株譜
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バクスター インターナショナル BAX

輸液と病院機器の老舗。ポンプの出荷停止とヒルロムで稼ぐ力が落ちた。堀が薄いと見て測っても、10 年の価値は今の時価総額を上回る

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)32.17 ドル165 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)25.6 ドル132 億ドル差 +25.4%
10 年後から見ると やや割安 価値 32.17 ドル165 億ドル · 差 +25.4% · 期待の年率 +9.3%
期待の年率リターン(10 年)+9.3%資本コスト比 +0.8 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

バクスター インターナショナルは、点滴液(輸液)・輸液ポンプ・注射薬・外科用止血材を扱う医療用品・治療と、病院のベッド・患者モニタ・診断機器を扱うヘルスケアシステム・技術(旧ヒルロム)を持つ病院向けの老舗である。2025 年 1 月に腎臓ケア(Vantive)をカーライルへ売って事業を絞り、2026 年 4〜6 月期から区分を 2 つ(医療用品・治療、ヘルスケアシステム・技術)に組み替えた(旧「製薬」の注射剤は医療用品・治療に入る)。

2025 年は売上 112 億ドル、GAAP の営業利益 7 億ドル(営業利益率 6.2%)、純損失 10 億ドル。損失にはフロントラインケアののれん減損 4.9 億ドルと米国の繰延税金資産の評価引当 3.3 億ドルが入る。大容量輸液ポンプ Novum IQ は 2025 年 7 月から米国とカナダで出荷・設置を止めたままで(FDA はクラス I のリコールに分類)、再開の時期は示されていない。配当は年 0.2 億ドルほどまで削られた。

区分ごとに数量(市場の処置回数・手術件数・機器の台数)× シェア × 価格で積むと、中立は 2035 年に売上 168 億ドル・GAAP の営業利益 26 億ドル(15.6%)・純利益 18 億ドル。倍率は利益ベースの正当化 PER の 7〜10 割に置いた(moat は weak)。10 年の中立は、正当化 PER 16.6 倍(g 4.0%、RONIC 15.8%)の 8 割の 13.3 倍。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 27% 上。結論は「やや割安」。ただし悲観(Novum が戻らず、訴訟と減損が重なる)を 15% 置くと、確率加重の価値は今の時価総額を上回る(+27%)。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、バクスターは「立派な事業が、経営の失敗で安く売られている会社」に見える。10 年後も、病院は点滴液を使い、ベッドとモニタを入れ替える。事業そのものは消えず、輸液の供給網と病院との契約という堀は、競合が簡単に壊せない。ただし堀が広がるとは言いにくい。ポンプで病院に定着しかけた機会を、品質問題でいったん失ったからだ。

オーナー利益で見ると、2026 年の GAAP の純利益はまだ 4〜5 億ドルほどで、投下した資本(自己資本 62 億ドル+純負債 73 億ドル)に対する税引き後の営業利益の利回りは 5% 前後と低い。経営が整った中立の筋書きで、2035 年に純利益 18 億ドル、事業の ROE 約 31% まで戻ると置くが、そのためには品質と供給で今後 3 年は失敗しないことが条件になる。資本配分は 2021 年のヒルロム買収で値を壊したと見る。

安全域は、悲観(ポンプが戻らず訴訟と減損が重なる)でも事業の売上は 118 億ドルを保ち、時価総額 80 億ドルと今の 131 億ドルの約 6 割に収まる点にある。一方、楽観と中立の差が大きいので、予測できる事業とは言えず、確信度は高くない。安全域を測る。正当化 PER は 16.6 倍(g 4.0%、RONIC 15.8%、k 8.50%、moat は weak)。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 27% 上。結論は「やや割安」。

何で稼ぐ会社か

バクスターの稼ぎの柱は 3 つある。第 1 は輸液治療・基盤(2025 年の売上は推定で約 67 億ドル)で、点滴液のバッグ、輸液セット、輸液ポンプ(大容量の Novum IQ・Spectrum IQ、小型のシリンジ型)、注射薬(旧製薬)を病院へ売る。点滴液は重く運びにくいので地元の工場が要り、ノースカロライナのノースコーブ工場は米国の輸液バッグ供給の約 6 割を担ったと報じられた。病院とは購買組織(GPO)を通じた長期契約で、液・セット・ポンプを抱き合わせて売るのが型である。

第 2 は先進外科(同約 11.7 億ドル)。止血材・シーラント(ヘモパッチ・フロシールなど)で、手術件数が伸びる限り数量が増え、2026 年 4〜6 月期の有機成長は +12%、区分利益率も 28% 前後と、同社で最も質のよい成長部分である。

第 3 がヘルスケアシステム・技術(同約 30 億ドル)で、2021 年のヒルロム買収で入った病院用ベッド・患者モニタ・ケアの連携ソフト(ケア・コネクティビティ)と、診察用機器・診断のフロントラインケアからなる。のれんは 30.8 億ドルと大きいが、フロントラインケアは 2025 年 10〜12 月期に 4.85 億ドルを減損した。そのほか、Vantive 向けの製造・供給契約(MSA)が「その他」に残る(2026 年 4〜6 月期で 0.83 億ドル。数年で消える)。

収益の特徴は、数量が病院の稼働と入院・手術の件数で決まる安定した消耗品が大半で、価格は購買組織との交渉で物価に届かない一方、工場・物流・品質の維持費が高く、固定費の重い構造である。2026 年は売上 +3〜4%、調整後営業利益率 13〜14% の見通しで、2017〜2021 年の水準(GAAP で 15〜17%)より大きく低い。

優良さと弱いところ

堀は輸液の規模と病院との関係にある。点滴液は、地元に工場を持ち、安全規制(FDA の無菌製造)を満たし、全国の病院へ安定して届ける必要がある。2024 年のハリケーン・ヘリーンでノースコーブ工場が止まった時、米国の病院は輸液不足に陥り、競合の B. ブラウンやフレゼニウス カビが対応に動いても穴はすぐには埋まらなかった(工場は 2025 年 1 月に全 10 ラインが復旧)。この「代わりがすぐに利かない」性質が輸液の堀であり、病院は主要な輸液の供給元を容易に変えない。

しかし優良さは大きく傷んでいる。第 1 に品質と経営の実行力:Novum IQ の回収(重傷 79 人・死亡 2 人に関わると FDA が公表)と出荷停止の長期化、ハリケーンによる供給停止、投資家の集団訴訟、司法省の民事調査と、ここ数年のうちに問題が続いた。第 2 に資本効率:2025 年の営業利益率 6.2% に対し、同じ塊のベクトン・ディッキンソンは 15.5%、アボットは 18.6%。のれんと無形資産(合計約 89 億ドル)を、ヒルロムで買った割に稼げていない。第 3 に財務:純負債は約 73 億ドルで、配当を年 0.2 億ドルほどに削って返済を優先している。

