結論
ヘンリー・シャインは、歯科医院と診療所に消耗品・機器・ソフトを届ける世界最大級の流通会社で、2025 年 12 月期は売上 131.8 億ドル(+4.0%)、営業利益 6.5 億ドル、GAAP の純利益 4.0 億ドル。2026 年は上半期の売上が +6.5%、会社は売上 +4.5〜5.5%・調整後 EBITDA の 1 桁台半ば〜後半の増益に見通しを引き上げた。売上の約 5 割が歯科の流通(消耗品・機器・付加価値サービス)、約 3 割が医科の流通(診療所向け)、残りが自社ブランド・専門品(インプラント・生物材料・矯正・ワクチンなど)と、歯科医院向けのソフト事業(技術)。
事業の質は、規模と顧客との関係の深さが堀で、価格を決める力は弱い。歯科の流通はヘンリー・シャイン・パターソン・ベンコの寡占だが、パターソンは 2025 年に Patient Square Capital に買収されて非公開になり、大手 DSO(歯科サービス組織)の購買の集約とアマゾン・ビジネスなどのネット通販が利益率を圧迫する。2023 年 10 月のサイバー攻撃で受注が止まった前例もある。2025 年から KKR が約 12.5% の株主で取締役を送り、活動家の Ananym が費用削減と医科の売却を求め、2026 年には CEO が Fred Lowery に代わった。BOLD+1(〜2027 年)で営業利益を年 1.25 億ドル以上改善する計画。
数量 × 価格で 4 つに分けて積むと、10 年後の中立は売上 216.9 億ドル・営業利益 13.5 億ドル(今の約 1.7 倍)・純利益 7.5 億ドル。利益ベースの正当化 PER(k 9.0%・g 4.0%・ROE 14.1%・堀は弱く、新しく投じる元手の稼ぎ RONIC は 10.7%)12.5 倍の 9 割の PER 11.3 倍(1÷k を下回らせない)で確率を加重すると、今の値段を約 42% 下回り、「割高」になる。流通の薄い利益と構成の改善の両方が当たる前提の確信度は中程度。
バリュー投資の観点から
バリュー投資家なら、まず 10 年後もあるかを問う。答えは、ある。歯科医院と診療所が消えない限り、消耗品・機器・ソフトの流通は必要で、ヘンリー・シャインの規模と関係は複製が難しい。ただし堀は価格ではなく規模なので、広がるというより、DSO・ネット通販・メーカー直販に少しずつ削られながら維持される。
次にオーナー利益。2025 年の GAAP の純利益 4.0 億ドル(株式報酬・償却・リストラ費を費用のままに)が出発点で、会社の「調整後」約 6 億ドルは、償却(年約 1.1 億ドル)と繰り返し出るリストラ費(年 1 億ドル前後)・株主対応の費用を戻した値なので使わない。設備投資と買収で営業 CF の大半が使われるため、純利益を上回る余裕は小さい。時価総額 97 億ドルに対する GAAP の PER は約 24 倍。
経営は、過去に 2023 年のサイバー攻撃で受注を止め、利益率が長く 5%台で足踏みし、外部の株主の介入を受けて動いた。資本配分は自社株買いが中心で、買い戻しの平均価格は今の株価より約 1 割安く、悪くない。安全域は、悲観で今の約 2 割、楽観で今の約 1.3 倍。結論は利益ベースの倍率で割高、確信度は中程度。分からない部分は、費用削減が価格競争に食われないか、ネット通販・DSO の影響の大きさ。
何で稼ぐ会社か
歯科の流通(2025 年 12 月期の売上 68.7 億ドル)は、歯科医院に消耗品(詰め物・手袋・麻酔・インプラント周辺の部材など。48.3 億ドル)、機器(ユニット・レントゲン・口腔内スキャナー・CAD/CAM。18.0 億ドル)、付加価値サービス(業務支援・金融。2.4 億ドル)を届ける。米国が約半分、残りは欧州などで、消耗品は日々の消費で件数が安定、機器は景気と金利で動く。2026 年 Q2 は消耗品 +9.7%(内部成長 5.9%)、機器 +3.8%。
医科の流通(42.7 億ドル)は、診療所・外来・老人ホームなど病院以外に医療用品・ワクチン・診断薬を届ける。2026 年上半期は +2.8% と歯科より鈍く、マケッソン・メディカル・サージカル、オーエンス・アンド・マイナー、メドラインなどと戦う。活動家の Ananym が売却を求めた事業。
自社ブランド・専門品(15.4 億ドル。内部消去前)は、インプラント・生物材料(BioHorizons)・矯正・歯内治療・特殊医薬などで、粗利が高い。技術(6.8 億ドル)は歯科医院の業務ソフト(Dentrix など)・クラウド・決済で、利益率が高く、2026 年 Q2 は +8.2%(内部 +9.1%)、クラウドの契約は 1.3 万件弱。
売上は数量 × 価格に分けた。歯科は「歯科流通市場(米国 172 億ドル(IBISWorld)+海外の推定)× シェア × 価格指数」、医科・技術・自社ブランドも市場規模 × シェアで置いた。セグメント別の営業利益は会社の開示が粗いため、全社の営業利益に合わせた推定(歯科 5.2%・医科 3.0%・技術 14%・自社ブランド 16%)。
優良さと弱いところ
