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アライン・テクノロジー ALGN

透明な歯列矯正装置の世界首位。症例は増えるが値段が上がらず、安い競合が堀を削る。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は割高

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)81.56 ドル59 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)155.5 ドル113 億ドル差 −47.6%
10 年後から見ると 割高 価値 81.56 ドル59 億ドル · 差 −47.6% · 期待の年率 +1.4%
期待の年率リターン(10 年)+1.4%資本コスト比 −8.1 pt
推定の資本コスト9.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 9.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

アライン・テクノロジーは、透明な歯列矯正装置インビザラインの世界首位で、口腔内スキャナー iTero と歯科用 CAD/CAM ソフト(exocad)も持つ。2025 年の売上は 40 億ドル、うち透明な装置が 32 億ドル(症例 260 万件、1 症例あたり約 1,250 ドル)、スキャナー・ソフトが 7.9 億ドル。GAAP の営業利益率は 17%、純利益は 4.1 億ドル。2026 年 4〜6 月期は症例が過去最高の 69.2 万件(+7.4%)だが、北米は横ばいで、スキャナーは低価格機とリース・レンタルへの移行で 10.8% 減った。

数量(矯正を始める人数 × シェア)× 価格(1 症例の収入)で積むと、中立は 2035 年に症例 404 万件・収入 1,445 ドル・売上 70 億ドル・純利益 10.9 億ドル。価格は物価の 3.5% に届かず年 1.5%(安い競合と国際・低価格品への混合)、利益率は再編後に 21% 前後へ戻る。倍率は利益ベースの正当化 PER の 7〜10 割に置いた(moat は normal)。10 年の中立は、正当化 PER 11.8 倍(g 4.0%、RONIC 11.3%)の 9 割の 10.6 倍。今の GAAP の PER は 26 倍で、この水準を上回る。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 45% 下。結論は「割高」。

安い競合(エンジェルアライン・ストローマンのクリアコレクト・歯科医の自社製)による単価の下落とシェアの低下、消費者の景気(高額な自費治療)で筋書きを分け、悲観を厚く置いた。確率を加重した本質価値は今の時価総額を下回る。バリュー投資の観点では、優良な事業ではあるが堀は狭まりつつあり、GAAP の利益で見れば今の値段は安全域を欠く。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、まず 10 年後もこの事業は存在するかを問う。矯正の需要は無くならず、透明な装置は主流になる可能性が高い。次に、今より強いかを問うと答えが割れる。ブランドと医師の訓練、スキャナーとの連携、規模は堀だが、安い競合が増え、1 症例の収入が物価に追いつかない(2025 年まで 1,250 ドル前後でほぼ横ばい)。堀は残るが、価格を決める力は狭まる。

オーナー利益は、株式報酬を費用にした GAAP の純利益で見る。2026 年 4〜6 月期は GAAP が 1.08 億ドル、非 GAAP が 1.89 億ドルと 1.7 倍の開きがある。安全域を測る。正当化 PER は 11.8 倍(g 4.0%、RONIC 11.3%、k 9.50%、moat は normal)。今の PER 26 倍はこれより高く、安全域はない。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 45% 下。結論は「割高」。経営者の資本配分は自社株買いに偏る。高い株価で買った分(2021〜22 年)は価値を削ったが、2026 年の平均 169 ドル台の買いは今の株価より高い。

安全域は薄い。楽観でも 10 年で今の時価総額の約 2.1 倍にとどまり、悲観は 4 割弱まで下がる。予測しやすい事業(消耗品・定期の収入)ではなく、消費者の景気と競合の価格で利益が大きく動く。確信度は低めに置くべきで、値段が本質価値を十分に下回るまで待つのが筋。

何で稼ぐ会社か

事業は 2 つの部門。最大は透明な歯列矯正装置(クリアアライナー)で、2025 年に 32 億ドル、売上の約 8 割を占める。歯科医(矯正専門医と一般歯科医)が口腔内をスキャンして注文し、アラインが患者ごとに 3D で設計・製造した一連のマウスピースを送る。1 症例の収入は 2026 年 4〜6 月期で 1,260 ドル、症例は 69.2 万件。そのうち子ども・成長期の患者が 24 万件(約 35%)、残りが大人などで、10-K は世界の矯正開始約 2,200 万件の約 7 割を子ども・若者とする。送り先は、矯正専門医、一般歯科医、歯科チェーン(DSO。2 桁成長)で、Invisalign の訓練を受けた医師は 89,175 人。

もう 1 つはシステム&サービス(iTero スキャナー、exocad、保守)で 2025 年に 7.9 億ドル、4〜6 月期は 1.85 億ドルと 10.8% 減った。設備投資の弱さ、低価格機への移行、売り切りからリース・レンタルへの移行(初期の売上が小さくなる)が理由で、通期は 6〜8% の減少を見込む。スキャナーは本来、インビザラインの注文の入口で、これを使う医師ほど症例が多い。ここで EU が 2026 年 6 月 30 日に、他社のスキャナーからの注文を認めない疑いで正式な調査を始めた。

収益は、スキャナーが症例の入口をつくり、症例が装置の売上と、定期的なソフト・保守の収入をつくる循環で成り立つ。利益率は装置の製造の自動化と規模で決まり、2025 年 10〜12 月期から再編(再編費用と加速償却)を進めて費用を絞っている。

優良さと弱いところ

堀は主に 4 つ。(1) ブランド:患者が『インビザライン』と指名する。(2) 医師の訓練と臨床データ:長年の治療実績に基づく設計ソフトと、医師への教育・支援(訓練を受けた医師は 89,175 人)。(3) スキャナーとの連携:iTero で撮ったデータが設計と注文にそのままつながる(EU が問題にしているのは、この囲い込みの強さ)。(4) 規模:製造の自動化と、症例ごとの設計・製造の量。

