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あおぞら銀行 8304

米国オフィス融資の傷が癒え、大和証券を軸に投資銀行へ軸足を移すあおぞら銀行。ROEが資本コストに届かない間は、今の値段に安全域は乏しい

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)2,140 円2,962 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)3,023 円4,186 億円差 −29.2%
10 年後から見ると やや割高 価値 2,140 円2,962 億円 · 差 −29.2% · 期待の年率 +3.4%
期待の年率リターン(10 年)+3.4%資本コスト比 −5.1 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

あおぞら銀行は、日本長期信用銀行を前身とする銀行だ。いまは国内の企業買収向け融資(LBO)や不動産ファイナンスを得意とする投資銀行型の銀行に姿を変えている。大和証券グループが2割を超える筆頭株主で、証券との協働が成長の柱になる。

筆者の結論は、いまの値段に安全域は乏しいというものだ。利益は回復途上にあり、ROE(自己資本に対する利益率)は5%台にとどまる。資本コストの8.5%には届かない。この差が埋まるまでは、株価が純資産を大きく上回る理由が見つからない。

追い風は確かにある。短期金利が2%に向かう間、貸出の利ざやは広がる。中計は2027年度に純利益330億円、2029年度に500億円を掲げ、大和証券との協働も実績が出始めた。ただし、この会社は2024年3月期に約500億円の赤字を出した。過去に集中した与信が一度に傷む癖があり、利益の質は慎重に見たい。

10年の筋書きを確率で重ねると、本質価値はいまの時価総額を約3割下回る「割高」と筆者は考える。割高といっても、中計が計画どおり進めば値段は妥当に近づく。逆に不況で与信が傷めば、下げ幅は大きい。上にも下にも振れ幅が大きい銘柄だ。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点で、まず問うのは「10年後にも持ち続けたいか」だ。あおぞら銀行の答えは、条件つきの「はい」になる。

事業の本質は、案件を選ぶ目利きにある。堀は規制ではなく人の腕に依存する。こういう事業は、うまくいけば高いROEを出すが、判断を誤れば一度に利益が吹き飛ぶ。2024年3月期の赤字は、まさにそうだった。

オーナー利益、つまり株主が自由に使える利益は、いまの水準で年250億円前後。純資産が4,800億円だから、利益率は5%強にすぎない。国債で3%が取れる世界で、この数字は魅力的とはいえない。中計どおりROEが8%に届いても、資本コストにわずかに届かない程度だ。

資本の使い方は、改善している。配当性向を半分に置き、集中した与信を減らす方針も打ち出した。大和証券が大株主に入ったことで、経営の規律も増した。

安全域は、今の値段にはほとんどない。純資産に近い値段で買えるなら守りは効くが、ROEが資本コストに届くまでは、その値段でも割安とはいえない。待つ価値のある会社で、焦って買う会社ではない。

何で稼ぐ会社か

あおぞら銀行の稼ぎ方は、3つの部門で説明できる。

中心は投資銀行だ。国内のLBO(企業買収のための融資)、不動産ファイナンス、環境関連の融資を手がける。資本の半分以上をここに振り向けており、中計では残高を2.6兆円から3.6兆円へ増やす計画だ。ROEは10%台と、全社平均より高い。

次が市場国際だ。国債・外債などの有価証券運用と、海外のコーポレートローンを受け持つ。2024年3月期の赤字は、ここで抱えた米国オフィス向け融資と債券の評価損が原因だった。いまは米国オフィス向けの残高を14億ドル台から12億ドル弱まで落とし、処理が必要な案件も3分の1まで減らしたとしている。2026年度から通常の管理に戻す段階だ。

3つ目が顧客部門だ。個人の資産管理、金融法人との取引、GMOあおぞらネット銀行がここに入る。ネット銀行は法人口座が25万件、預金が1.3兆円を超え、実質業務純益ベースで黒字になった。BaaS(他社に銀行機能を貸す事業)を伸ばし、5年で粗利益の倍増を狙う。

店舗網は小さく、個人店舗に頼らない形だ。大和証券との提携は、ファイナンスの案件紹介や、ファンドラップ(資産運用の一任口座)の販売で効く。2025年度に35億円の効果が出て、2027年度に100億円を目指す。

人員は少数精鋭で、案件ごとの判断が利益を左右する。部門の損益は大きく振れやすく、全社の利益は、与信費用の増減に左右される。

優良さと弱いところ

この銀行の強みは、地方銀行にない案件力だ。買収ファイナンスや不動産ファイナンスは、取引先の経営や物件の中身を読む力が要る。長信銀の時代から培った目利きがある。ここに大和証券の営業網が加わり、案件の入り口は広がった。

一方で、堀は広くない。規制や独占で守られた事業ではなく、同じ分野には大手銀行、リース会社、外資系ファンドが入ってくる。利ざやを守れるかは、案件を選ぶ腕しだいだ。

弱点は、与信が偏りやすいことだ。2024年3月期に米国オフィス向け融資と外債の損失で、純損失が約500億円に膨らんだ。この痛手で、経営は集中を減らす方針を掲げた。ただ、投資銀行を伸ばせば、特定の業種に残高が寄る危うさは再び出てくる。

資本の厚みも薄い。自己資本比率は6%弱で、大手銀行より余裕がない。大和証券の増資で立て直したが、少しの損失で配当の余力が揺れる。中計はCET1比率を2030年3月末に9%以上へ引き上げるとしており、配当を増やす速度にも限りがある。

資本効率は改善途上だ。直近のROEは5%台で、中計でも2027年度に7%程度、2029年度に8%以上を目指す段階にある。この数字が本当に出るかを確かめる時期が続く。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

銀行業は、金利のある世界の入り口にいる。短期金利が2%まで上がる間、貸出金利は早く追随し、預金金利は遅れて追う。この時間差が、利ざやを広げる。日本の銀行にとっては、約20年ぶりの追い風だ。

ただし、あおぞら銀行の領域は、メガバンクや地方銀行とは少し違う。主な競争相手は、投資銀行型のファイナンスを手がける大手行、リース会社、外資系ファンドだ。顧客は上場企業の買収案件や、不動産会社である。借り手が景気で大きく動くため、与信費用が振れやすい。