弱みは構造というより「手当ての遅れ」で、治せるものが多い(ポンプの再開、フロントラインケアの立て直し、Vantive 切り離し後の固定費)。ただし、治るかどうかはまだ証明されていないので、筋書きの確率を悲観側に厚くした。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

医療機器の塊 D(画像・滅菌・病院向け消耗品)に属し、数量は病院の稼働と入院・手術の件数、価格は病院の購買組織との契約で決まる。業界ノートでは数量 +3%・価格 +0.5% の年 +3.5% が中立で、バクスターの輸液・病院機器もこれに近い。市場全体の医療費は年 5〜6% で伸びるが、病院の利益率は薄く、2026 年はメディケイドの縮小で価格を抑える圧力が強い。

輸液では、B. ブラウン、フレゼニウス カビ、ICU メディカル(スミス・メディカルの輸液ポンプ事業を 2022 年に買収)、ベクトン・ディッキンソンが競合する。点滴液は規制と運搬の都合で地域の供給元が決まり、価格は低いが安定している。大容量ポンプはベクトン・ディッキンソンのアラリスが首位(FDA の問題から復帰済み)、ICU メディカルが次とされ、バクスターは Novum IQ で 2025 年に 1 桁前半のシェア獲得を言っていたが、出荷停止でその勢いは止まった。ポンプは単体で儲けるより輸液セットの消耗品を抱き合わせる道具なので、止まった期間のシェアは競合に残る。

外科の止血材はジョンソン・エンド・ジョンソン(エチコン)、バクスター、ベクトン・ディッキンソンなどが競い、手術件数と症例の複雑さで伸びる。病院向けの設備(ベッド・モニタ)は、設備投資の波と保険の償還に左右され、ヒルロムは 2021 年の買収以降、期待ほど伸びていない。関税(2025〜2026 年)は原価を押し上げるが、2026 年 4〜6 月期は IEEPA 関税の還付が利益を一時的に押し上げた。全体として、業界は安定だが、バクスター固有の問題は業界の追い風を打ち消している。

資本政策と M&A

2025 年 1 月に腎臓ケア(Vantive)をカーライルへ売り、約 34 億ドルの現金(2025 年上半期の投資活動の入金)を得て返済に回した(売却益と非継続事業の損益は土台にしない)。その後も 2026 年上半期の有利子負債は 94.6 億ドル、現金 21.5 億ドル(純 73 億ドル)で、年末に純負債 ÷ EBITDA を約 3 倍へ下げる目標を掲げる。自社株買いは 2025 年・2026 年上半期ともゼロ(枠は 13 億ドル残る)。配当は大幅に削減済みで、年 0.2 億ドルほど。

買収の歴史はヒルロム(2021 年)が最大で、のれん 30.8 億ドルのうちフロントラインケアは 2025 年末に 4.85 億ドルを減損した。以後は返済を優先する方針で、大型買収は当面ない。バリュー投資の観点では、資本配分は最近 5 年で価値を壊した側(買収の割高・自社株買いの停止・減配)に評価され、改善の証拠はこれから出てくる段階にある。借り換えで金利が上がる(平均で約 3.3% から約 5.75% へ、推定)ので、返済が進まなければ利益が削られる。

株式報酬は年 1.5 億ドルほどあり、正味の還元はそれを引いて見る。まだ成立していない買収はなく、成立済みの売却だけが反映されている。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

輸液は参入障壁の高い公共インフラに近い事業で、バクスターは米国の輸液バッグの約 6 割を担ってきた。2024 年のハリケーンで他社も代われないと示されたため、病院は安定供給を重視して契約を継続する。しかも悪い材料はほぼ織り込み済みである。2025 年は純損失でも、中身はフロントラインケアののれん減損 4.85 億ドルと税の評価引当 3.3 億ドルという非現金の項目で、2026 年は売上見通しを上方修正し、営業キャッシュ・フローから設備投資を引いた額は 2026 年上半期に 2.57 億ドルの黒字(前年は赤字)で、純負債も約 2 億ドル減った。

Vantive の売却で事業が絞られ、固定費の削減(事業再編費用は 2026 年上半期に 0.75 億ドル)が進み、先進外科は 12% 成長している。Novum IQ は補正策の検証試験が始まっており、再開すればポンプに抱き合わせる消耗品の数量が戻る。営業利益率が 2017〜2021 年の 15〜17% へ戻るだけで、純利益は今の数倍になる。借入金の返済で 2028 年には純負債 ÷ EBITDA が 2 倍を割り、資本配分も株主還元へ向かう。

慎重な見方

ここ数年、品質(ポンプのリコール)、供給(ハリケーン)、買収(ヒルロム)、財務(減配・無配当に近い)と問題が続いており、経営の実行力に疑いがある。Novum IQ は FDA の重傷 79 人・死亡 2 人の報告を受けてクラス I のリコールとなり、補正策は検証の初期段階で、再開時期を示せない。再開が遅れるほど、ベクトン・ディッキンソンのアラリスや ICU メディカルに病院を取られ、セット・液の抱き合わせも失う。

ヒルロムは 30.8 億ドルののれんを抱えるのに、フロントラインケアは減損、区分の営業利益率は前年の 18.9% から 17.4% へ下がった(上半期)。Vantive 切り離しで規模の利益が減り、固定費が残る。投資家の集団訴訟・司法省の調査・ヒルロムへの独禁法訴訟は費用が読めない。借入金は 94.6 億ドルで、借り換えで金利が平均で約 3.3% から 5.75% へ上がる(推定)ため、利益が削られる。調整後の利益(株式報酬・償却の戻し)は見かけが良いが、GAAP の純利益はまだ 4〜5 億ドルで、期待の PER は高すぎる。

どちらに重みを置いたか

立て直しの根拠(供給網・先進外科・Vantive 後の固定費の削減)は具体的だが、品質と訴訟の問題が数年続いたことと、ポンプの再開時期が見えないことは重い。そのため中立 36%・楽観側 23%(楽観 6%+やや楽観 17%)、悲観側 41%(やや悲観 26%+悲観 15%)と、悲観側に厚く寄せた。倍率は正当化 PER の 7〜10 割に置いた。10 年の中立は、正当化 PER 16.6 倍の 8 割の 13.3 倍。今の PER に寄せていない。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 27% 上。結論は「やや割安」。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 41.69 ドル214 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 20.65 ドル106 億ドル)。 今の値に割り戻すと 32.17 ドル165 億ドル、今との差 +25.4%、 期待の年率 +9.3%(資本コスト 8.5%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 6% 80.12 ドル411 億ドル 34.05 ドル175 億ドル +345.1% +16.1% 6.85 ドル35 億ドル
やや楽観 17% 60.70 ドル311 億ドル 28.95 ドル149 億ドル +249.5% +13.3% 15.24 ドル78 億ドル
中立 36% 46.63 ドル239 億ドル 24.31 ドル125 億ドル +176.6% +10.7% 25.54 ドル131 億ドル
やや悲観 26% 28.75 ドル148 億ドル 18.71 ドル96 億ドル +85.1% +6.3% 12.34 ドル63 億ドル
悲観 15% 15.36 ドル79 億ドル 0.43 ドル2 億ドル −38.4% −4.7% 2.37 ドル12 億ドル
加重平均100% 41.69 ドル214 億ドル20.65 ドル106 億ドル +143.0% +9.3% 62.34 ドル320 億ドル

