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近畿車輛 7122

受注残は売上の約 3 年分あるが営業利益は赤字。見かけの純現金は前受金で、10 年の本質価値は今の時価総額を大きく下回る

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)1,218 円84 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)2,444 円168 億円差 −50.2%
10 年後から見ると 割高 価値 1,218 円84 億円 · 差 −50.2% · 期待の年率 +0.3%
期待の年率リターン(10 年)+0.3%資本コスト比 −8.4 pt
推定の資本コスト8.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

近畿車輛は、近鉄グループの鉄道車両メーカーである。東大阪の工場で電車を造り、JR西日本・近鉄・南海に納める。海外ではカイロ地下鉄とロサンゼルスの路面電車がある。商業施設の賃貸も持つ。

筆者の結論は、10 年の本質価値が今の時価総額を大きく下回る、というものだ。2026 年 3 月期の営業損益は 2 億円の赤字だった。純利益 16 億円は、有価証券の売却益と税の効果でふくらんだ数字にすぎない。稼ぐ力は、まだ戻っていない。

見かけの強さにも注意がいる。純現金は 168 億円あるが、顧客から先にもらった前受金が 200 億円あり、株主のお金とは言えない。

救いは 2 つある。受注残が 1,132 億円と売上の約 3 年分あること。もう 1 つは、有価証券と賃貸不動産という売れる資産を持つことだ。ただ近鉄が 4 割超の議決権を握るため、株主に戻る保証は弱い。

会社の計画でも営業利益率は 2.9% にとどまる。資本コストを下回る稼ぎの会社に、帳簿の厚みだけで高い値は付けられない。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、この会社は「安く見えるだけ」の典型に近い。帳簿の自己資本は 360 億円あるが、稼ぐ力は営業赤字に近い。ためた利益 1 億円は、1 億円未満の価値しかない。

見かけの現金にも気をつけたい。契約負債が 200 億円あり、納品が終われば現金は出ていく。株主が自由に使えるお金ではない。

評価できる点もある。賃貸不動産は簿価が小さく、利益率が約 9 割と高い。有価証券は売れる資産だ。会社が資産を株主に戻す意思を示せば、価値は変わる。ただ 4 割超を握る近鉄が動かない限り、その確証はない。

安全域は、資産の面では厚く、稼ぐ力の面では薄い。持ち続けたい会社かと問われれば、利益が資本コストを超えるまでは、持ちたいとは言えない。

筆者がいちばん知りたいのは、資産と稼ぐ力のどちらを根拠に値を付けるか、会社がどちらを選ぶかだ。今の経営は、稼ぐ力を戻す方を選んでいる。

何で稼ぐ会社か

稼ぎの 97% は鉄道車両で、2026 年 3 月期の売上は 363 億円だった。国内の中心はJR西日本・近鉄・南海などの電車で、東大阪の工場で造る。近鉄の特急車両の実績は長く、ステンレス車両とアルミ車両の両方を扱う。

海外の売上は約 99 億円で、全体の 27% を占める。ロサンゼルス郡都市交通局向けの路面電車は 235 両の大型案件で、車体を米国で造る初の案件だった。カイロ地下鉄 4 号線の車両は三菱商事を通じて約 400 億円で受注した。北米には車両保守の仕事もあるが、2025 年 9 月に 1 件が終わり、2026 年 2 月に別案件を取るまで売上が谷になった。

不動産賃貸は売上 8.5 億円と小さいが、営業利益は 7.4 億円で、鉄道の利益 2.8 億円を上回る。東大阪と所沢の商業施設だ。

この事業は、数量を自分では決められない。国内の電車の新造は年 1,500 両前後で、受注残の厚みがそのまま先 3 年の売上の見通しになる。会社の中計は、ものづくりの変革・海外・脱炭素の 3 本柱を掲げる。

優良さと弱いところ

強みは、顧客との長い関係と、車両づくりの技の積み重ねだ。近鉄グループの一員であり、近鉄・JR西日本・南海から更新の仕事が続く。北米の路面電車でも実績を作った。

弱みは、利益の薄さである。過去 12 年のうち営業利益率が 1% 未満か赤字だった年が 6 回ある。2017 年 3 月期は海外案件で 142 億円の営業損失を出した。今回も、コロナ期に受けた案件が物価高で赤字になった。値が入札と交渉で決まるため、コストの上昇を転嫁しにくい。

資本の効率も低い。ROE は 10 年の中央値で 4.3% と、資本コストの半分ほどだ。会社は配当の下限を年 3.4 億円とするが、配当性向は 22% で、利益の多くが社内に残る。

経営は北米にリソースを集める方針で、ピスカタウェイ工場を閉めてパームデールに集約する。判断は筋が通る。ただ過去の失敗の型が再び出ないかは、まだ証明されていない。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

国内の電車の新造は年 1,500 両前後で、人口減の中でも、老朽車両の更新と省エネ要請で大きくは減らない。ただ鉄道会社の投資は運賃改定と利用者数に縛られ、需要は伸びない。

競争相手は日立製作所、川崎車両、総合車両製作所、日本車輌製造だ。入札では価格を削られやすい。近畿車輛は関西圏の私鉄とJR西日本に強いが、首都圏では総合車両製作所が強い。

