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ステリス STE

病院の滅菌・感染予防と、医療機器メーカーの受託滅菌で稼ぐ、更新と消耗で積み上がる収入の厚い優良な会社。規制の揺り戻しと在庫調整を織り込むと、利益ベースの倍率では今の値段が先に行きすぎ、本質価値は今の時価総額を約 14% 下回る

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)191.24 ドル189 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)232.2 ドル229 億ドル差 −17.6%
10 年後から見ると やや割高 価値 191.24 ドル189 億ドル · 差 −17.6% · 期待の年率 +4.5%
期待の年率リターン(10 年)+4.5%資本コスト比 −3.0 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

ステリス(STERIS)は、病院の手術室と中央材料室で使う滅菌装置・手術台・感染予防の消耗品・保守サービス(病院向け、2026 年 3 月期の売上 42.1 億ドル)、医療機器メーカーの製品をエチレンオキサイド(EO)・ガンマ線・電子線で滅菌する受託サービス(AST、11.4 億ドル)、製薬・バイオ製造向けの洗浄・滅菌(ライフサイエンス、5.9 億ドル)の 3 事業を持つ。売上は 59.4 億ドル(継続事業・GAAP の営業利益 11.0 億ドル・純利益 7.8 億ドル)で、AST の売上はほぼすべてがサービスで、病院向けもサービス・消耗品が伸びを牽引する。歯科事業は成立済みの売却で外している。

数量 × 価格で 10 年を積むと、中立は売上が年 6.5% で伸びて 2036 年 3 月期に 112 億ドル、GAAP の営業利益率は 18.6% から 23.2% へ、純利益は 18.6 億ドル。価格は物価(3.5%)に届かない年 2〜3% とみる(病院の購買組織と顧客の大手機器メーカーが交渉力を持つため)。利益ベースの正当化 PER は 18.5 倍(ROE 15.3%・g 4.0%・k 7.5%・堀は普通で、新しく投じる元手の稼ぎ RONIC は 11.4%)で、その 8 割の 14.8 倍を掛けると、10 年後の時価総額は中立で約 276 億ドル(今の約 1.25 倍)。

分かれ目は受託滅菌。EPA が 2026 年 3 月に 2024 年の EO 排出基準を撤回する案を出したが、確定ではなく政権が変われば戻りうる。ガンマ線のコバルト 60 は供給元が少なく、競合のソテラ・ヘルス(Sotera Health)が供給元の一つを握る。のれん(キャンテル買収)が厚く ROE は 10% 台にとどまる点も効く。全体の本質価値は今の時価総額を約 14% 下回り、やや割高とみる。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、ステリスは「分かりやすく、止まりにくい」会社に入る。10 年後も病院は手術をし、医療機器は滅菌されて出荷される。感染予防は予算の削りにくい支出で、事業は今より強くなっている公算が大きい。受託滅菌は規制の承認が堀になり、病院向けは設置済みの設備に消耗品と保守が付く。

オーナー利益(GAAP の純利益から、成長に要る投資を引いたもの)は、純利益 7.8 億ドルに対し FCF 9.8 億ドルと、償却の非現金分だけ純利益を上回る。ただし 2027 年 3 月期は設備投資 4.5 億ドルで FCF が 8 億ドルに下がる見通しで、投資の重さは見ておく必要がある。ROE が 10% 台なのは、キャンテルの買収で払った価格が帳簿に残っているからで、この資本の元手は戻らない。

安全域は、純負債が小さく、悲観でも事業は赤字にならない点にある。一方、受託滅菌の収益(売上の 2 割弱でセグメント営業利益の約 3 割)が規制と調達の 2 つに左右されるので、確信度は下げて見る。経営は増配と節度ある借入で資本を守ってきたが、キャンテルの価格は高かった。買収を続ける会社ではないことを確かめ続けたい。

何で稼ぐ会社か

3 つの事業で成り立つ。病院向け(2026 年 3 月期 42.1 億ドル、営業利益 10.4 億ドル、調整前)は、手術室の中核である手術台・手術灯・滅菌装置・洗浄機(資本設備)、洗浄剤・滅菌の指標・内視鏡の付属品などの消耗品、設備の保守と器具の再処理のサービスに分かれる。第 1 四半期(2026 年 4〜6 月)の伸びはサービス +10%・消耗品 +9%・設備 +1% で、設備の受注残は 4.4 億ドル。設備は病院の予算で振れるが、サービスと消耗品が設置台数に連動して積み上がる。

AST(11.4 億ドル、営業利益 5.2 億ドル、営業利益率 46%)は、使い捨ての注射器・カテーテル・インプラントなど医療機器メーカーの製品を、EO・ガンマ線・電子線・X 線で滅菌して返す受託サービスで、売上のほぼすべてがサービス。滅菌のやり方は製品ごとに規制当局の承認に書かれるので、顧客が業者を替えるには再承認が要り、切り替えの費用が高い。EO は米国の医療機器の約半分に使われるとされる(EPA の説明を引く記事による)。

ライフサイエンス(5.9 億ドル、営業利益 2.5 億ドル、営業利益率 43%)は、注射剤・バイオ医薬の製造現場の洗浄・滅菌装置と消耗品で、設備の売上が +19% と伸びた四半期がある。本社費は 4.3 億ドル、GAAP と調整前の営業利益の差(買収の無形資産の償却とリストラ)は 2.8 億ドル。歯科は Peak Rock への売却(2024 年に合意、7.875 億ドル)が成立済みで、売上・利益に入っていない。

優良さと弱いところ

堀は 3 つ。第 1 に、病院の手術室は滅菌装置・手術台を替えにくく、一度入れた設備に消耗品と保守が付いて回る(設置台数 × 稼働に比例する収入)。第 2 に、AST の顧客は滅菌方法を規制当局に届け出ているため、業者の変更に時間と費用がかかる。EO・ガンマ・電子線を持つ幅の広さと、顧客の近くに置く多数の拠点が競合に対する規模の強みで、営業利益率 46% は価格を決める力を示す。第 3 に、感染予防の規制(滅菌の基準)が参入の障壁になる。

弱みは資本効率。2021 年のキャンテル買収(約 36 億ドル、のれん約 15 億ドル)で自己資本が膨らみ、ROE は 2025 年末で 10.9%(過去の高い年は 12% 前後)と、営業利益率(調整前 23%)の高さに比べて低い。のれんを除かず帳簿どおりに見るのは、この会社が買収で伸びてきたからだ。