今の株価時価総額 25.65 ドル132 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.5% を下回るほど割高。

楽観 6% 楽観:ポンプが戻り、先進外科が育ち、利益率が過去の水準を超える 利益 26 億ドル · PER 15.9 倍 · 株価時価総額 80.12 ドル411 億ドル

2035 年の売上は 196 億ドル(2025 年から名目で年 +5.7%)。輸液治療・基盤は 109.8 億ドル(年 +5.1%:数量 +2.2%、価格 +2.8%。Novum の再開で病院を取り戻し、ポンプと消耗品を抱き合わせる)、先進外科は 33.9 億ドル(年 +11.2%:手術の増加とシェアの拡大)、ヘルスケアシステム・技術は 51.8 億ドル(年 +5.6%)。営業利益は 36.8 億ドル(18.8%)、純利益は 25.8 億ドル。ベクトン・ディッキンソンや ICU メディカルとの競争に勝ち、利益率はヒルロム前の 2017〜2021 年(15〜17%)を超えて 18〜19% まで上がる。返済の後に自社株買いが戻り、10 年の正味の還元は 174.7 億ドル。倍率は 正当化 PER 17.7 倍の 9 割、15.9 倍に置く。利益の質が高く、伸びも一番続く筋書き。上限の 9 割に置く。

  • 輸液治療・基盤(点滴液・輸液セット・ポンプ・注射薬):数量 19.9(バクスターが供給する輸液・注射の処置回数(億回)= 世界の病院の処置回数(推定 160 億回)× シェア 10%)× 価格 5.52(1 回あたり収入(ドル。液・セット・ポンプのリース・注射薬の平均))→ 売上 110 億ドル・営業利益 24 億ドル。処置回数とバクスターのシェア・1 回あたり収入
  • 先進外科(止血材・シーラント):数量 1,079(使用する手術の件数(万件)= 対象となる世界の手術(推定 4,000 万件)× シェア 12.5%)× 価格 315(1 件あたり収入(ドル))→ 売上 34 億ドル・営業利益 11 億ドル。手術件数と 1 件あたり収入
  • ヘルスケアシステム・技術(旧ヒルロム+フロントラインケア):数量 134(病院向け機器の出荷(万台・契約相当)= 世界の更新・新設需要(推定 1,000 万台)× シェア 10%)× 価格 3,853(1 台(契約)あたり収入(ドル。ソフト・保守を含む平均))→ 売上 52 億ドル・営業利益 11 億ドル。機器の出荷と 1 台あたり収入
  • その他(Vantive 向けの供給契約):数量 0.2(Vantive 向け供給量(億個相当))× 価格 2.00(1 個あたり収入(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。Vantive 向け供給量と単価

倍率:正当化 PER は 17.7 倍(g 4.0%、RONIC 19.7%。RONIC は k 8.50% に、事業の ROE 42.0% が k を超える分の 0.33 を足した値。moat は weak)。これに対し 15.9 倍(9 割)に置いた。利益の質が高く、伸びも一番続く筋書き。上限の 9 割に置く。g の内訳:輸液・病院機器の需要(処置の回数)の実質 +2.0% × シェア維持 × 価格 +2.0%(物価 3.5% より 1.5 ポイント低い)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。式の ROE は、帳簿の ROE が 40% を超える筋書き(自社株買いで自己資本が縮んだ見かけ)では帳簿の値でなく、ROIC +(ROIC − 借入金利の税引き後 4.7%)× 純負債÷自己資本(1 倍まで)で出した値を使う(ROIC = 税引き後営業利益 ÷(自己資本+純負債)、純負債は今の 78 億ドルで置いた。SCHEMA_US §1)。

確率:Novum の再開と先進外科の拡大、ヒルロム後の立て直しがすべて当たる筋書き。ここ数年問題が続いたので 6% にとどめた。

やや楽観 17% やや楽観:ポンプが 2027 年に戻り、立て直しが着実に進む 利益 22 億ドル · PER 14.4 倍 · 株価時価総額 60.70 ドル311 億ドル

2035 年の売上は 181.5 億ドル(年 +4.9%)。輸液治療・基盤は 102.6 億ドル(年 +4.3%:数量 +1.9%・価格 +2.4%)、先進外科は 30.6 億ドル(年 +10.1%)、ヘルスケアシステム・技術は 47.9 億ドル(年 +4.8%)。営業利益は 31.2 億ドル(17.2%)、純利益は 21.7 億ドル。ベクトン・ディッキンソンとの差はポンプで一部縮まるが、病院の購買組織が価格を抑えるため、物価を超える値上げはできない。返済を優先したあと還元が戻り、10 年の正味の還元は 148.5 億ドル。倍率は 正当化 PER 16.9 倍の 8.5 割、14.3 倍に置く。伸びと利益率はほぼ計画どおり。上限の 8.5 割に置く。

  • 輸液治療・基盤(点滴液・輸液セット・ポンプ・注射薬):数量 19.3(バクスターが供給する輸液・注射の処置回数(億回)= 世界の病院の処置回数(推定 160 億回)× シェア 10%)× 価格 5.31(1 回あたり収入(ドル。液・セット・ポンプのリース・注射薬の平均))→ 売上 103 億ドル・営業利益 21 億ドル。処置回数とバクスターのシェア・1 回あたり収入
  • 先進外科(止血材・シーラント):数量 1,002(使用する手術の件数(万件)= 対象となる世界の手術(推定 4,000 万件)× シェア 12.5%)× 価格 305(1 件あたり収入(ドル))→ 売上 31 億ドル・営業利益 9 億ドル。手術件数と 1 件あたり収入
  • ヘルスケアシステム・技術(旧ヒルロム+フロントラインケア):数量 128(病院向け機器の出荷(万台・契約相当)= 世界の更新・新設需要(推定 1,000 万台)× シェア 10%)× 価格 3,742(1 台(契約)あたり収入(ドル。ソフト・保守を含む平均))→ 売上 48 億ドル・営業利益 10 億ドル。機器の出荷と 1 台あたり収入
  • その他(Vantive 向けの供給契約):数量 0.2(Vantive 向け供給量(億個相当))× 価格 2.00(1 個あたり収入(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。Vantive 向け供給量と単価

倍率:正当化 PER は 16.9 倍(g 4.0%、RONIC 16.6%。RONIC は k 8.50% に、事業の ROE 32.9% が k を超える分の 0.33 を足した値。moat は weak)。これに対し 14.3 倍(8.5 割)に置いた。伸びと利益率はほぼ計画どおり。上限の 8.5 割に置く。g の内訳:輸液・病院機器の需要(処置の回数)の実質 +2.0% × シェア維持 × 価格 +2.0%(物価 3.5% より 1.5 ポイント低い)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。式の ROE は、帳簿の ROE が 40% を超える筋書き(自社株買いで自己資本が縮んだ見かけ)では帳簿の値でなく、ROIC +(ROIC − 借入金利の税引き後 4.7%)× 純負債÷自己資本(1 倍まで)で出した値を使う(ROIC = 税引き後営業利益 ÷(自己資本+純負債)、純負債は今の 78 億ドルで置いた。SCHEMA_US §1)。

