結論
レナサイエンスは、PAI-1阻害薬RS5614を軸に抗がん剤を開発し、透析・糖尿病向け医療AIと極細内視鏡も手掛ける大学発の創薬企業である。筆者の結論は「割高」だ。治験の進展は確かだが、まだ上市した医薬品がなく、10年後に株主へ帰属する利益と現在の時価総額136億円には大きな隔たりがある。
慢性骨髄性白血病では2026年9月に第Ⅲ相の57人への投与を完了し、悪性黒色腫でも同年10月に124人の症例登録を終えた。これは基礎研究だけの企業とは違う前進である。しかし、募集や投与の終了は有効性の証明でも承認でもない。悪性黒色腫の試験は最長3年の観察があり、事業化はなお先になる。
現在の事業収益の主力はニプロと東レ・メディカルからの医療AI開発対価である。医薬品ロイヤリティはまだゼロで、数十億円の現金も赤字と臨床試験に使われる。2025年から2026年の増資で財務は延命したが、既存株主の持分は薄まった。成功時の大きな上振れと、成功しない場合の現金消耗を別々に考える必要がある。
本評価では、希少がんの国内導出が一部成立する中立シナリオでも2036年の企業価値は約24億円となる。上位の筋書きには海外承認を含む成長を認めたが、確率加重して資本コストで現在に戻した価値は約22億円で、現時点の時価総額を8割以上下回る。これは研究の価値を否定する判断ではなく、承認前に払う価格を厳しく見る結論である。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主にとって、新薬候補の科学的な魅力と株式の投資価値は別の問いである。RS5614に臨床上の優位性があれば、低分子経口薬として長い期間、多くの患者へ届けることができる。研究機関の力を借りて比較的少人数で複数の治験を進める経営は、巨大な自前研究所を抱えるより資本効率が高くなる可能性を持つ。その仕組み自体には残したい価値がある。
しかし、オーナー利益、すなわち事業を維持する支出を差し引いて株主が自由に使える利益は、今はマイナスである。承認前の研究費を必要経費として払い続けるのに、契約一時金は偶発的で、ロイヤリティはない。医薬品の事業寿命は特許と承認に制約され、使い道が読めない余剰現金を企業価値に丸ごと足すこともできない。新たに投じる研究費の利回りが資本コストを超えたと判定する材料は、まだ完成していない。
成功すれば1つの製品が大きな利益を生むという非対称性は認める。それでも会社全体の将来を一つの化合物と規制判断に強く依存させる以上、買付価格には厚い安全域が必要だ。中立の2036年には小規模ながら黒字化を想定したが、既存株主の取り分を見れば、今の市場評価の大部分は複数適応の承認、導出、普及が連続する期待に支えられている。筆者は研究者としての実績を尊重する一方、その期待を確定利益と同じ値では買わない。
何で稼ぐ会社か
収入は完成薬の直接販売ではなく、開発権を導出した際の契約一時金、治験などの進捗に連動するマイルストーン、承認後のロイヤリティ、受託研究費から生まれる。公表上は医薬品・医療機器などの開発・販売を一つの事業セグメントとしているが、投資家にとって収益の性質が違うため、創薬、医療AI、極細内視鏡に分けて理解するのが妥当だ。
創薬の中心にあるRS5614は経口投与できるPAI-1阻害薬である。慢性骨髄性白血病にはチロシンキナーゼ阻害薬との併用、悪性黒色腫にはニボルマブとの併用を試す。皮膚血管肉腫でも2026年9月に希少疾病用医薬品指定を受け、非小細胞肺がんと膵臓がんでも研究を続ける。脱毛症向けのRS5441は米Eirion社に導出しており、別の製品として先方の開発成果を待つ。
医療AIはニプロの透析除水量予測、東レ・メディカルの透析装置搭載AI、チェストの呼吸機能検査診断支援が主要な提携先である。糖尿病のインスリン投与量推定や嚥下機能診断も開発する。2026年3月期の収益0.68554億円の内訳は契約金・マイルストーン0.60億円、受託研究0.08554億円、ロイヤリティゼロであり、医療AIが売上の約88%を占めた。
極細内視鏡PD VIEWは腹膜透析の既存カテーテルから腹腔内を観察する製品で、ファイバースコープ部分は承認済みである。ただし、ガイドカテーテルとの一体利用に向けた手続きと普及はこれからで、ハイレックスメディカルへのライセンスを直ちに大きな定常収入と見なせない。会社は東北大学・広島大学などとの研究ネットワークを利用し、少人数で多数の医師主導治験を動かす。
優良さと弱いところ
最も評価できる強みは、医療現場から治験課題を発見し、大学との共同研究で臨床データを積み上げる開発網である。2026年3月期までの医師主導治験などの累計は31件に達した。二つの第Ⅲ相に進んだことや希少疾病用医薬品指定は、単なる着想より一段高い参入障壁になる。2023年に開示したPAI-1阻害薬の用途・用法特許も、一定期間の権利保護に資する。