経営は、増配を 21 年続け、借入を総債務÷EBITDA 約 1.1 倍に抑え、歯科の売却で事業を絞った。一方、キャンテルの買収後 2022 年の GAAP 純利益は 1 億ドルまで落ち、償却と統合費用の重さを見せた。AST は EO 訴訟(競合のソテラ側の和解 4.08 億ドル)という業界共通の火種を抱える。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

病院向けの市場は、医療費の伸び(CMS の予測で国民医療費は年 5.8%)と手術件数の増加(高齢化・外来手術への移行)に支えられ、実質で年 3% 前後の数量成長とみる。滅菌・感染予防は景気で止まりにくい支出で、設備だけが病院の予算で遅れる。競合は、滅菌装置と手術室機器でゲティンゲ(Getinge、スウェーデン)、感染予防の消耗品でソルベンタム(Solventum)など。病院の購買組織が価格交渉をするため、価格は物価に届かないと置く。関税は第 1 四半期で総額 0.14 億ドルの費用(還付 0.04 億ドル)。

受託滅菌は、使い捨て医療機器の増加と、医療機器メーカーが自前の滅菌を外へ出す流れで伸びる。市場規模は 2025 年に約 37.5 億ドル、2030 年に約 54.9 億ドルとの予測(出典の質が低い推定。AST の売上 11.4 億ドルから逆算したシェアは約 3 割)。上位は AST とソテラの Sterigenics(2026 年 4〜6 月の売上 2.12 億ドル、年換算で約 8.5 億ドル)。規制は、EPA が 2024 年の EO 基準を撤回する案を 2026 年 3 月に出し、排出対策の費用は減る方向だが、確定ではなく訴訟・政権交代で戻りうる。

ガンマ線のコバルト 60 は供給元が少なく、ソテラのノルディオン(2026 年 4〜6 月の売上 0.49 億ドル)が供給元の一つ。調達の価格と量は AST のガンマ事業を左右する。メーカーの在庫調整で AST の数量は 2026 年前半に軽く、会社は通期の自然増 7〜8% を維持した。

資本政策と M&A

資本配分は、配当と自社株買いを中心に、設備投資を増やしている。2026 年 3 月期の FCF は 9.8 億ドルで、配当 2.4 億ドルを払い、10 億ドルの自社株買い枠を新設(4〜6 月に 1 億ドルを実行)。四半期の配当は前年から約 10% 上がり 21 年連続の増配。2027 年 3 月期の設備投資は 4.5 億ドルに引き上げ(ノースカロライナの化学品拠点 6 億ドルの計画を含む)、FCF 見通しは 8 億ドルで、配当と買い戻しは FCF の範囲におさまる。

M&A は、キャンテル(2021 年)で大きく買ってのれんが厚くなり、歯科の売却で一部を戻した。いまは大型の買収は発表されておらず、この分析も新しい買収を足さない。純負債は 15 億ドル(現金 4.4 億ドル・借入 19.3 億ドル)で、借り換えで金利は約 5.75% へ上がるが、純利益への影響は小さい。リストラ費用 0.55〜0.70 億ドル(2030 年まで)は GAAP の純利益に入れる。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

受託滅菌は成長と価格を同時に取れる数少ない事業で、営業利益率 46% という数字がその証拠になる。使い捨ての医療機器は増え続け、顧客の機器メーカーは滅菌を外へ出す方向にあり、EO・ガンマ線・電子線・X 線を全部持つ会社は少ない。EPA が 2024 年の EO 基準を撤回する案を出したことで、排出対策の追加投資が小さくなる。能力が逼迫している間は価格を上げられ、2026 年 4〜6 月も AST の営業利益は価格改善で増えた。

病院向けは、設備・消耗品・サービスが同じ病院に積み上がる。4〜6 月はサービス +10%・消耗品 +9% で、設備の受注 +4%・受注残 4.4 億ドルが後から売上になる。FCF は純利益を上回り、配当は 21 年連続で増え、10 億ドルの自社株買い枠も出た。借入は総債務 ÷ EBITDA 約 1.1 倍と軽く、純利益の 8 割近くを株主へ返しても財務は動かない。新設のノースカロライナの化学品拠点が消耗品の自給と利益率を押し上げる。悲観の要素(規制・コバルト)は、ソテラと同じ条件に置かれる競争上の中立の問題で、AST だけが負けるわけではない。

慎重な見方

受託滅菌が稼ぐ営業利益率 46% は、規制と調達の 2 つの薄い氷の上にある。EPA の 2026 年 3 月の案は撤回の提案にすぎず、確定していない。2024 年の基準は前の政権が作り、次の政権や訴訟で戻りうる。EO は住民の訴訟(ソテラ側の Willowbrook は 4.08 億ドルで和解)という実害も伴い、緩和されれば競合も能力を増やして価格競争になる。ガンマ線のコバルト 60 は供給元が少なく、競合のソテラが供給元の一つを持つ。

2026 年 4〜6 月の AST は自然増 +5%、営業利益率は 60 ベーシスポイント低い 48% で、顧客の在庫調整が続いている。病院向けの設備は +1% にとどまり、病院の予算は 2025 年の包括法によるメディケイドの縮小で厳しくなる。関税は第 1 四半期で 0.14 億ドルの費用。

資本の面では、キャンテルの買収(約 36 億ドル)で ROE が 10% 台に下がったまま、今も設備投資が 2027 年 3 月期で 4.5 億ドルへ増え、FCF は 9.8 億ドルから 8 億ドルに下がる。今の GAAP の PER は 28 倍で、利益の伸びを織り込んでいる。償却とリストラ費用を足し戻した調整後の数字に慣れると、実際の GAAP の純利益の重みを見誤る。

