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小野薬品工業 4528

オプジーボの崖のあとは、重い研究開発費が利益を削る。デサイフェラと開発品だけでは今の値段を支えきれず、割高

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)1,224 円5,751 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)2,516.5 円1.18 兆円差 −51.4%
10 年後から見ると 割高 価値 1,224 円5,751 億円 · 差 −51.4% · 期待の年率 −0.5%
期待の年率リターン(10 年)−0.5%資本コスト比 −8.5 pt
推定の資本コスト8.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.0% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

小野薬品工業は、抗がん剤「オプジーボ」の特許収入で稼いできた会社だ。筆者は、崖のあとの利益と研究開発費の重さを考えると、今の値段は割高だと見る。

売上の約6割は、オプジーボと、米メルクの「キイトルーダ」から受け取る特許使用料である。米国2028年、欧州2030年、日本2031年と特許が切れる。2026年3月期に882億円あったフォシーガの売上も、同年度末で消える。次の柱にと買ったデサイフェラは、ピークでも合算1,200〜1,700億円にとどまる。

見落とされやすいのが研究開発費だ。会社は売上の3割ほどを使い続ける方針で、2027年3月期は1,430億円を見込む。崖で売上が縮んでも、治験は途中で止められない。中立の10年後は、売上3,900億円に対して研究開発費が1,290億円。営業利益は470億円と、今の半分ほどになる。

純現金があり、自己資本比率は77%と財務は健全だ。10年で貯まる現金も価値に足した。それでも中立の時価総額は約7,800億円(それまでの還元約2,440億円は別)で、確率で重みづけた価値は今の時価総額(約11,350億円)より51%低い。「割高」と見る。資本コストは基本7.5%にquality(循環−0.5%・寿命+1.0%で+0.5%)を足した8.0%。

バリュー投資の観点から

オーナー利益の目で見ると、小野薬品の利益は崖の前と後で質が変わる。今の利益は、オプジーボとメルクの特許使用料という、ほとんど費用のかからない収入が支えている。これが細ると、残るのは研究開発費を毎年の稼ぎから払い続ける、普通の製薬会社の姿だ。

筆者がいちばん気にするのは、この研究開発費である。売上の3割という水準は、特許収入が大きいから払えている。中立の10年後は、売上3,900億円に対して1,290億円。開示のない削減を置けば利益の数字は作れるが、それは願望になる。会社が示したのは「売上比3割程度」の方針であり、その範囲でしか置いていない。

堀、つまり他社がまねできない強みは、特許という期限付きの制度に頼っている。次の堀を自力で築く力は、公開パイプラインの本数を見る限り同業に劣る。デサイフェラの買収は高い値段で、統合の成否はまだ見えない。

安全域の拠りどころは、純現金と、毎年貯まる現金にある。悲観でも現金と売れる事業が残り、倒産からは遠い。ただ今の値段は、崖のあとの利益に比べて高すぎる。割安とは言いにくい。

何で稼ぐ会社か

収益の中心は医療用医薬品で、免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」(ニボルマブ)が主力。小野薬品が創製し、国内では自社で販売し、海外(米欧等)はBMSに原薬を供給してBMSが販売、その世界売上に応じたロイヤルティを受け取る。加えて、小野薬品とBMSは米メルクの「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)が小野薬品の特許を侵害しているとして訴訟を起こし、2017年の和解でメルクから頭金と将来のキイトルーダ世界売上に応じた特許使用料を受け取る権利を得た(頭金・ロイヤルティの配分は小野薬品25%・BMS75%)。これにより小野薬品は自社で販売しないキイトルーダからも収益を得る、業界でも珍しい構造を持つ。

2024年6月に米デサイフェラ・ファーマシューティカルズを約3,700億円(24億ドル)で買収し、消化管間質腫瘍(GIST)治療薬「キンロック」(リプレチニブ)と、腱滑膜巨細胞腫(TGCT)治療薬「ロムビムザ」(ビムセルチニブ、CSF1R阻害薬)を獲得した。これらは米欧で小野薬品自身が初めて本格的に自社販売網を築く製品群で、東海岸に自社の販売体制を構築中である。国内では糖尿病薬「フォシーガ」(アストラゼネカ創製、小野薬品が流通・販売、共同販促)を長年手掛けてきたが、2025年12月のジェネリック発売などを受けて2026年3月末で流通・販売を移管し共同販促を終了した。ほかに疼痛領域(タリージェ)などの既存品を持つが、オプジーボに比べると規模は小さい。

