株譜
AI 銘柄分析 · 陸運業 · 試作

富士急行 9010

富士山麓の鉄道とハイランドで過去最高益を稼ぐが、10 年後の利益に見合う値段は今の半分以下に出る

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)1,440 円764 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)2,624 円1,392 億円差 −45.1%
10 年後から見ると 割高 価値 1,440 円764 億円 · 差 −45.1% · 期待の年率 +0.5%
期待の年率リターン(10 年)+0.5%資本コスト比 −7.0 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

富士急行は、富士山麓の鉄道・バスと、富士急ハイランドやホテルを一体で営む会社だ。営業利益の 6 割近くは運輸が稼ぎ、売上の 4 割強はレジャーが占める。2026 年 3 月期は営業利益 88 億円と過去最高だった。

筆者の結論は、今の値段は 10 年後の利益に対して高すぎる、というものだ。足元の ROE は 14% あるが、利益を積み上げるほど自己資本が厚くなり、10 年後は 9% 台に下がる。

強みは、富士山という動かせない観光資源を持ち、運輸が 25% 近い利益率を出していることだ。弱みは、一つの地域に事業が集まっている点だ。コロナ禍では 2021 年 3 月期に純損失 28 億円を出した。

もう一つ気になるのは、山梨県との土地の問題だ。別荘地の売買は転貸承認が下りず止まっている。

経営計画どおりに進んでも、10 年先の利益は今の 1.4 倍ほどにとどまる。この水準では、今の時価総額に届かない。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、富士山麓にこれだけの観光資産を集めた事業は、再現できない。10 年先も、客は富士山を見に来るだろう。

ただし、持ち続けたい会社かを問うと、答えは迷う。利益のうち再投資に回る分が多く、ROE が下がる。成長を買うために、株主に戻る分が小さい。

運輸の安定は評価する。地域独占で、運賃は認可で守られている。だが、利益のほぼ半分を稼ぐレジャーは、客数の波と人件費に振り回される。コロナ禍で赤字に落ちた会社を、強い堀の持ち主とは呼びにくい。

山梨県の土地の問題も、予測できない部分だ。別荘地は止まったままで、結果次第で会社の資産と稼ぎ方が変わりうる。わからない要素が残る以上、確信度は下げる。

安全域の目では、今の値段は 10 年後の利益に対して厚みがない。良い会社だが、払う値段が高すぎると筆者は見る。

何で稼ぐ会社か

稼ぎの柱は 4 つある。

運輸は売上 206 億円・営業利益 51 億円で、利益の中心だ。富士山麓電気鉄道(大月〜河口湖)と岳南電車の鉄道に加え、乗合・高速・貸切バス、タクシー、熱海と初島を結ぶ船、芦ノ湖の遊覧船を持つ。河口湖駅への JR 直通特急が増え、訪日客の入り口になっている。

レジャー・サービスは売上 253 億円で最大だが、利益は 25 億円と薄い。富士急ハイランドが売上 125 億円、ホテルが 66 億円、ゴルフ・スキーとアウトドア施設 PICA がそれぞれ 18 億円ある。ハイランドは 2018 年に入園料を無料にし、園内の消費で稼ぐ形に変えた。

不動産は売上 27 億円と小さいが、利益率は 20% ある。山中湖畔(約 3,200 区画)と十里木高原(約 2,700 区画)の別荘地を分譲・管理してきたが、山梨県の転貸承認が下りず、販売と仲介は止まっている。

その他は百貨店・建設・ミネラルウォーターなどで、売上 80 億円。水は 34 億円で伸びが早い。富士北麓に生活の全部を押さえる、小さな沿線経営だ。

優良さと弱いところ

堀は、富士山という資源と、鉄道・バス・ホテル・遊園地を同じ地域に束ねた構成にある。富士山麓の周遊を、会社の中で完結させやすい。

運輸の利益率は 25% 近い。ただし運賃は国の認可で、費用が上がってからしか改定できない。値決めの力があるというより、地域独占の安定を持つ会社だ。

弱いのは、一つの地域と少数の施設への集中だ。ハイランドは東京ディズニーリゾートや名古屋圏の大型施設と客を競う。ホテルは訪日客の波に左右される。コロナ禍で赤字になった事実は軽くない。

資本効率は今は良い。ROE は 14% で、過去 10 年の中央値 9.7% を上回る。ただし自己資本は 5 年で 3 割以上厚くなり、配当性向 30% では、これ以上は上がりにくい。

経営は、前の中計の目標を全て達成し、借入も減らした。ここは評価できる。一方、政策保有株が純資産の 2 割を超え、会社自身も縮減を掲げている。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

民鉄の複合経営は、鉄道が伸びない前提で、不動産・ホテル・流通で成長を探す業界だ。人口は減るので、定期客の需要は長期で痩せる。一方、定期外の観光客は訪日客が支える。

富士急行は、その観光の追い風を最も受ける立地にある。河口湖駅には外国人客が多い。JR 直通特急の増便や、自動運転 EV バスの実証も運輸を押し上げた。

東急や阪急阪神のような大都市の再開発型とは違い、郊外・観光型だ。梅田や渋谷のように賃料が一段と上がる土地は持っていない。伸びは、観光客数と客単価に頼る。

競合は、ハイランドでは東京ディズニーリゾート、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ジブリパークなどの大型施設だ。富士山麓では、他の観光バス会社やホテルとも客を分ける。

