結論
九州旅客鉄道(JR九州)は、九州の鉄道を一手に握りながら、営業利益の半分近くを駅ビルと不動産で稼ぐ会社だ。筆者の結論は、今の値段はほぼ適正というものだ(本質価値は約6%上)。運賃改定の効果が数年かけて利益に積み上がり、ROE が資本コスト 8.0% を少し超える水準が続くが、利払いの増え(年約100億円)と人口減を引くと、安さは薄い。
稼ぎの柱は 3 つある。九州新幹線と在来線の鉄道、博多や熊本、鹿児島のアミュプラザに代表される不動産・ホテル、そして建設などのグループ会社だ。2026年3月期は営業利益 740 億円と過去最高を更新した。2025年4月に 29 年ぶりの本格的な運賃改定があり、全体で約 15% 上がったことが効いた。
弱点は 2 つある。九州の人口は 2050 年に 2020 年比で約 4 分の 1 減る見通しで、鉄道の乗客は構造的に細る。純有利子負債も約 4,200 億円あり、借り換えで金利が上がると利益を年 100 億円ほど削る。
それでも、福岡への集中と訪日客、運賃の物価への追随、駅を核にした開発が、減る乗客の穴を埋めて余りある。筆者は、10 年後の営業利益は今より 4 割ほど多いとみる。博多駅の空中都市計画を採算が合わないと見て止めた判断も、資本を預ける相手としては好ましい。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点で見たとき、JR九州は「鉄道という重い資産の上に、稼ぐ街が乗っている会社」だ。鉄道だけなら、人口が減る九州では資本を預けたくなる事業ではない。ただ駅という立地を握って、不動産と流通で何度も稼げるところに、持ち続ける価値がある。
オーナーの目で見る利益は、会計上の利益から、線路と車両を守る更新投資を引いた残りだ。鉄道は維持費が重く、その分は割り引く。一方、不動産は新しい床を足すたびに、鉄道が運ぶ人の流れを使って稼ぎを増やす。ここで資本が賢く使われているかが勝負になる。
経営は、博多駅の空中都市計画を撤退した。建設費が倍になった事実を認め、94 億円の損を出して降りた。大きな計画を見直せる経営は、資本の使い手として信頼できる。
筆者が見ている安全域は、今の利益が運賃改定でかさ上げされた分を、10 年後も維持できるかだ。人口が減る分は乗客数で消えるが、運賃の物価連動で相殺できれば、鉄道の利益は保てる。足りないのは、純有利子負債が重いために、金利の上昇が利益を削る点だ。このリスクを引くと、今の値段には小さな余裕があるにとどまる。
何で稼ぐ会社か
JR九州は、九州の鉄道と、その駅を土台にした街づくりの会社だ。売上の約 4 割は運輸サービスで、九州新幹線と在来線の特急・通勤電車が中心になる。博多から鹿児島中央までの新幹線が幹で、2022年には西九州新幹線も開いた。ただ利益の面では、運輸の営業利益は 240 億円で、全体の 3 分の 1 にとどまる。
いちばん稼ぐのは不動産・ホテルだ。営業利益は 344 億円と、全体の半分近くを占める。博多、小倉、長崎、熊本、鹿児島、大分に駅ビル「アミュプラザ」を持ち、オフィスやホテル、マンションの賃貸と分譲を手がける。鉄道が毎日運ぶ人の流れが、そのまま店や賃料の客になる。この循環がJR九州の核心だ。
流通・外食は、駅ナカの店や外食、物販を担う。利益は 39 億円と小さい。建設は、鉄道と沿線の工事を請ける子会社群で、営業利益は 77 億円。ビジネスサービスは、グループの仕事を受ける会社が中心で 50 億円ほどになる。
鉄道は規制の中にある。運賃は国が上限を認可する。値上げは自由にできないが、競う鉄道会社がいないから、認可さえ通れば値上げは通る。2025年4月の改定は、通勤定期の割引率も縮めて収入を積み増した。会社は 2027 年度に営業利益 810 億円を目標に置く。この目標は 2026 年 5 月に上方修正された。
優良さと弱いところ
堀は強いが、守る範囲は九州の中に限られる。新幹線と在来線には、並走する鉄道会社がいない。運賃は認可制だが、一度認可が出れば、競争で値下がりする心配は小さい。この点は他のJR 各社と同じだ。
違いは、地盤の人口だ。九州・沖縄・山口の人口は 2050 年に 2020 年比で約 25% 減ると推計されている。福岡市だけは増えているが、県全体は減り始めた。通学・通勤の定期客は構造的に細る。JR東日本の首都圏のような、人口の厚い通勤市場はない。
資本の効率は悪くない。ROE は 9% 台で、鉄道会社としては悪くない。不動産が収益の柱になったことで、鉄道の重さを薄めている。鉄道では稼ぎが細い分を、駅ビルの賃料が補う形だ。
弱いのは財務だ。純有利子負債は自己資本の 0.9 倍ほどあり、JR東海のような余裕はない。2025 年には、線路の上に建てる博多駅の空中都市計画を、建設費が倍かかることがわかって中止した。94 億円の損は痛いが、採算の合わない大型案件を途中で降りられる経営は評価できる。
