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京葉銀行 8544

利ざや拡大で稼ぐ力は戻るが、千葉の再編で後ろに回る不安が残る。今の値段は10年の見通しに対して高め

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)2,178 円2,526 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)2,442 円2,832 億円差 −10.8%
10 年後から見ると やや割高 価値 2,178 円2,526 億円 · 差 −10.8% · 期待の年率 +5.6%
期待の年率リターン(10 年)+5.6%資本コスト比 −2.4 pt
推定の資本コスト8.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.0% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

京葉銀行は、千葉県を地盤にする第二地方銀行である。預金は5.6兆円で、約8割が個人。貸出は4.5兆円で、住宅ローンと県内の中小企業向けが柱だ。筆者の結論は、会社の成長は本物だが、今の値段はその先まで織り込んでいる、というものだ。

稼ぐ力は金利で戻っている。貸出の利回りは2026年3月期に1.14%となり、2019年以来初めて1%を超えた。預貸ざやは0.94%まで広がり、純利益は159億円と過去最高になった。会社は今期190億円を見込み、長期ビジョンでは2032年度に350億円以上を掲げる。

ただ、足もとの利益には有価証券の売却損益が混じる。自己資本比率は簡易な計算で約5%と薄く、ROEは4.9%と資本コストに届かない。

最大の不安は地元の再編だ。2027年4月に千葉銀行と千葉興業銀行がひとつの持株会社になる。県内で規模をそろえた巨大グループと、京葉は単独で向き合う。

10年後の中立で、筆者はROEが7%台まで上がると見る。それでも資本コストの8%には届かない。利益の質と資本の薄さを考えると、今の時価総額は高い。

バリュー投資の観点から

バリュー投資家が見るのは、10年後も持ち続けたいか、そして払う値段に余裕があるかだ。

京葉の事業は分かりやすい。預金を集めて貸す。10年後も残る事業だ。だが堀は強くない。貸出の値段は競争で決まり、県内首位は規模を増していく。

株主が自由に使える利益、つまりオーナー利益は、見かけより小さい。貸出が伸びれば自己資本も増やす必要があり、利益のおよそ半分は事業に張りついたままだ。ROEが資本コストを下回る間は、ためた利益は額面未満の価値しかない。

経営の資本配分は、改善の途上にある。配当を厚くし、自社株買いも始めた。目標を低く置いて超え続けた点は、堅実とも、控えめとも読める。

安全域は、薄い。今の時価総額は、会社が今期見込む純利益の16倍だ。この利益は、金利の追い風が出始めた時点のもので、10年の中立で利益が7割増えても、ROEは資本コストに届かない。

筆者は、悪い会社とは見ない。ただ、良い会社と呼ぶには、資本の効率がまだ足りない。今の値段は、その差を埋めてくれる水準ではない。

何で稼ぐ会社か

稼ぎの源は、預金を集めて貸し出すという、銀行のごく基本の仕事だ。預金5.6兆円のうち約8割が個人で、粘り強い資金源になっている。対面の相談と手数料の安さで、地元の個人客を引きつけてきた。

貸出は4.5兆円で、柱は2つある。法人向けは千葉県内の中小企業が中心だ。個人向けは住宅ローンが主役で、千葉は東京へ通う世帯が多く、需要が途切れにくい。

3つ目の稼ぎは有価証券の運用だ。国債や外債、株式、投資信託で運用し、利息と配当、売却損益を得る。2026年3月期は、運用の入れ替えで利益が大きく動いた。この部分は毎年ぶれる。

手数料の収入は弱い。投信や保険の販売などで稼ぐ役務取引等の利益は、2025年4〜12月で前年より13%減った。預かり資産ブームの追い風を、まだ取り込めていない。

経費は増えている。システム投資と賃上げで、同じ期間に12%増えた。この増加は物価が3%で進む10年の間、止まらない。

中期経営計画は2024年度から3年で、課題解決型の法人営業を強める内容だ。当初の目標は低く、連結ROE4%、純利益120億円だった。実績が先に超え、目標は190億円まで引き上げられた。目標が低かったことは、素直に差し引いて見る必要がある。

優良さと弱いところ

筆者が気にするのは、堀、つまり他社がまねできない強みの薄さだ。

強みは個人の預金基盤にある。預金の約8割は個人で、金利が上がっても一気には逃げにくい。千葉県は首都圏で人口が減りにくく、住宅ローンの需要が続く。地元密着の営業は、規模の小さい京葉の武器になっている。

弱みは3つある。1つ目は規模だ。県内首位の千葉銀行は、千葉興業銀行まで傘下に入れる。貸出の値付けでも人材の採用でも、規模の差は開く。2つ目は資本の薄さだ。簡易な自己資本比率は約5%で、債券や株式に評価損が出れば、すぐ響く。3つ目は利益の質だ。直近の純利益には有価証券の売却損益が混じり、本業の伸びだけではない。

2026年3月期の中身は悪くない。貸出は4%増え、預貸ざやは0.08ポイント広がった。単体のコア業務純益は31%増の202億円だった。ただ、これは堀の力というより、金利の追い風が出た結果だ。追い風が止まったあとも同じ利益を保てるか。そこが問われる。

資本の使い方は、よくなってきた。配当は利益の40%以上を目安にし、今期は上限110億円の自社株買いも決めた。ただし薄い資本で還元を厚くしすぎれば、貸出を伸ばす余力を削る。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

地方銀行は、量が伸びにくく、値段で稼ぐ局面に入った。日銀が政策金利を上げ、短期金利は2%へ向かう。貸出金利は先に上がり、預金金利は遅れてついてくる。この差が利ざやを広げる。

全国の銀行の貸出は、2026年に初めて600兆円を超え、前年比で5%を超えて伸びた。ただし伸びは大企業と都市部に偏る。千葉は地方銀行の中では恵まれた地域だが、世帯数がいずれ頭打ちになる点は変わらない。筆者は、地元の貸出の名目の伸びを年3%前後までと見る。

