株譜
AI 銘柄分析 · 輸送用機器 · 試作

内海造船 7018

防衛とフェリーの造船所。今は好況の頂点で、積み上がる現金の使い道が焦点

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)12,058 円204 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)10,490 円178 億円差 +14.9%
10 年後から見ると やや割安 価値 12,058 円204 億円 · 差 +14.9% · 期待の年率 +9.1%
期待の年率リターン(10 年)+9.1%資本コスト比 +0.9 pt
推定の資本コスト8.3%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.3% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

内海造船は、広島県尾道市の瀬戸田と因島に工場を持つ中堅の造船所である。フェリー、RORO 船、自動車運搬船、中型のばら積み船に加え、陸上自衛隊向けの輸送艦も手がける。2026 年 3 月期の売上は 470 億円、営業利益は 31 億円。日立造船(現カナデビア)の流れをくみ、同社が自己株を除く発行済み株式の約 39% を持つ筆頭株主である。

筆者の結論は、やや割高だ。今の営業利益率 6.5% は好況の頂点にあり、長くは続かない。会社自身も、2027 年 3 月期の営業利益を 16 億円と半分に見ている。10 年の中心は利益率 4% 台に置く。

追い風は二つある。手持ち工事は約 3 年分あり、2028 年ごろまでは稼働が埋まる見通しだ。もう一つは防衛で、2025 年 3 月期には防衛装備庁が売上の 40% を占めた。防衛関係費は 9 兆円を超え、なお増えている。

一方、利益の大半を握るのは、価格と納期で選ばれる民間船だ。中国の建造量は世界の 6 割を超え、日本は 13% 前後にとどまる。2024 年 3 月期には商船三井 1 社が売上の 7 割を占めた。大口が抜けると、売上は一気に動く。

10 年後の中立は、売上 650 億円、営業利益 27 億円。強気なら 64 億円、慎重なら 13 億円、最悪は利益ゼロに近い。

焦点は資本の使い方だ。配当性向は 1 割に満たず、利益のほとんどが現金として積み上がる。この現金が株主に届くかどうかで、評価は大きく変わる。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、わかりやすい産業ではない。造船は受注産業で、船価の循環が大きい。今は山の頂上にいる。

確かに、数字は良い。直近の営業利益率は 6.5%、ROE は 17%、純現金は 80 億円。ただ、その ROE は、好況の利益を自己資本の少ない状態(自己資本比率 29%)で割った数字だ。好況が終われば、ROE は 1 桁に戻る。

純現金も割り引いて見る。造船所の現金は、船主から預かった前受金が混じる。引き渡しが進めば、現金は減る。実際に、純現金は年ごとに 70 億円も上下している。

良い点は、経営が堅実で、無理な借金をしていないこと。悪い点は、利益の大半を現金のまま抱え、株主に返さないことだ。配当性向は 1 割に満たず、自己株買いも近年は見えない。

安全域は、今の値段にはほとんどない。時価総額は 207 億円で、そのうち事業が稼ぐ力に見合う部分と、現金の部分を分けて考えると、事業の評価が高い。好況の利益を引き伸ばした値段になっている。

何で稼ぐ会社か

事業は新造船と修繕船の二本立てで、新造船が中心だ。年間の建造は 8〜12 隻。瀬戸田工場と因島工場で、フェリー、RORO 船、4 万重量トン型のばら積み船、自動車運搬船、輸送艦を造る。フェリーと RORO 船は国内でもトップクラスの建造実績がある。

売上の中身は年によって大きく動く。2024 年 3 月期は商船三井が売上の 70%(325 億円)を占め、2025 年 3 月期は防衛装備庁が 40%(179 億円)、商船三井が 10% だった。数隻の引き渡しが、そのまま売上の山と谷になる。2026 年 3 月期の内訳は確認できなかったので、サイトの数字は防衛 4 割、民間船と修繕 6 割と見た推定である。

防衛向けは、陸上自衛隊の「自衛隊海上輸送群」の輸送艦と舟艇だ。2024 年 10 月に瀬戸田工場で輸送艦が進水し、2025 年 11 月にも進水した。2024 年度予算では機動舟艇 3 隻の取得費が 173 億円計上されている。

設備では、瀬戸田工場に総額 27 億円で 160 トン吊りの塔型クレーン 2 基を入れ、2028 年 3 月までに完了させる。2026 年 9 月には、国土交通省が船体の供給確保計画を認定した。2034 年度までに 111 億円を投じ、最大 43 億円が助成される。

2027 年 3 月期の第 1 四半期は、売上 126 億円(前年同期比 +23.5%)、営業利益 13 億円(同 +203.6%)と、通期予想の営業利益 16 億円の 8 割に達した。それでも会社は通期予想を据え置いた。資機材の価格と為替が読めないという理由だ。

優良さと弱いところ

強みは、国内で数少ない、フェリーと RORO 船を造れる造船所だという点だ。船主との長い付き合いと、手持ち工事 3 年分の厚みがある。防衛向けは、艦艇を造る許可と実績が必要で、参入する会社は限られる。

