株譜
AI 銘柄分析 · 輸送用機器 · 試作

名村造船所 7014

受注残は厚いが、いまの利益は造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)2,307 円1,605 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)4,170 円2,900 億円差 −44.7%
10 年後から見ると 割高 価値 2,307 円1,605 億円 · 差 −44.7% · 期待の年率 +1.4%
期待の年率リターン(10 年)+1.4%資本コスト比 −7.4 pt
推定の資本コスト8.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

名村造船所は、佐賀県伊万里の工場でばら積み船を造る中堅の造船会社だ。国内では今治造船、ジャパンマリンユナイテッド、大島造船所に次ぐ4番手で、傘下に函館どつくを持つ。直近の営業利益率は17%台と、この会社の歴史では最高の水準にある。

筆者の結論は「割高」だ。いちばんの理由は、いまの利益が造船の好況の頂点にあることにある。過去10年のうち5年は赤字で、利益率が1割を超えたのは直近3年だけだ。新造船の価格は高値圏で、世界の建造量の6割を握る中国が値段を崩す力を持つ。

追い風もある。受注残は約4,200億円と1年半分以上あり、政府は2035年に国内の建造量を倍にする目標を掲げた。名村は10年で最大1,500億円を投じ、うち最大499億円は国の基金が助成する。能力が増えれば、数量は伸びる。

それでも、造船は設備に大金を縛られる商売だ。稼いだ利益の多くは次のドックに回り、株主に戻る分は少ない。自己資本が膨らむ一方で、利益は景気ごとに大きく振れる。10年後の中立の利益は、いまの水準を下回る。

純現金が約1,000億円あるのは安心材料だが、船主から先に受け取る前払い金に支えられた面が大きい。悲観の局面でも会社は潰れないが、株主の取り分は大きく目減りする。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、この会社は「持ち続けたい事業」とは言いにくい。理由は、利益が景気に左右されやすく、しかも稼いだお金を次の設備に回し続ける必要があるからだ。

オーナー利益、つまり株主が自由に使える利益は、帳簿の純利益より小さい。ドックを維持し、環境対応の船を開発し続けなければ、数年で競争から落ちる。1,500億円の投資計画は、その必要性の表れだ。

堀は、ほとんど評価できない。中型ばら積み船は、船主が価格と納期で選ぶ商品であり、中国・韓国の造船所とほぼ同じ土俵で戦う。10年後も安定して稼いでいると、確信を持って言える事業ではない。

一方で、財務の安全性は評価できる。赤字が5年続いても会社が潰れなかったのは、現金が厚かったからだ。安全域、つまり価値と値段の差で見ると、いまの値段は好況の頂点の利益を前提にしており、余裕がない。好況の利益に高い倍率を掛けた値段を払うことに、バリュー投資家はもっとも慎重になる。

何で稼ぐ会社か

稼ぎの源は、船を造って船主に引き渡すことだ。中心はハンディ型やカムサマックス型といった中型のばら積み船で、鉄鉱石・石炭・穀物を運ぶ。2026年3月期から、大型船も手がける体制に切り替えた。船価の高い船種を増やし、1隻あたりの稼ぎを上げる狙いだ。

造船は前受金の商売だ。船主は契約時から引き渡しまで、数回に分けて代金を払う。受注残が積み上がるほど手元の現金は厚くなる。純現金は約1,000億円あるが、その大半は将来の工事に使うお金だと筆者は見ている。

生産拠点は伊万里に集まった。佐世保の新造船事業は2021年に休み、能力を伊万里へ寄せた。伊万里では総額231億円の設備投資が2030年3月まで続き、大型ドックの新設も検討中と報じられている。函館どつくは北海道で、中型船などを担う。

能力は年間の引き渡し隻数で決まり、一度埋まれば数年先まで売上が見える。数量は、伊万里の建造能力と、中国・韓国の造船所との受注競争で決まる。値段は、船種ごとの市況で決まる。名村は値段を自分で決められる立場にない。鋼材や人件費の上昇を、契約の値段に転嫁できるかが利益率を左右する。

優良さと弱いところ

優良さは「普通に良い、だが堀は浅い」と評価する。直近3年の利益率の高さは本物だが、堀、つまり他社がまねできない強みの裏付けは薄い。

強みは、中型ばら積み船で積み重ねた設計と建造の経験だ。省エネ船型を磨き、船主から繰り返し受注している。生産を伊万里に集め、無駄を削った。その成果が、売上は横ばいでも利益率が上がった直近の姿に出ている。

弱みは3つある。第1に、船種が限られ、中国・韓国の造船所と同じ船で競っている。船主にとって造船所の選び方は価格と納期が決め手で、切り替えの費用は低い。第2に、規模が小さい。世界の建造量のうち名村の取り分は1%にも満たない。第3に、過去10年のうち5年は赤字だった。景気の谷で、会社は何年も利益を出せなかった。

