結論
CRH(旧アイルランドの建設資材会社)は、北米の骨材(砕石・砂利)、セメント、生コン、アスファルト、道路舗装の最大手で、2023 年にニューヨーク証券取引所へ主上場を移し、2025 年 12 月に S&P 500 に採用された。2025 年の売上は 374 億ドル、調整後の営業利益に当たる EBITDA は 77 億ドル(利益率 20.5%)、純利益は 38 億ドル。売上の約 45% が米州素材、約 19% が米州建築製品、約 36% が欧州・豪州・フィリピンなどの国際。2026 年 4〜6 月期も売上 +6%、EBITDA +7% で、年間見通し(EBITDA 81〜85 億ドル、純利益 39〜41 億ドル)を据え置いた。
強みは、骨材が重くて遠くへ運べないため地域ごとに寡占になり、物価を上回る値上げができること(2026 年 Q2 の米州骨材は数量 +2%・価格 +5%)。2030 年までに売上 年 +7〜9%(買収込み)、EBITDA 利益率 22〜24% を目標にし、買収を積み上げて規模を広げている。2026 年 6 月には Arcosa を全額現金(企業価値 約 85 億ドル)で買うと発表したが、完了は 2027 年 Q1 の予定なので、この分析は今の会社だけで置いた。
バリュー投資の観点では、事業の質は高いが、利益率が過去最高圏で、買収を重ねて借金(純負債 154 億ドル)も増えている点が気になる。数量 × シェア × 価格で積み上げた中立の筋書きは、10 年後の純利益が今の約 2 倍、倍率は式の値(k 8%・g 4%)の 9 割で 10 年目の利益に PER 14.3 倍、割り引いた価値は今の時価総額(566 億ドル)を約 7% 上回る。総合では適正に入り、利益率が過去最高圏で悲観の下げも深いので、安全域は厚くない。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、骨材の寡占的な採石場と許認可の壁は、10 年後も存在し、物価に沿って値上げできる堀として評価できる。道路もデータセンターも、骨材なしには作れない。一方、CRH は骨材専業ではなく、建築製品と欧州と買収の連続で成り立つ複合体で、堀の幅と利益率は専業より狭い。
オーナー利益を見ると、純利益 38 億ドルに対し、減価償却 22 億ドルより大きい設備投資(27 億ドル)が要り、FCF は 30 億ドル前後。この FCF から配当 10 億ドルを払うと、自社株買いと買収の分は借金(純負債 154 億ドル)で賄ってきた。つまり、株主のものになる利益は報告利益より少ない。
資本配分の評価は分かれる。買収を数百件積み上げて価値を作ってきた実績は高いが、Arcosa のように企業価値 85 億ドルの買収は規模が一段上で、買収倍率 11.5 倍は安くない。安全域:式の値の 9 割前後で置いた倍率は楽観 16.4 倍・中立 14.3 倍・やや悲観 11.1 倍、悲観は稼ぐ力で 8.5 倍で、今の PER 15 倍は中立の 14.3 倍よりわずかに高い。利益率が過去最高圏にあることを考えても、資本コスト 8% で見る限り『良い会社をほぼ適正な値段で』という位置になる。
何で稼ぐ会社か
CRH は 3 つの事業に分かれる。①米州素材(2025 年の売上 170 億ドル、EBITDA 40 億ドル、利益率 23.5%):北米の骨材採石場、セメント工場、生コン工場、アスファルト工場と、道路を舗装・補修する工事会社を一体で持つ。採石場から舗装まで自社で通すので、骨材の値上げが工事の利益にも効く。骨材は 1 つの採石場が半径数十キロにしか売れないため、地域ごとに強い者が値決めを握る。CRH の骨材は年 2 億トン前後(Arcosa 完了後は 2.65 億トン超)で、採掘できる骨材は約 190 億トン(年 2 億トンで 90 年分以上)と北米で最大級で、減っても買い足せる寿命の長い資産であり、先細りの資源ではない。
②米州建築製品(71 億ドル、EBITDA 14.7 億ドル、20.7%):水道・電力・通信向けの地下ボックスやパイプ、建築外装・構造製品、舗装材やデッキなどの屋外生活製品。データセンターと電力網の工事は伸びているが、新築住宅向けは弱く、2026 年 Q2 は売上 −2%、EBITDA −8%。同社は建築付属品、芝生・園芸、コンポジットデッキを売って 17 億ドルを得て、残りを電力・水・データ向けに絞っている。③国際(133 億ドル、EBITDA 22 億ドル、16.6%):英国・アイルランド・ドイツ・ポーランドなどの欧州、豪州、フィリピン、インドで、骨材・セメント・生コン・アスファルトと建築製品を売る。2025 年は EBITDA が +23% と最も伸びた。
稼ぎ方の核は、①値上げ(物価を上回る)、②買収(2025 年は 38 件 41 億ドル)、③自社株買いと配当(2025 年 22 億ドル)の 3 つ。設備投資は年 27〜29 億ドルで、売上の約 7%。
優良さと弱いところ
