、カカオに左右される利益率は筋書きと確率で表し、倍率はその 8.5 割に置いた。中立の 10 年後の時価総額約 817 億ドルに配当を足すと年率は約 4%、楽観で約 8%、やや悲観で約 1% と上下の幅が大きい。確信度は中程度で、安全域は薄く、今の値段は利益の戻りが進むことを前提にしている。

何で稼ぐ会社か

モンデリーズは地域 4 つで稼ぐ。最大は欧州(FY2025 売上 150 億ドル、セグメント営業利益率 12.1%、前年 15.5%)で、ミルカ・キャドバリー・トブラローネのチョコ、LU・トスカーノのビスケット、フィラデルフィアのチーズを持つ。次に北米(107 億ドル、17.8%、前年 22.8%)で、オレオ・リッツ・チップスアホイ・クリフバーなどのビスケットと菓子。AMEA(79 億ドル、12.4%、前年 16.3%)は中国・インド・東南アジア・中東の成長市場で、ビスケットとチョコが中心。中南米(49 億ドル、11.6%)は価格改定が通りやすい高インフレ国が多く、2026 年第 2 四半期の価格寄与が +7.9 ポイントだった。

収益の仕組みは、数量 × 単価。数量は人口・所得・間食の頻度で決まり、単価は値上げとミックス(高価格品への切り替え)で動く。原料のコストはカカオ・砂糖・小麦・パーム油・エネルギーで、カカオは半年〜1 年のヘッジで費用に流れるため、価格の山谷から遅れて利益に効く。製造は自社工場が中心で、設備投資は売上の 4% 前後、フリーキャッシュフローは 2026 年に約 30 億ドルの見通し。売上の約 4 割が新興国で、為替の変動を受けやすい(筋書きでは為替を動かさない)。

セグメント別の営業利益は本社費・無形資産償却・時価評価を除いた値で、全社の調整後営業利益との差(約 −2 億ドル)を調整欄に置いた。数量は開示されないため、販売トン数を売上と平均単価(1 キロあたり)から推定した。

優良さと弱いところ

堀は 4 つある。第 1 にブランド:オレオはビスケットの世界の象徴で、キャドバリー・ミルカは欧州と英連邦でチョコの指名買いを受ける。会社の資料(ユーロモニター 2024)ではビスケットで世界 1 位(約 17%)、チョコレートで 2 位(約 12%)。第 2 に流通:150 か国の小売の棚と、インド・中国・インドネシアの小売店まで届く配送網で、新興国の間食を握る。第 3 に規模:広告・研究開発・原料の購買量で、中堅のブランドや自社ブランドより優位。第 4 に買収で作った成長の足場:クリフバー・リコリーノ・キパイタ(ともに 2022 年)など。

資本効率は中程度。ROE は 2023〜24 年に 17% 前後、2025 年は一時要因で 9.5%、正常化で約 14%。営業利益率は 2017 年の 17% が最高で、2025 年は 12.7%(会計上)。ハーシーの 2025 年の 12.6%(目標は 20%)、クラフト・ハインツの 18.9%、ゼネラル・ミルズの 15.1% と比べ、利益率は低くはないが首位ではない。経営は 2017 年から会長兼 CEO のディルク・ヴァン・デ・プット氏。2026 年 6 月に AB InBev の会長にも就いたが、モンデリーズの職は続ける(出典:RetailDetail)。2026 年 7 月に CFO にアミット・バナティ氏が就いた。

弱みは 3 つ。(1) カカオ・砂糖への依存:2025 年に粗利益率が 10 ポイント下がった。(2) 数量の弱さ:欧州のチョコは 2026 年第 2 四半期も数量減、GLP-1 の普及(米国の成人の 13.1%)で間食の頻度が減る。(3) 価格弾力性の上昇:値上げ後の数量の落ちが通常の 0.4〜0.5 から 0.7〜0.8 に上がった(業界ノート)。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

菓子・スナックは、大手の寡占と無数の地場ブランドが混在する成熟市場である。チョコレートはモンデリーズ・マース・フェレロ・ネスレ・ハーシー・リンツが上位で、ビスケットはモンデリーズ・フェレロ・ペプシコ(クエーカー・フリトレー)・各地の地場に自社ブランドが競る。市場全体の数量は先進国でほぼ横ばい〜微減、新興国で年 +2〜4%。業界ノートの置き方(菓子:数量 年 +0.5%・単価 年 +3.0%)に沿うが、モンデリーズは地域の差が大きい。

構造の変化は 4 つ。第 1 にカカオ:2024〜25 年の高値から 2026 年 10 月は 1 トン 5,100〜5,800 ドルまで下がり、ICE の在庫は 2.25 年ぶりの高水準。ただし高値のヘッジが 2026 年の費用に残り、利益の戻りは 2027 年以降。第 2 に GLP-1:食欲を抑え、間食・菓子の頻度を減らす。第 3 に自社ブランドと量販への集約。第 4 に規制:食品添加物・砂糖・超加工食品への風当たり。

