株譜
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株式会社タチエス 7239

日産・三菱・ホンダ向けのシート専業。利益率は回復途上で、顧客の偏りと買収の消化が10年の分かれ目になる

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)2,903 円996 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)2,257 円775 億円差 +28.6%
10 年後から見ると やや割安 価値 2,903 円996 億円 · 差 +28.6% · 期待の年率 +10.1%
期待の年率リターン(10 年)+10.1%資本コスト比 +1.3 pt
推定の資本コスト8.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

タチエスは、自動車のシートを作る独立系の部品会社だ。日産のメキシコ工場、三菱自動車、ホンダに、日本・メキシコ・米国・アジアから納める。筆者の結論は、10年の価値は今の値段をやや上回るが、安全域は厚くない、というものだ。

稼ぐ力は戻りつつある。2026年3月期の営業利益率は4.3%で、赤字だった北米と中国が黒字に変わった。中期経営計画は2027年度に4.5〜5%を掲げる。ただしシートは、完成車メーカーが値段を決める部品だ。利益率が大きく伸びる余地は小さい。

弱みは顧客の偏りだ。売上の約18%が日産のメキシコ向け、約16%が三菱自動車向けにあたる。この2社の生産が細れば、タチエスの数量もそのまま細る。筆者がいちばん気にしているのはここだ。

2026年4月には、東洋シートなどシート・内装の事業を約218億円で買う契約を結んだ。マツダ系の顧客が加わり、依存は薄まる。買収後の利益率が上がるか、薄まるかが次の分かれ目になる。

財布は堅い。純現金は時価総額の約5割あり、自己資本比率も約62%ある。買収で現金は減るが、倒れる心配は小さい。資本コストは8.75%と置いた。景気で利益が振れ、値段を顧客に握られる事業に見合う水準だ。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、この会社は「割安に見えるが、持ち続けたい事業とは言いにくい」。理由は2つある。シートは値段を顧客に握られ、10年先の利益率を堀で守れない。顧客が日産と三菱自動車に偏り、その2社の先行きを事業が背負っている。

一方、安全域はある。純現金が時価総額の約5割あり、買収に使っても余りが残る。事業が傷んでも、現金と売れる資産の下に株価が沈む場面は考えにくい。

経営の資本配分には、まだ答えが出ていない。拠点を絞って黒字に戻したことは評価できる。しかし、利益を取り戻した直後に200億円超の買収へ進んだ。買収先の利益率は低く、顧客の広がりと費用の削減が実を結ぶかどうかは、これからだ。

筆者の見立ては、中立で10年の価値はやや上回り、悲観でも床が現金で守られる、というものだ。ただし、強く確信できる事業ではない。確信できる事業になるためには、日産以外の顧客を増やし、利益率が4.5%を安定して超えることを見せる必要がある。

何で稼ぐ会社か

稼ぎの源は、車1台ごとに納めるシートだ。完成車メーカーから受注すると、骨組み、クッション、表皮を組み立て、組立ラインの順番に合わせて納める。車種の生産が続く間は、数年にわたって数量が見込める。

地域別の稼ぎ方は違う。日本は売上の約4割で、利益の半分以上を稼ぐ。ホンダ・三菱自動車・スズキ系などが相手の成熟した市場で、数量は細るが利益率は高い。

メキシコを中心とする中南米は売上の約4割だ。日産のメキシコ工場が最大の顧客で、数量は大きいが、利益率は2%台と薄い。米国は売上の約15%で、ホンダ向けが中心だ。長く赤字だったが、2026年3月期にようやく黒字になった。

アジアは売上の約6%と小さいが、利益率は高い。インドネシアなどで二輪・四輪の需要を取る。中国は持ち分を売却して連結の売上が半分以下に縮み、部品中心の収益性重視に切り替えた。

2026年8月には、東洋シートと南条装備工業のシート・内装事業を取得する予定だった。東洋シートの売上は2024年度で約370億円。マツダ向けなどが主力だ。新事業としては、介護ベッドや搬送ロボットを2030年までに育てる構想もあるが、まだ売上には効いていない。

優良さと弱いところ

堀、つまり他社がまねできない強みは、強くない。シートは完成車メーカーがコスト比較で発注先を決める部品だ。世界ではアディエント、ラミ、トヨタ紡織、テイ・エス テックなどが競う。タチエスの世界シェアは5%前後で、価格交渉の力は大きくない。

良い点は、日系の完成車メーカーと長く組んでいることだ。国ごとの工場配置と、車の組立ラインに合わせた順序納入の仕組みは、すぐにはまねされない。ただしそれは、受注を守る力であって、値上げをのませる力ではない。