財務は、見かけより軽い。純現金は 80 億円あるが、自己資本比率は 28.7% と低い。造船は、船主から工事の進み具合に応じて前受金が入るため、現金が多く、負債も多い。純現金は 2022 年 3 月期 64 億円、2023 年 3 月期 3 億円の純借金、2024 年 3 月期 57 億円、2025 年 3 月期 12 億円の純借金と、年ごとに 70 億円も揺れる。

一方で、堀は浅い。営業利益率は 2014 年 3 月期の −8.7% から、2021 年 3 月期の −2.9%、2024 年 3 月期の 6.9% まで振れた。2020 年代前半までは 1〜2% が普通だった。今の水準は、好況の頂点にある。

顧客が偏りやすい点も弱みだ。2024 年 3 月期は 1 社が売上の 7 割を占めた。受注が一つ抜けるだけで、翌期の稼働が落ちる。

株主の動きも読みにくい。カナデビアが約 39% を持ち、個人投資家の五味大輔氏が 6〜8% を純投資で持つ。自己株も発行済みの 25% ある。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

世界の新造船は、中国が建造量の 6 割を超え、韓国が 3 割弱、日本は 13% 前後にとどまる。2025 年の世界の建造量は約 77 百万総トン。発注量は前年比 24% 減の 1 億 5,120 万重量トンだった。日本の造船は、規模で中国や韓国に勝てないため、品質や特殊な船種に軸足を移している。

内海造船が組む船種は、その方向にある。大型の LNG 船や大型タンカーではなく、フェリー、RORO 船、中型のばら積み船、自動車運搬船、輸送艦だ。トラック輸送から船への切り替え(モーダルシフト)が進めば、フェリーや RORO 船の需要を支える。

環境規制も追い風になる。国際海事機関(IMO)は 2050 年ごろまでに国際海運の温室効果ガスをゼロにする方針で、LNG 燃料船などの新燃料船への置き換えが続く。船体のブロックが重くなり、設備の更新が要る。

防衛は別の市場だ。令和 8 年度の防衛関係費は 9 兆 353 億円で、前年度比 3.8% 増。護衛艦や潜水艦は三菱重工などの大手が握るが、輸送艦や舟艇のような中型の艦艇は、中堅の造船所にも回ってくる。

費用の面では、鋼材と人件費の上昇が重い。船価は資材費を反映して緩やかに上がるが、固定価格の契約を結んだ後の資材高は造船所が被る。今の船価は高く、2008〜09 年のリーマン級の下落では、新造船の発注がほぼ蒸発した。

資本政策と M&A

配当は少ない。2026 年 3 月期の配当性向は 7% 程度で、2027 年 3 月期は減配を予想している。純利益のほとんどは現金や設備に回り、自己資本は 2023 年 3 月期の 74 億円から 135 億円へほぼ倍になった。

自己株は、発行済みの約 25% にあたる 55 万株余りに達し、過去に大きな自己株買いをしたことがうかがえる。ただ、近年に新たな自己株買いの発表は確認できなかった。

大口の株主は、カナデビアが自己株を除く発行済みの約 39%、広島銀行が約 5%、五味大輔氏が 6〜8% を持つ。カナデビアの持分は「連結グループ政策のための保有」とされ、売却は想定しにくい。五味氏は純投資で、株主還元の拡大を求める動きになるかもしれない。

設備投資は増える。瀬戸田工場に 27 億円、2034 年度まで 111 億円の供給確保計画があり、国の助成は最大 43 億円。過去 5 年は十数億円規模だったので、投資の水準は上がる。減価償却費の額は、確認できた資料からは読み取れなかった。

当サイトの別の試算では、10 年以内の買収・TOB の確率は 19.7% とされる。カナデビアが約 39% を持つため、買収の主体は事実上この 1 社に限られる。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

手持ち工事は約 3 年分ある。今の利益率は、鋼材の高騰を乗り越え、船価を上げて得たものだ。2027 年 3 月期の第 1 四半期は営業利益 13 億円と、通期予想の 8 割をすでに稼いだ。予想の 16 億円は低すぎ、通期で 30 億円前後に届く可能性がある。

防衛は構造的に増える。防衛関係費は 9 兆円を超え、輸送艦や舟艇の需要は続く。造船の許可と実績が必要なので、新規参入は限られる。内海造船は、すでに輸送艦を複数進水させている。

民間船でも、フェリーと RORO の国内実績は他社を寄せつけない。モーダルシフトの流れが続き、新燃料船への置き換えも続く。国の供給確保計画で最大 43 億円の助成が出て、工場の効率も上がる。

財務は軽く、純現金が 80 億円ある。配当性向が低いのは、これから設備投資を増やすためで、余裕は十分ある。カナデビアという安定株主もいる。

しかも、積み上がった現金は事業の価値に上乗せされる。今の時価総額は、現金を足した価値を下回る可能性がある。

慎重な見方

今の利益は好況の頂点にある。2014 年 3 月期の −8.7%、2021 年 3 月期の −2.9% と、営業赤字の年は 2014 年 3 月期と 2021 年 3 月期にある。2020 年代前半までの営業利益は、年 1〜8 億円が普通だった。会社自身が、次の期を半分に見ている。