地方の赤字線も重荷だ。2025 年度は、1 日の輸送密度が 1,000 人に満たない 12 区間がすべて赤字だった。日南線の油津-志布志間は 173 人まで落ちている。ただし事業の大きさに比べれば、損失は限られる。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
九州の鉄道需要は、「福岡一極集中」と「その他の地域の縮小」に割れている。福岡市は人口が増え続け、博多駅の周りは再開発が続く。一方、地方線区は 1987 年の発足時から輸送密度が 7 割以上減った所もある。JR九州の収入は、福岡を中心とする新幹線と都市圏の利用で決まる。
訪日客は追い風になる。福岡は海外から近く、韓国や台湾などの客が九州を巡る入口になる。新幹線や観光列車に乗る定期外の客が増え、2026 年 3 月期の中間期は鉄道旅客収入が前年同期より 14% 伸びた。ただし伸びの大半は運賃改定による。数量の戻りはコロナ前の 9 割台と見られる。
競争は、鉄道会社どうしにはない。ただし福岡市内では西鉄や地下鉄と客を分け合い、中距離では高速バスと航空が競う。博多から熊本・鹿児島は新幹線が強いが、福岡-宮崎・大分などは航空とバスの存在が大きい。
運賃は国の認可制で、物価が 3% 上がる世界では、改定が遅れるほど鉄道の利益が削られる。2025 年の改定は、普通運賃で 14.6%、通勤定期は 30.3% の引き上げだった。次の改定が物価にどれだけ追いつくかが、10 年の鉄道収益を決める。
将来の分かれ目は、人口減のペースと、駅を核にした開発がどこまで続くかだ。熊本の豊肥本線沿線では、JR肥後大津ビルが 2027 年に完成する予定で、半導体工場の進出で熊本は人の流れが変わりつつある。
資本政策と M&A
還元は厚く、自己資本の使い方は引き締まっている。2026年3月期は配当が前の期より 17% 増え、自社株買いが 100 億円で、総還元は約 270 億円、純利益の約 6 割にのぼる。会社は 2028 年 3 月期まで、連結配当性向 35% 以上の配当と機動的な自社株買いを続ける方針だ。
投資は 2025〜2027 年度で、維持・更新に 1,300 億円、成長に 2,300 億円。営業キャッシュフロー 2,500 億円の範囲を超える分は借り入れで賄う。自己資本比率は 40% 程度を保つ考えで、借金が膨らみ続ける構えではない。
博多駅の空中都市計画を中止した点は、資本配分の規律の証拠だ。大型案件に引きずられて採算を落とすより、損を認めて撤退する方が株主のためになる。空飛ぶクルマなどへの出資は金額が小さく、種まきとして見ておけばよい。
買収される側になる可能性は低い。公共性が強く、国の認可を受ける鉄道を持つため、株を買い集めるのは簡単でない。むしろ起こりうるのは、不動産の価値を引き出せという圧力だ。政策保有株や不動産の含み益の出し方は、今後の論点になる。
(点検済み:各筋書きの文章は「利払いが年100億円ほど増える」と書きながら純利益に入っていなかったので、税引き後61億円を全筋書きの純利益から引いた。賃貸等不動産の含み益は賃料が純利益に入っているので足さない(二重を消した)。)
減価償却は物価で増やさない。今ある設備の償却は取得した時の値段のままで、増えるのは更新と新規の分だけだ。償却は今の386億円が10年後に約 479億円。更新投資は建築費の上昇で膨らみ、足りない分は借入になって利払い(3.5%)が増える。会計の利益と現金の動きは同じ向きに動かない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
九州の中心の福岡は、日本でも数少ない人口の増える大都市だ。博多駅の周りは再開発が続き、アミュプラザの客と賃料は伸びている。訪日客は福岡から入り、九州新幹線と観光列車を使って各地を巡る。数量の減りは、地方線区に限られる。
運賃は 2025 年に 29 年ぶりに本格的に上がった。国が認可した水準で、通勤定期の割引率も縮んだ。これで鉄道の利益率は一段上がった。物価が毎年 3% 上がる世界では、次の改定も物価に追いつく形で認可される可能性が高い。
さらに会社は、2026 年 5 月に、2027 年度の営業利益目標を 710 億円から 810 億円へ上げた。すでに 2026 年 3 月期に 740 億円を達成している実績の上に、不動産・ホテルの 395 億円目標がある。熊本の肥後大津ビルは 2027 年に完成する。半導体の集積が進む熊本では、駅前の需要が増える。
自動運転と省力化で、人件費の上昇を抑えられる。中計の GOA2.5 を広げれば、運転士不足の中でも運行を維持できる。ROE は 10% 前後を目指し、還元は配当性向 35% 以上に自社株買いを足す。利益が 4 割増える 10 年を、今の PER 11 倍で買えるのは安い。
慎重な見方
九州の人口は 2050 年に 2020 年比で約 25% 減る。福岡県も減少に転じた。通学・通勤の定期客は戻らず、輸送人員はまだコロナ前の 9 割台だ。運賃改定で売上が増えたのは一度きりで、次の改定を国が物価どおりに認めるとは限らない。