資本効率は低い。過去10年のROEの中央値は6.6%で、資本コストを下回る年が多い。直近は8.9%まで戻ったが、現預金が厚く、資本の利回りを押し下げている。

経営は拠点を絞る方向に動いた。世界の拠点を69から53に減らし、中国は持ち分を売り、北米は子会社を整理した。筆者はこの立て直しを評価する。ただし利益を取り戻す途上で、買収まで進めたため、新しい失敗の余地も開いた。

財務は堅い。純現金が厚く、借金に頼らず投資できる。この安心感が、悲観の床を支える。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

シートは、世界の自動車生産に連動する需要だ。世界の新車は年に約1億台で、1台に必ず1組のシートが付く。電動化でエンジン部品が消えても、シートは消えない。この点で、タチエスは電動化の逆風を直接は受けにくい。

一方、顧客の偏りが事業環境を決める。日産は再建計画で生産拠点を絞っており、三菱自動車は日産との協業に深く依存する。日産のメキシコ向けが売上の約18%を占めるため、日産の台数がそのまま数量になる。ホンダは北米と日本が軸だが、ハイブリッドを増やす局面で、シートの採用は続く。

競争の形は、世界の大手と日系の中堅の二層だ。大手はアディエントやラミで、規模と調達力で優位に立つ。日系ではトヨタ紡織とテイ・エス テックが近い。タチエスは、メキシコと米国で日系完成車メーカーの現地生産に付いていく役回りだ。

構造の変化は2つある。1つは中国メーカーの海外進出で、日系以外の顧客を取る機会にも、安値の競争を呼ぶ脅威にもなる。もう1つは関税で、メキシコから米国への輸出が絡む車種は、顧客の生産計画ごと揺れる。

業界の再編は続く。小さなシート専業が買われ、大手が規模を厚くする流れだ。2026年の東洋シート取得は、この流れの買う側の動きだ。

資本政策と M&A

還元は厚くなる方針だ。中期経営計画は、3年間で135億円の還元を見込み、総還元性向の目標を50%以上に置く。下限の配当も設け、純資産に対する配当率で4%相当を守る。

買収では、2017年に富士機工のシート事業を約260億円で買って規模を広げた。2026年には東洋シートなどを約218億円で買う契約を結んだ。2回の買収は、どちらも同業のシート専業で、本業の延長だ。

持ち合いも持つ。トヨタ紡織、ホンダ、日産の株を合わせて5億円ほど持つが、純資産の10%未満という基準を守り、売却も進める。トヨタ紡織とは2017年に業務提携し、4%強の出資を受けた。

再編の可能性はある。独立系のシート専業は、規模で劣るため、大手や同業と組む余地が残る。ただし筆者は、10年以内に買収される可能性を、確率に入れるほどの根拠は見つけていない。

(点検済み:東洋シートなどの取得代金約218億円は起点の自己資本と余った現金から引いてあり二重は無い。中立の営業利益率4.5%は今期の4.3%並みで、日産・三菱向けの偏りはやや悲観・悲観で43%の確率に入れた。)

見直し(費用点検):セグメントの外の費用(今 8.9 億円)が 10 年後 0.5 億円とほぼ消えていたが、削減の根拠は開示になく、東洋シート統合の調達・開発費の低下も数億円規模までとみて、物価 1.34 倍に近い 11 億円(楽観 10・やや悲観 12)に直した。純利益〜時価総額へ流した。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

タチエスは、ようやく立て直しの果実を取る局面に入った。世界の拠点を69から53に減らし、赤字だった北米と中国を黒字に変えた。2026年3月期の営業利益率は4.3%で、2年前の2.5%から大きく上がった。中期経営計画の4.5〜5%は、数字の上で射程にある。

買収も効く。東洋シートが加わり、マツダ系の顧客と生産拠点が増える。日産と三菱自動車への依存は薄まる。同じ工場の機械と調達を共有すれば、買った事業の利益率は2%台から3%台半ばへ上がりうる。

手元には純現金が約400億円あり、買収後も余りがある。還元の方針も厚く、総還元性向50%以上と下限配当を掲げている。シートは電動化でも消えない部品で、10年の数量は大きくは崩れない。利益が計画どおり戻れば、今の値段は事業の価値をまだ十分に映していない。インドネシアなどアジアの伸びも、利益率を押し上げる。

手元の資金にも余裕がある。2026年3月期の自己資本比率は約62%で、借金に頼らずに設備と買収を賄える。景気が落ちた年でも、配当の下限を守る力は残る。

慎重な見方

利益の戻りは、顧客の事情に頼った戻りだ。売上の約18%を日産のメキシコ向けが占め、約16%を三菱自動車向けが占める。日産は再建で生産を絞っており、三菱自動車もその影響を受ける。この2社が細れば、中南米の薄い利益率はそのまま赤字に落ちる。