優良さと弱いところ

堀の中心は、オプジーボという世界初の抗PD-1抗体をいち早く創製し、競合のキイトルーダからも特許使用料を取れる立場を確立した知財の強さにある。この構造のおかげで直近まで自己資本比率は77%、純有利子負債は実質マイナス(純現金)という財務の健全性を保っている。ROEは2024年3月期に16.1%まで上がったが、特許切れを見据えた米国展開への大型投資で2025年3月期は6.4%まで急落し、2026年3月期も8.2%にとどまる。堀が広がっているわけではなく、収益の柱そのものが特許という「期限付きの堀」である点が本質的な弱さである。

パイプラインは、デサイフェラの2剤に次ぐ公開中の後期開発品が10本前後と、中外製薬やアステラス製薬などの同業他社に比べて薄い。オプジーボ以外の自社創製の新薬が過去10年でほとんど育っていない「一発屋」のリスクが指摘されており、ポストオプジーボの具体化が投資家から常に求められている。経営は相良暁会長CEO・滝野十代表取締役社長COOの体制で、デサイフェラ軸のグローバル成長・パイプライン充実・オプジーボのライフサイクルマネジメントの3本柱を掲げるが、実行力は未知数である。2021年に本庶佑氏・京都大学との特許使用料の配分を巡る訴訟で計280億円を支払う和解をしており、知財を巡るガバナンスの論点も過去に抱えている。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

国内医療用医薬品市場は薬価ベースで2024年度に11兆4,874億円と過去最高を更新したが、既存薬の単価は毎年の薬価改定で下がり続け、高齢化による量の増加と新薬の高単価でこれをカバーする綱引きが続く。世界のがん免疫療法市場は、抗PD-1/PD-L1抗体がん領域で米メルクの「キイトルーダ」が2019年にオプジーボを売上で逆転して以降、差が拡大し続けている(2024年はキイトルーダ約338億ドルに対しオプジーボ約118億ドル、国内売上でもキイトルーダがトップで小野薬品のオプジーボは4位)。ファーストラインの適応症をどちらが先に取るかという開発競争で小野薬品・BMS陣営が後手に回ったことが差の主因で、オプジーボ自体の世界シェアはじわじわ縮小している。

競合は国内では武田薬品工業・アステラス製薬・第一三共・エーザイ・中外製薬などの大手新薬各社、グローバルでは免疫チェックポイント阻害剤を持つメルク・BMS・ロシュなどの超大手。がん領域では第一三共の抗体薬物複合体(ADC)が世界的に高い評価を得ており、モダリティの異なる新技術との競争も激しい。デサイフェラのGIST・TGCT領域ではファイザーなどが競合になる。オプジーボの特許切れ後は、バイオシミラー(後続品)メーカーとの価格競争に直面する一方、デサイフェラ製品は特許が新しく競合は限られる。米国の薬価交渉制度(IRA)の運用強化と、国内の薬価制度見直し(イノベーション評価の拡充か中間年改定の継続か)の方向が、キイトルーダ・オプジーボ双方のロイヤルティと自社販売の両方に影響する構造的な要因として残る。

資本政策と M&A

配当は配当性向40%を目途とする安定配当だ。ただ2025年3月期以降は利益が減っても年間の配当を据え置き、実際の配当性向は2026年3月期に54%まで上がった。自社株買いは2024年に500億円規模を実施するなど、数百億円規模を隔年で続けてきた。

2024年のデサイフェラ買収(約3,700億円)は過去最大級で、74.7%のプレミアムを払った。会社は特許切れへの備えとして、さらなる買収も探る。筆者が気にするのは、買収・還元・研究開発の三つが同じ財布を取り合う点だ。研究開発費は2025年3月期に約1,500億円、2026年3月期も約1,470億円と高止まりしている。

株式の分散度は高く、特定の大株主に支配される構造ではない。買収・TOBの確率はkabufuのモデルでは10年以内で15.3%だ。還元を超えて貯まる現金は、10年の筋書きで価値に足した。ただし悲観では、追加買収が外れて1,200億円を失う。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

デサイフェラの2剤は特許が新しく、希少がんという競合の少ない領域にある。会社が示すピークの売上は、キンロックとロムビムザがそれぞれ500〜700億円。米国で審査中のチラブルチニブが200〜300億円を足す。キンロックは2026年3月期の384億円から、2027年3月期に430億円へ。ロムビムザは83億円から190億円へ伸びる計画だ。

