株譜
AI 銘柄分析 · 陸運業 · 試作

山九 9065

製鉄所の構内で根を張る機工事業は堅いが、薄利の物流が ROE を押さえる。期待リターンは資本コストを少し上回る程度で、今の値段はほぼ適正

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)2,006 円5,028 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)1,637.5 円4,106 億円差 +22.5%
10 年後から見ると やや割安 価値 2,006 円5,028 億円 · 差 +22.5% · 期待の年率 +8.0%
期待の年率リターン(10 年)+8.0%資本コスト比 +1.2 pt
推定の資本コスト6.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 6.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

山九は、製鉄所や石油・化学プラントの構内に入り込み、設備の据付・保全・定期修理から荷役・運搬までを一括で請け負う会社だ。利益の主役は機工事業で、物流事業は規模の割に薄利である。筆者は、堅い本業を持つ良い会社だが、成長の余地は小さく、値段は適正の範囲に収まると見る。

稼ぎの源は人の技能と顧客工場への常駐だ。機工の営業利益率は 1 割で、一度入れば他社に替えにくい。日本製鉄向けが連結売上の 1 割超を占める点は、強みであり、同時に依存でもある。

問題は物流だ。売上は機工と並ぶが、営業利益率は 3% 台にとどまる。中国の倉庫など不採算の整理が進行中で、会社自身も中期計画を見直した。ここが 4% 台に乗れば ROE は上がるが、筆者は中立でもそこまでと置く。

値段の見立ては次のとおり。国内の作業量は人口減で伸びない。人手不足が運賃と作業単価を押し上げるが、その分は人件費にも回る。10 年後の ROE は 9% 台で、資本コストを 2 ポイントほど上回る程度だ。高い倍率は付けにくい。

結論は、ほぼ適正、やや割安寄りだ。中立の年率リターンは 7% 台で、資本コストと同じ水準にとどまる。安全域は厚くない株だと筆者は考える。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点から見ると、山九は「悪くないが、値段次第」の会社だ。

まず、10 年後も存在しているか。機工事業は存在する。製鉄所もプラントも、動かす限り保全が要る。物流は存在するが、他社に替えやすい仕事が多く、利益が残るかはわからない。

次に、オーナー利益。純利益 300 億円台のうち、設備投資と運転資金に回る分は小さい。作業が人中心で、設備が軽いからだ。そのため配当と自社株買いに回せる比率は高く、年 5 割強を想定しても自己資本は積み上がる。結果として ROE は 9% 前後に下がっていく。

堀は、機工の常駐にある。ただし山九は価格を一方的に決める力が弱く、人手不足の局面で初めて単価が上がる。この力は景気と人手の状況に依存しており、永続的な独占ではない。

経営は、中期計画を見直し、物流の不採算に手を入れた。これは正しい判断だ。が、その結果が出るのはこれからで、まだ信用を積む段階にある。

最後に安全域。中立の年率リターンは資本コストを少し超える程度だ。安く買える会社ではなく、適正な値段で持つ会社である。確信度は中くらいだ。

何で稼ぐ会社か

山九の稼ぎは 3 つに分かれる。機工事業が売上のほぼ半分、物流事業が 5 割弱、残りは不動産・ビル管理などの小さな事業だ。

機工事業は、製鉄所・石油化学・電力などの大型設備を相手に、据付工事、日常の保全、数年ごとの定期修理を請け負う。顧客は日本製鉄が最大で、君津など製鉄所の構内に社員と協力会社が常駐して働く。技能の習得に年月がかかり、顧客もやり方を知る業者を替えたがらない。営業利益率が 1 割と運送業では高いのはこのためだ。ただし作業は人が中心で、稼ぎは「何人日働いたか」と「1 人日いくらで受けるか」で決まる。

物流事業は、倉庫での保管・梱包、トラックや船による運搬、海外の国際輸送の取次ぎを手がける。製造業の工場物流を丸ごと受ける形が得意で、機工とセットで提案できる点が他の運送会社と違う。一方で、宅配のような密度の経済は効かず、倉庫や車両の固定費が重い。利益率は 3% 台で、中国の事業などは 1% 前後にとどまっていた。

その他は不動産賃貸・ビルメンテナンスなどで、安定しているが小さい。海外は東南アジア・東アジア・中東・米州に拠点があり、プラント投資の動きを追って伸びる。

セグメントの積み上げは、機工を「作業量(人日)× 1 人日あたり収入」、物流を「取扱量 × 1 取扱量あたり収入」とした推定である。開示は金額だけなので、数量は推定だ。

優良さと弱いところ

筆者が評価するのは、顧客工場の中に居場所を持っていることだ。製鉄所の保全は止められない仕事で、切り替えの手間が大きい。この堀、つまり他社がまねできない強みは、機工事業に限れば本物だと見る。景気の波も、定期修理が下支えするため、素材そのものの市況よりは小さい。

弱いのは物流だ。倉庫と車両の固定費が重く、運賃の値上げが人件費に吸われやすい。会社自身が中期計画で「拡大から原価構造の見直しへ」と軸足を移したのは、拡大した事業の採算が見合わなかったことの表れである。海外で貸倒引当金を積んだ年もあり、海外の与信管理には改善の余地がある。

