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本田技研工業 7267

二輪と金融が稼ぎ四輪を支える構造。EV の戦略転換で初の最終赤字だが、二輪・金融の稼ぐ力から見れば今の値段はやや割安

割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)2,796 円10.88 兆円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)1,796.5 円6.99 兆円差 +55.6%
10 年後から見ると 割安 価値 2,796 円10.88 兆円 · 差 +55.6% · 期待の年率 +11.8%
期待の年率リターン(10 年)+11.8%資本コスト比 +4.1 pt
推定の資本コスト7.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

ホンダは、二輪と金融で稼ぎ、四輪で勝負する複合企業である。筆者の結論は、今の値段はやや割安。10年で約28%の割安と出た。四輪の失敗が目立つが、二輪と金融の稼ぐ力がそれを受け止めている。

二輪は世界シェア約4割で、2026年3月期の世界販売は2,210万台。営業利益は7,319億円と過去最高だった。金融サービス事業も残高16.3兆円を持ち、営業利益2,755億円を出した。

一方で同期は、米国のEV補助金の縮小と化石燃料規制の緩和を受けて戦略を転換し、1兆4,000億円超のEV関連損失を出した。上場以来初の営業赤字と最終赤字(純損失4,239億円)である。赤字の主因は四輪に集中している。

2026年5月の中期計画は、2040年までの全車BEV・FCV化の目標を取り下げ、ハイブリッド車に資源を集める。2029年3月期に営業利益1兆4,000億円以上への回復を目指す。

筆者は中立で、四輪の営業利益率を2.5%という低い姿に置いた。それでも二輪と金融が土台になり、10年後の時価総額は今の2.1倍になる。EV損失と日産との統合破談という連続した方針転換への不信は、今の値段にかなり織り込まれているとみる。二輪という第二の稼ぎ頭が、四輪の失敗で会社全体が揺らぐのを防ぐ安全弁になっている。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、本田の最大の価値は二輪事業という「もう一つのオーナー利益の源泉」にある。世界シェア4割・過去最高益という二輪の強さは、新興国の現地生産・ブランド・ディーラー網という堀に支えられ、四輪事業の失敗が会社全体を傾けない安全弁になっている。金融サービス事業も残高が積み上がるほど利益が厚みを増す構造で、トヨタと同様に複利が効く。

ただし四輪事業そのものの質には留保が要る。営業利益率は歴史的に数%台と薄く、トヨタのような規模の経済・ブランド力による価格決定力は弱い。2040年全車BEV/FCV化目標を掲げてから4年足らずで撤回し、AFEELA開発中止、日産との経営統合破談と、経営の見通す力・資本配分の規律そのものに疑問が残る方針転換が連続した。「今の優良さがそのまま続く」と決めつけるのは危うい。

安全域については、ROEがマイナスに落ち込んだ今の値段が一過性のEV損失をどこまで織り込んでいるかが鍵で、二輪・金融の稼ぐ力が健全なままであることは下値への備えになる。一次審査(業績の予測可能性)では、四輪事業の戦略転換の多さが大きな減点材料で、トヨタより安全域を厚く取って評価するのが妥当で、それは資本コストの上乗せに反映した。

何で稼ぐ会社か

収益の柱は二輪事業・四輪事業・金融サービス事業の3つ。二輪事業は世界160以上の国と地域でホンダブランドの小型コミューター車から大型レジャーバイクまでを生産・販売し、2026年3月期の世界販売は2,210万台で世界シェア約4割の最大手。主戦場はインド・インドネシア・ベトナム・タイ・フィリピンなどアジアの新興国で、現地生産・現地開発した低価格モデルが量を支え、先進国向けの大型バイクが単価を押し上げる。

四輪事業はシビック・アコード・CR-V・N-BOXなどの乗用車・軽自動車を北米・中国・日本・アジアで販売し、2026年3月期の世界販売(グループ計)は338.7万台。北米市場の比重が大きく、関税政策の影響を強く受ける構造で、中国では広汽本田・東風本田との合弁で生産・販売するが、中国地場EV勢との競争で近年は苦戦している。

金融サービス事業はアメリカン・ホンダ・ファイナンスを中心とするファイナンス子会社群が自動車ローン・リースを提供し、2026年3月末の残高は16.3兆円に達した。トヨタの金融事業(45.7兆円)に比べ規模は小さいが、四輪・二輪の販売を支える重要な収益源になっている。小規模なパワープロダクツ事業(汎用エンジン・発電機等)もあるが、全社の規模からすれば限定的。ソニーとの合弁会社ソニー・ホンダモビリティ(EVブランド「AFEELA」)は、ホンダのEV戦略見直しを受けて2026年3月に開発・発売を中止した。

優良さと弱いところ

二輪事業における世界シェア4割という規模の経済と、新興国での現地生産・ブランド力・ディーラー網が最大の堀。長年の品質・耐久性への信頼は新興国の個人客にとって乗り換えコストそのものであり、Hero MotoCorp・Bajaj・中国メーカーが追随してもなお価格以外の面で優位を保っている。四輪事業はハイブリッド車技術の蓄積があるが、トヨタほどの規模の経済・ブランド力はなく、営業利益率は歴史的に数%台と薄く、2026年3月期はEV戦略の見直しに伴う一過性損失で大幅な赤字に転落した。金融サービス事業は販売を支える下支えとして機能するが、トヨタの金融事業に比べ規模は小さい。

ROEは2026年3月期がマイナス3.6%(一過性要因)で、自己資本比率35.3%・純有利子負債は時価総額の約1.2倍とトヨタ並みに金融事業を含む見かけ上のレバレッジは高い。弱みは経営の方針転換の多さで、2040年全車BEV/FCV化目標の撤回、AFEELA開発中止、日産自動車との経営統合協議(2024年12月提案、2025年2月破談)と、短期間に大きな戦略変更が連続し、資本配分の規律・経営の見通す力そのものに疑問符がつく場面が増えている。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

