株譜
AI 銘柄分析 · 金属製品 · 試作

三ツ知 3439

自動車用の特注ファスナーの専業。シートの部品は電気自動車でも要るが、値下げ要請で薄利が続き、資本効率は資本コストに遠く届かない

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)566 円26 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)685 円32 億円差 −17.4%
10 年後から見ると やや割高 価値 566 円26 億円 · 差 −17.4% · 期待の年率 +5.9%
期待の年率リターン(10 年)+5.9%資本コスト比 −3.1 pt
推定の資本コスト9.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 9.0% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

三ツ知は、自動車のシートやドアロックに入る特注のねじ・ピンを冷間鍛造でつくる部品会社だ。売上は 126 億円、営業利益は 2.8 億円で、利益率は 2% 台にとどまる。筆者の結論は、やや割高である。純資産の厚さは本物だが、その資産が稼ぐ力は資本コストに遠く届かない。

電気自動車になっても、座席の骨格や窓、ドアの部品は要る。この点でエンジン部品の会社とは違う。ただ、エンジン用は売上の1割強で、電気自動車で消えていく。買い手は自動車部品の一次メーカーで、毎年の値下げを求められる。鋼材の値上がりは転嫁できても、利益の幅は広がらない。

中計は 2027 年 6 月期に営業利益 7 億円を掲げるが、会社の予想は 3 億円台だ。計画との開きは大きい。

自己資本は 104 億円と厚く、現金も多い。それでも ROE は 2% で、積んだ資産が利益を生んでいない。10 年を均した利益率は 3% 前後と見る。今の時価総額は自己資本の 3 割だが、それは割安の証拠にならない。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、安く見えるが、安いとは言えない会社だ。自己資本の 3 割で売られているのは、その資産が稼げていないからである。ROE は 2% で、ためた資産が積んだ額どおりの価値を生まない。

評価できる点は二つある。一つは財務の堅さで、現金が借入を上回り、倒れにくい。もう一つは、電気自動車でも要るシート・ボディ系の部品に軸足があることだ。エンジン専業の会社より、10 年の見通しは明るい。

問題は、値決めの力のなさだ。一次メーカーの値下げ要請が続くかぎり、利益率は 3% 前後で頭を打つ。10 年の中立でも利益は 4.5 億円ほどで、払ってよい倍率は 8 倍台にとどまる。

経営者の資本配分には疑問が残る。利益が小さいなかで、インドの新工場に先行投資を重ねている。成功すれば価値は上がるが、日系の部品会社が海外で稼いだ例は多くない。

中立の筋書きでは、価値は今の時価総額に届かない。安全域はない。

何で稼ぐ会社か

事業の柱は、自動車用のカスタムファスナー、つまり車種ごとに設計する特注のねじ・ピン・シャフトだ。冷間鍛造という、金属を常温で型に押し込む技術を土台にする。シート用が売上の約 4 割で、アーム、リクライニングの部品、スライドローラーなどが主力だ。車種ごとに設計し、採用されれば数年は同じ部品を納め続ける。ほかにウインドウレギュレーター、ドアロック、エアバッグ、エンジン、足回りの部品がある。

売り先は、アイシン、トヨタ紡織、ホンダなどの自動車部品メーカーで、自動車向けは売上の 83% を占める。残りは精密金型、特殊ファスナー、クイックジョイントなどで、水素関連の製品も育てている。

工場は国内の春日井と松阪、タイ、米国テネシー、中国の蘇州にある。2025 年にはインドに子会社を作り、新工場を建てる。売上の 33% が海外だ。

稼ぎ頭はタイで、営業利益率は 4% 台に乗る。日本は損益がほぼゼロ、米国と中国は赤字で、インドは立ち上げの費用が先に出ている。従業員は連結で 469 名で、うち国内が 6 割強を占める。

優良さと弱いところ

堀は浅い。筆者は、この会社を堀の持ち主とは見ていない。車種ごとに設計に入り込む強みはある。一度採用されると、その車種が続く数年は取引が安定する。ただ、新型車の採用が決まるたびに競争があり、顧客が値段を決める。

利益の安定性は低い。営業利益率は 2008 年 6 月期の 8.7% が最高で、最近 12 年は 5% を超えた年がない。最近 5 年は 0〜3% 台の帯にいる。最終赤字の期は過去 20 年に 7 期ある。2025 年 6 月期は日本と米国が赤字で、営業利益は 1 億円だった。

資本効率は弱い。過去 10 年の ROE の中央値は 4% 台で、資本コストに届かない年がほとんどだ。自己資本 104 億円のうち、土地と設備が厚く、現金は短期借入と運転資金に使われる。

経営は株主還元に前向きだ。配当は性向 30% を目安にし、1 株あたりの下限額を設けている。2025 年には自己株の取得を 2.7 億円行った。最大株主は名古屋中小企業投資育成(17%)で、創業家の持ち株が続く。

強みは財務の堅さだ。自己資本比率は 66% で、現金が借入を上回る。倒れる心配は小さい。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

三ツ知の戦う場は、自動車の骨格や安全に入る小さな締結部品の市場だ。需要の根っこは、世界の自動車生産台数にある。台数は実質で緩やかに増えるが、中国の電気自動車メーカーが日系の部品会社の取引を侵食している。

電気自動車化の影響は、部品の種類で大きく分かれる。座席、窓、ドア、エアバッグの部品は、電気自動車でも同じように要る。エンジンと変速機の部品は、電気自動車ではほぼ不要になる。ハイブリッド車は当面エンジンを残すが、10 年で純粋な内燃機関車は減る。三ツ知の売上は、要る部品が約 7 割、いずれ縮む部品が約 1 割強、自動車以外が約 2 割弱と筆者は見る。

