株譜
AI 銘柄分析 · ガラス・土石製品 · 試作

太平洋セメント 5233

国内の縮む需要を米国と廃棄物処理で埋める会社。稼ぐ力に対し、今の値段はおおむね妥当

割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)6,202 円6,759 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)4,055 円4,419 億円差 +52.9%
10 年後から見ると 割安 価値 6,202 円6,759 億円 · 差 +52.9% · 期待の年率 +11.0%
期待の年率リターン(10 年)+11.0%資本コスト比 +3.7 pt
推定の資本コスト7.2%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.2% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

太平洋セメントは国内首位のセメント会社で、米国のカルポートランドと、資源・環境の事業を抱える。筆者の結論は「ほぼ適正」だ。国内の需要は毎年縮み、その穴を米国と廃棄物処理の伸びで埋める構図だが、資本が重く、資本コストを大きく超える利益はまだ見えない。

国内の需要は 3,053 万トンまで落ち、63 年ぶりの低水準に近い。それでも値上げで 2025 年度の国内営業利益は 280 億円まで戻った。2026 年度は中東情勢のコスト高で 170 億円へ逆戻りする計画だ。値上げが定着するかが、国内の最大の分かれ目になる。

稼ぎの柱は米国だ。営業利益の約 3 分の 1 を占め、住宅の回復が遅れても利益率は 1 割近くを保つ。一方でフィリピンは 244 億円の減損を出した。海外の買収は当たり外れが大きい。

株主還元は厚くなる方向にある。英国の投資ファンドが株を買い、米事業の切り離しと遊休資産の現金化を求めたことが背景にある。ただ一度きりの売却益は、本質価値を変えない。

中立の 10 年後は営業利益 1,180 億円、PBR 0.7 倍。年率の期待リターンは 7.6% で、資本コスト 7.25% をやや下回る。強気が当たれば 2.5 倍、悲観が当たれば 3 分の 2 に下がる。確率で重みをつけた本質価値は今より 5% ほど高く、5 段階では適正に収まる。

バリュー投資の観点から

この会社を持ち続けたいか。筆者の答えは「条件つきで保留」だ。

事業は必需品で、10 年後も存在する。ただ、国内は縮む。株主が自由に使える利益、つまり設備の更新に要る金を引いたあとの利益は小さい。減価償却が営業利益と同じ規模で、買収と投資が営業の稼ぎを上回る年が続く。

堀は国内にあるが、それは守りの堀だ。値上げが通る間は利益が戻るが、需要の縮小で固定費が重くなる悪循環と隣り合わせにある。米国は成長の場だが、買収の価格が高く、投下した資本に見合う利益が出るまで時間がかかる。

経営の資本の使い方は、まだ試されている最中だ。株主の働きかけで資産売却と還元は動き出したが、中計の目標(ROE 10%)には届いていない。安全域は薄い。今の時価総額は自己資本の約 7 割で、含み資産を考えれば割安に見える。ただ、その資産を事業で稼ぎに変えられる力は、実績で示されていない。

悲観でも会社が傷つかない床は、石灰石の鉱山・不動産・有価証券がつくる。それが PBR 0.4 倍前後だ。強気が当たれば報われるが、払う値段が本質価値を大きく下回るとは言えない。

何で稼ぐ会社か

稼ぎ方は 3 本ある。国内でセメントを売る事業、米国でセメント・生コン・骨材を売る事業、資源と環境の事業だ。

国内セメントは売上 3,367 億円、営業利益 280 億円(2025 年度)。年 1,117 万トンを売り、国内需要の 4 割弱を握る。セメントは重く、遠くへ運ぶと採算が合わない。工場と港の近くが商圏になり、近隣の少数の会社で市場を分け合う。

米国は売上 2,825 億円、営業利益 267 億円。西海岸を中心にカルポートランドが、セメント 589 万トンと生コン 472 万立方メートル、骨材 1,225 万トンを売る。2026 年度は米国の骨材大手バルカン・マテリアルズから生コン工場を買い、セメントから生コンまで自社でつなぐ形を整える。

資源は骨材や石灰石の販売、環境は廃棄物や副産物の受け入れ処理だ。セメントのキルン(焼成炉)は 1,450 度の高温で廃棄物を燃料や原料として燃やせる。この処理料が収入になり、石炭の代わりにもなる。両方で売上 1,727 億円、営業利益 193 億円と利益率が高く、営業利益の 4 分の 1 を占める。

残りはアジア(ベトナムとフィリピン)と、建材・不動産などだ。アジアは 2025 年度に営業赤字 37 億円。今のところ足を引っ張る側にいる。

国内と海外の事業をつなぐのは、石灰石の鉱山と、燃料を石炭から廃プラスチックなどへ置き換える技術だ。会社は代替燃料の比率を今の約 5 割から最終的に 8 割へ上げる目標を掲げ、燃料費の変動を和らげようとしている。

優良さと弱いところ

堀は国内の地理と許認可にある。セメントは運ぶほど割に合わず、石灰石の鉱山と港を持つ会社だけが戦える。国内では太平洋・UBE 三菱・住友大阪の 3 社で 8 割弱を握る。2025 年度は、1 トン約 1 割の値上げで年 185 億円の利益改善をやり切った。寡占でなければ通らない値上げだ。

廃棄物の処理能力も堀になる。他社が同じ許認可と設備をそろえるには時間がかかり、処理料は景気に左右されにくい。

弱い点は 3 つある。第 1 は資本の重さだ。減価償却だけで年 700 億円を超え、稼いでも設備と買収に消えていく。直近 5 年の ROE は赤字の年を含み、高い年でも 9% ほどだ。資本コストを超えた年は少ない。第 2 は利益のぶれだ。2023 年 3 月期には営業利益が 45 億円まで落ちた。石炭や電力の値段に左右される。第 3 は海外の買収だ。フィリピンは減損、米国の生コン買収も金利高の中での拡大になっている。

