株譜
AI 銘柄分析 · ヘルスケア · 試作

バイオジェン BIIB

MS の稼ぎが縮む中で、成長製品と開発品が補えるかが全て。利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 6 割で、割高。楽観の尾が重い

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)135.29 ドル199 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)253.8 ドル373 億ドル差 −46.7%
10 年後から見ると 割高 価値 135.29 ドル199 億ドル · 差 −46.7% · 期待の年率 +1.2%
期待の年率リターン(10 年)+1.2%資本コスト比 −7.3 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

バイオジェンは、多発性硬化症(MS)の既存薬と、ロシュのオクレバスなど抗 CD20 薬のロイヤルティで稼いできた中堅バイオである。いま穴埋めを担うのは、アルツハイマー病薬レケンビ(エーザイと損益折半)、フリードライヒ運動失調症薬スクラルス、産後うつ薬ズルズボ、そして 2026 年 5 月に約 56 億ドルで買収したアペリスの補体薬(シフォブレ・エンペイブリ)である。2025 年は売上 98.9 億ドル、GAAP の純利益 12.9 億ドル。MS 製品はテクフィデラの後発品とティサブリのバイオシミラーで 2025 年に 7% 減り、2026 年 4〜6 月期は成長製品の 10.6 億ドルが MS 既存薬の 7.7 億ドルを初めて上回った。

今の時価総額は 342 億ドルで、GAAP の PER は 26 倍と高く見える。これは 2025 年の純利益に、研究開発の取得費 4.7 億ドルと買収した無形資産の償却 5.2 億ドルが入っているため。会社の「調整後」の数字は償却を戻すので安く見えるが、この分析は GAAP のまま置き、償却は費用として数えた。

バリュー投資の観点では、MS(10 年で患者が約 6 割減る)と抗 CD20 のロイヤルティ(2029 年前後から特許切れ)が失う売上約 30 億ドルを、7 つの新しい柱がどこまで取り戻せるかを、患者数 × 価格で積み上げた。確率で重みを付けた 10 年の本質価値は 199 億ドル(今の時価総額 342 億ドルの約 6 割で、価値の多くを楽観・やや楽観の尾が占める)、結論は「割高」。分かれ目は、レケンビの採用の速さ、リティフィリマブとフェルザルタマブの第 3 相(2026 年末〜2027 年上期)、そしてバイオジェンが次の買収で価値を壊さないことである。

バリュー投資の観点から

バリュー投資家なら、まず 10 年後の姿を問う。MS の患者は年 6% で減り、抗 CD20 のロイヤルティは 2029 年前後から特許切れが近づく。つまり、売上で 59 億ドル(MS 40 億+ロイヤルティ 19 億)、貢献利益で全体の約 7 割を占める 2 つの事業が、10 年後には半分前後になる前提で見るべきである。残りを補うのは、レケンビ・スクラルス・ズルズボ・アペリスの補体薬・開発品の 5 本で、どれも「これが 10 年後も強い」と言い切れる堀はない。レケンビは競合の登場、スクラルスは 2030 年の独占の満了、補体薬はイザービなどとの競争にさらされる。

オーナー利益で見ると、2025 年の GAAP 純利益は 12.9 億ドルで、買収の償却と取得費の分だけ見かけは小さい。ただし、その償却と取得費は次の買収のために毎年使う「再投資」の性格が強いので、足し戻して高く見せることはしなかった。式の ROE は帳簿の 5〜11% で、成長に必要な元手が大きい(中立では 2028〜2035 年の増益のために約 110 億ドルの投資を差し引く)。

資本配分は課題で、アペリスの 56 億ドルが ROIC で正当化されるかは 2028 年ごろに見えてくる。安全域は薄い。中立の筋書きでは今の値段を 1 割弱下回る程度(中立の 10 年後の時価総額は 566 億ドル、現在価値で 320 億ドル前後)で、確率で重みを付けた価値の約 5 割は楽観・やや楽観(合計 25%)が占める。外れた時は今の値段を大きく下回る。確実な事業とは言えず、予測できない部分(開発の成否・買収)が大きいので、確信度は低い。

何で稼ぐ会社か

2025 年の売上 98.9 億ドルの内訳は、MS 製品 40.4 億(ティサブリ 16.7・ブミリティ 7.5・アボネックス 7.0・テクフィデラ 6.8・プレジグリー 2.5)、抗 CD20 の収益 18.6 億(オクレバスのロイヤルティ 14.1、リツキサン・ガザイバ・ルンスミオの取り分 4.2)、スピンラザ(脊髄性筋萎縮症)15.5 億、スクラルス 5.2 億、バイオシミラー 7.3 億、受託製造・ロイヤルティ等 7.3 億、ズルズボ 2.0 億、カルソディ 0.9 億、レケンビの協業収益 1.8 億ドルである。なお kabufu の売上 95 億ドルは会社の開示(98.9 億)より小さいので、この分析は会社の開示で置いた。

稼ぎ方は 3 層。第 1 層は MS 既存薬で、ティサブリ(点滴の生物学的製剤)とブミリティ(経口)が残り、テクフィデラは後発品、アボネックス・プレジグリーはインターフェロンで細る。第 2 層はロイヤルティで、ロシュが売るオクレバス(MS の抗 CD20)の売上に応じた段階制の取り分があり、費用がほぼ無い。第 3 層が成長製品で、2026 年 4〜6 月期はレケンビの世界売上 1.84 億ドル(+15%、バイオジェンの収益は取り分で 0.64 億)、スクラルス 1.68 億(+29%)、ズルズボ 0.71 億(+53%)、スピンラザ 4.0 億(高用量版への切り替えが想定より速い)。

2026 年 5 月 14 日にアペリスの買収が完了し、シフォブレ(地図状萎縮の眼内注射。注射件数は前年比 +13%)とエンペイブリ(PNH・腎疾患。FSGS が米国で約 2.7 万人)が加わった。現金 30 億ドルは自己資金、20 億ドルのローンで賄い、10 億のタームローンのうち 2 億は返済済み、残りは 2027 年末までに返す計画。2026 年の売上は前年比「中位の 1 桁増」に上方修正され、非 GAAP の純利益の見通しは約 18 億ドル(買収の希薄化と開発の取得費を含む)。

開発品は、litifilimab(SLE 第 3 相の結果が 2026 年第 4 四半期、CLE が 2027 年上期)、felzartamab(AMR が 2027 年上期)、zorevunersen(Dravet 症候群が 4 四半期以内)、salanersen(SMA で第 3 相中)、BIIB080(アルツハイマー病で概念実証。第 3 相へ)。

優良さと弱いところ

堀は 2 種類ある。1 つは希少疾患・神経領域の専門性と販売網で、スピンラザ(SMA で最初の治療薬)、スクラルス(フリードライヒ運動失調症で唯一)、レケンビ(エーザイと組んだ最初の承認された抗アミロイド薬の 1 つ)が代表。もう 1 つは MS での患者・医師との長い関係で、ティサブリ・ブミリティが後発品に侵食されながらも残っている。ただし、堀は広がっているというより、守りながら削られている。テクフィデラは 2020 年代に後発品で大きく落ち、ティサブリは米国・欧州でバイオシミラーが入り、レケンビは競合のリリー(キサンラ)と、ロシュのトロンチネマブ(月 1 回の皮下注の可能性)が追う。

資本効率は低い。2025 年の ROE は 7.1% で、2014〜2019 年の 27〜44% から落ちた。理由は研究開発の取得費(毎年 4〜5 億ドル)、2023 年のリアタ買収(スクラルス、約 73 億ドル)、2024 年の HI-Bio(felzartamab)、2026 年のアペリスと、買収で無形資産と自己資本が膨らんだこと。営業利益率は 2019 年の 46% から 2025 年の約 19%(償却と取得費を含む GAAP)へ下がり、償却と取得費を除いても約 29% である。

経営の弱点は 2 つ。第 1 に、アデュヘルム(2021 年承認、2024 年に中止)の失敗に見るように、開発の打率に過度の期待は置けない。第 2 に、収益の入れ替えを買収に頼り、買収で価値を壊さない保証が無い。強みは、MS の高い利益が成長製品の立ち上がりの費用を賄える間は、キャッシュを稼ぎ続けること(2026 年 4〜6 月期のフリーキャッシュフローは 4.1 億ドル)。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