需要の質も変わりつつある。国内客は日帰りの近場需要、訪日客は宿泊と体験の需要で、後者のほうが単価は高い。ホテルと PICA の稼働が上がれば、運輸とレジャーが同じ客から二重に稼げる。

分かれ目は、訪日客の持続、富士山のオーバーツーリズムへの地元の反応、人手不足による人件費高、そして山梨県との土地の問題の決着だ。

資本政策と M&A

還元は、安定配当を基本に、配当性向 30% を目途とする方針だ。配当は年 1 回の期末払いで、2027 年 3 月期もわずかに増える予想だ。自社株買いは機動的に行うとするが、実績は小さい。

2029 年 3 月期に営業利益 105 億円、純利益 62 億円を目指す。ROE は 12% 以上、中長期で 14% 以上と掲げた。借入は純負債 299 億円まで減らし、ネット DE レシオ 1.0 倍以下を保つ。

資金の使い道は、成長投資が中心だ。遊園地の新しい乗り物、ホテルの増強、バスの電動化などに回す。

大株主は公益財団法人の堀内浩庵会(12%)とエフ・ジェイ(12%)。合わせて 4 分の 1 近くを持ち、買収の対象になる確率は低い。大型の M&A をする会社でもない。

政策保有株(上場 21 銘柄・約 100 億円)の縮減は、利益が少し出る材料だ。

減価償却は物価で増やさない。今ある設備の償却は取得した時の値段のままで、増えるのは更新と新規の分だけだ。償却は今の55億円が10年後に約 64億円。更新投資は建築費の上昇で膨らみ、足りない分は借入になって利払い(3.5%)が増える。会計の利益と現金の動きは同じ向きに動かない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

富士山の人気は、この 10 年で一段階上がった。訪日客は 2025 年に 4,200 万人を超え、河口湖は国際的な観光地として定着した。JR 直通特急の増便と自動運転バスで、東京からの入り口も広がっている。

会社は 2029 年 3 月期に営業利益 105 億円を目指す。前の中計では、目標を全て達成した。足元の営業利益は 88 億円で過去最高を更新し、運輸は売上も利益も 1 割近く伸びた。

Greater Mt.Fuji の利用者は 1,939 万人。目標は 3,000 万人だ。ハイランド、ホテル、PICA、バスが客を送り合う仕組みが回れば、客単価も数量も伸びる。

山梨県との転貸承認が下りれば、止まっている別荘地の分譲と仲介が再び動く。区画は約 5,900 あり、土地の販売益は大きい。政策保有株の縮減も進み、借入は減って自己資本は厚い。

配当は増配を重ね、自社株買いの枠も使える。ROE 14%、純負債 299 億円は小さく、利益の質は高い。10 年で利益は 1.5 倍を超えうる。

慎重な見方

今の利益は、観光の好況と円安の組み合わせで出た最高益だ。コロナ禍の 2021 年 3 月期は営業赤字 31 億円、純損失 28 億円で、ほぼ 1 年で利益が消えた。事業は景気と観光客数に正面から晒される。

ハイランドは入園を無料にしたので、客単価は園内消費に頼る。東京ディズニーリゾートやユニバーサルに、地方の遊園地は構造的に客数で勝てない。減損 9.6 億円もレジャーで出ている。

運輸の運賃は国の認可で、費用が上がってからしか直せない。人件費の高騰で、運輸の利益率は 25% から落ちる。山梨の人口は減り、定期客は先細る。

山梨県との土地の問題は、まだ終わっていない。別荘地の売買が止まり、県は賃料が鑑定評価の 6 分の 1 以下と主張している。会社に不利な結果になれば、不動産事業の土台が揺らぐ。

利益を積み上げても、投資に回るので自己資本が厚くなり、ROE は 14% から下がる。利益が 10 年で 1.4 倍にとどまれば、今の値段を正当化できない。

どちらに重みを置いたか

運輸の安定と、富士山の観光資産という強気の言い分は確かだ。ただ、レジャーの波と、一つの地域への集中、県との土地の問題という慎重な見方のほうが重い。確率は中立に 32% を置き、楽観・やや楽観を 32%、やや悲観・悲観を 36% とした。10 年の利益は 1.4 倍にとどまり、ROE は 14% から 9% 台へ下がる。今の時価総額はその利益に対して高く、総合は約 −59% の割高になった。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 2,266 円1,203 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 489 円259 億円)。 今の値に割り戻すと 1,440 円764 億円、今との差 −45.1%、 期待の年率 +0.5%(資本コスト 7.5%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 3,609 円1,915 億円 633 円336 億円 +61.7% +4.9% 424 円225 億円
やや楽観 22% 3,225 円1,711 億円 588 円312 億円 +45.3% +3.8% 839 円445 億円
中立 32% 2,769 円1,469 億円 539 円286 億円 +26.1% +2.3% 1,058 円562 億円
やや悲観 23% 1,166 円619 億円 433 円230 億円 −39.0% −4.8% 368 円195 億円
悲観 13% 320 円170 億円 185 円98 億円 −80.8% −15.2% 66 円35 億円
加重平均100% 2,266 円1,203 億円489 円259 億円 +5.0% +0.5% 2,755 円1,462 億円

今の株価時価総額 2,624 円1,392 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 10% 再開発と周遊が噛み合い、ハイランド頼みを脱する 利益 110 億円 · PER 17.2 倍 · 株価時価総額 3,609 円1,915 億円

