株譜
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株式会社LIXIL 5938

稼ぐ力は戻りつつあるが、借金と金利が利益を食う。今の値段は回復をかなり先取りしている

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)1,089 円3,132 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)1,704 円4,900 億円差 −36.1%
10 年後から見ると 割高 価値 1,089 円3,132 億円 · 差 −36.1% · 期待の年率 +1.6%
期待の年率リターン(10 年)+1.6%資本コスト比 −6.4 pt
推定の資本コスト8.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.0% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

LIXILは、トイレ・浴室・窓・ドアなど住まいの設備を一式そろえる国内最大級のメーカーだ。海外では水栓のGROHE(グローエ)を抱える。筆者の結論は「割高」。本業の利益は戻ってきたが、借金の利払いが重く、株主の手元に残る利益が小さい。

売上は1兆5千億円あるのに、純利益は81億円にとどまる。事業そのものの利益(会社が言う事業利益)は385億円まで回復した。しかし金利が上がる世界では、約4,600億円の純有利子負債が毎年の利益をじわじわ削る。

国内は新築が細り、リフォームと値上げで支えている。海外は欧州と中東・インドが好調で、米国と中国が重い。10年後の姿は、稼ぎが今の2〜3倍になっても、自己資本の伸びは小さく、資本コストを上回る水準には届かない。

筆者がいちばん気にするのは、稼いだ利益より多い配当を続けている点だ。足りない分は借金か内部の蓄えで払うことになる。超えるのは、10年後の強気の筋書きだけだ。バリュー投資の目では、払う値段に安全域が見えない。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、LIXILは「良い事業を持つが、良い投資先ではない」と映る。

事業の本質は、トイレと窓という替え需要の太い商品を、全国の販路で売ることにある。10年後も存在し、堀(他社のまねしにくい強み)も大きくは崩れない。この点は安心できる。

問題は、オーナー利益(株主が自由に使える利益)の小ささだ。稼ぎの大半は、設備の更新と、のれんを積んだ過去の買収の後始末に消える。純利益81億円では、時価総額4,900億円に対して利回りは1.7%でしかない。国債の利回りは3%だ。

さらに借金が時価総額と同じ大きさにある。金利が上がる世界では、この借金が利益を食う。自己資本比率35%は、住宅設備メーカーとしては薄い。

経営は立て直しの途上にあり、価格の見直しは評価できる。ただ、利益を超える配当は、資本の使い方として筆者の好みに合わない。

安全域を得るには、純資産の割引か、利益の回復の確かな見通しが要る。今の値段は、純資産の0.7倍で割安に見えるが、その純資産の中身はのれんが多い。利益で測ると、中立の筋書きでは、10年間の年率リターンは1%台にとどまる。払う値段に余裕は残らない。

何で稼ぐ会社か

LIXILは、2011年にINAX・トステム・新日軽・サンウエーブ・東洋エクステリアが統合してできた。住宅の水回りと建材を、一社で一式そろえられるのが特徴だ。

国内は3つの事業に分かれる。水回り(トイレ・洗面・水栓・浴室など)は売上約3,200億円。住宅建材(窓・ドア・内外装・エクステリア)は約5,300億円で、最大の柱だ。キッチンなどのリビング関連が約2,100億円。客は工務店・ビルダー・リフォーム店・ホームセンターで、新築とリフォームの両方で売る。

海外は水回りが中心で、売上は約4,900億円。GROHEは欧州の高級水栓で、米国のアメリカン・スタンダード(DXVなどを含む)と、中国のJOYOUが並ぶ。いまの利益を引っ張っているのは欧州と中東・インド・アフリカだ。米国は不採算の整理を進めていて、2025年に浴槽事業を譲渡した。

利益の取り方はこうなる。国内は新築が減る分をリフォームと値上げで埋める。海外は高い値段の商品を増やす。全社の事業利益率は2.5%と低い。国内の水回りだけが7%台で一人前だ。建材は5%、リビングは4%弱と薄い。

本社費や構造改革の費用が毎年かさむことも見落とせない。セグメントの利益を足した額と、全社の利益には、約400億円の開きがある。

優良さと弱いところ

筆者の見るLIXILは「ブランドと販路は一流だが、資本の使い方は二流」の会社だ。

強みは販路にある。トイレはTOTOと並ぶ2強で、窓はYKK APと並ぶ2強だ。リフォーム店や工務店への営業網と、ショールームを持つ。これは新参が数年でまねできない。GROHEも欧州の高級水栓で通用するブランドだ。

弱みは利益率と資本効率にある。営業利益率は過去10年、1〜5%台で動いた。自己資本利益率(ROE、株主のお金に対する稼ぎ)は平均で2〜3%台。資本コストの9%に届いた年はない。

その背景には、海外の水回り事業の買収で積んだ大きなのれんと、その後の整理費用がある。赤字の年は2010年・2016年・2019年・2024年の各3月期と、10年余りで4回ある。

いまの経営陣は、価格の見直しと不採算の撤退で利益を立て直している。2026年3月期の事業利益は2割増えた。筆者はこの方向を評価するが、効果はまだ半ばだ。

もう1つ。自己資本のうち、のれんなど買収で積んだ無形資産が大きい。見かけの自己資本ほど、資産は硬くない。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

国内の住宅設備は、新築が細る一方で、リフォームが底を支える市場だ。

新設住宅着工は、野村総合研究所の予測で2030年度に80万戸、2040年度に61万戸へ減る。人口減と世帯数の減少が効く。一方、リフォーム市場は2024年の8.3兆円から2040年に9.2兆円へ緩やかに伸びる。トイレ・給湯器・窓は10〜15年で替え時が来るため、ストックが増えるほど交換需要は積み上がる。数量の目安は、10年で住宅設備全体が0.9〜1.0倍程度だ。