MS 市場は、テクフィデラの後発品(米国 2020 年代前半)とティサブリのバイオシミラー(米国・欧州)で価格が下がり、新しい抗 CD20 薬(オクレバスの皮下注、ケシンプタ)と BTK 阻害薬が成長するという入れ替わりの途中にある。バイオジェンは BTK 阻害薬 BIIB091 で第 2 相の概念実証を得たが、競争の激しさを理由に一時停止した。ロシュのオクレバスは MS の最大の薬で、その売上の一部がバイオジェンのロイヤルティになる。オクレバスの米国特許は 2029 年前後(推定。ロイヤルティの期限は未確認)で、皮下注の発売と合わせて延命を図る。

アルツハイマー病は、抗アミロイド抗体の市場がまだ小さい(レケンビの世界売上は 2026 年 4〜6 月期で 1.84 億ドル)。2027 年 1 月からの Part D の保険適用が確定せず、事前承認や例外申請が採用を遅らせる。皮下注(IQLIK)の導入用が承認され、2026 年 8 月末に発売して通院負担を下げる。競合はリリーのキサンラ、ロシュのトロンチネマブ(脳へ届く設計。加速承認を検討中で、安全性への疑問も出ている)。血液検査による診断の普及が患者の入口を広げる。

SMA は、スピンラザ(髄腔内)、ロシュのエブリスディ(経口)、ノバルティスのゾルゲンスマ(遺伝子治療)の 3 つで分け合い、バイオジェンは高用量版と次世代のサラネルセンで守る。眼科の地図状萎縮は、アペリスのシフォブレとアステラスのイザービが競い、数量は拡大している。SLE は現状 2〜3 億ドルの市場だが、経営陣は将来約 80 億ドルと見ており、リティフィリマブがその入口になる。

医薬全体では、米国の薬価の交渉(IRA)と最恵国待遇が名目の純価格を押し下げる。この分析では、米国の薬の価格を物価(10 年 1.41 倍)より低く置き、MS・SMA は 1.16 倍前後にした。業界ノートの置き方(バイオジェン:売上 年 −1%)とは、この分析の中立(10 年で売上 +4%/年に近い 148 億ドル、アペリスの買収を含む)が異なる。買収で 7.5 億ドルが加わり、レケンビと開発品が MS・ロイヤルティの減少を上回る前提のため。アペリスを除くと、2035 年の中立の売上は 127 億ドル(2025 年の 98.9 億ドルの +2.5%/年)で、ノートの「縮小」より緩やかである。

資本政策と M&A

2025 年末の現金等は 38 億ドル、有利子負債は 67 億ドル(純負債 28 億。会社の開示は純負債約 20 億)。2026 年 5 月にアペリスを現金 30 億ドルと 20 億ドルのローンで買い、6 月末の純負債は 68 億ドル(総負債 81 億・現金 13 億)に増えた。利払いの増加と受取利息の減少が 2026 年と 2027 年に年 1.2〜1.3 億ドルの重しで、10 億のタームローンの残りは 2027 年末までに返す計画。このため、2026〜2028 年は自社株買いを再開せず、返済を優先すると置いた。配当は無く、2023 年以降の自社株買いは止まっている。

買収の歴史:リアタ(2023 年、スクラルス)、HI-Bio(2024 年、felzartamab)、アペリス(2026 年)。アデュヘルムの失敗(買収ではなく自社開発)を含めて、成功と失敗が混ざる。アペリスには CVR(シフォブレの売上目標に応じた将来対価)が付き、2027 年末までに年 2.5 億ドル以上のシナジーと、2027 年から 1 株利益の増加を見込む。経営陣は M&A を「機会を捉えて」行い、早期の資産の導入を重視すると言うが、これがバイオジェンの最大のリスクである。

株式報酬は毎年 3 億ドル前後と推定(GAAP の費用に入る)。この分析の還元(payout)は、配当と自社株買いから株式報酬による希薄化を引いた正味で、10 年では中立で約 75 億ドルと置いた。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

バイオジェンは複数の柱が同時に立ち上がる局面に入った。レケンビは皮下注(IQLIK)で通院が減り、Part D の保険適用が通れば、世界の治療患者は 2035 年に 30 万人超(取り分で 48 億ドル)になる。血液検査による診断が普及すれば、早期の患者が一気に増える。スクラルスは 36 か国で発売され、米国外が伸びる(+29%)。ズルズボは +53%。アペリスは 2027 年末までに年 2.5 億ドル以上のシナジーを出し、シフォブレの注射件数が +13%、エンペイブリは FSGS・IC-MPGN と適応が広がる。

開発品は 3 本が同時に当たりうる。litifilimab は SLE(将来約 80 億ドルの市場)と CLE、felzartamab は AMR(米国約 1.1 万人、経営陣は 30〜40 億ドル)と MVI・IgA 腎症、zorevunersen は Dravet 症候群(20 億ドル以上)。salanersen が SMA で次世代の標準になれば、スピンラザの縮小を止める。

MS 既存薬は縮むが、ティサブリとブミリティの患者は 10 年後も約 6 万人残り、オクレバスの皮下注と海外の特許が抗 CD20 のロイヤルティを延命する。コスト面では R&D を保ちながら売上が 2.4 倍になり、営業利益率は 37% に達する。

慎重な見方

MS 既存薬は 10 年で患者が 4〜6 割減り、価格も割戻しの拡大で下がる。2020 年代に既にテクフィデラは半分以下に落ち、ティサブリもバイオシミラーが入った。抗 CD20 のロイヤルティは、オクレバスの特許切れ(2029 年前後)の後に急減しうる。この 2 つで 2025 年の利益の過半が失われる。

レケンビは、2026 年 4〜6 月期の世界売上が 1.84 億ドルにとどまり、エーザイとの折半で取り分は 0.64 億ドル。Part D の保険適用は未確定で、事前承認が採用を遅らせ、リリーのキサンラとロシュのトロンチネマブ(月 1 回の皮下注の可能性)が先に標準になるかもしれない。スクラルスは 2030 年に独占が切れ、後発品が入る。アペリスは 56 億ドルを払ったが、シフォブレはイザービと競い、IRA の価格交渉にさらされる。

バイオジェンは開発の打率が低い(アデュヘルムの失敗、BIIB091 の停止、BTK 阻害薬の競争)。新薬の成功を前提に高い倍率を払うのは危うい。純負債が 68 億ドルに増え、自社株買いを止め、償却と取得費を毎年 10 億ドル近く払い続ける。ROE は 7% で、買収のたびに資本効率が落ちている。

どちらに重みを置いたか

MS とロイヤルティの縮小の確かさは慎重な見方が強く、新しい柱の立ち上がりの速さは強気の見方が部分的に強い。中心を中立(35%)に置き、10 年は楽観・やや楽観を合計 25%、やや悲観・悲観を 40% と、悲観側に少し厚くした。理由は、MS・ロイヤルティの減少は確実で、新薬の打率が低く、買収の価値破壊のリスクが残るため。結論は利益ベースの倍率で、総合は「割高」(-42%)。ただし価値の多くを楽観・やや楽観の尾が占めるので、確信度は低い。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 243.79 ドル359 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 41.30 ドル61 億ドル)。 今の値に割り戻すと 135.29 ドル199 億ドル、今との差 −46.7%、 期待の年率 +1.2%(資本コスト 8.5%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 609.04 ドル896 億ドル 9.52 ドル14 億ドル +143.7% +9.3% 49.48 ドル73 億ドル
やや楽観 17% 422.16 ドル621 億ドル 27.87 ドル41 億ドル +77.3% +5.9% 76.51 ドル113 億ドル
中立 35% 271.92 ドル400 億ドル 50.99 ドル75 億ドル +27.2% +2.4% 113.02 ドル166 億ドル
やや悲観 27% 92.86 ドル137 億ドル 54.38 ドル80 億ドル −42.0% −5.3% 39.76 ドル58 億ドル
悲観 13% 23.45 ドル35 億ドル 25.15 ドル37 億ドル −80.9% −15.2% 6.32 ドル9 億ドル
加重平均100% 243.79 ドル359 億ドル41.30 ドル61 億ドル +12.3% +1.2% 285.08 ドル419 億ドル

今の株価時価総額 253.84 ドル373 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.5% を下回るほど割高。

楽観 8% 楽観:レケンビが標準になり、開発品が 3 本当たり、成長企業に戻る 利益 71 億ドル · PER 12.6 倍 · 株価時価総額 609.04 ドル896 億ドル