堀は確かにあるが、守っているのは利益ではなく、縮む市場の中での地位だ。筆者は、堀が広がる会社とは見ていない。

経営は守りの運営を続けてきたが、最近は米国への投資を加速し、資産の売却と還元で株主の目に応える動きも出てきた。この転換が資本効率の改善につながるかが焦点だ。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

国内のセメント需要は 1990 年の 8,600 万トンから、2025 年度の 3,053 万トンまで下がった。人口減で新築が細り、公共投資も減った。セメント協会は 2026 年度を 3,000 万トン弱と見る。会社自身は標準を 4,000 万トンとみるが、公共投資が 1995 年の水準に戻ることが前提で、筆者は織り込まない。

需要が減っても利益が残ったのは、供給側が設備を減らし、値上げを通したからだ。ただ、人件費と石炭・電力が上がるたびに値上げを重ねる必要があり、需要が 6% 減る年は固定費の重さが利益を削る。2026 年度の国内営業利益は 280 億円から 170 億円に下がる計画で、これがその証拠だ。

新しい需要は防災と補修から来る。国土強靱化の予算や、老朽化した橋・トンネルの補修だ。ただ量は新築の穴を埋める規模ではない。

脱炭素も効く。セメントは製造時に石灰石から CO2 が出るため、炭素税や排出量取引、2028 年度に始まる建築物のライフサイクル評価で、割を食いやすい。技術は回収・再利用(CCUS)が焦点だが、会社も社会実装に時間がかかるとみている。

米国はセメントの需要が底堅く、住宅の回復待ちの段階にある。競合は欧州系のホルシム、セメックス、ハイデルベルク・マテリアルズなど。アジアはベトナム品の流入と値崩れが続く。

国内の再編余地は小さい。設備の統廃合はすでに進み、残る課題は需要の縮小に合わせた稼働の調整と、値上げを通す規律だ。

資本政策と M&A

資本の使い方は大きく変わりつつある。2025 年度は年間配当を 2 割以上増やし、2026 年度はさらに増配する予定だ。総還元性向は 33% 以上を確保し、2026 年度は 100 億円の自社株買いも行う。足元の純利益の見込みが一度きりの売却益で膨らむため、この還元の水準は実力の割に見栄えがよい。

背景に株主の圧力がある。英国のパリサーが 2025 年に株の 3% 超を持ち、米事業の切り離しの検討、保有不動産(約 1,260 億円)と投資有価証券(約 1,350 億円)の現金化を求めた。会社は政策保有株を中計期間で 2 割、次期を含め 5 割売る計画を示し、東京・中央区の遊休地を売って約 187 億円の益を出す。

買収の履歴は評価が割れる。米国の生コン工場と採石場の取得は垂直統合を進めたが、金利高で収益化が遅れた。トクヤマからのセメント営業権の譲受は、国内の稼働率を 1 割ほど上げる狙いだ。一方、フィリピンは減損に終わった。

成長投資は 3 年で 4,600 億円と計画より 1,000 億円多く、営業の稼ぎだけでは足りず、借入と資産売却で補う。TOB の可能性は低くない。ただ筆者は、事業の再編より先に、米国の切り離しの議論が進む可能性を見ている。

2026年5月の自己株式取得(約100億円)は実行済みで、株数に反映した。この分は10年の還元に入れていない(FCSRの後日の調整取引で最終の株数は少し動く)。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

国内は底に近い。需要は 63 年ぶりの水準まで落ちたが、供給側は工場を絞り、1 トン約 1 割の値上げで 185 億円の利益改善を実現した。トクヤマの営業権が加わり、稼働率は 1 割上がる。固定費を薄められる分だけ、利益は数量の減少より早く戻る。防災庁の発足と国土強靱化で、公共投資の下支えも続く。

米国は住宅の回復待ちで、金利が下がれば数量が戻る。生コン工場の買収で、西海岸ではセメントから生コンまで一貫でつながる。この垂直統合が効き始めれば、米国の営業利益は 400 億円台に届く。2024 年度にすでに 410 億円を稼いだ実績がある。

資源・環境は景気に左右されにくく、利益は 3〜4 年前の 60 億円から 200 億円近くまで来た。廃太陽光パネルや電池の処理など、新しい処理需要が 2035 年ごろにかけて立ち上がる。この部門だけで 300 億円を狙える。

最後に、株主の圧力がある。米事業の切り離し、不動産と政策保有株の現金化が進めば、PBR が 1 倍に向けて動く余地がある。パリサーは 0.7 倍から 1.3 倍超への見直しを主張している。

フィリピンも、減価償却の減少と売価の改善で 2026 年度は黒字に戻る計画だ。損失の大半は一度きりの減損で、実力の悪化とは別だと見る。

慎重な見方

国内の需要は年 6% のペースで縮み、会社の中計の想定(3,500 万トン)を 17% 下回った。値上げは石炭・電力・人件費の上昇で消え、2026 年度の国内営業利益は 280 億円から 170 億円に落ちる計画だ。需要がさらに減れば、固定費が利益を削る悪循環に入る。

中計の目標に実績が届いていない。ROE 10% の目標に対し実績は 3.7%。営業利益 1,000 億円の目標に対し 746 億円。成長投資は計画より 1,000 億円多く、営業の稼ぎは 400 億円足りない。借入と資産売却で穴埋めする形で、財務の余裕は見かけほどない。

海外の買収は当たり外れが大きい。フィリピンで 244 億円を減損したあと、さらに米国で生コンを買い増している。金利が高い間は、投下資本の収益が資本コストを下回る期間が長引く。

