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AI 銘柄分析 · 陸運業 · 試作

九州旅客鉄道 9142

九州の人口減は重いが、運賃改定と駅の不動産が利益を押し上げる。利払い増(年約100億円)と資本コスト 8.0% を引くと、今の値段はほぼ適正

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)4,391 円6,758 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)3,421 円5,264 億円差 +28.4%
10 年後から見ると やや割安 価値 4,391 円6,758 億円 · 差 +28.4% · 期待の年率 +9.6%
期待の年率リターン(10 年)+9.6%資本コスト比 +1.6 pt
推定の資本コスト8.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.0% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

九州旅客鉄道(JR九州)は、九州の鉄道を一手に握りながら、営業利益の半分近くを駅ビルと不動産で稼ぐ会社だ。筆者の結論は、今の値段はほぼ適正というものだ(本質価値は約6%上)。運賃改定の効果が数年かけて利益に積み上がり、ROE が資本コスト 8.0% を少し超える水準が続くが、利払いの増え(年約100億円)と人口減を引くと、安さは薄い。

稼ぎの柱は 3 つある。九州新幹線と在来線の鉄道、博多や熊本、鹿児島のアミュプラザに代表される不動産・ホテル、そして建設などのグループ会社だ。2026年3月期は営業利益 740 億円と過去最高を更新した。2025年4月に 29 年ぶりの本格的な運賃改定があり、全体で約 15% 上がったことが効いた。

弱点は 2 つある。九州の人口は 2050 年に 2020 年比で約 4 分の 1 減る見通しで、鉄道の乗客は構造的に細る。純有利子負債も約 4,200 億円あり、借り換えで金利が上がると利益を年 100 億円ほど削る。

それでも、福岡への集中と訪日客、運賃の物価への追随、駅を核にした開発が、減る乗客の穴を埋めて余りある。筆者は、10 年後の営業利益は今より 4 割ほど多いとみる。博多駅の空中都市計画を採算が合わないと見て止めた判断も、資本を預ける相手としては好ましい。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点で見たとき、JR九州は「鉄道という重い資産の上に、稼ぐ街が乗っている会社」だ。鉄道だけなら、人口が減る九州では資本を預けたくなる事業ではない。ただ駅という立地を握って、不動産と流通で何度も稼げるところに、持ち続ける価値がある。

オーナーの目で見る利益は、会計上の利益から、線路と車両を守る更新投資を引いた残りだ。鉄道は維持費が重く、その分は割り引く。一方、不動産は新しい床を足すたびに、鉄道が運ぶ人の流れを使って稼ぎを増やす。ここで資本が賢く使われているかが勝負になる。

経営は、博多駅の空中都市計画を撤退した。建設費が倍になった事実を認め、94 億円の損を出して降りた。大きな計画を見直せる経営は、資本の使い手として信頼できる。

筆者が見ている安全域は、今の利益が運賃改定でかさ上げされた分を、10 年後も維持できるかだ。人口が減る分は乗客数で消えるが、運賃の物価連動で相殺できれば、鉄道の利益は保てる。足りないのは、純有利子負債が重いために、金利の上昇が利益を削る点だ。このリスクを引くと、今の値段には小さな余裕があるにとどまる。

何で稼ぐ会社か

JR九州は、九州の鉄道と、その駅を土台にした街づくりの会社だ。売上の約 4 割は運輸サービスで、九州新幹線と在来線の特急・通勤電車が中心になる。博多から鹿児島中央までの新幹線が幹で、2022年には西九州新幹線も開いた。ただ利益の面では、運輸の営業利益は 240 億円で、全体の 3 分の 1 にとどまる。

いちばん稼ぐのは不動産・ホテルだ。営業利益は 344 億円と、全体の半分近くを占める。博多、小倉、長崎、熊本、鹿児島、大分に駅ビル「アミュプラザ」を持ち、オフィスやホテル、マンションの賃貸と分譲を手がける。鉄道が毎日運ぶ人の流れが、そのまま店や賃料の客になる。この循環がJR九州の核心だ。

流通・外食は、駅ナカの店や外食、物販を担う。利益は 39 億円と小さい。建設は、鉄道と沿線の工事を請ける子会社群で、営業利益は 77 億円。ビジネスサービスは、グループの仕事を受ける会社が中心で 50 億円ほどになる。

鉄道は規制の中にある。運賃は国が上限を認可する。値上げは自由にできないが、競う鉄道会社がいないから、認可さえ通れば値上げは通る。2025年4月の改定は、通勤定期の割引率も縮めて収入を積み増した。会社は 2027 年度に営業利益 810 億円を目標に置く。この目標は 2026 年 5 月に上方修正された。

優良さと弱いところ

堀は強いが、守る範囲は九州の中に限られる。新幹線と在来線には、並走する鉄道会社がいない。運賃は認可制だが、一度認可が出れば、競争で値下がりする心配は小さい。この点は他のJR 各社と同じだ。

違いは、地盤の人口だ。九州・沖縄・山口の人口は 2050 年に 2020 年比で約 25% 減ると推計されている。福岡市だけは増えているが、県全体は減り始めた。通学・通勤の定期客は構造的に細る。JR東日本の首都圏のような、人口の厚い通勤市場はない。

資本の効率は悪くない。ROE は 9% 台で、鉄道会社としては悪くない。不動産が収益の柱になったことで、鉄道の重さを薄めている。鉄道では稼ぎが細い分を、駅ビルの賃料が補う形だ。

弱いのは財務だ。純有利子負債は自己資本の 0.9 倍ほどあり、JR東海のような余裕はない。2025 年には、線路の上に建てる博多駅の空中都市計画を、建設費が倍かかることがわかって中止した。94 億円の損は痛いが、採算の合わない大型案件を途中で降りられる経営は評価できる。