2035 年、レケンビの世界の治療患者は 33 万人(早期・無症状段階の治療と血液診断が広がる)、取り分は 1 人あたり 1.45 万ドルで 47.9 億ドル(世界の市場売上で約 100 億ドル)。開発品は 17 万人・平均 2.9 万ドルで 49.3 億(SLE・CLE に litifilimab、AMR・MVI・IgA 腎症に felzartamab、Dravet 症候群に zorevunersen)。アペリスは 30.0 億、スクラルスは 1.6 万人で 25.3 億、ズルズボは 17.6 億、スピンラザ・サラネルセンは 21.7 億ドル。MS 既存薬は 6 万人まで減って 22.8 億、抗 CD20 は皮下注で延命して 14.0 億ドル。売上は 237.0 億ドル(2025 年の 2.4 倍)、営業利益 87.2 億ドル(37%)、純利益 71.1 億ドル。研究開発を 30 億ドルまで増やし、取得費も年 4.5 億ドル使う。成長は 2036 年以降も 5 年は年 8% で続き、その後は g 3.5% として、正当化 PER の 9 割で倍率を置く。

  • MS 既存薬(ティサブリ・ブミリティ・テクフィデラ・アボネックス・プレジグリー):数量 60,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 38,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 23 億ドル・営業利益 14 億ドル。ティサブリ等が残る
  • 抗 CD20 ロイヤルティ(オクレバス・リツキサン・ガザイバ):数量 70.0(ロシュ側の対象売上(億ドル))× 価格 0.20(実効のロイヤルティ率(取り分))→ 売上 14 億ドル・営業利益 13 億ドル。皮下注で延命
  • 脊髄性筋萎縮症(スピンラザ・サラネルセン):数量 15,500(治療を受ける患者数(人))× 価格 140,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 22 億ドル・営業利益 14 億ドル。サラネルセンが成功
  • アルツハイマー病(レケンビ・皮下注):数量 330,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 14,500(1 人あたり年間のバイオジェン取り分(ドル))→ 売上 48 億ドル・営業利益 23 億ドル。早期治療で標準に
  • フリードライヒ運動失調症(スクラルス):数量 16,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 158,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 25 億ドル・営業利益 17 億ドル。日欧で拡大
  • 産後うつ(ズルズボ):数量 110,000(治療を受けた女性の数(人))× 価格 16,000(1 コースあたりの純売上(ドル))→ 売上 18 億ドル・営業利益 10 億ドル。適応と地域が広がる
  • 補体薬(シフォブレ・エンペイブリ):数量 120,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 25,000(1 人あたり年間の純売上(ドル。眼科中心への移行で下がる))→ 売上 30 億ドル・営業利益 16 億ドル。複数の適応に広がる
  • 新薬パイプライン(フェルザルタマブ・リティフィリマブ・ゾレブネルセン ほか):数量 170,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 29,000(1 人あたり年間の純売上(ドル。腎・血液は高く、SLE は低い混合))→ 売上 49 億ドル・営業利益 26 億ドル。3 本が大成功
  • その他(バイオシミラー・受託製造・カルソディ ほか):数量 85,000(収益を生む治療・出荷の単位数(件。推定))× 価格 10,000(1 単位あたり純売上(ドル。推定))→ 売上 9 億ドル・営業利益 2 億ドル。縮小は緩やか

倍率:利益ベースの正当化 PER(SCHEMA §1-1)。事業の ROE 12.0%(この筋書きの純利益 71.1 ÷ 自己資本 590 億ドル。帳簿の自己資本(買収で積んだのれん・無形資産を含む)に対する利益率)は先で薄れ、RONIC = k 8.50%(基本 8.0% + quality +0.5%)+ 1/3 ×(ROE − k)= 9.7%(堀は弱い(1/3):MS の主力薬は後発品で削られ、ロイヤルティは特許切れが迫る山の利益が大きい)。g は 4.0%。 正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 13.0 倍 に対し、97% の 12.6 倍に置いた(ROE が k を少し上回るだけで式の値は 1 ÷ k に近い。楽観は式の値のすぐ下に置く。MS の稼ぎが縮む中で成長製品と開発品が補えるかに掛かり、利益が特許の山に偏る)。時価総額 = 純利益 71.1 億ドル × 12.6 倍 = 895.9 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:レケンビが早期治療・血液診断で標準となり、リティフィリマブ(SLE・CLE)・フェルザルタマブ(腎・血液)・サラネルセンが成功し、MS の縮小を大きく上回る展開。複数が同時に当たる必要があり、バイオジェンの開発の打率(アデュヘルムの失敗・BIIB091 の停止)を考えると 8%。

やや楽観 17% やや楽観:開発品が 2 本成功し、成長製品が MS を上回る 利益 51 億ドル · PER 12.2 倍 · 株価時価総額 422.16 ドル621 億ドル

2035 年、レケンビは 25 万人・取り分 1.35 万ドルで 33.8 億、開発品は 14 万人で 37.8 億(litifilimab と felzartamab が成功)、アペリスは 25.7 億、スクラルスは 1.35 万人で 20.2 億、ズルズボは 14.7 億、スピンラザ・サラネルセンは 19.5 億ドル。MS 既存薬は 5.5 万人で 20.4 億、抗 CD20 は 12.4 億ドル。売上は 192.0 億ドル(2025 年の 1.9 倍)、営業利益 61.3 億ドル(32%)、純利益 50.9 億ドル。研究開発 28 億ドル、買収は年 4 億ドルの導入にとどめ、大型の買収は置かない。長期の成長率は 3.0%。

  • MS 既存薬(ティサブリ・ブミリティ・テクフィデラ・アボネックス・プレジグリー):数量 55,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 37,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 20 億ドル・営業利益 12 億ドル。患者は半分以下に
  • 抗 CD20 ロイヤルティ(オクレバス・リツキサン・ガザイバ):数量 62.0(ロシュ側の対象売上(億ドル))× 価格 0.20(実効のロイヤルティ率(取り分))→ 売上 12 億ドル・営業利益 12 億ドル。後発の影響は小さい
  • 脊髄性筋萎縮症(スピンラザ・サラネルセン):数量 14,800(治療を受ける患者数(人))× 価格 132,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 20 億ドル・営業利益 13 億ドル。高用量・新薬で維持
  • アルツハイマー病(レケンビ・皮下注):数量 250,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 13,500(1 人あたり年間のバイオジェン取り分(ドル))→ 売上 34 億ドル・営業利益 15 億ドル。採用が拡大
  • フリードライヒ運動失調症(スクラルス):数量 13,500(治療を受ける患者数(人))× 価格 150,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 20 億ドル・営業利益 13 億ドル。成長
  • 産後うつ(ズルズボ):数量 95,000(治療を受けた女性の数(人))× 価格 15,500(1 コースあたりの純売上(ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 8 億ドル。成長
  • 補体薬(シフォブレ・エンペイブリ):数量 105,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 24,500(1 人あたり年間の純売上(ドル。眼科中心への移行で下がる))→ 売上 26 億ドル・営業利益 13 億ドル。適応が広がる
  • 新薬パイプライン(フェルザルタマブ・リティフィリマブ・ゾレブネルセン ほか):数量 140,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 27,000(1 人あたり年間の純売上(ドル。腎・血液は高く、SLE は低い混合))→ 売上 38 億ドル・営業利益 18 億ドル。2 本が成功
  • その他(バイオシミラー・受託製造・カルソディ ほか):数量 75,000(収益を生む治療・出荷の単位数(件。推定))× 価格 10,000(1 単位あたり純売上(ドル。推定))→ 売上 8 億ドル・営業利益 2 億ドル。縮小

倍率:利益ベースの正当化 PER(SCHEMA §1-1)。事業の ROE 10.9%(この筋書きの純利益 50.9 ÷ 自己資本 469 億ドル。帳簿の自己資本(買収で積んだのれん・無形資産を含む)に対する利益率)は先で薄れ、RONIC = k 8.50%(基本 8.0% + quality +0.5%)+ 1/3 ×(ROE − k)= 9.3%(堀は弱い(1/3):MS の主力薬は後発品で削られ、ロイヤルティは特許切れが迫る山の利益が大きい)。g は 4.0%。 正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 12.7 倍 に対し、96% の 12.2 倍に置いた(ROE が k を少し上回るだけで式の値は 1 ÷ k に近い。やや楽観は式の値のすぐ下に置く。MS の稼ぎが縮む中で成長製品と開発品が補えるかに掛かり、利益が特許の山に偏る)。時価総額 = 純利益 50.9 億ドル × 12.2 倍 = 621.0 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:開発品のうち 2 本が成功し、レケンビが着実に拡大し、アペリスの補体薬が適応を広げる展開。大手バイオの新薬群の標準的な打率に近く 17%。

中立 35% 中立:MS とロイヤルティの縮小を、5 本の柱がほぼ補う 利益 34 億ドル · PER 11.8 倍 · 株価時価総額 271.92 ドル400 億ドル