脱炭素も重荷になる。2028 年度の建築物のライフサイクル評価、炭素税、排出量取引の導入で、CO2 を多く出すセメントは費用が増える。回収設備への投資は、売上の増加を伴わない。

今期の純利益の急増は、遊休地の売却益 187 億円によるもので、一度きりだ。本業の営業利益は 760 億円で横ばいにすぎない。

どちらに重みを置いたか

国内の縮小と中計の未達という実績が重く、慎重な見方が強い。ただ、米国の利益水準と資源・環境の伸び、株主の圧力による資産の現金化は、強気の主張にも現実味がある。確率は中立を 4 割、やや悲観をやや厚めに置いた。悲観は景気後退と構造的な負けの両方を含めて 1 割とした。強気側は、米国の回復と値上げの定着が同時に起きる必要があり、確率を厚くできない。国内は守りの堀、米国は成長の場、環境は新しい稼ぎ口と性格がばらばらなため、全体の評価は部分の合計に近く、特別な割安にも割高にもならない。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 9,162 円9,985 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 2,344 円2,554 億円)。 今の値に割り戻すと 6,202 円6,759 億円、今との差 +52.9%、 期待の年率 +11.0%(資本コスト 7.2%)→ 割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 7% 18,547 円2.02 兆円 3,438 円3,747 億円 +442.2% +18.4% 1,539 円1,677 億円
やや楽観 18% 15,528 円1.69 兆円 2,984 円3,252 億円 +356.5% +16.4% 3,332 円3,632 億円
中立 38% 10,106 円1.10 兆円 2,228 円2,428 億円 +204.2% +11.8% 4,687 円5,108 億円
やや悲観 26% 4,046 円4,410 億円 1,828 円1,992 億円 +44.9% +3.8% 1,527 円1,664 億円
悲観 11% 1,605 円1,749 億円 2,221 円2,420 億円 −5.7% −0.6% 421 円459 億円
加重平均100% 9,162 円9,985 億円2,344 円2,554 億円 +183.8% +11.0% 11,506 円1.25 兆円

今の株価時価総額 4,055 円4,419 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.2% を下回るほど割高。

楽観 7% 米国と環境が伸び、PBR が 1 倍に近づく 利益 1,200 億円 · PER 16.5 倍 · 株価時価総額 18,547 円2.02 兆円

米国の住宅・インフラ需要が 10 年かけて回復し、生コンまで一貫でつながった体制が効く。米国の営業利益は 680 億円まで伸びる。国内は下げ止まり、防災と補修の需要でセメントの数量は今と同じ水準を保つ。値上げは物価を 6% 上回って通り、国内の利益率は 10% に戻る。資源・環境は廃太陽光パネルや電池の処理が立ち上がり、営業利益は 470 億円に伸びる。株主の働きかけで資産の現金化が進み、資本が軽くなる。全体で営業利益は 1,820 億円、ROE は 10% を超える。ただ、これは過去 20 年の最良の年(営業利益率 8.7%)を大きく超えた姿だ。

  • 国内セメント:数量 1,600(セメントの販売量(万トン/年、国内+輸出))× 価格 3.30(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 2.3 万円相当(生コンなどを含む))→ 売上 5,280 億円・営業利益 528 億円。1,600(今の1.10倍)× 価格 3.300(今の1.42倍)、営業利益率 10.0%
  • 米国セメント・生コン:数量 730(セメントの販売量(万トン/年、生コン・骨材の売上を含めた換算))× 価格 7.72(セメント 1 万トンあたりの売上(億円)。生コン・骨材の売上を含む)→ 売上 5,632 億円・営業利益 676 億円。730(今の1.24倍)× 価格 7.715(今の1.61倍)、営業利益率 12.0%
  • アジア(ベトナム・フィリピン):数量 1,000(セメントの販売量(万トン/年))× 価格 1.06(1 万トンあたりの売上(億円))→ 売上 1,060 億円・営業利益 74 億円。1,000(今の1.37倍)× 価格 1.060(今の1.41倍)、営業利益率 7.0%
  • 資源・環境:数量 5,600(取扱量(万トン/年、推定。資源は骨材・石灰石の出荷、環境は廃棄物の受け入れ))× 価格 0.62(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 4 千円と仮定)→ 売上 3,452 億円・営業利益 466 億円。5,600(今の1.30倍)× 価格 0.616(今の1.54倍)、営業利益率 13.5%
  • 建材・その他:数量 2,500(取引の件数(件、推定))× 価格 0.67(1 件あたりの売上(億円))→ 売上 1,675 億円・営業利益 100 億円。2,500(今の1.01倍)× 価格 0.670(今の1.34倍)、営業利益率 6.0%

倍率:事業の純利益 1,197 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.6% が k 7.25% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.9%、10 年より先の名目の伸び g 3.7% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 16.6 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 16.6 倍 + 余った現金(戻り方込み)189 億円。全体の PER 16.55 倍、時価総額 20,005 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:国内の下げ止まり、米国の成長、環境の拡大、資産の現金化がすべて当たる形。長い期間で複数の条件が重なる必要がある。

やや楽観 18% 国内の下支えと米国の成長が両立する 利益 1,049 億円 · PER 15.6 倍 · 株価時価総額 15,528 円1.69 兆円

国内の需要は年 1% の減少にとどまり、トクヤマの営業権の数量も定着する。値上げは物価を 3% 上回って通る。米国は買収した生コンと骨材の統合効果で、営業利益が 600 億円に近づく。資源・環境は 400 億円台に乗り、全体の営業利益は 1,600 億円。会社が描く「売上 1.2 兆円・営業利益 1,200 億円」を、物価を含む名目で上回る。ROE は 9% 台で資本コストに近づくが、届かない。資本が重い構造は残る。還元は純利益の 4 割強を保ち、自己資本は緩やかに積み上がる。ただ、成長投資に回る金も大きく、株主に残る利益は見かけより小さい。

