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バーテックス・ファーマシューティカルズ VRTX

嚢胞性線維症で 9 割超を握る堅い独占と厚い現金が強みで、利益ベースの倍率(k 7.5%・正当化 PER の 8 割前後)に抑えると、新薬群の成否を厚く見ても今の値段はやや割高

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)437.19 ドル1,128 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)535.2 ドル1,381 億ドル差 −18.3%
10 年後から見ると やや割高 価値 437.19 ドル1,128 億ドル · 差 −18.3% · 期待の年率 +4.5%
期待の年率リターン(10 年)+4.5%資本コスト比 −3.0 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

バーテックスは、嚢胞性線維症(CF)の根本原因に働く CFTR 調節薬(トリカフタ・アリフトレク)で世界の CF 治療をほぼ独占する中堅バイオである。2025 年は売上 121 億ドル、営業利益 48 億ドル(営業利益率 39%)、純利益 40 億ドルで、2026 年の売上予想は 131〜132 億ドルまで引き上げた。売上の 97% 以上が CF で、その上に鎌状赤血球症・βサラセミアの遺伝子編集治療カスゲビー、非オピオイドの鎮痛薬ジャーナブクス、2026 年 9 月に約 100 億ドルで買収したクリネティクスの内分泌薬、腎臓薬(ポベタシセプト・イナキサプリン)、1 型糖尿病の細胞治療ジムイスレセルが次の柱として並ぶ。

事業の質は医薬の中でも最上位に近い。CF の患者は少なく、薬を替える理由も乏しいため、価格を決める力が強く、治療中の患者は毎年ほぼ確実に売上になる。手元現金は 136 億ドルあり、研究開発も自前の資金で進められる。ただしバリュー投資の観点では、その独占の寿命と、次の柱の確かさを分けて考える必要がある。CF の対象患者は世界で 10 万人弱と限られ、すでに 8 割弱が治療中なので、数量の伸びは年 2〜3% に鈍る。トリカフタの特許は 2037 年、アリフトレクは 2039 年に切れる。

数量 × 価格で 10 年を積み上げると、中立では売上が 2035 年に約 290 億ドル、純利益が約 100 億ドルと今の 2.5 倍になる。成熟後の倍率は、利益ベースの正当化 PER(k 7.5%・g 4%・ROE 21%・RONIC 16%、堀は強い)21.6 倍の 8 割で 17.3 倍。確率で重みを付けた 10 年後の本質価値は 1,128 億ドルで、今の時価総額(1,289 億ドル・PER 32.6 倍)を 12% 下回り、結論は「やや割高」。上振れの大半は非 CF の立ち上がりと貯まる現金による。優れた事業だが、今の値段は CF の独占の堅さをほぼ織り込んでいる。悲観では今の 3 分の 1 前後に落ちる。

バリュー投資の観点から

バリュー投資家なら、まず 10 年後を問う。CF 治療は 10 年後も続き、バーテックスは今より強く、患者の信頼と専門センターの網を持つ。堀は広がるというより、CF では保たれ、非 CF では新しく作る段階にある。特許の期限(2037〜2039 年)が見えてくる 2035 年時点では、独占の残り年数が評価を決める。

オーナー利益を見る。2025 年の純利益 40 億ドルに対してフリーキャッシュフローは 32 億ドル、研究開発は売上の約 3 割で、株式報酬も費用として差し引くと、株主のものになる利益は時価総額の 2〜3% である。無リスク金利 5% と比べれば低いが、資本コスト 7.5% の物差しで見れば、成長が 10 年続くことの前払いが今の値段に入っている。純現金は買収で縮み、買収の回収は 2029 年以降の利益次第になる。

安全域は、中立で 10 年後の時価総額が今の約 1.35 倍、還元を足して年率 5% 台で、資本コスト 7.5% に届かない。やや悲観と悲観を合わせた確率は 35% を置いた。悲観の中身は景気でなく、CF を置き換える技術と新薬群の全滅。経営は誠実で科学の見立ても確かだが、買収で多様化する局面の資本配分は未知数。CF の事業は予測しやすいが、非 CF の予測は難しく、確信度は中。事業への確信は高く、安全域は薄い。

何で稼ぐ会社か

売上の大半は CF 薬。トリカフタ(欧州名カフトリオ)は 3 つの有効成分の飲み薬で、2026 年 4〜6 月期の売上は 25 億ドル。後継のアリフトレク(1 日 1 回)は同 5.7 億ドルで、米国では大半がトリカフタからの切り替え、ドイツ・英国では対象の 3 分の 1 超がすでに使う。ほかにカリデコ・オルカンビ・シムデコが合計 1.4 億ドル。治療患者は世界で約 7.5 万人(推定)で、1 人あたり年間の純売上は約 16 万ドル(推定)。対象年齢を 1 歳以上まで広げる途上にあり、米国外の保険収載を増やすことが数量の伸びにつながる。

成長の柱は 3 つ。第 1 にカスゲビー(クリスパー・セラピューティクスと提携。患者 1 人あたり約 220 万ドルの 1 回治療)。2026 年上半期の輸注が 2025 年通年を超え、3 四半期続けて 100 人超が治療を始めた(4〜6 月期の売上 0.76 億ドル)。第 2 にジャーナブクス(急性痛の経口薬。4〜6 月期の処方は約 53.5 万件で前期比 +45%、売上 0.5 億ドル)。糖尿病性末梢神経障害(DPN)への第 3 相が 2026 年末に登録を終える。第 3 が腎臓・内分泌で、ポベタシセプト(IgA 腎症。審査の期限は 2026 年 11 月 30 日)、イナキサプリン(APOL1 腎症)、クリネティクスのパルソニファイ(先端巨大症)とアテヌメラント(先天性副腎過形成)。会社は後者 2 薬だけでピーク売上 50 億ドル超を見込む。

研究開発・買収・販売管理費は 2026 年に約 63〜64.5 億ドル(GAAP)で、売上の約半分をこの 3 本柱の準備に使っている。ジムイスレセル(1 型糖尿病)は製造の社内分析で投与を延期中で、時期は未定である。

優良さと弱いところ

堀は 3 層。第 1 は科学の蓄積で、CFTR 調節薬の化学と臨床データを 15 年以上かけて築き、CF の患者の約 9 割が効く薬を持つ。競合する CF 薬はほぼなく、新規参入も患者数が少ないため経済的に割に合わない。第 2 は患者と医師のつながりで、CF は専門センターに患者が集まり、バーテックスが全体を把握している。薬を替える理由がなく、解約のない定期購読のように売上が積み上がる。第 3 は資金力で、純現金と年 30 億ドル台のフリーキャッシュフローが、1 つ当たり 10 億ドル超の臨床試験を自前で回せる余裕を生む。

