株譜
AI 銘柄分析 · 陸運業 · 試作

小田急電鉄 9007

新宿西口の大型開発は実るが、借金の利息が利益を削る。資本コスト 8.25% を ROE が下回り、今の値段は 3 割半ば割高に出る

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)988 円3,346 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)1,759 円5,959 億円差 −43.8%
10 年後から見ると 割高 価値 988 円3,346 億円 · 差 −43.8% · 期待の年率 +0.2%
期待の年率リターン(10 年)+0.2%資本コスト比 −8.0 pt
推定の資本コスト8.3%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.3% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

小田急電鉄は、新宿から箱根・江の島・多摩へ延びる沿線を丸ごと押さえる私鉄である。稼ぎは鉄道が約 6 割、不動産とスーパー・ホテルなどの生活サービスが残りを分ける。筆者の結論は、今の値段は少し先取りしすぎ、というものだ。一番の理由は借金の重さにある。

鉄道の足場は強い。沿線人口は約 520 万人で横ばい、新宿という日本一のターミナルを持ち、2018 年には混雑の元だった区間を複々線にした。しかも運賃は 2005 年から基本を据え置いてきた。2028 年ごろに値上げを検討しており、これは稼ぎを押し上げる材料になる。

だが利益を決めるのは借金の利息だ。純有利子負債は 6,200 億円と、時価総額と同じ大きさがある。低金利で借りた分が 3% 台で借り換わると、年に 100 億円超の税引き前負担が積み上がる。営業利益が 3 割伸びても、純利益はほとんど増えない計算になる。

新宿西口の再開発(2029 年度竣工、総投資約 1,300 億円)は 2031 年度から実を結び、安定すれば年約 100 億円を足す。ただ、その投資の分だけ借金も増える。筆者は 10 年の平均的な姿でも自己資本利益率が資本コストに届かないと見る。本質価値は今の値段の 7 割弱にとどまる。

バリュー投資の観点から

持ち続けたい会社かと問われれば、筆者は半分だけ頷く。新宿という代わりのない土地と、箱根へ向かう客を運ぶ線路は、10 年後も存在する。この堀は広がらないが、狭まりにくい。

オーナー利益、つまり株主が自由に使える利益を考えると話が変わる。稼ぎの大半は、ホームドアや車両、新宿の再開発に再投資される。会社の計画では 5 年で 7,700 億円を使う。手元に残る分は、見かけの利益よりかなり小さい。

借金も安全域を削る。純有利子負債は 6,200 億円で、金利が低かった時期に借りた分が 10 年かけて借り換わる。この利払いの増加は、営業利益の伸びをほとんど食いつぶす。

それでも沿線の土地は、帳簿より大きな価値を持つ可能性が高い。ただ賃貸等不動産の時価は確かめられず、数字には入れていない。倍率が 15 倍を超える価格は、この重さを織り込んでいない。安全域は今の値段にはない、と筆者は見る。

何で稼ぐ会社か

小田急の事業は 3 つに分かれる。いちばん大きいのは交通業で、2026 年 3 月期の売上は 1,788 億円、営業利益は 295 億円だった。小田原線・江ノ島線・多摩線の鉄道と、箱根登山鉄道や小田急バス、江ノ電などのバス・タクシーが入る。ロマンスカーで箱根へ向かう観光客も、この事業の大切な客である。

不動産業は売上 848 億円、営業利益 155 億円。新宿・下北沢・海老名などの駅ビルとオフィスを貸し、マンションを分譲する。駅の上と周りの土地を持つ強みで、貸すだけでなく、育てて売る回転型の開発も増やしている。海外や国内の特別目的会社への出資も始めた。

生活サービス業は売上 1,551 億円、営業利益 77 億円。スーパーの小田急 OX、百貨店、新宿のホテルセンチュリーサザンタワー、箱根の旅館・ホテルが並ぶ。売上は大きいが利益率は 5% 前後と薄い。ここは観光客の数とホテルの改装時期に業績が左右される。

会社は 2030 年度に営業利益 800 億円以上、ROE(自己資本利益率)10% 以上を掲げる。内訳の目標は交通 330 億円、不動産 320 億円、生活サービス 150 億円。2026 年度から 5 年で成長投資 4,000 億円と、設備の更新 3,700 億円を使う計画だ。

優良さと弱いところ

堀、つまり他社がまねできない強みは、沿線そのものにある。新宿と箱根・江の島を一本で結ぶ線路は、今から作ることができない。住宅地としての力も根強く、沿線人口は 2025 年度の 523 万人が山で、その後はゆっくり減る見通しだが、減り方は小さい。

弱みは稼ぎ方の硬さだ。鉄道の運賃は国の認可で決まり、物価が上がっても自由に値上げできない。バリアフリー料金の小幅な加算(2023 年 3 月から)を除けば、2005 年から基本運賃は動いていない。人件費や工事費が上がる分は、いずれ値上げでしか埋まらない。

財務は、見かけより重い。自己資本比率は 36.4% あり、格付けも JCR で AA−、R&I で A+ と高い。しかし純有利子負債は自己資本の 1.2 倍あり、会社は自己資本比率を 30% まで下げて ROE を高める方針でいる。借金を増やして利益率を上げる道は、金利が上がる局面では細くなる。

経営の資本の使い方は、筆者の目には中庸である。政策保有株は純資産の 8.4% まで減らし、さらに 300 億円以上を売るとした。不動産の回転売却は 5 年で約 1,800 億円ある。ただ、新宿西口に 1,300 億円を使うなど、大型の投資が続く。資本を稼ぎに変える速さは、まだこれからだ。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

関東の大手私鉄は、今が悪くない時期にいる。コロナ明けで定期外(観光・買い物)の客が戻り、鉄道の増収が続く。一方で定期(通勤・通学)はテレワークが定着し、コロナ前の水準には届かない。小田急も 2025 年度の輸送人員は前年比 0.5% 増の見通しにとどまる。