値段の力もない。完成車メーカーは毎年の原価低減を求め、材料費と人件費の上昇を転嫁できない年もある。過去10年の営業利益率は、平均で2%台にとどまった。4.3%は、赤字の工場を畳んだ直後の一時的な高さかもしれない。

買収にも注意がいる。218億円は、買う事業の売上の半分を超える額で、利益率が低い会社に払った。東洋シートの顧客も限られ、統合の費用と顧客の流出が先に来る危険がある。同じ時期に北米の再編も進めており、手が回らなくなる。

米国の関税で、メキシコから米国への輸出は不安定だ。純現金は厚いが、その現金を買収と立て直しに使えば、床は薄くなる。

加えて、現金の厚さは安心材料というより、使い道を見つけられていない証拠でもある。買収に回したあと、次の買収でさらに減るなら、床は想定より早く薄くなる。

どちらに重みを置いたか

強気の根拠は、立て直しの実績と、現金の厚さだ。慎重な見方の根拠は、顧客の偏りと、値段を握られた事業の構造だ。筆者は、強気の一部は認めつつも、慎重な見方の方が強いと見る。

確率は、中立を最も重く置き、やや悲観に厚く寄せた。顧客の2社の先行きが読めず、利益率が4.5%を超え続ける保証がないためだ。悲観は、現金の床があるので深くはならない。楽観は、買収の成功と日産の安定が重なる必要があり、薄く置いた。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 4,289 円1,472 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,597 円548 億円)。 今の値に割り戻すと 2,903 円996 億円、今との差 +28.6%、 期待の年率 +10.1%(資本コスト 8.8%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 5% 8,970 円3,079 億円 2,686 円922 億円 +416.5% +17.8% 583 円200 億円
やや楽観 17% 7,178 円2,463 億円 2,241 円769 億円 +317.3% +15.4% 1,601 円550 億円
中立 35% 5,619 円1,929 億円 1,914 円657 億円 +233.8% +12.8% 2,637 円905 億円
やや悲観 28% 1,989 円683 億円 1,157 円397 億円 +39.4% +3.4% 881 円302 億円
悲観 15% 642 円220 億円 583 円200 億円 −45.7% −5.9% 184 円63 億円
加重平均100% 4,289 円1,472 億円1,597 円548 億円 +160.8% +10.1% 5,885 円2,020 億円

今の株価時価総額 2,257 円775 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.8% を下回るほど割高。

楽観 5% 日産が持ち直し、買収の相乗効果も出る 利益 224 億円 · PER 13.1 倍 · 株価時価総額 8,970 円3,079 億円

日産の再建が軌道に乗り、メキシコの数量は今を上回る。三菱自動車向けも保たれ、東洋シートの調達と機械の共有で、買収した事業の利益率が5%まで上がる。米国のホンダ向けは新車種の受注で伸び、北米は利益が出る事業になる。インドネシアやインドの受注が増え、アジアの利益が全体を押し上げる。シートは単価が物価並みに上がり、完成車メーカーの値下げ要請も最小で済む。営業利益率は6%近くになり、会社は日産依存の独立系から、日系・マツダ系・アジア勢を広く持つシート専業へ変わる。現金は積み上がり、還元も厚くなる10年になる。

日産の再建が成功すれば、メキシコの工場は稼働率が上がり、固定費の負担が軽くなる。この波及で中南米の利益率が一段上がる。

  • 日本:数量 116(日本向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 13(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,475 億円・営業利益 96 億円。日本 利益率6.5%
  • 中南米:数量 137(中南米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 12(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,626 億円・営業利益 73 億円。中南米 利益率4.5%
  • 北米:数量 68.8(北米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 11(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 725 億円・営業利益 36 億円。北米 利益率5.0%
  • アジア・中国:数量 72.0(アジア・中国向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 5.36(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 386 億円・営業利益 50 億円。アジア 利益率13%
  • TOYO 取得分:数量 50.0(東洋シート等の供給台数(万台、推定))× 価格 12(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 588 億円・営業利益 29 億円。TOYO 利益率5.0%

倍率:事業の純利益 223 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 14.3% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 10.6%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.1 倍 + 余った現金(戻り方込み)75 億円。全体の PER 13.11 倍、時価総額 2,995 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:日産の再建が成功し、買収の費用削減も予定どおり進み、さらに米国の関税リスクが小さくなる、という三つの好条件が重なる必要がある。実現すれば大きいが、重なる確率は低い。