資本効率は高い。営業利益率は 2020〜2023 年に 36〜48% で、ROE は 20〜30%(2024 年はアルパインの買収費用 46 億ドルで赤字)。経営は売上の大半を CF に頼る危うさを自覚し、研究と買収で分散を急ぐ。アルパイン(2024 年)、クリネティクス(2026 年)と数十億〜100 億ドルの買収に踏み込み、買収で価値を壊さないか、バリュー投資の観点では要注意である。

弱点は 3 つ。第 1 に CF への依存(売上の 9 割超、利益の大半)。第 2 に特許の期限で、トリカフタは 2037 年に切れる。第 3 に新薬群の打率で、肥満・1 型糖尿病・鎮痛などは何度か期待を外してきた(鎮痛薬の腰痛試験、ジムイスレセルの遅れ)。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

CF 治療は典型的な希少疾患市場で、患者数は米国約 4 万人、欧州約 5 万人、世界全体で約 10 万人弱と推定される。バーテックスが承認を得た薬の対象は、遺伝子変異の種類で CF 患者の約 9 割。新生児スクリーニングが普及し、1 歳以上への拡大が進み、治療開始が早くなって治療期間が延びる。つまり数量は増えるが、対象患者の 8 割弱がすでに治療中なので、これからの増え方は穏やかである。

価格は、米国で民間保険・メディケイドの支払いが堅く、欧州は各国の医療技術評価で毎年の薬価交渉が続くため、年 +1〜2% ほど(物価の 3.5% は転嫁しきれない)と見る。2022 年のインフレ抑制法(IRA)は希少疾患薬の適用を一部除外するが、複数の希少疾患に使う薬は将来の対象になりうる。競合は、遺伝子治療・mRNA による CF の根治(まだ前臨床〜早期臨床)が 10 年のうちに現れる可能性で、これが最大の構造リスク。

非 CF の市場は、IgA 腎症(米国の患者 約 15 万人。ポベタシセプトは既存薬を上回る効果を狙う)、先端巨大症(約 2.5 万人)、急性痛(米国の処方は年 1 億件超でオピオイドの代替が主題)、DPN(米国 約 500 万人)、鎌状赤血球症(約 10 万人)、1 型糖尿病(約 200 万人)と広い。業界ノートの置き方(塊 A)は売上 年 +7% だが、CF は対象患者が飽和に近いので数量は +5% でなく +2〜3%、価格は +1.5% と抑え、足りない分を新薬群で補う形にした。

資本政策と M&A

還元は自社株買い中心で配当はない。2025 年の自社株買いは 20 億ドル、株式報酬で増えた分を引いた正味の株数の減りは年 0.9%。2026 年は買収に資金を回し、純現金 46 億ドルが買収後は 5 億ドル前後まで減る(クリネティクスは約 100 億ドルのうち取得現金を引いて 88 億ドル、つなぎ融資 45 億ドルを一部使用)。借金は借り換えで約 5.75% になるが、規模が小さく利益への影響は誤差の範囲。

M&A は、アルパイン(2024 年、ポベタシセプトの入手)、オルナ・ゼタ・クリネティクス(2026 年)と立て続けで、CF に偏った利益の分散を目的とする。バーテックスが買われる側になる見込みは時価総額 1,289 億ドルで小さい。今後は、IgA 腎症の承認後の販売、買収した内分泌薬の統合、ジャーナブクスの販売費の使い方が資本配分の見どころになる。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

CF の独占は 15 年続く。トリカフタからアリフトレクへの切り替えで特許が 2039 年まで延び、1 日 1 回の服用の便利さで患者の乗り換えは進む。売上は 2026 年の予想で 131〜132 億ドルまで引き上がり、CF だけで年 +6〜7% の成長を続ける。1 歳以上への拡大、米国外の保険収載で、数量はまだ伸びる余地がある。

加えて非 CF が 3 本の柱で同時に立ち上がる。カスゲビーは輸注が倍増しており、数百人規模から年 1,000 人超へ。ジャーナブクスは処方が四半期ごとに +45% で伸び、DPN の承認で慢性痛へ広がる。IgA 腎症のポベタシセプトは既存薬を上回る効果を示し、11 月の承認で腎臓領域の足場ができ、APOL1 腎症のイナキサプリンへ連なる。さらにクリネティクスの 2 薬(ピーク 50 億ドル超)が加わり、2035 年には非 CF の売上が全体の半分を占め、CF の特許切れの穴は埋まる。純現金と年 30 億ドル超のフリーキャッシュフローで、買収と自社株買いの両方ができる。

慎重な見方

CF の独占は、2037 年のトリカフタの特許切れで終わりに向かう。対象患者は世界で 10 万人弱、治療中の患者がすでに 8 割弱で、数量の伸びは頭打ち。米国外の価格交渉は毎年続き、価格は物価並みに上げられない。遺伝子編集・mRNA の CF 根治技術が現れれば、CF 売上全体が置き換わる。

非 CF は何度も期待を外してきた。ジャーナブクスの売上は 1 四半期 0.5 億ドルで、処方は増えても 1 件あたりの純売上は 90 ドル台と低い。腰痛への試験は失敗し、販売費ばかりかさむ。ジムイスレセルは製造の分析で止まったまま。カスゲビーは 1 回きりの治療で患者数に限りがあり、売上の半分近くをクリスパーと分ける。クリネティクスに約 100 億ドルを払ったが、回収は 2029 年以降で、成功しても内分泌薬は小さな市場。PER 33 倍・PBR 6.9 倍は、非 CF が全部成功する前提に近く、1 つでも外れれば倍率は縮む。

どちらに重みを置いたか

CF の持続性は強気の見方が強く、数量と価格は慎重な見方より確かだが、頭打ちなのは確かで、予測の中心を年 +4% に置いた。非 CF の立ち上がりは、方向は強気でも打率は慎重な見方が強い。確率は中立 30% を最大にし、楽観・やや楽観の合計を 35%、やや悲観を 23%、悲観を 12% に置いた。CF は景気に鈍感で、悲観は技術の置き換えと新薬の全滅であり、リーマン級の需要の落ちではない。結論は「優れた事業だが、利益ベースの倍率(k 7.5%)に抑えると今の値段はやや割高」(総合 -12%)。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 660.07 ドル1,703 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 167.87 ドル433 億ドル)。 今の値に割り戻すと 437.19 ドル1,128 億ドル、今との差 −18.3%、 期待の年率 +4.5%(資本コスト 7.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 12% 1,253 ドル3,232 億ドル 251.94 ドル650 億ドル +181.1% +10.9% 180.55 ドル466 億ドル
やや楽観 23% 907.71 ドル2,342 億ドル 201.55 ドル520 億ドル +107.3% +7.6% 255.13 ドル658 億ドル
中立 30% 675.27 ドル1,742 億ドル 162.79 ドル420 億ドル +56.6% +4.6% 251.42 ドル649 億ドル
やや悲観 23% 339.07 ドル875 億ドル 127.91 ドル330 億ドル −12.7% −1.4% 107.40 ドル277 億ドル
悲観 12% 170.08 ドル439 億ドル 108.53 ドル280 億ドル −47.9% −6.3% 33.43 ドル86 億ドル
加重平均100% 660.07 ドル1,703 億ドル167.87 ドル433 億ドル +54.7% +4.5% 827.94 ドル2,136 億ドル