2035 年、MS 既存薬は 5 万人(2025 年の約 4 割)・3.6 万ドルで 18.0 億、抗 CD20 のロイヤルティは 11.0 億ドル(ロシュの対象売上が 88 億から 55 億ドルへ。オクレバスの特許切れで後発・バイオシミラーが入る)。レケンビは世界の治療患者 19 万人・取り分 1.26 万ドルで 23.9 億、アペリスは 9 万人で 21.1 億(眼科が中心)、スクラルスは 1.1 万人で 15.4 億(2030 年代に後発品が一部入る)、ズルズボは 12.0 億、スピンラザ・サラネルセンは 17.9 億ドル。開発品は 1〜2 本が成功して 9 万人で 21.6 億ドル。売上は 148.0 億ドル(2025 年の 1.5 倍)、営業利益 39.2 億ドル(26%)、純利益 33.9 億ドル。研究開発 25 億・全社費用 7 億・取得費 3.5 億・償却 4.5 億ドル。アペリス以外の大型買収は置かない(置くなら ROE が低下し価値が減る)。

  • MS 既存薬(ティサブリ・ブミリティ・テクフィデラ・アボネックス・プレジグリー):数量 50,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 36,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 18 億ドル・営業利益 10 億ドル。患者が約 4 割に
  • 抗 CD20 ロイヤルティ(オクレバス・リツキサン・ガザイバ):数量 55.0(ロシュ側の対象売上(億ドル))× 価格 0.20(実効のロイヤルティ率(取り分))→ 売上 11 億ドル・営業利益 10 億ドル。対象売上が 6 割に
  • 脊髄性筋萎縮症(スピンラザ・サラネルセン):数量 14,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 128,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 18 億ドル・営業利益 11 億ドル。新薬で価格を保つ
  • アルツハイマー病(レケンビ・皮下注):数量 190,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 12,600(1 人あたり年間のバイオジェン取り分(ドル))→ 売上 24 億ドル・営業利益 10 億ドル。採用が着実に増える
  • フリードライヒ運動失調症(スクラルス):数量 11,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 140,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 10 億ドル。後発品が一部入る
  • 産後うつ(ズルズボ):数量 80,000(治療を受けた女性の数(人))× 価格 15,000(1 コースあたりの純売上(ドル))→ 売上 12 億ドル・営業利益 6 億ドル。成長
  • 補体薬(シフォブレ・エンペイブリ):数量 90,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 23,500(1 人あたり年間の純売上(ドル。眼科中心への移行で下がる))→ 売上 21 億ドル・営業利益 11 億ドル。眼科が中心に
  • 新薬パイプライン(フェルザルタマブ・リティフィリマブ・ゾレブネルセン ほか):数量 90,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 24,000(1 人あたり年間の純売上(ドル。腎・血液は高く、SLE は低い混合))→ 売上 22 億ドル・営業利益 10 億ドル。1〜2 本成功
  • その他(バイオシミラー・受託製造・カルソディ ほか):数量 70,000(収益を生む治療・出荷の単位数(件。推定))× 価格 10,000(1 単位あたり純売上(ドル。推定))→ 売上 7 億ドル・営業利益 2 億ドル。バイオシミラーが縮む

倍率:利益ベースの正当化 PER(SCHEMA §1-1)。事業の ROE 9.6%(この筋書きの純利益 33.9 ÷ 自己資本 352 億ドル。帳簿の自己資本(買収で積んだのれん・無形資産を含む)に対する利益率)は先で薄れ、RONIC = k 8.50%(基本 8.0% + quality +0.5%)+ 1/3 ×(ROE − k)= 8.9%(堀は弱い(1/3):MS の主力薬は後発品で削られ、ロイヤルティは特許切れが迫る山の利益が大きい)。g は 4.0%。 正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 12.2 倍 に対し、97% の 11.8 倍に置いた(ROE が k を少し上回るだけで式の値は 1 ÷ k に近い。中立は 1 ÷ k の床に置く(ROE が k を超える会社の PER は 1 ÷ k を下回らせない)。MS の稼ぎが縮む中で成長製品と開発品が補えるかに掛かり、利益が特許の山に偏る)。時価総額 = 純利益 33.9 億ドル × 11.8 倍 = 400.0 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:議論の落としどころ。MS 既存薬の患者が約 4 割に、ロイヤルティの対象売上が 6 割に減り、レケンビは世界の治療患者 19 万人、開発品は 1〜2 本が成功、アペリスは眼科が中心。売上は 2025 年の約 1.5 倍で、利益率は 2025 年並み。35%。

やや悲観 27% やや悲観:特許切れで稼ぎが細り、新薬は補いきれない 利益 13 億ドル · PER 10.6 倍 · 株価時価総額 92.86 ドル137 億ドル

2035 年、MS 既存薬は 4.2 万人で 13.9 億、抗 CD20 は 8.0 億ドル(対象売上が 42 億ドル、率 19%)。レケンビは 11 万人で取り分 11.6 億(キサンラ・トロンチネマブに押される)、アペリスは 13.7 億、スクラルスは 8,500 人で 10.6 億(後発品の侵食)、ズルズボは 7.2 億、スピンラザ・サラネルセンは 14.9 億ドル。開発品は 4 万人で 8.0 億ドル。売上は 93.3 億ドル(2025 年を下回る)、営業利益 13.2 億ドル、純利益 12.9 億ドル。会社は研究開発を 21 億ドルまで絞るが、2028〜2030 年に買収で穴を埋めようとして価値を壊したため、ROE は 5% にとどまる。

  • MS 既存薬(ティサブリ・ブミリティ・テクフィデラ・アボネックス・プレジグリー):数量 42,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 33,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 14 億ドル・営業利益 8 億ドル。置き換えが続く
  • 抗 CD20 ロイヤルティ(オクレバス・リツキサン・ガザイバ):数量 42.0(ロシュ側の対象売上(億ドル))× 価格 0.19(実効のロイヤルティ率(取り分))→ 売上 8 億ドル・営業利益 8 億ドル。ロイヤルティが半減
  • 脊髄性筋萎縮症(スピンラザ・サラネルセン):数量 13,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 115,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 9 億ドル。競合に押される
  • アルツハイマー病(レケンビ・皮下注):数量 110,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 10,500(1 人あたり年間のバイオジェン取り分(ドル))→ 売上 12 億ドル・営業利益 3 億ドル。競合に押される
  • フリードライヒ運動失調症(スクラルス):数量 8,500(治療を受ける患者数(人))× 価格 125,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 11 億ドル・営業利益 6 億ドル。後発品の侵食
  • 産後うつ(ズルズボ):数量 55,000(治療を受けた女性の数(人))× 価格 13,000(1 コースあたりの純売上(ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 3 億ドル。競合で鈍化
  • 補体薬(シフォブレ・エンペイブリ):数量 65,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 21,000(1 人あたり年間の純売上(ドル。眼科中心への移行で下がる))→ 売上 14 億ドル・営業利益 6 億ドル。競合に押される
  • 新薬パイプライン(フェルザルタマブ・リティフィリマブ・ゾレブネルセン ほか):数量 40,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 20,000(1 人あたり年間の純売上(ドル。腎・血液は高く、SLE は低い混合))→ 売上 8 億ドル・営業利益 3 億ドル。多くが失敗
  • その他(バイオシミラー・受託製造・カルソディ ほか):数量 55,000(収益を生む治療・出荷の単位数(件。推定))× 価格 10,000(1 単位あたり純売上(ドル。推定))→ 売上 6 億ドル・営業利益 1 億ドル。ほぼ消える

倍率:悲観側の利益ベースの上限の内側に置く。この筋書きの ROE 5.5%(純利益 12.9 ÷ 自己資本 235 億ドル)は k 8.50% 以下なので、ためた利益は元の額より小さい価値で、正当化 PER は 1 ÷ k = 11.8 倍が上限。その 90% の 10.6 倍に置いた(ROE が k に届かず、式の上限(1 ÷ k)の 9 割に置く。MS の稼ぎが縮む中で成長製品と開発品が補えるかに掛かり、利益が特許の山に偏る)。時価総額 = 純利益 12.9 億ドル × 10.6 倍 = 136.6 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:特許切れ(オクレバス・スクラルス)が早まり、レケンビは競合(トロンチネマブなど)に押され、開発品の成功が少なく、会社は買収で穴を埋めようとして価値を壊す展開。売上は 2025 年を下回る。27%(悲観側を厚くした)。