  • 国内セメント:数量 1,550(セメントの販売量(万トン/年、国内+輸出))× 価格 3.21(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 2.3 万円相当(生コンなどを含む))→ 売上 4,970 億円・営業利益 472 億円。1,550(今の1.07倍)× 価格 3.207(今の1.38倍)、営業利益率 9.5%
  • 米国セメント・生コン:数量 690(セメントの販売量(万トン/年、生コン・骨材の売上を含めた換算))× 価格 7.52(セメント 1 万トンあたりの売上(億円)。生コン・骨材の売上を含む)→ 売上 5,190 億円・営業利益 597 億円。690(今の1.17倍)× 価格 7.522(今の1.57倍)、営業利益率 11.5%
  • アジア(ベトナム・フィリピン):数量 950(セメントの販売量(万トン/年))× 価格 1.03(1 万トンあたりの売上(億円))→ 売上 978 億円・営業利益 64 億円。950(今の1.30倍)× 価格 1.029(今の1.37倍)、営業利益率 6.5%
  • 資源・環境:数量 5,300(取扱量(万トン/年、推定。資源は骨材・石灰石の出荷、環境は廃棄物の受け入れ))× 価格 0.59(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 4 千円と仮定)→ 売上 3,125 億円・営業利益 406 億円。5,300(今の1.23倍)× 価格 0.590(今の1.47倍)、営業利益率 13.0%
  • 建材・その他:数量 2,450(取引の件数(件、推定))× 価格 0.67(1 件あたりの売上(億円))→ 売上 1,642 億円・営業利益 90 億円。2,450(今の0.99倍)× 価格 0.670(今の1.34倍)、営業利益率 5.5%

倍率:事業の純利益 1,046 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.5% が k 7.25% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.4%、10 年より先の名目の伸び g 3.7% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.7 倍 + 余った現金(戻り方込み)189 億円。全体の PER 15.75 倍、時価総額 16,669 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:米国と環境が会社の目標に近づく形。国内の縮みが年 1% 程度で収まる前提。

中立 38% 縮む国内を米国と環境が埋める 利益 754 億円 · PER 13.8 倍 · 株価時価総額 10,106 円1.10 兆円

国内の需要は年 1% 強ずつ減り、10 年後は 2,700 万トン前後になる。トクヤマの営業権で販売量は 4% 増えるが、値上げは物価並みにとどまり、国内の営業利益率は 7%。米国は住宅と非住宅が正常化し、セメントの数量が 1 割増え、営業利益は 460 億円。資源・環境は 320 億円、アジアは小さな黒字。全体で営業利益 1,180 億円と、今の 746 億円から 6 割増えるが、大半は物価の分だ。ROE は 7% で、資本コストの 8.5% には届かない。会社の優良さは保たれるが、特別な超過成長は見えない 10 年になる。還元は純利益の 4 割を保ち、自社株買いと配当が半々になる。

  • 国内セメント:数量 1,490(セメントの販売量(万トン/年、国内+輸出))× 価格 3.11(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 2.3 万円相当(生コンなどを含む))→ 売上 4,638 億円・営業利益 325 億円。1,490(今の1.03倍)× 価格 3.113(今の1.34倍)、営業利益率 7.0%
  • 米国セメント・生コン:数量 648(セメントの販売量(万トン/年、生コン・骨材の売上を含めた換算))× 価格 7.39(セメント 1 万トンあたりの売上(億円)。生コン・骨材の売上を含む)→ 売上 4,791 億円・営業利益 455 億円。648(今の1.10倍)× 価格 7.394(今の1.54倍)、営業利益率 9.5%
  • アジア(ベトナム・フィリピン):数量 900(セメントの販売量(万トン/年))× 価格 1.01(1 万トンあたりの売上(億円))→ 売上 908 億円・営業利益 36 億円。900(今の1.23倍)× 価格 1.009(今の1.34倍)、営業利益率 4.0%
  • 資源・環境:数量 4,965(取扱量(万トン/年、推定。資源は骨材・石灰石の出荷、環境は廃棄物の受け入れ))× 価格 0.56(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 4 千円と仮定)→ 売上 2,794 億円・営業利益 321 億円。4,965(今の1.15倍)× 価格 0.563(今の1.41倍)、営業利益率 11.5%
  • 建材・その他:数量 2,350(取引の件数(件、推定))× 価格 0.67(1 件あたりの売上(億円))→ 売上 1,574 億円・営業利益 71 億円。2,350(今の0.95倍)× 価格 0.670(今の1.34倍)、営業利益率 4.5%

倍率:事業の純利益 751 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 7.2% が k 7.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 13.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.8 倍 + 余った現金(戻り方込み)189 億円。全体の PER 13.79 倍、時価総額 10,550 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:国内の縮小、値上げ、米国の成長を業界の見通しの中心値で置いた形。

やや悲観 26% 国内の縮小がさらに進み、利益が 4 割減る 利益 486 億円 · PER 7.1 倍 · 株価時価総額 4,046 円4,410 億円

国内の需要は年 1.5% で縮み続け、10 年後は 2,600 万トンを割る。値上げは物価に追いつかず、石炭・電力・人件費と脱炭素の費用を転嫁しきれない。国内の営業利益率は 4.5% に下がり、利益は 180 億円。米国は成長するが、買収資産の収益が資本コストに届かず、営業利益は 350 億円にとどまる。アジアでは値崩れが続く。全体で営業利益 800 億円と、物価を引くと今の 6 割の実力に落ちる。ROE は 5%。普通の素材会社として評価される。還元は配当を中心に維持するが、自社株買いは細る。資産の売却で投資の穴を埋める年が続き、財務の余裕は少しずつ減っていく。

