株譜
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CFインダストリーズ・ホールディングス CF

北米最大の窒素肥料メーカー。安い天然ガスで利益率が高く、中東紛争で今は山。山を外したならし利益で測っても、資本コスト 9.5% の下で今の値段はやや割高

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)105.60 ドル162 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)118.6 ドル182 億ドル差 −10.9%
10 年後から見ると やや割高 価値 105.60 ドル162 億ドル · 差 −10.9% · 期待の年率 +5.7%
期待の年率リターン(10 年)+5.7%資本コスト比 −3.8 pt
推定の資本コスト9.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 9.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

CF は米国・カナダの安い天然ガスからアンモニア・尿素・UAN(窒素肥料)をつくる、北米最大の窒素肥料メーカー。2025 年は売上 71 億ドル、営業利益 24 億ドル(利益率 34%)、普通株主の純利益 15 億ドル。2026 年は中東紛争(ホルムズ海峡の混乱)で尿素・アンモニアの貿易が約 500 万トン減り、価格が上がって上期の純利益は 13 億ドル(和解益 1.7 億を含む)。ただしミシシッピの Yazoo City 工場が 2025 年 11 月の事故から止まっており、出荷は前年同期比 −11%。

堀は「世界のコスト曲線の左端」にいること。天然ガス代はアンモニア 1 トンあたりで米湾岸が約 128 ドル、欧州のヤラが約 413 ドル(二次資料の試算)。欧州では能力の 2〜2.5 割が採算割れで止まった。弱みは窒素が商品で価格を決められないこと、利益が価格で大きく振れる(営業利益率は 2017 年の 8% から 2022 年の 50% まで)こと、非支配持分(CHS と Blue Point の JERA・三井物産)に利益の約 2 割が抜けること。

バリュー投資の観点では、2026 年の山の利益をそのまま続くものとは置かない。価格は中立で物価よりやや下(10 年で 1.37 倍、実質 −3%)、利益率は 2025 年より低い 30%、数量は横ばいに Blue Point(2029 年稼働)を加え、10 年後の普通株主の純利益を 18 億ドルと置いた。倍率は利益ベースの正当化 PER(堀は弱く、ROE の超過分は 3 分の 1 だけ残る。k 9.5%)の上限の 7.5 割、約 10.5 倍で、中立の 10 年後の時価総額は 192 億ドル。悲観を厚く(2 筋書きで 4 割)置くと、確率で加重した本質価値は 164 億ドルで、今の時価総額 186 億ドルをやや下回る。事業は 10 年後も残り堀も保たれるが、価格を市場に決められる分を k に上乗せしたので、この値段に安全域はない。

バリュー投資の観点から

バリュー投資家なら、まず「10 年後もあるか」を問う。答えはある。世界の人口と食料に窒素は欠かせず、北米の安いガスは構造的な優位。堀は費用の位置と物流網で、10 年後も同じか少し広がる。ただし価格を決める力はなく、10 年後に今より強いかは、新設の供給過剰を北米の費用の低さで耐え抜けるかに依存する。

オーナー利益で見ると、2025 年の純利益 14.6 億ドルのうち、設備投資は減価償却(約 9 億ドル)とほぼ同じで、成長投資はほとんど要らない。つまり利益のほぼ全部が株主のもの(実際に純利益の 1.1 倍を還元している)。ならした利益は 2021〜25 年の平均 約 17 億ドル(山の 2022 年 33 億と谷の 2021 年 9 億の間)。今の時価総額 186 億ドルは、2026 年の山の純利益(年 25 億ドル超)の 7 倍、ならした利益の 11 倍。

資本配分は、谷で絞り山の安い時に買う実績があり評価できる。Blue Point は過去最大の合弁投資で、収益性は高い(45Q とプレミアム込みで投下資本に対し税引き前 15〜20%)が、CF の持ち分は 40% で利益の 6 割は他社に行く。安全域は薄い。中立で 10 年後の時価総額と還元の合計は今の約 2.0 倍で年率 6.9%、資本コスト 9.5% をやや下回る。悲観を 4 割置いたうえで確率で加重すると本質価値は今より約 1 割低く、予測のしやすさ(商品価格)への確信は中程度。

何で稼ぐ会社か

売上の約 3 割がアンモニア、約 3 割が UAN(尿素と硝酸アンモニウムの液体肥料)、約 25% が粒状尿素、残りが硝酸アンモニウム(AN)・ディーゼル排気処理液(DEF)・工業用窒素など。2025 年の出荷は 1,906 万トンで、アンモニア 460 万、粒状尿素 411 万、UAN 695 万、AN 133 万、その他 208 万トン。売上総利益はそれぞれ 6.8・8.4・9.2・0.8・2.1 億ドルで、尿素と UAN の利益率が高い(47%・43%)。

工場は米国のルイジアナ(ドナルドソンビル。世界最大級の窒素複合施設)、アイオワ、オクラホマ、ミシシッピ(Yazoo City)、カナダのアルバータなど。天然ガスを改質して水素をつくり、窒素と合わせてアンモニアにし、それを尿素・UAN・AN に加工する。原料のガスは売上原価の約 4 分の 1。顧客は北米の農業小売・協同組合で、最大の需要は春のトウモロコシ(今年の作付は 9,530 万エーカーで前年比 −3%)。残りは船での輸出。

CHS(農協)は CF の窒素事業(CFN)に持ち分を持ち、利益の一部が非支配持分になる(2025 年は 3.4 億ドル、純利益全体の約 19%)。2029 年稼働予定の Blue Point One(ルイジアナ、年 140 万トンの低炭素アンモニア、総事業費 37 億ドル)は CF 40%・JERA 35%・三井物産 25% の合弁で、CF が連結して運転・保守を担い、JERA と三井の 60% が非支配持分になる。ドナルドソンビルでは二酸化炭素の回収・貯留が 2025 年 7 月に動き出し、45Q の税額控除と低炭素アンモニアの割増価格が付き始めた。

