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レスメド RMD

GLP-1 の影響は患者数より競合の復帰と価格が重い。世界首位の睡眠時無呼吸機器で、利益ベースの倍率では今の値段はほぼ適正

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)226.63 ドル331 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)253.1 ドル370 億ドル差 −10.4%
10 年後から見ると やや割高 価値 226.63 ドル331 億ドル · 差 −10.4% · 期待の年率 +5.2%
期待の年率リターン(10 年)+5.2%資本コスト比 −2.3 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

レスメドは睡眠時無呼吸(OSA)向け CPAP(空気を送り込む治療機器)とマスクで世界の約 6 割(ジェフリーズの調査 62%)を持つ最大手で、2026 年 6 月期の売上は 56.5 億ドル(機器 28.9・マスク等 20.9・居宅ケアソフト 6.8)、GAAP 営業利益率は 33.4%。機器で患者をつかみ、患者が使い続ける限りマスクを買い替えてもらう継続収入が柱で、世界で 3,500 万人超の患者がクラウドにつながっている。

最大の論点は GLP-1(肥満薬)。米国成人の 11% が減量目的で服用中(Gallup 2026 年 7 月。2024 年は 3%)で、ゼップバウンドは OSA の適応も持つ。しかし会社の IQVIA 分析では、GLP-1 と PAP の両方の処方がある患者は PAP 開始が 11% 多く、診断後 90 日に PAP を始める人は 40% 超、GLP-1 は 3% 未満。本分析は世界の稼働 PAP 患者 4,100 万人(推定)を基準に、薬が診断の入口を広げる効果と、体重が減って PAP をやめる効果を筋書きごとに分け、中立は差し引き −0.4%(10 年後の患者 6,160 万人)、やや悲観は −3.9%、悲観は −12.1%(5,085 万人)と置いた。

この薬の直接の影響は、悲観でも営業利益で年 2.1 億ドル程度。それより、フィリップスの米国復帰・価格競争・中国勢でシェアと単価が落ちるほうが利益に効く。中立の 10 年後は売上 96.5 億ドル・営業利益率 35.3%・純利益 27.2 億ドル。k は 7.5%。確率を重ねた本質価値は今の時価総額に対し 10 年で −5% と、「適正」。倍率は利益ベースの正当化 PER(k 7.5%・g 4.0%・ROE 24%・堀は普通で新しく投じる元手の稼ぎ RONIC は 15.7%)の約 21 倍の 8 割(17 倍)で、中立の 10 年後の時価総額は今の約 1.35 倍。k を 7.5% と低めに置いた効果が大きい。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、レスメドは「寝ている間に息が止まる病気」という誰にもわかる需要を持ち、10 年後も事業は存在し、今より強い可能性が高い。堀は、患者が機器とマスクを変えたがらない切り替えの費用、DME 業者との関係、3,500 万人超のデータ、規制上の信頼。広がる要因は未診断の 8 割超(9.36 億人のうち治療中は約 4% にすぎない)、狭まる要因はフィリップスの復帰、GLP-1、中国メーカー。

オーナー利益は、株式報酬(年 1 億ドル前後)を費用にした GAAP の純利益 15.2 億ドルに近く、設備投資は売上の 3% で、フリーキャッシュフローは純利益の 108%。成長に元手がほとんど要らない優れた型で、純利益の約 7 割を株主に返してなお純現金が残る。

資本配分は概ね良好(自社株買いは平均で割高と言えず、配当を増やしている)。例外は MatrixCare(7.5 億ドルで買い 4.9 億ドルで売る)とアストラルの品質で、経営の目が散った面がある。

安全域は厚くない。k を 7.5% に置き、利益ベースの倍率(正当化 PER の 8 割)を掛けると、10 年の中立の時価総額は 471 億ドル(今の約 1.35 倍)、それに配当・買い戻しの正味 156 億ドルが加わっても、年率は k をわずかに上回る程度。ただし、これは GLP-1 の影響が小さいという筋書き(中立)に確率 38% を置いた結果で、薬に食われる悲観側(やや悲観・悲観で確率 32%)を厚くして安全域を見ている。「質は高く、値段はほぼ適正で、薬という予測しにくい変数が最大の論点」と見る。

何で稼ぐ会社か

事業は 3 つ。(1)睡眠・呼吸ケアの機器 28.9 億ドル:CPAP・BiPAP(AirSense 11・AirCurve 11)と人工呼吸器(アストラル)。米州 17.7、海外 11.2。(2)マスク等 20.9 億ドル:鼻・フルフェイスのマスク、チューブ、加湿器の部品。患者が数か月ごとに買い替える継続収入で、粗利率は機器より高い。米州 15.1、海外 5.7。(3)居宅ケアソフト 6.8 億ドル:Brightree(米国の在宅医療機器業者向け)、MatrixCare(介護施設向け、売上 2.2 億ドル)、MEDIFOX DAN(ドイツ)。MatrixCare は Frazier Healthcare Partners に 4.9 億ドルで売却し、2026 年 9 月ごろ完了、収入は自社株買いに回る。

顧客は、米国では在宅医療機器業者(DME)が医師の処方を受けて患者に渡し、メディケアや民間保険が支払う。レスメドは DME に卸す。海外は公的保険と販売店。2026 年 6 月期の売上は米州 58%・海外 30%・ソフト 12%。

稼ぎ方の循環:機器で患者を獲得し、毎年マスク等で稼ぎ、使用データ(myAir 1,200 万人超が登録、AirView は 3,500 万人超)で継続率と買い替えを高める。会社の 2030 戦略は「2030 年に 5 億人の健康に貢献」で、研究開発は売上の 7%(今は 6.7%)。2026 年 6 月期の粗利率は GAAP で 61.1%、販管費は売上の 19.8%。

Q4 の GAAP 粗利率は 58.8% に下がった。アストラルの現場安全通知(0.42 億ドル)と電子部品・運賃の高騰が原因で、アストラルの販売は FY27 を通じて止まり、売上が 0.75 億ドル減る。睡眠時無呼吸以外では、慢性閉塞性肺疾患向けの人工呼吸器とむずむず脚症候群の治療機器(Noctrix、2026 年 6 月買収、FY27 売上 0.3 億ドル)が小さく加わる。

優良さと弱いところ

堀は 4 つ。(1)規模:世界の約 6 割の機器と、マスクの大半(レスメドとフィリップスで世界の 85%、Alphinity の推計)を持ち、部品の調達と研究開発(年 3.8 億ドル)を薄められる。(2)切り替えの費用:患者は慣れたマスクとデバイスを変えたがらず、DME 業者は在庫・研修・請求システムをレスメドに合わせている。(3)データ:3,500 万人超の使用データで、AI が離脱しそうな患者を見つけて連絡し、継続率を高める。(4)規制と品質の信頼:フィリップスは 2021 年のリコールで米国の新品販売を止められたまま、復帰時期が決まらない。この間にレスメドが取った顧客は、機器の信頼を理由に残りやすい。

弱みも明確。一本足(睡眠時無呼吸が売上の約 88%)。GLP-1 という外から来る需要の不確実性。フィリップスの復帰で値引き競争になる可能性。アストラルの品質問題(現場安全通知 0.42 億ドル、FY27 の売上 −0.75 億ドル)は、内部の品質管理の弱さを示す。ソフトは売上の伸び +5% と低く、買収時 7.5 億ドルの MatrixCare を 4.9 億ドルで売る(約 35% の損失)ことになり、資本配分の失敗でもあった。