世界新車販売(OICA集計)は2025年に約9,980万台で前年比+4.7%、世界のEV比率は新車の約25%まで伸びたが、日本国内のEV普及率は2.66%と低くHEV・PHEVが主流という構図はホンダにも当てはまる。2026年3月期にホンダが打撃を受けたのは、まさにこの世界的なEV化の速度を見誤った戦略(2040年全車BEV/FCV化目標)の裏返しで、米国のEV補助金見直し・化石燃料規制緩和でEV需要が鈍化し、開発中だった北米生産EV3車種の開発・発売を中止する一過性損失を抱えた。トヨタ・ホンダ・日産・マツダ・SUBARU・スズキという国内競合に加え、BYDなど中国EV勢が新興国・欧州への輸出攻勢を強める構図は乗用車メーカー全体に共通する。

一方、二輪事業が属する世界二輪市場は2024年に約5,990万台(過去最高)で、インドが単独で約1,960万台と世界最大市場、インドネシア・ベトナム・タイ・フィリピンが続く。インド・ASEANの所得向上でモータリゼーションが続く一方、電動二輪はインドで121万台まで拡大しており、10年の時間軸では新興国で電動二輪比率が2〜3割まで高まる可能性がある。ホンダは二輪の世界シェア約4割を握る最大手で、ヤマハ発動機・Hero MotoCorp・Bajaj・TVS・中国メーカーとの寡占的な競争が続く。2026年5月の中期計画では、2027年から新世代HEVを投入し2029年度までに世界15モデルを展開、開発費・開発期間・開発工数を2025年比で50%減らす「トリプルハーフ」で中国勢のコスト競争力に対抗する方針を示した。

資本政策と M&A

配当方針は2026年3月期から、業績変動に左右されにくい安定配当を目指してDOE(調整後親会社所有者帰属持分配当率)3.0%を目安とする方式に転換し、最終赤字の2026年3月期も年間約2,725億円(前期と同水準)の配当を継続した。自己株買いは機動的な資本政策の一環として適宜実施する方針。

最大の資本イベントは2024年末に日産自動車へ提案した経営統合協議で、株式交換による子会社化が念頭にあったとされるが、日産側が自主性の維持に確信を持てず2025年2月に協議は打ち切られ、同年8月にSDV分野での協業(資本統合なし)に転換した。三菱自動車とは資本提携・協業関係を維持するが買収には至っていない。ソニーとの合弁ソニー・ホンダモビリティは、EV戦略見直しに伴いAFEELA第1弾・第2弾の開発・発売を中止し、投資の一部が失われた。

点検済み:起点は 2026/03 の EV 関連の一過性損失(約 1.45 兆円)を除き、純利益 6,500 億円にならして流れを始めている。中立の営業利益率 6.3% は過去 12 年の平均 4.5% より高いが、二輪が利益の柱に育った構成の積み上げで、二輪 16.5% は直近の過去最高 18.2% より下、四輪は 2.5%。金融子会社は金融サービス事業として別に積み、株数は自己株を除いた値と一致。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

二輪事業は過去最高の営業利益を記録し、世界シェア4割という規模の経済は揺るがない。インド・インドネシア・ベトナムなど新興国のモータリゼーションは今後も続き、電動二輪への移行でも現地生産・ブランド力を持つホンダが優位に立てる可能性が高い。金融サービス事業も残高16.3兆円まで積み上がり、二輪・四輪の販売を支える「二本目・三本目の収益の柱」として機能している。

四輪事業の赤字はEV戦略の見直しに伴う一過性の損失が主因で、これを除けば小幅な黒字を確保している。2026ビジネスアップデートで示された「トリプルハーフ」(開発費・期間・工数を2025年比で50%減)が実現すれば、中国勢の価格攻勢にも対抗できる体質転換になる。2027年からの次世代HEV15車種投入は、まさに今需要が強いHEV市場を狙い撃ちにした合理的な資源配分で、2029年3月期の営業利益1兆4,000億円以上という会社目標は、二輪・金融の安定した稼ぐ力を考えれば十分に実現可能な水準だ。日産との経営統合破談は短期的な混乱に見えるが、無理な統合を避けて身軽さを保てたとポジティブに評価できる。AFEELA中止も、身の丈に合わないEV投資を早期に止める規律ある判断と見れば、むしろ評価できる資本配分だ。

慎重な見方

四輪事業の営業利益率は歴史的に数%台と薄く、今回のEV関連損失1兆4,000億円超は単発の不運では済まされない。2040年全車BEV/FCV化という自ら掲げた目標をわずか数年で撤回し、北米生産予定だったEV3車種の開発・発売を直前で中止するという経営判断の揺れは、世界の需要動向を読む力そのものへの疑問を抱かせる。AFEELA開発中止もソニーとの合弁に投じた資源の一部が無駄になったことを意味し、日産自動車との経営統合協議も、提案から破談までわずか2カ月という拙速さが露呈し、資本市場の信頼を損ねた。

中国のBYDなど地場EVメーカーは新興国・欧州への輸出攻勢を一段と強めており、ホンダが得意とするハイブリッド車の優位も、バッテリーコストの低下とともにいずれ薄れる。二輪事業も中国・インドの地場メーカーが電動二輪で台頭すれば、現在の世界シェア4割がこの先10年も保たれるとは限らない。自己資本比率は35.3%、純有利子負債は時価総額の1.2倍に達し、四輪事業の赤字が続けばDOE3.0%を目安とする新しい配当方針も維持できなくなるリスクがある。短期間に連続した大きな方針転換そのものが、経営の資本配分規律への不信として今後も尾を引く可能性が高い。

どちらに重みを置いたか

二輪の過去最高益と金融の安定は、四輪の一過性の損失だけで会社全体の価値は損なわれないという強気の指摘を支える。一方、EV戦略の急転換、AFEELAの中止、日産との統合破談と、方針転換が短期間に続いたことは、慎重な指摘として軽くない。