今後 10 年、人の数はほぼ増えない。都心に近い線ほど堅く、郊外の端ほど弱い。小田急の沿線は都心近郊が厚いため、減り方は小さいと見る。むしろ伸びるのは非鉄道で、駅ビル・分譲・ホテルの稼ぎが物価の上昇とともに伸びる構図が続く。

競争は線路の上ではなく、駅の周りで起こる。東京側ではJR 東日本の湘南新宿ラインと東海道線、神奈川側では東急・相鉄・京王・京急が客を分け合う。JR は 2026 年 3 月の値上げで、新宿から小田原までの運賃が小田急の 1.8 倍ほどになった。この差は小田急の追い風になる。

観光では箱根が主戦場だ。2026 年度の観光収入は 831 億円を見込み、うち訪日客は 250 億円だが、ホテルの休業で前年を下回る。会社は 2030 年度に観光 1,200 億円・訪日 450 億円を目標とする。この数字を追う分かれ目は、休業中のホテルが再開する 2027〜2028 年である。

資本政策と M&A

還元は厚くなった。2026 年 5 月に 200 億円の自社株買い(発行済株式の約 4.6%)を決め、配当は 2026 年度も増やし、増配を続ける方針を示した。2026〜2030 年度の還元は累計 1,800 億円を計画する。

自社株買いの原資は、政策保有株の売却と不動産の売却益が中心だ。投資の方は、2026〜2030 年度に成長投資 4,000 億円と設備更新 3,700 億円を使い、不足分は借入で埋める。自己資本比率を今の 36% から 30% まで下げる、とはっきり言っている。

大型の買収や再編を仕掛ける会社ではない。新宿西口の再開発のほか、箱根の旅館・ホテルの建て替えが主な投資先だ。TOB(公開買付け)で狙われる確率は、kabufu の推計で 10 年 14.8% と低い。物言う株主の動きも確認できていない。

筆者が気にするのは、借金を足してでも ROE を上げようとする点だ。金利が 1% 上がるだけで利払いが重くなる局面で、この道は通りにくい。自社株買いを借入で賄うと、持ち分が増えても本質価値は増えない。

還元は方針(2026〜2030年度に累計1,800億円、増配を続ける)に沿い、中立は純利益の合計とほぼ同じ。賃貸不動産と持ち合い株の含み益は還元に入れず、時価総額にも足さない(悲観の床にだけ使う)。

減価償却は物価で増やさない。今ある設備の償却は取得した時の値段のままで、増えるのは更新と新規の分だけだ。償却は今の444億円が10年後に約 638億円。更新投資は建築費の上昇で膨らみ、足りない分は借入になって利払い(3.5%)が増える。会計の利益と現金の動きは同じ向きに動かない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

新宿西口の大変身が、小田急の稼ぎ方を作り替える。2029 年度に 48 階・約 260 メートルの超高層ビルが竣工し、2031 年度から収益が立つ。新宿駅は世界一の乗降客を持つ駅で、そこを手前の駅ビルごと建て替えるのだから、賃料の水準が一段上がる。会社は安定時に約 100 億円を足すと言っている。

運賃も味方につく。国の認可を待って 2028 年ごろに値上げを申請する計画で、2005 年から基本運賃を据え置いてきた分の取り戻しになる。JR 東日本が 2026 年 3 月に大幅に値上げし、新宿〜小田原の運賃は JR が小田急の 1.8 倍ほどになった。小田急の値上げが通りやすい下地は整っている。

箱根では、休業中の箱根ハイランドホテルが 2027 年秋に、センチュリーサザンタワーが 2028 年春に生まれ変わる。訪日客の取り込み目標は 2030 年度に 450 億円で、今の 250 億円から倍近くになる。ホテルの単価が上がれば、薄かった生活サービスの利益率も上がる。

会社の目標は 2030 年度に営業利益 800 億円。今の 527 億円から 5 割伸びる。しかも自己資本比率を 30% へ下げ、1,800 億円を株主に返す。ROE は 10% を目指す。この計画が通れば、資本効率が変わる会社として値付けされ直す。

慎重な見方

稼ぎが伸びても、手元に残る利益は増えない。純有利子負債は 6,200 億円あり、低金利で借りた分が借り換わるたびに金利が 3% 台へ上がる。税引き前で年 100 億円超の負担増は、営業利益の増加分の大半を食う。会社の予想する今期の純利益 383 億円も、昨期の 374 億円とほぼ同じだ。

成長のための投資が、さらに借金を増やす。5 年で成長投資 4,000 億円と設備更新 3,700 億円、そこへ還元 1,800 億円。営業のお金 5,800 億円だけでは足りず、借入で 3,400 億円を補う。新宿西口が稼ぎ出すのは 2031 年度以降で、それまでは金利だけが先に出ていく。

運賃の値上げは約束ではない。国の認可が要り、決めたのは「検討」までだ。人件費と工事費の上昇に追いつくための値上げなので、増えた収入はそのまま費用に消える。ホームドア整備に 7 年で 403 億円を使うことも、利益を押さえる。

生活サービスは、ホテルの休業で 2027〜2028 年に数字が落ちる。さらに沿線人口は 2025 年度を山として減り始める。人が減る中で、投資の元を取れる保証はない。目標の ROE 10% は借金を増やして作る数字で、本物の稼ぐ力ではない。