今の利益は、運賃のかさ上げで膨らんでいる。鉄道の費用は人件費と電気代で毎年上がる。ここで認可が遅れれば、運輸の利益は一気に細る。運輸の営業利益は 240 億円と全体の 3 分の 1 に過ぎず、残りの不動産は景気で動く。
借金は純有利子負債で約 4,200 億円。借り換えで金利が 1% 上がるごとに、利益は数十億円削られる。10 年で見れば、利払いは年 100 億円規模で増える。自己資本比率 40% は鉄道会社として厚いほうではない。
地方線区は続かない。輸送密度が 1,000 人に満たない 12 区間は、廃止かバス転換の協議に入る。協議が長引けば損は続く。さらに熊本の半導体ブームが止まり、不動産の賃料が落ちれば、駅ビル頼みの成長も崩れる。博多駅の空中都市のように、大型案件が採算割れで止まる例もすでに出た。
どちらに重みを置いたか
数量の減りは慎重な見方の言い分が強い。九州の人口減は全国より速く、定期客は戻らない。一方、価格の力と不動産の積み上げは強気の見方が上回る。運賃は一度認可されると落ちにくく、駅を核にした開発は福岡と熊本で動いている。
そこで確率は、悲観とやや悲観の合計を 3 割台半ばに置いた。JR東日本や西日本より、数量の弱さと借金の重さの分だけ慎重にした。楽観は 1 割にとどめ、中立を厚くした。結果として、営業利益が 10 年で 4 割ほど増えても、利払いの増え(年100億円ほど)を引いた純利益は 3 割ほどの増加にとどまり、k 8.0% で割り引くと、価値は今の値段を 6% ほど上回るだけで、ほぼ適正になる。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 6,545 円1.01 兆円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,998 円3,075 億円)。 今の値に割り戻すと 4,391 円6,758 億円、今との差 +28.4%、 期待の年率 +9.6%(資本コスト 8.0%)→ やや割安
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 9,664 円1.49 兆円 | 2,367 円3,643 億円 | +251.7% | +13.4% | 1,203 円1,852 億円 |
| やや楽観 | 22% | 8,272 円1.27 兆円 | 2,181 円3,356 億円 | +205.5% | +11.8% | 2,300 円3,539 億円 |
| 中立 | 32% | 7,017 円1.08 兆円 | 1,998 円3,075 億円 | +163.5% | +10.2% | 2,885 円4,439 億円 |
| やや悲観 | 24% | 4,974 円7,654 億円 | 1,939 円2,984 億円 | +102.1% | +7.3% | 1,659 円2,553 億円 |
| 悲観 | 12% | 2,660 円4,093 億円 | 1,474 円2,269 億円 | +20.9% | +1.9% | 496 円763 億円 |
| 加重平均 | 100% | 6,545 円1.01 兆円 | 1,998 円3,075 億円 | +149.7% | +9.6% | 8,543 円1.31 兆円 |
今の株価時価総額 3,421 円5,264 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。
楽観 10% 福岡集中と開発が人口減を上回る 利益 859 億円 · PER 14.4 倍 · 株価時価総額 9,664 円1.49 兆円
福岡の人口は増え続け、博多を軸にした再開発が続く。訪日客は九州の入口として福岡を使い、新幹線と観光列車の定期外収入が伸びる。数量は地方の減りを福岡の増加がほぼ埋め、10 年で横ばいに近い。運賃は改定のたびに物価へ追いつき、1.34 倍まで戻る。自動運転と省力化で費用の伸びを抑え、鉄道の営業利益率は 15% を超える。不動産は肥後大津ビルなど新しい床を積み、床面積が 1.35 倍になる。賃料は物価を少し上回る。駅ビルと街づくりが、鉄道の利益を大きく上回る柱に育つ。会社の目標の ROE 10% 以上を、10 年後も保つ姿だ。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 426億円)。営業利益は +53億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。
- 運輸サービス(鉄道):数量 80.0(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 31(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 2,488 億円・営業利益 439 億円。運輸:数量 1.00 倍・価格 1.34 倍・営業利益率17.6%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