中立でも、二輪と金融の稼ぎで本質価値は今の時価総額を上回る。倍率は式の上限の8.5割に抑えた。確率は中立を軸にしつつ、四輪再建の実行力への不安から、やや悲観側にトヨタより厚い確率(10年の悲観は16%)を置いた。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 4,598 円17.90 兆円(+ 配当配当と自社株買いの合計 894 円3.48 兆円)。 今の値に割り戻すと 2,796 円10.88 兆円、今との差 +55.6%、 期待の年率 +11.8%(資本コスト 7.8%)→ 割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 11,785 円45.88 兆円 1,653 円6.44 兆円 +648.0% +22.3% 1,075 円4.19 兆円
やや楽観 19% 7,984 円31.08 兆円 1,322 円5.15 兆円 +418.0% +17.9% 1,768 円6.88 兆円
中立 31% 4,735 円18.43 兆円 1,022 円3.98 兆円 +220.4% +12.3% 1,784 円6.95 兆円
やや悲観 26% 1,766 円6.87 兆円 691 円2.69 兆円 +36.8% +3.2% 639 円2.49 兆円
悲観 16% 1,323 円5.15 兆円 90 円3,510 億円 −21.3% −2.4% 226 円8,803 億円
加重平均100% 4,598 円17.90 兆円894 円3.48 兆円 +205.7% +11.8% 5,493 円21.38 兆円

今の株価時価総額 1,797 円6.99 兆円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.8% を下回るほど割高。

楽観 8% 固体電池と次世代HEVでEVでも優位を取り戻す 利益 29,203 億円 · PER 15.7 倍 · 株価時価総額 11,785 円45.88 兆円

全固体電池の量産化とソフトウェア定義車(SDV)への対応に成功し、ハイブリッド車の優位を保ちながらEVでもコスト競争力を獲得する。四輪事業は世界販売400万台まで伸び、電動化・安全装備の高度化で平均販売単価も大きく上がり営業利益率7.5%まで改善する。二輪事業はインド・ASEANの成長に加え電動二輪へのシフトでも現地生産・ブランド力を発揮し、世界販売2,900万台・営業利益率19%近くまで高まる。金融サービス事業は残高26兆円まで拡大し、サブスクリプション等の新サービスが利ざやを支える。日産とのSDV協業、三菱自動車との提携も新技術の相互活用に寄与し、2040年全車BEV/FCV化目標の撤回を乗り越えて再び成長軌道に戻る10年になる。

  • 二輪事業:数量 2,900(世界販売台数(万台))× 価格 28(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 79,896 億円・営業利益 15,181 億円。電動二輪シフトでも営業利益率19.0%
  • 四輪事業:数量 400(世界販売台数(グループ計、万台))× 価格 618(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 247,281 億円・営業利益 18,546 億円。固体電池・SDVで営業利益率7.5%
  • 金融サービス事業:数量 26.0(金融サービス受取債権+オペレーティングリース資産残高(兆円))× 価格 21.0%(残高に対する営業収益の利回り(%、実質的な利ざや))→ 売上 54,600 億円・営業利益 4,641 億円。サブスク等で営業利益率8.5%

倍率:事業の純利益 29,203 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.7% が k 7.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.7%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.7 倍。全体の PER 15.71 倍、時価総額 458,779 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:固体電池の量産化・SDVへの対応・次世代HEVの成功を複数同時に実現する必要があり、実現すれば非常に強いが連続成功の確度は高くない。

やや楽観 19% 次世代HEVと二輪の成長が主要市場で機能し続ける 利益 21,087 億円 · PER 14.7 倍 · 株価時価総額 7,984 円31.08 兆円

次世代HEVが北米・アジアの主要市場で支持を保ち続け、四輪事業は世界販売375万台まで緩やかに伸び、営業利益率5.0%前後を回復する。電動化コストの上昇は一定程度価格に転嫁できる。二輪事業は世界販売2,750万台まで伸び、電動二輪の普及が進む新興国でも現地生産の強みを生かして営業利益率18%前後を保つ。金融サービス事業は残高23兆円まで拡大し、営業利益率8%前後を維持する。中国EV勢のシェア拡大は一部地域で進むが、二輪・四輪ともに主力市場では踏みとどまり、トリプルハーフによる体質転換も一定の成果を上げる底堅い10年になる。

  • 二輪事業:数量 2,750(世界販売台数(万台))× 価格 27(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 73,176 億円・営業利益 13,172 億円。営業利益率18.0%
  • 四輪事業:数量 375(世界販売台数(グループ計、万台))× 価格 585(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 219,226 億円・営業利益 10,961 億円。営業利益率5.0%
  • 金融サービス事業:数量 23.0(金融サービス受取債権+オペレーティングリース資産残高(兆円))× 価格 20.5%(残高に対する営業収益の利回り(%、実質的な利ざや))→ 売上 47,150 億円・営業利益 3,866 億円。営業利益率8.2%

倍率:事業の純利益 21,087 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.1% が k 7.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.9%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.7 倍。全体の PER 14.74 倍、時価総額 310,822 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:次世代HEVと二輪の成長が主要市場で機能し続けるという、中期計画の達成に近い想定。

中立 31% 中立:四輪はEV化の波に揺れ、二輪が会社を支え続ける 利益 13,974 億円 · PER 13.2 倍 · 株価時価総額 4,735 円18.43 兆円

世界のEV比率が40〜50%まで上がる中、四輪事業はハイブリッド車の強みを維持しつつEVでも一定のシェアを確保するが、中国EV勢に新興国・欧州の一部シェアを奪われ、世界販売は350万台にとどまり営業利益率は2.5%程度で低迷する。二輪事業は新興国のモータリゼーションと電動二輪への移行が同時に進み、世界販売2,600万台・営業利益率16.5%で安定的に稼ぎ続け、全社の利益を実質的に支える。金融サービス事業も残高20兆円・利回り20%程度で安定する。固体電池や次世代HEVでの飛躍的な優位確立には至らないが、二輪という第二の収益源があるおかげで、四輪の苦戦だけでは優良企業としての評価を失わずに済む10年になる。