値段は上がりやすい。原材料・人件費・物流費が上がり、各社が値上げを通している。ただ、LIXILの新築向けは工務店との力関係で、値上げが通りにくい面もある。

競争は2強構造に近い。衛生陶器はTOTOとLIXILで国内の大半を握る。窓ではYKK APとLIXILが争い、外装ではパナソニックや大建工業・ウッドワンなどが絡む。海外は水栓でGROHEが欧州の高級帯にいて、米国はコーラー・マスコ・ムーエンなどと争う。

環境面では、断熱性の高い窓への需要が追い風になる。省エネ基準の強化は、国内の高付加価値品を押し上げる。逆風は新築の減少と、中東情勢に伴う石油系原料の高騰だ。会社の今期予想は、この原料高を織り込んでいない。

循環のどこにいるか。新築は谷の方向に向かっている。リフォームは堅調だ。業界全体では、数量は伸びず、値上げの力で売上を保つ局面だ。

資本政策と M&A

資本政策の特徴は「利益より配当が大きい」ことだ。

配当は年間で約260億円規模で、据え置きの方針だ。2026年3月期の純利益は81億円なので、利益の3倍超を払っている。事業利益が450億円へ戻る今期予想でも、純利益は120億円にとどまる。足りない分は、キャッシュフローと借金で賄うことになる。

自社株買いは、調べた範囲では見当たらない。政策保有株(他社の株の持ち合い)の計上額は約250億円で小さく、含み益は有報の評価差額金で税引後178億円と小さく、戻り方を半分とみて余り資産に足している。

M&Aは、過去の買収の見直しが主題だ。米国の浴槽事業を2025年に譲渡し、不採算の整理が続いている。新たな大型買収を急ぐ段階ではなく、むしろ事業の売却や撤退が先に来る。サンヨーホームズの議決権24%を持つ関係会社でもある。

筆者は、買収される側になる可能性にも目を向ける。時価総額は約4,900億円と、借金を加えても1兆円弱で、規模が大きすぎるわけではない。ただ、巨額のれんと低い収益性は、買い手にとって魅力が乏しい。TOBの確率は、kabufuの推定でも10年で16%程度にとどまる。

還元は方針(年約260億円の配当を据え置き、自社株買いは置かない)どおり。中立は純利益の合計を上回り、足りない分は借入で賄う前提で置いた。持ち合い株の含み益178億円は還元に入れず時価総額に足す。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

強気の見方はこうなる。LIXILは底を打った。事業利益は2割増え、今期は450億円を見込む。米国は3月単月で黒字になり、構造改革の効果が出始めた。欧州と中東・インドは、高い値段の商品に切り替わって利益が4倍になった地域もある。

国内は新築が減っても、リフォームが伸びている。トイレ・窓・給湯器は10〜15年で替え時が来る。住宅ストックが古くなるほど、交換の需要は厚くなる。断熱窓への補助金も続く。

値上げは通っている。会社は価格の見直しを経営の柱に据えた。物価が年3%で上がる世界では、価格を決める力のある会社が有利になる。販路とブランドの強さは、他社にはまねできない。

さらに利益率には、伸びしろがある。国内の水回りは、事業利益率が7%台まで来ている。全社の2.5%が、ほかの事業でもその半分の水準に近づくだけで、利益は今の2〜3倍になる。

10年後に、国内の窓・水回りで利益率が上がり、海外が1割近い利益率になる。この筋書きなら、時価総額は今の1.8倍が見える。

慎重な見方

慎重な見方は、まず金利から入る。LIXILの純有利子負債は約4,600億円で、時価総額とほぼ同じだ。借金の金利が3.5%前後に上がると、利払いは10年で100億円以上増える。事業利益が回復した分の相当部分が、利払いで消える。

次に、配当だ。純利益81億円に対し、配当は約260億円。利益の3倍を払い続ければ、自己資本は増えず、借金も減らない。

利益の質にも疑問がある。事業利益は385億円でも、構造改革などの費用を引いた営業利益は284億円、純利益は81億円だ。「構造改革」はほぼ毎年出ている。毎年出る費用は、もう一回きりではない。

需要も細る。国内の新築は、10年で1割近く減る。窓やドアは新築への依存が大きい。値上げは、人件費と物流費の上昇を追いかけているだけで、利益率の改善にはつながりにくい。中東の情勢による石油系原料の高騰も、今期予想には入っていない。

最後に、海外の買収で積んだのれんが大きい。米国と中国の市場が弱いままなら、減損が出る。過去に赤字が4回ある会社が、金利上昇下で利益を伸ばし続けると見るのは楽観に過ぎる。

どちらに重みを置いたか

慎重な見方が強い。強気の言う利益率の伸びしろは本物だが、利払いと配当と構造改革費用が、その果実の多くを持っていく。10年で事業利益が今の2倍になっても、自己資本利益率は資本コストに届かない。配当を利益の範囲に落とす決断が出るまで、筆者は慎重な見方を支持する。確率は中立から慎重の側に寄せ、悲観を1割強とした。強気の筋書きは残すが、確率は小さくした。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 1,242 円3,572 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 755 円2,170 億円)。 今の値に割り戻すと 1,089 円3,132 億円、今との差 −36.1%、 期待の年率 +1.6%(資本コスト 8.0%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 7% 4,598 円1.32 兆円 1,148 円3,300 億円 +237.2% +12.9% 402 円1,156 億円
やや楽観 17% 2,351 円6,761 億円 1,008 円2,900 億円 +97.2% +7.0% 571 円1,642 億円
中立 38% 1,312 円3,774 億円 835 円2,400 億円 +26.0% +2.3% 816 円2,346 億円
やや悲観 26% 78 円224 億円 522 円1,500 億円 −64.8% −9.9% 156 円448 億円
悲観 12% 15 円43 億円 417 円1,200 億円 −74.6% −12.8% 52 円149 億円
加重平均100% 1,242 円3,572 億円755 円2,170 億円 +17.2% +1.6% 1,997 円5,742 億円