堀は 3 つ。第 1 は規模と物流で、数万点の品を翌日に届ける在庫と配送網は中小の流通会社が複製しにくい。第 2 は顧客との関係で、歯科医院はソフト(Dentrix)・機器・消耗品を同じ会社から買う利点があり、ソフトが切り替えの費用を生む。第 3 は自社ブランドと専門品の粗利で、流通の薄い利益を厚くする。
資本効率は、2025 年の ROE が 12.3%(GAAP の純利益 4.0 億ドル ÷ 自己資本 32 億ドル)と、同領域の医薬品卸(のれんや自社株買いで自己資本が小さく ROE が 40% 超の会社)より低く、帳簿のまま使える水準。営業利益率は 5.9% と薬の卸より厚い。のれんは買収で積み上がった(のれんを除かずに ROE を見ている)。
弱点は、価格を決める力が弱いこと(流通の手数料は競争で決まる)、利益率が 5%台で伸びていないこと(2014 年 6.9% → 2025 年 5.9%)、統治の揺れ(創業家出身の長期の経営者の交代、活動家・KKR の介入)、2023 年のサイバー攻撃で数か月の受注が止まった運営の脆さ。2022〜2025 年の GAAP 純利益は 4〜5 億ドルで横ばいで、会社の「調整後」(約 6 億ドル)は償却とリストラを戻した値。優良さは「規模と関係の堀」であって「価格の堀」ではない。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
米国の歯科の流通は、ヘンリー・シャイン・パターソン・ベンコ・ダービーなどが分け合い、IBISWorld の推計で歯科機器・用品の卸の市場は 2026 年に 172 億ドル。消耗品が最大で、機器は金利と景気に左右される。2025 年に Patient Square Capital がパターソンを約 41 億ドル(払込 28 億ドル)で買収して非公開にし、ベンコも 1930 Ventures の傘下に再編された。パターソンは非公開で費用を削るため、価格競争は強まる可能性がある。
構造の変化は 4 つ。(1)DSO(大手チェーン)の拡大。購買を集約してメーカーと直接交渉し、流通の取り分を削る。(2)アマゾン・ビジネスなどのネット通販が消耗品の価格の目安を下げる。(3)デジタル化(口腔内スキャナー・クラウド・AI)。機器の更新と技術事業の追い風になるが、メーカーの直販も増える。(4)関税。2025 年は費用増、2026 年は還付(見通しには含まれない)。
医科は診療所の患者数の伸びが追い風、競合は大手の医療用品卸と病院向けの流通会社で、価格は競争で決まる。循環でいえば、歯科の消耗品は景気に鈍感だが、機器・インプラント・矯正は景気に敏感で、リーマン期の株価は −42%、コロナ期は −27%。
資本政策と M&A
還元は自社株買いが中心で配当はない。2026 年上半期は 3.25 億ドル(420 万株、今の株価より約 1 割安い値)、残りの承認枠は 4.55 億ドル。発行済み株は 2025 年末の 1.158 億株から 2026 年 6 月に 1.119 億株へ減った。ただし株式報酬(年 0.4 億ドル)で増える分は払いが要るので、正味の還元はそれを引いて見る。
2025 年 1 月に KKR と戦略提携し、5 月に新株 3,285,151 株を 2.5 億ドルで発行、KKR の持ち分は約 12.5%(公開市場でさらに 14.9% まで買える)、取締役を 2 人。活動家の Ananym の要求(費用削減・医科の売却・取締役の入れ替え)の後の動きで、2026 年 5 月の総会後は取締役会が 15 → 10 人に縮小された。新株は台帳の株数に入っている。
買収は年 1〜2 億ドルの小さなものが中心(2025 年は買収・出資で約 2 億ドル)。借入は純負債約 33 億ドルで、純負債 ÷ 調整後 EBITDA は約 3 倍。借り換えで金利が上がるため、利払いは 10 年で増える。鍵は、費用削減の果実を取り切れるかと、医科の売却や事業の組み替えで資本効率が上がるか。
2026 年に決算期末後すでに実行した自社株買い 3.2 億ドル(10-Q・2025 年 12 月 28 日〜2026 年 6 月 27 日)は、今の株数(時価総額)に反映済みなので、10 年の還元には数えず、自己資本の起点(29.2 億ドル)からも外した。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
費用削減の計画(BOLD+1。営業利益を年 1.25 億ドル以上、合計 2 億ドル超)と、利益の過半を占めるようになる自社ブランド・技術・専門品への構成の転換が、流通の薄利を覆い隠して利益率を押し上げる。2026 年 Q2 は非 GAAP の営業利益率が 7.21%(+25bp)、全セグメントで改善し、歯科消耗品は内部成長 5.9%、技術は +8.2%、自社ブランドは +8.7%。パターソンの非公開化による混乱でシェアも取れている。
新しい CEO(Fred Lowery)と、KKR(約 12.5%)・Ananym の圧力で、資本配分は引き締まり、自社株買いを続ける。ソフト(Dentrix)で歯科医院を抱え込む強みは、機器・消耗品の販売を有利にする。10 年後は営業利益が今の 2 倍に近づき、資本コスト 9.00% と ROE 15% 台なら式の PER は 22 倍前後。歯科医院・診療所の数と患者数は高齢化で安定して伸びる。
