株譜
AI 銘柄分析 · 素材 · 試作

エイブリィ・デニソン AVY

ラベル素材で世界首位級の堀と RFID の伸びしろを持つが、借金で膨らんだ ROE と式の高い倍率は割り引いて読む

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)228.74 ドル179 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-21)179.0 ドル140 億ドル差 +27.8%
10 年後から見ると やや割安 価値 228.74 ドル179 億ドル · 差 +27.8% · 期待の年率 +8.9%
期待の年率リターン(10 年)+8.9%資本コスト比 +1.4 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

エイブリィ・デニソン(Avery Dennison)は、粘着ラベルの素材(紙やフィルムに接着剤と剥離紙を付けた原反)で世界首位級の会社。2025 年の売上 88.6 億ドルのうち素材部門が 69%(ラベル・グラフィックス・反射素材、テープなどの性能素材、一部の RFID インレイ)、ソリューション部門が 31%(衣料のブランド表示、食品スーパーの棚ラベルを作る Vestcom、RFID タグなど)。売上は「数量 × 価格」で、数量はラベル素材の出荷面積と RFID の枚数(市場の伸び × シェア)、価格は紙・フィルム・樹脂の原料高を転嫁して物価並みに動く。

2025 年の調整後営業利益は 11.2 億ドル(率 12.7%)、GAAP の純利益は 6.9 億ドルで、株式報酬も毎年のリストラも費用のまま。2026 年上期は素材が数量・ミックスの高い 1 桁で伸びて第 2 四半期は大幅な増益だったが、顧客の先行買い(第 2 四半期の純利益で約 0.2 億ドル相当と会社が説明)が第 3 四半期に反動で戻り、通期の見通しは前年比 約 7% 増(中央値)にとどまる。2026 年は原料高が高い 1 桁で、値上げの転嫁が追いつくかが焦点になる。

10 年の中立は、市場の実質の伸び 1〜2%・シェア維持・価格は物価並みで売上 151 億ドル(2025 年の約 1.7 倍)、営業利益率 13.9%、純利益 13.0 億ドル。RFID は市場が年 9% で伸びるがシェアを少し落とし、チップの値下がりで 1 枚あたりの価格は物価に届かない。倍率は利益ベースの正当化 PER(k 7.5%、堀は普通・上限の 8 割)で 10 年目の利益に約 19 倍と、今の PER(約 20 倍)に近い。この高さは式の結果なので、悲観側の確率を厚く置いた。結論は総合の差のとおり。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、ラベル素材は 10 年後も存在し、今より強い可能性が高い事業。食品・飲料・日用品・医薬の出荷がある限り、ラベルは要る。顧客の分散・原料の転嫁・世界の拠点網が堀で、RFID が加わると、ラベルが「売上を追う紙」から「在庫と鮮度を知らせるデータ」に変わる。経営は規律があり、買収は小さく、還元は一貫している。堀の深さは「強いが、物のちがいが小さい素材」であり、価格を決める力は、品質が差を作る特殊品・食品接触・医療で強く、汎用品は弱い。

オーナー利益:2025 年の GAAP の純利益 6.9 億ドル(リストラ込み。正常な値は約 7.1)に対し、調整後 FCF は 7.1 億ドル。設備投資は減価償却並みで、成長に要る元手が小さい(運転資本と小さな買収だけ)ので、利益の大半が株主のものになる。ただし株式報酬 0.3 億ドルは毎年の費用として引いた数字で見ている。

安全域:今の時価総額(約 130〜137 億ドル)は正常な純利益の約 19〜20 倍、純負債を含む企業価値は EBITDA の約 11 倍。中立の 10 年後は純利益 13.0 億ドルに式の倍率(約 19 倍)を掛けた時価総額 約 251 億ドルで、確信は中程度。借金で自己資本を絞った会社なので、見かけの ROE に引かれた高い倍率を信用しすぎない。

何で稼ぐ会社か

エイブリィは 50 か国超・200 超の工場と物流拠点でラベル素材を作り、顧客は印刷・加工業者(コンバーター)と衣料・小売・食品の大手。顧客は分散していて売上の 10% を超える相手はない。売上の 69% が米国外、約 40% が新興国。原料は紙・フィルム・樹脂・特殊化学品で、値上がり分は価格改定で転嫁する。

この分析は事業を 4 つに分けて数量 × 価格で積む。①ラベル・グラフィックス・反射素材(売上 約 47.5 億ドル。推定):食品・飲料・日用品・物流・ラベル、車のラッピング用フィルムなど。数量は世界のラベル素材の出荷面積(約 500 億㎡と推定)× シェア(約 14%、推定)、価格は 1 ㎡あたり約 0.68 ドル。②性能素材(約 8.4 億ドル。推定):両面テープなどのテープと、2025 年 10 月に約 3.9 億ドルで買った米国のフローリング接着剤 Taylor Adhesives(年売上 約 1.1 億ドル)。③RFID・インテリジェント・ラベル(約 9 億ドル。会社は 2025 年に 9 億ドル超と説明):衣料の在庫管理用タグが中心で、素材部門のインレイとソリューションのタグ・識別に分かれる。数量は世界の UHF RFID の出荷(2025 年に約 483 億枚。調査会社 IDTechEx)× シェア(約 12%、推定)。④小売ブランド・店頭ラベル・医療ほか(約 23.6 億ドル。推定):衣料のブランド表示(Embelex)、棚ラベルの Vestcom(2023 年に約 14.5 億ドルで買収)、医療・産業向け。

2025 年のセグメント調整後営業利益は素材 9.2 億ドル(率 15.1%)、ソリューション 2.9 億ドル(10.4%)、本社費ほか約 −0.85 億ドル。2026 年上期は素材が売上 34.5 億ドル(+13.7%、率 15.6%)、ソリューションが 13.2 億ドル(−1.7%、10.3%)。稼ぎ方の核は、(1) 物価に合わせた価格改定と原料の転嫁、(2) 高付加価値の品(特殊・食品・医療・RFID)の比率を 2025 年の約 45% から 2030 年に約半分へ上げる計画、(3) 年 0.6 億ドル超のリストラ効果と工場の最適化。