富士山麓の周遊が定着し、ハイランド・ホテル・アウトドア・バスが相互に客を送り合う。

レジャー・サービスの数量は 3 割増え、営業利益率は 13% まで戻る。

山梨県との転貸承認が下り、別荘地の分譲と仲介が再び動く。不動産は小粒ながら利益率 24% の稼ぎ頭になる。

運輸は JR 直通特急と自動運転バスで定期外を伸ばし、乗客は実質で 6% 増える。運賃は物価にほぼ追いつく。

借り換えで利払いは年 7 億円ほど増えるが、本業の伸びが上回る。自社株買いも機動的に使い、ROE は 11% 台を保つ。

運輸・レジャー・不動産の三つが同時に良い方向へ動く、いちばん恵まれた 10 年だ。実現すれば、富士山麓の小さな複合企業が、地域の総合リゾート会社として評価される。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の55億円が10年後に約 64億円(物価で一律に増やすと約 53億円)。営業利益は +11億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸(鉄道・バス・タクシー・船):数量 31.8(年間の延べ利用者数(百万人、鉄道・バス・タクシー・船。推定))× 価格 918(1 人あたり収入(円))→ 売上 292 億円・営業利益 84 億円。乗客+6%・運賃1.34倍・償却は物価で増やさず按分(10年後 64億円)
  • レジャー・サービス(ハイランド・ホテル・PICA):数量 13.0(年間の延べ利用者数(百万人、遊園地・ホテル・アウトドア・ゴルフ・スキー。推定))× 価格 3,494(1 人あたり収入(円、入園・宿泊・飲食・物販を含む))→ 売上 454 億円・営業利益 59 億円。数量+30%・価格1.38倍・利益率13%
  • 不動産(別荘地・賃貸):数量 15.0(賃貸・管理の床面積(万㎡、推定))× 価格 3.70(1 ㎡あたり年間収入(万円))→ 売上 55 億円・営業利益 13 億円。数量1.5倍(別荘地売買が再開)
  • その他(百貨店・建設・ミネラルウォーターなど):数量 8.8(取引・出荷の件数換算(百万件、推定))× 価格 1,387(1 件あたり収入(円))→ 売上 122 億円・営業利益 12 億円。数量+10%

倍率:事業の純利益 110 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 12.6% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 10.0%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 17.2 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 17.2 倍。全体の PER 17.17 倍、時価総額 1,889 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:Greater Mt.Fuji の利用者 3,000 万人(今 1,939 万人)の目標が 10 年でほぼ実現し、別荘地の転貸承認も下りる必要がある。条件が重なるので 1 割にとどめた。

やや楽観 22% 中期経営計画をほぼ達成し、緩やかに伸びる 利益 98 億円 · PER 17.0 倍 · 株価時価総額 3,225 円1,711 億円

2029 年 3 月期に営業利益 105 億円に届き、その後も名目の物価に少し上乗せする形で伸びる。

運輸の乗客は 4% 増。インバウンドの定着が、地元の定期客の減少を埋める。

レジャー・サービスは数量が 2 割増え、ULTRA Q など新しい乗り物とホテル客室の増強が効く。

別荘地の売買は限定的に再開するが、県との関係は完全には元に戻らない。

借り換えの利払い増は年 7 億円ほど。配当と自社株買いで利益の 4 割を戻し、ROE は 10% 台半ばで落ち着く。

計画の線上を進む、現実的な上振れだ。大きな賭けをせず、増える客を丁寧に取り込む形で、会社の規律が果実になる 10 年と見る。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の55億円が10年後に約 64億円(物価で一律に増やすと約 54億円)。営業利益は +10億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸(鉄道・バス・タクシー・船):数量 31.2(年間の延べ利用者数(百万人、鉄道・バス・タクシー・船。推定))× 価格 911(1 人あたり収入(円))→ 売上 284 億円・営業利益 80 億円。乗客+4%・運賃1.33倍・償却は物価で増やさず按分(10年後 64億円)
  • レジャー・サービス(ハイランド・ホテル・PICA):数量 12.0(年間の延べ利用者数(百万人、遊園地・ホテル・アウトドア・ゴルフ・スキー。推定))× 価格 3,443(1 人あたり収入(円、入園・宿泊・飲食・物販を含む))→ 売上 413 億円・営業利益 50 億円。数量+20%・価格1.36倍
  • 不動産(別荘地・賃貸):数量 13.0(賃貸・管理の床面積(万㎡、推定))× 価格 3.64(1 ㎡あたり年間収入(万円))→ 売上 47 億円・営業利益 10 億円。数量1.3倍
  • その他(百貨店・建設・ミネラルウォーターなど):数量 8.6(取引・出荷の件数換算(百万件、推定))× 価格 1,367(1 件あたり収入(円))→ 売上 117 億円・営業利益 11 億円。数量+7%

倍率:事業の純利益 98 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 12.2% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.9%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 17.0 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 17.0 倍。全体の PER 16.97 倍、時価総額 1,663 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:2029 年 3 月期に営業利益 105 億円の計画で、前の中計は目標を全て達成した実績がある。達成の確度は高いが、その先の伸びは人口減に削られるので 2 割強。