慎重な見方
流通の価格を決める力は弱く、構造が逆風。大手 DSO は購買を集約してメーカーと直接取引し、アマゾン・ビジネスは消耗品の価格を下げる。2026 年の歯科消耗品の好調(内部成長 5.9%)には、関税前の駆け込みと価格転嫁、競合パターソンの再建期のシェア獲得が含まれ、平常に戻れば鈍る。パターソンは非公開で費用を削って値段を攻めうる。
利益率は 2014 年の 6.9% から 5.9% に落ち、GAAP の純利益は 4〜5 億ドルで 10 年以上横ばい。会社の「調整後」の約 6 億ドルは、償却・リストラ・株主対応の費用を戻した値にすぎない。2023 年のサイバー攻撃で運営の脆さも見えた。費用削減の果実は競争で値引きに消えやすい。医科は事業の質が低く、活動家が売却を求めた。
今の GAAP の PER は約 24 倍で、純利益が 10 年で 1.7 倍になっても、倍率が過去の中央(約 20 倍)に戻れば、時価総額の伸びは年 4〜5% で国債の 5% 並みにとどまる。
どちらに重みを置いたか
事業の足元の勢い(2026 年上半期)と費用削減の計画は強気の見方が強いが、価格を決める力の弱さと、10 年以上利益率が足踏みしてきた実績は慎重な見方が強い。確率は、中立 38%・楽観側 28%・悲観側 34% と、やや慎重に寄せた。10 年の悲観を 12% と厚めにしたのは、DSO・ネット通販・直販という構造の逆風が実際に起こりうるため。結論は利益ベースの倍率で今の値段を下回る「割高」。確信度は中程度。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/12 期)
確率で加重した株価時価総額 66.93 ドル76 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 31.10 ドル35 億ドル)。 今の値に割り戻すと 48.48 ドル55 億ドル、今との差 −43.6%、 期待の年率 +1.3%(資本コスト 9.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 6% | 112.91 ドル128 億ドル | 37.73 ドル43 億ドル | +75.2% | +5.8% | 9.04 ドル10 億ドル |
| やや楽観 | 22% | 93.08 ドル106 億ドル | 34.20 ドル39 億ドル | +48.0% | +4.0% | 28.00 ドル32 億ドル |
| 中立 | 38% | 74.48 ドル85 億ドル | 31.56 ドル36 億ドル | +23.3% | +2.1% | 40.29 ドル46 億ドル |
| やや悲観 | 22% | 40.90 ドル46 億ドル | 28.03 ドル32 億ドル | −19.9% | −2.2% | 15.16 ドル17 億ドル |
| 悲観 | 12% | 19.83 ドル23 億ドル | 26.27 ドル30 億ドル | −46.4% | −6.0% | 5.53 ドル6 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 66.93 ドル76 億ドル | 31.10 ドル35 億ドル | +14.0% | +1.3% | 98.03 ドル111 億ドル |
今の株価時価総額 86.00 ドル98 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.0% を下回るほど割高。
楽観 6% 楽観:自社ブランドと技術が利益の過半になり、営業利益が今の約 2.2 倍 利益 10 億ドル · PER 12.4 倍 · 株価時価総額 112.91 ドル128 億ドル
競合のパターソン・ベンコ・ネット通販がいても、ソフトと自社ブランドを軸にした囲い込みで流通の取り分を守る。KKR が持ち分を 14.9% まで買い増し、統治が安定している。2036 年 12 月期、自社ブランド(インプラント・生物材料・特殊医薬)が市場の伸びに加えシェアを 15% 伸ばし 31.4 億ドル、技術(クラウド・AI・決済)も 18.1 億ドルに育つ。歯科の流通は価格が物価並みの 1.40 倍で 123.4 億ドル、医科は 72.2 億ドル。売上は 245.1 億ドル、営業利益 17.7 億ドル(今の約 2.2 倍)、純利益 10.3 億ドル。成長は名目 +4.6% に落ち着き、PER 12.4 倍(式の 13.1 倍の 9.5 割)。10 年の正味還元は約 43 億ドル。
- 歯科の流通(消耗品・機器・付加価値サービス):数量 441(歯科流通の市場(億ドル、実質:2026 年の価格で固定、推定))× 価格 28.0%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1。物価並みなら 3 年 1.11・10 年 1.41))→ 売上 123 億ドル・営業利益 7 億ドル。歯科の市場・シェア・価格