確率:再開の遅れは小さく、固定費の削減が進む筋書き。17% と置く。

中立 36% 中立:輸液の堀は保たれ、売上は年 4% で伸び、利益率はヒルロム前の水準へ戻る 利益 18 億ドル · PER 13.3 倍 · 株価時価総額 46.63 ドル239 億ドル

2035 年の売上は 168.1 億ドル(名目で年 +4.1%)。輸液治療・基盤は 94.8 億ドル(年 +3.5%:市場の処置回数が年 +2%、Novum の停止で失ったシェアを補いきれず自社の数量は年 +1.5%、価格は購買組織との契約で物価 3.5% に届かず年 +2.0%)、先進外科は 28.1 億ドル(年 +9.1%:数量 +6.5%・価格 +2.5%)、ヘルスケアシステム・技術は 44.7 億ドル(年 +4.0%)、Vantive 向けは消える。営業利益は 26.2 億ドル(15.6%。償却は年 4.3 億ドルまで減る)、純利益は 18.0 億ドル、純負債は 49 億ドルで EBITDA の 1.4 倍。ROE は帳簿で 31%。10 年の正味の還元は 124.7 億ドル(返済のあと配当と自社株買い、株式報酬の分を引く)。倍率は 正当化 PER 16.6 倍の 8 割、13.3 倍に置く。中立は上限の 8 割。輸液の基盤は堅いが、ポンプの出荷停止とヒルロムの重荷から立て直す途中で、堀は薄い(moat=weak)。

  • 輸液治療・基盤(点滴液・輸液セット・ポンプ・注射薬):数量 18.6(バクスターが供給する輸液・注射の処置回数(億回)= 世界の病院の処置回数(推定 160 億回)× シェア 10%)× 価格 5.11(1 回あたり収入(ドル。液・セット・ポンプのリース・注射薬の平均))→ 売上 95 億ドル・営業利益 19 億ドル。処置回数とバクスターのシェア・1 回あたり収入
  • 先進外科(止血材・シーラント):数量 939(使用する手術の件数(万件)= 対象となる世界の手術(推定 4,000 万件)× シェア 12.5%)× 価格 300(1 件あたり収入(ドル))→ 売上 28 億ドル・営業利益 8 億ドル。手術件数と 1 件あたり収入
  • ヘルスケアシステム・技術(旧ヒルロム+フロントラインケア):数量 122(病院向け機器の出荷(万台・契約相当)= 世界の更新・新設需要(推定 1,000 万台)× シェア 10%)× 価格 3,669(1 台(契約)あたり収入(ドル。ソフト・保守を含む平均))→ 売上 45 億ドル・営業利益 8 億ドル。機器の出荷と 1 台あたり収入
  • その他(Vantive 向けの供給契約):数量 0.2(Vantive 向け供給量(億個相当))× 価格 2.00(1 個あたり収入(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。Vantive 向け供給量と単価

倍率:正当化 PER は 16.6 倍(g 4.0%、RONIC 15.8%。RONIC は k 8.50% に、事業の ROE 30.5% が k を超える分の 0.33 を足した値。moat は weak)。これに対し 13.3 倍(8 割)に置いた。中立は上限の 8 割。輸液の基盤は堅いが、ポンプの出荷停止とヒルロムの重荷から立て直す途中で、堀は薄い(moat=weak)。g の内訳:輸液・病院機器の需要(処置の回数)の実質 +2.0% × シェア維持 × 価格 +2.0%(物価 3.5% より 1.5 ポイント低い)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:議論の落としどころ。ただし悲観側(やや悲観・悲観)が 41% と楽観側(23%)より厚い。数量は市場の伸びにシェア維持、価格は物価 3.5% に対し 2% 前後。

やや悲観 26% やや悲観:ポンプで負け続け、価格も押され、利益率が戻らない 利益 13 億ドル · PER 11.5 倍 · 株価時価総額 28.75 ドル148 億ドル

2035 年の売上は 144.0 億ドル(年 +2.5%)。輸液治療・基盤は 81.8 億ドル(年 +2.0%:数量 +0.8%・価格 +1.2%。ポンプを失って液・セットの抱き合わせも守り切れず、価格は購買組織に押される)、先進外科は 23.2 億ドル(年 +7.1%)、ヘルスケアシステム・技術は 38.6 億ドル(年 +2.5%)。営業利益は 19.6 億ドル(13.6%)、純利益は 12.8 億ドル。2027 年に集団訴訟・調査で約 5 億ドルの費用が出る。それでも事業の堀は残るので、ベクトン・ディッキンソンに近い普通の消耗品会社として、帳簿の ROE 22%・g 3.5% の式で測る。10 年の正味の還元は 96.0 億ドル。倍率は 正当化 PER 15.4 倍の 7.5 割、11.5 倍に置く。競争と値下がりで、新しく投じる資本の稼ぎが薄れる。上限の 7.5 割に置く。

  • 輸液治療・基盤(点滴液・輸液セット・ポンプ・注射薬):数量 17.3(バクスターが供給する輸液・注射の処置回数(億回)= 世界の病院の処置回数(推定 160 億回)× シェア 10%)× 価格 4.72(1 回あたり収入(ドル。液・セット・ポンプのリース・注射薬の平均))→ 売上 82 億ドル・営業利益 15 億ドル。処置回数とバクスターのシェア・1 回あたり収入
  • 先進外科(止血材・シーラント):数量 814(使用する手術の件数(万件)= 対象となる世界の手術(推定 4,000 万件)× シェア 12.5%)× 価格 285(1 件あたり収入(ドル))→ 売上 23 億ドル・営業利益 7 億ドル。手術件数と 1 件あたり収入
  • ヘルスケアシステム・技術(旧ヒルロム+フロントラインケア):数量 110(病院向け機器の出荷(万台・契約相当)= 世界の更新・新設需要(推定 1,000 万台)× シェア 10%)× 価格 3,493(1 台(契約)あたり収入(ドル。ソフト・保守を含む平均))→ 売上 39 億ドル・営業利益 7 億ドル。機器の出荷と 1 台あたり収入
  • その他(Vantive 向けの供給契約):数量 0.2(Vantive 向け供給量(億個相当))× 価格 2.00(1 個あたり収入(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。Vantive 向け供給量と単価