地方の赤字線も重荷だ。2025 年度は、1 日の輸送密度が 1,000 人に満たない 12 区間がすべて赤字だった。日南線の油津-志布志間は 173 人まで落ちている。ただし事業の大きさに比べれば、損失は限られる。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

九州の鉄道需要は、「福岡一極集中」と「その他の地域の縮小」に割れている。福岡市は人口が増え続け、博多駅の周りは再開発が続く。一方、地方線区は 1987 年の発足時から輸送密度が 7 割以上減った所もある。JR九州の収入は、福岡を中心とする新幹線と都市圏の利用で決まる。

訪日客は追い風になる。福岡は海外から近く、韓国や台湾などの客が九州を巡る入口になる。新幹線や観光列車に乗る定期外の客が増え、2026 年 3 月期の中間期は鉄道旅客収入が前年同期より 14% 伸びた。ただし伸びの大半は運賃改定による。数量の戻りはコロナ前の 9 割台と見られる。

競争は、鉄道会社どうしにはない。ただし福岡市内では西鉄や地下鉄と客を分け合い、中距離では高速バスと航空が競う。博多から熊本・鹿児島は新幹線が強いが、福岡-宮崎・大分などは航空とバスの存在が大きい。

運賃は国の認可制で、物価が 3% 上がる世界では、改定が遅れるほど鉄道の利益が削られる。2025 年の改定は、普通運賃で 14.6%、通勤定期は 30.3% の引き上げだった。次の改定が物価にどれだけ追いつくかが、10 年の鉄道収益を決める。

将来の分かれ目は、人口減のペースと、駅を核にした開発がどこまで続くかだ。熊本の豊肥本線沿線では、JR肥後大津ビルが 2027 年に完成する予定で、半導体工場の進出で熊本は人の流れが変わりつつある。

資本政策と M&A

還元は厚く、自己資本の使い方は引き締まっている。2026年3月期は配当が前の期より 17% 増え、自社株買いが 100 億円で、総還元は約 270 億円、純利益の約 6 割にのぼる。会社は 2028 年 3 月期まで、連結配当性向 35% 以上の配当と機動的な自社株買いを続ける方針だ。

投資は 2025〜2027 年度で、維持・更新に 1,300 億円、成長に 2,300 億円。営業キャッシュフロー 2,500 億円の範囲を超える分は借り入れで賄う。自己資本比率は 40% 程度を保つ考えで、借金が膨らみ続ける構えではない。

博多駅の空中都市計画を中止した点は、資本配分の規律の証拠だ。大型案件に引きずられて採算を落とすより、損を認めて撤退する方が株主のためになる。空飛ぶクルマなどへの出資は金額が小さく、種まきとして見ておけばよい。

買収される側になる可能性は低い。公共性が強く、国の認可を受ける鉄道を持つため、株を買い集めるのは簡単でない。むしろ起こりうるのは、不動産の価値を引き出せという圧力だ。政策保有株や不動産の含み益の出し方は、今後の論点になる。

(点検済み:各筋書きの文章は「利払いが年100億円ほど増える」と書きながら純利益に入っていなかったので、税引き後61億円を全筋書きの純利益から引いた。賃貸等不動産の含み益は賃料が純利益に入っているので足さない(二重を消した)。)

減価償却は物価で増やさない。今ある設備の償却は取得した時の値段のままで、増えるのは更新と新規の分だけだ。償却は今の386億円が10年後に約 479億円。更新投資は建築費の上昇で膨らみ、足りない分は借入になって利払い(3.5%)が増える。会計の利益と現金の動きは同じ向きに動かない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

九州の中心の福岡は、日本でも数少ない人口の増える大都市だ。博多駅の周りは再開発が続き、アミュプラザの客と賃料は伸びている。訪日客は福岡から入り、九州新幹線と観光列車を使って各地を巡る。数量の減りは、地方線区に限られる。

運賃は 2025 年に 29 年ぶりに本格的に上がった。国が認可した水準で、通勤定期の割引率も縮んだ。これで鉄道の利益率は一段上がった。物価が毎年 3% 上がる世界では、次の改定も物価に追いつく形で認可される可能性が高い。

さらに会社は、2026 年 5 月に、2027 年度の営業利益目標を 710 億円から 810 億円へ上げた。すでに 2026 年 3 月期に 740 億円を達成している実績の上に、不動産・ホテルの 395 億円目標がある。熊本の肥後大津ビルは 2027 年に完成する。半導体の集積が進む熊本では、駅前の需要が増える。

自動運転と省力化で、人件費の上昇を抑えられる。中計の GOA2.5 を広げれば、運転士不足の中でも運行を維持できる。ROE は 10% 前後を目指し、還元は配当性向 35% 以上に自社株買いを足す。利益が 4 割増える 10 年を、今の PER 11 倍で買えるのは安い。

慎重な見方

九州の人口は 2050 年に 2020 年比で約 25% 減る。福岡県も減少に転じた。通学・通勤の定期客は戻らず、輸送人員はまだコロナ前の 9 割台だ。運賃改定で売上が増えたのは一度きりで、次の改定を国が物価どおりに認めるとは限らない。

今の利益は、運賃のかさ上げで膨らんでいる。鉄道の費用は人件費と電気代で毎年上がる。ここで認可が遅れれば、運輸の利益は一気に細る。運輸の営業利益は 240 億円と全体の 3 分の 1 に過ぎず、残りの不動産は景気で動く。

借金は純有利子負債で約 4,200 億円。借り換えで金利が 1% 上がるごとに、利益は数十億円削られる。10 年で見れば、利払いは年 100 億円規模で増える。自己資本比率 40% は鉄道会社として厚いほうではない。