ただし、それは医薬品の承認と値上げを通す力とは違う。既存の白血病治療薬や免疫チェックポイント抗体には巨大な先行企業があり、RS5614は併用薬として有効性を示して初めて採用される。PAI-1という同一作用機序に直接競合する承認薬がないとしても、患者を奪い合う治療選択肢がないわけではない。特許、希少疾病指定、研究者ネットワークのどれも、まだ長期の営業超過利益として実証されてはいない。
財務は借金の少なさだけを見れば強い。2026年3月期末には現金約34億円を持ち、同年6月末にも現預金約32億円がある。しかし、この厚さは利益の蓄積ではなく株式発行に大きく支えられている。翌2期も5億円規模の純損失が予想されるため、手元資金は将来の研究費と規制手続きの準備金であり、全額を余剰資産と数えることはできない。
増分資本利益率も現段階では検証不能だ。研究費が次の新薬の承認につながれば高くなるが、失敗すれば投じた金額を回収できない。社内人員が少ない一方、中心となる研究者・経営者への依存が強く、開発候補の多くが同一化合物に依存する。したがって、将来の独占的な堀を今から強いものとして扱うことは避ける。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
がん治療薬の需要は高齢化と治療法の進歩を背景に拡大しうるが、この会社が直面する市場は単純な医薬品市場全体ではない。会社資料にある国内の潜在市場は慢性骨髄性白血病890億円、悪性黒色腫150億円、非小細胞肺がん4,900億円である。これらは候補患者数に類似薬の想定薬価と服薬日数を掛けた理論値であり、承認確率、患者への浸透率、販売提携先への取り分を差し引いていない。投資家がそのまま自社売上と考えるのは危険だ。
慢性骨髄性白血病ではイマチニブなどのTKI、悪性黒色腫では小野薬品工業・ブリストル・マイヤーズ スクイブのニボルマブをはじめとする抗PD-1薬が治療の基盤を占める。RS5614はこれらに上乗せされる候補で、既存薬を全面的に置き換える想定ではない。2026年時点のPAI-1系の承認薬シェアはゼロである。第Ⅲ相で真の患者利益が示されても、薬価、併用時の費用対効果、医師への浸透、海外追加治験で販売数量は大きく変わる。
医療AIの国内潜在市場について会社は透析支援26億円、糖尿病治療支援42億円、嚥下診断41億円を示す。透析支援の26億円は4,400施設に月額5万円を仮定した数字で、現在の売上契約金とは異なる。機器メーカーのニプロ、東レ・メディカルや他の透析装置・電子カルテ企業には内製化する余地があり、臨床性能と薬事の承認が普及を左右する。医療AIの価格は一般の物価ほど伸びないと考える。
腹膜透析用内視鏡の国内潜在市場は約1万人の対象患者と1回16.3万円の類似医療行為をもとに約16億円とされる。ハイレックスメディカルが販売する価格の全額ではなく、その一部が同社のロイヤリティとなる。医薬品は大手への導出が成立すれば資本負担を抑えられる反面、相手の開発優先順位や契約条件に収益が左右される。世界の製薬市場が伸びても、同社の受取額が比例して伸びる構造ではない。
資本政策と M&A
資本配分の現実は、配当より研究開発の継続である。2026年3月期の研究開発費は約2億円、営業損失は約3.6億円で、会社は翌期も営業損失約5.9億円を見込む。事業計画及び成長可能性に関する資料には複数の治験予定や既存KPIがあるが、中期の売上高、営業利益、ROEの到達目標や、配当性向・DOE・自社株買い金額の数値の約束はない。株主還元も無配が続く。
2025年11月から2026年3月までに米国系投資家向け第三者割当で計1,065,200株を新規発行し、約18.9億円を調達した。この発行株式は現在の株数に含まれるので二度希薄化させない。別に692,300株分の新株予約権があり、当初公表の行使価格は現時点の株価を上回る。海外事業と治験が成功し価値が上がる場合だけ、これらの予約権の行使と払込金を楽観シナリオに反映した。
手元の現金は、第Ⅲ相試験、肺がん・膵臓がん試験、原薬・製剤の準備などに配分される予定だ。開発が進んでも導出契約が遅れれば新たな増資が必要になり、治験の成功と既存株主の成功が同じとは限らない。ハイレックスメディカルやEirion社との提携は販売・開発費の外部化という点で合理的だが、Baxterとの内視鏡ライセンスを解消して提携先を変更した過去もあり、出口契約は固定的ではない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