  • 国内セメント:数量 1,330(セメントの販売量(万トン/年、国内+輸出))× 価格 3.02(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 2.3 万円相当(生コンなどを含む))→ 売上 4,016 億円・営業利益 181 億円。1,330(今の0.92倍)× 価格 3.020(今の1.30倍)、営業利益率 4.5%
  • 米国セメント・生コン:数量 600(セメントの販売量(万トン/年、生コン・骨材の売上を含めた換算))× 価格 7.20(セメント 1 万トンあたりの売上(億円)。生コン・骨材の売上を含む)→ 売上 4,320 億円・営業利益 346 億円。600(今の1.02倍)× 価格 7.201(今の1.50倍)、営業利益率 8.0%
  • アジア(ベトナム・フィリピン):数量 800(セメントの販売量(万トン/年))× 価格 0.98(1 万トンあたりの売上(億円))→ 売上 783 億円・営業利益 16 億円。800(今の1.10倍)× 価格 0.979(今の1.30倍)、営業利益率 2.0%
  • 資源・環境:数量 4,500(取扱量(万トン/年、推定。資源は骨材・石灰石の出荷、環境は廃棄物の受け入れ))× 価格 0.54(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 4 千円と仮定)→ 売上 2,412 億円・営業利益 241 億円。4,500(今の1.04倍)× 価格 0.536(今の1.34倍)、営業利益率 10.0%
  • 建材・その他:数量 2,250(取引の件数(件、推定))× 価格 0.67(1 件あたりの売上(億円))→ 売上 1,508 億円・営業利益 45 億円。2,250(今の0.91倍)× 価格 0.670(今の1.34倍)、営業利益率 3.0%

倍率:事業の ROE 5.0% が k 7.25% 以下なので PER は 1÷k=11.8 倍まで。石炭高と国内需要の落ち込みで ROE が 5% に落ちる年。ROE が k を大きく下回り、上限の 6 割に置く。(上限の約 60% の 7.1 倍)

確率:国内の縮みが年 1.5% に加速し、脱炭素の費用と海外の失敗が利益を削る形。中計の目標を外してきた実績を踏まえて厚く置く。

悲観 11% 構造的に負け、普通の素材会社に格下げされる 利益 120 億円 · PBR 0.3 倍 · 株価時価総額 1,605 円1,749 億円

国内の需要が 2,400 万トンに落ち、設備が過剰になって稼働率が下がる。値崩れと脱炭素の費用で、国内は営業利益が出なくなる。米国は競合の新規能力に押され、営業利益は 180 億円にとどまる。アジアは赤字が続き、資源・環境も新しい処理の競争で利益が薄い。全体で営業利益は 290 億円と、今の 4 割だ。大きな減損と設備の整理が続き、ROE は 2% を割る。含み資産が株価の床をつくるが、もはや優良な素材会社ではなくなっている。還元は配当の下限を守る形で、純利益の合計を大きく上回る。足りない分は不動産や有価証券の売却で払う。米国の事業を切り離す選択も現実になり、会社の姿が大きく変わる。

  • 国内セメント:数量 1,100(セメントの販売量(万トン/年、国内+輸出))× 価格 2.80(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 2.3 万円相当(生コンなどを含む))→ 売上 3,082 億円・営業利益 0 億円。1,100(今の0.76倍)× 価格 2.802(今の1.21倍)、営業利益率 0.0%
  • 米国セメント・生コン:数量 520(セメントの販売量(万トン/年、生コン・骨材の売上を含めた換算))× 価格 6.94(セメント 1 万トンあたりの売上(億円)。生コン・骨材の売上を含む)→ 売上 3,611 億円・営業利益 181 億円。520(今の0.88倍)× 価格 6.944(今の1.45倍)、営業利益率 5.0%
  • アジア(ベトナム・フィリピン):数量 700(セメントの販売量(万トン/年))× 価格 0.91(1 万トンあたりの売上(億円))→ 売上 636 億円・営業利益 −19 億円。700(今の0.96倍)× 価格 0.908(今の1.21倍)、営業利益率 -3.0%
  • 資源・環境:数量 3,800(取扱量(万トン/年、推定。資源は骨材・石灰石の出荷、環境は廃棄物の受け入れ))× 価格 0.51(1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 4 千円と仮定)→ 売上 1,935 億円・営業利益 135 億円。3,800(今の0.88倍)× 価格 0.509(今の1.27倍)、営業利益率 7.0%
  • 建材・その他:数量 2,000(取引の件数(件、推定))× 価格 0.64(1 件あたりの売上(億円))→ 売上 1,273 億円・営業利益 13 億円。2,000(今の0.81倍)× 価格 0.636(今の1.27倍)、営業利益率 1.0%

倍率:国内需要の急減と海外の減損が重なる構造的な負け筋で、ROE 1.6% は k 7.25% を大きく下回り、稼ぐ力(純利益 120 億円÷k)は約 1,400 億円にとどまる。含み資産が株価の床をつくる筋書きなので、事業用資産の 5 割法の床(1,724 億円、floor_assets_oku)の 87% にあたる、今の自己資本 6,806 億円の 0.257 倍(約 1,749 億円)に置いた。

確率:国内の構造的な縮小と脱炭素の費用、海外の失敗が重なり、普通の素材会社に落ちる形。長い期間なので 1 割強とする。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

国内セメント

国内でのセメントの製造・販売と輸出。生コンやその他の国内販売も含む。

数量セメントの販売量(万トン/年、国内+輸出)価格1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 2.3 万円相当(生コンなどを含む)売上営業利益
今 2026/03 1,449 2.32 3,367 280
10 年後 中立 1,490 3.11 4,638 325