堀は骨材の地域寡占と許認可の壁。新しい採石場を開くには数年かかり、近隣の反対や環境の許可を通す必要があり、新規参入は難しい。道路・インフラの発注先でもあるため、自社の骨材を自社の舗装に使えて利益を二重に取れる。規模では北米で骨材・アスファルトの首位級で、セメントも 4 位前後(シェア 11% 前後)。買収の実績は長く、2025 年の 38 件を含め積み上げ型で、手数料・調達・物流の相乗効果が出やすい。
弱みも明確。第一に利益率:2025 年の米州素材の EBITDA 利益率は 23.5% で、ヴァルカン(約 28%)やマーチン・マリエッタ(約 35%)より低く、建築製品と国際を足した全社では 20.5%。骨材専業ではなく、住宅や欧州の景気にも振れる。第二に資本効率:ROE は 15% 台と良いが、買収ののれんが増え、純負債は 2023 年の 68 億ドルから 154 億ドルへ倍以上に増えた。第三に ABS の弱さと、Arcosa(企業価値 約 85 億ドル、2026 年見込み EBITDA の 11.5 倍)のような大型買収を実行するリスク。経営陣(ジム・ミンターン CEO)は規律ある買収と自社株買いを掲げ、実績は良いが、買収価格が上がる局面では価値を壊しうる。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
北米の建設資材は、2026 年は需要が横ばいで、伸びは 2027 年から(業界ノート)。K 字の形をしている。強い側は、データセンター、電力網、公共インフラ(IIJA の残りの資金が半分超)、半導体工場。弱い側は、新築住宅と一部の非住宅。米国の骨材の出荷は年 25 億トン前後で、2022 年の水準をまだ約 14% 下回る(会社の見通し)。それでも価格は上がり続け、骨材は 2024〜26 年に年 +4〜5%。セメントは 3 年連続で需要が減り、2026 年は価格が −1%(Q2)。IIJA は 2026 年 9 月に期限を迎えたが、資金の執行はまだ続く。後継法の成立が数量の分かれ目になる。
競合は、骨材専業のヴァルカン・マテリアルズとマーチン・マリエッタ(どちらも利益率が高く、倍率も高い)、セメントのホルシム・ハイデルベルク・セメックス。この領域は買収が続き、骨材の採石場の取り合い(Arcosa もその 1 つ)になっている。欧州は、エネルギーコストの上昇と建設の低迷が続くが、CRH の国際は価格改定と効率化で利益率が改善した。国際の価格は 2025 年に骨材 +2%、セメント +1%、生コン +4% と物価並み。
10 年の見方では、市場の数量は年 +1.5%、価格は骨材で年 +4.5〜5%、全体で物価 +0.5%(業界ノートの中立)。米国のインフラ老朽化・国内回帰・データセンター需要は長く続くが、住宅の底は読みにくい。
資本政策と M&A
資本配分は、成長への投資(買収と設備投資)を優先し、残りで配当と自社株買いをする。2025 年は買収 41 億ドル(Eco Material 21 億ドルなど 38 件)、設備投資 27 億ドル、配当 10 億ドル、自社株買い 12 億ドルで、FCF は 30 億ドル前後と投資・還元に足りず、純負債が 118 億ドルから 154 億ドル(2026 年 6 月)へ増えた。2025 年の投資家説明会では、2030 年までの 5 年間で 400 億ドルの資金余力があるとし、売上 年 +7〜9%、EBITDA 利益率 22〜24%、FCF 転換 100% 超を目標に置いた。
2026 年は、建築付属品・芝生と園芸・デッキを 17 億ドルで売り(約 11 億ドルが芝生・園芸)、Axius Water など 17 件 14 億ドルを買い、Arcosa(全額現金・企業価値 約 85 億ドル、完了は 2027 年 Q1、つなぎ融資 2 行)を発表した。自社株買いは四半期 3 億ドルで 7 億ドルを済ませたが、Arcosa 後まで新しい枠を止めた。配当は年 +5% の増額で、2026 年も引き上げた。米国は株式報酬で株が増えるので、この分析では還元から株式報酬を引いた正味で置いた。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
骨材の価格を決める力は本物で、2026 年 Q2 でも数量 +2%・価格 +5%。米国は老朽化したインフラの更新、データセンターと電力網、半導体・製造業の国内回帰という 10 年単位の需要があり、IIJA の資金は半分超が未執行。CRH は米州の骨材・アスファルトで首位級、埋蔵量は北米最大級で、舗装まで自社で通すため、骨材の値上げが二重に利益になる。利益率 20.5% を 2030 年に 22〜24% へ上げる経営陣の目標は、国際の改善(EBITDA +23%)と ABS の売却による選別で現実的。買収は 38 件 41 億ドルで、Arcosa の 11.5 倍も相乗効果 1.75 億ドルを含めれば妥当。S&P 500 採用で買い手も増える。売上が 2030 年まで年 7〜9% で伸び、利益率が 23% に届けば、10 年後の純利益は今の 2.7 倍になり、PER 16 倍で時価総額は 3 倍を超える。ヴァルカンやマーチン・マリエッタが PER 25〜35 倍で売られるのに、CRH の 15 倍は骨材の価値を半分しか評価していない。
慎重な見方