値下げ要請は、この業界の宿命だ。自動車メーカーは部品メーカーに毎年の原価低減を求め、一次メーカーがそれを三ツ知のような二次メーカーに回す。鋼材と人件費の上昇を転嫁できる局面でも、利益率は広がらない。

競争は、国内外のファスナー専業メーカーとの間で起きる。三ツ知は規模で劣り、車種ごとの設計提案で差別化するしかない。インドへの進出は、日系の自動車メーカーの現地生産に付いていく動きだ。

資本政策と M&A

還元の方針は、連結配当性向 30% を目安に、1 株あたりの下限額を設けている。2026 年 6 月期の配当は下限の水準で、性向は 4 割を超えた。2025 年には自己株の取得に 2.7 億円を使った。自己資本に対する配当は 1% 弱で、厚い資産に対して還元は薄い。

投資は重い。2026 年 6 月期の設備投資は 8 億円と、前の期の 2.5 倍になった。インドの新工場が主だ。利益が小さいのに投資が先行するため、現金の余裕は減っていく。

中計「ビジョン24」は、2029 年 6 月期に売上 160 億円、営業利益率 5.5%、ROE 8%、PBR 1 倍を掲げる。会社は 2026 年 8 月にも資本コストを意識した経営の資料を更新したが、PBR は 0.3 倍前後にとどまる。

名古屋中小企業投資育成が 17% を持つ。M&A の実績はなく、TOB などの話も確認できない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

電気自動車でも要る部品が中心で、10 年は安泰だ。座席の骨格、窓、ドアの部品は、動力が何であれ車に付く。エンジン用は売上の 1 割強で、縮んでも影響は小さい。さらに、ステアリング部品は電気自動車向けに顧客と共同開発しており、新しい採用が期待できる。

利益率は上がる余地が大きい。2025 年 6 月期は日本と米国が赤字で、営業利益率は 1% を割った。タイは 4% 台で稼いでおり、日本の工場の合理化とインドの黒字化で、全社は 5% に近づける。過去には 8% 台もあった。

財務には余裕がある。自己資本比率は 66%、現金は借入を上回る。PBR が 0.3 倍と、純資産の 3 割でしか評価されていない。経営は PBR 1 倍を目標に掲げ、自己株の取得も実行しており、資本効率の改善を迫る力が働く。水素関連の新事業も、小さいが成長余地がある。インドの新工場は、日系メーカーの現地生産の拡大に合わせて売上を押し上げる。

慎重な見方

薄利の構造は変わらない。営業利益率は過去 12 年のうち 5 年が 3% 未満で、最終赤字の期は 20 年に 7 期ある。中計は 2027 年 6 月期の営業利益を 7 億円と掲げるが、会社の予想は 3 億円台で、計画は初年度から崩れている。

値決めの力がない。一次メーカーは毎年、値下げを求める。鋼材の値上がりを転嫁できても、人件費と電力の上昇が利益を削り、利益率は広がらない。

電気自動車化は、エンジン系の売上を確実に消す。座席の部品も、中国の電気自動車メーカーと現地の部品会社の組み合わせに入れなければ、増えない。日系の取引に頼る三ツ知は、台数が横ばいの国内で苦しい。国内の稼働が落ちれば、固定費の重さが利益率をさらに押し下げる。

さらに、先行投資が重い。インドの新工場は立ち上げの赤字が先に出る。ROE は 2% で、資本コストを大きく下回る。資産が厚くても、稼げない資産は価値が低い。配当や自社株買いも、投資の重さの前では長続きしにくい。

どちらに重みを置いたか

慎重な見方が強い。電気自動車でも要る部品が多い点は強みだが、薄利と値下げ要請の構造は 12 年の実績で確かめられている。中計と会社予想の開きも大きい。確率は中立を中心に悲観側へ厚く配った。ただ、純現金と土地があって倒れにくいので、悲観そのものは厚くしすぎなかった。中立は、座席の部品の堅さと値下げ要請の重さの落としどころとして、利益率 3% 前後に置いた。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/06 期)

確率で加重した株価時価総額 995 円47 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 225 円11 億円)。 今の値に割り戻すと 566 円26 億円、今との差 −17.4%、 期待の年率 +5.9%(資本コスト 9.0%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 6% 2,470 円116 億円 470 円22 億円 +329.2% +15.7% 176 円8 億円
やや楽観 17% 1,640 円77 億円 338 円16 億円 +188.8% +11.2% 336 円16 億円
中立 34% 1,069 円50 億円 246 円12 億円 +92.0% +6.7% 447 円21 億円
やや悲観 27% 548 円26 億円 154 円7 億円 +2.4% +0.2% 189 円9 億円
悲観 16% 351 円16 億円 86 円4 億円 −36.3% −4.4% 70 円3 億円
加重平均100% 995 円47 億円225 円11 億円 +78.0% +5.9% 1,219 円57 億円

今の株価時価総額 685 円32 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.0% を下回るほど割高。

楽観 6% 電気自動車でも要る部品が伸び、新分野が育つ 利益 10 億円 · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 2,470 円116 億円

電気自動車でも要る部品が伸び、新分野が育つ。シートやボディの部品は車の台数とともに増え、インドの新工場が立ち上がって海外の売上が 6 割に近づく。ステアリング部品は電気自動車向けの共同開発が実り、シェアが上がる。

水素関連や精密金型も軌道に乗り、売上は 200 億円を超える。値下げ要請は鋼材の転嫁と工場の合理化で吸収でき、営業利益率は中計が掲げる 5% に乗る。配当は性向 35% ほどで、自己資本比率は 6 割台を保つ。海外の売上比率は 6 割に近づく。ここまで揃えば、資本効率の改善は市場にも評価される。

