株譜
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ボストン・サイエンティフィック BSX

電気生理とウォッチマンで伸びた医療機器の優等生。2026 年は 2 度の下方修正で株価が半減した。10 年で測った価値は今の時価総額を下回り、判定はやや割高

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)33.00 ドル493 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)46.0 ドル688 億ドル差 −28.3%
10 年後から見ると やや割高 価値 33.00 ドル493 億ドル · 差 −28.3% · 期待の年率 +3.6%
期待の年率リターン(10 年)+3.6%資本コスト比 −3.9 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

ボストン・サイエンティフィックは、心房細動を治す電気生理(ファラパルス)、脳卒中を防ぐ左心耳閉鎖(ウォッチマン)、冠動脈・末梢血管・ペースメーカーなどの心血管機器、内視鏡・泌尿器・神経調節の MedSurg を持つ世界第 3 位級の医療機器会社である。2025 年は売上 201 億ドル(自然増 +15.8%)、営業利益 41 億ドル(営業利益率 20.3%、台帳)、GAAP 純利益 29 億ドル。

2026 年は一転して逆風になった。通期の売上見通しは 2 月の +10.5〜11.5% から 4 月に +7〜8.5%、7 月に +5.5〜6.5% へ 2 度下がり、調整後 1 株利益の見通しも初期より約 1 割下がった。ウォッチマンは標準的な単独手技が減り(4〜6 月期 +4%、下期は減少)、電気生理はメドトロニック・ジョンソン・エンド・ジョンソン・アボットがパルスフィールド・アブレーション(PFA)で追い上げて、米国の競争を「過小評価した」と会社自身が認めた。株価は年初来で約半分になった。

数量 × 価格でセグメントごとに積むと、中立は 2035 年に売上 361 億ドル(年 +6.0%)、純利益 74 億ドル。倍率は利益ベースの正当化 PER の 7〜10 割に置いた(moat は normal)。10 年の中立は、正当化 PER 15.9 倍(g 4.0%、RONIC 9.0%)の 8 割の 12.7 倍。今の GAAP の PER は 23 倍で、この水準を上回る。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 26% 下。結論は「やや割高」。悲観(構造的に負ける)の確率を 12% に厚くしており、確率加重の価値は今の時価総額を 2 割台半ば下回る。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、ボストン・サイエンティフィックは心臓の不整脈・脳卒中予防・内視鏡・泌尿器と分かりやすい事業の集まりで、10 年後も必要とされる。堀は、臨床データと医師の習熟と病院の採用実績であり、電気生理では後発 3 社が追いつくため狭まる。ウォッチマンは臨床の見方が割れ、堀の広さが試される。MedSurg と心血管の本体は広い堀を保つ。

オーナー利益は、純利益 29 億ドルに現金の出ない償却(年 10 億ドル超)を戻した 40 億ドル近くが近い。フリーキャッシュフローは 37 億ドルで、純利益の 1.3 倍。株式報酬は 3 億ドル前後と小さい。ROE が 12% と低いのは、買収で積んだのれんのためで、事業そのものの収益力ではない。

経営は、PFA とウォッチマンに早くから投資して市場を作った点が優れる。一方で、2026 年に 2 度の下方修正をし、米国の競争を過小評価したと認めたのは、見通しの精度に疑問を残す。買収の連発は価値を壊す危険がある。

安全域を測る。正当化 PER は 15.9 倍(g 4.0%、RONIC 9.0%、k 7.50%、moat は normal)。今の PER 23 倍はこれより高く、安全域はない。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 26% 下。結論は「やや割高」。ただし、前提の資本コスト 7.5% と価格の名目上昇に結論が依存する。

何で稼ぐ会社か

2025 年の売上 201 億ドルのうち、心血管が 133 億ドル、MedSurg が 68 億ドル。

電気生理(推定 35 億ドル)は心房細動のカテーテルアブレーションで、ファラパルス(パルス電場で心筋を焼かずに電気的に隔離する方式)が柱。カテーテルとマッピング装置・消耗品を病院に売る。2025 年 4〜6 月期は +96%、通期の自然増は +35% と急成長したが、2026 年 4〜6 月期は 9.16 億ドル(+9%)で、前の四半期からほぼ横ばいになった。

ウォッチマン(2025 年 19.6 億ドル、約 +30%)は、抗凝固薬を飲めない人、あるいは飲みたくない人の左心耳をふさぐ植込み機器。2026 年 4〜6 月期は 5.07 億ドル(+4%)まで鈍った。

そのほか心血管(推定 78 億ドル)は、冠動脈ステント・バルーン・血管内砕石(IVL)などの冠動脈治療、ペースメーカー・除細動器(CRM)、末梢血管の治療機器。MedSurg は内視鏡(29 億ドル。消化管の止血・胆膵・尿管鏡の使い捨て品)、泌尿器(27 億ドル。2024 年のアクソニクス買収で仙骨神経刺激の過活動膀胱・便失禁治療を得た)、神経調節(12 億ドル。脊髄刺激の慢性疼痛治療)。使い捨ての消耗品と植込み機器が収入の大半で、病院が一度採用すると医師の習熟が切り替えの費用になる。

優良さと弱いところ

優良さの核は、使い捨て・植込み型の機器で医師の習熟と臨床データが堀になる点にある。ファラパルスは 2024〜25 年に PFA 市場を作り、米国のアブレーションの 8 割超が PFA に置き換わる過程で首位を取った。ウォッチマンは左心耳閉鎖で圧倒的な首位(米国で事実上の独走)で、臨床試験の積み上げが参入障壁になってきた。調整後の営業利益率は 2025 年に 28.0%、2026 年 4〜6 月期に 28.4% と、医療機器の大手の中でインテュイティブに次ぐ高さである。

資本配分は、配当を出さず、買収で成長を買う方針である。アクソニクス(約 37 億ドル)・サイレント・ロード(約 13 億ドル)・ボルト・メディカルなど 5〜40 億ドル級を毎年のように買い、2026 年は企業価値 145 億ドルのペヌンブラ買収が控える。これまでは成功が多いが、買収で膨らむのれんと無形資産の償却が GAAP の利益率を押し下げ、ROE は 12% 前後と収益力の割に低い。

弱点は 3 つ。①電気生理で後発 3 社(メドトロニック・ジョンソン・エンド・ジョンソン・アボット)が追いつき、価格と数量の両方に圧力がかかること。②ウォッチマンが臨床試験(2026 年春の CHAMPION-AF は抗凝固薬に対し有効性は非劣性、出血は優位だが、同時期に出た CLOSURE-AF は逆の結果)で市場の見方を変えられたこと。③成長を買収に頼るため、割高に買うと価値を壊すこと。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

医療機器の市場は業界ノートで年 +5.5〜6%(名目)と置く。医療費は年 +5.8% で伸び、高齢化と慢性疾患が数量を押し上げる一方、病院の購買組織・保険者・関税が価格と利益率を抑える。ボストン・サイエンティフィックが属するのは心血管・構造的心疾患・電気生理の塊(塊 B)で、メドトロニック・アボット・ジョンソン・エンド・ジョンソンとの 4 社競争である。