- 医科の流通(診療所・外来・代替拠点向け):数量 527(診療所・代替拠点向け医療用品の卸の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 13.7%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 72 億ドル・営業利益 2 億ドル。診療所の患者数・競争・価格
- 技術(歯科・診療所向けソフト):数量 163(歯科・診療所向けソフトの市場(億ドル、実質、推定))× 価格 11.1%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 18 億ドル・営業利益 3 億ドル。ソフトの市場・シェア
- 自社ブランド・専門品(Global Specialty Products、内部消去後):数量 269(歯科の専門品・生物材料・特殊医薬の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 11.7%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 31 億ドル・営業利益 6 億ドル。専門品の市場・シェア
倍率:正当化 PER は 13.1 倍(g 4.0%、RONIC 11.6%。RONIC は k 9.00% に、事業の ROE 16.8% が k を超える分の 0.33 を足した値。moat は weak)。これに対し 12.4 倍(9.5 割)に置いた。堀は弱いので上限の 9.5 割に置く。ROE が k を上回る幅が小さく、式の値が 1÷k に近い。純利益は GAAP。
確率:自社ブランド(インプラント・生物材料・特殊医薬)と技術(クラウド・AI)が利益の過半になり、流通の落ち込みを吸収する展開。10 年この条件がそろうのは 1 割未満。
やや楽観 22% やや楽観:寡占を保ち、構成の改善で営業利益が今の約 1.9 倍 利益 9 億ドル · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 93.08 ドル106 億ドル
KKR と新しい経営陣の下で費用削減が定着し、パターソンが非公開のまま攻めても、技術と自社ブランドの構成の改善で利益率を維持する。2036 年 12 月期、歯科流通の寡占が保たれ、自社ブランドと技術が 7% ほどシェアを上げて利益率を押し上げる。歯科 116.1 億ドル、医科 69.8 億ドル、技術 15.9 億ドル、自社ブランド 28.4 億ドル。売上 230.2 億ドル、営業利益 15.3 億ドル(今の約 1.9 倍)、純利益 8.7 億ドル。成長は名目 +4.3%。ただし価格を決める力は弱く、費用削減の果実を取りこぼしながらの達成。10 年の正味還元は約 39 億ドル。
- 歯科の流通(消耗品・機器・付加価値サービス):数量 432(歯科流通の市場(億ドル、実質:2026 年の価格で固定、推定))× 価格 26.8%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1。物価並みなら 3 年 1.11・10 年 1.41))→ 売上 116 億ドル・営業利益 6 億ドル。歯科の市場・シェア・価格
- 医科の流通(診療所・外来・代替拠点向け):数量 517(診療所・代替拠点向け医療用品の卸の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 13.5%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 70 億ドル・営業利益 2 億ドル。診療所の患者数・競争・価格
- 技術(歯科・診療所向けソフト):数量 155(歯科・診療所向けソフトの市場(億ドル、実質、推定))× 価格 10.3%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 16 億ドル・営業利益 3 億ドル。ソフトの市場・シェア
- 自社ブランド・専門品(Global Specialty Products、内部消去後):数量 264(歯科の専門品・生物材料・特殊医薬の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 10.8%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 28 億ドル・営業利益 5 億ドル。専門品の市場・シェア
倍率:正当化 PER は 12.8 倍(g 4.0%、RONIC 11.1%。RONIC は k 9.00% に、事業の ROE 15.2% が k を超える分の 0.33 を足した値。moat は weak)。これに対し 12.1 倍(9.5 割)に置いた。堀は弱いので上限の 9.5 割に置く。純利益は GAAP。
確率:歯科流通の寡占(ヘンリー・シャイン・パターソン・ベンコ)が保たれ、構成の改善で利益率が上がるが、価格を決める力は弱い展開。
