株譜
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東京きらぼしフィナンシャルグループ 7173

東京唯一の地銀。金利上昇で稼ぎは伸びるが、資本の薄さと再編の行方で価値が大きく分かれる

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)1,751 円5,011 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)1,469 円4,205 億円差 +19.2%
10 年後から見ると やや割安 価値 1,751 円5,011 億円 · 差 +19.2% · 期待の年率 +9.0%
期待の年率リターン(10 年)+9.0%資本コスト比 +0.7 pt
推定の資本コスト8.3%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.3% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

東京きらぼしフィナンシャルグループは、東京に本店を置く唯一の地方銀行グループだ。貸出は5.3兆円、預金は6.2兆円。筆者の結論は、稼ぐ力に比べて今の値段はやや安い、というものだ。

今期は利ざやの拡大で純利益が424億円と3割伸びた。金利が上がる局面では、貸出の利息が先に増え、預金の利息は遅れて増える。この時間差が首都圏の中堅行には追い風になる。短期金利が2%で落ち着いたあとも、貸出の利ざやは今より広いままだと見る。

弱点は資本の薄さだ。東京都が持っていた公的資金400億円を2026年5月に返し、自己資本は約3,800億円まで減った。単純な自己資本比率は5%台で、還元に回せる余裕は大きくない。貸出の量で勝つ道も、メガバンクと信金・信組が並ぶ東京では細い。

もう一つの変数は再編だ。投資ファンドのありあけキャピタルが株の8%近くを持ち、社長も他行との統合を選択肢から外していない。統合が実れば経費は下がるが、失敗すれば資本が痛む。筆者は再編への期待を値段に織り込まず、事業が稼ぐ力だけで測っている。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、この銀行を「利ざやが追い風の中堅行」として持てるかが問題になる。

良い点は、東京という人口の減りにくい市場に、他に代わりのない地銀として立っていることだ。金利が上がるほど稼ぎが増える構造も、資本をあまり食わずに利益が伸びる点で好ましい。経営は、公的資金を3年早く返すなど、自ら課題を片づける動きを見せた。

気になる点は三つある。自己資本が薄く、不況で与信費用が増えたとき、配当を削る余裕が小さいこと。東京では値段を自分で決められないこと。そして、株主の働きかけで再編の話が進んだとき、払う側になるのか、払われる側になるのかが見えないことだ。

筆者は、稼ぐ力の見立てを保守的にし、再編の期待は価値に入れない。その上で、今の値段は適正の範囲で、安全域は小さい、という見方だ。強い堀があるわけではないので、確率の重みは中立に置いた。

何で稼ぐ会社か

稼ぎの中心はきらぼし銀行の貸出だ。東京都内の中小企業、不動産業、事業承継を迎えた会社が主な取引先になる。貸出残高は5.3兆円で、預金の85%ほどを貸出に回している。

個人向けは住宅ローンを中心とする貸出だ。首都圏は人口が減りにくく、地方の銀行より需要が崩れにくい。ただし住宅ローンは競争が激しく、利ざやは薄い。

銀行の外には、証券・コンサルティング・フィンテックなどのグループ会社がある。デジタル専業のUI銀行も抱える。投資信託や保険の販売、法人向けの手数料が、利ざやに次ぐ第2の柱だ。

預金のうち貸出に回らない分は、国債や地方債などで運用する。金利が上がれば運用益は増えるが、保有債券の評価損という逆風も同時に受ける。次期の中期経営計画では、グループ会社の機能の再編も検討されている。

成り立ちも押さえておきたい。2018年に東京都民銀行、八千代銀行、新銀行東京の3行が合併して生まれた。旧3行の取引先は都内に広く散らばっており、これが店舗網と顧客基盤の土台になっている。一方で、旧行ごとに仕組みや文化が違い、本部と店舗の効率化は今も途中にある。会社が掲げるコア業務の経費率(OHR)は50%台半ばで、都市型の銀行としては高い水準だ。

優良さと弱いところ

堀はある。ただ、広くはない。

東京都内に最大級の店舗網を持ち、東京に本店を置く唯一の地銀というブランドがある。社長は、合併後も東京でのシェアは1割に届かないと語ってきた。顧客の中心は、メガバンクが手を伸ばしにくい中堅・中小企業と、手厚い対応を望む個人だ。筆者は、ここで貸出金利に上乗せを取れることが強みだと見る。

資本の効率は急速に良くなった。ROEは10%に届き、第3次中計が掲げた7%台後半を超えている。ただし、金利上昇と薄い自己資本の掛け算でもある。自己資本が薄い銀行は、少ない利益でもROEが高く出る。

弱みは三つある。第一に、値段を自分で決められない。東京の貸出はメガバンク・信金・ネット銀行との競り合いで、金利は競争が決める。第二に、規模が小さく、システム投資の負担が重い。第三に、株主との関係が不安定だ。2026年6月の総会で、定款変更の賛成は67.75%と、特別決議の基準をわずかに上回っただけだった。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

銀行は「金利のある世界」の入り口にいる。短期金利が2%に向けて上がる間、変動金利の貸出はほぼそのまま利回りが上がり、預金は預金金利が付いていく分だけ遅れて上がる。この差が預貸ざやを広げる。短期2%・長期3%で落ち着けば、広がった利ざやは定着する。

東京の貸出市場は、全国で最も競争が厳しい。メガバンク3行が都内の取引の過半を握るとされ、信用金庫・信用組合も数多い。そこへネット銀行や、不動産ファンドなど銀行以外の貸し手も加わる。貸出残高は物価とともに伸びるが、利ざやを守るには、顧客ごとに事情に合わせた融資で応える力がいる。

首都圏は、人口が減りにくい数少ない地域だ。住宅ローンや事業承継の需要は、地方より底堅い。一方で、預金を集める競争も激しい。預金金利を上げて顧客をつなぎとめる必要があり、預金の付いていく割合が想定より高くなれば、利ざやの拡大は目減りする。