一方で弱みも明確。透明な装置には、中国のエンジェルアライン(2025 年の売上は約 3.7 億ドル、症例 約 53 万件で +48%)、ストローマンのクリアコレクト(2025 年 10 月にスマーティーへ出資して製造力を強化)、デンツプライシロナのシュアスマイル、エンビスタのスパークなど、価格で戦う競合が増えている。通販型の SmileDirectClub は 2023 年に事業を終えたが、それは安さだけでは続かなかったという事実でもある。

資本の使い方は堅実で、借金はほぼ無く、純現金が約 10 億ドル(時価総額の約 1 割)。自社株買いを毎年 4〜5 億ドル続け、株数は 2025 年に 3.1% 減った。ただし GAAP の ROE は 10% 前後で、2018〜19 年の 30% 台から下がっている。2021 年の高い利益(純利益 7.7 億ドル)の後、利益率は 25% から 17% に落ちたまま戻っていない。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

市場の見方は 3 つ。(1) 矯正の開始数:10-K は世界で年約 2,200 万件、うち約 7 割が子ども・若者とする。決算の電話会議では、2025 年が 4 年連続の矯正開始数の減少で、子どもの人口が減る西側では量が増えにくい。大人は伸びる。(2) 透明な装置の浸透:金属のブラケットから透明な装置への切り替えは続き、アラインの症例は 2025 年に +4.7%、2026 年は +約 6% の見通し。(3) 価格:2026 年の 1 症例の収入は前年並みか小幅低下の見通し(4〜6 月期は 1,260 ドルで +0.8%)。

競合は価格で攻める。エンジェルアラインは症例が年 +48% と急速に伸び、ストローマンはクリアコレクトを強化している。歯科医院が自社でプリンターを持ち装置を作る動きもあるが、数量は確かめられておらず推定の話にとどまる。調査会社の透明な装置の市場の予測は 2026 年 61 億ドル → 2031 年 110 億ドル(年 12.6%)だが、予測はばらばらで質は低い。アラインは 2025 年だけで 32 億ドルを売っており、予測の上では約半分を占める計算になる。

消費者の景気にも敏感。矯正は保険がきかない自費の治療が多く、2022 年の利上げでは株価が山から 70% 下がった。欧州では 2026 年 9 月から英国で VAT 20% が装置にかかる(会社の推定負債 0.375 億ドル)。関税は、2026 年 2 月の最高裁判決で IEEPA の関税が使えなくなり、影響は大きくないと会社は説明する。

資本政策と M&A

資本配分は株主還元が中心。2026 年の自社株買いは 4〜5 億ドル(7 月に 10 億ドルの枠のうち残り 7.3 億ドル)で、純利益とほぼ同じ規模。設備投資は年 1.25〜1.5 億ドル。配当は無い。M&A は CAD/CAM ソフトの exocad など小さなものが中心で、のれんで自己資本が膨らんだ会社ではない。

2026 年 7 月に、戦略・事業モデルの見直し(コンサルを起用)を始め、利益率の改善と利益の成長を目標に掲げた。再編の費用は 2026 年の営業利益率で 1.1〜1.4 ポイント。2027 年は営業利益率が少なくとも約 1 ポイント上がる見込み(正式な見通しではない)。M&A で買われる側になる可能性は、時価総額が 100 億ドル台で歯科大手(デンツプライシロナ、ストローマン)には大きく、ありうるが予測の根拠は無い。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

透明な装置への切り替えはまだ序盤。10-K では世界の矯正開始は年 2,200 万件、アラインは約 260 万件、つまり約 12%。大人でも子どもでも透明な装置が標準になれば、症例は年 6〜7% で伸びる。ブランド・医師 89,175 人の訓練・臨床データ・スキャナーの囲い込みは、安い競合が簡単には崩せない。

利益率は回復余地が大きい。2026 年の GAAP の営業利益率は 15% 台、非 GAAP は約 24%。再編と事業モデルの見直しが終われば、GAAP の営業利益率は 2010 年代半ばの 25% 近くへ戻れる。純現金は約 10 億ドルで、自社株買いは年 4〜5 億ドル。株数が毎年約 3% 減るので、1 株の利益は純利益の伸びよりさらに速く増える。

EU の調査は、他社スキャナーの接続を認めるだけの対処で済めば影響は小さい。国際(アジア太平洋・欧州・中南米)は 2 桁成長が続き、北米が景気で戻れば症例の伸びは一段と上がる。

慎重な見方

症例が伸びているのは国際で、北米は横ばい。2025 年は矯正開始数が 4 年連続で減り、子どもの人口も減る。1 症例の収入は 2026 年も前年並みか小幅低下で、物価の 3.5% を大きく下回る実質の値下がりが続く。エンジェルアラインは 2025 年に売上 +38%・症例 +48% で、価格で攻める競合は増える一方。

スキャナーは売上が 10.8% 減っている。低価格機とリース・レンタルへ移ると、将来の収入は積み上がるが当面の利益は縮む。EU の調査は、囲い込みの根拠を弱める。会社の利益は GAAP で見ると、2026 年 4〜6 月期は 1.08 億ドルで、非 GAAP(1.89 億ドル)の約 6 割。再編費用が 2025 年 10〜12 月期から続いていて、毎年の「特別」は特別ではない。

矯正は自費の治療で、不況では先送りされる。2022 年の利上げでは株価が山から 70% 下がった。今の PER は GAAP で約 26 倍、成長が 5% 台の会社としては高い。