電気生理:世界のアブレーション手技は年 +9〜10% で伸びる見込みだが、PFA はすでに米国の 80〜85% を占め、置き換えで伸びる余地は小さい。今後の数量は「手技の総数の伸び」と「シェア」で決まる。ボストン・サイエンティフィックは PFA 初期に 8 割を持っていたが、メドトロニックのアフェラ(スフィア 9)、ジョンソン・エンド・ジョンソンのバリプルス、アボットのボルトが出そろい、シェアは下がる。価格はカテーテルの競争とマッピングの抱き合わせで下落する。

ウォッチマン:年 +30% の成長は終わり、臨床試験の結果で単独手技が減っている。アブレーションと同時に閉鎖する併用手技(OPTION 試験)が補うが、メディケアの適用範囲が制約になる。会社は 2027 年の成長を見込んでいない。

そのほかの心血管(冠動脈・CRM・末梢)と MedSurg は、市場の伸びが年 +4〜6% で、価格は病院の購買組織に押されて物価より低い。内視鏡はオリンパス・富士フイルムと、神経調節はメドトロニック・アボットと競う。

資本政策と M&A

配当は出さない。自社株買いは小さく、株式報酬で増える株の分を打ち消す程度で、正味の還元は小さいと置く(payout は株式報酬を引いた正味)。フリーキャッシュフローは 2025 年に 37 億ドルで、ほとんどを買収と借入金の返済に回してきた。

2026 年は全社の費用削減計画を決め、税引き前の費用 7〜8 億ドル(報道。会社の公式額は未確認)をかけて、2029 年までに年 5 億ドルを削る。ペヌンブラ(血栓除去・脳血管。企業価値 145 億ドル、現金約 73%・株約 27%)の買収は株主承認を済ませ、米連邦取引委員会(FTC)の追加審査が続いている。まだ成立していないので、この分析は今のボストン・サイエンティフィックだけで書く(相手の利益も新株も足さない)。成立すれば純負債が現在の約 99 億ドルから 2 倍を超えて増え、償却も増える。ナル・メディカルは 2026 年 1 月に約 5 億ドルで完了済み。

純負債の時価総額比は約 15% で、借金は重くない。借り換えは約 5.75% に上がるが、純利益への影響は税引き後で年 1〜2 億ドルほどと小さい。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

電気生理は市場そのものが大きい。世界の心房細動患者は 5,000 万人を超え、アブレーションを受けているのは一部で、手技の総数は PFA の安全性と手技の短さに助けられ年 +9〜10% で伸び続ける。ボストン・サイエンティフィックは世界の PFA で最大のシェアと最多の臨床データを持ち、ファラパルスのほか、マッピングと一体のシステム(ファラウェーブ・ファラマップ)で病院を囲い込める。競合が追いついても、シェアが 4 分の 1 から 3 分の 1 を保てば、手技の増加で売上は 10 年で 8 割近く増える。

ウォッチマンの減速は一時的である。CHAMPION-AF は、抗凝固薬に対して出血を約半分にして有効性は非劣性を示した。OPTION の併用手技(アブレーション後の閉鎖)は米国だけでなく欧州・日本にも広がる。5 年追跡のデータが出れば、市場の見方は変わる。

ほかの事業も強い。冠動脈の IVL(ボルト・メディカル)・末梢血管・神経調節(ナル)・泌尿器(アクソニクス)は買収で伸びる芽を足し、2029 年までの費用削減で営業利益率はさらに 2 ポイント上がる。株価は年初の半分で、GAAP の PER は 23 倍と、10 年の質の高い成長に対して安い。

慎重な見方

成長の質が一気に落ちた。2026 年に売上見通しを 2 度下げ、初期の +10.5〜11.5% から +5.5〜6.5% へ半分近くに切り下げた。会社自身が「米国の競争を過小評価した」と認めており、電気生理は前の四半期から横ばいで、後発に市場を削られている。PFA は米国の 80〜85% まで普及して置き換えの余地が尽きたので、これから伸びるのは手技の総数だけで、シェアは下がり、カテーテルの価格も競争で下がる。

ウォッチマンは、新しい臨床試験が市場の見方を変えた。CHAMPION-AF は非劣性で、同時期の CLOSURE-AF は逆の結果。新しい抗凝固薬(第 XI 因子阻害薬)の開発も進む。単独手技が減り、2027 年の成長は会社も見込まない。年 +30% を稼いだ主役が 2 つとも失速する。

買収で成長を買い続ける会社は、価格を誤ると価値を壊す。企業価値 145 億ドルのペヌンブラは大きな買収で、成立すればのれんと借入金が一気に増える。リストラ費用 7〜8 億ドルは、成長が止まるのを自ら認める動きとも読める。GAAP の ROE は 12% しかなく、のれんの大きい会社は、成長が鈍れば減損が来る。

どちらに重みを置いたか

事業の質(臨床データ・医師の習熟・分散)は高く、中立の成長(売上 年 +6.0%)は 2026 年の見通し(+5.5〜6.5%)の延長なので、中立を最大の確率(10 年 37%)に置いた。他方で、2026 年だけで下方修正が 2 度あり、競争の過小評価を会社が認めているため、やや悲観を 22〜23%、悲観を 10〜12% に厚くし、楽観は 8% に抑えた。倍率は正当化 PER の 7〜10 割に置いた。10 年の中立は、正当化 PER 15.9 倍の 8 割の 12.7 倍。今の PER に寄せていない。確率で重ねた総合は、今の時価総額より 26% 下。結論は「やや割高」。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 59.09 ドル883 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 6.21 ドル93 億ドル)。 今の値に割り戻すと 33.00 ドル493 億ドル、今との差 −28.3%、 期待の年率 +3.6%(資本コスト 7.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 111.90 ドル1,672 億ドル 3.41 ドル51 億ドル +150.6% +9.6% 9.23 ドル138 億ドル
やや楽観 20% 84.27 ドル1,259 億ドル 3.01 ドル45 億ドル +89.7% +6.6% 17.46 ドル261 億ドル
中立 37% 62.88 ドル940 億ドル 2.68 ドル40 億ドル +42.5% +3.6% 24.26 ドル363 億ドル
やや悲観 23% 34.62 ドル517 億ドル 14.32 ドル214 億ドル +6.4% +0.6% 11.26 ドル168 億ドル
悲観 12% 17.14 ドル256 億ドル 8.77 ドル131 億ドル −43.7% −5.6% 3.11 ドル46 億ドル
加重平均100% 59.09 ドル883 億ドル6.21 ドル93 億ドル +41.9% +3.6% 65.30 ドル976 億ドル

今の株価時価総額 46.01 ドル688 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 8% 楽観:電気生理で首位を守り、買収した事業が伸びる 利益 107 億ドル · PER 15.6 倍 · 株価時価総額 111.90 ドル1,672 億ドル

