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CX CX

袋セメントの販路と採石場には堀があるが、海外の低収益と脱炭素費用が重い。再建が続けば10年価値はほぼ適正。

適正
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)10.81 ドル159 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-30)10.7 ドル157 億ドル差 +1.0%
10 年後から見ると 適正 価値 10.81 ドル159 億ドル · 差 +1.0% · 期待の年率 +8.6%
期待の年率リターン(10 年)+8.6%資本コスト比 +0.1 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率は、5つの筋書きから求めた期待CFのIRRです。期間の還元・追加負担を中間時点、終価を期間末に置く仮定で、価値の割引時期とそろえています。実際の配当日を予測した値や、筋書きごとのIRRの平均ではありません。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの終価と還元を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

利益と必要資本から、将来の留保余力を見込む場合があります。この推定は、維持更新投資や運転資金、借換後の現金計画を確認した値ではありません。

総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

終価・還元は現在株主全体の取り分です。1株表示は現株数への換算で、還元には配当・自社株買いを含みます。持分・支払時点は簡略化しており、買戻しに売却参加せず同じ株数を持ち続ける場合の将来株価・受取配当とは別です。

結論

セメックスはメキシコ発の世界的なセメント・生コン・骨材会社である。結論は「適正」だ。住宅と道路に不可欠な製品を持ち、メキシコには強い販売網があるが、全社の資本効率はまだ優良な骨材専業に及ばない。2025年の売上は約162億ドル、営業利益は約18億ドル、純利益は約4億ドルだった。純負債は約61億ドルで、ここ数年の売却益と借金返済を一過性の利益成長と混同しないことが大切だ。

2026年10月発表の第3四半期は売上が前年同期比8%増、営業EBITDAが12%増となった。メキシコの回復と「Project Cutting Edge」の経費削減が効き、年初から9か月の営業EBITDAは約28億ドルに達した。一方で米国の四半期EBITDAは4%減であり、改善は全地域で一様ではない。年初からの純利益は約9.8億ドルで前年を下回るが、前年のドミニカ共和国事業の売却益を除けば改善している。

筆者が10年後に残ると見る価値は、ブランド、地域の配送網、採石・焼成設備と顧客の近さだ。反対に、生コンの価格競争、セメントの高い固定費、欧州の炭素排出負担、過去の買収で積んだのれんは、収益の持続性を弱める。中立では2035年の営業利益が約38億ドル、純利益が約22億ドルまで育つ一方、長く続く収益性には慎重な倍率を使う。5つの筋書きから割り引いた価値は約159億ドルとなり、台帳の時価総額約150億ドルを約6%上回る。安全域は薄く、目先の好決算だけでは高評価に踏み切れない。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点で最も買いたいのは、必要不可欠な製品を狭い地域で安定して値上げできる会社である。セメックスのメキシコの袋セメントと採石場は、その条件に部分的に合う。石灰石や骨材は新素材に全面代替されにくく、許可された採石場と配送網は10年では作り直せない。顧客がセメントを使う限り、販売網の価値は消えない。

ただし、会社全体を同じ強さで評価してはいけない。米国の生コンは多数の独立業者が存在し、長距離輸送ができないことは参入障壁であると同時に、地元の競争にも閉じ込められることを意味する。欧州のセメント設備は炭素費用を減らす資本投下が避けられない。過去の大きな買収の代金は、今も帳簿ののれんとして残り、換金できる資産とは限らない。

筆者は2026年の経費削減を好材料と見るが、今後の増分投資が資本コストを超える証拠はまだ積み上げの途中と考える。もし稼いだ現金を再び高値の大型買収へ振り向ければ、株主の取り分は増えない。会社が掲げるFCF還元と投下資本の規律を守るなら、事業価値の改善は本物になりうる。純負債を減らした現在でも建設不況の谷は深く、適正な値段には安全域が乏しい。

何で稼ぐ会社か

稼ぎの柱は、セメントを焼いて売る上流と、材料を混ぜて現場に運ぶ生コン、砕石や砂利を供給する骨材だ。セメントは袋入りを販売店や個人の建築需要へ、大口は生コン会社や工事業者へ販売する。生コンは時間と輸送距離に制約があり、地元のプラントとミキサー車が競争力を決める。骨材はさらに重く、採石許可と近隣の物流網が地域の堀になる。混和剤、モルタル、舗装、建材の周辺事業は同じ顧客に販売しやすい。

2025年の連結販売数量はセメント約5,260万トン、生コン約4,290万立方メートル、骨材約1億3,250万トンだった。製品別売上の原開示は社内売買込みで、セメント約77億ドル、生コン約67億ドル、骨材約30億ドル、都市化関連約19億ドルである。連結では約40億ドルの内部取引を消去するため、この分析では主に上流品の売上から控除し、実質の販売数量と連結寄与単価を結び付けている。直接観察された外販単価ではなく、内部消去を調整したモデル単価である。

地域別にはメキシコが売上約43億ドル、米国が約50億ドル、欧州が約38億ドル、中東・アフリカが約13億ドル、中南米・カリブ海が約11億ドルを担う。メキシコは袋セメントと独立販売店「コンストルラマ」の強さで、売上比率より利益寄与が大きい。米国は生コンが売上の過半で、利益率は骨材専業より低い。欧州はエネルギーと炭素規制、中南米は政情や売却による事業範囲の変化に左右される。原料から生コンまでの内部供給は利点だが、社内取引を外部売上と二重計上しない見方が必要だ。

優良さと弱いところ

堀、つまり簡単にまねできない強みは地域ごとに大きく違う。メキシコでは袋セメントを買う一般顧客が多く、長年の銘柄とコンストルラマの2,000店超の販売網が競合への乗り換えを面倒にする。2025年はメキシコのセメント数量が減ったのに、現地通貨で単価を4%引き上げた。この実績は強い。ただしホルシム、クルス・アスル、モクテスマが設備を増強しており、全国での値決めが独占できるわけではない。

米国の採石場は許認可と輸送距離が参入障壁だ。しかし売上の中心は競争相手の多い生コンであり、2025年には米国セメント単価が1%下がった。ヴァルカンやマーチン・マリエッタのように骨材そのもので高収益を上げる会社と同じ堀はない。2025年の全社ROEは3.1%で、過去10年の中央値も5.4%にとどまる。設備の価値は長く続いても、投入した資本に対する利益は長年十分ではなかった。

改善の兆しはある。2026年に工場別の営業利益、フリーキャッシュフロー、投下資本利益率を評価する制度を導入し、低採算拠点の整理を進めている。米国バルコネス工場ではAIによる設備制御で生産量が5%増え、エネルギー消費が3%減ったと開示した。ただし製造業であって、契約席数や人月を売る事業ではない。AIエージェント代替の指定業種には当たらず、AIは主に生産効率を高める手段となる。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