優良さと弱いところ

優良さは「商品の中では最上位、優良企業の水準には届かない」。堀は 3 つ。第 1 は費用:北米の天然ガスは世界で最も安く、欧州・アジアの窒素より 1 トンあたりの燃料費が 3 分の 1 程度。2022 年の欧州のガス危機で、この差が営業利益率 50% として現れた。第 2 は規模と物流:メキシコ湾岸・中西部の河川・パイプライン・貯蔵・UAN の貯蔵タンクを自前で持ち、北米の窒素の約半分(推定)を握る。新規参入が難しい。第 3 は資本配分:2021〜25 年に株数を約 2 割減らし、配当を足すと純利益の 1.1 倍を還元した。借金は 32 億ドル、現金は 20 億ドルで純負債は時価総額の 9%。

弱い所:窒素は商品で価格を決める力がない。営業利益率は 2017 年 8%、2019 年 21%、2022 年 50% と大きく振れ、ROE も 10% から 66% まで動く。自社株買いが山で増え谷で減る傾向があり、2022 年に 13.5 億ドルを PER 5 倍で買ったのは成功だが、2025 年に PER 8〜9 倍で 13.4 億ドルを買ったのは割安とは言い切れない。非支配持分への分配も大きい。のれん 21 億ドルは過去の買収(Terra)のもので、新しい買収で伸ばす会社ではない。経営はクリス・ボーン CEO。Blue Point は初めて合弁で大型投資する案件で、実行リスクがある。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

窒素肥料の価格は、世界の限界生産者(欧州・中国の石炭・ガスの高い工場)のコストで決まる。尿素の世界平均は 2025 年に約 423 ドル/トン、2026 年は世界銀行が約 675 ドル(+60%)と見ていたが、10 月の時点では 7〜9 月の平均が 4〜6 月より下がっている。理由は、2026 年のイランをめぐる紛争で尿素が約 400〜450 万トン、アンモニアが約 100 万トン貿易から消えたこと(CF の推定)。米国の流通在庫は 2027 年入りで平年を下回り、CF は需給のひっ迫が 2027 年まで続くと見る。

ただし山は長く続かない。IFA(国際肥料協会)の中期見通しでは、世界のアンモニア能力は 2024 年の 1.95 億トン(窒素分)から 2029 年に 2.16 億トン(+10.5%)、窒素の余剰は 2025 年の 340 万トンから 2029 年に 700 万トンに広がる。新設は米国・ナイジェリア・カタール・UAE・ロシアなどガスの安い所に集まる。米国ではガルフ・コースト・アンモニア(テキサス、130 万トン。立ち上がりが不調で、ヤラが買収を合意したとの報道がある)などの新設が重なる。SABIC の尿素・アンモニアは 2030 年完工予定。欧州は 2025 年 12 月時点でアンモニア能力の約 2 割、尿素の約 25% が止まり、BASF・ヤラ・OCI の閉鎖・売却が続く。

競合は、ニュートリエン(カナダ。窒素のほか、リン酸・カリ・小売)、コーク(非公開。UAN・尿素)、ヤラ(ノルウェー)、カタールの QAFCO、OCI(米国の資産を売却して縮小)。CF は北米で量と費用の両方で首位に近く、競合が高コスト(欧州)か規模が小さい(LSB)かで差がある。分かれ目は、①中東の復旧、②中国の尿素輸出(2026 年は 400〜600 万トンの見込み)、③天然ガス価格(LNG 輸出の増加で上昇圧力)、④米国のトウモロコシ作付と農家の収入、⑤低炭素アンモニアの需要(日本・欧州の発電混焼)。

資本政策と M&A

還元は大きい。2025 年は配当 3.3 億ドルと自社株買い 13.4 億ドル(16.6 百万株)で FCF 17.9 億ドルの 9 割以上。2026 年上期は自社株買い 2.45 億ドル(Q2 は 2.3 億)、四半期配当を 20% 引き上げた。20 億ドルの自社株買い枠のうち約 14.8 億ドルが残る(2029 年 12 月まで)。バリュー投資の観点では、山の局面での自社株買いは谷ほど価値を増やさないが、CF は谷(2020 年)には絞り、山(2022 年)に PER 5 倍で買ってきた実績がある。

設備投資は 2026 年が約 13 億ドルで、うち Blue Point の合弁分が約 6 億ドル(JERA・三井が持ち分で拠出)。CF の負担は約 9.5 億ドル。Blue Point One は 2026 年 8 月に着工し 2029 年稼働、CF の共通設備への投資は約 5.5 億ドルで、サービス収入を得る。CO2 は 1PointFive・エンブリッジの Pelican ハブに 25 年契約(年約 230 万トン)。ドナルドソンビルの電解槽の計画は 0.5 億ドルを減損し、二酸化炭素の回収に切り替えた。M&A は大型の買収は想定せず、買われる側になる可能性は時価総額 186 億ドルでは小さい。

借金は 32 億ドル(2035 年満期の 5.3% 債 10 億ドルを発行し、2026 年満期の 4.5% 債を償還)。純負債は時価総額の 9% で、金利が上がっても純利益への影響は 10 年で小さい。Yazoo City の復旧費用は見積り中で、大半は保険で戻る。

2026 年に決算期末後すでに実行した自社株買い 2.5 億ドル(10-Q・2026 年 1〜6 月)は、今の株数(時価総額)に反映済みなので、10 年の還元には数えず、自己資本の起点(45.9 億ドル)からも外した。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

窒素の需給は構造的に引き締まっている。欧州は能力の 2〜2.5 割が止まり、戻らない。中国は輸出を絞る。2026 年の中東紛争で尿素 400〜450 万トンが貿易から消え、価格は大きく上がった。CF は上期 98% の稼働率で、Yazoo City が戻る 2027 年には出荷が 100 万トン超増える。北米の流通在庫は 2027 年入りで平年を下回り、UAN の受注は 11 月まで埋まっている。

10 年で見ると、物価が年 3.5% 上がる世界で、窒素の名目価格も 1.4 倍以上になり、天然ガスは名目 4〜5 ドル/MMBtu で世界最安。CF の営業利益率は 2023〜25 年の 3 年平均で 33%、10 年後も 30% 以上を保ち、普通株主の純利益は 18〜28 億ドル(今の 1.2〜1.9 倍)。さらに Blue Point(2029 年)とドナルドソンビルの CCS で、低炭素アンモニアに 45Q とプレミアムが付き、日本・欧州の発電や船舶の需要が立ち上がれば、利益率の高い数量が 130 万トン増える。利益の 9 割を還元する会社で、堀が弱いので式の PER の上限は 14 倍前後(k 9.5%)。