どちらに重みを置いたか

優良な事業で堀もあるが、堀が広がる証拠より狭まる証拠(価格・北米・スキャナーの縮小・EU・競合の増加)のほうが目につく。強気の見方の中心は利益率の回復で、これは会社の予告(2027 年に +1 ポイント)で一部が裏付けられるが、需要と価格は裏付けが薄い。そこで中立を最大の確率(10 年 36%)にしつつ、やや悲観を厚く(26%)置いた。確率を加重しても、本質価値は今の時価総額を下回る。倍率は正当化 PER の 7〜10 割に置いた。10 年の中立は、正当化 PER 11.8 倍の 9 割の 10.6 倍。今の PER に寄せていない。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 45% 下。結論は「割高」。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 136.85 ドル99 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 41.47 ドル30 億ドル)。 今の値に割り戻すと 81.56 ドル59 億ドル、今との差 −47.6%、 期待の年率 +1.4%(資本コスト 9.5%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 6% 308.87 ドル224 億ドル 46.84 ドル34 億ドル +128.7% +8.6% 21.34 ドル15 億ドル
やや楽観 18% 225.11 ドル163 億ドル 46.84 ドル34 億ドル +74.9% +5.7% 48.95 ドル36 億ドル
中立 36% 158.84 ドル115 億ドル 48.22 ドル35 億ドル +33.1% +2.9% 74.54 ドル54 億ドル
やや悲観 26% 59.79 ドル43 億ドル 41.33 ドル30 億ドル −35.0% −4.2% 26.29 ドル19 億ドル
悲観 14% 36.23 ドル26 億ドル 15.15 ドル11 億ドル −67.0% −10.5% 7.19 ドル5 億ドル
加重平均100% 136.85 ドル99 億ドル41.47 ドル30 億ドル +14.7% +1.4% 178.32 ドル129 億ドル

今の株価時価総額 155.51 ドル113 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.5% を下回るほど割高。

楽観 6% 楽観:子ども・大人で透明な装置が標準になり、シェアも伸びる 利益 18 億ドル · PER 12.3 倍 · 株価時価総額 308.87 ドル224 億ドル

2035 年の症例は 480 万件(年 +6.3%)。矯正開始の市場は約 2,650 万件(年 +1.9%)、うち透明な装置の浸透が大きく進み、アラインのシェアは約 18.1%(2025 年の約 11.8% から)。子どもと成長期の症例(今は全体の約 35%)が増え、一般歯科医・DSO が主な送り先になる。1 症例の収入は 1,640 ドル(年 +2.8%。製品の高度化と値上げで、物価の 3.5% には届かない)。透明な装置は 78.7 億ドル、スキャナー・ソフトは 15.4 億ドル。売上 94.1 億ドル、GAAP の営業利益率は過去最高並みの 26.5%(営業利益 24.9 億ドル)、純利益 18.2 億ドル。倍率は 正当化 PER 12.3 倍の 10 割、12.3 倍に置く。利益の質が高く、伸びも一番続く筋書き。上限の 9 割に置く。

  • 透明な歯列矯正装置(インビザライン):数量 480(症例数(万件)= 世界の矯正開始(約 2,200 万件)× アラインのシェア)× 価格 1,640(1 症例あたりの収入(ドル))→ 売上 79 億ドル・営業利益 28 億ドル。症例数と 1 症例あたりの収入
  • スキャナー・CAD/CAM ソフト(iTero・exocad・サービス):数量 140(Invisalign の訓練を受けた医師数(千人))× 価格 11,000(医師 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入(ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 3 億ドル。医師数と 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入

倍率:正当化 PER は 12.3 倍(g 4.0%、RONIC 12.4%。RONIC は k 9.50% に、事業の ROE 15.3% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 12.3 倍(10 割)に置いた。利益の質が高く、伸びも一番続く筋書き。式の値そのままに置く。g の内訳:症例の市場 +1.4%(子どもは横ばい〜減少・大人は +3% 台)・透明な装置への切り替え +1% × シェア −0.5% × 価格 +1.5〜2%(物価 3.5% に届かない)で名目 約 4%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:堀(ブランド・医師の訓練・臨床データ・スキャナーとの連携)が広がり、市場の伸び・シェア・価格の 3 つが同時に上振れる必要があるので低めの確率。

やや楽観 18% やや楽観:国際と子どもで伸び、利益率は 2010 年代半ば並み 利益 14 億ドル · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 225.11 ドル163 億ドル

2035 年の症例は 440 万件(年 +5.4%、シェア約 17.1%)、1 症例の収入は 1,540 ドル(年 +2.1%)、透明な装置は 67.8 億ドル。矯正開始の市場は約 2,580 万件で、透明な装置への移行と国際・子ども向けの拡大でシェアが上がる。スキャナー・ソフトは Lumina への入れ替えとリースの積み上がりで 13.6 億ドル。売上 81.4 億ドル、再編が終わり規模の効果で GAAP の営業利益率 24.1%(営業利益 19.6 億ドル)、純利益 14.3 億ドル。価格は物価の 3.5% には届かないが、製品の高度化で中立より上がる。倍率は 正当化 PER 12.0 倍の 9.5 割、11.4 倍に置く。伸びと利益率はほぼ計画どおり。上限の 8.5 割に置く。

  • 透明な歯列矯正装置(インビザライン):数量 440(症例数(万件)= 世界の矯正開始(約 2,200 万件)× アラインのシェア)× 価格 1,540(1 症例あたりの収入(ドル))→ 売上 68 億ドル・営業利益 23 億ドル。症例数と 1 症例あたりの収入
  • スキャナー・CAD/CAM ソフト(iTero・exocad・サービス):数量 132(Invisalign の訓練を受けた医師数(千人))× 価格 10,300(医師 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入(ドル))→ 売上 14 億ドル・営業利益 3 億ドル。医師数と 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入

倍率:正当化 PER は 12.0 倍(g 4.0%、RONIC 11.8%。RONIC は k 9.50% に、事業の ROE 14.2% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 11.4 倍(9.5 割)に置いた。伸びと利益率はほぼ計画どおり。上限の 9.5 割に置く。g の内訳:症例の市場 +1.4%(子どもは横ばい〜減少・大人は +3% 台)・透明な装置への切り替え +1% × シェア −0.5% × 価格 +1.5〜2%(物価 3.5% に届かない)で名目 約 4%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:国際の 2 桁成長と子ども向けの拡大が続き、競合に大きくは負けない形。強気に寄る材料(記録的な医師数・症例)はあるが、北米の横ばいと安い競合の存在で、中立より低い確率にした。