- 不動産・ホテル:数量 203(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 14(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 2,863 億円・営業利益 716 億円。不動産・ホテル:数量 1.35 倍・価格 1.40 倍・営業利益率 25.0%
- 流通・外食:数量 550(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 2.00(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 1,100 億円・営業利益 77 億円。流通・外食:数量 1.10 倍・価格 1.40 倍・営業利益率 7.0%
- 建設・ビジネスサービス:数量 4,725(働く人の数(人。推定))× 価格 0.29(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 1,349 億円・営業利益 196 億円。建設・ビジネス:数量 1.05 倍・価格 1.40 倍・営業利益率 14.5%
倍率:事業の純利益 859 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.9% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.4 倍。全体の PER 14.4 倍、時価総額 12,370 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:福岡の人口増、訪日客、運賃の物価連動、熊本の開発がそろって当たる必要がある。どれも起こりうるが、10 年続けて重なる確率は 1 割と置いた。
やや楽観 22% 運賃は物価に追いつき開発が続く 利益 738 億円 · PER 13.7 倍 · 株価時価総額 8,272 円1.27 兆円
人口減で地方の乗客は細るが、福岡と熊本の増加が下支えする。数量は 10 年で 0.97 倍にとどまる。運賃は 1.31 倍まで上がり、物価にほぼ追いつく。鉄道の利益率は 14% 台に上がる。不動産は新しい駅ビルやオフィスが続き、床面積は 1.28 倍。ホテルは訪日客で稼働が高い。流通・外食と建設は、物価を価格に転嫁できて堅調になる。営業利益は 1,200 億円を超え、会社が掲げる ROE 10% の水準をおおむね維持する。借金の利払いは年 100 億円ほど増えるが、利益の伸びがそれを上回る。九州の人口が全国並みのペースで減るなら、乗客の減りは運賃と開発で十分に補える。強気の筋書きほど運賃が物価に追いつかないぶん、利益は 1 割ほど低い。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 439億円)。営業利益は +40億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。
- 運輸サービス(鉄道):数量 77.6(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 30(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 2,360 億円・営業利益 382 億円。運輸:数量 0.97 倍・価格 1.31 倍・営業利益率16.2%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
- 不動産・ホテル:数量 192(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 14(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 2,657 億円・営業利益 638 億円。不動産・ホテル:数量 1.28 倍・価格 1.37 倍・営業利益率 24.0%
- 流通・外食:数量 525(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 1.94(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 1,020 億円・営業利益 63 億円。流通・外食:数量 1.05 倍・価格 1.36 倍・営業利益率 6.2%
- 建設・ビジネスサービス:数量 4,590(働く人の数(人。推定))× 価格 0.28(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 1,283 億円・営業利益 182 億円。建設・ビジネス:数量 1.02 倍・価格 1.37 倍・営業利益率 14.2%