いまの利益率 14%(営業利益率)は過去最高圏で、2010 年代は 5〜10% だった。骨材の値上げは物価超えが続いてきたが、住宅は 2022 年の水準を下回ったままで、IIJA は期限を迎え、後継法は決まっていない。セメントは 3 年連続で需要が減り、価格も −1% に転じた。ABS は売上 −2%・EBITDA −8% と、すでに弱い。純負債は 118 億ドルから 154 億ドルに増え、Arcosa で 85 億ドルが加わると 240 億ドル前後になり、利払いは借り換えで 10 年国債 5% + 上乗せになる。買収倍率は 11.5 倍と安くなく、相乗効果の 1.75 億ドルを達成できなければ割高な買い物になる。国際は欧州の景気とエネルギー高に左右され、利益率 10% 台は米国の骨材のような独占の強さがない。リーマン時は株価が −58% で、PBR は 1.04 倍まで下がった。景気が崩れれば、いまの PBR 2.4 倍・PER 15 倍は下の方へ縮む。10 年で見ても、建築製品と欧州を含む会社に骨材専業の倍率は付かず、PER 16 倍がせいぜい。
どちらに重みを置いたか
骨材の堀と値上げの力は強気の見方が強く、確率は楽観側(楽観とやや楽観の合計 35%)にやや寄せた。一方、利益率が過去最高圏であること、純負債が増えていること、倍率が骨材専業より低いことは慎重な見方が強く、悲観とやや悲観の合計は 10 年で 30% と厚めに置いた。倍率は利益ベースの正当化 PER の 9 割(中立 14.3 倍)に置き、10 年の割り引いた価値は今の時価総額を約 7% 上回り、結論は適正。悲観の下げは深い。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 151.05 ドル1,023 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 28.26 ドル191 億ドル)。 今の値に割り戻すと 89.20 ドル604 億ドル、今との差 +3.2%、 期待の年率 +7.6%(資本コスト 8.0%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 261.06 ドル1,767 億ドル | 38.40 ドル260 億ドル | +246.5% | +13.2% | 29.95 ドル203 億ドル |
| やや楽観 | 25% | 202.45 ドル1,371 億ドル | 33.97 ドル230 億ドル | +173.5% | +10.6% | 59.11 ドル400 億ドル |
| 中立 | 35% | 157.24 ドル1,065 億ドル | 29.54 ドル200 億ドル | +116.1% | +8.0% | 65.37 ドル443 億ドル |
| やや悲観 | 18% | 86.40 ドル585 億ドル | 22.16 ドル150 億ドル | +25.6% | +2.3% | 19.54 ドル132 億ドル |
| 悲観 | 12% | 31.23 ドル211 億ドル | 13.29 ドル90 億ドル | −48.5% | −6.4% | 5.34 ドル36 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 151.05 ドル1,023 億ドル | 28.26 ドル191 億ドル | +107.5% | +7.6% | 179.31 ドル1,214 億ドル |
今の株価時価総額 86.43 ドル585 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。
楽観 10% 楽観:インフラ・電力・データ向けの需要が長く続き、骨材の値上げが物価を 2% 超える 利益 108 億ドル · PER 16.4 倍 · 株価時価総額 261.06 ドル1,767 億ドル
2035 年、インフラ予算とデータセンターの工事が重なり、米州の建設需要が強く続く。米州素材の数量は市場の伸び 30% に買収によるシェアの上積み 6% が乗り、価格は 10 年で 1.58 倍(年 +4.7%)。営業利益率は 23.5% と、ヴァルカンに近づく。建築製品は電力・水・データ向けで 19.5%、国際は欧州の価格改定で 15.5%。営業利益 151 億ドル、純利益 108 億ドル(2026 年見通しの約 2.7 倍)。成熟した ROE 約 16%・g 4%・k 8% の式の 95% で PER 16.4 倍。ただし CRH は建築製品と欧州を含み、骨材専業のヴァルカンやマーチン・マリエッタのような 25 倍台は付かないと置く。
- 米州素材(骨材・セメント・生コン・アスファルト・舗装):数量 1,820(北米の建設資材と舗装の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質))× 価格 20.4%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 371 億ドル・営業利益 87 億ドル。市場 1820 億ドル × シェア 12.9% × 価格 1.58 倍