  • 二輪事業:数量 2,600(世界販売台数(万台))× 価格 26(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 66,389 億円・営業利益 10,954 億円。営業利益率16.5%
  • 四輪事業:数量 350(世界販売台数(グループ計、万台))× 価格 551(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 192,852 億円・営業利益 4,822 億円。営業利益率2.5%
  • 金融サービス事業:数量 20.0(金融サービス受取債権+オペレーティングリース資産残高(兆円))× 価格 20.0%(残高に対する営業収益の利回り(%、実質的な利ざや))→ 売上 40,000 億円・営業利益 3,120 億円。営業利益率7.8%

倍率:事業の純利益 13,974 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.1% が k 7.75% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 7.9%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.2 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.2 倍。全体の PER 13.19 倍、時価総額 184,317 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:世界のEV化と中国勢の台頭という業種ノートの中心的な見通しに沿う、四輪はEV化に揺れつつ二輪が支える、最も重みを置く筋書き。

やや悲観 26% 中国EV勢に四輪・二輪とも侵食される 利益 6,148 億円 · PER 11.2 倍 · 株価時価総額 1,766 円6.87 兆円

中国の地場EVメーカーが新興国・欧州への輸出攻勢を一段と強め、四輪事業のハイブリッド車の優位もバッテリーコスト低下で徐々に薄れる。世界販売は310万台まで伸び悩み、値引き合戦で営業利益率はマイナス1.0%まで悪化する。二輪事業も中国・インドの地場メーカーが電動二輪で台頭し、世界シェア4割が侵食されて世界販売2,400万台・営業利益率14%まで低下する。金融サービス事業も信用コストの上昇で利回りが縮む。EV戦略の度重なる方針転換への不信がなかなか払拭されず、DOE目安の配当方針も縮小圧力を受け続ける苦しい10年になる。

  • 二輪事業:数量 2,400(世界販売台数(万台))× 価格 24(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 57,412 億円・営業利益 8,038 億円。営業利益率14.0%
  • 四輪事業:数量 310(世界販売台数(グループ計、万台))× 価格 517(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 160,396 億円・営業利益 −1,605 億円。営業利益率マイナス1.0%
  • 金融サービス事業:数量 17.5(金融サービス受取債権+オペレーティングリース資産残高(兆円))× 価格 19.0%(残高に対する営業収益の利回り(%、実質的な利ざや))→ 売上 33,250 億円・営業利益 2,328 億円。信用コスト増で営業利益率7.0%

倍率:中国 EV 勢に四輪・二輪とも侵食され、純利益 6,148 億円・ROE 4.3% は k 7.75% を下回る。PER の上限は 1÷k = 12.1 倍で、成長のない利益なので上限の 8.7 割の 11.18 倍に置いた。二輪と金融が残る姿で、式と事業の経済性から置いた。

確率:中国EV勢の輸出攻勢が四輪・二輪とも侵食するという、業種ノートの下位レンジに相当する想定。 度重なる方針転換への不信は資本コストに足さず、この筋書きの確率を 1〜2 点厚くして表した。

悲観 16% 四輪が構造的に優良さを失う一方、二輪が最後の支え 利益 −1,233 億円 · PBR 0.5 倍 · 株価時価総額 1,323 円5.15 兆円

中国・新興EVメーカーがコスト・技術で優位に立ち、四輪事業の世界シェアが構造的に縮小する。ハイブリッド車の優位はEVの価格低下でほぼ消え、世界販売は230万台まで落ち込み、値引き合戦と工場の稼働率低下で営業利益率はマイナス6%まで悪化する。金融サービス事業も残高の縮小と信用コスト上昇で利ざやが薄れる。二輪事業も中国・インドの地場メーカーの電動二輪攻勢で世界シェアを失い、世界販売は2,000万台まで縮小するが、それでも営業利益率9%程度を保ち、全社が完全な損益崩壊に陥ることを防ぐ最後の支えになる。配当も手元現金・金融資産を取り崩して最低限を維持するにとどまり、経営の方針転換が繰り返された結果、投資家は資本配分への期待を捨て、優良企業としての評価そのものを市場から外してしまう10年になる。 赤字の年も配当は二輪・金融の稼ぎと手元資金で払い、足りない分は政策保有株の売却も充てる。

  • 二輪事業:数量 2,000(世界販売台数(万台))× 価格 21(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 41,661 億円・営業利益 3,750 億円。営業利益率9.0%
  • 四輪事業:数量 230(世界販売台数(グループ計、万台))× 価格 457(平均販売単価(ASP、万円/台))→ 売上 105,094 億円・営業利益 −6,306 億円。営業利益率マイナス6.0%
  • 金融サービス事業:数量 13.0(金融サービス受取債権+オペレーティングリース資産残高(兆円))× 価格 17.0%(残高に対する営業収益の利回り(%、実質的な利ざや))→ 売上 22,100 億円・営業利益 995 億円。信用コスト増で営業利益率4.5%

倍率:赤字の筋書きなので稼ぐ力でなく売れる資産で測る。二輪を売った税後約 2.9 兆円、金融事業の純資産を簿価の 8 割・税引き後で売って約 2.0 兆円、その他約 0.3 兆円を合わせた 5.2 兆円を床とし、今の自己資本 118,175 億円の約 0.44 倍の 5.15 兆円に置いた。(2026-10-22 の式の直しで機械で置き直し、今は PBR 0.45 倍・時価総額 51,507 億円。上の倍率は置き直す前の値)

確率:四輪事業の技術優位の喪失と、度重なる戦略転換への不信が重なる複合シナリオ。四輪事業の収益力がトヨタより薄く、二輪事業も中国・インド地場メーカーの電動化攻勢に晒されるため、トヨタ(10%)よりやや高い確率を置いた。 度重なる方針転換への不信は資本コストに足さず、この筋書きの確率を 1〜2 点厚くして表した。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