悲観 13% 悲観:MS が崩れ、新薬も競合に負けて、もう優良ではない 利益 5 億ドル · PER 6.9 倍 · 株価時価総額 23.45 ドル35 億ドル

2035 年、MS 既存薬は 3.2 万人で 9.6 億、抗 CD20 は 4.8 億ドル(オクレバスの後発・バイオシミラー)。レケンビは 4.5 万人・取り分 8,000 ドルで 3.6 億ドル(競合に置き換わる)、アペリスは 8.1 億、スクラルスは 6,000 人で 6.0 億、ズルズボは 3.9 億、スピンラザ・サラネルセンは 10.9 億ドル。開発品はほぼ失敗して 1.5 億ドル。売上は 51.8 億ドル(2025 年の 0.52 倍)、営業利益 5.9 億ドル(11%)、純利益 5.0 億ドル。研究開発を 11 億ドルまで削り、買収は止める。2028 年の減損 20 億ドルの後も、買収で積んだのれんの回収は難しい。

  • MS 既存薬(ティサブリ・ブミリティ・テクフィデラ・アボネックス・プレジグリー):数量 32,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 30,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 10 億ドル・営業利益 5 億ドル。MS は縮小
  • 抗 CD20 ロイヤルティ(オクレバス・リツキサン・ガザイバ):数量 28.0(ロシュ側の対象売上(億ドル))× 価格 0.17(実効のロイヤルティ率(取り分))→ 売上 5 億ドル・営業利益 5 億ドル。特許切れで細る
  • 脊髄性筋萎縮症(スピンラザ・サラネルセン):数量 11,500(治療を受ける患者数(人))× 価格 95,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 11 億ドル・営業利益 6 億ドル。競合に負ける
  • アルツハイマー病(レケンビ・皮下注):数量 45,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 8,000(1 人あたり年間のバイオジェン取り分(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 1 億ドル。競合に置き換わる
  • フリードライヒ運動失調症(スクラルス):数量 6,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 100,000(1 人あたり年間の純売上(ドル))→ 売上 6 億ドル・営業利益 3 億ドル。後発品で縮む
  • 産後うつ(ズルズボ):数量 35,000(治療を受けた女性の数(人))× 価格 11,000(1 コースあたりの純売上(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 1 億ドル。小さい
  • 補体薬(シフォブレ・エンペイブリ):数量 45,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 18,000(1 人あたり年間の純売上(ドル。眼科中心への移行で下がる))→ 売上 8 億ドル・営業利益 3 億ドル。競合に負ける
  • 新薬パイプライン(フェルザルタマブ・リティフィリマブ・ゾレブネルセン ほか):数量 10,000(治療を受ける患者数(人))× 価格 15,000(1 人あたり年間の純売上(ドル。腎・血液は高く、SLE は低い混合))→ 売上 2 億ドル・営業利益 0 億ドル。失敗
  • その他(バイオシミラー・受託製造・カルソディ ほか):数量 35,000(収益を生む治療・出荷の単位数(件。推定))× 価格 10,000(1 単位あたり純売上(ドル。推定))→ 売上 4 億ドル・営業利益 1 億ドル。消える

倍率:悲観は稼ぐ力で置く。2035 年は純利益 5.0 億ドル、税引き後営業利益 4.8 億ドル。g は 0%(市場の実質 +1.5% × シェア −2.5% × 価格 +1.0%。物価 3.5% より低いのは米国の割戻し・IRA)なので、事業価値は税引き後営業利益 ÷ k 8.5% = 56 億ドル。期末の純現金 −22 億ドル(2028 年末の純負債 38 億ドルに、2029〜2035 年の自由な現金 53 億ドルを足し、還元 37 億ドルを引く)を足して 34 億ドル。純利益に対する実効の PER は 6.9 倍。自己資本 194 億ドルの中身は MS の買収で積んだのれん・無形資産(100 億ドル超)で、売上が半分に縮む筋書きでは回収できず、小さな黒字の事業価値と純現金しか価値が無い(SCHEMA §1-3 の「もう優良ではない」の扱い)。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:MS が崩れ、レケンビもキサンラやトロンチネマブに置き換わり、開発品がほぼ失敗し、買収で積んだのれんの減損が出て、もう優良ではない展開。10 年でこの水準に至る確率は 13%。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

MS 既存薬(ティサブリ・ブミリティ・テクフィデラ・アボネックス・プレジグリー)

多発性硬化症の既存薬。テクフィデラは後発品、ティサブリはバイオシミラーで縮み、ブミリティが下支えする。

数量治療を受ける患者数(人)価格1 人あたり年間の純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 130,000 31,070 40 24
10 年後 中立 50,000 36,000 18 10

取り方:2025 年の MS 製品売上 40.4 億ドル(ティサブリ 16.7・ブミリティ 7.5・アボネックス 7.0・テクフィデラ 6.8・プレジグリー 2.5)を、世界の治療患者約 13 万人(推定)で割った 1 人あたり約 3.1 万ドル。ティサブリは高く、インターフェロンは低い混合の平均。営業利益はここでは売上原価・ロイヤルティ・直接の販売費を引いた貢献利益(約 60%)で、研究開発・全社費用は調整(adjust)に置く。価格は物価(10 年 1.41 倍)に追いつかない:残るのは割引の大きい患者層で、バイオシミラーと後発品への値下げ圧力と米国の割戻しの拡大があり、10 年 1.16 倍(中立)とする。

抗 CD20 ロイヤルティ(オクレバス・リツキサン・ガザイバ)

ロシュの販売する抗 CD20 薬の売上に対する取り分。オクレバスのロイヤルティが 8 割弱。

数量ロシュ側の対象売上(億ドル)価格実効のロイヤルティ率(取り分)売上営業利益
今 2025/12 88.0 0.21 19 18
10 年後 中立 55.0 0.20 11 10

取り方:2025 年の抗 CD20 収益 18.6 億ドル(オクレバスのロイヤルティ 14.1・リツキサン・ガザイバ・ルンスミオ 4.2・ほか 0.3)を、ロシュ側の対象売上約 88 億ドル(推定)と実効率 21% に分解した。オクレバスのロイヤルティは売上に応じた段階制で、率は売上とともに上がる(正確な段階は未確認)。ロイヤルティは費用がほぼ無いので貢献利益率 95%。価格にあたる率は、特許切れ後に下がる前提を筋書きに置く(オクレバスの米国特許は 2029 年前後と推定。ロイヤルティの期限は未確認)。

脊髄性筋萎縮症(スピンラザ・サラネルセン)

スピンラザと高用量版、次世代のサラネルセン(第 3 相)。

数量治療を受ける患者数(人)価格1 人あたり年間の純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 14,000 110,500 15 10
10 年後 中立 14,000 128,000 18 11

取り方:2025 年のスピンラザ売上 15.5 億ドル(前年比 −2%)を、世界の治療患者約 1.4 万人(推定)で割った 1 人あたり約 11 万ドル(米国の初年度は高く、維持投与で下がる平均)。貢献利益率は約 66%。価格は物価に追いつかない:ロシュの経口薬エブリスディとノバルティスの遺伝子治療ゾルゲンスマとの競合、欧州の価格交渉があり、3 年 1.01 倍・10 年 1.16 倍(中立。名目の価格が上がらない理由は同じ)。高用量版(米国でも承認)への切り替えが想定より速いことと、次世代のサラネルセンで価格を保つ。

アルツハイマー病(レケンビ・皮下注)

エーザイと損益を折半する抗アミロイド薬。バイオジェンの収益は取り分のみ。

数量治療を受ける患者数(人)価格1 人あたり年間のバイオジェン取り分(ドル)売上営業利益
今 2025/12 21,000 8,462 2 −1
10 年後 中立 190,000 12,600 24 10

取り方:レケンビの協業収益 1.8 億ドル(2025 年。エーザイと損益を折半するうちバイオジェンの取り分)を、世界の治療患者約 2.1 万人(推定)で割った 1 人あたり約 8,500 ドル。世界の市場売上は 2025 年に約 5 億ドル、定価は年 2.65 万ドル前後で、取り分は費用を引いた後の約 4 割弱。営業利益は、バイオジェン側の販売・研究費を引くと赤字(−55%)。価格(取り分)は物価(1.41 倍)より速く 1.5 倍前後:発売の立ち上がりの費用が薄まり、取り分の比率が上がる。

フリードライヒ運動失調症(スクラルス)

2023 年買収のリアタ由来。欧州と日本など米国外で伸びる。

数量治療を受ける患者数(人)価格1 人あたり年間の純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 4,400 118,300 5 3
10 年後 中立 11,000 140,000 15 10