二つの第Ⅲ相試験に進んだことは、未上場の初期研究企業にはない明確な進捗である。慢性骨髄性白血病の試験では57人への投与を終え、悪性黒色腫も124人の登録を完了した。既存の治療薬との併用で臨床上の追加効果が確認されれば、標準治療の一部に組み込まれる余地がある。希少疾病用医薬品指定は薬事相談、助成、承認後の保護期間で支えとなる。
会社はRS5614を複数の疾患に展開しており、同じ化合物の安全性データや製剤知見を再利用できる。国内でまず希少がんの承認を得て提携実績を作り、海外大手への導出と肺がん・膵臓がんへの適応拡大につなげれば、臨床開発の実績が次の契約を呼ぶ可能性がある。脱毛症薬RS5441のEirion社への導出も別の収入源になる。
医療AIは収入がすでに立っており、ニプロや東レ・メディカルという現場の販路を持つ相手と組める。透析装置に組み込まれた安全性支援機能は、一般的な業務画面より置き換えが難しい。極細内視鏡も承認済み部分があり、機器メーカーの製造販売力を使える。増資によって当面の試験費用を確保できたため、臨床結果を待つ時間も得られた。複数の大型案件が承認に至るなら、いまの事業収益とは全く異なる収益体質になる。
慎重な見方
二つの第Ⅲ相試験が進んでも、主要評価項目を満たすとは限らない。悪性黒色腫では患者登録後も最長3年間の追跡があり、データ解析、申請、承認、販売準備が続く。第Ⅱ相の小規模な治験で示された反応が、大規模な比較試験で有意な延命効果になる保証はない。慢性骨髄性白血病も対象者が限られ、上市できてもすべての患者に使われるものではない。
競合するのは同じPAI-1阻害薬だけではない。患者と保険財源を巡って、大手が販売する既存のTKIや抗がん免疫療法と効果、費用、診療慣行を比べられる。米国での大きな潜在市場を収益化するには、現地規制を満たす追加試験と資本力のある提携先が必要だ。複数のパイプラインが同じ化合物に乗っているため、一つの作用機序の問題が多くの計画を同時に傷つける。
2026年3月期の医薬品ロイヤリティはゼロで、翌期以降も赤字の見通しだ。利益の蓄積ではなく発行株式で現金を得る構造が続けば、会社の存続と一株当たり価値は離れていく。医療AIも医療機器メーカーが類似アルゴリズムを内製化したり、汎用AI基盤に置き換えたりすれば、単価が下がりかねない。2026年8月にはXPRIZE Healthspanへの参加も取り止めており、抗加齢をすぐ収益化できるとの期待は慎重に扱うべきだ。
どちらに重みを置いたか
臨床開発の進展は事実だが、承認・導出後の継続的な利益はまだ立証されていない。確率は上側25%に対して下側45%と下に寄せた。下に寄せる理由は、2026年時点で医薬品ロイヤリティがなく、2027年以降も赤字と開発資金需要が続くこと、さらに第Ⅲ相2件が同じRS5614に依存することである。医療AIと内視鏡は現金消耗を緩和しうるが、現時点では両製品群だけで現在の時価総額を支えるほどの利益は見込めない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 377 円52 億円(+ 還元の換算額還元の合計 7 円1 億円)。 今の値に割り戻すと 161 円22 億円、今との差 −83.3%、 期待の年率 −8.8%(資本コスト 9.3%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 7% | 2,483 円342 億円 | 69 円10 億円 | +165.9% | +10.5% | 179 円25 億円 |
| やや楽観 | 18% | 750 円103 億円 | 15 円2 億円 | −20.3% | −2.3% | 138 円19 億円 |
| 中立 | 30% | 177 円24 億円 | 0 円0 億円 | −81.5% | −15.5% | 53 円7 億円 |
| やや悲観 | 28% | 44 円6 億円 | 0 円0 億円 | −95.5% | −26.6% | 12 円2 億円 |
| 悲観 | 17% | 18 円3 億円 | 0 円0 億円 | −98.1% | −32.8% | 3 円0 億円 |
| 加重平均 | 100% | 377 円52 億円 | 7 円1 億円 | −59.9% | −8.8% | 385 円53 億円 |
今の株価時価総額 960 円132 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 7% 国内2適応成功に海外導出と周辺適応拡大が重なる 利益 30 億円 · PER 11.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,483 円342 億円