中立 38% 中立:歯科・医科は市場並み、構成の改善で営業利益が今の約 1.7 倍 利益 8 億ドル · PER 11.3 倍 · 株価時価総額 74.48 ドル85 億ドル
費用削減は価格競争で一部が値引きに消え、利益率の改善は構成の改善が主で 0.5 ポイント前後にとどまる。2036 年 12 月期、歯科の市場は実質で年 1.0%、シェアは維持、価格は物価より鈍い 1.34 倍(DSO・ネット通販への値引き)。歯科 108.1 億ドル、医科は価格 1.36 倍で 68.1 億ドル、技術は市場が年 4% 伸びて 14.1 億ドル、自社ブランドは小幅にシェアを上げ 26.6 億ドル。売上 216.9 億ドル、営業利益 13.5 億ドル(今の約 1.7 倍)、純利益 7.5 億ドル。成長は名目 +4.0%。年 1〜2 億ドルの小さな買収を続ける。10 年の正味還元は約 36 億ドル。
- 歯科の流通(消耗品・機器・付加価値サービス):数量 420(歯科流通の市場(億ドル、実質:2026 年の価格で固定、推定))× 価格 25.7%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1。物価並みなら 3 年 1.11・10 年 1.41))→ 売上 108 億ドル・営業利益 6 億ドル。歯科の市場・シェア・価格
- 医科の流通(診療所・外来・代替拠点向け):数量 512(診療所・代替拠点向け医療用品の卸の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 13.3%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 68 億ドル・営業利益 2 億ドル。診療所の患者数・競争・価格
- 技術(歯科・診療所向けソフト):数量 148(歯科・診療所向けソフトの市場(億ドル、実質、推定))× 価格 9.5%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 14 億ドル・営業利益 2 億ドル。ソフトの市場・シェア
- 自社ブランド・専門品(Global Specialty Products、内部消去後):数量 256(歯科の専門品・生物材料・特殊医薬の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 10.4%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 27 億ドル・営業利益 5 億ドル。専門品の市場・シェア
倍率:正当化 PER は 12.5 倍(g 4.0%、RONIC 10.7%。RONIC は k 9.00% に、事業の ROE 14.1% が k を超える分の 0.33 を足した値。moat は weak)。これに対し 11.3 倍(9 割)に置いた。堀は弱く ROE が k をわずかに上回るだけなので、中立の PER は 1÷k を下回らせず、上限の 9 割に置く。純利益は GAAP。
確率:歯科・医科の流通は市場並み、自社ブランドと技術が構成を押し上げて利益率が 0.5 ポイントほど上がる。会社の長期目標の中ほど。
やや悲観 22% やや悲観:DSO とネット通販に値段を削られ、営業利益は今の約 1.2 倍にとどまる 利益 5 億ドル · PER 8.9 倍 · 株価時価総額 40.90 ドル46 億ドル
パターソンは非公開で費用を削って攻め、ヘンリー・シャインは値引きに応じる。技術と自社ブランドの伸びが歯科・医科の落ち込みをかろうじて埋める。2036 年 12 月期、大手 DSO が購買を集約してメーカーと直接取引し、アマゾン・ビジネスが消耗品の価格の目安を下げて、歯科流通のシェアが 7%・営業利益率が 4.8% に縮む。医科も競合に値段を競られシェアを 8% 失う。歯科 94.6 億ドル、医科 58.1 億ドル。営業利益 9.8 億ドル(今の約 1.2 倍)、純利益 5.2 億ドル。成長は名目 +3.3%、ROE も下がる。10 年の正味還元は約 32 億ドル。
- 歯科の流通(消耗品・機器・付加価値サービス):数量 407(歯科流通の市場(億ドル、実質:2026 年の価格で固定、推定))× 価格 23.2%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1。物価並みなら 3 年 1.11・10 年 1.41))→ 売上 95 億ドル・営業利益 5 億ドル。歯科の市場・シェア・価格
- 医科の流通(診療所・外来・代替拠点向け):数量 497(診療所・代替拠点向け医療用品の卸の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 11.7%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 58 億ドル・営業利益 2 億ドル。診療所の患者数・競争・価格
- 技術(歯科・診療所向けソフト):数量 134(歯科・診療所向けソフトの市場(億ドル、実質、推定))× 価格 8.4%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 11 億ドル・営業利益 1 億ドル。ソフトの市場・シェア