2035 年の売上は 448 億ドル(名目で年 +8.4%)。電気生理は世界の手技が年 +10% で伸び、ファラパルスがシェア 4 割を保ち、87 億ドル(営業利益率 45%)。競合のメドトロニック・ジョンソン・エンド・ジョンソン・アボットも伸びるが、市場が 10 年で 2 倍以上に膨らむ。ウォッチマンは CHAMPION-AF の 5 年追跡と併用手技で 1 桁の増に戻り、35 億ドル。冠動脈の IVL(ボルト・メディカル)・神経調節(ナル)・泌尿器(アクソニクス)は買収の成果で年 +6〜7% 伸び、そのほかの心血管・MedSurg は 326 億ドル。営業利益は 136 億ドル(30.4%。アボットの心血管・メドトロニックの 20% 台前半を上回る)、純利益は 107 億ドル、自己資本は 829 億ドル、還元は 51 億ドル。倍率は 正当化 PER 17.4 倍の 9 割、15.6 倍に置く。利益の質が高く、伸びも一番続く筋書き。上限の 9 割に置く。

  • 電気生理(ファラパルス・マッピング):数量 130(ボストン・サイエンティフィックの手技件数(万件、推定)= 世界のアブレーション手技 × シェア)× 価格 6,658(1 手技あたり売上(ドル))→ 売上 87 億ドル・営業利益 38 億ドル。手技件数と 1 手技あたり売上
  • 左心耳閉鎖(ウォッチマン):数量 26.4(世界の植込み件数(万件、推定))× 価格 13,409(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 35 億ドル・営業利益 17 億ドル。植込み件数と 1 件あたり売上
  • その他の心血管(冠動脈・CRM・末梢血管):数量 2,328(手技・植込み件数(万件、推定の合算))× 価格 768(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 179 億ドル・営業利益 52 億ドル。手技件数と平均単価
  • 内視鏡:数量 11,103(処置件数(万件、推定))× 価格 55(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 61 億ドル・営業利益 18 億ドル。処置件数と単価
  • 泌尿器・骨盤:数量 1,075(対象の患者数(万人、推定の合算))× 価格 549(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 59 億ドル・営業利益 15 億ドル。患者数と単価
  • 神経調節:数量 75.1(治療患者数(万人、推定))× 価格 3,657(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 27 億ドル・営業利益 9 億ドル。患者数と単価

倍率:正当化 PER は 17.4 倍(g 4.0%、RONIC 10.2%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 12.9% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 15.6 倍(9 割)に置いた。利益の質が高く、伸びも一番続く筋書き。上限の 9 割に置く。g の内訳:心血管・内視鏡など手技の需要(高齢化)の実質 +2.5% × シェアの小さな低下 −0.5%(電気生理は競合が増える)× 価格 +2.0%(物価 3.5% より低い。病院の購買組織が抑える)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:電気生理で首位を守り(シェア 4 割)、ウォッチマンが併用手技で戻り、泌尿器・神経調節・IVL の買収が当たる展開。事業の質は高いが、競合が追いつく中でこの全部がそろう必要があるので 8%。

やや楽観 20% やや楽観:電気生理は世界の手技の伸びに乗り、ウォッチマンも戻る 利益 89 億ドル · PER 14.2 倍 · 株価時価総額 84.27 ドル1,259 億ドル

2035 年の売上は 404 億ドル(名目で年 +7.2%)。電気生理は世界の手技の伸び(年 +9%)にほぼ乗り、ファラパルスのシェアは 3 割を保って 73 億ドル。ウォッチマンは併用手技で 1 桁の増に戻り、31 億ドル。そのほかの心血管・MedSurg は年 +5.5〜6% で 300 億ドル。営業利益率は 28.5% まで上がり(費用削減と規模の効果、償却の逓減)、純利益は 89 億ドル。借入金の純利息は 3.5 億ドルに抑え、買収は年 20〜30 億ドルを使う。自己資本は 763 億ドル、還元は 45 億ドル。倍率は 正当化 PER 16.6 倍の 8.5 割、14.2 倍に置く。伸びと利益率はほぼ計画どおり。上限の 8.5 割に置く。

  • 電気生理(ファラパルス・マッピング):数量 116(ボストン・サイエンティフィックの手技件数(万件、推定)= 世界のアブレーション手技 × シェア)× 価格 6,331(1 手技あたり売上(ドル))→ 売上 73 億ドル・営業利益 31 億ドル。手技件数と 1 手技あたり売上
  • 左心耳閉鎖(ウォッチマン):数量 22.8(世界の植込み件数(万件、推定))× 価格 13,409(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 31 億ドル・営業利益 15 億ドル。植込み件数と 1 件あたり売上
  • その他の心血管(冠動脈・CRM・末梢血管):数量 2,221(手技・植込み件数(万件、推定の合算))× 価格 731(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 162 億ドル・営業利益 44 億ドル。手技件数と平均単価
  • 内視鏡:数量 10,588(処置件数(万件、推定))× 価格 54(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 57 億ドル・営業利益 17 億ドル。処置件数と単価
  • 泌尿器・骨盤:数量 1,025(対象の患者数(万人、推定の合算))× 価格 538(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 55 億ドル・営業利益 13 億ドル。患者数と単価
  • 神経調節:数量 71.6(治療患者数(万人、推定))× 価格 3,586(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 26 億ドル・営業利益 8 億ドル。患者数と単価

倍率:正当化 PER は 16.6 倍(g 4.0%、RONIC 9.6%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 11.7% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 14.2 倍(8.5 割)に置いた。伸びと利益率はほぼ計画どおり。上限の 8.5 割に置く。g の内訳:心血管・内視鏡など手技の需要(高齢化)の実質 +2.5% × シェアの小さな低下 −0.5%(電気生理は競合が増える)× 価格 +2.0%(物価 3.5% より低い。病院の購買組織が抑える)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:電気生理が世界の手技の伸び(年 +9%)にほぼ乗り、ウォッチマンも併用手技で 1 桁の増に戻る展開。ファラパルスの臨床データの厚みと買収の実績を見て 20%。

中立 37% 中立:優良な心血管の機器会社として年 6% 前後で伸び、堀は保たれる 利益 74 億ドル · PER 12.7 倍 · 株価時価総額 62.88 ドル940 億ドル

2035 年の売上は 361 億ドル(2025 年から名目で年 +6.0%。数量で年 +4〜5%、価格で年 +1% 前後。買収による上乗せを年 +1 ポイント含む)。電気生理は世界の手技が年 +9% 伸びてもシェアが 28% から 2 割台前半へ下がり、ボストン・サイエンティフィックの手技は年 +7.5%、価格は年 −1.5% で、売上は 62 億ドル。メドトロニックのアフェラ・ジョンソン・エンド・ジョンソンのバリプルスが残りを取る。ウォッチマンは単独手技が減って併用手技が補い、数量は年 +1%、売上は 25 億ドル。そのほかの心血管・MedSurg は市場並みの年 +4.5〜5.5% で 274 億ドル。営業利益は 98 億ドル(27.1%。2025 年の 20.3% から、償却の逓減と費用削減で上がる)、純利益は 74 億ドル。借入金の純利息は 5 億ドル。自己資本は 705 億ドル、還元は 40 億ドル(利益の大半を買収と投資に回す)。倍率は 正当化 PER 15.9 倍の 8 割、12.7 倍に置く。中立は上限の 8 割。電気生理の首位と臨床データは堀だが、競合の参入で新しく投じる資本の稼ぎは先で薄れる。