循環のどこにいるか:利益率は谷、売上は物価分だけ伸びている「谷の途中」。同業ではハーシーが 2026 年に売上 +4.5〜5% の見通しでカカオ高の価格改定を維持し、クラフト・ハインツ・ゼネラル・ミルズは減損で赤字に見えるほど数量が縮んでいる。モンデリーズは数量が先進国で弱く、新興国で強い。業界ノートが書く再編(ハーシーへの買収の打診)は、2024 年末にハーシー財団(議決権約 80%)が低すぎるとして断った。

資本政策と M&A

還元は配当が主役。FY2025 は配当 25 億ドルと自社株買い 24 億ドル(計 49 億ドル)で、FCF 32 億ドルを上回り、借金で補った(純負債 198 億ドル、時価総額の 24%)。2026 年は景気と利益の谷を見て買い戻しを絞り、上期の自社株買いは 2 億ドル(前年同期 17 億ドル)、配当は +4% に増やした。90 億ドルの自社株買い枠(2027 年まで)はあるが、利益が戻るまで使い切らない。株数は 2025 年に 3.5% 減ったが、これは買い戻しの多い年の値で、今後は年 0.5〜1% の減少と置く。

買収は小粒が中心で、2022 年のクリフバー(約 29 億ドル)・リコリーノ・キパイタ、その後も新興国の小粒の買収。大型の再編は、2016 年のハーシー(230 億ドルの提案)と 2024 年末の打診がどちらも断られた。会社は「小粒の買収に集中する」と言い、大型案件の確率は低いと見る。2026 年 8 月にはバーンスタインが「逆にハーシーがモンデリーズを買う」筋書きを論じたが、近い時期は否定している。借金の借り換えで年 2〜3 億ドルの利払い増(税引前)を見込む。 なお、決算期末後に実行済みの自社株買い 2.1 億ドル(10-Q・2026 年 1〜6 月)は、今の株数(時価総額)に反映済みなので、10 年の還元(payout_oku)からは除いてある。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

カカオは 2024 年 12 月の約 1 万ドルから 2026 年 10 月に 5,000〜5,800 ドルへほぼ半値になり、ICE の在庫は 2.25 年ぶりの高水準。高値のヘッジが 2026 年の費用に残っているだけで、2027 年から粗利益率は戻る。経営陣も 2027 年に利益の伸びが強まると言う。2024 年の営業利益率は 16% 台で、2025 年の 13.2%・2026 年の約 12% は谷。谷の利益で値段を測れば高く見えるが、正常化の純利益 37 億ドルから 10 年で 60 億ドル台に進むのは難しくない。

数量にも芽がある。AMEA は上期の有機的売上 +9.3%、中南米は +6.7%、北米は第 2 四半期 +3.4% で、新興国は売上の約 4 割に達する。欧州も「シェアの動きに前向きな兆し」と経営陣が語り、チョコの数量減が和らぎ始めた。広告の二桁増は将来の数量を買う投資で、利益の谷の一部は自ら選んだもの。

資本コスト 8% でも、ROE 16〜18% の成熟企業の式の値は来年の利益に 15 倍前後。利益が戻れば、今の時価総額 830 億ドルは中立の 10 年後の値(817 億ドル)と同じ水準で、配当と自社株買いの分だけ報われる。

慎重な見方

カカオが半値になっても、利益が戻る保証はない。高値で値上げした商品に消費者が反応し、価格弾力性が 0.4〜0.5 から 0.7〜0.8 に上がった。カカオが下がれば、小売は値下げか販促の増額を求め、自社ブランドに棚を取られる。ヘッジの費用が消える頃には、値戻しの原資も消える。

数量の逆風は続く。米国の成人の 13.1% が GLP-1 を使い、加工食品の数量は 1.4〜3.4% 減る。欧州のチョコは 2026 年第 2 四半期も数量が減り(欧州の売上 −3.5%)、猛暑のせいにするのは都合がよい。FY2025 の欧州の営業利益は 12% 減った。会計上の PER 33.9 倍は一時要因で、正常化でも 22 倍は、k 8% の式の値(15 倍前後)を上回る。

資本配分にも疑いがある。2025 年は FCF 32 億ドルを超える 49 億ドルを還元し、借金が増えた。ハーシー買収の打診は断られたが、また大型案件に動けば、価格が高いまま成長を買う失敗になりうる。ROE 14〜16% の会社の式の値は、k 8% でも来年の利益に 14〜15 倍にとどまり、k が 1% 上がればさらに 1〜2 割下がる。