資本の使い方は改善途上だ。配当は性向 40% を目標とし、政策保有株の売却も進めている。新しい経営陣は ROE 10% の持続を掲げ、自己資本の水準を意識するとした。これは評価できるが、実際の自社株買いや資本の積み上がりの抑制は、これから見る段階にある。

価格を決める力は中くらいだ。人手不足で機工の単価は上げやすいが、日本製鉄のような大口顧客に対しては交渉力が限られる。顧客依存は堀の裏返しで、顧客の国内生産縮小がそのまま響く。

総じて、機工は優良、物流は普通以下、全体では普通よりやや良い会社だ。ROE は 10% 前後で、資本コストを 3 ポイントほど上回る。ただし先に行くほど超過分は薄れる。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

事業の領域は、機工事業が「製造業の設備保全・据付」、物流事業が「トラック・倉庫・3PL(物流の一括受託)」である。

機工の需要は、国内の製鉄・化学・電力の設備を維持する定期修理が土台だ。設備は老朽化し、保全の量は減りにくい。一方で高炉の縮小や、国内の素材生産の頭打ちは量の重しになる。米国の EV 関連工場の建設や、東南アジア・中東のプラント投資は上乗せだが、景気と為替で振れる。供給側の制約は人手で、技能者の確保が受注の上限を決める。この不足は単価を押し上げる。

物流は、2024 年問題(ドライバーの残業規制)で人手と運賃が逼迫している。標準的な運賃の引き上げ、荷待ちの有料化が追い風で、荷主への値上げは進みやすい。業界ノートの前提では、数量は年 1% 前後、価格は物価を少し上回る程度が中立だ。

競争は、構内作業は地場の業者と大手の分散的な構図で、公開の市場シェアは見当たらなかった。山九は規模と全国・海外の網で上位にあるが、シェアは推定にとどまる。物流では SG ホールディングスやセイノーなどが寡占に近い宅配・幹線を握り、山九はその外側の企業物流を主戦場にする。M&A は業界で活発で、SBS ホールディングスや AZ-COM 丸和の動きが象徴だ。

10 年で見ると、自動化と省力化が進み、人手不足は少しずつ緩む。そのとき単価の上昇は物価並みに戻りやすい。山九の機工は労働集約なので、この先の自動化は脅威にも効率化の機会にもなる。

資本政策と M&A

還元の方針は、配当性向 40% を目安にした安定配当である。2026 年 3 月期は性向がちょうど 40% で、方針どおりだ。自社株買いは過去に実施しているが、今後の規模は確認できていない。

政策保有株式の縮減が進み、売却益が純利益を押し上げた年もある。投資有価証券は 400 億円台で、売り進めれば現金が増える。この現金を何に使うかが、これからの焦点だ。

M&A は大型の案件は目立たない。むしろ事業の選択と集中、つまり不採算の整理が先行している。中国では倉庫と人員を 2027 年 3 月までに 2 割減らす計画で、利益率を 3% 台に戻す狙いがある。

買収される側になる可能性もある。時価総額は 4 千億円規模で、日本製鉄との関係を軸に再編が絡む余地はある。ただし根拠のある報道は確認できず、確率は小さい。kabufu の推計では 10 年以内の TOB の確率は 15% 台だ。

筆者は、ROE 10% を持続する「自己資本を積み上げすぎない」姿勢が実行されるかを最重要の点と見る。自己資本比率は 54% と厚く、資本政策にまだ余裕がある。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

機工事業は、一度入ったら出られない仕事だ。製鉄所の保全は止められず、技能者を揃えられる会社は限られる。人手不足が深まるほど、仕事を受けられる会社の単価は上がる。国内の定期修理に加え、米国の EV・電池工場、東南アジアや中東のプラント、半導体工場の建設が重なれば、作業量は 10 年で 1 割以上伸びる。

物流にも伸びしろがある。中国の倉庫と人員を減らし、不採算を整理すれば、利益率は 3% 台から 5% 台まで戻せる。機工の顧客に工場物流をセットで提案できる強みは、純粋な運送会社にはない。

資本の面では、ROE 10% の持続を掲げた新経営陣が、政策保有株を売り、余った資本を自社株買いに回す。配当性向 40% に加えて買い戻しが増えれば、利益の伸び以上に 1 株の価値が上がる。

この見方を取れば、10 年後の営業利益は 800 億円台に届き、ROE は 11% を超える。倍率も 17 倍台まで評価される。

慎重な見方

機工の利益率は、すでに高い所にある。人手不足の単価上昇は、同時に技能者の賃上げにも回り、利益率は広がらない。日本製鉄が国内の高炉を縮小すれば、最大顧客の仕事が減る。顧客の内製化や、大手重工への切り替えも起こりうる。

物流は、中期計画で収益目標を引き下げた通り、見立てを外した事業だ。拡大した事業の採算は戻りにくく、2028 年からの新しいリース会計で、倉庫・車両の賃借が負債として見えると、固定費の重さが露わになる。

