株譜
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株式会社ハイレックスコーポレーション 7279

ケーブルの老舗からドア周りの総合部品会社へ。利益は長く薄いままだが、厚い純現金と保有株が値段を支える。構造改革の成否が分かれ目

適正
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)2,303 円838 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)2,202 円801 億円差 +4.6%
10 年後から見ると 適正 価値 2,303 円838 億円 · 差 +4.6% · 期待の年率 +8.3%
期待の年率リターン(10 年)+8.3%資本コスト比 −0.4 pt
推定の資本コスト8.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

ハイレックスは、アクセルやパーキングブレーキを遠隔で動かすコントロールケーブルで、世界首位級とされる部品会社だ。いまは窓の昇降装置やドアラッチ(ドアの錠)が柱で、ドア周りの総合メーカーへ姿を変えつつある。筆者の結論は、10 年で見て今の値段はやや割高。売上は伸びても、利益が出ない体質が長く続いているからだ。

営業利益率は過去 5 年ほぼ 0〜1% で、2026 年 10 月期も 1% 台にとどまる。純利益が 360 億円台に見えるのは、三井金属アクトの買収で出た負ののれん発生益と、政策保有株の売却益という一度きりの利益のせいだ。本業が稼いだ額ではない。

一方で、安全域は厚い。筆者の推計では、純現金と残る保有株が時価総額の 8 割強(定期預金などを足した額)に当たる。工場再編と関税の回収が進み、利益率が 3〜4% に戻れば、10 年後の事業の価値は今の値段を支える。戻らなければ、手元の資産だけが下値を支える会社になる。

分かれ目は、国内外の工場再編とアクトとの統合が、本当に利益に結びつくかどうかだ。会社は 2026〜29 年度に再編へ 100 億円、成長へ 270 億円を投じる計画を出した。筆者は、その実行が利益率に出るまで、評価を一段控えめに置く。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点で、この会社は二つに分けて見る。一つは本業、もう一つは積み上がった資産だ。

本業は、オーナーとして持ち続けたい事業ではない。売上は 4,000 億円あっても、完成車メーカーに値段を握られ、利益率は 1% 前後にとどまる。資本を投じて資本コストを超えて稼げた年は少なく、強い堀も見えない。この部分に高い倍率は付けられない。

資産は別だ。純現金が時価総額の 6 割ほどあり、政策保有株も残る。筆者は、この厚みが払う値段への安全域になると見る。ただし、現金がそのまま株主のものになるとは限らない。筆頭株主の寺浦興産が 3 割近くを持ち、使い道は経営が決める。戻り方は半分に見ておくのが妥当だ。

資本の使い方は、改善の途上にある。保有株を売って現金に換えたこと、安く買ったアクトを取り込んだことは評価できる。残る問いは、その現金を工場再編と成長に投じて、利益率を 3〜4% まで戻せるかだ。戻せば、事業の価値は今の値段を支える。戻せなければ、資産の価値で測るしかない。

筆者が気にするのは、積み上がった現金を、経営が株主に戻す意思を持っているかだ。今の方針は、還元より成長と再編を優先している。そこを、これからの数字で見極めたい。

何で稼ぐ会社か

売上の中身を見ると、祖業のケーブルは約 16% にすぎない。窓の昇降装置(ウインドレギュレータ)が約 23%、ドアラッチが約 23%、ドアモジュール(窓の装置やスピーカーを一枚の板に組んだもの)が約 21%。残りがパワーリフトゲート(電動の後ろの扉)、パワースライドドア、その他だ。会社の説明では、日本とアジアの一部を除き、ドア系が売上の 75% を超える。

2025 年 11 月に三井金属アクトを取得し、ハイレックスアクトとして連結した。ドアラッチとパワースライドドアの技術を持つ会社で、年商は 1,000 億円規模だ。ケーブルと窓の昇降装置の会社に、ドアの錠と電動開閉が加わり、ドア 1 枚分をまるごと納められる形になった。

地域では米州が最大で、欧州、中国、韓国、日本、他アジアが続く。現地で作って現地で売る体制で、顧客は日米欧韓中の完成車メーカーだ。医療用ガイドワイヤなどの医療事業もあるが、規模は小さい。

事業は完成車の生産台数に連動する。しかも値段は完成車メーカーが決める力が強い。毎年のコスト低減の要請が、利益率を押し下げてきた。

生産は地産地消だ。ケーブルは日本で開発して世界へ広げ、ドアモジュールは韓国から米州、欧州の順に、市場の要望に合わせて展開してきた。国内には工場が 13 あり、顧客の工場の近くに置く形だったため、小さな工場に仕事が散らばって稼働率が上がりにくい。これが利益率の低さの一因だ。

優良さと弱いところ

堀、つまり他社がまねできない強みは、ケーブルにはある。曲げても確実に力を伝える製品を世界の拠点で作り続け、完成車メーカーの設計に入り込んでいる。ただ、市場そのものが小さく、電動化でケーブルの本数は減っていく。

ドア系はまだ堀と呼べない。窓の昇降装置はアイシン、アルファ、日本発条などと競り、ドアモジュールも顧客の選定で決まる。品質で選ばれても、値段は完成車メーカーが決める。利益率が 1% 前後に張りついてきた事実が、堀の浅さをそのまま示している。

資本効率は低い。過去 10 年の ROE の中央値は 2.6% だ。財務は純現金が厚く、自己資本比率も 6 割前後と安全だが、その安全は稼ぐ力の弱さの裏返しでもある。

経営の姿勢は変わってきた。政策保有株を純資産の 1 割まで減らす方針を決め、2026 年 10 月期は約 160 億円を売った。国内の工場を 13 から 11 に減らす計画も出した。筆者は、この方向は正しいと見る。ただ、結果が利益率に出るまでには、少なくとも 2 年はかかる。