どちらに重みを置いたか

強気の主張は、カカオの下落という数字の裏付けと、新興国の数量の強さが強い。慎重な見方は、数量の弱さ(欧州・GLP-1)と、式の値が今の値段と同じ水準にとどまる点が強い。双方を取り入れ、中立の利益率の回復は 2024 年の水準(16%)の手前(10 年後 15.1%)に止め、倍率は利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(10 年後の中立 13.4 倍)に置き、長期の g を 3% に抑えた。確率は中立を最も厚く(10 年 38%)、悲観を 10% とし、楽観と悲観はほぼ対称(10% 対 10%)。総合の差は約 −20% で「やや割高」と出る。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 63.74 ドル827 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 31.68 ドル411 億ドル)。 今の値に割り戻すと 51.08 ドル663 億ドル、今との差 −21.6%、 期待の年率 +3.9%(資本コスト 8.0%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 100.85 ドル1,309 億ドル 40.67 ドル528 億ドル +117.1% +8.1% 14.15 ドル184 億ドル
やや楽観 22% 83.80 ドル1,088 億ドル 36.36 ドル472 億ドル +84.3% +6.3% 26.43 ドル343 億ドル
中立 38% 62.96 ドル817 億ドル 32.04 ドル416 億ドル +45.7% +3.8% 36.10 ドル469 億ドル
やや悲観 20% 43.91 ドル570 億ドル 26.49 ドル344 億ドル +8.0% +0.8% 14.08 ドル183 億ドル
悲観 10% 25.10 ドル326 億ドル 21.41 ドル278 億ドル −28.7% −3.3% 4.65 ドル60 億ドル
加重平均100% 63.74 ドル827 億ドル31.68 ドル411 億ドル +46.4% +3.9% 95.42 ドル1,239 億ドル

今の株価時価総額 65.19 ドル846 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。

楽観 10% 楽観:新興国が半分に迫り、営業利益率 17% 利益 81 億ドル · PER 16.1 倍 · 株価時価総額 100.85 ドル1,309 億ドル

2035 年 12 月期、新興国(AMEA・中南米)で数量が年 +2.5〜3.2% 伸び、売上に占める新興国が 5 割近くに増える。カカオは 4,000〜5,000 ドルで安定し、粗利益率が 2024 年を超える。北米・欧州は数量が年 +0.7〜0.8% と微増で、オレオとキャドバリーが高価格品へのミックスを進める。売上は 645 億ドル(今の約 1.7 倍)、調整後営業利益は 111 億ドル(営業利益率 17.2%)、純利益 81.1 億ドル。営業利益率はハーシーの目標(20%)には届かないが、クラフト・ハインツ(18.9%)に迫る。買収は小粒を続け、配当と自社株買いで 10 年の正味還元は約 528 億ドル。PER 16.1 倍は、ROE 約 24%・g 3.5%・k 8% の式の 9 割の値。10 年全部がうまくいく確率は 1 割。

  • 欧州:数量 211(販売トン数(万トン、推定))× 価格 11(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 229 億ドル・営業利益 39 億ドル。数量 +0.8%/年・単価 +3.5%/年
  • 北米:数量 161(販売トン数(万トン、推定))× 価格 10(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 162 億ドル・営業利益 36 億ドル。数量 +0.7%/年・単価 +3.5%/年
  • アジア・中東・アフリカ(AMEA):数量 206(販売トン数(万トン、推定))× 価格 7.68(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 158 億ドル・営業利益 26 億ドル。数量 +3.2%/年・単価 +3.8%/年
  • 中南米:数量 134(販売トン数(万トン、推定))× 価格 7.12(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 96 億ドル・営業利益 13 億ドル。数量 +2.5%/年・単価 +4.3%/年

倍率:ROE 23.8%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 15.9%、g 3.5%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 17.3 倍(来年の利益に対して)。事業が好調に戻る筋書きだが、カカオと数量の弱さで利益が振れるので上限の 9 割。上限の 9.0 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 16.1 倍。時価総額 = 純利益 81 億ドル × 16.1 倍 = 1309 億ドル。

確率:新興国の数量と高価格品のミックスが重なる筋書き。10 年全部がうまくいく確率は 1 割。

やや楽観 22% やや楽観:営業利益率 16% に戻り、数量は新興国が先導 利益 71 億ドル · PER 15.3 倍 · 株価時価総額 83.80 ドル1,088 億ドル

2035 年 12 月期、AMEA の数量が年 +2.6%、中南米が +1.8% で伸び、先進国は横ばい。カカオは 5,000 ドル前後で、営業利益率は 16% 台に戻る。売上は 602 億ドル、調整後営業利益は 98 億ドル(16.2%)、純利益 71.0 億ドル。GLP-1 と自社ブランドの逆風は、新商品とミックスの改善で吸収する。競合のフェレロ・マースとは棚の取り合いが続くが、シェアは保つ。10 年の正味還元は約 470 億ドル。PER 15.3 倍は、ROE 約 21%・g 3.5%・k 8% の式の 8.8 割の値。

  • 欧州:数量 203(販売トン数(万トン、推定))× 価格 11(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 214 億ドル・営業利益 34 億ドル。数量 +0.4%/年・単価 +3.2%/年
  • 北米:数量 153(販売トン数(万トン、推定))× 価格 9.95(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 152 億ドル・営業利益 33 億ドル。数量 +0.2%/年・単価 +3.4%/年
  • アジア・中東・アフリカ(AMEA):数量 194(販売トン数(万トン、推定))× 価格 7.61(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 148 億ドル・営業利益 23 億ドル。数量 +2.6%/年・単価 +3.7%/年
  • 中南米:数量 126(販売トン数(万トン、推定))× 価格 7.05(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 88 億ドル・営業利益 11 億ドル。数量 +1.8%/年・単価 +4.2%/年