資本の面では、約束された ROE 10% は、自己資本が年 150 億円ほど積み上がるだけで 9% 台に下がる。還元を絞れば、ROE は目標に届かない。

海外は貸倒引当金を積んだ前歴があり、プラント案件は景気と為替で振れる。

結局、10 年先に利益が今の 1.4 倍止まりなら、倍率は 14 倍が上限で、値段に余裕は少ない。

機工と物流の両方で、10 年先の優位が続く保証はない。顧客の事情と、人手の事情、どちらも山九が決められないことだ。

どちらに重みを置いたか

慎重な見方のほうが強いと筆者は見る。機工の堅さは認めるが、すでに利益率が高く、伸びは数量ではなく単価に頼る。物流の改善は途上で、新しいリース会計の影響もある。確率は中立に 36% を置き、やや悲観を 21%・悲観を 10% と厚めにして、楽観側は 9%・24% に抑えた。 機工の堅さを疑っているのではない。ただし堅さは、利益の伸びではなく下支えの話だ。10 年の資本コストを超える稼ぎが薄れる点を、筆者は重く見て、確率を慎重な側に寄せた。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 2,703 円6,776 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 831 円2,082 億円)。 今の値に割り戻すと 2,006 円5,028 億円、今との差 +22.5%、 期待の年率 +8.0%(資本コスト 6.8%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 9% 4,291 円1.08 兆円 1,003 円2,516 億円 +223.3% +12.5% 476 円1,195 億円
やや楽観 24% 3,666 円9,191 億円 929 円2,329 億円 +180.6% +10.9% 1,103 円2,765 億円
中立 36% 3,070 円7,698 億円 857 円2,148 億円 +139.8% +9.1% 1,414 円3,544 億円
やや悲観 21% 1,293 円3,243 億円 735 円1,843 億円 +23.9% +2.2% 426 円1,068 億円
悲観 10% 599 円1,502 億円 545 円1,367 億円 −30.1% −3.5% 114 円287 億円
加重平均100% 2,703 円6,776 億円831 円2,082 億円 +115.8% +8.0% 3,533 円8,859 億円

今の株価時価総額 1,638 円4,106 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 6.8% を下回るほど割高。

楽観 9% 楽観:機工が大きく伸び、物流が稼げる会社に変わる 利益 578 億円 · PER 18.4 倍 · 株価時価総額 4,291 円1.08 兆円

10 年のうちに、国内の老朽設備の更新と、米国・東南アジア・中東の設備投資が重なる。機工の作業量は 1 割以上増え、人手不足で単価は物価を上回って上がる。営業利益率は 11% 台に乗る。物流は不採算の整理と機工とのセット提案が成功し、5% 台に上がる。政策保有株の売却で得た資金を自社株買いに回し、ROE は 11% を超える。日本製鉄との関係は深まり、顧客依存は強みとして働く。市場は山九を、成長する高 ROE の優良会社と見て、高い倍率を付ける。営業利益は 840 億円規模になる。人手不足の局面で、他社より多くの技能者を確保できる山九の強みが、数量と単価の両方で効く。物流の黒字化は、機工の顧客に工場物流を丸ごと提案することで進む。ここまで揃えば、会社は今より高い ROE を長く保てる。

  • 機工(プラント・構内作業):数量 8.6(作業量(百万人日換算・推定))× 価格 5.66(1 人日あたり収入(万円))→ 売上 4,879 億円・営業利益 561 億円。数量1.15倍・価格1.38倍・利益率11.5%
  • 物流(倉庫・運送・国際輸送):数量 21.6(取扱量(百万トン換算・推定))× 価格 2.10(1 トンあたり収入(万円))→ 売上 4,529 億円・営業利益 249 億円。数量1.08倍・価格1.42倍・利益率5.5%
  • その他(不動産・ビル管理など):数量 5.3(稼働人員・物件規模の換算(千人換算・推定))× 価格 798(1 人あたり収入(万円))→ 売上 419 億円・営業利益 40 億円。数量1.05倍・価格1.38倍・利益率9.5%

倍率:事業の純利益 576 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.6% が k 6.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.2%、10 年より先の名目の伸び g 3.2% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 18.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 18.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)123 億円。全体の PER 18.4 倍、時価総額 10,758 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:機工の堅さと物流の改善が 10 年続く形で、起こりにくいと見て 9%。

やや楽観 24% やや楽観:機工は堅調、物流が緩やかに改善 利益 510 億円 · PER 17.8 倍 · 株価時価総額 3,666 円9,191 億円

機工は定期修理が下支えし、作業量は 1 割ほど増える。物流は整理と値上げで 5% 近くまで利益率が戻る。海外のプラントは、人手不足の中でも案件を取れる。会社は ROE 10% を守り、配当性向 40% と自社株買いを続ける。営業利益は 750 億円前後で、ROE は 10% 前後に保たれる。市場は安定した会社として、中くらいの倍率を付ける。物流の改善は、完全には進まず 5% 近くで止まる。機工は新しい分野に広がるが、既存顧客が支える形は変わらない。10 年後の山九は、今より少しだけ稼ぐ堅実な会社だ。

  • 機工(プラント・構内作業):数量 8.3(作業量(百万人日換算・推定))× 価格 5.57(1 人日あたり収入(万円))→ 売上 4,599 億円・営業利益 501 億円。数量1.10倍・価格1.36倍・利益率10.9%
  • 物流(倉庫・運送・国際輸送):数量 21.0(取扱量(百万トン換算・推定))× 価格 2.07(1 トンあたり収入(万円))→ 売上 4,341 億円・営業利益 213 億円。数量1.05倍・価格1.40倍・利益率4.9%
  • その他(不動産・ビル管理など):数量 5.1(稼働人員・物件規模の換算(千人換算・推定))× 価格 786(1 人あたり収入(万円))→ 売上 401 億円・営業利益 36 億円。数量1.02倍・価格1.36倍・利益率9.0%