- 自社ブランド・専門品(Global Specialty Products、内部消去後):数量 239(歯科の専門品・生物材料・特殊医薬の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 9.6%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 23 億ドル・営業利益 3 億ドル。専門品の市場・シェア
倍率:正当化 PER は 11.9 倍(g 4.0%、RONIC 9.9%。RONIC は k 9.00% に、事業の ROE 11.6% が k を超える分の 0.33 を足した値。moat は weak)。これに対し 8.9 倍(7.5 割)に置いた。DSO の購買力とネット通販で利益率がさらに薄れる筋書き。ROE が k に近く、上限の 7.5 割に置く。純利益は GAAP。
確率:歯科の大手 DSO が購買を集約して直接メーカーから買い、アマゾン・ビジネスなどのネット通販が消耗品の価格の目安を下げ、医科でも競合が値段を競る。流通の利益率が下がる。2 割強。
悲観 12% 悲観:DSO の直接購買とネット通販で流通の取り分を失い、営業利益が今より減る 利益 3 億ドル · PER 8.3 倍 · 株価時価総額 19.83 ドル23 億ドル
ベンコ・パターソン・ネット通販との値引き競争が長引き、医科の売却も安値になり、活動家の求めた事業の組み替えは遅れる。2036 年 12 月期、歯科の流通でシェアが 2 割、医科で 25% 縮み、価格も物価の半分ほどしか上がらない。DSO・ネット通販・メーカー直販が流通の取り分を構造的に削り、買収でのれんが膨らんだ事業の一部は減損になる。売上 145.2 億ドル(今とほぼ同じ)、営業利益 5.7 億ドル(今を割る)、純利益 2.7 億ドル。優良ではなくなり ROE 8.2% が k 9.0% に届かず、1÷k の 11.1 倍の 7.5 割の PER 8.3 倍。時価総額は今の約 4 割、10 年の正味還元は約 30 億ドル。
- 歯科の流通(消耗品・機器・付加価値サービス):数量 395(歯科流通の市場(億ドル、実質:2026 年の価格で固定、推定))× 価格 18.7%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1。物価並みなら 3 年 1.11・10 年 1.41))→ 売上 74 億ドル・営業利益 3 億ドル。歯科の市場・シェア・価格
- 医科の流通(診療所・外来・代替拠点向け):数量 487(診療所・代替拠点向け医療用品の卸の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 8.9%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 44 億ドル・営業利益 1 億ドル。診療所の患者数・競争・価格
- 技術(歯科・診療所向けソフト):数量 122(歯科・診療所向けソフトの市場(億ドル、実質、推定))× 価格 7.4%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 9 億ドル・営業利益 1 億ドル。ソフトの市場・シェア
- 自社ブランド・専門品(Global Specialty Products、内部消去後):数量 225(歯科の専門品・生物材料・特殊医薬の市場(億ドル、実質、推定))× 価格 8.2%(ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1))→ 売上 18 億ドル・営業利益 2 億ドル。専門品の市場・シェア
倍率:事業の ROE 8.2% が k 9.00% 以下なので PER は 1÷k=11.1 倍まで。これに対し 8.3 倍(7.5 割)に置いた。構造的に負けた筋書き。ROE が k に届かず、ためた利益は額面より低い価値なので、1÷k の 7.5 割(稼ぐ力の 7.5 割)を床にとる。自己資本に PBR を掛けない。純利益は GAAP。
確率:DSO の直接購買・ネット通販・メーカーの直販で流通の取り分が構造的に削られ、買収でのれんが膨らんだ事業も減損される、もう優良ではない展開。確率 12%(寡占は数十年続いた実績がある一方、2023 年のサイバー攻撃のような障害や統治の混乱も経験している)。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
歯科の流通(消耗品・機器・付加価値サービス)
歯科医院に消耗品・機器・業務支援サービスを届ける。売上の約 53%。消耗品は日々の消費で安定、機器は景気に敏感。
| 数量歯科流通の市場(億ドル、実質:2026 年の価格で固定、推定) | 価格ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1。物価並みなら 3 年 1.11・10 年 1.41) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/12 | 380 | 19.2% | 73 | 4 |