CMLと悪性黒色腫でRS5614の臨床上の追加効果が確認され、国内で承認・保険収載が進む。皮膚血管肉腫でも第Ⅲ相を経て実用化に至り、海外の大手製薬会社がCMLやがん領域でライセンスを取得する。肺がんや膵臓がんに適応が広がり、Eirion社の脱毛症事業もマイルストーンを生む。国内に加えて海外の患者に届くため、1件当たりの導出収入は中立より大きくなる。
これにより、創薬の収益プログラムは7本に増え、医薬品の年間収益が会社の稼ぎの中心に変わる。ニプロと東レ・メディカルの医療AIが装置の定番機能となり、医療AI製品ラインも10本に増える。極細内視鏡は日本・台湾・韓国などで年間1万5千回使われる。研究開発費を増やしても、導出による高い粗利が固定費を大きく上回る。
この場合、2036年の営業利益は40億円を超える。株主還元も初めて実施でき、予約権の行使で新たな株式が発行される一方、会社は払込資金を受け取る。ただし、臨床・薬事・提携の連続的な成功という難しい条件がそろう筋書きであって、現時点の経営計画をそのまま延長したものではない。
- PAI-1阻害薬等の創薬・導出:数量 7.0(年度内に収益を生む導出・受託研究プログラム数(本))× 価格 7.80(1プログラム当たり当社年間収入(億円、ロイヤリティ・節目収入を含む))→ 売上 55 億円・営業利益 44 億円。海外を含む7つの収益化プログラム。がん適応の複数成功と海外権利の契約収入を想定する。
- 透析・糖尿病等の医療AI:数量 10.0(年度内に収益を生む提携機器・AI製品ライン数(本))× 価格 0.75(1提携製品ライン当たり当社年間収入(億円))→ 売上 8 億円・営業利益 5 億円。医療機器に組み込まれる10製品ライン。現行契約を超える新製品の実用化が必要。
- 腹膜透析用の極細内視鏡:数量 15,000(提携先の年間販売・使用回数(回))× 価格 0.00(1回当たり当社ロイヤリティ収入(億円))→ 売上 2 億円・営業利益 1 億円。日本とアジアで1万5千回×技術料1万2千円。販売価格そのものではない。
倍率:k9.25%、2036年の余剰現金30億円を除く事業純利益29.78億円、事業自己資本112億円からROE約26.6%。弱い堀として超過ROEの残存割合3分の1、RONIC約15.0%、g_long1%で正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)約11.31倍。事業利益へのPER価値に現金30億円×戻り方0.75を加える。現在の株価倍率は使わない。
確率:第Ⅲ相2件の有効性が立証され、後続適応と海外大手への導出も複数成立する連続成功を要する。RS5614への集中と海外追加治験の費用を考え、上振れ余地は大きくても確率は7%にとどめる。
やや楽観 18% 一つ以上の主力薬が商用化し、ロイヤリティが定着 利益 9 億円 · PER 11.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 750 円103 億円
CMLまたは悪性黒色腫で有効性が認められ、国内の製薬企業と導出契約を結ぶ。もう一方の適応は申請が遅れるか販売規模が小さくなるが、Eirion社のRS5441や希少疾患で一定の節目収入が入り、創薬の収益化案件は4本となる。米国では大型の販売網を獲得できず、当初会社が掲げた巨大な市場規模ほどの取り分は得られない。
透析用AIはニプロと東レ・メディカルの製品に採用され、他のアルゴリズムも一部収益化される。臨床現場での定着には医療機器としての承認や機器更新サイクルが必要なため、契約数の伸びは慎重に見る。極細内視鏡も腹膜透析患者の一部に普及するが、販売価格の多くはハイレックスメディカルに残る。
前半の試験費用を吸収した後にロイヤリティ中心の収益モデルへ移り、2036年には二桁の営業利益を得られる。配当はごく小規模に始まる一方、海外展開と次の治験に利益を再投資する。事業の存在は確かになるが、研究成果を長期にわたり繰り返し換金できるほどの堀はまだ築けていない。
- PAI-1阻害薬等の創薬・導出:数量 4.0(年度内に収益を生む導出・受託研究プログラム数(本))× 価格 5.00(1プログラム当たり当社年間収入(億円、ロイヤリティ・節目収入を含む))→ 売上 20 億円・営業利益 16 億円。国内主力薬の導出と複数マイルストーンの年間平均。
- 透析・糖尿病等の医療AI:数量 6.0(年度内に収益を生む提携機器・AI製品ライン数(本))× 価格 0.45(1提携製品ライン当たり当社年間収入(億円))→ 売上 3 億円・営業利益 2 億円。装置搭載型の医療AIを6製品系列に広げる。
- 腹膜透析用の極細内視鏡:数量 8,000(提携先の年間販売・使用回数(回))× 価格 0.00(1回当たり当社ロイヤリティ収入(億円))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。年8千回×当社技術料9,500円。
