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トリップ・ドットコム・グループ TCOM

中国の旅行予約で首位でも、独禁法処分で手数料の堀は縮んだ。一時的な投資益を除いて10年先を測ると、優良な事業だが今の値段はやや割高

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)29.22 ドル185 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-30)39.6 ドル250 億ドル差 −26.2%
10 年後から見ると やや割高 価値 29.22 ドル185 億ドル · 差 −26.2% · 期待の年率 +4.8%
期待の年率リターン(10 年)+4.8%資本コスト比 −3.7 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率は、5つの筋書きから求めた期待CFのIRRです。期間の還元・追加負担を中間時点、終価を期間末に置く仮定で、価値の割引時期とそろえています。実際の配当日を予測した値や、筋書きごとのIRRの平均ではありません。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの終価と還元を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

利益と必要資本から、将来の留保余力を見込む場合があります。この推定は、維持更新投資や運転資金、借換後の現金計画を確認した値ではありません。

総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

終価・還元は現在株主全体の取り分です。1株表示は現株数への換算で、還元には配当・自社株買いを含みます。持分・支払時点は簡略化しており、買戻しに売却参加せず同じ株数を持ち続ける場合の将来株価・受取配当とは別です。

結論

トリップ・ドットコム・グループは、中国最大級の旅行予約会社である。携程、去哪儿、Trip.com、スカイスキャナーを抱え、ホテルと交通機関の予約を仲介する。筆者の結論は、事業の存続力は高いが、2026年の独占禁止法処分を経て従来の高い収益性をそのまま10年先へ持ち込むことはできず、現在の評価はやや割高というものだ。

2025年の売上は87億ドル、営業利益は22億ドルだった。ホテル予約が売上の約42%、交通予約が36%を占める。2025年の純利益46億ドルは営業利益の2倍を超えるが、これは旅行予約だけで稼いだ結果ではない。インドのメイクマイトリップ株式の売却などによる投資関連利益が大きく、本業の利益を過大評価しやすい。2026年7月には中国当局が約7.6億ドルの制裁金等を命じ、ホテルとの独占契約や不合理な取引条件の是正を求めた。

それでも強みは本物である。中国のオンライン旅行市場で約56%のシェアを持つとの業界推計があり、2025年には世界で約1兆1000億元の予約を扱った。宿泊施設170万件、航空会社680社以上の供給網を持ち、利用者と旅行業者を結び付ける規模は容易に再現できない。海外のTrip.comも伸びており、2026年第2四半期の国際プラットフォーム売上は前年比50%超の増加だった。

10年後も旅行予約は必要だが、予約画面が今と同じ価値を持つとは限らない。AIエージェントが旅程を組み、航空券とホテルの予約まで代行すれば、検索や比較に依存した手数料と広告の収益力が薄れる。さらに美団、飛猪、同程旅行などの競争が強まる。中立では2035年の売上を約157億ドル、営業利益を約35億ドル、純利益を30億ドルとみる。5つの筋書きの確率と資本コスト8.5%を通じた現在価値は約185億ドルで、基準時価総額251億ドルを約26%下回る。旅行市場の成長は魅力的だが、将来の利益を少数株主がどれだけ受け取れるかには慎重でありたい。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、最初に旅行予約という仕事が10年後も残るかを考える。旅行者は宿泊先と移動手段を探し、予約と支払いを行う必要がある。AIが旅程を決めるようになっても、宿泊施設と航空会社の空き状況を確認し、予約を成立させ、問題が起きれば対応する機能は残る。したがって事業そのものが消える可能性は小さい。

しかし、会社が必要とされることと、高い手数料を取り続けられることは別である。ホテル側の販売経路を制約して得た交渉力は、2026年の独禁法処分で明確に傷ついた。今後は利用者の信頼、予約品質、問い合わせ対応、送客力で手数料を正当化する必要がある。世界的な予約網は資産だが、強いネットワークが必ず強い株主利益になるわけではない。

オーナー利益を見ると、2025年の純利益46億ドルを毎年の稼ぎと扱うのは危険である。投資売却益を含むからだ。営業利益は22億ドルで、フリーキャッシュフローは19億ドルだった。しかも株式報酬と海外での集客支出が続く。保有する現金や投資有価証券の価値は認めるが、実際に株主へ戻る割合と、その資金が本業の利益に二重計上されていないかを確認する。