やや楽観 17% 計画どおり利益率5%に届く 利益 181 億円 · PER 12.7 倍 · 株価時価総額 7,178 円2,463 億円

中期経営計画の目標が、ほぼ予定どおり達成される。日本の利益率は6%近くで安定し、北米は黒字を定着させる。メキシコは日産向けの数量が保たれ、三菱自動車向けも続く。東洋シートの統合は順調で、買った事業の利益率は4%台に上がる。アジアは需要の伸びに乗り、数量が1.6倍まで増える。シートの単価は物価をほぼ転嫁できる。営業利益率は5%に届くが、完成車メーカーの価格交渉の力は変わらず、それ以上は伸びにくい。還元は総還元性向50%前後で続き、手元の現金も保たれる。

日産と三菱自動車の生産は大きく崩れず、メキシコの稼働率も保たれる。米国の関税も、顧客の生産計画を大きく変えない範囲にとどまる。

  • 日本:数量 112(日本向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 12(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,384 億円・営業利益 83 億円。日本 利益率6.0%
  • 中南米:数量 129(中南米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 12(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,506 億円・営業利益 56 億円。中南米 利益率3.7%
  • 北米:数量 63.3(北米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 10(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 653 億円・営業利益 26 億円。北米 利益率4.0%
  • アジア・中国:数量 66.0(アジア・中国向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 5.25(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 346 億円・営業利益 43 億円。アジア 利益率12.5%
  • TOYO 取得分:数量 49.0(東洋シート等の供給台数(万台、推定))× 価格 12(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 564 億円・営業利益 24 億円。TOYO 利益率4.2%

倍率:事業の純利益 180 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 12.6% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 10.0%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.7 倍 + 余った現金(戻り方込み)75 億円。全体の PER 12.67 倍、時価総額 2,353 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:拠点の整理が実を結び、中期経営計画の営業利益率が達成される筋書き。業種ノートの上位に近い。

中立 35% 中立:利益率は4.5%前後で、顧客の数量はほぼ横ばい 利益 144 億円 · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 5,619 円1,929 億円

シートの数量は、世界の自動車生産の伸びが鈍い中で、ほぼ横ばいになる。日本は人口の減少で1割ほど細り、メキシコは日産の再建で現状維持、米国は新規受注で小幅に増える。アジアは需要の伸びで1.5倍になる。東洋シートの統合で調達と開発の費用は少し下がるが、買った事業の利益率は3%台半ばにとどまる。単価は物価並みに上がるが、人件費と材料費も同じ速さで上がり、利益率は4.5%前後で落ち着く。日産・三菱自動車への依存は残り、配当と自社株買いを合わせた還元は純利益の5割強で続く。

メキシコでは日産の生産が落ち着き、三菱自動車向けも保たれる。米国の関税は、顧客の計画を大きくは変えない前提だ。

  • 日本:数量 108(日本向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 12(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,310 億円・営業利益 72 億円。日本 利益率5.5%
  • 中南米:数量 122(中南米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 11(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,390 億円・営業利益 42 億円。中南米 利益率3.0%
  • 北米:数量 57.8(北米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 10(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 583 億円・営業利益 18 億円。北米 利益率3.0%
  • アジア・中国:数量 60.0(アジア・中国向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 5.13(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 308 億円・営業利益 37 億円。アジア 利益率12%
  • TOYO 取得分:数量 47.5(東洋シート等の供給台数(万台、推定))× 価格 11(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 535 億円・営業利益 19 億円。TOYO 利益率3.5%

倍率:事業の純利益 142 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.8% が k 8.75% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 9.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.1 倍 + 余った現金(戻り方込み)75 億円。全体の PER 12.13 倍、時価総額 1,802 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:シートは数量が世界の生産に連動し、値段は物価並みに上がる業種ノートの中心的な見通し。顧客の偏りが続く前提で、最も重みを置く。

やや悲観 28% 日産・三菱向けが細り、利益率が薄くなる 利益 81 億円 · PER 7.0 倍 · 株価時価総額 1,989 円683 億円

日産の生産能力が絞られ、メキシコの数量が1割5分減る。三菱自動車向けも連れて細り、中南米の利益率は2%を割る。完成車メーカーの原価低減要請が強まり、シートの単価は物価に追いつかない。北米は黒字を保てず、利益率は1%台に落ちる。東洋シートの統合は思うように進まず、顧客の離脱と費用が重なって利益率は2%にとどまる。日本は人口減と国内生産の縮小で数量が1割5分細る。営業利益率は3%近くまで下がり、配当は下限を守るが、自社株買いは止まる10年になる。

手元の現金は、買収の費用と再編に使われて減る。純現金の余りも小さくなり、財務の余裕は今より薄くなる。

  • 日本:数量 102(日本向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 12(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,200 億円・営業利益 54 億円。日本 利益率4.5%
  • 中南米:数量 104(中南米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 11(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,146 億円・営業利益 21 億円。中南米 利益率1.8%
  • 北米:数量 52.3(北米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 9.80(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 512 億円・営業利益 6 億円。北米 利益率1.2%
  • アジア・中国:数量 50.0(アジア・中国向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 4.98(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 249 億円・営業利益 25 億円。アジア 利益率10%
  • TOYO 取得分:数量 44.0(東洋シート等の供給台数(万台、推定))× 価格 11(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 481 億円・営業利益 10 億円。TOYO 利益率2.0%