  • 電気生理(ファラパルス・マッピング):数量 103(ボストン・サイエンティフィックの手技件数(万件、推定)= 世界のアブレーション手技 × シェア)× 価格 6,018(1 手技あたり売上(ドル))→ 売上 62 億ドル・営業利益 25 億ドル。手技件数と 1 手技あたり売上
  • 左心耳閉鎖(ウォッチマン):数量 19.7(世界の植込み件数(万件、推定))× 価格 12,766(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 25 億ドル・営業利益 12 億ドル。植込み件数と 1 件あたり売上
  • その他の心血管(冠動脈・CRM・末梢血管):数量 2,118(手技・植込み件数(万件、推定の合算))× 価格 696(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 147 億ドル・営業利益 40 億ドル。手技件数と平均単価
  • 内視鏡:数量 10,094(処置件数(万件、推定))× 価格 52(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 52 億ドル・営業利益 15 億ドル。処置件数と単価
  • 泌尿器・骨盤:数量 977(対象の患者数(万人、推定の合算))× 価格 522(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 51 億ドル・営業利益 12 億ドル。患者数と単価
  • 神経調節:数量 68.3(治療患者数(万人、推定))× 価格 3,482(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 24 億ドル・営業利益 7 億ドル。患者数と単価

倍率:正当化 PER は 15.9 倍(g 4.0%、RONIC 9.0%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 10.5% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 12.7 倍(8 割)に置いた。中立は上限の 8 割。電気生理の首位と臨床データは堀だが、競合の参入で新しく投じる資本の稼ぎは先で薄れる。g の内訳:心血管・内視鏡など手技の需要(高齢化)の実質 +2.5% × シェアの小さな低下 −0.5%(電気生理は競合が増える)× 価格 +2.0%(物価 3.5% より低い。病院の購買組織が抑える)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:議論の落としどころで最大の確率。業界ノートの医療機器の中立(年 5.5〜6%)に沿い、電気生理はシェアを下げながら手技の伸びに乗る。価格は電気生理が年 −1.5%(競争)、そのほかの機器は年 +1.5%(病院の購買組織・公的保険の償還が物価に連動しない)と物価に届かない。

やや悲観 23% やや悲観:電気生理が後発に削られ、成長が年 4% に鈍る 利益 48 億ドル · PER 10.8 倍 · 株価時価総額 34.62 ドル517 億ドル

2035 年の売上は 297 億ドル(名目で年 +4.0%)。電気生理は後発 3 社に押されてシェアが 4 分の 1 を割り、手技は年 +5.5% 伸びても価格が年 −2.5% 下がり 46 億ドル。ウォッチマンは単独手技の縮小が続き年 −1.5% で、17 億ドル。そのほかの心血管・MedSurg は年 +4% 前後で 234 億ドル。営業利益は 66 億ドル(22.2%)、純利益は 48 億ドル。借入金の純利息は 6.5 億ドル。自己資本は 415 億ドル、還元は 214 億ドル。倍率は 正当化 PER 16.6 倍の 6.5 割、10.8 倍に置く。競争と値下がりで、新しく投じる資本の稼ぎが薄れる。上限の 7.5 割に置く。

  • 電気生理(ファラパルス・マッピング):数量 85.4(ボストン・サイエンティフィックの手技件数(万件、推定)= 世界のアブレーション手技 × シェア)× 価格 5,434(1 手技あたり売上(ドル))→ 売上 46 億ドル・営業利益 17 億ドル。手技件数と 1 手技あたり売上
  • 左心耳閉鎖(ウォッチマン):数量 14.5(世界の植込み件数(万件、推定))× 価格 11,563(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 17 億ドル・営業利益 7 億ドル。植込み件数と 1 件あたり売上
  • その他の心血管(冠動脈・CRM・末梢血管):数量 1,924(手技・植込み件数(万件、推定の合算))× 価格 650(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 125 億ドル・営業利益 29 億ドル。手技件数と平均単価
  • 内視鏡:数量 9,169(処置件数(万件、推定))× 価格 50(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 46 億ドル・営業利益 12 億ドル。処置件数と単価
  • 泌尿器・骨盤:数量 871(対象の患者数(万人、推定の合算))× 価格 497(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 43 億ドル・営業利益 9 億ドル。患者数と単価
  • 神経調節:数量 59.2(治療患者数(万人、推定))× 価格 3,314(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 20 億ドル・営業利益 5 億ドル。患者数と単価

倍率:正当化 PER は 16.6 倍(g 4.0%、RONIC 9.5%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 11.6% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 10.8 倍(6.5 割)に置いた。競争と値下がりで、新しく投じる資本の稼ぎが薄れる。この筋書きは大きな還元で自己資本が細り、純利益に対する自己資本が薄いので、PBR が中立を超えない上限の 6.5 割に置く。g の内訳:心血管・内視鏡など手技の需要(高齢化)の実質 +2.5% × シェアの小さな低下 −0.5%(電気生理は競合が増える)× 価格 +2.0%(物価 3.5% より低い。病院の購買組織が抑える)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:電気生理の後発 3 社が追いつき、シェアが 4 分の 1 を割り、ウォッチマンが縮み、買収の効果も出ない展開。2026 年の下方修正が続く構造だった場合として 23%(事業の質は高いが、この会社は逆風が複数同時に出ているので厚くした)。

悲観 12% 悲観:構造的に負ける(電気生理の値崩れ・ウォッチマンの縮小・減損) 利益 24 億ドル · PER 10.7 倍 · 株価時価総額 17.14 ドル256 億ドル

2035 年の売上は 240 億ドル(名目で年 +1.8%)。電気生理は PFA のカテーテルが汎用品化して 1 手技あたりの売上が年 −4% で崩れ、シェアも 2 割を割って 33 億ドル。ウォッチマンは臨床試験の見方が覆らず単独手技が年 −6% で縮み、10 億ドル。そのほかの心血管・MedSurg は競合と病院の購買組織に押され年 +2.5〜3% で 197 億ドル。買収で積んだのれんの一部(約 40 億ドル)が減損し、自己資本は 333 億ドルに。営業利益は 39 億ドル(16.2%)、純利益は 24 億ドル、借入金の純利息は 9 億ドル(買収で純負債が増える)。還元は 131 億ドル。倍率は 正当化 PER 13.3 倍の 8 割、10.7 倍に置く。構造的に負けた筋書きなので、長期の g を 3.0%(市場 +1.5% × シェア −1.0% × 価格 +2.5%)に下げた式の値そのままに置く(上限の割合は掛けない)。