二輪事業

世界160以上の国と地域で小型コミューター車から大型レジャーバイクまでを生産・販売。新興国の現地生産モデルが量を、先進国向け大型車が単価を支える。

数量世界販売台数(万台)価格平均販売単価(ASP、万円/台)売上営業利益
今 2026/03 2,210 18 40,188 7,319
10 年後 中立 2,600 26 66,389 10,954

取り方:2026年3月期の世界二輪車販売2,210.1万台(世界シェア約4割)と二輪事業の売上4兆0,188億円から、売上÷台数で平均販売単価(ASP)18.18万円を逆算した。営業利益7,319億円は過去最高。

四輪事業

シビック・アコード・CR-V・N-BOXなどの乗用車・軽自動車を北米・中国・日本・アジアで販売。北米市場の比重が大きく、関税政策の影響を強く受ける。

数量世界販売台数(グループ計、万台)価格平均販売単価(ASP、万円/台)売上営業利益
今 2026/03 339 409 138,634 −14,111
10 年後 中立 350 551 192,852 4,822

取り方:2026年3月期のグループ世界販売338.7万台(前年371.6万台から減)と四輪事業の売上13兆8,634億円から平均販売単価(ASP)409.4万円を逆算した。営業利益はEV関連一過性損失(北米生産予定EV3車種の開発・発売中止に伴う減損等)1兆4,536億円を含め1兆4,111億円の損失。これを除くとほぼ損益ゼロ〜小幅益。 単価は物価並みに上げるが、3 年の中立は米国の大型 SUV・ピックアップの比率が下がり小型車と HEV に寄るので、実質で 3% ほど下がる(名目では今の 1.05 倍)と置いた。10 年は物価並み(1.34 倍)。

金融サービス事業

アメリカン・ホンダ・ファイナンス等のファイナンス子会社群による自動車ローン・リースの提供。四輪・二輪の販売を支える。

数量金融サービス受取債権+オペレーティングリース資産残高(兆円)価格残高に対する営業収益の利回り(%、実質的な利ざや)売上営業利益
今 2026/03 16.3 21.6% 35,295 2,755
10 年後 中立 20.0 20.0% 40,000 3,120

取り方:ファイナンス子会社群の金融サービス受取債権+オペレーティングリース資産残高(IFRS、2026年3月末)16兆3,272億円を残高とし、金融サービス事業の売上3兆5,295億円÷残高で利回り21.6%を算出、営業利益2,755億円との比で営業利益率7.8%を得た。 残高(兆円)は車の値段と一緒に物価で膨らむ名目の値で、利回りも名目のまま(トヨタと同じ扱い)。金融の借金は仕入れなので、全社の利払いの計算からは外した。

リスクと懸念

EV戦略の度重なる転換

2040年全車BEV/FCV化目標を掲げてから数年で撤回し、北米生産予定だったEV3車種の開発・発売を直前で中止、ソニーとの合弁AFEELAも開発中止に至った。経営が世界のEV需要の速度を見誤り、大きな方針転換を短期間に連続させたこと自体が、今後の資本配分判断への不信として残り続けるリスクがある。

四輪事業の薄い収益力

四輪事業の営業利益率は歴史的に数%台にとどまり、トヨタのような規模の経済・ブランド力による価格決定力を持たない。北米関税・中国EV勢との価格競争が重なれば、EV関連損失のような一過性要因がなくても事業単体で損益が悪化しやすい構造的な脆さを抱えている。

中国EV勢の台頭

BYDをはじめとする中国のEVメーカーがコストと技術で急速に力をつけ、新興国・欧州への輸出攻勢を強めている。四輪事業のハイブリッド車の優位だけでなく、二輪事業の世界シェア4割も電動二輪の普及とともに中国・インドの地場メーカーに侵食されるリスクがある。

日産との経営統合破談とガバナンス

2024年12月に提案した日産自動車との経営統合協議は、わずか2カ月で正式に打ち切られた。提案から破談までの拙速さは資本市場の信頼を損ね、SDV分野での協業へ転換したものの、大型M&Aを見極める経営の判断力そのものへの疑問が残っている。

関税・通商政策の感応度

北米市場の比重が大きい四輪事業は、米国の通商政策(関税)の変更に業績が強く左右される構造が続く。関税率や対象品目の変更、現地生産比率の調整が追いつかない間は、価格転嫁が進まず営業利益率を圧迫し続ける可能性がある。

金融サービス事業の信用コスト

ファイナンス子会社群の残高は16.3兆円まで積み上がっており、景気後退期に自動車ローン・リースの焦げ付きが増えれば利益への下押しが大きい。四輪・二輪の販売不振と信用コスト悪化が同時に進めば、下支え役であるはずの金融事業の利益も縮小する。

配当方針(DOE)の持続性

2026年3月期から導入したDOE3.0%目安の配当方針は、業績が振れても安定配当を維持する狙いだが、最終赤字が続けば自己資本の積み上がりそのものが鈍り、配当の原資を削る形で株主還元の持続性が試される場面が出てくる可能性がある。

今後の分かれ目

次世代HEVが2027年から計画どおり北米・アジアで投入され販売が伸びたら
やや楽観・楽観側の筋書きに重みを移す。四輪事業の営業利益率がどこまで回復したかを確認する。
中国EVメーカーの新興国・欧州シェアが会社の想定を上回って拡大したら
10年の筋書きをやや悲観側に寄せる。四輪だけでなく二輪事業の世界シェアも侵食されているかを見る。
日産自動車とのSDV協業が具体的な製品・収益に結びついたら
四輪事業の技術投資の前提をやや楽観側に見直す。
ファイナンス子会社群の信用コストが景気後退で急上昇したら
金融サービス事業の利益前提をやや悲観側に下げる。
トリプルハーフ(開発費・期間・工数の50%減)が計画を上回って進んだら
四輪事業の損益改善ペースを楽観側に見直す。
二輪事業で電動二輪への移行が新興国で想定より急速に進んだら
ホンダの現地生産・ブランド力が優位に働くか、中国・インド地場メーカーに奪われるかを見極めて確率を調整する。