倍率:ROE 20.8%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 14.4%、g 3.5%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 16.8 倍(来年の利益に対して)。利益率が 16% に戻る筋書き。カカオと数量で利益が振れる分を割り引いた。上限の 8.8 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 15.3 倍。時価総額 = 純利益 71 億ドル × 15.3 倍 = 1088 億ドル。

確率:利益率が 16% 台に戻り、新興国が伸びる筋書き。

中立 38% 中立:売上は年 +3.8%、営業利益率 15%、倍率は式どおり 利益 61 億ドル · PER 13.4 倍 · 株価時価総額 62.96 ドル817 億ドル

2035 年 12 月期、数量は欧州 横ばい・北米 年 −0.3%・AMEA +2.0%・中南米 +1.2%、単価は欧州 +3.0%・北米 +3.2%・AMEA +3.5%・中南米 +4.0%(物価 3.5% に対し、先進国は自社ブランドの圧力でやや下、新興国は高インフレでやや上)。売上は 562 億ドル(今の約 1.46 倍、年 +3.8%)、調整後営業利益は 85 億ドル(営業利益率 15.1%、2024 年の 16% には戻らない)、純利益 60.8 億ドル(正常化の 37 億ドルの約 1.6 倍)。競合との比較では、利益率は業界ノートが置く 15% で、ハーシー 20% とクラフト・ハインツ 18% の中間より下。ブランドの強さは保つが、価格を決める力は物価に追いつかない。10 年の正味還元は約 420 億ドル。PER 13.4 倍は、ROE 約 18%・g 3%・k 8% の式の 8.5 割の値。

  • 欧州:数量 195(販売トン数(万トン、推定))× 価格 10(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 202 億ドル・営業利益 30 億ドル。数量 +0%/年・単価 +3%/年
  • 北米:数量 146(販売トン数(万トン、推定))× 価格 9.76(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 142 億ドル・営業利益 28 億ドル。数量 -0.3%/年・単価 +3.2%/年
  • アジア・中東・アフリカ(AMEA):数量 183(販売トン数(万トン、推定))× 価格 7.46(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 136 億ドル・営業利益 20 億ドル。数量 +2%/年・単価 +3.5%/年
  • 中南米:数量 118(販売トン数(万トン、推定))× 価格 6.91(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 82 億ドル・営業利益 10 億ドル。数量 +1.2%/年・単価 +4%/年

倍率:ROE 17.8%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 12.9%、g 3.0%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 15.4 倍(来年の利益に対して)。カカオと数量の弱さで利益が振れるので上限の 8.5 割。上限の 8.5 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 13.4 倍。時価総額 = 純利益 61 億ドル × 13.4 倍 = 817 億ドル。

確率:業界ノートの置き方(菓子:数量 年 +0.5%・単価 年 +3.0%、営業利益率 15%)に合わせ、モンデリーズの地域差を反映。議論で最も厚い。

やや悲観 20% やや悲観:先進国の数量が縮み、営業利益率 13〜14% 利益 47 億ドル · PER 12.2 倍 · 株価時価総額 43.91 ドル570 億ドル

2035 年 12 月期、先進国の数量が年 −0.8% で縮み、単価は欧州 +2.5%・北米 +2.7% と物価を下回る。AMEA の数量は +0.8% まで鈍り、中南米は横ばい。売上は 495 億ドル、調整後営業利益は 67 億ドル(13.5%)、純利益 46.6 億ドル。ハーシーが値上げと新商品でシェアを広げる一方、モンデリーズはクラフト・ハインツ型の「数量が縮む大手ブランド」へ寄る。10 年の正味還元は約 350 億ドルにとどまる。PER 12.2 倍は、ROE 約 14%・g 2.5%・k 8% の式の 8.5 割の値。

  • 欧州:数量 180(販売トン数(万トン、推定))× 価格 9.86(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 177 億ドル・営業利益 24 億ドル。数量 -0.8%/年・単価 +2.5%/年
  • 北米:数量 138(販売トン数(万トン、推定))× 価格 9.29(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 129 億ドル・営業利益 23 億ドル。数量 -0.8%/年・単価 +2.7%/年
  • アジア・中東・アフリカ(AMEA):数量 162(販売トン数(万トン、推定))× 価格 7.25(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 118 億ドル・営業利益 15 億ドル。数量 +0.8%/年・単価 +3.2%/年
  • 中南米:数量 105(販売トン数(万トン、推定))× 価格 6.72(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 71 億ドル・営業利益 8 億ドル。数量 +0%/年・単価 +3.7%/年

倍率:ROE 13.9%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 11.0%、g 2.5%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 14.0 倍(来年の利益に対して)。悲観側も純利益と ROE から式で出し、市場の倍率は使わない。上限の 8.5 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 12.2 倍。時価総額 = 純利益 47 億ドル × 12.2 倍 = 570 億ドル。