資本効率は高い。自己資本利益率 23%、フリーキャッシュフローは純利益の 108%(16.5 億ドル)、純現金。株式報酬は年 1 億ドル前後と小さい。利益の質は高いが、のれんと無形資産が 33.6 億ドルと自己資本の半分あるので、式の ROE は帳簿の 23% のまま使う。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

市場の大きさ。睡眠時無呼吸は世界で 9.36 億人(30〜69 歳、軽症以上)、うち中等症以上が 4.25 億人(レスメドが参加した 2019 年の分析)。未診断が 8 割超で、治療中の稼働 PAP 患者は全社で約 4,100 万人(推定)、中等症以上の約 1 割。機器の出荷は世界で年約 960 万台(推定)で、レスメドは 58%(560 万台)。マスク等は稼働患者の 58%(2,400 万人)が相手。会社は市場の伸びを機器で中位 1 桁、マスクで高位 1 桁と見る。診断の入口はウェアラブル(オーラとの提携で紹介した 13,000 人の 75% が未診断、サムスンのリングも FDA の承認を取りにいく)、在宅検査、女性と若年層に広がっている。

GLP-1 の影響。米国成人の 11% が減量目的で服用中(Gallup)。SURMOUNT-OSA では、チルゼパチドで AHI(1 時間の無呼吸回数)が 25〜29 回下がり(偽薬は 5 回)、約 4〜5 割が寛解か軽症になった。一方で会社の 250 万人のデータは、薬と PAP の両方の処方がある患者のほうが PAP 開始が 11% 多く、買い替えも 3 年後に 6% 多い。ジェフリーズが米国の睡眠医・DME 業者 50 人に聞いた調査は、5 年で CPAP 市場が約 15% 縮むと見るが、今のところ売上・継続率の低下は見えない。ここで効くのは、薬が診断の入口を広げる分と、体重が減って PAP をやめる分の差。本分析はこれを、肥満の患者の割合 60%・薬を続けている割合・そのうち PAP をやめる割合の積で筋書きごとに置いた。

競合。機器はレスメド 62% に対し、フィリップスは米国の新品販売を止められている(修理・マスク・消耗品は可、海外は販売中)。復帰すればレスメドの世界シェアは 49〜52% に(ジェフリーズ)。マスクはフィッシャー・アンド・パイケルが 2026 年 3 月期に OSA マスクを +7% 伸ばしたが、新作のフルフェイスがない。他治療では、舌下神経刺激のインスパイアが 2026 年の売上見通しを 8.35〜8.75 億ドルに下げた(当初は約 10 億ドル、4〜6 月期 −7.6%)。飲み薬のアプニメド AD109 は FDA の審査が受理され、判断は 2027 年 2 月 28 日(AHI −44%・偽薬 −18%、副作用での中止 21%)。

政策。メディケアの競争入札は 2028 年までに再開するが、次の回は CPAP を含まない。関税は、レスメドの製品は Section 301 の免除が続くと会社は言う。

資本政策と M&A

還元は積極的。2026 年 6 月期は配当 3.5 億ドル・自社株買い 7.0 億ドルで計 10.5 億ドル(純利益の 69%)、FY27 は 18.5 億ドル超(自社株買い 15 億ドル、うち 4.5 億ドルは MatrixCare の売却収入による加速買い付け。配当は 10% 増)。純現金は 8.1 億ドル(現金 14.7・借入 6.6)で、借り換えが 5.75% になる影響は小さい(純利息は年 0.1〜0.2 億ドル)。株式報酬は年 1 億ドル前後(売上の 1.7%)で、本分析の還元額(payout_oku)はこれを引いた正味。

買収は小粒(1 件 1〜5 億ドル。Noctrix は 2026 年 6 月期に買収し、FY27 の利益を 0.3 億ドルほど押し下げる)。MatrixCare は 2018 年に 7.5 億ドルで買い、4.9 億ドルで売る。ソフトの規模拡大をやめ睡眠・呼吸に集中する方針に切り替えた。TOB や大型再編の話はない。

設備投資は FY27 で 1.6〜1.8 億ドル(売上の 3%)、実効税率は 20% 前後。筋書きでは、買収を年 0.5〜2.5 億ドル、増えた利益に要る元手(増えた純利益 ÷ ROE)を引いた残りを還元に回し、期末の純現金は 8.1 億ドルのままとした。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

GLP-1 は敵でなく入口になる。米国成人の 11% が薬を使い、体重が減る過程で睡眠時の問題に気づく人が増える。会社の 250 万人のデータでは、薬と PAP の両方の処方がある人は PAP 開始が 11% 多く、買い替えも 1 年で 3%・3 年で 6% 多い。診断後 90 日で PAP を始める人は 40% 超、薬を始める人は 3% 未満で、治療の順序は今も PAP が先。飲み薬(オルフォルグリプロンなど)は体重減少も継続率も注射より低い。

SURMOUNT-OSA で寛解になった人も、薬をやめれば体重が戻り無呼吸が戻る。試験には PAP を使い続ける患者の群もあり、薬と PAP の併用が現実の姿。世界の患者のうち治療中は約 4%(4,100 万人 ÷ 9.36 億人)、中等症以上でも約 1 割で、診断が増える余地が大きい。ウェアラブル(オーラ・サムスン)、在宅検査、女性・若年の掘り起こしで、基準の伸びは年 4〜5%。

価格競争も限られる。フィリップスの復帰は 2026 年時点で時期が決まらず、復帰しても DME の切り替えには研修・在庫・請求システムの手間がかかる。競争入札は次の回で CPAP を除外された。粗利率は 61% に上がり、販管費と研究開発の売上比が下がって営業利益率が年 0.2〜0.4 ポイント上がる。売上が年 9% 近く伸びれば、10 年後の時価総額は 1,350 億ドルになる。

慎重な見方

GLP-1 は PAP の需要の源を細らせる。OSA の患者の約 6 割が肥満(本分析の推定)で、チルゼパチドは体重を約 20% 落とし、AHI を 25〜29 回下げて、4〜5 割を寛解か軽症にした。米国の薬の使用は 2 年で 3% から 11% に増えた。会社のデータは「薬を使う人の中で PAP を始める人」を測るもので、「薬だけで済ませて PAP を始めない人」は入っていない。ジェフリーズが聞いた 50 人の医師と DME 業者は、5 年で市場が約 15% 縮むと見ている。

さらに、薬だけでなく手術型(インスパイア)と飲み薬(アプニメド AD109:AHI −44%)が重症以外の患者を食う。インスパイアは GLP-1 で患者が減り 2026 年の見通しを 10 億ドルから 8.5 億ドル前後に下げたが、これは PAP の市場でも起こりうる先行指標。

競争は数量より価格に出る。フィリップスの米国復帰で、レスメドの世界シェアは 62% から 49〜52% に下がると調査は言う。中国メーカーが海外で、フィッシャー・アンド・パイケルがマスクで追う。会社自身が「生産性だけではもう物価を打ち消せない」と言い、ごく小幅な値上げしかできない。粗利率は Q4 の GAAP で 58.8% に下がり、アストラルの品質問題と部品高が続く。

値段の面では、今の PER 23 倍(GAAP)は ROE 23%・g 3.4% の利益ベースの正当化 PER(約 21 倍)をすでに上回っていて、安全域がない。GLP-1 が本格化すれば 2011 年の谷の PER 17.6 倍に戻る。