どちらに重みを置いたか

事業の質(堀・繰り返し収入・借入の軽さ・増配の実績)は高く、会社の見通しの 6〜7% 成長は 2026 年 4〜6 月も実績で裏づけられているので、中立に最大の確率(10 年 40%)を置いた。やや楽観には規制緩和と機器の増加を見て 10 年 24%、楽観は条件が多く 7〜8%。他方、受託滅菌の規制の揺り戻しとコバルト 60 の調達、病院の予算、キャンテルの価格の重さは実際の弱点なので、やや悲観を約 2 割、悲観を 10 年 8% に置いた。倍率は利益ベースの正当化 PER(ROE 15%・g 4.0%・k 7.5%)の 8 割で、今の PER への寄せはない。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 279.98 ドル276 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 79.53 ドル79 億ドル)。 今の値に割り戻すと 191.24 ドル189 億ドル、今との差 −17.6%、 期待の年率 +4.5%(資本コスト 7.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 462.72 ドル457 億ドル 93.11 ドル92 億ドル +139.4% +9.1% 44.47 ドル44 億ドル
やや楽観 24% 363.12 ドル358 億ドル 86.42 ドル85 億ドル +93.6% +6.8% 107.89 ドル106 億ドル
中立 40% 279.33 ドル276 億ドル 81.16 ドル80 億ドル +55.2% +4.5% 144.19 ドル142 億ドル
やや悲観 20% 168.29 ドル166 億ドル 69.40 ドル69 億ドル +2.4% +0.2% 47.54 ドル47 億ドル
悲観 8% 130.29 ドル129 億ドル 62.51 ドル62 億ドル −17.0% −1.8% 15.42 ドル15 億ドル
加重平均100% 279.98 ドル276 億ドル79.53 ドル79 億ドル +54.8% +4.5% 359.51 ドル355 億ドル

今の株価時価総額 232.22 ドル229 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 8% 楽観:EO 規制の緩和が確定し、受託滅菌が外部委託の波に乗って成長が 8% 台へ 利益 26 億ドル · PER 17.8 倍 · 株価時価総額 462.72 ドル457 億ドル

2036 年 3 月期の売上は 132 億ドル(年 +8.3%)。EPA の 2024 年 EO 基準の撤回が確定して排出対策の費用が軽くなる一方、使い捨て医療機器の増加と機器メーカーの外部委託の拡大で受託滅菌の市場は実質年 +5.5% 伸び、AST はガンマ線・電子線の増設で顧客を取り込みシェア 28.5% から 29.9% へ、価格は能力の逼迫で物価並みの 1.41 倍。AST 28.8 億ドル。病院向けは手術件数の増加と設備更新でシェアが 7.0% から 7.5% へ上がり 88.5 億ドル、ライフサイエンスはバイオ製造の増設で 15.0 億ドル。GAAP の営業利益率は 26.7%、純利益は 25.7 億ドル。大型の買収は足さない。

  • 病院向け(滅菌・感染予防の機器・消耗品・サービス):数量 6,414(世界の病院向け滅菌・感染予防・手術室機器の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 138.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 89 億ドル・営業利益 25 億ドル。市場 855 億ドル(今の価格)× シェア 7.5%、価格指数 1.38
  • 受託滅菌(AST):数量 2,042(外部委託の滅菌市場(億ドル、今の価格・推定)× AST のシェア(%))× 価格 141.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 29 億ドル・営業利益 14 億ドル。市場 68 億ドル(今の価格)× シェア 29.9%、価格指数 1.41
  • ライフサイエンス:数量 1,086(製薬・バイオ製造向けの洗浄・滅菌・汚染管理の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 138.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 15 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 269 億ドル(今の価格)× シェア 4.0%、価格指数 1.38

倍率:正当化 PER は 19.7 倍(g 4.0%、RONIC 13.0%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 18.4% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 17.8 倍(9 割)に置いた。堀は普通:受託滅菌は規制の承認が堀になり、病院向けは設置済みの設備に消耗品と保守が付くが、病院の購買組織と大手機器メーカーが価格の交渉力を持ち、EO の規制・コバルト 60 の調達に左右され、買収(キャンテル)で伸びた会社なので強い堀(2/3)とは見ない。繰り返し収入・借入の軽さ・増配の実績で質は高いが、受託滅菌の規制の揺り戻しとコバルト 60 の調達、病院の予算、キャンテルの価格の重さが実際の弱点。純利益は GAAP。

確率:規制の緩和・外部委託の拡大・能力増設・価格の力がすべてそろい、競合のソテラとの価格競争も起きない展開。受託滅菌の規制は政権で揺れ、競合も増設するので全部がそろう確率は低く 8%。

やや楽観 24% やや楽観:会社の見通し 6〜7% が続き、受託滅菌と消耗品が堅調 利益 22 億ドル · PER 16.3 倍 · 株価時価総額 363.12 ドル358 億ドル

2036 年 3 月期の売上は 122 億ドル(年 +7.4%)。会社の 2027 年 3 月期の見通し(自然増 6〜7%、AST は 7〜8%)が数年続き、AST が 26.2 億ドル、病院向けは受注残 4.4 億ドルを足場にサービス・消耗品が設備を上回って伸びて 81.9 億ドル、ライフサイエンスが 13.5 億ドル。価格は物価に 1 ポイント強届かない 1.34〜1.37 倍。EO 規制は緩む方向で排出対策の追加投資が小さくすむ。ノースカロライナの化学品拠点の投資が利益率の改善に寄与し、GAAP の営業利益率は 25.0%、純利益は 22.0 億ドル。

  • 病院向け(滅菌・感染予防の機器・消耗品・サービス):数量 6,115(世界の病院向け滅菌・感染予防・手術室機器の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 134.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 82 億ドル・営業利益 22 億ドル。市場 830 億ドル(今の価格)× シェア 7.4%、価格指数 1.34
  • 受託滅菌(AST):数量 1,910(外部委託の滅菌市場(億ドル、今の価格・推定)× AST のシェア(%))× 価格 137.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 26 億ドル・営業利益 12 億ドル。市場 65 億ドル(今の価格)× シェア 29.3%、価格指数 1.37
  • ライフサイエンス:数量 1,006(製薬・バイオ製造向けの洗浄・滅菌・汚染管理の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 134.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 14 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 256 億ドル(今の価格)× シェア 3.9%、価格指数 1.34

倍率:正当化 PER は 19.2 倍(g 4.0%、RONIC 12.2%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 16.8% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 16.3 倍(8.5 割)に置いた。堀は普通:受託滅菌は規制の承認が堀になり、病院向けは設置済みの設備に消耗品と保守が付くが、病院の購買組織と大手機器メーカーが価格の交渉力を持ち、EO の規制・コバルト 60 の調達に左右され、買収(キャンテル)で伸びた会社なので強い堀(2/3)とは見ない。繰り返し収入・借入の軽さ・増配の実績で質は高いが、受託滅菌の規制の揺り戻しとコバルト 60 の調達、病院の予算、キャンテルの価格の重さが実際の弱点。純利益は GAAP。