確率:先進国の数量が縮み続け、価格を決める力が衰える筋書き。

悲観 10% 悲観:数量の構造減と減損、営業利益率 10% 台前半 利益 29 億ドル · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 25.10 ドル326 億ドル

10 年で構造的に負ける筋書き。GLP-1・超加工食品の規制・自社ブランドで先進国の数量が毎年 −2%、AMEA も年 −0.8% と鈍り、単価は物価を下回る年 +2〜3%。売上は 417 億ドルと今の約 1.1 倍にとどまり、調整後営業利益は 44 億ドル(営業利益率 10.4%)、純利益 28.6 億ドル。クラフト・ハインツやゼネラル・ミルズの 2025 年のように、ブランドの減損(約 40 億ドルを自己資本から引いた)が続く。倍率は、構造的に負けて成長が g 2% に落ちた姿を式で解いた値の 8.5 割で PER 11.4 倍、時価総額は約 326 億ドル(減損を引いた自己資本 約 260 億ドルに対し PBR 約 1.2 倍)。10 年の正味還元は約 278 億ドル。

  • 欧州:数量 159(販売トン数(万トン、推定))× 価格 9.39(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 150 億ドル・営業利益 16 億ドル。数量 -2%/年・単価 +2%/年
  • 北米:数量 123(販売トン数(万トン、推定))× 価格 8.68(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 106 億ドル・営業利益 15 億ドル。数量 -2%/年・単価 +2%/年
  • アジア・中東・アフリカ(AMEA):数量 138(販売トン数(万トン、推定))× 価格 7.11(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 98 億ドル・営業利益 10 億ドル。数量 -0.8%/年・単価 +3%/年
  • 中南米:数量 95.0(販売トン数(万トン、推定))× 価格 6.59(1 キロあたり平均単価(ドル))→ 売上 63 億ドル・営業利益 6 億ドル。数量 -1%/年・単価 +3.5%/年

倍率:ROE 10.9%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 普通 1/2、RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 9.5%、g 2.0%(事業の数量 × シェア × 価格から出した値。ROE から出していない)で、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 13.1 倍(来年の利益に対して)。悲観側も純利益と ROE から式で出し、市場の倍率は使わない。上限の 8.5 割に置いた。10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 11.4 倍。時価総額 = 純利益 29 億ドル × 11.4 倍 = 326 億ドル。

確率:GLP-1・規制・自社ブランドで構造的に負ける筋書き。確率は 1 割。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

欧州

ミルカ・キャドバリー・トブラローネのチョコ、LU・トスカーノのビスケット、フィラデルフィアのチーズ。会社最大で売上の約 39%、チョコの比率が最も高く、カカオ高の打撃が最も大きい。

数量販売トン数(万トン、推定)価格1 キロあたり平均単価(ドル)売上営業利益
今 2025/12 195 7.70 150 18
10 年後 中立 195 10 202 30

取り方:FY2025 売上 150.3 億ドル(+12.9%)を、約 195 万トン × 1 キロ 7.7 ドル前後と置いた推定(rev_factor 0.1 = 万トン × ドル/キロ × 1,000 万 ÷ 1 億)。セグメント営業利益 18.2 億ドル(12.1%、前年 15.5%)はそのまま写した。2026 年第 2 四半期の売上は −1.0%(有機 −3.5%、チョコの数量減)。

北米

オレオ・リッツ・チップスアホイ・クリフバー・サワーパッチ・トライデント。ビスケットと菓子が中心で、利益率が最も高い。

数量販売トン数(万トン、推定)価格1 キロあたり平均単価(ドル)売上営業利益
今 2025/12 150 7.12 107 19
10 年後 中立 146 9.76 142 28

取り方:FY2025 売上 106.8 億ドル(−2.1%)を、約 150 万トン × 1 キロ 7.1 ドル前後と置いた推定。セグメント営業利益 19.0 億ドル(17.8%、前年 22.8%)。2026 年第 2 四半期の有機的売上は +3.4%、経営陣は下期を強いと言う。

アジア・中東・アフリカ(AMEA)

中国・インド・インドネシア・中東・アフリカのビスケット(オレオ・キャドバリー・ベルヴィータ)とチョコ。成長の源。

数量販売トン数(万トン、推定)価格1 キロあたり平均単価(ドル)売上営業利益
今 2025/12 150 5.29 79 10
10 年後 中立 183 7.46 136 20

取り方:FY2025 売上 79.3 億ドルを、約 150 万トン × 1 キロ 5.3 ドル前後と置いた推定。セグメント営業利益 9.9 億ドル(12.4%、前年 16.3%)。2026 年上期の有機的売上は +9.3%。

中南米

ブラジル・メキシコ・アルゼンチンなど。ビスケット・チョコ・キャンディ(リコリーノ)。高インフレで価格改定が通りやすい。

数量販売トン数(万トン、推定)価格1 キロあたり平均単価(ドル)売上営業利益
今 2025/12 105 4.67 49 6
10 年後 中立 118 6.91 82 10

取り方:FY2025 売上 49.0 億ドルを、約 105 万トン × 1 キロ 4.7 ドル前後と置いた推定。セグメント営業利益 5.7 億ドル(11.6%、前年 10.8%)。2026 年第 2 四半期の有機的売上は +8.4%(価格 +7.9・数量 +0.5)。