どちらに重みを置いたか

事業の質(切り替えの費用・データ・規制)と、GLP-1 の今の実績(会社データ)は強気の見方が強く、確率は楽観とやや楽観に 30% 置いた。ただし、薬の「入口効果」と「置き換え効果」は会社データでは分離できず、悲観側の医師の見方(5 年で −15%)も無視できないので、やや悲観と悲観に 32% を置き、中立は 38% にとどめた(楽観 8%・やや楽観 22%・やや悲観 22%・悲観 10%)。

悲観の見方が最も強いのは、数量でなく価格とシェア。薬の直接の影響は悲観でも営業利益で年 2.1 億ドルほどだが、フィリップスの復帰で機器のシェアが 12 ポイント落ちれば約 2 億ドル、価格が 10 年で今の 0.92 倍(中立は 1.22 倍)なら売上で約 8 億ドル減る。したがって、中立でも機器のシェアは 58% から 54% に、価格は物価を下回る伸びにした。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/12 期)

確率で加重した株価時価総額 317.17 ドル463 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 104.43 ドル153 億ドル)。 今の値に割り戻すと 226.63 ドル331 億ドル、今との差 −10.4%、 期待の年率 +5.2%(資本コスト 7.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 546.85 ドル799 億ドル 105.51 ドル154 億ドル +157.8% +9.9% 52.19 ドル76 億ドル
やや楽観 22% 429.36 ドル627 億ドル 106.81 ドル156 億ドル +111.9% +7.8% 117.96 ドル172 億ドル
中立 38% 322.35 ドル471 億ドル 106.88 ドル156 億ドル +69.6% +5.4% 163.11 ドル238 億ドル
やや悲観 22% 216.43 ドル316 億ドル 104.82 ドル153 億ドル +26.9% +2.4% 70.68 ドル103 億ドル
悲観 10% 88.60 ドル129 億ドル 88.19 ドル129 億ドル −30.1% −3.5% 17.68 ドル26 億ドル
加重平均100% 317.17 ドル463 億ドル104.43 ドル153 億ドル +66.6% +5.2% 421.61 ドル616 億ドル

今の株価時価総額 253.06 ドル370 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 8% 【楽観】診断前の患者を取り込み、GLP-1 が入口になり年 9% 超で伸びる 利益 42 億ドル · PER 19.0 倍 · 株価時価総額 546.85 ドル799 億ドル

2036 年 6 月期 の売上は 131.3 億ドル(MatrixCare を除く今の 54.3 億ドルから年 9.2%)。世界の稼働 PAP 患者(全社)は基準の伸び 年 5.0% で 6,678 万人まで増えるはずだが、GLP-1 で入口が広がる分 +5.0%・体重が減って PAP をやめる分 −0.6% (肥満の患者 60% × 薬を続けている 12% × そのうち PAP をやめる 8%)で差し引き +4.4%、実際は 6,974 万人。機器は市場 1,633 万台 × シェア 59% = 963 万台・平均 713 ドルで 68.7 億ドル、マスク等は稼働患者 6,974 万人 × 持ち分 60% = 4,184 万人・1 人あたり年 126 ドルで 52.7 億ドル、ソフトは 9.9 億ドル。会社が言う「診断前の患者が多く、薬が入口になる」が現実になり、GLP-1 だけで売上は薬のない世界より 5.1 億ドル・営業利益で 2.3 億ドル多い。フィリップスは米国に戻ってもマスクと価格で伸びず、機器のシェアは 59% に上がる(今 58%)。機器 1 ポイントは売上 1.2 億ドル・営業利益 0.5 億ドルなので、シェア差より患者数の差が利益を決める。売上 131.3 億ドル・営業利益 52.2 億ドル(39.8%)・純利益 41.6 億ドル・自己資本 187.6 億ドル。 手術型の代替(インスパイア)と飲み薬(アプニメド)は、重症の一部に限られる。

  • 睡眠・呼吸ケアの機器(CPAP・人工呼吸器):数量 963(世界の機器の年間出荷(万台)の市場 × レスメドのシェア = 出荷(万台))× 価格 713(1 台あたり平均売価(ドル))→ 売上 69 億ドル・営業利益 29 億ドル。機器の市場 1,633 万台 × シェア 59%
  • マスク等(買い替え):数量 4,184(稼働 PAP 患者(全社・万人)× レスメドの持ち分 = 患者(万人))× 価格 126(1 人あたり年間購入額(ドル))→ 売上 53 億ドル・営業利益 24 億ドル。稼働患者(全社)6,974 万人 × 持ち分 60%
  • 居宅ケアソフト(売却後に残る分):数量 4.8(契約拠点(万))× 価格 20,662(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 10 億ドル・営業利益 3 億ドル。契約拠点 × 1 拠点あたり売上
  • MatrixCare(売却済み):数量 0.0(契約拠点(万))× 価格 28,200(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。売却済み(FY27 第 1 四半期に Frazier Healthcare Partners へ。収入は還元に回る)

倍率:正当化 PER は 21.1 倍(g 4.0%、RONIC 15.3%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 23.2% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 19.0 倍(9 割)に置いた。堀は普通:睡眠時無呼吸機器で世界首位だが、フィリップスの復帰と中国勢の値下げがあり、価格は物価に届かない。伸びも利益率も一番続く筋書き。上限の 9 割に置く。時価総額 =(純利益 − 余った現金の利息の税引き後)× PER + 余った現金。純利益は GAAP。

確率:診断前の患者の掘り起こしと GLP-1 の入口効果が 10 年続き、フィリップスの復帰も限られる展開。ここ 10 年の売上の伸び(年 11〜12%)に近いが、母数が大きくなったので 8%。

やや楽観 22% 【やや楽観】GLP-1 は入口を広げ、機器のシェアも 57% を保つ 利益 35 億ドル · PER 18.0 倍 · 株価時価総額 429.36 ドル627 億ドル

2036 年 6 月期 の売上は 113.5 億ドル(年 7.7%)。世界の稼働 PAP 患者(全社)は基準の伸び 年 4.6% で 6,428 万人まで増えるはずだが、GLP-1 で入口が広がる分 +3.4%・体重が減って PAP をやめる分 −1.3% (肥満の患者 60% × 薬を続けている 17% × そのうち PAP をやめる 13%)で差し引き +2.1%、実際は 6,562 万人。機器は市場 1,536 万台 × シェア 57% = 876 万台・平均 671 ドルで 58.8 億ドル、マスク等は稼働患者 6,562 万人 × 持ち分 58% = 3,806 万人・1 人あたり年 120 ドルで 45.6 億ドル、ソフトは 9.1 億ドル。GLP-1 は差し引きで患者を +2.1% 増やし、薬のない世界より売上 2.1 億ドル・営業利益 0.9 億ドル多い。フィリップスは 2028 年ごろ戻るが、DME 業者の買い替えの手間とクラウドでの連携が切り替えを抑え、機器のシェアは 57%(今 58%)にとどまる。価格は物価(10 年 1.41 倍)を下回る 1.30 倍(機器)・1.38 倍(マスクの 1 人あたり)。売上 113.5 億ドル・営業利益 43.2 億ドル(38.1%)・純利益 34.5 億ドル・自己資本 155.1 億ドル。