倍率:正当化 PER は 15.4 倍(g 4.0%、RONIC 12.9%。RONIC は k 8.50% に、事業の ROE 21.8% が k を超える分の 0.33 を足した値。moat は weak)。これに対し 11.5 倍(7.5 割)に置いた。競争と値下がりで、新しく投じる資本の稼ぎが薄れる。上限の 7.5 割に置く。g の内訳:輸液・病院機器の需要(処置の回数)の実質 +2.0% × シェア維持 × 価格 +2.0%(物価 3.5% より 1.5 ポイント低い)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:品質問題の後遺症で病院の信頼が戻らず、ヒルロムの収益も伸びない筋書き。26% と厚くした。

悲観 15% 悲観:構造的に負ける(ポンプが戻らず、訴訟・減損・価格の下落が重なる) 利益 7 億ドル · PER 11.8 倍 · 株価時価総額 15.36 ドル79 億ドル

2035 年の売上は 118.0 億ドル(年 +0.5%)。輸液治療・基盤は 67.0 億ドル(年 0%:数量 −0.5%・価格 +0.5%。ポンプを失い、ベクトン・ディッキンソンと ICU メディカルが病院を固め、購買組織に値を叩かれる)、先進外科は 17.4 億ドル(年 +4.0%)、ヘルスケアシステム・技術は 33.2 億ドル(年 +1.0%。さらに減損)。2027 年に訴訟・調査の和解で約 12 億ドルの費用、2029 年にヘルスケアシステム・技術ののれん約 18 億ドルの追加減損が出る。営業利益は 9.2 億ドル(7.8%)、純利益は 6.7 億ドル、配当は純利益の 3 割を戻すだけで自社株買いはなく、余った現金 6 億ドルは特別に還元する。還元の正味は、株式報酬で増える株の分が配当を上回って小さな正(増資はない)。事業の ROE 7%(帳簿)・g 3% の式で測る。

  • 輸液治療・基盤(点滴液・輸液セット・ポンプ・注射薬):数量 15.2(バクスターが供給する輸液・注射の処置回数(億回)= 世界の病院の処置回数(推定 160 億回)× シェア 10%)× 価格 4.40(1 回あたり収入(ドル。液・セット・ポンプのリース・注射薬の平均))→ 売上 67 億ドル・営業利益 9 億ドル。処置回数とバクスターのシェア・1 回あたり収入
  • 先進外科(止血材・シーラント):数量 672(使用する手術の件数(万件)= 対象となる世界の手術(推定 4,000 万件)× シェア 12.5%)× 価格 259(1 件あたり収入(ドル))→ 売上 17 億ドル・営業利益 4 億ドル。手術件数と 1 件あたり収入
  • ヘルスケアシステム・技術(旧ヒルロム+フロントラインケア):数量 100(病院向け機器の出荷(万台・契約相当)= 世界の更新・新設需要(推定 1,000 万台)× シェア 10%)× 価格 3,325(1 台(契約)あたり収入(ドル。ソフト・保守を含む平均))→ 売上 33 億ドル・営業利益 4 億ドル。機器の出荷と 1 台あたり収入
  • その他(Vantive 向けの供給契約):数量 0.2(Vantive 向け供給量(億個相当))× 価格 2.00(1 個あたり収入(ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。Vantive 向け供給量と単価

倍率:事業の ROE 7.5% が k 8.50% 以下なので PER は 1÷k=11.8 倍まで。これに対し 11.8 倍(10 割)に置いた。構造的に負けた筋書き。事業の ROE が k に届かないので PER は 1÷k が上限で、その値に置く。余った純現金 6.0 億ドルは還元に足して自己資本から引いたので、時価総額には足さない。g の内訳:市場 +1.5%・シェア減・価格 +1.5% で約 3%(床の式は 1÷k なので g は使わない)。減損後の自己資本に対し PBR は 1 倍を割る。純利益は GAAP。

確率:リーマン級ではなく構造の失敗。Novum が戻らない、集団訴訟・司法省の調査の和解、フロントラインケアなどの追加の減損、価格競争が重なる筋書き。ここ数年問題が続いた会社なので 15% と、手本(アボット 10%・ベクトン・ディッキンソン 12%)より厚くした。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

輸液治療・基盤(点滴液・輸液セット・ポンプ・注射薬)

病院向けの点滴液、輸液セット、輸液ポンプ(Novum IQ・Spectrum IQ)、注射薬(旧製薬)。2026 年 4〜6 月期から医療用品・治療に入る区分。

数量バクスターが供給する輸液・注射の処置回数(億回)= 世界の病院の処置回数(推定 160 億回)× シェア 10%価格1 回あたり収入(ドル。液・セット・ポンプのリース・注射薬の平均)売上営業利益
今 2025/12 16.0 4.19 67 12
10 年後 中立 18.6 5.11 95 19

取り方:2026 年 4〜6 月期の輸液治療・基盤は 17.45 億ドル(有機 +4%)、上半期は 33.61 億ドル。2025 年は、前年比から逆算して約 67 億ドル(開示された新区分の通期は未確認で推定)。世界の病院の輸液・注射の処置回数を推定 160 億回、バクスターのシェアを 10% とし、16 億回 × 1 回あたり約 4.19 ドル。区分の利益率は、2026 年上半期の医療用品・治療が 18.8%(前年 22.3%)で、輸液ポンプの停止と原価高で下がった。2025 年は 18.5% と置いた。価格は購買組織(GPO)の契約で物価に届かない(中立で年 +2.0%。10 年 1.22 倍)。数量は市場が年 +2%、シェアは Novum の停止で少し失い、自社の数量は年 +1.5%。競合はベクトン・ディッキンソン、ICU メディカル、B. ブラウン、フレゼニウス カビ。

先進外科(止血材・シーラント)

手術中の止血材・シーラント(ヘモパッチ・フロシールなど)。医療用品・治療に入る成長区分。

数量使用する手術の件数(万件)= 対象となる世界の手術(推定 4,000 万件)× シェア 12.5%価格1 件あたり収入(ドル)売上営業利益
今 2025/12 500 234 12 3
10 年後 中立 939 300 28 8

取り方:2026 年 4〜6 月期は 3.31 億ドル(有機 +12%)、上半期は 6.35 億ドル(+11%)。2025 年は上半期から逆算して約 11.7 億ドル(推定)。対象手術を推定 4,000 万件、シェア 12.5% で 500 万件、1 件あたり約 234 ドル。利益率は 28%(推定)。数量は手術の増加と使用場面の拡大で伸び(中立で年 +6.5%)、価格は病院の価格交渉で物価に届かず年 +2.5%。競合はジョンソン・エンド・ジョンソン(エチコン)、ベクトン・ディッキンソンなど。

ヘルスケアシステム・技術(旧ヒルロム+フロントラインケア)

病院用ベッド・患者モニタ・ケア連携ソフト(ケア・コネクティビティ)と、診察用機器・診断のフロントラインケア。

数量病院向け機器の出荷(万台・契約相当)= 世界の更新・新設需要(推定 1,000 万台)× シェア 10%価格1 台(契約)あたり収入(ドル。ソフト・保守を含む平均)売上営業利益
今 2025/12 100 3,010 30 5
10 年後 中立 122 3,669 45 8