財務は強い。自己資本比率は5割を超え、純現金も厚い。ただし、造船の現金は前受金に支えられており、工事で損が出ると、すぐに減る。資本の使い方は、設備に厚く、配当は薄めだ。成長にお金を使う姿勢は理解できるが、株主への返し方は控えめだ。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

世界の新造船の建造量は2025年で約7,700万総トン。このうち中国が6割超を占め、韓国と日本がそれぞれ3割弱と1割強で続く。日本の取り分は縮み続けてきた。

いまは、環境規制による船の入れ替え需要が下支えしている。国際海事機関の脱炭素規制が強まるほど、古い船を新しい省エネ船に替える動きが続く。一方で、ばら積み船の発注は2025年に前年比5割減と大きく落ちた。引き渡しは2026年に6年ぶりの高水準になる。船が増える分、先の発注には逆風となる。

競争の形は単純だ。中国は国家の支援を背景に量で押し、韓国は液化天然ガス船などの高付加価値船を握る。日本は中型船や特殊な船で生き残りを図る。名村はばら積み船の中堅で、韓国のような技術の壁もなければ、中国のような規模もない。

政府は、日本の造船業を立て直すために、2035年までに官民で1兆円を投じ、建造量を倍にする方針だ。名村・函館どつくも、設備投資の一部の助成を受けることが決まった。国の後押しは、能力の増強を実現させる助けにはなる。ただし、助成は設備をつくるお金で、受注と船価を保証するものではない。

今治造船を軸にした国内の再編も話題に上る。国内4番手の名村は、再編の主役でも、買われる側でもありうる位置にいる。

資本政策と M&A

資本政策は、成長投資を優先する。配当は2027年3月期に前期比2割増やす予定だ。純利益に対する割合は3割に届かない。自社株買いはしていない。

買収では、2014年に佐世保重工業を株式交換で完全子会社にした。しかし、造船の需要が落ち込んだ2021年に新造船事業を休み、能力を伊万里へ移した。結果として、買収による規模拡大は、価値を生まなかった。

今後の資金の使い道は、伊万里の設備投資が中心だ。10年で最大1,500億円を投じ、助成が最大499億円ある。資金は、前受金と手元の現金で賄える水準だ。自社株買いを大きく増やす余地は小さい。

再編や株式の買収については、確かめられる材料がない。造船の国内再編は動いており、名村が当事者になる可能性は排除できない。ただ、確率の根拠は持たない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

国が本気で造船を立て直す。2035年に建造量を2倍にする目標があり、名村・函館どつくは設備の助成も受ける。能力が増えれば、数量はそのまま増える。受注残は約4,200億円と厚く、この先2〜3年の売上は見えている。

大型船の建造に踏み出した効果も大きい。船が大きいほど1隻の稼ぎは大きく、ケープサイズ型の船価は他の船型より底堅い。ここに伊万里の大型ドックが加われば、中型船専業という弱点が和らぐ。環境規制で古い船の入れ替えが10年続くなら、受注は途切れにくい。

財務の力も強気の材料だ。純現金は約1,000億円あり、設備投資を自己資金で賄える。赤字が5年続いても潰れなかったのは、この厚みがあったからだ。さらに、利益率は直近で17%台まで上がった。生産を伊万里に集め、無駄を削った成果が、数字に表れている。

中国の造船は世界の6割を占めるが、地政学の摩擦や貿易の制限が強まるほど、日本の造船所を選ぶ船主は増える。国の後押し、受注残、現金の厚みの3つがそろった今、10年で利益が今より大きくなる筋書きは十分ありえる。

慎重な見方

いまの利益は、好況の頂点だ。過去10年のうち5年は赤字で、利益率が1割を超えたのは直近3年だけである。景気の谷が来れば、受注が急に落ち、造船所の稼働が下がる。固定費の重い造船は、数量が落ちるだけで赤字になる。

ばら積み船の発注は2025年に前年比5割減となった。2026年には引き渡しが6年ぶりの高水準になる。船が増えれば、船主は新しい船を急がなくなり、受注が細る。そこへ、中国の造船所が国家の支援を背景に値段を下げれば、日本の中堅はひとたまりもない。

国の助成は設備のお金で、受注と船価を保証しない。設備だけ増えて、船が埋まらなければ、固定費が重くなるだけだ。10年で最大1,500億円の投資は、需要が弱い局面では重荷になる。

資本の使い方も気がかりだ。配当は純利益の3割に届かず、自社株買いはない。稼いだお金は設備に回り、自己資本は膨らむが、株主に戻らない。その結果、ROEは資本コストに届かない水準にとどまりやすい。いまの値段は、好況の頂点の利益が10年続くことを前提にしている。

どちらに重みを置いたか

事業が崩れる確率は低いが、いまの値段に見合うほど稼ぎ続ける確率はもっと低い。強気の言い分は、受注残の厚さと国の後押しという、2〜3年の確かさに強い。慎重な言い分は、10年で見たときの景気の波と、設備に縛られるお金の重さに強い。