| 10 年後 中立 | 420 | 25.7% | 108 | 6 |
取り方:2025 年 12 月期の歯科の売上は 68.7 億ドル(+2.8%)。2026 年は上半期 +8.5% を受けて通期 73 億ドル(+6%)と置いた。市場は米国の歯科機器・用品の卸 172 億ドル(IBISWorld、2026 年)に海外(推定 約 210 億ドル)を足した約 380 億ドルとし、シェアは約 19%。市場の定義が粗いので絶対値でなく変化を見る。セグメントの営業利益は開示が粗く、率 5.2% は全社の営業利益に合わせた推定。
医科の流通(診療所・外来・代替拠点向け)
診療所・外来・老人ホームなど病院以外に医療用品・ワクチン・診断薬を届ける。売上の約 32%。競争が激しく利益率は低め。
| 数量診療所・代替拠点向け医療用品の卸の市場(億ドル、実質、推定) | 価格ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/12 | 450 | 9.8% | 44 | 1 |
| 10 年後 中立 | 512 | 13.3% | 68 | 2 |
取り方:2025 年 12 月期の売上は 42.7 億ドル(+4.6%)、2026 年上半期は +2.8%。通期 44 億ドル(+3%)と置いた。市場は米国の診療所・外来・老人ホーム向けの医療用品・ワクチンの卸を約 450 億ドルと推定(開示は無い)し、シェアは約 9.8%。営業利益率 3.0% は全社に合わせた推定。
技術(歯科・診療所向けソフト)
歯科医院の業務ソフト(Dentrix・Dentally など)・クラウド・決済・AI。売上の約 5%。利益率が高い。
| 数量歯科・診療所向けソフトの市場(億ドル、実質、推定) | 価格ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/12 | 100 | 7.0% | 7 | 1 |
| 10 年後 中立 | 148 | 9.5% | 14 | 2 |
取り方:2025 年 12 月期の売上は 6.75 億ドル(+7.1%)、2026 年 Q2 は +8.2%(内部 +9.1%、事業の売却 −1.3%)。通期 7 億ドルと置いた。市場は歯科・診療所向けの業務ソフトとクラウド・決済を約 100 億ドルと推定し、シェア 7%。営業利益率 14% は推定。
自社ブランド・専門品(Global Specialty Products、内部消去後)
インプラント・生物材料・矯正・歯内治療・特殊医薬などの自社ブランドと専門品。売上の約 10%。粗利が高い。
| 数量歯科の専門品・生物材料・特殊医薬の市場(億ドル、実質、推定) | 価格ヘンリー・シャインのシェア × 価格指数(今 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/12 | 200 | 7.2% | 15 | 2 |
| 10 年後 中立 | 256 | 10.4% | 27 | 5 |
取り方:2025 年 12 月期の売上は 15.4 億ドル(+6.7%)から内部取引の消去(全体で 1.7 億ドル、ここに充てた)を引いた約 13.7 億ドル、2026 年上半期 +8.4% で通期 14.5 億ドルと置いた。市場は歯科の専門品・生物材料・特殊医薬を約 200 億ドルと推定、シェア 7.3%。営業利益率 16% は推定。
リスクと懸念
DSO の購買集約とネット通販
大手 DSO(歯科サービス組織)が購買を集約してメーカーと直接取引し、アマゾン・ビジネスなどが消耗品の価格の目安を下げる。流通の手数料が薄くなり、歯科流通の営業利益率 5% 台が 4% 台に落ちる恐れがある。
競合の再編と価格競争
パターソンは 2025 年に Patient Square Capital に買収されて非公開になり、ベンコも持ち株会社の傘下に再編された。非公開の競合が費用を削って値段を攻めれば、2026 年に得たシェアと利益率を守りにくい。
2026 年の歯科の好調の剥落
2026 年 Q2 の歯科消耗品の内部成長 5.9% は、関税前の駆け込み・価格転嫁・競合の混乱によるシェア獲得を含みうる。平常に戻れば、会社の見通し(売上 +4.5〜5.5%)の上振れは続かない。関税の還付も見通しに含まれない。
サイバー攻撃と運営の脆さ
2023 年 10 月のサイバー攻撃で受注が数か月止まり、保険金の残りを 2025 年 Q1 に 0.2 億ドル受け取った。歯科医院は日々の発注を止められないため、再発すれば受注の停止だけでなく顧客の離反と訴訟の費用が出て、利益率の足踏みをさらに長引かせる。
統治の揺れと戦略の変更
2025 年に Ananym が費用削減・医科の売却・取締役の入れ替えを求め、KKR が約 12.5% の株主として提携した。2026 年に CEO が交代し、取締役会は 15 → 10 人に縮小。医科の売却・事業の組み替えが進めば、利益と資本配分は変わるが、実行の失敗の恐れもある。
