株譜
AI 銘柄分析 · 医薬品 · 試作

扶桑薬品工業 4538

透析剤で国内首位の老舗。稼ぎが細るなか、借入で大型投資に踏み出す会社に今の値段は高い

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)1,568 円134 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)2,108 円180 億円差 −25.6%
10 年後から見ると やや割高 価値 1,568 円134 億円 · 差 −25.6% · 期待の年率 +3.8%
期待の年率リターン(10 年)+3.8%資本コスト比 −4.7 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

扶桑薬品工業は、大阪に本社を置く創業 1937 年の製薬会社だ。透析剤と輸液という、病院に欠かせない薬を安定して届ける。人工腎臓用の透析剤は国内の首位で、患者数ベースのシェアは約 50% に達する。筆者の結論は「割高」。事業の足腰は強いが、10 年先の稼ぎが、抱える借金と投資の重さに見合わない。

直近の決算は、増収減益だった。売上は 623 億円で 3% 増えたが、営業利益は 36% 減の 26 億円になった。原材料と人件費の上昇で、原価率が上がったためだ。会社の次の期の予想は、営業利益が 20 億円とさらに下がる。

その背景に、二つの重荷がある。一つは東レとの特許訴訟だ。知財高裁は 2025 年 5 月、約 75 億円の支払いを命じた。会社は最高裁に上告したが、前の期に 87 億円を損失に計上し、当期には同額の現金が出ていった。純有利子負債は、1 年で 150 億円から 236 億円に増えた。

もう一つは、岡山での新工場だ。投資額は約 140 億円で、輸液ラインの更新と合わせ、今後数年は借入で賄う。借入の金利は 3.5% 前後まで上がり、利払いが利益を削る。中立の筋書きでも、10 年後の純利益は 15 億円台と、今の 20 億円を下回る。

安定した事業という長所は、本物だ。ただ、稼ぎが資本コストを下回り続ける限り、純資産の厚みは帳簿どおりの価値にならない。筆者は、今の値段がその点を十分に割り引いていないと見る。

会社の中期方針は、2030 年度に売上 700 億円超、ROE 8% 超を掲げる。実現すれば評価は変わるが、そこに至る道は、利益が落ちる 2028 年ごろまで続く。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、扶桑薬品は事業と財務の見立てがずれた会社だ。事業は、透析剤の首位という強い芯を持つ。だが、財務は、訴訟と投資で一気に重くなった。

株主が自由に使える利益は、今は純利益の半分ほどしか残らない。工場の更新と研究開発に、毎年 50 億円以上の資金が要るためだ。営業キャッシュフローが投資を賄えず、借入に頼る期間は、数年続く。

経営者の資本配分には、疑問が残る。一審で勝った後発品を売り続けたが、控訴審で逆転され、賠償額は 87 億円に達した。時価総額の半分に近い現金が消えたことになる。本業が安定している分、この失点は目立つ。

安全域の面では、PBR が 0.5 倍と低い点は魅力に見える。しかし、ROE が資本コストに届かない会社の純資産は、帳簿どおりの価値にならない。しかも、借金が 3 割ほど増える見通しで、金利が上がれば利益はさらに削られる。筆者は、この安さを、割安の根拠とは受け取らない。

最後に、経営への注文を書いておく。資本コストを下回る事業に、借金で大型投資をするなら、投資の稼ぎが資本コストを超えると株主に示す責任がある。会社が PBR1 倍超を目指すと明言した以上、その説明を待ちたい。

何で稼ぐ会社か

売上の過半は、腎臓と透析の領域が占める。会社の開示では、直近の売上の約 53% が腎・透析、約 20% が輸液、約 12% が後発品、残りが受託製造などだ。

柱は透析剤の「キンダリー」である。血液透析で使う液体の薬で、60 年以上の歴史を持つ。病院が一度採用すると、患者の安全のために、銘柄を替えにくい性質がある。患者数ベースの国内シェアは約 50% で、会社は中期方針で 55% を目標に置く。同じ領域で、骨や血液のミネラルを整える薬の後発品も伸ばしている。

二つ目は輸液だ。電解質の輸液「ヴィーン」シリーズや、注射用水、生理食塩液の大容量品を作る。値段が低く、病院での使用量は多い。薬価が低いため、原材料と人件費の上昇がそのまま利益を削る、採算の難しい製品でもある。

三つ目が後発品と受託製造だ。血栓やパーキンソン病などの後発品を持つほか、他社の輸液・注射剤の製造を受託する。体外受精用の培養液「HiGROW」も手がけ、不妊治療の領域へ広げようとしている。

将来の芽は、希少腎疾患の薬候補「DMX-200」だ。巣状分節性糸球体硬化症という病気の薬で、豪州の Dimerix 社から日本の権利を導入した。国内の患者は約 1,400 人と少ない。承認申請は 2029 年度、上市は 2030 年度を目標とする。

工場は茨城、岡山、城東、大東の 4 か所で、単体の従業員は 1,374 人だ。売上の約 64% を、スズケン、アルフレッサ、メディセオ、東邦薬品の 4 卸が占める。

価格の面では、製品の多くが薬価の定まった基礎的医薬品だ。会社は、この比率を現状の約 44% から 2030 年度に 75% 以上へ高める計画だ。薬価が低くても必要とされる薬を増やすことで、安定供給の評価と、薬価制度の補正を得ようとしている。