強みは地産地消の体制にある。完成車メーカーの工場の近くで作り、地域ごとの要望に合わせて開発する。ドアモジュールの経験は、日系の採用が始まれば生きる。一方で、同じ製品を作る工場が重複し、開発も地域ごとにばらばらだった。2026 年 5 月に開発体制を一本化した。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

数量は完成車の生産台数で決まる。世界の新車生産は年約 1 億台で、今後 10 年は横ばい圏と置く。中国の国内向けは伸びるが、日米欧は伸びない。台数が増えない以上、成長はシェアを取るか、1 台に載せる部品を増やすかでしか生まれない。

電動化はケーブルには逆風だ。電動パーキングブレーキやシフトバイワイヤが広がれば、ケーブルの本数は減る。一方、ドア周りは EV でも内燃機関車でも必要で、電動の開閉装置や電子制御はむしろ増える。会社も、EV 需要の停滞で失う売上は 5 車種・26 億円と限定的だと説明している。

もう一つの変化は中国だ。中国の販売の約 7 割は中華系メーカーで、日系は約 1 割に落ちた。ハイレックスの日本主導拠点は、中華系向けが売上の 1% しかない。2027 年に 15% へ上げる計画だが、値段に厳しい相手だ。

競合は、窓の昇降装置ではアイシン、アルファ、日本発条。ドアラッチやドアシステムでは、欧州のブローゼ、キーケルト、カナダのマグナなどが強い。価格は下がりやすい。米国の関税とメキシコの人件費高も、利益を削っている。

足元の逆風は、中東情勢だ。樹脂材料の値上げ要請が月 1.5 億円ほど来ており、価格転嫁が間に合うかが利益を左右する。台数が伸びない世界では、値段の転嫁力がそのまま利益率になる。

資本政策と M&A

資本政策は、この 2 年で大きく動いた。まず買収。2025 年 11 月に三井金属アクトを約 133 億円で取得した。時価で見た純資産が取得額を大きく上回り、283 億円の負ののれん発生益が出た。安く買えたという会計上の結果だ。アクトの営業利益率は 1% 前後と低く、利益を生むかはこれからになる。

次に保有株。政策保有株は 2025 年 10 月末で 378 億円、純資産の約 2 割あった。2026 年 10 月期中に純資産の 1 割まで減らすと決め、約 160 億円を売った。売却益は 150 億円を超える。

還元は安定した配当が軸で、自社株買いを機動的に行う。2026 年 10 月期は創業 80 周年の記念配当を含めて配当を厚くし、15 億円の自社株買いも終えた。2026〜29 年度の 4 年では、還元に 120 億円、M&A に 230 億円(うちアクトが 133 億円)を充てる計画だ。

筆頭株主の寺浦興産が約 28% を持ち、買収防衛策も 2026 年 1 月の総会で承認された。TOB の可能性は残るが、安定株主が厚く、筆者は低いと見る。

筆者が見るのは、配当の方針だ。長期の安定配当を掲げるが、配当総額は近年 10 億円台から 20 億円前後と控えめだ。現金の積み上がりに比べ、株主への戻しは軽い。

【実行済み分の扱い】2026/7/13〜9/30 の上限 15 億円(取得済み 15.0 億円)と 7/31 決議の約 8 億円(8/3〜8/10 に取得済み)の自社株買いは 2026/10 期中の取得で、10 年の還元(2026/11 期以降)には入れていない。自己資本の起点は 7 月末の純資産からの推計のまま(7 月末より後の取得分は 15 億円枠のうち 8〜9 月の約 12.1 億円で、起点の 0.6% と小さく、推計の幅に収まる。なお 7/31 決議の約 8 億円は、9 月の自己株券買付状況報告書では 7/10 決議枠とは別の取得が確認できず、枠内の取得と重なる可能性がある)。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

構造改革と買収の効果は、これから利益に出る。国内の工場を 13 から 11 に減らし、米国の物流を最短の経路に改める。関税の負担も 6 割まで回収が進み、残りも取り戻せる。これだけで、営業利益率は 1% 台から 2% 台へ上がる余地がある。

ドアモジュールの追い風も強い。ケーブルの会社だったハイレックスは、窓の昇降装置・ラッチ・電動開閉をそろえ、ドア 1 枚分をまるごと納められるようになった。国内で初めてのドアモジュールを受注し、中国の新興メーカーからも受注した。システムで売れれば単価が上がり、他社が入りにくくなる。

資産面でも守られている。筆者の推計では、純現金と保有株が時価総額の 8 割強に相当し、配当と自社株買いで株主にも戻る。10 年で利益率が 5% に届けば、今の値段は安い。

さらに、保有株の売却で浮いた資金を自社株買いに回せば、株主の取り分は増える。電動のシートアクチュエーターなど、ケーブルに代わる電動部品の採用も広がり始めた。祖業が縮んでも、新しい製品で穴を埋められる。

慎重な見方

利益が出ない体質は、10 年かけても変わらない。営業利益率が 3% を超えたのは 2018 年 10 月期までで、直近 5 年は 1% 前後だ。人件費の上昇、米国の関税、メキシコペソ高と、増えるのはコストばかりだ。値段は完成車メーカーが決め、毎年の値下げ要請も続く。

アクトは年商 1,000 億円で営業利益率が 1% 前後。買収で売上は増えたが、薄利の事業を抱え込んだ面もある。上期には、国内で 14 億円の営業赤字を連結に持ち込んだ。国内のドアモジュール工場の稼働は 2028 年 12 月まで先で、それまでは投資が先行する。中国は中華系の取り込みが遅く、日系の失注が続く。