倍率:k9.25%、現金12億円に対する税後利息0.168億円を差し引いた事業純利益8.382億円、事業自己資本35億円でROE約24%。堀は弱く超過ROEの3分の1のみが再投資時に残るとしてRONIC約14.1%。長期成長1%の正当化PER約11.26倍を用い、残る現金の75%相当を加える。
確率:CMLまたは悪性黒色腫の少なくとも一方で承認が進み、脱毛症や別適応の契約も残る場合。臨床的前進を評価するが、複数の事業化には時間と提携先の協力が要るため18%。
中立 30% 国内の限定的な承認と医療AIで小幅黒字化 利益 2 億円 · PER 10.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 177 円24 億円
CMLなど主力の一部に臨床上の有効性が認められ、国内の製薬企業との契約や限定的な薬事承認に進む。ただし、悪性黒色腫の追跡観察や他のがんの追加試験が長引き、複数適応の同時上市と米国本格展開には至らない。創薬収益は2つのプログラムから年7.5億円程度となり、会社が掲げる理論上の患者市場のごく一部だけを取り込む。
ニプロ、東レ・メディカル、チェストなどの医療AIは開発契約からライセンス・更新対価へ徐々に移るが、機器メーカーの内製化とAI技術の一般化によって価格は物価ほど上がらない。極細内視鏡は年間4千回程度使われる水準にとどまり、患者全体に普及するわけではない。医薬品と医療AIの収入が定常的になっても、製品ごとの薬事対応と研究開発費は続く。
前半は会社見通しどおり赤字が続き、2030年前後から損失縮小に向かう。2036年には約2億円の営業利益、約1.8億円の純利益を得るが、過去の損失によって自己資本は今より減る。特許保護が残る間も次の新薬に投資しなければ将来の収入は縮むため、無配を続ける。事業が消えないことと現在の時価総額を正当化することは別である。
- PAI-1阻害薬等の創薬・導出:数量 2.0(年度内に収益を生む導出・受託研究プログラム数(本))× 価格 3.75(1プログラム当たり当社年間収入(億円、ロイヤリティ・節目収入を含む))→ 売上 8 億円・営業利益 6 億円。日本の適格CML患者への小規模普及と、他の1件の導出・節目収入。
- 透析・糖尿病等の医療AI:数量 4.0(年度内に収益を生む提携機器・AI製品ライン数(本))× 価格 0.32(1提携製品ライン当たり当社年間収入(億円))→ 売上 1 億円・営業利益 1 億円。4製品ラインで単価は10年1.07倍のみ。AIエージェント代替・機器メーカー内製化で価格競争を見込む。
- 腹膜透析用の極細内視鏡:数量 4,000(提携先の年間販売・使用回数(回))× 価格 0.00(1回当たり当社ロイヤリティ収入(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。年4千回×技術料8,000円。会社想定国内患者の一部への普及。
倍率:k9.25%、余剰現金8億円の税後金利相当0.112億円を除いた事業純利益1.688億円、事業自己資本14億円、事業ROE約12.1%。弱い堀で超過ROEの残存割合3分の1、RONIC約10.2%、g_long1%により正当化PER約10.93倍。事業利益の現在価格に関係ない式と現金8億円×戻り方0.75のみを使う。
確率:第Ⅲ相の進行を評価し、2036年に少なくとも一部の医薬品導出が定着することを中心見通しとする。ただし海外大型ライセンスと多数の適応拡大を見込まないため30%。下に寄せる理由:直近は医薬品ロイヤリティがゼロで、2027・2028年も多額の赤字見通しであり、成功前に資金消耗が続く。
やや悲観 28% 治験承認が遅れ研究規模を縮小 利益 −3 億円 · PBR 0.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 44 円6 億円
慢性骨髄性白血病と悪性黒色腫の臨床データが承認に十分でないか、追加検証を要する結果になる。導出先の大手製薬も前払金を小さく抑え、RS5614の複数適応を同時に追う資金は続かない。会社は研究拠点と試験件数を絞り、受託研究1案件だけを小規模に残す。脱毛症向けの導出収入も大きくはならない。
医療AIはニプロと東レ・メディカルとの連携の一部を維持するが、競合アルゴリズムやメーカーの内製化で契約単価が下がる。極細内視鏡も一部の医療機関で使われるものの販売数量が伸びず、固定費の支えにはならない。新たな大型買収やMBOが事業を救う前提は置かず、会社が自力で研究規模を小さくする筋書きとした。