優良さと弱いところ

優良さを一言でいえば、「地味だが替えにくい薬を作る、体力の落ちた老舗」だ。堀、つまり他社がまねできない強みは、透析剤の領域にだけ深い。

強みは三つある。一つ目は、透析剤の国内首位のシェアと、病院が銘柄を替えにくいという特性だ。二つ目は、輸液から透析まで、病院が毎日使う基礎的医薬品を揃える幅である。三つ目は、茨城と岡山に生産を東西に分けた供給体制で、災害時の安定供給が評価される。

弱みも三つある。一つ目は、薬価が毎年下がる制度のもとで、値決めの力がないことだ。二つ目は卸 4 社への依存で、上位 4 社が売上の約 64% を占め、前の期の約 53% から集中が進んだ。三つ目は、製品のほとんどが成熟した薬で、新しい成長の柱を自前で作る力が弱いことである。

資本の使い方は、守りに寄っている。ROE は過去 10 年の中央値が 3% 台にとどまり、資本コストを一度も上回れていない。会社は 2030 年度に ROE 8% 超を掲げるが、実績は大きく離れている。経営陣は PBR が 1 倍以下であることを課題と認め、資本コストへの意識不足まで認めている。筆者は、この率直さを評価するが、結果を見るまで評価は保留する。

研究開発は、DMX-200 に偏る。年 20 億円の研究開発費の多くを、この一品に投じており、外れた時の傷は深い。成功すれば、自前で新薬を持たない会社が、初めて高い薬価の製品を持つことになる。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

国内の医療用医薬品市場は、約 11 兆円で成長が続く。ただ、薬価が毎年のように下がり、既存の薬は単価が数% ずつ削られる。扶桑薬品の製品は、その中でも成熟した基礎的医薬品で、値下げの圧力を最も受けやすい。

追い風は、薬価制度の見直しだ。コストが上がっても薬価が低く、採算が合わない薬を救うため、最低薬価の引き上げや不採算品の再算定の仕組みがある。2025 年度には最低薬価の引き上げがあり、会社も増収要因と説明した。輸液や透析剤のような基礎的医薬品には、これが一定の下支えになる。

向かい風は、原材料と人件費の上昇だ。直近の売上原価率は 74.3% と、前の期の 72.7% から上がった。薬価の改定は年に一度で、コストの上昇に追いつくまでに時間がかかる。

透析の市場は、患者数が頭打ちになりつつある。日本の透析患者は約 34 万人で、高齢化で新規は増えるが、腎移植や予防の進歩で、増え方は鈍る。このため、成長はシェアの取り合いと、製品の幅の拡大から生まれる。

10 年先を見ると、透析と輸液は需要が底堅いまま、実質で横ばいに近い。競争の軸は、安定供給と原価の低さに移る。老朽化した設備を更新できない会社は、撤退を迫られる。更新できる会社に市場が集まる構図で、扶桑薬品が新工場に踏み切ったのは、その流れを見据えた判断だ。

輸液や透析剤は、薬価の低さから、撤退する会社が出やすい。供給が細れば、残った会社に薬価の補正が入りやすくなる。扶桑薬品はこの側にいるが、補正の恩恵は遅れて届く。

資本政策と M&A

資本政策は、投資と還元の両立を掲げる。2030 年度までの 6 年で、営業キャッシュフローなど約 530 億円を調達し、成長投資に 450 億円以上、株主還元に 60 億円を充てる。足りない分は銀行借入で賄う方針だ。

成長投資の中身は、岡山の第 2 製剤棟と、輸液・注射剤のラインの更新が、それぞれ 120 億円超だ。研究開発は 6 年で 160 億円以上を見込む。岡山の新工場は着工が 2026 年 12 月で、稼働は 2028 年末の予定になる。利益が落ちる 2028 年ごろまでは、借金が増える局面が続く。

株主還元は、累進配当を掲げる。配当は減らさず、増やすことを約束した形で、配当の純資産に対する比率で 2% を下限とする。自己株式の取得も、キャッシュフローを見て検討するとしている。ただ、足元の配当は年 8 億円弱で、利益の 4 割に当たる。

政策保有株は上場分で約 50 億円あり、三菱 UFJ や三井住友の金融グループが中心だ。当期に 11 銘柄を売り、固定資産と合わせて 70 億円の売却を見込む。M&A は目立たず、DMX-200 のように、他社の開発品を導入する形が中心だ。

東レとの訴訟は、まだ最終ではない。会社は最高裁へ上告しており、判決が覆れば支払った現金が戻る可能性が残る。ただ、最高裁が上告を受理する例は少なく、筆者は戻る額を価値に入れていない。

2027 年に研究開発センターを大阪府茨木市へ移し、本社機能は大阪の道修町に集約する。拠点の再編に伴う一時費用が、投資期の利益をさらに押し下げる点にも注意したい。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

まず、事業の足腰は強い。透析剤は国内の首位で、シェアは約 50% だ。病院が銘柄を替えにくく、売上は 7 期連続で増えてきた。基礎的医薬品の比率を 44% から 75% 以上に引き上げれば、薬価の下支えも受けやすくなる。