同じ領域のSBI新生銀行は、消費者金融を併せ持つ。スルガ銀行は個人向けが中心だ。あおぞら銀行はこの2社より個人向けが小さく、法人の専門ファイナンスと有価証券の比率が高い。金利上昇の恩恵は貸出に出やすいが、債券は満期が来て入れ替わるまで効かない。

地方銀行の再編も追い風になりうる。統合や提携が進めば、地銀向けの有価証券運用、協調融資、システムの受託といった仕事が増える。あおぞら銀行は、地銀向けの金融サービスを持つことで、その受け皿になれる。

悲観の見方は2つある。3年以内に急な不況が来れば、買収融資と不動産の与信費用が一度に跳ねる。10年の構造的な負けは、競争で案件を取れなくなり、無理をして質の低い融資を積む展開だ。2024年の損失は、その予告だったともいえる。

為替はドル円150円で固定して見ている。海外ローンの利ざやや、米国オフィスの処理の進み方は、この前提のもとでの話だ。

資本政策と M&A

還元の姿勢は、はっきりしている。中計は配当性向50%程度を掲げ、2026年3月期は約49%だった。2027年3月期は増配を予想し、性向は51%強になる。

ただし、増やせる幅には限りがある。自己資本比率が低く、CET1比率を2030年3月末に9%以上へ上げる約束があるためだ。自社株買いは、利益が安定するまで本格化しにくい。

最大の資本イベントは、2024年の大和証券グループとの資本業務提携だ。約519億円の第三者割当増資で、同社は約15%を持つ筆頭株主になった。その後、市場外で追加取得し、2026年3月末の持株比率は約24%とされる(二次情報で、確認はできていない)。

大和証券が議決権の過半を持つ形ではない。ただ、筆頭株主として経営に関わる度合いは強い。将来、さらに出資比率を上げる、あるいは完全子会社化に動く可能性は排除できない。kabufuの推計では、10年以内にTOB(株式公開買い付け)を受ける確率は16%ほどだが、筆者は具体的な材料を確認できていない。

政策保有株は縮小の途上にあり、売却益が時々出る。その分は一時的な上積みとして扱い、本質価値には入れていない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

金利が2%へ向かう間、あおぞら銀行の貸出利ざやは確実に広がる。法人向けの変動金利の貸出は、ほぼ全部が追随する。調達も、金利の上昇に合わせて見直しやすい。投資銀行ユニットは、資本配分を56%まで高め、ROE14%を狙っている。

米国オフィス向けの傷は、もう癒えている。残高は3分の2近く減り、処理が必要な案件は3分の1になった。2026年度から通常の管理に戻る。与信費用は年80億円台で落ち着いており、2024年の再来を心配する段階は過ぎた。

大和証券との協働は、数字で出ている。2025年度に35億円と計画を上回り、2026年度は65億円、2027年度は100億円を目指す。証券の営業網とあおぞらの案件力は、補い合う形だ。ファイナンスの実行額は5,600億円まで増える。

GMOあおぞらネット銀行は黒字化した。法人口座は25万件、預金は1.3兆円を超える。BaaSで他行にも機能を貸し、収益源が広がる。

中計どおり2029年度に純利益500億円、ROE8%を達成すれば、PBRは1倍を超える。配当性向50%は維持され、増配も続く。再建のあとの安定成長局面に入り、株価は純資産を上回って評価されるはずだ。

慎重な見方

2026年3月期の純利益257億円は、税の負担が軽かった分だけ良く見えている。繰延税金資産という、過去の赤字の恩恵がある間の数字だ。本来の税率に戻れば、同じ経常利益でも手取りは3割ほど減る。

ROEは5%台で、資本コスト8%に届かない。中計の2027年度ROE7%も、まだ資本コストを下回る。この会社は、利益を出しても株主の要求する水準を満たしていない状態がしばらく続く。

投資銀行の拡大には代償がある。LBOと不動産ファイナンスは、不況で一度に傷む。2024年の米国オフィスの損失は、与信の集中がどれほど大きな損失になるかを見せた。残高を2.6兆円から3.6兆円へ増やせば、同じ過ちを国内で繰り返す危険が増す。

調達にも弱みがありうる。ネット銀行や法人の預金は、不安が出れば動きやすい。自己資本比率は6%弱と薄く、損失の吸収力に限りがある。

大和証券との協働効果は、すでに数字に織り込まれている部分も大きい。100億円の目標は野心的で、実現しなければ中計全体が崩れる。配当性向50%を守るため、資本の積み上げ(CET1の9%)が遅れれば、さらに無理が出る。今の値段は、中計が全部うまくいくことを前提にしている。

どちらに重みを置いたか

筆者は、慎重な見方にやや分があると判断した。追い風は確かだが、ROEが資本コストを超えるのは、早くても数年先だ。それまでの間に景気が悪化すれば、損失の吸収力が足りない。

確率は中立に最も多く置いた。楽観の側は、中計がほぼそのまま実現する場合に限った。悲観の側には、2024年に実際に起きた損失の大きさを踏まえ、他の銀行より少し厚めに配った。確率の寄せ方は、利益の回復を認めつつ、損失の吸収力の薄さを重く見たものだ。結論として、いまの値段は中計の成功をほぼ織り込んでおり、資本コストを稼げるまでは安全域がない。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 3,014 円4,173 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,213 円1,679 億円)。 今の値に割り戻すと 2,140 円2,962 億円、今との差 −29.2%、 期待の年率 +3.4%(資本コスト 8.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 7% 5,811 円8,045 億円 2,239 円3,100 億円 +166.3% +10.3% 563 円780 億円
やや楽観 20% 4,494 円6,222 億円 1,476 円2,043 億円 +97.5% +7.0% 1,194 円1,653 億円
中立 33% 3,417 円4,730 億円 1,278 円1,770 億円 +55.3% +4.5% 1,549 円2,145 億円
やや悲観 24% 1,592 円2,205 億円 1,076 円1,490 億円 −11.7% −1.2% 640 円887 億円
悲観 16% 1,242 円1,720 億円 506 円700 億円 −42.2% −5.3% 280 円387 億円
加重平均100% 3,014 円4,173 億円1,213 円1,679 億円 +39.8% +3.4% 4,227 円5,852 億円