倍率:事業の ROE は 4% 台で k 8.75% を下回るため、伸びても価値は増えず、PER の上限は 1÷k = 11.1 倍。構造的に利益率が薄くなる筋書きなので、上限の 6.3 割の 7.0 倍に置いた。(費用・利益の見直しで再計算:純利益 81 億円、事業の ROE 6.4%、正当化 PER の上限 11.1 倍。上限に対する置き方の割合は変えず 7.00 倍)

確率:日産・三菱自動車向けの生産が絞られ、中南米の利益率が1〜2%台に戻る筋書き。顧客2社の先行きが読みにくく、投資家の強い見方に寄せて厚めの確率を置いた。

悲観 15% 主要顧客の生産が崩れ、赤字が続く 利益 −45 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 642 円220 億円

日産の再建が失敗し、メキシコの生産が半減近くまで絞られる。三菱自動車もその余波で台数が落ち、中南米が赤字になる。米国は関税とホンダ向けの減産で赤字に戻る。東洋シートの買収も顧客の離脱で不発に終わり、のれんや設備の減損を迫られる。固定費の重い工場の統廃合が続き、全社の営業損益は赤字になる。配当は下限を割って減らされ、現金は再編の費用に消えていく。それでも純現金の厚さが床になり、事業が壊れても資産価値までは割り込まない。優良な部品会社の評価は完全に外れる10年になる。

赤字の間の配当は、現金と政策保有株の売却で払う。純利益の合計は赤字に近く、還元の合計は利益を大きく超える。

  • 日本:数量 90.0(日本向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 11(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 1,018 億円・営業利益 31 億円。日本 利益率3.0%
  • 中南米:数量 75.6(中南米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 11(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 804 億円・営業利益 −8 億円。中南米 赤字
  • 北米:数量 44.0(北米向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 9.42(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 414 億円・営業利益 −8 億円。北米 赤字
  • アジア・中国:数量 36.0(アジア・中国向けのシート供給台数(万台、推定))× 価格 4.79(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 172 億円・営業利益 9 億円。アジア 利益率5%
  • TOYO 取得分:数量 37.5(東洋シート等の供給台数(万台、推定))× 価格 11(1台あたりシート・内装の売上(万円/台))→ 売上 394 億円・営業利益 −4 億円。TOYO 赤字

倍率:赤字の筋書きなので、稼ぐ力でなく売れる資産で測る。取得後の純現金と政策保有株の税引き後を合わせた約 225 億円を床とし、今の自己資本約 1,049 億円の 0.21 倍に置いた。

確率:日産の再建が失敗し、メキシコの数量が3割以上減る。さらに買収も不発に終わる複合的な筋書き。純現金の床があるため、業種ノートの標準的な悲観より少し低い確率を置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

日本

ホンダ・三菱自動車・スズキ系などに日本で納めるシート。成熟した市場で、利益率が最も高い。

数量日本向けのシート供給台数(万台、推定)価格1台あたりシート・内装の売上(万円/台)売上営業利益
今 2026/03 120 9.05 1,086 62
10 年後 中立 108 12 1,310 72

取り方:2026年3月期の日本セグメント売上1,086億円と営業利益62億円(有価証券報告書)。1台あたりの売上は部品の売上も含むため、シート1組の単価(約9万円)に近い値で置き、供給台数は売上÷単価の推定で約120万台とした。単価は物価並みに上がるのが基本(10年1.34倍)で、完成車メーカーの原価低減要請が強ければ下回る。

中南米

メキシコ・ブラジルで日産・三菱自動車などに納めるシート。数量が大きく、利益率は薄い。

数量中南米向けのシート供給台数(万台、推定)価格1台あたりシート・内装の売上(万円/台)売上営業利益
今 2026/03 122 8.50 1,037 23
10 年後 中立 122 11 1,390 42

取り方:中南米セグメントは売上1,037億円・営業利益23億円(有価証券報告書)。メキシコの売上は922億円。メキシコでの単価は日本より低いとみて約8.5万円/台、供給台数は売上÷単価で約122万台と推定した。最大顧客は日産のメキシコ向けで売上の18.1%。

北米

米国でホンダ向けを中心に納めるシート。長く赤字だったが、直近で黒字化した。

数量北米向けのシート供給台数(万台、推定)価格1台あたりシート・内装の売上(万円/台)売上営業利益
今 2026/03 55.0 7.54 415 5
10 年後 中立 57.8 10 583 18