2036年にも赤字が続き、過去に調達した現金の大部分を研究と運転資金で消費する。残るのは事業の恒常的な稼ぐ力ではなく、縮小・売却で株主に帰属しうる現金の一部である。今の帳簿上の自己資本を10年後まで保存する想定は不適切であり、2036年に実際に残る流動資産から値を考える。
- PAI-1阻害薬等の創薬・導出:数量 1.0(年度内に収益を生む導出・受託研究プログラム数(本))× 価格 0.50(1プログラム当たり当社年間収入(億円、ロイヤリティ・節目収入を含む))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。医薬品承認前の研究委託1案件に縮小。
- 透析・糖尿病等の医療AI:数量 2.0(年度内に収益を生む提携機器・AI製品ライン数(本))× 価格 0.12(1提携製品ライン当たり当社年間収入(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。メーカー内製化と競争で単価は現在比60%減。
- 腹膜透析用の極細内視鏡:数量 1,000(提携先の年間販売・使用回数(回))× 価格 0.00(1回当たり当社ロイヤリティ収入(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。極細内視鏡は年間1千回だけ普及。
倍率:営業・純利益が赤字のため利益PERの永続価値は採用しない。2026年3月末の自己資本33.1億円に対し、2036年に残る売却可能資産6億円に一致する約0.181倍を表示する。これは過去の市場PBRの底ではなく、将来の現金消耗と撤退費を積み上げた残余価値である。
確率:二つの主要第Ⅲ相のどちらかで統計的な有効性や事業提携が期待に届かず、医療AIだけでは固定費を賄えない場合。時間の経過と資金制約を考え28%。
悲観 17% PAI-1開発の失敗で資金をほぼ使い切る 利益 −2 億円 · PBR 0.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 18 円3 億円
RS5614の第Ⅲ相で求められる臨床効果が確認されず、追加治験に必要な資金や提携先を確保できない。皮膚血管肉腫などの希少疾病指定は承認そのものではなく、別適応でも商業化の目途が立たなくなる。企業は研究人員と提携範囲を大幅に減らし、特許の維持費だけを負担する。脱毛症向けの提携や医療AIも新しい柱には育たない。
ニプロなどとの小規模なAI関連契約が一つだけ残るが、汎用AI技術とメーカー内製化の普及で収入はごくわずかになる。承認済み部分のある内視鏡も販売先の判断で十分には普及せず、年間ロイヤリティは発生しない。株主のために残る資産を守るより、経営を続けながら開発費で資金を減らす時間が長い。
2036年には上場維持や単独事業の継続自体が危うく、研究資産の売却による高い回収は期待できない。現預金から未払費用と撤退費を払った後の少額だけが既存株主に帰属する。今の34億円の現金が10年間そのまま残る計算も、今の33億円の帳簿上の自己資本を下値とする計算もしない。
- PAI-1阻害薬等の創薬・導出:数量 0.0(年度内に収益を生む導出・受託研究プログラム数(本))× 価格 0.05(1プログラム当たり当社年間収入(億円、ロイヤリティ・節目収入を含む))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。医薬品導出と研究受託が消失。
- 透析・糖尿病等の医療AI:数量 1.0(年度内に収益を生む提携機器・AI製品ライン数(本))× 価格 0.06(1提携製品ライン当たり当社年間収入(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。既存AIの保守契約相当のみ残る。
- 腹膜透析用の極細内視鏡:数量 0.0(提携先の年間販売・使用回数(回))× 価格 0.00(1回当たり当社ロイヤリティ収入(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。販売停止または新規使用なし。
倍率:2036年は持続可能な稼ぐ力がなく、現時点自己資本33.1億円に対して実際に残る現金等2.5億円を下値とする表示上のPBR約0.0755倍。帳簿価額の過去の谷や悲観時に積み上げた自己資本の倍率は使わない。
確率:主力2試験の不成功、提携撤退、資本市場の低迷が重なり、開発の中心を失う場合。現金が残るため直ちに倒産する前提ではないが、10年の試験費用を考え17%を割り当てる。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
PAI-1阻害薬等の創薬・導出