今の株価時価総額 3,023 円4,186 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.5% を下回るほど割高。

楽観 7% 投資銀行へ転換し、ROE10%が定着する10年 利益 731 億円 · PBR 1.1 倍 · 株価時価総額 5,811 円8,045 億円

短期2%・長期3%が定着し、投資銀行は残高5兆円まで伸びる。LBOと環境ファイナンスは、国内の事業承継と脱炭素の資金需要を取り込む。大和証券の営業網と案件力が結びつき、ファンドラップなど手数料収入も育つ。GMOあおぞらネット銀行はBaaSで地銀・事業会社の基盤になり、黒字が積み上がる。与信は分散が進み、2024年のような損失は10年間出ない。ROEは10%に乗り、増配と自社株買いが続く。経営が資本の使い方を磨き、ROEが10%に乗る銀行は、国内では少数派になる。市場はこの銀行を、地銀の再編でも頼られる存在として評価し、純資産を大きく上回る値段がつく。地銀の再編が進むなかで、受け皿としての役割も広がる。

  • 投資銀行:数量 5.0(投資銀行向けの貸出・投資の残高(兆円))× 価格 0.02(粗利ざや(残高に対する粗利益の率))→ 売上 1,225 億円・営業利益 735 億円。残高5.0兆円(名目)×粗利率2.45%、利益率60%
  • 市場国際:数量 2.9(市場・海外の運用残高(兆円))× 価格 0.02(粗利ざや(運用利回り − 調達コスト))→ 売上 508 億円・営業利益 345 億円。残高2.9兆円(名目)×粗利率1.75%、利益率68%
  • 顧客・ネット銀行:数量 1.4(顧客部門の貸出・運用残高(兆円))× 価格 0.03(粗利率(残高に対する粗利益。手数料を含む))→ 売上 350 億円・営業利益 175 億円。残高1.4兆円(名目)×粗利率2.50%、利益率50%

倍率:ROE9.7%・資本コスト8.5%・g3.0%から PBR=(ROE−g)÷(k−g)=1.22倍が式の目安。中計が計画どおり進み利ざやも広がる最良の姿。PBR1.067倍に置き、時価総額8,045億円(正当化PERの上限検査でも上限の90%)。

確率:投資銀行の拡大、大和証券との深い協働、与信の分散がすべてうまくいく場合。10年間、大きな損失が出ないことが前提で、確度は高くない。

やや楽観 20% 中計の目標に近づき、ROE8%台が定着する10年 利益 570 億円 · PBR 0.9 倍 · 株価時価総額 4,494 円6,222 億円

金利は定常化し、投資銀行は4.5兆円まで増える。大和証券との協働は100億円に届き、そのまま維持される。市場国際は債券の入れ替わりが終わり、利ざやが落ち着く。与信費用は景気の波を経て、平均的な水準に戻る。純利益は600億円近くに乗り、ROEは8%台で安定する。配当性向は5割を保ちつつ、自己資本も厚くなる。株価は純資産と同じ水準で評価される。大和証券との関係は安定し、証券・銀行の一体運営が定着する。投資銀行は伸びが落ち着き、残高の増加は物価並みに近づく。堅実な運営が実を結ぶ10年だ。米国オフィスの損失は過去の話になり、経営は与信を業種と地域で分ける運営を続ける。CET1比率は9%台に乗り、配当と自社株買いを両立できる余力がつく。

  • 投資銀行:数量 4.5(投資銀行向けの貸出・投資の残高(兆円))× 価格 0.02(粗利ざや(残高に対する粗利益の率))→ 売上 1,058 億円・営業利益 603 億円。残高4.5兆円(名目)×粗利率2.35%、利益率57%
  • 市場国際:数量 2.6(市場・海外の運用残高(兆円))× 価格 0.02(粗利ざや(運用利回り − 調達コスト))→ 売上 442 億円・営業利益 287 億円。残高2.6兆円(名目)×粗利率1.70%、利益率65%
  • 顧客・ネット銀行:数量 1.2(顧客部門の貸出・運用残高(兆円))× 価格 0.03(粗利率(残高に対する粗利益。手数料を含む))→ 売上 300 億円・営業利益 141 億円。残高1.2兆円(名目)×粗利率2.50%、利益率47%

倍率:ROE8.0%・資本コスト8.5%・g3.0%から PBR=(ROE−g)÷(k−g)=0.90倍が式の目安。利ざやの拡大が続くがROEはk未満。PBR0.87倍に置き、時価総額6,222億円(正当化PERの上限検査でも上限の93%)。

確率:中計の2029年度目標(純利益500億円・ROE8%以上)に近い水準が10年続く想定。与信は景気の波を1〜2回経ても致命傷にならない。

中立 33% 利ざやは広がるが、投資銀行の競争でROEは7%台にとどまる10年 利益 448 億円 · PBR 0.7 倍 · 株価時価総額 3,417 円4,730 億円

短期2%・長期3%が定着し、貸出の利ざやは今より広い水準で安定する。投資銀行は残高4兆円まで増えるが、LBOと不動産ファイナンスの競争は続き、採算は大きく上がらない。大和証券との協働は70〜100億円で安定する。この10年のうちに、景気の後退局面が1回は入り、与信費用が年200億円を超える年もある。純利益は450億円前後で、ROEは7%ほどだ。配当は性向5割を保つ。株価は純資産をやや下回る水準で評価される。市場国際は債券の入れ替えが終わり、利ざやは頭打ちになる。GMOあおぞらネット銀行は黒字を保つが、全体の利益を押し上げるほどにはならない。大きな変化はなく、堅実だが平凡な銀行になる。経営は慎重で、損失の再来は避けるが、成長の速度も抑えめだ。