倍率:事業の純利益 508 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.6% が k 6.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.7%、10 年より先の名目の伸び g 3.2% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 17.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 17.8 倍 + 余った現金(戻り方込み)123 億円。全体の PER 17.78 倍、時価総額 9,191 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:会社の中計の方向どおりに進み、10 年のうち半分以上の期間で達成できる形。24% とした。

中立 36% 中立:機工は堅調、物流は薄利のまま、ROE は 9% 台に下がる 利益 444 億円 · PER 17.1 倍 · 株価時価総額 3,070 円7,698 億円

機工の作業量は 10 年で 5% ほど増えるにとどまり、単価は物価並みに上がる。営業利益率は 1 割のまま。物流は荷主への値上げが人件費で相殺され、利益率は 4% 強にとどまる。自動化が進み、人手不足は少しずつ緩む。営業利益は 650 億円前後で、利益は物価並みに伸びる。自己資本は積み上がり、還元を 5 割強にしても ROE は 9% 台に下がる。資本コスト 6.75% を 2 ポイントほど上回る程度で、市場は普通の優良会社として評価する。物流では自動倉庫や省力化の投資が必要になり、設備が軽い今の事業構造は少し重くなる。海外は新しい分野に広がるが、国内の減少を補う程度だ。結局、10 年後の山九は、今とよく似た会社になる。

  • 機工(プラント・構内作業):数量 7.9(作業量(百万人日換算・推定))× 価格 5.49(1 人日あたり収入(万円))→ 売上 4,326 億円・営業利益 441 億円。数量1.05倍・価格1.34倍・利益率10.2%
  • 物流(倉庫・運送・国際輸送):数量 20.4(取扱量(百万トン換算・推定))× 価格 2.04(1 トンあたり収入(万円))→ 売上 4,157 億円・営業利益 179 億円。数量1.02倍・価格1.38倍・利益率4.3%
  • その他(不動産・ビル管理など):数量 5.0(稼働人員・物件規模の換算(千人換算・推定))× 価格 775(1 人あたり収入(万円))→ 売上 387 億円・営業利益 33 億円。数量1.00倍・価格1.34倍・利益率8.5%

倍率:事業の純利益 442 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.5% が k 6.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.1%、10 年より先の名目の伸び g 3.2% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 17.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 17.1 倍 + 余った現金(戻り方込み)123 億円。全体の PER 17.06 倍、時価総額 7,698 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:数量の伸びは小さく、単価は物価並みという標準の筋書き。業界ノートの中立と同じ置き方で 36%。

やや悲観 21% やや悲観:日本製鉄の縮小と賃上げで利益が伸びない 利益 333 億円 · PER 9.6 倍 · 株価時価総額 1,293 円3,243 億円

日本製鉄が国内の高炉を縮小し、機工の作業量は 3% 減る。賃上げが単価の上昇を上回り、機工の利益率は 9% に下がる。物流は競争で値上げができず、3% 前後に張り付く。海外は貸倒や為替で利益が安定しない。営業利益は 480 億円前後にとどまり、自己資本は厚いまま、ROE は 7% 台に下がる。資本コストとほぼ同じ水準で、評価は低い倍率に落ち着く。物流は、自動化に投資する大手や EC 事業者の自社物流に押され、荷主への値上げが通らない。設備更新の負担も増える。優良会社の評価は残るが、成長株ではなくなる。

  • 機工(プラント・構内作業):数量 7.3(作業量(百万人日換算・推定))× 価格 5.33(1 人日あたり収入(万円))→ 売上 3,877 億円・営業利益 349 億円。数量0.97倍・価格1.30倍・利益率9.0%
  • 物流(倉庫・運送・国際輸送):数量 19.4(取扱量(百万トン換算・推定))× 価格 1.95(1 トンあたり収入(万円))→ 売上 3,781 億円・営業利益 113 億円。数量0.97倍・価格1.32倍・利益率3.0%
  • その他(不動産・ビル管理など):数量 4.9(稼働人員・物件規模の換算(千人換算・推定))× 価格 751(1 人あたり収入(万円))→ 売上 364 億円・営業利益 27 億円。数量0.97倍・価格1.30倍・利益率7.5%

倍率:ROE 7.3% は k 6.75% 以下。ためた利益の価値は 1 を下回るので PER の上限は 1÷k = 13.3 倍。日本製鉄の国内縮小で構内作業が減り、物流の採算も落ちる筋書きなので、上限の 7.2 割の 9.6 倍に置いた。 余った資産(投資有価証券の評価差額金 123 億円)の帳簿 123 億円に戻り方 0.5 を掛けた 46 億円を時価総額に足した。

確率:顧客の縮小と賃上げは、国内の構造から見て十分起こりうる。21% と厚めに置いた。

悲観 10% 悲観:構造的に負け、もう優良ではなくなる 利益 160 億円 · PER 9.0 倍 · 株価時価総額 599 円1,502 億円

日本製鉄の国内生産が大きく縮み、機工の作業量は 2 割減る。他社や顧客の内製化に仕事を取られ、単価も物価に届かない。物流は自動化と異業種の自社物流化に押されて採算が悪化し、ほぼ利益が出ない。営業利益は 230 億円前後で、ROE は 4% を割る。それでも自己資本は厚く、含み益もあるので、価値は稼ぐ力で測られ、PER は 10 倍ほどになる。海外のプラントは地政学の影響で止まり、貸倒も重なる。人材は、賃上げができず、離れていく。配当は維持できても、利益の裏付けは弱い。この筋書きでは、会社は事業の整理を重ねるが、縮む国内市場の穴を海外で埋めきれない。経営陣の交代や再編の話も出るが、価値を取り戻すには時間がかかる。