筆者が長期株主として求めるのは、独禁法上問題のない取引条件でも予約件数が増え、営業利益率が持続する証拠である。2035年の中立では旅行予約の規模は大きくなるが、資本効率は高成長期ほどではない。正味の還元を加えた現在価値には十分な安全域がない。悲観ではなお現金と売却可能な投資資産が残るものの、株主がそれを確実に受け取れるとは限らない。優良なプラットフォームを所有する魅力と、今の値段で10年間保有する魅力は区別したい。

何で稼ぐ会社か

事業の中心は、旅行者とホテル、航空会社、鉄道、旅行商品販売会社をつなぐ予約仲介である。ホテルや航空機を原則として自社保有せず、予約取扱高に対して手数料やサービス料金を受け取る。旅行者にとっては比較、予約、決済、変更、返金を一つの場所で行えることに価値がある。供給者にとっては多数の旅行者に商品を販売できる販路であり、この双方を集めることで利益が生まれる。

2025年のホテル予約取扱高は約2800億元、航空券予約取扱高は約5500億元だった。ホテル予約収入は261億元、交通予約収入は225億元である。ホテルの実効収益率は取扱高の約9%だが、交通予約は航空券以外の鉄道や関連サービスを含むため、同じ定義で計算すると約4%になる。ホテル予約のほうが利益を生みやすく、経営の価値を左右する。会社は事業全体を会計上の単一セグメントとして管理しており、以下のサービス別営業利益は開示利益ではなく、全社の費用を配賦した推定値である。

携程は中国の比較的支出額が大きい旅行者に強く、去哪儿は価格比較を重視する利用者を集める。Trip.comはアジアを中心とする海外旅行者を取り込み、スカイスキャナーは航空券の検索と比較で世界中の利用者に接する。四つのブランドを組み合わせることで、中国国内旅行、出境旅行、外国人の訪中旅行、世界の航空券検索まで幅広い接点を持つ。

募集型旅行商品と法人出張管理も営む。旅行商品では提携業者のツアーを販売して紹介手数料を得る。法人出張では企業との契約に基づき、航空券、宿泊、経費管理に関係する予約サービス料金を受け取る。その他には自社媒体の広告と金融関連サービスがあり、2025年の売上構成比は約10%である。法人向け事業も主に予約件数を収益源とするため、一般的な席数課金の業務ソフトとは稼ぎ方が異なる。

国際展開のための技術と集客費は重い。2025年の製品開発費は約22億ドル、販売促進費は約21億ドルに達した。これはホテルや飛行機を持たないことによる資本効率の良さと引き換えに、検索技術、利用者獲得、サポート体制へ継続的に支出しなければならない事業であることを示している。

優良さと弱いところ

最大の堀は旅行者と供給者が互いを引き寄せるネットワークである。2025年末には約170万件の宿泊施設、680社以上の航空会社、6万を超える提携先があり、取引注文の9割以上がモバイルで行われた。予約後の変更や返金、言語の異なる旅行者への支援まで提供するため、単なる検索サイトよりは置き換えにくい。中国国内で築いたブランドと利用者の旅行履歴も、新規参入者にはない資産である。

ただし、この堀のすべてが健全な価格決定力に由来するわけではなかった。2026年7月の当局判断では、ホテルに対する排他的な契約や不合理な取引条件が問題とされた。独占的な条件を撤廃しても利用者が残るなら本物の堀だが、同時にホテル側が自由に複数の予約サイトへ在庫を出せるため、手数料率への競争圧力は強まる。筆者はネットワークの強さを認めながらも、堀を強いではなく普通と判断する。

資本効率は大きく改善した。2023年から2025年まで営業利益率は25%前後で、旅行需要の回復と規模の拡大が効いた。一方、過去10年のROE中央値は1.9%と低く、パンデミックによる赤字や過去の買収による大きなのれんが残る。2025年のROE18.9%には投資売却益の影響があるため、恒常的な再投資利回りの証拠にはできない。今後の増分利益が成長に必要な自己資本を上回って生まれるかを重視する。

2025年の株式報酬は約3.3億ドルで、費用として利益に含まれている。自社株買いの総額をそのまま還元とみなせず、株式報酬による持分希薄化を差し引く必要がある。中国本土の規制事業を支えるVIE、すなわち契約による支配の仕組みもある。2025年にはVIE関連事業が純売上の約19%を占めた。香港と米国の上場があっても、株主が中国の事業資産を直接所有しているわけではない点は忘れられない。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