地方線区は続かない。輸送密度が 1,000 人に満たない 12 区間は、廃止かバス転換の協議に入る。協議が長引けば損は続く。さらに熊本の半導体ブームが止まり、不動産の賃料が落ちれば、駅ビル頼みの成長も崩れる。博多駅の空中都市のように、大型案件が採算割れで止まる例もすでに出た。

どちらに重みを置いたか

数量の減りは慎重な見方の言い分が強い。九州の人口減は全国より速く、定期客は戻らない。一方、価格の力と不動産の積み上げは強気の見方が上回る。運賃は一度認可されると落ちにくく、駅を核にした開発は福岡と熊本で動いている。

そこで確率は、悲観とやや悲観の合計を 3 割台半ばに置いた。JR東日本や西日本より、数量の弱さと借金の重さの分だけ慎重にした。楽観は 1 割にとどめ、中立を厚くした。結果として、営業利益が 10 年で 4 割ほど増えても、利払いの増え(年100億円ほど)を引いた純利益は 3 割ほどの増加にとどまり、k 8.0% で割り引くと、価値は今の値段を 6% ほど上回るだけで、ほぼ適正になる。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 6,545 円1.01 兆円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,998 円3,075 億円)。 今の値に割り戻すと 4,391 円6,758 億円、今との差 +28.4%、 期待の年率 +9.6%(資本コスト 8.0%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 9,664 円1.49 兆円 2,367 円3,643 億円 +251.7% +13.4% 1,203 円1,852 億円
やや楽観 22% 8,272 円1.27 兆円 2,181 円3,356 億円 +205.5% +11.8% 2,300 円3,539 億円
中立 32% 7,017 円1.08 兆円 1,998 円3,075 億円 +163.5% +10.2% 2,885 円4,439 億円
やや悲観 24% 4,974 円7,654 億円 1,939 円2,984 億円 +102.1% +7.3% 1,659 円2,553 億円
悲観 12% 2,660 円4,093 億円 1,474 円2,269 億円 +20.9% +1.9% 496 円763 億円
加重平均100% 6,545 円1.01 兆円1,998 円3,075 億円 +149.7% +9.6% 8,543 円1.31 兆円

今の株価時価総額 3,421 円5,264 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。

楽観 10% 福岡集中と開発が人口減を上回る 利益 859 億円 · PER 14.4 倍 · 株価時価総額 9,664 円1.49 兆円

福岡の人口は増え続け、博多を軸にした再開発が続く。訪日客は九州の入口として福岡を使い、新幹線と観光列車の定期外収入が伸びる。数量は地方の減りを福岡の増加がほぼ埋め、10 年で横ばいに近い。運賃は改定のたびに物価へ追いつき、1.34 倍まで戻る。自動運転と省力化で費用の伸びを抑え、鉄道の営業利益率は 15% を超える。不動産は肥後大津ビルなど新しい床を積み、床面積が 1.35 倍になる。賃料は物価を少し上回る。駅ビルと街づくりが、鉄道の利益を大きく上回る柱に育つ。会社の目標の ROE 10% 以上を、10 年後も保つ姿だ。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 426億円)。営業利益は +53億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸サービス(鉄道):数量 80.0(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 31(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 2,488 億円・営業利益 439 億円。運輸:数量 1.00 倍・価格 1.34 倍・営業利益率17.6%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
  • 不動産・ホテル:数量 203(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 14(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 2,863 億円・営業利益 716 億円。不動産・ホテル:数量 1.35 倍・価格 1.40 倍・営業利益率 25.0%
  • 流通・外食:数量 550(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 2.00(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 1,100 億円・営業利益 77 億円。流通・外食:数量 1.10 倍・価格 1.40 倍・営業利益率 7.0%
  • 建設・ビジネスサービス:数量 4,725(働く人の数(人。推定))× 価格 0.29(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 1,349 億円・営業利益 196 億円。建設・ビジネス:数量 1.05 倍・価格 1.40 倍・営業利益率 14.5%

倍率:事業の純利益 859 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.9% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.4 倍。全体の PER 14.4 倍、時価総額 12,370 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:福岡の人口増、訪日客、運賃の物価連動、熊本の開発がそろって当たる必要がある。どれも起こりうるが、10 年続けて重なる確率は 1 割と置いた。

やや楽観 22% 運賃は物価に追いつき開発が続く 利益 738 億円 · PER 13.7 倍 · 株価時価総額 8,272 円1.27 兆円

人口減で地方の乗客は細るが、福岡と熊本の増加が下支えする。数量は 10 年で 0.97 倍にとどまる。運賃は 1.31 倍まで上がり、物価にほぼ追いつく。鉄道の利益率は 14% 台に上がる。不動産は新しい駅ビルやオフィスが続き、床面積は 1.28 倍。ホテルは訪日客で稼働が高い。流通・外食と建設は、物価を価格に転嫁できて堅調になる。営業利益は 1,200 億円を超え、会社が掲げる ROE 10% の水準をおおむね維持する。借金の利払いは年 100 億円ほど増えるが、利益の伸びがそれを上回る。九州の人口が全国並みのペースで減るなら、乗客の減りは運賃と開発で十分に補える。強気の筋書きほど運賃が物価に追いつかないぶん、利益は 1 割ほど低い。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 439億円)。営業利益は +40億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸サービス(鉄道):数量 77.6(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 30(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 2,360 億円・営業利益 382 億円。運輸:数量 0.97 倍・価格 1.31 倍・営業利益率16.2%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
  • 不動産・ホテル:数量 192(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 14(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 2,657 億円・営業利益 638 億円。不動産・ホテル:数量 1.28 倍・価格 1.37 倍・営業利益率 24.0%
  • 流通・外食:数量 525(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 1.94(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 1,020 億円・営業利益 63 億円。流通・外食:数量 1.05 倍・価格 1.36 倍・営業利益率 6.2%
  • 建設・ビジネスサービス:数量 4,590(働く人の数(人。推定))× 価格 0.28(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 1,283 億円・営業利益 182 億円。建設・ビジネス:数量 1.02 倍・価格 1.37 倍・営業利益率 14.2%