優良さと弱いところ

堀は 3 つ。①規模と品揃え:世界中の顧客の拠点の近くで同じ品質の原反を供給でき、紙・フィルム・接着剤・剥離紙の材料設計に強い。小さな競合には、食品接触・耐熱・医療の認証と世界同時納入が難しい。②顧客の分散:売上の 10% を超える顧客がなく、価格交渉で一社に押されにくい。③RFID と材料科学の組み合わせ:ラベルの素材技術と RFID のアンテナ設計・チップ搭載を同じ会社が持つ。

競合と比べると、素材部門の調整後営業利益率 15.1%(2026 年第 2 四半期は 15.8%)は、CCL インダストリーズ(CCL Industries)のラベル部門(第 2 四半期 16.9%。ただし完成ラベルの加工業で定義が違う)に並び、UPM ラフラタック(UPM Raflatac。ラベル素材の同業)の約 10% を大きく上回る。これは単なる値段の差でなく、価格を決める力と製品ミックスの差。同業にはほかにフェドリゴーニ(Fedrigoni)・リンテック・フレクスコン、RFID ではチェックポイント(Checkpoint。CCL 傘下)・SML・アリゾン(Arizon)・タジオス(Tageos)がいる。

弱い点は、(1) 自己資本が小さく ROE が 30% 超と見かけ上高い(毎年の自社株買いと借金。純負債は EBITDA の 2.3〜2.5 倍)、(2) 素材の利益の一部は顧客の先行買いで一時的に膨らんでいる、(3) RFID は長期の目標(年 15% 超)に対し 2026 年第 1 四半期は低い 1 桁の減と、期待に実績が追いついていない、(4) ソリューションは 2 年ほど売上が横ばいで、Vestcom は低い 1 桁減。資本配分は規律があるが、買収の価格が高い時もあった。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

粘着ラベル素材の市場は、食品・飲料・日用品・ヘルスケア・物流の出荷に連動し、景気の影響は小さい(2009 年の同社の営業利益率の底は旧事務用品を含み 5.3% だが、2023 年の在庫調整局面でも調整後の率は 11% 台を保った)。世界のラベル(完成品)の市場は年 4〜5% の名目成長と調査会社は見る(規模は 720〜820 億ドルとの推定が多いが、45〜103 億ドルまでばらつく)。面積では年 1〜3% の伸びが妥当で、この分析は面積の市場を年 2% の中立に置いた。

2026 年は特殊な年。第 2 四半期に素材の数量が高い 1 桁(欧州は中位 10%台)と大きく伸びたが、中身の約半分は顧客が値上げ前に買いだめした先行買いで、第 3 四半期に反動で戻る。UPM のラベル素材も欧州・アジア太平洋の需要が前年比 +14%・北米が約 +1% と地域差が大きかった。原料インフレは第 2 四半期に前年比で中位の 1 桁、下期は高い 1 桁で、会社は第 3 四半期に低い 1 桁の値上げを計画している。

RFID は構造的に伸びる市場。IDTechEx は UHF RFID タグの販売を 2025 年の約 483 億枚から 2030 年に約 890 億枚(年 約 13%)と見る(業界団体 RAIN アライアンスのチップ出荷は 2025 年に半導体の在庫調整と関税後の小売の在庫減で前年比減とされる)。アパレルは普及が進み、次の拡大は食品(ウォルマートが生鮮・ベーカリー・総菜で採用を始め、2026 年下期に展開を開始、他の食品は 2027 年以降)と物流・医療・耐久財。一方、中国の大手インレイ業者が安いタグで値下げを仕掛け、チップの単価も下がる。数量は増えるが 1 枚あたりの価格は物価(年 3.5%)に届かず、この分析では RFID の価格を 10 年で 0.95 倍(名目でほぼ横ばい)に置いた。

規制では、欧州の包装・包装廃棄物規則(PPWR)が剥離紙・ラベル素材のリサイクルを求め、同社が持つ薄膜化・リサイクル対応の技術には追い風。逆に使い捨てのプラスチック規制はフィルム系ラベルの数量を削る。

資本政策と M&A

還元は配当(2025 年 2.9 億ドル、増配を続けている)と自社株買い(5.7 億ドル)が柱で、合計は FCF 7.1 億ドルとほぼ同じ。2026 年上期は買い戻し 2.0 億ドル・配当 1.5 億ドルで、年の FCF は調整後純利益の約 100% を見込む。株数は 2025 年に約 3% 減り、台帳の株数(7,830 万株)より 10-K の値(2026 年 1 月末 7,688 万株)が約 2% 少ない。

買収は大型より小型が中心。2023 年に Vestcom(約 14.5 億ドル)、2025 年 10 月に Taylor Adhesives(約 3.9 億ドル、年売上 約 1.1 億ドル)を買った。会社は今後 5 年に約 80 億ドルの投資余力(買収・自社株買いを含む)があると述べるが、将来の買収は成立していないので、この分析は売上に入れず、買収に回る金も還元と同じ価値で数えた(買収の上乗せ収益は入れない)。

財務は純負債 34〜37 億ドル(リースの扱いで差がある)、EBITDA の 2.3〜2.5 倍。借金の借り換えで利払いは 2025 年の 1.35 億ドルから 3 年後に約 2.0 億ドル、10 年後に約 3.6 億ドル(中立)へ増える(新規の借入金利を 10 年国債 5% + 0.75% の約 5.75% と置いた)。TOB などの再編の可能性は低い(時価総額 約 130 億ドル、独占の観点でも同業との統合は難しい)。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

ラベルは景気に強く、価格は物価を転嫁できる。2026 年第 2 四半期の素材は数量・ミックスが高い 1 桁・価格が低い 1 桁で、先行買いを除いても中位の 1 桁と市場より速い。素材の営業利益率 15.8% は UPM ラフラタック(約 10%)より 5 ポイント以上高く、ミックス改善(高付加価値を 2030 年に約半分)とリストラ効果 0.6 億ドル超で、17% 台へ上がる余地がある。