中立 32% 富士山の人気は続くが、人口減と費用高で名目並みの成長 利益 85 億円 · PER 16.5 倍 · 株価時価総額 2,769 円1,469 億円

中心の姿は、物価並みに伸びる堅実な地方複合企業だ。

運輸は乗客がほぼ横ばい。山梨の人口減を、訪日客と直通特急の増便が打ち消す。運賃は認可で物価に少し遅れて 3 割上がる。

レジャー・サービスは数量が 1 割強増えるが、人件費と設備更新が重く、利益率は 11% にとどまる。

不動産は賃貸が中心で、別荘地の売買は止まったまま、あるいは小さく動く程度。

利払いは年 7 億円ほど増える。営業利益は 10 年で 1.4 倍、純利益は 79 億円になる。

強みも弱みも今のまま続く、最も起こりやすい姿だ。大きく崩れず、大きく伸びもしない。名目の物価に少し足した分だけ、利益が積み上がる。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の55億円が10年後に約 64億円(物価で一律に増やすと約 55億円)。営業利益は +9億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸(鉄道・バス・タクシー・船):数量 30.6(年間の延べ利用者数(百万人、鉄道・バス・タクシー・船。推定))× 価格 897(1 人あたり収入(円))→ 売上 275 億円・営業利益 74 億円。乗客+2%・運賃1.31倍・利益率26.8%・償却は物価で増やさず按分(10年後 64億円)
  • レジャー・サービス(ハイランド・ホテル・PICA):数量 11.2(年間の延べ利用者数(百万人、遊園地・ホテル・アウトドア・ゴルフ・スキー。推定))× 価格 3,392(1 人あたり収入(円、入園・宿泊・飲食・物販を含む))→ 売上 380 億円・営業利益 42 億円。数量+12%・価格1.34倍・利益率11%
  • 不動産(別荘地・賃貸):数量 11.5(賃貸・管理の床面積(万㎡、推定))× 価格 3.59(1 ㎡あたり年間収入(万円))→ 売上 41 億円・営業利益 8 億円。数量1.15倍・価格1.34倍
  • その他(百貨店・建設・ミネラルウォーターなど):数量 8.3(取引・出荷の件数換算(百万件、推定))× 価格 1,347(1 件あたり収入(円))→ 売上 112 億円・営業利益 10 億円。数量+4%・価格1.34倍

倍率:事業の純利益 85 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.5% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.5%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 16.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 16.5 倍。全体の PER 16.54 倍、時価総額 1,406 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:運輸は強く、レジャーは波がある。県との土地問題は決着に時間がかかる。強気と慎重の言い分が拮抗するので、最も厚く置いた。

やや悲観 23% 訪日客の頭打ちと費用高で、利益が足踏みする 利益 57 億円 · PER 9.5 倍 · 株価時価総額 1,166 円619 億円

富士山の混雑への反発や為替の変化で訪日客の伸びが止まり、ハイランドとホテルの客数は横ばいに戻る。

人件費と電気代の上昇を価格に転嫁しきれず、レジャーの利益率は 8% に下がる。

運輸は乗客が 4% 減り、運賃改定の認可も遅れて、物価に 2 割ほど届かない。

山梨県との土地の問題が長引き、別荘地の売買は止まったまま。不動産の伸びは名目の賃料だけになる。

借り換えの利払いが年 7 億円増えるうえ、投資の借入が膨らむ。営業利益は 10 年たっても今とほぼ同じ水準にとどまる。

一つひとつは小さな不調だが、重なると利益が伸びなくなる。投資は続けるので借入が増え、ROE も下がる。コロナ禍ほどの崩れではないが、成長の足が止まる姿だ。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の55億円が10年後に約 64億円(物価で一律に増やすと約 58億円)。営業利益は +6億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸(鉄道・バス・タクシー・船):数量 28.8(年間の延べ利用者数(百万人、鉄道・バス・タクシー・船。推定))× 価格 863(1 人あたり収入(円))→ 売上 249 億円・営業利益 58 億円。乗客−4%・運賃1.26倍・利益率23.4%・償却は物価で増やさず按分(10年後 64億円)
  • レジャー・サービス(ハイランド・ホテル・PICA):数量 9.8(年間の延べ利用者数(百万人、遊園地・ホテル・アウトドア・ゴルフ・スキー。推定))× 価格 3,291(1 人あたり収入(円、入園・宿泊・飲食・物販を含む))→ 売上 323 億円・営業利益 26 億円。数量−2%・価格1.30倍・利益率8%
  • 不動産(別荘地・賃貸):数量 10.0(賃貸・管理の床面積(万㎡、推定))× 価格 3.35(1 ㎡あたり年間収入(万円))→ 売上 33 億円・営業利益 5 億円。数量横ばい・価格1.25倍
  • その他(百貨店・建設・ミネラルウォーターなど):数量 7.8(取引・出荷の件数換算(百万件、推定))× 価格 1,287(1 件あたり収入(円))→ 売上 101 億円・営業利益 7 億円。数量−2%・価格1.28倍

倍率:ROE 7.5% は k 7.5% 以下。ためた利益の価値は 1 を下回るので PER の上限は 1÷k = 12.5 倍。稼ぐ力(純利益 53 億円)を基準に、利益が足踏みし利払い増を吸収しきれない筋書きなので、上限の 7.6 割の 9.5 倍に置いた。純有利子負債 299 億円を今の値で足した EV ÷ 営業利益は 8.8 倍。