- 米州建築製品:数量 1,125(北米の建築・インフラ製品の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 11.9%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 134 億ドル・営業利益 26 億ドル。市場 1125 億ドル × シェア 8.2% × 価格 1.45 倍
- 国際(欧州・豪州・フィリピン他):数量 3,380(欧州・豪州・アジアの対象市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 8.0%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 271 億ドル・営業利益 42 億ドル。市場 3380 億ドル × シェア 5.5% × 価格 1.45 倍
倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 15.8%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 11.9%、g 4.0%(数量(骨材・セメント・生コンの出荷)× シェア × 価格指数(骨材は物価+α)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 16.6 倍(来年の利益に対して)。骨材の地域寡占で値上げが続く分、上限の 9.5 割(15.8 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 16.4 倍。時価総額 = 純利益 108 × 16.4 倍 = 1767 億ドル。
確率:10 年間、公共インフラの後継法が続き、データセンター・電力網・製造業の国内回帰で米州の需要が積み上がる展開。骨材の価格は過去 10 年の MLM・ヴァルカン(年 +5〜6%)並みに上がり、CRH のボルトオン買収も価値を出し続ける。10 年でこれだけ揃う確率は 1 割。
やや楽観 25% やや楽観:骨材の寡占と値上げが続き、利益は年 8% 台で積み上がる 利益 90 億ドル · PER 15.3 倍 · 株価時価総額 202.45 ドル1,371 億ドル
2035 年、公共インフラとデータ・電力向けが住宅の弱さを補う。米州素材の数量は市場 22% 増にシェア +4.5%、価格は 1.54 倍。営業利益率は 22.2%。建築製品は 18.2%、国際は 14.2%。純利益は 90 億ドルで、2026 年見通しから年 +8% 台。成熟後の PER 15.3 倍は ROE 約 14%・g 4%・k 8% の式の 92%。ボルトオン買収と自社株買いが両立し、配当は年 5% で増え続ける。 骨材は物価を年 +1% ほど上回る値上げが続き、価格に決める力が残る。売上は 10 年で約 1.9 倍。ABS は電力・水・データ向けの比率が上がり、国際は欧州の効率化で 14% 台へ。純利息は 9.5 億ドルに増える一方、FCF は設備投資(売上の 7% 前後)を引いてもなお配当と買収を賄える。
- 米州素材(骨材・セメント・生コン・アスファルト・舗装):数量 1,708(北米の建設資材と舗装の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質))× 価格 19.6%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 334 億ドル・営業利益 74 億ドル。市場 1708 億ドル × シェア 12.7% × 価格 1.54 倍
- 米州建築製品:数量 1,062(北米の建築・インフラ製品の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 11.5%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 123 億ドル・営業利益 22 億ドル。市場 1062 億ドル × シェア 8.1% × 価格 1.43 倍
- 国際(欧州・豪州・フィリピン他):数量 3,224(欧州・豪州・アジアの対象市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 7.8%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 250 億ドル・営業利益 36 億ドル。市場 3224 億ドル × シェア 5.4% × 価格 1.43 倍
倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 14.1%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 11.1%、g 4.0%(数量(骨材・セメント・生コンの出荷)× シェア × 価格指数(骨材は物価+α)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 16.0 倍(来年の利益に対して)。骨材の地域寡占で値上げが続く分、上限の 9.2 割(14.7 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 15.3 倍。時価総額 = 純利益 90 × 15.3 倍 = 1371 億ドル。