取り方:2025 年度の国内販売 1,117 万トンと輸出 332 万トンの合計 1,449 万トンで、国内セメントの売上 3,367 億円を割った。物価 3% は価格に入れ、数量は実質の販売量で置く。国内の需要は 3,053 万トンで年 1〜2% ずつ縮むが、トクヤマの営業権で数量が加わる。

米国セメント・生コン

米国西海岸を中心にカルポートランドが営むセメント・生コン・骨材。

数量セメントの販売量(万トン/年、生コン・骨材の売上を含めた換算)価格セメント 1 万トンあたりの売上(億円)。生コン・骨材の売上を含む売上営業利益
今 2026/03 589 4.80 2,825 267
10 年後 中立 648 7.39 4,791 455

取り方:米国のセメント販売 589 万トンで売上 2,825 億円(生コン・骨材を含む)を割った。生コンの買収で売上が増える分は、セメントあたりの売上(価格)の側のミックスの改善として入れる。1 ドル 150 円で固定。

アジア(ベトナム・フィリピン)

ベトナムとフィリピンのセメント。フィリピンは 244 億円を減損した。

数量セメントの販売量(万トン/年)価格1 万トンあたりの売上(億円)売上営業利益
今 2026/03 729 0.75 549 −37
10 年後 中立 900 1.01 908 36

取り方:ベトナムとフィリピンのセメント販売 729 万トンで売上 549 億円を割った。フィリピンは安い輸入品に押され赤字(−37 億円)。

資源・環境

骨材・石灰石などの資源販売と、廃棄物・副産物の受け入れ処理(環境)。

数量取扱量(万トン/年、推定。資源は骨材・石灰石の出荷、環境は廃棄物の受け入れ)価格1 万トンあたりの売上(億円)。1 トン約 4 千円と仮定売上営業利益
今 2026/03 4,318 0.40 1,727 193
10 年後 中立 4,965 0.56 2,794 321

取り方:開示は売上と営業利益のみ。取扱量は資源と環境の売上 1,727 億円を、1 トンあたり約 4 千円(骨材の相場と廃棄物の処理料の平均と仮定)で割った推定値 4,318 万トン。

建材・その他

建材・建築土木(ALC など)、不動産、エンジニアリングなどの小さな事業の集まり。

数量取引の件数(件、推定)価格1 件あたりの売上(億円)売上営業利益
今 2026/03 2,478 0.50 1,239 61
10 年後 中立 2,350 0.67 1,574 71

取り方:売上 1,239 億円を、1 件あたり平均 0.5 億円の取引と仮定して件数に直した推定値。小さな事業の集まりで、開示された数量はない。

リスクと懸念

国内需要の構造的な縮小

国内のセメント需要は 1990 年の 8,600 万トンから 3,053 万トンまで下がり、2026 年度はさらに減る見通しだ。人口減と新築住宅の減少が続く限り、数量は年 1〜2% で縮み、工場の固定費を吸収しにくくなる。値上げで利益を守る期間にも限りがある。

値上げの息切れとコスト高

2025 年度は 1 トン約 1 割の値上げで 185 億円の利益改善を得た。ただ 2026 年度は中東情勢による石炭・電力の上昇と固定費の増加で、国内の営業利益が 280 億円から 170 億円に落ちる計画だ。コストの転嫁が追いつかない年が続けば、国内の利益は薄くなる。

脱炭素の費用

セメントは石灰石の焼成で CO2 が出る。炭素税、排出量取引、2028 年度に始まる建築物のライフサイクル評価で、費用が増える。CO2 の回収・再利用への投資は売上を増やさず、回収の見通しも立っていない。対応が遅れれば、国内の利益率が低下するだけでなく、設備の更新時期も重なる。

海外投資の収益性

フィリピンは安い輸入品に押され、2025 年度に 244 億円の減損を出した。米国でも生コン工場と採石場の買収を重ねており、金利が高いと、投下資本の収益が資本コストを下回る期間が長くなる。海外での失敗は、国内で積み上げた利益を食い潰す形になりやすい。

米国の住宅と金利

米国の営業利益は 2024 年度の 410 億円から 2025 年度の 267 億円へ落ちた。会社は本格的な需要の回復を 2027 年度以降とみるが、金利が下がらなければ数量も価格も戻らない。全体の利益の約 3 分の 1 が米国に依存している。

利益のぶれと財務

営業利益は 2023 年 3 月期に 45 億円まで落ちた。純有利子負債は自己資本の約 0.5 倍で、今は耐えるが、成長投資が営業の稼ぎを上回る状態が続き、借入と資産売却に頼る形だ。景気後退が重なれば財務の余裕は急に減る。

今後の分かれ目

国内の値上げが 2026 年度に追加で通り、国内の営業利益が 170 億円の計画を上回って着地したら
値上げの定着を確認したことになり、やや楽観の確率を上げる。国内の営業利益率が 8% を超えて定着するかを見る。
米国の金利が下がり、住宅着工が戻って生コン工場の買収効果が出始めたら
米国の営業利益が 400 億円台に近づき、楽観側へ確率を移す。米国は全体の利益の 3 分の 1 を占めるため効きが大きい。
米国事業の切り離し・上場や、まとまった資産売却の具体策が発表されたら
含み資産が現金に変わり、資本が軽くなる。ROE の改善と還元の上積みが見込める。切り離しの価格次第で本質価値を見直す。
国内のセメント需要が 2,800 万トンを割り込んだら
縮小が速まった形で、やや悲観・悲観の確率を上げる。工場の統廃合や減損の可能性も考える。
フィリピンや米国でさらに減損を出したら
海外の資本配分が資本コストを下回るという見方を強め、確率を悲観側へ寄せる。
炭素税や排出量取引の費用が会社の想定より早く、重く導入されたら
国内の利益率の前提を下げ、やや悲観の確率を上げる。