取り方:2025 年のスクラルス売上 5.2 億ドルを、世界の治療患者約 4,400 人(推定)で割った 1 人あたり約 11.8 万ドル。米国の定価は年 37 万ドル前後だが、欧州・日本の価格と無償・割引で純額が低い混合の平均。貢献利益率は約 66%。価格は 10 年 1.18 倍(中立)と物価(1.41 倍)より低い:欧州・日本の比率が上がる混合の変化と、2030 年 2 月の独占期間の満了後の後発品を織り込む。

産後うつ(ズルズボ)

経口の 14 日間の治療。米国で拡大し、ドイツなどで発売。

数量治療を受けた女性の数(人)価格1 コースあたりの純売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 17,000 11,500 2 1
10 年後 中立 80,000 15,000 12 6

取り方:2025 年のズルズボ売上 1.95 億ドルを、治療を受けた女性約 1.7 万人(推定)で割った 1 コースあたり約 1.15 万ドル(米国の定価約 1.6 万ドルから割引・保険の割戻しを引いた推定)。サージ社との損益折半で貢献利益率は約 30%。2026 年 4〜6 月期は 0.71 億ドル(+53%)で伸びが続く。価格は 3 年 1.02 倍と据え置き(立ち上がりの割引・競合)、10 年は物価(1.41 倍)にほぼ並ぶ 1.3 倍まで上げる前提だが、競合の登場で筋書きごとに分ける。

補体薬(シフォブレ・エンペイブリ)

2026 年 5 月に買収したアペリスの 2 製品。地図状萎縮の眼内注射と、PNH・腎疾患の補体 C3 阻害。

数量治療を受ける患者数(人)価格1 人あたり年間の純売上(ドル。眼科中心への移行で下がる)売上営業利益
今 2025/12 28,000 26,800 8 2
10 年後 中立 90,000 23,500 21 11

取り方:アペリスの 2 製品(シフォブレ・エンペイブリ)の合計。2026 年 4〜6 月期は四半期全体でシフォブレ 1.62 億・エンペイブリ 0.46 億ドル(年換算で約 8.3 億ドル)。バイオジェンは 2026 年 5 月 14 日から計上するので、「now」には年換算に近い 7.5 億ドル(推定の 2025 年相当)を参考として置く。治療患者約 2.8 万人(推定。シフォブレは注射回数で 1 人あたり年約 2 万ドル、エンペイブリは希少疾患で高額)の混合の平均 約 2.7 万ドル。貢献利益率は約 25%(直接の販売費が大きい)。2027 年末までのシナジー年 2.5 億ドル以上が効く。1 人あたり単価は 10 年で 0.88 倍(中立):注射回数が増える眼科(患者あたりの年間売上が低い)が中心になり、高額な希少疾患(エンペイブリ)の比率が下がる混合の変化による。

新薬パイプライン(フェルザルタマブ・リティフィリマブ・ゾレブネルセン ほか)

抗体・オリゴ核酸の後期開発品。成否は筋書きの確率で表す。

数量治療を受ける患者数(人)価格1 人あたり年間の純売上(ドル。腎・血液は高く、SLE は低い混合)売上営業利益
今 2025/12 0.0 24,000 0 0
10 年後 中立 90,000 24,000 22 10

取り方:2025 年はまだ売上が無いので、数量 0 に仮の単価を置く。2026 年第 4 四半期に litifilimab の SLE 第 3 相(TOPAZ-1/2)、2027 年上期に felzartamab の AMR 第 3 相と litifilimab の CLE、今後 4 四半期以内に zorevunersen の Dravet 症候群の第 3 相が読み出される。経営陣の市場の見方は SLE 将来約 80 億ドル・AMR 30〜40 億ドル・Dravet 20 億ドル以上。営業利益は発売前なので 0。単価は中立で 10 年とも 2.4 万ドル前後(混合単価):SLE は低く、腎・血液は高い混合で、米国の薬価の交渉(IRA・最恵国待遇)が物価への追随を妨げ、名目で据え置く。

その他(バイオシミラー・受託製造・カルソディ ほか)

バイオシミラー 7.3 億、受託製造・ロイヤルティ等 7.3 億、カルソディ 0.9 億ドルの寄せ集め。

数量収益を生む治療・出荷の単位数(件。推定)価格1 単位あたり純売上(ドル。推定)売上営業利益
今 2025/12 155,000 10,000 16 4
10 年後 中立 70,000 10,000 7 2

取り方:バイオシミラー 7.3 億ドル(前年比 −16% で縮小)、受託製造・ロイヤルティ等 7.3 億ドル、カルソディ 0.9 億ドル、その他をあわせた約 15.5 億ドル。4 つの寄せ集めで、数量は治療・出荷の単位数(推定 15.5 万件)、単価 1 万ドル(推定)と置いた(開示が無いため、残りの収益を分解した推定)。貢献利益率は約 25%。バイオシミラーの縮小と受託製造の減少で、筋書きでは細っていく。単価は 10 年を通じて 1 万ドルのまま(中立):バイオシミラーは値下げ競争、受託製造は契約で固定のため物価を転嫁しにくい。

リスクと懸念

MS 既存薬とロイヤルティの縮小

2025 年の売上の約 6 割(MS 40 億・ロイヤルティ 19 億ドル)が縮む側にある。テクフィデラは後発品、ティサブリはバイオシミラー、オクレバスの米国特許は 2029 年前後(推定)。中立の 10 年で、この 2 つの売上は 59 億から 29 億ドルへ半減し、悲観では 14 億ドルまで落ちる。

レケンビの採用が遅い・競合に置き換わる

世界売上は 2026 年 4〜6 月期で 1.84 億ドル、取り分は 0.64 億ドル。2027 年 1 月からの Part D の保険適用が未確定で、事前承認が採用を遅らせる。リリーのキサンラ、ロシュのトロンチネマブ(月 1 回の皮下注の可能性、加速承認を検討)に標準を奪われると、中立の 19 万人が 11 万人以下になる。

買収で価値を壊す

リアタ(73 億ドル)、HI-Bio、アペリス(56 億ドル)と、収益の入れ替えを買収に頼る。アペリスの 56 億ドルが正当化されるかは 2028 年に見える。経営陣は機会を捉えて M&A を行うと言い、大型の買収が続けば ROE が下がり、純負債が再び増える。

開発の打率が低い

アデュヘルムの失敗、BIIB091 の停止、過去の複数の試験の失敗がある。リティフィリマブ(SLE の第 3 相は 2026 年第 4 四半期)、フェルザルタマブ(AMR は 2027 年上期)、zorevunersen が外れれば、中立の開発品 21.6 億ドルがほぼ消え、10 年の売上が 1 割強減る。

薬価政策(IRA・最恵国待遇・Part D)

米国の薬価の交渉と最恵国待遇は、名目の純価格を押し下げる。MS・SMA の価格を物価(10 年 1.41 倍)より低い 1.16 倍に置いたが、これよりさらに悪化すれば利益率が下がる。レケンビは 2030 年代半ばに交渉の対象になりうる。

償却・取得費が毎年 10 億ドルの重し

GAAP の純利益から、買収した無形資産の償却(2025 年 5.2 億ドル、アペリスで増える)と取得費(4.7 億ドル)が引かれる。会社の「調整後」の純利益はこれを戻すので高く見え、2026 年の非 GAAP の純利益は約 18 億ドル、GAAP はそれより 3 割ほど低い(推定)。この分析は GAAP で置いた。

株式報酬と希薄化

株式報酬は年 3 億ドル前後(推定)で GAAP の費用に入っている。自社株買いを止めている 2023 年以降、株数は年 0.6% ずつ増えた。借入返済の間は買い戻しが再開しないので、1 株あたりの価値は目減りする。

今後の分かれ目

2026 年第 4 四半期にリティフィリマブの SLE 第 3 相(TOPAZ-1/2)が成功したら
SLE(将来約 80 億ドルの市場)の入口が開き、開発品の成功確率を上げる。10 年の楽観・やや楽観の確率を上げ、中立の開発品の患者数を 9 万人から 12 万人へ上げて見る。
リティフィリマブまたはフェルザルタマブの第 3 相が主要評価項目を外したら
開発品の売上がほぼ消え、10 年の売上が 1 割強減る。10 年のやや悲観・悲観の確率を上げ、中立の開発品を 9 万人から 4 万人へ下げて見る。
レケンビの Part D の保険適用が 2027 年 1 月に確定し、皮下注(IQLIK)の採用が広がったら
世界の治療患者が 2028 年に 7 万人を超える。楽観・やや楽観の確率を上げ、中立の 2028 年のレケンビを 5.5 万人から 6.5 万人へ上げて見る。
ロシュのトロンチネマブが加速承認を得て、月 1 回の皮下注で標準になったら
レケンビの中立の患者数 19 万人が 11 万人前後に下がる。10 年のやや悲観・悲観の確率を上げる。
2027 年に大型の買収(50 億ドル超)を発表したら
純負債が再び増え、ROE が下がる。買収で得る売上を足す前に、中立の ROE を 9% から 7% へ下げて倍率を置き直して見る。
オクレバスのロイヤルティが 2029 年以降も皮下注の特許で維持されると分かったら
抗 CD20 の中立の 2035 年の収益を 11 億から 16 億ドルへ上げて見る。
2027 年末のシナジー(年 2.5 億ドル以上)が未達で、アペリスの売上成長が 1 桁にとどまったら
アペリスの 56 億ドルが回収できない。補体薬の中立の売上を 21 億から 14 億ドルへ下げて見る。