今の株価時価総額 1,704 円4,900 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。

楽観 7% 全社で利益率が1段上がる 利益 895 億円 · PER 14.7 倍 · 株価時価総額 4,598 円1.32 兆円

10年後、LIXILは「利益率の低い総合設備メーカー」から抜け出す。国内の水回りは高機能品で価格を決める力を強め、建材もリフォームの比率が上がって採算が改善する。

海外では、GROHEが欧州と中東・インドで稼ぎ、米国は黒字が定着する。売上は2兆3千億円、営業利益率は7%台に乗る。これは過去最良の6%を超える水準だ。構造改革の費用は小さくなり、配当は利益の範囲で出せる。借金も少しずつ減る。ここまでうまくいく確率は低いが、起これば時価総額は今の2倍近くになる。

世界の水回りの買い替えが続き、GROHEの高級品が値上げを通せる。国内も、窓の断熱改修が政策の後押しで続く。

  • 国内の水回り(LIXIL Water Technology 日本):数量 1,081(水回り機器の出荷台数相当(万台。推定))× 価格 4.15(1台あたり売上(万円。名目))→ 売上 4,485 億円・営業利益 538 億円
  • 国内の住宅建材(LIXIL Housing Technology):数量 1,287(建材の出荷セット数相当(万セット。推定))× 価格 5.50(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 7,078 億円・営業利益 602 億円
  • リビング(キッチン・洗面・内装):数量 178(キッチン・内装などの出荷セット相当(万セット。推定))× 価格 16(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 2,795 億円・営業利益 196 億円
  • 海外の水回り(LIXIL Water Technology 国際):数量 3,900(水栓・衛生陶器などの出荷点数相当(万点。推定))× 価格 2.27(1点あたり売上(万円。名目・150円換算))→ 売上 8,835 億円・営業利益 884 億円

倍率:事業の純利益 893 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.6% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.8%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.8 倍 + 余った現金(戻り方込み)178 億円。全体の PER 14.81 倍、時価総額 13,396 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:営業利益率が過去最良の6%を超えるのは、一度もなかった水準。実現すれば大きいが、起こる確率は1割未満に抑えた。

やや楽観 17% 海外は伸びるが国内は伸び悩む 利益 534 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 2,351 円6,761 億円

海外が牽引する筋書きだ。欧州と中東・インド、さらにアジアでGROHEが高級帯のシェアを広げ、海外の利益率は8%近くまで上がる。

国内は新築の減少が続き、建材は数量が4%減る。ただ、リフォームと値上げで水回りは堅調を保つ。全社の営業利益率は5%で、利払いの増加を吸収して純利益は500億円台になる。強気には届かないが、今より確実に稼げる会社になる。それでも自己資本利益率は資本コストを下回る。

国内の建材はなお伸び悩み、本社費と構造改革費用の重さも残る。米国は黒字だが、利益率は低い。配当は利益の範囲で出せるが、増配の余地は小さい。

  • 国内の水回り(LIXIL Water Technology 日本):数量 1,060(水回り機器の出荷台数相当(万台。推定))× 価格 4.12(1台あたり売上(万円。名目))→ 売上 4,365 億円・営業利益 428 億円
  • 国内の住宅建材(LIXIL Housing Technology):数量 1,248(建材の出荷セット数相当(万セット。推定))× 価格 5.46(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 6,813 億円・営業利益 484 億円
  • リビング(キッチン・洗面・内装):数量 173(キッチン・内装などの出荷セット相当(万セット。推定))× 価格 16(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 2,690 億円・営業利益 153 億円
  • 海外の水回り(LIXIL Water Technology 国際):数量 3,600(水栓・衛生陶器などの出荷点数相当(万点。推定))× 価格 2.25(1点あたり売上(万円。名目・150円換算))→ 売上 8,097 億円・営業利益 632 億円

倍率:事業の純利益 532 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 7.7% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)178 億円。全体の PER 12.5 倍、時価総額 6,822 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:海外が牽引して利益率が改善する筋書きは、欧州と中東・インドの実績があるため、1割台後半の確率を置いた。

中立 38% 利益は戻るが、資本コストには届かない 利益 295 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 1,312 円3,774 億円

国内の数量は10年で1割弱減り、値上げでそれを埋める。水回りは安定し、建材とリビングは新築の減少で足踏みする。海外は欧州・中東・インドで数量が1割強増え、利益率は6〜7%になる。

全社では売上が2兆円、営業利益は740億円ほどで、今の2.6倍だ。ただし金利が上がり、利払いは270億円ほどに膨らむ。純利益は300億円弱で、自己資本利益率は4%台にとどまり、資本コストの9%に届かない。

回復はしたが、株主への実りは小さい。筆者はこれを最も起こりやすい姿と見ている。

海外の稼ぎが国内の減少を補う構図は、為替が150円で動かない前提でのことだ。構造改革の費用はこの先も毎年出ると見る。

  • 国内の水回り(LIXIL Water Technology 日本):数量 1,028(水回り機器の出荷台数相当(万台。推定))× 価格 4.09(1台あたり売上(万円。名目))→ 売上 4,203 億円・営業利益 357 億円
  • 国内の住宅建材(LIXIL Housing Technology):数量 1,209(建材の出荷セット数相当(万セット。推定))× 価格 5.42(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 6,551 億円・営業利益 406 億円
  • リビング(キッチン・洗面・内装):数量 167(キッチン・内装などの出荷セット相当(万セット。推定))× 価格 15(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 2,587 億円・営業利益 129 億円
  • 海外の水回り(LIXIL Water Technology 国際):数量 3,360(水栓・衛生陶器などの出荷点数相当(万点。推定))× 価格 2.23(1点あたり売上(万円。名目・150円換算))→ 売上 7,502 億円・営業利益 488 億円

倍率:事業の純利益 293 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 4.6% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)178 億円。全体の PER 12.5 倍、時価総額 3,834 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:利益は2.6倍に戻るが、金利の上昇で自己資本利益率は資本コストに届かない。今の実績と会社の方針から無理なくたどれる形で、最も確率が高い。