  • シート用部品:数量 875(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.34(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 82 億円・営業利益 4 億円。数量 1.25 倍・価格 1.34 倍・利益率 5.0%
  • ボディ・ロック・安全部品:数量 770(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.30(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 36 億円・営業利益 2 億円。数量 1.10 倍・価格 1.30 倍・利益率 5.0%
  • エンジン・駆動系部品:数量 280(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.20(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 13 億円・営業利益 0 億円。数量 0.70 倍・価格 1.20 倍・利益率 2.5%
  • 足回り・ステアリング部品:数量 750(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.34(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 30 億円・営業利益 2 億円。数量 1.50 倍・価格 1.34 倍・利益率 5.5%
  • 非自動車(精密金型・特殊ファスナー・クイックジョイント):数量 3,000(対象市場の実質規模(億円)× 取り分)× 価格 1.34(価格指数(今=1.00。物価の分を含む))→ 売上 58 億円・営業利益 4 億円。数量 2.00 倍・価格 1.34 倍・利益率 7.0%

倍率:事業の純利益 10 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 7.2% が k 9.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.1 倍。全体の PER 11.11 倍、時価総額 116 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:電気自動車向けのステアリング部品と水素関連が計画どおりに育ち、利益率が 5% に届く必要がある。過去 12 年に 5% 超は 2008 年前後だけなので、同業の 5% 前後より薄い 6% に置いた。

やや楽観 17% 中計に遅れて届き、薄利から一段上がる 利益 7 億円 · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 1,640 円77 億円

中計に遅れて届く。インドの工場は赤字が長引くが、後半に黒字化する。電気自動車向けのステアリング部品は一部の車種で採用され、シートとボディの部品は車の台数並みに増える。

売上は 180 億円台、営業利益率は 4.3% になる。営業利益は 8 億円近くで、中計の 7 億円を数年遅れで超える。エンジン系は縮むが、非自動車の特殊ファスナーが穴を埋める。国内の工場は自動化が進み、人員を増やさず生産をこなす。値下げ要請は続くが、鋼材の転嫁と合理化で吸収する。ROE は 5% 台で、資本コストには届かない。会社が掲げる ROE 8% は、10 年の後半になっても遠い。

  • シート用部品:数量 805(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.28(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 72 億円・営業利益 3 億円。数量 1.15 倍・価格 1.28 倍・利益率 4.0%
  • ボディ・ロック・安全部品:数量 735(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.26(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 33 億円・営業利益 1 億円。数量 1.05 倍・価格 1.26 倍・利益率 4.0%
  • エンジン・駆動系部品:数量 240(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.15(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 10 億円・営業利益 0 億円。数量 0.60 倍・価格 1.15 倍・利益率 1.5%
  • 足回り・ステアリング部品:数量 650(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.28(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 25 億円・営業利益 1 億円。数量 1.30 倍・価格 1.28 倍・利益率 4.5%
  • 非自動車(精密金型・特殊ファスナー・クイックジョイント):数量 2,400(対象市場の実質規模(億円)× 取り分)× 価格 1.30(価格指数(今=1.00。物価の分を含む))→ 売上 45 億円・営業利益 2 億円。数量 1.60 倍・価格 1.30 倍・利益率 5.5%

倍率:事業の純利益 7 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 5.2% が k 9.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.1 倍。全体の PER 11.11 倍、時価総額 77 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:中計の営業利益率 5% には届かず、4% 台に遅れて乗る筋書き。計画(FY27 の営業利益 7 億円)に対し会社予想が 3 億円台にとどまる実績を考え、同業の 17〜18% と同じ 17% に置いた。

中立 34% 台数は増えるが、値下げ要請で薄利のまま 利益 5 億円 · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 1,069 円50 億円

台数は増えるが、値下げ要請で薄利のままだ。シートとボディの部品は電気自動車でも要り、車の台数並みに伸びる。エンジン系は 10 年で 4 割縮む。一次メーカーが毎年求める値下げが、鋼材と人件費の上昇を転嫁した分を食い、価格は物価ほどには上がらない。

タイは黒字を保つが、日本と米国は薄利から抜けきれない。インドは立ち上がるが、利益への貢献は小さい。売上は 160 億円台、営業利益率は 3.1% にとどまり、ROE は 3% 台のままだ。厚い自己資本が稼ぎに結びつかない構図は、10 年たっても変わらない。

  • シート用部品:数量 770(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.22(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 66 億円・営業利益 2 億円。数量 1.10 倍・価格 1.22 倍・利益率 3.0%
  • ボディ・ロック・安全部品:数量 700(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.20(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 30 億円・営業利益 1 億円。数量 1.00 倍・価格 1.20 倍・利益率 3.0%
  • エンジン・駆動系部品:数量 240(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.15(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 10 億円・営業利益 0 億円。数量 0.60 倍・価格 1.15 倍・利益率 1.0%
  • 足回り・ステアリング部品:数量 550(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.22(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 20 億円・営業利益 1 億円。数量 1.10 倍・価格 1.22 倍・利益率 3.2%
  • 非自動車(精密金型・特殊ファスナー・クイックジョイント):数量 2,100(対象市場の実質規模(億円)× 取り分)× 価格 1.30(価格指数(今=1.00。物価の分を含む))→ 売上 40 億円・営業利益 2 億円。数量 1.40 倍・価格 1.30 倍・利益率 4.0%

倍率:事業の純利益 4 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 3.6% が k 9.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.1 倍。全体の PER 11.11 倍、時価総額 50 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:部品の台数は緩やかに増え、値下げ要請で利益率が 3% 前後にとどまる筋書き。同業の 33〜35% と同じ 34% を置いた。