見ておくもの

  • 2026 年第 4 四半期の litifilimab(SLE)、2027 年上期の felzartamab(AMR)・litifilimab(CLE)の第 3 相の結果
  • レケンビの世界売上(2026 年 4〜6 月期は 1.84 億ドル)、Part D の保険適用(2027 年 1 月)、皮下注 IQLIK の発売(2026 年 8 月末)後の患者数
  • 2026 年 10 月 29 日ごろの 7〜9 月期決算:アペリス製品の売上(四半期全体で 2 億ドル超か)、MS 既存薬(7.7 億ドル)の減少の速さ、通期見通しの更新
  • 純負債(2026 年 6 月末 68 億ドル)の返済の進み具合と、2027 年末までのタームローンの返済、自社株買いの再開
  • ロシュのトロンチネマブの加速承認の申請と安全性、リリーのキサンラの採用
  • オクレバスの皮下注の売上とロイヤルティの期限、2029 年前後の米国特許の扱い

倍率と資本コストの決め方

今の時価総額 342 億ドルと GAAP の PER 26 倍を見る前に、9 つの事業を患者数 × 価格で 2028 年と 2035 年に積み上げ、利益ベースの正当化 PER(k 8.5%、g は市場 × シェア × 価格から、RONIC = k + 1/3 ×(ROE − k)、堀は弱い)の 7.5〜10 割を掛けた。会社の「調整後」の純利益(約 18 億ドル)は買収償却と取得費を戻した値なので使わず、GAAP のまま置いた。中立の 2035 年は純利益 34 億ドル(2025 年の 2.6 倍)、倍率 11.8 倍(1/k)で、ROE が低い(9〜10%)ので倍率は高くない。価値は今の値段の約 6 割で、今の値段が織り込むのは、中立よりかなり上の筋書きと読んだ。結論は計算の結果で、今の値段に寄せていない。逆に、今の値段が高い・安いからといって、楽観や悲観の売上を動かしていない。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 5% + β 0.60 × 5%。基本 8.0% に quality +0.5% を足して 8.5%。医薬品は景気に動きにくいが、利益の中心が特許の山で、MS の主力薬とロイヤルティが 10 年で縮む構造的な事情を寿命で見た。純負債は時価総額の 2 割で借金の上乗せは無い。個別のリスク(開発の失敗・買収の価値破壊・競合)は k に足さず、確率と悲観の深さで表した。事業は赤字ではなく存続の疑いも無いので、上乗せ(extra)は使わない。