EV 停滞が追い風という見方も怪しい。ケーブルは電動化で減り、ドア系の価格競争は激しい。保有株の売却益も一度きりで、来期からは本業の薄さがはっきり見える。

現金の使い道にも不安がある。4 年で M&A に 230 億円という計画は、アクトに続く買収を想定している。割安に買えたアクトの例が、次も続く保証はない。筆頭株主が約 28% を持つ会社では、株主が使い道に口を出す力も弱い。

どちらに重みを置いたか

二つの主張は、利益率が戻るかどうかで分かれる。戻る根拠は工場再編と関税の回収だが、どちらも計画の段階で、過去 5 年の実績は逆を向いている。強気の筋書きは、アクトの統合が計画どおり進んで初めて成り立つ。確率は、利益率が 1% 台に残る筋書きを重くし、悲観側にやや寄せた。純現金が厚いので、倒産に近い筋書きは置かない。現金の戻り方は半分に見て、資産の厚みを割り引いた。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/10 期)

確率で加重した株価時価総額 4,045 円1,471 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 844 円307 億円)。 今の値に割り戻すと 2,303 円838 億円、今との差 +4.6%、 期待の年率 +8.3%(資本コスト 8.8%)→ 適正

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 6% 10,380 円3,775 億円 1,925 円700 億円 +458.8% +18.8% 738 円268 億円
やや楽観 20% 6,760 円2,458 億円 1,430 円520 億円 +272.0% +14.0% 1,638 円596 億円
中立 34% 4,541 円1,651 億円 935 円340 億円 +148.7% +9.5% 1,862 円677 億円
やや悲観 28% 1,409 円512 億円 385 円140 億円 −18.5% −2.0% 502 円183 億円
悲観 12% 1,100 円400 億円 137 円50 億円 −43.8% −5.6% 148 円54 億円
加重平均100% 4,045 円1,471 億円844 円307 億円 +122.0% +8.3% 4,889 円1,778 億円

今の株価時価総額 2,202 円801 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.8% を下回るほど割高。

楽観 6% ドア系の総合部品会社に変わり、利益率が 6% 台に乗る 利益 299 億円 · PER 11.9 倍 · 株価時価総額 10,380 円3,775 億円

国内外の工場再編が計画どおり終わり、物流の無駄と固定費が落ちる。アクトのラッチと自社のケーブル・窓の昇降装置・電子制御を組み合わせたドアシステムが、日系と中国の新興メーカーに広がり、1 台あたりの納入額が上がる。パワーリフトゲートやスライドドアの電動化も追い風になる。

中華系メーカー向けの売上比率は 15% を超え、日系の失注を埋める。ケーブルは電動化で減るが、残る分で高い利益率を保つ。営業利益率は 6% 台に乗り、配当と自社株買いを増やせる。保有株の売却益と純現金は、成長投資と還元に使われる。10 年後のハイレックスは、ケーブルの老舗でなく、ドアシステムの総合部品会社として評価される。保有株は目標どおり純資産の 1 割まで減り、浮いた資金は自社株買いにも回る。

  • ドア系(窓の昇降装置・ドアモジュール・電動開閉):数量 1,200(自社部品が載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 3.44(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 4,123 億円・営業利益 289 億円。ドア系 営業利益率 7.0%
  • ドアラッチ(アクト):数量 620(自社ラッチが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 2.69(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 1,667 億円・営業利益 100 億円。ラッチ 営業利益率 6.0%
  • コントロールケーブル他:数量 3,000(ケーブルが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 0.41(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 1,222 億円・営業利益 92 億円。ケーブル他 営業利益率 7.5%

倍率:事業の純利益 292 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.8% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 9.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.1 倍 + 余った現金(戻り方込み)361 億円。全体の PER 12.14 倍、時価総額 3,910 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:利益率が 1% 台から 6% 台へ 5 ポイント跳ねる必要がある。工場再編・関税の回収・アクトの統合・ドアモジュールの量産がすべて計画以上に進む場合だけで、過去 10 年の実績からは遠い。

やや楽観 20% 再編が実り、利益率が 5% 近くまで戻る 利益 196 億円 · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 6,760 円2,458 億円

計画された工場再編は 2 年遅れで終わり、国内の固定費が下がる。米国の関税は大半を価格に転嫁でき、メキシコペソ高の影響も薄れる。アクトの統合は進み、ラッチとドアモジュールの組み合わせ販売が日系の一部に広がる。

中国では中華系の受注が積み上がり、日系の失注を埋める。ケーブルは電動化で減るが、ドア系の伸びが上回る。営業利益率は 5% 近くまで戻る。ただ、完成車メーカーの値下げ要請は続くので、そこから先は伸びない。還元は純利益の 4 割程度で、純現金は大きく動かない。保有株は 1 割まで減り、売却代金は成長投資と自社株買いに回る。ドアモジュールは日系にも少しずつ広がる。

  • ドア系(窓の昇降装置・ドアモジュール・電動開閉):数量 1,080(自社部品が載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 3.27(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 3,531 億円・営業利益 177 億円。ドア系 営業利益率 5.0%
  • ドアラッチ(アクト):数量 560(自社ラッチが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 2.61(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 1,463 億円・営業利益 70 億円。ラッチ 営業利益率 4.8%
  • コントロールケーブル他:数量 3,050(ケーブルが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 0.41(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 1,242 億円・営業利益 75 億円。ケーブル他 営業利益率 6.0%

倍率:事業の純利益 189 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.0% が k 8.75% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.4 倍 + 余った現金(戻り方込み)361 億円。全体の PER 11.43 倍、時価総額 2,524 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:工場再編と関税の回収は、会社自身が時期を示している。実行できれば利益率が 5% 近くまで戻る余地がある。ただ過去 5 年の実績は逆を向いているので、中立より低く置いた。

中立 34% 利益率は 3% 台へ戻るが、堀のない部品会社のまま 利益 125 億円 · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 4,541 円1,651 億円