どちらに重みを置いたか

勝つのは慎重な見方で、確率は悲観側に寄せた。強気の材料(新宿西口・運賃・箱根)は本物だが、実る時期が 2029 年度以降と遅く、その間の金利負担は確実に来る。

同じ領域の会社と物差しをそろえると、小田急は借金の重さが東急より重く、阪急阪神と近い。そのため悲観を 14% と厚めにした。楽観は新宿の大型開発が計画通りに回った時だけと見て、10% にとどめた。総合は約 −35% の割高になった。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 1,011 円3,424 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 788 円2,670 億円)。 今の値に割り戻すと 988 円3,346 億円、今との差 −43.8%、 期待の年率 +0.2%(資本コスト 8.3%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 1,795 円6,080 億円 1,221 円4,137 億円 +71.5% +5.5% 302 円1,022 億円
やや楽観 22% 1,315 円4,456 億円 966 円3,273 億円 +29.7% +2.6% 502 円1,700 億円
中立 31% 1,122 円3,802 億円 873 円2,957 億円 +13.4% +1.3% 618 円2,095 億円
やや悲観 23% 524 円1,777 億円 604 円2,047 億円 −35.8% −4.3% 260 円879 億円
悲観 14% 524 円1,777 億円 314 円1,063 億円 −52.3% −7.1% 117 円398 億円
加重平均100% 1,011 円3,424 億円788 円2,670 億円 +2.3% +0.2% 1,799 円6,094 億円

今の株価時価総額 1,759 円5,959 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.3% を下回るほど割高。

楽観 10% 新宿西口が稼ぎ頭に育つ 利益 413 億円 · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 1,795 円6,080 億円

新宿西口の超高層ビルが 2031 年度から稼ぎ出し、賃料の水準が上がる。開発の出資案件と回転型の売却も続いて、不動産の営業利益は 349 億円まで伸びる。運賃は 2028 年の改定に続いて 2030 年代前半にも上がり、鉄道の営業利益は 425 億円になる。訪日客が箱根と新宿に集まり、ホテルの客室単価が上がって、生活サービスは利益率 8% まで改善する。ROE は 9% 台後半に乗り、自己資本比率を下げる方針も無理なく運べる。会社の目標を上回る 10 年になる。

(名目の前提)運賃は認可で物価に遅れて上がり、10 年で 1.27 倍。賃料・客単価は物価並みの 1.34 倍。人・客の数は実質で置いた。借り換えの利払い増(税引き後 109 億円)と、投資の借入の利息(同 75 億円)を純利益から引いた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の444億円が10年後に約 638億円(物価で一律に増やすと約 670億円)。営業利益は −32億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 96億円(3.5%)を純利益から引いた。

  • 交通(鉄道・バス・タクシー):数量 800(年間輸送人員(百万人、鉄道+バス、推定))× 価格 2.95(1 人あたり運賃収入(百円、名目))→ 売上 2,360 億円・営業利益 393 億円。数量 1.00 倍・価格 1.32 倍(名目)・営業利益率16.7%・償却は物価で増やさず按分(10年後 638億円)
  • 不動産(賃貸・分譲):数量 168(賃貸・分譲の稼働面積換算(万㎡相当、推定))× 価格 9.89(1 万㎡あたり年間収入(億円、名目))→ 売上 1,662 億円・営業利益 349 億円。数量 1.40 倍・価格 1.40 倍(名目)・営業利益率 21.0%
  • 生活サービス(スーパー・百貨店・ホテル・観光):数量 275(店舗・ホテル・観光施設の延べ利用客数(百万人、推定))× 価格 8.69(1 人あたり利用額(百円、名目))→ 売上 2,389 億円・営業利益 191 億円。数量 1.10 倍・価格 1.40 倍(名目)・営業利益率 8.0%

倍率:事業の純利益 413 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.1% が k 8.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.1 倍。全体の PER 12.12 倍、時価総額 5,006 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:新宿の開発が計画どおりに動き、運賃も値上げが通り、箱根の観光も伸びる必要がある。条件がそろう確率は 1 割。

やや楽観 22% 会社の目標どおりに進む 利益 279 億円 · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 1,315 円4,456 億円

鉄道は人員が 2% 減るが、運賃の改定で 1.29 倍に上がり、営業利益は 373 億円。不動産は新宿西口が 2031 年度から稼働し、回転型の開発も増えて、営業利益は 274 億円。生活サービスは箱根と新宿のホテルが戻り、訪日客の取り込みも進んで 153 億円まで伸びる。合計の営業利益は約 800 億円で、会社が 2030 年度に掲げる水準を 2036 年度に名目でようやく満たす。自己資本比率は 30% 台前半まで下がるが、ROE は 7% 台後半になる。

(名目の前提)運賃は認可で物価に遅れて上がり、10 年で 1.27 倍。賃料・客単価は物価並みの 1.34 倍。人・客の数は実質で置いた。借り換えの利払い増(税引き後 109 億円)と、投資の借入の利息(同 75 億円)を純利益から引いた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の444億円が10年後に約 638億円(物価で一律に増やすと約 691億円)。営業利益は −53億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 100億円(3.5%)を純利益から引いた。

  • 交通(鉄道・バス・タクシー):数量 784(年間輸送人員(百万人、鉄道+バス、推定))× 価格 2.88(1 人あたり運賃収入(百円、名目))→ 売上 2,260 億円・営業利益 320 億円。数量 0.98 倍・価格 1.29 倍(名目)・営業利益率14.2%・償却は物価で増やさず按分(10年後 638億円)
  • 不動産(賃貸・分譲):数量 152(賃貸・分譲の稼働面積換算(万㎡相当、推定))× 価格 9.47(1 万㎡あたり年間収入(億円、名目))→ 売上 1,443 億円・営業利益 274 億円。数量 1.27 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 19.0%
  • 生活サービス(スーパー・百貨店・ホテル・観光):数量 263(店舗・ホテル・観光施設の延べ利用客数(百万人、推定))× 価格 8.31(1 人あたり利用額(百円、名目))→ 売上 2,182 億円・営業利益 153 億円。数量 1.05 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 7.0%

倍率:事業の純利益 279 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 5.6% が k 8.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.1 倍。全体の PER 12.12 倍、時価総額 3,382 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:会社の掲げる 2030 年度の営業利益 800 億円を、10 年かけて名目で達成する姿。実現の確度は中程度。

中立 31% 中立:名目で伸びるが利払いが重い 利益 225 億円 · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 1,122 円3,802 億円