倍率:事業の純利益 738 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.7% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.9%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.7 倍。全体の PER 13.72 倍、時価総額 10,125 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:運賃改定が物価におおむね追いつき、不動産の積み上げが続く。強気ほど全部は当たらないが、現状の延長で起こりやすいので 2 割台に置いた。

中立 32% 人口減を運賃と不動産で埋める 利益 625 億円 · PER 12.9 倍 · 株価時価総額 7,017 円1.08 兆円

乗客は人口とともに細る。福岡や熊本を除く地方は減りが速く、10 年で数量は 0.93 倍になる。運賃は、2025 年の大幅な改定の後も物価に遅れて追いつき、1.28 倍まで上がる。鉄道の営業利益率は 13% 台で、費用の増加を運賃で吸収する形だ。不動産は肥後大津ビルなど新しい床の分だけ増え、床面積は 1.2 倍。賃料は物価並みに上がる。営業利益は約 1,070 億円。利払いが年 100 億円ほど増える分を差し引くと、純利益は約 600 億円になり、利益の伸びは営業利益より緩い。ROE は 8% 強で、資本コストをわずかに超える水準が続く。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 450億円)。営業利益は +29億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸サービス(鉄道):数量 74.4(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 30(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 2,211 億円・営業利益 327 億円。運輸:数量 0.93 倍・価格 1.28 倍・営業利益率14.8%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
  • 不動産・ホテル:数量 180(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 14(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 2,436 億円・営業利益 560 億円。不動産・ホテル:数量 1.20 倍・価格 1.34 倍・営業利益率 23.0%
  • 流通・外食:数量 500(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 1.91(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 957 億円・営業利益 53 億円。流通・外食:数量 1.00 倍・価格 1.34 倍・営業利益率 5.5%
  • 建設・ビジネスサービス:数量 4,500(働く人の数(人。推定))× 価格 0.27(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 1,230 億円・営業利益 170 億円。建設・ビジネス:数量 1.00 倍・価格 1.34 倍・営業利益率 13.8%

倍率:事業の純利益 625 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.6% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.3%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.9 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.9 倍。全体の PER 12.92 倍、時価総額 8,075 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:鉄道の数量減と運賃・不動産の増加がおおむね釣り合う現状の延長。最も起こりやすいので 3 割台に置いた。

やや悲観 24% 人口減が速く、運賃も遅れる 利益 433 億円 · PER 10.6 倍 · 株価時価総額 4,974 円7,654 億円

人口減が想定より速く、数量は 10 年で 0.88 倍まで落ちる。通勤定期は戻らず、運賃改定は物価に遅れて 1.22 倍にとどまる。鉄道の営業利益率は 11% に下がる。不動産は新しい開発が減り、床面積は 1.1 倍にとどまり、賃料の伸びも物価に届かない。借り換えで利払いは年 100 億円超増え、純利益は 430 億円ほどで頭打ちになる。ROE は資本コストを下回る水準で、増えた自己資本が重く、倍率は 1÷k を下回る。会社の 2027 年度の目標(営業利益 810 億円)を、10 年かけても大きくは超えられない姿になる。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 474億円)。営業利益は +5億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 運輸サービス(鉄道):数量 70.4(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 28(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 1,994 億円・営業利益 224 億円。運輸:数量 0.88 倍・価格 1.22 倍・営業利益率11.2%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
  • 不動産・ホテル:数量 165(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 13(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 2,133 億円・営業利益 448 億円。不動産・ホテル:数量 1.10 倍・価格 1.28 倍・営業利益率 21.0%
  • 流通・外食:数量 475(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 1.79(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 848 億円・営業利益 34 億円。流通・外食:数量 0.95 倍・価格 1.25 倍・営業利益率 4.0%
  • 建設・ビジネスサービス:数量 4,275(働く人の数(人。推定))× 価格 0.26(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 1,116 億円・営業利益 134 億円。建設・ビジネス:数量 0.95 倍・価格 1.28 倍・営業利益率 12.0%

倍率:ROE 6.7% は k 8% 以下。ためた利益の価値は 1 を下回るので PER の上限は 1÷k = 12.5 倍。人口減と災害で鉄道の利益が細り、不動産の伸びも止まる筋書きなので、上限の 8.5 割の 10.6 倍に置いた。純有利子負債 4,237 億円を今の値で足した EV ÷ 営業利益は 10.7 倍。 余り資産は立てていない(賃貸の含み益は賃料が純利益に入って倍率で数え済みなので足さない。悲観の床にだけ使う)。

確率:九州の人口が推計より速く減り、運賃改定が物価に追いつかない。人口の見通しと認可の政治性を考え、4 分の 1 弱を置いた。

悲観 12% 構造的に鉄道の優良さを失う 利益 94 億円 · PER 10.0 倍 · 株価時価総額 2,660 円4,093 億円

九州の人口が急減し、定期客が戻らない。運賃改定は政治的に抑えられ、1.15 倍にとどまる。一方、人件費や電気代は物価並みに上がり、鉄道は利益がほぼ消える。地方の赤字区間は廃止・バス転換の協議が長引き、損失が残る。不動産は熊本の半導体の需要が先細りして、賃料の伸びが止まる。流通・外食は 1 拠点あたりの売上が伸びず、建設も受注が細る。純利益は 150 億円に届かず、ROE は 2% に落ちる。もはや優良な鉄道会社ではなく、借金の重い地方インフラとして、帳簿の自己資本の 3 割ほどで取引される。会社の中計目標の営業利益 810 億円は、どの年度でも手の届かない数字に変わる。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の386億円が10年後に約 479億円(物価で一律に増やすと約 517億円)。営業利益は −38億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 19億円(3.5%)を純利益から引いた。