RS5614のがん治療領域、RS5441の脱毛症、受託研究、導出一時金とロイヤリティ。認可された医薬品の直接売上ではない。
| 数量年度内に収益を生む導出・受託研究プログラム数(本) | 価格1プログラム当たり当社年間収入(億円、ロイヤリティ・節目収入を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 1.0 | 0.09 | 0 | −3 |
| 10 年後 中立 | 2.0 | 3.75 | 8 | 6 |
取り方:2026年3月期有報でアップフロント・マイルストーン収入0.60億円はニプロ0.40億円、東レ・メディカル0.20億円、受託研究0.08554億円はAMED関連と確認。創薬側は受託研究を1プログラム相当とした。費用は会社が単一セグメントしか開示しないため研究開発費約2.02億円を中心に推定配賦したもので、会社開示の部門損益ではない。2036年中立の2プログラムで計7.5億円は、例えば国内CML約600人×類似薬年636万円×仮定ロイヤリティ8%=約3.1億円に他の導出・マイルストーン約4.4億円を足す規模。国内CMLの適格候補約1万4千人は会社資料の想定で、患者シェアは約4%、同社の取り分は提携先売上の一部にすぎない。
透析・糖尿病等の医療AI
臨床的な予測アルゴリズムをニプロ、東レ・メディカル、チェストなどへ提供するプログラム医療機器関連の開発・導出収入。
| 数量年度内に収益を生む提携機器・AI製品ライン数(本) | 価格1提携製品ライン当たり当社年間収入(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 2.0 | 0.30 | 1 | −1 |
| 10 年後 中立 | 4.0 | 0.32 | 1 | 1 |
取り方:有報の顧客別収益からニプロ0.40億円、東レ・メディカル0.20億円の実際の2契約ラインを確認して平均0.30億円とした。会社はこれを医療AIの別セグメントとして開示していないため営業損益の配賦は推定。会社の市場前提は透析4,400施設×月5万円×12か月で約26億円、糖尿病支援約42億円、嚥下診断約41億円であり、これらは機器・システム販売者の潜在売上でレナサイエンスの受取額ではない。2036年中立4製品×0.32億円は提携先へのライセンス・更新契約の実入りとし、1ライン平均単価は10年間で約1.07倍に抑えた。病院向けの規制付き予測アルゴリズムであり、通常のID課金・画面操作型SaaSとは違うが、AIエージェント代替とメーカー内製化に備えて物価1.34倍ほどの値上げは認めない。
腹膜透析用の極細内視鏡
ハイレックスメディカルへのライセンスに基づく使い捨て極細内視鏡の将来ロイヤリティ。現在は本体が承認済みで補助カテーテルの手続きを進める。
| 数量提携先の年間販売・使用回数(回) | 価格1回当たり当社ロイヤリティ収入(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.0 | 0.00 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 4,000 | 0.00 | 0 | 0 |
取り方:2026年3月期の会社開示ではロイヤリティ収入ゼロであり、上市後の使用回数も未開示なので現在数量はゼロ。価格0.00008億円(1回8,000円)は現時点の実勢価格ではなく将来モデル用の仮定。会社は腹膜透析患者約1万人×1回16.3万円で国内TAM約16億円を示す。この医療行為の価格全体が同社に入るわけではなく、販売先への技術料を1回6,000~12,000円程度と仮定した。現時点の開発費配賦は推定。
リスクと懸念
第Ⅲ相の有効性が未確認
2026年秋にCMLの患者投与完了とメラノーマの症例登録完了が発表されたが、これらは承認に必要な主要評価項目の達成を意味しない。メラノーマでは最長3年の追跡観察もあり、有意差が出ず追加試験が必要になれば、想定するライセンス収入の開始時期と金額が大きく下がる。
単一化合物への過度な集中
CML、メラノーマ、血管肉腫、肺がん、膵臓がんの多くがRS5614という同じPAI-1阻害薬の用途展開である。適応症の本数が多くても技術的には独立した賭けではなく、安全性、作用機序、製造、特許などの共通する障害が現れれば同時に価値が損なわれる。
資金調達と既存株主の希薄化
2025年から2026年の第三者割当で現金を得た反面、株数が増えた。2027年以降の赤字が続き、海外追加試験や原薬製造が膨らめば、さらに新株や新株予約権が必要となる。会社のパイプラインが存続しても、投資時点の株主が最終的な成功利益のすべてを受け取るわけではない。