稼ぎは物価並みに伸びる。鉄道は人員が 3% 減り、運賃が 1.27 倍に上がって営業利益は 352 億円。不動産は新宿西口が 2031 年度から稼働するものの、稼働が遅れたり賃料が計画を下回ったりして、営業利益は 252 億円。生活サービスは 127 億円まで戻る。合計の営業利益は 731 億円と今の 4 割増しだが、借り換えと投資の借入で利息が増え、純利益は 335 億円と今の 374 億円を下回る。ROE は 6.8% 前後で、資本コストをわずかに上回る程度にとどまる。

(名目の前提)運賃は認可で物価に遅れて上がり、10 年で 1.27 倍。賃料・客単価は物価並みの 1.34 倍。人・客の数は実質で置いた。借り換えの利払い増(税引き後 109 億円)と、投資の借入の利息(同 75 億円)を純利益から引いた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の444億円が10年後に約 638億円(物価で一律に増やすと約 694億円)。営業利益は −56億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 103億円(3.5%)を純利益から引いた。

  • 交通(鉄道・バス・タクシー):数量 776(年間輸送人員(百万人、鉄道+バス、推定))× 価格 2.84(1 人あたり運賃収入(百円、名目))→ 売上 2,203 億円・営業利益 296 億円。数量 0.97 倍・価格 1.27 倍(名目)・営業利益率13.4%・償却は物価で増やさず按分(10年後 638億円)
  • 不動産(賃貸・分譲):数量 144(賃貸・分譲の稼働面積換算(万㎡相当、推定))× 価格 9.47(1 万㎡あたり年間収入(億円、名目))→ 売上 1,364 億円・営業利益 252 億円。数量 1.20 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 18.5%
  • 生活サービス(スーパー・百貨店・ホテル・観光):数量 255(店舗・ホテル・観光施設の延べ利用客数(百万人、推定))× 価格 8.31(1 人あたり利用額(百円、名目))→ 売上 2,120 億円・営業利益 127 億円。数量 1.02 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 6.0%

倍率:事業の純利益 225 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 4.6% が k 8.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.1 倍。全体の PER 12.12 倍、時価総額 2,727 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:会社の計画に、実行の遅れ・金利負担・人口減を織り込んだ中心の姿。最も重みを置く。

やや悲観 23% 人口減と金利が先に効く 利益 89 億円 · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 524 円1,777 億円

沿線人口の減少が早まり、鉄道の人員は 6% 減る。運賃は物価を下回る 1.22 倍までしか認められない。新宿西口は完成が遅れ、オフィス需要の弱さで賃料が計画に届かない。不動産の営業利益は 177 億円にとどまる。ホテルは客室単価が伸びず、生活サービスは 87 億円。借金の借り換えが終わって利息負担が積み上がり、純利益は 214 億円まで落ちる。配当は守るが、自社株買いは止まる。

(名目の前提)運賃は認可で物価に遅れて上がり、10 年で 1.27 倍。賃料・客単価は物価並みの 1.34 倍。人・客の数は実質で置いた。借り換えの利払い増(税引き後 109 億円)と、投資の借入の利息(同 75 億円)を純利益から引いた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の444億円が10年後に約 638億円(物価で一律に増やすと約 719億円)。営業利益は −81億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 100億円(3.5%)を純利益から引いた。

  • 交通(鉄道・バス・タクシー):数量 752(年間輸送人員(百万人、鉄道+バス、推定))× 価格 2.73(1 人あたり運賃収入(百円、名目))→ 売上 2,050 億円・営業利益 216 億円。数量 0.94 倍・価格 1.22 倍(名目)・営業利益率10.5%・償却は物価で増やさず按分(10年後 638億円)
  • 不動産(賃貸・分譲):数量 126(賃貸・分譲の稼働面積換算(万㎡相当、推定))× 価格 9.05(1 万㎡あたり年間収入(億円、名目))→ 売上 1,140 億円・営業利益 177 億円。数量 1.05 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 15.5%
  • 生活サービス(スーパー・百貨店・ホテル・観光):数量 243(店舗・ホテル・観光施設の延べ利用客数(百万人、推定))× 価格 7.94(1 人あたり利用額(百円、名目))→ 売上 1,926 億円・営業利益 87 億円。数量 0.97 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 4.5%

倍率:稼ぐ力(事業の純利益 89 ÷ k 8.25% = 1,079 億円)より資産の床のほうが大きいので、売れる資産の税後 1,780 億円(floor_assets_oku)を時価総額にそのまま置いた。今の自己資本 5,076 億円に対する PBR は 0.35 倍。償却を計算どおりに置き直して利益が細り、悲観と同じ床で値が付く。

確率:沿線人口の減少が早まり、新宿の開発が遅れる姿。借り換えの金利負担が長く続く点を厚く見て、確率を高めた。

悲観 14% 沿線の力が構造的に落ちる 利益 −164 億円 · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 524 円1,777 億円

沿線の郊外で人口が急に減り、鉄道の人員は 12% 減る。運賃は認可が下りず、物価の半分ほどしか上がらない。新宿西口は計画が大きく遅れ、テレワークの定着でオフィスの賃料も下がる。不動産と鉄道の営業利益は半分に落ち、ホテルは固定費だけが残る。純利益はほぼゼロになり、不動産の評価損も出る。自己資本比率を下げる計画は見直され、配当は減るが、還元の合計が純利益を上回る分は不動産と政策保有株の売却で賄う。優良な私鉄ではなく、重い借金を背負った低成長の会社として値付けされる。

(名目の前提)運賃は認可で物価に遅れて上がり、10 年で 1.27 倍。賃料・客単価は物価並みの 1.34 倍。人・客の数は実質で置いた。借り換えの利払い増(税引き後 109 億円)と、投資の借入の利息(同 75 億円)を純利益から引いた。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の444億円が10年後に約 638億円(物価で一律に増やすと約 766億円)。営業利益は −128億円。建築費の上昇で膨らむ投資を借入で賄うため、新しい借入の利払い年 140億円(3.5%)を純利益から引いた。