  • 電気生理(ファラパルス・マッピング):数量 70.5(ボストン・サイエンティフィックの手技件数(万件、推定)= 世界のアブレーション手技 × シェア)× 価格 4,654(1 手技あたり売上(ドル))→ 売上 33 億ドル・営業利益 10 億ドル。手技件数と 1 手技あたり売上
  • 左心耳閉鎖(ウォッチマン):数量 9.6(世界の植込み件数(万件、推定))× 価格 9,948(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 10 億ドル・営業利益 4 億ドル。植込み件数と 1 件あたり売上
  • その他の心血管(冠動脈・CRM・末梢血管):数量 1,747(手技・植込み件数(万件、推定の合算))× 価格 600(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 105 億ドル・営業利益 20 億ドル。手技件数と平均単価
  • 内視鏡:数量 8,321(処置件数(万件、推定))× 価格 47(1 件あたり売上(ドル))→ 売上 39 億ドル・営業利益 8 億ドル。処置件数と単価
  • 泌尿器・骨盤:数量 768(対象の患者数(万人、推定の合算))× 価格 473(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 36 億ドル・営業利益 6 億ドル。患者数と単価
  • 神経調節:数量 53.8(治療患者数(万人、推定))× 価格 3,153(1 人あたり売上(ドル))→ 売上 17 億ドル・営業利益 3 億ドル。患者数と単価

倍率:事業の ROE 7.2% が k 7.50% 以下なので PER は 1÷k=13.3 倍まで。これに対し 10.7 倍(8 割)に置いた。構造的に負けた筋書き(市場 +1.5%・シェア −1.0%・価格 +2.5% で長期の g は 3.0%)。ROE が k に届かず、ためた利益は額面より低い価値なので、PER の上限 1÷k のさらに 8 割に置く。g の内訳:心血管・内視鏡など手技の需要(高齢化)の実質 +2.5% × シェアの小さな低下 −0.5%(電気生理は競合が増える)× 価格 +2.0%(物価 3.5% より低い。病院の購買組織が抑える)で名目 約 4.0%。検査の上限(4%)の内側。純利益は GAAP。

確率:リーマン級でなく構造の失敗。電気生理が価格競争で値崩れし、ウォッチマンが臨床試験の結果で縮み、買収で積んだのれんが減損する展開。成長を買収に頼る会社は買収の失敗の確率が低くなく、2026 年の下方修正 2 度という現実もあり、12%。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

電気生理(ファラパルス・マッピング)

心房細動のカテーテルアブレーション。PFA のファラパルスとマッピング装置・消耗品。

数量ボストン・サイエンティフィックの手技件数(万件、推定)= 世界のアブレーション手技 × シェア価格1 手技あたり売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 50.0 7,000 35 14
10 年後 中立 103 6,018 62 25

取り方:電気生理の 2025 年売上は会社が分けて開示していない(心血管 133 億ドルの内訳)。2026 年 4〜6 月期が 9.16 億ドルで前の四半期から横ばいなので、年換算の 35 億ドル前後と推定した。世界のアブレーション手技を約 180 万件(推定)、ボストン・サイエンティフィックのシェアを約 28%(PFA に限れば過半)とみて 50 万件、1 手技あたり約 7,000 ドル(カテーテルとマッピング消耗品)。競合はメドトロニック(アフェラ・スフィア 9)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(バリプルス・カルトマップ)、アボット(ボルト)。価格は物価並みには上げない:PFA カテーテルは参入 3 社の競争で下がり、マッピングも抱き合わせの値引きがある(中立で 10 年 0.86 倍)。営業利益率は台帳の全社 20.3% を GAAP の償却後で配分し、40% と置いた(アボットの心血管やインテュイティブの 30% 台との比較で、電気生理は規模の効果で高い)。

左心耳閉鎖(ウォッチマン)

心房細動の脳卒中予防の植込み機器。抗凝固薬の代替。

数量世界の植込み件数(万件、推定)価格1 件あたり売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 17.8 11,000 20 9
10 年後 中立 19.7 12,766 25 12

取り方:2025 年の売上 19.6 億ドル(約 +30%)を、世界の植込み件数 約 17.8 万件(推定)で割った 1 件あたり約 11,000 ドル。2026 年 4〜6 月期は 5.07 億ドル(+4%)で、会社は通期を横ばい〜低い 1 桁の増、下期は 1 桁中盤〜後半の減、2027 年の成長は見込まないと説明する。単価は物価並みには上げない(中立で 10 年 1.16 倍):メディケアの償還は据え置きで、競合のアボット(アンプラッツァー・アミュレット 360)が価格で追う。競合はアボット 1 社で、ウォッチマンが米国の大半を持つ。営業利益率は機器の粗利率が高いことから 45% と置いた。

その他の心血管(冠動脈・CRM・末梢血管)

冠動脈ステント・IVL・ペースメーカー・除細動器・末梢血管の治療機器。

数量手技・植込み件数(万件、推定の合算)価格1 件あたり売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 1,300 600 78 13
10 年後 中立 2,118 696 147 40

取り方:心血管 133 億ドルから電気生理(約 35 億)・ウォッチマン(19.6 億)を引いた約 78 億ドルを、年 約 1,300 万件の手技・機器(推定)で割った 1 件あたり約 600 ドル。会社は 2026 年のそれ以外の事業の成長を約 6% と説明する。競合はアボット・メドトロニック・テルモ・バイオトロニックで、病院の購買組織の交渉力が強い。単価は物価並みには上げない(中立で 10 年 1.16 倍)。営業利益率は償却を引いた 17% と置いた(アボット・メドトロニックの GAAP の 19% 前後との比較)。

内視鏡

消化管の止血・胆膵・尿管鏡などの使い捨て内視鏡機器。

数量処置件数(万件、推定)価格1 件あたり売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 6,500 45 29 6
10 年後 中立 10,094 52 52 15

取り方:2025 年の売上 29.2 億ドル(+8.6%)を、使い捨て品の処置件数 約 6,500 万件(推定)で割った 1 件あたり約 45 ドル。競合はオリンパス・富士フイルム・クック。使い捨て品の単価は病院の購買組織に押され、物価より低く上がる(中立で 10 年 1.16 倍)。営業利益率は 20% と置いた。

泌尿器・骨盤

結石・前立腺肥大・過活動膀胱(仙骨神経刺激)の治療機器。アクソニクス買収で拡大。

数量対象の患者数(万人、推定の合算)価格1 人あたり売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 600 450 27 4
10 年後 中立 977 522 51 12

取り方:2025 年の売上 27.1 億ドル(+23.1%、自然増 +4.7%)を、結石・前立腺肥大・過活動膀胱などの治療患者 約 600 万人(推定)で割った 1 人あたり約 450 ドル。競合はコロプラスト・メドトロニック(インターステム)・テレフレックス。単価は公的保険の償還に縛られ物価より低く上がる(中立で 10 年 1.16 倍)。アクソニクスの償却が重く、営業利益率は 13%(成長とともに上がる)と置いた。