確率:会社の見通しが数年続く展開で、4〜6 月の実績(病院向け +8%・AST +6%)に沿う。増配 21 年と堀の広さを見て 24%。

中立 40% 中立:サービスと消耗品が支え、年 6〜7% で伸び利益率がゆるやかに上がる 利益 19 億ドル · PER 14.8 倍 · 株価時価総額 279.33 ドル276 億ドル

2036 年 3 月期の売上は 112 億ドル(年 +6.5%。数量で年 +3.5〜4%、価格で年 +2.5〜3%)。病院向けは市場が実質年 +3%、シェアが 7.0% から 7.2% へ微増、価格は購買組織との交渉で 1.30 倍にとどまり 75.7 億ドル。AST は市場が実質年 +4.5%(機器メーカーの外部委託と使い捨て機器の増加)、シェアは維持、価格は 1.33 倍で 23.5 億ドル(営業利益率 46%)。ライフサイエンスは 12.5 億ドル。関税と人件費は価格で吸収し、本社費の比率が下がり、GAAP の営業利益率は 23.2%、純利益は 18.6 億ドル。EO 規制の緩和は確定するが、顧客への値下げ圧力と相殺される。

  • 病院向け(滅菌・感染予防の機器・消耗品・サービス):数量 5,826(世界の病院向け滅菌・感染予防・手術室機器の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 130.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 76 億ドル・営業利益 20 億ドル。市場 806 億ドル(今の価格)× シェア 7.2%、価格指数 1.30
  • 受託滅菌(AST):数量 1,768(外部委託の滅菌市場(億ドル、今の価格・推定)× AST のシェア(%))× 価格 133.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 24 億ドル・営業利益 11 億ドル。市場 62 億ドル(今の価格)× シェア 28.5%、価格指数 1.33
  • ライフサイエンス:数量 959(製薬・バイオ製造向けの洗浄・滅菌・汚染管理の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 130.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 13 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 244 億ドル(今の価格)× シェア 3.9%、価格指数 1.30

倍率:正当化 PER は 18.5 倍(g 4.0%、RONIC 11.4%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 15.3% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 14.8 倍(8 割)に置いた。堀は普通:受託滅菌は規制の承認が堀になり、病院向けは設置済みの設備に消耗品と保守が付くが、病院の購買組織と大手機器メーカーが価格の交渉力を持ち、EO の規制・コバルト 60 の調達に左右され、買収(キャンテル)で伸びた会社なので強い堀(2/3)とは見ない。繰り返し収入・借入の軽さ・増配の実績で質は高いが、受託滅菌の規制の揺り戻しとコバルト 60 の調達、病院の予算、キャンテルの価格の重さが実際の弱点。純利益は GAAP。

確率:議論の落としどころで最大の確率。業界ノートの医療機器の中立(年 5.5〜6%)に、受託滅菌と消耗品の強さを少し上乗せした。価格は病院向けが 10 年 1.30 倍、AST が 1.33 倍、ライフサイエンスが 1.30 倍と物価(1.41 倍)に届かない(購買組織・大手機器メーカーの交渉力、競争)。

やや悲観 20% やや悲観:受託滅菌が価格競争になり、病院の予算も絞られて成長が 4% に鈍る 利益 13 億ドル · PER 12.7 倍 · 株価時価総額 168.29 ドル166 億ドル

2036 年 3 月期の売上は 92 億ドル(年 +4.4%)。EO 規制が緩むとソテラの Sterigenics などが能力を増やして受託滅菌の価格競争になり、AST は市場が実質年 +3.2%、シェアが 28.5% から 27.0% へ下がり、価格は 1.22 倍で 18.1 億ドル(営業利益率 43.5%)。病院向けはメディケイドの縮小などで病院の予算が絞られ、設備の更新が遅れて市場が実質年 +2.3%、価格 1.22 倍で 63.2 億ドル。ライフサイエンスは 10.3 億ドル。関税の費用を価格に転嫁しきれず GAAP の営業利益率は 20.3%、純利益は 13.1 億ドル。優良な会社のままだが成長と利益率が鈍る。

  • 病院向け(滅菌・感染予防の機器・消耗品・サービス):数量 5,178(世界の病院向け滅菌・感染予防・手術室機器の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 122.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 63 億ドル・営業利益 16 億ドル。市場 753 億ドル(今の価格)× シェア 6.9%、価格指数 1.22
  • 受託滅菌(AST):数量 1,482(外部委託の滅菌市場(億ドル、今の価格・推定)× AST のシェア(%))× 価格 122.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 18 億ドル・営業利益 8 億ドル。市場 55 億ドル(今の価格)× シェア 27.0%、価格指数 1.22
  • ライフサイエンス:数量 845(製薬・バイオ製造向けの洗浄・滅菌・汚染管理の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 122.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 10 億ドル・営業利益 4 億ドル。市場 222 億ドル(今の価格)× シェア 3.8%、価格指数 1.22

倍率:正当化 PER は 16.9 倍(g 4.0%、RONIC 9.8%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 12.1% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 12.7 倍(7.5 割)に置いた。堀は普通:受託滅菌は規制の承認が堀になり、病院向けは設置済みの設備に消耗品と保守が付くが、病院の購買組織と大手機器メーカーが価格の交渉力を持ち、EO の規制・コバルト 60 の調達に左右され、買収(キャンテル)で伸びた会社なので強い堀(2/3)とは見ない。繰り返し収入・借入の軽さ・増配の実績で質は高いが、受託滅菌の規制の揺り戻しとコバルト 60 の調達、病院の予算、キャンテルの価格の重さが実際の弱点。純利益は GAAP。

確率:規制の緩和で競合が増設する、病院の予算が絞られるなど、起こりうる逆風が重なる展開。成長が 4% に鈍るが赤字にはならない。2 割。

悲観 8% 悲観:構造的に負ける(EO 規制の復活・コバルト 60 の逼迫・減損) 利益 8 億ドル · PER 15.5 倍 · 株価時価総額 130.29 ドル129 億ドル

2036 年 3 月期の売上は 77 億ドル(年 +2.6%)。構造的に負ける筋書き。政権が変わって 2024 年の EO 基準が事実上復活するか州の規制が強まり、EO 設備の追加投資と訴訟費用が重くなり、ガンマ線はコバルト 60 の供給が逼迫して調達費が上がる。顧客の大手機器メーカーは自前の滅菌や競合へ移し、AST は市場が実質年 +2%・シェア 25.0%・価格 1.12 倍で 13.7 億ドル(営業利益率 39%)。病院向けはゲティンゲなどの値引きと関税で価格 1.15 倍・シェア 6.6% に下がり 54.4 億ドル、ライフサイエンスは 8.6 億ドル。のれんの減損 15 億ドルが出て、GAAP の営業利益率は 16.1%、純利益は 8.3 億ドル。もう優良な会社ではなく普通の医療機器・サービス会社として測る。