パイプラインにも大物がある。真性多血症のサパブルルセンは第3相で、ピーク500〜1,000億円。胃がんのONO-4578と多系統萎縮症のONO-2808は第2相を終え、それぞれ1,000億円超を狙う。国内の成長品を合わせた500億円超も会社は掲げる。これらが当たれば、研究開発費の重さは売上で吸収できる。

キイトルーダの特許使用料は、メルクの世界売上が伸びる限り、費用をほぼかけずに入る。純現金と自己資本比率77%の財務は、追加の買収や治験を続ける余力になる。滝野社長は2030年頃から売上が上向くと説明し、海外売上比率を2030年代に5割超へ高める計画だ。

慎重な見方

公開パイプラインは10本前後と、中外製薬やアステラス製薬に比べて薄い。大物の候補も多くは第2相を終えた段階で、承認までの失敗率は高い。デサイフェラの2剤は希少がんで患者数に天井があり、会社自身のピークも合算1,200〜1,700億円だ。会社は崖と後発品で約3,500億円の減収リスクを自ら挙げており、これを埋めるには足りない。

本当の問題は費用である。売上は2027年3月期の4,550億円から、2028年以降の崖で縮む。それでも治験は続き、研究開発費は1,400億円台に張り付く。中立では売上が今より25%減るのに研究開発費は1,290億円を保ち、営業利益はほぼ半分になる。フォシーガの共同販促終了で、国内も882億円の売上が消える。

オプジーボの世界シェアはキイトルーダに2019年から劣り、2024年の売上は約3倍の差だ。デサイフェラ買収は74.7%のプレミアムを払っており、立ち上がりが遅れれば減損の恐れもある。次の柱が育たないまま崖に入れば、特許収入の会社から普通の中堅製薬へ評価が下がる。

どちらに重みを置いたか

強気の見方の核は、デサイフェラとパイプラインが崖を埋めるという点だ。説得力はあるが、会社自身が挙げる減収リスク約3,500億円に対し、デサイフェラのピークは1,200〜1,700億円。残りは未承認の開発品に頼る。慎重な見方の指摘、つまり研究開発費の重さと、特許収入が消えたあとの利益の薄さは、より構造的で根が深い。確率は、両方が当たる楽観を1割、崖をおおむね相殺する筋を25%、中立を30%に置いた。谷を埋めきれない側は合わせて35%とした。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 1,881 円8,841 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 518 円2,433 億円)。 今の値に割り戻すと 1,224 円5,751 億円、今との差 −51.4%、 期待の年率 −0.5%(資本コスト 8.0%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 4,519 円2.12 兆円 812 円3,816 億円 +111.8% +7.8% 533 円2,505 億円
やや楽観 25% 2,494 円1.17 兆円 616 円2,896 億円 +23.6% +2.1% 777 円3,654 億円
中立 30% 1,761 円8,275 億円 520 円2,444 億円 −9.4% −1.0% 684 円3,216 億円
やや悲観 23% 822 円3,863 億円 418 円1,964 億円 −50.7% −6.8% 285 円1,340 億円
悲観 12% 738 円3,470 億円 253 円1,190 億円 −60.6% −8.9% 119 円559 億円
加重平均100% 1,881 円8,841 億円518 円2,433 億円 −4.7% −0.5% 2,399 円1.13 兆円

今の株価時価総額 2,517 円1.18 兆円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。

楽観 10% デサイフェラが大型化し、新規パイプラインが崖を上回る 利益 1,061 億円 · PER 16.9 倍 · 株価時価総額 4,519 円2.12 兆円

デサイフェラとパイプラインが崖を超え、小野薬品は特許収入に頼る会社から自社創薬の会社へ変わる。キンロックとロムビムザは適応拡大で合算11億ドルまで伸び、会社の目標を上回る。第3相のサパブルルセンに続き、胃がんのONO-4578か多系統萎縮症のONO-2808のどちらかが承認され、期待値で4本分の新薬が売上2,400億円を作る。オプジーボとキイトルーダの収入は、米欧日の特許切れのあとも1,155億円が残る。

成功が続くので、研究開発費は実質で今の水準を保ち、10年後には1,950億円まで増える。それでも売上6,000億円の3割強で、営業利益は1,300億円に戻る。大型の買収には動かず、現金が貯まっていく。海外売上比率は5割を超える。