神経調節

脊髄刺激(慢性疼痛)など。ナル・メディカルを 2026 年 1 月に買収。

数量治療患者数(万人、推定)価格1 人あたり売上(ドル)売上営業利益
今 2025/12 40.0 3,000 12 2
10 年後 中立 68.3 3,482 24 7

取り方:2025 年の売上 12.0 億ドル(+8.4%)を、脊髄刺激などの治療患者 約 40 万人(推定)で割った 1 人あたり約 3,000 ドル。競合はアボット・メドトロニック・ネバロ(グローブスが買収)。単価は物価より低く上がる(中立で 10 年 1.16 倍)。営業利益率は 20% と置いた。

リスクと懸念

電気生理での後発 3 社の追い上げと価格

PFA は米国のアブレーションの 80〜85% を占め、置き換えで伸びる余地が小さくなった。メドトロニックのアフェラ(スフィア 9)、ジョンソン・エンド・ジョンソンのバリプルス、アボットのボルトが出そろい、会社は「米国の競争を過小評価した」と認める。4〜6 月期の電気生理は 9.16 億ドルと前の四半期からほぼ横ばい。シェアが 4 分の 1 を割り、1 手技あたりの価格が年 3〜4% 下がれば、電気生理の営業利益は中立の半分以下になる。

ウォッチマンの減速と臨床の見方

2025 年は約 +30% だったウォッチマンは、2026 年 4〜6 月期に +4% まで鈍り、下期は 1 桁中盤〜後半の減少を会社が見込む。CHAMPION-AF(抗凝固薬に対し有効性は非劣性、出血は優位)と CLOSURE-AF(逆の結果)で臨床の見方が割れ、標準的な単独手技が減った。5 年追跡が悪く出れば、年 20 億ドルの事業が縮小に転じる。会社は 2027 年の成長を見込んでいない。

買収の失敗とのれん

成長を買収で買う会社で、アクソニクス(約 37 億ドル)・サイレント・ロード(約 13 億ドル)・ボルト・メディカル・ナル・メディカル(約 5 億ドル)と続き、未成立のペヌンブラ(企業価値 145 億ドル)が控える。のれんと無形資産の償却は年 10 億ドル超で GAAP の利益を削り、成長が鈍れば減損が出る。ペヌンブラが成立すれば純負債は 99 億ドルから 2 倍超に増え、FTC の審査の結果次第では条件の見直しも起こる。

見通しの精度と経営の信頼

2026 年に売上見通しを 2 月の +10.5〜11.5% から 4 月に +7〜8.5%、7 月に +5.5〜6.5% へ 2 度下げ、調整後 1 株利益の見通しも下げた。全社の費用削減計画(税引き前 7〜8 億ドル、年 5 億ドルの削減)も同時に出た。見通しがさらに崩れる、あるいは買収の統合で計画を外すと、経営への信頼が下がり、市場が払う倍率が縮む。

価格圧力・関税・公的保険

病院の購買組織と保険者の価格交渉、関税による粗利率の圧迫、メディケア・メディケイドの縮小が続く。心血管・MedSurg の本体は単価が年 +1〜1.5% と物価(3.5%)に届かない前提で置いた。米国の医療費の伸び(年 5.8%)が政策で抑えられれば、数量と価格が同時に影響を受ける。償還の引き下げは電気生理・ウォッチマンにも当たる。

借入金と金利

純負債は 99 億ドルで時価総額の約 15%、自己資本比率は 55% と重くない。借り換えは約 5.75% に上がるが、純利息は 3 億ドル前後から 5 億ドル前後へ増える程度で、利益への影響は小さい。ただし、ペヌンブラの現金部分(約 110 億ドル)を借入金で賄えば、純利息が年 6〜7 億ドル増え、返済のために買収と自社株買いが細る。

今後の分かれ目

電気生理の売上が 2026 年下期以降も前年比 +10% 以上を保ち、米国のシェアの下げが止まったら
電気生理の価格下落が年 −2% 以内に収まる筋書きが現実になり、楽観・やや楽観の確率を 10 年で 5〜8 ポイント上げる。後発 3 社の追い上げが限定的と確認できる。
電気生理が前年比 +5% 以下に鈍り、メドトロニックのスフィア 9 などにシェアを奪われていると会社が認めたら
電気生理の価格が年 −3〜4%、シェアが 4 分の 1 を割る筋書きに寄り、やや悲観・悲観の確率を 5〜8 ポイント上げる。電気生理の営業利益は中立の半分程度になる。
ウォッチマンの 5 年追跡または併用手技(OPTION)の拡大で、2027 年に前年比プラスに戻ったら
ウォッチマンの数量が年 +1〜3% になる筋書き(中立〜やや楽観)に寄り、10 年の中立の純利益が約 3% 上振れする。逆に 2027 年も減少が続けば、やや悲観の確率を上げる。
ペヌンブラの買収が FTC の条件つきで成立し、売上の相乗効果が 2 年以内に出始めたら
今の会社だけで置いたこの分析に上乗せの価値が加わる。逆に成立後に統合が遅れ、純負債が 200 億ドルを超えて長引けば、償却と利払いで純利益が数年にわたり圧迫され、やや悲観の確率を上げる。
2029 年までの費用削減(年 5 億ドル)が計画どおり出て、調整後の営業利益率が 30% 台に乗ったら
セグメントの営業利益率が中立より 1〜2 ポイント高くなり、10 年の中立の純利益が約 5% 増える。削減が売上の減少で打ち消されるなら、やや悲観に寄る。
2026 年通期の見通し(自然増 5〜6%)をさらに下げる、あるいは 2027 年の見通しを会社が低く出したら
成長の鈍化が一時的でなく構造的と判断し、中立の確率を下げてやや悲観・悲観に 5 ポイントずつ寄せる。経営への信頼の低下で、市場が払う倍率も縮む前提で見直す。

見ておくもの

  • 電気生理の四半期の成長率(米国・米国外)と、メドトロニック・ジョンソン・エンド・ジョンソン・アボットの PFA のシェア
  • ウォッチマンの四半期売上(前年比)と併用手技(OPTION)の比率、CHAMPION-AF の 5 年追跡
  • ペヌンブラ買収の FTC の審査結果と、成立後の純負債・償却
  • 調整後の営業利益率(2026 年 4〜6 月期 28.4%)と費用削減の進捗(年 5 億ドル)
  • 会社の通期見通し(自然増 5〜6%)の改定の有無
  • 泌尿器(アクソニクス)・神経調節(ナル)・IVL(ボルト)の成長率
  • 純負債と支払利息、自社株買いの再開

倍率と資本コストの決め方

今の PER 23 倍を見る前に、数量と価格でセグメントを積み、純利益と自己資本を決めた。倍率は利益ベースの正当化 PER(RONIC は k に、事業の ROE が k を超える分の残る割合を足した値。moat は normal)の 7〜10 割に置いた。10 年の中立は、正当化 PER 15.9 倍(g 4.0%、RONIC 9.0%、k 7.50%)の 8 割の 12.7 倍。今の値段には寄せていない。総合は今の時価総額より 26% 下。結論は「やや割高」。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality −0.5% = 7.5%。電気生理の競争・ウォッチマンの減速・買収の実行・訴訟などの個別のリスクは k に足さず、やや悲観・悲観の確率(合計 35%)と悲観の深さで表した。存続は危うくないので上乗せ 0。