10年の確率は、中立とやや悲観に厚く置いた。楽観は国の後押しが実を結ぶ道筋として1割、やや楽観は2割にとどめた。10年の中立は、設備投資が進み、利益率が景気の平均に戻る姿だ。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 3,725 円2,591 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,060 円737 億円)。 今の値に割り戻すと 2,307 円1,605 億円、今との差 −44.7%、 期待の年率 +1.4%(資本コスト 8.8%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 8,032 円5,586 億円 1,803 円1,254 億円 +135.9% +9.0% 984 円684 億円
やや楽観 20% 5,813 円4,043 億円 1,501 円1,044 億円 +75.4% +5.8% 1,463 円1,017 億円
中立 32% 3,727 円2,592 億円 1,196 円832 億円 +18.1% +1.7% 1,576 円1,096 億円
やや悲観 24% 1,775 円1,235 億円 695 円483 億円 −40.8% −5.1% 593 円412 億円
悲観 14% 1,006 円700 億円 216 円150 億円 −70.7% −11.6% 171 円119 億円
加重平均100% 3,725 円2,591 億円1,060 円737 億円 +14.8% +1.4% 4,786 円3,328 億円

今の株価時価総額 4,170 円2,900 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.8% を下回るほど割高。

楽観 10% 国の立て直しが実り、大型船でも稼ぐ 利益 411 億円 · PER 13.1 倍 · 株価時価総額 8,032 円5,586 億円

国の造船再生が実を結ぶ。伊万里の大型ドックが動き、ケープサイズ型など大型船の比率が高まって、1隻あたりの稼ぎが上がる。引き渡しは年75万総トン換算まで増え、世界の建造量に占める割合は1%に近づく。環境規制による船の入れ替えが10年続き、受注は途切れない。

中国との価格差は縮まらないが、特殊な船種と納期の確かさで、船主の選択肢に残る。利益率は16%まで保たれる。配当も増える。ただ、それでも稼ぎは景気の波を免れず、堀は広がらない。造船所の稼働率は高く、受注残は数年先まで埋まる。この10年は、日本の造船が久しぶりに追い風を受けた期間として記憶される。

  • 新造船事業(修繕・艦艇を含む):数量 75.0(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 45(1万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 3,339 億円・営業利益 534 億円。引き渡し75.0万総トン換算 × 1万総トンあたり44.52億円(今の1.40倍)、営業利益率16.0%

倍率:事業の純利益 411 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 14.1% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 10.5%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.1 倍。全体の PER 13.07 倍、時価総額 5,372 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:国の支援と大型船の両方がそろい、さらに市況が崩れない必要があり、確率は1割にとどめた。

やや楽観 20% 能力増強が受注に結びつく 利益 306 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 5,813 円4,043 億円

伊万里の増強が予定どおり進み、受注も埋まる。引き渡しは年67万総トン換算まで増える。中型船の価格は鋼材と人件費の上昇を転嫁でき、10年で1.37倍まで上がる。

中国の価格攻勢は続くが、日本の船主や、中国を避ける海外の船主が名村を選ぶ。利益率は13.5%で、直近の17%台から下がる。景気の谷は浅く、赤字にはならない。配当は利益の4割まで増える。それでも、数量と船価の伸びは物価とほぼ同じで、実質の成長は小さい。大型船への展開は途上で、ケープサイズ型の受注は限られる。政府の再生策は能力を増やすが、世界の建造量に占める名村の取り分は1%に届かないままだ。

  • 新造船事業(修繕・艦艇を含む):数量 67.5(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 44(1万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 2,941 億円・営業利益 397 億円。引き渡し67.5万総トン換算 × 1万総トンあたり43.57億円(今の1.37倍)、営業利益率13.5%

倍率:事業の純利益 306 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.9% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 9.8%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍。全体の PER 12.45 倍、時価総額 3,810 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:国の後押しが受注に結びつき、市況もほぼ崩れない。実現には条件が多いので、やや楽観に2割とした。

中立 32% 数量は伸びるが、利益率は景気の平均に戻る 利益 200 億円 · PER 11.5 倍 · 株価時価総額 3,727 円2,592 億円

国の後押しで能力が増え、数量は今の2割増に届く。船価は、鋼材と人件費の上昇を転嫁しきれず、10年で1.30倍にとどまる。名村の取り分は世界の建造量の0.8%前後だ。

直近の17%台の利益率は、好況の頂点だった。10年を通じた平均では、造船の利益率は1割ほどに落ち着く。利益は、いまの水準を下回る。設備投資の負担も続き、自己資本は膨らむが、利益が伸びないので、ROEは資本コストに届かない。受注が一巡しても大きく崩れず、会社は、景気の平均的な姿で10年を過ごす。大型船への展開は一部にとどまり、中国・韓国との価格差も縮まらない。国の助成で能力は増えるが、船価の上昇は鋼材と人件費の上昇に追いつかず、利益の伸びは物価に届かない。