  • 機工(プラント・構内作業):数量 6.0(作業量(百万人日換算・推定))× 価格 4.92(1 人日あたり収入(万円))→ 売上 2,951 億円・営業利益 183 億円。数量0.80倍・価格1.20倍・利益率6.2%
  • 物流(倉庫・運送・国際輸送):数量 17.0(取扱量(百万トン換算・推定))× 価格 1.80(1 トンあたり収入(万円))→ 売上 3,062 億円・営業利益 37 億円。数量0.85倍・価格1.22倍・利益率1.2%
  • その他(不動産・ビル管理など):数量 4.5(稼働人員・物件規模の換算(千人換算・推定))× 価格 694(1 人あたり収入(万円))→ 売上 312 億円・営業利益 16 億円。数量0.90倍・価格1.20倍・利益率5.0%

倍率:事業の ROE 3.9% は k 6.75% 以下。ためた利益の価値は 1 を下回るので PER の上限は 1÷k = 13.3 倍で、悲観の価値は稼ぐ力(事業の純利益 160 ÷ k = 2,133 億円)まで。顧客の縮小と切り替えで、もう優良ではなくなる筋書き。PER 9.0 倍(稼ぐ力の 6.8 割。やや悲観の 9.6 倍より低く)に置いた。 余った資産(投資有価証券の評価差額金 123 億円)の帳簿 123 億円に戻り方 0.5 を掛けた 31 億円を時価総額に足した。

確率:10 年のうちに構造的に負ける確率として 10%。顧客依存と労働集約が原因で、物流の失敗も重なる。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

機工(プラント・構内作業)

製鉄所・石油化学・電力などの設備の据付、保全、定期修理と、大型機器の据付・搬入を請け負う事業。

数量作業量(百万人日換算・推定)価格1 人日あたり収入(万円)売上営業利益
今 2026/03 7.5 4.10 3,074 310
10 年後 中立 7.9 5.49 4,326 441

取り方:機工の売上 3,074 億円を作業量で割った推定。開示は金額だけで、作業量は 750 万人日換算(社員と協力会社)と置いた。単価は人件費と材料・機材を含む 1 人日の収入。国内の保全は横ばい、単価は人手不足で物価並みかやや上。

物流(倉庫・運送・国際輸送)

倉庫の保管・梱包、陸海空の運搬、海外の国際輸送の取次ぎを、製造業の工場物流を中心に請け負う事業。

数量取扱量(百万トン換算・推定)価格1 トンあたり収入(万円)売上営業利益
今 2026/03 20.0 1.48 2,953 98
10 年後 中立 20.4 2.04 4,157 179

取り方:物流の売上 2,953 億円を、保管・運搬を合わせた取扱量約 2,000 万トン換算(推定)で割った 1 トンあたり収入。人口減で国内の量は横ばいから微減、運賃は 2024 年問題で物価を少し上回る。

その他(不動産・ビル管理など)

不動産賃貸、ビル管理、商事などの小さな事業。安定している。

数量稼働人員・物件規模の換算(千人換算・推定)価格1 人あたり収入(万円)売上営業利益
今 2026/03 5.0 578 289 25
10 年後 中立 5.0 775 387 33

取り方:売上 289 億円を、稼働人員約 5,000 人換算(推定)で割った。ほぼ横ばいで、単価は物価並み。

リスクと懸念

日本製鉄への依存

日本製鉄向けが連結売上の 1 割超を占める。国内の高炉再編や設備投資の抑制、価格交渉の強まりは、機工の作業量と利益率に直結する。依存は堀の裏返しで、顧客が内製化や他社への切り替えに動けば影響は大きい。 筆者はこの点を、10 年のあいだに少なくとも 1 度は表に出るリスクと見ている。

物流の採算が戻らない

物流は売上が機工並みで、営業利益率は 3% 台にとどまる。中国など不採算の整理が計画どおり進まなければ、全体の ROE は 9% を割る。倉庫・車両の固定費は、売上が落ちても減らない。 筆者はこの点を、10 年のあいだに少なくとも 1 度は表に出るリスクと見ている。

人手不足と賃上げ

機工は人の技能で稼ぐため、技能者の確保が受注の上限になる。賃上げが単価の上昇を上回れば、利益率は縮む。協力会社の高齢化と、外国人材の確保も課題になる。 筆者はこの点を、10 年のあいだに少なくとも 1 度は表に出るリスクと見ている。

海外の与信・為替

海外は貸倒引当金を積んだ前歴がある。プラント案件は代金の回収が遅れやすく、為替でも円換算の利益が振れる。米国の EV 関連工場の建設は、政策と需要の変化で止まることがある。 筆者はこの点を、10 年のあいだに少なくとも 1 度は表に出るリスクと見ている。