確率:訪日客の一部の国への依存、オーバーツーリズムへの反発、人手不足による人件費高が重なる想定。コロナで一度赤字になった事業構造から、起きやすい。

悲観 13% 県有地を失い、観光地としての力も後退する 利益 20 億円 · PER 8.5 倍 · 株価時価総額 320 円170 億円

県有地の賃貸借をめぐる争いが会社の不利に決着し、別荘地の事業は大きく縮む。

同じ地域の他の施設との連携も弱まり、周遊の仕組みが崩れる。

ハイランドは人気が一巡し、東京や名古屋の大型施設に客を奪われる。利益率は 3% まで落ちる。

運輸は乗客が 12% 減り、運賃は物価に追いつかない。地方バスの路線縮小も避けられない。

借入の利払いは年 12 億円まで増え、純利益は 20 億円まで細る。事業の稼ぐ力を基準に値を付ければ、時価総額は今の 1 割台まで下がる。

富士山麓に集中した事業の弱さが、すべて表に出る筋書きだ。確率は低いが、起きれば優良な会社とは呼べなくなる。還元は最低限にとどまる。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の55億円が10年後に約 64億円(物価で一律に増やすと約 64億円)。営業利益は +0億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸(鉄道・バス・タクシー・船):数量 26.4(年間の延べ利用者数(百万人、鉄道・バス・タクシー・船。推定))× 価格 788(1 人あたり収入(円))→ 売上 208 億円・営業利益 29 億円。乗客−12%・運賃1.15倍・利益率14%・償却は物価で増やさず按分(10年後 64億円)
  • レジャー・サービス(ハイランド・ホテル・PICA):数量 8.5(年間の延べ利用者数(百万人、遊園地・ホテル・アウトドア・ゴルフ・スキー。推定))× 価格 2,987(1 人あたり収入(円、入園・宿泊・飲食・物販を含む))→ 売上 254 億円・営業利益 8 億円。数量−15%・価格1.18倍・利益率3%
  • 不動産(別荘地・賃貸):数量 5.0(賃貸・管理の床面積(万㎡、推定))× 価格 2.95(1 ㎡あたり年間収入(万円))→ 売上 15 億円・営業利益 2 億円。県有地を失い数量半減
  • その他(百貨店・建設・ミネラルウォーターなど):数量 7.2(取引・出荷の件数換算(百万件、推定))× 価格 1,156(1 件あたり収入(円))→ 売上 83 億円・営業利益 3 億円。数量−10%・価格1.15倍

倍率:ROE 2.8% は k 7.5% 以下。ためた利益の価値は 1 を下回るので PER の上限は 1÷k = 12.5 倍。稼ぐ力(純利益 20 億円)を基準に、県有地を失い構造的に稼ぐ力が細る筋書きなので、上限の 6.8 割の 8.5 倍に置いた。売れる資産として数えるのは政策保有株くらいで、純有利子負債 299 億円を引くと床にならないので、資産の床は使わない。純有利子負債 299 億円を今の値で足した EV ÷ 営業利益は 11.6 倍。

確率:山梨県との賃貸借の争いが会社に不利に決まる、富士山観光の人気が落ち着く、人口減が重なる構造的な負けを想定。確率は低いが、一つの地域に集中している点は軽く扱えない。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

運輸(鉄道・バス・タクシー・船)

富士山麓電気鉄道・岳南電車の鉄道、乗合・高速・貸切バス、ハイヤー・タクシー、熱海〜初島の航路と芦ノ湖の遊覧船。

数量年間の延べ利用者数(百万人、鉄道・バス・タクシー・船。推定)価格1 人あたり収入(円)売上営業利益
今 2026/03 30.0 685 206 51
10 年後 中立 30.6 897 275 74

取り方:運輸の売上 205.5 億円(内部取引込み)を、鉄道 441 万人・バス・タクシー・船を合わせた延べ約 3,000 万人(推定)で割った 1 人あたり収入。運賃は国の認可で、費用が上がってから改定するため物価に 1〜2 年遅れる。

レジャー・サービス(ハイランド・ホテル・PICA)

富士急ハイランド(遊園地)、ホテル、ゴルフ・スキー、アウトドア施設 PICA。

数量年間の延べ利用者数(百万人、遊園地・ホテル・アウトドア・ゴルフ・スキー。推定)価格1 人あたり収入(円、入園・宿泊・飲食・物販を含む)売上営業利益
今 2026/03 10.0 2,532 253 25
10 年後 中立 11.2 3,392 380 42

取り方:レジャーの売上 253 億円を、延べ約 1,000 万人(推定。Greater Mt.Fuji の 1,939 万人は運輸も含む全社の数)で割った。ハイランドは入園無料で、園内の消費と宿泊で稼ぐ。単価は物価並みに上がる。

不動産(別荘地・賃貸)

山中湖畔・十里木高原の別荘地の分譲・管理と、甲府富士急ビルなどの賃貸。

数量賃貸・管理の床面積(万㎡、推定)価格1 ㎡あたり年間収入(万円)売上営業利益
今 2026/03 10.0 2.68 27 5
10 年後 中立 11.5 3.59 41 8

取り方:不動産の売上 26.8 億円を、賃貸・管理の床約 10 万㎡(推定)で割った。山中湖畔の別荘地は山梨県の土地転貸承認が得られず、売買・仲介が止まっているので、今の売上はほぼ賃貸と管理。

その他(百貨店・建設・ミネラルウォーターなど)

百貨店、建設(富士急建設)、ミネラルウォーターの製造販売、情報処理など。

数量取引・出荷の件数換算(百万件、推定)価格1 件あたり収入(円)売上営業利益
今 2026/03 8.0 1,005 80 7
10 年後 中立 8.3 1,347 112 10

取り方:その他の売上 80 億円を、百貨店の取引・水の出荷・建設の件数換算で約 800 万件(推定)とみて割った。水は売上 34 億円で前期比 +9.8%。利益率は 9% 前後。