  • 交通(鉄道・バス・タクシー):数量 704(年間輸送人員(百万人、鉄道+バス、推定))× 価格 2.57(1 人あたり運賃収入(百円、名目))→ 売上 1,809 億円・営業利益 53 億円。数量 0.88 倍・価格 1.15 倍(名目)・営業利益率2.9%・償却は物価で増やさず按分(10年後 638億円)
  • 不動産(賃貸・分譲):数量 114(賃貸・分譲の稼働面積換算(万㎡相当、推定))× 価格 8.13(1 万㎡あたり年間収入(億円、名目))→ 売上 926 億円・営業利益 93 億円。数量 0.95 倍・価格 1.15 倍(名目)・営業利益率 10.0%
  • 生活サービス(スーパー・百貨店・ホテル・観光):数量 213(店舗・ホテル・観光施設の延べ利用客数(百万人、推定))× 価格 7.13(1 人あたり利用額(百円、名目))→ 売上 1,516 億円・営業利益 15 億円。数量 0.85 倍・価格 1.15 倍(名目)・営業利益率 1.0%

倍率:稼ぐ力(事業の純利益 -164 ÷ k 8.25% = -1,988 億円)より資産の床のほうが大きいので、売れる資産の税後 1,780 億円(floor_assets_oku)を時価総額にそのまま置いた。今の自己資本 5,076 億円に対する PBR は 0.35 倍。構造的に稼ぐ力を失い、借金の利払いで利益がほぼ消える筋書き。純有利子負債 6,224 億円を今の値で足した EV ÷ 営業利益は 49.7 倍と 20 倍を超えるが、利益が低い年で測るため参考にとどめ、価値は稼ぐ力と資産で見ている。

確率:借金の重さと設備更新の負担が重なり、郊外が先に細る。優良さが落ちる姿は 10 年のスパンでは無視できない。確率を厚くした。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

交通(鉄道・バス・タクシー)

小田急線(小田原線・江ノ島線・多摩線)の鉄道と、箱根登山鉄道・江ノ電、小田急バスなどの乗合バス・タクシー。

数量年間輸送人員(百万人、鉄道+バス、推定)価格1 人あたり運賃収入(百円、名目)売上営業利益
今 2026/03 800 2.24 1,788 295
10 年後 中立 776 2.84 2,203 296

取り方:交通業の売上 1,788 億円を、鉄道・バス合計の年間輸送人員 8 億人(推定。鉄道だけで約 7 億人台、バス・箱根登山・江ノ電などを加えた概算)で割った 1 人あたり約 2.2(百円単位)。数量は人口と観光客で動き、価格は運賃の認可で物価に遅れる。小田急の基本運賃は 2005 年から動かず、2028 年ごろの値上げを検討中。

不動産(賃貸・分譲)

新宿・下北沢・海老名などの駅ビル・オフィスの賃貸と、マンション分譲、回転型開発。新宿西口地区開発を含む。

数量賃貸・分譲の稼働面積換算(万㎡相当、推定)価格1 万㎡あたり年間収入(億円、名目)売上営業利益
今 2026/03 120 7.07 848 155
10 年後 中立 144 9.47 1,364 252

取り方:不動産業の売上 848 億円を、賃貸面積と分譲の販売面積を合わせた稼働面積換算 120 万㎡相当(推定)で割った。開示は面積を出さないため、賃貸は賃料、分譲は引渡し額から面積換算した概算。新宿西口は 2029 年度竣工で、面積が増えるのは 2030 年度から。

生活サービス(スーパー・百貨店・ホテル・観光)

小田急 OX などのスーパー、百貨店、新宿のホテルセンチュリーサザンタワー、箱根の旅館・ホテルなど。

数量店舗・ホテル・観光施設の延べ利用客数(百万人、推定)価格1 人あたり利用額(百円、名目)売上営業利益
今 2026/03 250 6.20 1,551 77
10 年後 中立 255 8.31 2,120 127

取り方:生活サービス業の売上 1,551 億円を、スーパー・百貨店の来店客と、ホテル・観光施設の利用者の延べ人数 2.5 億人(推定)で割った 1 人あたり約 6.2(百円単位)。スーパー中心で客単価は低い。ホテルの休業(2026 年 10 月〜2028 年春)で数量が一時的に減る。

リスクと懸念

借り換えで利払いが膨らむ

純有利子負債は 6,200 億円と時価総額に並ぶ。低金利で借りた分が 3% 台で借り換わると、年 100 億円超の税引き前負担が積み上がる。営業利益が伸びても、純利益が追いつかない形になる。会社は固定金利を約 75% 持つが、時間が経てば入れ替わる。

運賃の認可が遅れる

鉄道の運賃は国の認可で決まる。2028 年ごろの値上げは「検討」にとどまり、国土交通省への申請もまだだ。人件費やホームドア整備(2026〜2032 年度で約 403 億円)の費用が先に出て、収入が後から追う形になる。認可が遅れたり、幅が小さくなったりすると、鉄道の利益率が下がる。

新宿西口の遅れと費用の膨張

総投資約 1,300 億円、2029 年度竣工、2031 年度の利益貢献という計画の長丁場だ。建設費・人件費の上昇や、オフィス需要の弱さで、稼ぎが想定を下回る可能性がある。完成の遅れは、先に出る利息が長引くことを意味する。

ホテルの休業が重なる

センチュリーサザンタワーは 2026 年 10 月から 2028 年春まで客室を止め、箱根ハイランドホテルも 2027 年秋まで休業する。再開が遅れたり、改装後の客室単価が伸びなかったりすると、生活サービスの利益が薄いまま残る。

沿線人口と通勤需要の減少

小田急線の沿線人口は 2025 年度の 523 万人が山で、その後は減る推計だ。テレワークの定着で定期の客もコロナ前に戻らない。都心に近い線は堅いが、郊外の端は先に細る。鉄道の利益は人員の微減を運賃でどこまで補えるかにかかる。