  • 睡眠・呼吸ケアの機器(CPAP・人工呼吸器):数量 876(世界の機器の年間出荷(万台)の市場 × レスメドのシェア = 出荷(万台))× 価格 671(1 台あたり平均売価(ドル))→ 売上 59 億ドル・営業利益 24 億ドル。機器の市場 1,536 万台 × シェア 57%
  • マスク等(買い替え):数量 3,806(稼働 PAP 患者(全社・万人)× レスメドの持ち分 = 患者(万人))× 価格 120(1 人あたり年間購入額(ドル))→ 売上 46 億ドル・営業利益 20 億ドル。稼働患者(全社)6,562 万人 × 持ち分 58%
  • 居宅ケアソフト(売却後に残る分):数量 4.5(契約拠点(万))× 価格 19,950(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 9 億ドル・営業利益 3 億ドル。契約拠点 × 1 拠点あたり売上
  • MatrixCare(売却済み):数量 0.0(契約拠点(万))× 価格 28,200(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。売却済み(FY27 第 1 四半期に Frazier Healthcare Partners へ。収入は還元に回る)

倍率:正当化 PER は 21.2 倍(g 4.0%、RONIC 15.4%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 23.4% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 18.0 倍(8.5 割)に置いた。堀は普通:睡眠時無呼吸機器で世界首位だが、フィリップスの復帰と中国勢の値下げがあり、価格は物価に届かない。ほぼ計画どおり。上限の 8.5 割に置く。時価総額 =(純利益 − 余った現金の利息の税引き後)× PER + 余った現金。純利益は GAAP。

確率:GLP-1 が入口を広げる効果が置き換えを上回り、シェアは 57% を保つ展開。会社データ(PAP 開始が 11% 多い)に沿うので 22%。

中立 38% 【中立】GLP-1 は釣り合い、競合でシェアを少し失って年 6% で伸びる 利益 27 億ドル · PER 17.0 倍 · 株価時価総額 322.35 ドル471 億ドル

2036 年 6 月期 の売上は 96.5 億ドル(年 5.9%。会社の見方は市場が機器で中位 1 桁・マスクで高位 1 桁)。世界の稼働 PAP 患者(全社)は基準の伸び 年 4.2% で 6,187 万人まで増えるはずだが、GLP-1 で入口が広がる分 +2.2%・体重が減って PAP をやめる分 −2.6% (肥満の患者 60% × 薬を続けている 22% × そのうち PAP をやめる 20%)で差し引き -0.4%、実際は 6,160 万人。機器は市場 1,442 万台 × シェア 54% = 779 万台・平均 630 ドルで 49.1 億ドル、マスク等は稼働患者 6,160 万人 × 持ち分 56% = 3,449 万人・1 人あたり年 113 ドルで 39.0 億ドル、ソフトは 8.5 億ドル。GLP-1 は入口を広げる効果(+2.2%)と置き換え(−2.6%)がほぼ釣り合い、薬のない世界との差は売上 -0.4 億ドル・営業利益 -0.2 億ドルと小さい。大きいのは競合で、フィリップスの復帰とフィッシャー・アンド・パイケルの追い上げで機器のシェアが 58% から 54%、マスクの持ち分が 58% から 56% に下がる。機器 1 ポイントで売上 0.9 億ドル・営業利益 0.4 億ドル、マスク 1 ポイントで売上 0.7 億ドル・営業利益 0.3 億ドル。価格は 10 年で機器 1.22 倍・マスク 1.30 倍と物価(1.41 倍)を下回る(会社が「ごく小幅な値上げ」しか見込まず、フィリップスの復帰・中国勢の値下げ・単価の低い新興国向けの増加が効くため)。売上 96.5 億ドル・営業利益 34.1 億ドル(35.3%)・純利益 27.2 億ドル・自己資本 122.1 億ドル。

  • 睡眠・呼吸ケアの機器(CPAP・人工呼吸器):数量 779(世界の機器の年間出荷(万台)の市場 × レスメドのシェア = 出荷(万台))× 価格 630(1 台あたり平均売価(ドル))→ 売上 49 億ドル・営業利益 19 億ドル。機器の市場 1,442 万台 × シェア 54%
  • マスク等(買い替え):数量 3,449(稼働 PAP 患者(全社・万人)× レスメドの持ち分 = 患者(万人))× 価格 113(1 人あたり年間購入額(ドル))→ 売上 39 億ドル・営業利益 17 億ドル。稼働患者(全社)6,160 万人 × 持ち分 56%
  • 居宅ケアソフト(売却後に残る分):数量 4.3(契約拠点(万))× 価格 19,665(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 9 億ドル・営業利益 2 億ドル。契約拠点 × 1 拠点あたり売上
  • MatrixCare(売却済み):数量 0.0(契約拠点(万))× 価格 28,200(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。売却済み(FY27 第 1 四半期に Frazier Healthcare Partners へ。収入は還元に回る)

倍率:正当化 PER は 21.3 倍(g 4.0%、RONIC 15.7%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 23.8% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 17.0 倍(8 割)に置いた。堀は普通:睡眠時無呼吸機器で世界首位だが、フィリップスの復帰と中国勢の値下げがあり、価格は物価に届かない。中立は上限の 8 割に置く。質は高いが価格が物価に届かない。時価総額 =(純利益 − 余った現金の利息の税引き後)× PER + 余った現金。純利益は GAAP。

確率:議論の落としどころ。GLP-1 の効果は釣り合い、競合でシェアを少し失い、価格は物価を下回る。最大の確率で 38%。

やや悲観 22% 【やや悲観】薬で PAP をやめる人が増え、フィリップスの値引きに価格を削られる 利益 20 億ドル · PER 16.0 倍 · 株価時価総額 216.43 ドル316 億ドル

2036 年 6 月期 の売上は 75.3 億ドル(年 3.3%)。世界の稼働 PAP 患者(全社)は基準の伸び 年 3.8% で 5,953 万人まで増えるはずだが、GLP-1 で入口が広がる分 +0.8%・体重が減って PAP をやめる分 −4.7% (肥満の患者 60% × 薬を続けている 28% × そのうち PAP をやめる 28%)で差し引き -3.9%、実際は 5,721 万人。機器は市場 1,340 万台 × シェア 50% = 670 万台・平均 558 ドルで 37.4 億ドル、マスク等は稼働患者 5,721 万人 × 持ち分 53% = 3,032 万人・1 人あたり年 103 ドルで 31.1 億ドル、ソフトは 6.8 億ドル。GLP-1 は服用が広がり(肥満の患者の 28% が続ける)、PAP をやめる人も増え、薬のない世界より売上 2.8 億ドル・営業利益 1.0 億ドル少ない。フィリップスが 2028 年に戻り値引きで攻め、インスパイアなど神経刺激と飲み薬の併用も一部の患者を奪う(ジェフリーズの調査の医師は 5 年で市場が約 15% 縮むと見る。これはこの筋書きに近い)。機器のシェアは 50%、マスクの持ち分は 53%。機器の価格は 1.08 倍、マスクは 1.18 倍で、営業利益率は 32.3% に下がる。売上 75.3 億ドル・営業利益 24.3 億ドル(32.3%)・純利益 19.4 億ドル・自己資本 87.2 億ドル。