中立 36% 中立:症例は年 4% 台、価格は物価に届かず、利益率は 21% 前後 利益 11 億ドル · PER 10.6 倍 · 株価時価総額 158.84 ドル115 億ドル

2035 年の症例は 404 万件(年 +4.5%)。矯正開始の市場は約 2,530 万件(年 +1.4%。10-K で全体の約 7 割とされる子ども・成長期は西側で人口が減り横ばい、大人は年 +3% 台)で、透明な装置の浸透が進みアラインのシェアは約 16.0%(2025 年の約 11.8% から。エンジェルアライン・ストローマン・デンツプライシロナ・エンビスタに一部を取られながら、市場そのものが透明な装置へ移る)。1 症例の収入は 1,445 ドル(年 +1.5%。物価の 3.5% に届かない理由は、安い競合と低価格の製品の混合、国際と一般歯科医への広がり)。透明な装置は 58.4 億ドル、スキャナー・ソフト・サービスは 11.9 億ドル。売上 70.3 億ドル(年 +5.7%)、再編後の効率化で GAAP の営業利益率は 21.2%、営業利益 14.9 億ドル、純利益 10.9 億ドル。倍率は 正当化 PER 11.8 倍の 9 割、10.6 倍に置く。中立は上限の 8 割。首位でも安い競合と価格の下落で新しく投じる資本の稼ぎは先で薄れる(moat は普通のまま)。

  • 透明な歯列矯正装置(インビザライン):数量 404(症例数(万件)= 世界の矯正開始(約 2,200 万件)× アラインのシェア)× 価格 1,445(1 症例あたりの収入(ドル))→ 売上 58 億ドル・営業利益 18 億ドル。症例数と 1 症例あたりの収入
  • スキャナー・CAD/CAM ソフト(iTero・exocad・サービス):数量 124(Invisalign の訓練を受けた医師数(千人))× 価格 9,600(医師 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入(ドル))→ 売上 12 億ドル・営業利益 2 億ドル。医師数と 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入

倍率:正当化 PER は 11.8 倍(g 4.0%、RONIC 11.3%。RONIC は k 9.50% に、事業の ROE 13.1% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 10.6 倍(9 割)に置いた。中立は上限の 9 割に置く(中立の PER は 1÷k を下回らせない)。首位でも安い競合と価格の下落で新しく投じる資本の稼ぎは先で薄れる(moat は普通のまま)。g の内訳:症例の市場 +1.4%(子どもは横ばい〜減少・大人は +3% 台)・透明な装置への切り替え +1% × シェア −0.5% × 価格 +1.5〜2%(物価 3.5% に届かない)で名目 約 4%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:強い見方(ブランドと医師の訓練の堀、国際の伸び、再編後の利益率の回復)と慎重な見方(安い競合・通販・歯科医の自社製の増加、矯正開始数の減少、EU の調査)の落としどころ。堀は残るが、価格を決める力は狭まる。

やや悲観 26% やや悲観:価格が上がらず、シェアも頭打ちで利益率は 14% 利益 6 億ドル · PER 7.9 倍 · 株価時価総額 59.79 ドル43 億ドル

2035 年の症例は 345 万件(年 +2.9%、シェアは約 14.1%)、1 症例の収入は 1,250 ドル(年 0%。値引きと低価格の製品が値上げを打ち消す)で、透明な装置は 43.1 億ドル。スキャナー・ソフトは安い機器と EU の命令による他社機の接続で 8.9 億ドル。売上 52.0 億ドル、人件費・材料の物価上昇を価格で吸収できず GAAP の営業利益率は 14.5%(営業利益 7.5 億ドル)、純利益 5.5 億ドル。堀は薄れ、成熟した普通の医療機器の会社になる。価格を決める力が弱まり、安い競合が欧米の一般歯科医にも広がる一方で、透明な装置への移行そのものは続くので、数量は市場並みに伸びる。倍率は 正当化 PER 10.5 倍の 7.5 割、7.9 倍に置く。競争と値下がりで、新しく投じる資本の稼ぎが薄れる。上限の 7.5 割に置く。

  • 透明な歯列矯正装置(インビザライン):数量 345(症例数(万件)= 世界の矯正開始(約 2,200 万件)× アラインのシェア)× 価格 1,250(1 症例あたりの収入(ドル))→ 売上 43 億ドル・営業利益 12 億ドル。症例数と 1 症例あたりの収入
  • スキャナー・CAD/CAM ソフト(iTero・exocad・サービス):数量 108(Invisalign の訓練を受けた医師数(千人))× 価格 8,200(医師 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入(ドル))→ 売上 9 億ドル・営業利益 1 億ドル。医師数と 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入

倍率:事業の ROE 9.2% が k 9.50% 以下なので PER は 1÷k=10.5 倍まで。これに対し 7.9 倍(7.5 割)に置いた。競争と値下がりで、新しく投じる資本の稼ぎが薄れる。上限の 7.5 割に置く。g の内訳:症例の市場 +1.4%(子どもは横ばい〜減少・大人は +3% 台)・透明な装置への切り替え +1% × シェア −0.5% × 価格 +1.5〜2%(物価 3.5% に届かない)で名目 約 4%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:安い競合の追い上げは年を追って確かで、2025 年の矯正開始数が 4 年連続で減ったことが示すように市場の足腰が弱い。やや悲観の確率を中立の次に厚くした。

悲観 14% 悲観:安い競合と歯科医の自社製に負け、もう優良ではない 利益 3 億ドル · PER 10.5 倍 · 株価時価総額 36.23 ドル26 億ドル

2035 年の症例は 300 万件(年 +1.4%。市場は約 2,350 万件でシェアは約 12.8%、2025 年の約 11.8% よりは上だが、透明な装置の中での割合は下がる)、1 症例の収入は 1,000 ドル(年 −2.2%。値下げで対抗)で、透明な装置は 30.0 億ドル。スキャナー・ソフトは 6.7 億ドルでほぼ利益が出ない。売上 36.6 億ドル(2025 年比 −9%)、GAAP の営業利益率は 9.4%(営業利益 3.4 億ドル)、純利益 2.5 億ドル。成長が止まるので伸びに要る元手に対する利益率(ROE 6%)が薄く、純現金 20 億ドルを抱えたまま成熟した普通の会社になる。