  • 投資銀行:数量 4.0(投資銀行向けの貸出・投資の残高(兆円))× 価格 0.02(粗利ざや(残高に対する粗利益の率))→ 売上 920 億円・営業利益 506 億円。残高4.0兆円(名目)×粗利率2.30%、利益率55%
  • 市場国際:数量 2.4(市場・海外の運用残高(兆円))× 価格 0.02(粗利ざや(運用利回り − 調達コスト))→ 売上 384 億円・営業利益 246 億円。残高2.4兆円(名目)×粗利率1.60%、利益率64%
  • 顧客・ネット銀行:数量 1.0(顧客部門の貸出・運用残高(兆円))× 価格 0.03(粗利率(残高に対する粗利益。手数料を含む))→ 売上 250 億円・営業利益 112 億円。残高1.0兆円(名目)×粗利率2.50%、利益率45%

倍率:ROE6.8%・資本コスト8.5%・g3.0%から PBR=(ROE−g)÷(k−g)=0.69倍が式の目安。ROE6.8%はk未満で、純資産を下回る水準に置く。PBR0.72倍に置き、時価総額4,730億円(正当化PERの上限検査でも上限の90%)。

確率:金利は定常化し、与信費用は景気の波を経て平均に戻り、投資銀行は伸びるが競争で採算は大きく上がらない、最も重みを置く想定。

やや悲観 24% 競争と与信費用で採算が悪化し、ROE4%前後にとどまる10年 利益 218 億円 · PBR 0.5 倍 · 株価時価総額 1,592 円2,205 億円

不動産とLBOの与信サイクルが何度か悪化し、利ざやの広がりの恩恵を食いつぶす。投資銀行の残高は3.6兆円にとどまり、採算は大手や外資との競争で下がる。大和証券との協働効果は期待より小さい。米国オフィスの損失の再来はなくとも、他の海外与信で損失が出る。ROEは4%近辺に張りつき、増配の余地は乏しく、CET1比率の積み上げも遅れる。市場は、資本コストを稼げない銀行として評価する。それでも自己資本は守られ、大和証券の支援が必要な水準には至らない。配当は性向を下げつつ続くが、増配は見込めず、市場は純資産の半分ほどの値段しかつけない。投資銀行を伸ばすほど、案件の質を保つのが難しくなる。

  • 投資銀行:数量 3.6(投資銀行向けの貸出・投資の残高(兆円))× 価格 0.02(粗利ざや(残高に対する粗利益の率))→ 売上 684 億円・営業利益 315 億円。残高3.6兆円(名目)×粗利率1.90%、利益率46%
  • 市場国際:数量 2.2(市場・海外の運用残高(兆円))× 価格 0.01(粗利ざや(運用利回り − 調達コスト))→ 売上 297 億円・営業利益 154 億円。残高2.2兆円(名目)×粗利率1.35%、利益率52%
  • 顧客・ネット銀行:数量 0.9(顧客部門の貸出・運用残高(兆円))× 価格 0.03(粗利率(残高に対する粗利益。手数料を含む))→ 売上 234 億円・営業利益 84 億円。残高0.9兆円(名目)×粗利率2.60%、利益率36%

倍率:ROE3.8%・資本コスト8.5%・g3.0%から PBR=(ROE−g)÷(k−g)=0.14倍が式の目安。与信の傷みでROEが3.8%に下がる筋書き。PBR0.46倍に置き、時価総額2205億円(正当化PERの上限検査でも上限の86%)。

確率:10年のうち与信の悪化が何度か重なり、投資銀行の競争が強まって採算が落ちる想定。10年という長さでは、停滞する年も相応に混ざる。

悲観 16% 構造的に負け、与信の損失が繰り返される10年 利益 9 億円 · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 1,242 円1,720 億円

10年の間に、世界的な信用収縮がまた起きる。LBOと不動産の与信が傷み、米国オフィス以外にも海外ローンの損失が出る。投資銀行は案件を取れなくなり、残高も3兆円を下回る。大和証券との協働は成果を出せず、提携の見直しが議論される。利益はほぼゼロまで落ち、配当は大幅に削られる。大和証券が資本の支援に動く可能性は残るが、少数株主の持ち分は薄まる。この間の配当は、保有する債券・株式・不動産の売却で得た資金を取り崩して一部を維持する形になり、単年の純利益だけでは支えられない。市場からは、再び再建が必要な銀行と見られる。この銀行はもはや優良ではなく、再編の対象として扱われる。

  • 投資銀行:数量 2.8(投資銀行向けの貸出・投資の残高(兆円))× 価格 0.02(粗利ざや(残高に対する粗利益の率))→ 売上 420 億円・営業利益 134 億円。残高2.8兆円(名目)×粗利率1.50%、利益率32%
  • 市場国際:数量 1.8(市場・海外の運用残高(兆円))× 価格 0.01(粗利ざや(運用利回り − 調達コスト))→ 売上 171 億円・営業利益 38 億円。残高1.8兆円(名目)×粗利率0.95%、利益率22%
  • 顧客・ネット銀行:数量 0.7(顧客部門の貸出・運用残高(兆円))× 価格 0.02(粗利率(残高に対する粗利益。手数料を含む))→ 売上 147 億円・営業利益 29 億円。残高0.7兆円(名目)×粗利率2.10%、利益率20%

倍率:過去に集中した与信が一度に傷む構造的な負けで、純利益は9億円とほぼ消える。稼ぐ力は小さいので、売れる資産で測る:減損後の自己資本4,300億円のうち、貸出債権と債券の一部は簿価近くで売れるが、LBO融資・不動産は大きく値引きされ、約40%(1,720億円)が株主に残るとみた。

確率:10年のうち再びリーマン級の与信損失が起き、投資銀行の戦略も崩れて、優良ではなくなる想定。2024年の実例を踏まえ、同領域の銀行と同程度に置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

投資銀行

国内の LBO・不動産・事業会社向けファイナンスと、環境ファイナンス。大和証券との協働もここに入る。

数量投資銀行向けの貸出・投資の残高(兆円)価格粗利ざや(残高に対する粗利益の率)売上営業利益
今 2026/03 2.6 0.02 494 260
10 年後 中立 4.0 0.02 920 506