  • 睡眠・呼吸ケアの機器(CPAP・人工呼吸器):数量 670(世界の機器の年間出荷(万台)の市場 × レスメドのシェア = 出荷(万台))× 価格 558(1 台あたり平均売価(ドル))→ 売上 37 億ドル・営業利益 13 億ドル。機器の市場 1,340 万台 × シェア 50%
  • マスク等(買い替え):数量 3,032(稼働 PAP 患者(全社・万人)× レスメドの持ち分 = 患者(万人))× 価格 103(1 人あたり年間購入額(ドル))→ 売上 31 億ドル・営業利益 13 億ドル。稼働患者(全社)5,721 万人 × 持ち分 53%
  • 居宅ケアソフト(売却後に残る分):数量 3.8(契約拠点(万))× 価格 17,812(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 1 億ドル。契約拠点 × 1 拠点あたり売上
  • MatrixCare(売却済み):数量 0.0(契約拠点(万))× 価格 28,200(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。売却済み(FY27 第 1 四半期に Frazier Healthcare Partners へ。収入は還元に回る)

倍率:正当化 PER は 21.3 倍(g 4.0%、RONIC 15.7%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 23.9% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 16.0 倍(7.5 割)に置いた。堀は普通:睡眠時無呼吸機器で世界首位だが、フィリップスの復帰と中国勢の値下げがあり、価格は物価に届かない。競合が追い価格が下がる筋書き。上限の 7.5 割に置く。時価総額 =(純利益 − 余った現金の利息の税引き後)× PER + 余った現金。純利益は GAAP。

確率:GLP-1 の服用が広がり PAP をやめる人が増え、フィリップスの値引きで価格も下がる展開。医師の調査(5 年で市場 −15%)に近く、2 番目に大きい確率で 22%。

悲観 10% 【悲観】薬・手術・飲み薬と価格競争に挟まれ、優良な独占でなくなる 利益 11 億ドル · PER 11.3 倍 · 株価時価総額 88.60 ドル129 億ドル

2036 年 6 月期 の売上は 52.7 億ドル(年 -0.3%)。世界の稼働 PAP 患者(全社)は基準の伸び 年 3.5% で 5,783 万人まで増えるはずだが、GLP-1 で入口が広がる分 -3.0%・体重が減って PAP をやめる分 −9.1% (肥満の患者 60% × 薬を続けている 36% × そのうち PAP をやめる 42%)で差し引き -12.1%、実際は 5,085 万人。機器は市場 1,191 万台 × シェア 46% = 548 万台・平均 475 ドルで 26.0 億ドル、マスク等は稼働患者 5,085 万人 × 持ち分 48% = 2,441 万人・1 人あたり年 89 ドルで 21.6 億ドル、ソフトは 5.0 億ドル。GLP-1 は肥満の患者の 36% が続け、そのうち 42% が PAP をやめ、診断後も薬だけで済ませる流れが強まり、薬のない世界より売上 6.5 億ドル・営業利益 2.1 億ドル少ない。ただし数量の減りより、フィリップスの復帰と価格競争(機器の単価は今の 0.92 倍)、中国メーカーとフィッシャー・アンド・パイケルへの流出(機器のシェア 46%・マスク 48%)が効く。機器のシェア 1 ポイントは営業利益 0.2 億ドル、これが 12 ポイント減ると営業利益は約 2.0 億ドル減る。売上 52.7 億ドル・営業利益 14.0 億ドル(26.5%)・純利益 11.2 億ドル・自己資本 66.1 億ドル。 優良な独占の事業から、薬と競合に挟まれた普通の医療機器会社になる。

  • 睡眠・呼吸ケアの機器(CPAP・人工呼吸器):数量 548(世界の機器の年間出荷(万台)の市場 × レスメドのシェア = 出荷(万台))× 価格 475(1 台あたり平均売価(ドル))→ 売上 26 億ドル・営業利益 8 億ドル。機器の市場 1,191 万台 × シェア 46%
  • マスク等(買い替え):数量 2,441(稼働 PAP 患者(全社・万人)× レスメドの持ち分 = 患者(万人))× 価格 89(1 人あたり年間購入額(ドル))→ 売上 22 億ドル・営業利益 8 億ドル。稼働患者(全社)5,085 万人 × 持ち分 48%
  • 居宅ケアソフト(売却後に残る分):数量 3.2(契約拠点(万))× 価格 15,675(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 1 億ドル。契約拠点 × 1 拠点あたり売上
  • MatrixCare(売却済み):数量 0.0(契約拠点(万))× 価格 28,200(1 拠点あたり年間売上(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。売却済み(FY27 第 1 四半期に Frazier Healthcare Partners へ。収入は還元に回る)

倍率:正当化 PER は 16.1 倍(g 2.5%、RONIC 12.7%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 18.0% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 11.2 倍(7 割)に置いた。堀は普通:睡眠時無呼吸機器で世界首位だが、フィリップスの復帰と中国勢の値下げがあり、価格は物価に届かない。GLP-1 と競合で構造的に負けた筋書きなので、g を 2.5% に下げた式の 7 割に置く。時価総額 =(純利益 − 余った現金の利息の税引き後)× PER + 余った現金。純利益は GAAP。

確率:薬・手術型・飲み薬の三方から食われ、価格競争で優良さを失う展開。事業の需要自体は消えない(睡眠時無呼吸は残る)のでリーマン級にはせず、構造的な失敗として 10%(5% 以上)。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

睡眠・呼吸ケアの機器(CPAP・人工呼吸器)

睡眠時無呼吸の CPAP・BiPAP(AirSense 11・AirCurve 11)と人工呼吸器(アストラル)。

数量世界の機器の年間出荷(万台)の市場 × レスメドのシェア = 出荷(万台)価格1 台あたり平均売価(ドル)売上営業利益
今 2026/12 560 516 29 11
10 年後 中立 779 630 49 19

取り方:2026 年 6 月期の機器売上は 28.92 億ドル(睡眠と人工呼吸器。米州 17.68・海外 11.24)。出荷台数は非開示で、世界の機器市場を年約 960 万台(推定。世界の稼働 PAP 患者 4,100 万人 ÷ 買い替え周期 約 5 年 + 新規の患者)、レスメドのシェアを 58%(ジェフリーズの 62% と他の推計 50〜60% の中間)として 560 万台、平均売価 516 ドル(海外・人工呼吸器を含む混合)と置いた。価格は物価(10 年 1.41 倍)より低く置く:会社が「ごく小幅な値上げ」しかできないと言い、フィリップスの復帰と中国勢の値下げ、新興国への販売の増加(単価が低い)が効くため。中立は 10 年 1.22 倍。競合はフィリップス(米国の新品販売は停止中)、フィッシャー・アンド・パイケル、中国の BMC。営業利益率は研究開発・販管費を売上比で配分した推定で 38%(アストラルの費用・本社費は調整に入れた)。

マスク等(買い替え)

鼻・フルフェイスのマスク、チューブ、加湿器部品。患者が数か月ごとに買い替える継続収入。

数量稼働 PAP 患者(全社・万人)× レスメドの持ち分 = 患者(万人)価格1 人あたり年間購入額(ドル)売上営業利益
今 2026/12 2,400 87 21 9
10 年後 中立 3,449 113 39 17

取り方:マスク等は 20.85 億ドル(米州 15.13・海外 5.72)。稼働 PAP 患者(全社)4,100 万人(推定。AirView の登録 3,500 万人超は累計を含む)のうちレスメドのマスクを使う人を 58%(2,400 万人)、1 人あたり年 87 ドルと置いた(買い替え頻度は米国が高く海外は低い混合)。マスクのシェアは機器と同水準だが、フィリップスとレスメドで世界の 85%(Alphinity の推計)、フィッシャー・アンド・パイケルが OSA マスクを +7% 伸ばす(Nova・Solo。フルフェイスの新作はない)。価格(1 人あたり)は買い替え率の改善と高級品への切り替えを含み、中立で 10 年 1.30 倍と物価を下回る。営業利益率は粗利率が機器より高いので 42%(推定)。