取り方:2026 年 4〜6 月期は 8.01 億ドル(+4%。ケア連携 5.02 億ドル +5%、フロントラインケア 2.99 億ドル +2%)。上半期は 15.06 億ドル(+1%)。2025 年は逆算して約 30.1 億ドル(推定)。世界の病院向け機器の更新・新設を推定 1,000 万台、シェア 10% で 100 万台、1 台あたり約 3,010 ドル。利益率は上半期 17.4%(前年 18.9%、4〜6 月は 20.3%)で、2025 年は 17% と置いた。のれん 30.8 億ドル(フロントラインケアは 2025 年末に 4.85 億ドル減損)。価格は病院の設備投資の交渉で年 +2.0%(物価より低い)、数量は年 +2%(ケア連携は伸び、フロントラインケアは減る)。競合はストライカー(ベッド)、GE ヘルスケア・テクノロジーズ(モニタ)など。

その他(Vantive 向けの供給契約)

Vantive(旧腎臓ケア)へ売却後も製造・供給する製品。供給契約(MSA)の期間で減っていく。

数量Vantive 向け供給量(億個相当)価格1 個あたり収入(ドル)売上営業利益
今 2025/12 1.8 2.00 4 0
10 年後 中立 0.2 2.00 0 0

取り方:2026 年 4〜6 月期 0.83 億ドル(−15%)、上半期 1.59 億ドル。2025 年は約 3.6 億ドル(推定)。供給量 1.8 億個相当 × 1 個あたり 2.0 ドル。契約の期間(数年)で数量が毎年 2 割ずつ減り、価格は契約で据え置き(物価に連動しない)。利益率は上半期 8% 前後。この区分は成長の土台ではなく、減るだけの項目として置く。

リスクと懸念

Novum IQ の出荷停止の長期化

2025 年 7 月から米国・カナダで出荷・設置を停止。FDA はクラス I のリコールに分類し、補正策は検証試験の初期段階で再開の時期は不明。再開が遅れるほど、ベクトン・ディッキンソンのアラリスや ICU メディカルが病院を固め、輸液セット・液の抱き合わせも失う。費用が将来重くなる可能性を会社も認めている。

訴訟と司法省の調査

Novum に関する投資家の集団訴訟(2022 年 2 月〜2025 年 10 月の期間、2026 年 6 月に主任原告が決まった)、関連する株主代表訴訟、司法省の民事調査要請・召喚状、ヒルロムに対する独禁法訴訟がある。和解額と罰金は読めず、悲観では 10 億ドル超を置いた。

供給の脆さ(ハリケーンと一極集中)

米国の輸液バッグの約 6 割を担ったノースコーブ工場が、2024 年 9 月のヘリーンで止まり、全 10 ラインの復旧に約 4 か月かかった。同様の災害・品質問題が再発すれば、病院が他社の輸液へ切り替える口実になり、堀が削られる。

ヒルロム(ヘルスケアシステム・技術)の追加減損

区分ののれんは 30.8 億ドルで、フロントラインケアは 2025 年末に 4.85 億ドルを減損した。営業利益率は上半期 17.4% と前年を下回る。さらに伸びず病院の設備投資が冷えれば、追加の減損と自己資本の毀損が起きる。

借金と借り換えによる金利負担

有利子負債は 94.6 億ドル、現金は 21.5 億ドルで、年末に純負債 ÷ EBITDA を約 3 倍へ下げる目標。利払いは平均 3.3% 台(推定)で、借り換えで約 5.75% へ上がるため、返済が進まなければ純利益が削られる。流動性は借入枠 14 億ドルがある。

病院の購買力と価格の押し下げ

点滴液・セット・機器は購買組織との契約で、物価 3.5% に届かない価格が基本である。メディケイドの縮小で病院の利益が圧迫される 2026 年以降は、値下げ圧力が強まる恐れがある。価格が年 +1% に落ちれば、中立でも利益が 2 割近く減る。

関税とサプライチェーン

原材料・部品の関税は原価を押し上げる。2026 年 4〜6 月期は IEEPA 関税の還付が利益を一時的に押し上げたが、再発する前提ではない。製造の稼働が落ちた時の規模の効果の悪化(Vantive 切り離し後)も重なる。

今後の分かれ目

Novum IQ の米国での出荷再開が 2027 年前半までに決まったら
輸液セットと液の抱き合わせが戻り、輸液治療・基盤の数量が年 +2% に乗る。楽観・やや楽観の確率を 10 年で 5〜10 ポイント上げ、悲観の確率を下げる。
2027 年を過ぎても出荷停止が続き、検証試験で追加の補正が出たら
病院が競合の機種へ固定され、シェアが戻らない。やや悲観・悲観の確率を 10 ポイント以上上げ、輸液治療・基盤の価格と数量を下げる。
集団訴訟・司法省の調査が、数億ドル規模の和解で終わったら
不確実性が消え、確率の悲観側を薄くできる。10 億ドルを超える罰金なら、2〜3 年の純利益が飛び、還元が先送りされる。
年末の純負債 ÷ EBITDA が約 3 倍を達成し、自社株買いを再開したら
資本配分が株主へ向かい、還元の値が増える。達成できなければ、利払いが利益を削り、確率を悲観側に寄せる。
先進外科の成長が有機 +10% を保ち、区分利益率が 30% に乗ったら
医療用品・治療の利益率を押し上げ、2035 年の営業利益が計画を上回る。楽観側の確率を上げる。
ヘルスケアシステム・技術の利益率が 20% を超え、フロントラインケアの売上が回復したら
ヒルロムの減損リスクが後退し、ヘルスケアシステム・技術の価値が戻る。逆に追加の減損が出れば、悲観の確率を上げる。

見ておくもの

  • Novum IQ の出荷再開の時期(FDA の承認・四半期決算での再開時期の言及)
  • 区分の営業利益率(医療用品・治療・ヘルスケアシステム・技術)と調整後営業利益率 13〜14% の達成
  • 純負債 ÷ EBITDA(年末に約 3 倍)と有利子負債の返済、借り換えの金利
  • 集団訴訟・司法省の調査・独禁法訴訟の進展と和解額
  • 先進外科の有機成長率(+10% 超を保てるか)とフロントラインケアののれん減損の再発
  • ノースコーブ工場など主力工場の稼働と供給の障害

倍率と資本コストの決め方

今の株価と PERを見る前に、数量と価格でセグメントを積み、純利益と自己資本を決めた。倍率は利益ベースの正当化 PER(RONIC は k に、事業の ROE が k を超える分の残る割合を足した値。moat は weak)の 7〜10 割に置いた。10 年の中立は、正当化 PER 16.6 倍(g 4.0%、RONIC 15.8%、k 8.50%)の 8 割の 13.3 倍。今の値段には寄せていない。総合は今の時価総額より 27% 上。結論は「やや割安」。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality +0.5% = 8.5%。ノバム(Novum)の品質・訴訟・ヒルロムの減損は個別のリスクなので k に足さず、悲観・やや悲観の確率(合計 41%)と悲観の深さで表した。存続は危うくない(流動性 14 億ドルの借入枠、営業キャッシュ・フロー正)ので上乗せ 0。