倍率:事業の純利益 738 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.7% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.9%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.7 倍。全体の PER 13.72 倍、時価総額 10,125 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:運賃改定が物価におおむね追いつき、不動産の積み上げが続く。強気ほど全部は当たらないが、現状の延長で起こりやすいので 2 割台に置いた。
中立 32% 人口減を運賃と不動産で埋める 利益 625 億円 · PER 12.9 倍 · 株価時価総額 7,017 円1.08 兆円
乗客は人口とともに細る。福岡や熊本を除く地方は減りが速く、10 年で数量は 0.93 倍になる。運賃は、2025 年の大幅な改定の後も物価に遅れて追いつき、1.28 倍まで上がる。鉄道の営業利益率は 13% 台で、費用の増加を運賃で吸収する形だ。不動産は肥後大津ビルなど新しい床の分だけ増え、床面積は 1.2 倍。賃料は物価並みに上がる。営業利益は約 1,070 億円。利払いが年 100 億円ほど増える分を差し引くと、純利益は約 600 億円になり、利益の伸びは営業利益より緩い。ROE は 8% 強で、資本コストをわずかに超える水準が続く。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 450億円)。営業利益は +29億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。
- 運輸サービス(鉄道):数量 74.4(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 30(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 2,211 億円・営業利益 327 億円。運輸:数量 0.93 倍・価格 1.28 倍・営業利益率14.8%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
- 不動産・ホテル:数量 180(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 14(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 2,436 億円・営業利益 560 億円。不動産・ホテル:数量 1.20 倍・価格 1.34 倍・営業利益率 23.0%
- 流通・外食:数量 500(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 1.91(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 957 億円・営業利益 53 億円。流通・外食:数量 1.00 倍・価格 1.34 倍・営業利益率 5.5%
- 建設・ビジネスサービス:数量 4,500(働く人の数(人。推定))× 価格 0.27(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 1,230 億円・営業利益 170 億円。建設・ビジネス:数量 1.00 倍・価格 1.34 倍・営業利益率 13.8%
倍率:事業の純利益 625 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.6% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.3%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.9 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.9 倍。全体の PER 12.92 倍、時価総額 8,075 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:鉄道の数量減と運賃・不動産の増加がおおむね釣り合う現状の延長。最も起こりやすいので 3 割台に置いた。
やや悲観 24% 人口減が速く、運賃も遅れる 利益 433 億円 · PER 10.6 倍 · 株価時価総額 4,974 円7,654 億円