RFID は伸びの始まり。市場は 2025 年の約 483 億枚から 2030 年に約 890 億枚へ年 約 13%。アパレルで確立した基盤(アパレル・一般小売は第 2 四半期も約 10% 増)に、ウォルマートの食品展開(2026 年下期)と米大手食料品店の採用が続き、食品・物流・医療へ広がる。同社は長期で年 15% 超を掲げ、2025 年に 9 億ドルを超えた規模からなら 10 年で 3 倍以上になりうる。

資本配分も追い風:FCF は純利益並みで、毎年 3% 前後の株数減が 1 株利益を押し上げる。物価(3.5%)が続く世界で、原料を転嫁できる素材会社は名目の売上と利益が自動で伸び、設備の更新費の増加は小さい。借金の借り換えでの利払い増(10 年で約 +2 億ドル)を、増益が吸収する。

慎重な見方

2026 年の好調の約半分は先行買いで、第 3 四半期に反動で戻り、前期比で純利益が約 0.4 億ドル減る逆風になると会社自身が説明している。原料は下期に高い 1 桁の値上がりで、値上げが 1 回遅れるだけで利益率は 1 ポイント以上削られる。インテリジェント・ラベルは長期の目標(年 15% 超)に対し、2026 年第 1 四半期は低い 1 桁の減、第 2 四半期も低い 1 桁増にとどまり、物流は 2 桁の減。ソリューション部門は 2 年ほど売上が横ばいで、Vestcom は減少している。

RFID の価格は下がる。中国の大手インレイ業者(アリゾンなど)が安いタグで取りに来て、チップの値段も下がり、数量が増えても金額の伸びは鈍い。食品は技術的に難しい(たんぱく質)うえ、鮮度の測り方で標準が決まるまでに時間がかかる。ラベル素材では、フェドリゴーニ・リンテック・UPM が品質で追いつき、顧客の加工業者の再編で価格交渉が厳しくなる。

財務面でも、ROE が 30% 超なのは自己資本が自社株買いで縮んだ見かけの高さで、ROIC は約 14%。式の倍率は k − g が 3.7% と小さく、来年の利益に約 23 倍と高めに出る。借金(EBITDA の 2.4 倍)が借り換えで高金利に替わると、純利益が減る。2008 年は株価が山から谷で −68%(過去の最小 PER は 12 倍)だった。

どちらに重みを置いたか

素材の堀と物価転嫁の強さ、RFID の市場の伸びは強気の見方に分がある。一方、2026 年の好調が先行買いで膨らみ反動が出る点、RFID の実績が目標に届かない点、式の倍率が借金で膨らんだ ROE に引かれて高めに出る点は慎重な見方が強い。確率は 10 年で楽観側 27%・悲観側 35%と、悲観側を少し厚くした(同じ領域のボール(悲観側 36%)、アムコア(悲観側 40%)よりは薄く、堀と景気耐性は PKG(悲観側 32%)に近い)。式の倍率で割り引いた価値の結果は、総合の差のとおり。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 303.72 ドル238 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 116.83 ドル91 億ドル)。 今の値に割り戻すと 228.74 ドル179 億ドル、今との差 +27.8%、 期待の年率 +8.9%(資本コスト 7.5%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 7% 576.25 ドル451 億ドル 164.37 ドル129 億ドル +313.7% +15.3% 51.84 ドル41 億ドル
やや楽観 20% 433.84 ドル340 億ドル 140.23 ドル110 億ドル +220.6% +12.4% 114.81 ドル90 億ドル
中立 38% 320.31 ドル251 億ドル 122.73 ドル96 億ドル +147.5% +9.5% 168.36 ドル132 億ドル
やや悲観 24% 202.30 ドル158 億ドル 102.55 ドル80 億ドル +70.3% +5.5% 73.16 ドル57 億ドル
悲観 11% 57.73 ドル45 億ドル 54.79 ドル43 億ドル −37.2% −4.5% 12.38 ドル10 億ドル
加重平均100% 303.72 ドル238 億ドル116.83 ドル91 億ドル +134.9% +8.9% 420.55 ドル329 億ドル

今の株価時価総額 179.04 ドル140 億ドル(2026-10-21)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 7% 楽観:RFID が食品・物流へ広がり、ミックス改善で素材も 19% に上がる 利益 19 億ドル · PER 24.3 倍 · 株価時価総額 576.25 ドル451 億ドル

素材のラベル市場は年 +2.6%(食品・医療・ヘルスケアの比率が上がる)、シェアは品質と食品・医療の認証で 14.8% へ上がり、価格は物価 1.41 倍に 3% 上乗せの 1.45 倍、営業利益率は 19.0%(今の 16.0% から上がる。競合の UPM ラフラタックの約 10% との差が広がる)。RFID は市場が年 12%(食品・物流・医療・耐久財へ広がり、2030 年の約 890 億枚を超える)で 2035 年に約 1,500 億枚、シェアは 13.5% へ上がり、1 枚あたりの価格は高付加価値品で 1.10 倍、利益率 18%。2035 年、売上 189 億ドル(2025 年の約 2.1 倍)、営業利益 30.1 億ドル、純利益 18.6 億ドル(正常な 2025 年は 7.1 億ドル)。純負債は EBITDA の約 2.3 倍で、10 年の還元は正味 129 億ドル。

  • ラベル・グラフィックス・反射素材:数量 646(世界のラベル素材・グラフィックス素材の出荷面積(億㎡。推定)× シェア)× 価格 14.6%(エイブリィのシェア × 1 ㎡あたりの価格(ドル。原料の紙・フィルム・樹脂の転嫁を含む))→ 売上 94 億ドル・営業利益 18 億ドル。市場 646 億㎡ × シェア 14.8% × 1 ㎡ あたり価格 1.45 倍(営業利益率 19.0%)
  • 性能素材(テープ・接着剤):数量 348(関連する接着剤・テープの市場(億ドル。推定)× シェア)× 価格 4.9%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 17 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場 348 億ドル × シェア 3.41% × 価格 1.45 倍(営業利益率 13.5%)
  • RFID・インテリジェント・ラベル:数量 1,500(世界の UHF RFID タグの販売(億枚)× シェア)× 価格 2.3%(エイブリィのシェア × 1 枚あたりの価格(ドル。インレイと完成タグの混合))→ 売上 35 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 1500 億枚 × シェア 13.5% × 1 枚 あたり価格 1.10 倍(営業利益率 18.0%)
  • 小売ブランド・店頭ラベル・医療ほか:数量 975(関連する市場の合計(億ドル。推定)× シェア)× 価格 4.4%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 43 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 975 億ドル × シェア 3.05% × 価格 1.45 倍(営業利益率 12.5%)