建設資材は景気が悪いと数量が落ちるが、社会に不要にはならない。米国では2025年のセメント出荷が約1億トン、金額では約170億ドルだった。生コン市場は約450億ドル、骨材は約26億トン・390億ドルである。セメックスの米国売上構成から逆算すると、セメントの金額シェアはおおむね7%、生コンは6%程度。骨材の部門間取引込み売上と米国市場を比べた約3.5%は上限に近い参考値で、厳密な外販シェアではない。地域の市場はこの全国平均よりずっと寡占的だ。

メキシコの主な相手はホルシム、クルス・アスル、モクテスマ、GCCである。セメックスは生産能力2,820万トンを持つ大手だが、比較可能な2025年全国数量シェアは一次資料にないため、断定は避ける。米国ではCRH、ハイデルベルク・マテリアルズ、ブッツィ、クイクリートと争う。採石専業のヴァルカンとマーチン・マリエッタは生コンより高い収益率を持ち、買収案件の価格を押し上げる。中南米ではアルゴスやホルシム、欧州ではハイデルベルクやCRHとの競争が続く。

向こう10年の需要は一枚岩ではない。米国の橋や道路の補修、電力網、データセンターは骨材・生コンを使うが、金利の高い住宅着工は鈍い。メキシコの住宅政策は短期の追い風でも、新しいセメント設備が供給を増やす。欧州では炭素国境調整制度と排出枠の無償配分縮小が2034年まで進む。効率の良い設備を持つ者には追い風となる一方、追加投資の回収ができなければ重荷となる。中立の実質数量は主要3製品で10年約1.1〜1.2倍、価格は物価1.41倍と骨材の小幅な値上げ余地を見込む。

資本政策と M&A

過去の資本配分は褒め切れない。2007年のリンカー大型買収後、長く借金の返済と資産売却に追われた。直近10年ではフィリピン、グアテマラ、ドミニカ共和国、パナマの事業を売り、米国のCouch Aggregatesへの出資を過半数に増やした。2025年には約12億ドルの売却を実行し、純負債は同年末までに約61億ドルへ下がった。売却益が純利益を押し上げても、その額が繰り返し稼げるわけではない。

2026年の投資家説明会では2027年の売上178億ドル、営業EBITDA37億ドル、営業利益23億ドルを目標とした。2025年から2027年のROICは1.7ポイント改善させる方針だ。成長投資は米国の骨材と関連事業を優先し、買収案件は3年以内に資本コストを超える収益率を求める。2026年通期の営業EBITDAは前年比16〜17%増を見込み、維持設備投資だけで約9億ドルを使う。2026年の配当総額は1.8億ドルと承認され、今後3年間で最大5億ドルの自社株買いを意図する。2030年には利用可能なFCFの40〜50%を還元する目標である。

2026年9月末の純負債は約54億ドル、財務レバレッジは1.8倍まで改善した。アトランタの生コン資産を売却し、フランスの一部資産売却も協議している。後者やコロンビア事業の未完了売却は現金に先取りしていない。メキシコのA株・B株はCPOに組み込まれ、米国のADSはその10口に相当する。少数株主は連結純利益と持ち分の境界を確認する必要がある。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

メキシコの袋セメントは消費者に選ばれるブランドであり、流通網は一朝一夕に再現できない。価格を上げても販売を失わない実績があり、2026年には国内住宅需要の回復も始まった。米国の骨材では港と採石場の組み合わせが競争力となる。道路、橋、電力網、データセンターの整備が続けば、特に南部の骨材と生コンの需要は底堅い。

成長のために毎回巨大な会社を買う必要もない。Couch Aggregatesの持ち分拡大やOmega Productsのような隣接事業を小さく買い、既存の輸送と販売網を使えば増分の収益率は改善する。メキシコの競合も生産能力を増やすが、物流と小売店の網を持たない新規参入者には販売の壁が残る。欧州ではセメックスが低いクリンカー比率や代替燃料で先行しており、炭素価格が上がるほど非効率な工場の退場から利益を得る余地がある。

2026年の経費削減は将来の利益を前倒ししただけでなく、工場別の収益管理という仕組みの変更だ。9月までのFCFが前年の約3倍となった実績は、設備投資の後にも現金が残りうる証拠である。2030年までに株主還元を増やしながら米国で骨材の拠点を増やせれば、メキシコ以外にも利益の堀が育つ。長期では営業利益率が18%台に達する余地がある。

慎重な見方

セメントは必要な商品だが、株主が高い利回りを得られるとは限らない。炉は大きな固定費を抱え、需要が落ちても止めにくい。2025年のメキシコでは価格を上げてもセメントの販売量が減り、米国のセメント価格はむしろ下がった。生コンは6,800か所規模の米国工場群が競い、採石場ほどの価格決定力はない。利益の源を一部のメキシコ工場に頼る構造は脆い。

2007年の大型買収に続く長年の負債圧縮は、過去の経営が資本を高く買い過ぎた証拠でもある。2025年にはのれんなどの減損が5億ドルを超え、帳簿上の自己資本を安全な床とは扱えない。欧州の排出規制は他社を締め出す可能性と同時に、追加設備投資と電力費を要求する。メキシコではホルシム、モクテスマ、クルス・アスルが能力を増やし、供給過剰になれば値上げも鈍る。

2026年の好決算も、燃料ヘッジと一時的な維持投資の抑制が含まれる。米国のEBITDAがなお前年割れなのに、全社の回復速度を10年先まで伸ばすのは危険だ。工場を売って負債を減らしても、売った工場が稼いでいた将来利益まで消える。十分な増分ROICを示す前に買収と還元の両方を増やせば、次の景気後退で再びバランスシートが傷む。

どちらに重みを置いたか

メキシコの販売網と現場に近い骨材資産は実在する強みだが、全社の稼ぐ力には地域差が大きい。経費削減と財務改善はすでに進んだため、成功の可能性を過度に削るべきではない。他方、米国の不振と欧州の炭素負担、買収の失敗歴を重く見て、やや悲観と悲観の合計を33%とした。楽観側は29%、中立は38%であり、わずかに慎重側を厚くしている。10年先の価値は現時点の時価総額を約6%上回るにとどまり、適正と判断する。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 17.25 ドル254 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 4.78 ドル70 億ドル)。 今の値に割り戻すと 10.81 ドル159 億ドル、今との差 +1.0%、 期待の年率 +8.6%(資本コスト 8.5%)→ 適正

筋書き確率10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価還元の換算額還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・還元込み年率確率 × (終価+還元)
楽観 9% 37.46 ドル550 億ドル 8.17 ドル120 億ドル +326.4% +18.0% 4.11 ドル60 億ドル
やや楽観 20% 27.54 ドル405 億ドル 6.81 ドル100 億ドル +221.0% +14.3% 6.87 ドル101 億ドル
中立 38% 17.21 ドル253 億ドル 5.31 ドル78 億ドル +110.4% +9.0% 8.56 ドル126 億ドル
やや悲観 23% 6.45 ドル95 億ドル 2.72 ドル40 億ドル −14.3% −1.8% 2.11 ドル31 億ドル
悲観 10% 3.51 ドル52 億ドル 0.41 ドル6 億ドル −63.4% −10.0% 0.39 ドル6 億ドル
加重平均100% 17.25 ドル254 億ドル4.78 ドル70 億ドル +105.9% +8.6% 22.03 ドル324 億ドル