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割安 ユニバーサル・ヘルス・サービシズUHS 病院と精神科病院を併せ持ち、メディケイドの補助と無保険の増加に利益が左右される会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率でも、バリュー投資の観点で今の値段をはっきり割安と見る 本質価値との差 +81.6% · 10 年 割安(年 +13.1%) やや割安 インシュレットPODD チューブのないインスリンポンプで先頭に立つ高成長の機器会社。利益ベースの倍率でも、10 年で測った価値は今の時価総額を 3 割上回り割安 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 シグナ・グループCI 薬剤給付管理は移行期で利益が伸びないが、専門薬と法人保険が伸びる。資本コスト 8.5% の下でも、利益ベースの正当化 PER は今の時価総額を 3 割ほど上回る 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 HCA ヘルスケアHCA 米国最大の営利病院は、保険の無保険化という逆風の中でも 15% 台の利益率を保つ。quality で借金の重さを資本コストに入れても、今の値段はやや割安 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ゾエティスZTS 皮膚薬の競合と OA 薬の安全性で崩れた利益がどこで底を打つかが全て。利益ベースの正当化 PER(k 8.0%)で測っても今の値段を 2 割ほど上回るが、尾は深い 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ソルベンタム・コーポレーションSOLV 3M から分かれた創傷・感染予防・歯科・病院ソフトの会社。GAAP の利益は分離費用と訴訟で薄いが、費用が消えれば利益は 5 倍になる 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 GEヘルスケア・テクノロジーズGEHC 画像診断・超音波・造影剤で稼ぐ医療機器大手。中国と関税・患者ケアの不調で利益率は低いが受注残は厚く、10 年で測った価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 アボット・ラボラトリーズABT リブレ・心血管・診断で稼ぐ優良な医療機器の複合体。10 年で測った価値は今の時価総額とほぼ同じで、筆者の判定は適正 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 ラボコープ・ホールディングスLH 臨床検査の大手。買収は資本コスト並みで価値をほぼ増やさず公的料金の重しもあるが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると本質価値は今とほぼ同じで適正 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ヴィアトリスVTRS 特許切れブランドと後発薬で稼ぐ重い借金の会社。償却が減っても、利益ベースの正当化 PER(k 9.5%)で測ると今の値段はほぼ適正。工場の問題と価格の下落が尾を重くする 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 マケッソンMCK 卸 3 社の首位で堀は厚く、腫瘍と処方技術が利益を伸ばす。利益ベースの倍率でも適正。ただし CVS 依存と直販の圧力が重しになる 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 クエスト・ダイアグノスティックスDGX 医師・病院・消費者の 3 方向に検体が増える米国 2 強の検査会社。資本コスト 7.5% と利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率で、バリュー投資の観点では今の値段をほぼ適正と見る 本質価値との差 −2.5% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 CVSヘルスCVS 保険・PBM・薬局を束ねる複合企業は 2026 年に谷を抜けつつあり、保険の利益率が 5% 前後へ戻っても、利益ベースの倍率(k 9.5%)では本質価値は今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 リジェネロン・ファーマシューティカルズREGN デュピクセントの利益分配とアイリーア HD を稼ぎ頭に、純現金も厚い。デュピクセントの特許切れと新薬の打率を厚く見ても、利益ベースの倍率(k 8.0%)に抑えると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.3% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 センコラCOR 卸 3 社の 2 番手。専門薬と腫瘍・網膜の診療網で利益を伸ばすが、売上の 25% を占めるウォルグリーン依存が重い。利益ベースの倍率では適正 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 カーディナルヘルスCAH 卸 3 社の 3 番手。専門薬・診療網・在宅で利益が伸びるが、売上の 28% を占める CVS 依存と後発薬の好調の剥落が重い。利益ベースの正当化 PER の式で測ると適正 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 レスメドRMD GLP-1 の影響は患者数より競合の復帰と価格が重い。世界首位の睡眠時無呼吸機器で、利益ベースの倍率では今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 エレバンス・ヘルスELV 全米最大級のブルークロス系保険とケアロンを持つ。2026 年は医療費高騰の谷。利益率が戻る中立でも、利益ベースの正当化 PER(k 8.5%)では今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 ユナイテッドヘルス・グループUNH 医療保険の巨人。2025 年の谷を越えつつあり、利益率が 4〜5% 台へ戻っても、利益ベースの倍率(k 8.5%)では今の値段は本質価値とほぼ並ぶ 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 アムジェンAMGN 成長 6 本柱が骨粗しょう症薬・関節炎薬の落ち込みを埋める途上の優良バイオ。肥満薬マリタイドは賭けで、借金 573 億ドルを抱えるが、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ダヴィータDVA 腎臓透析で米国最大。利益の大半を稼ぐ民間保険の患者と重い借金が分かれ目で、式と筋書きの結果はやや割高。バリュー投資の観点では堀は強いが価格を決める力は弱い 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ステリスSTE 病院の滅菌・感染予防と、医療機器メーカーの受託滅菌で稼ぐ、更新と消耗で積み上がる収入の厚い優良な会社。規制の揺り戻しと在庫調整を織り込むと、利益ベースの倍率では今の値段が先に行きすぎ、本質価値は今の時価総額を約 14% 下回る 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 バーテックス・ファーマシューティカルズVRTX 嚢胞性線維症で 9 割超を握る堅い独占と厚い現金が強みで、利益ベースの倍率(k 7.5%・正当化 PER の 8 割前後)に抑えると、新薬群の成否を厚く見ても今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.3% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 アイデックス・ラボラトリーズIDXX 獣医向け診断で世界首位級。検査の継続収入という強い堀があるが、今の値段は先取りしすぎで、10 年で測った価値は今の時価総額の約 8 割 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ベクトン・ディッキンソンBDX 針・注射器・ポンプを持つ「医療の水道管」。バイオと診断を分離して身軽になった。10 年で測った価値は今の時価総額をやや下回り、筆者の判定はやや割高 本質価値との差 −20.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 クーパーCOO コンタクトレンズと女性医療の 2 本柱。在庫調整・訴訟・物言う株主で揺れ、資本の効率は低い。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −21.1% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 メドトロニックMDT 心臓の機器(PFA)・脊椎・外科ロボットで稼ぐ総合医療機器の最大手。糖尿病を切り離して身軽になり、PFA の伸びで利益が積み上がる局面にある 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ヒューマナHUM 高齢者向け民間保険の最大手級。2026 年は利益が消える谷だが、星評価の急回復で 2028 年に利益率が戻る道が開けた。ただし価格は政府が握り、利益ベースの倍率(k 9.5%)では今の値段はやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ブリストル・マイヤーズ スクイブBMY エリキュースとオプジーボの 2028 年の特許切れで売上の 6 割近くが崩れるが、成長品と新薬で埋めきれば本質価値は今の値段を上回るが、確率で重ねると(利益ベースの正当化 PER の 7 割で測って)やや割高 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 ファイザーPFE 配当の厚い巨大製薬だが、2027〜2028 年に主力の特許が切れ、肥満薬と腫瘍の新薬で穴を埋め切れるかが焦点。利益ベースの正当化 PER の 9 割で測っても、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 ボストン・サイエンティフィックBSX 電気生理とウォッチマンで伸びた医療機器の優等生。