やや悲観 27% 電気自動車化と値下げで、取り分が削られる 利益 3 億円 · PER 7.8 倍 · 株価時価総額 548 円26 億円

電気自動車化が想定より早く進み、取り分が削られる。エンジン系は半分以下に縮み、設備の減損も出る。国内の工場は稼働が落ち、固定費の重さが利益を削る。シートとボディの部品は台数が横ばいで、値下げ要請が鋼材の転嫁を上回る。

売上は名目で 140 億円弱にとどまり、営業利益率は 2.2% と今の水準で止まる。名目の利益は変わらないが、物価を考えれば実質では縮む。人件費の上昇を値上げで返せないためだ。インドの工場は赤字が続き、投資の回収は 10 年を超える。顧客からの追加の採用も期待ほどには来ない。配当は下限の水準付近になる。

  • シート用部品:数量 700(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.15(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 56 億円・営業利益 1 億円。数量 1.00 倍・価格 1.15 倍・利益率 2.2%
  • ボディ・ロック・安全部品:数量 630(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.12(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 25 億円・営業利益 1 億円。数量 0.90 倍・価格 1.12 倍・利益率 2.0%
  • エンジン・駆動系部品:数量 180(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.10(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 7 億円・営業利益 0 億円。数量 0.45 倍・価格 1.10 倍・利益率 0.0%
  • 足回り・ステアリング部品:数量 475(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.15(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 16 億円・営業利益 0 億円。数量 0.95 倍・価格 1.15 倍・利益率 2.2%
  • 非自動車(精密金型・特殊ファスナー・クイックジョイント):数量 1,800(対象市場の実質規模(億円)× 取り分)× 価格 1.25(価格指数(今=1.00。物価の分を含む))→ 売上 33 億円・営業利益 1 億円。数量 1.20 倍・価格 1.25 倍・利益率 3.0%

倍率:事業の純利益 2.7 億円・ROE 約 2.2% は k よりかなり低く、PER の上限は 1÷k=11.1 倍。取り分が削られる筋書きのため、上限の約 7 割の 7.8 倍に置いた。

確率:電気自動車化の加速と値下げ要請で、実質の利益が縮む筋書き。ROE が 2% 台の会社なので、同業の 27〜28% と同じ 27% に置いた。

悲観 16% 部品の置き換えと大口の値下げで、小さな部品会社が選別から外れる 利益 0 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 351 円16 億円

構造的に負ける。電気自動車化でエンジン系がほぼ消え、一次メーカーの調達先の絞り込みで、シートとボディの部品も一部を失う。値下げ要請は鋼材の転嫁を上回り続け、売上は名目で 100 億円ほどに細る。

営業利益は 0.3 億円まで落ち、日本と米国は赤字になる。工場の減損と人員の整理が出る。価値は純現金と投資株、土地の回収価値に支えられる姿になる。配当は大きく減り、インドへの投資も止まる。国内外の工場を減らしても、固定費の削減が売上の落ち込みに追いつかない。株主構成が動き、非公開化などの再編の話が出ても不思議はない。

  • シート用部品:数量 595(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.05(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 44 億円・営業利益 0 億円。数量 0.85 倍・価格 1.05 倍・利益率 0.5%
  • ボディ・ロック・安全部品:数量 525(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.05(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 20 億円・営業利益 0 億円。数量 0.75 倍・価格 1.05 倍・利益率 0.0%
  • エンジン・駆動系部品:数量 120(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.00(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 5 億円・営業利益 0 億円。数量 0.30 倍・価格 1.00 倍・利益率 -3.0%
  • 足回り・ステアリング部品:数量 400(搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額)× 価格 1.05(価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む))→ 売上 13 億円・営業利益 0 億円。数量 0.80 倍・価格 1.05 倍・利益率 0.0%
  • 非自動車(精密金型・特殊ファスナー・クイックジョイント):数量 1,350(対象市場の実質規模(億円)× 取り分)× 価格 1.10(価格指数(今=1.00。物価の分を含む))→ 売上 22 億円・営業利益 0 億円。数量 0.90 倍・価格 1.10 倍・利益率 1.0%

倍率:事業の純利益 0.25 億円・ROE 約 0.3% は k よりはるかに低く、稼ぐ力(純利益÷k)は約 3 億円。純現金・投資株・土地の回収価値(約 17 億円)のほうが大きいため、今の自己資本 103.5 億円に 0.1643 倍を掛けて置いた。

確率:電気自動車化で主要な部品を失い、一次メーカーの調達先の絞り込みも重なる構造的な負けの筋書き。純現金があり倒れにくいので、同業の 12〜15% の上のほうの 16% を置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

シート用部品

シートのアーム、リクライニングのロア、スライドローラーなど、座席の骨格に入るカスタムファスナー。

数量搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額価格価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む)売上営業利益
今 2026/06 700 1.00 49 1
10 年後 中立 770 1.22 66 2

取り方:用途別の売上は 2023 年に開示があり、シート用が 38.8%。直近の用途別は開示が無く、売上 126 億円の 39% を約 49 億円と置いた。数量は、アイシン・トヨタ紡織・ホンダ向けのシートに載る車を約 700 万台、1 台あたり約 0.07 万円と推定(推定)。利益は地域別の利益から全社 2.2% 並みの 2.4% と推定。

ボディ・ロック・安全部品

ウインドウレギュレーター、ドアロック、エアバッグなどに入るファスナー。

数量搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額価格価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む)売上営業利益
今 2026/06 700 1.00 25 1
10 年後 中立 700 1.20 30 1