AIエージェント代替と機器メーカー内製化
透析や糖尿病の医療AIは医療機器に組み込む臨床検証済みの予測アルゴリズムで、一般的な人月業務やID課金型SaaSとは異なる。それでも汎用AIエージェントの発達やニプロなど機器メーカー自身の開発力向上は、機能の汎用化とライセンス交渉での値下げ圧力になる。臨床評価と規制が障壁でも、競合が永遠に現れないとは見ない。
潜在市場規模と実際の取り分の混同
会社の医薬品潜在市場は候補患者数と類似薬価などから計算され、承認の成否、併用対象患者の絞り込み、実勢薬価、製薬提携先の販売経費を差し引いていない。レナサイエンスは直接販売よりライセンス収入が中心なので、患者市場の拡大がそのまま同社の売上高・利益・株主利益に転換するわけではない。
提携先と重要人物への依存
内視鏡のライセンスをBaxterからハイレックスメディカルに切り替えた経緯は、提携が固定的でないことを示す。少人数で大学研究網を動かす長所は、研究と経営の要人や特定の開発・販売パートナーへの依存と裏表である。提携先の優先順位変更や体制変更が生じると、会社単独で製造販売へ移行するのは難しい。
今後の分かれ目
- CML第Ⅲ相の主要評価項目が達成され、PMDAとの申請方針と導出先の契約金・ロイヤリティ率が明らかになったら
- 中立で想定する医薬品収益プログラムの単価を実契約で改め、やや楽観・楽観側の確率を上げる。患者データだけでなく株主の受取条件が確定するかを重視する。
- メラノーマ第Ⅲ相で全生存期間の明確な改善が示され、承認申請の工程が固まったら
- 国内の対象患者数と投与期間を絞って売上を再推計する。同じRS5614でもCMLと異なる適応の臨床成功として、複数案件の同時不成立リスクを少し下げる。
- 2件の第Ⅲ相で有効性が不十分、または追加治験が必要と判断されたら
- 新規導出額の期待を下方修正し、やや悲観と悲観を主軸に変える。研究費の削減計画と残余現金を確認するまでは、帳簿の純資産を下値の根拠にしない。
- 医療AIの機器組込が始まり、導入施設数と実際の年間ロイヤリティが継続開示されたら
- 開発一時金から定期収入へ移る証拠になるため、AI収益の継続性を見直す。同時に汎用AIや機器メーカー内製化による単価変化を確認する。
- 現預金が25億円を下回る一方で大型導出もなく、増資計画が再び公表されたら
- 既存株主の取り分を発行株数と払込額から引き直し、黒字化までの現金持続年数を再評価する。会社の時価総額ではなく一株当たり価値が守られるかを見る。
- ハイレックスメディカルの極細内視鏡が承認後に商用販売され、販売本数と技術料が確認できたら
- 腹膜透析患者と実際の手技回数から内視鏡の収益を改める。承認済み本体だけで上市済み製品の定常収益があるとは扱わない。
見ておくもの
- CML第Ⅲ相の主要評価項目(深い分子遺伝学的奏効)とPMDA相談・承認申請の時期
- 悪性黒色腫第Ⅲ相124症例の追跡・全生存期間結果と申請計画
- 皮膚血管肉腫の第Ⅲ相移行と希少疾病用医薬品指定後の薬事対応
- RS5614の導出契約金・マイルストーン・ロイヤリティ率と適用地域
- ニプロ・東レ・メディカルの医療AI商用機器の採用施設数と継続ロイヤリティ
- 極細内視鏡のガイドカテーテル承認と販売回数
- 四半期の現預金・営業損失・株式発行・予約権の行使状況
- AIエージェント代替や機器メーカー内製化による単価変化
倍率と資本コストの決め方
2026年3月期の0.68554億円の収益を、実際のニプロ・東レ契約0.60億円、AMED受託研究0.08554億円、内視鏡ロイヤリティゼロに分解した。2036年は医薬品の収益化案件数×1案件の当社受取額、医療AIの提携製品数×当社受取額、内視鏡の使用回数×技術料で積算し、メーカーの販売総額や会社公表の潜在患者市場を自社売上にしなかった。物価の3%上昇は契約単価の上昇に自動的に含めず、ライセンス交渉力の弱さを考えた。
資本コストは基本7.5%に品質調整と長期赤字リスクを加えて9.25%とした。楽観〜中立は、現金を除いた事業ROE、弱い堀の残存割合3分の1、長期名目成長1%から正当化PERの上限を算定し、現金の75%相当を別に足した。悲観では2036年までの現金消耗を考慮した税後売却資産を床に置き、過去のPBRや今の自己資本を保存する数字合わせをしていない。現在の株価や同業企業の市場倍率は倍率決定に一切使用していない。純利益が税引後で営業利益を上回る中立の一部は、現金運用利息と損失繰越の効果を含む。
資本コスト 9.3% = 無リスク金利 3% + β — × 5% + 上乗せ 1.0%。国債3%と株式リスクプレミアム4.5%で基本7.5%とし、企業の収益変動、価格交渉力、純現金による品質調整0.75%と継続赤字による追加1%を足した。