海外では、北米の路面電車(LRV)の置き換え需要がある。ただ米国は現地調達の規則が厳しく、現代ロテムやシーメンスなど世界の大手と争う。近畿車輛は北米専任の組織を立て、「基本モデル+セミオーダー」の路面電車を市場に出す計画だ。

足元は物価高と人手不足で、原価が上がりやすい。2026 年 3 月期に受注は 315 億円と 55% 伸び、受注残は 1,132 億円と厚い。ただ、この受注残に物価高を価格に乗せた案件が入っているかが、利益の分かれ目になる。

鉄道車両は、一度納めれば 30 年ほど使われる。更新は計画的だが、時期は鉄道会社の財布で決まる。新造の波が谷にあたる年は、売上が 2〜3 割落ちることもある。近畿車輛の売上が 2020 年代前半に 300 億円台まで落ちたのは、この波と海外案件の空白が重なったためだ。

資本政策と M&A

会社は配当の下限を年 3.4 億円とし、配当性向は 22% だった。増配の方針はなく、自社株買いの実績もない。資本効率の向上を理由に、保有する投資有価証券の一部を売却している。2026 年 3 月期は約 14 億円を売り、売却益が 9.6 億円出た。

オアシス・マネジメントが 2026 年 6 月に 6.96% を取得した。提案の中身は公表されていない。ただ近鉄グループは直接 14% と、退職給付信託の 30% を合わせて議決権の 4 割超を握る。物言う株主の提案だけでは動きにくい構造だ。

現有の不動産は、成長の資源・収益の波動への備えとして持ち続けると会社が書いた。売る予定はない。買収の歴史はなく、TOB の可能性は低くないが、価格は近鉄が決める。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

受注残は 1,132 億円と売上の 3 年分に迫る。2026 年 3 月期の受注は 55% 伸びた。物価高で赤字になった案件は納品を終えるたびに片づき、新しい契約には物価の連動が入っていく。

北米は、ロサンゼルス郡の路面電車 235 両の実績がある。会社は北米に専任組織を置き、パームデール工場に集約した。置き換え需要のある市場で、新しい路面電車を売り込む段階だ。

資産面では、含み益のある賃貸不動産と、約 75 億円の有価証券がある。時価総額は 162 億円で、自己資本 360 億円の半分以下だ。オアシスが 6.96% を持ち、資産の売却や還元を求める可能性がある。近鉄が動けば、価値が表に出る。

2029 年度以降に営業利益率 6% という会社の目標は、物価の転嫁が進めば現実味を帯びる。

仮に営業利益率が 4% で定着すれば、営業利益は 20 億円近くになり、時価総額の 1 割を超える。賃貸だけでも年 7 億円の利益があり、資産の質は悪くない。

慎重な見方

会社は、中計の営業利益率の目標を 3 年続けて下げた。当初 6% だった最終年の見通しは 2.9% まで落ちた。2026 年 3 月期の営業損益は 2 億円の赤字で、会社予想の 2027 年 3 月期も 1 億円にとどまる。

純現金 168 億円は、前受金 200 億円で作られた見かけの数字だ。納品が進めば現金は減る。2017 年 3 月期には海外案件で 142 億円の営業損失を出し、自己資本が半分近くになった。

近鉄が 4 割超を握るので、オアシスが加わっても資産の売却や還元は進みにくい。配当性向は 22% で、下限は年 3.4 億円。ROE が資本コストを超えない会社に、ためた資産の分だけ高い値は付けられない。

北米の路面電車は、現地調達の規則と競争で、採算が読めない。

賃貸と有価証券は魅力だが、売らない方針のままでは価値は表に出ない。会社は不動産を「持ち続ける」と明言している。株主の取り分になる前に、固定費と前受金の反動が先に来る。

どちらに重みを置いたか

強気の主張は、受注残と資産の厚みに根拠がある。ただ 10 年の価値は、稼ぐ力が資本コストを超えられるかで決まる。会社自身が目標を 3 回下げた事実と、近鉄が議決権を握る構造から、慎重な主張の方が重いと判断した。

確率は中立に 37%、やや悲観を 25%、悲観を 10% と、悲観側を少し厚くした。楽観は 8% にとどめた。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 1,970 円136 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 558 円38 億円)。 今の値に割り戻すと 1,218 円84 億円、今との差 −50.2%、 期待の年率 +0.3%(資本コスト 8.8%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 4,605 円317 億円 872 円60 億円 +124.1% +8.4% 438 円30 億円
やや楽観 20% 3,276 円225 億円 654 円45 億円 +60.8% +4.9% 786 円54 億円
中立 37% 2,080 円143 億円 552 円38 億円 +7.7% +0.7% 974 円67 億円
やや悲観 25% 554 円38 億円 494 円34 億円 −57.1% −8.1% 262 円18 億円
悲観 10% 382 円26 億円 291 円20 億円 −72.5% −12.1% 67 円5 億円
加重平均100% 1,970 円136 億円558 円38 億円 +3.4% +0.3% 2,527 円174 億円

今の株価時価総額 2,444 円168 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.8% を下回るほど割高。

楽観 8% 楽観:北米の路面電車で新規受注が続き、国内も採算が会社の目標に届く 利益 25 億円 · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 4,605 円317 億円