取り方:北米セグメントは売上414億円・営業利益5億円(有価証券報告書)。米国の売上は465億円。ホンダ向けが中心とみて、1台あたり約7.5万円、供給台数は売上÷単価で約55万台と推定した。北米は2027年度に損益分岐点、2028年度以降の黒字化を目標としていたが、2026年3月期に先に黒字になった。

アジア・中国

インドネシア・インド・タイなどのシートと、中国の部品事業。数量は小さいが利益率は高い。

数量アジア・中国向けのシート供給台数(万台、推定)価格1台あたりシート・内装の売上(万円/台)売上営業利益
今 2026/03 40.0 3.83 153 27
10 年後 中立 60.0 5.13 308 37

取り方:東南アジア売上63億円と中国90億円の合計で約153億円、営業利益は両方で約27億円(有価証券報告書)。単価は日本より低い約3.8万円/台とみて、供給台数は約40万台と推定した。中国は持ち分を売却したため、売上は前期の半分以下に縮んでいる。 数量は実物(供給台数)。アジアの自動車需要の伸びで 1.5 倍。価格は物価並み。

TOYO 取得分

2026年8月に取得する予定の東洋シートと南条装備工業のシート・内装事業。マツダ向けなどが主力。

数量東洋シート等の供給台数(万台、推定)価格1台あたりシート・内装の売上(万円/台)売上営業利益
今 2026/03 50.0 8.40 420 8
10 年後 中立 47.5 11 535 19

取り方:2026年4月10日の発表によれば、取得価額は約218億円。東洋シートの売上は2024年度で371億円(求人票)、南条装備工業を含めて約420億円、営業利益率2%と推定した。2026年3月期の実績には入っていないため、取得後の姿を足した推定値で置く。

リスクと懸念

日産・三菱自動車への顧客の偏り

売上の約18%が日産のメキシコ向け、約16%が三菱自動車向けにあたる。日産は再建計画で生産拠点を絞り、三菱自動車は日産との協業に依存する。2社の生産が1割落ちれば、売上は約3%減るが、利益率の薄い中南米で赤字に近づく。顧客の分散は、買収後も2割強が残る。

買収した東洋シート等の統合

約218億円を、売上の半分を超える額で、利益率の低い事業に払った。顧客の離脱や統合費用が先に来る危険があり、期待する利益率の改善が実現しなければ、のれんや設備の減損を迫られる。北米の再編と同時に進む点も、実行の負担になる。

完成車メーカーの原価低減要請

シートはコストで比較して発注される部品で、毎年の価格改定で値下げ要請を受ける。材料費や人件費の上昇を転嫁できない年が続けば、営業利益率が4%台から2〜3%台へ落ちる。過去10年の営業利益率の中央値は2%台にとどまる。

米国の関税とメキシコ生産

メキシコから米国への輸出に絡む車種は、関税や通商政策の変更で生産計画が揺れる。メキシコの売上は約920億円で、全体の3分の1を占める。関税が顧客の減産を招けば、数量と稼働率が同時に落ちる。

北米・中南米の収益の戻りが続くか

北米の営業利益は5億円、中南米は23億円と薄く、少しの減産や人件費上昇で赤字に戻る。中南米は最近の2期連続で減益だった。立て直しの成果が定着したのか、一時的な戻りなのかは、まだ見極めがつかない。

景気後退時の固定費

シート工場は組立ラインに合わせた設備と人員を抱え、固定費が重い。2008〜09年や2020〜21年のように、自動車の生産が3割前後落ちる局面では、営業赤字に転じてきた。実際に過去20年で、赤字の期が5回ある。

今後の分かれ目

日産のメキシコ向けの生産台数が回復に転じたら
中南米の数量前提を引き上げ、楽観・やや楽観側に重みを移す。営業利益率がどこまで戻るかを確認する。
東洋シート等の統合後の営業利益率が3%台に乗ったら
買収の価値が出始めたとみて、中立から楽観側へ確率を寄せる。
日産や三菱自動車の減産で、中南米の数量が1割以上落ちたら
やや悲観側に確率を移し、中南米の利益率を下げる。
米国の関税が上がり、メキシコからの輸出車種が減産になったら
中南米と北米の利益前提を下げ、悲観側の確率を上げる。
営業利益率が4.5%を超えて定着し、総還元性向50%以上が実行されたら
ROEが資本コストを超える水準へ上がり、中立の倍率を上限に近づける余地が出る。
トヨタ紡織など同業との再編の話が出たら
再編の確率を上げて、買収・統合の条件を見る。資本の流れが変わるので、筋書きを組み直す。

見ておくもの

  • 日産のメキシコ工場・三菱自動車向けの生産台数と、売上に占める割合
  • 東洋シート等の取得後の営業利益率と統合費用
  • 北米・中南米の営業利益の水準(赤字に戻らないか)
  • 営業利益率4.5〜5%の達成と、総還元性向50%以上の実行
  • 米国の関税政策とメキシコ生産の動向