取り方:用途別の開示が無く、自動車向け売上(全体の 82.7%)から、シート用・エンジン用・足回り用を引いた残りを約 25 億円と推定(推定)。数量は搭載車 700 万台、1 台あたり約 0.036 万円。利益は 2.4% と推定。

エンジン・駆動系部品

エンジンや変速機に入るファスナー。電気自動車では不要になる。

数量搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額価格価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む)売上営業利益
今 2026/06 400 1.00 15 0
10 年後 中立 240 1.15 10 0

取り方:用途別の開示が無く、自動車向けの約 12% を約 15 億円と推定(推定)。数量は搭載車 400 万台、1 台あたり約 0.0375 万円。内燃機関と HEV 向けで、利益は古い設備と値下げの圧力で薄い 1.3% と推定。

足回り・ステアリング部品

ステアリングやサスペンションに入るファスナー。電気自動車向けに顧客と共同開発している。

数量搭載される車の台数(万台・推定)× 1 台あたりの取扱額価格価格指数(今=1.00。鋼材の転嫁と顧客の値下げ要請を含む)売上営業利益
今 2026/06 500 1.00 15 0
10 年後 中立 550 1.22 20 1

取り方:用途別の開示が無く、自動車向けの約 12% を約 15 億円と推定(推定)。数量は搭載車 500 万台、1 台あたり約 0.03 万円。中計は EV 向けステアリング部品をシェア拡大の柱に置く。利益は 2.7% と推定。

非自動車(精密金型・特殊ファスナー・クイックジョイント)

自動車以外の機器向けの特殊ファスナー、精密な金型、クイックジョイントなど。水素関連製品を育てている。

数量対象市場の実質規模(億円)× 取り分価格価格指数(今=1.00。物価の分を含む)売上営業利益
今 2026/06 1,500 1.00 22 0
10 年後 中立 2,100 1.30 40 2

取り方:自動車向け以外の売上は全体の約 17%(約 21.7 億円)。数量は、金型・特殊ファスナー・継手の対象市場を約 1,500 億円(実質)と推定し、取り分を約 1.4% とした(推定)。利益は 1.8% と推定。

リスクと懸念

電気自動車化によるエンジン系の消滅

エンジンと変速機に入る部品は、電気自動車では要らなくなる。売上の 1 割強だが、利益率が低い設備と人員が残り、減損や整理の負担が出うる。

値下げ要請

一次メーカーは毎年の原価低減を求める。鋼材の値上がりを転嫁できても、人件費と電力の上昇は吸収しきれず、利益率は 3% 前後で頭を打つ。

主要顧客への依存

売上の 83% が自動車向けで、アイシン・トヨタ紡織・ホンダなどに偏る。調達先の絞り込みや、電気自動車の部品体系の変更で取引が細りうる。

インドへの先行投資

2026 年 6 月期の設備投資は 8 億円と、前の期の 2.5 倍だった。インドの工場は立ち上げの費用が先に出て、回収に時間がかかる。利益が小さいなかでの投資は重い。

鋼材価格の転嫁の遅れ

鋼材の値上がりは、顧客との改定交渉を経て半年から 1 年遅れで価格に乗る。急騰の局面では、その間の利益が削られる。

海外拠点の赤字

米国と中国は営業赤字だ。為替の影響は想定の 1 ドル 150 円で固定しているが、関税などの通商政策で米国の採算が変わりうる。

今後の分かれ目

2027 年 6 月期の営業利益が会社予想の 3 億円台を超え、中計の 7 億円に近づいたら
やや楽観から楽観の筋書きに重みを移す。ただし倍率の上限(1÷k)は変わらず、利益の伸びがそのまま価値になるわけではない。
電気自動車向けのステアリング部品が量産に入り、売上に載り始めたら
足回り部品の数量を上方に見直す。やや楽観の確率を厚くする。
主要な一次メーカーが調達先の絞り込みを発表したら
悲観側の確率を上げる。売上の集中度が高く、取引が一気に細る筋書きに近づく。
インドの工場が黒字化し、海外の売上比率が 4 割を超えたら
中立の数量を 1〜2 割上げる余地が出る。中立とやや楽観の間に重みを移す。
投資育成や創業家の動きで、非公開化や資本政策の発表が出たら
価値の見方は変わりうるが、確認されるまで筋書きには数えない。

見ておくもの

  • 営業利益率が 3% を超えて定着するか
  • 日本の工場と米国の黒字化
  • インド工場の立ち上げと損益
  • 電気自動車向けステアリング部品の採用
  • 設備投資と配当・自己株の取得の方針

倍率と資本コストの決め方

搭載される車の台数と 1 台あたりの取扱額で売上を積み、物価 3% は価格の側に入れた。ただし顧客の値下げ要請(年 1% 前後)を差し引き、中立の価格は 10 年 1.2 倍前後にした。倍率は資本コスト 9.0% と事業の ROE から、PER の上限 1÷k を出し、中立は約 8 割、やや悲観は約 7 割に置いた。今の株価や同業の倍率には寄せていない。悲観は倍率でなく、純現金・投資株・土地の回収価値で置いた。用途別の売上と利益は開示が無く推定。新リース会計基準の影響は小さく、10 年後は今と同じ形でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 9.5→11.11 倍・やや楽観 PER 9→11.11 倍・中立 PER 8.5→11.11 倍)。

資本コスト 9.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality を足した(決まり v2)。個別の事業リスクは筋書きと確率で表す。