訪日客と箱根への依存

会社は観光を 2030 年度に 1,200 億円(うち訪日 450 億円)へ伸ばす計画だが、2026 年度は訪日 250 億円で前年を下回る見通しだ。箱根は火山活動や天候の影響を受けやすく、ロマンスカーの需要も観光客の動きに左右される。

自己資本比率を下げる経営の方針

会社は ROE を上げるため、自己資本比率を 36% から 30% へ下げる。借入が増えると、金利が上がる局面で財務の余裕が減る。格付けは JCR で AA−、R&I で A+ と高いが、方針を実行する中で下がる可能性がある。

今後の分かれ目

運賃の値上げが 2028 年度に認可され、上げ幅が 10% 前後になったとき
鉄道の利益率が一段上がるので、やや楽観・楽観の確率を上げてよい。
新宿西口の竣工が 2029 年度から遅れる、または総投資が 1,300 億円を大きく超えたとき
稼ぎが遅れるので、やや悲観の確率を上げ、10 年の中立の営業利益を下げて見る。
長期金利が 3% を超えて上がり、借り換えの金利が 4% 台に入ったとき
利払いが想定を上回るので、純利益の見通しを下げ、悲観側に確率を寄せる。
箱根の訪日客が 450 億円の目標へ向けて 2027〜2028 年に急回復したとき
生活サービスの利益率が上がる余地が出る。やや楽観の営業利益を引き上げてよい。
自社株買いを借入で賄い、純有利子負債が自己資本の 1.5 倍を超えたとき
資本の使い方が不安定と見て、悲観の確率を厚くする。
他社が小田急の沿線で再開発・直通運転を強め、新宿の乗り換え客を奪い始めたとき
鉄道の数量を下げて見る。10 年の中立・やや悲観の営業利益を下方に直す。

見ておくもの

  • 運賃改定の申請・認可の時期と上げ幅(2028 年ごろ)
  • 新宿西口地区開発の進捗(竣工 2029 年度・開業 2030 年度)と総投資額
  • 純有利子負債と、借り換えのたびの金利水準(支払利息の推移)
  • 箱根ハイランドホテル(2027 年秋)・センチュリーサザンタワー(2028 年春)の再開と客室単価
  • 鉄道の輸送人員(定期・定期外の別)と沿線人口の推計

倍率と資本コストの決め方

営業利益は 3 つの事業の数量 × 価格で積み、純利益は営業利益から借り換えの利払い増(税引き後 10 年で 109 億円)と投資の借入の利息を引いて出した。今の PER 15.7 倍・PBR 1.16 倍には寄せていない。ROE が k 8.25% を下回る中立・やや楽観は PER の上限が 1÷k = 12.1 倍で、借金の重さを割り引いて上限の 9.7〜9.9 割、楽観は 9.4 割に置いた。k は基本 7.5% に quality +0.75%(循環 0・値決め力 −0.25・借金 +1.0・寿命 0)で、確率は quality を理由に動かしていない。やや悲観は稼ぐ力(純利益÷k)の 8.5 割、悲観は売れる資産(推定 約 1,780 億円)を床とし、やや悲観の 8.5 割に置いた。含み益は悲観の床にだけ使い、中立〜楽観には賃料・売却益が純利益に入っているので足していない。同じ領域の東急や阪急阪神と並べ、小田急は借金の重さを倍率に映した。新リース会計(2028 年 3 月期から BS に載る)で営業利益とリース負債の形が変わるが、小田急はリースの比重が小さく、10 年後の数字は今と同じ形で置いた。結果の割高(約 −31%)は計算どおり。含み益は悲観の床にだけ使い、中立〜楽観には賃料・売却益が純利益に入っているので足していない。 2026-10-22 の見直し(R1〜R4)で倍率・時価総額を機械で置き直した(前後は notes/audit/fix_stage2_20261022.csv)。

資本コスト 8.3% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k = 基本 7.5% + quality +0.75%(循環 0・値決め力 −0.25・借金 +1.0・寿命 0)= 8.25%。東急より寿命の下げがない分だけ上に置いた。新宿西口の投資や借入の重さは、利払い増を純利益に入れ、筋書きと確率で表した。