中国の旅行市場そのものは大きい。政府統計では2025年の国内旅行は約65億回、支出額は6.3兆元だった。2030年には国内旅行83億回を目指す計画が示されている。ただし2026年1〜9月の国内旅行回数の伸びは6.2%、支出額の伸びは2.2%であり、2025年の回復ペースがそのまま続くとは限らない。人口の高齢化と消費者の価格志向が強まる中、旅行回数は増えても一回当たり支出は伸びにくくなっている。

競争の中心は中国では美団、アリババ系の飛猪、同程旅行、抖音などである。2024年のオンライン旅行予約でトリップ・ドットコムのシェアは約56%と推計され、オンラインホテル予約では2020年から2025年まで一貫して過半を占めていたと中国当局が認定している。ただし会社全体の海外を含むシェアではない。同程旅行には同社が少数持分を保有しており、単純な独立競合関係でもない。美団は地域の飲食や生活サービスからホテル予約に送客でき、飛猪はアリババの購買基盤を使える。双方とも既存顧客の獲得費用を下げられるため、競争が長引く力を持つ。

海外ではブッキング・ホールディングス、エクスペディア、エアビーアンドビー、航空会社とホテルの直接予約が競争相手だ。2025年の国際OTAの予約件数は約60%増加し、外国人の訪中旅行者も約2000万人取り込んだ。しかし海外は中国ほどシェアが高くなく、先行投資と販売促進費がかかる。海外の成長率をそのまま全社の営業利益成長率に変換することはできない。

10年の中立では、中国の国内旅行回数の実質増加は徐々に年2〜3%へ落ち、海外・訪中旅行がそれを上回るとみる。ホテル予約取扱高は実質で約1.7倍、交通予約は約1.4倍となるが、ホテル手数料の実質比率は規制と競争で低下する。楽観では海外の予約網が広がって中国国内の鈍化を補い、悲観ではAIエージェントが予約の入口を握って手数料交渉力を弱める。ホテルの在庫と旅行者の接点を誰が持つかが、業界の利益配分を決める。

資本政策と M&A

資本配分の歴史には成功と負担の両方がある。2015年の去哪儿の連結、2016年のスカイスキャナー買収は、中国の予約市場での地位と国際的な航空券検索網を築いた。一方、買収に伴うのれんや無形資産は大きく、過去の投資が常に資本コストを超える利益を生んだとはいえない。2025年にはインドのメイクマイトリップ持分の一部を約30億ドルで売却し、投資資金を回収した。ただしこの売却益は継続的な旅行予約利益ではない。

株主還元は2023年に裁量的な方針を設け、2024年から再開した。2025年は配当約2.1億ドル、自社株買い約6.1億ドルを実施し、8月には最大50億ドルの新たな自社株買い枠を承認した。これは買付上限であって、実施時期と全額執行の保証ではない。2025年の株式報酬約3.3億ドルを差し引くと、正味の還元は約5億ドルにとどまる。将来の10年累計還元額は会社の約束ではなく、各筋書きの予測である。

2025年末には純現金が約67億ドルあり、財務的な余力は大きい。ただし顧客前受金、供給業者への支払い、現地の運転資金と海外への送金条件があるため、全額を自由な株主資金とはみない。2026年の制裁と事業条件の是正は、現金の流出に加えて今後の利益率にも影響する。会社全体について公表済みの買収合意、非公開化、上場廃止の確定計画、継続企業の前提に関する重大な不確実性は確認できない。2035年の長期売上や還元率に関する拘束力のある数値目標も確認できない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

中国の旅行市場で長期間にわたり高いシェアを維持し、2025年の予約取扱高が1兆元を超えた事実には大きな意味がある。旅行者は航空券と宿泊先を一度に探せることを重視し、予約後の変更や返金まで安心して任せられるブランドを選ぶ。宿泊施設は大勢の利用者に販売できる販路を簡単には捨てられない。独禁法上問題となった条件をなくしても、170万件の宿泊施設と多数の航空会社を結ぶ供給網そのものはなくならない。

国内の顧客基盤はさらに海外へ伸ばせる。2025年に国際OTAの予約件数は約60%増え、2026年第2四半期の国際プラットフォーム売上も50%超の成長を続けた。中国の訪日、東南アジア、欧州への旅行需要が増えれば、Trip.comが新しい利用者を獲得する余地は大きい。スカイスキャナーで旅行を探す利用者を自社予約へつなげられれば、広告費を過度に増やさず顧客を増やせる。海外市場では競合のブッキングやエクスペディアが既に高い利益を稼いでおり、旅行予約事業が成熟後も収益性を保つことは不可能ではない。