  • 透明な歯列矯正装置(インビザライン):数量 300(症例数(万件)= 世界の矯正開始(約 2,200 万件)× アラインのシェア)× 価格 1,000(1 症例あたりの収入(ドル))→ 売上 30 億ドル・営業利益 8 億ドル。症例数と 1 症例あたりの収入
  • スキャナー・CAD/CAM ソフト(iTero・exocad・サービス):数量 95.0(Invisalign の訓練を受けた医師数(千人))× 価格 7,000(医師 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入(ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 0 億ドル。医師数と 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入

倍率:事業の ROE 4.9% が k 9.50% 以下なので PER は 1÷k=10.5 倍まで。これに対し 10.5 倍(10 割)に置いた。構造的に負けた筋書きなので、稼ぐ力(純利益 ÷ k)を床にとり、純現金は純利益に受取利息として入っているので足さない。ROE が k に届かず、ためた利益は額面より低い価値になる。g の内訳:市場 +1%・シェア −1.5%・価格 −0.5% 前後で 0% 台、床の式は 1÷k を使うので g は使わない。g の内訳:市場 +1%・シェア −1.5%・価格 −0.5% 前後で 0% 台、床の式は 1÷k を使うので g は使わない。純利益は GAAP。

確率:3D プリンターと AI による設計で歯科医院・ラボが自分で透明な装置を作れるようになり、中国のエンジェルアラインなどが低価格を武器に世界で伸びれば、堀は崩れる。起きる確率として 14% を置く。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

透明な歯列矯正装置(インビザライン)

歯科医が注文し、患者ごとに設計・製造する透明なマウピース矯正。症例数 × 1 症例あたりの収入。

数量症例数(万件)= 世界の矯正開始(約 2,200 万件)× アラインのシェア価格1 症例あたりの収入(ドル)売上営業利益
今 2025/12 260 1,246 32 10
10 年後 中立 404 1,445 58 18

取り方:2025 年は症例 260 万件(会社の開示、+4.7%)、透明な装置の売上は全体 40.3 億ドルからシステム&サービス 7.9 億ドルを引いた 32.4 億ドル、1 症例あたり約 1,246 ドル。世界の矯正開始は 10-K の約 2,200 万件(うち約 7 割が子ども・若者)なのでシェアは約 11.8%(症例は 1 人に複数の装置を含むので目安)。4〜6 月期の 1 症例の収入は 1,260 ドル(+0.8%)、2026 年通期は前年並みか小幅低下の見通し。価格は物価の 3.5% より低く置く(中立で 10 年 1.16 倍):安い競合(エンジェルアライン・ストローマンのクリアコレクト・歯科医の自社製)、国際と一般歯科医への広がり、低価格の製品の混合のため。部門ごとの営業利益は会社が開示しないので、全体の営業利益 6.9 億ドルから本社費などを引いた推定(利益率 31%、調整 −3.9 億ドル)。

スキャナー・CAD/CAM ソフト(iTero・exocad・サービス)

口腔内スキャナー iTero、歯科用 CAD/CAM ソフト、保守・サービス。症例の注文の入口で、医師の数に連動する。

数量Invisalign の訓練を受けた医師数(千人)価格医師 1 人あたりのスキャナー・ソフト・保守の収入(ドル)売上営業利益
今 2025/12 88.0 8,980 8 1
10 年後 中立 124 9,600 12 2

取り方:2025 年の売上 7.9 億ドル(開示、+2.7%)。医師数は 2026 年 4〜6 月期の 89,175 人(3 か月前 88,065 人)から 2025 年末を約 8.8 万人と置いた推定で、1 医師あたり約 8,980 ドル(スキャナーを買う医師もリースの医師も、ソフトと保守だけの医師も平均)。スキャナーが症例の入口で、収入は設備投資・リース・サービスの組み合わせ。通期は 6〜8% 減の見通し(低価格機・リース・レンタルへの移行)。中立は、医師数が年 +3.5%、1 人あたりの収入が 2026 年に落ちた後、リースの積み上がりで年 +0.7% に戻る。競合は 3シェイプ(3Shape)・デンツプライシロナ・メディット(Medit)など。営業利益は開示が無く推定(利益率 11%)。

リスクと懸念

安い競合による単価の下落とシェアの低下

エンジェルアラインは 2025 年に売上約 3.7 億ドル(+38%)・症例約 53 万件(+48%)、ストローマンはスマーティー(Smartee)に出資してクリアコレクトの製造力を強化、デンツプライシロナ(シュアスマイル)とエンビスタ(スパーク)も追う。1 症例の収入が物価についていけなければ、利益率が下がる。

北米の横ばいと矯正開始数の減少

2026 年 4〜6 月期の症例の伸びは国際の 2 桁成長が中心で、北米は横ばい。2025 年は矯正開始数が 4 年連続で減り、子ども・若者が約 7 割を占める市場で人口が減る。症例の伸びが国際に偏れば、1 症例の収入(地域の混合)も下がる。

消費者の景気(高額な自費治療)

矯正は保険がきかない自費が多く、景気後退で先送りされやすい。2022 年の利上げ局面で株価は山から 70% 下がり、2007〜09 年は 74% 下がった。固定費が重く、症例が 1 割減ると営業利益は大きく落ちる。

EU の独占禁止法の調査

2026 年 6 月 30 日、EU は iTero 以外のスキャナーから注文を受け付けない疑いで正式な調査を始めた。会社は『手続き上のもの』と説明するが、10-Q は制裁金や事業慣行の変更、約束(コミットメント)の受け入れの可能性を挙げる。スキャナーによる囲い込みが弱まれば、競合のスキャナーが入り込む。