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割安 ユニバーサル・ヘルス・サービシズUHS 病院と精神科病院を併せ持ち、メディケイドの補助と無保険の増加に利益が左右される会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率でも、バリュー投資の観点で今の値段をはっきり割安と見る 本質価値との差 +81.6% · 10 年 割安(年 +13.1%) やや割安 インシュレットPODD チューブのないインスリンポンプで先頭に立つ高成長の機器会社。利益ベースの倍率でも、10 年で測った価値は今の時価総額を 3 割上回り割安 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 シグナ・グループCI 薬剤給付管理は移行期で利益が伸びないが、専門薬と法人保険が伸びる。資本コスト 8.5% の下でも、利益ベースの正当化 PER は今の時価総額を 3 割ほど上回る 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 バクスター インターナショナルBAX 輸液と病院機器の老舗。ポンプの出荷停止とヒルロムで稼ぐ力が落ちた。堀が薄いと見て測っても、10 年の価値は今の時価総額を上回る 本質価値との差 +25.4% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 HCA ヘルスケアHCA 米国最大の営利病院は、保険の無保険化という逆風の中でも 15% 台の利益率を保つ。quality で借金の重さを資本コストに入れても、今の値段はやや割安 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ゾエティスZTS 皮膚薬の競合と OA 薬の安全性で崩れた利益がどこで底を打つかが全て。利益ベースの正当化 PER(k 8.0%)で測っても今の値段を 2 割ほど上回るが、尾は深い 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ソルベンタム・コーポレーションSOLV 3M から分かれた創傷・感染予防・歯科・病院ソフトの会社。GAAP の利益は分離費用と訴訟で薄いが、費用が消えれば利益は 5 倍になる 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 GEヘルスケア・テクノロジーズGEHC 画像診断・超音波・造影剤で稼ぐ医療機器大手。中国と関税・患者ケアの不調で利益率は低いが受注残は厚く、10 年で測った価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 アボット・ラボラトリーズABT リブレ・心血管・診断で稼ぐ優良な医療機器の複合体。10 年で測った価値は今の時価総額とほぼ同じで、筆者の判定は適正 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 ラボコープ・ホールディングスLH 臨床検査の大手。買収は資本コスト並みで価値をほぼ増やさず公的料金の重しもあるが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると本質価値は今とほぼ同じで適正 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ヴィアトリスVTRS 特許切れブランドと後発薬で稼ぐ重い借金の会社。償却が減っても、利益ベースの正当化 PER(k 9.5%)で測ると今の値段はほぼ適正。工場の問題と価格の下落が尾を重くする 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 マケッソンMCK 卸 3 社の首位で堀は厚く、腫瘍と処方技術が利益を伸ばす。利益ベースの倍率でも適正。ただし CVS 依存と直販の圧力が重しになる 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 クエスト・ダイアグノスティックスDGX 医師・病院・消費者の 3 方向に検体が増える米国 2 強の検査会社。資本コスト 7.5% と利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率で、バリュー投資の観点では今の値段をほぼ適正と見る 本質価値との差 −2.5% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 CVSヘルスCVS 保険・PBM・薬局を束ねる複合企業は 2026 年に谷を抜けつつあり、保険の利益率が 5% 前後へ戻っても、利益ベースの倍率(k 9.5%)では本質価値は今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 リジェネロン・ファーマシューティカルズREGN デュピクセントの利益分配とアイリーア HD を稼ぎ頭に、純現金も厚い。デュピクセントの特許切れと新薬の打率を厚く見ても、利益ベースの倍率(k 8.0%)に抑えると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.3% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 センコラCOR 卸 3 社の 2 番手。専門薬と腫瘍・網膜の診療網で利益を伸ばすが、売上の 25% を占めるウォルグリーン依存が重い。利益ベースの倍率では適正 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 カーディナルヘルスCAH 卸 3 社の 3 番手。専門薬・診療網・在宅で利益が伸びるが、売上の 28% を占める CVS 依存と後発薬の好調の剥落が重い。利益ベースの正当化 PER の式で測ると適正 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 レスメドRMD GLP-1 の影響は患者数より競合の復帰と価格が重い。世界首位の睡眠時無呼吸機器で、利益ベースの倍率では今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 エレバンス・ヘルスELV 全米最大級のブルークロス系保険とケアロンを持つ。2026 年は医療費高騰の谷。利益率が戻る中立でも、利益ベースの正当化 PER(k 8.5%)では今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 ユナイテッドヘルス・グループUNH 医療保険の巨人。2025 年の谷を越えつつあり、利益率が 4〜5% 台へ戻っても、利益ベースの倍率(k 8.5%)では今の値段は本質価値とほぼ並ぶ 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 アムジェンAMGN 成長 6 本柱が骨粗しょう症薬・関節炎薬の落ち込みを埋める途上の優良バイオ。肥満薬マリタイドは賭けで、借金 573 億ドルを抱えるが、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ダヴィータDVA 腎臓透析で米国最大。利益の大半を稼ぐ民間保険の患者と重い借金が分かれ目で、式と筋書きの結果はやや割高。バリュー投資の観点では堀は強いが価格を決める力は弱い 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ステリスSTE 病院の滅菌・感染予防と、医療機器メーカーの受託滅菌で稼ぐ、更新と消耗で積み上がる収入の厚い優良な会社。規制の揺り戻しと在庫調整を織り込むと、利益ベースの倍率では今の値段が先に行きすぎ、本質価値は今の時価総額を約 14% 下回る 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 バーテックス・ファーマシューティカルズVRTX 嚢胞性線維症で 9 割超を握る堅い独占と厚い現金が強みで、利益ベースの倍率(k 7.5%・正当化 PER の 8 割前後)に抑えると、新薬群の成否を厚く見ても今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.3% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 アイデックス・ラボラトリーズIDXX 獣医向け診断で世界首位級。検査の継続収入という強い堀があるが、今の値段は先取りしすぎで、10 年で測った価値は今の時価総額の約 8 割 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ベクトン・ディッキンソンBDX 針・注射器・ポンプを持つ「医療の水道管」。バイオと診断を分離して身軽になった。10 年で測った価値は今の時価総額をやや下回り、筆者の判定はやや割高 本質価値との差 −20.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 クーパーCOO コンタクトレンズと女性医療の 2 本柱。在庫調整・訴訟・物言う株主で揺れ、資本の効率は低い。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −21.1% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 メドトロニックMDT 心臓の機器(PFA)・脊椎・外科ロボットで稼ぐ総合医療機器の最大手。糖尿病を切り離して身軽になり、PFA の伸びで利益が積み上がる局面にある 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ヒューマナHUM 高齢者向け民間保険の最大手級。2026 年は利益が消える谷だが、星評価の急回復で 2028 年に利益率が戻る道が開けた。ただし価格は政府が握り、利益ベースの倍率(k 9.5%)では今の値段はやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ブリストル・マイヤーズ スクイブBMY エリキュースとオプジーボの 2028 年の特許切れで売上の 6 割近くが崩れるが、成長品と新薬で埋めきれば本質価値は今の値段を上回るが、確率で重ねると(利益ベースの正当化 PER の 7 割で測って)やや割高 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 ファイザーPFE 配当の厚い巨大製薬だが、2027〜2028 年に主力の特許が切れ、肥満薬と腫瘍の新薬で穴を埋め切れるかが焦点。