AIも必ずしも敵ではない。AIによる旅程提案を自社アプリに組み込み、世界各地の在庫を検索して予約まで完了できれば、利用者の時間を節約できる。自社の利用者を維持したままサポート業務を効率化できれば営業利益率の上昇につながる。ただし新しいAIサービス自体による売上の定量的な裏付けは不足しているため、この上振れは既存予約事業の改善として考えるべきだ。

2025年の投資資産売却は現金の回収につながり、最大50億ドルの自社株買い枠もある。今後の成長投資を内部資金で賄いながら還元を増やせれば、少数株主にも価値が届く。中国市場で首位を維持しつつ海外で利益を増やす場合、10年後の営業利益は2025年の倍以上になり、十分な資本配分が伴えば大きな株主価値を生みうる。

慎重な見方

独禁法処分は単なる一時費用ではない。中国当局はホテルとの排他的な契約と不合理な取引条件を問題とし、制裁金と違法所得の没収を命じた。会社は条件変更を受け入れている。これまでの高いホテル手数料の一部が市場支配力を使った取引条件によって支えられていたなら、その利益は永続しない。ホテルが美団、飛猪、同程旅行、直接予約へ自由に販売できるようになれば、予約サイト間の価格競争は強まる。取扱高が増えても、収益率が下がれば利益は伸びない。

もう一つの脅威はAIエージェント代替である。現在は旅行者が比較サイトや予約アプリを開き、検索結果を見て選ぶ。将来はAIが旅程を組み、複数の予約経路を比較して最も都合のよい場所で購入する可能性がある。そうなると予約画面への訪問数が減り、上位表示広告や比較画面の価値が低下する。ホテルと航空会社は自社の予約APIをAIへ直接提供でき、プラットフォームの手数料を交渉する力も増す。予約の成立と顧客サポートは残っても、入口を失う損失は大きい。

国際事業の急成長も過大評価できない。ブッキングとエクスペディアは宿泊施設との長い関係があり、中国以外ではTrip.comのシェアがまだ小さい。利用者を増やすための広告費、現地対応、決済、規制対応が重くなれば、売上の成長が株主利益に変わらない。中国の人口構造と景気も逆風となりうる。

2025年のGAAP純利益には投資売却益が含まれるため、今の利益を元に高い成長率を延ばすのは誤りだ。VIEを通じた事業支配、海外送金規制、株式報酬による希薄化、過去の買収で残ったのれんも、少数株主にとっては無視できない。最も悪い場合には予約事業の利益が資本コストを大きく下回り、帳簿上の自己資本ではなく現金と売れる投資資産だけが株主価値の主な支えとなる。

どちらに重みを置いたか

予約網の大きさと海外成長には十分な根拠があり、事業が10年後も存在するという判断は変わらない。一方で、2026年の独禁法処分は実際に発生した構造変化であり、将来の手数料と契約条件に影響する。AIによる予約導線の変化も、比較サイトと広告にとって具体的な危険である。

そのため楽観とやや楽観を合計27%、中立を30%、やや悲観と悲観を合計43%とした。同じ旅行プラットフォームでも、中国の規制対応とVIEを抱える同社は、ブッキングより悲観側を厚くする理由がある。中立の本業収益は伸びるが、確率加重した現在価値は基準時価総額を約26%下回る。利益の質と資本配分が改善する余地は認めつつ、現時点の結論はやや割高である。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 48.17 ドル305 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 11.90 ドル75 億ドル)。 今の値に割り戻すと 29.22 ドル185 億ドル、今との差 −26.2%、 期待の年率 +4.8%(資本コスト 8.5%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価還元の換算額還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・還元込み年率確率 × (終価+還元)
楽観 10% 103.43 ドル654 億ドル 17.40 ドル110 億ドル +205.2% +13.1% 12.08 ドル76 億ドル
やや楽観 17% 80.16 ドル507 億ドル 18.19 ドル115 億ドル +148.4% +10.8% 16.72 ドル106 億ドル
中立 30% 57.68 ドル365 億ドル 17.40 ドル110 億ドル +89.6% +7.7% 22.52 ドル142 億ドル
やや悲観 26% 17.67 ドル112 億ドル 7.12 ドル45 億ドル −37.4% −5.2% 6.45 ドル41 億ドル
悲観 17% 13.54 ドル86 億ドル 0.00 ドル0 億ドル −65.8% −10.2% 2.30 ドル15 億ドル
加重平均100% 48.17 ドル305 億ドル11.90 ドル75 億ドル +51.7% +4.8% 60.07 ドル380 億ドル