確率:業界ノートの楽観寄り(数量 年 +2%、価格 年 +5%)。地域の寡占と許認可の壁が骨材の値上げを支え、建築製品の利益率も戻る。
中立 35% 中立:優良な建設資材の集合体として年 6〜7% で成長し、倍率は式の 9 割 利益 75 億ドル · PER 14.3 倍 · 株価時価総額 157.24 ドル1,065 億ドル
2035 年、公共インフラとデータ・電力向けが住宅の弱さを補い、市場は緩やかに伸びる。米州素材の数量は市場 16% 増にシェア +3%、価格は骨材中心に 10 年で 1.50 倍(物価 1.41 倍に 6% 強の上乗せ)。営業利益率は 21%(2025 年 18.2%)。建築製品は 16.8%、国際は 12.8%。売上 650 億ドル(年 +5.7%)、営業利益 108 億ドル、純利益 75 億ドル。経営陣の目標(売上 年 +7〜9% は買収込み)より保守的で、買収の上積みは利益率とシェアにだけ入れた。借り換えで純利息は 10 億ドル程度に増える。PER 14.3 倍は ROE 約 12.5%・g 4%・k 8% の式の 9 割(10 年目の利益に ×(1+g))。今の 15 倍には寄せていない。
- 米州素材(骨材・セメント・生コン・アスファルト・舗装):数量 1,624(北米の建設資材と舗装の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質))× 価格 18.8%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 305 億ドル・営業利益 64 億ドル。市場 1624 億ドル × シェア 12.5% × 価格 1.50 倍
- 米州建築製品:数量 1,008(北米の建築・インフラ製品の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 11.2%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 112 億ドル・営業利益 19 億ドル。市場 1008 億ドル × シェア 7.9% × 価格 1.41 倍
- 国際(欧州・豪州・フィリピン他):数量 3,094(欧州・豪州・アジアの対象市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 7.5%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 232 億ドル・営業利益 30 億ドル。市場 3094 億ドル × シェア 5.3% × 価格 1.41 倍
倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 12.5%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 10.2%、g 4.0%(数量(骨材・セメント・生コンの出荷)× シェア × 価格指数(骨材は物価+α)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 15.2 倍(来年の利益に対して)。骨材の地域寡占で値上げが続く分、上限の 9 割(13.7 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 14.3 倍。時価総額 = 純利益 75 × 14.3 倍 = 1065 億ドル。
確率:業界ノートの中立(数量 年 +1.5%、価格 年 +4.5%、利益率は米州素材 21% 前後)に沿う。議論の落としどころ。
やや悲観 18% やや悲観:公共投資が頭打ちで数量が伸びず、買収も価値を出さない 利益 53 億ドル · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 86.40 ドル585 億ドル
2035 年、後継法の遅れと住宅の低迷が重なり、市場は伸びない。数量は 10 年で 5〜10% 増にとどまり、シェアは変わらない。価格は物価並みの 1.36〜1.42 倍で、骨材の物価超えの値上げは止まる。営業利益率は米州素材 18.5%、建築製品 15%、国際 10.8% と、今から上がらない。純利益は 53 億ドル。のれんの重い資産と自己資本の積み上がりで ROE は 9〜10% に落ち、g 4% の式の 8 割弱で PER 11.1 倍。 後継法がなく公共の発注が細るなか、買収の対象は割高になり、相乗効果で埋め切れない。純利息は借り換えで 11 億ドルに増え、自社株買いは細る。自己資本は買収ののれんで膨らみ、ROE は 15% 台から 9% 台へ下がる。それでも骨材の寡占は残るので、利益は 10 年で 1.3 倍に増える。