やや悲観 26% 新築が崩れ、再び利益が出なくなる 利益 9 億円 · PBR 0.0 倍 · 株価時価総額 78 円224 億円

新築の減少が加速し、建材・リビングの数量が14%減る。リフォームで補いきれず、価格の見直しも頭打ちになる。海外は米国と中国の弱さが続き、欧州の勢いも鈍る。

利益率は今と同水準にとどまり、構造改革費用も毎年かかる。金利上昇で純利益はほぼゼロになる。配当は利益で賄えないため大幅に削られ、自己資本は薄くなる。買収で積んだのれんの一部は、減損の対象になる。

利払いが重く、配当の維持が難しい。不採算の事業や不動産の売却で借金を減らすが、売却益は小さい。海外の成長で下支えされる部分はあるが、全体を持ち上げるには足りない。

  • 国内の水回り(LIXIL Water Technology 日本):数量 975(水回り機器の出荷台数相当(万台。推定))× 価格 3.97(1台あたり売上(万円。名目))→ 売上 3,869 億円・営業利益 271 億円
  • 国内の住宅建材(LIXIL Housing Technology):数量 1,118(建材の出荷セット数相当(万セット。推定))× 価格 5.34(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 5,968 億円・営業利益 286 億円
  • リビング(キッチン・洗面・内装):数量 155(キッチン・内装などの出荷セット相当(万セット。推定))× 価格 15(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 2,357 億円・営業利益 90 億円
  • 海外の水回り(LIXIL Water Technology 国際):数量 3,060(水栓・衛生陶器などの出荷点数相当(万点。推定))× 価格 2.17(1点あたり売上(万円。名目・150円換算))→ 売上 6,631 億円・営業利益 332 億円

倍率:新築が崩れて純利益は9億円。稼ぐ力(9億円÷k)は約105億円にしかならず、価値は売れる資産から純有利子負債4,643億円を引いた床(約224億円)の方が大きいので、床で置く。床は今の事業をそのまま続ける前提でなく、資産を売る側の値。PBR 0.04倍は、この床を筋書きの自己資本5,600億円で割った値。

確率:国内の新築減と、金利上昇下の利払いが重なれば現実味がある。過去10年に利益が出なかった年が4回ある実績を踏まえ、確率は厚めにした。

悲観 12% 構造的に負け、のれんを大きく減損する 利益 −397 億円 · PBR 0.0 倍 · 株価時価総額 15 円43 億円

構造的に負ける。人口減で新築の需要が崩れ、リフォームでも補えない。アジアの低価格メーカーが海外で値段を押し下げ、GROHEもシェアを守れない。

国内の数量は3割近く減り、営業赤字に戻る。米国と中国の事業を大きく縮小し、のれんも大きく減損する。借金の返済が重くなり、配当はほぼなくなる。資本コストを稼げない会社として、純資産の4割の値段で売買される。

価格競争で利益率が下がり、固定費を吸収できない。事業の縮小と資産の売却で借金を減らす道を選ばざるを得ない。ブランドの力は残るが、収益力には結びつかない。

  • 国内の水回り(LIXIL Water Technology 日本):数量 848(水回り機器の出荷台数相当(万台。推定))× 価格 3.76(1台あたり売上(万円。名目))→ 売上 3,186 億円・営業利益 191 億円
  • 国内の住宅建材(LIXIL Housing Technology):数量 936(建材の出荷セット数相当(万セット。推定))× 価格 5.05(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 4,731 億円・営業利益 142 億円
  • リビング(キッチン・洗面・内装):数量 130(キッチン・内装などの出荷セット相当(万セット。推定))× 価格 14(1セットあたり売上(万円。名目))→ 売上 1,868 億円・営業利益 37 億円
  • 海外の水回り(LIXIL Water Technology 国際):数量 2,700(水栓・衛生陶器などの出荷点数相当(万点。推定))× 価格 2.05(1点あたり売上(万円。名目・150円換算))→ 売上 5,541 億円・営業利益 222 億円

倍率:構造的に負けて赤字に戻り、のれんを大きく減損する。稼ぐ力は無く、価値は売れる資産のうち借金の返済後に株主へ残る分(60億円)が上限。今の自己資本の1%相当の約43億円(床の60億円以内)とする。

確率:10年では、構造的な負けが起きうる。住宅市場の縮小、のれんの減損、借金の重さが同時に出る筋書きに、1割強を置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

国内の水回り(LIXIL Water Technology 日本)

トイレ・洗面・水栓・浴室など。INAXブランドの衛生陶器が柱で、国内では利益率がいちばん高い。

数量水回り機器の出荷台数相当(万台。推定)価格1台あたり売上(万円。名目)売上営業利益
今 2026/03 1,060 3.01 3,186 236
10 年後 中立 1,028 4.09 4,203 357

取り方:国内の水回り売上は 3,186 億円。出荷台数は開示がないので、トイレ・洗面・水栓・浴室ユニットなどの出荷を平均単価 3 万円前後で割り戻した推定として 1,060 万台とした。利益は 2026/03 期のセグメント事業利益 236 億円(利益率 7.4%)。本社費・調整はセグメントの外で引く。

国内の住宅建材(LIXIL Housing Technology)

窓・ドア・内外装・エクステリア。新築への依存が大きく、国内で最大の売上。

数量建材の出荷セット数相当(万セット。推定)価格1セットあたり売上(万円。名目)売上営業利益
今 2026/03 1,300 4.04 5,257 267
10 年後 中立 1,209 5.42 6,551 406

取り方:売上 5,257 億円を、窓・ドア・外装などを 1 戸分のセットにまとめた出荷数 1,300 万セットと、1 セット約 4 万円で推定した(開示なし)。2026/03 期のセグメント事業利益は 267 億円(利益率 5.1%)。新築が10%超減った中でリフォームと価格の見直しで増益。

リビング(キッチン・洗面・内装)