  • オプジーボ・特許ロイヤルティ(国内販売・BMS向け原薬供給・BMSロイヤルティ・メルクのキイトルーダ特許使用料):数量 550(オプジーボ+キイトルーダの世界売上の合計(億ドル))× 価格 0.01(小野薬品の実効取り分(国内販売+ロイヤルティの合計÷世界売上の合計、名目))→ 売上 1,155 億円・営業利益 901 億円。全特許切れ後の残存取り分
  • デサイフェラ製品(キンロック・ロムビムザ、米欧自社販売):数量 11.0(キンロック+ロムビムザの世界売上の合計(億ドル))× 価格 1.00(小野の取り分(自社販売のため1、名目))→ 売上 1,650 億円・営業利益 990 億円。目標を上回る大型化
  • 国内その他既存品(フォシーガ・疼痛領域タリージェ等)とジェネリック影響:数量 92.0(国内の処方患者数(万人、推定))× 価格 8.60(1人・1年あたりの売上(億円/万人、名目))→ 売上 791 億円・営業利益 285 億円。新薬比率の上昇
  • 新規パイプラインの期待値(開発品の成功確率を掛けた積み上げ):数量 4.0(期待される成功本数(成功確率を掛けた本数換算、推定))× 価格 600(1本あたりの期待ピーク売上(億円、名目))→ 売上 2,400 億円・営業利益 1,320 億円。複数の新薬が上市

倍率:事業の純利益 1,001 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 16.8% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 12.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 16.9 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 16.9 倍 + 余った現金(戻り方込み)4,277 億円。全体の PER 16.94 倍、時価総額 21,236 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:デサイフェラの大型化と複数の新規パイプラインの成功が同時に要るため1割程度。

やや楽観 25% デサイフェラとパイプラインが崖の半分強を埋める 利益 621 億円 · PER 13.6 倍 · 株価時価総額 2,494 円1.17 兆円

崖は来るが、デサイフェラとパイプラインが半分強を埋める。デサイフェラは合算8億ドルで、会社が示すピークの下限に届く。パイプラインは3本分が当たって売上1,500億円を作る。オプジーボ関連の収入は1,014億円まで縮む。国内の既存品はフォシーガの剥落のあと、薬価の引き下げで緩やかに細る。

売上は4,400億円と、今より14%少ない。研究開発費は売上の3割強の1,470億円を保ち、治験の手を緩めない。営業利益は730億円、純利益は620億円。売上の底は2032年前後で、会社が言う2030年頃からの再成長にほぼ沿う形になる。配当は2031年まで据え置き、そのあと利益に連動して戻る。

  • オプジーボ・特許ロイヤルティ(国内販売・BMS向け原薬供給・BMSロイヤルティ・メルクのキイトルーダ特許使用料):数量 520(オプジーボ+キイトルーダの世界売上の合計(億ドル))× 価格 0.01(小野薬品の実効取り分(国内販売+ロイヤルティの合計÷世界売上の合計、名目))→ 売上 1,014 億円・営業利益 771 億円。全特許切れ後の残存取り分
  • デサイフェラ製品(キンロック・ロムビムザ、米欧自社販売):数量 8.0(キンロック+ロムビムザの世界売上の合計(億ドル))× 価格 1.00(小野の取り分(自社販売のため1、名目))→ 売上 1,200 億円・営業利益 648 億円。目標の下限に届く
  • 国内その他既存品(フォシーガ・疼痛領域タリージェ等)とジェネリック影響:数量 88.0(国内の処方患者数(万人、推定))× 価格 8.30(1人・1年あたりの売上(億円/万人、名目))→ 売上 730 億円・営業利益 248 億円。既存品で下支え
  • 新規パイプラインの期待値(開発品の成功確率を掛けた積み上げ):数量 3.0(期待される成功本数(成功確率を掛けた本数換算、推定))× 価格 500(1本あたりの期待ピーク売上(億円、名目))→ 売上 1,500 億円・営業利益 780 億円。3本分が当たる

倍率:事業の純利益 564 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.5% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.7%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)4,077 億円。全体の PER 13.55 倍、時価総額 11,718 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:デサイフェラの一定の成功と、会社が挙げる大物の開発品のいくつかが承認に至る筋書きで4分の1を置いた。

中立 30% 崖は現実になり、新薬で半分ほどしか埋まらない 利益 420 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 1,761 円8,275 億円

崖は現実になり、デサイフェラとパイプラインでは半分ほどしか埋まらない。オプジーボ関連の収入は864億円まで縮み、フォシーガを失った国内は672億円になる。デサイフェラは合算7億ドルと会社目標の7割にとどまり、パイプラインは期待値どおり2〜3本が当たって1,300億円を作る。売上は3,900億円と、今より25%少ない。