- 米州素材(骨材・セメント・生コン・アスファルト・舗装):数量 1,512(北米の建設資材と舗装の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質))× 価格 17.3%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 261 億ドル・営業利益 48 億ドル。市場 1512 億ドル × シェア 12.2% × 価格 1.42 倍
- 米州建築製品:数量 945(北米の建築・インフラ製品の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 10.5%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 100 億ドル・営業利益 15 億ドル。市場 945 億ドル × シェア 7.8% × 価格 1.36 倍
- 国際(欧州・豪州・フィリピン他):数量 2,860(欧州・豪州・アジアの対象市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 7.0%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 199 億ドル・営業利益 22 億ドル。市場 2860 億ドル × シェア 5.1% × 価格 1.36 倍
倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 9.7%、k 8.00%(基本 8.0% + quality +0.0%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 8.8%、g 3.5%(数量(骨材・セメント・生コンの出荷)× シェア × 価格指数(骨材は物価+α)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 13.4 倍(来年の利益に対して)。買収の収益率低下と需要の谷の分、上限の 8 割(10.7 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 11.1 倍。時価総額 = 純利益 53 × 11.1 倍 = 585 億ドル。
確率:インフラ後継法がなく公共の数量が実質で 1 割落ち、住宅の弱さも続く展開。さらに CRH が買収を重ねるほど、買収価格に見合う利益が出ない(2025 年だけで 38 件 41 億ドル、Arcosa は企業価値 約 85 億ドル)。
悲観 12% 悲観:構造的に負ける。公共投資の縮小とシェア低下で、優良な建設資材ではなくなる 利益 25 億ドル · PER 8.5 倍 · 株価時価総額 31.23 ドル211 億ドル
2035 年、大不況で住宅・非住宅の着工が止まる。数量は 10 年で 5% 減り、シェアは地域ごとに 6% 失う。価格は 1.25〜1.30 倍にとどまり、物価の 1.41 倍に届かない。営業利益率は米州素材 15%、建築製品 11.5%、国際 7.5%。純利益は 25 億ドル。ROE は 6% 前後まで落ち、減損で自己資本が 40 億ドル減る。成長がほぼ止まった成熟企業で ROE 約 6% は k 8% を下回るので、稼ぐ力(純利益 ÷ k)の約 7 割、PER 8.5 倍。PBR では約 0.50 倍で、過去最小の 1.04 倍を下回るが、構造的な悲観なのでこれで置く。 構造的に負ける原因は、①公共投資の縮小、②住宅の低迷、③買収の失敗(Arcosa のような大型案件が相乗効果を出せない)の組み合わせ。純利息は借金の増加と借り換えで 13 億ドルに増え、減配は避けつつ自社株買いは止まる。それでも骨材の寡占が残るため、利益は 10 年で 0.6 倍にとどまり、ゼロにはならない。
- 米州素材(骨材・セメント・生コン・アスファルト・舗装):数量 1,330(北米の建設資材と舗装の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質))× 価格 14.9%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 198 億ドル・営業利益 30 億ドル。市場 1330 億ドル × シェア 11.4% × 価格 1.30 倍
- 米州建築製品:数量 855(北米の建築・インフラ製品の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 9.2%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 79 億ドル・営業利益 9 億ドル。市場 855 億ドル × シェア 7.4% × 価格 1.25 倍
- 国際(欧州・豪州・フィリピン他):数量 2,548(欧州・豪州・アジアの対象市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定))× 価格 6.1%(CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 155 億ドル・営業利益 12 億ドル。市場 2548 億ドル × シェア 4.9% × 価格 1.25 倍