システムキッチンや内装建材。国内のなかでいちばん利益率が低い。

数量キッチン・内装などの出荷セット相当(万セット。推定)価格1セットあたり売上(万円。名目)売上営業利益
今 2026/03 180 12 2,076 78
10 年後 中立 167 15 2,587 129

取り方:売上 2,076 億円を、キッチン・洗面台・内装一式のセット 180 万と、1 セット約 11.5 万円で推定(開示なし)。2026/03 期のセグメント事業利益は 78 億円(利益率 3.8%)。

海外の水回り(LIXIL Water Technology 国際)

GROHE・アメリカン・スタンダード(DXV)・JOYOUなど。欧州と中東・インドが伸び、米国と中国が重い。

数量水栓・衛生陶器などの出荷点数相当(万点。推定)価格1点あたり売上(万円。名目・150円換算)売上営業利益
今 2026/03 3,000 1.64 4,925 218
10 年後 中立 3,360 2.23 7,502 488

取り方:国際 LWT の売上は 4,925 億円。1 点平均約 1.6 万円(100 ドル強)と置いて 3,000 万点と推定した(開示なし)。2026/03 期のセグメント事業利益は 218 億円(利益率 4.4%、前年比 +31%)。欧州と中東・インドが伸び、米国は 3 月単月で黒字化。ドル円は 150 円で変わらない前提。

リスクと懸念

利払いが利益を削る

純有利子負債は約4,600億円。借り換えのたびに金利が上がり、10年で利払いは100億円以上増える見込みだ。事業利益が回復しても、株主に残る利益は思うほど増えない。純負債が時価総額と同じ大きさなので、金利の影響は株価にも直接効く。

利益を超える配当

配当は年間で約260億円規模。2026年3月期の純利益は81億円だった。この水準を続けると、自己資本は増えず、借金も減らない。減配になれば株価には逆風だが、続ければ財務の傷みが進む。どちらに転んでも厳しい構図だ。

新築住宅の減少

新設住宅着工は2040年度に61万戸へ減る見通しだ。窓・ドア・内外装は新築への依存が大きい。2026年3月期は新築需要が1割超減り、リフォームで補った。この補い方が続かなくなれば、国内の利益率は下がる。建材は国内最大の売上のため、影響が大きい。

米国・中国の弱さと減損

米国は住宅市場の低迷が続き、中国は不動産不況で売上が1割減った。2025年に米国の浴槽事業を譲渡するなど整理は進むが、海外の買収で積んだのれんは大きい。市場が戻らなければ、減損で自己資本が削られる。現金は出ていかなくても、借り換えの条件に響く。

構造改革費用の常態化

事業利益と営業利益の間には、毎年のように構造改革などの費用が出ている。2026年3月期も事業利益385億円に対して営業利益は284億円だった。一回きりと考えにくい費用は、実力の利益から引いて見る必要がある。

原材料の高騰

中東情勢による原油高と、石油系原料の値上がりは、今期の会社予想に入っていない。樹脂製品・水栓の素材・物流費に響く。値上げで転嫁できるかは、新築向けの工務店との力関係で決まる。転嫁が遅れれば、その期の利益率はすぐ下がる。

為替と海外の円換算

海外売上は全体の3割強を占める。円高になれば円換算の利益は減り、円安なら増える。この分析は150円で動かない前提だが、実際の為替が動くと、海外の利益の見え方は大きく変わる。海外の利益が国内を追い抜く局面ほど、この影響は無視できなくなる。

今後の分かれ目

国内でリフォームが新築の減少を補い続けた場合
国内の水回りと建材の利益率が上がり、10年後の利益は強気の筋書きに近づく。ただし新築の比率が高い建材は、補いきれない可能性が残る。
米国の黒字化が定着した場合
海外の水回りの利益率が1割近くまで上がる余地が出る。反対に、米国の再度の赤字化は、構造改革の評価を一段と難しくする。
配当を利益の範囲内に落とした場合
借金の圧縮と自己資本の積み上げが進み、利払いの重みが薄れる。短期の株価には痛いが、10年の財務は軽くなる。
金利の上昇が想定より速い場合
利払いが利益を食い、事業利益が回復しても純利益は伸びない。借金の大きさがそのまま価値の目減りになる。
海外ののれんの減損が出た場合
自己資本が一気に削られ、財務の余裕がさらに小さくなる。現金は出ていかないが、市場の見る値段は下がりやすい。
同業・投資会社による買収の動きが出た場合
借金を含む企業価値が1兆円弱と大きいため、買い手は限られる。もし出れば、純資産の0.7倍前後という水準が下支えになりうる。

見ておくもの

  • 国内の新築着工戸数と、リフォーム売上の伸び(四半期ごと)
  • 事業利益と営業利益の差(構造改革費用が毎年出ていないか)
  • 米国の水回り事業の損益と、中国の売上の推移
  • 純有利子負債と支払利息の増減、借り換えの条件
  • 配当の方針(利益の範囲に収めるか)と自社株買いの有無
  • 原油高・石油系原料の高騰の影響が、会社予想にいつ織り込まれるか

倍率と資本コストの決め方

今の株価や PER から逆算せず、セグメントの数量と価格、利益率、利払いの増加から利益を積み、その利益に倍率を掛けた。ROE が資本コストを下回る筋書きでは、価値の上限は 1÷k の約 11.8 倍を基準にし、やや悲観は稼ぐ力(純利益÷k)、悲観は売れる資産の床で測った。会計は国際会計基準(IFRS)で、リース負債はすでに純有利子負債に入っており、新リース会計基準による数字の形の変化はない。10年の数字は、事業利益から構造改革などの費用を引いた営業利益の形でそろえた。 持ち合い株の含み益(評価差額金178億円)は戻り方0.5で余り資産に足した。やや悲観の床は、貸借対照表の項目に掛け目を掛けた売れる資産から純有利子負債を引いた約224億円(稼ぐ力の約105億円より大きい)で置いた。悲観は同じ手順で売り急ぐ掛け目にすると借金を返し切れず、床は実質ゼロ。 2026-10-22 の見直し(R1〜R4)で倍率・時価総額を機械で置き直した(前後は notes/audit/fix_stage2_20261022.csv)。