世界の新車生産はほぼ横ばいで、台数の伸びは自社のシェア拡大に頼る。ドア系はモジュール化で台数が 1 割強増え、ラッチは販路の共有で少し伸びる。ケーブルは電動化で 15% ほど減る。

値段は物価並みに上がるが、値下げ要請で内容の改善分は吸収される。工場再編と物流の改善で、営業利益率は 3% 台まで戻る。それでも資本コストを超える稼ぎには届かず、堀のない部品会社であることは変わらない。保有株は目標の 1 割まで減り、還元は純利益の 4 割ほど。余った現金は再編と小さな買収に使われ、大きくは増えない。日系へのドアモジュールの広がりは、数車種にとどまる。

  • ドア系(窓の昇降装置・ドアモジュール・電動開閉):数量 1,000(自社部品が載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 3.17(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 3,175 億円・営業利益 111 億円。ドア系 営業利益率 3.5%
  • ドアラッチ(アクト):数量 510(自社ラッチが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 2.57(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 1,313 億円・営業利益 46 億円。ラッチ 営業利益率 3.5%
  • コントロールケーブル他:数量 2,800(ケーブルが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 0.41(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 1,140 億円・営業利益 57 億円。ケーブル他 営業利益率 5.0%

倍率:事業の純利益 119 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 5.4% が k 8.75% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.4 倍 + 余った現金(戻り方込み)361 億円。全体の PER 11.43 倍、時価総額 1,717 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:工場再編と関税の回収は進むが、ドア系の価格競争と完成車メーカーの値下げ要請は続く、という最も無理のない見立てに重みを置いた。強気と慎重の主張が、部分的に当たる形になる。

やや悲観 28% 中華系の台頭と日系の失注で、利益率は 1% 台のまま 利益 40 億円 · PER 7.0 倍 · 株価時価総額 1,409 円512 億円

再編は進むが、効果は人件費の上昇と値下げ要請に食われる。米国の関税は一部しか価格に転嫁できず、メキシコの人件費も高止まりする。

中国では中華系の受注が計画ほど取れず、日系向けの減少が続く。ドアモジュールの採用は日本で数車種にとどまる。アクトのラッチは、日系完成車メーカーの生産減に連れて伸び悩み、統合の効果は小さい。営業利益率は今と同じ 1% 台で、売上は物価の分だけ伸びる。配当は維持するが、自社株買いは減る。余った現金は工場再編と赤字の穴埋めに、少しずつ消える。保有株は予定どおり 1 割まで減るが、売却益は一度きりで、本業の薄さは変わらない。

  • ドア系(窓の昇降装置・ドアモジュール・電動開閉):数量 880(自社部品が載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 3.08(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 2,710 億円・営業利益 41 億円。ドア系 営業利益率 1.5%
  • ドアラッチ(アクト):数量 450(自社ラッチが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 2.50(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 1,124 億円・営業利益 11 億円。ラッチ 営業利益率 1.0%
  • コントロールケーブル他:数量 2,400(ケーブルが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 0.40(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 948 億円・営業利益 28 億円。ケーブル他 営業利益率 3.0%

倍率:事業の ROE 1.7% は k 8.75% 以下なので、ためた利益は額面より小さい価値で、正当化 PER の上限は 1÷k = 11.4 倍。この筋書きは稼ぐ力が弱く、構造的に伸びない姿なので、上限の 7 割を下回る 6.1 割の 7.0 倍に置いた。

確率:過去 5 年の営業利益率がほぼ 1% 前後だった事実を、そのまま 10 年続く姿として置いた。再編の効果が人件費・関税・値下げ要請に食われる筋書きで、中立の次に確かな見立てとして厚めにした。

悲観 12% 価格競争に負け、赤字が続く 利益 −70 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 1,100 円400 億円

ドア系は中華系の部品会社と完成車メーカーの内製化に押され、値段が下がり続ける。ケーブルは電動化で数が大きく減り、利益を出せなくなる。アクトが主に納める日系の完成車メーカーの生産が減り、固定費の重いラッチ工場が赤字を出す。

国内外で再編を重ねても追いつかず、営業損益は赤字に沈む。経営は保有株の売却と純現金で配当を維持するが、買収は失敗し、現金は少しずつ消える。市場は優良な部品会社という評価を外し、稼ぐ力でなく手元の資産で値段が決まる。それでも、純現金と残る保有株が下値の最後の支えになる。中国では中華系向けがほとんど増えず、国内の工場統合の費用も重くのしかかる。

  • ドア系(窓の昇降装置・ドアモジュール・電動開閉):数量 780(自社部品が載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 2.96(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 2,310 億円・営業利益 −35 億円。ドア系 営業利益率 -1.5%
  • ドアラッチ(アクト):数量 380(自社ラッチが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 2.40(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 912 億円・営業利益 −27 億円。ラッチ 営業利益率 -3.0%
  • コントロールケーブル他:数量 1,900(ケーブルが載る完成車の台数(万台、推定))× 価格 0.38(1 台あたりの納入額(万円/台))→ 売上 722 億円・営業利益 0 億円。ケーブル他 営業利益率 0.0%

倍率:赤字の筋書きなので稼ぐ力でなく売れる資産で測る。純現金と残る保有株の税引き後 約 400 億円を床とし、今の自己資本 約 1,751 億円の 0.228 倍に置いた。

確率:純現金が厚く、倒産に近づく筋書きは置けない。それでも構造的に負ける姿は無視できず、確率は 1 割余りとした。やや悲観より低いのは、財務の厚みと再編の余地があるため。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

ドア系(窓の昇降装置・ドアモジュール・電動開閉)

ウインドレギュレータ、ドアモジュール、パワーリフトゲート、パワースライドドアなど、ドア 1 枚分の機能部品。売上の約 5 割。

数量自社部品が載る完成車の台数(万台、推定)価格1 台あたりの納入額(万円/台)売上営業利益
今 2026/10 880 2.37 2,085 31
10 年後 中立 1,000 3.17 3,175 111