新リース会計

2028 年 3 月期から、賃借の倉庫・車両・海外拠点が BS に載る。価値は変わらないが、純有利子負債と自己資本比率の見え方が変わる。賃料という固定の約束があるため、悲観の景気では固定費として残る。 筆者はこの点を、10 年のあいだに少なくとも 1 度は表に出るリスクと見ている。

資本政策の遅れ

自己資本比率が 54% と厚く、政策保有株の売却で現金も増える。還元を絞れば ROE は下がる。自社株買いを積極的に行うかは未確定で、経営の資本配分の姿勢が問われる。 筆者はこの点を、10 年のあいだに少なくとも 1 度は表に出るリスクと見ている。

今後の分かれ目

物流の営業利益率が 4% 台に定着する
全体の ROE が 10% を超え、倍率の評価が上がる。中立から楽観側へ確率が動く。
日本製鉄が国内高炉を大きく縮小する
機工の作業量が減り、最大顧客の依存が裏目に出る。やや悲観に近づく。
自社株買いと政策保有株の売却が本格化する
自己資本の積み上がりが止まり、ROE の低下を防げる。倍率の上限が上がる。
中国事業の整理が計画より遅れる
物流の利益率が戻らず、全体の利益が伸びない。中計の信頼が下がる。
人手不足が緩み、機工の単価上昇が止まる
利益の伸びが物価並みに戻り、ROE は 9% 前後に下がる。やや悲観の筋書きだ。
リーマン級の不況で国内の設備投資が止まる
機工は定期修理が支え、物流は荷動きが落ちる。利益は 5 割前後減る。

見ておくもの

  • 物流事業の営業利益率(4% 台に乗るか)
  • 日本製鉄向け売上の構成比
  • 配当性向と自社株買いの実施額
  • 中国事業の倉庫・人員削減の進み具合
  • 新リース会計の適用後の純有利子負債

倍率と資本コストの決め方

倍率は、今の PER 13 倍に合わせず、ROE と資本コストから決めた。中立は ROE が 9% 台で k 6.75% を上回るので、正当化 PER(RONIC は k を超える ROE の 1/2 が残る値、g 4%)を上限とし、物流の薄利・労働集約・景気循環を考えて、中立は 1÷k(13.3 倍)を下回らせない 13.4 倍、やや楽観 13.7 倍、楽観 14 倍に置いた。k は基本 7.5% に quality 0.0%(循環 +0.25・値決め力 −0.25・借金 0・寿命 0)で、確率は quality を理由に動かしていない。悲観は稼ぐ力(純利益÷k)の 6.8 割。結果はほぼ適正(約 −1%)で、今の株価に合わせにいってはいない。新リース会計で数字の形が変わるが、10 年後は今と同じ形(賃料を営業費用に入れた形)でそろえた。純有利子負債は時価総額の 12% で、excess_cash は立てていない。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 14→18.4 倍・やや楽観 PER 13.7→17.78 倍・中立 PER 13.4→17.06 倍)。

資本コスト 6.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k = 基本 7.5% + quality 0.0%(循環 +0.25・値決め力 −0.25・借金 0・寿命 0)= 7.5%。事業は傾いておらず上乗せ(extra)はない。日本製鉄への依存や物流の採算は k に足さず、筋書きと確率で表した。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 7.50% → 6.75%。