資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。資本コストは基本7.5%に quality +1.0% を足した 8.5%(β・規模は使わない)。新築着工と住宅投資で利益が大きく振れ循環は+0.5、ブランドはあるが値段は競争で決まり値決め力は0、純負債が時価総額と同じ大きさで利払いに薄いので借金+0.5、設備は長く売れるので寿命は0。合計+1.0%。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 8.50% → 8.00%。

同じ業種(金属製品)の AI 分析

割安 東洋シヤッター5936 国内3番手のシャッター会社。点検の稼ぎが育ち、利益の割に値段は安い。割安と見る 本質価値との差 +81.0% · 10 年 割安(年 +13.1%) 割安 三洋工業5958 天井・床の下地材で知られる堅実な建材メーカー。時価総額の半分が現金で、事業の稼ぎを考えれば今の値段はかなり安い 本質価値との差 +65.6% · 10 年 割安(年 +11.5%) 割安 三和ホールディングス5929 国内寡占・世界シェア首位の開口部メーカー、改修需要と海外M&Aの果実を乗せれば割安と出る 本質価値との差 +63.7% · 10 年 割安(年 +11.5%) 割安 ジーテクト5970 車体骨格プレス部品の中堅。中立の姿でも今の値段は割安寄りだが、ホンダ依存と重い設備投資が割り引きの理由だと筆者は見る 本質価値との差 +62.0% · 10 年 割安(年 +11.9%) 割安 文化シヤッター5930 国内2位のシャッター専業。利益率の低い建材部門が重しで、確率で重みをつけるとやや割安 本質価値との差 +60.9% · 10 年 割安(年 +10.9%) 割安 エイチワン5989 ホンダ向け 86% のフレーム専業。3 年連続赤字から立ち直ったが、顧客の偏りと重い投資を考えると、割安度は見かけほど大きくないと筆者は見る 本質価値との差 +60.7% · 10 年 割安(年 +13.6%) 割安 フジマック5965 病院・給食・外食の厨房を一括で請け負う堅実な中堅。土地売却で現金が積み上がり、10年で見ればやや割安と筆者は考える 本質価値との差 +57.9% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 日創グループ3440 パネルとデータセンター向け筐体は伸びるが、寄せ集めの事業で ROE が資本コストに届かない 本質価値との差 +56.6% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 エムケー精工5906 門型洗車機と調理家電の長野の会社。直近の利益は山で、中立でも自己資本の厚みが評価に残る 本質価値との差 +53.3% · 10 年 割安(年 +11.3%) 割安 サンコーテクノ3435 あと施工アンカーの国内首位。利益の安定と財務の堅さに比べ、今の値段は低い 本質価値との差 +52.0% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 MIEコーポレーション3442 工場の配管をつなぐステンレスの継手の専業。値上げで利益は倍増したが、還元が細く借金もある。今の値段はほぼ適正で、わずかに安い程度 本質価値との差 +49.9% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 昭和鉄工5953 九州の熱の老舗が値付けを覚え、3 年で利益率は 9% に。持ち合い株を除いても今の値段は稼ぎに比べて安い 本質価値との差 +49.2% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 不二サッシ5940 ビル用サッシの老舗。利益は薄いが、値段は稼ぐ力に対して安く、借入の重さを織り込んでもやや割安 本質価値との差 +45.9% · 10 年 割安(年 +11.6%) 割安 リンナイ株式会社5947 実質無借金で稼ぐ力は安定している。米国の電化と海外の伸びを織り込んでも、今の時価総額には安全域がある 本質価値との差 +42.4% · 10 年 割安(年 +9.3%) 割安 株式会社RS Technologies3445 再生ウェーハで世界一という稼ぐ力は本物だが、中国の新品ウェーハと重い投資を差し引くと、今の値段に余裕は乏しい 本質価値との差 +37.6% · 10 年 割安(年 +10.6%) 割安 株式会社マルゼン5982 稼ぎは堅く、現金も厚い。ただ利益率は過去最高で、今の値段に安全域は見えない 本質価値との差 +36.4% · 10 年 割安(年 +9.2%) 割安 宮地エンジニアリンググループ3431 老朽橋の補修は長く続くが、足元は発注減で利益が半減。谷の深さと現金の厚さを踏まえると、今の値段はやや割安 本質価値との差 +34.4% · 10 年 割安(年 +9.8%) やや割安 日東精工5957 小さなねじとねじ締め機の堅実な会社。伸びの前提がすでに値段に入り、ほぼ適正と見る 本質価値との差 +29.5% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 ネポン7985 ハウス暖房機の老舗だが、利益率は1%前後に沈み借金も重い。立ち直れば安いが、その確度は低い 本質価値との差 +27.9% · 10 年 やや割安(年 +10.3%) やや割安 中西製作所5941 学校給食に強い厨房機器メーカー。実績は良いが大型投資で借入が増える局面で、本質価値は今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +27.3% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 川田テクノロジーズ3443 橋の補修需要は追い風だが、利益は山の高さにある。値段は価値を1割ほど下回るにとどまり、割安とは言い切れない 本質価値との差 +25.1% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 横河ブリッジホールディングス5911 橋の老朽化は追い風だが新設が細る。高い買い物の消化と資本効率が価値を分ける 本質価値との差 +24.0% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 トーソー5956 カーテンレール最大手で窓まわり 3 社の一角。値上げで利益は戻ったが、資本の効率は低く、今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +21.3% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 三協立山5932 サッシ大手3位。借金が重く、利益の戻りに値段が左右される。今の値段は、戻りを織り込んだほぼ妥当な水準 本質価値との差 +19.4% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 東プレ5975 プレス部品と冷凍車の二本柱。日産依存と薄い利益率を考えると、本質価値は今の値段をやや下回ると筆者は見る 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 山王3441 AI 配線の追い風で稼ぎは跳ねたが、コネクタ大手の下請けという立場は変わらず、今の値段はほぼ見合う 本質価値との差 +18.5% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 岡部5959 国内の建設需要が細る中、米国の伸びが穴を埋める。だが資本効率が資本コストに届かず、値段はほぼ妥当 本質価値との差 +17.3% · 10 年 やや割安(年 +7.6%) やや割安 ケー・エフ・シー3420 あと施工アンカーとトンネル資材の老舗。利益率は昔の半分まで落ちた。