2026 年は 2 度の下方修正で株価が半減した。10 年で測った価値は今の時価総額を下回り、判定はやや割高 本質価値との差 −28.3% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) 割高 ギリアド・サイエンシズGILD HIV 治療・予防を握る安定した現金創出企業。ビクタルビの特許切れは 2036 年まで先送りされたが、薬価政策と買収費用を厚く見ても、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ストライカーSYK 整形外科のロボット(Mako)と外傷・四肢で稼ぎ、手術室の機器・血管・神経へ広げる医療機器の大手。サイバー攻撃の傷は癒えつつあるが、堀の厚さは変わらない 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ジンマー・バイオメット・ホールディングスZBH 膝・股の人工関節で世界最大級の整形外科大手。価格の下落と Mako へのシェア流出の中、ロボット ROSA の巻き返しが分かれ目。本質価値は今の値段に対して「割高」 本質価値との差 −35.7% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 デクスコムDXCM 連続血糖測定で稼ぐ高成長の機器会社。利用者は増えるが、1 人あたり収入の下落とアボットとの競争を織り込んだ利益ベースの倍率では、今の値段は本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 センティーンCNC メディケイド最大手・ACA 最大手の民間保険。2025 年の谷から 2026 年は回復したが、利益の戻りは州の料率と補助金という他人の財布に左右され、利益ベースの倍率(k 9.0%)では今の値段は割高 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 メトラー・トレド・インターナショナルMTD 精密計量・分析・検査の消耗しない需要で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 22.5 倍、置くのは 18 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −38.5% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 エドワーズライフサイエンスEW TAVR で首位、純現金を持つ心臓弁の専業。質は高いが、利益ベースの倍率では今の値段が高く、本質価値は今の時価総額の約 6 割 本質価値との差 −41.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 イーライリリーLLY 肥満薬で世界最強の成長企業。利益の過半が 1 つの薬効群と米国の価格政策に乗り、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.0% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ウォーターズWAT 分析機器の消耗品と診断の繰り返し収入を持つ質の高い会社へ統合が済んだ。事業の質は高いが、利益ベースの成熟後の PER は 12 倍で今の約 30 倍の半分にも届かず、割高と出る 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 メルクMRK キイトルーダ依存の穴を新薬と買収で埋めに行く世界最大級の製薬。2028 年の特許切れ後の再成長に確度は持てないが、利益ベースの正当化 PER の 7 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 アッヴィABBV 免疫の二本柱で成長は続くが、2033 年のスキリージの特許切れと薬価政策が先にある。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 IQVIAホールディングスIQV 世界の医療データと臨床試験を握るが、純負債が重い。今の GAAP の PER 約 33 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 15.9 倍、置くのは 13 倍)を上回り、割高と出る 本質価値との差 −42.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ 腫瘍と免疫の新薬が特許切れを補い質は高いが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ヘンリー・シャインHSIC 歯科・医科の流通に自社ブランドと技術を重ねる会社。流通は価格を決める力が弱く、DSO・ネット通販・KKR や活動家株主の圧力の中で費用削減と構成の改善を進める。利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 サーモフィッシャー・サイエンティフィックTMO 研究・製造・臨床試験のインフラを握る堅い会社だが、今の PER 39 倍は利益ベースの正当化 PER(上限 17 倍)の 2 倍近くで、割高と出る 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 バイオジェンBIIB MS の稼ぎが縮む中で、成長製品と開発品が補えるかが全て。利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 6 割で、割高。楽観の尾が重い 本質価値との差 −46.7% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ダナハーDHR バイオプロセスの回復と診断の再編を抱えた堅い会社。今の PER 45 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 16 倍、置くのは 13 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −46.9% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 アライン・テクノロジーALGN 透明な歯列矯正装置の世界首位。症例は増えるが値段が上がらず、安い競合が堀を削る。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −47.6% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 インテュイティブ・サージカルISRG 手術ロボットのほぼ独占と消耗品の積み上げで稼ぐ優良企業。ただ今の値段は、独占が続く前提でも高すぎる水準にある 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 インサイトINCY ジャカフィ(米国売上の約 6 割)が 2028 年末に特許切れ。新薬群が穴をどこまで埋めるかが全てで、利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 5 割で、割高 本質価値との差 −50.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 アジレント・テクノロジーA 分析機器の消耗品・保守で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 17.4 倍、置くのは 14 倍弱)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 −0.6%) 割高 ウエスト ファーマシューティカル サービシズWST 注射剤のゴム栓で世界の約 7 割を握る質の高い会社。GLP-1 の山と今の PER 57 倍が重く、利益ベースの成熟後の PER は 16 倍前後で、大きく割高と出る 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 チャールズリバー・ラボラトリーズ・インターナショナルCRL 動物試験と創薬の受託で最大手。底は打ったが GAAP の利益が薄く、今の時価総額 143 億ドルは本質価値の約 2.6 倍と出る 本質価値との差 −66.0% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 リビティRVTY 新生児スクリーニングと免疫診断が伸び、研究向けは足踏み。ただ GAAP の利益が薄く、利益ベースの値は今の時価総額 170 億ドルを大きく下回る(割高) 本質価値との差 −66.4% · 10 年 割高(年 −4.3%) 割高 バイオテクネTECH 研究用試薬で稼ぐ高採算の会社だが、GAAP の純利益で式を当てると今の時価総額は本質価値の約 3 倍。メルク KGaA の買収提案も単体の価値を大きく上回る 本質価値との差 −68.4% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 モデルナMRNA コロナの落ち込みと赤字が続く中で、インテスメランの成功が価値の大半を決める。利益ベースの倍率で測っても、今の値段は期待を先取りしすぎで割高 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −7.9%) 割高 ヴィーヴァ・システムズVEEV 臨床・薬事の記録の堀は本物だが、営業系の席は AI に削られ、57 倍の PER が剥がれると割高(-80%) 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −9.7%)

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読んだ資料

  1. Baxter 2026 年第 2 四半期決算(SEC 8-K 別紙)
  2. Baxter 2026 年第 2 四半期 10-Q(SEC)
  3. Baxter 2025 年第 4 四半期決算(Business Wire)
  4. Novum IQ のリコール(MedTech Dive)
  5. Baxter 第 2 四半期の決算説明の要点(MarketBeat)
  6. ノースコーブ工場の復旧(AHA ニュース)
  7. ノースコーブ工場が全面稼働(HealthExec)
  8. 今の時価総額(stockanalysis.com)

分析日 2026-10-16