見ておくもの

  • セメント協会の月次の国内需要と、会社の販売量
  • 国内の値上げの発表と実際の販売価格の差
  • 米国の住宅着工と、会社の生コン・骨材の販売量
  • 政策保有株・不動産の売却額と、自社株買いの規模
  • 次期中計(29 中計)の営業利益・ROE の目標

倍率と資本コストの決め方

今の株価や PER から逆算せず、まずセグメントごとに数量と価格を積み、ROE から正当化 PER を出した。ROE が資本コスト 7.25% に届かないので上限は 1÷k の約 11.8 倍とし、中立は 8 割台半ばにとどめた。中立の PBR は約 0.7 倍で、過去の PBR の中央値 0.95 倍には寄せていない。悲観は谷の利益に低い倍率を重ねず、稼ぐ力(純利益÷k)を床で見た。純有利子負債は時価総額の 7 割を超えるが、純現金ではないので余った現金は立てていない。リースは小さく、数字の形が 2028 年 3 月期から変わる影響は大きくない。含み益は自己資本に入る有価証券分を除き、不動産の含み益は数字にしていない。 持ち合い株の含み益(評価差額金の税後)は余った現金に 0.5 で足した。 2026-10-22 の見直し(R1〜R4)で倍率・時価総額を機械で置き直した(前後は notes/audit/fix_stage2_20261022.csv)。