  • 新造船事業(修繕・艦艇を含む):数量 60.0(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 41(1万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 2,480 億円・営業利益 260 億円。引き渡し60.0万総トン換算 × 1万総トンあたり41.34億円(今の1.30倍)、営業利益率10.5%

倍率:事業の純利益 200 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.1% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 8.9%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 11.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.5 倍。全体の PER 11.54 倍、時価総額 2,308 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:10年の景気の波と、国の後押しの両方を織り込んだ中心の筋書き。確率の最大を置いた。

やや悲観 24% 中国の価格攻勢で取り分が減る 利益 106 億円 · PER 7.5 倍 · 株価時価総額 1,775 円1,235 億円

中国の造船所が増産し、ばら積み船の価格が下がる。名村は設備を増やしたものの、受注が埋まらず、引き渡しは年47万総トン換算に減る。船価は10年で1.22倍にとどまり、人件費と鋼材の上昇に追いつかない。

利益率は7.5%まで下がり、赤字の年も出る。配当は利益の3割に抑える。国の助成で設備はできたが、固定費の重さが残り、ROEは資本コストを大きく下回る。それでも、現金が厚いため、事業は続く。中国は日本が得意とする省エネ船型にも追いつき、船主は価格の安い中国の造船所を選ぶ場面が増える。株主にとっては、設備投資が回収できたかどうかが問われる10年になる。

  • 新造船事業(修繕・艦艇を含む):数量 47.5(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 39(1万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 1,843 億円・営業利益 138 億円。引き渡し47.5万総トン換算 × 1万総トンあたり38.8億円(今の1.22倍)、営業利益率7.5%

倍率:ROE 4.3%がk 8.75%を大きく下回る。稼ぐ力から出す局面で、上限1÷k=10.5倍の7割強の7.5倍に置いた。

確率:中国の増産と発注の減少が重なる筋書き。造船の景気の波を考え、2割強を置いた。

悲観 14% 国内の造船が構造的に縮む 利益 10 億円 · PBR 0.5 倍 · 株価時価総額 1,006 円700 億円

中国の造船所が日本の得意だった中型船まで取り込み、日本の造船は縮小に向かう。名村の引き渡しは年33万総トン換算まで減り、船価は上がらない。10年かけて設備投資をしたドックは、半分も埋まらない。

利益率は1%に落ち、赤字の年が続く。純現金は設備と赤字で減り、前受金と工事損失への備えを除くと、残る資金は限られる。国の助成で整えた設備は、使い道の乏しい固定費として重くのしかかり、造船所の一部は休止か統合に追い込まれる。事業としては続くが、稼ぐ力は失われる。株主の価値は、手元の資金と売れる資産で支えられる程度になる。造船の再生策が結果として実らなかった10年として、後に振り返られることになる。

  • 新造船事業(修繕・艦艇を含む):数量 32.5(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 32(1万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 1,034 億円・営業利益 12 億円。引き渡し32.5万総トン換算 × 1万総トンあたり31.8億円(今の1.00倍)、営業利益率1.2%

倍率:ROE がほぼゼロで、稼ぐ力(純利益÷k)は百億円台にとどまる。価値は純現金と売れる資産の税後に支えられる床で置いた。今の自己資本1,366億円に0.51倍を掛けた。

確率:造船は景気の谷と中国の拡大が同時に来ると、一気に悪化する。過去10年の5年が赤字で、1割強を置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

新造船事業(修繕・艦艇を含む)

伊万里と函館どつくで、中型のばら積み船を中心に新造船を造って船主に引き渡す事業。

数量引き渡し量(万総トン換算・推定)価格1万総トンあたりの売上(億円・名目)売上営業利益
今 2026/03 50.0 32 1,590 281
10 年後 中立 60.0 41 2,480 260

取り方:引き渡し量は開示から取れないので、世界の建造量約7,700万総トンのうち約0.65%(年20隻前後・中型船中心)とみて50万総トン換算とし、売上1,590億円を割って1万総トンあたり31.8億円と置いた。数量は実質、物価3%と船種ミックスは価格に入れた。

リスクと懸念

造船の景気の波

過去10年のうち5年は赤字で、利益率が1割を超えたのは直近3年だけだ。固定費が重く、受注が落ちると稼働が下がり、数量が減るだけで赤字になる。いまの利益は好況の頂点にあり、谷で何年も利益が出ない局面が繰り返されてきた。

中国の価格攻勢

世界の建造量の6割超を中国が握り、国家の支援を背景に値段を下げる力がある。名村のばら積み中型船は、船主が価格と納期で選ぶ商品なので、中国と同じ土俵になる。船価が下がれば利益率はすぐに削られ、日本の中堅は耐えにくい。