慎重な見方

今の利益は紛争がつくった山で、2022 年のウクライナ危機のあとに利益が 4 割に戻ったのと同じ経路をたどる。中東が復旧し中国が尿素を 600 万トン輸出すれば、2027〜28 年に価格は 1 トン 250〜300 ドル台に戻りうる。IFA は世界のアンモニア能力が 5 年で +10.5%、窒素の余剰が 2029 年に 700 万トンに広がると見ており、米国・中東・アフリカに低コストの新設が重なる。

CF の費用の優位は絶対ではない。天然ガスは LNG 輸出の拡大で名目 5 ドル超に上がりうる(2025 年は 3.3 ドル)。Yazoo City は 1 年以上止まり、復旧が遅れている。利益の 2 割弱は CHS に、Blue Point では 6 割が JERA・三井に行く。純利益は 2016〜20 年に 3〜9 億ドル、営業利益率 8〜21% だった。10 年後に 2017 年型の利益率が続く場合は、PBR 1 倍前後まで評価が下がる。自社株買いは山で増え、2025 年の PER 8〜9 倍は安くはない。

どちらに重みを置いたか

慎重な見方は価格の山を警戒する点で強く、中立の価格を物価より 3% 下(10 年で 1.37 倍)、利益率を 2025 年より 4 ポイント下げ、悲観・やや悲観に 40% を置いた。一方、強気の見方の「費用の優位は構造的」「欧州の閉鎖は戻らない」「還元が大きい」は事実で、中立の確率を最も厚く(32%)、楽観側に 28% を置いた。結論は「山の利益は織り込まないが、それでも k 9.5% の下で今の値段はやや割高」。強気の見方の利益の質は認めるが、堀が弱く値段を決められない分を k に入れたので、安全域は出ない。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 108.93 ドル167 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 97.05 ドル149 億ドル)。 今の値に割り戻すと 105.60 ドル162 億ドル、今との差 −10.9%、 期待の年率 +5.7%(資本コスト 9.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 235.94 ドル362 億ドル 162.70 ドル250 億ドル +236.2% +12.9% 31.89 ドル49 億ドル
やや楽観 20% 175.33 ドル269 億ドル 136.39 ドル210 億ドル +162.9% +10.1% 62.34 ドル96 億ドル
中立 32% 124.74 ドル192 億ドル 109.96 ドル169 億ドル +98.0% +7.1% 75.10 ドル115 億ドル
やや悲観 27% 49.48 ドル76 億ドル 66.08 ドル102 億ドル −2.5% −0.3% 31.20 ドル48 億ドル
悲観 13% 13.22 ドル20 億ドル 28.65 ドル44 億ドル −64.7% −9.9% 5.44 ドル8 億ドル
加重平均100% 108.93 ドル167 億ドル97.05 ドル149 億ドル +73.7% +5.7% 205.98 ドル316 億ドル

今の株価時価総額 118.56 ドル182 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.5% を下回るほど割高。

楽観 8% 楽観:窒素の価格は物価を上回り(10 年で 1.52 倍、実質 +8%)、Blue Point は満額稼働 利益 28 億ドル · PER 12.9 倍 · 株価時価総額 235.94 ドル362 億ドル

2035 年。欧州の閉鎖は戻らず、ブルー・グリーンアンモニアの需要(日本・欧州の発電混焼と船舶燃料)が立ち上がって、CF の低炭素アンモニアに 45Q とプレミアムが付く。価格は 2025 年の 1.52 倍(物価 1.41 倍に実質 +8%)、尿素は 1 トン 658 ドル。出荷はアンモニア 470 万+Blue Point 135 万、尿素 440 万、UAN 730 万、その他 360 万トン。売上総利益率はアンモニア 33%(Blue Point は 75%)・尿素 48%・UAN 45%、売上 123 億ドル、営業利益 49 億ドル(40%)、純利益 28 億ドル。CHS と JERA・三井の持ち分を引いたあとの値。10 年累計の還元は約 250 億ドル(純利益の累計とほぼ同額)。

  • アンモニア(低炭素アンモニア・Blue Point を含む):数量 6.1(出荷(百万トン)= 北米のアンモニア需要と輸出 × CF の販売シェア)× 価格 7.27(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.73 = 473 ドル/トン))→ 売上 44 億ドル・営業利益 19 億ドル。出荷 6.05 百万トン × 1 トン 727 ドル、売上総利益率 43%(Blue Point の稼働 1.35 百万トンを含み、そこは別に高い利益率)
  • 粒状尿素:数量 4.4(出荷(百万トン)= 世界の貿易尿素(約 5,500 万トン・推定)と北米需要 × CF のシェア)× 価格 6.58(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.33 = 433 ドル/トン))→ 売上 29 億ドル・営業利益 14 億ドル。出荷 4.40 百万トン × 1 トン 658 ドル、売上総利益率 48%
  • UAN(尿素・硝酸アンモニウム液):数量 7.3(出荷(百万トン)= 北米の UAN 需要 × CF のシェア(約 4〜5 割・推定))× 価格 4.73(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。3.11 = 311 ドル/トン))→ 売上 35 億ドル・営業利益 16 億ドル。出荷 7.30 百万トン × 1 トン 473 ドル、売上総利益率 45%
  • AN・その他(硝酸アンモニウム・DEF・工業用窒素):数量 3.6(出荷(百万トン)= AN と工業用・DEF の北米需要 × CF のシェア(推定))× 価格 4.32(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。2.84 = 284 ドル/トン))→ 売上 16 億ドル・営業利益 5 億ドル。出荷 3.60 百万トン × 1 トン 432 ドル、売上総利益率 31%