居宅ケアソフト(売却後に残る分)

Brightree(米国の在宅医療機器業者向け)・MEDIFOX DAN(ドイツの在宅介護向け)の業務ソフト。

数量契約拠点(万)価格1 拠点あたり年間売上(ドル)売上営業利益
今 2026/12 3.2 14,250 5 1
10 年後 中立 4.3 19,665 9 2

取り方:居宅ケアソフトは 2026 年 6 月期 6.76 億ドル(+5%)で、MatrixCare(売上約 2.2 億ドル)を除く残りは約 4.56 億ドル(Brightree・MEDIFOX DAN・その他)。契約拠点数は開示がなく、Brightree の DME 業者数千社と MEDIFOX DAN のドイツの在宅介護事業者数万社を合わせて 3.2 万拠点(推定)、1 拠点あたり年 14,250 ドルと置いた。価格は 10 年 1.38 倍(物価並みの値上げ。保守契約)。会社は FY27 に高位 1 桁の伸びと営業レバレッジを見込む。競合は Epic・PointClickCare などの電子カルテ会社。営業利益率は 20%(推定)。

MatrixCare(売却済み)

介護施設向けソフト。Frazier Healthcare Partners へ 4.9 億ドルで売却(FY27 第 1 四半期に完了)。

数量契約拠点(万)価格1 拠点あたり年間売上(ドル)売上営業利益
今 2026/12 1.1 20,000 2 0
10 年後 中立 0.0 28,200 0 0

取り方:MatrixCare は 2026 年 6 月期の売上約 2.2 億ドル・調整後営業利益約 0.55 億ドル(GAAP で約 0.4 億ドル)。2026 年 7 月に Frazier Healthcare Partners への売却(4.9 億ドル)を発表し、FY27 第 1 四半期(2026 年 9 月ごろ)に完了する見込み。成立済みなので筋書きでは売上・利益を入れず、売却収入(税・費用を引いて 4.7 億ドル)は還元に回す。契約拠点は 1.1 万(推定)、1 拠点あたり 20,000 ドル。

リスクと懸念

GLP-1 が睡眠時無呼吸の患者数を減らす

米国成人の 11% が薬を使い(2024 年は 3%)、チルゼパチドは AHI を 25〜29 回下げ、4〜5 割が寛解か軽症になる。会社データは今のところ PAP 開始が 11% 多いが、入口効果と置き換え効果は分離できない。悲観では肥満の患者の 36% が薬を続け、うち 42% が PAP をやめ、稼働患者は薬のない世界より 12% 少なくなる(売上で 6.5 億ドル・営業利益で約 2.1 億ドル)。

フィリップスの米国復帰と価格競争

米国の新品販売は同意判決で止まったまま、時期は未定。復帰すれば世界シェアは 62% から 49〜52% へ(ジェフリーズ)。機器のシェア 1 ポイントは売上で 0.6〜0.9 億ドル(営業利益 0.2〜0.35 億ドル)。値引きで価格が 10 年で今の 0.92 倍(中立は 1.22 倍)まで下がる悲観では、売上が約 8 億ドル減る。

手術型・飲み薬による重症以外の患者の流出

インスパイアは 2026 年の売上見通しを 10 億ドルから 8.35〜8.75 億ドルに下げたが、手術型は PAP を使えない人の選択肢として残る。アプニメド AD109(判断は 2027 年 2 月 28 日)は AHI −44% で、軽症・中等症の一部が PAP を始めなくなる可能性。

品質問題(アストラル)と粗利率の低下

アストラルの現場安全通知で 0.42 億ドルの費用、FY27 の販売停止で売上 −0.75 億ドル。Q4 の GAAP 粗利率は 58.8%(前年 60.8%)に下がり、部品高・運賃高も続く。人工呼吸器の品質が睡眠機器の信頼に波及すれば、フィリップスの二の舞になる恐れ。

米国の保険・政策

メディケアの競争入札は 2028 年までに再開するが、次の回は CPAP を含まない。ただし後の回で含まれれば価格が下がる。メディケイドの縮小と民間保険の事前承認の厳格化は、診断・処方を遅らせる。関税は Section 301 の免除が続くと会社は言うが、政策の変更で崩れうる。

一本足と資本配分

売上の約 88% が睡眠時無呼吸の機器とマスク。MatrixCare は 7.5 億ドルで買い 4.9 億ドルで売り、約 35% の損失。自社株買いを FY27 は 15 億ドルと急に増やすので、株価が割高な時期に買えば価値を壊す。

今後の分かれ目

米国の新規の PAP 開始が GLP-1 の普及(成人の使用率 15% 超)にもかかわらず前年比プラスを保つ
薬の入口効果が置き換えを上回る展開で、楽観・やや楽観の確率を 5 ポイントずつ上げ、悲観側を下げる(10 年の本質価値が上がる)。
米国の PAP 開始が 2 四半期続けて前年比マイナスになり、会社が理由に薬を挙げる
稼働患者が薬のない世界より 5% 以上少ない展開(やや悲観〜悲観)に寄る。やや悲観・悲観の確率を 5〜8 ポイント上げる。
フィリップスが FDA から米国で新品の CPAP を売ることを認められ、実際に出荷を始める
機器のシェアは年 1〜2 ポイントずつ下がる展開。値引きが先に出て、機器の価格が今の 1.0 倍付近で止まる。やや悲観の確率を 8 ポイント上げる。
アプニメド AD109 が 2027 年 2 月に承認され、米国で販売が始まって処方が月数万件に達する
軽症〜中等症の患者の入口が薬に分かれる。悲観の確率を 3 ポイント、やや悲観を 3 ポイント上げ、機器の新規の伸びを年 1 ポイント下げる。
メディケアの競争入札が CPAP を含む次の回の予告を出す
米国の機器とマスクの価格が 10〜15% 下がる展開を悲観・やや悲観に加える。営業利益率を 2 ポイント下げる。
アストラルの販売が FY27 のうちに再開し、現場安全通知の費用が追加で出ない
品質問題は一過性とみて、FY28 の売上に 0.75 億ドルが戻り、3 年の楽観・やや楽観の確率を上げる。

見ておくもの

  • 米国の PAP の新規開始数と、GLP-1 の処方の同時使用の割合(会社の IQVIA 分析の更新)
  • フィリップスの米国復帰の許可と出荷の開始
  • マスク等の売上の伸び(FY26 +13%)と 1 人あたりの買い替え率
  • 粗利率(Q4 の GAAP 58.8%)と機器の平均売価の動き
  • インスパイアの売上とアプニメド AD109 の判断(2027 年 2 月 28 日)、オルフォルグリプロンなど飲み薬の OSA の適応
  • メディケアの競争入札の対象品目、自社株買いの平均取得価格

倍率と資本コストの決め方

今の時価総額(約 340 億ドル、GAAP の PER 23 倍)は見ずに、機器・マスク・ソフトを市場 × シェア × 価格で積み、GLP-1 を稼働患者の増減(入口効果 − 置き換え効果)として分けて筋書きを作った。倍率は利益ベースの正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g)(10 年の中立:k 7.5%・g 4.0%・ROE 23.8%・堀は普通で RONIC 15.7%)= 21.3 倍の 8 割の 17.0 倍(純現金は別に足す)で、過去の高い PER(FY21 80 倍)や今の 23 倍に寄せていない。悲観は g を 2.5% に下げた正当化 PER の 7 割に置いた。割安か割高かは計算の結果で、k を低めに置いた影響が大きく、ここを大きめに読む必要がある。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality −0.5% = 7.5%。GLP-1・フィリップスの復帰・価格競争・品質問題などの個別のリスクは k に足さず、やや悲観・悲観の確率で表した。存続は危うくないので上乗せ 0。