この筋書きを決めるのは研究開発費だ。会社の方針は売上比3割程度。治験を途中で止められない分を上乗せして、10年後も1,290億円を使う(売上の33%)。開示された削減は2027年3月期の1,430億円までで、それ以上は置かない。営業利益は2033年ごろに100億円前後まで落ち込み、10年後に470億円へ戻る。配当は2031年まで据え置き、そこから利益に合わせる。

  • オプジーボ・特許ロイヤルティ(国内販売・BMS向け原薬供給・BMSロイヤルティ・メルクのキイトルーダ特許使用料):数量 480(オプジーボ+キイトルーダの世界売上の合計(億ドル))× 価格 0.01(小野薬品の実効取り分(国内販売+ロイヤルティの合計÷世界売上の合計、名目))→ 売上 864 億円・営業利益 622 億円。全特許切れ後の残存取り分
  • デサイフェラ製品(キンロック・ロムビムザ、米欧自社販売):数量 7.0(キンロック+ロムビムザの世界売上の合計(億ドル))× 価格 1.00(小野の取り分(自社販売のため1、名目))→ 売上 1,050 億円・営業利益 525 億円。目標の7割
  • 国内その他既存品(フォシーガ・疼痛領域タリージェ等)とジェネリック影響:数量 84.0(国内の処方患者数(万人、推定))× 価格 8.00(1人・1年あたりの売上(億円/万人、名目))→ 売上 672 億円・営業利益 215 億円。フォシーガ喪失後、薬価下げで価格も下がる
  • 新規パイプラインの期待値(開発品の成功確率を掛けた積み上げ):数量 2.6(期待される成功本数(成功確率を掛けた本数換算、推定))× 価格 500(1本あたりの期待ピーク売上(億円、名目))→ 売上 1,300 億円・営業利益 650 億円。期待値どおり

倍率:事業の純利益 369 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 6.2% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)3,667 億円。全体の PER 12.5 倍、時価総額 8,275 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:崖は現実になり、デサイフェラと期待値どおりのパイプラインで半分ほどを埋める中心の筋書き。会社自身が2027・2028年3月期の減収減益を計画していることを踏まえ、確率を最も高く置いた。

やや悲観 23% デサイフェラが伸び悩み、縮んだ会社として評価される 利益 131 億円 · PER 9.9 倍 · 株価時価総額 822 円3,863 億円

デサイフェラが患者数の天井にぶつかり、パイプラインの多くが第3相で外れる。デサイフェラは合算5億ドル、パイプラインは1.5本分の675億円にとどまり、オプジーボ関連は759億円まで縮む。売上は2,800億円と、今より4割以上少ない。

研究開発費は治験の打ち切りに合わせて10年かけて910億円へ減るが、売上に対する割合は3割を超えたままだ。営業利益は2033年前後に赤字となり、10年後でも100億円ほどにとどまる。デサイフェラの無形資産は一部が減損になる。配当は2031年まで据え置いたあと、ほぼ止まる。それでも現金は貯まり、市場は小野薬品を現金の厚い縮んだ製薬会社として評価する。

  • オプジーボ・特許ロイヤルティ(国内販売・BMS向け原薬供給・BMSロイヤルティ・メルクのキイトルーダ特許使用料):数量 460(オプジーボ+キイトルーダの世界売上の合計(億ドル))× 価格 0.01(小野薬品の実効取り分(国内販売+ロイヤルティの合計÷世界売上の合計、名目))→ 売上 759 億円・営業利益 516 億円。さらに縮む
  • デサイフェラ製品(キンロック・ロムビムザ、米欧自社販売):数量 5.0(キンロック+ロムビムザの世界売上の合計(億ドル))× 価格 1.00(小野の取り分(自社販売のため1、名目))→ 売上 750 億円・営業利益 285 億円。患者数の天井
  • 国内その他既存品(フォシーガ・疼痛領域タリージェ等)とジェネリック影響:数量 78.0(国内の処方患者数(万人、推定))× 価格 7.40(1人・1年あたりの売上(億円/万人、名目))→ 売上 577 億円・営業利益 162 億円。薬価下げが続く
  • 新規パイプラインの期待値(開発品の成功確率を掛けた積み上げ):数量 1.5(期待される成功本数(成功確率を掛けた本数換算、推定))× 価格 450(1本あたりの期待ピーク売上(億円、名目))→ 売上 675 億円・営業利益 304 億円。多くが外れる

倍率:事業のROE 1.8%は資本コストを大きく下回り、正当化PERの上限は1÷k=12.5倍。縮んで利益の質が低い筋書きなので、上限の8割の9.89倍に置いた。貯まる現金は別に足す。