防衛は予算の枠に縛られ、競争入札で価格が決まる。1 社に売上の 4 割を依存するのは、受注が数年ごとに入れ替わる産業では危うい。2024 年 3 月期には、民間の 1 社が売上の 7 割を占めたこともある。

民間船は、価格と納期で選ばれる。中国が建造量の 6 割を超え、日本の造船の生産能力は縮む方向にある。新造船の発注は 2025 年に前年比 24% 減った。手持ち工事を消化した後、次の受注が同じ値段で取れる保証はない。

現金も額面どおりではない。純現金 80 億円には、前受金が含まれる。引き渡しが進めば減る。配当を絞って貯めた現金を株主に返す約束も、会社は示していない。

最後に、株主の動きだ。カナデビアが約 39% を持ち、買収する側は事実上 1 社に限られる。買収の可能性を、株価に織り込むのは危うい。

どちらに重みを置いたか

強気の見方は、手持ち工事の厚さと防衛の安定を足場にしているが、2027 年 3 月期の予想が半分になる事実を説明できない。慎重な見方のほうが、過去の振れ方と整合する。

確率は慎重側に寄せた。やや悲観を 26%、悲観を 12% と置いた。総合では、今の時価総額を 2 割ほど下回る。

財務が軽く、防衛向けの下支えもあるため、すぐに傾く心配は小さい。ただ、好況の利益を伸ばした今の値段は、高い。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 22,085 円374 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 3,065 円52 億円)。 今の値に割り戻すと 12,058 円204 億円、今との差 +14.9%、 期待の年率 +9.1%(資本コスト 8.3%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 56,221 円953 億円 6,432 円109 億円 +497.3% +19.6% 5,012 円85 億円
やや楽観 20% 35,451 円601 億円 4,779 円81 億円 +283.5% +14.4% 8,046 円136 億円
中立 34% 22,499 円381 億円 3,068 円52 億円 +143.7% +9.3% 8,693 円147 億円
やや悲観 26% 8,892 円151 億円 1,711 円29 億円 +1.1% +0.1% 2,757 円47 億円
悲観 12% 4,467 円76 億円 885 円15 億円 −49.0% −6.5% 642 円11 億円
加重平均100% 22,085 円374 億円3,065 円52 億円 +139.8% +9.1% 25,150 円426 億円

今の株価時価総額 10,490 円178 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.3% を下回るほど割高。

楽観 8% 防衛が伸び、民間船も高付加価値へ。営業利益は 64 億円まで増える 利益 52 億円 · PER 16.5 倍 · 株価時価総額 56,221 円953 億円

防衛費は 9 兆円を超え、さらに増える。陸上自衛隊の輸送艦・舟艇の需要が続き、防衛・官公庁向けの売上は 391 億円、営業利益率は 6.5% になる。

民間船では、国内トップクラスの実績があるフェリーと RORO に加え、モーダルシフトの需要が追い風となる。引き渡しは年 11.5 万総トン換算に増え、売上は 460 億円、営業利益率は 8.5% に届く。

営業利益は 64 億円、純利益は 52 億円。配当性向は 30% に上がるが、現金はなお積み上がり、純現金は 237 億円になる。

事業の ROE は 24% と資本コストを大きく上回り、倍率は 16.53 倍まで上がる。それでも上限の約 9 割にとどまる。造船が循環産業であることは変わらない。

  • 民間船の新造・修繕:数量 11.5(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 40(1 万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 460 億円・営業利益 39 億円。引き渡し 11.5 万総トン × 1 万総トンあたり 40.0 億円、利益率 8.5%
  • 防衛・官公庁向けの艦艇・舟艇:数量 8,100(防衛省向けの中型艦艇・舟艇の年間発注額(今の値段で測った実質・億円)× シェア)× 価格 4.8%(実質の市場 1 億円あたりの売上(億円)=シェア × 物価の倍率(10 年で 1.34 倍))→ 売上 391 億円・営業利益 25 億円。市場 1.35 倍 × シェア 3.6%、利益率 6.5%

倍率:事業の純利益 49 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 23.8% が k 8.25% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 13.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 16.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 16.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)137 億円。全体の PER 16.53 倍、時価総額 953 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:8%。防衛向けの輸送艦・舟艇が拡大する防衛費で増え、民間船でもフェリーや RORO の国内の強みが価格に乗る形。営業利益率は 7.6% と、直近の山(6.9%)を上回る。造船は山の後に谷が来る産業で、これが 10 年続く確率は低く、8% にとどめた。

やや楽観 20% 好況が少し長引き、営業利益は 42 億円で踏みとどまる 利益 35 億円 · PER 15.2 倍 · 株価時価総額 35,451 円601 億円

手持ち工事の約 3 年分がそのまま利益に変わり、その後も受注が続く。民間船は売上 404 億円、営業利益率 6%。防衛は売上 332 億円、営業利益率 5.5%。