最後に再編だ。千葉銀行と千葉興業銀行、しずおかFGと名古屋銀行が統合で基本合意するなど、地銀の統合は加速している。首都圏で規模を取りたい銀行にとって、東京に拠点を持つきらぼしは数少ない相手になる。ただ、統合はシステムの統合費用が先に出て、効果は数年あとに出る。

資本政策と M&A

資本政策の山は越えた。東京都が出資していた第二種優先株400億円は、2026年5月に前倒しで取得・消却された。三井住友信託銀行が持つ第一種優先株150億円は普通株に転換され、同行は5月に市場で株を売り出している(新株の発行はない)。

その結果、公的資金はゼロになったが、自己資本は約400億円減り、次の中期経営計画の達成に向けた資本の積み増しが課題になった。普通株への還元は、償還の準備を優先してこれまでは控えめだった。今期の配当は前期比で4割増の計画で、還元の姿勢は変わりつつある。

もう一つの動きが株主だ。ありあけキャピタルは2026年6月に5%超、7月には約8%を保有した。同社は千葉興業銀行の株を買い増したあと千葉銀行に売却し、統合の道筋を付けた実績がある。社長は、他行との統合を検討の選択肢から排除しないと述べている。株主の圧力と薄い資本の間で、経営は難しい舵取りを迫られる。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

金利上昇の恩恵は、きらぼしのような首都圏の中堅行にまっすぐ届く。貸出の大半は変動金利で、短期金利が1%から2%へ上がる間、預金金利は遅れて付いていく。今期の貸出利息は前期比で100億円以上増えたが、これは入り口にすぎない。利ざやの拡大はまだ途中だ。

自己資本が薄いことも、見方を変えれば強みになる。同じ利益でROEが高く出るので、貸出を増やす余力を使いやすい。公的資金の償還で、優先株の配当負担も消えた。普通株の取り分は純利益の増加以上に増える。

さらに、再編の選択肢がある。東京に拠点を持つ地銀は数が少なく、首都圏に出たい他行にとっては貴重な相手だ。ありあけキャピタルの動きも、その可能性を示す。統合が実れば、システムと本部の費用が下がり、東京の取引基盤が一段と厚くなる。

資産運用と法人手数料も伸びる。投資信託の残高は過去最高を更新し続けており、相続で都心へ集まる資産を取り込める。利ざやと手数料の両方が揃えば、10年後のROEは12%に届き、PBRも1倍を大きく超える。

慎重な見方

今期の純利益424億円は、一時的に追い風が重なった数字だ。会社自身が、来期は経常利益を3%減の586億円と見ている。貸出利息の伸びに、預金金利の上昇と経費の増加がすぐに追いつく。

東京では、貸出の金利は競争で決まる。メガバンクは大企業だけでなく中堅企業にも降りてきており、信金・信組・ネット銀行も加わる。きらぼしが東京で持つシェアは1割に届かず、価格を決める力はない。利ざやの拡大は、競合に取られるか、預金金利の引き上げで消える。

資本の薄さは致命傷にもなりうる。公的資金を返した今、単純な自己資本比率は5%台だ。景気が悪化して与信費用が増えたり、保有債券の評価損が出たりすれば、配当を削って資本を守るしかない。かつて新銀行東京を抱えた経験のある銀行として、信用リスクの怖さは軽く見られない。

再編も、良い話ばかりではない。統合の相手が見つからなければ、規模の小さな東京の銀行が単独で投資負担を抱える。総会で定款変更が薄氷で通ったことは、株主との信頼が揺らいでいる表れだ。アクティビストの提案が、資本や経営の計画をかき回す恐れもある。

どちらに重みを置いたか

金利の追い風と東京の底堅い需要という点では、強気の見方に分がある。一方、資本の薄さと価格を決められない弱みは、慎重な見方のほうが具体的だ。確率は、中立に3割を置き、楽観側をやや厚く、悲観側を1割余り残した。

悲観を軽くしなかった理由は、資本の薄さが景気の悪化と重なったときの傷の深さだ。楽観を大きくしなかった理由は、東京での価格競争が利ざやの拡大を目減りさせるからだ。両者を合わせて、ほぼ適正で、安全域は厚くない、という判断になる。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 2,650 円7,586 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 830 円2,374 億円)。 今の値に割り戻すと 1,751 円5,011 億円、今との差 +19.2%、 期待の年率 +9.0%(資本コスト 8.3%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 12% 4,175 円1.20 兆円 1,068 円3,057 億円 +256.9% +13.6% 629 円1,801 億円
やや楽観 24% 3,571 円1.02 兆円 958 円2,743 億円 +208.3% +11.9% 1,087 円3,111 億円
中立 30% 3,006 円8,605 億円 857 円2,452 億円 +163.0% +10.2% 1,159 円3,317 億円
やや悲観 22% 1,570 円4,495 億円 722 円2,067 億円 +56.0% +4.6% 504 円1,444 億円
悲観 12% 375 円1,073 億円 463 円1,324 億円 −43.0% −5.5% 100 円288 億円
加重平均100% 2,650 円7,586 億円830 円2,374 億円 +136.9% +9.0% 3,480 円9,960 億円

今の株価時価総額 1,469 円4,205 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.3% を下回るほど割高。

楽観 12% 首都圏の再編で中核に座り、利ざやと手数料が噛み合う十年 利益 850 億円 · PER 14.1 倍 · 株価時価総額 4,175 円1.20 兆円

10年のうちに、首都圏の再編でひとつの中核に座る。きらぼしは信金や他行との統合に踏み出し、東京の店舗網と顧客基盤が一段と厚くなる。システムと本部機能が一本化され、費用の伸びは物価より低く抑えられる。

短期金利は2%で定着し、東京の中堅・中小企業向け貸出は、他行から借り換える需要を取り込んで伸びる。預貸ざやは広がったまま保たれる。資産運用では、都心へ集まる相続資産を取り込み、手数料収入が貸出と並ぶ柱に育つ。

与信費用は景気の山と谷を経ても、平均では低い水準に収まる。資本は十分に積み上がり、還元も厚くなる。株主との対話も落ち着き、東京唯一の地銀として評価が高まる、うまくいった十年だ。