リスクと懸念

山梨県との土地の争い

山中湖畔の別荘地は県有地を借りており、県は賃料が鑑定評価の 6 分の 1 以下と主張している。転貸承認が下りず、販売と仲介は止まったまま。会社に不利に決まれば、不動産事業と別荘関連の稼ぎが大きく縮みうる。

一つの地域への集中

稼ぎのほぼ全部が富士山麓にある。噴火や天候、観光客の流れが変わる出来事が起きれば、鉄道・バス・ホテル・遊園地が同時に打撃を受ける。コロナ禍で 2021 年 3 月期に純損失 28 億円を出した。

レジャーの利益率の低下

レジャーは売上が 2% 伸びたのに営業利益は 4% 減った。人件費・電気代・設備更新が重く、減損も 9.6 億円出た。ハイランドは東京や名古屋の大型施設と客を競う。

訪日客の依存と反動

河口湖駅は外国人客が多く、一部の国や為替に左右される。2025 年末には中国からの入国者が大きく減った月がある。混雑への地元の反発も強まりうる。

人口減と人手不足

山梨の人口は減り、定期客は先細る。運転士・ホテル人員の確保が難しくなり、人件費が運賃の改定より速く上がる。地方バスの路線維持も重い。

政策保有株

上場株 21 銘柄の約 100 億円は、純資産の 2 割を超える。会社は縮減を掲げるが、地元の銀行株が大半で、売却が遅れると資本効率を下げる。

今後の分かれ目

山梨県との転貸承認が下り、別荘地の分譲が再開したら
不動産の数量と利益率の前提を上げ、楽観側の確率を増やす。
県との争いが会社に不利に決着したら
不動産と別荘関連の稼ぎを大きく下げ、悲観側に確率を寄せる。
Greater Mt.Fuji の利用者が 2,500 万人を超えて伸びたら
レジャーの数量の前提を上げ、やや楽観側に確率を寄せる。
訪日客が減り、ハイランドとホテルの客数が前年を割ったら
レジャーの利益率の前提を下げ、やや悲観側に寄せる。
運賃改定が認可され、運輸の利益率が 25% を保ったら
運輸の価格の前提を上げ、中立の利益を少し増やす。
自社株買いが年 20 億円規模で定着したら
還元の前提を上げ、ROE の下がり方を緩める。

見ておくもの

  • Greater Mt.Fuji の利用者数(今 1,939 万人、目標 3,000 万人)
  • 山梨県との土地の調停・訴訟の進み具合と転貸承認
  • レジャー・サービスの営業利益率(今 9.8%)
  • 運輸の営業利益率(今 24.6%)と運賃改定
  • 政策保有株の縮減(純資産比 23% → 20% 未満)

倍率と資本コストの決め方

数量と名目の価格から 10 年の利益を積み、倍率は式で置いた。今の株価が 2 倍でも半分でも、価値の数字は変わらない作りにした。k は基本 7.5% に quality 0.5% で、京阪・西鉄と同じ。ROE が 9% 台で k を超えるので、式の下限 1÷k = 12.5 倍に近い 13.0 倍とした。結果の割高(−59%)は、今の ROE 14% が 10 年後は 9% 台に下がることと、今の時価総額の高さから来る。借入が主なので、リースの新会計基準の影響は小さい。数字は今と同じ形でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 14→17.17 倍・やや楽観 PER 13.4→16.97 倍・中立 PER 13→16.54 倍)。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k = 基本 7.5% + quality 0.5% = 8.0%。観光・レジャーの景気への振れ(+0.5)と、一地域集中・人口減(+0.25)を、運輸の認可運賃と富士山という代わりの無い立地(−0.25)が少し打ち消す。県との土地の争いは k に足さず、筋書きと確率で表した。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 8.00% → 7.50%。