営業利益は 42 億円、純利益は 35 億円。利益率は 5.8% と、直近の山の少し下に収まる。

設備投資の助成を受けて工場の効率が上がり、人手の不足を補う。配当性向は 30% に上がり、純現金は 190 億円まで増える。

好況が少し長引くだけで、構造が変わるわけではない。事業の ROE は 17% と高いが、倍率は 15.18 倍で上限の約 9 割にとどまる。

造船所の利益は船価の循環に左右され、この高い ROE が 10 年先まで続くとは限らない。

  • 民間船の新造・修繕:数量 10.5(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 39(1 万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 404 億円・営業利益 24 億円。引き渡し 10.5 万総トン × 38.5 億円、利益率 6.0%
  • 防衛・官公庁向けの艦艇・舟艇:数量 7,500(防衛省向けの中型艦艇・舟艇の年間発注額(今の値段で測った実質・億円)× シェア)× 価格 4.4%(実質の市場 1 億円あたりの売上(億円)=シェア × 物価の倍率(10 年で 1.34 倍))→ 売上 332 億円・営業利益 18 億円。市場 1.25 倍 × シェア 3.3%、利益率 5.5%

倍率:事業の純利益 33 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 17.3% が k 8.25% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 11.3%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.2 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.2 倍 + 余った現金(戻り方込み)101 億円。全体の PER 15.18 倍、時価総額 601 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:20%。手持ち工事の約 3 年分が利益に変わり、防衛向けも伸びる筋書き。営業利益率は 5.8% で、山の少し下に収まる。供給確保計画の助成で設備が整えば起きうるが、船価の循環を考え 20% とした。

中立 34% 好況は静まり、営業利益は 27 億円。積んだ現金が価値を支える 利益 23 億円 · PER 13.7 倍 · 株価時価総額 22,499 円381 億円

好況は静まり、民間船の利益率は 4% に戻る。引き渡しは年 9.5 万総トン換算と、今より 5% 減る。船価は物価と資材費の上昇で 1.34 倍になり、売上は 359 億円になる。

防衛は、拡大する予算に支えられて実質 15% 増え、売上は 289 億円、営業利益率は 4.5%。合計の営業利益は 27 億円、利益率は 4.2% で、直近の 6.5% より低い。

純利益は 23 億円。配当性向は 25% 程度で、現金は積み上がり、純現金は 169 億円になる。積んだ現金の価値は、半分だけ株主に届くと見た。

10 年たっても、堅実だが伸びない造船所という姿に収まる。

  • 民間船の新造・修繕:数量 9.5(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 38(1 万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 359 億円・営業利益 14 億円。引き渡し 9.5 万総トン × 37.8 億円、利益率 4.0%
  • 防衛・官公庁向けの艦艇・舟艇:数量 6,900(防衛省向けの中型艦艇・舟艇の年間発注額(今の値段で測った実質・億円)× シェア)× 価格 4.2%(実質の市場 1 億円あたりの売上(億円)=シェア × 物価の倍率(10 年で 1.34 倍))→ 売上 289 億円・営業利益 13 億円。市場 1.15 倍 × シェア 3.13%、利益率 4.5%

倍率:事業の純利益 22 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 12.2% が k 8.25% を上回る。残る割合 0.33(moat=weak)で RONIC 9.6%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.7 倍 + 余った現金(戻り方込み)86 億円。全体の PER 13.69 倍、時価総額 381 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:34%。最も起きやすい形。今の利益は好況の頂点(営業利益率 6.5%)なので、10 年の中心は平準化して 4.2% に置く。同領域の会社の中心(32〜34%)にそろえた。

やや悲観 26% 民間船が細り、防衛だけが残る。営業利益は 13 億円 利益 12 億円 · PER 7.5 倍 · 株価時価総額 8,892 円151 億円

手持ち工事を消化した後、民間船の受注が細る。引き渡しは年 8.2 万総トン換算に減り、船価の上がり方も鈍い。営業利益率は 1.5% に落ちる。

防衛は売上 245 億円を保つが、利益率は 3.5% と薄い。競争入札で価格が下がり、受注の隻数も限られる。

営業利益は 13 億円、純利益は 12 億円。物価が上がる中では、実質で今の半分以下だ。配当性向は 20%、純現金は 147 億円まで積み上がる。

利益を生まない現金が貯まり続けるので、株主から見れば資本の使い方が問われる局面になる。

造船所としては黒字を保つが、船価の下落と鋼材高が重なれば、利益率は 1% を割る余地もある。

  • 民間船の新造・修繕:数量 8.2(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 36(1 万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 291 億円・営業利益 4 億円。引き渡し 8.2 万総トン × 35.5 億円、利益率 1.5%
  • 防衛・官公庁向けの艦艇・舟艇:数量 6,300(防衛省向けの中型艦艇・舟艇の年間発注額(今の値段で測った実質・億円)× シェア)× 価格 3.9%(実質の市場 1 億円あたりの売上(億円)=シェア × 物価の倍率(10 年で 1.34 倍))→ 売上 245 億円・営業利益 9 億円。市場 1.05 倍 × シェア 2.9%、利益率 3.5%

倍率:積み上がる現金 93 億円を除いた事業の ROE は約 6.7%(純利益 10.8 億円÷自己資本 160 億円)。k 8.25% 以下で、ためた利益は額面を下回る価値しかないので、上限は 1÷k=11.1 倍。その約 68%(7.5 倍)に置いた。余った現金は戻り方 0.5 を掛けて足してある。