次に、投資が実を結ぶ。岡山の新工場は、粉末の透析剤を作る新しいラインと、輸液の更新を担う。生産性が上がれば、原価率は下がる。会社は 2029 年度から利益が回復すると説明しており、ROE 8% 超という 2030 年度の目標も、事業の力から見れば無理ではない。

希少腎疾患の薬「DMX-200」は、当たれば大きい。国内の患者は 1,400 人と少ないが、薬価は高く、競合も少ない。承認申請は 2029 年度で、上市は 2030 年度が目標だ。ここに成功すれば、利益の柱が一本増える。

最後に、東レとの訴訟だ。最高裁で覆る見込みは薄いと筆者は見るが、覆れば 87 億円が戻る。時価総額の半分に当たる額で、これは大きな上振れの材料になる。累進配当と PBR1 倍超の約束も、株主に有利な材料だ。

財務の面でも、最悪は過ぎた。訴訟の支払いは済み、今後の特別損失は小さい。2027 年以降は、投資が稼ぐ側に回る。

慎重な見方

まず、稼ぎが細っている。直近の営業利益は 36% 減り、会社の次の期の予想はさらに低い。原価率は上がり続け、薬価の改定は年に一度で、コストの上昇に追いつかない。ここに、新工場の償却と研究開発費が加わる。

次に、借金が重い。純有利子負債は 236 億円と、時価総額を上回る。新工場の資金を借りれば、金利が 3.5% 前後に上がる中で、利払いが年に 10 億円規模に膨らむ。営業利益が 20 億円の会社にとって、これは利益の半分を食う額だ。

さらに、成長の柱が見えない。透析の市場は患者数が頭打ちで、シェアを 5 ポイント上げる計画も、競合が黙っていない前提では厳しい。DMX-200 は第 3 相の途中で、成功の確率は半分ほどだ。外れれば、160 億円の研究開発費が無駄になる。

最後に、経営の質だ。特許訴訟で 87 億円を失った事実は重い。最高裁で覆る期待は薄い。卸 4 社への依存も進み、価格交渉で押される構図が強まっている。10 年後の稼ぎが、今を下回る可能性は十分にある。

薬価の補正を当てにする戦略には、制度が変われば崩れる脆さがある。補正が止まれば、輸液は赤字に戻る。

どちらに重みを置いたか

慎重な見方が強い。事業の質と透析の首位は動かないが、10 年の値付けを決めるのは、借金と投資を差し引いた後に、資本コストを上回る稼ぎが残るかどうかだ。そこで慎重な見方の指摘が効く。確率は、中立に 3 割台半ばを置き、残りを悲観側にやや厚くした。悲観を 1 割強にしたのは、投資が裏目に出て、金利も重なる展開を無視できないからだ。強気の見方が強調する DMX-200 と訴訟の逆転は、楽観の筋書きに織り込んだが、中立では期待値の一部しか入れていない。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 2,084 円178 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 971 円83 億円)。 今の値に割り戻すと 1,568 円134 億円、今との差 −25.6%、 期待の年率 +3.8%(資本コスト 8.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 7% 4,808 円410 億円 1,289 円110 億円 +189.2% +11.2% 427 円36 億円
やや楽観 18% 3,279 円280 億円 1,113 円95 億円 +108.3% +7.6% 791 円67 億円
中立 36% 2,287 円195 億円 1,007 円86 億円 +56.3% +4.6% 1,186 円101 億円
やや悲観 26% 936 円80 億円 902 円77 億円 −12.8% −1.4% 478 円41 億円
悲観 13% 699 円60 億円 644 円55 億円 −36.3% −4.4% 175 円15 億円
加重平均100% 2,084 円178 億円971 円83 億円 +45.0% +3.8% 3,056 円261 億円

今の株価時価総額 2,108 円180 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.5% を下回るほど割高。

楽観 7% 透析剤の拡大と新薬で稼ぎが戻る 利益 35 億円 · PER 11.8 倍 · 株価時価総額 4,808 円410 億円

透析剤のシェアは 55% に届き、基礎的医薬品の薬価補正も効いて、価格は物価に近づく。岡山の新ラインが原価を下げ、利益率は透析で 9% 台後半まで回復する。輸液の更新も終わり、不採算が消える。

DMX-200 は 2030 年度に上市され、国内の希少腎疾患の治療薬として根づく。利益への寄与は 14 億円ほどに育つ。営業利益は 60 億円に近づき、ROE は 7% 台まで上がる。

借入は新工場の償却で重くなるが、利益の回復が上回る。累進配当は守られ、配当は 10 年で 110 億円に達する。東レとの訴訟で最高裁が判断を覆す可能性も、この筋書きでは上振れ要因として残る。

価格は物価の 9 割台後半まで追いつき、輸液の不採算も消えていく。

  • 腎・透析:数量 18.9(透析剤などを使う患者数(万人。透析患者約 34 万人 × 患者数ベースのシェア、実質))× 価格 25(1 患者あたり売上(万円・名目))→ 売上 466 億円・営業利益 44 億円。18.92 万人 × 1 患者あたり 24.6177 万円、利益率 9.5%(研究開発前)
  • 輸液:数量 14,580(輸液・注射剤の出荷本数(万本、実質。推定))× 価格 0.01(1 本あたり売上(万円・名目))→ 売上 193 億円・営業利益 11 億円。14580 万本 × 1 本あたり 0.0132 万円、利益率 5.5%(研究開発前)
  • 後発品・受託・その他:数量 14,803(後発品・受託・その他の出荷単位(万個、実質。推定))× 価格 0.02(1 個あたり売上(万円・名目))→ 売上 284 億円・営業利益 21 億円。14803 万個 × 1 個あたり 0.0192 万円、利益率 7.5%(研究開発前)