  • 病院向け(滅菌・感染予防の機器・消耗品・サービス):数量 4,729(世界の病院向け滅菌・感染予防・手術室機器の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 115.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 54 億ドル・営業利益 12 億ドル。市場 717 億ドル(今の価格)× シェア 6.6%、価格指数 1.15
  • 受託滅菌(AST):数量 1,221(外部委託の滅菌市場(億ドル、今の価格・推定)× AST のシェア(%))× 価格 112.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 14 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 49 億ドル(今の価格)× シェア 25.0%、価格指数 1.12
  • ライフサイエンス:数量 752(製薬・バイオ製造向けの洗浄・滅菌・汚染管理の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%))× 価格 115.0%(価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41))→ 売上 9 億ドル・営業利益 3 億ドル。市場 202 億ドル(今の価格)× シェア 3.7%、価格指数 1.15

倍率:正当化 PER は 15.5 倍(g 3.5%、RONIC 9.2%。RONIC は k 7.50% に、事業の ROE 10.9% が k を超える分の 0.5 を足した値。moat は normal)。これに対し 15.5 倍(10 割)に置いた。堀は普通:受託滅菌は規制の承認が堀になり、病院向けは設置済みの設備に消耗品と保守が付くが、病院の購買組織と大手機器メーカーが価格の交渉力を持ち、EO の規制・コバルト 60 の調達に左右され、買収(キャンテル)で伸びた会社なので強い堀(2/3)とは見ない。構造的に負けて優良でなくなった筋書き(市場 実質 +2.0%・シェア −0.5%・価格 +2.0%)。この筋書きの g での正当化 PER の値をそのまま使う(上限の割合は掛けない)。純利益は GAAP。

確率:リーマン級でなく構造の失敗。EO 規制の復活とコバルト 60 の逼迫が重なり、のれんの減損も出る。受託滅菌がセグメント営業利益の約 3 割を占めるので 8%。5% を上回るのは、規制が政権で動く点と、キャンテルの買収で資本配分に傷がある点を見るため。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

病院向け(滅菌・感染予防の機器・消耗品・サービス)

手術室の滅菌装置・手術台・洗浄機、感染予防の消耗品、設備の保守と器具の再処理サービス。

数量世界の病院向け滅菌・感染予防・手術室機器の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%)価格価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41)売上営業利益
今 2025/12 4,209 100.0% 42 10
10 年後 中立 5,826 130.0% 76 20

取り方:2026 年 3 月期の売上 42.09 億ドル(開示)を、世界の市場約 600 億ドル(推定。市場調査の合計が無いので、病院の滅菌・洗浄・手術室機器・消耗品・保守を会社の開示から逆算)で割ってシェア約 7.0%。営業利益 10.4 億ドルはセグメントの調整前の値。市場は実質年 +3%(手術件数と医療費の伸び。CMS は国民医療費を年 5.8% 増と予測)、シェアは微増、価格は物価(3.5%)に届かない中立で 10 年 1.30 倍(病院の購買組織の交渉力・設備の競争。2026 年 4〜6 月もサービス・消耗品で価格はプラスだが関税と人件費の分を埋める程度)。競合は滅菌装置と手術室機器でゲティンゲ、感染予防の消耗品でソルベンタムなど。

受託滅菌(AST)

医療機器メーカーの製品を EO・ガンマ線・電子線・X 線で滅菌して返すサービス。

数量外部委託の滅菌市場(億ドル、今の価格・推定)× AST のシェア(%)価格価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41)売上営業利益
今 2025/12 1,139 100.0% 11 5
10 年後 中立 1,768 133.0% 24 11

取り方:2026 年 3 月期の売上 11.385 億ドル(サービス 11.185・設備 0.200、開示)を、外部委託の滅菌市場約 40 億ドル(推定。2025 年 37.5 億ドル・2030 年 54.9 億ドルとの予測を使う。出典の質が低い)で割ってシェア約 28.5%。営業利益 5.2 億ドル(営業利益率 46%、調整前)。市場は実質年 +4.5%(使い捨て機器の増加と外部委託の拡大。市場予測は名目 8% 前後)、価格は中立で 10 年 1.33 倍(能力の逼迫で価格は強いが、大手の機器メーカーが交渉力を持ち物価には届かない)。競合はソテラ・ヘルスの Sterigenics(2026 年 4〜6 月の売上 2.12 億ドル)と中小の業者。EO・ガンマ線・電子線をそろえる幅が強み。

ライフサイエンス

注射剤・バイオ医薬の製造現場向けの洗浄・滅菌装置と消耗品。

数量製薬・バイオ製造向けの洗浄・滅菌・汚染管理の市場(億ドル、今の価格・推定)× STERIS のシェア(%)価格価格指数(今=1.00。物価 3.5% なら 10 年で 1.41)売上営業利益
今 2025/12 589 100.0% 6 3
10 年後 中立 959 130.0% 13 5

取り方:2026 年 3 月期の売上 5.888 億ドル(開示)を、市場約 150 億ドル(推定。製薬・バイオ製造の洗浄・滅菌・汚染管理の装置と消耗品を開示から逆算)で割ってシェア約 3.9%。営業利益 2.5 億ドル(営業利益率 43%、調整前)。市場は実質年 +5%(バイオ医薬の製造設備の増設)、価格は中立で 10 年 1.30 倍。設備の受注残は 2026 年 4〜6 月に前年並みの 1.1 億ドルで、設備が景気で振れる。

リスクと懸念

EO 規制の揺り戻し

EPA は 2026 年 3 月に、2024 年の商業滅菌施設の EO 基準を撤回し一部を改める案を出した(恒久的な全体密閉の要件を外す等)。確定は確かめられておらず、政権交代や訴訟で 2024 年の水準へ戻りうる。戻れば EO 設備の追加投資と排出対策の費用が AST の利益率(46%)を削る。

コバルト 60 の調達と競合の支配

ガンマ線に使うコバルト 60 は供給元が少なく、競合のソテラ・ヘルスがノルディオン(2026 年 4〜6 月の売上 0.49 億ドル)を通じて供給元の一つを握る。調達の価格・量・納期が悪化すれば、AST のガンマ線の数量と利益率に響く。STERIS の調達先の内訳は確かめられていない。