同じ業種(金属製品)の AI 分析

割安 東洋シヤッター5936 国内3番手のシャッター会社。点検の稼ぎが育ち、利益の割に値段は安い。割安と見る 本質価値との差 +81.0% · 10 年 割安(年 +13.1%) 割安 三洋工業5958 天井・床の下地材で知られる堅実な建材メーカー。時価総額の半分が現金で、事業の稼ぎを考えれば今の値段はかなり安い 本質価値との差 +65.6% · 10 年 割安(年 +11.5%) 割安 三和ホールディングス5929 国内寡占・世界シェア首位の開口部メーカー、改修需要と海外M&Aの果実を乗せれば割安と出る 本質価値との差 +63.7% · 10 年 割安(年 +11.5%) 割安 ジーテクト5970 車体骨格プレス部品の中堅。中立の姿でも今の値段は割安寄りだが、ホンダ依存と重い設備投資が割り引きの理由だと筆者は見る 本質価値との差 +62.0% · 10 年 割安(年 +11.9%) 割安 文化シヤッター5930 国内2位のシャッター専業。利益率の低い建材部門が重しで、確率で重みをつけるとやや割安 本質価値との差 +60.9% · 10 年 割安(年 +10.9%) 割安 エイチワン5989 ホンダ向け 86% のフレーム専業。3 年連続赤字から立ち直ったが、顧客の偏りと重い投資を考えると、割安度は見かけほど大きくないと筆者は見る 本質価値との差 +60.7% · 10 年 割安(年 +13.6%) 割安 フジマック5965 病院・給食・外食の厨房を一括で請け負う堅実な中堅。土地売却で現金が積み上がり、10年で見ればやや割安と筆者は考える 本質価値との差 +57.9% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 日創グループ3440 パネルとデータセンター向け筐体は伸びるが、寄せ集めの事業で ROE が資本コストに届かない 本質価値との差 +56.6% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 エムケー精工5906 門型洗車機と調理家電の長野の会社。直近の利益は山で、中立でも自己資本の厚みが評価に残る 本質価値との差 +53.3% · 10 年 割安(年 +11.3%) 割安 サンコーテクノ3435 あと施工アンカーの国内首位。利益の安定と財務の堅さに比べ、今の値段は低い 本質価値との差 +52.0% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 MIEコーポレーション3442 工場の配管をつなぐステンレスの継手の専業。値上げで利益は倍増したが、還元が細く借金もある。今の値段はほぼ適正で、わずかに安い程度 本質価値との差 +49.9% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 昭和鉄工5953 九州の熱の老舗が値付けを覚え、3 年で利益率は 9% に。持ち合い株を除いても今の値段は稼ぎに比べて安い 本質価値との差 +49.2% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 不二サッシ5940 ビル用サッシの老舗。利益は薄いが、値段は稼ぐ力に対して安く、借入の重さを織り込んでもやや割安 本質価値との差 +45.9% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 リンナイ株式会社5947 実質無借金で稼ぐ力は安定している。米国の電化と海外の伸びを織り込んでも、今の時価総額には安全域がある 本質価値との差 +42.4% · 10 年 割安(年 +9.3%) 割安 株式会社RS Technologies3445 再生ウェーハで世界一という稼ぐ力は本物だが、中国の新品ウェーハと重い投資を差し引くと、今の値段に余裕は乏しい 本質価値との差 +37.6% · 10 年 割安(年 +10.6%) 割安 株式会社マルゼン5982 稼ぎは堅く、現金も厚い。ただ利益率は過去最高で、今の値段に安全域は見えない 本質価値との差 +36.4% · 10 年 割安(年 +9.2%) 割安 宮地エンジニアリンググループ3431 老朽橋の補修は長く続くが、足元は発注減で利益が半減。谷の深さと現金の厚さを踏まえると、今の値段はやや割安 本質価値との差 +34.4% · 10 年 割安(年 +9.8%) やや割安 日東精工5957 小さなねじとねじ締め機の堅実な会社。伸びの前提がすでに値段に入り、ほぼ適正と見る 本質価値との差 +29.5% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 ネポン7985 ハウス暖房機の老舗だが、利益率は1%前後に沈み借金も重い。立ち直れば安いが、その確度は低い 本質価値との差 +27.9% · 10 年 やや割安(年 +10.3%) やや割安 中西製作所5941 学校給食に強い厨房機器メーカー。実績は良いが大型投資で借入が増える局面で、本質価値は今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +27.3% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 川田テクノロジーズ3443 橋の補修需要は追い風だが、利益は山の高さにある。値段は価値を1割ほど下回るにとどまり、割安とは言い切れない 本質価値との差 +25.1% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 横河ブリッジホールディングス5911 橋の老朽化は追い風だが新設が細る。高い買い物の消化と資本効率が価値を分ける 本質価値との差 +24.0% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 トーソー5956 カーテンレール最大手で窓まわり 3 社の一角。値上げで利益は戻ったが、資本の効率は低く、今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +21.3% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 三協立山5932 サッシ大手3位。借金が重く、利益の戻りに値段が左右される。今の値段は、戻りを織り込んだほぼ妥当な水準 本質価値との差 +19.4% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 東プレ5975 プレス部品と冷凍車の二本柱。日産依存と薄い利益率を考えると、本質価値は今の値段をやや下回ると筆者は見る 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 山王3441 AI 配線の追い風で稼ぎは跳ねたが、コネクタ大手の下請けという立場は変わらず、今の値段はほぼ見合う 本質価値との差 +18.5% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 岡部5959 国内の建設需要が細る中、米国の伸びが穴を埋める。だが資本効率が資本コストに届かず、値段はほぼ妥当 本質価値との差 +17.3% · 10 年 やや割安(年 +7.6%) やや割安 ケー・エフ・シー3420 あと施工アンカーとトンネル資材の老舗。利益率は昔の半分まで落ちた。純現金と補修需要が支え、今の値段とほぼ釣り合う 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) やや割安 カネソウ5979 溝ぶたと建築金物の三重の老舗。