利益ベースの正当化 PER の 9 割で測っても、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) 割高 ギリアド・サイエンシズGILD HIV 治療・予防を握る安定した現金創出企業。ビクタルビの特許切れは 2036 年まで先送りされたが、薬価政策と買収費用を厚く見ても、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ストライカーSYK 整形外科のロボット(Mako)と外傷・四肢で稼ぎ、手術室の機器・血管・神経へ広げる医療機器の大手。サイバー攻撃の傷は癒えつつあるが、堀の厚さは変わらない 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ジンマー・バイオメット・ホールディングスZBH 膝・股の人工関節で世界最大級の整形外科大手。価格の下落と Mako へのシェア流出の中、ロボット ROSA の巻き返しが分かれ目。本質価値は今の値段に対して「割高」 本質価値との差 −35.7% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 デクスコムDXCM 連続血糖測定で稼ぐ高成長の機器会社。利用者は増えるが、1 人あたり収入の下落とアボットとの競争を織り込んだ利益ベースの倍率では、今の値段は本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 センティーンCNC メディケイド最大手・ACA 最大手の民間保険。2025 年の谷から 2026 年は回復したが、利益の戻りは州の料率と補助金という他人の財布に左右され、利益ベースの倍率(k 9.0%)では今の値段は割高 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 メトラー・トレド・インターナショナルMTD 精密計量・分析・検査の消耗しない需要で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 22.5 倍、置くのは 18 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −38.5% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 エドワーズライフサイエンスEW TAVR で首位、純現金を持つ心臓弁の専業。質は高いが、利益ベースの倍率では今の値段が高く、本質価値は今の時価総額の約 6 割 本質価値との差 −41.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 イーライリリーLLY 肥満薬で世界最強の成長企業。利益の過半が 1 つの薬効群と米国の価格政策に乗り、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.0% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ウォーターズWAT 分析機器の消耗品と診断の繰り返し収入を持つ質の高い会社へ統合が済んだ。事業の質は高いが、利益ベースの成熟後の PER は 12 倍で今の約 30 倍の半分にも届かず、割高と出る 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 メルクMRK キイトルーダ依存の穴を新薬と買収で埋めに行く世界最大級の製薬。2028 年の特許切れ後の再成長に確度は持てないが、利益ベースの正当化 PER の 7 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 アッヴィABBV 免疫の二本柱で成長は続くが、2033 年のスキリージの特許切れと薬価政策が先にある。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 IQVIAホールディングスIQV 世界の医療データと臨床試験を握るが、純負債が重い。今の GAAP の PER 約 33 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 15.9 倍、置くのは 13 倍)を上回り、割高と出る 本質価値との差 −42.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ 腫瘍と免疫の新薬が特許切れを補い質は高いが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ヘンリー・シャインHSIC 歯科・医科の流通に自社ブランドと技術を重ねる会社。流通は価格を決める力が弱く、DSO・ネット通販・KKR や活動家株主の圧力の中で費用削減と構成の改善を進める。利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 サーモフィッシャー・サイエンティフィックTMO 研究・製造・臨床試験のインフラを握る堅い会社だが、今の PER 39 倍は利益ベースの正当化 PER(上限 17 倍)の 2 倍近くで、割高と出る 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 バイオジェンBIIB MS の稼ぎが縮む中で、成長製品と開発品が補えるかが全て。利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 6 割で、割高。楽観の尾が重い 本質価値との差 −46.7% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ダナハーDHR バイオプロセスの回復と診断の再編を抱えた堅い会社。今の PER 45 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 16 倍、置くのは 13 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −46.9% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 アライン・テクノロジーALGN 透明な歯列矯正装置の世界首位。症例は増えるが値段が上がらず、安い競合が堀を削る。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −47.6% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 インテュイティブ・サージカルISRG 手術ロボットのほぼ独占と消耗品の積み上げで稼ぐ優良企業。ただ今の値段は、独占が続く前提でも高すぎる水準にある 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 インサイトINCY ジャカフィ(米国売上の約 6 割)が 2028 年末に特許切れ。新薬群が穴をどこまで埋めるかが全てで、利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 5 割で、割高 本質価値との差 −50.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 アジレント・テクノロジーA 分析機器の消耗品・保守で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 17.4 倍、置くのは 14 倍弱)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 −0.6%) 割高 ウエスト ファーマシューティカル サービシズWST 注射剤のゴム栓で世界の約 7 割を握る質の高い会社。GLP-1 の山と今の PER 57 倍が重く、利益ベースの成熟後の PER は 16 倍前後で、大きく割高と出る 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 チャールズリバー・ラボラトリーズ・インターナショナルCRL 動物試験と創薬の受託で最大手。底は打ったが GAAP の利益が薄く、今の時価総額 143 億ドルは本質価値の約 2.6 倍と出る 本質価値との差 −66.0% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 リビティRVTY 新生児スクリーニングと免疫診断が伸び、研究向けは足踏み。ただ GAAP の利益が薄く、利益ベースの値は今の時価総額 170 億ドルを大きく下回る(割高) 本質価値との差 −66.4% · 10 年 割高(年 −4.3%) 割高 バイオテクネTECH 研究用試薬で稼ぐ高採算の会社だが、GAAP の純利益で式を当てると今の時価総額は本質価値の約 3 倍。メルク KGaA の買収提案も単体の価値を大きく上回る 本質価値との差 −68.4% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 モデルナMRNA コロナの落ち込みと赤字が続く中で、インテスメランの成功が価値の大半を決める。利益ベースの倍率で測っても、今の値段は期待を先取りしすぎで割高 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −7.9%) 割高 ヴィーヴァ・システムズVEEV 臨床・薬事の記録の堀は本物だが、営業系の席は AI に削られ、57 倍の PER が剥がれると割高(-80%) 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −9.7%)

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読んだ資料

  1. Boston Scientific 2025 年第 4 四半期・通期決算(会社発表)
  2. Boston Scientific 2026 年見通しの 2 度目の引き下げ(MedTech Dive)
  3. Boston Scientific 2026 年 4〜6 月期の決算説明の要点(Nasdaq)
  4. ペヌンブラ買収(企業価値 145 億ドル)の概要
  5. CHAMPION-AF:ウォッチマンの「すっきりしない勝ち」(ACC)
  6. 今の時価総額(2026 年 10 月 15 日)

分析日 2026-10-16