船腹の過剰

ばら積み船の発注は2025年に前年比5割減となり、引き渡しは2026年に6年ぶりの高水準になる。船が増える分、船主は新しい船の発注を急がなくなる。受注残が厚い今は見えにくいが、数年後の受注が細る可能性がある。

設備投資の回収

10年で最大1,500億円の投資は、助成が最大499億円ある。しかし助成は設備のお金で、受注と船価は保証しない。需要が弱い局面で能力だけが増えれば、固定費が利益を食い、投資のお金を回収できない。

工事損失と前受金の見かけ

純現金は約1,000億円あるが、前受金に支えられた面が大きい。鋼材や人件費の上昇を契約に転嫁できず工事で損が出ると、現金は急に減る。自己資本比率が5割を超えていても、見かけほどの余裕はない。

株主還元の薄さ

配当は純利益の3割に届かず、自社株買いはない。稼いだお金が設備に回り続けると、自己資本が膨らんでROEは資本コストに届かない。株主の取り分が増えにくい構造は、倍率を押し下げる。

今後の分かれ目

ばら積み船の新造船価格が下がり続け、受注が前年を大きく割り込んだら
やや悲観・悲観の確率を上げる。受注残が減り始める時期が、利益の山を過ぎたサインになる。
伊万里の大型ドックの建設が決まり、大型船の受注が積み上がったら
楽観・やや楽観の確率を上げてよい。ただし、利益率が景気の平均に戻る前提は崩さない。
鋼材や人件費の上昇を契約価格に転嫁できず、工事損失が出始めたら
利益率の前提を下げ、やや悲観に寄せる。前受金に支えられた現金が、見かけほど安全ではなくなる。
国内の造船再編に名村が加わる発表があったら
規模の面では前向きだが、条件次第で株主の価値が薄まる。筋書きの確率より、再編の条件を先に確かめる。
中国向けの輸出規制や貿易摩擦で、船主が日本の造船所を選ぶ動きが強まったら
数量と船価の両方が上がる筋書きに近づく。やや楽観の確率を上げる。
配当性向を引き上げ、自社株買いも始めたら
自己資本の膨らみが抑えられ、ROEが上がる。倍率の見方を見直す材料になる。

見ておくもの

  • 新造船の月ごとの受注量と受注残高(金額・船種)
  • クラークソンの新造船価格指数と、ばら積み船の船価
  • 伊万里の大型ドックの建設決定と助成の金額
  • 国内造船の再編の発表
  • 配当性向と自社株買いの方針

倍率と資本コストの決め方

倍率は資本コスト8.75%(基本7.5%に品質+2%)と、事業のROEから出した。10年の中立はROE 7.7%でkを下回るため、PERの上限は1÷k=10.5倍で、その7.5割に置いた。今の株価や過去のPERは使っていない。今の利益は好況の頂点なので、中立の利益率は10.5%まで戻し、直近の17%台を引き伸ばしていない。リース会計の変更は、会社が自前のドックを持つため影響は小さく、10年後の数字は今と同じ形で置いた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 8.5→13.07 倍・やや楽観 PER 8.1→12.45 倍・中立 PER 7.9→11.54 倍)。