スキャナー・システムの縮小

2026 年 4〜6 月期のシステム&サービスは 10.8% 減。低価格機・リース・レンタルへの移行は将来の収入を積むが、当面は売上と利益を削る。通期は 6〜8% 減の見通しで、移行が長引くと減少が続く。

再編費用が毎年出る

2025 年 10〜12 月期に再編・加速償却で 0.675 億ドル、2026 年も営業利益率で 1.1〜1.4 ポイントの費用を見込む。GAAP の利益は非 GAAP の約 6 割で、再編が『特別』でなく恒常的なら、利益は会社の説明より低い。

英国の VAT と規制

2026 年 9 月 7 日から英国で装置に 20% の VAT がかかる。会社の推定負債は 0.375 億ドル(利息込み)。国ごとの課税・規制(歯科医の資格・医療機器の承認)の変更が価格と需要に響く。

今後の分かれ目

2026 年 10〜12 月期と 2027 年に北米の症例が増えに転じたら
楽観・やや楽観の確率を 10 年で 5〜8 ポイント上げ、やや悲観を同じだけ下げる。北米が戻れば症例の伸びは 6% を超える。
1 症例の収入が 2027 年に前年を下回り続けたら(地域の混合では説明できない値下がり)
価格の年 +1.5% を 0〜+0.5% へ下げ、やや悲観の確率を 10 ポイント上げる。堀が狭まった証拠として悲観も厚くする。
EU が他社スキャナーの接続を命じ、競合機(3シェイプ・メディットなど)からの注文が増えたら
スキャナーの医師 1 人あたりの収入と医師数の伸びを下げる。症例への影響は小さくても、囲い込みの堀が弱まるので、やや悲観・悲観を厚くする。
景気後退で矯正開始が 1 割以上減ったら
10 年の悲観が現実になる。営業利益は 3 割以上減るが、現金が厚く自社株買いを止めれば財務は保てる。底の PBR は 1 倍前後を想定。
事業モデルの見直し(コンサル)の結果が 2027 年の営業利益率 +1 ポイントを超える効果を示したら
GAAP の営業利益率を 2035 年に 24% 台に置く楽観の方向へ寄せる。ただし価格・数量の裏付けが無ければ、中立の利益率(21%)を上げない。
安い競合(エンジェルアライン・クリアコレクト・歯科医の自社製)が欧米で 2 割以上のシェアを取ったら
悲観(もう優良ではない)の確率を 14% から 20% 台に上げ、10 年の中立の症例の伸びを 4.5% から 3% 台へ下げる。

見ておくもの

  • 透明な装置の 1 症例の収入(地域の混合を除いた値)と症例の伸び(北米・国際・子ども・大人)
  • システム&サービスの売上の減少幅とリース・レンタルの比率
  • EU 調査の進み方(命令・約束・制裁金)
  • GAAP の営業利益率と再編費用、2027 年の見通し(+1 ポイント以上)
  • エンジェルアライン・ストローマン・デンツプライシロナ・エンビスタの症例と価格
  • 自社株買いの額と平均単価、純現金

倍率と資本コストの決め方

今の PER 26 倍を見る前に、数量と価格でセグメントを積み、純利益と自己資本を決めた。倍率は利益ベースの正当化 PER(RONIC は k に、事業の ROE が k を超える分の残る割合を足した値。moat は normal)の 7〜10 割に置いた。10 年の中立は、正当化 PER 11.8 倍(g 4.0%、RONIC 11.3%、k 9.50%)の 9 割の 10.6 倍。今の値段には寄せていない。総合は今の時価総額より 45% 下。結論は「割高」。

資本コスト 9.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality +1.5% = 9.5%。競合・EU の調査・スキャナーの縮小は個別のリスクなので k に足さず、確率(やや悲観・悲観の合計 40%)と悲観の深さで表した。存続は危うくないので上乗せ 0。