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 52.2%(純利益 ÷ 自己資本)、k 9.50%、堀は弱い(残る割合 0.33)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 23.7%。長期の g 4.0% で (1 − g÷RONIC)÷(k − g) = 上限 15.1 倍。価格が実質で上がる山の姿でも、市況で利益が振れるので、上限の 8.5 割の 12.8 倍に置いた。純利益は GAAP。

確率:欧州の閉鎖・低炭素需要・中東の遅れが全部効く確率。2022 年の山の再来ではないが、営業利益率 40% は 2011〜13・2022 年の 4 回しか出ていない。

やや楽観 20% やや楽観:価格は物価を 3% 上回り(1.45 倍)、Blue Point は計画どおり 利益 23 億ドル · PER 11.7 倍 · 株価時価総額 175.33 ドル269 億ドル

2035 年。供給が増えても欧州の減産と北米の低コストで価格は物価並み以上。価格は 1.45 倍(実質 +3%)で尿素 628 ドル、出荷はアンモニア 465 万+Blue Point 130 万、尿素 430 万、UAN 720 万、その他 355 万トン。売上総利益率はアンモニア 28.5%(Blue Point 72%)・尿素 43.5%・UAN 40.5%。売上 115 億ドル、営業利益 40 億ドル(35%)、純利益 23 億ドル。2023 年の利益率(36%)が続く姿で、2022 年の山(営業利益率 50%)は再現しない。CHS と JERA・三井の持ち分を引いたあとの値で、CF の天然ガス費用は名目 4〜5 ドル台、10 年累計の還元は約 210 億ドル。

  • アンモニア(低炭素アンモニア・Blue Point を含む):数量 6.0(出荷(百万トン)= 北米のアンモニア需要と輸出 × CF の販売シェア)× 価格 6.93(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.73 = 473 ドル/トン))→ 売上 41 億ドル・営業利益 16 億ドル。出荷 5.95 百万トン × 1 トン 693 ドル、売上総利益率 38%(Blue Point の稼働 1.30 百万トンを含み、そこは別に高い利益率)
  • 粒状尿素:数量 4.3(出荷(百万トン)= 世界の貿易尿素(約 5,500 万トン・推定)と北米需要 × CF のシェア)× 価格 6.28(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.33 = 433 ドル/トン))→ 売上 27 億ドル・営業利益 12 億ドル。出荷 4.30 百万トン × 1 トン 628 ドル、売上総利益率 44%
  • UAN(尿素・硝酸アンモニウム液):数量 7.2(出荷(百万トン)= 北米の UAN 需要 × CF のシェア(約 4〜5 割・推定))× 価格 4.51(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。3.11 = 311 ドル/トン))→ 売上 33 億ドル・営業利益 13 億ドル。出荷 7.20 百万トン × 1 トン 451 ドル、売上総利益率 40%
  • AN・その他(硝酸アンモニウム・DEF・工業用窒素):数量 3.6(出荷(百万トン)= AN と工業用・DEF の北米需要 × CF のシェア(推定))× 価格 4.12(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。2.84 = 284 ドル/トン))→ 売上 15 億ドル・営業利益 4 億ドル。出荷 3.55 百万トン × 1 トン 412 ドル、売上総利益率 26%

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 42.6%(純利益 ÷ 自己資本)、k 9.50%、堀は弱い(残る割合 0.33)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 20.5%。長期の g 4.0% で (1 − g÷RONIC)÷(k − g) = 上限 14.6 倍。価格が物価をやや上回る姿だが、市況で利益が振れるので、上限の 8.0 割の 11.7 倍に置いた。純利益は GAAP。

確率:価格が物価をやや上回る確率。窒素の名目価格は過去 20 年でほぼ物価並みなので、中立より少し低い確率。

中立 32% 中立:価格は物価よりやや下(1.37 倍)、数量は横ばい、Blue Point が上乗せ 利益 18 億ドル · PER 10.5 倍 · 株価時価総額 124.74 ドル192 億ドル

2035 年。価格は 2025 年の 1.37 倍(物価 1.41 倍より実質 −3%。新設の低コスト供給と天然ガスの実質上昇を反映)、尿素は 1 トン 593 ドル、アンモニアは 1 トン 655 ドル(低炭素の割増を含む)。既存の網は数量横ばい(アンモニア 460 万、尿素 420 万、UAN 710 万、その他 350 万トン)、そこに Blue Point の 130 万トン(稼働率 93%)が加わる。売上総利益率はアンモニア 24%(Blue Point は 68%=45Q とプレミアムを含む)・尿素 39%・UAN 36%・その他 23%(2025 年より 4〜8 ポイント低い)。売上 107 億ドル、営業利益 32.5 億ドル(30%)、非支配持分(CHS の約 18%・Blue Point の 60%)を引いた普通株主の純利益 18 億ドルで、2025 年の 1.25 倍。実質では 2025 年より約 1 割下で、山の 2022 年(33 億)の半分強。利払いは約 1.2 億ドル、借り換えの影響は小さい。

  • アンモニア(低炭素アンモニア・Blue Point を含む):数量 5.9(出荷(百万トン)= 北米のアンモニア需要と輸出 × CF の販売シェア)× 価格 6.55(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.73 = 473 ドル/トン))→ 売上 39 億ドル・営業利益 13 億ドル。出荷 5.90 百万トン × 1 トン 655 ドル、売上総利益率 34%(Blue Point の稼働 1.30 百万トンを含み、そこは別に高い利益率)
  • 粒状尿素:数量 4.2(出荷(百万トン)= 世界の貿易尿素(約 5,500 万トン・推定)と北米需要 × CF のシェア)× 価格 5.93(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.33 = 433 ドル/トン))→ 売上 25 億ドル・営業利益 10 億ドル。出荷 4.20 百万トン × 1 トン 593 ドル、売上総利益率 39%
  • UAN(尿素・硝酸アンモニウム液):数量 7.1(出荷(百万トン)= 北米の UAN 需要 × CF のシェア(約 4〜5 割・推定))× 価格 4.26(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。3.11 = 311 ドル/トン))→ 売上 30 億ドル・営業利益 11 億ドル。出荷 7.10 百万トン × 1 トン 426 ドル、売上総利益率 36%
  • AN・その他(硝酸アンモニウム・DEF・工業用窒素):数量 3.5(出荷(百万トン)= AN と工業用・DEF の北米需要 × CF のシェア(推定))× 価格 3.89(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。2.84 = 284 ドル/トン))→ 売上 14 億ドル・営業利益 3 億ドル。出荷 3.50 百万トン × 1 トン 389 ドル、売上総利益率 23%