今の株価時価総額 10.70 ドル157 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。

楽観 9% 楽観:メキシコの強い値決めと米国の骨材投資が両立 利益 38 億ドル · PER 14.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 37.46 ドル550 億ドル

メキシコでは住宅建設と公共工事が伸び、コンストルラマの小売網が競合の設備増強を吸収する。セメントは数量6,500万トン、連結寄与価格は2025年比1.65倍となり、営業利益率26%に改善する。米国ではインフラ更新とデータセンター需要を背景に、生コン5,350万立方メートル、骨材1億8,100万トンを運ぶ。ヴァルカンやマーチン・マリエッタに比べて低かった骨材の採掘・販売効率も改善する。

欧州では省エネ設備と低炭素製品が規制費用を相殺し、周辺建材も実質で伸びる。売上は約325億ドル、営業利益は約60億ドル、純利益は約38億ドルとなる。2026年から2035年までの純利益累計は約247億ドルを見込み、配当・買い戻しから株式報酬などを引いた正味120億ドルを返す。残りは設備の更新、骨材の小型買収と借金削減に投じる。2035年の自己資本は約256億ドルとなり、増分投資の利回りが資本コストを上回る経営へ変わる。

  • セメント・クリンカー:数量 65.0(セメント販売数量・百万トン(連結、社内向けを含む))× 価格 1.63(連結寄与単価・億ドル/百万トン(社内取引消去後の換算価格))→ 売上 106 億ドル・営業利益 28 億ドル。セメント数量は2025年比1.24倍、価格は1.65倍。メキシコの袋販売が米国の競争を補う
  • 生コンクリート:数量 53.5(生コンクリート販売数量・百万立方メートル)× 価格 2.43(連結寄与単価・億ドル/百万立方メートル)→ 売上 130 億ドル・営業利益 20 億ドル。住宅・道路・データセンターが伸び、数量1.25倍、名目価格1.55倍
  • 建設用骨材(砕石・砂利・砂):数量 181(骨材販売数量・百万トン)× 価格 0.19(連結寄与単価・億ドル/百万トン(内部消去後))→ 売上 34 億ドル・営業利益 9 億ドル。許認可済み採石場の買い足しで数量1.37倍、地域値上げで単価1.65倍
  • 都市化ソリューション・舗装・その他:数量 36.0(2025年価格の実質売上バスケット・億ドル(物理数量非開示の代理))× 価格 1.54(2025年=1.00の名目販売価格指数)→ 売上 55 億ドル・営業利益 10 億ドル。インフラ施工・混和剤の数量代理1.30倍、価格1.54倍

倍率:営業利益は各製品の数量×連結寄与単価×営業利益率から推計し、2035年純利益37.8億ドルはIFRSの会計利益で償却費と株式報酬を費用として含む。自己資本は2025年末128.9億ドル+10年間の純利益累計247億ドル−正味還元120億ドル=255.9億ドルで、ROEは14.8%。資本コストk8.5%、堀normal(残存率1/2)のRONICは11.64%。2035年以降のg4.0%は市場実質数量の年0~1%程度の伸び、シェアの横ばい近辺、価格改定年約3~4%の組み合わせから置き、ROEを成長率の源泉とはしない。正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)×(1+g)=15.17倍(2035年利益基準)。資本効率の歴史と建設景気の振れを踏まえ上限の約96%で14.56倍とした。

確率:メキシコの袋セメントが高い価格上昇を維持し、米国の骨材買収が毎回資本コストを超えるほどの成果を生み、欧州でも炭素費用以上の値上げを通す三つの条件が重なる場合だ。建設需要と資本配分の両方で好条件が続くため9%とした。

やや楽観 20% やや楽観:規律ある買収と値上げが利益率を持ち上げる 利益 30 億ドル · PER 13.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 27.54 ドル405 億ドル

北米の建設需要は住宅こそ鈍いものの、公共インフラ、電力網、データセンターの更新が続く。米国の骨材は小型買収と採石場の稼働率上昇で数量1億7,000万トンとなり、価格も2025年より大きく上がる。メキシコは高い店頭販売力を維持するが、クルス・アスルやホルシムとの競争により、価格の上げ幅は楽観ほど大きくない。

生コンの売値は物価程度に上がり、営業利益率は13.5%に改善する。欧州は脱炭素投資を回収し始め、都市化関連事業も建設需要に合わせて拡大する。全社営業利益は約49億ドル、純利益は約30億ドルとなる。2035年までの利益累計215億ドルから正味還元100億ドルを出し、自己資本は約244億ドルとなる。残りの現金は製造設備の合理化と負債削減に使われる。会社が2027年に目指す利益回復を10年後にも維持できる展開だ。

  • セメント・クリンカー:数量 61.5(セメント販売数量・百万トン(連結、社内向けを含む))× 価格 1.54(連結寄与単価・億ドル/百万トン(社内取引消去後の換算価格))→ 売上 95 億ドル・営業利益 23 億ドル。セメント数量1.17倍、連結寄与単価1.56倍
  • 生コンクリート:数量 50.3(生コンクリート販売数量・百万立方メートル)× 価格 2.32(連結寄与単価・億ドル/百万立方メートル)→ 売上 117 億ドル・営業利益 16 億ドル。生コン数量1.17倍、価格1.48倍、米国の収益改善は限定的
  • 建設用骨材(砕石・砂利・砂):数量 170(骨材販売数量・百万トン)× 価格 0.18(連結寄与単価・億ドル/百万トン(内部消去後))→ 売上 30 億ドル・営業利益 8 億ドル。骨材数量1.28倍、価格1.58倍、主に米国の採石拠点拡大
  • 都市化ソリューション・舗装・その他:数量 34.0(2025年価格の実質売上バスケット・億ドル(物理数量非開示の代理))× 価格 1.48(2025年=1.00の名目販売価格指数)→ 売上 50 億ドル・営業利益 9 億ドル。周辺建材の実質数量1.23倍、価格指数1.48倍

倍率:営業利益は各製品の数量×連結寄与単価×営業利益率から推計し、2035年純利益30.2億ドルはIFRSの会計利益で償却費と株式報酬を費用として含む。自己資本は2025年末128.9億ドル+10年間の純利益累計215億ドル−正味還元100億ドル=243.9億ドルで、ROEは12.4%。資本コストk8.5%、堀normal(残存率1/2)のRONICは10.44%。2035年以降のg4.0%は市場実質数量の年0~1%程度の伸び、シェアの横ばい近辺、価格改定年約3~4%の組み合わせから置き、ROEを成長率の源泉とはしない。正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)×(1+g)=14.26倍(2035年利益基準)。資本効率の歴史と建設景気の振れを踏まえ上限の約94%で13.40倍とした。