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割安 SEMITEC6626 温度センサーのニッチ首位級で、時価総額の4割弱は現金。利益の質を割り引いても、今の値段は低い 本質価値との差 +101.7% · 10 年 割安(年 +13.9%) 割安 カンダホールディングス9059 トラックと国際物流で稼ぐ堅実な会社。純現金は時価総額の4分の1、大株主が議決権の3分の1を押さえる。10年で測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +58.9% · 10 年 割安(年 +11.1%) 割安 ビーイングホールディングス9145 北陸発の生活物資専門 3PL。自己資本利益率は高いが顧客が偏る。それでも今の値段は割安とみる 本質価値との差 +56.5% · 10 年 割安(年 +12.5%) 割安 株式会社ゼロ9028 新車を運ぶキャリアカーの最大手級。日産依存と新車需要の細りを織り込んでも、純現金込みの今の値段には安全域がある 本質価値との差 +52.5% · 10 年 割安(年 +11.6%) やや割安 ロジネットジャパン9027 札幌通運を核に鉄道とトラックを組み合わせる中堅の物流会社。運び手不足で値上げは通るが、人件費に食われて利益率は伸びにくい 本質価値との差 +29.9% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 九州旅客鉄道9142 九州の人口減は重いが、運賃改定と駅の不動産が利益を押し上げる。利払い増(年約100億円)と資本コスト 8.0% を引くと、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +28.4% · 10 年 やや割安(年 +9.6%) やや割安 遠州トラック9057 東名の真ん中に拠点を構える堅実な物流会社だが、利益の伸びが資本コストに届かず、今の値段はやや高い 本質価値との差 +28.3% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 ヒガシホールディングス9029 大手EC向け物流で稼ぎが倍増したが、1社への依存と過去最高の利益率が10年続く保証はない 本質価値との差 +27.2% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 山九9065 製鉄所の構内で根を張る機工事業は堅いが、薄利の物流が ROE を押さえる。期待リターンは資本コストを少し上回る程度で、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +22.5% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 岡山県貨物運送9063 中国地方の路線便「オカケン」。帳簿の資産は厚いが、稼ぐ力は資本コストに遠く届かず、PBR0.3倍でも割安とは言えない 本質価値との差 +21.9% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 東急9005 渋谷という再現できない土地と、まだ人口が増える沿線を持つ民鉄。ただ重い借金の利払い増と資本コスト 7.75% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割近く下回る 本質価値との差 +15.9% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 京福電気鉄道9049 嵐電のイメージで売るが、稼ぎは京都と関西の賃貸が柱。親会社が 43% を握り、配当は薄い 本質価値との差 +15.1% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 ハマキョウレックス9037 3PL の堅実な増益は本物だが、ROE が 9% 前後へ薄まる成長に安全域はない。名目で測ると今の値段はやや割高から適正の境目 本質価値との差 +14.6% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 セイノーホールディングス9076 路線トラックの値上げは定着し利益も伸びるが、ROE が資本コストをわずかに超える程度で、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +13.2% · 10 年 やや割安(年 +7.2%) やや割安 SGホールディングス9143 2024年問題で宅配の運賃が物価より速く上がり、ROE 10% が続く。ただし資本コスト 7.75% を超える幅は小さく、今の値段はやや割高 本質価値との差 +13.1% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) やや割安 鴻池運輸9025 請負の安定と堅い財務が強みだが、10 年後の ROE は資本コストにほぼ並ぶ。今の値段はおおむね妥当と筆者は見る 本質価値との差 +13.0% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 アサガミ9311 大阪の倉庫・港湾物流と不動産賃貸。親会社が 5 割超を握り、還元は薄い。資産は厚いが、株主に届きにくい 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 AZ-COM丸和ホールディングス9090 アマゾン向けが売上の3分の1を占める薄利の成長株。成長は本物だが、顧客の偏りと薄い利益率を割り引くと今の値段は割安とは言えない 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) 適正 神姫バス9083 地方バスの黒字は万博が押し上げた山で、資本効率が資本コストに届かない以上、今の値段は少し高い 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 日本ロジテム9060 首都圏の倉庫とトラックとアマゾンのセンターで稼ぐ中堅の物流会社。薄い利益と重い借金を、持っている土地が支える。今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +7.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 丸全昭和運輸9068 化学品・危険物の倉庫と 3PL で同業の倍の利益率を稼ぐ物流会社。厚い自己資本が ROE を押さえ、10 年の価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +7.4% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 西日本鉄道9031 福岡の再開発と国際物流で利益は名目で伸びるが、借金は増え金利も上がる。ROE は資本コスト 8.0% に届かず、値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 +7.1% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 東海旅客鉄道9022 東海道新幹線の独占は強い堀だが、リニアの負担と利払いの増加、資本コスト 7.0% を引くと、今の値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 +5.2% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 京阪ホールディングス9045 京都と大阪を結ぶ沿線と不動産の含み益は本物だが、利益は万博と用地分譲で膨らんだピーク。利払いが増え、ROE は資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 +4.8% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 南総通運9034 千葉の倉庫と運送の会社。倉庫が利益の半分強を稼ぐが、ROE が資本コストに届かず、10 年の価値はやや割高に出る。 本質価値との差 +2.8% · 10 年 適正(年 +6.0%) 適正 北海道中央バス9085 時価総額の9割近い純現金を抱えるが、現金は株主に戻りにくく稼ぐ力も低いので、今の値段は高い 本質価値との差 −1.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 阪急阪神ホールディングス9042 梅田の再開発と運賃改定で利益は名目で伸びるが、借り換えの利払いで ROE は資本コスト 7.5% に届かない。今の値段は 3 割弱のやや割高に出る 本質価値との差 −3.4% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 SBSホールディングス2384 不動産の売却益が営業利益の 4 割を占め、本業の物流は薄利のまま。利益の質を割り引くと、買収で伸びても今の値段は割高 本質価値との差 −9.4% · 10 年 適正(年 +5.3%) やや割高 日本石油輸送9074 現金と保有株は厚いが、リースと一社依存が重い。石油の細りと人件費が稼ぎを削る 本質価値との差 −12.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ヤマトホールディングス9064 宅急便の値上げは効くが稼ぐ力はまだ薄い。再建が中立どおり進んでも、資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、安全域はない 本質価値との差 −12.8% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 サカイ引越センター9039 引越は件数が頭打ちで、人の確保が利益を削る。