取り方:中計の投資銀行ユニットのビジネスアセット 2.6 兆円(2030/03 末に 3.6 兆円の目標)を今の残高とし、ビジネス利益 260 億円から粗利ざやを 1.90%、利益率を約 53% と置いた(会社資料の要約からの推定)。残高はお金の量なので名目で伸ばす。率の価格は物価では上がらず、短期金利が 1% 前後から 2% へ上がる間に、変動の貸出がほぼ全部追随し預金・調達は 45〜50% 追随するとして、中立の粗利ざやは 3 年で +0.25%、10 年で +0.40% 広がると置いた。(点検 2026-10-19:数量は名目で置き、率に物価は掛けていない。中立の率は10年で+21%(物価倍率1.34倍の掛け算ではなく、事業・金利の置き方)。二重がけなし)

市場国際

有価証券の運用(ALM)、海外のコーポレートローン、米国オフィス向けローンの処理。

数量市場・海外の運用残高(兆円)価格粗利ざや(運用利回り − 調達コスト)売上営業利益
今 2026/03 2.0 0.01 260 150
10 年後 中立 2.4 0.02 384 246

取り方:市場国際ユニットのビジネスアセットを約 2.0 兆円(国内債・外債・海外ローン・米国オフィス向け)、粗利ざやを 1.30%、ビジネス利益を 150 億円と置いた(会社資料の要約と 2027 年度計画 190 億円からの推定)。債券は満期のたびに高い金利で入れ替わるので、利ざやの広がりは貸出より遅く、中立で 3 年 +0.15%、10 年 +0.30% とした。ドルは 150 円で固定。(点検 2026-10-19:数量は名目で置き、率に物価は掛けていない。中立の率は10年で+23%(物価倍率1.34倍の掛け算ではなく、事業・金利の置き方)。二重がけなし)

顧客・ネット銀行

個人の資産管理型ビジネス、金融法人、GMO あおぞらネット銀行(法人向け決済・BaaS)。

数量顧客部門の貸出・運用残高(兆円)価格粗利率(残高に対する粗利益。手数料を含む)売上営業利益
今 2026/03 0.6 0.03 150 60
10 年後 中立 1.0 0.03 250 112

取り方:個人・金融法人・GMO あおぞらネット銀行をまとめ、残高を約 0.6 兆円、手数料を含む粗利率を 2.5%、ビジネス利益を 60 億円と置いた(ネット銀行の実質業務純益 19 億円の黒字化と中計資料からの推定)。GMO あおぞらネット銀行の預金は 1.3 兆円を超えるが、運用の多くは市場国際ユニット側で計上されるとみて、ここには運用残高だけを置いた。口座数は人と会社の数なので物価では伸びない。(点検 2026-10-19:数量は名目で置き、率に物価は掛けていない。中立の率は10年で+14%(物価倍率1.34倍の掛け算ではなく、事業・金利の置き方)。二重がけなし) (R23c 点検:率の10年の上昇を支える値上げの開示・金利などの事業の理由を、具体的な数字や出典つきで書けないので、楽観・やや楽観・中立は現在の2.5%の横ばいにした。やや悲観・悲観は据え置き。)

リスクと懸念

与信の集中が再び損失を生む

LBOと不動産ファイナンスは、不況で一度に傷む。2024年3月期の約500億円の赤字は、米国オフィス向け融資への集中が原因だった。投資銀行の残高を2.6兆円から3.6兆円へ増やす計画は、同じ形の損失を国内で繰り返す危険を含む。分散の方針を掲げても、残高を増やす局面では、同じ傾きが戻りやすい点に注意したい。

米国オフィス向けローンの残り

残高は12億ドル弱に減り、処理の必要な案件も3分の1になった。それでも市況が戻らなければ、追加の引当が出る。2026年度から通常の管理に移るが、損失がゼロになったわけではない。市況が戻るまで、この項目は決算のたびに確認が要る。

自己資本の薄さ

自己資本比率は6%弱で、大手銀行より余裕がない。CET1比率を2030年3月末に9%以上へ上げる約束があり、配当を増やす力にも限りがある。損失が出れば、増配の計画は止まる。資本の薄さは、成長と還元の両方を縛る。

債券の評価損

有価証券は満期が来るまで、金利上昇の恩恵を受けにくい。長期金利がさらに上がれば、保有する債券の評価損が自己資本を削る。2024年の損失にも、この要因が含まれていた。金利の上昇は、貸出には追い風でも債券には向かい風になりうる。

税負担の正常化

2026年3月期は、純利益が経常利益とほぼ同じだった。過去の赤字の恩恵が薄れれば、同じ経常利益でも手取りは減る。純利益の見通しを、実際より良く見てしまう危うさがある。決算の利益を見るときは、税の効果を除いた経常利益で比べたい。

大和証券との協働が計画に届かない

2027年度に100億円の効果を目指すが、2025年度の実績は35億円だ。案件の紹介やファンドラップの販売が伸びなければ、中計の純利益330億円は届かない。協働の効果は、案件が実際に実行される数で確かめる必要がある。

今後の分かれ目

2027年3月期の純利益が会社予想の270億円を大きく上回り、与信費用も80億円台に収まったら
中計の筋書きに近づいているとみて、やや楽観・楽観の確率を上げる。税の負担を除いた経常利益で判断する。
米国オフィス向けローンで追加の引当が数十億円以上出たら
処理は終わっていないとみて、やや悲観の確率を上げる。他の海外与信に広がっていないかも確かめる。
投資銀行の残高が急に増え、特定の業種に偏り始めたら
2024年の再来を警戒し、悲観側に重みを移す。ROEが上がっても、質が下がる形なら評価しない。
大和証券が出資比率を引き上げる、または完全子会社化の方針を示したら
TOBの価格が焦点になる。今の純資産に近い値段なら、安全域は小さいと判断する。
配当性向が50%を超えて上がり、自社株買いも始まったら
資本の積み上げが予定より速いとみて、楽観側の確率を上げてよい。CET1比率の推移とあわせて確認する。
短期金利の上昇が2%に届く前に止まったら
利ざやの広がりが想定より小さくなり、利益の伸びが鈍る。中立の利益を引き下げる。

見ておくもの

  • 投資銀行ユニットのビジネス利益とROE(中計では2027年度に360億円・14%)
  • 与信費用と、米国オフィス向けローンの残高・追加引当
  • 大和証券との協働効果(2026年度計画は実質業務純益65億円)
  • CET1比率の推移(2028年3月末に8%以上、2030年3月末に9%以上)
  • 配当性向と自社株買いの有無
  • GMOあおぞらネット銀行の法人口座数と預金残高