競争の形は変わる。千葉銀行と千葉興業銀行は、2027年4月にちばフィナンシャルグループを作る。総資産は約25兆円で、統合効果は2031年度末に業務純益で年120億〜160億円と見込まれている。同じ県内の京葉は、この規模と戦う。

再編は、京葉にとって脅威でもあり、機会でもある。県内に残る第二地銀は数少なく、統合の相手として価値がある。kabufuの推定では、10年以内にTOBや買収を受ける確率は15.9%だ。自らが相手を探しにいく力は、薄い資本から見て限られる。

資産運用は伸びしろだ。公募投信の残高は、2026年6月末に359兆円と過去最高を更新した。NISAの拡充も続く。だが京葉の手数料収入は減っており、この市場を取り込めていない。

最後に与信費用、つまり貸したお金が返らない損だ。今は歴史的な低水準にある。10年のどこかで景気の悪化を一度は経験し、そのとき中小企業向けの貸出が痛むのは、銀行の宿命である。

資本政策と M&A

資本政策は、この2年で大きく変わった。

還元の方針は、総還元性向40%程度から、配当性向40%以上に改まった。配当そのものを厚くする形だ。加えて、今期は上限110億円の自社株買いを決めた。

資本の薄さを考えると、これ以上は厚くしにくい。簡易な自己資本比率は約5%。貸出を年4%伸ばすなら、自己資本もほぼ同じだけ増やさなければならない。10年の総還元は、純利益の5割台半ばまでが限度だと筆者は見る。

政策保有株、つまり取引先と持ち合う株は、縮減する方針だ。ただ規模と期限は、筆者が確認できなかった。売却益は一時の押し上げで、長くは続かない。

M&Aでは、自ら買う側に回りにくい。論点は、買われる側としての価値だ。ちばフィナンシャルグループの誕生後、県内で残る第二地銀の位置づけは重くなる。ただし買収に応じるかどうかは経営陣の判断で、決めつけられない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

金利の追い風は、まだ半分も出ていない。短期金利が2%へ向かう間に、貸出の金利はほぼ全部が上がる。預金の金利は4割しかついてこない。10年で預貸ざやは0.4ポイント以上広がり、貸出が4.5兆円から6兆円超へ伸びれば、利益は今の2倍を超える。

会社の目標は、いつも実績に抜かれてきた。2024年に掲げた純利益120億円は、190億円まで引き上げられた。長期ビジョンの350億円も、今は無理に見えて、数年後には通過点になる可能性がある。

再編は追い風にもなる。千葉の第二地銀は京葉が数少ない存在で、システムや事務を他行と共同化すれば、経費は下がる。千葉銀行・千葉興業銀行のグループが県内の貸出競争を一巡させたあと、京葉の個人預金基盤が見直される。

資本の薄さも、利益が出れば自然に改善する。自己資本は純利益と評価益で積み上がり、配当性向40%以上と自社株買いを両立させる余裕が生まれる。ROEが9%を超えれば、資本コストを上回る会社になる。

慎重な見方

利益の質に疑いがある。2026年3月期の純利益159億円には、有価証券の売却損益が混じる。本業のコア業務純益は202億円で、そこから与信費用や税を引くと、残る利益はもっと少ない。

金利の追い風は、預金金利が追いつけば終わる。預金は個人が8割で、ネット銀行や他行が高い金利を出せば、預金ベータは4割で済まない。利ざやの拡大は、想定より小さく終わりうる。

手数料は減っている。経費はシステムと賃上げで12%増えた。物価が3%で進む世界では、人件費は毎年重くなる。

最大の問題は規模だ。ちばフィナンシャルグループは、総資産25兆円で2031年度末に業務純益120億〜160億円の押し上げを狙う。同じ県内で、貸出の値付けも人の採用も、京葉は不利になる。

資本は薄い。自己資本比率は約5%で、債券や株式の評価損が出れば、貸出を伸ばす力が落ちる。景気が悪くなって与信費用が増える局面は、10年のどこかで必ず来る。その時、薄い資本で守りきれるかは分からない。

どちらに重みを置いたか

強いのは慎重な見方だ。金利の追い風は本物だが、それで利益は伸びても、資本が薄いままでは、ROEが資本コストに届きにくい。中立でも10年後のROEは7%台にとどまる。

そのため、確率は中立にいちばん重く、やや悲観と悲観を足して3割半ばに置いた。強気の見方には、会社の目標が毎回上回っている事実がある。この点は、楽観とやや楽観に3割台半ばの確率を残して反映した。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 3,109 円3,606 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,084 円1,257 億円)。 今の値に割り戻すと 2,178 円2,526 億円、今との差 −10.8%、 期待の年率 +5.6%(資本コスト 8.0%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 4,785 円5,549 億円 1,453 円1,685 億円 +155.4% +9.8% 624 円723 億円
やや楽観 24% 4,045 円4,691 億円 1,301 円1,509 億円 +118.9% +8.2% 1,283 円1,488 億円
中立 31% 3,557 円4,125 億円 1,160 円1,345 億円 +93.1% +6.8% 1,462 円1,696 億円
やや悲観 22% 2,173 円2,520 億円 909 円1,054 億円 +26.2% +2.4% 678 円786 億円
悲観 13% 612 円710 億円 517 円600 億円 −53.7% −7.4% 147 円170 億円
加重平均100% 3,109 円3,606 億円1,084 円1,257 億円 +71.7% +5.6% 4,194 円4,864 億円