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 33.7%(純利益 ÷ 自己資本)、k 9.50%、堀は弱い(残る割合 0.33)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 17.6%。長期の g 4.0% で (1 − g÷RONIC)÷(k − g) = 上限 14.0 倍。市況で利益が振れ、山の利益が混じりやすい商品なので、上限の 7.5 割の 10.5 倍に置いた。純利益は GAAP。

確率:議論の落としどころ。最も厚く 32%。

やや悲観 27% やや悲観:新設の供給過剰で価格が実質 15% 下がり、2017〜19 年型の利益率が続く 利益 9 億ドル · PER 8.5 倍 · 株価時価総額 49.48 ドル76 億ドル

2035 年。米国・中東・アフリカの新設(IFA の見通しで窒素の余剰が 700 万トンに拡大)と中国の尿素輸出が重なり、価格は 2025 年の 1.20 倍(物価 1.41 倍に対し実質 −15%)、尿素は 520 ドル。出荷は 5〜6% 少なく(アンモニア 450 万+Blue Point 115 万、尿素 400 万、UAN 680 万、その他 330 万トン)、Blue Point は立ち上がりが遅れ、プレミアムも小さい。売上総利益率はアンモニア 14%(Blue Point 55%)・尿素 30%・UAN 26%・その他 12%。売上 90 億ドル、営業利益 17 億ドル(19%)、純利益 9 億ドルで、2019〜20 年と 2024 年の間の水準。CF は費用の優位で黒字を保ち、還元は純利益の約 95%。

  • アンモニア(低炭素アンモニア・Blue Point を含む):数量 5.7(出荷(百万トン)= 北米のアンモニア需要と輸出 × CF の販売シェア)× 価格 5.73(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.73 = 473 ドル/トン))→ 売上 32 億ドル・営業利益 7 億ドル。出荷 5.65 百万トン × 1 トン 573 ドル、売上総利益率 23%(Blue Point の稼働 1.15 百万トンを含み、そこは別に高い利益率)
  • 粒状尿素:数量 4.0(出荷(百万トン)= 世界の貿易尿素(約 5,500 万トン・推定)と北米需要 × CF のシェア)× 価格 5.20(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.33 = 433 ドル/トン))→ 売上 21 億ドル・営業利益 6 億ドル。出荷 4.00 百万トン × 1 トン 520 ドル、売上総利益率 30%
  • UAN(尿素・硝酸アンモニウム液):数量 6.8(出荷(百万トン)= 北米の UAN 需要 × CF のシェア(約 4〜5 割・推定))× 価格 3.73(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。3.11 = 311 ドル/トン))→ 売上 25 億ドル・営業利益 7 億ドル。出荷 6.80 百万トン × 1 トン 373 ドル、売上総利益率 26%
  • AN・その他(硝酸アンモニウム・DEF・工業用窒素):数量 3.3(出荷(百万トン)= AN と工業用・DEF の北米需要 × CF のシェア(推定))× 価格 3.41(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。2.84 = 284 ドル/トン))→ 売上 11 億ドル・営業利益 1 億ドル。出荷 3.30 百万トン × 1 トン 341 ドル、売上総利益率 12%

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 16.7%(純利益 ÷ 自己資本)、k 9.50%、堀は弱い(残る割合 0.33)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 11.9%。長期の g 4.0% で (1 − g÷RONIC)÷(k − g) = 上限 12.1 倍。供給過剰の下で利益が薄く、ROE の超過が小さいので、上限の 7.0 割の 8.4 倍に置いた。純利益は GAAP。

確率:供給過剰が続く確率。IFA の見通しで余剰が 2029 年に 700 万トンへ広がる点を重く見て 27%。

悲観 13% 悲観:構造的な供給過剰(価格は実質 3 割安)と Blue Point の遅れ・補助の縮小 利益 3 億ドル · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 13.22 ドル20 億ドル

2035 年。中東・ロシア・米国の安いガスの新設が重なり、窒素の価格は 2025 年の名目水準(1.00 倍、物価 1.41 倍に対し実質 −29%)に張り付く。尿素は 433 ドル。Blue Point は建設費の超過と 45Q の縮小・低炭素プレミアムの消滅で利益率 35%、稼働 100 万トンにとどまる。出荷は 2025 年の 9 割台(アンモニア 430 万+Blue Point 100 万、尿素 380 万、UAN 640 万、その他 310 万トン)。売上総利益率はアンモニア 7%・尿素 21%・UAN 16%・その他 7%。売上 70 億ドル、営業利益 6 億ドル(9%、2017 年と同じ)、純利益 2.5 億ドル。CF の費用の位置は変わらないが、利益はなくなり、優良ではなくなっている。PBR で測る。10 年の還元は 2026〜28 年の山の利益の分が大きく、資産の売却はしない。 10 年の純利益の累計は約 73 億ドル(2026〜28 年は 14 億ドルから 11 億ドルの山で、その後 2035 年の 2.5 億ドルまで下がる。減損・売却益は置かない)。自己資本は今の 48 億ドルにこの累計を足し、還元 44.0 億ドルを引いた約 75 億ドル。