国内ではJR西日本・近鉄・南海の更新が途切れず、値上げの受け入れも進んで、コロナ期のような赤字案件が出なくなる。北米ではロサンゼルスの次の案件を取り、パームデール工場の稼働が安定する。専任組織で売る「基本モデル+セミオーダー」の路面電車が、置き換え需要をつかむ。2029 年度以降の営業利益率 6% という会社の目標に、全社でほぼ届く。賃貸の商業施設は物価に追いつかないものの、安定して利益を出し続ける。ただ売上は 550 億円台にとどまり、鉄道は数件の大型案件で利益が決まる事業のままだ。配当は下限(年 3.4 億円)から少しずつ厚くなり、利益の 4 割ほどを戻す。それでも自己資本の利回りは資本コストに届かない。

  • 国内鉄道車両:数量 200(新造両数(両・推定))× 価格 1.88(1両あたり売上(億円。名目は物価で上昇))→ 売上 376 億円・営業利益 26 億円。両数 200。営業利益率 7%
  • 海外車両・北米保守:数量 32.0(路面電車・地下鉄の両数換算(両・推定))× 価格 5.51(1両換算あたり売上(億円。保守込み))→ 売上 176 億円・営業利益 12 億円。両数換算 32。営業利益率 7%
  • 不動産賃貸:数量 100(賃貸面積の指数(今を 100))× 価格 0.10(面積 100 あたりの賃料(億円))→ 売上 10 億円・営業利益 9 億円。面積指数 100。利益率 88%

倍率:事業の純利益 24 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 6.3% が k 8.75% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.4 倍 + 余った現金(戻り方込み)47 億円。全体の PER 11.43 倍、時価総額 317 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:会社が目指す 3 年平均 6% は中計の当初目標で、これまで届いていない。北米の新規受注と国内の価格転嫁が同時にうまくいく必要があり、確率は低くした。

やや楽観 20% やや楽観:価格転嫁が定着し、営業利益率は 3% 台で安定する 利益 17 億円 · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 3,276 円225 億円

コロナ期に受けた赤字気味の案件が納品を終え、物価を価格に乗せる契約が増えていく。国内の新造は年 1,500 両前後で動かないが、近鉄・JR西日本・南海の更新で工場は埋まる。北米は既存のロサンゼルス案件の保守と部分的な受注で、パームデール工場を維持する。営業利益率は会社の目標の 6% には届かず、3% 台で落ち着く。人手不足と物価で人件費は毎年上がるが、ものづくりの変革で吸収する。配当は下限(年 3.4 億円)を保ちつつ、少し上がる。賃貸の収益が全体を下支えする。価格の見直しに応じる顧客が増え、受注の質も少しずつ上がる。

  • 国内鉄道車両:数量 192(新造両数(両・推定))× 価格 1.88(1両あたり売上(億円。名目は物価で上昇))→ 売上 361 億円・営業利益 20 億円。両数 192。営業利益率 5.5%
  • 海外車両・北米保守:数量 26.0(路面電車・地下鉄の両数換算(両・推定))× 価格 5.51(1両換算あたり売上(億円。保守込み))→ 売上 143 億円・営業利益 7 億円。両数換算 26。営業利益率 5%
  • 不動産賃貸:数量 100(賃貸面積の指数(今を 100))× 価格 0.10(面積 100 あたりの賃料(億円))→ 売上 10 億円・営業利益 9 億円。面積指数 100。利益率 88%

倍率:事業の純利益 16 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 4.4% が k 8.75% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.4 倍 + 余った現金(戻り方込み)47 億円。全体の PER 11.43 倍、時価総額 225 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:受注残が売上の約 3 年分あり、既受注の赤字気味の案件も 2028 年度までに片づく見込みで、採算が少し上向く姿は十分にありうる。

中立 37% 中立:受注残に支えられるが、利益は薄いまま物価と競う 利益 9 億円 · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 2,080 円143 億円

国内の電車は年 1,500 両前後の市場で、近畿車輛の両数は少しずつ減る。価格は物価並みに上がるが、人件費や資材も同じ率で上がるため、鉄道の利益率は 4% 前後にとどまる。北米は案件の切り替えの谷があり、横ばいで推移する。海外の大型案件では原価の読み違いが一度起きると 1 年の利益が消える。全社の営業利益は 10 億円ほどで、金利収入と配当を足して純利益は 9 億円前後になる。減価償却は取得時の値段のまま、新しい設備だけ高い値段で償却が加わる。更新投資は建築費の上昇で膨らみ、配当の下限配当を守ると、自己資本はほとんど増えない。

  • 国内鉄道車両:数量 178(新造両数(両・推定))× 価格 1.88(1両あたり売上(億円。名目は物価で上昇))→ 売上 335 億円・営業利益 13 億円。両数 178。営業利益率 4%
  • 海外車両・北米保守:数量 24.0(路面電車・地下鉄の両数換算(両・推定))× 価格 5.51(1両換算あたり売上(億円。保守込み))→ 売上 132 億円・営業利益 4 億円。両数換算 24。営業利益率 3%
  • 不動産賃貸:数量 100(賃貸面積の指数(今を 100))× 価格 0.10(面積 100 あたりの賃料(億円))→ 売上 10 億円・営業利益 9 億円。面積指数 100。利益率 88%

倍率:事業の純利益 8 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 2.5% が k 8.75% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.4 倍 + 余った現金(戻り方込み)47 億円。全体の PER 11.43 倍、時価総額 143 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:会社自身が見通す 2026〜28 年度の営業利益率 2.9% より少し低い 2% 前後の水準で、数量は人口減で細り、価格は物価並み。過去の実績にもいちばん近く、最も重く置いた。