倍率:事業の純利益 35 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 7.7% が k 8.50% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.8 倍。全体の PER 11.76 倍、時価総額 410 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:透析剤のシェアが 55% を超え、DMX-200 も成功する筋書き。複数の成功が重なる必要があり、低く置いた。

やや楽観 18% 投資が実り、利益が少しずつ回復 利益 24 億円 · PER 11.8 倍 · 株価時価総額 3,279 円280 億円

新工場が予定どおり稼働し、輸液ラインの更新も終わる。透析のシェアは 53% 前後に上がる。価格は物価の 9 割ほどまで戻り、原価の上昇を吸収する。

営業利益は 43 億円ほどで、利益率は 5% 近くになる。DMX-200 は上市に成功するが、売上は計画を下回る。ROE は 5% 台に戻る。

純有利子負債は 300 億円前後でとどまり、金利の重さは続く。配当は累進を守り、増えていく。会社の目標である ROE 8% には届かないが、改善は市場に認められる。

輸液は更新したラインで原価が下がり、不採算から抜け出す。卸 4 社との価格交渉は厳しいままだが、安定供給の評価が値引きを抑える。研究開発費は物価で膨らみ、利益の伸びを一部削る。透析剤の価格は物価の 1.34 倍に届かず、1.25 倍にとどまる。

  • 腎・透析:数量 18.2(透析剤などを使う患者数(万人。透析患者約 34 万人 × 患者数ベースのシェア、実質))× 価格 24(1 患者あたり売上(万円・名目))→ 売上 438 億円・営業利益 39 億円。18.23 万人 × 1 患者あたり 24.0408 万円、利益率 8.8%(研究開発前)
  • 輸液:数量 13,608(輸液・注射剤の出荷本数(万本、実質。推定))× 価格 0.01(1 本あたり売上(万円・名目))→ 売上 177 億円・営業利益 8 億円。13608 万本 × 1 本あたり 0.013 万円、利益率 4.5%(研究開発前)
  • 後発品・受託・その他:数量 13,437(後発品・受託・その他の出荷単位(万個、実質。推定))× 価格 0.02(1 個あたり売上(万円・名目))→ 売上 252 億円・営業利益 18 億円。13437 万個 × 1 個あたり 0.01875 万円、利益率 7.0%(研究開発前)

倍率:事業の純利益 24 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 5.7% が k 8.50% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.8 倍。全体の PER 11.76 倍、時価総額 280 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:新工場が原価を下げ、薬価の下支えも効く筋書き。会社が掲げる 2030 年度の回復に近い姿で、有力な上振れとして置いた。

中立 36% 量は横ばい、利払いが稼ぎを削る 利益 17 億円 · PER 11.8 倍 · 株価時価総額 2,287 円195 億円

透析の患者数は頭打ちだが、シェアが 54% に上がり、量は実質で 2% 増える。輸液と後発品も、数量は 1 割弱増える。価格は物価の 9 割ほどにとどまり、コストの上昇を全部は吸収できない。

営業利益は 33 億円ほどで、利益率は 4% 前後だ。DMX-200 の期待値として 6 億円を入れたが、研究開発費は物価で 28 億円に膨らむ。償却は新工場の分だけ重くなり、10 年後に約 41 億円と、物価で増やした場合の 32 億円を上回る。

純有利子負債は 300 億円前後で、金利が 3.5% に上がると利払いは年 11 億円になる。純利益は 15 億円台で、ROE は 4% 台だ。会社の掲げる ROE 8% には届かない。

  • 腎・透析:数量 17.5(透析剤などを使う患者数(万人。透析患者約 34 万人 × 患者数ベースのシェア、実質))× 価格 23(1 患者あたり売上(万円・名目))→ 売上 412 億円・営業利益 33 億円。17.54 万人 × 1 患者あたり 23.4638 万円、利益率 8.0%(研究開発前)
  • 輸液:数量 12,758(輸液・注射剤の出荷本数(万本、実質。推定))× 価格 0.01(1 本あたり売上(万円・名目))→ 売上 163 億円・営業利益 7 億円。12758 万本 × 1 本あたり 0.0128 万円、利益率 4.0%(研究開発前)
  • 後発品・受託・その他:数量 12,526(後発品・受託・その他の出荷単位(万個、実質。推定))× 価格 0.02(1 個あたり売上(万円・名目))→ 売上 229 億円・営業利益 15 億円。12526 万個 × 1 個あたり 0.0183 万円、利益率 6.5%(研究開発前)

倍率:事業の純利益 17 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 4.3% が k 8.50% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.8 倍。全体の PER 11.76 倍、時価総額 195 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:透析は横ばい、価格はコスト増に届かず、新工場の効果が一部出る標準的な姿。DMX-200 は成功確率を掛けた期待値だけ入れた。

やや悲観 26% コスト増に価格が追いつかず赤字寸前 利益 2 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 936 円80 億円