確率:業界の第3相の失敗率(4割前後)を踏まえ、大物の開発品の多くが外れてデサイフェラも天井にぶつかる筋書きとして2割強を置いた。

悲観 12% 崖がそのまま残り、次の柱が育たない 利益 −141 億円 · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 738 円3,470 億円

崖がそのまま残り、次の柱が育たない。オプジーボ関連は420億円しか残らず、デサイフェラは適応拡大に失敗して450億円で頭打ちになる。パイプラインの大物は第3相で外れ、売上は1,600億円まで縮む。

研究開発費は開発中止に追われて10年で520億円まで減る。ただし減る速さが売上の落ち方に追いつかず、2031年から営業赤字が続く。会社は追加の買収に動くが外れて1,200億円を失い、デサイフェラの無形資産も大半が減損になる。配当は2031年3月期から止まる。それでも現金と売れる事業が残るので、倒産には遠い。

  • オプジーボ・特許ロイヤルティ(国内販売・BMS向け原薬供給・BMSロイヤルティ・メルクのキイトルーダ特許使用料):数量 400(オプジーボ+キイトルーダの世界売上の合計(億ドル))× 価格 0.01(小野薬品の実効取り分(国内販売+ロイヤルティの合計÷世界売上の合計、名目))→ 売上 420 億円・営業利益 252 億円。僅かしか残らない
  • デサイフェラ製品(キンロック・ロムビムザ、米欧自社販売):数量 3.0(キンロック+ロムビムザの世界売上の合計(億ドル))× 価格 1.00(小野の取り分(自社販売のため1、名目))→ 売上 450 億円・営業利益 90 億円。適応拡大に失敗
  • 国内その他既存品(フォシーガ・疼痛領域タリージェ等)とジェネリック影響:数量 70.0(国内の処方患者数(万人、推定))× 価格 6.70(1人・1年あたりの売上(億円/万人、名目))→ 売上 469 億円・営業利益 103 億円。薬価下げが続く
  • 新規パイプラインの期待値(開発品の成功確率を掛けた積み上げ):数量 0.6(期待される成功本数(成功確率を掛けた本数換算、推定))× 価格 400(1本あたりの期待ピーク売上(億円、名目))→ 売上 240 億円・営業利益 96 億円。ほとんど外れる

倍率:赤字にPERは当てられず、稼ぐ力はゼロ以下。価値は純現金と売れる事業の税後(3470億円、floor_assets_oku)で置く。今の自己資本8,507億円に掛けた形で0.41倍。市場の倍率ではなく資産の価値から置いた。

確率:公開パイプラインの薄さに加え、デサイフェラの統合不振や大型治験の失敗、追加買収の失敗が重なる構造的な負け筋として1割強を置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

オプジーボ・特許ロイヤルティ(国内販売・BMS向け原薬供給・BMSロイヤルティ・メルクのキイトルーダ特許使用料)

オプジーボの国内販売、BMS向け原薬供給とBMSからのロイヤルティ、メルクのキイトルーダ世界売上に応じた特許使用料(頭金・ロイヤルティの配分は小野25%・BMS75%)を合わせた収益。

数量オプジーボ+キイトルーダの世界売上の合計(億ドル)価格小野薬品の実効取り分(国内販売+ロイヤルティの合計÷世界売上の合計、名目)売上営業利益
今 2026/03 430 0.05 2,950 2,419
10 年後 中立 480 0.01 864 622

取り方:FY26(2026年3月期)の全社売上5,158億円のうち、フォシーガ882億円とデサイフェラ467億円を除いた残りの大半、約2,950億円と推定(過去の開示で売上の約6割がオプジーボと関連特許)。世界のオプジーボ(2024年約118億ドル)とキイトルーダ(同約338億ドル)の合計約430億ドルに対し、小野の実効取り分は約4.6%(国内自社販売の全額+BMSロイヤルティ+メルク特許使用料の25%取り分)。特許の崖:米国2028年、欧州2030年、日本2031年。キイトルーダの特許使用料は米国の特許切れで先に細る。バイオ抗体の後続品の浸透は遅いが、3地域が重なるため10年後にはほぼ全域で置き換わる。利益は研究開発前の貢献利益で置く(約82%:ロイヤルティはほぼ費用がなく、国内販売は原価と営業費用が掛かる)。会社全体の研究開発費・償却は別に引く。セグメント別の利益は非開示。FY26のコア営業利益1,371億円に研究開発費1,470億円を足し戻した2,841億円を、この3事業に割り振った推定(合計を実績に合わせる)。