資本コスト 8.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。

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割安 トヨタ自動車7203 世界首位と関税逆風を同時に抱えるが、金融事業の厚みとマルチパスウェイが本質価値を支え、今の値段は割安 本質価値との差 +79.3% · 10 年 割安(年 +12.7%) 割安 マツダ7261 単独で戦う中堅の車メーカー。関税で稼ぐ力は細るが、自己資本の4割弱という値段は低すぎ、割安とみる 本質価値との差 +71.1% · 10 年 割安(年 +13.5%) 割安 三菱自動車工業7211 底にある利益が戻れば今の値段は安いが、利益率の低さと中国勢の追い上げで、戻る確度は高くない 本質価値との差 +67.5% · 10 年 割安(年 +13.4%) 割安 スズキ7269 インド事業がシェア4割で稼ぎの柱、二輪も伸びるが中国EV勢の台頭と認証不正の再発が評価を重くし、今の値段はやや割安 本質価値との差 +62.4% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 河西工業7256 日産に半分を頼る内装部品の大手。直近の利益回復は鮮やかだが、借金が自己資本の3倍近く。株主の取り分は、再建が崩れるかどうかで大きく割れる 本質価値との差 +61.5% · 10 年 割安(年 +14.3%) 割安 モリタホールディングス6455 消防車の国内6割を握り、純現金も厚い堅実な会社。10年で見た本質価値は、今の時価総額を3割半ほど上回る 本質価値との差 +61.3% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 いすゞ自動車7202 国内トラック首位級とタイのピックアップ王者を併せ持つが、UD統合の実行とタイ・中国EV攻勢が綱引きする局面で、本質価値は今の値段より割安 本質価値との差 +59.7% · 10 年 割安(年 +11.9%) 割安 本田技研工業7267 二輪と金融が稼ぎ四輪を支える構造。EV の戦略転換で初の最終赤字だが、二輪・金融の稼ぐ力から見れば今の値段はやや割安 本質価値との差 +55.6% · 10 年 割安(年 +11.8%) 割安 日本プラスト7291 日産とホンダの2社頼みでハンドルとエアバッグを作る。自己資本の 4 分の 1 の値段だが、利益率の薄さと借入が割引の理由 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 デイトナ7228 バイク乗りの「あと付け」を企画して卸すファブレスの用品会社。国内の担い手は老いるが、品ぞろえと販売網の厚さで稼ぐ力は残り、中立で今の値段を上回る 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 東京ラヂエーター製造7235 トラック・建機のラジエーター専業。手元の現金が時価総額の4割に迫り、利益の質に比べて値段が低い会社だ 本質価値との差 +49.8% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 株式会社ファルテック7215 日産向けに偏る自動車の外装部品会社。利益は薄く先は読みにくいが、時価総額が自己資本の 2 割と低く、10 年の価値はやや上回る 本質価値との差 +47.9% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 日産自動車7201 自動車事業は本業で赤字、稼ぎ頭は販売金融。Re:Nissanの再建が進めば今の値段はやや割安だが、失敗すれば床も浅い 本質価値との差 +42.2% · 10 年 割安(年 +14.0%) 割安 エフテック7212 ホンダ向けの足回り部品が北米に偏る低採算の会社。借金は時価総額の3倍超で、中立でも利益の薄さは変わりにくい 本質価値との差 +39.3% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 武蔵精密工業株式会社7220 ホンダ系の駆動部品会社。AI 向けキャパシタの当たり外れで 10 年後の姿が大きく分かれ、今の値段はその当たりを先取りしている 本質価値との差 +37.7% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 豊田合成株式会社7282 トヨタ系の安全部品大手。エアバッグの伸びは確かだが利益率は最高圏にあり、今の値段は織り込み済みでほぼ適正 本質価値との差 +36.2% · 10 年 割安(年 +9.7%) 割安 ユニプレス株式会社5949 日産向けが約4分の3を占める車体プレスの大手。拠点の整理で身軽になったが、価値は日産の台数しだいで、安全域は厚くない 本質価値との差 +35.6% · 10 年 割安(年 +10.5%) 割安 株式会社アイシン7259 AT(変速機)世界首位級のトヨタ系部品大手。トヨタ株の含み資産が下支えする一方、eAxleへの転換とAT収益化の成否が本質価値を左右する 本質価値との差 +34.6% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 安永7271 内燃機関の部品で稼ぐ中堅。足元の利益は上振れたが、EV 化と重い借入が先の価値を削る 本質価値との差 +31.7% · 10 年 割安(年 +11.4%) 割安 ウェッズ7551 車のカスタムホイールの老舗卸。時価総額の7割が純現金だが、現金はトヨタ系の親会社の下にあり、価値は妥当圏に落ち着く 本質価値との差 +31.4% · 10 年 割安(年 +10.0%) やや割安 株式会社タチエス7239 日産・三菱・ホンダ向けのシート専業。利益率は回復途上で、顧客の偏りと買収の消化が10年の分かれ目になる 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 フタバ産業株式会社7241 トヨタ向けボデー・マフラーの部品メーカー。薄利でも今の値段に余裕はなく、EV化で排気系が縮む10年を見て、筆者は割高寄りと見る 本質価値との差 +28.5% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 トヨタ紡織株式会社3116 トヨタ系の座席・内装の大手。規模は大きいが利益率が薄く、値決め力の弱さと北米の赤字が10年の評価を決める 本質価値との差 +28.2% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 極東開発工業7226 架装で国内首位級だが、利益率の回復は物価を超えられず、独禁法の傷も残る。本質価値は今の値段をやや上回る 本質価値との差 +28.0% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 新明和工業7224 防衛と自治体の底堅い需要で稼ぐ力は上がるが、資本コストを大きく超えず、今の値段はほぼ妥当な水準だ 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 レシップホールディングス7213 バスの運賃箱と行先表示の老舗。新紙幣の特需は終わったが、米国の運賃収受が育ち、中立で今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 ダイハツインフィニアース6023 船の発電エンジンと保守で稼ぐ堅い会社。ただ今の利益は受注の山にあり、10年で見ると値段は少し先取りしすぎ 本質価値との差 +26.8% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) やや割安 株式会社デンソー6902 トヨタ系最大手の車載部品会社。