原材料と人件費は物価並みに上がるが、薬価の改定が追いつかず、価格は物価の 8 割ほどにとどまる。透析のシェアは動かず、患者数は少し減る。輸液と後発品も、数量は 5% ほど減る。

営業利益は 12 億円ほどに落ち込み、利払いを引くと純利益はほぼゼロになる。新工場の償却が重くのしかかり、研究開発は成果を出せない。

配当は累進のために守ろうとするが、利益が伴わず、現金が減る。借金は 300 億円前後のまま、返済の余裕がない。純資産は残るが、稼ぎが伴わず、市場からは割り引かれ続ける。

透析剤の価格は物価の 1.34 倍に届かず、1.10 倍にとどまる。新工場への投資は予定どおり進み、償却だけが先に重くなる。会社は政策保有株や遊休地を売って現金を作るが、借金は減らない。配当は累進を理由に守られ、資本の厚さが少しずつ削られていく。

  • 腎・透析:数量 15.8(透析剤などを使う患者数(万人。透析患者約 34 万人 × 患者数ベースのシェア、実質))× 価格 21(1 患者あたり売上(万円・名目))→ 売上 335 億円・営業利益 23 億円。15.82 万人 × 1 患者あたり 21.1559 万円、利益率 6.8%(研究開発前)
  • 輸液:数量 11,542(輸液・注射剤の出荷本数(万本、実質。推定))× 価格 0.01(1 本あたり売上(万円・名目))→ 売上 133 億円・営業利益 4 億円。11542 万本 × 1 本あたり 0.0115 万円、利益率 2.8%(研究開発前)
  • 後発品・受託・その他:数量 10,818(後発品・受託・その他の出荷単位(万個、実質。推定))× 価格 0.02(1 個あたり売上(万円・名目))→ 売上 179 億円・営業利益 9 億円。10818 万個 × 1 個あたり 0.0165 万円、利益率 5.2%(研究開発前)

倍率:利益がほぼゼロの姿で、PER では測れない。床は売れる資産で測る。工場・在庫・売掛債権を売ると、負債と訴訟関連の支払いを除いて残るのは約 80 億円。この筋書きは稼ぎが残る分、悲観より高く、今の自己資本 351 億円に PBR 0.228 倍(約 80 億円)を掛けた。中立の PBR より低い。EV ÷ 営業利益は純有利子負債 236 億円を足すと 27 倍と高いが、谷に近い年の小さな利益で測った数字で、価値は利益の倍率でなく売れる資産で見ている。

確率:原価の上昇に薬価が追いつかず、利払いも重なる筋書き。純有利子負債が時価総額を上回る点を踏まえ、中立に近い厚みで置いた。

悲観 13% 価格競争と投資の失敗で稼ぎが崩れる 利益 −13 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 699 円60 億円

透析剤で競合にシェアを奪われ、卸 4 社の価格交渉も厳しくなる。輸液は不採算が続き、後発品の薬価も下がる。新工場の稼働率が上がらず、償却だけが重くなる。

営業利益は赤字に沈み、純損失が続く。DMX-200 の第 3 相が外れ、導入費用と研究開発費が無駄になる。減損で自己資本が目減りする。

累進配当は途中で維持できなくなる。借金が重く、財務の余裕がなくなる中、再編や資産売却の対象になる可能性が高い。工場や政策保有株を売っても、借金の返済に消える。

薬価の改定は続き、透析剤の価格は今より 2% ほど下がる。供給の事故や製品回収が重なれば、信用も傷つく。10 年かけて、じわじわと優良さが失われていく筋書きだ。

  • 腎・透析:数量 13.6(透析剤などを使う患者数(万人。透析患者約 34 万人 × 患者数ベースのシェア、実質))× 価格 19(1 患者あたり売上(万円・名目))→ 売上 256 億円・営業利益 12 億円。13.59 万人 × 1 患者あたり 18.8479 万円、利益率 4.5%(研究開発前)
  • 輸液:数量 9,720(輸液・注射剤の出荷本数(万本、実質。推定))× 価格 0.01(1 本あたり売上(万円・名目))→ 売上 97 億円・営業利益 1 億円。9720 万本 × 1 本あたり 0.01 万円、利益率 0.5%(研究開発前)
  • 後発品・受託・その他:数量 8,540(後発品・受託・その他の出荷単位(万個、実質。推定))× 価格 0.01(1 個あたり売上(万円・名目))→ 売上 126 億円・営業利益 4 億円。8540 万個 × 1 個あたり 0.0147 万円、利益率 3.5%(研究開発前)

倍率:構造的に優良でなくなった姿。谷の年は赤字で、稼ぐ力(純利益 ÷ k)は無い。床は売れる資産で測る。総資産約 905 億円のうち、売掛債権は 95%、在庫は 6 割、工場は 5 割、政策保有株は 9 割を回収し、負債を全額払うと、残るのは約 80 億円。少数株主は清算を決められないので戻り方を 0.75 と見て、今の自己資本 351 億円に PBR 0.17 倍(約 60 億円)を掛けた。営業赤字で、EV ÷ 営業利益は参考にならない。

確率:透析のシェアを競合に奪われ、新工場も稼働率が上がらない筋書き。借金と金利の重さを考え、1 割強に置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