取り方:会社の製品構成(窓の昇降装置 23%・ドアモジュール 21%・パワーリフトゲート 5%・パワースライドドア 3%)の合計 52% を 2026 年 10 月期予想売上 4,010 億円に掛けて 2,085 億円とした。台数は世界の新車生産 約 1 億台に、自社の搭載率を約 9% と置いて 880 万台(推定)。売上÷台数で 1 台あたり 2.37 万円。営業利益は地域別開示から製品別への配分で、筆者の推定。

ドアラッチ(アクト)

三井金属アクトから引き継いだドアの錠・バックドアラッチなど。2025 年 11 月に連結。売上の約 2 割。

数量自社ラッチが載る完成車の台数(万台、推定)価格1 台あたりの納入額(万円/台)売上営業利益
今 2026/10 480 1.92 922 7
10 年後 中立 510 2.57 1,313 46

取り方:製品構成のラッチ 23% を売上予想 4,010 億円に掛けて 922 億円。アクトの 2025 年 3 月期の売上は 958 億円・営業利益 10 億円で、これと整合する。台数は世界の新車生産の約 5%(日系完成車メーカー中心)と置き 480 万台(推定)、1 台あたり 1.92 万円。営業利益はアクト連結の寄与(9 か月で約 6 億円)から推定。

コントロールケーブル他

祖業のケーブル(アクセル・パーキングブレーキ・シート・シフト)と、医療・その他。売上の約 25%。

数量ケーブルが載る完成車の台数(万台、推定)価格1 台あたりの納入額(万円/台)売上営業利益
今 2026/10 3,300 0.30 1,003 20
10 年後 中立 2,800 0.41 1,140 57

取り方:製品構成のケーブル 16% とその他 9% の合計 25% を売上予想に掛けて 1,003 億円。ケーブル市場は調査会社の推計で約 5 千億円前後で、自社のシェアは 1 割を少し超える程度。台数は世界の新車生産の約 3 分の 1 にあたる 3,300 万台(推定)、1 台あたり 0.30 万円。営業利益は筆者の推定。

リスクと懸念

利益率が戻らない

営業利益率は過去 5 年ほぼ 1% 前後。工場再編・関税の回収・物流改善で 3% 台を見込むが、人件費の上昇と完成車メーカーの値下げ要請が効果を食えば、再編をしても利益は増えない。本分析の最大の不確実性。

アクトの統合

三井金属アクトは年商 1,000 億円で営業利益率は 1% 前後。国内の拠点再編と米州の物流統合が前提で、顧客の日系完成車メーカーの生産が落ちれば、固定費の重いラッチ工場が赤字を抱え込む。負ののれんの益は一度きりで、本業の力ではない。

米国の関税とメキシコの人件費

米州は売上の最大の地域。関税は累計で約 9.6 百万ドルの負担が出て、回収は約 6 割にとどまる。ペソ高で人件費も上がり、米国の拠点 1 つを閉じてメキシコへ移す計画も、実行の途中でコストが先に出る。

電動化によるケーブルの縮小

ケーブルは売上の約 16%。電動パーキングブレーキやシフトバイワイヤが広がれば本数は減る。ドア系は EV でも必要だが、電動化は完成車メーカーによる部品の統合・内製化も促し、単品部品の値段を下げる。

中国で中華系メーカーに入れない

中国の販売の約 7 割は中華系。ハイレックスの日本主導拠点は、中華系向けが売上の 1% にとどまる。2027 年に 15% へ上げる計画が遅れれば、日系の失注が埋まらない。値段に厳しい相手で、取れても利益は薄い。

現金の使い道(M&A と再編)

4 年で M&A に 230 億円、再編に 100 億円の計画。買収が高値づかみになれば、純現金の安全域は削られる。筆頭株主が約 28% を持つため、株主が戻りを求める圧力は弱く、現金が戻る保証もない。

今後の分かれ目

国内の工場再編(13 拠点から 11 拠点)が計画どおり 2028 年度までに終わり、固定費が目に見えて減ったら
利益率の戻りが現実味を帯びる。やや楽観・楽観の確率を上げ、中立の営業利益率を 4% 近くに見直す。
米国の関税の回収が 85% 近くまで進み、メキシコの人件費が落ち着いたら
米州の利益が戻り、全社の営業利益率が 2% 台へ上がる。やや悲観の確率を下げる。
ハイレックスアクトの営業利益率が 3% を超えたら
ドアシステムの組み合わせ販売が機能している証拠。ラッチの利益率の前提を上げる。
日本で国内初のドアモジュール受注に続く量産の追加受注が出なかったら
日系へのモジュール化の広がりは限定的とみて、ドア系の台数の伸びを下げる。
中国で中華系メーカー向けの売上比率が 15% を大きく下回ったら
日系の失注を埋められない。やや悲観の筋書きに確率を寄せる。
残る保有株の売却が終わり、売却代金が自社株買いや配当で戻されたら
余った現金の戻り方を 0.5 から 1.0 に見直す。今の値段との差が縮む方向に働く。

見ておくもの

  • 営業利益率(特に米州・日本・アクトの地域別)の四半期の動き
  • 工場再編の進み具合(国内 13→11 拠点、米国 1 拠点の閉鎖)と一時費用
  • 関税の回収率(現在約 6 割)とメキシコペソ・人件費
  • 中国の中華系メーカー向け売上比率(現在約 1%、目標 2027 年に 15%)
  • 保有株の残高(純資産の 1 割)と売却代金の使い道、還元の額