同じ業種(ヘルスケア)の AI 分析

割安 ユニバーサル・ヘルス・サービシズUHS 病院と精神科病院を併せ持ち、メディケイドの補助と無保険の増加に利益が左右される会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率でも、バリュー投資の観点で今の値段をはっきり割安と見る 本質価値との差 +81.6% · 10 年 割安(年 +13.1%) やや割安 インシュレットPODD チューブのないインスリンポンプで先頭に立つ高成長の機器会社。利益ベースの倍率でも、10 年で測った価値は今の時価総額を 3 割上回り割安 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 シグナ・グループCI 薬剤給付管理は移行期で利益が伸びないが、専門薬と法人保険が伸びる。資本コスト 8.5% の下でも、利益ベースの正当化 PER は今の時価総額を 3 割ほど上回る 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 バクスター インターナショナルBAX 輸液と病院機器の老舗。ポンプの出荷停止とヒルロムで稼ぐ力が落ちた。堀が薄いと見て測っても、10 年の価値は今の時価総額を上回る 本質価値との差 +25.4% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 HCA ヘルスケアHCA 米国最大の営利病院は、保険の無保険化という逆風の中でも 15% 台の利益率を保つ。quality で借金の重さを資本コストに入れても、今の値段はやや割安 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ゾエティスZTS 皮膚薬の競合と OA 薬の安全性で崩れた利益がどこで底を打つかが全て。利益ベースの正当化 PER(k 8.0%)で測っても今の値段を 2 割ほど上回るが、尾は深い 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ソルベンタム・コーポレーションSOLV 3M から分かれた創傷・感染予防・歯科・病院ソフトの会社。GAAP の利益は分離費用と訴訟で薄いが、費用が消えれば利益は 5 倍になる 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 GEヘルスケア・テクノロジーズGEHC 画像診断・超音波・造影剤で稼ぐ医療機器大手。中国と関税・患者ケアの不調で利益率は低いが受注残は厚く、10 年で測った価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 アボット・ラボラトリーズABT リブレ・心血管・診断で稼ぐ優良な医療機器の複合体。10 年で測った価値は今の時価総額とほぼ同じで、筆者の判定は適正 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 ラボコープ・ホールディングスLH 臨床検査の大手。買収は資本コスト並みで価値をほぼ増やさず公的料金の重しもあるが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると本質価値は今とほぼ同じで適正 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ヴィアトリスVTRS 特許切れブランドと後発薬で稼ぐ重い借金の会社。償却が減っても、利益ベースの正当化 PER(k 9.5%)で測ると今の値段はほぼ適正。工場の問題と価格の下落が尾を重くする 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 マケッソンMCK 卸 3 社の首位で堀は厚く、腫瘍と処方技術が利益を伸ばす。利益ベースの倍率でも適正。ただし CVS 依存と直販の圧力が重しになる 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 クエスト・ダイアグノスティックスDGX 医師・病院・消費者の 3 方向に検体が増える米国 2 強の検査会社。資本コスト 7.5% と利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率で、バリュー投資の観点では今の値段をほぼ適正と見る 本質価値との差 −2.5% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 CVSヘルスCVS 保険・PBM・薬局を束ねる複合企業は 2026 年に谷を抜けつつあり、保険の利益率が 5% 前後へ戻っても、利益ベースの倍率(k 9.5%)では本質価値は今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 リジェネロン・ファーマシューティカルズREGN デュピクセントの利益分配とアイリーア HD を稼ぎ頭に、純現金も厚い。デュピクセントの特許切れと新薬の打率を厚く見ても、利益ベースの倍率(k 8.0%)に抑えると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.3% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 センコラCOR 卸 3 社の 2 番手。専門薬と腫瘍・網膜の診療網で利益を伸ばすが、売上の 25% を占めるウォルグリーン依存が重い。利益ベースの倍率では適正 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 カーディナルヘルスCAH 卸 3 社の 3 番手。専門薬・診療網・在宅で利益が伸びるが、売上の 28% を占める CVS 依存と後発薬の好調の剥落が重い。利益ベースの正当化 PER の式で測ると適正 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 レスメドRMD GLP-1 の影響は患者数より競合の復帰と価格が重い。世界首位の睡眠時無呼吸機器で、利益ベースの倍率では今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 エレバンス・ヘルスELV 全米最大級のブルークロス系保険とケアロンを持つ。2026 年は医療費高騰の谷。利益率が戻る中立でも、利益ベースの正当化 PER(k 8.5%)では今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 ユナイテッドヘルス・グループUNH 医療保険の巨人。2025 年の谷を越えつつあり、利益率が 4〜5% 台へ戻っても、利益ベースの倍率(k 8.5%)では今の値段は本質価値とほぼ並ぶ 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 アムジェンAMGN 成長 6 本柱が骨粗しょう症薬・関節炎薬の落ち込みを埋める途上の優良バイオ。肥満薬マリタイドは賭けで、借金 573 億ドルを抱えるが、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ダヴィータDVA 腎臓透析で米国最大。利益の大半を稼ぐ民間保険の患者と重い借金が分かれ目で、式と筋書きの結果はやや割高。バリュー投資の観点では堀は強いが価格を決める力は弱い 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ステリスSTE 病院の滅菌・感染予防と、医療機器メーカーの受託滅菌で稼ぐ、更新と消耗で積み上がる収入の厚い優良な会社。規制の揺り戻しと在庫調整を織り込むと、利益ベースの倍率では今の値段が先に行きすぎ、本質価値は今の時価総額を約 14% 下回る 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 バーテックス・ファーマシューティカルズVRTX 嚢胞性線維症で 9 割超を握る堅い独占と厚い現金が強みで、利益ベースの倍率(k 7.5%・正当化 PER の 8 割前後)に抑えると、新薬群の成否を厚く見ても今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.3% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 アイデックス・ラボラトリーズIDXX 獣医向け診断で世界首位級。検査の継続収入という強い堀があるが、今の値段は先取りしすぎで、10 年で測った価値は今の時価総額の約 8 割 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ベクトン・ディッキンソンBDX 針・注射器・ポンプを持つ「医療の水道管」。バイオと診断を分離して身軽になった。10 年で測った価値は今の時価総額をやや下回り、筆者の判定はやや割高 本質価値との差 −20.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 クーパーCOO コンタクトレンズと女性医療の 2 本柱。在庫調整・訴訟・物言う株主で揺れ、資本の効率は低い。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −21.1% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 メドトロニックMDT 心臓の機器(PFA)・脊椎・外科ロボットで稼ぐ総合医療機器の最大手。糖尿病を切り離して身軽になり、PFA の伸びで利益が積み上がる局面にある 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ヒューマナHUM 高齢者向け民間保険の最大手級。2026 年は利益が消える谷だが、星評価の急回復で 2028 年に利益率が戻る道が開けた。ただし価格は政府が握り、利益ベースの倍率(k 9.5%)では今の値段はやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ブリストル・マイヤーズ スクイブBMY エリキュースとオプジーボの 2028 年の特許切れで売上の 6 割近くが崩れるが、成長品と新薬で埋めきれば本質価値は今の値段を上回るが、確率で重ねると(利益ベースの正当化 PER の 7 割で測って)やや割高 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 ファイザーPFE 配当の厚い巨大製薬だが、2027〜2028 年に主力の特許が切れ、肥満薬と腫瘍の新薬で穴を埋め切れるかが焦点。利益ベースの正当化 PER の 9 割で測っても、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 ボストン・サイエンティフィックBSX 電気生理とウォッチマンで伸びた医療機器の優等生。2026 年は 2 度の下方修正で株価が半減した。10 年で測った価値は今の時価総額を下回り、判定はやや割高 本質価値との差 −28.3% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) 割高 ギリアド・サイエンシズGILD HIV 治療・予防を握る安定した現金創出企業。ビクタルビの特許切れは 2036 年まで先送りされたが、薬価政策と買収費用を厚く見ても、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ストライカーSYK 整形外科のロボット(Mako)と外傷・四肢で稼ぎ、手術室の機器・血管・神経へ広げる医療機器の大手。サイバー攻撃の傷は癒えつつあるが、堀の厚さは変わらない 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ジンマー・バイオメット・ホールディングスZBH 膝・股の人工関節で世界最大級の整形外科大手。価格の下落と Mako へのシェア流出の中、ロボット ROSA の巻き返しが分かれ目。本質価値は今の値段に対して「割高」 本質価値との差 −35.7% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 デクスコムDXCM 連続血糖測定で稼ぐ高成長の機器会社。利用者は増えるが、1 人あたり収入の下落とアボットとの競争を織り込んだ利益ベースの倍率では、今の値段は本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 センティーンCNC メディケイド最大手・ACA 最大手の民間保険。2025 年の谷から 2026 年は回復したが、利益の戻りは州の料率と補助金という他人の財布に左右され、利益ベースの倍率(k 9.0%)では今の値段は割高 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 メトラー・トレド・インターナショナルMTD 精密計量・分析・検査の消耗しない需要で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 22.5 倍、置くのは 18 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −38.5% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 エドワーズライフサイエンスEW TAVR で首位、純現金を持つ心臓弁の専業。質は高いが、利益ベースの倍率では今の値段が高く、本質価値は今の時価総額の約 6 割 本質価値との差 −41.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 イーライリリーLLY 肥満薬で世界最強の成長企業。利益の過半が 1 つの薬効群と米国の価格政策に乗り、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.0% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ウォーターズWAT 分析機器の消耗品と診断の繰り返し収入を持つ質の高い会社へ統合が済んだ。事業の質は高いが、利益ベースの成熟後の PER は 12 倍で今の約 30 倍の半分にも届かず、割高と出る 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 メルクMRK キイトルーダ依存の穴を新薬と買収で埋めに行く世界最大級の製薬。2028 年の特許切れ後の再成長に確度は持てないが、利益ベースの正当化 PER の 7 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 アッヴィABBV 免疫の二本柱で成長は続くが、2033 年のスキリージの特許切れと薬価政策が先にある。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 IQVIAホールディングスIQV 世界の医療データと臨床試験を握るが、純負債が重い。今の GAAP の PER 約 33 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 15.9 倍、置くのは 13 倍)を上回り、割高と出る 本質価値との差 −42.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ 腫瘍と免疫の新薬が特許切れを補い質は高いが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ヘンリー・シャインHSIC 歯科・医科の流通に自社ブランドと技術を重ねる会社。流通は価格を決める力が弱く、DSO・ネット通販・KKR や活動家株主の圧力の中で費用削減と構成の改善を進める。利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 サーモフィッシャー・サイエンティフィックTMO 研究・製造・臨床試験のインフラを握る堅い会社だが、今の PER 39 倍は利益ベースの正当化 PER(上限 17 倍)の 2 倍近くで、割高と出る 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 ダナハーDHR バイオプロセスの回復と診断の再編を抱えた堅い会社。今の PER 45 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 16 倍、置くのは 13 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −46.9% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 アライン・テクノロジーALGN 透明な歯列矯正装置の世界首位。症例は増えるが値段が上がらず、安い競合が堀を削る。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −47.6% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 インテュイティブ・サージカルISRG 手術ロボットのほぼ独占と消耗品の積み上げで稼ぐ優良企業。ただ今の値段は、独占が続く前提でも高すぎる水準にある 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 インサイトINCY ジャカフィ(米国売上の約 6 割)が 2028 年末に特許切れ。新薬群が穴をどこまで埋めるかが全てで、利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 5 割で、割高 本質価値との差 −50.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 アジレント・テクノロジーA 分析機器の消耗品・保守で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 17.4 倍、置くのは 14 倍弱)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 −0.6%) 割高 ウエスト ファーマシューティカル サービシズWST 注射剤のゴム栓で世界の約 7 割を握る質の高い会社。GLP-1 の山と今の PER 57 倍が重く、利益ベースの成熟後の PER は 16 倍前後で、大きく割高と出る 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 チャールズリバー・ラボラトリーズ・インターナショナルCRL 動物試験と創薬の受託で最大手。底は打ったが GAAP の利益が薄く、今の時価総額 143 億ドルは本質価値の約 2.6 倍と出る 本質価値との差 −66.0% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 リビティRVTY 新生児スクリーニングと免疫診断が伸び、研究向けは足踏み。ただ GAAP の利益が薄く、利益ベースの値は今の時価総額 170 億ドルを大きく下回る(割高) 本質価値との差 −66.4% · 10 年 割高(年 −4.3%) 割高 バイオテクネTECH 研究用試薬で稼ぐ高採算の会社だが、GAAP の純利益で式を当てると今の時価総額は本質価値の約 3 倍。メルク KGaA の買収提案も単体の価値を大きく上回る 本質価値との差 −68.4% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 モデルナMRNA コロナの落ち込みと赤字が続く中で、インテスメランの成功が価値の大半を決める。利益ベースの倍率で測っても、今の値段は期待を先取りしすぎで割高 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −7.9%) 割高 ヴィーヴァ・システムズVEEV 臨床・薬事の記録の堀は本物だが、営業系の席は AI に削られ、57 倍の PER が剥がれると割高(-80%) 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −9.7%)

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読んだ資料

  1. Biogen 2025 年第 4 四半期・通期決算(SEC 8-K)
  2. Biogen 2026 年第 2 四半期決算(SEC 8-K)
  3. Biogen 2026 年第 2 四半期決算説明会の要約(Webull)
  4. Biogen 2026 年第 2 四半期 10-Q(SEC)
  5. Biogen がアペリスの買収を完了(Quartz 2026-05-15)
  6. Biogen によるアペリス買収の概要(Pulse 2)
  7. ロシュのトロンチネマブと AAIC 2026(Clinical Trials Arena)
  8. Biogen の時価総額(equibles 2026-08-20)

分析日 2026-10-16