資本コスト 7.2% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。

同じ業種(ガラス・土石製品)の AI 分析

割安 ヤマックス5285 熊本発の二次製品メーカー。利益率は3年で3倍に跳ねた。山が半分戻ってもなお、今の値段は低い 本質価値との差 +79.2% · 10 年 割安(年 +13.1%) 割安 石塚硝子5204 ガラスびん・プラスチック容器・食器を手がける容器メーカー。稼ぐ力は資本コストに届かないが、時価総額は純資産の3分の1で、政策保有株と賃貸不動産の含みまで考えると、値段は低すぎると見る 本質価値との差 +57.0% · 10 年 割安(年 +12.3%) 割安 クニミネ工業5388 ベントナイトの国内最大手。資源と現金の厚みは本物だが、主力の鋳物向けが縮み、値段は適正圏 本質価値との差 +49.9% · 10 年 割安(年 +11.0%) 割安 アジアパイルホールディングス5288 国内の杭で首位を争う会社。過去最高の利益が定着するかが分かれ目で、今の値段はやや割安 本質価値との差 +43.3% · 10 年 割安(年 +10.6%) 割安 日本興業5279 四国の土木用コンクリート製品の会社。防災と維持補修の仕事は底堅く、今の値段には小さな安全域がある 本質価値との差 +37.5% · 10 年 割安(年 +10.5%) 割安 ヤマウホールディングス5284 利益率16%の山をならして置いても、値段は妥当圏。上振れは大きいが、公共予算と値崩れの下振れも深い 本質価値との差 +36.7% · 10 年 割安(年 +10.5%) 割安 美濃窯業5356 セメント向け耐火物で国内首位、半導体向け焼成炉が稼ぎ頭。純現金が時価総額の3割あり、還元が強まれば差が出る 本質価値との差 +31.0% · 10 年 割安(年 +9.7%) やや割安 神島化学工業4026 海水から作るマグネシウムと外装建材の2本柱。利益は伸びたが、住宅の縮小と投資の重さが重い 本質価値との差 +23.9% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 ニチハ7943 国内の窯業系外壁材で6割を握る堅い会社だが、縮む新築市場と米国の失敗で稼ぐ力は戻りきらず、今の値段はほぼ適正から小幅な割高 本質価値との差 +23.4% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 ベルテクスコーポレーション5290 下水道・浸水対策のコンクリート製品で国内首位級。稼ぐ力は堅いが、買収の効果が出るまでは割安とは言い切れない 本質価値との差 +20.2% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 エーアンドエーマテリアル5391 ビルの耐火ボードと船・プラントの断熱で稼ぐ太平洋セメント系の素材会社。借金とアスベストの重荷があり、値段はほぼ妥当 本質価値との差 +12.4% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 ノザワ5237 堅い財務と高い還元はあるが、稼ぐ力が資本コストに届かない。値段は妥当圏で、安全域は薄い 本質価値との差 +11.3% · 10 年 やや割安(年 +7.9%) やや割安 ニッコー5343 浄化槽とセラミック基板で立ち直った金沢の老舗。基板の伸びは本物だが、薄い自己資本と無配を考えるとまだやや割高 本質価値との差 +11.2% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 TOTO5332 国内トイレ首位の安定収益と中国不振を抱えつつ、半導体用セラミックスが利益の半分を稼ぐ柱に育ち、10年の価値は今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +10.7% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) やや割安 日本カーボン5302 半導体向け炭素材とSiC繊維に稼ぎの核があるが、電極事業の重しで価値は今の値段の近辺 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) やや割安 品川リフラ5351 鉄鋼向け耐火物の世界大手だが、稼ぐ力は資本コストに届かず、利益の質も見かけより低い 本質価値との差 +10.3% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) 適正 日本インシュレーション5368 けい酸カルシウムの保温材で 100 年続く老舗だが、国内プラントの集約で補修の母数が細る。純現金は厚いが稼ぐ力は資本コストに届かず、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +10.0% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 ノリタケ5331 MLCC 材料が稼ぎを引っ張る一方、砥石と食器が重く、資本効率は低い。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +9.1% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 AGC5201 建築・自動車ガラスの世界首位級の地位とEUVマスクブランクスの成長は本物だが、ライフサイエンスの再建とROEの資本コスト割れの解消が本質価値を左右する 本質価値との差 +8.7% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 フジミインコーポレーテッド5384 半導体を磨く材料で世界の過半を握る優良会社。ただ 1,300 億円の投資が実る前の値段は、おおむね妥当 本質価値との差 +8.5% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 SECカーボン5304 アルミ精錬の炉に敷く炭素の部材で世界の二強の一角。現金と保有株は時価総額並みだが、稼ぐ力は市況次第で、評価はほぼ適正 本質価値との差 +5.1% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 日本ヒューム5262 下水道管と杭で稼ぐ堅実な会社。利益の質は悪くないが、今の値段は稼ぐ力に対してやや高い 本質価値との差 +4.0% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 ジオスター5282 トンネルの部材を作る日鉄系の軽い工場会社。現金は厚いが、事業の稼ぎは細り、現金の戻り方も弱く、安さは見かけほどではない 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 MARUWA5344 AI 向けの通信基板で利益は急伸中。ただ稼ぎが一つの需要に偏り、今の値段は先の先まで織り込んでいる 本質価値との差 +0.7% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 三谷セキサン5273 杭で首位に並ぶ軽い事業と、使われない現金の山。利益率は山の上にあり、今の値段はやや割高 本質価値との差 +0.3% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 日本山村硝子5210 国内シェア首位のガラスびん会社。稼ぐ力は戻ったが、縮む市場と窯の更新費が値段の上限を決める 本質価値との差 −5.1% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 TYK5363 製鉄所の炉を守る耐火物の老舗。純現金は厚いが、国内の需要が縮み、資本の効率は資本コストに届かない 本質価値との差 −6.4% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 住友大阪セメント5232 国内セメントは稼げない側に回り、半導体部品が頼み。稼ぐ力に比べ今の値段は割高 本質価値との差 −7.9% · 10 年 適正(年 +6.0%) やや割高 日本電気硝子5214 液晶ガラスの値上げで利益は戻ったが、稼ぐ力はまだ資本コストに届かない。今の値段は先の成功をかなり織り込んでいる 本質価値との差 −11.5% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 ヨータイ5357 鉄鋼・セメント・ガラスの窯を守る耐火物の専業。無借金で稼ぎは安定するが、鉄鋼の縮小が重く、今の値段はやや割高 本質価値との差 −12.1% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 日本特殊陶業(Niterra)5334 デンソー統合の白紙撤回で規模拡大の青写真は消え、今の値段がもう無い前提をまだ映していないかが問われる 本質価値との差 −12.2% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 ニチアス5393 断熱とシールで堅実に稼ぐ会社だが、半導体の追い風を先取りした今の値段は高い 本質価値との差 −13.0% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 イトーヨーギョー5287 道路用コンクリート製品と空調施工の小さな堅実企業。手元の現金は厚いが、稼ぐ力は資本コスト並みで、価値は今の値段をやや下回る。 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 ニッカトー5367 電子部品の工場で使う消耗品が稼ぎの柱。堅い財務は魅力だが、事業の利益は 10 年で現在の時価総額に届かず割高 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 日東紡績3110 AI サーバー向けガラスクロスで稼ぐ力は本物。ただし今の値段は、その好況が長く続くところまで織り込んでいる 本質価値との差 −27.2% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) やや割高 日本ガイシ(NGK)5333 事業構成の転換は方向として正しいが、今の値段はその転換の成功をすでに先取りしすぎている 本質価値との差 −29.9% · 10 年 やや割高(年 +3.1%) 割高 日本ルツボ5355 140年続く坩堝の老舗。焼却炉の工事が稼ぎ頭に育ったが、資本コストに届く稼ぎはまだ遠く、今の値段はやや高い 本質価値との差 −32.3% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 オハラ5218 半導体露光装置向けの素材は本物の強み。ただ光学ガラスの赤字と低い資本効率が重く、今の値段は回復を先取りしている 本質価値との差 −32.4% · 10 年 割高(年 +3.5%) 割高 東洋炭素5310 黒鉛で世界首位級の素材会社。SiC の調整で利益は急減し、今の値段は中計どおりの回復を先取りしている 本質価値との差 −33.7% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 マイポックス5381 光ファイバーと半導体の研磨フィルムを作る小型メーカー。AI 需要で利益は戻るが、波が大きく、利益の波と借入が重く、10 年の価値は評価を下回る 本質価値との差 −34.8% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 東海カーボン5301 炭素素材の老舗。半導体とアルミ向けの追い風で稼ぎは戻ったが、倍率は先を見すぎている 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 鶴弥5386 屋根瓦の国内最大手だが、新築の減少で稼ぐ力は細る。純資産の 2 割の値段でも、本業の利益を見ると割高 本質価値との差 −48.3% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 日本コンクリート工業5269 杭で首位に離され、稼ぎは資産の半分も活かせない。持ち合い株の厚みが下値を支えるが、値段は先走り 本質価値との差 −48.9% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 トーヨーアサノ5271 建物の基礎杭を作る静岡・東京の小さな会社。売上は2年で3割縮み、借金は自己資本を超える。稼ぐ力に比べ、今の値段は割高 本質価値との差 −54.8% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 旭コンクリート工業株式会社5268 下水道のヒューム管などを作る小さな堅実企業。無借金で利益率は最高圏だが、成長はなく、今の値段は割高 本質価値との差 −57.9% · 10 年 割高(年 −2.6%) 割高 ダントーホールディングス5337 外装タイルの老舗は12年連続で営業赤字。不動産の売却益で純利益が出ただけの会社に、今の値段は蓄電池への期待を先に払いすぎで大幅な割高 本質価値との差 −95.6% · 10 年 割高(年 −19.2%)

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分析日 2026-10-16