倍率と資本コストの決め方

倍率は今の株価からは置いていない。事業の純利益に、正当化 PER(ROE が k 以下なら 1÷k、超える筋書きは RONIC 方式)の上限の 7〜8.5 割を置いた。やや悲観・悲観は上限に近づけず、悲観は純現金と保有株の税引き後を床にした。資本コストは基本 7.5% に quality +1.25% で 8.75%、同じ領域の東海理化・トヨタ紡織(+1.2%)に近い。2026 年 10 月期の純利益 368 億円は一過性が大半なので使わず、一過性を除く 45 億円を流れの起点にした。純現金・保有株は決算の途中の数字からの推計で、確かな値ではない。やや悲観の PBR が 0.2 倍を割るのは、自己資本のうち工場など稼がない資産が厚く、稼ぐ力から測ると小さくなるため。新リース会計基準(2028 年 10 月期から)は、今と同じ形(家賃を営業費用に入れた形)で置いた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 10.5→12.14 倍・やや楽観 PER 9.6→11.43 倍・中立 PER 8→11.43 倍)。 2026-10-22:余り資産を R4 の holdings・rental に移したので、時価総額を式で出し直した(楽観〜中立の PER は新しい上限に置き直し、ほかは倍率そのまま:楽観 3910.1 → 3714.5(PER 11.91 倍)・やや楽観 2524.1 → 2394.3(PER 11.43 倍)・中立 1717.1 → 1587.3(PER 11.43 倍)・やや悲観 518.0 → 410.4(PER 7 倍))。

資本コスト 8.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality +1.25% を足した 8.75%。関税・工場再編・アクトの統合の失敗は k に足さず、筋書きと確率で表した。