純現金と補修需要が支え、今の値段とほぼ釣り合う 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) やや割安 カネソウ5979 溝ぶたと建築金物の三重の老舗。預金が時価総額を超えるが創業家の下で眠り、今年の株価の倍増で10年ではやや割高 本質価値との差 +12.6% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 アルインコ5933 足場の新製品で稼ぐ堅実な会社。ただ、赤字の2事業が足を引き、利益の回復を見込んでも本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +12.3% · 10 年 やや割安(年 +8.1%) やや割安 トーカロ3433 半導体装置の消耗部品に皮膜を付ける隠れた寡占企業。稼ぐ力は本物だが、今の値段はやや割高 本質価値との差 +11.4% · 10 年 やや割安(年 +7.9%) やや割安 株式会社J-MAX3422 ホンダ系プレス部品。売上の半分が中国と日本のホンダ向けで、借金が重い。中国の電池・新興メーカー向けが伸びても、ホンダの縮みと金利で、今の値段は妥当かやや高い 本質価値との差 +10.3% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 アトムリビンテック3426 扉と収納の金物を企画するファブレスの老舗。金融資産は時価総額を上回るが、本業の稼ぎは細く、戻り方も弱い。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +10.2% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) 適正 東京製綱5981 国内ワイヤロープの老舗は今期が過去最高益だが、資本効率は低く、今の値段にやや先走り感がある 本質価値との差 +7.6% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 特殊電極3437 製鉄所の摩耗を溶接で直す職人集団で、技術は本物だが顧客の縮小が重く、今の値段はやや高い 本質価値との差 +7.6% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 兼房5984 丸鋸と木工刃物の専業。資産は厚いが稼ぐ力は資本コストに届かず、値段は資産と稼ぎの間にある 本質価値との差 +7.4% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 アルファ3434 薄利の自動車部品と、縮む国内の住宅錠。自己資本の厚さが救いだが、稼ぎは資本コストに届かない 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 株式会社ファインシンター5994 自動車の駆動系に入る焼結部品の会社。電動化で縮む本業と重い借金のなか、利益は薄く、10 年の価値は今の時価総額に届かない 本質価値との差 +5.4% · 10 年 適正(年 +8.8%) 適正 協立エアテック5997 ビルの防火ダンパーと住宅の全館空調の部品。堅実だが稼ぎは資本コストに届かず、現金も戻らない 本質価値との差 +4.9% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 駒井ハルテック5915 資産は厚いが稼ぐ力が薄い。橋と鉄骨は物価並みで、風車タワーの当たり外れが価値を分ける 本質価値との差 +3.9% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 ダイニチ工業5951 石油ファンヒーターと加湿器の国内首位。事業は堅いが時価総額と同規模の現金・有価証券が眠り、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +3.8% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 那須電機鉄工5922 送電鉄塔の需要は堅いが、今の利益は山。ためた資金の使い方が評価を決める 本質価値との差 +3.6% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 天龍製鋸5945 チップソー専業で無借金。事業の稼ぐ力は資本コストに届かず、現金と持ち合い株が値を支える会社 本質価値との差 +1.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 KTC5966 整備工具の国産ブランドnepros を持つが、利益率は9%どまり。立て直しの計画を割り引くと、値段はやや高い 本質価値との差 +0.4% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 サンコール5985 稼ぎ頭は光通信コネクタに移ったが、高い利益率の持続を織り込みすぎ。10年の価値は今の時価総額を下回ると筆者は見る 本質価値との差 −2.4% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 株式会社長府製作所5946 利益は小さく、資産は大きい。会社がその資産を株主に返すかどうかで、値打ちが決まる 本質価値との差 −3.0% · 10 年 適正(年 +6.3%) 適正 中国工業5974 国内のLPガス容器の 3 本に 1 本を作るが、市場は細り、稼ぐ力は資本コストに届かない 本質価値との差 −3.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 立川ブラインド工業7989 窓まわり国内最大手。純現金は厚いが稼ぐ力が資本コストに届かず、10 年で見ると割高に寄る 本質価値との差 −4.5% · 10 年 適正(年 +4.8%) 適正 エスイー3423 インフラ補修の追い風はあるが、研究開発の費用が利益を食う。10年の稼ぎは今の値段を下回る 本質価値との差 −4.7% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 ロブテックス5969 エビ印のプライヤとリベットの工具で知られる老舗。名前は残るが利益率は 3% に落ち、資本コストに届く道は細い 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +6.3%) やや割高 川岸工業5921 スカイツリーや国立競技場にも関わった鉄骨の名門。ただし利益は山を越え、帳簿の厚さほど稼ぐ力はないため、今の値段はやや高い 本質価値との差 −11.1% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 瀧上工業5918 橋と鉄骨の本業は薄利。価値の中心は持ち合い株だが、少数株主に届く道は細い 本質価値との差 −12.8% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 パイオラックス5988 自動車の小物部品と医療機器の会社。資本は厚いが稼ぐ力が追いつかず、今の値段は割高寄りと筆者は見る 本質価値との差 −14.0% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ダイケン5900 引戸の金物や自転車置場を作る大阪の老舗。現金と投資株で時価総額に迫るが、本業の利益は薄く資本に見合わない。現金を割り引くと割高 本質価値との差 −16.1% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 三ツ知3439 自動車用の特注ファスナーの専業。シートの部品は電気自動車でも要るが、値下げ要請で薄利が続き、資本効率は資本コストに遠く届かない 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 トーアミ5973 溶接金網の老舗が型枠工事の買収で事業を広げる。