電動化・ADAS半導体で成長を描くが、トヨタ株の巨額保有が下支えする一方、変革の実行速度が今の値段に見合うかが分かれ目 本質価値との差 +26.2% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 SUBARU7270 米国依存7割と関税が利益を直撃するが、厚い純現金と回復力を踏まえれば10年ではやや割安 本質価値との差 +25.9% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 GMB7214 補修用の駆動・冷却部品を世界に売る専業。電動ポンプへの切り替えが焦点だが、借入が重く、株主の取り分は薄い 本質価値との差 +25.3% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 日本車輌製造7102 JR東海の子会社として新幹線を造る堅い受注残があるが、利益は一時要因で膨らんでおり、10 年の本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +25.1% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 株式会社ティラド7236 熱を逃がす部品の専業。利益率は歴史的な高さにあり、定着するかが分かれ目。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +21.5% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 内海造船7018 防衛とフェリーの造船所。今は好況の頂点で、積み上がる現金の使い道が焦点 本質価値との差 +14.9% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 株式会社東海理化電機製作所6995 スイッチ・シートベルトのトヨタ系部品会社。純現金は厚いが、車内の操作が画面に移れば主力が細る。稼ぐ力は資本コストにわずかに届かない 本質価値との差 +14.2% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ユニバンス7254 駆動系ユニットの専業。日産・フォード・ホンダの3社に頼り、利益は円安で嵩上げされている。厚い現金が下支えするが、10年の中立は今の値段並み 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 ナンシン7399 キャスターと台車の老舗。時価総額とほぼ同じ現金を持つが、本業の利益率は2%台に沈み、現金も株主に戻らない。値段はおおむね見合っている 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 ニッキ6042 芝刈り機のエンジン部品とガスの燃料装置の会社。本業は電動化で細り、工場用地の賃料が支え。やや割高 本質価値との差 +12.4% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 株式会社エッチ・ケー・エス7219 車好きに愛されるチューニングパーツの老舗。ブランドと手元資金は本物だが、電動化で市場が縮み、利益が薄く、値段はやや割高寄り 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 愛三工業株式会社7283 車の燃料ポンプで世界首位級の部品会社。エンジン車の縮小と、トヨタ頼みの値決めの弱さが10年の重しになる 本質価値との差 +10.8% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 トピー工業株式会社7231 トラック用ホイールと建機の足回りで国内首位。ただ利益率は薄く、構造改革が効いても稼ぐ力は資本コストに届かない。今の値段はその実力にほぼ見合う 本質価値との差 +10.5% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) 適正 日本精機株式会社7287 車のメーターとHUDの専業。二輪が稼ぎ、四輪は薄利。10月の東洋電装の買収で借金を背負い、払う値段に安全域は薄い 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 ヨロズ7294 日産依存の足回り部品メーカー。減損で身軽にはなったが、稼ぐ力は資本コストに遠く、10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 +8.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 株式会社村上開明堂7292 国内首位級の自動車ミラー専業。純現金は時価総額の半分に迫るが、稼ぐ力は10年かけても大きくは伸びず、今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 田中精密工業7218 ホンダのエンジン部品で成り立つ小さな部品会社。電動化と値下げ要請の挟み撃ちで、帳簿の割安さは割り引いて見る 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 アスカ7227 車体のプレス部品が主力で、ロボットが利益の伸び役。借金が重く、10年の中立でも今の値段をやや下回る 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 株式会社ハイレックスコーポレーション7279 ケーブルの老舗からドア周りの総合部品会社へ。利益は長く薄いままだが、厚い純現金と保有株が値段を支える。構造改革の成否が分かれ目 本質価値との差 +4.6% · 10 年 適正(年 +8.3%) 適正 株式会社今仙電機製作所7266 ホンダ・マツダ向けのシート機構部品。利益は薄いが時価総額の6割が純現金で、10年の評価は利益率が3%台から動くかで決まる 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ヤマハ発動機7272 二輪世界2位・船外機シェア4割を主軸に半導体装置が育つ複合企業。2025年はアウトドア車両の損失で急減益、今の値段は中期計画の実現を先取りしたやや割高な水準 本質価値との差 +1.7% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 株式会社ムロコーポレーション7264 栃木の精密プレス専業。自己資本の 4 割弱という値段は資産の厚みを映すが、主力の内燃・変速機部品が細る分を電動化部品が補えるかが焦点で、稼ぐ力から見れば値段は妥当かやや高い 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 プレス工業株式会社7246 トラックのフレームと車軸の専業。電動化でも残る部品で堅実だが、稼ぐ力は資本コストにわずかに届かず、今の値段は割高寄り 本質価値との差 +0.7% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 株式会社エフ・シー・シー7296 二輪クラッチ世界首位の安定した稼ぎ頭を持つが、四輪クラッチは電動化で縮む。現金は厚いが、稼ぐ力に見合う値段は今よりやや低いと見る 本質価値との差 −0.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 テイン7217 車高調の専業メーカー。純現金があり堅実だが、利益率は戻り切らず、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 カネミツ7208 鋼板製プーリの専業で、現金は厚いが主力は電動化で縮む。