確率:2026年の費用削減が恒久的で、メキシコの販売店網と米国のインフラ需要が緩やかに伸び続ける場合。大型買収の再発はなく、骨材への小型投資は期待以上の利益を生むが、欧州の炭素投資が完全な追い風になるほどではないため20%とした。

中立 38% 中立:価格転嫁は続くが、利益率は骨材専業に届かない 利益 22 億ドル · PER 11.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 17.21 ドル253 億ドル

セメントの必要性は変わらないが、数量は市場の成長と地域のシェア変化がほぼ打ち消し合う。2035年のセメント販売は5,850万トン、生コンは4,690万立方メートル、骨材は1億5,600万トンへ増える。メキシコの販売網は維持されるものの、競合の増設で値上げは物価前後へ鈍る。米国の生コンではCRHや地元企業と競い続け、骨材専業のような高利益率には届かない。

2026年の経費削減は根付き、2035年の売上は約260億ドル、営業利益は約38億ドル、純利益は約22億ドルとなる。欧州の炭素コストと設備更新費を価格へすべては転嫁できず、連結利益率の改善は段階的だ。過去の大きな買収から距離を取り、2035年までの純利益累計は166億ドル、配当と自社株買いの正味還元は78億ドルとする。利益の一部は借金返済と採石設備に再投資され、自己資本は約217億ドルへ育つ。将来のROEは約10%で、資本効率の改善は確認できるが圧倒的な堀とは言い難い。

  • セメント・クリンカー:数量 58.5(セメント販売数量・百万トン(連結、社内向けを含む))× 価格 1.44(連結寄与単価・億ドル/百万トン(社内取引消去後の換算価格))→ 売上 84 億ドル・営業利益 19 億ドル。セメント数量1.11倍、価格1.46倍。成長は市場実質0.5~1%とメキシコ小売のシェア維持
  • 生コンクリート:数量 46.9(生コンクリート販売数量・百万立方メートル)× 価格 2.21(連結寄与単価・億ドル/百万立方メートル)→ 売上 104 億ドル・営業利益 12 億ドル。生コン数量1.09倍、価格1.41倍。米国と欧州の需要回復は緩慢
  • 建設用骨材(砕石・砂利・砂):数量 156(骨材販売数量・百万トン)× 価格 0.17(連結寄与単価・億ドル/百万トン(内部消去後))→ 売上 27 億ドル・営業利益 6 億ドル。骨材数量1.18倍、価格1.51倍。採石場と輸送の局地的な値決め力
  • 都市化ソリューション・舗装・その他:数量 32.0(2025年価格の実質売上バスケット・億ドル(物理数量非開示の代理))× 価格 1.41(2025年=1.00の名目販売価格指数)→ 売上 45 億ドル・営業利益 6 億ドル。都市化・建材数量代理1.16倍、物価並みの価格1.41倍

倍率:営業利益は各製品の数量×連結寄与単価×営業利益率から推計し、2035年純利益21.8億ドルはIFRSの会計利益で償却費と株式報酬を費用として含む。自己資本は2025年末128.9億ドル+10年間の純利益累計166億ドル−正味還元78億ドル=216.9億ドルで、ROEは10.1%。資本コストk8.5%、堀normal(残存率1/2)のRONICは9.28%。2035年以降のg3.5%は市場実質数量の年0~1%程度の伸び、シェアの横ばい近辺、価格改定年約3~4%の組み合わせから置き、ROEを成長率の源泉とはしない。正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)×(1+g)=12.89倍(2035年利益基準)。資本効率の歴史と建設景気の振れを踏まえ上限の約90%で11.60倍とした。

確率:2026年の費用削減と負債圧縮は実現しており、一定の収益改善には根拠がある。一方、生コンの低い価格決定力、欧州の炭素投資、メキシコの増産競争を織り込み、主要商品の数量は10年で約1.1倍、価格はおおむね物価並みとした。どちらの極端な展開も起きない38%を中心にした。

やや悲観 23% やや悲観:建設需要の弱さが固定費と負債を圧迫 利益 10 億ドル · PER 9.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 6.45 ドル95 億ドル

米国の住宅と商業建設は回復が鈍く、公共インフラ投資の伸びも止まる。メキシコではホルシムやクルス・アスル、モクテスマの新設備が値上げを制約する。セメントの数量は5,000万トンまで減り、生コンも4,000万立方メートルと2025年を下回る。骨材は1億3,200万トンでほぼ横ばいとなり、許認可の堀は残っても工場の稼働率は低い。

価格は2025年比で上がっても物価1.41倍に届かない製品が多い。米国の生コン営業利益率は一桁へ沈み、欧州の炭素費用も転嫁し切れない。全社の営業利益は約21億ドル、純利益は約10億ドルまで縮む。早期に赤字を出すほどではないが、買収を抑え、正味還元は10年で40億ドルにとどまる。純利益累計92億ドルを積むため2035年の自己資本は約181億ドルとなるが、ROEは約6%と資本コストを割り込む。資産を持っていても、利益を十分生まない会社に変わっている。

  • セメント・クリンカー:数量 50.0(セメント販売数量・百万トン(連結、社内向けを含む))× 価格 1.30(連結寄与単価・億ドル/百万トン(社内取引消去後の換算価格))→ 売上 65 億ドル・営業利益 12 億ドル。数量2025年比0.95倍。メキシコの販売数量が競合増設で伸びない
  • 生コンクリート:数量 40.0(生コンクリート販売数量・百万立方メートル)× 価格 2.07(連結寄与単価・億ドル/百万立方メートル)→ 売上 83 億ドル・営業利益 7 億ドル。数量0.93倍、価格1.32倍。米国住宅低迷で値上げが物価以下
  • 建設用骨材(砕石・砂利・砂):数量 132(骨材販売数量・百万トン)× 価格 0.16(連結寄与単価・億ドル/百万トン(内部消去後))→ 売上 21 億ドル・営業利益 4 億ドル。骨材数量ほぼ横ばい、価格1.38倍。許認可の堀は残存
  • 都市化ソリューション・舗装・その他:数量 27.0(2025年価格の実質売上バスケット・億ドル(物理数量非開示の代理))× 価格 1.32(2025年=1.00の名目販売価格指数)→ 売上 36 億ドル・営業利益 4 億ドル。都市化・関連事業は実質数量0.97倍、価格1.32倍

倍率:2035年純利益10.3億ドル、自己資本は2025年末128.9+期間利益累計92−正味還元40=180.9億ドルでROE5.7%。ROEが資本コストk8.5%を下回るため、利益に与える倍率の上限は1/k=11.76倍。2035年以降はセメント実質数量の年約−1%と価格年約3%で長期名目g2%に鈍る。地域シェアの低下・投資回収の失敗が続くため、稼ぐ力に対してPER9.20倍とする。10年目時価総額は純利益×PERで算出し、帳簿をそのまま資産価値とは扱わない。

確率:米国の住宅着工が高金利で長く停滞し、公共投資の後継財源が不足する。メキシコの増設競争と欧州の排出規制も重なり、単価は物価を下回る。設備更新が必要で投資余力が減る展開は十分起こりうるため23%とした。