確率:26%。手持ち工事を消化した後、民間船の受注が細り、利益率が過去の平均(2% 前後)に戻る形。2014 年 3 月期と 2021 年 3 月期に赤字を出した実績があり、同領域より少し厚く置いた。

悲観 12% 中国勢に民間船を奪われ、防衛の利益だけで食いつなぐ 利益 3 億円 · PER 7.3 倍 · 株価時価総額 4,467 円76 億円

中国の建造量が拡大し、日本の民間船は受注を失う。引き渡しは年 6.5 万総トン換算まで減り、船価も下がって、民間船は赤字(営業利益率 −1%)になる。

防衛だけが残るが、売上は 168 億円、営業利益率は 2% 止まり。工場の稼働が下がり、固定費が重くのしかかる。営業利益は 1 億円で、事実上ゼロに近い。

工場の減損などで自己資本が 15 億円減る。配当性向は 15% まで落ちる。

稼ぐ力では値が付かず、積んだ現金の半分と、わずかな事業の価値が株主の取り分になる。

前受金が剥がれ、手持ち工事が尽きた後の造船所は、受注の少ない時期の固定費に苦しむ。設備の縮小が避けられない。

  • 民間船の新造・修繕:数量 6.5(引き渡し量(万総トン換算・推定))× 価格 33(1 万総トンあたりの売上(億円・名目))→ 売上 215 億円・営業利益 −2 億円。引き渡し 6.5 万総トン × 33.0 億円、利益率 −1%
  • 防衛・官公庁向けの艦艇・舟艇:数量 5,700(防衛省向けの中型艦艇・舟艇の年間発注額(今の値段で測った実質・億円)× シェア)× 価格 2.9%(実質の市場 1 億円あたりの売上(億円)=シェア × 物価の倍率(10 年で 1.34 倍))→ 売上 168 億円・営業利益 3 億円。市場 0.95 倍 × シェア 2.2%、利益率 2%

倍率:積み上がる現金 82 億円を除いた事業の ROE は約 1.6%(純利益 2.0 億円÷自己資本 122 億円)。k 8.25% 以下で、ためた利益は額面を下回る価値しかないので、上限は 1÷k=11.1 倍。その約 59%(7.27 倍)に置いた。余った現金は戻り方 0.5 を掛けて足してある。

確率:12%。中国の建造量が世界の 6 割を超え、日本の民間船が構造的に縮む筋書き。防衛だけが残る。リーマン級で発注が蒸発した過去もある。同領域の悲観(10〜14%)の中ほどに置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

民間船の新造・修繕

フェリー、RORO 船、自動車運搬船、中型のばら積み船の新造と、修繕船。売上の約 6 割(推定)。

数量引き渡し量(万総トン換算・推定)価格1 万総トンあたりの売上(億円・名目)売上営業利益
今 2026/03 10.0 28 282 21
10 年後 中立 9.5 38 359 14

取り方:年 8〜12 隻の建造(開示)で、1 隻あたり平均 1 万総トン前後と見て 10 万総トン換算(推定)。民間船・修繕の売上 282 億円と営業利益 21.4 億円(利益率 7.6%)は、2025 年 3 月期の防衛 40% を 2026 年 3 月期にも当てはめた推定。全体の売上 470 億円・営業利益 31 億円は開示。数量は実質、物価 3% と船種ミックスは価格に入れた。

防衛・官公庁向けの艦艇・舟艇

陸上自衛隊の輸送艦、機動舟艇など。防衛装備庁が発注する。売上の約 4 割(推定)。

数量防衛省向けの中型艦艇・舟艇の年間発注額(今の値段で測った実質・億円)× シェア価格実質の市場 1 億円あたりの売上(億円)=シェア × 物価の倍率(10 年で 1.34 倍)売上営業利益
今 2026/03 6,000 3.1% 188 9
10 年後 中立 6,900 4.2% 289 13

取り方:防衛装備庁への売上 178.6 億円は 2025 年 3 月期(売上の 40%)の開示。2026 年 3 月期は同じ比率の 188 億円と置いた推定。営業利益は民間船より薄い 5% と推定。市場は、令和 8 年度の防衛関係費 9.0 兆円の約 7%(中型艦艇・舟艇向け)として約 6,000 億円と置いた粗い推定で、シェアは約 3.1%。

リスクと懸念

好況の終わりと船価の下落

今の営業利益率 6.5% は山の頂点だ。会社は 2027 年 3 月期の営業利益を半分の 16 億円と見る。手持ち工事を消化した後に船価が下がれば、赤字に戻る。リーマン級では新造船の発注が蒸発した。

中国勢のシェア拡大

中国の建造量は世界の 6 割を超え、日本は 13% 前後。民間船は価格と納期で選ばれるため、同じ土俵の中国・韓国勢にシェアを奪われやすい。

顧客と受注の偏り

2024 年 3 月期は商船三井 1 社が売上の 70%、2025 年 3 月期は防衛装備庁が 40% を占めた。引き渡しの時期がずれるだけで、期の売上と利益が大きく動く。