  • 法人貸出:数量 5.0(事業性貸出残高(兆円))× 価格 2.0%(貸出利ざや(預金調達差引後・%))→ 売上 967 億円・営業利益 638 億円。残高 5.0 兆円(名目)× 利ざや 1.95%
  • 個人貸出:数量 2.9(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.6%(貸出利ざや(%))→ 売上 469 億円・営業利益 263 億円。残高 2.9 兆円 × 利ざや 1.60%
  • 有価証券・市場運用:数量 2.4(運用残高(兆円))× 価格 0.9%(運用利回り-調達(%))→ 売上 211 億円・営業利益 169 億円。残高 2.4 兆円 × 運用ざや 0.88%
  • 手数料・資産運用・グループ:数量 5.0(預かり資産+取扱高(兆円))× 価格 1.3%(実効手数料率(%))→ 売上 655 億円・営業利益 295 億円。預かり・取扱高 5.0 兆円 × 手数料率 1.30%

倍率:事業の純利益 850 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.9% が k 8.30% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 10.1%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.1 倍。全体の PER 14.06 倍、時価総額 11,951 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:首都圏の再編が実り、利ざやと手数料が噛み合う筋書き。再編の仕掛け人が株主にいるため、他の地銀より可能性は高いが、実現には統合の相手と費用の壁があり、確度は高くない。

やや楽観 24% 東京の貸出が伸び、統合の効果が着実に出る十年 利益 756 億円 · PER 13.5 倍 · 株価時価総額 3,571 円1.02 兆円

東京の貸出が着実に伸び、統合や機能の再編が、費用の面で効果を出す。きらぼしは大きな統合までは行かないが、グループ会社の再編とシステムの集約で、費用の伸びを物価より低く抑える。

短期金利が2%で定着し、法人・個人の貸出ざやは広がったまま保たれる。住宅ローンは競争が厳しいが、都内の根強い需要で量は物価並みに伸びる。手数料収入は預かり資産の増加で伸び、貸出に次ぐ柱になる。

与信費用は平均的な水準に落ち着く。還元は着実に増え、公的資金を返した後の資本も、利益で積み増せる。派手な上振れはないが、東京の中堅行として安定した利益を積み上げる十年だ。

  • 法人貸出:数量 4.7(事業性貸出残高(兆円))× 価格 1.9%(貸出利ざや(預金調達差引後・%))→ 売上 901 億円・営業利益 568 億円。残高 4.7 兆円 × 利ざや 1.90%
  • 個人貸出:数量 2.9(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.6%(貸出利ざや(%))→ 売上 450 億円・営業利益 243 億円。残高 2.9 兆円 × 利ざや 1.58%
  • 有価証券・市場運用:数量 2.4(運用残高(兆円))× 価格 0.9%(運用利回り-調達(%))→ 売上 202 億円・営業利益 162 億円。残高 2.4 兆円 × 運用ざや 0.86%
  • 手数料・資産運用・グループ:数量 4.6(預かり資産+取扱高(兆円))× 価格 1.3%(実効手数料率(%))→ 売上 575 億円・営業利益 242 億円。預かり・取扱高 4.6 兆円 × 手数料率 1.25%

倍率:事業の純利益 756 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.8% が k 8.30% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.6%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.5 倍。全体の PER 13.52 倍、時価総額 10,221 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:利ざやが定着し、グループ再編の効果が出る筋書き。公的資金の返済や今期の増益という実績があり、楽観側のなかでは最も起こりやすい。

中立 30% 利ざやは定常化し、東京の中堅行として稼ぎ続ける十年 利益 666 億円 · PER 12.9 倍 · 株価時価総額 3,006 円8,605 億円

10年のうちに短期金利2%・長期金利3%が定着し、貸出の利ざやは今より広い水準で安定する。東京の人口は減りにくいが、貸出の量は物価をやや上回る程度にとどまる。メガバンク・信金・ネット銀行との競り合いで、広がった利ざやの一部は預金金利の引き上げと値引きに消える。

手数料と資産運用は預かり資産とともに伸びるが、手数料率は緩やかに下がる。経費は物価と賃金の上昇で伸び、システム投資も続く。統合は大きなものはなく、グループ内の再編が中心になる。

与信費用は景気の山と谷を平均した水準に戻る。公的資金の償還で減った資本は利益で積み増し、還元も少しずつ増える。東京の中堅行として、可もなく不可もない稼ぎを続ける十年だ。

  • 法人貸出:数量 4.5(事業性貸出残高(兆円))× 価格 1.8%(貸出利ざや(預金調達差引後・%))→ 売上 834 億円・営業利益 500 億円。残高 4.5 兆円(名目)× 利ざや 1.85%、経費配分後の利益率 60%
  • 個人貸出:数量 2.8(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.6%(貸出利ざや(%))→ 売上 432 億円・営業利益 225 億円。残高 2.8 兆円 × 利ざや 1.55%
  • 有価証券・市場運用:数量 2.3(運用残高(兆円))× 価格 0.9%(運用利回り-調達(%))→ 売上 196 億円・営業利益 157 億円。残高 2.3 兆円 × 運用ざや 0.85%
  • 手数料・資産運用・グループ:数量 4.1(預かり資産+取扱高(兆円))× 価格 1.2%(実効手数料率(%))→ 売上 497 億円・営業利益 189 億円。預かり・取扱高 4.1 兆円 × 手数料率 1.20%

倍率:事業の純利益 666 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.7% が k 8.30% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.0%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.9 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.9 倍。全体の PER 12.92 倍、時価総額 8,605 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:短期2%・長期3%が定着し、東京の中堅行として平均的な稼ぎを続ける中心の筋書き。強い堀があるとは言えないので、確率の重みは3割にとどめた。

やや悲観 22% 東京の競争が重く、利ざやが思ったほど残らない十年 利益 495 億円 · PER 9.1 倍 · 株価時価総額 1,570 円4,495 億円

東京の競争が重く、利ざやが思ったほど残らない。メガバンクは中堅企業向けの貸出へ降りてきて、ネット銀行は住宅ローンの金利で攻める。きらぼしは貸出の量を確保するために金利を譲り、預金金利も追随を迫られる。