倍率と資本コストの決め方

倍率は式から置いた。正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g) の上限に対し、中立は 8.5 割、やや楽観・楽観は 9 割強、ROE が k 以下のやや悲観は 1÷k の 6 割強とした。資本コストは基本 7.5% に quality +1.5%(循環 +0.5・値決め +0.5・寿命 +0.5)を足した 9.0%。悲観の床は取得後の純現金と政策保有株の税引き後で置き、過去の PBR の底は使っていない。10 年中立の数字は、数量と価格の積み上げと利益率から出し、今の株価を見て直してはいない。新リース会計基準(2028 年 3 月期から)で営業利益と純負債の形が変わるが、10 年後の数字は家賃を営業費用に入れた今の形でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 11.92→13.11 倍・やや楽観 PER 11.39→12.67 倍・中立 PER 11.1→12.13 倍)。

資本コスト 8.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality +1.5% を足した 9.0%。顧客の偏りや買収の実行は k に足さず、筋書きと確率で表した。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 9.00% → 8.75%。

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車好きに愛されるチューニングパーツの老舗。ブランドと手元資金は本物だが、電動化で市場が縮み、利益が薄く、値段はやや割高寄り 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 愛三工業株式会社7283 車の燃料ポンプで世界首位級の部品会社。エンジン車の縮小と、トヨタ頼みの値決めの弱さが10年の重しになる 本質価値との差 +10.8% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 トピー工業株式会社7231 トラック用ホイールと建機の足回りで国内首位。ただ利益率は薄く、構造改革が効いても稼ぐ力は資本コストに届かない。今の値段はその実力にほぼ見合う 本質価値との差 +10.5% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) 適正 日本精機株式会社7287 車のメーターとHUDの専業。二輪が稼ぎ、四輪は薄利。10月の東洋電装の買収で借金を背負い、払う値段に安全域は薄い 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 ヨロズ7294 日産依存の足回り部品メーカー。減損で身軽にはなったが、稼ぐ力は資本コストに遠く、10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 +8.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 株式会社村上開明堂7292 国内首位級の自動車ミラー専業。純現金は時価総額の半分に迫るが、稼ぐ力は10年かけても大きくは伸びず、今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 田中精密工業7218 ホンダのエンジン部品で成り立つ小さな部品会社。電動化と値下げ要請の挟み撃ちで、帳簿の割安さは割り引いて見る 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 アスカ7227 車体のプレス部品が主力で、ロボットが利益の伸び役。借金が重く、10年の中立でも今の値段をやや下回る 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 株式会社ハイレックスコーポレーション7279 ケーブルの老舗からドア周りの総合部品会社へ。利益は長く薄いままだが、厚い純現金と保有株が値段を支える。構造改革の成否が分かれ目 本質価値との差 +4.6% · 10 年 適正(年 +8.3%) 適正 株式会社今仙電機製作所7266 ホンダ・マツダ向けのシート機構部品。利益は薄いが時価総額の6割が純現金で、10年の評価は利益率が3%台から動くかで決まる 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ヤマハ発動機7272 二輪世界2位・船外機シェア4割を主軸に半導体装置が育つ複合企業。2025年はアウトドア車両の損失で急減益、今の値段は中期計画の実現を先取りしたやや割高な水準 本質価値との差 +1.7% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 株式会社ムロコーポレーション7264 栃木の精密プレス専業。自己資本の 4 割弱という値段は資産の厚みを映すが、主力の内燃・変速機部品が細る分を電動化部品が補えるかが焦点で、稼ぐ力から見れば値段は妥当かやや高い 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 プレス工業株式会社7246 トラックのフレームと車軸の専業。電動化でも残る部品で堅実だが、稼ぐ力は資本コストにわずかに届かず、今の値段は割高寄り 本質価値との差 +0.7% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 株式会社エフ・シー・シー7296 二輪クラッチ世界首位の安定した稼ぎ頭を持つが、四輪クラッチは電動化で縮む。現金は厚いが、稼ぐ力に見合う値段は今よりやや低いと見る 本質価値との差 −0.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 テイン7217 車高調の専業メーカー。純現金があり堅実だが、利益率は戻り切らず、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 カネミツ7208 鋼板製プーリの専業で、現金は厚いが主力は電動化で縮む。ロボット部品などの新しい柱が穴を埋められるかが 10 年の分かれ目 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 テイ・エス テック株式会社7313 ホンダ向け自動車シートの専業。厚い現金が下値を支えるが、利益率の回復は北米次第で、顧客の偏りが重い 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 NITTAN6493 エンジンバルブで世界4位。ただ昨期の利益は山の水準で、株式化が見込まれる転換社債も重しになる 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 カヤバ株式会社7242 緩衝器と建機用油圧の二本柱。規模はあるが値決め力が弱く、利益の振れも大きい。