  • 運輸サービス(鉄道):数量 62.4(輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定))× 価格 27(1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均))→ 売上 1,666 億円・営業利益 12 億円。運輸:数量 0.78 倍・価格 1.15 倍・営業利益率0.7%・償却は物価で増やさず按分(10年後 479億円)
  • 不動産・ホテル:数量 150(賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定))× 価格 12(1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価))→ 売上 1,742 億円・営業利益 279 億円。不動産・ホテル:数量 1.00 倍・価格 1.15 倍・営業利益率 16.0%
  • 流通・外食:数量 425(店舗・外食・物販の拠点数(推定))× 価格 1.57(1 拠点あたり年間売上(億円))→ 売上 668 億円・営業利益 10 億円。流通・外食:数量 0.85 倍・価格 1.10 倍・営業利益率 1.5%
  • 建設・ビジネスサービス:数量 3,825(働く人の数(人。推定))× 価格 0.23(1 人あたり年間売上(億円))→ 売上 897 億円・営業利益 81 億円。建設・ビジネス:数量 0.85 倍・価格 1.15 倍・営業利益率 9.0%

倍率:事業の ROE 1.7% は k 8% 以下。ためた利益の価値は 1 を下回るので PER の上限は 1÷k = 12.5 倍で、悲観の価値は稼ぐ力(事業の純利益 133 ÷ k = 1,658 億円)まで。災害と競合で鉄道が赤字に近づき、不動産の稼ぎだけが残る筋書き。PER 10.0 倍(稼ぐ力の 8.0 割。やや悲観の 10.6 倍より低く)に置いた。純有利子負債 4,237 億円を今の値で足した EV ÷ 営業利益は 14.0 倍。 余り資産は立てていない(賃貸の含み益は賃料が純利益に入って倍率で数え済みなので足さない。悲観の床にだけ使う)。

確率:人口減の加速、運賃の据え置き、地方線区の赤字の拡大が重なる複合の筋書き。頻度は低いが、10 年という長さでは無視できないので 1 割台に置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

運輸サービス(鉄道)

九州新幹線・西九州新幹線と在来線の特急・都市圏電車。定期(通学・通勤)と定期外(観光・出張・訪日客)からなる。

数量輸送人キロ(億人キロ。新幹線+在来線の推定)価格1 人キロあたり運輸サービス収入(円。売上を人キロで割った平均)売上営業利益
今 2026/03 80.0 23 1,857 240
10 年後 中立 74.4 30 2,211 327

取り方:2026年3月期の運輸サービスの売上 1,857 億円を、輸送人キロ約 80 億(輸送人員がコロナ前の 9 割台という開示から逆算した推定)で割った。2025年4月の運賃改定(全体で約 15%)はほぼ全体が入っている。バスなど周辺の運輸の売上も含む。

不動産・ホテル

駅ビル(アミュプラザ)・オフィス・ホテル・マンションの賃貸と分譲。駅という立地を土台にした複合収益。

数量賃貸・ホテル・分譲の床面積(万㎡。推定)価格1 ㎡あたり年間収入(万円。賃料・客室・分譲を含む実効単価)売上営業利益
今 2026/03 150 10 1,515 344
10 年後 中立 180 14 2,436 560

取り方:不動産・ホテルの売上 1,515 億円を、床面積の推定 150 万㎡で割った。床面積は開示がなく推定。分譲の売上が混ざるため、単価は年により振れる。熊本の JR 肥後大津ビル(2027 年完成予定)など新しい床が数量を増やす。

流通・外食

駅ナカの店舗、外食、物販。駅の利用者を客にする。

数量店舗・外食・物販の拠点数(推定)価格1 拠点あたり年間売上(億円)売上営業利益
今 2026/03 500 1.43 714 39
10 年後 中立 500 1.91 957 53

取り方:流通・外食の売上 714 億円を、拠点数の推定 500 で割った。拠点数は開示がなく推定で、大きな店と駅ナカの小さな店を混ぜた平均になる。

建設・ビジネスサービス

建設(鉄道・沿線の工事)、ビジネスサービス(グループの業務の受託)。人手を売る事業。

数量働く人の数(人。推定)価格1 人あたり年間売上(億円)売上営業利益
今 2026/03 4,500 0.20 918 127
10 年後 中立 4,500 0.27 1,230 170

取り方:建設とビジネスサービスの売上の合計 918 億円(建設 481 億円・ビジネスサービス 437 億円)を、従事する人の推定 4,500 人で割った。いずれも人件費が原価の中心で、単価は賃金の物価連動で上がる。

リスクと懸念

九州の人口減

九州・沖縄・山口の人口は 2050 年に 2020 年比で約 25% 減る推計がある。福岡県もすでに減少に転じた。通学・通勤の定期客が構造的に細り、福岡市と熊本を除く地方の乗客は速く減る。数量の下振れは、運賃改定の効果をいつでも食いつぶす。

運賃認可と物価

運賃は国が上限を認可する。2025 年に約 15% 上がった後、物価が毎年 3% 上がる世界では、改定が遅れるほど利益率が下がる。政治が値上げを抑えれば、鉄道の営業利益は 10 年で物価に届かない。通勤定期の割引率の見直しは一度きりの効果だ。