今の株価時価総額 535.17 ドル1,381 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 12% 楽観:腎臓・内分泌・遺伝子治療・疼痛がすべて育ち、CF の穴を埋める 利益 155 億ドル · PER 20.9 倍 · 株価時価総額 1,253 ドル3,232 億ドル

2035 年、CF の患者は 10.2 万人(新生児スクリーニングと米国外の収載の広がり)、純単価は 19.6 万ドルで CF 売上は 200 億ドル。疼痛はジャーナブクスと DPN で処方 2,600 万件、39 億ドル。遺伝子・細胞治療はカスゲビーの普及とジムイスレセルの承認で年 2,600 人、73 億ドル。腎臓・内分泌はポベタシセプト・イナキサプリン・パルソニファイ・アテヌメラントで患者 12 万人、114 億ドル。売上は 426 億ドル、営業利益率は 44%、純利益 155 億ドル。次の柱が立っているので、倍率は正当化 PER 23.2 倍の 9 割の 20.9 倍。

  • 嚢胞性線維症(トリカフタ・アリフトレク・その他 CFTR 調節薬):数量 10.2(CFTR 調節薬の治療患者数(万人))× 価格 196,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 200 億ドル・営業利益 152 億ドル。数量 +3.1%/年・価格 +2.1%/年
  • 疼痛(ジャーナブクス・スゼトリジン):数量 2,600(年間の処方件数(万件))× 価格 150(1 件あたりの純売上(ドル))→ 売上 39 億ドル・営業利益 22 億ドル。DPN で処方が拡大
  • 遺伝子・細胞治療(カスゲビー・ジムイスレセル):数量 2,600(年間の治療患者数(人))× 価格 2,800,000(1 人あたりの治療費(ドル。1 回治療))→ 売上 73 億ドル・営業利益 29 億ドル。カスゲビーとジムイスレセル
  • 腎臓・内分泌・その他(ポベタシセプト・イナキサプリン・パルソニファイ・アテヌメラント):数量 120,000(治療患者数(人))× 価格 95,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 114 億ドル・営業利益 48 億ドル。腎臓・内分泌が主柱に

倍率:利益ベースの正当化 PER(SCHEMA §1-1)。事業の ROE 28.1%(現金とのれんを除いた事業の ROE。この筋書きの事業の純利益 155.0 ÷ 事業の自己資本(自己資本 551 億ドルから除く分を引いた値))は先で薄れ、RONIC = k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)+ 2/3 ×(ROE − k)= 21.3%(堀は強い(2/3):CF 患者の約 9 割に効く独占で競合がほぼ無く、トリカフタの特許は 2037 年、アリフトレクは 2039 年まで続く。ただし 10 年の終わりは特許切れが近い)。g は 4.0%。 正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 23.2 倍 に対し、90% の 20.9 倍に置いた(楽観は式の値の 9 割に置く。CF の独占は堅いが、頭打ちで非 CF の新薬群の打率に価値が分かれ、10 年の終わりに特許切れが近づく。)。時価総額 = 純利益 155.0 億ドル × 20.9 倍 = 3231.8 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:10 年間、CF が数量・価格とも底堅く、ポベタシセプト・イナキサプリン・内分泌薬・DPN・カスゲビー・ジムイスレセルのうち大半が成功する展開。新薬群は打率が低く、複数が同時に当たる確率は 1 割強。

やや楽観 23% やや楽観:CF は底堅く、新薬群は半分ほど成功 利益 123 億ドル · PER 19.0 倍 · 株価時価総額 907.71 ドル2,342 億ドル

2035 年、CF の患者は 9.9 万人、純単価は 19 万ドルで CF 売上は 188 億ドル。疼痛は処方 2,000 万件で 29 億ドル、遺伝子・細胞治療は年 1,900 人で 51 億ドル、腎臓・内分泌は患者 9 万人で 81 億ドル。売上は 349 億ドル、営業利益率は 42%、純利益 123 億ドル。研究開発費を売上の 19% に維持する前提。倍率は正当化 PER 22.4 倍の 8.5 割の 19.0 倍。CF の純単価は物価より低い年 +1.8% の伸びにとどまり、価格交渉の圧力は中立より軽い。新薬群は、ポベタシセプトが IgA 腎症の第一選択に近い位置を得て、パルソニファイとアテヌメラントも順調に広がる一方、イナキサプリンは承認が遅れて貢献は 2035 年に間に合わない半分程度にとどまる。

  • 嚢胞性線維症(トリカフタ・アリフトレク・その他 CFTR 調節薬):数量 9.9(CFTR 調節薬の治療患者数(万人))× 価格 190,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 188 億ドル・営業利益 141 億ドル。数量 +2.8%/年・価格 +1.8%/年
  • 疼痛(ジャーナブクス・スゼトリジン):数量 2,000(年間の処方件数(万件))× 価格 145(1 件あたりの純売上(ドル))→ 売上 29 億ドル・営業利益 15 億ドル。処方 2,000 万件
  • 遺伝子・細胞治療(カスゲビー・ジムイスレセル):数量 1,900(年間の治療患者数(人))× 価格 2,700,000(1 人あたりの治療費(ドル。1 回治療))→ 売上 51 億ドル・営業利益 19 億ドル。輸注年 1,900 人
  • 腎臓・内分泌・その他(ポベタシセプト・イナキサプリン・パルソニファイ・アテヌメラント):数量 90,000(治療患者数(人))× 価格 90,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 81 億ドル・営業利益 32 億ドル。腎臓・内分泌が立ち上がる