倍率:利益ベースで測る。事業の ROE 約 6% は k 8% を下回るので、価値は稼ぐ力(10 年目の純利益 25 億ドル ÷ k 8% = 312 億ドル)で測る。のれんの重い買収が収益を生まず、公共投資も細った構造的な悲観なので稼ぐ力の約 7 割(211 億ドル、PER 8.5 倍・PBR 0.50 倍)に置いた。純利益は GAAP。
確率:IIJA の後継法が成立せず、公共投資が実質で 3 割減り、住宅も低迷する。さらに高値の買収を続けて資本効率が壊れる。もう優良ではなくなっている状態。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
米州素材(骨材・セメント・生コン・アスファルト・舗装)
北米の骨材(砕石・砂利)、セメント、生コン、アスファルト、道路舗装・補修工事。公共インフラと非住宅が中心で、地域の寡占の上に立つ最大の利益源。
| 数量北米の建設資材と舗装の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質) | 価格CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 1,400 | 12.2% | 170 | 31 |
| 10 年後 中立 | 1,624 | 18.8% | 305 | 64 |
取り方:北米の骨材・セメント・生コン・アスファルトと舗装の市場を約 1,400 億ドル(米国の骨材出荷 年 25 億トン前後に 1 トンあたり約 16 ドル、セメント・生コン・舗装を足した推定)とし、売上 170.3 億ドルからシェア約 12.2% を置いた。売上 = 市場 × シェア × 価格(価格指数は骨材中心なので物価より少し上がり、3 年 1.13 倍・10 年 1.50 倍を基本に置く。理由は骨材が地域の寡占で、MLM・ヴァルカンの過去 10 年が年 +5〜6% だったため)。EBITDA は 40.0 億ドル(23.5%)、減価償却を約 9 億ドル引いた営業利益は約 31.0 億ドル(18.2%)。競合と照らすと、骨材の埋蔵量は CRH が約 190 億トンで、マーチン・マリエッタ(約 170 億)とヴァルカン(約 160 億)を上回るが、利益率はヴァルカン・マーチン・マリエッタより低い。セメントは北米で 4 位前後(シェア 11% 前後)。
米州建築製品
水・電力・通信向けの地下インフラ製品、建築外装・構造製品、屋外生活製品。データセンターと電力網の工事は強いが、新築住宅向けは弱い。
| 数量北米の建築・インフラ製品の市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定) | 価格CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 900 | 7.9% | 71 | 11 |
| 10 年後 中立 | 1,008 | 11.2% | 112 | 19 |
取り方:北米の対象市場を約 900 億ドル(推定。範囲が広いので幅を持って見る)とし、売上 71.2 億ドルからシェア約 7.9% を置いた。EBITDA は 14.7 億ドル(20.7%)、営業利益は約 10.9 億ドル(15.3%)。売上 = 市場 × シェア × 価格(価格は中立で 3 年 1.11 倍・10 年 1.41 倍)。2026 年に建築付属品・芝生と園芸・コンポジットデッキを売却済みで、残る事業の質は上がる一方、売上は縮む。競合は舗装・外装の専業と地域の多数の会社で、CRH はどの分野も 1〜2 割台にとどまる。
国際(欧州・豪州・フィリピン他)
欧州(英国・アイルランド・ドイツ・ポーランド等)、豪州、フィリピン、インド等の骨材・セメント・生コン・アスファルトと建築製品。
| 数量欧州・豪州・アジアの対象市場(億ドル。2025 年の価格に換算した実質。推定) | 価格CRH のシェア × 価格指数(2025 年 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 2,600 | 5.1% | 133 | 14 |
| 10 年後 中立 | 3,094 | 7.5% | 232 | 30 |
取り方:CRH が事業を持つ国の建設資材・建築製品の市場を合わせて約 2,600 億ドル(推定)とし、売上 133.0 億ドルからシェア約 5.1% を置いた。EBITDA は 22.05 億ドル(16.6%)で、2024 年の 14.6% から 2 ポイント改善した。営業利益は約 13.9 億ドル(10.4%)。売上 = 市場 × シェア × 価格(価格は中立で 3 年 1.11 倍・10 年 1.41 倍)。欧州はホルシム・ハイデルベルク・セメックス・サンゴバンと競う。CRH のシェアは国ごとに 1 割前後で、米州の骨材のような寡占の強さはない。
リスクと懸念
住宅と非住宅の景気後退