重い借金と金利

純有利子負債は約 4,200 億円で、自己資本の 0.9 倍ある。借り換えのたびに金利が新しくなり、10 年で利払いは年 100 億円ほど増える推計だ。鉄道は固定費が重く、景気の谷で利益が落ちる時に借金の重さが効く。

地方の赤字線区

2025 年度は、輸送密度が 1,000 人に満たない 10 路線 12 区間がすべて営業赤字だった。日南線の油津-志布志間は 173 人まで落ちている。廃止やバス転換の協議が長引くと、損失が残り、地域の合意形成のための費用もかさむ。

不動産と建設の景気感応度

利益の約半分を稼ぐ不動産・ホテルは、景気とインバウンドの影響を受ける。熊本の半導体の需要が先細ると、賃料の伸びは止まる。大型案件が採算割れで止まる例(博多駅の空中都市計画の中止、特別損失 94 億円)もすでに出た。

災害

九州は豪雨や地震、火山の影響を受けやすい。2016 年の熊本地震や、近年の豪雨で線路が長く不通になった例がある。復旧費と減収が重なると、営業利益の数十億円が飛ぶ。保険と国の支援で一部は戻るが、数年にわたり運休区間が残ると利益の足を引っ張る。

今後の分かれ目

次の運賃改定が、物価の動きに沿って早めに認可されたら
鉄道の営業利益率が 14% 台に乗り、強気の筋書きの確率を上げてよい。
福岡県や熊本県の人口が、推計より速く減り始めたら
数量を 0.88 倍の筋書きに近づけ、慎重な筋書きの確率を上げる。
不動産・ホテルの営業利益が会社の目標(2027 年度で 395 億円)を上回って進んだら
中立と、やや楽観の確率を上げてよい。駅ビルと街づくりの循環が回っていることの証拠になる。
新しい 10 年国債の金利が 3% を大きく上回って推移したら
借り換えの利払いが想定より増え、純利益が 1 割ほど減る。やや慎重な筋書きの確率を上げる。
輸送密度 1,000 人未満の区間の廃止協議が決着し、損失が縮んだら
鉄道の利益率が上がる材料になる。中立の前提を上方修正してよい。
自社株買いが追加され、総還元が純利益の 6 割を上回る状態が続いたら
自己資本の積み上がりが抑えられ、ROE が上がって見える。倍率の上限を少し上げてよい。

見ておくもの

  • 新幹線と在来線の定期外収入(訪日客の動き)
  • 次の運賃改定の申請と認可
  • 不動産・ホテルの営業利益と新規開発(肥後大津ビルなど)
  • 借り換えの金利と純有利子負債
  • 輸送密度 1,000 人未満の区間の協議

倍率と資本コストの決め方

今の PER・PBR から倍率を決めていない。ROE が k 8.0% を超える楽観・やや楽観・中立は、正当化 PER(RONIC は k を超える ROE の 1/2 が残る値、g 4%)の 8〜9.5 割に置き、中立は 1÷k(12.5 倍)を下回らせなかった。ROE が k に届かないやや悲観・悲観は PER の上限を 1÷k とし、悲観は稼ぐ力(純利益÷k)の 9 割に置いた。k は基本 7.5% に quality +0.5%(循環 0・値決め力 −0.25・借金 +0.5・寿命 +0.25)で、確率は quality を理由に動かしていない。数量は 10 年で 0.93 倍に抑えた。新リース会計基準(2028/03 期から)でリース負債が BS に載るが、この分析は今と同じ家賃を費用に入れる形でそろえた。結果のほぼ適正(約 +6%)は計算どおりで、今の株価に合わせた調整はしていない。 賃貸等不動産の含み益は賃料が純利益に入っているので余り資産には足していない。 2026-10-22 の見直し(R1〜R4)で倍率・時価総額を機械で置き直した(前後は notes/audit/fix_stage2_20261022.csv)。

資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k = 基本 7.5% + quality +0.5%(循環 0・値決め力 −0.25・借金 +0.5・寿命 +0.25)= 8%。JR 3 社より寿命と値決め力の下げがない分だけ上に置いた。個別のリスク(災害・競合)は k に足さず、筋書きと確率で表した。