純現金は厚いが、ROEが資本コストを上回れず、やや割高と見る 本質価値との差 −12.9% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 東武鉄道9001 スカイツリーとホテルが運輸の減益を補うが、借り換えの利払いと資本コスト 8.0% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割弱下回る 本質価値との差 −13.0% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 京王電鉄9008 新宿を軸に営業利益は物価並みに伸びるが、借り換えの利払いが純利益を押さえる。k 7.5% で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −14.7% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 相鉄ホールディングス9003 ホテルの万博特需と新横浜線の直通で利益は過去最高だが、借金が営業利益の 10 倍と重い。利払い増で ROE は資本コストに届かず、今の値段は 4 割弱ほど割高に出る 本質価値との差 −15.2% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 株式会社NANKAI9044 空港線とインバウンドは強いが、重い借金と大型投資で資本コストに届かない。値段は 3 割ほど割高に出る 本質価値との差 −18.7% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 西日本旅客鉄道9021 山陽新幹線と近畿の独占に運賃改定とうめきたの床が乗るが、借入を増やす計画の利払いと資本コスト 7.75% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割ほど下回る 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 東日本旅客鉄道9020 新幹線と首都圏の独占は強いが、4.9 兆円の借金の利払い増と資本コスト 7.5% を引くと、本質価値は今の値段を 4 割近く下回る 本質価値との差 −23.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 京成電鉄9009 京成電鉄は成田空港の増強とオリエンタルランド持分が核だが、借金が膨らむ局面と資本コスト 7.75% を踏まえると、今の値付けは割高と見る 本質価値との差 −29.6% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) 割高 東京地下鉄(東京メトロ)9023 鉄道だけで稼ぐ日本最大級の地下鉄。国・都の保有株売却と新線建設が焦点で、資本コスト 7.25% を ROE が下回り、今の値段は 4 割ほど割高に出る 本質価値との差 −33.9% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 センコン物流9051 宮城の倉庫が稼ぎ頭、売上の半分は埼玉のホンダ販売店。借入が時価総額に迫り、ROE は資本コストに届かないので、今の値段は高い 本質価値との差 −34.3% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 近鉄グループホールディングス9041 営業利益は名目で伸びるが、借り換えの利払いが利益を削り、株主の取り分は増えない。資本コスト 8.5% を踏まえると、今の値段は割高 本質価値との差 −35.3% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 大宝運輸9040 地場の堅い運送会社だが、薄い稼ぎに対して積み上がった資本が重く、今の値段は安全域に乏しい 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 山陽電気鉄道9052 姫路駅前の不動産が利益を支えるが、運賃は上限に達し、借り換えの利払いで ROE は資本コストを大きく下回る。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 第一交通産業9035 タクシーは赤字、稼ぎ頭は不動産。借金が重く、金利が上がるほど株主の取り分が細る 本質価値との差 −38.9% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 東部ネットワーク9036 横浜の飲料・セメント・産業ガスの運送会社。資産は厚いが、運送の稼ぎは細く、ROE 2% では帳簿の価値を株主に届けられない 本質価値との差 −39.6% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 神奈川中央交通9081 運賃は上がるが、運転士の賃金と借り換えの利払いが先に増え、ROE は資本コスト 9.0% に届かない。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −40.8% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 新潟交通9017 新潟のバスと万代シテイを営む地域の顔。不動産が稼ぐが、重い借金の利払いが金利の上昇で利益を削る 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 センコーグループホールディングス9069 3PL と M&A で稼ぐ総合物流の大手。借金が重く利益率も薄いため、利益で測ると今の値段は割高に出る 本質価値との差 −43.2% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ニッコンホールディングス9072 ホンダ系の完成車輸送と倉庫・梱包で堅実に稼ぐが、利益に対して値段が先走り、10年で測っても大幅な割高 本質価値との差 −43.3% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 小田急電鉄9007 新宿西口の大型開発は実るが、借金の利息が利益を削る。資本コスト 8.25% を ROE が下回り、今の値段は 3 割半ば割高に出る 本質価値との差 −43.8% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 タカセ9087 アニメ商品の通販物流に活路を得た老舗の倉庫会社。利幅は細く、資本コストに届かないので値段は割高 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 秩父鉄道9012 石灰石の貨物と長瀞の観光で黒字に戻したが、更新投資と借金の利払いが利益を食い、株主に残る価値は今の時価総額に届かない 本質価値との差 −45.6% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 福山通運9075 特積みの老舗。利益は戻り始めたが、資本効率が低く、10 年の積み上げでは今の値段は大きく割高 本質価値との差 −46.0% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 広島電鉄9033 電車とバスは補助金を足してやっと収支が合い、利益を支えるのは広島の不動産。借り換えで利払いが3倍に増え、ROE は資本コストに届かない。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 名古屋鉄道9048 名駅の再開発が止まり、運送は赤字、借金は重い。利益は名目で戻っても、金利が資本コストへの到達を阻む。今の値段は 4 割ほど割高に出る 本質価値との差 −50.4% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 京浜急行電鉄9006 品川・高輪の再開発で名目の利益は伸びるが、重い借金と投資負担で ROE は資本コスト 8.25% に届かない。値段は織り込み過ぎと見る 本質価値との差 −51.1% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 NIPPON EXPRESSホールディングス9147 国内の運賃上げは追い風だが、海外フォワーディングの薄い利益率では ROE は資本コスト 8.5% を下回る。名目で測り直しても今の値段は割高 本質価値との差 −54.7% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 西武ホールディングス9024 運営だけの稼ぐ力は資本コスト 8.5% に届かず、資産を売る経営に移っても、今の値段は 7 割近い割高に出る 本質価値との差 −63.0% · 10 年 割高(年 −2.9%) 割高 京極運輸商事9073 ENEOS が 35% を持つタンクローリーとドラム缶の会社。石油の量は細り、利益率は 2% に届かない 本質価値との差 −65.0% · 10 年 割高(年 −3.2%) 割高 神戸電鉄9046 借金が EBITDA の 11 倍と重く、借り換えで利払いが倍に膨らむ。運賃改定で営業利益が増えても株主に残る利益は細り、計算では大きな割高になる 本質価値との差 −65.8% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 大和自動車交通9082 都内の土地と銀座の再開発は魅力だが、タクシーの稼ぎは薄く借金も重い。今の値段は資産の期待を先取りしている 本質価値との差 −69.9% · 10 年 割高(年 −3.7%)

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