リスクと懸念

利益率の谷が戻らない

2025 年の調整後営業利益率は 13.2%、2026 年上期は 12.4%。経営陣は 2027 年から戻ると言うが、カカオが下がっても小売は値下げ・販促を求め、広告の二桁増が続けば戻りは遅れる。正常化 PER 22 倍は、利益が戻ることを前提にしている。

カカオと原料の再上昇

カカオは 2026 年 10 月に 1 トン 5,100〜5,800 ドルで、2024〜25 年の高値から半分。2026/27 年の西アフリカの作柄への懸念で再び動く。ヘッジは半年〜1 年かけて費用に出るため、急な再上昇は利益率を数四半期遅れて削る。砂糖・パーム油・エネルギー・中東の紛争による輸送費も効く。

数量の弱さ(GLP-1・猛暑・自社ブランド)

米国の成人の 13.1% が GLP-1 を使い、加工食品の数量が 1.4〜3.4% 減ると見る調査がある。欧州の売上は 2026 年第 2 四半期に −3.5% で、猛暑によるチョコの減が理由だと経営陣は言うが、価格弾力性は 0.7〜0.8 まで上がった。値上げが数量を削る局面は続きうる。

欧州への集中

売上の約 39% が欧州で、チョコの比率が高く、カカオ高の打撃が最も大きかった(FY2025 のセグメント営業利益 −12%)。欧州でフェレロ・リンツ・自社ブランドにシェアを失えば、全社の利益率が下がる。経営陣は「シェアに前向きな兆し」と言うが、まだ数字で確認できない。

大型買収の失敗

ハーシーへの打診は 2024 年末にハーシー財団が断り、2016 年の 230 億ドルの提案も断られた。再び大型案件に動けば、割高な価格で成長を買い、借金(純負債 198 億ドル、時価総額の 24%)が増える。会社は小粒の買収が中心と言うが、方針は変わりうる。

経営の人事

ヴァン・デ・プット氏は 2026 年 6 月に AB InBev の会長にも就き、モンデリーズの会長兼 CEO を続ける(出典 RetailDetail)。2026 年 7 月に新しい CFO(アミット・バナティ氏)が就いた。兼務が長期化すると、後継者の計画や資本配分に影響が出る可能性がある。

規制・食品添加物・為替

超加工食品・砂糖・着色料への規制や課税が進めば、数量とミックスに効く。売上の約 4 割が新興国のため、現地通貨安は数量と利益に効く(筋書きでは為替を動かさない)。関税は原料(カカオ・砂糖)の輸入にも効く。

今後の分かれ目

欧州のチョコの数量減が 2 四半期連続で縮小し、有機的売上がプラスに戻る
シェアが戻り始めた。楽観・やや楽観の確率を上げてよい。倍率は式の値(15 倍前後)の 8.5 割を保てる。
調整後の粗利益率が 36% を超え、2027 年の営業利益率が 15% に達する
利益の戻りが経営陣の言う通りに進んだ。中立の営業利益率を 1 ポイント上げ、やや楽観寄りに確率を寄せる。
カカオが 1 トン 8,000 ドルを超えて再上昇する
ヘッジの費用が 2027 年に再び利益を削る。中立の営業利益率が 1.5〜2 ポイント下がり、やや悲観の確率を上げる。
北米のビスケットの有機的売上が 2 四半期連続でマイナスになる
最も利益率の高い北米の価格決定力が衰えた。北米の営業利益率 20% を 17% へ下げ、やや悲観・悲観の確率を上げる。
ハーシーへの再度の買収提案が出る、または 100 億ドル超の大型買収を発表する
割高な買収・借金の増加で価値を壊す可能性。資本配分の評価を下げ、悲観の確率を上げて見直す。
米国で超加工食品への課税・表示の義務化が決まる
ミックスと数量の両方が下がる。先進国の数量を年 −1% 下方に直し、長期の g を下げて見直す。

見ておくもの

  • 調整後の粗利益率と営業利益率(四半期ごと、2027 年に 15% へ戻るか)
  • 欧州のチョコの数量・有機的売上とシェア(ネルセン・IRI など)
  • カカオ先物と ICE の在庫、ヘッジの玉の残り
  • AMEA・中南米の有機的売上(価格と数量の内訳)
  • 北米のビスケットの数量と自社ブランドの占有率
  • 自社株買いの再開(90 億ドル枠の消化)と純負債
  • ハーシー・フェレロ・マースの動きと M&A の報道

倍率と資本コストの決め方

今の PER(会計上 33.9 倍、正常化で約 22 倍)を見る前に、4 つの地域を販売トン数 × 平均単価(1 キロあたり)で積み、地域ごとのセグメント営業利益率から営業利益を作り、本社費(−2 億ドル台)と利払い増を入れて純利益を出した。倍率は k 8.0%(基本 8.0% + quality 0%)の式 (1 − g/RONIC) ÷ (k − g) × (1 + g) で置き、上限の 8.5〜9 割(カカオと数量で利益が振れる分)に置いた。数量の弱さは長期の g 3% に入れ、式の外の割り引きはしない。ROE はのれんと純負債を除いた事業の ROE(約 18〜21%)、純負債は 1 ドルずつ引く。純利益は調整後の営業利益から作り、無形資産の償却(年 1〜2 億ドル)だけ戻した値。悲観側も純利益と ROE から式で出し、過去の PER・PBR は使っていない。