デサイフェラ製品(キンロック・ロムビムザ、米欧自社販売)

2024年6月に約3,700億円で買収した米デサイフェラの消化管間質腫瘍(GIST)薬キンロック(リプレチニブ)と腱滑膜巨細胞腫(TGCT)薬ロムビムザ(ビムセルチニブ)。小野薬品が初めて本格的に自社で米欧展開する製品群。

数量キンロック+ロムビムザの世界売上の合計(億ドル)価格小野の取り分(自社販売のため1、名目)売上営業利益
今 2026/03 3.1 1.00 467 −93
10 年後 中立 7.0 1.00 1,050 525

取り方:FY26の実績:キンロック384億円・ロムビムザ83億円で合算467億円(約3.1億ドル)。会社の見込みはFY27が430億円と190億円。会社が示すピークはキンロック500〜700億円・ロムビムザ500〜700億円、審査中のチラブルチニブ200〜300億円。利益は研究開発前の貢献利益。東海岸に約170人規模の自社販売体制を構築中で、販売費の負担が重く赤字(約−20%)。競合はGISTでファイザーなど。希少がんで患者数は限られるが、競合も少なく価格決定力は保ちやすい。治験費用は全社の研究開発費に入る。

国内その他既存品(フォシーガ・疼痛領域タリージェ等)とジェネリック影響

オプジーボ以外の国内販売品。糖尿病薬フォシーガ(アストラゼネカ創製、流通・販売は2026年3月末で移管・共同販促終了)、疼痛領域のタリージェなど。

数量国内の処方患者数(万人、推定)価格1人・1年あたりの売上(億円/万人、名目)売上営業利益
今 2026/03 180 9.67 1,741 515
10 年後 中立 84.0 8.00 672 215

取り方:全社売上5,158億円からオプジーボ関連(2,950億円)・デサイフェラ(467億円)を除いた約1,741億円。このうちフォシーガが882億円(FY26実績)で、2026年3月末で流通・販売を移管し共同販促を終了するため、FY27以降はゼロになる(会社計画のFY27売上4,550億円、前期比−11.8%の主因)。残る約860億円がタリージェ・オレンシア・キプロリス等の既存品。価格は国内薬価の毎年の引き下げと後発品の浸透で、物価並みには上がらず下がる(フォシーガ分を除いた1人あたりの売上は10年で2割ほど下がる前提)。利益は研究開発前の貢献利益(約30%。フォシーガは流通のため低く、既存品は高い)。

新規パイプラインの期待値(開発品の成功確率を掛けた積み上げ)

デサイフェラ以外の後期・中期開発品の、成功確率を掛けた期待ピーク売上の積み上げ。公開されている本数は10本前後と大手新薬各社に比べて薄い。

数量期待される成功本数(成功確率を掛けた本数換算、推定)価格1本あたりの期待ピーク売上(億円、名目)売上営業利益
今 2026/03 0.0 400 0 0
10 年後 中立 2.6 500 1,300 650

取り方:現時点では上市済みの大型品はなく売上ゼロ。会社が挙げる候補:サパブルルセン(真性多血症・第3相、ピーク500〜1,000億円)、ONO-4578(胃がん・第2相終了、1,000億円超)、ONO-2808(多系統萎縮症・第2相終了、1,000億円超)、国内の成長品(ポベタシセプト等)合計500億円超。第3相は承認まで約6割、第2相終了は約3割を掛けた期待値で、10年後に約2.6本分(1本あたり500億円)=1,300億円と置く。10年後の時点ではピークまで育ち切らない品もあるが、物価の上昇で名目の売上は大きくなるため相殺とみる。1本あたりの期待ピーク売上は物価並みの比率では置かず、領域と本数で決める。

リスクと懸念

オプジーボ・キイトルーダの崖

オプジーボは米国2028年、欧州2030年、日本2031年と段階的に特許が切れ、国内販売・BMSロイヤルティ・メルクの特許使用料の3つの収益源が同時に細る。バイオ抗体の後続品は浸透が遅いとはいえ、3つの地域が重なって切れるため、10年後にはほぼ全域で取り分が大きく下がる。

研究開発費の重さ

研究開発費は2027年3月期に1,430億円、売上の3割を超える見込みだ。崖で売上が縮んでも、第3相の治験は途中で止めにくい。売上が3,900億円まで縮む中立でも10年後に1,290億円を使い続けるため、営業利益は今の半分ほどに沈む。開発品が外れれば、費用だけが残る。