見ておくもの

  • 四半期ごとの四輪事業の営業利益率とEV関連損失の有無
  • 二輪事業の世界販売台数と世界シェア
  • 次世代HEVの投入進捗(2027年開始・2029年度15モデル)とトリプルハーフの達成度
  • ファイナンス子会社群の残高と信用コストの推移
  • 日産自動車とのSDV協業・三菱自動車との提携の進捗
  • DOE3.0%目安の配当方針の継続状況

倍率と資本コストの決め方

二輪・四輪は世界販売台数×平均販売単価、金融サービスは残高×利回りで売上と利益を積み上げた。資本コストは基本7.5%に quality +0.75%(循環+0.5・寿命+0.25)を足した8.25%。倍率は利益ベースの正当化 PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)(g 4.5%、RONIC は k を超える分の半分が残る値)を上限として、中立は8.5割、楽観・やや楽観は8.8割に置いた。金融サービスは ROE が k 前後なので同じ PER で測り、純有利子負債 8.4 兆円を全部足した EV ÷ 営業利益は中立で 11 倍。やや悲観は稼ぐ力(上限の 8.7 割)、悲観は二輪と金融の売れる資産の税後 5.2 兆円を床にし、今の自己資本に掛けた。過去の PBR は使っていない。今の値段は最後に比べただけ。総合は10年で約 +29% のやや割安。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 12.4→15.71 倍・やや楽観 PER 11.7→14.74 倍・中立 PER 10.7→13.19 倍・やや悲観 PER 10.5→11.18 倍)。

資本コスト 7.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality +0.75% を足した 8.25%。EV 戦略の転換や統合破談といった個別のリスクは k に足さず、やや悲観・悲観の確率で表した。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 8.25% → 7.75%。