倍率:利益ベースの正当化 PER(SCHEMA §1-1)。事業の ROE 24.0%(現金とのれんを除いた事業の ROE。この筋書きの事業の純利益 123.0 ÷ 事業の自己資本(自己資本 513 億ドルから除く分を引いた値))は先で薄れ、RONIC = k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)+ 2/3 ×(ROE − k)= 18.5%(堀は強い(2/3):CF 患者の約 9 割に効く独占で競合がほぼ無く、トリカフタの特許は 2037 年、アリフトレクは 2039 年まで続く。ただし 10 年の終わりは特許切れが近い)。g は 4.0%。 正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 22.4 倍 に対し、85% の 19.0 倍に置いた(やや楽観は式の値の 8 割台に置く。CF の独占は堅いが、頭打ちで非 CF の新薬群の打率に価値が分かれ、10 年の終わりに特許切れが近づく。)。時価総額 = 純利益 123.0 億ドル × 19.0 倍 = 2341.9 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:新薬群の打率が標準に収まり(1 つか 2 つ失敗)、CF の価格は物価より 1.7 ポイント低い伸びで保たれる展開。

中立 30% 中立:CF は年 +4%、非 CF は半分の成功で売上 294 億ドル 利益 101 億ドル · PER 17.3 倍 · 株価時価総額 675.27 ドル1,742 億ドル

2035 年、CF の患者は 9.6 万人、純単価は 18.4 万ドルで CF 売上は 177 億ドル(2025 年の 1.5 倍)。疼痛は処方 1,500 万件、21 億ドル。遺伝子・細胞治療は年 1,400 人、36 億ドル。腎臓・内分泌は患者 7 万人、60 億ドル(IgA 腎症が主力、パルソニファイとアテヌメラントが続く)。売上は 294 億ドル(年 +9%)、営業利益率は 41%、純利益 101 億ドルで 2025 年の 2.5 倍。トリカフタの特許切れ(2037 年)が 2 年後、CF が売上の 6 割を占める時点で、倍率は正当化 PER 21.6 倍の 8 割の 17.3 倍。CF の価格は物価(年 3.5%)より低い年 +1.5%(10 年 1.16 倍)。米国外の毎年の薬価交渉と、米国の支払い側の圧力でインフレを転嫁しきれないため。腎臓・内分泌の平均単価が 0.71 倍なのは、高単価の先端巨大症・副腎過形成より、単価の低い IgA 腎症・APOL1 腎症の患者が多数を占めるように構成が変わるため。

  • 嚢胞性線維症(トリカフタ・アリフトレク・その他 CFTR 調節薬):数量 9.6(CFTR 調節薬の治療患者数(万人))× 価格 184,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 177 億ドル・営業利益 131 億ドル。数量 +2.5%/年・価格 +1.5%/年
  • 疼痛(ジャーナブクス・スゼトリジン):数量 1,500(年間の処方件数(万件))× 価格 140(1 件あたりの純売上(ドル))→ 売上 21 億ドル・営業利益 11 億ドル。処方 1,500 万件
  • 遺伝子・細胞治療(カスゲビー・ジムイスレセル):数量 1,400(年間の治療患者数(人))× 価格 2,600,000(1 人あたりの治療費(ドル。1 回治療))→ 売上 36 億ドル・営業利益 13 億ドル。輸注年 1,400 人
  • 腎臓・内分泌・その他(ポベタシセプト・イナキサプリン・パルソニファイ・アテヌメラント):数量 70,000(治療患者数(人))× 価格 85,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 60 億ドル・営業利益 23 億ドル。腎臓・内分泌の半分が成功

倍率:利益ベースの正当化 PER(SCHEMA §1-1)。事業の ROE 20.8%(現金とのれんを除いた事業の ROE。この筋書きの事業の純利益 101.0 ÷ 事業の自己資本(自己資本 485 億ドルから除く分を引いた値))は先で薄れ、RONIC = k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)+ 2/3 ×(ROE − k)= 16.4%(堀は強い(2/3):CF 患者の約 9 割に効く独占で競合がほぼ無く、トリカフタの特許は 2037 年、アリフトレクは 2039 年まで続く。ただし 10 年の終わりは特許切れが近い)。g は 4.0%。 正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 21.6 倍 に対し、80% の 17.2 倍に置いた(中立は式の値の 8 割に置く。CF の独占は堅いが、頭打ちで非 CF の新薬群の打率に価値が分かれ、10 年の終わりに特許切れが近づくので、式の値までは取らない。)。時価総額 = 純利益 101.0 億ドル × 17.2 倍 = 1742.2 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:議論の落としどころ。CF の数量は年 +2.5%(患者の 8 割弱が既に治療中)、価格は年 +1.5%。非 CF は新薬の打率を織り込んだ現実的な立ち上がり。業界ノートの塊 A(売上 年 +7%)よりも低いのは、CF の飽和を反映するため。

やや悲観 23% やや悲観:CF の価格が上がらず、非 CF は 3 割の成功にとどまる 利益 62 億ドル · PER 14.1 倍 · 株価時価総額 339.07 ドル875 億ドル

2035 年、CF の患者は 9.2 万人、純単価は 17 万ドルで CF 売上は 156 億ドル。疼痛は処方 900 万件で 11 億ドル、遺伝子・細胞治療は 800 人で 19 億ドル、腎臓・内分泌は患者 3.5 万人で 28 億ドルにとどまる。クリネティクスの買収は元が取れず、新薬群の利益率は低い。売上は 215 億ドル、営業利益率は 33%、純利益 62 億ドル。成長が止まって、倍率は正当化 PER 20.3 倍の 7 割弱の 14.1 倍。米国外の薬価交渉の厳しさと、遺伝子治療の先行例による患者の流出が重なり、CF の純単価は物価に大きく遅れる。

  • 嚢胞性線維症(トリカフタ・アリフトレク・その他 CFTR 調節薬):数量 9.2(CFTR 調節薬の治療患者数(万人))× 価格 170,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 156 億ドル・営業利益 110 億ドル。価格 +0.7%/年
  • 疼痛(ジャーナブクス・スゼトリジン):数量 900(年間の処方件数(万件))× 価格 125(1 件あたりの純売上(ドル))→ 売上 11 億ドル・営業利益 3 億ドル。処方 900 万件
  • 遺伝子・細胞治療(カスゲビー・ジムイスレセル):数量 800(年間の治療患者数(人))× 価格 2,400,000(1 人あたりの治療費(ドル。1 回治療))→ 売上 19 億ドル・営業利益 4 億ドル。小さく育つ
  • 腎臓・内分泌・その他(ポベタシセプト・イナキサプリン・パルソニファイ・アテヌメラント):数量 35,000(治療患者数(人))× 価格 80,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 28 億ドル・営業利益 4 億ドル。買収が元を取れない