人口減が想定より速く、数量は 10 年で 0.88 倍まで落ちる。通勤定期は戻らず、運賃改定は物価に遅れて 1.22 倍にとどまる。鉄道の営業利益率は 11% に下がる。不動産は新しい開発が減り、床面積は 1.1 倍にとどまり、賃料の伸びも物価に届かない。借り換えで利払いは年 100 億円超増え、純利益は 430 億円ほどで頭打ちになる。ROE は資本コストを下回る水準で、増えた自己資本が重く、倍率は 1÷k を下回る。会社の 2027 年度の目標(営業利益 810 億円)を、10 年かけても大きくは超えられない姿になる。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 474億円)。営業利益は +5億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。
- 運輸サービス(鉄道):数量 70.4(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 28(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 1,994 億円・営業利益 224 億円。運輸:数量 0.88 倍・価格 1.22 倍・営業利益率11.2%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
- 不動産・ホテル:数量 165(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 13(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 2,133 億円・営業利益 448 億円。不動産・ホテル:数量 1.10 倍・価格 1.28 倍・営業利益率 21.0%
- 流通・外食:数量 475(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 1.79(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 848 億円・営業利益 34 億円。流通・外食:数量 0.95 倍・価格 1.25 倍・営業利益率 4.0%
- 建設・ビジネスサービス:数量 4,275(働く人の数(人。推定))× 価格 0.26(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 1,116 億円・営業利益 134 億円。建設・ビジネス:数量 0.95 倍・価格 1.28 倍・営業利益率 12.0%
倍率:ROE 6.7% は k 8% 以下。ためた利益の価値は 1 を下回るので PER の上限は 1÷k = 12.5 倍。人口減と災害で鉄道の利益が細り、不動産の伸びも止まる筋書きなので、上限の 8.5 割の 10.6 倍に置いた。純有利子負債 4,237 億円を今の値で足した EV ÷ 営業利益は 10.7 倍。 余り資産は立てていない(賃貸の含み益は賃料が純利益に入って倍率で数え済みなので足さない。悲観の床にだけ使う)。
確率:九州の人口が推計より速く減り、運賃改定が物価に追いつかない。人口の見通しと認可の政治性を考え、4 分の 1 弱を置いた。
悲観 12% 構造的に鉄道の優良さを失う 利益 94 億円 · PER 10.0 倍 · 株価時価総額 2,660 円4,093 億円
九州の人口が急減し、定期客が戻らない。運賃改定は政治的に抑えられ、1.15 倍にとどまる。一方、人件費や電気代は物価並みに上がり、鉄道は利益がほぼ消える。地方の赤字区間は廃止・バス転換の協議が長引き、損失が残る。不動産は熊本の半導体の需要が先細りして、賃料の伸びが止まる。流通・外食は 1 拠点あたりの売上が伸びず、建設も受注が細る。純利益は 150 億円に届かず、ROE は 2% に落ちる。もはや優良な鉄道会社ではなく、借金の重い地方インフラとして、帳簿の自己資本の 3 割ほどで取引される。会社の中計目標の営業利益 810 億円は、どの年度でも手の届かない数字に変わる。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 517億円)。営業利益は −38億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 19億円(3.5%)を純利益から引いた。
- 運輸サービス(鉄道):数量 62.4(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 27(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 1,666 億円・営業利益 12 億円。運輸:数量 0.78 倍・価格 1.15 倍・営業利益率0.7%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