今の株価時価総額 2,442 円2,832 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。

楽観 10% 金利の追い風が長く続き、再編にも乗る10年 利益 422 億円 · PER 13.2 倍 · 株価時価総額 4,785 円5,549 億円

金利は短期2%・長期3%で定着し、貸出の利ざやは法人で1.5%、個人で1.4%まで広がる。預金は個人の粘り強さが効き、預金金利はあまり上がらない。

貸出は千葉の住宅需要と中小企業の設備投資に支えられ、法人で5割、個人で4割弱増える。有価証券の運用も、新しい債券の高い利回りが乗って伸びる。

経費は、他行とのシステム共同化や事務の集約で、物価の上昇ほどは増えない。千葉銀行・千葉興業銀行のグループとは、貸出の値付けで正面からぶつからず、地域と顧客層で住み分ける。

10年後、純利益は420億円前後。会社が掲げる長期ビジョン(2032年度に350億円以上)を、物価の分を含めて上回る姿だ。自己資本も厚みを増し、ROEは8%台後半と資本コストを超える。

  • 法人貸出:数量 3.8(法人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.5%(貸出利ざや(%))→ 売上 574 億円・営業利益 271 億円。残高 3.82 兆円(名目)× 率 1.50%、利益率 47%
  • 個人貸出:数量 2.8(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.4%(貸出利ざや(%))→ 売上 386 億円・営業利益 166 億円。残高 2.76 兆円(名目)× 率 1.40%、利益率 43%
  • 有価証券運用・手数料:数量 1.8(有価証券残高(兆円))× 価格 2.0%(運用利ざや+手数料の率(%))→ 売上 364 億円・営業利益 170 億円。残高 1.82 兆円(名目)× 率 2.00%、利益率 47%

倍率:事業の純利益 422 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.9% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.1 倍。全体の PER 13.15 倍、時価総額 5,549 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:短期2%・長期3%の定着、貸出の年4%台の伸び、経費の抑制、ちばFG誕生後の県内競争の落ち着きが、10年のあいだ全部そろう必要がある。会社の目標が毎回上回ってきた実績はあるが、薄い資本と規模の差が重く、確率は1割にとどめる。

やや楽観 24% 金利の追い風が続き、計画を上回って安定する10年 利益 375 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 4,045 円4,691 億円

金利は定着し、預貸ざやは法人で1.45%、個人で1.35%まで広がる。会社が2026年度に掲げた190億円は通過点になり、10年後もその延長で利益が伸びる。

貸出は法人で4割半ば、個人で3割強増える。千葉の人口は緩やかに減るが、首都圏のベッドタウンとして世帯数は保たれる。有価証券の運用は、金利の上昇で利回りが緩やかに上がる。

経費は物価に合わせて増える。システム投資は重いが、共同化で一部を抑える。千葉銀行・千葉興業銀行のグループは、システム統合で足踏みしている間に、京葉は個人の預金と住宅ローンで差を縮める。

10年後の純利益は375億円前後。ROEは8%ちょうどで資本コストに並ぶ。薄い資本と有価証券損益の揺れを抱えたまま、堅実に積み上げた10年になる。

  • 法人貸出:数量 3.7(法人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.5%(貸出利ざや(%))→ 売上 536 億円・営業利益 241 億円。残高 3.70 兆円(名目)× 率 1.45%、利益率 45%
  • 個人貸出:数量 2.7(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.4%(貸出利ざや(%))→ 売上 362 億円・営業利益 148 億円。残高 2.68 兆円(名目)× 率 1.35%、利益率 41%
  • 有価証券運用・手数料:数量 1.8(有価証券残高(兆円))× 価格 1.9%(運用利ざや+手数料の率(%))→ 売上 337 億円・営業利益 145 億円。残高 1.76 兆円(名目)× 率 1.92%、利益率 43%

倍率:事業の純利益 375 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.0% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.0%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍。全体の PER 12.51 倍、時価総額 4,691 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:短期2%・長期3%が定着し、会社の目標が引き続き実績に抜かれる筋書き。貸出は千葉の需要で年3%台後半伸びる。再編の影響は残るが、個人預金の基盤が守られる。強気の見方に実績の裏付けがあるので、3割弱ではなく2割台半ばに置く。

中立 31% 利ざやは広がるが、規模と資本の薄さが重しになる10年 利益 330 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 3,557 円4,125 億円

金利は短期2%・長期3%で定着し、預貸ざやは法人で1.4%、個人で1.3%まで広がる。ただし預金金利も遅れて上がるので、広がり方は穏やかだ。

貸出は法人で4割、個人で3割強増える。千葉の人口はゆるやかに減るが、住宅ローンの需要は首都圏のベッドタウンとして残る。投信や保険の手数料は、残高の伸びがあっても手数料率の低下で、大きくは増えない。

経費は物価と賃上げで年4%台のペースで膨らみ、利ざやの拡大の一部を食う。有価証券の損益は平均すれば小さい。与信費用は10年の間に一度景気の悪化を経て、平均で貸出の0.1%台に戻る。

千葉銀行・千葉興業銀行のグループとは、貸出の値付けで差をつけられる場面が増える。それでも個人預金の基盤は大きく崩れない。

10年後の純利益は330億円前後。ROEは7%台前半で、資本コストの8%には届かない。会社の目標は届かないが、今より大きく強い銀行になる。

  • 法人貸出:数量 3.6(法人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.4%(貸出利ざや(%))→ 売上 500 億円・営業利益 215 億円。残高 3.57 兆円(名目)× 率 1.40%、利益率 43%
  • 個人貸出:数量 2.6(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.3%(貸出利ざや(%))→ 売上 341 億円・営業利益 130 億円。残高 2.62 兆円(名目)× 率 1.30%、利益率 38%
  • 有価証券運用・手数料:数量 1.7(有価証券残高(兆円))× 価格 1.8%(運用利ざや+手数料の率(%))→ 売上 313 億円・営業利益 125 億円。残高 1.69 兆円(名目)× 率 1.85%、利益率 40%

倍率:事業の純利益 330 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 7.1% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍。全体の PER 12.5 倍、時価総額 4,125 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:短期2%・長期3%が定着し、与信費用が景気循環を経て平均的な水準に戻る、いちばん重く見る中心の筋書き。貸出は法人で年3.5%・個人で年3.0%伸び、会社の長期ビジョンには届かない。