顧客の在庫調整と AST の軽い数量

2026 年 4〜6 月の AST は自然増 +5%、営業利益率は 60 ベーシスポイント低い 48%(償却と人件費の増加)で、顧客が在庫を減らす動きが続いている。会社は通期の 7〜8% を維持したが、後半に戻らなければ、価格の改善だけでは利益の伸びを支えきれない。

病院の予算と設備投資

病院向けの設備は 4〜6 月に +1%(受注は +4%)。2025 年の包括法(OBBBA)によるメディケイドの縮小や ACA の補助拡大の失効が病院の収益を圧迫すると、設備の更新が遅れる。サービス・消耗品は止まりにくいが、設備の遅れは年次の伸びを数ポイント削る。

関税とコスト増

関税は 2026 年 4〜6 月に総額 0.14 億ドルの費用(還付 0.04 億ドルを本社で計上)。人件費・輸入部材も物価で上がり、価格転嫁が物価に届かないと病院向けの営業利益率(24.8%)が伸びない。

キャンテルののれんと資本効率

2021 年のキャンテル買収(約 36 億ドル、のれん約 15 億ドル)で自己資本が膨らみ、ROE は 10.9% にとどまる。収益が計画を下回ればのれんの減損が出る恐れがあり、2022 年の GAAP 純利益は 1 億ドルまで落ちた。大型の買収を再び行えば、同じ問題を繰り返す。

設備投資の増加と FCF

2027 年 3 月期の設備投資は 4.5 億ドルへ引き上げ(ノースカロライナの化学品拠点 6 億ドルの計画を含む)、FCF の見通しは 8 億ドルへ下がった。拠点の稼働が遅れる・需要が育たないと、投資の回収が長引き、自社株買いの原資が細る。

今後の分かれ目

EPA の EO 基準の撤回が確定し、訴訟でも維持されたら
排出対策の追加投資が不要になり、AST の利益率が保たれる。ただし競合も能力を増やすので価格競争の確率が上がり、楽観とやや悲観の両方が厚くなる。
次の政権や裁判所で 2024 年の EO 基準が復活したら
EO 設備の追加投資と費用が AST の利益率を 3〜5 ポイント削る。10 年の悲観の確率を 5 ポイント上げ、AST の価格を上げやすくなる面も見る。
コバルト 60 の供給が逼迫して調達の価格が上がり、納期が延びたら
ガンマ線の数量と利益率が下がる。電子線・X 線への移行を急ぐので投資が増え、AST の悲観の筋書きに近づく。
AST の自然増が 2027 年 3 月期の後半に 8% を超えたら
顧客の在庫調整が終わった合図で、中立の AST の伸び(10 年 4.5% の数量)が確かになり、やや楽観の確率を 3〜5 ポイント上げる。
病院向けの設備の受注が 2 四半期続けて前年を割ったら
病院の予算の悪化が本物で、病院向けの数量を実質年 +2% 台へ下げる。サービス・消耗品が支える間は営業利益率の下げは小さい。
大型の買収(50 億ドル超)を発表したら
資本配分の質を見直す。買収は成立してから足す。のれんが再び厚くなる場合は ROE の見方と確率を改める。

見ておくもの

  • AST の四半期の自然増と営業利益率(48% 前後を保つか)
  • EPA の EO 基準の最終決定と訴訟、州の規制
  • ソテラ・ヘルスの Sterigenics と Nordion の売上・価格・コバルト 60 の供給
  • 病院向けの設備の受注と受注残(4.4 億ドル)
  • 関税の費用と還付、リストラ費用の進み
  • 総債務÷EBITDA(1.1 倍)、配当(21 年連続の増配)と自社株買いの進み

倍率と資本コストの決め方

今の GAAP PER 28 倍・時価総額 220 億ドルを見る前に、3 つの事業を市場(今の価格)× シェア × 価格指数で積み、償却・支払利息・税を置いてから倍率を決めた。中立の PER は 10 年後 14.8 倍で、利益ベースの正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g)(帳簿の ROE 15.3%・g 4.0%・堀は普通で RONIC 11.4%・k 7.5%)= 18.5 倍の 8 割。過去の PER の中央値(32 倍)に寄せてはいない。のれんは除かず、買収で伸びた会社の ROE を帳簿どおり使った(除けば倍率はもっと高い)。純利益は GAAP のまま。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality −0.5% = 7.5%。エチレンオキシド規制・コバルト 60 の調達・病院の予算などの個別のリスクは k に足さず、やや悲観・悲観の確率で表した。存続は危うくないので上乗せ 0。