同じ業種(陸運業)の AI 分析

割安 SEMITEC6626 温度センサーのニッチ首位級で、時価総額の4割弱は現金。利益の質を割り引いても、今の値段は低い 本質価値との差 +101.7% · 10 年 割安(年 +13.9%) 割安 カンダホールディングス9059 トラックと国際物流で稼ぐ堅実な会社。純現金は時価総額の4分の1、大株主が議決権の3分の1を押さえる。10年で測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +58.9% · 10 年 割安(年 +11.1%) 割安 ビーイングホールディングス9145 北陸発の生活物資専門 3PL。自己資本利益率は高いが顧客が偏る。それでも今の値段は割安とみる 本質価値との差 +56.5% · 10 年 割安(年 +12.5%) 割安 株式会社ゼロ9028 新車を運ぶキャリアカーの最大手級。日産依存と新車需要の細りを織り込んでも、純現金込みの今の値段には安全域がある 本質価値との差 +52.5% · 10 年 割安(年 +11.6%) やや割安 ロジネットジャパン9027 札幌通運を核に鉄道とトラックを組み合わせる中堅の物流会社。運び手不足で値上げは通るが、人件費に食われて利益率は伸びにくい 本質価値との差 +29.9% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 九州旅客鉄道9142 九州の人口減は重いが、運賃改定と駅の不動産が利益を押し上げる。利払い増(年約100億円)と資本コスト 8.0% を引くと、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +28.4% · 10 年 やや割安(年 +9.6%) やや割安 遠州トラック9057 東名の真ん中に拠点を構える堅実な物流会社だが、利益の伸びが資本コストに届かず、今の値段はやや高い 本質価値との差 +28.3% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 ヒガシホールディングス9029 大手EC向け物流で稼ぎが倍増したが、1社への依存と過去最高の利益率が10年続く保証はない 本質価値との差 +27.2% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 山九9065 製鉄所の構内で根を張る機工事業は堅いが、薄利の物流が ROE を押さえる。期待リターンは資本コストを少し上回る程度で、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +22.5% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 岡山県貨物運送9063 中国地方の路線便「オカケン」。帳簿の資産は厚いが、稼ぐ力は資本コストに遠く届かず、PBR0.3倍でも割安とは言えない 本質価値との差 +21.9% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 東急9005 渋谷という再現できない土地と、まだ人口が増える沿線を持つ民鉄。ただ重い借金の利払い増と資本コスト 7.75% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割近く下回る 本質価値との差 +15.9% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 京福電気鉄道9049 嵐電のイメージで売るが、稼ぎは京都と関西の賃貸が柱。親会社が 43% を握り、配当は薄い 本質価値との差 +15.1% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 ハマキョウレックス9037 3PL の堅実な増益は本物だが、ROE が 9% 前後へ薄まる成長に安全域はない。名目で測ると今の値段はやや割高から適正の境目 本質価値との差 +14.6% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 セイノーホールディングス9076 路線トラックの値上げは定着し利益も伸びるが、ROE が資本コストをわずかに超える程度で、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +13.2% · 10 年 やや割安(年 +7.2%) やや割安 SGホールディングス9143 2024年問題で宅配の運賃が物価より速く上がり、ROE 10% が続く。ただし資本コスト 7.75% を超える幅は小さく、今の値段はやや割高 本質価値との差 +13.1% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) やや割安 鴻池運輸9025 請負の安定と堅い財務が強みだが、10 年後の ROE は資本コストにほぼ並ぶ。今の値段はおおむね妥当と筆者は見る 本質価値との差 +13.0% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 アサガミ9311 大阪の倉庫・港湾物流と不動産賃貸。親会社が 5 割超を握り、還元は薄い。資産は厚いが、株主に届きにくい 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 AZ-COM丸和ホールディングス9090 アマゾン向けが売上の3分の1を占める薄利の成長株。成長は本物だが、顧客の偏りと薄い利益率を割り引くと今の値段は割安とは言えない 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) 適正 神姫バス9083 地方バスの黒字は万博が押し上げた山で、資本効率が資本コストに届かない以上、今の値段は少し高い 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 日本ロジテム9060 首都圏の倉庫とトラックとアマゾンのセンターで稼ぐ中堅の物流会社。薄い利益と重い借金を、持っている土地が支える。今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +7.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 丸全昭和運輸9068 化学品・危険物の倉庫と 3PL で同業の倍の利益率を稼ぐ物流会社。厚い自己資本が ROE を押さえ、10 年の価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +7.4% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 西日本鉄道9031 福岡の再開発と国際物流で利益は名目で伸びるが、借金は増え金利も上がる。ROE は資本コスト 8.0% に届かず、値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 +7.1% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 東海旅客鉄道9022 東海道新幹線の独占は強い堀だが、リニアの負担と利払いの増加、資本コスト 7.0% を引くと、今の値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 +5.2% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 京阪ホールディングス9045 京都と大阪を結ぶ沿線と不動産の含み益は本物だが、利益は万博と用地分譲で膨らんだピーク。利払いが増え、ROE は資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 +4.8% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 南総通運9034 千葉の倉庫と運送の会社。倉庫が利益の半分強を稼ぐが、ROE が資本コストに届かず、10 年の価値はやや割高に出る。 本質価値との差 +2.8% · 10 年 適正(年 +6.0%) 適正 北海道中央バス9085 時価総額の9割近い純現金を抱えるが、現金は株主に戻りにくく稼ぐ力も低いので、今の値段は高い 本質価値との差 −1.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 阪急阪神ホールディングス9042 梅田の再開発と運賃改定で利益は名目で伸びるが、借り換えの利払いで ROE は資本コスト 7.5% に届かない。今の値段は 3 割弱のやや割高に出る 本質価値との差 −3.4% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 SBSホールディングス2384 不動産の売却益が営業利益の 4 割を占め、本業の物流は薄利のまま。利益の質を割り引くと、買収で伸びても今の値段は割高 本質価値との差 −9.4% · 10 年 適正(年 +5.3%) やや割高 日本石油輸送9074 現金と保有株は厚いが、リースと一社依存が重い。石油の細りと人件費が稼ぎを削る 本質価値との差 −12.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ヤマトホールディングス9064 宅急便の値上げは効くが稼ぐ力はまだ薄い。再建が中立どおり進んでも、資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、安全域はない 本質価値との差 −12.8% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 サカイ引越センター9039 引越は件数が頭打ちで、人の確保が利益を削る。