同じ業種(ヘルスケア)の AI 分析

割安 ユニバーサル・ヘルス・サービシズUHS 病院と精神科病院を併せ持ち、メディケイドの補助と無保険の増加に利益が左右される会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率でも、バリュー投資の観点で今の値段をはっきり割安と見る 本質価値との差 +81.6% · 10 年 割安(年 +13.1%) やや割安 インシュレットPODD チューブのないインスリンポンプで先頭に立つ高成長の機器会社。利益ベースの倍率でも、10 年で測った価値は今の時価総額を 3 割上回り割安 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 シグナ・グループCI 薬剤給付管理は移行期で利益が伸びないが、専門薬と法人保険が伸びる。資本コスト 8.5% の下でも、利益ベースの正当化 PER は今の時価総額を 3 割ほど上回る 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 バクスター インターナショナルBAX 輸液と病院機器の老舗。ポンプの出荷停止とヒルロムで稼ぐ力が落ちた。堀が薄いと見て測っても、10 年の価値は今の時価総額を上回る 本質価値との差 +25.4% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 HCA ヘルスケアHCA 米国最大の営利病院は、保険の無保険化という逆風の中でも 15% 台の利益率を保つ。quality で借金の重さを資本コストに入れても、今の値段はやや割安 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ゾエティスZTS 皮膚薬の競合と OA 薬の安全性で崩れた利益がどこで底を打つかが全て。利益ベースの正当化 PER(k 8.0%)で測っても今の値段を 2 割ほど上回るが、尾は深い 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ソルベンタム・コーポレーションSOLV 3M から分かれた創傷・感染予防・歯科・病院ソフトの会社。GAAP の利益は分離費用と訴訟で薄いが、費用が消えれば利益は 5 倍になる 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 GEヘルスケア・テクノロジーズGEHC 画像診断・超音波・造影剤で稼ぐ医療機器大手。中国と関税・患者ケアの不調で利益率は低いが受注残は厚く、10 年で測った価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 アボット・ラボラトリーズABT リブレ・心血管・診断で稼ぐ優良な医療機器の複合体。10 年で測った価値は今の時価総額とほぼ同じで、筆者の判定は適正 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 ラボコープ・ホールディングスLH 臨床検査の大手。買収は資本コスト並みで価値をほぼ増やさず公的料金の重しもあるが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると本質価値は今とほぼ同じで適正 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ヴィアトリスVTRS 特許切れブランドと後発薬で稼ぐ重い借金の会社。償却が減っても、利益ベースの正当化 PER(k 9.5%)で測ると今の値段はほぼ適正。工場の問題と価格の下落が尾を重くする 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 マケッソンMCK 卸 3 社の首位で堀は厚く、腫瘍と処方技術が利益を伸ばす。利益ベースの倍率でも適正。ただし CVS 依存と直販の圧力が重しになる 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 クエスト・ダイアグノスティックスDGX 医師・病院・消費者の 3 方向に検体が増える米国 2 強の検査会社。資本コスト 7.5% と利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率で、バリュー投資の観点では今の値段をほぼ適正と見る 本質価値との差 −2.5% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 CVSヘルスCVS 保険・PBM・薬局を束ねる複合企業は 2026 年に谷を抜けつつあり、保険の利益率が 5% 前後へ戻っても、利益ベースの倍率(k 9.5%)では本質価値は今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 リジェネロン・ファーマシューティカルズREGN デュピクセントの利益分配とアイリーア HD を稼ぎ頭に、純現金も厚い。デュピクセントの特許切れと新薬の打率を厚く見ても、利益ベースの倍率(k 8.0%)に抑えると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.3% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 センコラCOR 卸 3 社の 2 番手。専門薬と腫瘍・網膜の診療網で利益を伸ばすが、売上の 25% を占めるウォルグリーン依存が重い。利益ベースの倍率では適正 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 カーディナルヘルスCAH 卸 3 社の 3 番手。専門薬・診療網・在宅で利益が伸びるが、売上の 28% を占める CVS 依存と後発薬の好調の剥落が重い。利益ベースの正当化 PER の式で測ると適正 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 エレバンス・ヘルスELV 全米最大級のブルークロス系保険とケアロンを持つ。2026 年は医療費高騰の谷。利益率が戻る中立でも、利益ベースの正当化 PER(k 8.5%)では今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 ユナイテッドヘルス・グループUNH 医療保険の巨人。2025 年の谷を越えつつあり、利益率が 4〜5% 台へ戻っても、利益ベースの倍率(k 8.5%)では今の値段は本質価値とほぼ並ぶ 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 アムジェンAMGN 成長 6 本柱が骨粗しょう症薬・関節炎薬の落ち込みを埋める途上の優良バイオ。肥満薬マリタイドは賭けで、借金 573 億ドルを抱えるが、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ダヴィータDVA 腎臓透析で米国最大。利益の大半を稼ぐ民間保険の患者と重い借金が分かれ目で、式と筋書きの結果はやや割高。バリュー投資の観点では堀は強いが価格を決める力は弱い 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ステリスSTE 病院の滅菌・感染予防と、医療機器メーカーの受託滅菌で稼ぐ、更新と消耗で積み上がる収入の厚い優良な会社。規制の揺り戻しと在庫調整を織り込むと、利益ベースの倍率では今の値段が先に行きすぎ、本質価値は今の時価総額を約 14% 下回る 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 バーテックス・ファーマシューティカルズVRTX 嚢胞性線維症で 9 割超を握る堅い独占と厚い現金が強みで、利益ベースの倍率(k 7.5%・正当化 PER の 8 割前後)に抑えると、新薬群の成否を厚く見ても今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.3% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 アイデックス・ラボラトリーズIDXX 獣医向け診断で世界首位級。検査の継続収入という強い堀があるが、今の値段は先取りしすぎで、10 年で測った価値は今の時価総額の約 8 割 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ベクトン・ディッキンソンBDX 針・注射器・ポンプを持つ「医療の水道管」。バイオと診断を分離して身軽になった。10 年で測った価値は今の時価総額をやや下回り、筆者の判定はやや割高 本質価値との差 −20.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 クーパーCOO コンタクトレンズと女性医療の 2 本柱。在庫調整・訴訟・物言う株主で揺れ、資本の効率は低い。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −21.1% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 メドトロニックMDT 心臓の機器(PFA)・脊椎・外科ロボットで稼ぐ総合医療機器の最大手。糖尿病を切り離して身軽になり、PFA の伸びで利益が積み上がる局面にある 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ヒューマナHUM 高齢者向け民間保険の最大手級。2026 年は利益が消える谷だが、星評価の急回復で 2028 年に利益率が戻る道が開けた。ただし価格は政府が握り、利益ベースの倍率(k 9.5%)では今の値段はやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ブリストル・マイヤーズ スクイブBMY エリキュースとオプジーボの 2028 年の特許切れで売上の 6 割近くが崩れるが、成長品と新薬で埋めきれば本質価値は今の値段を上回るが、確率で重ねると(利益ベースの正当化 PER の 7 割で測って)やや割高 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 ファイザーPFE 配当の厚い巨大製薬だが、2027〜2028 年に主力の特許が切れ、肥満薬と腫瘍の新薬で穴を埋め切れるかが焦点。利益ベースの正当化 PER の 9 割で測っても、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 ボストン・サイエンティフィックBSX 電気生理とウォッチマンで伸びた医療機器の優等生。2026 年は 2 度の下方修正で株価が半減した。10 年で測った価値は今の時価総額を下回り、判定はやや割高 本質価値との差 −28.3% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) 割高 ギリアド・サイエンシズGILD HIV 治療・予防を握る安定した現金創出企業。