悲観 10% 悲観:設備過剰と脱炭素費用、買収減損で資本が傷む 利益 2 億ドル · PBR 0.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 3.51 ドル52 億ドル

メキシコの新しい生産設備が過剰となり、コンストルラマの販売力だけでは値上げが通らなくなる。米国の住宅着工は低迷し、採石場や生コン工場の固定費を吸収できない。セメントの販売量は4,000万トン、生コンは3,250万立方メートル、骨材は1億600万トンに落ちる。商品の価格は名目で上がっても、2025年を起点とする10年の物価上昇に大きく負ける。

欧州では排出枠の有償化に合わせた設備投資が回収できず、弱い工場から閉鎖する。高値で買った資産ののれんなどを期間中に約40億ドル以上減損し、景気の谷の赤字を含め、2035年までの純利益累計はマイナス12億ドルとなる。2035年の営業利益は約6億ドル、純利益は約1.5億ドルに縮み、自社株買いをほぼ止めて正味還元は6億ドルにとどめる。期末の自己資本は約111億ドルあるが、換金できないのれんは資産の床に入れない。設備と採石許可の売却可能価値を中心に、負債を控除した残余を慎重に見る。

  • セメント・クリンカー:数量 40.0(セメント販売数量・百万トン(連結、社内向けを含む))× 価格 1.16(連結寄与単価・億ドル/百万トン(社内取引消去後の換算価格))→ 売上 46 億ドル・営業利益 6 億ドル。数量0.76倍、価格1.18倍で実質減価。メキシコの値決め力を喪失
  • 生コンクリート:数量 32.5(生コンクリート販売数量・百万立方メートル)× 価格 1.85(連結寄与単価・億ドル/百万立方メートル)→ 売上 60 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量0.76倍、単価1.18倍。低稼働率で利益率4%
  • 建設用骨材(砕石・砂利・砂):数量 106(骨材販売数量・百万トン)× 価格 0.14(連結寄与単価・億ドル/百万トン(内部消去後))→ 売上 15 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量0.80倍、名目価格1.23倍、採石場の一部を処分
  • 都市化ソリューション・舗装・その他:数量 22.0(2025年価格の実質売上バスケット・億ドル(物理数量非開示の代理))× 価格 1.18(2025年=1.00の名目販売価格指数)→ 売上 26 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場規模実質0.79倍、価格1.18倍。低採算業務を閉鎖

倍率:2035年会計純利益1.5億ドルは損益分岐近く、将来ROE約1.4%がk8.5%を大幅に下回るため、低い利益に永続倍率を掛けるより処分可能資産から評価した。出発点の2025年末自己資本128.9億ドルに対し、のれん約71.7億ドルを安易に換金可能とせず、他資産に減価・処分費を見込んだ税後残余の下値48億ドルを計算した。期末自己資本110.9億ドルの0.40倍ではなく、指定どおり「今の」自己資本128.9億ドル×PBR0.40=51.56億ドル。期間中の減損は純利益累計−12億ドルの中に含む。

確率:メキシコで袋セメントが競争商品に近づき、米国の建設着工が10年停滞し、欧州の炭素費用も回収できない構造的な敗北を想定する。過去の大型買収と減損の実績から無視できないが、建設資材の需要自体は消えないため10%とする。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

セメント・クリンカー

石灰石を焼成したセメントとその中間品であるクリンカーを袋・バラで販売する。メキシコの小売向けのブランド力が強く、米国・欧州では建設会社や生コン業者が大口顧客となる。

数量セメント販売数量・百万トン(連結、社内向けを含む)価格連結寄与単価・億ドル/百万トン(社内取引消去後の換算価格)売上営業利益
今 2025/12 52.6 0.99 52 11
10 年後 中立 58.5 1.44 84 19

取り方:2025年20-Fの製品別売上はセメント76.90億ドル(内部取引込み)。連結全体の内部売上消去40.11億ドルのうち25.00億をセメントへ暫定配賦し、連結寄与51.90億ドルとした。連結年間販売数量52.6百万トンで割ると換算単価98.67ドル/トンだが、これは請求書の平均実勢価格ではなく社内消去後のモデル価格である。2025年メキシコの数量減でも現地通貨で値上げが約4%通った一方、米国のセメント単価は約1%低下した。推定営業利益10.6億は地域別の実際の営業利益を全社で照合し、事業特性を考えて配賦した非開示推定。

生コンクリート

ミキサー車による現場搬入を含めた生コン販売。使用可能な時間と輸送距離が短く、地元の工場と車両、建設会社への営業網で受注を獲得する。

数量生コンクリート販売数量・百万立方メートル価格連結寄与単価・億ドル/百万立方メートル売上営業利益
今 2025/12 42.9 1.57 67 6
10 年後 中立 46.9 2.21 104 12

取り方:2025年20-Fの製品別生コン売上67.23億ドルと販売数量42.9百万立方メートルを使い、単価156.71ドル/立方メートル。20-Fの製品別売上は社内売買を含むため、セメント・骨材の内部消去へ重点配賦し、生コン分は報告製品売上に合わせた。よって実際の純外販単価とはズレうる。米国2025年の生コン市場は約450億ドル(SEC会社記述)、同社の米国売上の約55%が生コンなら全国金額シェア約6%と推定。営業利益6.0億ドルは2025年連結EBIT17.9億ドルへの配賦推定で、同社が製品別開示した数値ではない。

建設用骨材(砕石・砂利・砂)

自社採石場から供給する砕石・砂利・砂。道路、コンクリート、公共工事に使われ、採石許認可と輸送費が市場を地域別の寡占にする。

数量骨材販売数量・百万トン価格連結寄与単価・億ドル/百万トン(内部消去後)売上営業利益
今 2025/12 133 0.11 15 3
10 年後 中立 156 0.17 27 6

取り方:2025年20-Fの骨材製品売上30.08億ドルは社内コンクリート生産向けを含む。消去額40.11億ドルのうち15.11億を骨材へ暫定配賦し、外部連結寄与14.97億ドルとした。数量132.5百万トンのため換算単価11.30ドル/トン。市場価格そのものではなく内部使用分控除後の比率であり、将来も数量と換算単価を一対で動かす。米国骨材市場約26億トン・390億ドル(2025年20-F、USGS引用)。セメックス米国骨材の部門間売上13.74億ドルからの全国シェア約3.5%は外販シェアの上方目安で、ヴァルカン・マーチン・マリエッタほどの全国集中はない。推定営業利益3.0億ドル。

都市化ソリューション・舗装・その他

モルタル、外装材、混和剤、舗装や建設関連サービス、建材トレーディングを扱う。契約・材料の種類が異なるため現物数量の合算は不可能で、一定価格の売上バスケットを数量代理にする。

数量2025年価格の実質売上バスケット・億ドル(物理数量非開示の代理)価格2025年=1.00の名目販売価格指数売上営業利益
今 2025/12 27.7 1.00 28 3
10 年後 中立 32.0 1.41 45 6