資本コスト 8.0% = 無リスク金利 5% + β 0.60 × 5%。k = 基本 8.0% + quality 0% = 8.0%。必需品の菓子・スナックで景気の波は小さく、個別のリスク(カカオ・数量・大型 M&A)は k に足さず、筋書きと確率に入れた。

同じ業種(生活必需品)の AI 分析

適正 クロロックスCLX 漂白剤・猫砂・ごみ袋・ピュレルの必需品ブランド。ERP 移行の傷・CEO 交代・借入増が重なり利益が谷にあるが、k 8.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +8.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 マコーミックMKC 調味料で世界首位の安定事業。米国の数量は弱いが、k 8.25% の利益ベースの正当化 PER(その 8.5 割)で測った値は今の時価総額を上回り、ユニリーバ統合を除いた単体ではやや割安 本質価値との差 +6.8% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 ペプシコPEP 飲料とスナックの二本柱だが、値下げと原料高で北米の利益が痩せている。利益ベースの正当化 PER(その 8.5 割)で測ると、本質価値は今の値段とほぼ同じで適正 本質価値との差 −4.7% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 クローガーKR 米国最大の伝統的な食品スーパー。占有率を毎年失う薄利の成熟事業だが、食料品は落ちにくく、利益ベースの正当化 PER(その 8 割)で見ると今の値段は適正 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +5.8%) 適正 ターゲットTGT 縮んだ総合量販が立て直しに投資する局面。成功すれば倍率以上に利益が戻り、競合に負ければ構造的に縮む。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は適正 本質価値との差 −6.9% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 ゼネラル・ミルズGIS 数量が縮み利益が 2 期続けて落ちた大手ブランド。価格投資は一巡したが、借金の重さを k に入れて確率を慎重側に厚くすると、本質価値は今の時価総額とほぼ同じで適正 本質価値との差 −9.7% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 タイソン・フーズTSN 牛肉の赤字を鶏肉と加工食品が支える食肉大手。k 9.75% の正当化 PER(弱い堀で下限の 1 ÷ k に近い)で測ると、中立の価値は今を上回るが、期待の年率は k を下回り、適正 本質価値との差 −10.1% · 10 年 やや割高(年 +6.6%) やや割高 キンバリークラークKMB ハギーズ・クリネックスの北米首位と、IFP 売却後の身軽な形。北米の価格投資と中国の失速はあるが、k 8.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 15 倍)は今の PER 17 倍と近く、値段は適正 本質価値との差 −13.2% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ホーメル・フーズHRL 豚肉の原価高と撤退で利益が落ちた、配当 127 年の加工肉・外食の会社。借金は軽いが、利益ベースの正当化 PER(その 8 割)で測ると今の時価総額をやや下回り、適正 本質価値との差 −13.7% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 モルソン・クアーズ・ビバレッジTAP 米国ビールの縮小とシェア低下で利益が減る最中。それでも伸びのない会社の式(PER = 1 ÷ k = 10.5 倍)で測ると中立の 10 年後は今とほぼ同じで、確率を重ねるとやや割高 本質価値との差 −14.6% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 ダラー・ツリーDLTR 裁量品が約半分の均一価格店が、多価格化と客層の広がりで利益率 9% 前後に乗せた局面。利益ベースの正当化 PER で測るとやや割高で、関税還付の一過性と客数の弱さから確率も慎重側に厚く置いた 本質価値との差 −18.0% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ブンゲ・グローバルBG 世界最大級の油糧種子の圧搾・穀物商社。2026 年は圧搾利幅が山で、ならした利益に弱い堀の正当化 PER(下限の 1 ÷ k = 10.0 倍)を当てると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 アルトリア・グループMO 数量が毎年 5% 減る紙巻きを値上げで支える高配当の縮む事業。名目の利益は横ばいで、伸びのない会社の正当化 PER(1 ÷ k)で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 コンステレーション・ブランズSTZ モデロ・コロナの輸入ビール一本足。数量が縮む産業で純負債も重いが、伸びのない会社の正当化 PER(1 ÷ k)で測ると、中立の 10 年後は今の 0.94 倍で、還元を足しても資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 −19.0% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 クラフト・ハインツKHC ブランドは強いが数量が毎年縮む会社。k 9.0% の稼ぐ力(純利益 ÷ k)で測ると中立の価値は今の時価総額とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −19.2% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ダラー・ゼネラルDG 農村の小型店の密度で食品の来店頻度を握る会社が、盛り損の削減と改装で利益率を戻す局面。今の値段はやや割高で、利益率の戻りが続くかが価値を分ける 本質価値との差 −20.3% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ハーシーHSY チョコレート首位のブランドが、カカオ高の谷を価格改定で抜けた直後。k 7.5% の利益ベースの正当化 PER で測ると、値段はやや割高 本質価値との差 −22.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 コルゲート・パルモリブCL 歯磨きで世界首位とペット用療法食を持つ超安定企業。北米の数量減は重く、k 7.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 20 倍)で見ると今の PER 25 倍はやや高く、利益の質は高いがやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 コカ・コーラKO 世界最強のブランド原液事業。