やや悲観 25% やや悲観:価格転嫁が進まず、北米が細って全社で営業赤字になる 利益 1 億円 · PBR 0.1 倍 · 株価時価総額 554 円38 億円

物価の上昇を価格に乗せきれない契約が続き、国内の電車の利益率は 2% に下がる。北米の車両保守は契約が切り替わるたびに売上が落ち、新しい路面電車の受注も取れない。パームデール工場の稼働が低く、固定費が重くなる。全社費用の 17 億円を鉄道の利益で賄えず、営業利益は赤字になる。受注残で 2 年は食いつなぐが、新しい受注の質が落ちる。賃貸の収益と有価証券の配当だけが利益を支える。近鉄グループは支えるが、成長のお金は出さない。稼ぐ力はほぼ消え、価値は持っている資産で測るほかない。受注残の減り方が新規受注を上回り、先の売上の見通しも細っていく。

  • 国内鉄道車両:数量 165(新造両数(両・推定))× 価格 1.88(1両あたり売上(億円。名目は物価で上昇))→ 売上 310 億円・営業利益 6 億円。両数 165。営業利益率 2%
  • 海外車両・北米保守:数量 18.0(路面電車・地下鉄の両数換算(両・推定))× 価格 5.51(1両換算あたり売上(億円。保守込み))→ 売上 99 億円・営業利益 0 億円。両数換算 18。営業利益率 0%
  • 不動産賃貸:数量 95.0(賃貸面積の指数(今を 100))× 価格 0.10(面積 100 あたりの賃料(億円))→ 売上 10 億円・営業利益 9 億円。面積指数 95。利益率 88%

倍率:稼ぐ力がほぼ無いので資産で測る。有価証券の税引き後 62 億円と賃貸不動産の税引き後 76 億円を合わせた約 138 億円の半分を、今の自己資本 360 億円の 0.106 倍に置いた。半分とするのは、近鉄が 4 割超を握り、株主への戻りが限られるため。

確率:過去 12 年のうち営業利益が赤字か 1% 未満の年が 6 回ある。コロナ期の赤字案件と北米の空白で、会社が中計の見通しを下げた事実を重く見て、悲観側を少し厚くした。

悲観 10% 悲観:海外の大型案件で損失を出し、国内も採算が崩れる 利益 −12 億円 · PBR 0.1 倍 · 株価時価総額 382 円26 億円

海外の大型案件で原価の読み違いが再び起き、数年の損失を出す。北米の工場を畳み、事業を国内に絞る。国内でも価格転嫁が進まず、工場の稼働が落ちて赤字が続く。減損で自己資本は減る。配当は下限(年 3.4 億円)を守れず、減配になる。近鉄グループは子会社として抱えるが、増資や支援には応じない。残るのは、賃貸の商業施設と有価証券、土地・設備の売却価値だ。もう優良ではなくなった 10 年になる。株主への戻りは細り、資産を食いつぶしながら事業を守る姿になる。北米の保守契約と路面電車の受注を失えば、海外の売上は数年で 1 割以下に縮む。

  • 国内鉄道車両:数量 130(新造両数(両・推定))× 価格 1.88(1両あたり売上(億円。名目は物価で上昇))→ 売上 244 億円・営業利益 −5 億円。両数 130。営業利益率 -2%
  • 海外車両・北米保守:数量 8.0(路面電車・地下鉄の両数換算(両・推定))× 価格 5.51(1両換算あたり売上(億円。保守込み))→ 売上 44 億円・営業利益 −4 億円。両数換算 8。営業利益率 -8%
  • 不動産賃貸:数量 90.0(賃貸面積の指数(今を 100))× 価格 0.10(面積 100 あたりの賃料(億円))→ 売上 9 億円・営業利益 8 億円。面積指数 90。利益率 85%

倍率:赤字の筋書きなので、売れる資産で測る。有価証券の税引き後 62 億円と賃貸不動産の税引き後 76 億円で約 138 億円。そのうち株主に戻る分を見て、今の自己資本 360 億円の 0.073 倍に置いた。契約負債は顧客の前受で、現金は床に数えない。

確率:2017 年 3 月期に営業利益率が -31%(営業損失 142 億円)まで落ちた前例があり、海外の大型案件で同じ型の失敗が起きる余地を 1 割残した。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

国内鉄道車両

JR西日本・近鉄・南海などの電車を東大阪の工場で造る主力事業。ステンレス車両とアルミ車両の両方を造る。

数量新造両数(両・推定)価格1両あたり売上(億円。名目は物価で上昇)売上営業利益
今 2026/03 188 1.40 264 2
10 年後 中立 178 1.88 335 13

取り方:両数は開示がない。国内の電車は 1 両 1.4 億円前後と推定して 188 両とした。売上は日本向け 272.3 億円(決算短信の地域別)から不動産賃貸 8.5 億円を引いた 263.8 億円。鉄道セグメント利益 2.76 億円を国内と海外に売上で按分した推定。

海外車両・北米保守

ロサンゼルス郡都市交通局向けの路面電車、カイロ地下鉄、北米の車両保守。北米はパームデール工場に集約する。

数量路面電車・地下鉄の両数換算(両・推定)価格1両換算あたり売上(億円。保守込み)売上営業利益
今 2026/03 24.0 4.11 99 1
10 年後 中立 24.0 5.51 132 4