  • アンモニア(低炭素アンモニア・Blue Point を含む):数量 5.3(出荷(百万トン)= 北米のアンモニア需要と輸出 × CF の販売シェア)× 価格 4.77(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.73 = 473 ドル/トン))→ 売上 25 億ドル・営業利益 3 億ドル。出荷 5.30 百万トン × 1 トン 477 ドル、売上総利益率 12%(Blue Point の稼働 1.00 百万トンを含み、そこは別に高い利益率)
  • 粒状尿素:数量 3.8(出荷(百万トン)= 世界の貿易尿素(約 5,500 万トン・推定)と北米需要 × CF のシェア)× 価格 4.33(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.33 = 433 ドル/トン))→ 売上 17 億ドル・営業利益 4 億ドル。出荷 3.80 百万トン × 1 トン 433 ドル、売上総利益率 21%
  • UAN(尿素・硝酸アンモニウム液):数量 6.4(出荷(百万トン)= 北米の UAN 需要 × CF のシェア(約 4〜5 割・推定))× 価格 3.11(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。3.11 = 311 ドル/トン))→ 売上 20 億ドル・営業利益 3 億ドル。出荷 6.40 百万トン × 1 トン 311 ドル、売上総利益率 16%
  • AN・その他(硝酸アンモニウム・DEF・工業用窒素):数量 3.1(出荷(百万トン)= AN と工業用・DEF の北米需要 × CF のシェア(推定))× 価格 2.84(1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。2.84 = 284 ドル/トン))→ 売上 9 億ドル・営業利益 1 億ドル。出荷 3.10 百万トン × 1 トン 284 ドル、売上総利益率 7%

倍率:谷ではなく構造的な悪化の年なので PBR で測る。自己資本の ROE 3.3%(純利益 2.5 ÷ 自己資本 75)・g 1%・k 6.5% の式 (ROE − g)/(k − g) = 0.42 倍。式の値を割り引いていない。自己資本は期首 48 億ドルに 10 年の純利益の累計 73 億ドルを足し、還元 44.0 億ドルを引いた繰り越しで 75 億ドル(2026-10-18 の自己資本の流れの見直しで 55 から直した)。

確率:構造的に負け、優良ではなくなる確率。悲観は 5% 以上。新設の重なりと補助の不確実性を考え 13%。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

アンモニア(低炭素アンモニア・Blue Point を含む)

肥料の原料と直接施用、工業用。CF が最大の売り手の 1 つ。2029 年から Blue Point の低炭素アンモニアが加わる。

数量出荷(百万トン)= 北米のアンモニア需要と輸出 × CF の販売シェア価格1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.73 = 473 ドル/トン)売上営業利益
今 2025/12 4.6 4.73 22 7
10 年後 中立 5.9 6.55 39 13

取り方:2025 年の出荷 459.7 万トン(CF 発表)、売値 473 ドル/トン、売上 21.76 億ドル、売上総利益 6.82 億ドル(31%)。市場は米国のアンモニア能力が年 1,700 万トン台(USGS・推定)、CF の販売は全生産の約 4 割で残りは尿素・UAN に回る。世界の貿易アンモニアは年 1,800 万トン前後(推定)で CF の外販は輸出も含め約 25%。競合はニュートリエン・コーク・ヤラ・QAFCO・OCI。新設のガルフ・コースト・アンモニアも競合。 op_oku は売上総利益(本社費・持分法利益・その他は全社の調整 −3.14 億ドルに入れ、合計で kabufu の営業利益 24.1 億ドル)。

粒状尿素

最も高濃度の固形窒素肥料。米国・ブラジル・インドなど。CF の利益率が高い。

数量出荷(百万トン)= 世界の貿易尿素(約 5,500 万トン・推定)と北米需要 × CF のシェア価格1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。4.33 = 433 ドル/トン)売上営業利益
今 2025/12 4.1 4.33 18 8
10 年後 中立 4.2 5.93 25 10

取り方:2025 年の出荷 410.9 万トン、売値 433 ドル/トン、売上 17.81 億ドル、売上総利益 8.37 億ドル(47%)。世界の貿易尿素は約 5,500 万トン(推定)なので CF は約 7.5%、米国の尿素需要の約 3 割(推定)。競合は中東(SABIC・QAFCO・ADNOC)、ロシア、中国(輸出は政策次第)、ナイジェリアのダンゴテ。 op_oku は売上総利益(本社費・持分法利益・その他は全社の調整 −3.14 億ドルに入れ、合計で kabufu の営業利益 24.1 億ドル)。

UAN(尿素・硝酸アンモニウム液)

北米の春のトウモロコシ向け液体窒素肥料。輸送費が高く、北米では CF が最大。

数量出荷(百万トン)= 北米の UAN 需要 × CF のシェア(約 4〜5 割・推定)価格1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。3.11 = 311 ドル/トン)売上営業利益
今 2025/12 7.0 3.11 22 9
10 年後 中立 7.1 4.26 30 11

取り方:2025 年の出荷 694.7 万トン、売値 311 ドル/トン、売上 21.61 億ドル、売上総利益 9.21 億ドル(43%)。UAN は北米が消費の大半で、CF は北米の約 4〜5 割(推定)を供給する最大手。競合はコーク、ニュートリエン、LSB、ヤラの輸入(欧州の UAN は輸入が減った)。 op_oku は売上総利益(本社費・持分法利益・その他は全社の調整 −3.14 億ドルに入れ、合計で kabufu の営業利益 24.1 億ドル)。

AN・その他(硝酸アンモニウム・DEF・工業用窒素)

AN は英国・欧州向けと米国、その他は DEF・硝酸・アクリロニトリル向けなど。利益率は低め。

数量出荷(百万トン)= AN と工業用・DEF の北米需要 × CF のシェア(推定)価格1 トンの平均売値(億ドル/百万トン。2.84 = 284 ドル/トン)売上営業利益
今 2025/12 3.4 2.84 10 3
10 年後 中立 3.5 3.89 14 3

取り方:2025 年は AN 132.7 万トン(売値 317 ドル、売上総利益 0.79 億ドル)とその他 207.7 万トン(262 ドル、2.05 億ドル)の合計 340.4 万トン、売上 9.66 億ドル、売上総利益 2.84 億ドル(29%)。DEF は米国のトラック需要で安定、AN は Yazoo City の止まった影響が大きい(2025/11 の事故は AN 工程)。 op_oku は売上総利益(本社費・持分法利益・その他は全社の調整 −3.14 億ドルに入れ、合計で kabufu の営業利益 24.1 億ドル)。