強い堀の利益ベースの正当化 PER で測っても、k 7.5% では中立の 10 年後が今の約 1.1 倍にとどまり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −25.8% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) やや割高 プロクター・アンド・ギャンブルPG 世界最強の日用品ブランド群だが、PER 24 倍は k 7.5% の利益ベースの正当化 PER(来年の利益に約 19 倍)を上回る。数量の弱さを長期の成長に入れると、値段はやや割高 本質価値との差 −26.2% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 キューリグ・ドクターペッパーKDP JDE ピーツの買収で純負債が時価総額の 6 割になった飲料・コーヒー複合。強い飲料と縮むポッドの綱引きで、借金の重さを k に入れると 10 年の中立は今の約 0.93 倍にとどまり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.2% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) 割高 JM スマッカーSJM コーヒーの値付けと借金返済で利益の底が見えたが、ブランドの堀は広がらず、k 8.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると中立の価値は今とほぼ同じで、確率を悲観側に置いた総合ではやや割高 本質価値との差 −30.6% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 シスコSYY 米国最大の外食向け食品卸。薄利の物流業で価格を決める力は弱いが、規模の経済と AI 効率化で利益は着実に伸びる。利益ベースの正当化 PER で見ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −30.7% · 10 年 割高(年 +3.7%) 割高 ケンビューKVUE タイレノール・リステリン・ニュートロジーナを持つが、数量は縮み、訴訟が再燃。買収条件に連動する株価に安全域は見えず、単体の本質価値はやや下 本質価値との差 −32.1% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 フィリップ モリス インターナショナルPM 紙巻きの減りを煙の出ない製品で埋める成長株。強い堀の利益ベースの正当化 PER でも、資本コスト 7.5% に対して今の値段は割高 本質価値との差 −33.8% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 ブラウン・フォーマンBF-B ジャックダニエルを軸にした酒類の老舗。米国の飲酒減・関税・カナダの棚外しが重いが、財務は軽く、利益ベースの正当化 PER(下限の 1 ÷ k)で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −35.8% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドADM 価格を決める力のない農産物加工の循環株。バイオ燃料の追い風で 2026 年は利益の山。ならした利益に k 9.5% の稼ぐ力(弱い堀の下限 1 ÷ k = 10.5 倍)を当てると、値段は割高 本質価値との差 −36.0% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 ウォルマートWMT 食品の規模・通販・広告で堀は広がる。だが今の PER 43 倍は、強い堀の利益ベースの正当化 PER(約 22 倍)の 2 倍近くで、割高 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 チャーチ・アンド・ドワイトCHD 猫砂・洗濯・オーラルケアの強いブランドを買い足して伸びる必需品の中堅。ウォルマート依存と買収の失敗が影で、k 7.75% の利益ベースの正当化 PER で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −44.3% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 モンスタービバレッジMNST エナジー専業の高採算ブランド。利益ベースの正当化 PER で測っても、中立の 10 年後は今の時価総額の約 0.87 倍にとどまり、今の値段は割高 本質価値との差 −48.0% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 エスティ ローダーEL 高級美容の名門が再建の途中。利益率は戻るが、利益ベースの正当化 PER(k 9.25%・ROE 25% 台で来年の利益に約 14 倍)では今の約 380 億ドルは回復を先取りしており、割高 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 コストコ・ホールセールCOST 会費が利益の半分を生む堀は本物だが、PER 47.6 倍は成熟後の約 2 倍。10 年の年率は資本コスト 7.5% に届かず割高 本質価値との差 −52.4% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 ケーシーズ・ゼネラル・ストアーズCASY 米国 3 位のコンビニ。小さな町の寡占と調理品で伸びる良質な事業だが、燃料粗利が高止まりの今、GAAP の約 36 倍は利益ベースの正当化 PER(約 15 倍)の倍以上で割高 本質価値との差 −62.1% · 10 年 割高(年 −3.1%)

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読んだ資料

  1. モンデリーズ 2025 年 12 月期 第 4 四半期・通期決算
  2. モンデリーズ 2025 年 12 月期 10-K(地域別・カテゴリー別)
  3. モンデリーズ 2026 年第 2 四半期決算(8-K・地域別・見通し)
  4. Mondelez Q2 2026 slides: revenue outlook raised amid reinvestment push(Investing.com)
  5. Mondelez Exploring Hershey Acquisition: Report(CSP Daily News)
  6. AB InBev appoints Mondelez CEO Dirk Van de Put as chairman(RetailDetail)
  7. Cocoa Rebounds Above $5,600(2026-10-08・Cocoa Intel)

分析日 2026-10-16