倍率:利益ベースの正当化 PER(SCHEMA §1-1)。事業の ROE 17.0%(現金とのれんを除いた事業の ROE。この筋書きの事業の純利益 62.0 ÷ 事業の自己資本(自己資本 364 億ドルから除く分を引いた値))は先で薄れ、RONIC = k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)+ 2/3 ×(ROE − k)= 13.9%(堀は強い(2/3):CF 患者の約 9 割に効く独占で競合がほぼ無く、トリカフタの特許は 2037 年、アリフトレクは 2039 年まで続く。ただし 10 年の終わりは特許切れが近い)。g は 4.0%。 正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 20.3 倍 に対し、69% の 14.1 倍に置いた(やや悲観は式の値の 7 割弱に置く。新薬群が外れ、CF の独占は堅いが、頭打ちで非 CF の新薬群の打率に価値が分かれ、10 年の終わりに特許切れが近づく。)。時価総額 = 純利益 62.0 億ドル × 14.1 倍 = 874.8 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:米国外の薬価交渉・米国の価格引き下げ・遺伝子治療の先行例で CF が伸び悩み、非 CF が半分以下しか育たない展開。バイオの 10 年では普通に起きる。

悲観 12% 悲観:CF が置き換えられ、新薬群は大半が失敗する(もう優良ではない) 利益 29 億ドル · PER 15.1 倍 · 株価時価総額 170.08 ドル439 億ドル

2035 年、CF 根治の治療が一部の患者に届き、薬価政策も強まって、CF の患者は 8.5 万人、純単価は 14 万ドルに下がって 119 億ドル。疼痛は 400 万件で 4 億ドル、遺伝子・細胞治療は 250 人で 5 億ドル、腎臓・内分泌は患者 1.2 万人で 8 億ドル。売上は 136 億ドル、営業利益は 30 億ドル(減損・リストラを含む)。時価総額は、この筋書きの純利益 29 億ドルに、ROE が k をわずかに上回るだけの上限の正当化 PER 15.3 倍に近い 15.1 倍を掛けた約 439 億ドルで置く。この間の還元は、最初の数年の高い利益から払い、後半は小さくなる。

  • 嚢胞性線維症(トリカフタ・アリフトレク・その他 CFTR 調節薬):数量 8.5(CFTR 調節薬の治療患者数(万人))× 価格 140,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 119 億ドル・営業利益 74 億ドル。価格 −12%、数量縮小
  • 疼痛(ジャーナブクス・スゼトリジン):数量 400(年間の処方件数(万件))× 価格 100(1 件あたりの純売上(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 0 億ドル。小さく終わる
  • 遺伝子・細胞治療(カスゲビー・ジムイスレセル):数量 250(年間の治療患者数(人))× 価格 2,000,000(1 人あたりの治療費(ドル。1 回治療))→ 売上 5 億ドル・営業利益 −1 億ドル。小さく終わる
  • 腎臓・内分泌・その他(ポベタシセプト・イナキサプリン・パルソニファイ・アテヌメラント):数量 12,000(治療患者数(人))× 価格 70,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 8 億ドル・営業利益 −3 億ドル。大半が失敗

倍率:利益ベースの正当化 PER(SCHEMA §1-1)。事業の ROE 9.2%(現金とのれんを除いた事業の ROE。この筋書きの事業の純利益 29.0 ÷ 事業の自己資本(自己資本 316 億ドルから除く分を引いた値))は先で薄れ、RONIC = k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.5%)+ 2/3 ×(ROE − k)= 8.6%(堀は強い(2/3):CF 患者の約 9 割に効く独占で競合がほぼ無く、トリカフタの特許は 2037 年、アリフトレクは 2039 年まで続く。ただし 10 年の終わりは特許切れが近い)。g は 4.0%。 正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 15.3 倍 に対し、99% の 15.1 倍に置いた(悲観は ROE が k をわずかに上回るだけで、式の値(上限)に置く。CF 根治の治療と薬価政策で独占が崩れ、非 CF の新薬群も外れるので、上限より上には置かない。)。時価総額 = 純利益 29.0 億ドル × 15.1 倍 = 438.8 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:10 年の間に、遺伝子・mRNA 治療や価格政策で CF の独占が崩れ、新薬群の大半が失敗して買収が減損になる構造的な負け。景気ではなく技術と政策。確率は 1 割強。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

嚢胞性線維症(トリカフタ・アリフトレク・その他 CFTR 調節薬)

売上の大半を占める CFTR 調節薬。患者が薬を替える理由が乏しい安定した事業。

数量CFTR 調節薬の治療患者数(万人)価格1 人あたり年間の純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 7.5 158,900 119 89
10 年後 中立 9.6 184,000 177 131

取り方:2025 年の CF 売上 約 119 億ドルを、世界の治療患者 約 7.5 万人(推定。米国約 3.5・欧州約 3・その他約 1)で割った 1 人あたり純売上。営業利益は CF に紐づく売上原価・販売費・研究開発費を引いた値で、全社の営業利益 48 億ドルとの差は adjust(共通の研究開発・本社費)。価格は中立で年 +1.5〜2%(3 年 1.06 倍・10 年 1.16 倍)と物価の 3.5% を下回る。米国外の薬価交渉・米国の支払い側の圧力・インフレ抑制法で、物価を転嫁しきれないのが前提。

疼痛(ジャーナブクス・スゼトリジン)

非オピオイドの経口鎮痛薬。急性痛で発売、糖尿病性末梢神経障害(DPN)を次の適応に。

数量年間の処方件数(万件)価格1 件あたりの純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 55.0 91 1 −8
10 年後 中立 1,500 140 21 11

取り方:2025 年の売上 約 0.5 億ドル(推定)を処方 約 55 万件(推定)で割った 1 件あたり純売上。2026 年 4〜6 月期は処方 53.5 万件・売上 0.5 億ドルで、処方の伸びが速い。発売の販売費と DPN の研究費で赤字。価格は物価並み(3 年 1.11 倍・10 年 1.41 倍)に上がるのを基本とし、DPN など慢性痛で単価が高くなる分は数量側に入れる。特許は 2040 年まで。

遺伝子・細胞治療(カスゲビー・ジムイスレセル)

クリスパーと提携の遺伝子編集治療(鎌状赤血球症・βサラセミア)と、開発中の 1 型糖尿病の細胞治療。

数量年間の治療患者数(人)価格1 人あたりの治療費(ドル。1 回治療)売上営業利益
今 2025/12 50.0 2,000,000 1 −5
10 年後 中立 1,400 2,600,000 36 13

取り方:2025 年の売上 約 1 億ドル(推定)を、輸注した患者 約 50 人(推定)で割った 1 人あたりの純売上 約 200 万ドル。患者の細胞の採取から輸注まで 1 年近くかかり、売上は輸注の時に立つ。クリスパーに損益の約 4 割を渡す。価格は物価並みを基本(3 年 1.11 倍、10 年は新製品の単価の高さを含め 1.3 倍)。

腎臓・内分泌・その他(ポベタシセプト・イナキサプリン・パルソニファイ・アテヌメラント)