パイプラインの薄さ

公開されているオプジーボ・デサイフェラ以外の後期・中期開発品は10本前後と、中外製薬やアステラス製薬などの同業他社に比べて明確に薄い。崖を自力で埋める新薬が育たなければ、次の柱は買収に依存するしかなくなる。 第3相・第2相の開発品の本数が限られる以上、崖を自力で埋められる確度はもともと高くない。

デサイフェラ統合の成否

2024年の買収は74.7%という高いプレミアムを払った決断で、希少がん領域ゆえに患者数の天井にぶつかりやすい。会社の目標(合算ピーク世界売上10億ドル)に届かなければ、買収のれんの減損リスクも残る。 米国での自社販売体制の立ち上げ費用も重く、投資回収には年数がかかる。

オプジーボの世界シェアの劣勢

2019年にキイトルーダに売上で逆転されて以降、ファーストラインの開発競争に負けた構図が続き、2024年には世界売上で約3倍の差がついている。この劣勢は特許切れ前からオプジーボ自身の取り分を細らせる要因になっている。

既存の収益源の剥落

糖尿病薬フォシーガ(2026年3月期の売上882億円)は、2026年3月末で流通・販売を移管し共同販促を終えた。2027年3月期から売上が消え、会社計画の減収の主因になる。一つ一つは小粒でも、既存の収益源が失われる流れは続く。オプジーボの崖が来る前から、業績の下支えが細っていく。

知財を巡るガバナンス

2021年に本庶佑氏・京都大学との特許使用料の配分を巡る訴訟で計280億円を支払う和解をしており、知財がらみの利益配分を巡る論点が過去にあった。特許使用料率自体は変更されていない。 金額自体は大きくないが、知財を核にした収益モデルだけに、同様の論点が将来再び浮上する可能性は残る。

今後の分かれ目

デサイフェラの合算世界売上が会社目標(ピーク10億ドル)に向けて計画どおり伸びたら
楽観・やや楽観側の確率を上げ、崖を埋める力を上方修正する。
公開パイプラインの第3相のいずれかが承認に至ったら
pipeline セグメントの前提を上方修正し、10年の筋書きを楽観側に寄せる。
研究開発費が会社の方針(売上比3割程度)より早く、削減の開示つきで絞られたら
営業利益の見通しを上方修正する。ただし次の柱になる開発品が減るので、pipeline セグメントの期待値は下げる。
米国でオプジーボのバイオシミラーが2028年より前に主要市場に参入したら
崖の前倒しとみて、やや悲観側の確率を上げる。
相良会長が公言する追加のM&Aが大型で実行されたら
資本政策・パイプラインの前提を見直し、買収先次第で楽観・悲観いずれにも振れうる論点として再評価する。
キイトルーダの世界売上の伸びが2028年の米国特許切れ前に明確に鈍ったら
opdivo セグメントのロイヤルティ前提を下方修正する。
国内の薬価制度見直しでイノベーション評価がさらに拡充されたら
domestic_other セグメントの下げ前提を緩め、中立の筋書きを上方修正する。

見ておくもの

  • デサイフェラ製品(キンロック・ロムビムザ)の米欧での四半期売上の伸び
  • オプジーボの米国特許切れ(2028年)に向けたバイオシミラーの参入動向
  • 公開パイプラインの治験の節目(特に第3相の結果)
  • 追加のM&Aの有無と規模
  • キイトルーダの世界売上とメルクからの特許使用料の推移
  • 国内の薬価制度見直し(中間年改定・イノベーション評価)の方向
  • 海外売上比率の2030年度目標(5割)への進捗
  • 研究開発費の売上比(2027年3月期の計画は約31%)と、治験の中止・打ち切りの発表

倍率と資本コストの決め方

今の値段を見る前に、4つの事業を数量×価格で積み、研究開発費と無形資産の償却は別の行で引いた。研究開発費は、会社の方針(売上比3割程度)、過去の実績(2022年3月期21%、2026年3月期28.5%)、治験の段階から置き、削減は会社が開示した2027年3月期の1,430億円までしか入れていない。10年後の売上比は33%前後。倍率は、事業のROEが資本コスト8.0%を下回る中立・やや悲観で、上限1÷kの9割・8割に置いた。悲観は純現金と売れる事業の税後(3,470億円)で置き、谷のPBRは使っていない。貯まる現金は戻り方1.0で別に足した。結果は割高(総合の差 -51%)。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 15.2→16.94 倍・やや楽観 PER 12.2→13.55 倍・中立 PER 11.2→12.5 倍・やや悲観 PER 10→9.89 倍)。

資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。

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分析日 2026-10-16