貸出の量は物価に届かない伸びにとどまる。手数料は、競合との値引き競争と手数料率の低下で伸び悩む。システム統合や人件費の上昇で、経費は売上より速く増える。

統合の話は進まず、単独で投資負担を背負う。景気の後退で与信費用も一度は膨らむ。資本は積み上がりにくく、還元も増やせない。株主からの圧力が強まる一方、打てる手が少ない苦しい十年だ。

  • 法人貸出:数量 4.2(事業性貸出残高(兆円))× 価格 1.7%(貸出利ざや(預金調達差引後・%))→ 売上 707 億円・営業利益 382 億円。残高 4.2 兆円 × 利ざや 1.70%
  • 個人貸出:数量 2.6(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.4%(貸出利ざや(%))→ 売上 364 億円・営業利益 167 億円。残高 2.6 兆円 × 利ざや 1.40%
  • 有価証券・市場運用:数量 2.1(運用残高(兆円))× 価格 0.8%(運用利回り-調達(%))→ 売上 168 億円・営業利益 131 億円。残高 2.1 兆円 × 運用ざや 0.80%
  • 手数料・資産運用・グループ:数量 3.6(預かり資産+取扱高(兆円))× 価格 1.2%(実効手数料率(%))→ 売上 414 億円・営業利益 137 億円。預かり・取扱高 3.6 兆円 × 手数料率 1.15%

倍率:10年後のROE7.7%(純利益495億円÷自己資本6,388億円)。ROEはk8.3%以下なので、ためた利益は額面未満の価値で、PERは1÷k=12.0倍までが上限。9.5倍。上限の7.5割に置き、9.08倍。還元を会社の方針(45%)に合わせたため自己資本が厚くなった。

確率:東京の競争で利ざやが目減りし、統合も進まない筋書き。メガバンクの中堅開拓とネット銀行の攻勢は、すでに現実に起きており、起こりやすい。

悲観 12% メガとネットに挟まれ、統合も実らず稼ぐ力が細る十年 利益 165 億円 · PER 6.5 倍 · 株価時価総額 375 円1,073 億円

東京でメガバンクとネット銀行に挟まれ、統合も実らず、稼ぐ力が細る。きらぼしは貸出の金利競争に負け、優良な顧客を大手に取られ、残るのは採算の低い貸出ばかりになる。預金の流出を止めるために預金金利を上げ、利ざやは今より薄くなる。

10年のどこかで景気が大きく悪化し、中小企業の倒産が増えて与信費用が膨らむ。保有する債券と株式にも評価損が出て、薄い自己資本が傷つく。配当は削られ、資本を守る守りの経営になる。

アクティビストの提案や統合交渉は、条件が折り合わずに頓挫する。システムと人件費の負担だけが残り、収益力は資本コストを下回り続ける。東京唯一の地銀という看板が、価値を支えなくなった十年だ。

  • 法人貸出:数量 3.4(事業性貸出残高(兆円))× 価格 1.2%(貸出利ざや(預金調達差引後・%))→ 売上 403 億円・営業利益 141 億円。残高 3.4 兆円 × 利ざや 1.20%(競争と預金金利で利ざやが縮む)
  • 個人貸出:数量 2.1(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 0.9%(貸出利ざや(%))→ 売上 187 億円・営業利益 56 億円。残高 2.1 兆円 × 利ざや 0.90%
  • 有価証券・市場運用:数量 1.7(運用残高(兆円))× 価格 0.7%(運用利回り-調達(%))→ 売上 119 億円・営業利益 83 億円。残高 1.7 兆円 × 運用ざや 0.70%
  • 手数料・資産運用・グループ:数量 2.8(預かり資産+取扱高(兆円))× 価格 1.0%(実効手数料率(%))→ 売上 280 億円・営業利益 56 億円。預かり・取扱高 2.8 兆円 × 手数料率 1.00%

倍率:10年後のROE3.8%(純利益165億円÷自己資本4,306億円)。ROEはk8.3%以下なので、ためた利益は額面未満の価値で、PERは1÷k=12.0倍までが上限。6.5 倍に置いた。やや悲観の 9.5 倍より低い。構造的に負けて、収益力が資本コストを下回る姿。上限の5.4割に置き、6.5倍。還元を会社の方針(45%)に合わせたため自己資本が厚くなった。

確率:景気の悪化と資本の薄さが重なり、統合も失敗する筋書き。自己資本が薄く、株主との関係も不安定なため、悪い方向の傷が深くなりやすく、1割余りを置く。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

法人貸出

きらぼし銀行の事業性融資。都内の中小企業・不動産業向けと、都心のM&A・事業承継向けが中心。

数量事業性貸出残高(兆円)価格貸出利ざや(預金調達差引後・%)売上営業利益
今 2026/03 3.2 1.4% 448 246
10 年後 中立 4.5 1.8% 834 500

取り方:貸出残高5.28兆円(2026年3月末、決算短信)のうち、事業性貸出を約6割の3.2兆円と推定した(開示の内訳ではない)。預金調達を差し引いた貸出の利ざやを1.4%と置いた。経費配分後の利益率55%で、4つのセグメントの利益の合計を経常利益605億円に合わせた。2026-10-18の直しの方針に沿い、預金ベータ(預金金利が政策金利に付いていく割合)は40%とし、10年で変動金利の貸出のざやが広がる分を価格に入れた。 【2026-10-19 確認】数量は名目、率は物価を掛けていない(率は金利・手数料などの事業の理由でだけ動かす)。

個人貸出

住宅ローン・アパートローン・カードローンなど個人向けの貸出。

数量個人向け貸出残高(兆円)価格貸出利ざや(%)売上営業利益
今 2026/03 2.1 1.2% 239 115
10 年後 中立 2.8 1.6% 432 225