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 78.6%(帳簿の ROE 99% は自社株買いで 40% を超えるので、ROIC 41.5%=税引き後営業利益 ÷(自己資本 + 純負債 37)から出した値)、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 43.1%、g 4.0%(市場の数量(実質で年 +1〜2%)× シェア × 価格(物価並み。RFID は下がる)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 25.9 倍(来年の利益に対して)。堀は普通で景気の振れもあるので、上限の 9 割(23.3 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 24.3 倍。時価総額 = 純利益 19 × 24.3 倍 = 451 億ドル。

確率:10 年にわたり RFID が会社の目標(年 15% 超)に近く伸び、素材の利益率も 19% に上がる展開。実績が目標に届いていない現状と、競合の値下げを考え 7% に置いた。

やや楽観 20% やや楽観:食品の RFID が 2027 年以降に立ち上がり、素材の利益率が 18% 台へ 利益 15 億ドル · PER 22.2 倍 · 株価時価総額 433.84 ドル340 億ドル

素材のラベル市場は年 +2.2%、シェアは 14.3% へ小さく上がり、価格は物価 1.41 倍に少し上乗せの 1.43 倍、営業利益率 18.2%。RFID は市場が年 10.5% で伸び、食品の展開が 2027 年以降に効いてシェアを 12.5% に保ち、1 枚の価格は横ばい(1.00 倍)、利益率 16.5%。ソリューションは Vestcom が持ち直し 11.8%。2035 年、売上 167 億ドル(2025 年の約 1.9 倍)、営業利益 24.8 億ドル、純利益 15.3 億ドル(正常な 2025 年は 7.1 億ドル)。純負債は EBITDA の約 2.3 倍で、10 年の還元は正味 110 億ドル。

  • ラベル・グラフィックス・反射素材:数量 622(世界のラベル素材・グラフィックス素材の出荷面積(億㎡。推定)× シェア)× 価格 13.9%(エイブリィのシェア × 1 ㎡あたりの価格(ドル。原料の紙・フィルム・樹脂の転嫁を含む))→ 売上 86 億ドル・営業利益 16 億ドル。市場 622 億㎡ × シェア 14.3% × 1 ㎡ あたり価格 1.43 倍(営業利益率 18.2%)
  • 性能素材(テープ・接着剤):数量 335(関連する接着剤・テープの市場(億ドル。推定)× シェア)× 価格 4.8%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 16 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場 335 億ドル × シェア 3.34% × 価格 1.42 倍(営業利益率 12.8%)
  • RFID・インテリジェント・ラベル:数量 1,311(世界の UHF RFID タグの販売(億枚)× シェア)× 価格 1.9%(エイブリィのシェア × 1 枚あたりの価格(ドル。インレイと完成タグの混合))→ 売上 25 億ドル・営業利益 4 億ドル。市場 1311 億枚 × シェア 12.5% × 1 枚 あたり価格 1.00 倍(営業利益率 16.5%)
  • 小売ブランド・店頭ラベル・医療ほか:数量 947(関連する市場の合計(億ドル。推定)× シェア)× 価格 4.2%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 39 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 947 億ドル × シェア 2.95% × 価格 1.41 倍(営業利益率 11.8%)

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 58.7%(帳簿の ROE 65% は自社株買いで 40% を超えるので、ROIC 31.6%=税引き後営業利益 ÷(自己資本 + 純負債 37)から出した値)、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 33.1%、g 4.0%(市場の数量(実質で年 +1〜2%)× シェア × 価格(物価並み。RFID は下がる)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 25.1 倍(来年の利益に対して)。堀は普通で景気の振れもあるので、上限の 8.5 割(21.4 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 22.2 倍。時価総額 = 純利益 15 × 22.2 倍 = 340 億ドル。

確率:食品の RFID が 2027 年以降に立ち上がり、素材も高付加価値品の比率が上がる展開。

中立 38% 中立:数量は市場並み、価格は物価並み、RFID は伸びるが価格が下がる 利益 13 億ドル · PER 19.3 倍 · 株価時価総額 320.31 ドル251 億ドル

ラベル素材の市場は年 +1.8%(食品・日用品・ヘルスケアの伸びと、薄膜化・リサイクルによる面積の減少の差し引き)、シェアは 14.0% を維持、価格は物価並みの 1.41 倍(原料を転嫁)、営業利益率は 17.3%(2025 年の素材 15.1% から、リストラ効果と高付加価値品の比率で上がる。競合の CCL の約 17% に並ぶ)。RFID は市場が年 9%(2035 年に約 1,140 億枚)で、中国勢の攻勢でシェアは 11.5% へ小さく下がり、1 枚の価格は物価に届かず 0.95 倍、利益率 15.5%。性能素材は Taylor Adhesives で一段高くなり年 +1.5%。2035 年、売上 151 億ドル(2025 年の約 1.7 倍)、営業利益 21.1 億ドル、純利益 13.0 億ドル(正常な 2025 年は 7.1 億ドル)。純負債は EBITDA の約 2.3 倍で、10 年の還元は正味 96 億ドル。

  • ラベル・グラフィックス・反射素材:数量 598(世界のラベル素材・グラフィックス素材の出荷面積(億㎡。推定)× シェア)× 価格 13.4%(エイブリィのシェア × 1 ㎡あたりの価格(ドル。原料の紙・フィルム・樹脂の転嫁を含む))→ 売上 80 億ドル・営業利益 14 億ドル。市場 598 億㎡ × シェア 14.0% × 1 ㎡ あたり価格 1.41 倍(営業利益率 17.3%)
  • 性能素材(テープ・接着剤):数量 325(関連する接着剤・テープの市場(億ドル。推定)× シェア)× 価格 4.6%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 15 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場 325 億ドル × シェア 3.31% × 価格 1.38 倍(営業利益率 12.2%)
  • RFID・インテリジェント・ラベル:数量 1,143(世界の UHF RFID タグの販売(億枚)× シェア)× 価格 1.7%(エイブリィのシェア × 1 枚あたりの価格(ドル。インレイと完成タグの混合))→ 売上 19 億ドル・営業利益 3 億ドル。市場 1143 億枚 × シェア 11.5% × 1 枚 あたり価格 0.95 倍(営業利益率 15.5%)
  • 小売ブランド・店頭ラベル・医療ほか:数量 901(関連する市場の合計(億ドル。推定)× シェア)× 価格 4.1%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 37 億ドル・営業利益 4 億ドル。市場 901 億ドル × シェア 2.95% × 価格 1.38 倍(営業利益率 11.3%)