取り方:米国 74.6 億円とその他 24.1 億円(決算短信)の合計 98.7 億円。保守を含む混合で、両数換算の 24 両は推定。利益は鉄道セグメントの按分。

不動産賃貸

東大阪と所沢の商業施設の賃貸。簿価が小さく、利益率が約 9 割と高い。

数量賃貸面積の指数(今を 100)価格面積 100 あたりの賃料(億円)売上営業利益
今 2026/03 100 0.08 9 7
10 年後 中立 100 0.10 10 9

取り方:賃貸売上 8.47 億円・セグメント利益 7.42 億円(決算短信)。賃料の更新は物価より遅いので、10 年の価格は 1.20 倍とした。

リスクと懸念

物価高で赤字になる受注案件

コロナ期に受けた案件が想定を上回る物価高で収支が悪化したと会社が書いている。受注損失引当金は 14 億円に増えた。受注残 1,132 億円の中に同じ型の案件が残っていると、利益が計画に届かない。

海外の大型案件の失敗

2017 年 3 月期は海外案件で営業損失 142 億円、純損失 146 億円を出し、自己資本が半分近くに減った。北米の路面電車やカイロ地下鉄は難しい案件で、納期や原価の読み違いが一度起きるだけで年の利益が消える。

前受金で膨らんだ現金の反動

契約負債は 55 億円から 201 億円に増え、現金も 169 億円に増えた。納品が進めば前受金は売上に変わり、現金は材料と人件費で出ていく。純現金 168 億円を株主の余力とみると、価値を見誤る。

北米保守の空白と工場の集約

北米の保守案件は 2025 年 9 月に終わり、2026 年 2 月まで売上と利益が減った。ピスカタウェイ工場の閉鎖は 2026 年度に売却を予定する。集約で稼働が落ち着くまでは固定費が重い。

近鉄の支配と株主への戻り

近鉄グループは直接約 14%、退職給付信託 30% で議決権の 4 割超を握る。オアシスが 6.96% を持つが、近鉄が動かなければ資産の売却や還元は進まない。配当性向は 22% で、利益が社内に残る。

国内需要の頭打ちと価格競争

国内の電車の新造は年 1,500 両前後で、人口減の中で増えにくい。日立・川崎車両・総合車両製作所との入札で値を削られやすく、鉄道会社の投資は運賃と利用者数に縛られる。

人手不足と人件費の上昇

会社は人財確保と要員減の克服を課題に挙げる。技能の継承が滞ると、品質と納期に響く。人件費は物価で毎年上がり、価格に乗せきれなければ利益率が下がる。

今後の分かれ目

2028 年度に、中計の見通しである営業利益 13 億円を超える
物価の転嫁が進み、やや楽観に近づく。2029 年度以降の 6% 目標にも手が届く。
北米で新しい路面電車の本格受注を取る
パームデール工場の稼働が安定し、海外の両数が増える。楽観・やや楽観に近づく。
海外の大型案件で追加の損失が出る
2017 年のような営業損失が再び出て、やや悲観・悲観に近づく。自己資本も減る。
近鉄が完全子会社化や資産の売却・還元を示す
売れる資産が株主に戻る道が開け、価値の見方が変わる。戻り方は 0.5 より高く見直せる。
配当性向を 4 割に引き上げる、または自社株買いを発表する
ためた資産が価値に変わる速度が上がる。ただ利益が資本コストに届かない限り、PER は上がらない。
契約負債が減り、現金が 100 億円を割る
前受金の反動が出て、純現金の厚みは見かけだったことが確かになる。

見ておくもの

  • 受注残の金額と、物価連動のある案件の割合
  • 営業利益(2027 年 3 月期の予想は 1 億円)
  • 契約負債と現金の推移
  • 北米の路面電車の新規受注
  • オアシスの提案と近鉄グループの対応

倍率と資本コストの決め方

セグメントごとに両数と価格の指数を置いて 10 年の利益を積み、その時点の ROE と資本コストから正当化 PER の上限(ROE が k 以下なので 1÷k)を出し、その 7〜8 割に置いた。資本コストは基本 7.5% に quality +1.5%(循環・値決め・寿命)を足した 9.0%。中立の営業利益率は会社の見通し 2.9% より低く 2% 前後で、過去 12 年の山 10% を使っていない。悲観は売れる資産の税後 138 億円を今の自己資本の 0.15 倍に置いた。今の PER・PBR は使っていない。リースの新会計基準(2028 年 3 月期から)で BS の形が変わるが、リースは約 14 億円と小さく、10 年後の数字は今の形で置いた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 8.9→11.43 倍・やや楽観 PER 8.5→11.43 倍・中立 PER 7.8→11.43 倍・やや悲観 PBR 0.2→0.106 倍・悲観 PBR 0.15→0.073 倍)。

資本コスト 8.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality +1.5% を足した 9.0%。近鉄との関係や海外案件の失敗は k に足さず、筋書きと確率で表した。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 9.00% → 8.75%。