取り方:残りの約4割を個人向け貸出2.08兆円と推定した(開示の内訳ではない)。住宅ローン中心で競争が厳しいため利ざやは1.15%と、事業性より薄く置いた。経費配分後の利益率は48%。預金ベータ40%で、10年のざやの広がりは事業性よりやや小さくした。 【2026-10-19 確認】数量は名目、率は物価を掛けていない(率は金利・手数料などの事業の理由でだけ動かす)。

有価証券・市場運用

国債・地方債・外債・投信などの運用と市場取引。預金のうち貸出に回らない分の運用先。

数量運用残高(兆円)価格運用利回り-調達(%)売上営業利益
今 2026/03 1.8 0.8% 144 115
10 年後 中立 2.3 0.9% 196 157

取り方:預金のうち貸出に回らない分と市場運用で、国債・地方債・外債・投資信託などの運用残高を1.8兆円、運用利回りから調達コストを引いた運用ざやを0.8%と推定した(開示の内訳ではない)。利益率は経費が小さいため80%。金利が上がれば再投資の利回りは上がるが、預金金利も付いていくため、10年のざやの広がりは小さく置いた。 【2026-10-19 確認】数量は名目、率は物価を掛けていない(率は金利・手数料などの事業の理由でだけ動かす)。

手数料・資産運用・グループ

投信・保険の販売、法人の手数料、証券・信託・リース・キャピタルなどグループ会社の収益。

数量預かり資産+取扱高(兆円)価格実効手数料率(%)売上営業利益
今 2026/03 2.8 1.3% 364 127
10 年後 中立 4.1 1.2% 497 189

取り方:投資信託・保険の預かり資産、法人向けの手数料取引、証券・コンサルティング・リースなどグループ会社の取扱高を合わせて2.8兆円、実効手数料率を1.3%と推定した(開示の内訳ではない)。2026年3月期は手数料収入が約46億円増えた(決算短信)。預かり資産はお金の量なので名目で伸び、手数料率はデジタル化と低コスト商品の広がりで緩やかに下がるとした。利益率は35%と、人件費の比重が高いため低い。 【2026-10-19 確認】数量は名目、率は物価を掛けていない(率は金利・手数料などの事業の理由でだけ動かす)。

リスクと懸念

資本の薄さと与信費用

公的資金を返した今、単純な自己資本比率は5%台だ。景気が悪化して与信費用が増え、保有債券に評価損が出れば、配当を削って資本を守るしかない。薄い資本は、好況ではROEを押し上げ、不況では傷の深さになる。

東京での価格競争

東京はメガバンク・信金・信組・ネット銀行が重なる最も競争の厳しい市場だ。きらぼしのシェアは1割に届かず、貸出金利を自分で決められない。利ざやの拡大分が、競合への値引きと預金金利の引き上げで目減りする恐れがある。

預金金利の追随と預金流出

短期金利が2%まで上がる間、預金金利が付いていく割合が想定を超えれば、利ざやの拡大は小さくなる。預金を守るための金利引き上げは、都内のように乗り換えの選択肢が多い市場で起きやすい。

株主との関係と再編の不確実さ

2026年6月の総会で、定款変更の賛成率は67.75%と、特別決議の基準をわずかに上回っただけだった。ありあけキャピタルは約8%を持ち、資本政策や再編の提案がありうる。統合の相手や条件によっては、価値を壊す再編も起こりうる。

保有債券・株式の評価損

預金のうち貸出に回らない分は、国債・地方債・外債などで運用する。金利が上がる局面では債券の評価損が出て、薄い自己資本を直接削る。含み損の大きさは、金利が落ち着くまで資本の余裕を左右する。

システム投資と人件費の増加

物価と賃金が毎年3%上がる世界では、人件費とシステムの維持費も毎年同じペースで増える。規模の小さい銀行は、この負担を薄く広く分けられない。デジタル専業のUI銀行の育成にも先行投資がかかる。

今後の分かれ目

短期金利が2%に向けて計画より速く上がり、預金金利の追随が遅いまま推移したら
貸出利ざやの拡大が想定より早く出るので、楽観側の確率を上げてよい。決算の貸出利回りと預金利回りの差で確かめる。
東京都内の貸出利ざやが、メガバンクの攻勢で縮み始めたら
価格を決める力が弱いという見方が裏づけられる。やや悲観・悲観側の確率を上げ、利ざやの拡大幅を下方修正する。
他行や信金との統合が正式に発表され、統合比率や費用が明らかになったら
統合の相手が優良で費用が見合うなら楽観側へ、きらぼしが薄まる形なら中立の価値を見直す。システム統合の費用と時期が分かれ目になる。
景気が悪化して与信費用が急増し、配当が削られたら
資本の薄さが現実の傷になる。悲観側へ重みを移し、自己資本比率の水準が回復するまでは中立の確率を下げる。
次の中期経営計画で、自己資本比率の目標と還元の方針が示されたら
目標が高く還元が低ければ、資本の積み増しに時間がかかる。目標が現実的で還元が厚ければ、中立の価値を押し上げる。
ありあけキャピタルの保有が1割を超え、株主提案を出したら
経営の自由度が下がり、再編が前倒しになる。結果が優良な相手との統合なら楽観側、経営の混乱を招くなら悲観側に重みを移す。

見ておくもの

  • 貸出利回りと預金利回りの差(預貸ざやの推移)
  • 東京都内の貸出残高と、メガバンクへの借り換え状況
  • 与信費用と保有債券の評価損益
  • 自己資本比率と、次の中期経営計画(2027年春公表予定)の資本・還元の目標
  • ありあけキャピタルの保有比率と、統合・再編の発表