同じ業種(輸送用機器)の AI 分析

割安 トヨタ自動車7203 世界首位と関税逆風を同時に抱えるが、金融事業の厚みとマルチパスウェイが本質価値を支え、今の値段は割安 本質価値との差 +79.3% · 10 年 割安(年 +12.7%) 割安 マツダ7261 単独で戦う中堅の車メーカー。関税で稼ぐ力は細るが、自己資本の4割弱という値段は低すぎ、割安とみる 本質価値との差 +71.1% · 10 年 割安(年 +13.5%) 割安 三菱自動車工業7211 底にある利益が戻れば今の値段は安いが、利益率の低さと中国勢の追い上げで、戻る確度は高くない 本質価値との差 +67.5% · 10 年 割安(年 +13.4%) 割安 スズキ7269 インド事業がシェア4割で稼ぎの柱、二輪も伸びるが中国EV勢の台頭と認証不正の再発が評価を重くし、今の値段はやや割安 本質価値との差 +62.4% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 河西工業7256 日産に半分を頼る内装部品の大手。直近の利益回復は鮮やかだが、借金が自己資本の3倍近く。株主の取り分は、再建が崩れるかどうかで大きく割れる 本質価値との差 +61.5% · 10 年 割安(年 +14.3%) 割安 モリタホールディングス6455 消防車の国内6割を握り、純現金も厚い堅実な会社。10年で見た本質価値は、今の時価総額を3割半ほど上回る 本質価値との差 +61.3% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 いすゞ自動車7202 国内トラック首位級とタイのピックアップ王者を併せ持つが、UD統合の実行とタイ・中国EV攻勢が綱引きする局面で、本質価値は今の値段より割安 本質価値との差 +59.7% · 10 年 割安(年 +11.9%) 割安 日本プラスト7291 日産とホンダの2社頼みでハンドルとエアバッグを作る。自己資本の 4 分の 1 の値段だが、利益率の薄さと借入が割引の理由 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 デイトナ7228 バイク乗りの「あと付け」を企画して卸すファブレスの用品会社。国内の担い手は老いるが、品ぞろえと販売網の厚さで稼ぐ力は残り、中立で今の値段を上回る 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 東京ラヂエーター製造7235 トラック・建機のラジエーター専業。手元の現金が時価総額の4割に迫り、利益の質に比べて値段が低い会社だ 本質価値との差 +49.8% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 株式会社ファルテック7215 日産向けに偏る自動車の外装部品会社。利益は薄く先は読みにくいが、時価総額が自己資本の 2 割と低く、10 年の価値はやや上回る 本質価値との差 +47.9% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 日産自動車7201 自動車事業は本業で赤字、稼ぎ頭は販売金融。Re:Nissanの再建が進めば今の値段はやや割安だが、失敗すれば床も浅い 本質価値との差 +42.2% · 10 年 割安(年 +14.0%) 割安 エフテック7212 ホンダ向けの足回り部品が北米に偏る低採算の会社。借金は時価総額の3倍超で、中立でも利益の薄さは変わりにくい 本質価値との差 +39.3% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 武蔵精密工業株式会社7220 ホンダ系の駆動部品会社。AI 向けキャパシタの当たり外れで 10 年後の姿が大きく分かれ、今の値段はその当たりを先取りしている 本質価値との差 +37.7% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 豊田合成株式会社7282 トヨタ系の安全部品大手。エアバッグの伸びは確かだが利益率は最高圏にあり、今の値段は織り込み済みでほぼ適正 本質価値との差 +36.2% · 10 年 割安(年 +9.7%) 割安 ユニプレス株式会社5949 日産向けが約4分の3を占める車体プレスの大手。拠点の整理で身軽になったが、価値は日産の台数しだいで、安全域は厚くない 本質価値との差 +35.6% · 10 年 割安(年 +10.5%) 割安 株式会社アイシン7259 AT(変速機)世界首位級のトヨタ系部品大手。トヨタ株の含み資産が下支えする一方、eAxleへの転換とAT収益化の成否が本質価値を左右する 本質価値との差 +34.6% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 安永7271 内燃機関の部品で稼ぐ中堅。足元の利益は上振れたが、EV 化と重い借入が先の価値を削る 本質価値との差 +31.7% · 10 年 割安(年 +11.4%) 割安 ウェッズ7551 車のカスタムホイールの老舗卸。時価総額の7割が純現金だが、現金はトヨタ系の親会社の下にあり、価値は妥当圏に落ち着く 本質価値との差 +31.4% · 10 年 割安(年 +10.0%) やや割安 株式会社タチエス7239 日産・三菱・ホンダ向けのシート専業。利益率は回復途上で、顧客の偏りと買収の消化が10年の分かれ目になる 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 フタバ産業株式会社7241 トヨタ向けボデー・マフラーの部品メーカー。薄利でも今の値段に余裕はなく、EV化で排気系が縮む10年を見て、筆者は割高寄りと見る 本質価値との差 +28.5% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 トヨタ紡織株式会社3116 トヨタ系の座席・内装の大手。規模は大きいが利益率が薄く、値決め力の弱さと北米の赤字が10年の評価を決める 本質価値との差 +28.2% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 極東開発工業7226 架装で国内首位級だが、利益率の回復は物価を超えられず、独禁法の傷も残る。本質価値は今の値段をやや上回る 本質価値との差 +28.0% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 新明和工業7224 防衛と自治体の底堅い需要で稼ぐ力は上がるが、資本コストを大きく超えず、今の値段はほぼ妥当な水準だ 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 レシップホールディングス7213 バスの運賃箱と行先表示の老舗。新紙幣の特需は終わったが、米国の運賃収受が育ち、中立で今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 ダイハツインフィニアース6023 船の発電エンジンと保守で稼ぐ堅い会社。ただ今の利益は受注の山にあり、10年で見ると値段は少し先取りしすぎ 本質価値との差 +26.8% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) やや割安 株式会社デンソー6902 トヨタ系最大手の車載部品会社。電動化・ADAS半導体で成長を描くが、トヨタ株の巨額保有が下支えする一方、変革の実行速度が今の値段に見合うかが分かれ目 本質価値との差 +26.2% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 SUBARU7270 米国依存7割と関税が利益を直撃するが、厚い純現金と回復力を踏まえれば10年ではやや割安 本質価値との差 +25.9% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 GMB7214 補修用の駆動・冷却部品を世界に売る専業。電動ポンプへの切り替えが焦点だが、借入が重く、株主の取り分は薄い 本質価値との差 +25.3% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 日本車輌製造7102 JR東海の子会社として新幹線を造る堅い受注残があるが、利益は一時要因で膨らんでおり、10 年の本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +25.1% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 株式会社ティラド7236 熱を逃がす部品の専業。利益率は歴史的な高さにあり、定着するかが分かれ目。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +21.5% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 内海造船7018 防衛とフェリーの造船所。今は好況の頂点で、積み上がる現金の使い道が焦点 本質価値との差 +14.9% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 株式会社東海理化電機製作所6995 スイッチ・シートベルトのトヨタ系部品会社。純現金は厚いが、車内の操作が画面に移れば主力が細る。稼ぐ力は資本コストにわずかに届かない 本質価値との差 +14.2% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ユニバンス7254 駆動系ユニットの専業。日産・フォード・ホンダの3社に頼り、利益は円安で嵩上げされている。厚い現金が下支えするが、10年の中立は今の値段並み 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 ナンシン7399 キャスターと台車の老舗。時価総額とほぼ同じ現金を持つが、本業の利益率は2%台に沈み、現金も株主に戻らない。値段はおおむね見合っている 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 ニッキ6042 芝刈り機のエンジン部品とガスの燃料装置の会社。本業は電動化で細り、工場用地の賃料が支え。やや割高 本質価値との差 +12.4% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 株式会社エッチ・ケー・エス7219 車好きに愛されるチューニングパーツの老舗。ブランドと手元資金は本物だが、電動化で市場が縮み、利益が薄く、値段はやや割高寄り 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 愛三工業株式会社7283 車の燃料ポンプで世界首位級の部品会社。エンジン車の縮小と、トヨタ頼みの値決めの弱さが10年の重しになる 本質価値との差 +10.8% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 トピー工業株式会社7231 トラック用ホイールと建機の足回りで国内首位。ただ利益率は薄く、構造改革が効いても稼ぐ力は資本コストに届かない。今の値段はその実力にほぼ見合う 本質価値との差 +10.5% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) 適正 日本精機株式会社7287 車のメーターとHUDの専業。二輪が稼ぎ、四輪は薄利。