- 不動産・ホテル:数量 150(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 12(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 1,742 億円・営業利益 279 億円。不動産・ホテル:数量 1.00 倍・価格 1.15 倍・営業利益率 16.0%
- 流通・外食:数量 425(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 1.57(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 668 億円・営業利益 10 億円。流通・外食:数量 0.85 倍・価格 1.10 倍・営業利益率 1.5%
- 建設・ビジネスサービス:数量 3,825(働く人の数(人。推定))× 価格 0.23(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 897 億円・営業利益 81 億円。建設・ビジネス:数量 0.85 倍・価格 1.15 倍・営業利益率 9.0%
倍率:事業の ROE 1.7% は k 8% 以下。ためた利益の価値は 1 を下回るので PER の上限は 1÷k = 12.5 倍で、悲観の価値は稼ぐ力(事業の純利益 133 ÷ k = 1,658 億円)まで。災害と競合で鉄道が赤字に近づき、不動産の稼ぎだけが残る筋書き。PER 10.0 倍(稼ぐ力の 8.0 割。やや悲観の 10.6 倍より低く)に置いた。純有利子負債 4,237 億円を今の値で足した EV ÷ 営業利益は 14.0 倍。 余り資産は立てていない(賃貸の含み益は賃料が純利益に入って倍率で数え済みなので足さない。悲観の床にだけ使う)。
確率:人口減の加速、運賃の据え置き、地方線区の赤字の拡大が重なる複合の筋書き。頻度は低いが、10 年という長さでは無視できないので 1 割台に置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
運輸サービス(鉄道)
九州新幹線・西九州新幹線と在来線の特急・都市圏電車。定期(通学・通勤)と定期外(観光・出張・訪日客)からなる。
| 数量輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定) | 価格1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 80.0 | 23 | 1,857 | 240 |
| 10 年後 中立 | 74.4 | 30 | 2,211 | 327 |
取り方:2026年3月期の運輸サービスの売上 1,857 億円を、輸送人キロ約 80 億(輸送人員がコロナ前の 9 割台という開示から逆算した推定)で割った。2025年4月の運賃改定(全体で約 15%)はほぼ全体が入っている。バスなど周辺の運輸の売上も含む。
不動産・ホテル
駅ビル(アミュプラザ)・オフィス・ホテル・マンションの賃貸と分譲。駅という立地を土台にした複合収益。
| 数量賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定) | 価格1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 150 | 10 | 1,515 | 344 |
| 10 年後 中立 | 180 | 14 | 2,436 | 560 |
取り方:不動産・ホテルの売上 1,515 億円を、床面積の推定 150 万㎡で割った。床面積は開示がなく推定。分譲の売上が混ざるため、単価は年により振れる。熊本の JR 肥後大津ビル(2027 年完成予定)など新しい床が数量を増やす。
流通・外食
駅ナカの店舗、外食、物販。駅の利用者を客にする。
| 数量店舗・外食・物販の拠点数(推定) | 価格1 拠点あたり年間売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 500 | 1.43 | 714 | 39 |
| 10 年後 中立 | 500 | 1.91 | 957 | 53 |
取り方:流通・外食の売上 714 億円を、拠点数の推定 500 で割った。拠点数は開示がなく推定で、大きな店と駅ナカの小さな店を混ぜた平均になる。
建設・ビジネスサービス
建設(鉄道・沿線の工事)、ビジネスサービス(グループの業務の受託)。人手を売る事業。
| 数量働く人の数(人。推定) | 価格1 人あたり年間売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 4,500 | 0.20 | 918 | 127 |
| 10 年後 中立 | 4,500 | 0.27 | 1,230 | 170 |