腎・透析

人工腎臓用の透析剤「キンダリー」を中心とする腎・透析領域の薬。国内の患者数ベースのシェアは約 50%。

数量透析剤などを使う患者数(万人。透析患者約 34 万人 × 患者数ベースのシェア、実質)価格1 患者あたり売上(万円・名目)売上営業利益
今 2026/03 17.2 19 331 30
10 年後 中立 17.5 23 412 33

取り方:会社の開示では売上の 53.1% が腎・透析(2025 年度)。売上は 623.07 億円 × 53.1% = 約 330.8 億円。数量は、国内の透析患者約 34 万人(透析医学会の統計の目安)に患者数ベースのシェア約 50% を掛けた 17.2 万人が使う、と置いた。1 患者あたり売上(約 19.2 万円)が価格で、物価の分は価格に入る。薬価は毎年下がるため、10 年の価格は物価の 1.34 倍に届かず、中立で 1.22 倍と置く(不採算品の再算定と最低薬価の引き上げで一部は補われるが、全部は吸収できない)。営業利益は開示がなく、研究開発前の利益率 9.0% は筆者の推定。

輸液

電解質などの輸液と注射用水、生理食塩液の大容量品。薬価が低く、原材料と人件費の影響を受けやすい。

数量輸液・注射剤の出荷本数(万本、実質。推定)価格1 本あたり売上(万円・名目)売上営業利益
今 2026/03 12,150 0.01 122 6
10 年後 中立 12,758 0.01 163 7

取り方:輸液が売上の 19.5%(約 121.5 億円)。開示された数量は無く、1 本あたりの仕切価を 0.01 万円と推定して 1.215 億本(12,150 万本)とした。利益率 4.5%(研究開発前)は筆者の推定で、低い薬価と原価上昇を踏まえて低めに置いた。

後発品・受託・その他

後発品、他社品の受託製造、体外受精用の培養液、不動産賃貸など。

数量後発品・受託・その他の出荷単位(万個、実質。推定)価格1 個あたり売上(万円・名目)売上営業利益
今 2026/03 11,387 0.02 171 12
10 年後 中立 12,526 0.02 229 15

取り方:後発品 12.2% とその他 15.2%(受託製造・培養液・不動産賃貸を含む)の合計 170.8 億円。1 個あたり仕切価を 0.015 万円と推定して 1.139 億個(11,387 万個)とした。利益率 6.9%(研究開発前)は筆者の推定。全社の研究開発費(約 20.1 億円)と本社費の −20.7 億円は、筋書きの調整 adjust_oku に置く。

リスクと懸念

原価の上昇に薬価が追いつかない

薬価は毎年改定され、価格を自分で決められない。直近の売上原価率は 74.3% と、前の期の 72.7% から上がった。原材料と人件費が物価並みに上がり続ければ、輸液のような低い薬価の薬から、赤字になる。薬価制度の補正は一定の助けだが、遅れる。

借金と金利の重さ

純有利子負債は 236 億円と、時価総額を上回る。新工場に約 140 億円、輸液ラインの更新に 120 億円超を投じ、足りない分は借りる。借入の金利が 3.5% 前後に上がると、利払いは年に 10 億円規模になる。会社の次の期の予想でも、営業利益と経常利益の差は 6 億円に広がる。

東レとの特許訴訟の続き

知財高裁は、約 75 億円と遅延損害金の支払いを命じた。会社は 87 億円を引き当て、支払いも済ませた。最高裁に上告しているが、上告が受理される例は少ない。同じ後発品の販売が続く場合の追加の請求や、他の特許紛争の危険も残る。

透析剤のシェア目標が未達に終わる

会社は透析剤のシェアを約 50% から 55% に上げる計画を持つ。だが、透析の患者数は頭打ちで、シェアは競合から奪うしかない。採用施設率の目標も 75% と高い。競合が価格で対抗すれば、利益を削りながらの拡大になる。

DMX-200 の開発の失敗

希少腎疾患の薬候補で、国際共同の第 3 相試験が進む。成功確率は半分ほどで、失敗すれば、導入費用と年 20 億円規模の研究開発費の一部が無駄になる。成功しても、国内の患者は約 1,400 人と少なく、売上の規模は限られる。

卸 4 社への依存と供給の事故

上位 4 卸が売上の約 64% を占め、前の期の約 53% から集中が進んだ。価格交渉で押される危険がある。また、品質問題による製品回収や、工場の事故が起きれば、売上と信用に打撃が出る。保険で全額が補えるとは限らないと、会社自身が開示している。

今後の分かれ目

最高裁が上告を受理し、東レの請求を退ける判決が出たら
支払った 87 億円のうち税引き後の相当額が戻る。純有利子負債が減り、価値は大きく上がる。楽観側の確率を上げる。
透析剤のシェアが 52% を超えたら
シェア拡大の計画が進んでいると見て、中立の数量を上方に直す。
売上原価率が 75% を超え続けたら
薬価の補正が追いつかないと見て、やや悲観・悲観の確率を上げる。
DMX-200 の第 3 相の中間解析が良好だったら
上市の確率を上げ、中立の利益に加える額を増やす。失敗なら、導入費用の損失を織り込む。
新工場の稼働が遅れる、または投資額が 140 億円を大きく超えたら
借入と償却が増え、利益の回復が遅れる。やや悲観の確率を上げる。
自社株買いや増配の強化が発表されたら
資本の使い方の改善と見て、ROE の見通しを少し上げる。ただし借金が重いため、効果は限定的。