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割安 トヨタ自動車7203 世界首位と関税逆風を同時に抱えるが、金融事業の厚みとマルチパスウェイが本質価値を支え、今の値段は割安 本質価値との差 +79.3% · 10 年 割安(年 +12.7%) 割安 マツダ7261 単独で戦う中堅の車メーカー。関税で稼ぐ力は細るが、自己資本の4割弱という値段は低すぎ、割安とみる 本質価値との差 +71.1% · 10 年 割安(年 +13.5%) 割安 三菱自動車工業7211 底にある利益が戻れば今の値段は安いが、利益率の低さと中国勢の追い上げで、戻る確度は高くない 本質価値との差 +67.5% · 10 年 割安(年 +13.4%) 割安 スズキ7269 インド事業がシェア4割で稼ぎの柱、二輪も伸びるが中国EV勢の台頭と認証不正の再発が評価を重くし、今の値段はやや割安 本質価値との差 +62.4% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 河西工業7256 日産に半分を頼る内装部品の大手。直近の利益回復は鮮やかだが、借金が自己資本の3倍近く。株主の取り分は、再建が崩れるかどうかで大きく割れる 本質価値との差 +61.5% · 10 年 割安(年 +14.3%) 割安 モリタホールディングス6455 消防車の国内6割を握り、純現金も厚い堅実な会社。10年で見た本質価値は、今の時価総額を3割半ほど上回る 本質価値との差 +61.3% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 いすゞ自動車7202 国内トラック首位級とタイのピックアップ王者を併せ持つが、UD統合の実行とタイ・中国EV攻勢が綱引きする局面で、本質価値は今の値段より割安 本質価値との差 +59.7% · 10 年 割安(年 +11.9%) 割安 本田技研工業7267 二輪と金融が稼ぎ四輪を支える構造。EV の戦略転換で初の最終赤字だが、二輪・金融の稼ぐ力から見れば今の値段はやや割安 本質価値との差 +55.6% · 10 年 割安(年 +11.8%) 割安 日本プラスト7291 日産とホンダの2社頼みでハンドルとエアバッグを作る。自己資本の 4 分の 1 の値段だが、利益率の薄さと借入が割引の理由 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 デイトナ7228 バイク乗りの「あと付け」を企画して卸すファブレスの用品会社。国内の担い手は老いるが、品ぞろえと販売網の厚さで稼ぐ力は残り、中立で今の値段を上回る 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 東京ラヂエーター製造7235 トラック・建機のラジエーター専業。手元の現金が時価総額の4割に迫り、利益の質に比べて値段が低い会社だ 本質価値との差 +49.8% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 株式会社ファルテック7215 日産向けに偏る自動車の外装部品会社。利益は薄く先は読みにくいが、時価総額が自己資本の 2 割と低く、10 年の価値はやや上回る 本質価値との差 +47.9% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 日産自動車7201 自動車事業は本業で赤字、稼ぎ頭は販売金融。Re:Nissanの再建が進めば今の値段はやや割安だが、失敗すれば床も浅い 本質価値との差 +42.2% · 10 年 割安(年 +14.0%) 割安 エフテック7212 ホンダ向けの足回り部品が北米に偏る低採算の会社。借金は時価総額の3倍超で、中立でも利益の薄さは変わりにくい 本質価値との差 +39.3% · 10 年 割安(年 +12.1%) 割安 武蔵精密工業株式会社7220 ホンダ系の駆動部品会社。AI 向けキャパシタの当たり外れで 10 年後の姿が大きく分かれ、今の値段はその当たりを先取りしている 本質価値との差 +37.7% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 豊田合成株式会社7282 トヨタ系の安全部品大手。エアバッグの伸びは確かだが利益率は最高圏にあり、今の値段は織り込み済みでほぼ適正 本質価値との差 +36.2% · 10 年 割安(年 +9.7%) 割安 ユニプレス株式会社5949 日産向けが約4分の3を占める車体プレスの大手。拠点の整理で身軽になったが、価値は日産の台数しだいで、安全域は厚くない 本質価値との差 +35.6% · 10 年 割安(年 +10.5%) 割安 株式会社アイシン7259 AT(変速機)世界首位級のトヨタ系部品大手。トヨタ株の含み資産が下支えする一方、eAxleへの転換とAT収益化の成否が本質価値を左右する 本質価値との差 +34.6% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 安永7271 内燃機関の部品で稼ぐ中堅。足元の利益は上振れたが、EV 化と重い借入が先の価値を削る 本質価値との差 +31.7% · 10 年 割安(年 +11.4%) 割安 ウェッズ7551 車のカスタムホイールの老舗卸。時価総額の7割が純現金だが、現金はトヨタ系の親会社の下にあり、価値は妥当圏に落ち着く 本質価値との差 +31.4% · 10 年 割安(年 +10.0%) やや割安 株式会社タチエス7239 日産・三菱・ホンダ向けのシート専業。利益率は回復途上で、顧客の偏りと買収の消化が10年の分かれ目になる 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 フタバ産業株式会社7241 トヨタ向けボデー・マフラーの部品メーカー。薄利でも今の値段に余裕はなく、EV化で排気系が縮む10年を見て、筆者は割高寄りと見る 本質価値との差 +28.5% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 トヨタ紡織株式会社3116 トヨタ系の座席・内装の大手。規模は大きいが利益率が薄く、値決め力の弱さと北米の赤字が10年の評価を決める 本質価値との差 +28.2% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 極東開発工業7226 架装で国内首位級だが、利益率の回復は物価を超えられず、独禁法の傷も残る。本質価値は今の値段をやや上回る 本質価値との差 +28.0% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 新明和工業7224 防衛と自治体の底堅い需要で稼ぐ力は上がるが、資本コストを大きく超えず、今の値段はほぼ妥当な水準だ 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 レシップホールディングス7213 バスの運賃箱と行先表示の老舗。新紙幣の特需は終わったが、米国の運賃収受が育ち、中立で今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 ダイハツインフィニアース6023 船の発電エンジンと保守で稼ぐ堅い会社。ただ今の利益は受注の山にあり、10年で見ると値段は少し先取りしすぎ 本質価値との差 +26.8% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) やや割安 株式会社デンソー6902 トヨタ系最大手の車載部品会社。