前受金の巻き戻りと現金の見かけ

純現金 80 億円には、船主から預かる前受金が混じる。引き渡しが進めば現金は減る。純現金は年ごとに 70 億円も上下し、額面どおりに株主の取り分と見られない。

資機材高と為替

鋼材や機器の値上がり、円相場の動きは、固定価格で受けた工事の利益を直接削る。会社は第 1 四半期が好調でも、資機材と為替が読めないとして予想を据え置いた。

設備投資の増加と更新費用

瀬戸田工場のクレーン 27 億円、2034 年度までの 111 億円と、投資は過去 5 年の十数億円規模から増える。クレーンや船台の更新費は物価とともに上がり、会計の償却額ほど現金が残らない。償却額は確認できなかった。

株主構成と資本の使い道

カナデビアが自己株を除く発行済みの約 39% を持ち、五味大輔氏が 6〜8%、自己株が発行済みの 25%。配当性向が低く、積み上がった現金が株主に戻る保証はない。株主の動き次第で方針が変わる可能性もある。

今後の分かれ目

手持ち工事の金額と、次の受注の船価が開示される
2028 年以降の稼働と利益率が読める。船価が今の水準を保つなら強気側の確率を上げる。
営業利益が 2027 年 3 月期の予想 16 億円を大きく上回り、期末に上方修正される
好況が長引いている合図。やや強気に重みを移す。
防衛装備庁向けの新規契約(輸送艦・舟艇)が発表される
防衛の売上が増える。防衛向けの売上と利益率の見直しに反映する。
前受金(契約負債)が大きく減り、純現金が減る
現金の見かけが剥がれている。余った現金を減らして評価する。
配当性向の引き上げや自己株買いが発表される
積んだ現金が株主に戻り始める。余った現金の戻り方を 0.5 から引き上げる。
カナデビアが持ち株の売却や追加取得を発表する
事業の稼ぐ力とは別の価値が出る。買付価格が事業の価値を超えるかを確かめる。

見ておくもの

  • 手持ち工事の金額・隻数と、次の受注の船価
  • 防衛・官公庁向けの売上比率と利益率
  • 前受金(契約負債)と純現金の動き
  • 配当性向と自己株買いの方針
  • カナデビアと五味大輔氏の保有の動き

倍率と資本コストの決め方

倍率は資本コスト 8.25%(基本 7.5%+quality 1.5%)と、事業の ROE から出した。積み上がる現金を除いた事業の ROE が k を上回る筋書きでは、1÷k=11.1 倍を下限に、正当化 PER の約 9 割に、下回る筋書きでは 1÷k の約 7 割に置いた。今の利益は好況の頂点なので、中立の営業利益率は 4.2% まで戻し、直近の 6.5% を引き伸ばしていない。今の PER や株価には寄せていない。リース会計の変更は、会社が自前の工場と船台を持つため影響は小さく、数字は家賃を営業費用に入れた今の形でそろえた。賃借の約束額は確認できた資料の範囲では不明。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 13→16.53 倍・やや楽観 PER 12→15.18 倍・中立 PER 11.1→13.69 倍・悲観 PER 6.5→7.27 倍)。

資本コスト 8.3% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality +1.5% を足した。個別のリスクは筋書きと確率で表す。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 9.00% → 8.25%。