骨材の需要は住宅・非住宅・公共が各 3 分の 1 前後。リーマン級の不況(ヴァルカンは 2006〜10 年で数量約 −50%)では、価格が据え置きでも固定費が重く、営業利益率が 5〜9% まで落ちる。株価も 2007〜09 年に −58%。
IIJA の期限と後継法の遅れ
IIJA は 2026 年 9 月に期限を迎えた。資金の半分超は未執行で当面は支えになるが、後継法がなければ 2028 年以降の公共の発注が細り、米州素材の数量が実質で 1 割減る可能性がある。 IIJA の延長が数年遅れる間は、州の発注が慎重になり、骨材の数量の伸びが年 1% を下回りうる。
Arcosa の買収の実行と借金
企業価値 約 85 億ドル(2026 年見込み EBITDA の 11.5 倍、相乗効果 1.75 億ドル込み)を全額現金で払う。完了は 2027 年 Q1 の予定。純負債は 154 億ドルから 240 億ドル前後へ増え、利払いは借り換えで上がる。相乗効果が出なければ割高な買い物になる。この分析は今の会社だけで置いており、成立の損益は確率と文章で触れている。
買収の連続によるのれんと資本効率
2025 年に 38 件 41 億ドルを買い、自己資本は 240 億ドルまで増えた。買収の収益率が資本コスト 8% を下回れば、ROE が下がり、倍率も縮む。2026 年 6 月の純負債は年初より 12 億ドル増えた。 2026 年に建築付属品と芝生・園芸を売ったのは、この資本効率を意識した整理でもある。
建築製品の弱さと住宅
ABS は 2026 年 Q2 に売上 −2%、EBITDA −8%。新築住宅の底打ちが遅れ、屋外生活製品も −7%。電力・データ向けの伸びが補うが、利益率 21.8% が戻るまで時間がかかる。 売却で売上は縮み、残る事業が電力・データに寄る分、景気の波は小さくなる。
セメントの価格下落と輸入
米州のセメントは 2026 年 Q2 に数量 −2%・価格 −1%。輸入と関税の影響を受け、地域の寡占の強さが骨材ほどない。ここは物価並みを下回りうる。 骨材は寡占だが、セメントは輸入品との競争があり、価格が下がると米州素材の利益率を押し下げる。2026 年は工場の稼働率も天候で下がった。
欧州の景気とエネルギー費
国際は売上の 36%、EBITDA の 29%。欧州の建設が弱く、エネルギーコストが高い局面では、利益率が 10% 台から戻る。2025 年に EBITDA が +23% 伸びた反動も出うる。 国際の価格は 2025 年に骨材 +2%、生コン +4% と物価並みで、物価超えの値上げは見込みにくい。
今後の分かれ目
- IIJA の後継法が成立し、公共の発注が 2028 年以降も続く見通しになったら
- 楽観・やや楽観の確率を上げる。米州素材の数量が年 2〜3% で伸び、営業利益率が 20% 台に乗る。ただし倍率が先に映すため、時価総額が追いつく保証はない。
- Arcosa の買収が成立し、相乗効果 1.75 億ドルが 3 年以内に出ると確認できたら
- 骨材の埋蔵量とシェアが増え、利益率も上がるため、中立の利益を 5% 前後押し上げる。借金が増える分は自社株買いの再開が遅れる形で現れる。
- 米州の骨材の価格改定が 5% を割り、物価並みに下がったら
- 骨材の値決めの力が落ちたと見て、中立の営業利益率を 1〜2 ポイント下げ、やや悲観の確率を上げる。
- 新築住宅の着工が持ち直し、ABS の売上が +5% に戻ったら
- 建築製品の利益率が 17% 台に戻る道筋が見え、楽観側の確率を上げる。
- 景気後退で米州の骨材の数量が 2 四半期続けて 10% 以上減ったら
- 悲観が近づいたと見て、悲観の確率を上げる。ただし PBR の底(1.0〜1.3 倍)が下値の目安になる。
見ておくもの
- 米州骨材の数量と価格(2026 年 Q2 は +2% と +5%)、セメントの価格
- ABS の売上と EBITDA 利益率(21.8%)、データセンター向けの伸び
- 純負債(154 億ドル)と Arcosa の資金手当て、格付け
- 2030 年の目標(売上 年 +7〜9%、EBITDA 利益率 22〜24%)に対する進み具合
- IIJA の後継法と、公共の入札の件数
- 自社株買いの再開と、買収の 1 件あたりの倍率
- 国際の価格(欧州の骨材・生コン)とエネルギー費
倍率と資本コストの決め方
今の PER 15 倍を見る前に、米州素材・建築製品・国際の 3 つを市場 × シェア × 価格指数で積み上げ、セグメントの利益率から純利益を出した。倍率は k 8%(基本 8.0% + quality 0:景気の振れ +0.5%、骨材の値決め −0.5%)・g 3.5〜4%(数量・シェア・価格から出し、ROE からは出していない)・ROE の式の 8〜9.5 割に置き、10 年の中立は 14.3 倍。悲観は ROE が k を下回るので稼ぐ力(純利益 ÷ k)で測った。ヴァルカン・マーチン・マリエッタのような骨材専業の倍率(25 倍台)は持ち込まず、買収の収益率低下と借金は悲観側の確率で表した。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。