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 46.6%(帳簿の ROE 49% は自社株買いで 40% を超えるので、ROIC 25.5%=税引き後営業利益 ÷(自己資本 + 純負債 37)から出した値)、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 27.0%、g 3.8%(市場の数量(実質で年 +1〜2%)× シェア × 価格(物価並み。RFID は下がる)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 23.2 倍(来年の利益に対して)。堀は普通で景気の振れもあるので、上限の 8 割(18.6 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 19.3 倍。時価総額 = 純利益 13 × 19.3 倍 = 251 億ドル。

確率:議論の落としどころで最大。数量は市場並み、価格は物価並み(RFID は下がる)、利益率は小幅に改善。競合(CCL・UPM)との差はおおむね今のまま。

やや悲観 24% やや悲観:原料の転嫁が遅れ、RFID でシェアを落とし、利益率が戻らない 利益 10 億ドル · PER 16.3 倍 · 株価時価総額 202.30 ドル158 億ドル

ラベル素材の市場は年 +1.2%、シェアは UPM ラフラタック・フェドリゴーニ・リンテックの追い上げで 13.5% へ下がり、価格は物価に届かず 1.38 倍、営業利益率は 15.8%(原料高の転嫁の遅れ)。RFID は市場が年 7% に鈍り、中国勢の価格攻勢でシェア 10.5%、1 枚の価格 0.88 倍、利益率 13.5%。ソリューションは Vestcom と Embelex の伸びが鈍り 10.2%。2035 年、売上 130 億ドル(2025 年の約 1.5 倍)、営業利益 16.0 億ドル、純利益 9.7 億ドル(正常な 2025 年は 7.1 億ドル)。純負債は EBITDA の約 2.5 倍で、10 年の還元は正味 80 億ドル。

  • ラベル・グラフィックス・反射素材:数量 563(世界のラベル素材・グラフィックス素材の出荷面積(億㎡。推定)× シェア)× 価格 12.6%(エイブリィのシェア × 1 ㎡あたりの価格(ドル。原料の紙・フィルム・樹脂の転嫁を含む))→ 売上 71 億ドル・営業利益 11 億ドル。市場 563 億㎡ × シェア 13.5% × 1 ㎡ あたり価格 1.38 倍(営業利益率 15.8%)
  • 性能素材(テープ・接着剤):数量 309(関連する接着剤・テープの市場(億ドル。推定)× シェア)× 価格 4.3%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 13 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場 309 億ドル × シェア 3.21% × 価格 1.34 倍(営業利益率 11.2%)
  • RFID・インテリジェント・ラベル:数量 950(世界の UHF RFID タグの販売(億枚)× シェア)× 価格 1.4%(エイブリィのシェア × 1 枚あたりの価格(ドル。インレイと完成タグの混合))→ 売上 14 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場 950 億枚 × シェア 10.5% × 1 枚 あたり価格 0.88 倍(営業利益率 13.5%)
  • 小売ブランド・店頭ラベル・医療ほか:数量 841(関連する市場の合計(億ドル。推定)× シェア)× 価格 3.8%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 32 億ドル・営業利益 3 億ドル。市場 841 億ドル × シェア 2.85% × 価格 1.34 倍(営業利益率 10.2%)

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 36.6%、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 22.1%、g 3.5%(市場の数量(実質で年 +1〜2%)× シェア × 価格(物価並み。RFID は下がる)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 21.0 倍(来年の利益に対して)。競合の価格攻勢と RFID の値崩れで優良でなくなる分、上限の 7.5 割(15.8 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 16.3 倍。時価総額 = 純利益 10 × 16.3 倍 = 158 億ドル。

確率:原料転嫁の遅れ・RFID の価格下落・ソリューションの低迷が続く展開。借金で自己資本を絞った会社で、慎重な見方の言い分も強いので 24% に厚く置いた。

悲観 11% 悲観:競合の価格攻勢と RFID の値下がりで、優位が崩れる 利益 4 億ドル · PER 10.8 倍 · 株価時価総額 57.73 ドル45 億ドル

ラベル素材の市場は年 +0.5%(薄膜化・リサイクル・使い捨てのプラスチック規制で面積が増えない)、シェアは価格攻勢で 12.5% へ下がり、価格は物価に届かず 1.27 倍、営業利益率は 11.0%(2023 年の在庫調整局面の調整後 11% 台まで)。RFID は市場が年 5% に鈍り、シェア 9.0%、1 枚の価格は 0.72 倍に崩れ、利益率 8%。ソリューションは 7%。2035 年、売上 100 億ドル(2025 年の約 1.1 倍)、営業利益 7.4 億ドル、純利益 4.2 億ドル(正常な 2025 年は 7.1 億ドル)。純負債は EBITDA の約 2.8 倍で、10 年の還元は正味 43 億ドル。もう優良とは言えず、買収の価値も減損の危険にさらされる。

  • ラベル・グラフィックス・反射素材:数量 526(世界のラベル素材・グラフィックス素材の出荷面積(億㎡。推定)× シェア)× 価格 10.8%(エイブリィのシェア × 1 ㎡あたりの価格(ドル。原料の紙・フィルム・樹脂の転嫁を含む))→ 売上 57 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 526 億㎡ × シェア 12.5% × 1 ㎡ あたり価格 1.27 倍(営業利益率 11.0%)
  • 性能素材(テープ・接着剤):数量 280(関連する接着剤・テープの市場(億ドル。推定)× シェア)× 価格 3.8%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 11 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場 280 億ドル × シェア 3.05% × 価格 1.25 倍(営業利益率 8.5%)
  • RFID・インテリジェント・ラベル:数量 787(世界の UHF RFID タグの販売(億枚)× シェア)× 価格 1.0%(エイブリィのシェア × 1 枚あたりの価格(ドル。インレイと完成タグの混合))→ 売上 8 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場 787 億枚 × シェア 9.0% × 1 枚 あたり価格 0.72 倍(営業利益率 8.0%)
  • 小売ブランド・店頭ラベル・医療ほか:数量 761(関連する市場の合計(億ドル。推定)× シェア)× 価格 3.3%(エイブリィのシェア × 価格指数)→ 売上 25 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場 761 億ドル × シェア 2.70% × 価格 1.22 倍(営業利益率 7.0%)

倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 12.5%、k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)、残る割合 0.50(普通の堀)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 10.0%、g 2.5%(市場の数量(実質で年 +1〜2%)× シェア × 価格(物価並み。RFID は下がる)から出した値。ROE から出していない)、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 15.0 倍(来年の利益に対して)。競合の価格攻勢と RFID の値崩れで優良でなくなる分、上限の 7 割(10.5 倍)に置き、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) で 10.8 倍。時価総額 = 純利益 4 × 10.8 倍 = 45 億ドル。

確率:10 年で優位が崩れる展開(フェドリゴーニ・リンテック・中国勢の価格攻勢、RFID の値崩れ、加工業者の再編で価格交渉が厳しくなる、薄膜化・リサイクル規制の費用)。素材は景気に強い面があり、同じ領域のアムコア(14%)より低い 11% に置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

ラベル・グラフィックス・反射素材

粘着ラベルの原反(食品・飲料・日用品・物流・ヘルスケア)、車のラッピング用などのグラフィックス、反射素材。素材部門の約 8 割。売上の約 54%。

数量世界のラベル素材・グラフィックス素材の出荷面積(億㎡。推定)× シェア価格エイブリィのシェア × 1 ㎡あたりの価格(ドル。原料の紙・フィルム・樹脂の転嫁を含む)売上営業利益
今 2025/12 500 9.5% 48 8
10 年後 中立 598 13.4% 80 14

取り方:市場は約 500 億㎡と推定(面積の統計は有料で出典なし。完成ラベルの市場が年 4〜5% 成長との調査会社の幅から逆算)。シェアは首位級の約 14%(推定。会社は首位と述べるが数字は非開示)で約 70 億㎡、売上約 47.5 億ドルから 1 ㎡あたり約 0.68 ドル。製品群別の売上は 10-K の表を読めておらず、素材 60.9 億ドルを LGR・性能素材・RFID インレイに推定で分けた。営業利益率は素材全体の調整後 15.1% に合わせ 16.0%。競合の UPM ラフラタックは約 10%、CCL のラベルは 16.9%(加工業で定義が違う)。価格は中立で物価 3 年 1.11 倍・10 年 1.41 倍が基本。

性能素材(テープ・接着剤)

両面テープなどの工業用テープ、フローリング接着剤(Taylor Adhesives を 2025 年 10 月に取得)。素材部門の約 14%。売上の約 10%。

数量関連する接着剤・テープの市場(億ドル。推定)× シェア価格エイブリィのシェア × 価格指数売上営業利益
今 2025/12 280 3.0% 8 1
10 年後 中立 325 4.6% 15 2

取り方:市場は 3M・テサ・日東電工などと分け合う性能テープと特殊接着剤のうち、同社が売る領域を約 280 億ドルと推定し、シェア約 3.0% で売上 8.43 億ドル。営業利益率は 11%(素材全体 15.1% から逆算した推定)。Taylor Adhesives は 2025 年 10 月の取得で、2025 年の売上には約 0.2 億ドル分しか入っておらず、通年(年 約 1.1 億ドル)になる分をシェアの上乗せ(×1.10)で入れた。

RFID・インテリジェント・ラベル

衣料の在庫管理用 RFID タグ・インレイ、食品・物流・医療・耐久財向けの識別。素材部門のインレイとソリューションのタグの合計。売上の約 10%。

数量世界の UHF RFID タグの販売(億枚)× シェア価格エイブリィのシェア × 1 枚あたりの価格(ドル。インレイと完成タグの混合)売上営業利益
今 2025/12 483 1.9% 9 1
10 年後 中立 1,143 1.7% 19 3

取り方:市場は IDTechEx の 2025 年約 483 億枚(2030 年約 890 億枚)。シェアは約 12%(推定。出典なし)で約 58 億枚。売上は会社の「2025 年に 9 億ドル超」に合わせ 9.0 億ドル、1 枚あたり約 0.155 ドル(インレイは数セント、完成タグは高い)。営業利益率は 13.1%(素材のインレイ 13.9%・ソリューションのタグ 12% の推定)。競合はアリゾン・タジオス(フェドリゴーニ)・SML・チェックポイント。

小売ブランド・店頭ラベル・医療ほか

衣料のブランド表示・装飾(Embelex)、食品スーパーの棚ラベル(Vestcom)、医療・産業用の接着材ほか。ソリューション部門の約 85%。売上の約 27%。

数量関連する市場の合計(億ドル。推定)× シェア価格エイブリィのシェア × 価格指数売上営業利益
今 2025/12 800 3.0% 24 2
10 年後 中立 901 4.1% 37 4

取り方:市場は複数の小さな市場の合算で、約 800 億ドルと推定、シェア約 3.0% で売上 23.62 億ドル(ソリューション 27.62 億ドルから RFID のタグ 4.0 億ドルを除いた値)。営業利益率は 10.1%(ソリューション全体 10.4% から逆算)。2026 年第 2 四半期は Embelex が低い 2 桁増、Vestcom が低い 1 桁減。

リスクと懸念

顧客の先行買いの反動と 2026 年の落ち込み

2026 年第 2 四半期の素材の伸びの約半分は、顧客が値上げ前に買いだめした先行買い(欧州・アジア中心)と会社が説明する。純利益で約 0.2 億ドル分が第 3 四半期に戻り、一部は第 4 四半期にずれ込む。通期見通し(オーガニック 3〜4%)に届かないと、期待が一気に下がる。