ロボット部品などの新しい柱が穴を埋められるかが 10 年の分かれ目 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 テイ・エス テック株式会社7313 ホンダ向け自動車シートの専業。厚い現金が下値を支えるが、利益率の回復は北米次第で、顧客の偏りが重い 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 NITTAN6493 エンジンバルブで世界4位。ただ昨期の利益は山の水準で、株式化が見込まれる転換社債も重しになる 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 カヤバ株式会社7242 緩衝器と建機用油圧の二本柱。規模はあるが値決め力が弱く、利益の振れも大きい。10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 −6.6% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 エイケン工業株式会社7265 自動車の補修用フィルターに特化した堅実な会社。純現金も厚いが、電動化で需要が細り、卸大手への依存も高く、値段はやや割高 本質価値との差 −7.2% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 カーメイト7297 名の通ったカー用品のブランドと厚い現金を持つが、縮む市場と重い本社費で資本は眠ったまま 本質価値との差 −7.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 NOK株式会社7240 オイルシール世界首位級だが、基板が利益の足かせ。現金と持ち合い株が時価の3割近くを支え、事業そのものはやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.7%) やや割高 ミクニ7247 二輪とインドが支える燃料・吸気部品メーカー。四輪の電動化と借金が重く、中立でも今の時価総額を上回りにくい 本質価値との差 −10.0% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 盟和産業7284 トヨタ系の内装部品の2次の大手。資産は厚いが利益が薄く、10年の価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −12.5% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 川崎重工業7012 防衛費拡大の脇役に甘んじるが、実際に稼ぐのは二輪とロボット。名目と資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、潜水艦不正の後始末が振れ幅を左右する 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 日産車体7222 日産の車を組み立てる専業の子会社。九州の大型 SUV が稼ぐが、湘南の終了と戻りにくい現金を考えると、今の値段は割高 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 大同メタル工業株式会社7245 エンジン軸受で世界首位。電動化で本業は細るが、データセンター電源と船が穴を埋められるか。今の値段は割高 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 株式会社エクセディ7278 クラッチとトルクコンバータで世界シェア2割強。稼ぎ頭のATが電動化で縮む中、新事業が穴を埋めきれるかが分かれ目で、今の値段は先を楽に見すぎている 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 フジオーゼックス7299 エンジンバルブで国内首位級。無借金で稼ぐ力は安定しているが、内燃機関という事業の寿命が重く、10年の中立でも今の値段に届きにくい 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 シマノ7309 世界的な寡占の自転車部品メーカーだが、特需の反動とシェア防衛の値引きで利益は沈んでおり、今のPER45倍台は急な回復を見込みすぎで、今の値段は割高に見える 本質価値との差 −21.9% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 三桜工業6584 ブレーキ・燃料の配管で世界2位。だが利益は薄く借金は増えた。データセンター水冷が育たなければ今の値段は重い 本質価値との差 −27.3% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 TBK7277 トラック・バス用ブレーキの老舗。財務は堅いが稼ぎが薄く、10年の中立でも今の時価総額を超えにくい 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) 割高 ジャパンエンジンコーポレーション6016 舶用エンジンの堅い収益源を持つが、いまの利益は新造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −33.2% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 小田原機器7314 バスの運賃箱で国内2番手。更新の波で売上は大きく揺れ、利益率は薄い。10年の価値は今の時価総額の半分前後 本質価値との差 −45.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 近畿車輛7122 受注残は売上の約 3 年分あるが営業利益は赤字。見かけの純現金は前受金で、10 年の本質価値は今の時価総額を大きく下回る 本質価値との差 −50.2% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 阪神内燃機工業6018 内航船のエンジンで上位に立つ小さな会社。無借金で受注残も厚いが、稼ぐ力に対して値段が先走る 本質価値との差 −57.9% · 10 年 割高(年 −2.3%) 割高 曙ブレーキ工業株式会社7238 ブレーキ専業。足元は改善するが、再生ファンドの出口と優先株の重しが残り、10年の価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −63.4% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ispace9348 月面輸送の先駆けだが、利益が出る前に増資と借入の返済が続く。今の株主に残る価値は小さく、今の値段は大きく割高と見る 本質価値との差 −64.4% · 10 年 割高(年 −1.8%) 割高 リード6982 SUBARU頼みの小さな部品会社。受注は増えるが、借入が重く、赤字の歴史が長い。今の値段は先の回復を織り込みすぎだ 本質価値との差 −76.7% · 10 年 割高(年 −6.0%) 割高 イクヨ7273 樹脂部品の老舗が、貴金属・暗号資産・河西工業株へと手を広げる。本業の稼ぎは薄く、今の値段は事業でなく期待が決めている 本質価値との差 −77.4% · 10 年 割高(年 −6.9%)

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読んだ資料

  1. 名村造船所 2026年3月期 決算(業界ダイジェスト)
  2. 造船業再興へ官民1兆円投資(北海道新聞)
  3. 名村造船所、大型ドック建設検討(熊本日日新聞)

分析日 2026-10-16