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割安 SEMITEC6626 温度センサーのニッチ首位級で、時価総額の4割弱は現金。利益の質を割り引いても、今の値段は低い 本質価値との差 +101.7% · 10 年 割安(年 +13.9%) 割安 カンダホールディングス9059 トラックと国際物流で稼ぐ堅実な会社。純現金は時価総額の4分の1、大株主が議決権の3分の1を押さえる。10年で測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +58.9% · 10 年 割安(年 +11.1%) 割安 ビーイングホールディングス9145 北陸発の生活物資専門 3PL。自己資本利益率は高いが顧客が偏る。それでも今の値段は割安とみる 本質価値との差 +56.5% · 10 年 割安(年 +12.5%) 割安 株式会社ゼロ9028 新車を運ぶキャリアカーの最大手級。日産依存と新車需要の細りを織り込んでも、純現金込みの今の値段には安全域がある 本質価値との差 +52.5% · 10 年 割安(年 +11.6%) やや割安 ロジネットジャパン9027 札幌通運を核に鉄道とトラックを組み合わせる中堅の物流会社。運び手不足で値上げは通るが、人件費に食われて利益率は伸びにくい 本質価値との差 +29.9% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 九州旅客鉄道9142 九州の人口減は重いが、運賃改定と駅の不動産が利益を押し上げる。利払い増(年約100億円)と資本コスト 8.0% を引くと、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +28.4% · 10 年 やや割安(年 +9.6%) やや割安 遠州トラック9057 東名の真ん中に拠点を構える堅実な物流会社だが、利益の伸びが資本コストに届かず、今の値段はやや高い 本質価値との差 +28.3% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 ヒガシホールディングス9029 大手EC向け物流で稼ぎが倍増したが、1社への依存と過去最高の利益率が10年続く保証はない 本質価値との差 +27.2% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 岡山県貨物運送9063 中国地方の路線便「オカケン」。帳簿の資産は厚いが、稼ぐ力は資本コストに遠く届かず、PBR0.3倍でも割安とは言えない 本質価値との差 +21.9% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 東急9005 渋谷という再現できない土地と、まだ人口が増える沿線を持つ民鉄。ただ重い借金の利払い増と資本コスト 7.75% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割近く下回る 本質価値との差 +15.9% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 京福電気鉄道9049 嵐電のイメージで売るが、稼ぎは京都と関西の賃貸が柱。親会社が 43% を握り、配当は薄い 本質価値との差 +15.1% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 ハマキョウレックス9037 3PL の堅実な増益は本物だが、ROE が 9% 前後へ薄まる成長に安全域はない。名目で測ると今の値段はやや割高から適正の境目 本質価値との差 +14.6% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 セイノーホールディングス9076 路線トラックの値上げは定着し利益も伸びるが、ROE が資本コストをわずかに超える程度で、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +13.2% · 10 年 やや割安(年 +7.2%) やや割安 SGホールディングス9143 2024年問題で宅配の運賃が物価より速く上がり、ROE 10% が続く。ただし資本コスト 7.75% を超える幅は小さく、今の値段はやや割高 本質価値との差 +13.1% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) やや割安 鴻池運輸9025 請負の安定と堅い財務が強みだが、10 年後の ROE は資本コストにほぼ並ぶ。今の値段はおおむね妥当と筆者は見る 本質価値との差 +13.0% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 アサガミ9311 大阪の倉庫・港湾物流と不動産賃貸。親会社が 5 割超を握り、還元は薄い。資産は厚いが、株主に届きにくい 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 AZ-COM丸和ホールディングス9090 アマゾン向けが売上の3分の1を占める薄利の成長株。成長は本物だが、顧客の偏りと薄い利益率を割り引くと今の値段は割安とは言えない 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) 適正 神姫バス9083 地方バスの黒字は万博が押し上げた山で、資本効率が資本コストに届かない以上、今の値段は少し高い 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 日本ロジテム9060 首都圏の倉庫とトラックとアマゾンのセンターで稼ぐ中堅の物流会社。薄い利益と重い借金を、持っている土地が支える。今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +7.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 丸全昭和運輸9068 化学品・危険物の倉庫と 3PL で同業の倍の利益率を稼ぐ物流会社。厚い自己資本が ROE を押さえ、10 年の価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +7.4% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 西日本鉄道9031 福岡の再開発と国際物流で利益は名目で伸びるが、借金は増え金利も上がる。ROE は資本コスト 8.0% に届かず、値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 +7.1% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 東海旅客鉄道9022 東海道新幹線の独占は強い堀だが、リニアの負担と利払いの増加、資本コスト 7.0% を引くと、今の値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 +5.2% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 京阪ホールディングス9045 京都と大阪を結ぶ沿線と不動産の含み益は本物だが、利益は万博と用地分譲で膨らんだピーク。利払いが増え、ROE は資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 +4.8% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 南総通運9034 千葉の倉庫と運送の会社。倉庫が利益の半分強を稼ぐが、ROE が資本コストに届かず、10 年の価値はやや割高に出る。 本質価値との差 +2.8% · 10 年 適正(年 +6.0%) 適正 北海道中央バス9085 時価総額の9割近い純現金を抱えるが、現金は株主に戻りにくく稼ぐ力も低いので、今の値段は高い 本質価値との差 −1.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 阪急阪神ホールディングス9042 梅田の再開発と運賃改定で利益は名目で伸びるが、借り換えの利払いで ROE は資本コスト 7.5% に届かない。今の値段は 3 割弱のやや割高に出る 本質価値との差 −3.4% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 SBSホールディングス2384 不動産の売却益が営業利益の 4 割を占め、本業の物流は薄利のまま。利益の質を割り引くと、買収で伸びても今の値段は割高 本質価値との差 −9.4% · 10 年 適正(年 +5.3%) やや割高 日本石油輸送9074 現金と保有株は厚いが、リースと一社依存が重い。石油の細りと人件費が稼ぎを削る 本質価値との差 −12.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ヤマトホールディングス9064 宅急便の値上げは効くが稼ぐ力はまだ薄い。再建が中立どおり進んでも、資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、安全域はない 本質価値との差 −12.8% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 サカイ引越センター9039 引越は件数が頭打ちで、人の確保が利益を削る。