帳簿は時価総額の3倍あるが、稼ぎは資本コストの3分の1にとどまり割高 本質価値との差 −20.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 モリテック スチール5986 エンジン部品向けの特殊帯鋼を売る商社。電動化で主力の需要が細り、稼ぐ力は資本に見合わず割高 本質価値との差 −22.8% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 株式会社SUMCO3436 AI向け300mm先端ウエハーへの転換は本物だが、成熟品の重荷と資本の重さを踏まえると今の値段はすでに回復の先を映す 本質価値との差 −23.6% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 大谷工業5939 電柱と通信線の金物を作る富山の老舗。配電網の更新で底堅いが、利益をため込む同族経営で資本の稼ぎが薄く割高 本質価値との差 −23.6% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 コロナ5909 事業の稼ぐ力は細く、厚い金融資産も少数株主には動かせない。割高と見る 本質価値との差 −23.8% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 東洋製罐グループホールディングス株式会社5901 縮減と増配で株主還元は厚くなるが、ROEは資本コストに届かず本質価値は今の株価より低い 本質価値との差 −24.3% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 稲葉製作所3421 国内首位の物置と自己資本の4割近い現金を持つが、利益率は薄く資本効率は低い。現金を価値に足してもなお今の値段は割高 本質価値との差 −24.7% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 株式会社ノーリツ5943 給湯器で国内2位の寡占だが、稼ぐ力はリンナイの6分の1。利益が戻っても、今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 ネツレン5976 高周波熱処理と高強度鋼線の老舗。国内シェアは高いが儲けが薄く、稼ぐ力に比べて今の値段は割高 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +2.7%) やや割高 共和工業所5971 建設機械用ボルトの国内トップ。現金は厚いが戻らず、利益は薄い。値段には余裕がなく割高と見る 本質価値との差 −28.4% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 日本発條5991 懸架ばねとHDDサスペンションの二本柱、AI需要は本物だが北米再建待ちで今の株価は割高寄りと筆者はみる 本質価値との差 −28.5% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 アドバネクス5998 医療と航空機のばねで稼ぎ頭を育てつつあるが、自動車と海外工場の重荷が残る。今の値段は先を行く 本質価値との差 −29.8% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) 割高 アルメタックス5928 積水ハウスに売上の半分を頼るサッシの系列メーカー。本業はほぼ稼がず、現金と持ち合い株は厚いが株主には届きにくい 本質価値との差 −30.7% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 イワブチ5983 電柱まわりの金具を作る小さな高自己資本の会社。直近の高い利益率は続きにくく、10年で見れば今の値段は割高と筆者は考える 本質価値との差 −36.4% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 ホッカンホールディングス5902 缶・PET容器と飲料の受託充填の会社。借金が重く、稼ぐ力が資本コストに届かないため、今の値段は先取りしすぎている 本質価値との差 −37.1% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 日本フイルコン5942 製紙用の網を作る老舗。国内の縮小が続くなか、賃貸が利益を支えるが、10年の価値は今の時価総額を4割ほど下回る 本質価値との差 −39.7% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 テクノフレックス3449 半導体向けの真空配管と継手で利益が急伸。ただし今の利益は工事の山にあり、10 年で見ると割高と筆者は見る 本質価値との差 −41.6% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 高田機工5923 老朽橋の更新という追い風はあるが、工場が埋まらず稼ぐ力は細い。配当の下限が支えでも、今の値段は高い 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 アマテイ5952 国産の釘と自動車向けの特殊ねじを作る小さな老舗。利益は安定してきたが、資本コストに届かない稼ぎと借入の重さで、今の値段は割高と見る 本質価値との差 −43.5% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 スーパーツール5990 吊クランプと作業工具の老舗。土地は厚いが事業の稼ぎは資本コストに遠く、新工場の成果待ちで割高 本質価値との差 −53.2% · 10 年 割高(年 −1.4%) 割高 オーネックス5987 金属を焼いて硬くする請負の会社が、突然AIデータセンターへ。本業は細く、株主の取り分も揺らぐ。今の値段は高い 本質価値との差 −53.6% · 10 年 割高(年 +0.1%) 割高 中央発條5992 トヨタ系のばね専業。薄利と繰り返す工場事故が重く、今の値段は計画の達成を先取りしていると筆者は見る 本質価値との差 −58.6% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 日本製罐5905 18リットル缶と美術缶の専業。市場は縮み、2期続けて営業赤字。賃貸の利益が支えだが、今の値段は割高と見る 本質価値との差 −59.1% · 10 年 割高(年 −1.0%) 割高 ワイズホールディングス5955 自動車・家電向けのねじとばねが主力。純現金は厚いが稼ぎが薄く、10年の中立でも今の値段に届かない 本質価値との差 −65.1% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 ジェイテックコーポレーション3446 X線ミラーで世界の放射光施設に納める希少な技術企業。ただし利益は山谷が激しく、いまの値段は先を織り込みすぎ 本質価値との差 −70.8% · 10 年 割高(年 −4.6%) 割高 日本パワーファスニング5950 建築用のねじとアンカーの専業。積水ハウスに売上の4分の1を頼り、利益はほぼ出ない。今の値段は割高と見る 本質価値との差 −81.3% · 10 年 割高(年 −8.4%) 割高 テクニスコ2962 放熱部品の小型メーカー。2 期の大赤字から黒字目前だが、借金が重く、AI 期待が先行。利益で測った本質価値は今の時価総額の 1 割に満たず割高 本質価値との差 −90.5% · 10 年 割高(年 −13.5%)

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読んだ資料

  1. LIXIL 2026年3月期 決算(プレスリリース)
  2. 野村総合研究所 2026〜2040年度の新設住宅着工・リフォーム市場の予測

分析日 2026-10-16