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割安 トヨタ自動車7203 世界首位と関税逆風を同時に抱えるが、金融事業の厚みとマルチパスウェイが本質価値を支え、今の値段は割安 本質価値との差 +79.3% · 10 年 割安(年 +12.7%) 割安 マツダ7261 単独で戦う中堅の車メーカー。関税で稼ぐ力は細るが、自己資本の4割弱という値段は低すぎ、割安とみる 本質価値との差 +71.1% · 10 年 割安(年 +13.5%) 割安 三菱自動車工業7211 底にある利益が戻れば今の値段は安いが、利益率の低さと中国勢の追い上げで、戻る確度は高くない 本質価値との差 +67.5% · 10 年 割安(年 +13.4%) 割安 スズキ7269 インド事業がシェア4割で稼ぎの柱、二輪も伸びるが中国EV勢の台頭と認証不正の再発が評価を重くし、今の値段はやや割安 本質価値との差 +62.4% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 河西工業7256 日産に半分を頼る内装部品の大手。直近の利益回復は鮮やかだが、借金が自己資本の3倍近く。株主の取り分は、再建が崩れるかどうかで大きく割れる 本質価値との差 +61.5% · 10 年 割安(年 +14.3%) 割安 モリタホールディングス6455 消防車の国内6割を握り、純現金も厚い堅実な会社。10年で見た本質価値は、今の時価総額を3割半ほど上回る 本質価値との差 +61.3% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 いすゞ自動車7202 国内トラック首位級とタイのピックアップ王者を併せ持つが、UD統合の実行とタイ・中国EV攻勢が綱引きする局面で、本質価値は今の値段より割安 本質価値との差 +59.7% · 10 年 割安(年 +11.9%) 割安 本田技研工業7267 二輪と金融が稼ぎ四輪を支える構造。EV の戦略転換で初の最終赤字だが、二輪・金融の稼ぐ力から見れば今の値段はやや割安 本質価値との差 +55.6% · 10 年 割安(年 +11.8%) 割安 日本プラスト7291 日産とホンダの2社頼みでハンドルとエアバッグを作る。自己資本の 4 分の 1 の値段だが、利益率の薄さと借入が割引の理由 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 デイトナ7228 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トヨタ系最大手の車載部品会社。電動化・ADAS半導体で成長を描くが、トヨタ株の巨額保有が下支えする一方、変革の実行速度が今の値段に見合うかが分かれ目 本質価値との差 +26.2% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 SUBARU7270 米国依存7割と関税が利益を直撃するが、厚い純現金と回復力を踏まえれば10年ではやや割安 本質価値との差 +25.9% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 GMB7214 補修用の駆動・冷却部品を世界に売る専業。電動ポンプへの切り替えが焦点だが、借入が重く、株主の取り分は薄い 本質価値との差 +25.3% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 日本車輌製造7102 JR東海の子会社として新幹線を造る堅い受注残があるが、利益は一時要因で膨らんでおり、10 年の本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +25.1% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 株式会社ティラド7236 熱を逃がす部品の専業。利益率は歴史的な高さにあり、定着するかが分かれ目。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +21.5% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 株式会社東海理化電機製作所6995 スイッチ・シートベルトのトヨタ系部品会社。純現金は厚いが、車内の操作が画面に移れば主力が細る。稼ぐ力は資本コストにわずかに届かない 本質価値との差 +14.2% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ユニバンス7254 駆動系ユニットの専業。日産・フォード・ホンダの3社に頼り、利益は円安で嵩上げされている。厚い現金が下支えするが、10年の中立は今の値段並み 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 ナンシン7399 キャスターと台車の老舗。時価総額とほぼ同じ現金を持つが、本業の利益率は2%台に沈み、現金も株主に戻らない。値段はおおむね見合っている 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 ニッキ6042 芝刈り機のエンジン部品とガスの燃料装置の会社。本業は電動化で細り、工場用地の賃料が支え。やや割高 本質価値との差 +12.4% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 株式会社エッチ・ケー・エス7219 車好きに愛されるチューニングパーツの老舗。ブランドと手元資金は本物だが、電動化で市場が縮み、利益が薄く、値段はやや割高寄り 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 愛三工業株式会社7283 車の燃料ポンプで世界首位級の部品会社。エンジン車の縮小と、トヨタ頼みの値決めの弱さが10年の重しになる 本質価値との差 +10.8% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 トピー工業株式会社7231 トラック用ホイールと建機の足回りで国内首位。ただ利益率は薄く、構造改革が効いても稼ぐ力は資本コストに届かない。今の値段はその実力にほぼ見合う 本質価値との差 +10.5% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) 適正 日本精機株式会社7287 車のメーターとHUDの専業。二輪が稼ぎ、四輪は薄利。10月の東洋電装の買収で借金を背負い、払う値段に安全域は薄い 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 ヨロズ7294 日産依存の足回り部品メーカー。減損で身軽にはなったが、稼ぐ力は資本コストに遠く、10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 +8.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 株式会社村上開明堂7292 国内首位級の自動車ミラー専業。純現金は時価総額の半分に迫るが、稼ぐ力は10年かけても大きくは伸びず、今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 田中精密工業7218 ホンダのエンジン部品で成り立つ小さな部品会社。電動化と値下げ要請の挟み撃ちで、帳簿の割安さは割り引いて見る 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 アスカ7227 車体のプレス部品が主力で、ロボットが利益の伸び役。借金が重く、10年の中立でも今の値段をやや下回る 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 株式会社ハイレックスコーポレーション7279 ケーブルの老舗からドア周りの総合部品会社へ。利益は長く薄いままだが、厚い純現金と保有株が値段を支える。構造改革の成否が分かれ目 本質価値との差 +4.6% · 10 年 適正(年 +8.3%) 適正 株式会社今仙電機製作所7266 ホンダ・マツダ向けのシート機構部品。利益は薄いが時価総額の6割が純現金で、10年の評価は利益率が3%台から動くかで決まる 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ヤマハ発動機7272 二輪世界2位・船外機シェア4割を主軸に半導体装置が育つ複合企業。2025年はアウトドア車両の損失で急減益、今の値段は中期計画の実現を先取りしたやや割高な水準 本質価値との差 +1.7% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 株式会社ムロコーポレーション7264 栃木の精密プレス専業。