やや悲観 22% 再編に押され、利ざやの拡大を使い切れない10年 利益 224 億円 · PER 11.3 倍 · 株価時価総額 2,173 円2,520 億円

金利は定着するが、預金を取り合う競争が強まり、預金金利が想定より速く上がる。預貸ざやは法人で1.2%、個人で1.1%までしか広がらない。

千葉銀行・千葉興業銀行のグループが、統合の効果で経費を下げ、貸出の金利を詰めてくる。京葉は法人の大きな案件で負けが増え、貸出は法人で2割半ば、個人で2割弱の伸びにとどまる。

経費は物価に合わせて増えるが、収入の伸びがそれに追いつかない。有価証券の運用では、入れ替えのたびに売却損を出す。与信費用は、中小企業向けの貸出が景気の悪化で傷み、平均より重い水準になる。

10年後の純利益は225億円前後。ROEは5%弱で、資本コストを大きく下回る。今より稼ぐが、再編で規模を増した相手に、じりじり差を広げられていく。

  • 法人貸出:数量 3.2(法人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.2%(貸出利ざや(%))→ 売上 382 億円・営業利益 146 億円。残高 3.19 兆円(名目)× 率 1.20%、利益率 38%
  • 個人貸出:数量 2.4(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 1.1%(貸出利ざや(%))→ 売上 264 億円・営業利益 87 億円。残高 2.36 兆円(名目)× 率 1.12%、利益率 33%
  • 有価証券運用・手数料:数量 1.6(有価証券残高(兆円))× 価格 1.7%(運用利ざや+手数料の率(%))→ 売上 257 億円・営業利益 87 億円。残高 1.56 兆円(名目)× 率 1.65%、利益率 34%

倍率:10年後のROE4.9%(純利益224億円÷自己資本4,536億円)。ROEはk8%以下なので、ためた利益は額面未満の価値で、PERは1÷k=12.5倍までが上限。PERの上限は1÷k=12.5倍。上限の9.0割に置き、11.25倍。還元を会社の方針(55%)に合わせたため自己資本が厚くなった。

確率:県内の競争で貸出の値付けが厳しくなり、預金金利の上昇も想定より速い筋書き。ちばFGの誕生と京葉の規模の小ささを考えれば、現実味がある。強気より慎重な見方に重みがあるので、やや悲観は2割強に置く。

悲観 13% 構造的に負け、利ざやの拡大を競争に取られる10年 利益 71 億円 · PER 10.0 倍 · 株価時価総額 612 円710 億円

10年のどこかで、世界的な信用収縮が起き、千葉の中小企業の倒産が相次ぐ。与信費用は貸出の0.4%台まで跳ね、薄い資本が一気に削られる。

同じころ、ちばフィナンシャルグループが県内の貸出を押さえ、京葉は優良な取引先を失う。預金はネット銀行と他行に流れ、預金金利を上げざるをえない。預貸ざやは、金利が上がっても今の水準から広がらない。

経費は物価で増え続けるが、収入は増えない。店舗とシステムの縮小を迫られ、リストラの費用も出る。貸出は法人でわずかに増えるだけ、個人は横ばいになる。

10年後の純利益は70億円前後。ROEは2%前後で、もう優良な銀行ではない。稼ぐ力に見合った値段しかつかず、再編の相手になっても、有利な条件は望めない。

  • 法人貸出:数量 2.7(法人向け貸出残高(兆円))× 価格 0.9%(貸出利ざや(%))→ 売上 241 億円・営業利益 40 億円。残高 2.68 兆円(名目)× 率 0.90%、利益率 17%
  • 個人貸出:数量 2.0(個人向け貸出残高(兆円))× 価格 0.9%(貸出利ざや(%))→ 売上 170 億円・営業利益 25 億円。残高 2.00 兆円(名目)× 率 0.85%、利益率 15%
  • 有価証券運用・手数料:数量 1.3(有価証券残高(兆円))× 価格 1.5%(運用利ざや+手数料の率(%))→ 売上 195 億円・営業利益 40 億円。残高 1.30 兆円(名目)× 率 1.50%、利益率 21%

倍率:10年後のROE2.1%(純利益71億円÷自己資本3,340億円)はk8%以下で、PERの上限は1÷k=12.5倍。構造的に負けて優良でなくなった姿として上限の8割の10倍に置く。悲観の利益は、預貸ざやが今の水準から広がらず、与信費用が重い構造から出した(過去の底値は根拠にしていない)。

確率:10年のどこかで信用収縮が起き、与信費用が急増する。加えて県内の競争で貸出の値付けに負け、預金が流出する、複合的な悪材料が重なる。薄い資本の銀行がこの重なりに耐えられない確率は、1割強ある。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

法人貸出

千葉県内の中小企業を中心とする事業性融資。

数量法人向け貸出残高(兆円)価格貸出利ざや(%)売上営業利益
今 2026/03 2.6 1.0% 242 100
10 年後 中立 3.6 1.4% 500 215

取り方:貸出残高 4.55 兆円のうち法人・事業性向けを 5 割台半ばの 2.55 兆円と置き、利ざやは全体の 0.94% に近い 0.95% とした(内訳は非開示のため推定)。営業利益は経費と与信費用を引いた後の取り分。残高は名目で動き、中立で年 3.5%(物価 3% + 実質 +0.5%)。預金ベータ 40% で、短期金利が 1% 前後から 2% へ上がる間に変動の貸出はほぼ全部、預金は 4 割だけ上がるので、中立の利ざやは 10 年で +0.45% 広がる(率なので物価では上がらない)。 【2026-10-19 確認】数量は名目、率は物価を掛けていない(率は金利・手数料などの事業の理由でだけ動かす)。