10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 −6.6% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 エイケン工業株式会社7265 自動車の補修用フィルターに特化した堅実な会社。純現金も厚いが、電動化で需要が細り、卸大手への依存も高く、値段はやや割高 本質価値との差 −7.2% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 カーメイト7297 名の通ったカー用品のブランドと厚い現金を持つが、縮む市場と重い本社費で資本は眠ったまま 本質価値との差 −7.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 NOK株式会社7240 オイルシール世界首位級だが、基板が利益の足かせ。現金と持ち合い株が時価の3割近くを支え、事業そのものはやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.7%) やや割高 ミクニ7247 二輪とインドが支える燃料・吸気部品メーカー。四輪の電動化と借金が重く、中立でも今の時価総額を上回りにくい 本質価値との差 −10.0% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 盟和産業7284 トヨタ系の内装部品の2次の大手。資産は厚いが利益が薄く、10年の価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −12.5% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 川崎重工業7012 防衛費拡大の脇役に甘んじるが、実際に稼ぐのは二輪とロボット。名目と資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、潜水艦不正の後始末が振れ幅を左右する 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 日産車体7222 日産の車を組み立てる専業の子会社。九州の大型 SUV が稼ぐが、湘南の終了と戻りにくい現金を考えると、今の値段は割高 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 大同メタル工業株式会社7245 エンジン軸受で世界首位。電動化で本業は細るが、データセンター電源と船が穴を埋められるか。今の値段は割高 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 株式会社エクセディ7278 クラッチとトルクコンバータで世界シェア2割強。稼ぎ頭のATが電動化で縮む中、新事業が穴を埋めきれるかが分かれ目で、今の値段は先を楽に見すぎている 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 フジオーゼックス7299 エンジンバルブで国内首位級。無借金で稼ぐ力は安定しているが、内燃機関という事業の寿命が重く、10年の中立でも今の値段に届きにくい 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 シマノ7309 世界的な寡占の自転車部品メーカーだが、特需の反動とシェア防衛の値引きで利益は沈んでおり、今のPER45倍台は急な回復を見込みすぎで、今の値段は割高に見える 本質価値との差 −21.9% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 三桜工業6584 ブレーキ・燃料の配管で世界2位。だが利益は薄く借金は増えた。データセンター水冷が育たなければ今の値段は重い 本質価値との差 −27.3% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 TBK7277 トラック・バス用ブレーキの老舗。財務は堅いが稼ぎが薄く、10年の中立でも今の時価総額を超えにくい 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) 割高 ジャパンエンジンコーポレーション6016 舶用エンジンの堅い収益源を持つが、いまの利益は新造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −33.2% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 名村造船所7014 受注残は厚いが、いまの利益は造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −44.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 小田原機器7314 バスの運賃箱で国内2番手。更新の波で売上は大きく揺れ、利益率は薄い。10年の価値は今の時価総額の半分前後 本質価値との差 −45.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 近畿車輛7122 受注残は売上の約 3 年分あるが営業利益は赤字。見かけの純現金は前受金で、10 年の本質価値は今の時価総額を大きく下回る 本質価値との差 −50.2% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 阪神内燃機工業6018 内航船のエンジンで上位に立つ小さな会社。無借金で受注残も厚いが、稼ぐ力に対して値段が先走る 本質価値との差 −57.9% · 10 年 割高(年 −2.3%) 割高 曙ブレーキ工業株式会社7238 ブレーキ専業。足元は改善するが、再生ファンドの出口と優先株の重しが残り、10年の価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −63.4% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ispace9348 月面輸送の先駆けだが、利益が出る前に増資と借入の返済が続く。今の株主に残る価値は小さく、今の値段は大きく割高と見る 本質価値との差 −64.4% · 10 年 割高(年 −1.8%) 割高 リード6982 SUBARU頼みの小さな部品会社。受注は増えるが、借入が重く、赤字の歴史が長い。今の値段は先の回復を織り込みすぎだ 本質価値との差 −76.7% · 10 年 割高(年 −6.0%) 割高 イクヨ7273 樹脂部品の老舗が、貴金属・暗号資産・河西工業株へと手を広げる。本業の稼ぎは薄く、今の値段は事業でなく期待が決めている 本質価値との差 −77.4% · 10 年 割高(年 −6.9%)

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読んだ資料

  1. タチエス 有価証券報告書(FY2026)の要点
  2. タチエス 中期経営計画 TVE Wave2 2027
  3. タチエス TOYO H&I シート・内装事業の取得(2026/4/10)

分析日 2026-10-16