10月の東洋電装の買収で借金を背負い、払う値段に安全域は薄い 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 ヨロズ7294 日産依存の足回り部品メーカー。減損で身軽にはなったが、稼ぐ力は資本コストに遠く、10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 +8.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 株式会社村上開明堂7292 国内首位級の自動車ミラー専業。純現金は時価総額の半分に迫るが、稼ぐ力は10年かけても大きくは伸びず、今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 田中精密工業7218 ホンダのエンジン部品で成り立つ小さな部品会社。電動化と値下げ要請の挟み撃ちで、帳簿の割安さは割り引いて見る 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 アスカ7227 車体のプレス部品が主力で、ロボットが利益の伸び役。借金が重く、10年の中立でも今の値段をやや下回る 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 株式会社ハイレックスコーポレーション7279 ケーブルの老舗からドア周りの総合部品会社へ。利益は長く薄いままだが、厚い純現金と保有株が値段を支える。構造改革の成否が分かれ目 本質価値との差 +4.6% · 10 年 適正(年 +8.3%) 適正 株式会社今仙電機製作所7266 ホンダ・マツダ向けのシート機構部品。利益は薄いが時価総額の6割が純現金で、10年の評価は利益率が3%台から動くかで決まる 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ヤマハ発動機7272 二輪世界2位・船外機シェア4割を主軸に半導体装置が育つ複合企業。2025年はアウトドア車両の損失で急減益、今の値段は中期計画の実現を先取りしたやや割高な水準 本質価値との差 +1.7% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 株式会社ムロコーポレーション7264 栃木の精密プレス専業。自己資本の 4 割弱という値段は資産の厚みを映すが、主力の内燃・変速機部品が細る分を電動化部品が補えるかが焦点で、稼ぐ力から見れば値段は妥当かやや高い 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 プレス工業株式会社7246 トラックのフレームと車軸の専業。電動化でも残る部品で堅実だが、稼ぐ力は資本コストにわずかに届かず、今の値段は割高寄り 本質価値との差 +0.7% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 株式会社エフ・シー・シー7296 二輪クラッチ世界首位の安定した稼ぎ頭を持つが、四輪クラッチは電動化で縮む。現金は厚いが、稼ぐ力に見合う値段は今よりやや低いと見る 本質価値との差 −0.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 テイン7217 車高調の専業メーカー。純現金があり堅実だが、利益率は戻り切らず、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 カネミツ7208 鋼板製プーリの専業で、現金は厚いが主力は電動化で縮む。ロボット部品などの新しい柱が穴を埋められるかが 10 年の分かれ目 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 テイ・エス テック株式会社7313 ホンダ向け自動車シートの専業。厚い現金が下値を支えるが、利益率の回復は北米次第で、顧客の偏りが重い 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 NITTAN6493 エンジンバルブで世界4位。ただ昨期の利益は山の水準で、株式化が見込まれる転換社債も重しになる 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 カヤバ株式会社7242 緩衝器と建機用油圧の二本柱。規模はあるが値決め力が弱く、利益の振れも大きい。10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 −6.6% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 エイケン工業株式会社7265 自動車の補修用フィルターに特化した堅実な会社。純現金も厚いが、電動化で需要が細り、卸大手への依存も高く、値段はやや割高 本質価値との差 −7.2% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 カーメイト7297 名の通ったカー用品のブランドと厚い現金を持つが、縮む市場と重い本社費で資本は眠ったまま 本質価値との差 −7.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 NOK株式会社7240 オイルシール世界首位級だが、基板が利益の足かせ。現金と持ち合い株が時価の3割近くを支え、事業そのものはやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.7%) やや割高 ミクニ7247 二輪とインドが支える燃料・吸気部品メーカー。四輪の電動化と借金が重く、中立でも今の時価総額を上回りにくい 本質価値との差 −10.0% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 盟和産業7284 トヨタ系の内装部品の2次の大手。資産は厚いが利益が薄く、10年の価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −12.5% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 川崎重工業7012 防衛費拡大の脇役に甘んじるが、実際に稼ぐのは二輪とロボット。名目と資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、潜水艦不正の後始末が振れ幅を左右する 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 日産車体7222 日産の車を組み立てる専業の子会社。九州の大型 SUV が稼ぐが、湘南の終了と戻りにくい現金を考えると、今の値段は割高 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 大同メタル工業株式会社7245 エンジン軸受で世界首位。電動化で本業は細るが、データセンター電源と船が穴を埋められるか。今の値段は割高 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 株式会社エクセディ7278 クラッチとトルクコンバータで世界シェア2割強。稼ぎ頭のATが電動化で縮む中、新事業が穴を埋めきれるかが分かれ目で、今の値段は先を楽に見すぎている 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 フジオーゼックス7299 エンジンバルブで国内首位級。無借金で稼ぐ力は安定しているが、内燃機関という事業の寿命が重く、10年の中立でも今の値段に届きにくい 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 シマノ7309 世界的な寡占の自転車部品メーカーだが、特需の反動とシェア防衛の値引きで利益は沈んでおり、今のPER45倍台は急な回復を見込みすぎで、今の値段は割高に見える 本質価値との差 −21.9% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 三桜工業6584 ブレーキ・燃料の配管で世界2位。だが利益は薄く借金は増えた。データセンター水冷が育たなければ今の値段は重い 本質価値との差 −27.3% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 TBK7277 トラック・バス用ブレーキの老舗。財務は堅いが稼ぎが薄く、10年の中立でも今の時価総額を超えにくい 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) 割高 ジャパンエンジンコーポレーション6016 舶用エンジンの堅い収益源を持つが、いまの利益は新造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −33.2% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 名村造船所7014 受注残は厚いが、いまの利益は造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −44.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 小田原機器7314 バスの運賃箱で国内2番手。更新の波で売上は大きく揺れ、利益率は薄い。10年の価値は今の時価総額の半分前後 本質価値との差 −45.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 近畿車輛7122 受注残は売上の約 3 年分あるが営業利益は赤字。見かけの純現金は前受金で、10 年の本質価値は今の時価総額を大きく下回る 本質価値との差 −50.2% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 阪神内燃機工業6018 内航船のエンジンで上位に立つ小さな会社。無借金で受注残も厚いが、稼ぐ力に対して値段が先走る 本質価値との差 −57.9% · 10 年 割高(年 −2.3%) 割高 曙ブレーキ工業株式会社7238 ブレーキ専業。足元は改善するが、再生ファンドの出口と優先株の重しが残り、10年の価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −63.4% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ispace9348 月面輸送の先駆けだが、利益が出る前に増資と借入の返済が続く。今の株主に残る価値は小さく、今の値段は大きく割高と見る 本質価値との差 −64.4% · 10 年 割高(年 −1.8%) 割高 リード6982 SUBARU頼みの小さな部品会社。受注は増えるが、借入が重く、赤字の歴史が長い。今の値段は先の回復を織り込みすぎだ 本質価値との差 −76.7% · 10 年 割高(年 −6.0%) 割高 イクヨ7273 樹脂部品の老舗が、貴金属・暗号資産・河西工業株へと手を広げる。本業の稼ぎは薄く、今の値段は事業でなく期待が決めている 本質価値との差 −77.4% · 10 年 割高(年 −6.9%)

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読んだ資料

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分析日 2026-10-16