純現金は厚いが、ROEが資本コストを上回れず、やや割高と見る 本質価値との差 −12.9% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 東武鉄道9001 スカイツリーとホテルが運輸の減益を補うが、借り換えの利払いと資本コスト 8.0% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割弱下回る 本質価値との差 −13.0% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 京王電鉄9008 新宿を軸に営業利益は物価並みに伸びるが、借り換えの利払いが純利益を押さえる。k 7.5% で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −14.7% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 相鉄ホールディングス9003 ホテルの万博特需と新横浜線の直通で利益は過去最高だが、借金が営業利益の 10 倍と重い。利払い増で ROE は資本コストに届かず、今の値段は 4 割弱ほど割高に出る 本質価値との差 −15.2% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 株式会社NANKAI9044 空港線とインバウンドは強いが、重い借金と大型投資で資本コストに届かない。値段は 3 割ほど割高に出る 本質価値との差 −18.7% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 西日本旅客鉄道9021 山陽新幹線と近畿の独占に運賃改定とうめきたの床が乗るが、借入を増やす計画の利払いと資本コスト 7.75% を引くと、本質価値は今の値段を 3 割ほど下回る 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 東日本旅客鉄道9020 新幹線と首都圏の独占は強いが、4.9 兆円の借金の利払い増と資本コスト 7.5% を引くと、本質価値は今の値段を 4 割近く下回る 本質価値との差 −23.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 京成電鉄9009 京成電鉄は成田空港の増強とオリエンタルランド持分が核だが、借金が膨らむ局面と資本コスト 7.75% を踏まえると、今の値付けは割高と見る 本質価値との差 −29.6% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) 割高 東京地下鉄(東京メトロ)9023 鉄道だけで稼ぐ日本最大級の地下鉄。国・都の保有株売却と新線建設が焦点で、資本コスト 7.25% を ROE が下回り、今の値段は 4 割ほど割高に出る 本質価値との差 −33.9% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 センコン物流9051 宮城の倉庫が稼ぎ頭、売上の半分は埼玉のホンダ販売店。借入が時価総額に迫り、ROE は資本コストに届かないので、今の値段は高い 本質価値との差 −34.3% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 近鉄グループホールディングス9041 営業利益は名目で伸びるが、借り換えの利払いが利益を削り、株主の取り分は増えない。資本コスト 8.5% を踏まえると、今の値段は割高 本質価値との差 −35.3% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 大宝運輸9040 地場の堅い運送会社だが、薄い稼ぎに対して積み上がった資本が重く、今の値段は安全域に乏しい 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 山陽電気鉄道9052 姫路駅前の不動産が利益を支えるが、運賃は上限に達し、借り換えの利払いで ROE は資本コストを大きく下回る。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 第一交通産業9035 タクシーは赤字、稼ぎ頭は不動産。借金が重く、金利が上がるほど株主の取り分が細る 本質価値との差 −38.9% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 東部ネットワーク9036 横浜の飲料・セメント・産業ガスの運送会社。資産は厚いが、運送の稼ぎは細く、ROE 2% では帳簿の価値を株主に届けられない 本質価値との差 −39.6% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 神奈川中央交通9081 運賃は上がるが、運転士の賃金と借り換えの利払いが先に増え、ROE は資本コスト 9.0% に届かない。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −40.8% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 新潟交通9017 新潟のバスと万代シテイを営む地域の顔。不動産が稼ぐが、重い借金の利払いが金利の上昇で利益を削る 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 センコーグループホールディングス9069 3PL と M&A で稼ぐ総合物流の大手。借金が重く利益率も薄いため、利益で測ると今の値段は割高に出る 本質価値との差 −43.2% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ニッコンホールディングス9072 ホンダ系の完成車輸送と倉庫・梱包で堅実に稼ぐが、利益に対して値段が先走り、10年で測っても大幅な割高 本質価値との差 −43.3% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 富士急行9010 富士山麓の鉄道とハイランドで過去最高益を稼ぐが、10 年後の利益に見合う値段は今の半分以下に出る 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 タカセ9087 アニメ商品の通販物流に活路を得た老舗の倉庫会社。利幅は細く、資本コストに届かないので値段は割高 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 秩父鉄道9012 石灰石の貨物と長瀞の観光で黒字に戻したが、更新投資と借金の利払いが利益を食い、株主に残る価値は今の時価総額に届かない 本質価値との差 −45.6% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 福山通運9075 特積みの老舗。利益は戻り始めたが、資本効率が低く、10 年の積み上げでは今の値段は大きく割高 本質価値との差 −46.0% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 広島電鉄9033 電車とバスは補助金を足してやっと収支が合い、利益を支えるのは広島の不動産。借り換えで利払いが3倍に増え、ROE は資本コストに届かない。今の値段は割高に出る 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 名古屋鉄道9048 名駅の再開発が止まり、運送は赤字、借金は重い。利益は名目で戻っても、金利が資本コストへの到達を阻む。今の値段は 4 割ほど割高に出る 本質価値との差 −50.4% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 京浜急行電鉄9006 品川・高輪の再開発で名目の利益は伸びるが、重い借金と投資負担で ROE は資本コスト 8.25% に届かない。値段は織り込み過ぎと見る 本質価値との差 −51.1% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 NIPPON EXPRESSホールディングス9147 国内の運賃上げは追い風だが、海外フォワーディングの薄い利益率では ROE は資本コスト 8.5% を下回る。名目で測り直しても今の値段は割高 本質価値との差 −54.7% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 西武ホールディングス9024 運営だけの稼ぐ力は資本コスト 8.5% に届かず、資産を売る経営に移っても、今の値段は 7 割近い割高に出る 本質価値との差 −63.0% · 10 年 割高(年 −2.9%) 割高 京極運輸商事9073 ENEOS が 35% を持つタンクローリーとドラム缶の会社。石油の量は細り、利益率は 2% に届かない 本質価値との差 −65.0% · 10 年 割高(年 −3.2%) 割高 神戸電鉄9046 借金が EBITDA の 11 倍と重く、借り換えで利払いが倍に膨らむ。運賃改定で営業利益が増えても株主に残る利益は細り、計算では大きな割高になる 本質価値との差 −65.8% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 大和自動車交通9082 都内の土地と銀座の再開発は魅力だが、タクシーの稼ぎは薄く借金も重い。今の値段は資産の期待を先取りしている 本質価値との差 −69.9% · 10 年 割高(年 −3.7%)

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読んだ資料

  1. 小田急電鉄 中期経営計画(アップデート)の要約(EDINET DB)
  2. 小田急電鉄 セグメント情報(the-shashi)
  3. 小田急線「最大のターミナル」が2029年度に大変貌へ(乗りものニュース)
  4. 小田急 決算説明資料 FAQ 2025.4Q
  5. 小田急 決算説明資料 FAQ 2025.3Q
  6. 小田急、2028年の運賃値上げ検討(共同通信)
  7. 小田急 ホテル改装・休業のお知らせ
  8. 小田急電鉄 ガバナンス報告書の要約(EDINET DB)
  9. JR東日本 値上げ後の運賃比較(乗りものニュース)

分析日 2026-10-16