リスクと懸念

窒素価格の山からの反落

2026 年の利益は中東紛争で貿易から消えた約 500 万トン分の価格上昇に支えられている。復旧と中国の尿素輸出(400〜600 万トン)で、2022 年のあとと同じように 2〜3 年で利益が 4 割前後に戻りうる。尿素が 1 トン 100 ドル動くと、CF の営業利益は約 4 億ドル動く(出荷 410 万トン × 100 ドルに連産品の連動を加えた概算)。

世界の新設による供給過剰

IFA は世界のアンモニア能力が 2024〜29 年に +10.5%、窒素の余剰が 2029 年に 700 万トンに広がると見る。米国(ガルフ・コースト・アンモニアなど)・カタール・UAE・ナイジェリア・ロシアでガスの安い新設が続き、SABIC は 2030 年に尿素・アンモニアを増やす。CF の費用の優位は変わらないが、価格の天井が下がる。

天然ガス価格の上昇

原料の天然ガスは売上原価の約 4 分の 1。LNG 輸出の拡大で米国のガスが名目 5 ドル/MMBtu を超えれば、1 ドルの上昇で年約 3 億ドルの費用増になり、欧州との費用差も縮む。2025 年の CF のガス費用は 3.31 ドル/MMBtu、2026 年上期は 4.01 ドル。

Yazoo City の長期停止

2025 年 11 月の事故でミシシッピ工場(製品能力 年 130 万トン)が止まり、再開は 2027 年上期にずれ込んだ。出荷は 2026 年上期に前年同期比 −11%。復旧費用は見積り中で、事業中断保険で戻る額は 2026 年 Q2 までに 0.5 億ドル。再開がさらに遅れれば 2027 年の利益が下振れる。

Blue Point の実行と補助の不確実性

総事業費 37 億ドル(CF の持ち分 40% と共通設備 5.5 億ドル)の大型案件で、建設費の超過・稼働の遅れ・45Q の制度変更・低炭素アンモニアの割増価格が消えるリスクがある。CF の取り分は利益の 40% で、残りは JERA・三井に行く。

非支配持分と自社株買いの値段

利益の約 2 割は CHS の持ち分に分配され、Blue Point が動けば 60% の持ち分が別の株主に行く。自社株買い(残枠 14.8 億ドル)は山の値段で買えば本質価値を増やさない。2025 年は PER 8〜9 倍で 13.4 億ドルを使った。

今後の分かれ目

尿素の価格が 1 トン 450 ドル(物価換算で 2026 年のならした水準)を割って 2 年続いたら
中立の価格(10 年で 1.37 倍)を実質で下げ、やや悲観の確率を 5 ポイント上げる。利益は純利益 10 億ドル前後に落ちるが、CF の費用の位置から黒字は保つ。
Yazoo City が 2027 年下期以降にずれ込んだら
2027 年の出荷が 100 万トン超減り、純利益が 1〜2 億ドル下振れ。3 年の中立の出荷を 2% 下げて見る。
Blue Point の着工後に建設費の超過が 2 割を超える、または 45Q の縮小が決まったら
10 年のやや悲観・悲観の確率を上げ、Blue Point の利益率を 68% から 50% 台に下げて見る。
米国の天然ガス(ヘンリーハブ)が名目 5 ドルを超えて 2 年続いたら
売上総利益率を各セグメントで 3〜5 ポイント下げる。欧州との費用差が縮み、価格の下支えも弱まる。
欧州の閉鎖がさらに進み、ブルーアンモニアの需要が日本・欧州の発電で立ち上がったら
楽観の確率を上げ、アンモニアの価格を物価並み以上に置く。10 年で Blue Point 級の追加投資の余地も出る。
時価総額がならした利益(約 17 億ドル)の 8〜9 倍(140〜150 億ドル)まで下がったら
本質価値(中立の 10 年後の PER 約 24 倍の割り戻し)を 5 割以上下回る。2022 年に PER 5 倍で買った実績のとおり、自社株買いの価値の増え方が大きい局面。

見ておくもの

  • 尿素・アンモニア・UAN の価格(NOLA と中東・中国の輸出価格)
  • ホルムズ海峡の通航と中東の尿素の輸出量
  • 中国の尿素の輸出枠(400〜600 万トン)
  • 米国の天然ガス(ヘンリーハブ)と CF のガス費用(2026 年上期 4.01 ドル/MMBtu)
  • Yazoo City の再開時期と復旧費用・保険金
  • Blue Point の建設進捗・総事業費と 45Q の制度
  • 米国のトウモロコシ作付面積と農家の収入
  • 北米の窒素の流通在庫(2027 年入りの水準)

倍率と資本コストの決め方

今の PER 約 13 倍(2025 年の純利益で割った値)や、2026 年の山の純利益で割った 7 倍を先に見ず、アンモニア・尿素・UAN・AN その他に分け、出荷(百万トン)× 1 トンの価格 × 売上総利益率で積み上げた。価格は物価 1.41 倍より下に置き(中立 1.37 倍)、利益率は 2025 年より低い 30% にして、10 年後の中立の純利益を 18 億ドル(実質で 2025 年の約 9 割)にした。倍率は式どおりで、g を 1.5〜2.5% に抑え、割り引いていない。結果はやや割高で、k 9.5% と ROE 34%(自己資本の縮んだ帳簿値で 40% 未満)の式から出た値。利益が山であることは悲観・やや悲観の確率(10 年 40%)で表した。倍率は上限の 7.5 割で、今の株価からは逆算していない。

資本コスト 9.5% = 無リスク金利 5% + β 0.70 × 5%。k = 基本 8.0% + quality 1.5% = 9.5%。窒素は汎用品で、営業利益率が 8% から 50% まで市況で大きく振れるので循環に +1.0%、値段を市場に決められるので値決めに +0.5%。純負債は時価総額の 9% で借金は 0、食料に欠かせず寿命は 0。価格の山谷そのものは筋書きと確率(悲観・やや悲観で 40%)で表し、k には二重に入れていない。上乗せは 0。g は 1.5〜2.5%(物価 3.5% から実質の価格低下を引く)で、k − g ≥ 3.5% の守りの内側。