借入の増加と金利
純負債は約 33 億ドルで調整後 EBITDA の約 3 倍。借り換えで金利が 3.6% 前後から 5.75% に上がり、自社株買いを借入で続ければ利払いが利益を食う。少数株主の持ち分(償還可能なもの 9 億ドル)の買い取りも現金を使う。
歯科の景気感応度(機器・インプラント)
機器・インプラント・矯正は景気と金利に敏感で、リーマン期の株価は −42%。患者数の減少と医院の設備投資の先送りで、機器の売上が 2 桁落ちる可能性がある。消耗品は崩れにくいが、機器・インプラントの落ち込みが利益の大半を占める高採算の部分に集中するため、売上の減り以上に利益が減る。
今後の分かれ目
- 大手 DSO が購買を集約し、メーカーとの直接取引が歯科流通の 1 割を超えたら
- 流通の取り分が削られ、歯科の営業利益率が 4% 台に落ちる。10 年のやや悲観・悲観の確率を上げ、倍率も ROE の低下で 3〜4 倍下げて見る。
- 費用削減(営業利益 年 1.25 億ドル超)が計画どおり利益に残り、非 GAAP の営業利益率が 7.5% を超えたら
- 10 年のやや楽観・楽観の確率を上げてよい。ただし GAAP の利益で見て、償却・リストラ費の戻しを疑う。
- 医科の流通を売却する、または分離すると決まったら
- 売上は約 3 割減るが利益率の高い事業(歯科・自社ブランド・技術)の比率が上がり、売却益と自社株買いの原資ができる。売値と使い道次第で、ROE と倍率は上がる。
- 2026 年の歯科消耗品の内部成長(5.9%)が 3% 以下に戻ったら
- 競合の混乱によるシェア獲得が一時的だったと読み、3 年のやや悲観に確率を寄せる。
- パターソンやベンコが大きく価格を下げて顧客を奪ったら
- 歯科流通のシェアが縮み、10 年の中立をやや悲観に寄せる。
- 景気後退で歯科の機器・インプラント・矯正が落ち、患者数が減ったら
- 機器の売上が 1〜2 割落ち、営業利益が 3 割ほど減るが、消耗品は崩れない。谷の PER 12 倍が下値の目安で、3 年の悲観の確率を上げる。
見ておくもの
- 歯科消耗品・機器・医科・技術・自社ブランドの内部成長(四半期の決算リリース)
- 非 GAAP の営業利益率(2026 年 Q2 は 7.21%)と GAAP の営業利益・リストラ費・償却
- BOLD+1 の費用削減の進み(年 1.25 億ドル超、合計 2 億ドル超)
- 医科の売却・分離の発表と、KKR・Ananym の動き(取締役・持ち分 14.9% までの買い増し)
- パターソン・ベンコの価格と、DSO・アマゾン・ビジネスの扱い
- 純負債の水準(調整後 EBITDA の約 3 倍)と自社株買いの額(2026 年上半期 3.25 億ドル)
- 関税の還付(2026 年 Q3 に計上見込み)と関税の再導入
倍率と資本コストの決め方
今の PER(GAAP で約 24 倍)・時価総額 97 億ドルを見る前に、歯科・医科・技術・自社ブランドの 4 つに分け、市場(実質)× シェア × 価格指数で売上を、営業利益率で利益を積み上げた。純利益は GAAP(株式報酬・償却・リストラ費は費用のまま、少数株主の分は引く。2025 年は 4.0 億ドル)で、会社の調整後(約 6 億ドル)や 1 株利益の見通しは使っていない。倍率は利益ベースの正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g)(k 9.00%・g 4.0%・ROE 14.1%(純利益 ÷ 自己資本。のれんは除かない)・堀は弱く RONIC 10.7%)= 12.5 倍の 9 割(1÷k を下回らせない)で、過去の幅にも今の倍率にも寄せていない。結果が割高に落ちたのは筋書きと弱い堀から出た値で、調整はしていない。
資本コスト 9.0% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality +1.0% = 9.0%。DSO・ネット通販・統治の揺れ・サイバー事故などの個別のリスクは k に足さず、やや悲観・悲観の確率(合計 34%)と悲観の深さで表した。存続は危うくないので上乗せ 0。
同じ業種(ヘルスケア)の AI 分析
読んだ資料
- Henry Schein 2026 年第 2 四半期の決算リリース(SEC 8-K)
- Henry Schein 2025 年通期の決算リリース(2026 年見通し)
- Henry Schein 2026 年 Q2 の決算説明会の要点(MarketBeat)
- KKR による 2.5 億ドルの出資の完了(Oral Health Group)
- Ananym が取締役の指名を計画(Reuters の報道、TipRanks)
- Henry Schein 取締役会の縮小の発表(2026-04)
- Patient Square Capital によるパターソンの買収の完了(Becker's Dental)
- IBISWorld:米国の歯科機器・用品の卸の市場規模
- Henry Schein の時価総額(PitchBook)