倍率と資本コストの決め方

倍率は今の株価を見ずに決めた。銀行なので、10年後のROEと資本コスト8.5%(基本7.5%に品質+1.0%)・g3.0%から、正当化PBR=(ROE−g)÷(k−g)を目安に置いた。ROEがkを超える楽観では、超えた分を半分だけ数え、正当化PERの上限(RONICで測る)に収まることも確かめた。ROEがkを下回る筋書きはPBRが1倍を割る。悲観はROEが赤字近辺で稼ぐ力が小さいので、売れる資産の床(貸出債権・債券は簿価近く、LBO融資・不動産は大きな値引き)から置いた。利益は残高(名目)×粗利率で積み、金利上昇の恩恵は預金ベータ45〜50%で広げた。純利益は経常利益の0.72〜0.76倍に置き、2026年3月期の0.945倍(税の負担が軽かった年)を先へ伸ばさなかった。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PBR 1.09→1.067 倍)。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。資本コストは基本7.5%に quality +1.0% を足した 8.5%(β・規模は使わない)。LBO融資・不動産ファイナンスへの与信集中で信用の波を受け循環+0.25、貸出金利は市場で決まり値決め力+0.25、銀行の借金は仕入れで0、2024年3月期に約500億円の赤字を出した履歴と薄い自己資本比率で長く続くかの確かさが大手より低く寿命+0.5。合計+1.0%。