今の株価時価総額 39.59 ドル250 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。

楽観 10% 楽観:海外予約網が育ち、規制後も高い予約品質で顧客を守る 利益 51 億ドル · PER 12.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 103.43 ドル654 億ドル

2035年には中国の国内旅行が成熟しても、海外と訪中旅行の拡大が全社の予約を押し上げる。ホテルの実質取扱高は850億ドルとなり、国際予約網の拡大で中国国内のシェア低下を補う。ホテルの実効手数料率は2025年とほぼ同水準を保ち、物価上昇と予約件数の増加が売上に反映される。交通予約も国際線の回復と利用地域の拡大によって伸びる。

独禁法上の問題があったホテルとの契約は是正されるが、旅行者とホテルが予約網から離れない。美団や飛猪が価格で競争しても、変更・返金対応、海外ホテルの在庫、複数言語のサービスで差を保つ。スカイスキャナーとTrip.comの送客が効率的に結び付き、海外の販売促進費が売上ほどには増えなくなる。

AIは自社の予約を使いやすくする手段となり、第三者エージェントにも予約在庫を提供することで顧客との接点を守る。ただしAI製品自体から新しい売上が生まれるという未確認の利益は含めない。法人出張も企業の予約管理を効率化し、サービス収入が増える。

投資有価証券の大規模な売却益は繰り返さず、本業のGAAP純利益が2035年に50.5億ドルへ伸びる。10年間の純利益累計は339億ドルとなり、正味110億ドルを還元する。資本配分が改善し、海外成長のための投資が資本コストを超える利益を生む。

  • 宿泊予約:数量 850(宿泊予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.13(宿泊予約取扱高1ドル当たりの名目実効手数料収入)→ 売上 109 億ドル・営業利益 34 億ドル。実質取扱高は2025年比2.13倍。海外比率が上昇し、実質手数料率はほぼ維持する。
  • 交通予約:数量 1,420(航空券を中心とする交通予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.06(交通予約取扱高1ドル当たりの名目関連サービス収入)→ 売上 80 億ドル・営業利益 17 億ドル。国際航空券の増加で実質取扱高は1.81倍。関連サービスの収益率を維持する。
  • 旅行商品・パッケージツアー:数量 155(パッケージ旅行の取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.13(旅行商品取扱高1ドル当たりの名目紹介手数料)→ 売上 20 億ドル・営業利益 3 億ドル。海外の現地観光商品が増え、予約取扱高は2.14倍。
  • 法人出張管理:数量 145(法人出張の予約取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.07(法人出張予約取扱高1ドル当たりの名目サービス収入)→ 売上 10 億ドル・営業利益 2 億ドル。海外企業の利用が増え、予約処理の自動化で利益率が改善する。
  • 自社媒体広告・金融関連サービス:数量 1,500(自社画面で広告や金融サービスへ送客できる予約取扱高相当額、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.01(送客可能な予約取扱高1ドル当たりの広告・金融関連の名目収益)→ 売上 11 億ドル・営業利益 4 億ドル。AI代替後も自社媒体を守るが、送客可能数量は2025年比0.95倍にとどめる。新たなAI製品売上は含めない。

倍率:k8.5%、長期g2.0%、moat normalで残る割合0.5。現金利息控除後の事業純利益は49.52億ドル、事業に要る自己資本は473.6−70=403.6億ドルで、事業ROEは12.27%。RONICは8.5%+0.5×(12.27%−8.5%)=10.38%。正当化PERは(1−2.0%÷10.38%)÷(8.5%−2.0%)×1.02=約12.67倍。高い利益の質を認め、上限の約98.7%に当たる12.5倍とする。時価総額は(50.5−70×0.014)×12.5+70×0.5=654.0億ドル。

確率:中国の国内旅行予約で首位を守りながら海外のTrip.comが大きなシェアを獲得する筋書き。規制条件を完全に守り、手数料の実質的な低下が小さく、海外集客費の効率も改善する必要がある。全条件が揃う可能性を10%とした。