電動化・ADAS半導体で成長を描くが、トヨタ株の巨額保有が下支えする一方、変革の実行速度が今の値段に見合うかが分かれ目 本質価値との差 +26.2% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 SUBARU7270 米国依存7割と関税が利益を直撃するが、厚い純現金と回復力を踏まえれば10年ではやや割安 本質価値との差 +25.9% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 GMB7214 補修用の駆動・冷却部品を世界に売る専業。電動ポンプへの切り替えが焦点だが、借入が重く、株主の取り分は薄い 本質価値との差 +25.3% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 日本車輌製造7102 JR東海の子会社として新幹線を造る堅い受注残があるが、利益は一時要因で膨らんでおり、10 年の本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +25.1% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 株式会社ティラド7236 熱を逃がす部品の専業。利益率は歴史的な高さにあり、定着するかが分かれ目。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +21.5% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 内海造船7018 防衛とフェリーの造船所。今は好況の頂点で、積み上がる現金の使い道が焦点 本質価値との差 +14.9% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 株式会社東海理化電機製作所6995 スイッチ・シートベルトのトヨタ系部品会社。純現金は厚いが、車内の操作が画面に移れば主力が細る。稼ぐ力は資本コストにわずかに届かない 本質価値との差 +14.2% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ユニバンス7254 駆動系ユニットの専業。日産・フォード・ホンダの3社に頼り、利益は円安で嵩上げされている。厚い現金が下支えするが、10年の中立は今の値段並み 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 ナンシン7399 キャスターと台車の老舗。時価総額とほぼ同じ現金を持つが、本業の利益率は2%台に沈み、現金も株主に戻らない。値段はおおむね見合っている 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 ニッキ6042 芝刈り機のエンジン部品とガスの燃料装置の会社。本業は電動化で細り、工場用地の賃料が支え。やや割高 本質価値との差 +12.4% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 株式会社エッチ・ケー・エス7219 車好きに愛されるチューニングパーツの老舗。ブランドと手元資金は本物だが、電動化で市場が縮み、利益が薄く、値段はやや割高寄り 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 愛三工業株式会社7283 車の燃料ポンプで世界首位級の部品会社。エンジン車の縮小と、トヨタ頼みの値決めの弱さが10年の重しになる 本質価値との差 +10.8% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 トピー工業株式会社7231 トラック用ホイールと建機の足回りで国内首位。ただ利益率は薄く、構造改革が効いても稼ぐ力は資本コストに届かない。今の値段はその実力にほぼ見合う 本質価値との差 +10.5% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) 適正 日本精機株式会社7287 車のメーターとHUDの専業。二輪が稼ぎ、四輪は薄利。10月の東洋電装の買収で借金を背負い、払う値段に安全域は薄い 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 ヨロズ7294 日産依存の足回り部品メーカー。減損で身軽にはなったが、稼ぐ力は資本コストに遠く、10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 +8.8% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 株式会社村上開明堂7292 国内首位級の自動車ミラー専業。純現金は時価総額の半分に迫るが、稼ぐ力は10年かけても大きくは伸びず、今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 田中精密工業7218 ホンダのエンジン部品で成り立つ小さな部品会社。電動化と値下げ要請の挟み撃ちで、帳簿の割安さは割り引いて見る 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 アスカ7227 車体のプレス部品が主力で、ロボットが利益の伸び役。借金が重く、10年の中立でも今の値段をやや下回る 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 株式会社ハイレックスコーポレーション7279 ケーブルの老舗からドア周りの総合部品会社へ。利益は長く薄いままだが、厚い純現金と保有株が値段を支える。構造改革の成否が分かれ目 本質価値との差 +4.6% · 10 年 適正(年 +8.3%) 適正 株式会社今仙電機製作所7266 ホンダ・マツダ向けのシート機構部品。利益は薄いが時価総額の6割が純現金で、10年の評価は利益率が3%台から動くかで決まる 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ヤマハ発動機7272 二輪世界2位・船外機シェア4割を主軸に半導体装置が育つ複合企業。2025年はアウトドア車両の損失で急減益、今の値段は中期計画の実現を先取りしたやや割高な水準 本質価値との差 +1.7% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 株式会社ムロコーポレーション7264 栃木の精密プレス専業。自己資本の 4 割弱という値段は資産の厚みを映すが、主力の内燃・変速機部品が細る分を電動化部品が補えるかが焦点で、稼ぐ力から見れば値段は妥当かやや高い 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 プレス工業株式会社7246 トラックのフレームと車軸の専業。電動化でも残る部品で堅実だが、稼ぐ力は資本コストにわずかに届かず、今の値段は割高寄り 本質価値との差 +0.7% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 株式会社エフ・シー・シー7296 二輪クラッチ世界首位の安定した稼ぎ頭を持つが、四輪クラッチは電動化で縮む。現金は厚いが、稼ぐ力に見合う値段は今よりやや低いと見る 本質価値との差 −0.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 テイン7217 車高調の専業メーカー。