倍率と資本コストの決め方

倍率は今の株価を見ずに決めた。楽観・やや楽観・中立は、10年後のROEとk8.3%(基本7.5%+quality+0.8%)・g4.0%から、利益ベースの正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)の上限を出し、その9.5・9.2・9割に置いた。ROEがkを超えるので、中立の下限は1÷k=12.0倍とした。やや悲観・悲観は、稼ぐ力と今の自己資本から置き、悲観は稼ぐ力(純利益÷k)に ROE÷k を掛けて目減りさせた 6.5 倍に置いた(やや悲観の 9.5 倍より低い)。今の値段は、今期の純利益424億円の10.5倍で、10年の筋書きの結果とは独立に置いた。リース会計(新リース会計基準)は、店舗を借りる影響が銀行では小さく、10年後の数字は今と同じ形(家賃を営業費用に入れた形)でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 13.36→14.06 倍・やや楽観 PER 12.43→13.52 倍・中立 PER 11.63→12.92 倍)。

資本コスト 8.3% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本7.5%にquality+0.8%を足してk8.3%。銀行は預金が仕入れなので利払いの式は当てはめず、利ざやで扱う。薄い自己資本、再編、株主との関係といった個別のリスクはkに足さず、筋書きと確率で表した。横浜FG・千葉銀行(+0.5%)より高いのは、東京での値決め力が弱く、規模が小さいため。