取り方:2025年20-FのUrbanization Solutionsの製品別売上19.37億ドル、その他製品・トレーディング7.85億ドルに、添付factsの連結売上161.8億と20-F連結161.32億の0.48億差をここへ加えて27.70億ドルに合わせた。道路工事件数や混和剤数量の一括開示がないため、2025年単価に換算した実質売上バスケット27.7を数量の代理に採用。価格は消費者物価の年3.5%を中心とし、それと別に実質需要・シェアを数量の変化へ反映する。推定営業利益3.1億ドル、全社共通費等は別途調整-4.8億ドル。

リスクと懸念

メキシコの販売数量と値上げの乖離

メキシコでは袋セメントのブランドとコンストルラマ販売店網が値決めを助けるが、2025年は数量が減り、価格だけが現地通貨で上がった。ホルシムやクルス・アスル、モクテスマが設備と配送網を増やせば、値上げの持続性が崩れる。メキシコの営業利益寄与が大きいため、全国数量シェアの低下は全社の純利益へ強く響く。

米国の建設景気と生コンの局地競争

米国の需要は公共インフラとデータセンターが支える一方、住宅・商業建築は金利と着工件数に左右される。生コンは多数の地元工場が競い、セメックスが主導する全国一律の値上げはできない。工場・車両・採石場の固定費は数量の谷でも残るため、販売量が一割減れば営業利益率の落ち幅は売上以上になりうる。

欧州の炭素排出費用と大型設備更新

EUの炭素国境調整制度と排出枠の無償配分縮小は2034年まで続き、セメントの焼成設備に代替燃料、低クリンカー化、排出削減の投資を迫る。需要の弱い国では顧客に投資コストを転嫁できない。効率の良い設備が競争上優位になる場合もあるが、追加投資の利回りが資本コストに届かなければ株主価値を削る。

大型買収の再発、のれんと少数株主

2007年の大型買収後、長く高い借金を負担した歴史がある。2025年にも多額の減損・再編費用が発生し、のれんは売れる現金資産ではない。2026年は小型案件とROIC規律を掲げるが、競合CRHやヴァルカンも米国の採石場を求め、取得価格は高騰しうる。買収の支払いを新株で賄えば正味還元から出資額を控除する必要がある。

借り換え金利とドル換算の利益変動

2025年末の純負債は約61億ドルと、時価総額の約4割を占める。2026年9月末には約54億ドルへ下がったが、金利を長期5%前後、借り換え5.75%程度で見ると、以前の低金利債より費用は増える。ペソ・ユーロで稼ぎドルで報告するため換算が揺れるが、シナリオの為替は固定し、通貨相場の好転を成長の根拠にしない。

利益率の回復と現金創出の質

2026年の好決算にはProject Cutting Edgeの固定費削減が効く。ただし報告EBITDAは維持投資と利払いを引く前であり、オーナー利益と同じではない。過去の営業利益対純利益の転換率は低く、処分益、減損、税費用が毎期の差を作った。会計上の回復が純現金の増加と正味の株主還元に続かなければ、中立の2035年利益は過大となる。

今後の分かれ目

メキシコでセメントの現地通貨建て販売価格が3年続けて物価以上に上がり、数量もプラスに転じたら
販売店網の堀が維持されている証拠と判断し、中立よりやや楽観の確率を高める。メキシコの需要増と利益率改善を、全社セメントの数量と利益率に反映する。
米国の生コン数量が2年以上前年割れとなり、単価もCPIの伸びに届かなければ
米国の価格決定力を再評価し、やや悲観の数量と営業利益率を採用する。骨材事業だけで全社の建設景気リスクを補えるとは見なさない。
2027年の会社EBIT目標23億ドルに届き、同時にROICが2025年から1.7ポイント改善したら
費用削減が一時的ではない証拠になる。将来の純利益÷営業利益比と増分投資利回りの見込みを上方修正するが、未達なら中立の収益率の仮定を下げる。
欧州の炭素対応設備の維持・成長投資が膨らみ、FCF転換率が2年連続で悪化したら
炭素規制によるコストを価格に転嫁できないと見なし、欧州を含む利益率と還元額を引き下げる。追加借入と減損の確率も見直す。
米国の骨材の有機数量が年2%以上伸び、採石場の追加買収後もROICが資本コストを超えたら
建材専業に近い質の高い利益が増えたと判断し、骨材の販売量と利益率をやや楽観へ近づける。買収の額そのものを成長とみなさず、実際の増分利益で検証する。
財務レバレッジが2倍を大きく超え、なお配当と買い戻しを増額したら
還元が利益でなく借入に頼る状態と判定し、正味還元と将来ROEを下げる。増資や転換社債が発行された場合は、払い込みをpayoutから控除する。

見ておくもの

  • メキシコのセメント販売数量・現地通貨建て単価、コンストルラマ店舗の伸び
  • 米国セメント・生コン・骨材の製品別販売量と価格。ヴァルカン・マーチン・マリエッタとの差
  • 2027年の売上178億ドル、EBITDA37億ドル、EBIT23億ドルの目標達成度
  • 2025年から2027年までのROIC改善1.7ポイント、採石場買収ごとの追加資本利益率
  • 純負債(2026年9月末約54億ドル)、EBITDA倍率と借り換え金利
  • 営業利益から純利益への転換率、維持設備投資後のFCFと減損費用
  • 欧州のEU排出権価格、低クリンカー比率、代替燃料率と関連設備投資
  • 配当・自社株買いから株式報酬・増資を引いた正味の株主還元

倍率と資本コストの決め方

2025年の売上161.8億ドル、営業利益17.9億ドル、純利益4.1億ドル、自己資本128.9億ドル、純負債60.8億ドルは添付factsに合わせた。SECの2025年20-Fの製品別売上は内部取引込みなので、セメント・骨材の内部消去を明示して販売数量と連結寄与単価を対応させ、2026年第3四半期は別に事業変化の証拠として反映した。今の株価や同業PERを使って将来利益や倍率を逆算していない。k8.5%、堀normal、g2~4%は用途別数量と長期の単価から考え、PERはRONICによる正当化式の上限を超えない。2035年の自己資本は各シナリオの累計会計利益と正味還元から繰り越した。悲観の時価は現在の自己資本×0.40で、換金可能資産の床48億ドルを上回る。IFRSの使用権資産とリース負債は現行貸借対照表に含まれており、賃料負担を利益に二重計上していない。米国ADS換算の株数は時価総額の確認だけに用い、2035年の会社全体の価値は株数で縮めない。10年の割引価値は約159億ドルで現在の約150億ドルから約+6%、結論は適正。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。基本8.0%+業種循環・価格決定力・財務・寿命の合計0.5%。赤字が恒常化しておらず存続不安の上乗せは使わない。