やや楽観 17% やや楽観:規制下でも首位を維持し、海外の成長が国内を補う 利益 40 億ドル · PER 12.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 80.16 ドル507 億ドル

2035年のホテル予約取扱高は実質760億ドルとなる。中国国内では美団と飛猪がシェアを伸ばすが、携程と去哪儿は大規模な予約網を守る。手数料率は実質で緩やかに低下するものの、宿泊単価の名目上昇と海外ホテル予約の増加が売上を支える。交通予約では航空券の販売が広がり、取扱高は1250億ドルとなる。

海外のTrip.comは東南アジアと訪中旅行を中心に成長するが、世界市場でブッキングに並ぶほどのシェアは獲得しない。スカイスキャナーの検索利用者の一部を予約へ誘導できるものの、広告と技術開発への投資は続く。営業利益率はホテルが30%、交通が20%となり、全社では24%台に落ち着く。

AIエージェントは一部の旅行者の検索行動を代替し、画面広告の価値を削る。ただし予約の確定、決済、取消し、旅行中の問い合わせを担う役割は残るため、本業の取扱高は増える。会社は独禁法上問題のある契約を使わず、サービス品質を競争力の中心に据える。

2035年のGAAP純利益は40.2億ドル、10年間の累計利益は255億ドルとなる。正味115億ドルを株主へ還元するが、大型投資のための資金も残す。海外での顧客獲得は成功するものの、過去の強い手数料決定力が完全に戻るわけではない。

  • 宿泊予約:数量 760(宿泊予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.12(宿泊予約取扱高1ドル当たりの名目実効手数料収入)→ 売上 91 億ドル・営業利益 27 億ドル。海外の拡大で実質取扱高1.90倍。ホテル実質手数料率は小幅低下。
  • 交通予約:数量 1,250(航空券を中心とする交通予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.05(交通予約取扱高1ドル当たりの名目関連サービス収入)→ 売上 66 億ドル・営業利益 13 億ドル。実質取扱高1.59倍。航空会社との競争で収益率がやや低下する。
  • 旅行商品・パッケージツアー:数量 132(パッケージ旅行の取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.12(旅行商品取扱高1ドル当たりの名目紹介手数料)→ 売上 16 億ドル・営業利益 2 億ドル。海外の現地ツアー商品が増える。
  • 法人出張管理:数量 126(法人出張の予約取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.07(法人出張予約取扱高1ドル当たりの名目サービス収入)→ 売上 8 億ドル・営業利益 1 億ドル。法人出張の手配件数が増え、管理サービスの収益性も改善する。
  • 自社媒体広告・金融関連サービス:数量 1,400(自社画面で広告や金融サービスへ送客できる予約取扱高相当額、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.01(送客可能な予約取扱高1ドル当たりの広告・金融関連の名目収益)→ 売上 10 億ドル・営業利益 3 億ドル。広告への送客可能数量は0.89倍。AIによる画面訪問の減少を含む。

倍率:k8.5%、g2.0%、moat normal。現金利息控除後の純利益39.5億ドル、事業自己資本334.6億ドル、事業ROE11.81%。RONICは10.15%、正当化PERは10年目の利益に対し約12.60倍。競争と海外集客費を考慮し、上限の約96.8%に当たる12.2倍とする。時価総額は(40.2−50×0.014)×12.2+50×0.5=506.9億ドル。

確率:規制後のホテル手数料がやや低下しても、国内の予約網は維持され、海外事業が順調に拡大する可能性を17%とした。海外でブッキングやエクスペディアとの競争は残るため、最大の楽観よりは実現しやすい。

中立 30% 中立:予約件数は伸びるが、ホテルの収益率と株主利益は平準化する 利益 30 億ドル · PER 11.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 57.68 ドル365 億ドル

2035年のホテル予約取扱高は実質670億ドルとなり、2025年の約1.7倍へ増える。中国国内の旅行需要は伸びるが、美団、飛猪、同程旅行との競争でオンラインホテル予約のシェアは現在の過半から徐々に低下する。海外のTrip.comがその一部を補い、全社の予約数量は増える。ホテルの実質手数料率は2025年より約15%下がるが、物価上昇を含む名目収益は維持される。

交通予約は航空券や鉄道の需要に沿って実質1.4倍へ増える。航空会社の直接販売と他の予約サイトとの競争で、関連サービスの実質収益率は約1割低下する。パッケージ旅行と法人出張は成長するものの、全社の利益を左右するのはホテル予約の収益性である。