見ておくもの

  • 売上原価率と販管費率の推移
  • 透析剤のシェア(患者数ベース)と採用施設率
  • 東レとの訴訟の最高裁の判断
  • 純有利子負債と利払い、借入の金利
  • 岡山第 2 製剤棟の進捗と稼働時期
  • DMX-200 の第 3 相試験の進み具合

倍率と資本コストの決め方

倍率は、ROE が資本コスト k 8.5%(基本 7.5% + quality 1.0%)に届かない前提で、式の正当化 PER に 8.5〜9 割を掛けて置いた。悲観側は谷の利益でなく、総資産の回収と負債の全額払いで残る売れる資産(約 80 億円)に戻り方を掛けて PBR で測り、谷の PBR は使っていない。今の株価や PER、同業の倍率を見てから決めたわけではない。純利益は直近の 20 億円をそのまま起点に使い、訴訟の引当に伴う特別損益は含まれていない。純有利子負債は 236 億円で純現金ではないため、余った現金は分けていない。償却費は工場の帳簿価額から年 24 億円と推定し、物価では増やさず取得時の値段のまま置き、新工場と更新の投資分だけ増える形(10 年後に約 41 億円)で利益率に織り込んだ。投資は借入で賄うため、利払い 3.5% を純利益に入れた。東レ訴訟の逆転は価値に入れていない。株主優待はない。事務所の賃借が中心でリースの約束は小さく、2028 年 3 月期の新リース会計基準で BS の形は変わるが、数字は今と同じ形でそろえた。 2026-10-22 の見直し(R1〜R4)で倍率・時価総額を機械で置き直した(前後は notes/audit/fix_stage2_20261022.csv)。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k = 基本 7.5% + quality 1.0% = 8.5%。理由は quality_why。個別のリスクは k に足さず、筋書きと確率で表した。