同じ業種(ヘルスケア)の AI 分析

割安 ユニバーサル・ヘルス・サービシズUHS 病院と精神科病院を併せ持ち、メディケイドの補助と無保険の増加に利益が左右される会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率でも、バリュー投資の観点で今の値段をはっきり割安と見る 本質価値との差 +81.6% · 10 年 割安(年 +13.1%) やや割安 インシュレットPODD チューブのないインスリンポンプで先頭に立つ高成長の機器会社。利益ベースの倍率でも、10 年で測った価値は今の時価総額を 3 割上回り割安 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 シグナ・グループCI 薬剤給付管理は移行期で利益が伸びないが、専門薬と法人保険が伸びる。資本コスト 8.5% の下でも、利益ベースの正当化 PER は今の時価総額を 3 割ほど上回る 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 バクスター インターナショナルBAX 輸液と病院機器の老舗。ポンプの出荷停止とヒルロムで稼ぐ力が落ちた。堀が薄いと見て測っても、10 年の価値は今の時価総額を上回る 本質価値との差 +25.4% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 HCA ヘルスケアHCA 米国最大の営利病院は、保険の無保険化という逆風の中でも 15% 台の利益率を保つ。quality で借金の重さを資本コストに入れても、今の値段はやや割安 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ゾエティスZTS 皮膚薬の競合と OA 薬の安全性で崩れた利益がどこで底を打つかが全て。利益ベースの正当化 PER(k 8.0%)で測っても今の値段を 2 割ほど上回るが、尾は深い 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ソルベンタム・コーポレーションSOLV 3M から分かれた創傷・感染予防・歯科・病院ソフトの会社。GAAP の利益は分離費用と訴訟で薄いが、費用が消えれば利益は 5 倍になる 本質価値との差 +10.1% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 GEヘルスケア・テクノロジーズGEHC 画像診断・超音波・造影剤で稼ぐ医療機器大手。中国と関税・患者ケアの不調で利益率は低いが受注残は厚く、10 年で測った価値は今の時価総額をやや上回る 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 アボット・ラボラトリーズABT リブレ・心血管・診断で稼ぐ優良な医療機器の複合体。10 年で測った価値は今の時価総額とほぼ同じで、筆者の判定は適正 本質価値との差 +7.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 ラボコープ・ホールディングスLH 臨床検査の大手。買収は資本コスト並みで価値をほぼ増やさず公的料金の重しもあるが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると本質価値は今とほぼ同じで適正 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ヴィアトリスVTRS 特許切れブランドと後発薬で稼ぐ重い借金の会社。償却が減っても、利益ベースの正当化 PER(k 9.5%)で測ると今の値段はほぼ適正。工場の問題と価格の下落が尾を重くする 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 マケッソンMCK 卸 3 社の首位で堀は厚く、腫瘍と処方技術が利益を伸ばす。利益ベースの倍率でも適正。ただし CVS 依存と直販の圧力が重しになる 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 クエスト・ダイアグノスティックスDGX 医師・病院・消費者の 3 方向に検体が増える米国 2 強の検査会社。資本コスト 7.5% と利益ベースの正当化 PER の 8 割の倍率で、バリュー投資の観点では今の値段をほぼ適正と見る 本質価値との差 −2.5% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 CVSヘルスCVS 保険・PBM・薬局を束ねる複合企業は 2026 年に谷を抜けつつあり、保険の利益率が 5% 前後へ戻っても、利益ベースの倍率(k 9.5%)では本質価値は今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 リジェネロン・ファーマシューティカルズREGN デュピクセントの利益分配とアイリーア HD を稼ぎ頭に、純現金も厚い。デュピクセントの特許切れと新薬の打率を厚く見ても、利益ベースの倍率(k 8.0%)に抑えると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.3% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 センコラCOR 卸 3 社の 2 番手。専門薬と腫瘍・網膜の診療網で利益を伸ばすが、売上の 25% を占めるウォルグリーン依存が重い。利益ベースの倍率では適正 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 カーディナルヘルスCAH 卸 3 社の 3 番手。専門薬・診療網・在宅で利益が伸びるが、売上の 28% を占める CVS 依存と後発薬の好調の剥落が重い。利益ベースの正当化 PER の式で測ると適正 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +5.6%) やや割高 レスメドRMD GLP-1 の影響は患者数より競合の復帰と価格が重い。世界首位の睡眠時無呼吸機器で、利益ベースの倍率では今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 エレバンス・ヘルスELV 全米最大級のブルークロス系保険とケアロンを持つ。2026 年は医療費高騰の谷。利益率が戻る中立でも、利益ベースの正当化 PER(k 8.5%)では今の時価総額とほぼ並ぶ 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 ユナイテッドヘルス・グループUNH 医療保険の巨人。2025 年の谷を越えつつあり、利益率が 4〜5% 台へ戻っても、利益ベースの倍率(k 8.5%)では今の値段は本質価値とほぼ並ぶ 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 アムジェンAMGN 成長 6 本柱が骨粗しょう症薬・関節炎薬の落ち込みを埋める途上の優良バイオ。肥満薬マリタイドは賭けで、借金 573 億ドルを抱えるが、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ダヴィータDVA 腎臓透析で米国最大。利益の大半を稼ぐ民間保険の患者と重い借金が分かれ目で、式と筋書きの結果はやや割高。バリュー投資の観点では堀は強いが価格を決める力は弱い 本質価値との差 −13.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 バーテックス・ファーマシューティカルズVRTX 嚢胞性線維症で 9 割超を握る堅い独占と厚い現金が強みで、利益ベースの倍率(k 7.5%・正当化 PER の 8 割前後)に抑えると、新薬群の成否を厚く見ても今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.3% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 アイデックス・ラボラトリーズIDXX 獣医向け診断で世界首位級。検査の継続収入という強い堀があるが、今の値段は先取りしすぎで、10 年で測った価値は今の時価総額の約 8 割 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ベクトン・ディッキンソンBDX 針・注射器・ポンプを持つ「医療の水道管」。バイオと診断を分離して身軽になった。10 年で測った価値は今の時価総額をやや下回り、筆者の判定はやや割高 本質価値との差 −20.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 クーパーCOO コンタクトレンズと女性医療の 2 本柱。在庫調整・訴訟・物言う株主で揺れ、資本の効率は低い。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −21.1% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 メドトロニックMDT 心臓の機器(PFA)・脊椎・外科ロボットで稼ぐ総合医療機器の最大手。糖尿病を切り離して身軽になり、PFA の伸びで利益が積み上がる局面にある 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ヒューマナHUM 高齢者向け民間保険の最大手級。2026 年は利益が消える谷だが、星評価の急回復で 2028 年に利益率が戻る道が開けた。ただし価格は政府が握り、利益ベースの倍率(k 9.5%)では今の値段はやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ブリストル・マイヤーズ スクイブBMY エリキュースとオプジーボの 2028 年の特許切れで売上の 6 割近くが崩れるが、成長品と新薬で埋めきれば本質価値は今の値段を上回るが、確率で重ねると(利益ベースの正当化 PER の 7 割で測って)やや割高 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 ファイザーPFE 配当の厚い巨大製薬だが、2027〜2028 年に主力の特許が切れ、肥満薬と腫瘍の新薬で穴を埋め切れるかが焦点。利益ベースの正当化 PER の 9 割で測っても、今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +3.0%) やや割高 ボストン・サイエンティフィックBSX 電気生理とウォッチマンで伸びた医療機器の優等生。2026 年は 2 度の下方修正で株価が半減した。