取り方:建設とビジネスサービスの売上の合計 918 億円(建設 481 億円・ビジネスサービス 437 億円)を、従事する人の推定 4,500 人で割った。いずれも人件費が原価の中心で、単価は賃金の物価連動で上がる。
リスクと懸念
九州の人口減
九州・沖縄・山口の人口は 2050 年に 2020 年比で約 25% 減る推計がある。福岡県もすでに減少に転じた。通学・通勤の定期客が構造的に細り、福岡市と熊本を除く地方の乗客は速く減る。数量の下振れは、運賃改定の効果をいつでも食いつぶす。
運賃認可と物価
運賃は国が上限を認可する。2025 年に約 15% 上がった後、物価が毎年 3% 上がる世界では、改定が遅れるほど利益率が下がる。政治が値上げを抑えれば、鉄道の営業利益は 10 年で物価に届かない。通勤定期の割引率の見直しは一度きりの効果だ。
重い借金と金利
純有利子負債は約 4,200 億円で、自己資本の 0.9 倍ある。借り換えのたびに金利が新しくなり、10 年で利払いは年 100 億円ほど増える推計だ。鉄道は固定費が重く、景気の谷で利益が落ちる時に借金の重さが効く。
地方の赤字線区
2025 年度は、輸送密度が 1,000 人に満たない 10 路線 12 区間がすべて営業赤字だった。日南線の油津-志布志間は 173 人まで落ちている。廃止やバス転換の協議が長引くと、損失が残り、地域の合意形成のための費用もかさむ。
不動産と建設の景気感応度
利益の約半分を稼ぐ不動産・ホテルは、景気とインバウンドの影響を受ける。熊本の半導体の需要が先細ると、賃料の伸びは止まる。大型案件が採算割れで止まる例(博多駅の空中都市計画の中止、特別損失 94 億円)もすでに出た。
災害
九州は豪雨や地震、火山の影響を受けやすい。2016 年の熊本地震や、近年の豪雨で線路が長く不通になった例がある。復旧費と減収が重なると、営業利益の数十億円が飛ぶ。保険と国の支援で一部は戻るが、数年にわたり運休区間が残ると利益の足を引っ張る。
今後の分かれ目
- 次の運賃改定が、物価の動きに沿って早めに認可されたら
- 鉄道の営業利益率が 14% 台に乗り、強気の筋書きの確率を上げてよい。
- 福岡県や熊本県の人口が、推計より速く減り始めたら
- 数量を 0.88 倍の筋書きに近づけ、慎重な筋書きの確率を上げる。
- 不動産・ホテルの営業利益が会社の目標(2027 年度で 395 億円)を上回って進んだら
- 中立と、やや楽観の確率を上げてよい。駅ビルと街づくりの循環が回っていることの証拠になる。
- 新しい 10 年国債の金利が 3% を大きく上回って推移したら
- 借り換えの利払いが想定より増え、純利益が 1 割ほど減る。やや慎重な筋書きの確率を上げる。
- 輸送密度 1,000 人未満の区間の廃止協議が決着し、損失が縮んだら
- 鉄道の利益率が上がる材料になる。中立の前提を上方修正してよい。
- 自社株買いが追加され、総還元が純利益の 6 割を上回る状態が続いたら
- 自己資本の積み上がりが抑えられ、ROE が上がって見える。倍率の上限を少し上げてよい。
見ておくもの
- 新幹線と在来線の定期外収入(訪日客の動き)
- 次の運賃改定の申請と認可
- 不動産・ホテルの営業利益と新規開発(肥後大津ビルなど)
- 借り換えの金利と純有利子負債
- 輸送密度 1,000 人未満の区間の協議
倍率と資本コストの決め方
今の PER・PBR から倍率を決めていない。ROE が k 8.0% を超える楽観・やや楽観・中立は、正当化 PER(RONIC は k を超える ROE の 1/2 が残る値、g 4%)の 8〜9.5 割に置き、中立は 1÷k(12.5 倍)を下回らせなかった。ROE が k に届かないやや悲観・悲観は PER の上限を 1÷k とし、悲観は稼ぐ力(純利益÷k)の 9 割に置いた。k は基本 7.5% に quality +0.5%(循環 0・値決め力 −0.25・借金 +0.5・寿命 +0.25)で、確率は quality を理由に動かしていない。数量は 10 年で 0.93 倍に抑えた。新リース会計基準(2028/03 期から)でリース負債が BS に載るが、この分析は今と同じ家賃を費用に入れる形でそろえた。結果のほぼ適正(約 +6%)は計算どおりで、今の株価に合わせた調整はしていない。 賃貸等不動産の含み益は賃料が純利益に入っているので余り資産には足していない。 2026-10-22 の見直し(R1〜R4)で倍率・時価総額を機械で置き直した(前後は notes/audit/fix_stage2_20261022.csv)。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k = 基本 7.5% + quality +0.5%(循環 0・値決め力 −0.25・借金 +0.5・寿命 +0.25)= 8%。JR 3 社より寿命と値決め力の下げがない分だけ上に置いた。個別のリスク(災害・競合)は k に足さず、筋書きと確率で表した。