同じ業種(銀行業)の AI 分析

割安 大光銀行8537 新潟・長岡の第二地銀。金利上昇で稼ぎは戻るが、薄い資本と人口減の県で、戻り幅が価値を分ける 本質価値との差 +64.6% · 10 年 割安(年 +12.8%) 割安 筑波銀行8338 茨城2位の地銀。金利上昇で利益は倍近くまで伸びるが、公的資金350億円の返済と薄い資本が重荷。今の値段はやや割安 本質価値との差 +43.8% · 10 年 割安(年 +11.6%) やや割安 三井住友トラストグループ8309 受託資産と手数料が厚い信託グループ。利益ベースの正当化PERで控えめに置き、資本コスト7.25%で10年の本質価値は今の時価総額を約5%上回る(適正) 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 ひろぎんホールディングス7337 広島の厚い基盤と金利上昇でROEは10%前後へ。資本コスト8%の利益ベースで測ると、改善はほぼ織り込まれ今の値段は適正 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 株式会社紀陽銀行8370 大阪の成長と和歌山の首位を併せ持つが、資本は薄い。金利上昇の追い風を織り込んでも、今の値段は適正の範囲 本質価値との差 +17.9% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 トマト銀行8542 岡山2番手の第二地銀。金利で稼ぎは戻るが、優先株100億円の行方が普通株主の取り分を左右する 本質価値との差 +17.1% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 三井住友フィナンシャルグループ8316 利ざや拡大と海外・Olive で ROE 10% 前後へ。新しく投じるお金の稼ぎだけが薄れる利益ベースの PER で測ると、3 メガで最も低い今の PBR は適正 本質価値との差 +16.5% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 武蔵野銀行8336 埼玉で2番手の地方銀行。利ざやの広がりでROEは9%へ向かい、資本コスト8%で測ると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +13.9% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 栃木銀行8550 金利上昇の追い風は強いが、稼ぐ力の底上げは道半ば。栃木の第二地銀は10年後の収益力に見合う値段で、安全域は薄い 本質価値との差 +13.3% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) 適正 ゆうちょ銀行7182 貯金は伸びないが、国債の入れ替えと日銀預け金の金利で利ざやが広がる。利益が金利頼みで倍率を控えめに置くと、親会社の売出しも入れて今の値段はやや割高 本質価値との差 +8.1% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 トモニホールディングス8600 利ざやの拡大でROEは7%台へ上がるが資本コストに届かない。今の値段は価値を1割弱上回るが、適正の範囲 本質価値との差 +7.9% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ5832 岡山で県内企業の45%が主取引とする基盤に利ざや拡大が乗る。資本コスト8.25%の利益ベースで測ると、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +6.7% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 株式会社七十七銀行8341 宮城でシェア55.9%の牙城。半導体工場の白紙撤回後も利ざや拡大とVision 2030の上方修正が効くが、資本コスト8%の利益ベースで今の値段は適正 本質価値との差 +5.9% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 東和銀行8558 群馬の2番手行。債券の入れ替えで膿を出し切り、稼ぐ力は戻る途上だが、資本の薄さが値段の上限を決める 本質価値との差 +5.9% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 株式会社佐賀銀行8395 県内企業の6割弱をメイン先にする盤石の地銀。金利の追い風は厚いが資本が薄く、本質価値は今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +4.8% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 ふくおかフィナンシャルグループ8354 九州最大手。会社予想どおり利益が伸びROE10%前後が続くなら、資本コスト8.25%の利益ベースで見ても今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +4.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 清水銀行8364 静岡県全域に店舗を持つ中堅地銀。金利上昇で稼ぎは2倍以上になるが、ROEは資本コストに届かず、厚い自己資本を価値に変えきれない 本質価値との差 +3.7% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 三菱UFJフィナンシャル・グループ8306 国内最大で最も国際分散した銀行グループ。利益ベースの PER で測ると ROE 10〜11%に見合う値段は今よりやや低く、3 メガで最も上の余地が小さい。やや割高 本質価値との差 +3.6% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 いよぎんホールディングス5830 海事金融という堀を持つ愛媛の首位行。堀は本物だが自己資本が厚く、資本コスト8.25%の利益ベースでは今の値段はやや割高 本質価値との差 +2.5% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 横浜フィナンシャルグループ7186 神奈川の厚い基盤に利ざや拡大が乗りROE10%前後へ。資本コスト8%の利益ベースで測ると、今の値段は適正の範囲 本質価値との差 +2.1% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 十六フィナンシャルグループ7380 岐阜の県内首位を握る地銀。金利で利ざやは広がるが人口減の逆風が重く、資本コスト8.25%の利益ベースで今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +1.9% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 株式会社琉球銀行8399 沖縄の厚い基盤と金利の追い風は本物。ただ資本が薄く効率も低め。今の値段は本質価値と大きく変わらない 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 りそなホールディングス8308 国内専業で利ざや拡大の恩恵が素直に効く。ROE 12% 前後を利益ベースの PER で測り、資本コスト 7.5% に合わせると、今の値段はやや割高 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 池田泉州ホールディングス8714 大阪北摂・泉州の地銀。金利の追い風でROE10%へ向かうが、競争と費用の重さで10年の価値は今の値段を1割ほど下回る 本質価値との差 +0.6% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 第四北越フィナンシャルグループ7327 新潟で貸出の半分を握る地方銀行。金利上昇の追い風は本物だが人口減が量を抑え、資本コスト8.25%の利益ベースで今の値段はやや割高 本質価値との差 +0.5% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 南都銀行8367 奈良の5割の基盤に金利の追い風が乗る。人口減と重い経費が利益の伸びを抑え、10年の価値は今の値段を1割ほど下回る 本質価値との差 −0.9% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 山口フィナンシャルグループ8418 山口・広島・北九州に3行を持つ中四国最大級の地銀。利ざやの改善で稼ぐ力は戻るが収益性は同業に見劣りし、今の値段はやや割高 本質価値との差 −2.1% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 大東銀行8563 福島県郡山の小さな単独行。利ざやの回復は追い風だが、評価損と薄い資本で価値の伸びは限られる。 本質価値との差 −3.9% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 株式会社CCIグループ7381 石川の首位行は金利上昇の追い風を受けるが、利益はまだ薄い。10年で見ても、今の値段にはやや先走り感がある 本質価値との差 −4.0% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 九州フィナンシャルグループ7180 TSMC熊本効果で法人融資が伸びる肥後・鹿児島銀行の持株会社。ROEが資本コストにまだ届かず、今の値段は追い風を払いすぎてやや割高 本質価値との差 −4.1% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 北洋銀行8524 道内首位の基盤に金利上昇の追い風。ただ自己資本比率が薄く、資本コスト8.75%の利益ベースで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −4.7% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 鳥取銀行8383 鳥取県の最大の地銀。利ざやの回復は追い風だが、薄い利ざやと人口減で ROE は資本コストに届かない。 本質価値との差 −4.8% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 フィデアホールディングス8713 山形と秋田の2番手行が2027年1月に合併する。稼ぐ力は戻りつつあるが、人口減と薄い資本が上値を抑える 本質価値との差 −5.2% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 西日本フィナンシャルホールディングス7189 福岡で福岡銀行を追う地銀。資本コスト8.25%はROEの回復に厳しく、今の値段は計画の達成をほぼ織り込んでやや割高 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 株式会社岩手銀行8345 岩手県の貸出の47%を握る首位行。北東北3行の統合協議に入ったが、10年後の中立でもROEは資本コストに届かない 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.3%) 適正 千葉銀行8331 千葉興業銀行との統合を含め貸出が名目で伸びるが、資本コスト8%の利益ベースのPERで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −7.3% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 株式会社おきなわフィナンシャルグループ7350 沖縄の厚い基盤に金利の追い風。ただ資本が薄く観光に偏る点を織り込むと、今の値段はやや割高 本質価値との差 −8.0% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 めぶきフィナンシャルグループ7167 北関東の統合地銀。利ざや拡大でROEは10%を超えるが、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 SBI新生銀行8303 公的資金完済・再上場で身軽になったSBI系複合銀行。利ざや拡大とレイク・アプラスの高採算を乗せても、資本コスト8.5%で見ると今の値段はやや先取りで、やや割高 本質価値との差 −9.0% · 10 年 適正(年 +5.5%) 適正 山陰合同銀行8381 経費の軽さと県外への貸出拡大が強み。利ざや拡大の追い風は大きいが、人口減と含み損が重く、今の値段はやや割高 本質価値との差 −9.6% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 山梨中央銀行8360 県内シェア5割強の地銀。