同じ業種(ヘルスケア)の AI 分析

割安 ユニバーサル・ヘルス・サービシズUHS 病院と精神科病院を併せ持ち、メディケイドの補助と無保険の増加に利益が左右される会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率でも、バリュー投資の観点で今の値段をはっきり割安と見る 本質価値との差 +81.6% · 10 年 割安(年 +13.1%) やや割安 インシュレットPODD チューブのないインスリンポンプで先頭に立つ高成長の機器会社。利益ベースの倍率でも、10 年で測った価値は今の時価総額を 3 割上回り割安 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 シグナ・グループCI 薬剤給付管理は移行期で利益が伸びないが、専門薬と法人保険が伸びる。資本コスト 8.5% の下でも、利益ベースの正当化 PER は今の時価総額を 3 割ほど上回る 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 バクスター インターナショナルBAX 輸液と病院機器の老舗。ポンプの出荷停止とヒルロムで稼ぐ力が落ちた。堀が薄いと見て測っても、10 年の価値は今の時価総額を上回る 本質価値との差 +25.4% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 HCA ヘルスケアHCA 米国最大の営利病院は、保険の無保険化という逆風の中でも 15% 台の利益率を保つ。quality で借金の重さを資本コストに入れても、今の値段はやや割安 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ゾエティスZTS 皮膚薬の競合と OA 薬の安全性で崩れた利益がどこで底を打つかが全て。利益ベースの正当化 PER(k 8.0%)で測っても今の値段を 2 割ほど上回るが、尾は深い 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ソルベンタム・コーポレーションSOLV 3M から分かれた創傷・感染予防・歯科・病院ソフトの会社。GAAP の利益は分離費用と訴訟で薄いが、費用が消えれば利益は 5 倍になる 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 GEヘルスケア・テクノロジーズGEHC 画像診断・超音波・造影剤で稼ぐ医療機器大手。中国と関税・患者ケアの不調で利益率は低いが受注残は厚く、10 年で測った価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 アボット・ラボラトリーズABT リブレ・心血管・診断で稼ぐ優良な医療機器の複合体。10 年で測った価値は今の時価総額とほぼ同じで、筆者の判定は適正 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 ラボコープ・ホールディングスLH 臨床検査の大手。買収は資本コスト並みで価値をほぼ増やさず公的料金の重しもあるが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると本質価値は今とほぼ同じで適正 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ヴィアトリスVTRS 特許切れブランドと後発薬で稼ぐ重い借金の会社。償却が減っても、利益ベースの正当化 PER(k 9.5%)で測ると今の値段はほぼ適正。工場の問題と価格の下落が尾を重くする 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 マケッソンMCK 卸 3 社の首位で堀は厚く、腫瘍と処方技術が利益を伸ばす。利益ベースの倍率でも適正。ただし CVS 依存と直販の圧力が重しになる 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 クエスト・ダイアグノスティックスDGX 医師・病院・消費者の 3 方向に検体が増える米国 2 強の検査会社。資本コスト 7.5% と利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率で、バリュー投資の観点では今の値段をほぼ適正と見る 本質価値との差 −2.5% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 CVSヘルスCVS 保険・PBM・薬局を束ねる複合企業は 2026 年に谷を抜けつつあり、保険の利益率が 5% 前後へ戻っても、利益ベースの倍率(k 9.5%)では本質価値は今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 リジェネロン・ファーマシューティカルズREGN デュピクセントの利益分配とアイリーア HD を稼ぎ頭に、純現金も厚い。デュピクセントの特許切れと新薬の打率を厚く見ても、利益ベースの倍率(k 8.0%)に抑えると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.3% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 センコラCOR 卸 3 社の 2 番手。専門薬と腫瘍・網膜の診療網で利益を伸ばすが、売上の 25% を占めるウォルグリーン依存が重い。利益ベースの倍率では適正 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 カーディナルヘルスCAH 卸 3 社の 3 番手。専門薬・診療網・在宅で利益が伸びるが、売上の 28% を占める CVS 依存と後発薬の好調の剥落が重い。利益ベースの正当化 PER の式で測ると適正 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 レスメドRMD GLP-1 の影響は患者数より競合の復帰と価格が重い。世界首位の睡眠時無呼吸機器で、利益ベースの倍率では今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 エレバンス・ヘルスELV 全米最大級のブルークロス系保険とケアロンを持つ。2026 年は医療費高騰の谷。利益率が戻る中立でも、利益ベースの正当化 PER(k 8.5%)では今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 ユナイテッドヘルス・グループUNH 医療保険の巨人。2025 年の谷を越えつつあり、利益率が 4〜5% 台へ戻っても、利益ベースの倍率(k 8.5%)では今の値段は本質価値とほぼ並ぶ 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 アムジェンAMGN 成長 6 本柱が骨粗しょう症薬・関節炎薬の落ち込みを埋める途上の優良バイオ。肥満薬マリタイドは賭けで、借金 573 億ドルを抱えるが、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ダヴィータDVA 腎臓透析で米国最大。利益の大半を稼ぐ民間保険の患者と重い借金が分かれ目で、式と筋書きの結果はやや割高。バリュー投資の観点では堀は強いが価格を決める力は弱い 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ステリスSTE 病院の滅菌・感染予防と、医療機器メーカーの受託滅菌で稼ぐ、更新と消耗で積み上がる収入の厚い優良な会社。規制の揺り戻しと在庫調整を織り込むと、利益ベースの倍率では今の値段が先に行きすぎ、本質価値は今の時価総額を約 14% 下回る 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 バーテックス・ファーマシューティカルズVRTX 嚢胞性線維症で 9 割超を握る堅い独占と厚い現金が強みで、利益ベースの倍率(k 7.5%・正当化 PER の 8 割前後)に抑えると、新薬群の成否を厚く見ても今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.3% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 アイデックス・ラボラトリーズIDXX 獣医向け診断で世界首位級。検査の継続収入という強い堀があるが、今の値段は先取りしすぎで、10 年で測った価値は今の時価総額の約 8 割 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ベクトン・ディッキンソンBDX 針・注射器・ポンプを持つ「医療の水道管」。バイオと診断を分離して身軽になった。10 年で測った価値は今の時価総額をやや下回り、筆者の判定はやや割高 本質価値との差 −20.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 クーパーCOO コンタクトレンズと女性医療の 2 本柱。在庫調整・訴訟・物言う株主で揺れ、資本の効率は低い。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −21.1% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 メドトロニックMDT 心臓の機器(PFA)・脊椎・外科ロボットで稼ぐ総合医療機器の最大手。糖尿病を切り離して身軽になり、PFA の伸びで利益が積み上がる局面にある 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ヒューマナHUM 高齢者向け民間保険の最大手級。2026 年は利益が消える谷だが、星評価の急回復で 2028 年に利益率が戻る道が開けた。ただし価格は政府が握り、利益ベースの倍率(k 9.5%)では今の値段はやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ブリストル・マイヤーズ スクイブBMY エリキュースとオプジーボの 2028 年の特許切れで売上の 6 割近くが崩れるが、成長品と新薬で埋めきれば本質価値は今の値段を上回るが、確率で重ねると(利益ベースの正当化 PER の 7 割で測って)やや割高 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 ファイザーPFE 配当の厚い巨大製薬だが、2027〜2028 年に主力の特許が切れ、肥満薬と腫瘍の新薬で穴を埋め切れるかが焦点。