同じ業種(銀行業)の AI 分析

割安 大光銀行8537 新潟・長岡の第二地銀。金利上昇で稼ぎは戻るが、薄い資本と人口減の県で、戻り幅が価値を分ける 本質価値との差 +64.6% · 10 年 割安(年 +12.8%) 割安 筑波銀行8338 茨城2位の地銀。金利上昇で利益は倍近くまで伸びるが、公的資金350億円の返済と薄い資本が重荷。今の値段はやや割安 本質価値との差 +43.8% · 10 年 割安(年 +11.6%) やや割安 三井住友トラストグループ8309 受託資産と手数料が厚い信託グループ。利益ベースの正当化PERで控えめに置き、資本コスト7.25%で10年の本質価値は今の時価総額を約5%上回る(適正) 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 東京きらぼしフィナンシャルグループ7173 東京唯一の地銀。金利上昇で稼ぎは伸びるが、資本の薄さと再編の行方で価値が大きく分かれる 本質価値との差 +19.2% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 ひろぎんホールディングス7337 広島の厚い基盤と金利上昇でROEは10%前後へ。資本コスト8%の利益ベースで測ると、改善はほぼ織り込まれ今の値段は適正 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 株式会社紀陽銀行8370 大阪の成長と和歌山の首位を併せ持つが、資本は薄い。金利上昇の追い風を織り込んでも、今の値段は適正の範囲 本質価値との差 +17.9% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 トマト銀行8542 岡山2番手の第二地銀。金利で稼ぎは戻るが、優先株100億円の行方が普通株主の取り分を左右する 本質価値との差 +17.1% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 三井住友フィナンシャルグループ8316 利ざや拡大と海外・Olive で ROE 10% 前後へ。新しく投じるお金の稼ぎだけが薄れる利益ベースの PER で測ると、3 メガで最も低い今の PBR は適正 本質価値との差 +16.5% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 武蔵野銀行8336 埼玉で2番手の地方銀行。利ざやの広がりでROEは9%へ向かい、資本コスト8%で測ると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +13.9% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 栃木銀行8550 金利上昇の追い風は強いが、稼ぐ力の底上げは道半ば。栃木の第二地銀は10年後の収益力に見合う値段で、安全域は薄い 本質価値との差 +13.3% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) 適正 ゆうちょ銀行7182 貯金は伸びないが、国債の入れ替えと日銀預け金の金利で利ざやが広がる。利益が金利頼みで倍率を控えめに置くと、親会社の売出しも入れて今の値段はやや割高 本質価値との差 +8.1% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 トモニホールディングス8600 利ざやの拡大でROEは7%台へ上がるが資本コストに届かない。今の値段は価値を1割弱上回るが、適正の範囲 本質価値との差 +7.9% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ5832 岡山で県内企業の45%が主取引とする基盤に利ざや拡大が乗る。資本コスト8.25%の利益ベースで測ると、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +6.7% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 株式会社七十七銀行8341 宮城でシェア55.9%の牙城。半導体工場の白紙撤回後も利ざや拡大とVision 2030の上方修正が効くが、資本コスト8%の利益ベースで今の値段は適正 本質価値との差 +5.9% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 東和銀行8558 群馬の2番手行。債券の入れ替えで膿を出し切り、稼ぐ力は戻る途上だが、資本の薄さが値段の上限を決める 本質価値との差 +5.9% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 株式会社佐賀銀行8395 県内企業の6割弱をメイン先にする盤石の地銀。金利の追い風は厚いが資本が薄く、本質価値は今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +4.8% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 ふくおかフィナンシャルグループ8354 九州最大手。会社予想どおり利益が伸びROE10%前後が続くなら、資本コスト8.25%の利益ベースで見ても今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +4.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 清水銀行8364 静岡県全域に店舗を持つ中堅地銀。金利上昇で稼ぎは2倍以上になるが、ROEは資本コストに届かず、厚い自己資本を価値に変えきれない 本質価値との差 +3.7% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 三菱UFJフィナンシャル・グループ8306 国内最大で最も国際分散した銀行グループ。利益ベースの PER で測ると ROE 10〜11%に見合う値段は今よりやや低く、3 メガで最も上の余地が小さい。やや割高 本質価値との差 +3.6% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 いよぎんホールディングス5830 海事金融という堀を持つ愛媛の首位行。堀は本物だが自己資本が厚く、資本コスト8.25%の利益ベースでは今の値段はやや割高 本質価値との差 +2.5% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 横浜フィナンシャルグループ7186 神奈川の厚い基盤に利ざや拡大が乗りROE10%前後へ。資本コスト8%の利益ベースで測ると、今の値段は適正の範囲 本質価値との差 +2.1% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 十六フィナンシャルグループ7380 岐阜の県内首位を握る地銀。金利で利ざやは広がるが人口減の逆風が重く、資本コスト8.25%の利益ベースで今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +1.9% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 株式会社琉球銀行8399 沖縄の厚い基盤と金利の追い風は本物。ただ資本が薄く効率も低め。今の値段は本質価値と大きく変わらない 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 りそなホールディングス8308 国内専業で利ざや拡大の恩恵が素直に効く。ROE 12% 前後を利益ベースの PER で測り、資本コスト 7.5% に合わせると、今の値段はやや割高 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 池田泉州ホールディングス8714 大阪北摂・泉州の地銀。金利の追い風でROE10%へ向かうが、競争と費用の重さで10年の価値は今の値段を1割ほど下回る 本質価値との差 +0.6% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 第四北越フィナンシャルグループ7327 新潟で貸出の半分を握る地方銀行。金利上昇の追い風は本物だが人口減が量を抑え、資本コスト8.25%の利益ベースで今の値段はやや割高 本質価値との差 +0.5% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 南都銀行8367 奈良の5割の基盤に金利の追い風が乗る。人口減と重い経費が利益の伸びを抑え、10年の価値は今の値段を1割ほど下回る 本質価値との差 −0.9% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 山口フィナンシャルグループ8418 山口・広島・北九州に3行を持つ中四国最大級の地銀。利ざやの改善で稼ぐ力は戻るが収益性は同業に見劣りし、今の値段はやや割高 本質価値との差 −2.1% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 大東銀行8563 福島県郡山の小さな単独行。利ざやの回復は追い風だが、評価損と薄い資本で価値の伸びは限られる。 本質価値との差 −3.9% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 株式会社CCIグループ7381 石川の首位行は金利上昇の追い風を受けるが、利益はまだ薄い。10年で見ても、今の値段にはやや先走り感がある 本質価値との差 −4.0% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 九州フィナンシャルグループ7180 TSMC熊本効果で法人融資が伸びる肥後・鹿児島銀行の持株会社。ROEが資本コストにまだ届かず、今の値段は追い風を払いすぎてやや割高 本質価値との差 −4.1% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 北洋銀行8524 道内首位の基盤に金利上昇の追い風。ただ自己資本比率が薄く、資本コスト8.75%の利益ベースで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −4.7% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 鳥取銀行8383 鳥取県の最大の地銀。利ざやの回復は追い風だが、薄い利ざやと人口減で ROE は資本コストに届かない。 本質価値との差 −4.8% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 フィデアホールディングス8713 山形と秋田の2番手行が2027年1月に合併する。稼ぐ力は戻りつつあるが、人口減と薄い資本が上値を抑える 本質価値との差 −5.2% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 西日本フィナンシャルホールディングス7189 福岡で福岡銀行を追う地銀。資本コスト8.25%はROEの回復に厳しく、今の値段は計画の達成をほぼ織り込んでやや割高 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 株式会社岩手銀行8345 岩手県の貸出の47%を握る首位行。北東北3行の統合協議に入ったが、10年後の中立でもROEは資本コストに届かない 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.3%) 適正 千葉銀行8331 千葉興業銀行との統合を含め貸出が名目で伸びるが、資本コスト8%の利益ベースのPERで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −7.3% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 株式会社おきなわフィナンシャルグループ7350 沖縄の厚い基盤に金利の追い風。ただ資本が薄く観光に偏る点を織り込むと、今の値段はやや割高 本質価値との差 −8.0% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 めぶきフィナンシャルグループ7167 北関東の統合地銀。利ざや拡大でROEは10%を超えるが、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 SBI新生銀行8303 公的資金完済・再上場で身軽になったSBI系複合銀行。利ざや拡大とレイク・アプラスの高採算を乗せても、資本コスト8.5%で見ると今の値段はやや先取りで、やや割高 本質価値との差 −9.0% · 10 年 適正(年 +5.5%) 適正 山陰合同銀行8381 経費の軽さと県外への貸出拡大が強み。