利ざやで利益は伸びるが、ROEは資本コストに届かず、今の値段はやや高め 本質価値との差 −9.7% · 10 年 適正(年 +5.8%) 適正 株式会社プロクレアホールディングス7384 青森で企業の7割が主力行に選ぶ首位行。金利で稼ぎは大きく伸びるが、薄い自己資本と人口減でROEは資本コストに届かず、10年後の価値は今を下回る 本質価値との差 −9.8% · 10 年 適正(年 +6.4%) やや割高 京葉銀行8544 利ざや拡大で稼ぐ力は戻るが、千葉の再編で後ろに回る不安が残る。今の値段は10年の見通しに対して高め 本質価値との差 −10.8% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 名古屋銀行8522 愛知県内2位の地銀。金利上昇で利益は伸びるが、ROEは資本コスト並みにとどまり、統合の条件も未定のため、利益ベースでは今の値段はやや割高 本質価値との差 −12.0% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 千葉興業銀行8337 千葉銀行との1対1の統合で行き先は決まった。金利上昇で利益は倍になるが、薄い自己資本が還元を縛りROEは資本コストに届かず、今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 株式会社百十四銀行8386 香川の寡占と船舶金融を持つ良い銀行だが、10 年後の ROE は資本コストに届かない。今の値段は金利上昇を織り込んでもやや割高 本質価値との差 −13.7% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 三十三フィナンシャルグループ7322 金利の追い風は確か。だが資本が薄く再編も白紙で、ROE は資本コストに届かず、10 年の価値は今の値段を2割余り下回る 本質価値との差 −13.9% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 南日本銀行8554 鹿児島の第二地銀。直近の利益は税の軽さで厚く、優先株 85 億円の整理が普通株の取り分を決める。 本質価値との差 −17.0% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 株式会社大分銀行8392 大分の企業の半数がメインバンクに選ぶ盟主。利ざやで稼ぎは2倍以上に伸びるが、薄い自己資本が重く、10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −17.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 みずほフィナンシャルグループ8411 ROE は 10% 前後にとどまり、3 メガ共通の控えめな倍率で置くと、利益ベースでは今の値段は割高 本質価値との差 −18.1% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 株式会社秋田銀行8343 秋田県で企業の過半が主力行に選ぶ首位行。金利上昇で稼ぎは倍近くになるが、人口減が重く、ROEは資本コストに届かず今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −18.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 富山銀行8365 富山の小さな地銀。直近の増益は債券の売却益頼みで、本業の稼ぐ力は ROE を資本コストへ届かせない。 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 株式会社宮崎銀行8393 宮崎県の最大手地銀。利ざやで稼ぎは膨らむが、薄い自己資本と人口減が重く、10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 株式会社四国銀行8387 金利の追い風は強いが、高知の人口減で稼ぐ力が資本コストに届かない。10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 株式会社ほくほくフィナンシャルグループ8377 北陸・北海道2行体制に利ざや拡大とラピダス特需が乗るが、単独路線のまま。資本コスト8.5%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 株式会社 百五銀行8368 三重の預金と貸出で首位の地銀。資本が厚く稼ぎ方が重いため、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段は先の利益を織り込んで割高 本質価値との差 −22.5% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 福井銀行8362 福井県の貸出の約半分を握る地銀。合併の効果と利ざや拡大でROEは上向くが、資本コストには届かず、今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −23.0% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 株式会社 北日本銀行8551 北東北で唯一残る第二地銀。金利上昇で利益は伸びるが、10年後の中立でもROEは資本コストに届かない 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 株式会社滋賀銀行8366 県内の預貯金の約半分を握る滋賀の地銀。利上げの追い風は本物だが経費率が重く、資本コスト7.75%の利益ベースでは今の値段は割高 本質価値との差 −24.0% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 八十二長野銀行8359 長野で合算シェア6割超の堀を持つが、資本コスト8%の利益ベースで測ると、中計ROE8%の達成を織り込んだ今の値段は割高 本質価値との差 −25.4% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 群馬銀行8334 群馬県内シェア44%の最強地銀。利ざや拡大と第四北越FGとの越境統合でROE10%超を狙うが、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −25.5% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 しずおかフィナンシャルグループ5831 静岡で法人取引の首位を握る東海最大級の地方銀行。事業は強いがROEは資本コストを少し上回る程度で、利益ベースの今の値段はやや割高 本質価値との差 −25.5% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 筑邦銀行8398 福岡県南部の地銀。貸出は伸びているが、薄い収益と自己資本で ROE は資本コストに届かない。 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 島根銀行7150 SBI の資本で立て直す島根の小さな地銀。優先株が 170 億円まで膨らみ、普通株主に残る利益は薄い。値打ちは今の値段を下回る 本質価値との差 −28.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 セブン銀行8410 コンビニ ATM の独走に、ファミマ 1.6 万台という追い風。ただ稼ぎは薄く、キャッシュレスの長い逆風も続く。倍率を抑えて見ると、いまの値段は先の成長を織り込みすぎている 本質価値との差 −28.8% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 あおぞら銀行8304 米国オフィス融資の傷が癒え、大和証券を軸に投資銀行へ軸足を移すあおぞら銀行。ROEが資本コストに届かない間は、今の値段に安全域は乏しい 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 東邦銀行8346 福島で預金・貸出の3分の1強を握る首位行。金利上昇で稼ぎは倍近くになるが、ROEは資本コスト未満にとどまり今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −29.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) 割高 株式会社阿波銀行8388 徳島の盟主は利ざや拡大で稼ぎが伸びるが、ROEは資本コストに届かない。10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 大垣共立銀行8361 岐阜の老舗地銀。利ざや拡大は追い風だが ROE は資本コストに届かず、今の値段には届かない 本質価値との差 −33.8% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 山形銀行8344 県内最大手でも人口減の山形が地盤。利ざやで稼ぎは倍増するが資本コストに届かず、今の値段は10年先の価値より高い 本質価値との差 −34.2% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 スルガ銀行8358 シェアハウス問題を片付け、利ざや拡大で稼ぐ力が戻った地方銀行。だが税の軽さで膨らんだ利益を前提に値が付いており、資本コストを大きく超える見込みも薄く、割高 本質価値との差 −34.6% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 富山第一銀行7184 富山県2位の地銀。利ざや拡大は追い風だが、運用益に頼る利益とROEの低さで、本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −34.8% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 京都フィナンシャルグループ5844 京都の地盤と政策保有株の含み益が強みだが、ニデック株は会計不正で下落。資本コスト8%の利益ベースで測ると今の値段は割高。2026年3月期の利益は株の売却益で膨らんでおり、実力利益で測る 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 あいちフィナンシャルグループ7389 名古屋圏2位の合併行。統合の宿題と低いROEを抱え、資本コスト8%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −38.3% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 愛媛銀行8541 県内第2位の第二地銀。金利上昇で利益は伸びるが、人口減で資本コストに届かず、今の値段は10年先の稼ぎに対して割高 本質価値との差 −40.9% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 福島銀行8562 福島県の第二地銀。SBI 新生銀行が筆頭株主になったが、薄い収益と赤字の履歴が重い。 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 宮崎太陽銀行8560 宮崎県の第二地銀。本業は回復中だが、売却益に押された利益と優先株 60 億円の整理が焦点。 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 東北銀行8349 岩手の中堅地銀。利ざやは回復するが、公的資金の優先株 100 億円が普通株の取り分を削る。 本質価値との差 −48.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 豊和銀行8559 大分の小さな第二地銀。普通株の取り分は、220 億円の優先株が先に取った残りで決まり、今の値段を下回る。 本質価値との差 −60.2% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 高知銀行8416 高知県の地銀。評価差額金の赤字が自己資本の 27% に達し、優先株 68 億円も重く、利益の戻りは遅い。 本質価値との差 −63.6% · 10 年 割高(年 −2.8%) 割高 じもとホールディングス7161 宮城・山形の 2 地銀を持つ持株会社。収益は回復するが、公的資金の優先株 780 億円が普通株の取り分を大きく削る。 本質価値との差 −85.1% · 10 年 割高(年 −11.0%)

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読んだ資料

  1. 東京きらぼしフィナンシャルグループ 株式の状況(優先株の転換・消却、株式分割)
  2. 東京きらぼしFG社長が他行との経営統合について漏らす本音(ダイヤモンド)
  3. 東京きらぼしFG株価、上場来高値 ありあけキャピタルが大量保有(日本経済新聞)

分析日 2026-10-16