個人貸出

住宅ローンを中心とする個人向け貸出。

数量個人向け貸出残高(兆円)価格貸出利ざや(%)売上営業利益
今 2026/03 2.0 0.9% 180 62
10 年後 中立 2.6 1.3% 341 130

取り方:貸出残高の残り 2.0 兆円を個人向け(住宅ローン中心)と置き、固定金利の遅れで法人よりやや薄い 0.90% とした(推定)。残高は中立で年 3.0%(物価 3% + 実質 0%、地元の人口減を含む)。中立の利ざやは 10 年で +0.40% 広がる(預金ベータ 40%)。 【2026-10-19 確認】数量は名目、率は物価を掛けていない(率は金利・手数料などの事業の理由でだけ動かす)。

有価証券運用・手数料

国債・外債・株式・投信などの運用収益と、投信・保険販売などの手数料。

数量有価証券残高(兆円)価格運用利ざや+手数料の率(%)売上営業利益
今 2026/03 1.3 1.5% 195 63
10 年後 中立 1.7 1.8% 313 125

取り方:総資産 6.65 兆円から貸出 4.55 兆円と現預金を引き、有価証券を約 1.3 兆円と置いた(推定)。率 1.5% は、利息・配当の運用利ざや(約 1.0%)と手数料収入(役務の年 70 億円前後)を残高に対する率で表した値。売却損益は毎年ぶれるので平準化した。残高は名目で中立 年 2.7%。運用は金利が上がるほど新しい債券の利回りが乗るので、率は 10 年で +0.35% 上がるとした。 【2026-10-19 確認】数量は名目、率は物価を掛けていない(率は金利・手数料などの事業の理由でだけ動かす)。

リスクと懸念

千葉の再編で規模の差が開く

2027年4月に千葉銀行と千葉興業銀行がひとつの持株会社になる。総資産は約25兆円で、統合の効果は業務純益で年120億〜160億円と見込まれる。貸出の値付け、人材の採用、システム投資のどれでも、京葉は規模で不利になる。

預金金利の上昇が速すぎる

預金は約8割が個人で粘り強いが、ネット銀行や他行が高い金利を出せば、預金金利は想定の4割では済まなくなる。その場合、金利上昇の恩恵は預金に吸われ、預貸ざやの拡大は想定より小さく終わる。

利益に混じる有価証券の損益

2026年3月期の純利益159億円には、有価証券の入れ替えに伴う売却損益が混じる。この部分は毎年ぶれるうえ、本業のコア業務純益の202億円より、実質の稼ぐ力は小さい可能性がある。会社の目標が毎回上方修正されているので、数字の見方に注意がいる。

薄い資本と評価損

簡易な自己資本比率は約5%で、債券や株式の評価損が出ると資本が削られる。金利が上がる局面は債券の評価損を生みやすい。資本が削られれば、貸出を伸ばす力と還元の余力が同時に落ちる。

与信費用が平常に戻る

貸倒れによる損は、今は歴史的に低い。10年のどこかで景気の悪化を一度は経験し、中小企業向けの貸出が傷む。そのとき薄い資本で吸収できるかが、悲観の筋書きの中身になる。

手数料収入が伸びない

投信や保険の販売による役務取引等の利益は、2025年4〜12月に前年より13%減った。公募投信の残高が過去最高を更新する市場で、取り込めていない。非金利収益の育成が遅れると、利ざや頼みの収益構造が続く。

今後の分かれ目

ちばフィナンシャルグループが貸出の金利を詰めてくる
京葉の法人貸出の利ざやの拡大は止まり、中立の想定より利益が下振れる。やや悲観の筋書きに近づく。
預金金利の上昇が貸出金利の上昇に追いつく
預貸ざやの拡大が止まる。中立の10年後の利益は3割ほど小さくなり、ROEは5%台にとどまる。
有価証券の評価損が大きく出て、自己資本が1割以上減る
還元を絞らざるをえず、貸出も伸ばせなくなる。悲観の筋書きの入口になる。
県内の再編で、京葉が相手として名前の挙がる
買収を受ければ、評価は経営統合の条件で決まる。現在の値段に対する上乗せが付くとは限らない。
手数料収入が反転して増え、経費の伸びを下回る
利ざや頼みの収益構造が改善し、中立から楽観側に確率が移る。
景気の悪化で与信費用が貸出の0.3%を超える
純利益は2〜3年のあいだ半分近くに落ちる。ただし、利ざやが広がった後なら、1〜2年で戻る。

見ておくもの

  • 預貸ざやと貸出利回りの四半期ごとの動き
  • 預金のうち個人の割合と預金金利の上昇ペース
  • コア業務純益と、有価証券の売却損益を除いた純利益
  • ちばフィナンシャルグループの統合効果の進み具合と、県内の貸出の値付け
  • 自己資本比率と、評価損益を含む自己資本の厚み
  • 役務取引等の利益(投信・保険の手数料)の増減

倍率と資本コストの決め方

倍率は今の株価を見ずに決めた。楽観〜中立は10年後のROEとk8%(基本7.5%+quality 0.5%)・g4%から利益ベースの正当化PERを出し、ROEがk以下の中立は1÷k=12.5倍を上限にその8.5割、上回る楽観側は1÷kの下限を割らせずに置いた。やや悲観・悲観はROEがk以下で、上限の9割・8割。悲観の利益は預貸ざやが広がらず与信費用が重い構造から出し、過去の底値や同業の倍率は根拠にしていない。数量は貸出残高の名目(物価の分を含む)、価格は利ざやの率で置いた。kが1%高い9%だと、10年の中立のPERは10.6倍から9.4倍に下がる。新リース会計は、銀行は店舗賃借の影響が小さく、数字の形は今と同じ形でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 12.46→13.15 倍・やや楽観 PER 12.31→12.51 倍・中立 PER 10.63→12.5 倍)。