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やや割安 エイブリィ・デニソンAVY ラベル素材で世界首位級の堀と RFID の伸びしろを持つが、借金で膨らんだ ROE と式の高い倍率は割り引いて読む 本質価値との差 +27.8% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 モザイクMOS リン酸・カリ・ブラジル流通の三本足。2026 年は硫黄高で赤字。価格の中立を限界費用に置き k 10% で割ると、本質価値は今の時価総額とほぼ同じ 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +10.0%) やや割安 ボール・コーポレーションBALL 世界最大級の飲料缶。物価を転嫁できる堅い事業だが、借金が重く、式どおりの倍率は高く出る 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 PPGインダストリーズPPG 工業・補修・海外建築の塗料に厚みがあり、利益は 10 年で伸び、PER 15 倍台は利益ベースの正当化 PER(10 年の中立 14.7 倍)とほぼ同じで、利益の伸びの分だけやや割安 本質価値との差 +4.1% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 CRHCRH 北米最大の骨材・舗装の会社で、利益率は過去最高圏。利益ベースの倍率で測ると PER 15 倍は適正 本質価値との差 +3.2% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 スマーフィット・ウェストロックSW 原紙の値上げと能力閉鎖で利益は回復途上。借金は重く、利益ベースの倍率で測ると今の時価総額とほぼ同じ 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 コルテバCTVA 2026 年 10 月に種子を切り離した作物保護(農薬)の専業。売上 76 億ドル、時価総額の 2 割が純現金。後発品の圧力が続く中で、計算では今の値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 −4.8% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 アムコアAMCR ベリー統合で世界最大の包装会社になったが数量は減り続け、のれんと借金が重い。シナジーと借金返済で利益は伸びるが、価値は数量が戻るかで大きく割れる 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +6.4%) やや割高 インターナショナル・ペーパーIP 北米は費用削減で利益率を戻す途上、欧州は分離待ちで償却が重い。借金が重く、式どおりの倍率でも安全域は薄い 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 マーチン・マリエッタ・マテリアルズMLM 骨材と石灰を持つ 2 本柱へ。堀は本物だが、LNA 買収で純負債が EBITDA の約 4 倍に増え、式で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −14.1% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 リンデLIN 世界最大の産業ガス会社で堀は最上級。利益ベースの倍率で測ると PER 34 倍はやや割高 本質価値との差 −15.0% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 デュポン・ドゥ・ヌムールDD 分離で身軽になった DuPont は水・医療が伸び利益率が上がる途中。株式報酬と償却を費用にした GAAP で、利益ベースの倍率で測るとやや割高の側 本質価値との差 −15.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 シャーウィン・ウィリアムズSHW 塗料の最強の小売り網と価格を決める力を持つが、PER 33 倍は利益ベースの成熟後の倍率 22.6 倍より高く、中立でも安全域がない 本質価値との差 −21.5% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 ライオンデルバセル・インダストリーズLYB 北米の安いエタンに支えられた汎用化学の谷にいる大型株。欧州の赤字拠点を手放し配当も半減済み。利益ベースの倍率で測るとやや割高。利益の幅が極端に広く確信は低い 本質価値との差 −25.5% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 エコラボECL 水処理と衛生を顧客先で回す巡回サービスの堀は厚いが、PER 40 倍と買収後の借金が重く、中立でも今の値段には安全域がない 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) 割高 ヴァルカン・マテリアルズVMC 米国最大の骨材会社。地域の独占と値上げの力は本物だが、利益ベースの倍率で測ると割り引いた価値は今の時価総額の約 7 割でやや割高 本質価値との差 −31.6% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 パッケージング・コーポレーション・オブ・アメリカPKG 北米の段ボール原紙の寡占の中で、利益率が最も高く借金も軽い。商品事業の波と式どおりの倍率の高さが論点 本質価値との差 −32.4% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 エアープロダクツ・アンド・ケミカルズAPD 産業ガス世界 3 位。水素の大型案件を捨てて本業に戻る途中で、純負債は重いが、利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −33.1% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 アルベマールALB リチウムの価格は限界費用の水準を中立に置く。価格が実質で今の高値圏に居座る楽観が株価の上振れを作り、谷の年は赤字になる、振れの大きい会社 本質価値との差 −33.3% · 10 年 割高(年 +4.0%) 割高 ニューモントNEM 世界最大の金鉱山会社。金価格の平準化を置き、寿命 20 年の年金の倍率と積み上がる純現金で見ても、資本コスト 9.5% の下では今の値段は割高。価格を決められず、下は深い 本質価値との差 −34.4% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 ダウ・インクDOW 汎用化学の谷にいる大型株。コスト削減と 3.5% の物価で、利益ベースの倍率で測ると割高。利益の幅が極端に広く確信は低い 本質価値との差 −37.7% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランスIFF 食品素材を売って香料・風味・酵素の 3 事業に絞る途中。利益率の改善を織り込んでも割り引いた価値は今の時価総額の約 6 割で、割高 本質価値との差 −40.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 スチール・ダイナミクスSTLD 電炉で米国第 2 位級の鋼材メーカー。今は関税と値上がりの山で純利益が 2 倍超、アルミ新工場の成否も加わるが、ならした利益で測ると割高 本質価値との差 −50.6% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 ニューコアNUE 電炉で米国最大の鋼材メーカー。今の純利益は景気と関税の追い風で山の近くにあり、ならした利益で測ると割高 本質価値との差 −50.9% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 フリーポート・マクモランFCX 世界最大級の上場銅会社。銅価格を実質の中位に戻すと、資本コスト 9.5% の式どおりの倍率では今の時価総額は先を行き過ぎている。グラスバーグ復旧と銅高が全部続く楽観だけが今の値段に届く 本質価値との差 −58.9% · 10 年 割高(年 −1.3%)

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読んだ資料

  1. CF Industries 2026 年上期・Q2 決算リリース(2026-08-05)
  2. CF Industries 2025 通期決算(8-K 2026-02-18)
  3. Fertilizer Daily:米国の窒素供給は 2027 年を在庫薄で迎える(2026-10-05)
  4. CF・JERA・三井 Blue Point One の合弁(2025-04)
  5. World Bank Commodity Markets Outlook(2026 年 4 月)
  6. IFA 中期肥料見通し 2025(公開要約)

分析日 2026-10-16