IgA 腎症・APOL1 腎症・先端巨大症・先天性副腎過形成などの希少疾患。2026 年 9 月に買収したクリネティクスを含む。

数量治療患者数(人)価格1 人あたり年間の純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 250 120,000 0 −2
10 年後 中立 70,000 85,000 60 23

取り方:クリネティクスのパルソニファイ(先端巨大症。2025 年 9 月発売)の 2025 年の売上 約 0.3 億ドル(推定)を患者 約 250 人(推定)で割った値で、買収した事業を含む疑似の値。バーテックス本体は 2025 年に腎臓薬の売上がない。IgA 腎症は 1 人あたり 10 万ドル台、APOL1 腎症は 5〜6 万ドル、先端巨大症・副腎過形成は 10〜15 万ドルを混ぜた値を置く。価格は物価並みを基本とし、競合の追従の分は数量側で調整する。

リスクと懸念

CF への依存と特許の期限

売上の 97% 以上、営業利益のほぼ全部が CF 薬に乗る。トリカフタの特許は 2037 年、アリフトレクは 2039 年に切れ、後発・類似薬が入る。切り替えが進んでも、特許切れの 2〜3 年前から市場は倍率を下げ始める。非 CF の売上が 10 年で半分を占められなければ、全社の利益は 2037 年以降に大きく落ちる。

CF を置き換える技術(遺伝子治療・mRNA)

CF の根治を狙う遺伝子編集・mRNA 治療は前臨床〜早期臨床で、10 年のうちに一部の患者に届く可能性がある。成功すれば CFTR 調節薬の長期服用が不要になり、世界の治療患者 7.5 万人の売上がまとめて失われる。可能性は低いが、起きた時の影響は最大。

薬価政策(IRA・最恵国待遇・米国外の交渉)

CF 薬は希少疾患薬の適用除外でインフレ抑制法の交渉を免れているが、複数の希少疾患に使う薬の将来の扱いは不確実。米国外では各国が毎年価格を詰め、純単価は物価並みに上がらない。年 2% の価格の伸びが 0% に落ちると、10 年後の CF 売上は約 15% 減る。

新薬群の打率

ジャーナブクスの腰痛試験の失敗、ジムイスレセルの製造の遅れ、ポベタシセプトの競合(承認済みの IgA 腎症薬)など、非 CF は何度も予定がずれてきた。1 つ当たり数十億ドルの開発費を使うのに、成功が半分に満たなければ、研究開発費が売上に見合わなくなる。

買収の回収(クリネティクス)

約 100 億ドルで買ったクリネティクスの回収は 2029 年以降。パルソニファイは先端巨大症という小さな市場で、アテヌメラントは第 3 相の途中。バーテックスにとって内分泌は初めての領域で、販売網を作る費用が先行し、会社が見込むピーク売上 50 億ドルに届かなければ減損になる。

遺伝子・細胞治療の事業性

カスゲビーは 1 回きりの治療で、患者の細胞の採取から輸注まで 1 年近くかかる。治療できる施設と患者数に限りがあり、売上の約 4 割をクリスパーに渡す。ジムイスレセルは製造の分析で投与を止めたままで、再開が遅れれば 1 型糖尿病への展開は何年も後ろにずれる。

今後の分かれ目

ポベタシセプトが 2026 年 11 月に迅速承認を受け、IgA 腎症の発売が計画どおり進んだら
腎臓・内分泌の立ち上がりが楽観側に寄る。10 年の確率を楽観・やや楽観へ動かし、非 CF の売上を 1〜2 割上げて見る。
CF 薬が将来のインフレ抑制法の交渉対象になる、または米国の価格が 2 年で 15% 以上下がったら
CF の価格が物価を大きく下回る。やや悲観・悲観の確率を上げ、CF の利益率を 5 ポイント下げて見る。
ジャーナブクスの処方が前期比 +30% 以上で伸び続け、DPN の第 3 相が成功したら
疼痛の売上が 10 年で 30 億ドルを超える展開に寄る。10 年の楽観・やや楽観の確率を上げてよい。
CF を根治する遺伝子・mRNA 治療が第 1・2 相でヒトに効果を示したら
CF の長期の売上の前提を引き下げる。10 年の悲観の確率を上げ、倍率を 5 倍ほど下げて見る。
ジムイスレセルの投与が再開され、1 型糖尿病への承認が見えたら
遺伝子・細胞治療の数量が上方に動く。楽観の確率を上げる。
クリネティクスのアテヌメラントの第 3 相が成功したら
内分泌の売上のピークが大きくなる。腎臓・内分泌の利益率を上げて見る。

見ておくもの

  • アリフトレクとトリカフタの四半期売上と、アリフトレクへの切り替え率
  • ポベタシセプトの承認(2026 年 11 月 30 日)と発売後の処方数
  • ジャーナブクスの処方件数と 1 件あたりの純売上、DPN の第 3 相の結果
  • カスゲビーの輸注数、ジムイスレセルの投与再開
  • クリネティクスの 2 薬の売上と第 3 相、買収後の費用の伸び
  • CF 治療の価格政策(IRA・最恵国待遇)と米国外の薬価交渉

倍率と資本コストの決め方

今の PER 32.6 倍・時価総額 1,289 億ドルを見る前に、4 つの事業ごとに患者数(処方数)× 1 人あたり純売上を積み上げ、利益率・還元を置いてから倍率を決めた。10 年後の中立の倍率は、利益ベースの正当化 PER(k 7.5%・g 4%、RONIC = k + 2/3 ×(ROE − k)、堀は強い)21.6 倍の 8 割で 17.3 倍。今の倍率や過去の中央値には寄せていない。本質価値は今の値段をやや下回り、これは計算の結論で、最終段で今の値段と比べた。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 5% + β 0.60 × 5%。基本 8.0% に quality −0.5% を足して 7.5%。前は β 0.60(下限)で k 6.0% としていたが、v2 では β を使わず 4 つの目安で見る。CF 薬の需要は景気に鈍く、独占的な値決め力を認める一方、CF への集中と特許切れ(2037〜2039 年)が 10 年の終わりに近づく点を寿命で見て、下げは強い堀の限度 −0.5% にとどめた。個別のリスク(CF への依存・新薬群の打率・クリネティクス買収の回収)は k に足さず、確率と悲観の深さで表した。事業は黒字で存続の疑いも無いので、上乗せ(extra)は使わない。k 7.5% なので g は 4% 以下(k − g ≥ 3.5%)。