資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本7.5%にqualityの+0.5%を足してk 8%(決まり v2。内訳は quality_why)。銀行は預金が仕入れなので利払いの式は当てはめず、利ざやで扱う。千葉の再編に飲まれる危険や、有価証券損益の混じる利益の質は k に足さず、確率と筋書きで表す。事業は傾いていないので上乗せは0。横浜・千葉と同じ物差しで、差は4部品だけ(京葉は規模と資本が薄いが、それは悲観の確率に入れている)。

同じ業種(銀行業)の AI 分析

割安 大光銀行8537 新潟・長岡の第二地銀。金利上昇で稼ぎは戻るが、薄い資本と人口減の県で、戻り幅が価値を分ける 本質価値との差 +64.6% · 10 年 割安(年 +12.8%) 割安 筑波銀行8338 茨城2位の地銀。金利上昇で利益は倍近くまで伸びるが、公的資金350億円の返済と薄い資本が重荷。今の値段はやや割安 本質価値との差 +43.8% · 10 年 割安(年 +11.6%) やや割安 三井住友トラストグループ8309 受託資産と手数料が厚い信託グループ。利益ベースの正当化PERで控えめに置き、資本コスト7.25%で10年の本質価値は今の時価総額を約5%上回る(適正) 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 東京きらぼしフィナンシャルグループ7173 東京唯一の地銀。金利上昇で稼ぎは伸びるが、資本の薄さと再編の行方で価値が大きく分かれる 本質価値との差 +19.2% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 ひろぎんホールディングス7337 広島の厚い基盤と金利上昇でROEは10%前後へ。資本コスト8%の利益ベースで測ると、改善はほぼ織り込まれ今の値段は適正 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 株式会社紀陽銀行8370 大阪の成長と和歌山の首位を併せ持つが、資本は薄い。金利上昇の追い風を織り込んでも、今の値段は適正の範囲 本質価値との差 +17.9% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 トマト銀行8542 岡山2番手の第二地銀。金利で稼ぎは戻るが、優先株100億円の行方が普通株主の取り分を左右する 本質価値との差 +17.1% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 三井住友フィナンシャルグループ8316 利ざや拡大と海外・Olive で ROE 10% 前後へ。新しく投じるお金の稼ぎだけが薄れる利益ベースの PER で測ると、3 メガで最も低い今の PBR は適正 本質価値との差 +16.5% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 武蔵野銀行8336 埼玉で2番手の地方銀行。利ざやの広がりでROEは9%へ向かい、資本コスト8%で測ると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +13.9% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 栃木銀行8550 金利上昇の追い風は強いが、稼ぐ力の底上げは道半ば。栃木の第二地銀は10年後の収益力に見合う値段で、安全域は薄い 本質価値との差 +13.3% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) 適正 ゆうちょ銀行7182 貯金は伸びないが、国債の入れ替えと日銀預け金の金利で利ざやが広がる。利益が金利頼みで倍率を控えめに置くと、親会社の売出しも入れて今の値段はやや割高 本質価値との差 +8.1% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 トモニホールディングス8600 利ざやの拡大でROEは7%台へ上がるが資本コストに届かない。今の値段は価値を1割弱上回るが、適正の範囲 本質価値との差 +7.9% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ5832 岡山で県内企業の45%が主取引とする基盤に利ざや拡大が乗る。資本コスト8.25%の利益ベースで測ると、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +6.7% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 株式会社七十七銀行8341 宮城でシェア55.9%の牙城。半導体工場の白紙撤回後も利ざや拡大とVision 2030の上方修正が効くが、資本コスト8%の利益ベースで今の値段は適正 本質価値との差 +5.9% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 東和銀行8558 群馬の2番手行。債券の入れ替えで膿を出し切り、稼ぐ力は戻る途上だが、資本の薄さが値段の上限を決める 本質価値との差 +5.9% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 株式会社佐賀銀行8395 県内企業の6割弱をメイン先にする盤石の地銀。金利の追い風は厚いが資本が薄く、本質価値は今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +4.8% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 ふくおかフィナンシャルグループ8354 九州最大手。会社予想どおり利益が伸びROE10%前後が続くなら、資本コスト8.25%の利益ベースで見ても今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +4.3% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 清水銀行8364 静岡県全域に店舗を持つ中堅地銀。金利上昇で稼ぎは2倍以上になるが、ROEは資本コストに届かず、厚い自己資本を価値に変えきれない 本質価値との差 +3.7% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 三菱UFJフィナンシャル・グループ8306 国内最大で最も国際分散した銀行グループ。利益ベースの PER で測ると ROE 10〜11%に見合う値段は今よりやや低く、3 メガで最も上の余地が小さい。やや割高 本質価値との差 +3.6% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 いよぎんホールディングス5830 海事金融という堀を持つ愛媛の首位行。堀は本物だが自己資本が厚く、資本コスト8.25%の利益ベースでは今の値段はやや割高 本質価値との差 +2.5% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 横浜フィナンシャルグループ7186 神奈川の厚い基盤に利ざや拡大が乗りROE10%前後へ。資本コスト8%の利益ベースで測ると、今の値段は適正の範囲 本質価値との差 +2.1% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 十六フィナンシャルグループ7380 岐阜の県内首位を握る地銀。金利で利ざやは広がるが人口減の逆風が重く、資本コスト8.25%の利益ベースで今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +1.9% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 株式会社琉球銀行8399 沖縄の厚い基盤と金利の追い風は本物。ただ資本が薄く効率も低め。今の値段は本質価値と大きく変わらない 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 りそなホールディングス8308 国内専業で利ざや拡大の恩恵が素直に効く。ROE 12% 前後を利益ベースの PER で測り、資本コスト 7.5% に合わせると、今の値段はやや割高 本質価値との差 +1.1% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 池田泉州ホールディングス8714 大阪北摂・泉州の地銀。金利の追い風でROE10%へ向かうが、競争と費用の重さで10年の価値は今の値段を1割ほど下回る 本質価値との差 +0.6% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 第四北越フィナンシャルグループ7327 新潟で貸出の半分を握る地方銀行。