純現金があり堅実だが、利益率は戻り切らず、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 カネミツ7208 鋼板製プーリの専業で、現金は厚いが主力は電動化で縮む。ロボット部品などの新しい柱が穴を埋められるかが 10 年の分かれ目 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 テイ・エス テック株式会社7313 ホンダ向け自動車シートの専業。厚い現金が下値を支えるが、利益率の回復は北米次第で、顧客の偏りが重い 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 NITTAN6493 エンジンバルブで世界4位。ただ昨期の利益は山の水準で、株式化が見込まれる転換社債も重しになる 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 カヤバ株式会社7242 緩衝器と建機用油圧の二本柱。規模はあるが値決め力が弱く、利益の振れも大きい。10年の中立でも今の値段を大きく超えにくい 本質価値との差 −6.6% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 エイケン工業株式会社7265 自動車の補修用フィルターに特化した堅実な会社。純現金も厚いが、電動化で需要が細り、卸大手への依存も高く、値段はやや割高 本質価値との差 −7.2% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 カーメイト7297 名の通ったカー用品のブランドと厚い現金を持つが、縮む市場と重い本社費で資本は眠ったまま 本質価値との差 −7.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 NOK株式会社7240 オイルシール世界首位級だが、基板が利益の足かせ。現金と持ち合い株が時価の3割近くを支え、事業そのものはやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.7%) やや割高 ミクニ7247 二輪とインドが支える燃料・吸気部品メーカー。四輪の電動化と借金が重く、中立でも今の時価総額を上回りにくい 本質価値との差 −10.0% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 盟和産業7284 トヨタ系の内装部品の2次の大手。資産は厚いが利益が薄く、10年の価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −12.5% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 川崎重工業7012 防衛費拡大の脇役に甘んじるが、実際に稼ぐのは二輪とロボット。名目と資本コスト 8.5% で測ると今の値段はやや割高で、潜水艦不正の後始末が振れ幅を左右する 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 日産車体7222 日産の車を組み立てる専業の子会社。九州の大型 SUV が稼ぐが、湘南の終了と戻りにくい現金を考えると、今の値段は割高 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 大同メタル工業株式会社7245 エンジン軸受で世界首位。電動化で本業は細るが、データセンター電源と船が穴を埋められるか。今の値段は割高 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 株式会社エクセディ7278 クラッチとトルクコンバータで世界シェア2割強。稼ぎ頭のATが電動化で縮む中、新事業が穴を埋めきれるかが分かれ目で、今の値段は先を楽に見すぎている 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 フジオーゼックス7299 エンジンバルブで国内首位級。無借金で稼ぐ力は安定しているが、内燃機関という事業の寿命が重く、10年の中立でも今の値段に届きにくい 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 シマノ7309 世界的な寡占の自転車部品メーカーだが、特需の反動とシェア防衛の値引きで利益は沈んでおり、今のPER45倍台は急な回復を見込みすぎで、今の値段は割高に見える 本質価値との差 −21.9% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 三桜工業6584 ブレーキ・燃料の配管で世界2位。だが利益は薄く借金は増えた。データセンター水冷が育たなければ今の値段は重い 本質価値との差 −27.3% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 TBK7277 トラック・バス用ブレーキの老舗。財務は堅いが稼ぎが薄く、10年の中立でも今の時価総額を超えにくい 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) 割高 ジャパンエンジンコーポレーション6016 舶用エンジンの堅い収益源を持つが、いまの利益は新造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −33.2% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 名村造船所7014 受注残は厚いが、いまの利益は造船の好況の頂点。10年で見ると値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −44.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 小田原機器7314 バスの運賃箱で国内2番手。更新の波で売上は大きく揺れ、利益率は薄い。10年の価値は今の時価総額の半分前後 本質価値との差 −45.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 阪神内燃機工業6018 内航船のエンジンで上位に立つ小さな会社。無借金で受注残も厚いが、稼ぐ力に対して値段が先走る 本質価値との差 −57.9% · 10 年 割高(年 −2.3%) 割高 曙ブレーキ工業株式会社7238 ブレーキ専業。足元は改善するが、再生ファンドの出口と優先株の重しが残り、10年の価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −63.4% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ispace9348 月面輸送の先駆けだが、利益が出る前に増資と借入の返済が続く。今の株主に残る価値は小さく、今の値段は大きく割高と見る 本質価値との差 −64.4% · 10 年 割高(年 −1.8%) 割高 リード6982 SUBARU頼みの小さな部品会社。受注は増えるが、借入が重く、赤字の歴史が長い。今の値段は先の回復を織り込みすぎだ 本質価値との差 −76.7% · 10 年 割高(年 −6.0%) 割高 イクヨ7273 樹脂部品の老舗が、貴金属・暗号資産・河西工業株へと手を広げる。本業の稼ぎは薄く、今の値段は事業でなく期待が決めている 本質価値との差 −77.4% · 10 年 割高(年 −6.9%)

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