預金が時価総額を超えるが創業家の下で眠り、今年の株価の倍増で10年ではやや割高 本質価値との差 +12.6% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 アルインコ5933 足場の新製品で稼ぐ堅実な会社。ただ、赤字の2事業が足を引き、利益の回復を見込んでも本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +12.3% · 10 年 やや割安(年 +8.1%) やや割安 トーカロ3433 半導体装置の消耗部品に皮膜を付ける隠れた寡占企業。稼ぐ力は本物だが、今の値段はやや割高 本質価値との差 +11.4% · 10 年 やや割安(年 +7.9%) やや割安 株式会社J-MAX3422 ホンダ系プレス部品。売上の半分が中国と日本のホンダ向けで、借金が重い。中国の電池・新興メーカー向けが伸びても、ホンダの縮みと金利で、今の値段は妥当かやや高い 本質価値との差 +10.3% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 アトムリビンテック3426 扉と収納の金物を企画するファブレスの老舗。金融資産は時価総額を上回るが、本業の稼ぎは細く、戻り方も弱い。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +10.2% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) 適正 東京製綱5981 国内ワイヤロープの老舗は今期が過去最高益だが、資本効率は低く、今の値段にやや先走り感がある 本質価値との差 +7.6% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 特殊電極3437 製鉄所の摩耗を溶接で直す職人集団で、技術は本物だが顧客の縮小が重く、今の値段はやや高い 本質価値との差 +7.6% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 兼房5984 丸鋸と木工刃物の専業。資産は厚いが稼ぐ力は資本コストに届かず、値段は資産と稼ぎの間にある 本質価値との差 +7.4% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 アルファ3434 薄利の自動車部品と、縮む国内の住宅錠。自己資本の厚さが救いだが、稼ぎは資本コストに届かない 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 株式会社ファインシンター5994 自動車の駆動系に入る焼結部品の会社。電動化で縮む本業と重い借金のなか、利益は薄く、10 年の価値は今の時価総額に届かない 本質価値との差 +5.4% · 10 年 適正(年 +8.8%) 適正 協立エアテック5997 ビルの防火ダンパーと住宅の全館空調の部品。堅実だが稼ぎは資本コストに届かず、現金も戻らない 本質価値との差 +4.9% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 駒井ハルテック5915 資産は厚いが稼ぐ力が薄い。橋と鉄骨は物価並みで、風車タワーの当たり外れが価値を分ける 本質価値との差 +3.9% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 ダイニチ工業5951 石油ファンヒーターと加湿器の国内首位。事業は堅いが時価総額と同規模の現金・有価証券が眠り、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +3.8% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 那須電機鉄工5922 送電鉄塔の需要は堅いが、今の利益は山。ためた資金の使い方が評価を決める 本質価値との差 +3.6% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 天龍製鋸5945 チップソー専業で無借金。事業の稼ぐ力は資本コストに届かず、現金と持ち合い株が値を支える会社 本質価値との差 +1.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 KTC5966 整備工具の国産ブランドnepros を持つが、利益率は9%どまり。立て直しの計画を割り引くと、値段はやや高い 本質価値との差 +0.4% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 サンコール5985 稼ぎ頭は光通信コネクタに移ったが、高い利益率の持続を織り込みすぎ。10年の価値は今の時価総額を下回ると筆者は見る 本質価値との差 −2.4% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 株式会社長府製作所5946 利益は小さく、資産は大きい。会社がその資産を株主に返すかどうかで、値打ちが決まる 本質価値との差 −3.0% · 10 年 適正(年 +6.3%) 適正 中国工業5974 国内のLPガス容器の 3 本に 1 本を作るが、市場は細り、稼ぐ力は資本コストに届かない 本質価値との差 −3.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 立川ブラインド工業7989 窓まわり国内最大手。純現金は厚いが稼ぐ力が資本コストに届かず、10 年で見ると割高に寄る 本質価値との差 −4.5% · 10 年 適正(年 +4.8%) 適正 エスイー3423 インフラ補修の追い風はあるが、研究開発の費用が利益を食う。10年の稼ぎは今の値段を下回る 本質価値との差 −4.7% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 ロブテックス5969 エビ印のプライヤとリベットの工具で知られる老舗。名前は残るが利益率は 3% に落ち、資本コストに届く道は細い 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +6.3%) やや割高 川岸工業5921 スカイツリーや国立競技場にも関わった鉄骨の名門。ただし利益は山を越え、帳簿の厚さほど稼ぐ力はないため、今の値段はやや高い 本質価値との差 −11.1% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 瀧上工業5918 橋と鉄骨の本業は薄利。価値の中心は持ち合い株だが、少数株主に届く道は細い 本質価値との差 −12.8% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 パイオラックス5988 自動車の小物部品と医療機器の会社。資本は厚いが稼ぐ力が追いつかず、今の値段は割高寄りと筆者は見る 本質価値との差 −14.0% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ダイケン5900 引戸の金物や自転車置場を作る大阪の老舗。現金と投資株で時価総額に迫るが、本業の利益は薄く資本に見合わない。現金を割り引くと割高 本質価値との差 −16.1% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 トーアミ5973 溶接金網の老舗が型枠工事の買収で事業を広げる。帳簿は時価総額の3倍あるが、稼ぎは資本コストの3分の1にとどまり割高 本質価値との差 −20.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 モリテック スチール5986 エンジン部品向けの特殊帯鋼を売る商社。