同じ業種(医薬品)の AI 分析

割安 ツムラ4540 医療用漢方で国内 8 割超を握る寡占企業。10 年の価値は今の値段をやや上回り、工場投資の重さが焦点 本質価値との差 +46.3% · 10 年 割安(年 +10.2%) やや割安 室町ケミカル4885 後発品向けの原薬とイオン交換樹脂の小さな老舗。減損で細った今期の利益を除いてならすと、値段はほぼ適正でわずかに安い 本質価値との差 +20.1% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 ミズホメディー4595 コロナ特需で利益率が4割に膨らんだ検査キット専業。特需が冷めた後の平常をどこに置くかで、今の値段の重みが決まる 本質価値との差 +15.2% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 あすか製薬ホールディングス4886 女性医療と甲状腺に強い堅実な中堅薬メーカー。稼ぐ力は資本コストに届かず、10 年の価値は今をやや下回る 本質価値との差 +11.5% · 10 年 やや割安(年 +7.7%) 適正 ゼリア新薬工業4559 欧州で稼ぐ消化器薬の看板が特許切れを迎える。次の柱を買えるかで 10 年の価値が決まる 本質価値との差 +9.9% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 日本ケミファ4539 アレルギー検査の「ドロップスクリーン」は光るが、本体のジェネリックが稼げず、160 億円の借入の利息が利益を食う 本質価値との差 +0.3% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 富士製薬工業4554 女性医療の成長は本物だが、利益は主力 2 品に偏る。10 年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −0.2% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 住友ファーマ4506 北米 2 品で崖から戻ったが、その 2 品にも 2030 年代の特許の崖がある。10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −1.1% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 東和薬品4553 国内ジェネリック大手の一角。増産で数量は伸びるが、薬価の下げと重い借金が稼ぐ力を資本コストの手前に抑える 本質価値との差 −5.1% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 ロート製薬4527 目薬とスキンケアのブランドで国内首位。海外が国内の縮小を埋め、10 年の価値は今の値段に対しやや割高 本質価値との差 −8.0% · 10 年 適正(年 +5.1%) 適正 協和キリン4151 ロカチンリマブの失敗で「次の柱」の賭けは外れ、XLH とポテリジオの寿命が本質価値をほぼ決める。10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −10.0% · 10 年 適正(年 +5.9%) やや割高 クオリプス4894 世界初のiPS心筋シートは承認と保険収載までたどり着いたが、国内の売上は年50億円規模が上限で、今の値段は海外と後続品の成功まで織り込んでいる 本質価値との差 −15.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 持田製薬4534 新薬で柱は入れ替わるが、利益率の低さと厚い資産の遊びが重い。10 年の価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −16.2% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 第一三共4568 エンハーツの崖を利益の山と谷で織り込み、倍率は式のまま。研究開発費が売上に合わせて増える前提では、10 年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −16.3% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 サワイグループホールディングス4887 国内ジェネリックの最大手の一角。数量は伸びるが薬価の下げが利益を削り、稼ぐ力は資本コストにわずかに届かない 本質価値との差 −16.7% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 参天製薬4536 特許切れの谷を海外で埋められるかが本質価値を決める。10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −18.2% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 塩野義製薬4507 HIV ロイヤルティの崖は 2027 年に迫るが、ゾコーバの米国展開と M&A で広げる新薬が埋める。10 年の価値は割高 本質価値との差 −18.8% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 サンバイオ4592 脳の再生医療を国内で発売したが、国内のピークは年30億円前後にとどまる。今の値段は米国での承認と脳梗塞への広がりを大きく先取りしている 本質価値との差 −19.7% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 アステラス製薬4503 前立腺がん薬イクスタンジの特許の崖を、重点 5 製品と開発品でどこまで埋めるかが価値を決める。10 年の価値は割高 本質価値との差 −23.1% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 杏林製薬4569 新薬の柱は育つが、研究開発の重さで利益が資本コストに届かない。10 年の価値は今の値段の半分ほど 本質価値との差 −23.9% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ダイト4577 原薬から製剤まで一貫で作る堅実な工場だが、資本の重さに利益が見合わず、今の値段は高い 本質価値との差 −25.2% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 日本新薬4516 ウプトラビの特許切れで稼ぐ力が落ちる。現金は厚いが、10 年の価値は割高 本質価値との差 −26.3% · 10 年 やや割高(年 +3.3%) やや割高 キッセイ薬品工業4547 稼ぎの薄い事業を、持ち株と現金が支えている。血管炎薬の問題も重く、10 年の価値は割高 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +2.7%) やや割高 森下仁丹4524 継ぎ目のないカプセルの技術は本物だが、利益は資本に比べて小さく、最大の顧客はたばこ。今の値段は高い 本質価値との差 −27.2% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) やや割高 中外製薬4519 主力品の特許切れを品目ごとの利益で積むと、10 年の価値は今の値段を大きく下回る。余った現金は戻る会社だが、崖までは埋まらない 本質価値との差 −28.4% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) 割高 エーザイ4523 レンビマの崖をレケンビが埋めるかが価値を決める。資本コストを上げて見ると、研究開発費も物価で増えるため、10 年の価値は今の値段に対し割高 本質価値との差 −30.7% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 ペプチドリーム4587 特殊ペプチドの創薬基盤は大手に認められたが、収入は契約の当たり外れで大きく振れる。10年の確率加重では今の時価総額をやや下回る 本質価値との差 −31.0% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 JCRファーマ4552 希少疾患薬で稼ぐ会社だが、研究開発費が利益を食い、借金も重い。イズカーゴと新薬が当たらなければ今の値段は高い 本質価値との差 −31.9% · 10 年 割高(年 +4.5%) 割高 武田薬品工業4502 10 年後はエンティビオの崖の途中で、利益ベースの本質価値は今の値段に対し割高。借金の重さと償却が効く 本質価値との差 −33.0% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 生化学工業4548 ヒアルロン酸と LAL の会社。資産は厚いが稼ぐ力が低く、事業の価値は今の時価総額を大きく下回ると見る 本質価値との差 −46.6% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 大塚ホールディングス4578 レキサルティ・ジンアークの特許切れが相次ぐ中、ポカリスエット等の消費者事業とネクスト8 が谷を埋められるかが価値を左右する。10 年の価値は割高 本質価値との差 −47.3% · 10 年 割高(年 +0.1%) 割高 小野薬品工業4528 オプジーボの崖のあとは、重い研究開発費が利益を削る。デサイフェラと開発品だけでは今の値段を支えきれず、割高 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 大幸薬品4574 正露丸という一本足の老舗。クレベリン特需の後始末を終えたが、利益の戻りは遅く、値段は割高 本質価値との差 −51.5% · 10 年 割高(年 −0.2%) 割高 ネクセラファーマ4565 国内の製品事業は黒字の入口に立ったが、今の値段は神経薬と睡眠障害薬の提携がほぼ当たる未来まで先に払っている 本質価値との差 −52.8% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 栄研化学4549 便潜血の世界首位は本物だが、利益率7%の会社に今の値段は重い。10年の価値は大きく割高 本質価値との差 −55.3% · 10 年 割高(年 −1.7%) 割高 科研製薬4521 現金は厚いが、利益より先に減っていく。新薬が当たらなければ 10 年の価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −58.4% · 10 年 割高(年 −3.0%) 割高 中京医薬品4558 赤い箱の配置薬を回る商売は細る。利益率 2% の会社に 10 年後の価値はあまり積み上がらない 本質価値との差 −60.7% · 10 年 割高(年 −2.8%) 割高 わかもと製薬4512 眼科とヘルスケアの小さな製薬会社。赤字の医薬事業を黒字化できるかが焦点で、実績は乏しい 本質価値との差 −61.0% · 10 年 割高(年 −2.4%) 割高 オンコリスバイオファーマ4588 世界初の食道がん薬は承認までたどり着いたが、国内だけなら売上は年20億円規模で、今の値段は海外と他のがんへの広がりまで先取りしている 本質価値との差 −65.9% · 10 年 割高(年 −3.4%) 割高 ジーエヌアイグループ2160 あゆみ製薬の買収で収益の土台はできたが、研究開発の赤字を抱え、今の値段は肝線維化薬F351の大成功まで先取りしている 本質価値との差 −77.5% · 10 年 割高(年 −7.0%)

ほかの業種も見る(AI 銘柄分析の一覧)→

読んだ資料

  1. 扶桑薬品工業 有価証券報告書(FY2026)テキスト
  2. 扶桑薬品工業 中期経営方針「FUSOビジョン2030 Next Stage」
  3. 扶桑薬品工業 特許訴訟の控訴審判決に関する開示

分析日 2026-10-19