純現金は厚いが、ROEが資本コストを上回れず、やや割高と見る 本質価値との差 −12.9% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 東武鉄道9001 スカイツリーとホテルが運輸の減益を補うが、借り換えの利払いと資本コスト 8.0% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割弱下回る 本質価値との差 −13.0% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 京王電鉄9008 新宿を軸に営業利益は物価並みに伸びるが、借り換えの利払いが純利益を押さえる。k 7.5% で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −14.7% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 相鉄ホールディングス9003 ホテルの万博特需と新横浜線の直通で利益は過去最高だが、借金が営業利益の 10 倍と重い。利払い増で ROE は資本コストに届かず、今の値段は 4 割弱ほど割高に出る 本質価値との差 −15.2% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 株式会社NANKAI9044 空港線とインバウンドは強いが、重い借金と大型投資で資本コストに届かない。値段は 3 割ほど割高に出る 本質価値との差 −18.7% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 西日本旅客鉄道9021 山陽新幹線と近畿の独占に運賃改定とうめきたの床が乗るが、借入を増やす計画の利払いと資本コスト 7.75% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割ほど下回る 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 東日本旅客鉄道9020 新幹線と首都圏の独占は強いが、4.9 兆円の借金の利払い増と資本コスト 7.5% を引くと、本質価値は今の値段を 4 割近く下回る 本質価値との差 −23.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 京成電鉄9009 京成電鉄は成田空港の増強とオリエンタルランド持分が核だが、借金が膨らむ局面と資本コスト 7.75% を踏まえると、今の値付けは割高と見る 本質価値との差 −29.6% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) 割高 東京地下鉄(東京メトロ)9023 鉄道だけで稼ぐ日本最大級の地下鉄。国・都の保有株売却と新線建設が焦点で、資本コスト 7.25% を ROE が下回り、今の値段は 4 割ほど割高に出る 本質価値との差 −33.9% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 センコン物流9051 宮城の倉庫が稼ぎ頭、売上の半分は埼玉のホンダ販売店。借入が時価総額に迫り、ROE は資本コストに届かないので、今の値段は高い 本質価値との差 −34.3% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 近鉄グループホールディングス9041 営業利益は名目で伸びるが、借り換えの利払いが利益を削り、株主の取り分は増えない。資本コスト 8.5% を踏まえると、今の値段は割高 本質価値との差 −35.3% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 大宝運輸9040 地場の堅い運送会社だが、薄い稼ぎに対して積み上がった資本が重く、今の値段は安全域に乏しい 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 山陽電気鉄道9052 姫路駅前の不動産が利益を支えるが、運賃は上限に達し、借り換えの利払いで ROE は資本コストを大きく下回る。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 第一交通産業9035 タクシーは赤字、稼ぎ頭は不動産。借金が重く、金利が上がるほど株主の取り分が細る 本質価値との差 −38.9% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 東部ネットワーク9036 横浜の飲料・セメント・産業ガスの運送会社。資産は厚いが、運送の稼ぎは細く、ROE 2% では帳簿の価値を株主に届けられない 本質価値との差 −39.6% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 神奈川中央交通9081 運賃は上がるが、運転士の賃金と借り換えの利払いが先に増え、ROE は資本コスト 9.0% に届かない。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −40.8% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 新潟交通9017 新潟のバスと万代シテイを営む地域の顔。不動産が稼ぐが、重い借金の利払いが金利の上昇で利益を削る 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 センコーグループホールディングス9069 3PL と M&A で稼ぐ総合物流の大手。借金が重く利益率も薄いため、利益で測ると今の値段は割高に出る 本質価値との差 −43.2% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ニッコンホールディングス9072 ホンダ系の完成車輸送と倉庫・梱包で堅実に稼ぐが、利益に対して値段が先走り、10年で測っても大幅な割高 本質価値との差 −43.3% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 小田急電鉄9007 新宿西口の大型開発は実るが、借金の利息が利益を削る。資本コスト 8.25% を ROE が下回り、今の値段は 3 割半ば割高に出る 本質価値との差 −43.8% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 富士急行9010 富士山麓の鉄道とハイランドで過去最高益を稼ぐが、10 年後の利益に見合う値段は今の半分以下に出る 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 タカセ9087 アニメ商品の通販物流に活路を得た老舗の倉庫会社。利幅は細く、資本コストに届かないので値段は割高 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 秩父鉄道9012 石灰石の貨物と長瀞の観光で黒字に戻したが、更新投資と借金の利払いが利益を食い、株主に残る価値は今の時価総額に届かない 本質価値との差 −45.6% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 福山通運9075 特積みの老舗。利益は戻り始めたが、資本効率が低く、10 年の積み上げでは今の値段は大きく割高 本質価値との差 −46.0% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 広島電鉄9033 電車とバスは補助金を足してやっと収支が合い、利益を支えるのは広島の不動産。借り換えで利払いが3倍に増え、ROE は資本コストに届かない。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 名古屋鉄道9048 名駅の再開発が止まり、運送は赤字、借金は重い。利益は名目で戻っても、金利が資本コストへの到達を阻む。今の値段は 4 割ほど割高に出る 本質価値との差 −50.4% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 京浜急行電鉄9006 品川・高輪の再開発で名目の利益は伸びるが、重い借金と投資負担で ROE は資本コスト 8.25% に届かない。値段は織り込み過ぎと見る 本質価値との差 −51.1% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 NIPPON EXPRESSホールディングス9147 国内の運賃上げは追い風だが、海外フォワーディングの薄い利益率では ROE は資本コスト 8.5% を下回る。名目で測り直しても今の値段は割高 本質価値との差 −54.7% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 西武ホールディングス9024 運営だけの稼ぐ力は資本コスト 8.5% に届かず、資産を売る経営に移っても、今の値段は 7 割近い割高に出る 本質価値との差 −63.0% · 10 年 割高(年 −2.9%) 割高 京極運輸商事9073 ENEOS が 35% を持つタンクローリーとドラム缶の会社。石油の量は細り、利益率は 2% に届かない 本質価値との差 −65.0% · 10 年 割高(年 −3.2%) 割高 神戸電鉄9046 借金が EBITDA の 11 倍と重く、借り換えで利払いが倍に膨らむ。運賃改定で営業利益が増えても株主に残る利益は細り、計算では大きな割高になる 本質価値との差 −65.8% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 大和自動車交通9082 都内の土地と銀座の再開発は魅力だが、タクシーの稼ぎは薄く借金も重い。今の値段は資産の期待を先取りしている 本質価値との差 −69.9% · 10 年 割高(年 −3.7%)

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分析日 2026-10-16