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北米の天井材で強い値決め力を持つが、特注建築製品の買収成果には幅がある。10年の還元込み価値はおおむね適正で、安全域は薄い。 本質価値との差 −1.7% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 アプターグループATR 医薬品の投与部品には規制と切替費用に守られた堀がある。10年後も成長が見込める優良企業だが、現在の時価総額はおおむね適正 本質価値との差 −5.3% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 RPMインターナショナルRPM 防水・防食の技術と補修需要が長期の稼ぎを支える。資本配分も堅実だが、現在の時価総額に大きな安全域はなく、適正圏と見る。 本質価値との差 −8.3% · 10 年 適正(年 +6.9%) やや割高 アムコアAMCR ベリー統合で世界最大の包装会社になったが数量は減り続け、のれんと借金が重い。シナジーと借金返済で利益は伸びるが、価値は数量が戻るかで大きく割れる 本質価値との差 −10.8% · 10 年 やや割高(年 +7.9%) やや割高 トレックスTREX 合成木材デッキの先駆者で木材代替の余地は広いが、住宅需要と競合に左右される。10年の利益を割り引くと、現値はやや割高。 本質価値との差 −12.7% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 CFインダストリーズ・ホールディングスCF 北米最大の窒素肥料メーカー。安い天然ガスで利益率が高く、中東紛争で今は山。山を外したならし利益で測っても、資本コスト 9.5% の下で今の値段はやや割高 本質価値との差 −14.4% · 10 年 やや割高(年 +7.2%) やや割高 リンデLIN 世界最大の産業ガス会社で堀は最上級。利益ベースの倍率で測ると PER 34 倍はやや割高 本質価値との差 −15.7% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 テルニウムTX 中南米の大手鉄鋼メーカー。メキシコの新設備には成長余地があるが、市況依存と巨額投資が重く、10年の本質価値ではやや割高 本質価値との差 −16.8% · 10 年 やや割高(年 +7.0%) やや割高 シャーウィン・ウィリアムズSHW 塗料の最強の小売り網と価格を決める力を持つが、PER 33 倍は利益ベースの成熟後の倍率 22.6 倍より高く、中立でも安全域がない 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 マーチン・マリエッタ・マテリアルズMLM 骨材と石灰を持つ 2 本柱へ。堀は本物だが、LNA 買収で純負債が EBITDA の約 4 倍に増え、式で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −17.7% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 セラニーズCE 高機能樹脂には顧客をつなぎ留める力があるが、大型買収の負債が株主価値を圧迫する。10年の本質価値ではやや割高と判断する 本質価値との差 −17.9% · 10 年 やや割高(年 +8.1%) やや割高 ニューマーケットNEU 潤滑油添加剤の技術的な堀と防衛用推進剤の希少性は魅力だが、内燃機関の縮小と買収投資の回収を考えると、現在の時価総額には十分な安全域がない。 本質価値との差 −18.5% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 ウェストレイクWLK 住宅・水道管の安定益はあるが、石化の過剰能力と支配株主を織り込むと10年価値はやや割高 本質価値との差 −18.6% · 10 年 やや割高(年 +7.3%) やや割高 デュポン・ドゥ・ヌムールDD 分離で身軽になった DuPont は水・医療が伸び利益率が上がる途中。株式報酬と償却を費用にした GAAP で、利益ベースの倍率で測るとやや割高の側 本質価値との差 −18.8% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 インターナショナル・ペーパーIP 北米は費用削減で利益率を戻す途上、欧州は分離待ちで償却が重い。借金が重く、式どおりの倍率でも安全域は薄い 本質価値との差 −19.7% · 10 年 やや割高(年 +6.9%) やや割高 ソノコ・プロダクツSON 食品を守る金属缶と紙容器は10年先も必要だが、買収の減損と重い借金が株主価値を削り、現在の評価はやや割高 本質価値との差 −22.3% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 PKXPKX 韓国鋼材の高シェアとリチウム成長には価値があるが、巨額の設備投資が資本コストに届かず、10年の価値はやや割高。 本質価値との差 −22.8% · 10 年 やや割高(年 +7.3%) やや割高 ゴールド・フィールズGFI 世界有数の金鉱山会社。チリの高収益鉱山と厚い株主還元は魅力だが、資源の枯渇とガーナの鉱区更新を織り込み、金価格を平準化すると今の株価は割高 本質価値との差 −25.3% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 ソルスティス・アドバンスド・マテリアルズSOLS 冷媒特許と米国唯一の核燃料転換工場は強いが、独立後の費用と規制転換に対し現値には安全域が乏しく、長期価値は割高と見る 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ゲルダウGGB 北米電炉の利益回復が光るが、ブラジルの輸入攻勢と鉄鋼の市況循環を織り込むと、長期の株主価値に対して割高 本質価値との差 −27.1% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 アルコアAA 世界有数のボーキサイト・アルミナ・アルミ一貫企業。設備と許認可に強みはあるが、価格を決める力は弱い。2026年の好況を平準化すると安全域は乏しく、割高と判断する。 本質価値との差 −27.3% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 ライオンデルバセル・インダストリーズLYB 北米の安いエタンに支えられた汎用化学の谷にいる大型株。欧州の赤字拠点を手放し配当も半減済み。利益ベースの倍率で測るとやや割高。利益の幅が極端に広く確信は低い 本質価値との差 −29.0% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ニューモントNEM 世界最大の金鉱山会社。金価格の平準化を置き、寿命 20 年の年金の倍率と積み上がる純現金で見ても、資本コスト 9.5% の下では今の値段は割高。価格を決められず、下は深い 本質価値との差 −29.8% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) 割高 シンプソン・マニュファクチャリングSSD 耐震金具の設計指定と圧倒的なシェアは強い堀だが、住宅需要と欧州事業の不確実性を織り込むと、長期価値に対して現在は割高 本質価値との差 −30.6% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 ルイジアナ・パシフィックLPX 外壁材にはブランドと値上げの力があるが、住宅需要とOSB市況の振れが大きい。長期の利益と資本負担から見ると割高 本質価値との差 −31.1% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 エコラボECL 水処理と衛生を顧客先で回す巡回サービスの堀は厚いが、PER 40 倍と買収後の借金が重く、中立でも今の値段には安全域がない 本質価値との差 −31.2% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 ピーボディ・エナジーBTU 米豪で石炭を掘る大手。製鉄用炭の新鉱山には価値があるが、米国一般炭の先細りと閉山義務、巨額の係争を抱え、10年の価値に対して現時点は割高と見る。 本質価値との差 −31.6% · 10 年 割高(年 +5.5%) 割高 アルベマールALB リチウムの価格は限界費用の水準を中立に置く。価格が実質で今の高値圏に居座る楽観が株価の上振れを作り、谷の年は赤字になる、振れの大きい会社 本質価値との差 −32.2% · 10 年 割高(年 +5.0%) 割高 アルファ・メタラァジカル・リソーシズAMR 米国最大級の原料炭会社。埋蔵量と輸出港に強みはあるが、価格は市況任せで鉱山の更新費も重い。10年の期待価値は現在を約35%下回り、割高。 