自己資本の 4 割弱という値段は資産の厚みを映すが、主力の内燃・変速機部品が細る分を電動化部品が補えるかが焦点で、稼ぐ力から見れば値段は妥当かやや高い 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 プレス工業株式会社7246 トラックのフレームと車軸の専業。電動化でも残る部品で堅実だが、稼ぐ力は資本コストにわずかに届かず、今の値段は割高寄り 本質価値との差 +0.7% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 株式会社エフ・シー・シー7296 二輪クラッチ世界首位の安定した稼ぎ頭を持つが、四輪クラッチは電動化で縮む。現金は厚いが、稼ぐ力に見合う値段は今よりやや低いと見る 本質価値との差 −0.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 テイン7217 車高調の専業メーカー。純現金があり堅実だが、利益率は戻り切らず、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 カネミツ7208 鋼板製プーリの専業で、現金は厚いが主力は電動化で縮む。ロボット部品などの新しい柱が穴を埋められるかが 10 年の分かれ目 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 テイ・エス テック株式会社7313 ホンダ向け自動車シートの専業。厚い現金が下値を支えるが、利益率の回復は北米次第で、顧客の偏りが重い 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 NITTAN6493 エンジンバルブで世界4位。ただ昨期の利益は山の水準で、株式化が見込まれる転換社債も重しになる 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 カヤバ株式会社7242 緩衝器と建機用油圧の二本柱。規模はあるが値決め力が弱く、利益の振れも大きい。10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 −6.6% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 エイケン工業株式会社7265 自動車の補修用フィルターに特化した堅実な会社。純現金も厚いが、電動化で需要が細り、卸大手への依存も高く、値段はやや割高 本質価値との差 −7.2% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 カーメイト7297 名の通ったカー用品のブランドと厚い現金を持つが、縮む市場と重い本社費で資本は眠ったまま 本質価値との差 −7.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 NOK株式会社7240 オイルシール世界首位級だが、基板が利益の足かせ。現金と持ち合い株が時価の3割近くを支え、事業そのものはやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.7%) やや割高 ミクニ7247 二輪とインドが支える燃料・吸気部品メーカー。四輪の電動化と借金が重く、中立でも今の時価総額を上回りにくい 本質価値との差 −10.0% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 盟和産業7284 トヨタ系の内装部品の2次の大手。資産は厚いが利益が薄く、10年の価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −12.5% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 川崎重工業7012 防衛費拡大の脇役に甘んじるが、実際に稼ぐのは二輪とロボット。名目と資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、潜水艦不正の後始末が振れ幅を左右する 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 日産車体7222 日産の車を組み立てる専業の子会社。九州の大型 SUV が稼ぐが、湘南の終了と戻りにくい現金を考えると、今の値段は割高 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 大同メタル工業株式会社7245 エンジン軸受で世界首位。電動化で本業は細るが、データセンター電源と船が穴を埋められるか。今の値段は割高 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 株式会社エクセディ7278 クラッチとトルクコンバータで世界シェア2割強。稼ぎ頭のATが電動化で縮む中、新事業が穴を埋めきれるかが分かれ目で、今の値段は先を楽に見すぎている 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 フジオーゼックス7299 エンジンバルブで国内首位級。無借金で稼ぐ力は安定しているが、内燃機関という事業の寿命が重く、10年の中立でも今の値段に届きにくい 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 シマノ7309 世界的な寡占の自転車部品メーカーだが、特需の反動とシェア防衛の値引きで利益は沈んでおり、今のPER45倍台は急な回復を見込みすぎで、今の値段は割高に見える 本質価値との差 −21.9% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 三桜工業6584 ブレーキ・燃料の配管で世界2位。だが利益は薄く借金は増えた。データセンター水冷が育たなければ今の値段は重い 本質価値との差 −27.3% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 TBK7277 トラック・バス用ブレーキの老舗。財務は堅いが稼ぎが薄く、10年の中立でも今の時価総額を超えにくい 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) 割高 ジャパンエンジンコーポレーション6016 舶用エンジンの堅い収益源を持つが、いまの利益は新造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −33.2% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 名村造船所7014 受注残は厚いが、いまの利益は造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −44.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 小田原機器7314 バスの運賃箱で国内2番手。更新の波で売上は大きく揺れ、利益率は薄い。10年の価値は今の時価総額の半分前後 本質価値との差 −45.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 近畿車輛7122 受注残は売上の約 3 年分あるが営業利益は赤字。見かけの純現金は前受金で、10 年の本質価値は今の時価総額を大きく下回る 本質価値との差 −50.2% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 阪神内燃機工業6018 内航船のエンジンで上位に立つ小さな会社。無借金で受注残も厚いが、稼ぐ力に対して値段が先走る 本質価値との差 −57.9% · 10 年 割高(年 −2.3%) 割高 曙ブレーキ工業株式会社7238 ブレーキ専業。足元は改善するが、再生ファンドの出口と優先株の重しが残り、10年の価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −63.4% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ispace9348 月面輸送の先駆けだが、利益が出る前に増資と借入の返済が続く。今の株主に残る価値は小さく、今の値段は大きく割高と見る 本質価値との差 −64.4% · 10 年 割高(年 −1.8%) 割高 リード6982 SUBARU頼みの小さな部品会社。受注は増えるが、借入が重く、赤字の歴史が長い。今の値段は先の回復を織り込みすぎだ 本質価値との差 −76.7% · 10 年 割高(年 −6.0%) 割高 イクヨ7273 樹脂部品の老舗が、貴金属・暗号資産・河西工業株へと手を広げる。本業の稼ぎは薄く、今の値段は事業でなく期待が決めている 本質価値との差 −77.4% · 10 年 割高(年 −6.9%)

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分析日 2026-10-16