同じ業種(ヘルスケア)の AI 分析

割安 ユニバーサル・ヘルス・サービシズUHS 病院と精神科病院を併せ持ち、メディケイドの補助と無保険の増加に利益が左右される会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率でも、バリュー投資の観点で今の値段をはっきり割安と見る 本質価値との差 +81.6% · 10 年 割安(年 +13.1%) やや割安 インシュレットPODD チューブのないインスリンポンプで先頭に立つ高成長の機器会社。利益ベースの倍率でも、10 年で測った価値は今の時価総額を 3 割上回り割安 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 シグナ・グループCI 薬剤給付管理は移行期で利益が伸びないが、専門薬と法人保険が伸びる。資本コスト 8.5% の下でも、利益ベースの正当化 PER は今の時価総額を 3 割ほど上回る 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 バクスター インターナショナルBAX 輸液と病院機器の老舗。ポンプの出荷停止とヒルロムで稼ぐ力が落ちた。堀が薄いと見て測っても、10 年の価値は今の時価総額を上回る 本質価値との差 +25.4% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 HCA ヘルスケアHCA 米国最大の営利病院は、保険の無保険化という逆風の中でも 15% 台の利益率を保つ。quality で借金の重さを資本コストに入れても、今の値段はやや割安 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ゾエティスZTS 皮膚薬の競合と OA 薬の安全性で崩れた利益がどこで底を打つかが全て。利益ベースの正当化 PER(k 8.0%)で測っても今の値段を 2 割ほど上回るが、尾は深い 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ソルベンタム・コーポレーションSOLV 3M から分かれた創傷・感染予防・歯科・病院ソフトの会社。GAAP の利益は分離費用と訴訟で薄いが、費用が消えれば利益は 5 倍になる 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 GEヘルスケア・テクノロジーズGEHC 画像診断・超音波・造影剤で稼ぐ医療機器大手。中国と関税・患者ケアの不調で利益率は低いが受注残は厚く、10 年で測った価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 アボット・ラボラトリーズABT リブレ・心血管・診断で稼ぐ優良な医療機器の複合体。10 年で測った価値は今の時価総額とほぼ同じで、筆者の判定は適正 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 ラボコープ・ホールディングスLH 臨床検査の大手。買収は資本コスト並みで価値をほぼ増やさず公的料金の重しもあるが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると本質価値は今とほぼ同じで適正 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ヴィアトリスVTRS 特許切れブランドと後発薬で稼ぐ重い借金の会社。償却が減っても、利益ベースの正当化 PER(k 9.5%)で測ると今の値段はほぼ適正。工場の問題と価格の下落が尾を重くする 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 マケッソンMCK 卸 3 社の首位で堀は厚く、腫瘍と処方技術が利益を伸ばす。利益ベースの倍率でも適正。ただし CVS 依存と直販の圧力が重しになる 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 クエスト・ダイアグノスティックスDGX 医師・病院・消費者の 3 方向に検体が増える米国 2 強の検査会社。資本コスト 7.5% と利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率で、バリュー投資の観点では今の値段をほぼ適正と見る 本質価値との差 −2.5% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 CVSヘルスCVS 保険・PBM・薬局を束ねる複合企業は 2026 年に谷を抜けつつあり、保険の利益率が 5% 前後へ戻っても、利益ベースの倍率(k 9.5%)では本質価値は今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 リジェネロン・ファーマシューティカルズREGN デュピクセントの利益分配とアイリーア HD を稼ぎ頭に、純現金も厚い。デュピクセントの特許切れと新薬の打率を厚く見ても、利益ベースの倍率(k 8.0%)に抑えると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.3% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 センコラCOR 卸 3 社の 2 番手。専門薬と腫瘍・網膜の診療網で利益を伸ばすが、売上の 25% を占めるウォルグリーン依存が重い。利益ベースの倍率では適正 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 カーディナルヘルスCAH 卸 3 社の 3 番手。専門薬・診療網・在宅で利益が伸びるが、売上の 28% を占める CVS 依存と後発薬の好調の剥落が重い。利益ベースの正当化 PER の式で測ると適正 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 レスメドRMD GLP-1 の影響は患者数より競合の復帰と価格が重い。世界首位の睡眠時無呼吸機器で、利益ベースの倍率では今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 エレバンス・ヘルスELV 全米最大級のブルークロス系保険とケアロンを持つ。2026 年は医療費高騰の谷。利益率が戻る中立でも、利益ベースの正当化 PER(k 8.5%)では今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 ユナイテッドヘルス・グループUNH 医療保険の巨人。2025 年の谷を越えつつあり、利益率が 4〜5% 台へ戻っても、利益ベースの倍率(k 8.5%)では今の値段は本質価値とほぼ並ぶ 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 アムジェンAMGN 成長 6 本柱が骨粗しょう症薬・関節炎薬の落ち込みを埋める途上の優良バイオ。肥満薬マリタイドは賭けで、借金 573 億ドルを抱えるが、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ダヴィータDVA 腎臓透析で米国最大。利益の大半を稼ぐ民間保険の患者と重い借金が分かれ目で、式と筋書きの結果はやや割高。バリュー投資の観点では堀は強いが価格を決める力は弱い 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ステリスSTE 病院の滅菌・感染予防と、医療機器メーカーの受託滅菌で稼ぐ、更新と消耗で積み上がる収入の厚い優良な会社。規制の揺り戻しと在庫調整を織り込むと、利益ベースの倍率では今の値段が先に行きすぎ、本質価値は今の時価総額を約 14% 下回る 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 アイデックス・ラボラトリーズIDXX 獣医向け診断で世界首位級。検査の継続収入という強い堀があるが、今の値段は先取りしすぎで、10 年で測った価値は今の時価総額の約 8 割 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ベクトン・ディッキンソンBDX 針・注射器・ポンプを持つ「医療の水道管」。バイオと診断を分離して身軽になった。10 年で測った価値は今の時価総額をやや下回り、筆者の判定はやや割高 本質価値との差 −20.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 クーパーCOO コンタクトレンズと女性医療の 2 本柱。在庫調整・訴訟・物言う株主で揺れ、資本の効率は低い。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −21.1% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 メドトロニックMDT 心臓の機器(PFA)・脊椎・外科ロボットで稼ぐ総合医療機器の最大手。糖尿病を切り離して身軽になり、PFA の伸びで利益が積み上がる局面にある 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ヒューマナHUM 高齢者向け民間保険の最大手級。2026 年は利益が消える谷だが、星評価の急回復で 2028 年に利益率が戻る道が開けた。ただし価格は政府が握り、利益ベースの倍率(k 9.5%)では今の値段はやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ブリストル・マイヤーズ スクイブBMY エリキュースとオプジーボの 2028 年の特許切れで売上の 6 割近くが崩れるが、成長品と新薬で埋めきれば本質価値は今の値段を上回るが、確率で重ねると(利益ベースの正当化 PER の 7 割で測って)やや割高 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 ファイザーPFE 配当の厚い巨大製薬だが、2027〜2028 年に主力の特許が切れ、肥満薬と腫瘍の新薬で穴を埋め切れるかが焦点。利益ベースの正当化 PER の 9 割で測っても、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 ボストン・サイエンティフィックBSX 電気生理とウォッチマンで伸びた医療機器の優等生。