電動化で主力の需要が細り、稼ぐ力は資本に見合わず割高 本質価値との差 −22.8% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 株式会社SUMCO3436 AI向け300mm先端ウエハーへの転換は本物だが、成熟品の重荷と資本の重さを踏まえると今の値段はすでに回復の先を映す 本質価値との差 −23.6% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 大谷工業5939 電柱と通信線の金物を作る富山の老舗。配電網の更新で底堅いが、利益をため込む同族経営で資本の稼ぎが薄く割高 本質価値との差 −23.6% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 コロナ5909 事業の稼ぐ力は細く、厚い金融資産も少数株主には動かせない。割高と見る 本質価値との差 −23.8% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 東洋製罐グループホールディングス株式会社5901 縮減と増配で株主還元は厚くなるが、ROEは資本コストに届かず本質価値は今の株価より低い 本質価値との差 −24.3% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 稲葉製作所3421 国内首位の物置と自己資本の4割近い現金を持つが、利益率は薄く資本効率は低い。現金を価値に足してもなお今の値段は割高 本質価値との差 −24.7% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 株式会社ノーリツ5943 給湯器で国内2位の寡占だが、稼ぐ力はリンナイの6分の1。利益が戻っても、今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 ネツレン5976 高周波熱処理と高強度鋼線の老舗。国内シェアは高いが儲けが薄く、稼ぐ力に比べて今の値段は割高 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +2.7%) やや割高 共和工業所5971 建設機械用ボルトの国内トップ。現金は厚いが戻らず、利益は薄い。値段には余裕がなく割高と見る 本質価値との差 −28.4% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 日本発條5991 懸架ばねとHDDサスペンションの二本柱、AI需要は本物だが北米再建待ちで今の株価は割高寄りと筆者はみる 本質価値との差 −28.5% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 アドバネクス5998 医療と航空機のばねで稼ぎ頭を育てつつあるが、自動車と海外工場の重荷が残る。今の値段は先を行く 本質価値との差 −29.8% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) 割高 アルメタックス5928 積水ハウスに売上の半分を頼るサッシの系列メーカー。本業はほぼ稼がず、現金と持ち合い株は厚いが株主には届きにくい 本質価値との差 −30.7% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 株式会社LIXIL5938 稼ぐ力は戻りつつあるが、借金と金利が利益を食う。今の値段は回復をかなり先取りしている 本質価値との差 −36.1% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 イワブチ5983 電柱まわりの金具を作る小さな高自己資本の会社。直近の高い利益率は続きにくく、10年で見れば今の値段は割高と筆者は考える 本質価値との差 −36.4% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 ホッカンホールディングス5902 缶・PET容器と飲料の受託充填の会社。借金が重く、稼ぐ力が資本コストに届かないため、今の値段は先取りしすぎている 本質価値との差 −37.1% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 日本フイルコン5942 製紙用の網を作る老舗。国内の縮小が続くなか、賃貸が利益を支えるが、10年の価値は今の時価総額を4割ほど下回る 本質価値との差 −39.7% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 テクノフレックス3449 半導体向けの真空配管と継手で利益が急伸。ただし今の利益は工事の山にあり、10 年で見ると割高と筆者は見る 本質価値との差 −41.6% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 高田機工5923 老朽橋の更新という追い風はあるが、工場が埋まらず稼ぐ力は細い。配当の下限が支えでも、今の値段は高い 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 アマテイ5952 国産の釘と自動車向けの特殊ねじを作る小さな老舗。利益は安定してきたが、資本コストに届かない稼ぎと借入の重さで、今の値段は割高と見る 本質価値との差 −43.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 スーパーツール5990 吊クランプと作業工具の老舗。土地は厚いが事業の稼ぎは資本コストに遠く、新工場の成果待ちで割高 本質価値との差 −53.2% · 10 年 割高(年 −1.4%) 割高 オーネックス5987 金属を焼いて硬くする請負の会社が、突然AIデータセンターへ。本業は細く、株主の取り分も揺らぐ。今の値段は高い 本質価値との差 −53.6% · 10 年 割高(年 +0.1%) 割高 中央発條5992 トヨタ系のばね専業。薄利と繰り返す工場事故が重く、今の値段は計画の達成を先取りしていると筆者は見る 本質価値との差 −58.6% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 日本製罐5905 18リットル缶と美術缶の専業。市場は縮み、2期続けて営業赤字。賃貸の利益が支えだが、今の値段は割高と見る 本質価値との差 −59.1% · 10 年 割高(年 −1.0%) 割高 ワイズホールディングス5955 自動車・家電向けのねじとばねが主力。純現金は厚いが稼ぎが薄く、10年の中立でも今の値段に届かない 本質価値との差 −65.1% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 ジェイテックコーポレーション3446 X線ミラーで世界の放射光施設に納める希少な技術企業。ただし利益は山谷が激しく、いまの値段は先を織り込みすぎ 本質価値との差 −70.8% · 10 年 割高(年 −4.6%) 割高 日本パワーファスニング5950 建築用のねじとアンカーの専業。積水ハウスに売上の4分の1を頼り、利益はほぼ出ない。今の値段は割高と見る 本質価値との差 −81.3% · 10 年 割高(年 −8.4%) 割高 テクニスコ2962 放熱部品の小型メーカー。2 期の大赤字から黒字目前だが、借金が重く、AI 期待が先行。利益で測った本質価値は今の時価総額の 1 割に満たず割高 本質価値との差 −90.5% · 10 年 割高(年 −13.5%)

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読んだ資料

  1. 三ツ知 有価証券報告書(2025年6月期)テキスト
  2. 三ツ知 中期経営計画「ビジョン24」
  3. 三ツ知 2026年6月期 決算データ

分析日 2026-10-19