本質価値との差 −32.9% · 10 年 割高(年 +5.0%) 割高 リオ・ティントRIO 鉄鉱石の物流網と銅・リチウムの成長力は魅力だが、商品市況と巨額の更新投資を考えると、10年先の還元込み価値にも安全域が乏しく割高と見る。 本質価値との差 −33.3% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 モホーク・インダストリーズMHK 世界最大級の床材メーカーだが、値決め力は限定的で資本効率も低い。住宅需要の回復を見込んでも安全域は足りず、やや割高。 本質価値との差 −34.6% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 ヴァルカン・マテリアルズVMC 米国最大の骨材会社。地域の独占と値上げの力は本物だが、利益ベースの倍率で測ると割り引いた価値は今の時価総額の約 7 割でやや割高 本質価値との差 −34.6% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 エアープロダクツ・アンド・ケミカルズAPD 産業ガス世界 3 位。水素の大型案件を捨てて本業に戻る途中で、純負債は重いが、利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −34.8% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 リライアンス・インクRS 北米最大の金属流通網と小口加工・即納には堀がある。しかし2026年の大型案件と金属高の利益を永続視できず、現在の評価は割高 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 カーペンター・テクノロジーCRS 航空エンジン用の難製造合金には強い堀がある。ただし拡張後の高収益が続くと見ても、現時点の時価総額には長期保有に必要な安全域が乏しく、割高と判断する。 本質価値との差 −36.7% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 パッケージング・コーポレーション・オブ・アメリカPKG 北米の段ボール原紙の寡占の中で、利益率が最も高く借金も軽い。商品事業の波と式どおりの倍率の高さが論点 本質価値との差 −37.1% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランスIFF 食品素材を売って香料・風味・酵素の 3 事業に絞る途中。利益率の改善を織り込んでも割り引いた価値は今の時価総額の約 6 割で、割高 本質価値との差 −39.7% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 ダウ・インクDOW 汎用化学の谷にいる大型株。コスト削減と 3.5% の物価で、利益ベースの倍率で測ると割高。利益の幅が極端に広く確信は低い 本質価値との差 −42.9% · 10 年 割高(年 +3.5%) 割高 BHPBHP 低コストの鉄鉱石と銅の成長は強みだが、市況の値付けと鉱山の枯渇は変わらない。Jansenの投資負担も見込み、長期価値に対して割高。 本質価値との差 −43.7% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 コア・ナチュラル・リソーシズCNR 石炭の採掘・輸出網には競争力があるが、露天掘り炭鉱の短い埋蔵寿命と需要の縮小が重い。資産の床と還元を含めても割高と判断する。 本質価値との差 −46.1% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 コーマイニングCDE 銀・金・銅の七鉱山へ拡大したが、資源の減耗と高値の金銀価格への依存は重い。買収後の規模を評価しても、現在の株価には安全域が乏しく割高と見る。 本質価値との差 −49.3% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 スチール・ダイナミクスSTLD 電炉で米国第 2 位級の鋼材メーカー。今は関税と値上がりの山で純利益が 2 倍超、アルミ新工場の成否も加わるが、ならした利益で測ると割高 本質価値との差 −50.9% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 クリーブランド・クリフスCLF 北米の自動車用鋼板に強い一貫製鉄大手。2026年の回復は本物だが、高炉の固定費と重い借金が株主価値を削り、長期では割高 本質価値との差 −52.9% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 ニューコアNUE 電炉で米国最大の鋼材メーカー。今の純利益は景気と関税の追い風で山の近くにあり、ならした利益で測ると割高 本質価値との差 −53.7% · 10 年 割高(年 −0.3%) 割高 SQMSQM ヨウ素の世界首位とリチウムの低コスト資産には価値があるが、2031年の国営合弁支配権移転と重い投資を考えると、現値には安全域が乏しく割高だ。 本質価値との差 −53.8% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 エレメント・ソリューションズESI 電子回路の消耗薬品には強い乗換障壁があるが、買収後の負債と資本効率の低さを踏まえると、10年先の本質価値は現在の時価総額を大きく下回る。 本質価値との差 −54.7% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 フリーポート・マクモランFCX 世界最大級の上場銅会社。銅価格を実質の中位に戻すと、資本コスト 9.5% の式どおりの倍率では今の時価総額は先を行き過ぎている。グラスバーグ復旧と銅高が全部続く楽観だけが今の値段に届く 本質価値との差 −55.0% · 10 年 割高(年 −0.3%) 割高 エー・ティー・アイATI ジェットエンジンの認証済み特殊合金に強い会社。長期契約と技術の堀は本物だが、利益成長と設備投資を吟味した10年の本質価値では、今の時価総額に安全域がなく割高。 本質価値との差 −55.0% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 グラフテック・インターナショナルEAF 黒鉛電極に不可欠な技術と原料の一貫生産を持つが、巨額負債と値決め力の弱さが株主価値を侵食する。回復余地は大きいものの、長期価値では割高と判断する。 本質価値との差 −55.2% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 JHXJHX 繊維セメント外壁材の支配力は本物だが、AZEK買収後ののれんと借金が重い。10年のオーナー利益で測れば割高 本質価値との差 −56.1% · 10 年 割高(年 −1.0%) 割高 ロイヤル・ゴールドRGLD 鉱山を操業せず金属の取り分を持つ優良企業。契約の堀は強いが、金価格の高値と権益の有限性を考えると、今の時価総額には安全域が乏しく割高 本質価値との差 −57.6% · 10 年 割高(年 −2.0%) 割高 ウォリアー・メット・コールHCC ブルー・クリークで生産力は広がるが、原料炭の値決めは市況任せで、埋蔵量も有限である。10年の資源寿命と還元を織り込むと、安全域は乏しく割高。 本質価値との差 −60.1% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 コンパス・ミネラルズ・インターナショナルCMP 道路用岩塩の巨大鉱山と輸送拠点は長く残るが、入札価格、暖冬、重い借金と過去の失敗投資が株主の取り分を削る。10年先の利益を保守的に測ると現在の値段は割高だ。 本質価値との差 −66.6% · 10 年 割高(年 −1.9%) 割高 ヘクラ・マイニングHL 北米有数の銀鉱山会社。長い埋蔵量と財務改善は強みだが、価格決定力の欠如と資源枯渇を考えると、現在の評価は割高で安全域が乏しい。 本質価値との差 −75.5% · 10 年 割高(年 −5.4%) 割高 MPマテリアルズMP 米国の希土類自給を担う戦略企業だが、国策の後押しは株主利益の保証ではない。磁石量産後の利益と巨額の投資負担を考えると、今の評価には安全域が乏しく割高 本質価値との差 −93.5% · 10 年 割高(年 −13.2%)

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読んだ資料

  1. Cemex 2025 Annual Report/Form 20-F(製品別売上と販売量、米国市場、地理別営業利益、のれん、ADR)
  2. Cemex 2026 Q3 Results(2026年10月26日、地域別売上・営業EBITDAと負債)
  3. Cemex 2026 Investor Day(2026年2月26日、2027年目標・ROIC・還元方針)

分析日 2026-10-29