2026 年は 2 度の下方修正で株価が半減した。10 年で測った価値は今の時価総額を下回り、判定はやや割高 本質価値との差 −28.3% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) 割高 ギリアド・サイエンシズGILD HIV 治療・予防を握る安定した現金創出企業。ビクタルビの特許切れは 2036 年まで先送りされたが、薬価政策と買収費用を厚く見ても、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ストライカーSYK 整形外科のロボット(Mako)と外傷・四肢で稼ぎ、手術室の機器・血管・神経へ広げる医療機器の大手。サイバー攻撃の傷は癒えつつあるが、堀の厚さは変わらない 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ジンマー・バイオメット・ホールディングスZBH 膝・股の人工関節で世界最大級の整形外科大手。価格の下落と Mako へのシェア流出の中、ロボット ROSA の巻き返しが分かれ目。本質価値は今の値段に対して「割高」 本質価値との差 −35.7% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 デクスコムDXCM 連続血糖測定で稼ぐ高成長の機器会社。利用者は増えるが、1 人あたり収入の下落とアボットとの競争を織り込んだ利益ベースの倍率では、今の値段は本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 センティーンCNC メディケイド最大手・ACA 最大手の民間保険。2025 年の谷から 2026 年は回復したが、利益の戻りは州の料率と補助金という他人の財布に左右され、利益ベースの倍率(k 9.0%)では今の値段は割高 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 メトラー・トレド・インターナショナルMTD 精密計量・分析・検査の消耗しない需要で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 22.5 倍、置くのは 18 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −38.5% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 エドワーズライフサイエンスEW TAVR で首位、純現金を持つ心臓弁の専業。質は高いが、利益ベースの倍率では今の値段が高く、本質価値は今の時価総額の約 6 割 本質価値との差 −41.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 イーライリリーLLY 肥満薬で世界最強の成長企業。利益の過半が 1 つの薬効群と米国の価格政策に乗り、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.0% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ウォーターズWAT 分析機器の消耗品と診断の繰り返し収入を持つ質の高い会社へ統合が済んだ。事業の質は高いが、利益ベースの成熟後の PER は 12 倍で今の約 30 倍の半分にも届かず、割高と出る 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 メルクMRK キイトルーダ依存の穴を新薬と買収で埋めに行く世界最大級の製薬。2028 年の特許切れ後の再成長に確度は持てないが、利益ベースの正当化 PER の 7 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 アッヴィABBV 免疫の二本柱で成長は続くが、2033 年のスキリージの特許切れと薬価政策が先にある。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 IQVIAホールディングスIQV 世界の医療データと臨床試験を握るが、純負債が重い。今の GAAP の PER 約 33 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 15.9 倍、置くのは 13 倍)を上回り、割高と出る 本質価値との差 −42.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ 腫瘍と免疫の新薬が特許切れを補い質は高いが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ヘンリー・シャインHSIC 歯科・医科の流通に自社ブランドと技術を重ねる会社。流通は価格を決める力が弱く、DSO・ネット通販・KKR や活動家株主の圧力の中で費用削減と構成の改善を進める。利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 サーモフィッシャー・サイエンティフィックTMO 研究・製造・臨床試験のインフラを握る堅い会社だが、今の PER 39 倍は利益ベースの正当化 PER(上限 17 倍)の 2 倍近くで、割高と出る 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 バイオジェンBIIB MS の稼ぎが縮む中で、成長製品と開発品が補えるかが全て。利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 6 割で、割高。楽観の尾が重い 本質価値との差 −46.7% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ダナハーDHR バイオプロセスの回復と診断の再編を抱えた堅い会社。今の PER 45 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 16 倍、置くのは 13 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −46.9% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 アライン・テクノロジーALGN 透明な歯列矯正装置の世界首位。症例は増えるが値段が上がらず、安い競合が堀を削る。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −47.6% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 インテュイティブ・サージカルISRG 手術ロボットのほぼ独占と消耗品の積み上げで稼ぐ優良企業。ただ今の値段は、独占が続く前提でも高すぎる水準にある 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 インサイトINCY ジャカフィ(米国売上の約 6 割)が 2028 年末に特許切れ。新薬群が穴をどこまで埋めるかが全てで、利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 5 割で、割高 本質価値との差 −50.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 アジレント・テクノロジーA 分析機器の消耗品・保守で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 17.4 倍、置くのは 14 倍弱)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 −0.6%) 割高 ウエスト ファーマシューティカル サービシズWST 注射剤のゴム栓で世界の約 7 割を握る質の高い会社。GLP-1 の山と今の PER 57 倍が重く、利益ベースの成熟後の PER は 16 倍前後で、大きく割高と出る 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 チャールズリバー・ラボラトリーズ・インターナショナルCRL 動物試験と創薬の受託で最大手。底は打ったが GAAP の利益が薄く、今の時価総額 143 億ドルは本質価値の約 2.6 倍と出る 本質価値との差 −66.0% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 リビティRVTY 新生児スクリーニングと免疫診断が伸び、研究向けは足踏み。ただ GAAP の利益が薄く、利益ベースの値は今の時価総額 170 億ドルを大きく下回る(割高) 本質価値との差 −66.4% · 10 年 割高(年 −4.3%) 割高 バイオテクネTECH 研究用試薬で稼ぐ高採算の会社だが、GAAP の純利益で式を当てると今の時価総額は本質価値の約 3 倍。メルク KGaA の買収提案も単体の価値を大きく上回る 本質価値との差 −68.4% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 モデルナMRNA コロナの落ち込みと赤字が続く中で、インテスメランの成功が価値の大半を決める。利益ベースの倍率で測っても、今の値段は期待を先取りしすぎで割高 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −7.9%) 割高 ヴィーヴァ・システムズVEEV 臨床・薬事の記録の堀は本物だが、営業系の席は AI に削られ、57 倍の PER が剥がれると割高(-80%) 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −9.7%)

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読んだ資料

  1. Vertex 2026 年第 2 四半期決算(SEC 8-K)
  2. Vertex 投資家向け:2026 年第 2 四半期決算プレスリリース
  3. Vertex 2026 年第 2 四半期の説明会要点(MarketBeat)
  4. Vertex がクリネティクスを 100 億ドルで買収(pharmaphorum)
  5. Vertex 2026 年 1 月のパイプラインと事業の更新
  6. アリフトレクの欧州承認と CF の特許期限

分析日 2026-10-16