利益ベースの正当化 PER の 9 割で測っても、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 ボストン・サイエンティフィックBSX 電気生理とウォッチマンで伸びた医療機器の優等生。2026 年は 2 度の下方修正で株価が半減した。10 年で測った価値は今の時価総額を下回り、判定はやや割高 本質価値との差 −28.3% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) 割高 ギリアド・サイエンシズGILD HIV 治療・予防を握る安定した現金創出企業。ビクタルビの特許切れは 2036 年まで先送りされたが、薬価政策と買収費用を厚く見ても、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ストライカーSYK 整形外科のロボット(Mako)と外傷・四肢で稼ぎ、手術室の機器・血管・神経へ広げる医療機器の大手。サイバー攻撃の傷は癒えつつあるが、堀の厚さは変わらない 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ジンマー・バイオメット・ホールディングスZBH 膝・股の人工関節で世界最大級の整形外科大手。価格の下落と Mako へのシェア流出の中、ロボット ROSA の巻き返しが分かれ目。本質価値は今の値段に対して「割高」 本質価値との差 −35.7% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 デクスコムDXCM 連続血糖測定で稼ぐ高成長の機器会社。利用者は増えるが、1 人あたり収入の下落とアボットとの競争を織り込んだ利益ベースの倍率では、今の値段は本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 センティーンCNC メディケイド最大手・ACA 最大手の民間保険。2025 年の谷から 2026 年は回復したが、利益の戻りは州の料率と補助金という他人の財布に左右され、利益ベースの倍率(k 9.0%)では今の値段は割高 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 メトラー・トレド・インターナショナルMTD 精密計量・分析・検査の消耗しない需要で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 22.5 倍、置くのは 18 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −38.5% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 エドワーズライフサイエンスEW TAVR で首位、純現金を持つ心臓弁の専業。質は高いが、利益ベースの倍率では今の値段が高く、本質価値は今の時価総額の約 6 割 本質価値との差 −41.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 イーライリリーLLY 肥満薬で世界最強の成長企業。利益の過半が 1 つの薬効群と米国の価格政策に乗り、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.0% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ウォーターズWAT 分析機器の消耗品と診断の繰り返し収入を持つ質の高い会社へ統合が済んだ。事業の質は高いが、利益ベースの成熟後の PER は 12 倍で今の約 30 倍の半分にも届かず、割高と出る 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 メルクMRK キイトルーダ依存の穴を新薬と買収で埋めに行く世界最大級の製薬。2028 年の特許切れ後の再成長に確度は持てないが、利益ベースの正当化 PER の 7 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 アッヴィABBV 免疫の二本柱で成長は続くが、2033 年のスキリージの特許切れと薬価政策が先にある。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 IQVIAホールディングスIQV 世界の医療データと臨床試験を握るが、純負債が重い。今の GAAP の PER 約 33 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 15.9 倍、置くのは 13 倍)を上回り、割高と出る 本質価値との差 −42.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ 腫瘍と免疫の新薬が特許切れを補い質は高いが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ヘンリー・シャインHSIC 歯科・医科の流通に自社ブランドと技術を重ねる会社。流通は価格を決める力が弱く、DSO・ネット通販・KKR や活動家株主の圧力の中で費用削減と構成の改善を進める。利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 サーモフィッシャー・サイエンティフィックTMO 研究・製造・臨床試験のインフラを握る堅い会社だが、今の PER 39 倍は利益ベースの正当化 PER(上限 17 倍)の 2 倍近くで、割高と出る 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 バイオジェンBIIB MS の稼ぎが縮む中で、成長製品と開発品が補えるかが全て。利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 6 割で、割高。楽観の尾が重い 本質価値との差 −46.7% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ダナハーDHR バイオプロセスの回復と診断の再編を抱えた堅い会社。今の PER 45 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 16 倍、置くのは 13 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −46.9% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 インテュイティブ・サージカルISRG 手術ロボットのほぼ独占と消耗品の積み上げで稼ぐ優良企業。ただ今の値段は、独占が続く前提でも高すぎる水準にある 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 インサイトINCY ジャカフィ(米国売上の約 6 割)が 2028 年末に特許切れ。新薬群が穴をどこまで埋めるかが全てで、利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 5 割で、割高 本質価値との差 −50.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 アジレント・テクノロジーA 分析機器の消耗品・保守で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 17.4 倍、置くのは 14 倍弱)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 −0.6%) 割高 ウエスト ファーマシューティカル サービシズWST 注射剤のゴム栓で世界の約 7 割を握る質の高い会社。GLP-1 の山と今の PER 57 倍が重く、利益ベースの成熟後の PER は 16 倍前後で、大きく割高と出る 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 チャールズリバー・ラボラトリーズ・インターナショナルCRL 動物試験と創薬の受託で最大手。底は打ったが GAAP の利益が薄く、今の時価総額 143 億ドルは本質価値の約 2.6 倍と出る 本質価値との差 −66.0% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 リビティRVTY 新生児スクリーニングと免疫診断が伸び、研究向けは足踏み。ただ GAAP の利益が薄く、利益ベースの値は今の時価総額 170 億ドルを大きく下回る(割高) 本質価値との差 −66.4% · 10 年 割高(年 −4.3%) 割高 バイオテクネTECH 研究用試薬で稼ぐ高採算の会社だが、GAAP の純利益で式を当てると今の時価総額は本質価値の約 3 倍。メルク KGaA の買収提案も単体の価値を大きく上回る 本質価値との差 −68.4% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 モデルナMRNA コロナの落ち込みと赤字が続く中で、インテスメランの成功が価値の大半を決める。利益ベースの倍率で測っても、今の値段は期待を先取りしすぎで割高 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −7.9%) 割高 ヴィーヴァ・システムズVEEV 臨床・薬事の記録の堀は本物だが、営業系の席は AI に削られ、57 倍の PER が剥がれると割高(-80%) 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −9.7%)

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読んだ資料

  1. Align Technology 2026 年第 2 四半期決算(SEC 8-K)
  2. Align Technology 2025 年第 4 四半期・通期決算(SEC 8-K)
  3. Align Technology 2025 年 10-K
  4. Align Technology 2026 年第 2 四半期 10-Q(EU 調査・VAT)
  5. EU が Align への独占禁止法調査を開始(2026-06-30)
  6. 戦略・事業モデルの見直しと自社株買いの引き上げ(2026-07-29)
  7. Align 4〜6 月期の電話会議の要約(Nasdaq)
  8. 透明な装置の市場規模と競合の動き(MarketsandMarkets 要約)
  9. Align 2025 年第 2 四半期の電話会議(矯正開始数の減少に言及)
  10. SmileDirectClub の事業終了(2023-12)
  11. Align の時価総額(Barchart 2026-08-27)

分析日 2026-10-16