利ざや拡大の追い風は大きいが、人口減と含み損が重く、今の値段はやや割高 本質価値との差 −9.6% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 山梨中央銀行8360 県内シェア5割強の地銀。利ざやで利益は伸びるが、ROEは資本コストに届かず、今の値段はやや高め 本質価値との差 −9.7% · 10 年 適正(年 +5.8%) 適正 株式会社プロクレアホールディングス7384 青森で企業の7割が主力行に選ぶ首位行。金利で稼ぎは大きく伸びるが、薄い自己資本と人口減でROEは資本コストに届かず、10年後の価値は今を下回る 本質価値との差 −9.8% · 10 年 適正(年 +6.4%) やや割高 京葉銀行8544 利ざや拡大で稼ぐ力は戻るが、千葉の再編で後ろに回る不安が残る。今の値段は10年の見通しに対して高め 本質価値との差 −10.8% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 名古屋銀行8522 愛知県内2位の地銀。金利上昇で利益は伸びるが、ROEは資本コスト並みにとどまり、統合の条件も未定のため、利益ベースでは今の値段はやや割高 本質価値との差 −12.0% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 千葉興業銀行8337 千葉銀行との1対1の統合で行き先は決まった。金利上昇で利益は倍になるが、薄い自己資本が還元を縛りROEは資本コストに届かず、今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 株式会社百十四銀行8386 香川の寡占と船舶金融を持つ良い銀行だが、10 年後の ROE は資本コストに届かない。今の値段は金利上昇を織り込んでもやや割高 本質価値との差 −13.7% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 三十三フィナンシャルグループ7322 金利の追い風は確か。だが資本が薄く再編も白紙で、ROE は資本コストに届かず、10 年の価値は今の値段を2割余り下回る 本質価値との差 −13.9% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 南日本銀行8554 鹿児島の第二地銀。直近の利益は税の軽さで厚く、優先株 85 億円の整理が普通株の取り分を決める。 本質価値との差 −17.0% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 株式会社大分銀行8392 大分の企業の半数がメインバンクに選ぶ盟主。利ざやで稼ぎは2倍以上に伸びるが、薄い自己資本が重く、10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −17.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 みずほフィナンシャルグループ8411 ROE は 10% 前後にとどまり、3 メガ共通の控えめな倍率で置くと、利益ベースでは今の値段は割高 本質価値との差 −18.1% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 株式会社秋田銀行8343 秋田県で企業の過半が主力行に選ぶ首位行。金利上昇で稼ぎは倍近くになるが、人口減が重く、ROEは資本コストに届かず今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −18.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 富山銀行8365 富山の小さな地銀。直近の増益は債券の売却益頼みで、本業の稼ぐ力は ROE を資本コストへ届かせない。 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 株式会社宮崎銀行8393 宮崎県の最大手地銀。利ざやで稼ぎは膨らむが、薄い自己資本と人口減が重く、10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 株式会社四国銀行8387 金利の追い風は強いが、高知の人口減で稼ぐ力が資本コストに届かない。10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 株式会社ほくほくフィナンシャルグループ8377 北陸・北海道2行体制に利ざや拡大とラピダス特需が乗るが、単独路線のまま。資本コスト8.5%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 株式会社 百五銀行8368 三重の預金と貸出で首位の地銀。資本が厚く稼ぎ方が重いため、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段は先の利益を織り込んで割高 本質価値との差 −22.5% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 福井銀行8362 福井県の貸出の約半分を握る地銀。合併の効果と利ざや拡大でROEは上向くが、資本コストには届かず、今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −23.0% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 株式会社 北日本銀行8551 北東北で唯一残る第二地銀。金利上昇で利益は伸びるが、10年後の中立でもROEは資本コストに届かない 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 株式会社滋賀銀行8366 県内の預貯金の約半分を握る滋賀の地銀。利上げの追い風は本物だが経費率が重く、資本コスト7.75%の利益ベースでは今の値段は割高 本質価値との差 −24.0% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 八十二長野銀行8359 長野で合算シェア6割超の堀を持つが、資本コスト8%の利益ベースで測ると、中計ROE8%の達成を織り込んだ今の値段は割高 本質価値との差 −25.4% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 群馬銀行8334 群馬県内シェア44%の最強地銀。利ざや拡大と第四北越FGとの越境統合でROE10%超を狙うが、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −25.5% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 しずおかフィナンシャルグループ5831 静岡で法人取引の首位を握る東海最大級の地方銀行。事業は強いがROEは資本コストを少し上回る程度で、利益ベースの今の値段はやや割高 本質価値との差 −25.5% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 筑邦銀行8398 福岡県南部の地銀。貸出は伸びているが、薄い収益と自己資本で ROE は資本コストに届かない。 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 島根銀行7150 SBI の資本で立て直す島根の小さな地銀。優先株が 170 億円まで膨らみ、普通株主に残る利益は薄い。値打ちは今の値段を下回る 本質価値との差 −28.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 セブン銀行8410 コンビニ ATM の独走に、ファミマ 1.6 万台という追い風。ただ稼ぎは薄く、キャッシュレスの長い逆風も続く。倍率を抑えて見ると、いまの値段は先の成長を織り込みすぎている 本質価値との差 −28.8% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 東邦銀行8346 福島で預金・貸出の3分の1強を握る首位行。金利上昇で稼ぎは倍近くになるが、ROEは資本コスト未満にとどまり今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −29.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) 割高 株式会社阿波銀行8388 徳島の盟主は利ざや拡大で稼ぎが伸びるが、ROEは資本コストに届かない。10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 大垣共立銀行8361 岐阜の老舗地銀。利ざや拡大は追い風だが ROE は資本コストに届かず、今の値段には届かない 本質価値との差 −33.8% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 山形銀行8344 県内最大手でも人口減の山形が地盤。利ざやで稼ぎは倍増するが資本コストに届かず、今の値段は10年先の価値より高い 本質価値との差 −34.2% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 スルガ銀行8358 シェアハウス問題を片付け、利ざや拡大で稼ぐ力が戻った地方銀行。だが税の軽さで膨らんだ利益を前提に値が付いており、資本コストを大きく超える見込みも薄く、割高 本質価値との差 −34.6% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 富山第一銀行7184 富山県2位の地銀。利ざや拡大は追い風だが、運用益に頼る利益とROEの低さで、本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −34.8% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 京都フィナンシャルグループ5844 京都の地盤と政策保有株の含み益が強みだが、ニデック株は会計不正で下落。資本コスト8%の利益ベースで測ると今の値段は割高。2026年3月期の利益は株の売却益で膨らんでおり、実力利益で測る 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 あいちフィナンシャルグループ7389 名古屋圏2位の合併行。統合の宿題と低いROEを抱え、資本コスト8%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −38.3% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 愛媛銀行8541 県内第2位の第二地銀。金利上昇で利益は伸びるが、人口減で資本コストに届かず、今の値段は10年先の稼ぎに対して割高 本質価値との差 −40.9% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 福島銀行8562 福島県の第二地銀。SBI 新生銀行が筆頭株主になったが、薄い収益と赤字の履歴が重い。 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 宮崎太陽銀行8560 宮崎県の第二地銀。本業は回復中だが、売却益に押された利益と優先株 60 億円の整理が焦点。 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 東北銀行8349 岩手の中堅地銀。利ざやは回復するが、公的資金の優先株 100 億円が普通株の取り分を削る。 本質価値との差 −48.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 豊和銀行8559 大分の小さな第二地銀。普通株の取り分は、220 億円の優先株が先に取った残りで決まり、今の値段を下回る。 本質価値との差 −60.2% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 高知銀行8416 高知県の地銀。評価差額金の赤字が自己資本の 27% に達し、優先株 68 億円も重く、利益の戻りは遅い。 本質価値との差 −63.6% · 10 年 割高(年 −2.8%) 割高 じもとホールディングス7161 宮城・山形の 2 地銀を持つ持株会社。収益は回復するが、公的資金の優先株 780 億円が普通株の取り分を大きく削る。 本質価値との差 −85.1% · 10 年 割高(年 −11.0%)

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読んだ資料

  1. あおぞら銀行 中期経営計画 AOZORA2027 の要約(edinetdb)
  2. GMOあおぞらネット銀行 法人口座25万件・預金1.3兆円(paymentnavi)

分析日 2026-10-16