ビクタルビの特許切れは 2036 年まで先送りされたが、薬価政策と買収費用を厚く見ても、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ストライカーSYK 整形外科のロボット(Mako)と外傷・四肢で稼ぎ、手術室の機器・血管・神経へ広げる医療機器の大手。サイバー攻撃の傷は癒えつつあるが、堀の厚さは変わらない 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ジンマー・バイオメット・ホールディングスZBH 膝・股の人工関節で世界最大級の整形外科大手。価格の下落と Mako へのシェア流出の中、ロボット ROSA の巻き返しが分かれ目。本質価値は今の値段に対して「割高」 本質価値との差 −35.7% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 デクスコムDXCM 連続血糖測定で稼ぐ高成長の機器会社。利用者は増えるが、1 人あたり収入の下落とアボットとの競争を織り込んだ利益ベースの倍率では、今の値段は本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 センティーンCNC メディケイド最大手・ACA 最大手の民間保険。2025 年の谷から 2026 年は回復したが、利益の戻りは州の料率と補助金という他人の財布に左右され、利益ベースの倍率(k 9.0%)では今の値段は割高 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 メトラー・トレド・インターナショナルMTD 精密計量・分析・検査の消耗しない需要で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 22.5 倍、置くのは 18 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −38.5% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 エドワーズライフサイエンスEW TAVR で首位、純現金を持つ心臓弁の専業。質は高いが、利益ベースの倍率では今の値段が高く、本質価値は今の時価総額の約 6 割 本質価値との差 −41.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 イーライリリーLLY 肥満薬で世界最強の成長企業。利益の過半が 1 つの薬効群と米国の価格政策に乗り、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.0% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ウォーターズWAT 分析機器の消耗品と診断の繰り返し収入を持つ質の高い会社へ統合が済んだ。事業の質は高いが、利益ベースの成熟後の PER は 12 倍で今の約 30 倍の半分にも届かず、割高と出る 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 メルクMRK キイトルーダ依存の穴を新薬と買収で埋めに行く世界最大級の製薬。2028 年の特許切れ後の再成長に確度は持てないが、利益ベースの正当化 PER の 7 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 アッヴィABBV 免疫の二本柱で成長は続くが、2033 年のスキリージの特許切れと薬価政策が先にある。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 IQVIAホールディングスIQV 世界の医療データと臨床試験を握るが、純負債が重い。今の GAAP の PER 約 33 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 15.9 倍、置くのは 13 倍)を上回り、割高と出る 本質価値との差 −42.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ 腫瘍と免疫の新薬が特許切れを補い質は高いが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ヘンリー・シャインHSIC 歯科・医科の流通に自社ブランドと技術を重ねる会社。流通は価格を決める力が弱く、DSO・ネット通販・KKR や活動家株主の圧力の中で費用削減と構成の改善を進める。利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 サーモフィッシャー・サイエンティフィックTMO 研究・製造・臨床試験のインフラを握る堅い会社だが、今の PER 39 倍は利益ベースの正当化 PER(上限 17 倍)の 2 倍近くで、割高と出る 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 バイオジェンBIIB MS の稼ぎが縮む中で、成長製品と開発品が補えるかが全て。利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 6 割で、割高。楽観の尾が重い 本質価値との差 −46.7% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ダナハーDHR バイオプロセスの回復と診断の再編を抱えた堅い会社。今の PER 45 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 16 倍、置くのは 13 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −46.9% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 アライン・テクノロジーALGN 透明な歯列矯正装置の世界首位。症例は増えるが値段が上がらず、安い競合が堀を削る。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −47.6% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 インテュイティブ・サージカルISRG 手術ロボットのほぼ独占と消耗品の積み上げで稼ぐ優良企業。ただ今の値段は、独占が続く前提でも高すぎる水準にある 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 インサイトINCY ジャカフィ(米国売上の約 6 割)が 2028 年末に特許切れ。新薬群が穴をどこまで埋めるかが全てで、利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 5 割で、割高 本質価値との差 −50.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 アジレント・テクノロジーA 分析機器の消耗品・保守で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 17.4 倍、置くのは 14 倍弱)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 −0.6%) 割高 ウエスト ファーマシューティカル サービシズWST 注射剤のゴム栓で世界の約 7 割を握る質の高い会社。GLP-1 の山と今の PER 57 倍が重く、利益ベースの成熟後の PER は 16 倍前後で、大きく割高と出る 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 チャールズリバー・ラボラトリーズ・インターナショナルCRL 動物試験と創薬の受託で最大手。底は打ったが GAAP の利益が薄く、今の時価総額 143 億ドルは本質価値の約 2.6 倍と出る 本質価値との差 −66.0% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 リビティRVTY 新生児スクリーニングと免疫診断が伸び、研究向けは足踏み。ただ GAAP の利益が薄く、利益ベースの値は今の時価総額 170 億ドルを大きく下回る(割高) 本質価値との差 −66.4% · 10 年 割高(年 −4.3%) 割高 バイオテクネTECH 研究用試薬で稼ぐ高採算の会社だが、GAAP の純利益で式を当てると今の時価総額は本質価値の約 3 倍。メルク KGaA の買収提案も単体の価値を大きく上回る 本質価値との差 −68.4% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 モデルナMRNA コロナの落ち込みと赤字が続く中で、インテスメランの成功が価値の大半を決める。利益ベースの倍率で測っても、今の値段は期待を先取りしすぎで割高 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −7.9%) 割高 ヴィーヴァ・システムズVEEV 臨床・薬事の記録の堀は本物だが、営業系の席は AI に削られ、57 倍の PER が剥がれると割高(-80%) 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −9.7%)

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読んだ資料

  1. ResMed Q4・FY2026 決算(会社発表、2026-08-06)
  2. ResMed Q4 FY2026 決算説明会の記録(見通し・GLP-1・MatrixCare)
  3. ResMed FY2026 年次報告書(10-K)
  4. ResMed が MatrixCare を Frazier Healthcare に 4.9 億ドルで売却
  5. ResMed 2030 戦略(Investor Day 2024)
  6. ResMed:抗肥満薬と睡眠時無呼吸のよくある質問(IQVIA 分析)
  7. Jefferies:睡眠時無呼吸の治療市場の変化(フィリップス復帰・GLP-1)
  8. Gallup:米国の GLP-1 の使用が過去最高
  9. フィリップスの米国復帰(同意判決)
  10. Fisher & Paykel Healthcare FY2026 決算
  11. Inspire Medical Systems 2026 年 4〜6 月期の決算説明会
  12. Apnimed AD109 の FDA 審査受理
  13. メディケアの競争入札の再開(2028 年)
  14. Lancet:世界の OSA 9.36 億人(ResMed ニュースルーム)

分析日 2026-10-16