同じ業種(陸運業)の AI 分析

割安 SEMITEC6626 温度センサーのニッチ首位級で、時価総額の4割弱は現金。利益の質を割り引いても、今の値段は低い 本質価値との差 +101.7% · 10 年 割安(年 +13.9%) 割安 カンダホールディングス9059 トラックと国際物流で稼ぐ堅実な会社。純現金は時価総額の4分の1、大株主が議決権の3分の1を押さえる。10年で測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +58.9% · 10 年 割安(年 +11.1%) 割安 ビーイングホールディングス9145 北陸発の生活物資専門 3PL。自己資本利益率は高いが顧客が偏る。それでも今の値段は割安とみる 本質価値との差 +56.5% · 10 年 割安(年 +12.5%) 割安 株式会社ゼロ9028 新車を運ぶキャリアカーの最大手級。日産依存と新車需要の細りを織り込んでも、純現金込みの今の値段には安全域がある 本質価値との差 +52.5% · 10 年 割安(年 +11.6%) やや割安 ロジネットジャパン9027 札幌通運を核に鉄道とトラックを組み合わせる中堅の物流会社。運び手不足で値上げは通るが、人件費に食われて利益率は伸びにくい 本質価値との差 +29.9% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 遠州トラック9057 東名の真ん中に拠点を構える堅実な物流会社だが、利益の伸びが資本コストに届かず、今の値段はやや高い 本質価値との差 +28.3% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 ヒガシホールディングス9029 大手EC向け物流で稼ぎが倍増したが、1社への依存と過去最高の利益率が10年続く保証はない 本質価値との差 +27.2% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 山九9065 製鉄所の構内で根を張る機工事業は堅いが、薄利の物流が ROE を押さえる。期待リターンは資本コストを少し上回る程度で、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +22.5% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 岡山県貨物運送9063 中国地方の路線便「オカケン」。帳簿の資産は厚いが、稼ぐ力は資本コストに遠く届かず、PBR0.3倍でも割安とは言えない 本質価値との差 +21.9% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 東急9005 渋谷という再現できない土地と、まだ人口が増える沿線を持つ民鉄。ただ重い借金の利払い増と資本コスト 7.75% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割近く下回る 本質価値との差 +15.9% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 京福電気鉄道9049 嵐電のイメージで売るが、稼ぎは京都と関西の賃貸が柱。親会社が 43% を握り、配当は薄い 本質価値との差 +15.1% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 ハマキョウレックス9037 3PL の堅実な増益は本物だが、ROE が 9% 前後へ薄まる成長に安全域はない。名目で測ると今の値段はやや割高から適正の境目 本質価値との差 +14.6% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 セイノーホールディングス9076 路線トラックの値上げは定着し利益も伸びるが、ROE が資本コストをわずかに超える程度で、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +13.2% · 10 年 やや割安(年 +7.2%) やや割安 SGホールディングス9143 2024年問題で宅配の運賃が物価より速く上がり、ROE 10% が続く。ただし資本コスト 7.75% を超える幅は小さく、今の値段はやや割高 本質価値との差 +13.1% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) やや割安 鴻池運輸9025 請負の安定と堅い財務が強みだが、10 年後の ROE は資本コストにほぼ並ぶ。今の値段はおおむね妥当と筆者は見る 本質価値との差 +13.0% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 アサガミ9311 大阪の倉庫・港湾物流と不動産賃貸。親会社が 5 割超を握り、還元は薄い。資産は厚いが、株主に届きにくい 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 AZ-COM丸和ホールディングス9090 アマゾン向けが売上の3分の1を占める薄利の成長株。成長は本物だが、顧客の偏りと薄い利益率を割り引くと今の値段は割安とは言えない 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) 適正 神姫バス9083 地方バスの黒字は万博が押し上げた山で、資本効率が資本コストに届かない以上、今の値段は少し高い 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 日本ロジテム9060 首都圏の倉庫とトラックとアマゾンのセンターで稼ぐ中堅の物流会社。薄い利益と重い借金を、持っている土地が支える。今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +7.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 丸全昭和運輸9068 化学品・危険物の倉庫と 3PL で同業の倍の利益率を稼ぐ物流会社。厚い自己資本が ROE を押さえ、10 年の価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +7.4% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 西日本鉄道9031 福岡の再開発と国際物流で利益は名目で伸びるが、借金は増え金利も上がる。ROE は資本コスト 8.0% に届かず、値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 +7.1% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 東海旅客鉄道9022 東海道新幹線の独占は強い堀だが、リニアの負担と利払いの増加、資本コスト 7.0% を引くと、今の値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 +5.2% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 京阪ホールディングス9045 京都と大阪を結ぶ沿線と不動産の含み益は本物だが、利益は万博と用地分譲で膨らんだピーク。利払いが増え、ROE は資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 +4.8% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 南総通運9034 千葉の倉庫と運送の会社。倉庫が利益の半分強を稼ぐが、ROE が資本コストに届かず、10 年の価値はやや割高に出る。 本質価値との差 +2.8% · 10 年 適正(年 +6.0%) 適正 北海道中央バス9085 時価総額の9割近い純現金を抱えるが、現金は株主に戻りにくく稼ぐ力も低いので、今の値段は高い 本質価値との差 −1.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 阪急阪神ホールディングス9042 梅田の再開発と運賃改定で利益は名目で伸びるが、借り換えの利払いで ROE は資本コスト 7.5% に届かない。今の値段は 3 割弱のやや割高に出る 本質価値との差 −3.4% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 SBSホールディングス2384 不動産の売却益が営業利益の 4 割を占め、本業の物流は薄利のまま。利益の質を割り引くと、買収で伸びても今の値段は割高 本質価値との差 −9.4% · 10 年 適正(年 +5.3%) やや割高 日本石油輸送9074 現金と保有株は厚いが、リースと一社依存が重い。石油の細りと人件費が稼ぎを削る 本質価値との差 −12.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ヤマトホールディングス9064 宅急便の値上げは効くが稼ぐ力はまだ薄い。再建が中立どおり進んでも、資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、安全域はない 本質価値との差 −12.8% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 サカイ引越センター9039 引越は件数が頭打ちで、人の確保が利益を削る。純現金は厚いが、ROEが資本コストを上回れず、やや割高と見る 本質価値との差 −12.9% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 東武鉄道9001 スカイツリーとホテルが運輸の減益を補うが、借り換えの利払いと資本コスト 8.0% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割弱下回る 本質価値との差 −13.0% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 京王電鉄9008 新宿を軸に営業利益は物価並みに伸びるが、借り換えの利払いが純利益を押さえる。