10 年で測った価値は今の時価総額を下回り、判定はやや割高 本質価値との差 −28.3% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) 割高 ギリアド・サイエンシズGILD HIV 治療・予防を握る安定した現金創出企業。ビクタルビの特許切れは 2036 年まで先送りされたが、薬価政策と買収費用を厚く見ても、利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ストライカーSYK 整形外科のロボット(Mako)と外傷・四肢で稼ぎ、手術室の機器・血管・神経へ広げる医療機器の大手。サイバー攻撃の傷は癒えつつあるが、堀の厚さは変わらない 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ジンマー・バイオメット・ホールディングスZBH 膝・股の人工関節で世界最大級の整形外科大手。価格の下落と Mako へのシェア流出の中、ロボット ROSA の巻き返しが分かれ目。本質価値は今の値段に対して「割高」 本質価値との差 −35.7% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 デクスコムDXCM 連続血糖測定で稼ぐ高成長の機器会社。利用者は増えるが、1 人あたり収入の下落とアボットとの競争を織り込んだ利益ベースの倍率では、今の値段は本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 センティーンCNC メディケイド最大手・ACA 最大手の民間保険。2025 年の谷から 2026 年は回復したが、利益の戻りは州の料率と補助金という他人の財布に左右され、利益ベースの倍率(k 9.0%)では今の値段は割高 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 メトラー・トレド・インターナショナルMTD 精密計量・分析・検査の消耗しない需要で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 22.5 倍、置くのは 18 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −38.5% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 エドワーズライフサイエンスEW TAVR で首位、純現金を持つ心臓弁の専業。質は高いが、利益ベースの倍率では今の値段が高く、本質価値は今の時価総額の約 6 割 本質価値との差 −41.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 イーライリリーLLY 肥満薬で世界最強の成長企業。利益の過半が 1 つの薬効群と米国の価格政策に乗り、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.0% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ウォーターズWAT 分析機器の消耗品と診断の繰り返し収入を持つ質の高い会社へ統合が済んだ。事業の質は高いが、利益ベースの成熟後の PER は 12 倍で今の約 30 倍の半分にも届かず、割高と出る 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 メルクMRK キイトルーダ依存の穴を新薬と買収で埋めに行く世界最大級の製薬。2028 年の特許切れ後の再成長に確度は持てないが、利益ベースの正当化 PER の 7 割で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 アッヴィABBV 免疫の二本柱で成長は続くが、2033 年のスキリージの特許切れと薬価政策が先にある。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 IQVIAホールディングスIQV 世界の医療データと臨床試験を握るが、純負債が重い。今の GAAP の PER 約 33 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 15.9 倍、置くのは 13 倍)を上回り、割高と出る 本質価値との差 −42.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ 腫瘍と免疫の新薬が特許切れを補い質は高いが、利益ベースの正当化 PER の 8 割で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ヘンリー・シャインHSIC 歯科・医科の流通に自社ブランドと技術を重ねる会社。流通は価格を決める力が弱く、DSO・ネット通販・KKR や活動家株主の圧力の中で費用削減と構成の改善を進める。利益ベースの倍率では割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 サーモフィッシャー・サイエンティフィックTMO 研究・製造・臨床試験のインフラを握る堅い会社だが、今の PER 39 倍は利益ベースの正当化 PER(上限 17 倍)の 2 倍近くで、割高と出る 本質価値との差 −45.3% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 バイオジェンBIIB MS の稼ぎが縮む中で、成長製品と開発品が補えるかが全て。利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 6 割で、割高。楽観の尾が重い 本質価値との差 −46.7% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ダナハーDHR バイオプロセスの回復と診断の再編を抱えた堅い会社。今の PER 45 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 16 倍、置くのは 13 倍)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −46.9% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 アライン・テクノロジーALGN 透明な歯列矯正装置の世界首位。症例は増えるが値段が上がらず、安い競合が堀を削る。利益ベースの正当化 PER で測ると、今の値段は割高 本質価値との差 −47.6% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 インテュイティブ・サージカルISRG 手術ロボットのほぼ独占と消耗品の積み上げで稼ぐ優良企業。ただ今の値段は、独占が続く前提でも高すぎる水準にある 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 インサイトINCY ジャカフィ(米国売上の約 6 割)が 2028 年末に特許切れ。新薬群が穴をどこまで埋めるかが全てで、利益ベースの倍率では本質価値が今の値段の約 5 割で、割高 本質価値との差 −50.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 アジレント・テクノロジーA 分析機器の消耗品・保守で稼ぐ質の高い会社。事業の見通しは堅いが、今の PER 38 倍は利益ベースの正当化 PER(成熟後の上限 17.4 倍、置くのは 14 倍弱)を大きく上回り、割高と出る 本質価値との差 −51.4% · 10 年 割高(年 −0.6%) 割高 ウエスト ファーマシューティカル サービシズWST 注射剤のゴム栓で世界の約 7 割を握る質の高い会社。GLP-1 の山と今の PER 57 倍が重く、利益ベースの成熟後の PER は 16 倍前後で、大きく割高と出る 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 チャールズリバー・ラボラトリーズ・インターナショナルCRL 動物試験と創薬の受託で最大手。底は打ったが GAAP の利益が薄く、今の時価総額 143 億ドルは本質価値の約 2.6 倍と出る 本質価値との差 −66.0% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 リビティRVTY 新生児スクリーニングと免疫診断が伸び、研究向けは足踏み。ただ GAAP の利益が薄く、利益ベースの値は今の時価総額 170 億ドルを大きく下回る(割高) 本質価値との差 −66.4% · 10 年 割高(年 −4.3%) 割高 バイオテクネTECH 研究用試薬で稼ぐ高採算の会社だが、GAAP の純利益で式を当てると今の時価総額は本質価値の約 3 倍。メルク KGaA の買収提案も単体の価値を大きく上回る 本質価値との差 −68.4% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 モデルナMRNA コロナの落ち込みと赤字が続く中で、インテスメランの成功が価値の大半を決める。利益ベースの倍率で測っても、今の値段は期待を先取りしすぎで割高 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −7.9%) 割高 ヴィーヴァ・システムズVEEV 臨床・薬事の記録の堀は本物だが、営業系の席は AI に削られ、57 倍の PER が剥がれると割高(-80%) 本質価値との差 −81.2% · 10 年 割高(年 −9.7%)

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読んだ資料

  1. STERIS 2026 年 3 月期の決算(セグメント・貸借対照表、SEC 8-K)
  2. STERIS 2026 年 3 月期第 4 四半期・通期の決算と 2027 年の見通し
  3. STERIS 2027 年第 1 四半期(2026 年 4〜6 月)の決算
  4. STERIS 2027 年第 1 四半期の説明の要点(AST・受注残・投資・配当)
  5. STERIS が歯科事業を Peak Rock に売却(MedTech Dive)
  6. EPA の EO 基準の見直し案(2026 年 3 月)
  7. ソテラ・ヘルス 2026 年 4〜6 月の決算(Sterigenics・Nordion)
  8. 受託滅菌サービスの市場規模の予測(MarketsandMarkets)
  9. STERIS の時価総額(PitchBook、2026-08-03)

分析日 2026-10-16