原料高と値上げの時間差

原料(紙・フィルム・樹脂・接着剤)は第 2 四半期に前年比で中位の 1 桁、下期は高い 1 桁の値上がり。会社は第 3 四半期に低い 1 桁の値上げを計画するが、転嫁が数か月遅れる間に営業利益率は 1 ポイント以上削られる。原料高の局面では毎回この時間差が出る。

RFID が目標に届かない・値崩れする

長期の目標は年 15% 超だが、2026 年第 1 四半期は低い 1 桁の減、第 2 四半期は低い 1 桁増、物流は 2 桁の減。中国のインレイ業者(アリゾンなど)の安いタグとチップの値下がりで、数量が増えても金額が増えない。食品(たんぱく質)は技術的に難しく、標準づくりに時間がかかる。

借金と自己資本の見かけ

純負債は EBITDA の 2.3〜2.5 倍で、借り換えで金利は平均 約 3.6% から約 5.75% へ上がる。自社株買いで自己資本が 22 億ドルまで縮み、ROE が 30% 超と見かけ上高い。景気後退で EBITDA が落ちると倍率が 3 倍台に上がり、買い戻しが止まる。

競合の価格攻勢と加工業者の再編

UPM ラフラタック・フェドリゴーニ・リンテックが品質で追いつき、顧客の加工業者の再編で価格交渉が厳しくなると、素材の利益率 15% 台の維持が難しい。RFID の競合も多く、チェックポイント(CCL 傘下)、SML、アリゾン、タジオスが相手。

買収の失敗と資本配分

Vestcom(約 14.5 億ドル)は 2026 年に低い 1 桁減で、買収の前提どおりには伸びていない。Taylor Adhesives は小さいが、5 年に約 80 億ドルの投資余力を持つと述べる会社は、大型買収に動く恐れがある。買い戻しを高い値で続けると株主の価値を削る。

規制と材料の転換

欧州の包装・包装廃棄物規則(PPWR)や剥離紙・ラベルのリサイクルの義務は、対応に費用がかかる。使い捨てのプラスチックの規制でフィルム系ラベルの数量が減る可能性もある。逆に対応が早ければ他社との差になる。

今後の分かれ目

2026 年第 3・第 4 四半期の素材の数量が、先行買いの反動を除いて前年を上回り、2027 年の見通しで素材の利益率が 16% 台に戻ったら
反動が一過性とみて、楽観・やや楽観の確率を上げる。素材の数量が市場並みの年 +2% で続けば、10 年中立の純利益 13 億ドルに近づく。
RFID(インテリジェント・ラベル)の売上が 2027 年に 2 桁の増加へ戻り、ウォルマートなどの食品の展開が数量を押し上げたら
市場の伸び(年 9〜13%)にシェアを保って乗れているとみて、RFID の市場の伸びとシェアを上へ見直す(10 年の売上が 5% 前後増える)。
原料高の転嫁が遅れ、素材の利益率が 2 四半期続けて 15% を割ったら
価格を決める力が思ったより弱いとみて、価格を物価並みから物価に届かない水準(やや悲観)へ、素材の利益率を 17% から 15% 台へ下げる。
純負債が EBITDA の 2.8 倍を超えたまま 2027 年に入ったら
買い戻しを絞らざるをえず、1 株利益の伸び(10% 前後)が崩れる。やや悲観の確率を上げる。
同業(UPM ラフラタックやフェドリゴーニ)が RFID で大型の値下げを始めたと報じられたら
RFID の 1 枚あたりの価格を 0.95 倍(中立)から 0.88 倍(やや悲観)へ下げる。シェアも 11.5% から 10.5% に下げる。
大型の買収(5 億ドル超)が発表されたら
のれんと負債が増え、買収の価値の再点検が要る。ROIC が下がる買収なら、確率をやや悲観側へ寄せる。

見ておくもの

  • 素材の数量とミックス(2026 年第 2 四半期はオーガニック +9.7%、先行買いを除くと約 +5%)と、第 3・第 4 四半期の反動の大きさ
  • 素材の調整後営業利益率(2026 年第 2 四半期 15.8%、2025 年 15.1%)とリストラ効果(2026 年は 0.6 億ドル超の見通し)
  • インテリジェント・ラベルの伸び(2026 年第 2 四半期は低い 1 桁、アパレル・一般小売は約 10%、物流は 2 桁減)と、ウォルマートの食品の展開
  • 原料のインフレ(下期は高い 1 桁)と値上げの転嫁(第 3 四半期に低い 1 桁の価格改定)
  • 純負債 / EBITDA(2026 年 6 月末 2.3 倍)と自社株買い・配当の額(2026 年上期は 3.5 億ドル)
  • UPM ラフラタック(ラベル素材の利益率 約 10%、欧州・アジア太平洋の需要 +14%)と CCL(ラベル 16.9%)の数量と利益率
  • UHF RFID の市場の出荷(2025 年に約 483 億枚の予測)と中国勢の価格

倍率と資本コストの決め方

今の時価総額(約 137 億ドル)や PER(約 20 倍)を見る前に、ラベル・グラフィックス・反射素材(市場面積 × シェア × 1 ㎡の価格)、性能素材、RFID(市場の枚数 × シェア × 1 枚の価格)、小売ブランド・店頭ラベル・医療ほかの 4 つを積み、営業利益率から営業利益・利払い・純利益を出した。倍率は k 7.5%(基本 8.0% − 0.5%)・g(市場の実質の伸び × シェア × 価格。ROE からは出していない)・ROE の式の 7〜9 割に置いた。帳簿の ROE は自社株買いで 40% を超えるので、ROIC(自己資本 + 純負債に対する税引き後営業利益)から出した ROE を式に使った。k − g が 3.5% 台と小さく式の倍率は高めに出るので、悲観側の確率を 35% と厚く置いた。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。