k 7.5% で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −14.7% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 相鉄ホールディングス9003 ホテルの万博特需と新横浜線の直通で利益は過去最高だが、借金が営業利益の 10 倍と重い。利払い増で ROE は資本コストに届かず、今の値段は 4 割弱ほど割高に出る 本質価値との差 −15.2% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 株式会社NANKAI9044 空港線とインバウンドは強いが、重い借金と大型投資で資本コストに届かない。値段は 3 割ほど割高に出る 本質価値との差 −18.7% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 西日本旅客鉄道9021 山陽新幹線と近畿の独占に運賃改定とうめきたの床が乗るが、借入を増やす計画の利払いと資本コスト 7.75% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割ほど下回る 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 東日本旅客鉄道9020 新幹線と首都圏の独占は強いが、4.9 兆円の借金の利払い増と資本コスト 7.5% を引くと、本質価値は今の値段を 4 割近く下回る 本質価値との差 −23.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 京成電鉄9009 京成電鉄は成田空港の増強とオリエンタルランド持分が核だが、借金が膨らむ局面と資本コスト 7.75% を踏まえると、今の値付けは割高と見る 本質価値との差 −29.6% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) 割高 東京地下鉄(東京メトロ)9023 鉄道だけで稼ぐ日本最大級の地下鉄。国・都の保有株売却と新線建設が焦点で、資本コスト 7.25% を ROE が下回り、今の値段は 4 割ほど割高に出る 本質価値との差 −33.9% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 センコン物流9051 宮城の倉庫が稼ぎ頭、売上の半分は埼玉のホンダ販売店。借入が時価総額に迫り、ROE は資本コストに届かないので、今の値段は高い 本質価値との差 −34.3% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 近鉄グループホールディングス9041 営業利益は名目で伸びるが、借り換えの利払いが利益を削り、株主の取り分は増えない。資本コスト 8.5% を踏まえると、今の値段は割高 本質価値との差 −35.3% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 大宝運輸9040 地場の堅い運送会社だが、薄い稼ぎに対して積み上がった資本が重く、今の値段は安全域に乏しい 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 山陽電気鉄道9052 姫路駅前の不動産が利益を支えるが、運賃は上限に達し、借り換えの利払いで ROE は資本コストを大きく下回る。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 第一交通産業9035 タクシーは赤字、稼ぎ頭は不動産。借金が重く、金利が上がるほど株主の取り分が細る 本質価値との差 −38.9% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 東部ネットワーク9036 横浜の飲料・セメント・産業ガスの運送会社。資産は厚いが、運送の稼ぎは細く、ROE 2% では帳簿の価値を株主に届けられない 本質価値との差 −39.6% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 神奈川中央交通9081 運賃は上がるが、運転士の賃金と借り換えの利払いが先に増え、ROE は資本コスト 9.0% に届かない。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −40.8% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 新潟交通9017 新潟のバスと万代シテイを営む地域の顔。不動産が稼ぐが、重い借金の利払いが金利の上昇で利益を削る 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 センコーグループホールディングス9069 3PL と M&A で稼ぐ総合物流の大手。借金が重く利益率も薄いため、利益で測ると今の値段は割高に出る 本質価値との差 −43.2% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ニッコンホールディングス9072 ホンダ系の完成車輸送と倉庫・梱包で堅実に稼ぐが、利益に対して値段が先走り、10年で測っても大幅な割高 本質価値との差 −43.3% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 小田急電鉄9007 新宿西口の大型開発は実るが、借金の利息が利益を削る。資本コスト 8.25% を ROE が下回り、今の値段は 3 割半ば割高に出る 本質価値との差 −43.8% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 富士急行9010 富士山麓の鉄道とハイランドで過去最高益を稼ぐが、10 年後の利益に見合う値段は今の半分以下に出る 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 タカセ9087 アニメ商品の通販物流に活路を得た老舗の倉庫会社。利幅は細く、資本コストに届かないので値段は割高 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 秩父鉄道9012 石灰石の貨物と長瀞の観光で黒字に戻したが、更新投資と借金の利払いが利益を食い、株主に残る価値は今の時価総額に届かない 本質価値との差 −45.6% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 福山通運9075 特積みの老舗。利益は戻り始めたが、資本効率が低く、10 年の積み上げでは今の値段は大きく割高 本質価値との差 −46.0% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 広島電鉄9033 電車とバスは補助金を足してやっと収支が合い、利益を支えるのは広島の不動産。借り換えで利払いが3倍に増え、ROE は資本コストに届かない。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 名古屋鉄道9048 名駅の再開発が止まり、運送は赤字、借金は重い。利益は名目で戻っても、金利が資本コストへの到達を阻む。今の値段は 4 割ほど割高に出る 本質価値との差 −50.4% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 京浜急行電鉄9006 品川・高輪の再開発で名目の利益は伸びるが、重い借金と投資負担で ROE は資本コスト 8.25% に届かない。値段は織り込み過ぎと見る 本質価値との差 −51.1% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 NIPPON EXPRESSホールディングス9147 国内の運賃上げは追い風だが、海外フォワーディングの薄い利益率では ROE は資本コスト 8.5% を下回る。名目で測り直しても今の値段は割高 本質価値との差 −54.7% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 西武ホールディングス9024 運営だけの稼ぐ力は資本コスト 8.5% に届かず、資産を売る経営に移っても、今の値段は 7 割近い割高に出る 本質価値との差 −63.0% · 10 年 割高(年 −2.9%) 割高 京極運輸商事9073 ENEOS が 35% を持つタンクローリーとドラム缶の会社。石油の量は細り、利益率は 2% に届かない 本質価値との差 −65.0% · 10 年 割高(年 −3.2%) 割高 神戸電鉄9046 借金が EBITDA の 11 倍と重く、借り換えで利払いが倍に膨らむ。運賃改定で営業利益が増えても株主に残る利益は細り、計算では大きな割高になる 本質価値との差 −65.8% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 大和自動車交通9082 都内の土地と銀座の再開発は魅力だが、タクシーの稼ぎは薄く借金も重い。今の値段は資産の期待を先取りしている 本質価値との差 −69.9% · 10 年 割高(年 −3.7%)

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読んだ資料

  1. JR九州グループ 中期経営計画 2025-2027(2026年5月の修正を含む)の要点
  2. JR九州 2026年3月期 セグメント別業績
  3. 博多駅空中都市プロジェクト 中止の報道

分析日 2026-10-16