金利上昇の追い風は本物だが人口減が量を抑え、資本コスト8.25%の利益ベースで今の値段はやや割高 本質価値との差 +0.5% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 南都銀行8367 奈良の5割の基盤に金利の追い風が乗る。人口減と重い経費が利益の伸びを抑え、10年の価値は今の値段を1割ほど下回る 本質価値との差 −0.9% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 山口フィナンシャルグループ8418 山口・広島・北九州に3行を持つ中四国最大級の地銀。利ざやの改善で稼ぐ力は戻るが収益性は同業に見劣りし、今の値段はやや割高 本質価値との差 −2.1% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 大東銀行8563 福島県郡山の小さな単独行。利ざやの回復は追い風だが、評価損と薄い資本で価値の伸びは限られる。 本質価値との差 −3.9% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 株式会社CCIグループ7381 石川の首位行は金利上昇の追い風を受けるが、利益はまだ薄い。10年で見ても、今の値段にはやや先走り感がある 本質価値との差 −4.0% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 九州フィナンシャルグループ7180 TSMC熊本効果で法人融資が伸びる肥後・鹿児島銀行の持株会社。ROEが資本コストにまだ届かず、今の値段は追い風を払いすぎてやや割高 本質価値との差 −4.1% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 北洋銀行8524 道内首位の基盤に金利上昇の追い風。ただ自己資本比率が薄く、資本コスト8.75%の利益ベースで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −4.7% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 鳥取銀行8383 鳥取県の最大の地銀。利ざやの回復は追い風だが、薄い利ざやと人口減で ROE は資本コストに届かない。 本質価値との差 −4.8% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 フィデアホールディングス8713 山形と秋田の2番手行が2027年1月に合併する。稼ぐ力は戻りつつあるが、人口減と薄い資本が上値を抑える 本質価値との差 −5.2% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 西日本フィナンシャルホールディングス7189 福岡で福岡銀行を追う地銀。資本コスト8.25%はROEの回復に厳しく、今の値段は計画の達成をほぼ織り込んでやや割高 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 株式会社岩手銀行8345 岩手県の貸出の47%を握る首位行。北東北3行の統合協議に入ったが、10年後の中立でもROEは資本コストに届かない 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +6.3%) 適正 千葉銀行8331 千葉興業銀行との統合を含め貸出が名目で伸びるが、資本コスト8%の利益ベースのPERで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −7.3% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 株式会社おきなわフィナンシャルグループ7350 沖縄の厚い基盤に金利の追い風。ただ資本が薄く観光に偏る点を織り込むと、今の値段はやや割高 本質価値との差 −8.0% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 めぶきフィナンシャルグループ7167 北関東の統合地銀。利ざや拡大でROEは10%を超えるが、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −8.6% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 SBI新生銀行8303 公的資金完済・再上場で身軽になったSBI系複合銀行。利ざや拡大とレイク・アプラスの高採算を乗せても、資本コスト8.5%で見ると今の値段はやや先取りで、やや割高 本質価値との差 −9.0% · 10 年 適正(年 +5.5%) 適正 山陰合同銀行8381 経費の軽さと県外への貸出拡大が強み。利ざや拡大の追い風は大きいが、人口減と含み損が重く、今の値段はやや割高 本質価値との差 −9.6% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 山梨中央銀行8360 県内シェア5割強の地銀。利ざやで利益は伸びるが、ROEは資本コストに届かず、今の値段はやや高め 本質価値との差 −9.7% · 10 年 適正(年 +5.8%) 適正 株式会社プロクレアホールディングス7384 青森で企業の7割が主力行に選ぶ首位行。金利で稼ぎは大きく伸びるが、薄い自己資本と人口減でROEは資本コストに届かず、10年後の価値は今を下回る 本質価値との差 −9.8% · 10 年 適正(年 +6.4%) やや割高 名古屋銀行8522 愛知県内2位の地銀。金利上昇で利益は伸びるが、ROEは資本コスト並みにとどまり、統合の条件も未定のため、利益ベースでは今の値段はやや割高 本質価値との差 −12.0% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 千葉興業銀行8337 千葉銀行との1対1の統合で行き先は決まった。金利上昇で利益は倍になるが、薄い自己資本が還元を縛りROEは資本コストに届かず、今の値段はやや割高 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 株式会社百十四銀行8386 香川の寡占と船舶金融を持つ良い銀行だが、10 年後の ROE は資本コストに届かない。今の値段は金利上昇を織り込んでもやや割高 本質価値との差 −13.7% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 三十三フィナンシャルグループ7322 金利の追い風は確か。だが資本が薄く再編も白紙で、ROE は資本コストに届かず、10 年の価値は今の値段を2割余り下回る 本質価値との差 −13.9% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 南日本銀行8554 鹿児島の第二地銀。直近の利益は税の軽さで厚く、優先株 85 億円の整理が普通株の取り分を決める。 本質価値との差 −17.0% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 株式会社大分銀行8392 大分の企業の半数がメインバンクに選ぶ盟主。利ざやで稼ぎは2倍以上に伸びるが、薄い自己資本が重く、10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −17.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 みずほフィナンシャルグループ8411 ROE は 10% 前後にとどまり、3 メガ共通の控えめな倍率で置くと、利益ベースでは今の値段は割高 本質価値との差 −18.1% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 株式会社秋田銀行8343 秋田県で企業の過半が主力行に選ぶ首位行。金利上昇で稼ぎは倍近くになるが、人口減が重く、ROEは資本コストに届かず今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −18.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 富山銀行8365 富山の小さな地銀。直近の増益は債券の売却益頼みで、本業の稼ぐ力は ROE を資本コストへ届かせない。 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 株式会社宮崎銀行8393 宮崎県の最大手地銀。利ざやで稼ぎは膨らむが、薄い自己資本と人口減が重く、10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 株式会社四国銀行8387 金利の追い風は強いが、高知の人口減で稼ぐ力が資本コストに届かない。