同じ業種(輸送用機器)の AI 分析

割安 トヨタ自動車7203 世界首位と関税逆風を同時に抱えるが、金融事業の厚みとマルチパスウェイが本質価値を支え、今の値段は割安 本質価値との差 +79.3% · 10 年 割安(年 +12.7%) 割安 マツダ7261 単独で戦う中堅の車メーカー。関税で稼ぐ力は細るが、自己資本の4割弱という値段は低すぎ、割安とみる 本質価値との差 +71.1% · 10 年 割安(年 +13.5%) 割安 三菱自動車工業7211 底にある利益が戻れば今の値段は安いが、利益率の低さと中国勢の追い上げで、戻る確度は高くない 本質価値との差 +67.5% · 10 年 割安(年 +13.4%) 割安 スズキ7269 インド事業がシェア4割で稼ぎの柱、二輪も伸びるが中国EV勢の台頭と認証不正の再発が評価を重くし、今の値段はやや割安 本質価値との差 +62.4% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 河西工業7256 日産に半分を頼る内装部品の大手。直近の利益回復は鮮やかだが、借金が自己資本の3倍近く。株主の取り分は、再建が崩れるかどうかで大きく割れる 本質価値との差 +61.5% · 10 年 割安(年 +14.3%) 割安 モリタホールディングス6455 消防車の国内6割を握り、純現金も厚い堅実な会社。10年で見た本質価値は、今の時価総額を3割半ほど上回る 本質価値との差 +61.3% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 いすゞ自動車7202 国内トラック首位級とタイのピックアップ王者を併せ持つが、UD統合の実行とタイ・中国EV攻勢が綱引きする局面で、本質価値は今の値段より割安 本質価値との差 +59.7% · 10 年 割安(年 +11.9%) 割安 本田技研工業7267 二輪と金融が稼ぎ四輪を支える構造。EV の戦略転換で初の最終赤字だが、二輪・金融の稼ぐ力から見れば今の値段はやや割安 本質価値との差 +55.6% · 10 年 割安(年 +11.8%) 割安 日本プラスト7291 日産とホンダの2社頼みでハンドルとエアバッグを作る。自己資本の 4 分の 1 の値段だが、利益率の薄さと借入が割引の理由 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 デイトナ7228 バイク乗りの「あと付け」を企画して卸すファブレスの用品会社。国内の担い手は老いるが、品ぞろえと販売網の厚さで稼ぐ力は残り、中立で今の値段を上回る 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 東京ラヂエーター製造7235 トラック・建機のラジエーター専業。手元の現金が時価総額の4割に迫り、利益の質に比べて値段が低い会社だ 本質価値との差 +49.8% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 株式会社ファルテック7215 日産向けに偏る自動車の外装部品会社。利益は薄く先は読みにくいが、時価総額が自己資本の 2 割と低く、10 年の価値はやや上回る 本質価値との差 +47.9% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 日産自動車7201 自動車事業は本業で赤字、稼ぎ頭は販売金融。Re:Nissanの再建が進めば今の値段はやや割安だが、失敗すれば床も浅い 本質価値との差 +42.2% · 10 年 割安(年 +14.0%) 割安 エフテック7212 ホンダ向けの足回り部品が北米に偏る低採算の会社。借金は時価総額の3倍超で、中立でも利益の薄さは変わりにくい 本質価値との差 +39.3% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 武蔵精密工業株式会社7220 ホンダ系の駆動部品会社。AI 向けキャパシタの当たり外れで 10 年後の姿が大きく分かれ、今の値段はその当たりを先取りしている 本質価値との差 +37.7% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 豊田合成株式会社7282 トヨタ系の安全部品大手。エアバッグの伸びは確かだが利益率は最高圏にあり、今の値段は織り込み済みでほぼ適正 本質価値との差 +36.2% · 10 年 割安(年 +9.7%) 割安 ユニプレス株式会社5949 日産向けが約4分の3を占める車体プレスの大手。拠点の整理で身軽になったが、価値は日産の台数しだいで、安全域は厚くない 本質価値との差 +35.6% · 10 年 割安(年 +10.5%) 割安 株式会社アイシン7259 AT(変速機)世界首位級のトヨタ系部品大手。トヨタ株の含み資産が下支えする一方、eAxleへの転換とAT収益化の成否が本質価値を左右する 本質価値との差 +34.6% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 安永7271 内燃機関の部品で稼ぐ中堅。足元の利益は上振れたが、EV 化と重い借入が先の価値を削る 本質価値との差 +31.7% · 10 年 割安(年 +11.4%) 割安 ウェッズ7551 車のカスタムホイールの老舗卸。時価総額の7割が純現金だが、現金はトヨタ系の親会社の下にあり、価値は妥当圏に落ち着く 本質価値との差 +31.4% · 10 年 割安(年 +10.0%) やや割安 株式会社タチエス7239 日産・三菱・ホンダ向けのシート専業。利益率は回復途上で、顧客の偏りと買収の消化が10年の分かれ目になる 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 フタバ産業株式会社7241 トヨタ向けボデー・マフラーの部品メーカー。薄利でも今の値段に余裕はなく、EV化で排気系が縮む10年を見て、筆者は割高寄りと見る 本質価値との差 +28.5% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 トヨタ紡織株式会社3116 トヨタ系の座席・内装の大手。規模は大きいが利益率が薄く、値決め力の弱さと北米の赤字が10年の評価を決める 本質価値との差 +28.2% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 極東開発工業7226 架装で国内首位級だが、利益率の回復は物価を超えられず、独禁法の傷も残る。本質価値は今の値段をやや上回る 本質価値との差 +28.0% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 新明和工業7224 防衛と自治体の底堅い需要で稼ぐ力は上がるが、資本コストを大きく超えず、今の値段はほぼ妥当な水準だ 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 レシップホールディングス7213 バスの運賃箱と行先表示の老舗。新紙幣の特需は終わったが、米国の運賃収受が育ち、中立で今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 ダイハツインフィニアース6023 船の発電エンジンと保守で稼ぐ堅い会社。ただ今の利益は受注の山にあり、10年で見ると値段は少し先取りしすぎ 本質価値との差 +26.8% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) やや割安 株式会社デンソー6902 トヨタ系最大手の車載部品会社。電動化・ADAS半導体で成長を描くが、トヨタ株の巨額保有が下支えする一方、変革の実行速度が今の値段に見合うかが分かれ目 本質価値との差 +26.2% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 SUBARU7270 米国依存7割と関税が利益を直撃するが、厚い純現金と回復力を踏まえれば10年ではやや割安 本質価値との差 +25.9% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 GMB7214 補修用の駆動・冷却部品を世界に売る専業。電動ポンプへの切り替えが焦点だが、借入が重く、株主の取り分は薄い 本質価値との差 +25.3% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 日本車輌製造7102 JR東海の子会社として新幹線を造る堅い受注残があるが、利益は一時要因で膨らんでおり、10 年の本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +25.1% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 株式会社ティラド7236 熱を逃がす部品の専業。利益率は歴史的な高さにあり、定着するかが分かれ目。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +21.5% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 内海造船7018 防衛とフェリーの造船所。今は好況の頂点で、積み上がる現金の使い道が焦点 本質価値との差 +14.9% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 株式会社東海理化電機製作所6995 スイッチ・シートベルトのトヨタ系部品会社。純現金は厚いが、車内の操作が画面に移れば主力が細る。稼ぐ力は資本コストにわずかに届かない 本質価値との差 +14.2% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ユニバンス7254 駆動系ユニットの専業。日産・フォード・ホンダの3社に頼り、利益は円安で嵩上げされている。厚い現金が下支えするが、10年の中立は今の値段並み 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 ナンシン7399 キャスターと台車の老舗。時価総額とほぼ同じ現金を持つが、本業の利益率は2%台に沈み、現金も株主に戻らない。値段はおおむね見合っている 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 ニッキ6042 芝刈り機のエンジン部品とガスの燃料装置の会社。本業は電動化で細り、工場用地の賃料が支え。やや割高 本質価値との差 +12.4% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 株式会社エッチ・ケー・エス7219 車好きに愛されるチューニングパーツの老舗。ブランドと手元資金は本物だが、電動化で市場が縮み、利益が薄く、値段はやや割高寄り 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 愛三工業株式会社7283 車の燃料ポンプで世界首位級の部品会社。エンジン車の縮小と、トヨタ頼みの値決めの弱さが10年の重しになる 本質価値との差 +10.8% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 トピー工業株式会社7231 トラック用ホイールと建機の足回りで国内首位。ただ利益率は薄く、構造改革が効いても稼ぐ力は資本コストに届かない。