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やや割安 モザイクMOS リン酸・カリ・ブラジル流通の三本足。2026 年は硫黄高で赤字。価格の中立を限界費用に置き k 10% で割ると、本質価値は今の時価総額とほぼ同じ 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +10.0%) やや割安 ボール・コーポレーションBALL 世界最大級の飲料缶。物価を転嫁できる堅い事業だが、借金が重く、式どおりの倍率は高く出る 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 PPGインダストリーズPPG 工業・補修・海外建築の塗料に厚みがあり、利益は 10 年で伸び、PER 15 倍台は利益ベースの正当化 PER(10 年の中立 14.7 倍)とほぼ同じで、利益の伸びの分だけやや割安 本質価値との差 +4.1% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 CRHCRH 北米最大の骨材・舗装の会社で、利益率は過去最高圏。利益ベースの倍率で測ると PER 15 倍は適正 本質価値との差 +3.2% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 スマーフィット・ウェストロックSW 原紙の値上げと能力閉鎖で利益は回復途上。借金は重く、利益ベースの倍率で測ると今の時価総額とほぼ同じ 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 コルテバCTVA 2026 年 10 月に種子を切り離した作物保護(農薬)の専業。売上 76 億ドル、時価総額の 2 割が純現金。後発品の圧力が続く中で、計算では今の値段はほぼ適正に出る 本質価値との差 −4.8% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 アムコアAMCR ベリー統合で世界最大の包装会社になったが数量は減り続け、のれんと借金が重い。シナジーと借金返済で利益は伸びるが、価値は数量が戻るかで大きく割れる 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +6.4%) やや割高 CFインダストリーズ・ホールディングスCF 北米最大の窒素肥料メーカー。安い天然ガスで利益率が高く、中東紛争で今は山。山を外したならし利益で測っても、資本コスト 9.5% の下で今の値段はやや割高 本質価値との差 −10.9% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 インターナショナル・ペーパーIP 北米は費用削減で利益率を戻す途上、欧州は分離待ちで償却が重い。借金が重く、式どおりの倍率でも安全域は薄い 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 マーチン・マリエッタ・マテリアルズMLM 骨材と石灰を持つ 2 本柱へ。堀は本物だが、LNA 買収で純負債が EBITDA の約 4 倍に増え、式で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −14.1% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 リンデLIN 世界最大の産業ガス会社で堀は最上級。利益ベースの倍率で測ると PER 34 倍はやや割高 本質価値との差 −15.0% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 デュポン・ドゥ・ヌムールDD 分離で身軽になった DuPont は水・医療が伸び利益率が上がる途中。株式報酬と償却を費用にした GAAP で、利益ベースの倍率で測るとやや割高の側 本質価値との差 −15.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 シャーウィン・ウィリアムズSHW 塗料の最強の小売り網と価格を決める力を持つが、PER 33 倍は利益ベースの成熟後の倍率 22.6 倍より高く、中立でも安全域がない 本質価値との差 −21.5% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 ライオンデルバセル・インダストリーズLYB 北米の安いエタンに支えられた汎用化学の谷にいる大型株。欧州の赤字拠点を手放し配当も半減済み。利益ベースの倍率で測るとやや割高。利益の幅が極端に広く確信は低い 本質価値との差 −25.5% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 エコラボECL 水処理と衛生を顧客先で回す巡回サービスの堀は厚いが、PER 40 倍と買収後の借金が重く、中立でも今の値段には安全域がない 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) 割高 ヴァルカン・マテリアルズVMC 米国最大の骨材会社。地域の独占と値上げの力は本物だが、利益ベースの倍率で測ると割り引いた価値は今の時価総額の約 7 割でやや割高 本質価値との差 −31.6% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 パッケージング・コーポレーション・オブ・アメリカPKG 北米の段ボール原紙の寡占の中で、利益率が最も高く借金も軽い。商品事業の波と式どおりの倍率の高さが論点 本質価値との差 −32.4% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 エアープロダクツ・アンド・ケミカルズAPD 産業ガス世界 3 位。水素の大型案件を捨てて本業に戻る途中で、純負債は重いが、利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −33.1% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 アルベマールALB リチウムの価格は限界費用の水準を中立に置く。価格が実質で今の高値圏に居座る楽観が株価の上振れを作り、谷の年は赤字になる、振れの大きい会社 本質価値との差 −33.3% · 10 年 割高(年 +4.0%) 割高 ニューモントNEM 世界最大の金鉱山会社。金価格の平準化を置き、寿命 20 年の年金の倍率と積み上がる純現金で見ても、資本コスト 9.5% の下では今の値段は割高。価格を決められず、下は深い 本質価値との差 −34.4% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 ダウ・インクDOW 汎用化学の谷にいる大型株。コスト削減と 3.5% の物価で、利益ベースの倍率で測ると割高。利益の幅が極端に広く確信は低い 本質価値との差 −37.7% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランスIFF 食品素材を売って香料・風味・酵素の 3 事業に絞る途中。利益率の改善を織り込んでも割り引いた価値は今の時価総額の約 6 割で、割高 本質価値との差 −40.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 スチール・ダイナミクスSTLD 電炉で米国第 2 位級の鋼材メーカー。今は関税と値上がりの山で純利益が 2 倍超、アルミ新工場の成否も加わるが、ならした利益で測ると割高 本質価値との差 −50.6% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 ニューコアNUE 電炉で米国最大の鋼材メーカー。今の純利益は景気と関税の追い風で山の近くにあり、ならした利益で測ると割高 本質価値との差 −50.9% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 フリーポート・マクモランFCX 世界最大級の上場銅会社。銅価格を実質の中位に戻すと、資本コスト 9.5% の式どおりの倍率では今の時価総額は先を行き過ぎている。グラスバーグ復旧と銅高が全部続く楽観だけが今の値段に届く 本質価値との差 −58.9% · 10 年 割高(年 −1.3%)

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読んだ資料

  1. Avery Dennison 2025 通期決算(8-K 2026-02-04)
  2. Avery Dennison 2026 年第 2 四半期決算(8-K 2026-07-30)
  3. Avery Dennison 10-K 2025(セグメント・競合)
  4. Motley Fool:Avery Dennison 2026 年第 2 四半期の決算説明(議事録)
  5. TradingView:Avery Dennison の高付加価値カテゴリーと投資余力
  6. CCL Industries 2026 年第 2 四半期決算
  7. UPM 2026 年第 2 四半期(ラフラタック)
  8. IDTechEx:RFID 2026-2036(UHF タグ 483 億枚→890 億枚)
  9. Floor Daily:Taylor Adhesives の買収

分析日 2026-10-16