10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 株式会社ほくほくフィナンシャルグループ8377 北陸・北海道2行体制に利ざや拡大とラピダス特需が乗るが、単独路線のまま。資本コスト8.5%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 株式会社 百五銀行8368 三重の預金と貸出で首位の地銀。資本が厚く稼ぎ方が重いため、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段は先の利益を織り込んで割高 本質価値との差 −22.5% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 福井銀行8362 福井県の貸出の約半分を握る地銀。合併の効果と利ざや拡大でROEは上向くが、資本コストには届かず、今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −23.0% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 株式会社 北日本銀行8551 北東北で唯一残る第二地銀。金利上昇で利益は伸びるが、10年後の中立でもROEは資本コストに届かない 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 株式会社滋賀銀行8366 県内の預貯金の約半分を握る滋賀の地銀。利上げの追い風は本物だが経費率が重く、資本コスト7.75%の利益ベースでは今の値段は割高 本質価値との差 −24.0% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 八十二長野銀行8359 長野で合算シェア6割超の堀を持つが、資本コスト8%の利益ベースで測ると、中計ROE8%の達成を織り込んだ今の値段は割高 本質価値との差 −25.4% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 群馬銀行8334 群馬県内シェア44%の最強地銀。利ざや拡大と第四北越FGとの越境統合でROE10%超を狙うが、資本コスト8.25%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −25.5% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 しずおかフィナンシャルグループ5831 静岡で法人取引の首位を握る東海最大級の地方銀行。事業は強いがROEは資本コストを少し上回る程度で、利益ベースの今の値段はやや割高 本質価値との差 −25.5% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 筑邦銀行8398 福岡県南部の地銀。貸出は伸びているが、薄い収益と自己資本で ROE は資本コストに届かない。 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 島根銀行7150 SBI の資本で立て直す島根の小さな地銀。優先株が 170 億円まで膨らみ、普通株主に残る利益は薄い。値打ちは今の値段を下回る 本質価値との差 −28.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 セブン銀行8410 コンビニ ATM の独走に、ファミマ 1.6 万台という追い風。ただ稼ぎは薄く、キャッシュレスの長い逆風も続く。倍率を抑えて見ると、いまの値段は先の成長を織り込みすぎている 本質価値との差 −28.8% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 あおぞら銀行8304 米国オフィス融資の傷が癒え、大和証券を軸に投資銀行へ軸足を移すあおぞら銀行。ROEが資本コストに届かない間は、今の値段に安全域は乏しい 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 東邦銀行8346 福島で預金・貸出の3分の1強を握る首位行。金利上昇で稼ぎは倍近くになるが、ROEは資本コスト未満にとどまり今の値段は先取りが過ぎる 本質価値との差 −29.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) 割高 株式会社阿波銀行8388 徳島の盟主は利ざや拡大で稼ぎが伸びるが、ROEは資本コストに届かない。10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 大垣共立銀行8361 岐阜の老舗地銀。利ざや拡大は追い風だが ROE は資本コストに届かず、今の値段には届かない 本質価値との差 −33.8% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 山形銀行8344 県内最大手でも人口減の山形が地盤。利ざやで稼ぎは倍増するが資本コストに届かず、今の値段は10年先の価値より高い 本質価値との差 −34.2% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 スルガ銀行8358 シェアハウス問題を片付け、利ざや拡大で稼ぐ力が戻った地方銀行。だが税の軽さで膨らんだ利益を前提に値が付いており、資本コストを大きく超える見込みも薄く、割高 本質価値との差 −34.6% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 富山第一銀行7184 富山県2位の地銀。利ざや拡大は追い風だが、運用益に頼る利益とROEの低さで、本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −34.8% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 京都フィナンシャルグループ5844 京都の地盤と政策保有株の含み益が強みだが、ニデック株は会計不正で下落。資本コスト8%の利益ベースで測ると今の値段は割高。2026年3月期の利益は株の売却益で膨らんでおり、実力利益で測る 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 あいちフィナンシャルグループ7389 名古屋圏2位の合併行。統合の宿題と低いROEを抱え、資本コスト8%の利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −38.3% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 愛媛銀行8541 県内第2位の第二地銀。金利上昇で利益は伸びるが、人口減で資本コストに届かず、今の値段は10年先の稼ぎに対して割高 本質価値との差 −40.9% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 福島銀行8562 福島県の第二地銀。SBI 新生銀行が筆頭株主になったが、薄い収益と赤字の履歴が重い。 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 宮崎太陽銀行8560 宮崎県の第二地銀。本業は回復中だが、売却益に押された利益と優先株 60 億円の整理が焦点。 本質価値との差 −48.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 東北銀行8349 岩手の中堅地銀。利ざやは回復するが、公的資金の優先株 100 億円が普通株の取り分を削る。 本質価値との差 −48.8% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 豊和銀行8559 大分の小さな第二地銀。普通株の取り分は、220 億円の優先株が先に取った残りで決まり、今の値段を下回る。 本質価値との差 −60.2% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 高知銀行8416 高知県の地銀。評価差額金の赤字が自己資本の 27% に達し、優先株 68 億円も重く、利益の戻りは遅い。 本質価値との差 −63.6% · 10 年 割高(年 −2.8%) 割高 じもとホールディングス7161 宮城・山形の 2 地銀を持つ持株会社。収益は回復するが、公的資金の優先株 780 億円が普通株の取り分を大きく削る。 本質価値との差 −85.1% · 10 年 割高(年 −11.0%)

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読んだ資料

  1. 日本経済新聞:京葉銀行、25年4〜12月の純利益126億円 中計目標を上方修正
  2. 日本経済新聞:京葉銀行、26年3月期の純利益が過去最高 配当性向40%以上に
  3. 時事ドットコム:千葉・千葉興銀、統合で最終合意 ちばFG来年4月発足

分析日 2026-10-16