今の値段はその実力にほぼ見合う 本質価値との差 +10.5% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) 適正 日本精機株式会社7287 車のメーターとHUDの専業。二輪が稼ぎ、四輪は薄利。10月の東洋電装の買収で借金を背負い、払う値段に安全域は薄い 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 ヨロズ7294 日産依存の足回り部品メーカー。減損で身軽にはなったが、稼ぐ力は資本コストに遠く、10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 +8.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 株式会社村上開明堂7292 国内首位級の自動車ミラー専業。純現金は時価総額の半分に迫るが、稼ぐ力は10年かけても大きくは伸びず、今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 田中精密工業7218 ホンダのエンジン部品で成り立つ小さな部品会社。電動化と値下げ要請の挟み撃ちで、帳簿の割安さは割り引いて見る 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 アスカ7227 車体のプレス部品が主力で、ロボットが利益の伸び役。借金が重く、10年の中立でも今の値段をやや下回る 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 株式会社今仙電機製作所7266 ホンダ・マツダ向けのシート機構部品。利益は薄いが時価総額の6割が純現金で、10年の評価は利益率が3%台から動くかで決まる 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ヤマハ発動機7272 二輪世界2位・船外機シェア4割を主軸に半導体装置が育つ複合企業。2025年はアウトドア車両の損失で急減益、今の値段は中期計画の実現を先取りしたやや割高な水準 本質価値との差 +1.7% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 株式会社ムロコーポレーション7264 栃木の精密プレス専業。自己資本の 4 割弱という値段は資産の厚みを映すが、主力の内燃・変速機部品が細る分を電動化部品が補えるかが焦点で、稼ぐ力から見れば値段は妥当かやや高い 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 プレス工業株式会社7246 トラックのフレームと車軸の専業。電動化でも残る部品で堅実だが、稼ぐ力は資本コストにわずかに届かず、今の値段は割高寄り 本質価値との差 +0.7% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 株式会社エフ・シー・シー7296 二輪クラッチ世界首位の安定した稼ぎ頭を持つが、四輪クラッチは電動化で縮む。現金は厚いが、稼ぐ力に見合う値段は今よりやや低いと見る 本質価値との差 −0.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 テイン7217 車高調の専業メーカー。純現金があり堅実だが、利益率は戻り切らず、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 カネミツ7208 鋼板製プーリの専業で、現金は厚いが主力は電動化で縮む。ロボット部品などの新しい柱が穴を埋められるかが 10 年の分かれ目 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 テイ・エス テック株式会社7313 ホンダ向け自動車シートの専業。厚い現金が下値を支えるが、利益率の回復は北米次第で、顧客の偏りが重い 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 NITTAN6493 エンジンバルブで世界4位。ただ昨期の利益は山の水準で、株式化が見込まれる転換社債も重しになる 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 カヤバ株式会社7242 緩衝器と建機用油圧の二本柱。規模はあるが値決め力が弱く、利益の振れも大きい。10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 −6.6% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 エイケン工業株式会社7265 自動車の補修用フィルターに特化した堅実な会社。純現金も厚いが、電動化で需要が細り、卸大手への依存も高く、値段はやや割高 本質価値との差 −7.2% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 カーメイト7297 名の通ったカー用品のブランドと厚い現金を持つが、縮む市場と重い本社費で資本は眠ったまま 本質価値との差 −7.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 NOK株式会社7240 オイルシール世界首位級だが、基板が利益の足かせ。現金と持ち合い株が時価の3割近くを支え、事業そのものはやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.7%) やや割高 ミクニ7247 二輪とインドが支える燃料・吸気部品メーカー。四輪の電動化と借金が重く、中立でも今の時価総額を上回りにくい 本質価値との差 −10.0% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 盟和産業7284 トヨタ系の内装部品の2次の大手。資産は厚いが利益が薄く、10年の価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −12.5% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 川崎重工業7012 防衛費拡大の脇役に甘んじるが、実際に稼ぐのは二輪とロボット。名目と資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、潜水艦不正の後始末が振れ幅を左右する 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 日産車体7222 日産の車を組み立てる専業の子会社。九州の大型 SUV が稼ぐが、湘南の終了と戻りにくい現金を考えると、今の値段は割高 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 大同メタル工業株式会社7245 エンジン軸受で世界首位。電動化で本業は細るが、データセンター電源と船が穴を埋められるか。今の値段は割高 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 株式会社エクセディ7278 クラッチとトルクコンバータで世界シェア2割強。稼ぎ頭のATが電動化で縮む中、新事業が穴を埋めきれるかが分かれ目で、今の値段は先を楽に見すぎている 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 フジオーゼックス7299 エンジンバルブで国内首位級。無借金で稼ぐ力は安定しているが、内燃機関という事業の寿命が重く、10年の中立でも今の値段に届きにくい 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 シマノ7309 世界的な寡占の自転車部品メーカーだが、特需の反動とシェア防衛の値引きで利益は沈んでおり、今のPER45倍台は急な回復を見込みすぎで、今の値段は割高に見える 本質価値との差 −21.9% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 三桜工業6584 ブレーキ・燃料の配管で世界2位。だが利益は薄く借金は増えた。データセンター水冷が育たなければ今の値段は重い 本質価値との差 −27.3% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 TBK7277 トラック・バス用ブレーキの老舗。財務は堅いが稼ぎが薄く、10年の中立でも今の時価総額を超えにくい 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) 割高 ジャパンエンジンコーポレーション6016 舶用エンジンの堅い収益源を持つが、いまの利益は新造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −33.2% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 名村造船所7014 受注残は厚いが、いまの利益は造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −44.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 小田原機器7314 バスの運賃箱で国内2番手。更新の波で売上は大きく揺れ、利益率は薄い。10年の価値は今の時価総額の半分前後 本質価値との差 −45.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 近畿車輛7122 受注残は売上の約 3 年分あるが営業利益は赤字。見かけの純現金は前受金で、10 年の本質価値は今の時価総額を大きく下回る 本質価値との差 −50.2% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 阪神内燃機工業6018 内航船のエンジンで上位に立つ小さな会社。無借金で受注残も厚いが、稼ぐ力に対して値段が先走る 本質価値との差 −57.9% · 10 年 割高(年 −2.3%) 割高 曙ブレーキ工業株式会社7238 ブレーキ専業。足元は改善するが、再生ファンドの出口と優先株の重しが残り、10年の価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −63.4% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ispace9348 月面輸送の先駆けだが、利益が出る前に増資と借入の返済が続く。今の株主に残る価値は小さく、今の値段は大きく割高と見る 本質価値との差 −64.4% · 10 年 割高(年 −1.8%) 割高 リード6982 SUBARU頼みの小さな部品会社。受注は増えるが、借入が重く、赤字の歴史が長い。今の値段は先の回復を織り込みすぎだ 本質価値との差 −76.7% · 10 年 割高(年 −6.0%) 割高 イクヨ7273 樹脂部品の老舗が、貴金属・暗号資産・河西工業株へと手を広げる。本業の稼ぎは薄く、今の値段は事業でなく期待が決めている 本質価値との差 −77.4% · 10 年 割高(年 −6.9%)

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分析日 2026-10-19