AIエージェントは旅行者が比較画面へアクセスする回数を減らす。その他の広告・情報関連サービスでは、送客可能数量が2025年の0.80倍となり、名目収益単価も1.10倍にとどまる。予約決済やキャンセル対応の機能は残るため、ホテルと交通の取扱高は減らさない。ただしその収益率にはAIによる交渉力低下を織り込む。

全社売上は約157億ドル、営業利益は約35億ドル、GAAP純利益は30億ドルとなる。10年間の純利益累計は203億ドル、正味の還元は110億ドルである。2026年の制裁費用と利益の正常化を含み、2025年の投資売却益は繰り返さない。2023〜2025年の高い営業利益率は一部薄れるが、予約事業としての収益力は残る。

  • 宿泊予約:数量 670(宿泊予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.11(宿泊予約取扱高1ドル当たりの名目実効手数料収入)→ 売上 73 億ドル・営業利益 20 億ドル。実質取扱高1.68倍、価格1.20倍。物価1.41倍に対して手数料率の実質低下が約15%ある。
  • 交通予約:数量 1,100(航空券を中心とする交通予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.05(交通予約取扱高1ドル当たりの名目関連サービス収入)→ 売上 56 億ドル・営業利益 10 億ドル。実質取扱高1.40倍、価格1.27倍。航空会社の直販で実質収益率が低下する。
  • 旅行商品・パッケージツアー:数量 115(パッケージ旅行の取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.12(旅行商品取扱高1ドル当たりの名目紹介手数料)→ 売上 14 億ドル・営業利益 2 億ドル。国内と海外のツアー需要が増えるが、販売手数料の実質上昇はない。
  • 法人出張管理:数量 110(法人出張の予約取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.06(法人出張予約取扱高1ドル当たりの名目サービス収入)→ 売上 7 億ドル・営業利益 1 億ドル。予約取扱高1.40倍、価格1.26倍。事務作業の自動化により契約単価は物価を下回る。
  • 自社媒体広告・金融関連サービス:数量 1,258(自社画面で広告や金融サービスへ送客できる予約取扱高相当額、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.01(送客可能な予約取扱高1ドル当たりの広告・金融関連の名目収益)→ 売上 8 億ドル・営業利益 2 億ドル。画面依存の広告・情報収益はAIエージェント代替で数量0.80倍、名目価格約1.10倍。

倍率:k8.5%、長期g2.0%。2035年の余剰現金32億ドルの税引き後利息0.448億ドルを純利益から控除し、事業純利益29.552億ドルとする。事業自己資本は337.6−32=305.6億ドル、事業ROEは9.67%。普通の堀としてRONICは8.5%+0.5×(9.67%−8.5%)=9.09%。正当化PERの上限は約12.24倍で、その約96.4%に当たる11.8倍を用いる。高い配当持続力ではなく、予約と決済の事業が残ることを評価する。時価総額は29.552×11.8+32×0.5=364.71億ドル。

確率:中国国内旅行の実質成長が徐々に鈍化する一方、海外予約は成長を続ける。国内のシェアは規制後に緩やかに低下し、実質の手数料率も下がる。規制変更が既に発生しているため、この条件を中立に含めて30%とした。

やや悲観 26% やや悲観:ホテルの手数料が下がり、海外集客費が利益を圧迫する 利益 13 億ドル · PER 8.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 17.67 ドル112 億ドル

中国のオンライン旅行市場は成長するが、携程と去哪儿の支配力は明確に弱まる。美団と飛猪がホテルへの送客を増やし、同程旅行も地方都市と低価格旅行でシェアを伸ばす。ホテルが複数の予約サイトへ同じ在庫を出せるようになり、トリップ・ドットコムの実効手数料率は大きく下がる。2035年のホテル取扱高は実質500億ドルと増えるが、売上は45億ドルにとどまる。

交通予約も航空会社との直接予約競争が強まり、関連サービスの手数料率が低下する。海外のTrip.comは利用者を増やすものの、ブッキングやエクスペディアとの広告競争が厳しく、集客費を十分に回収できない。パッケージ旅行と法人出張でも事務の自動化が進み、サービス料金の値上げは難しくなる。

AIエージェントが予約の比較と手配を代行し、スカイスキャナーなどの検索を経由せずに購入する利用者が増える。予約機能そのものは必要だが、広告枠や検索誘導から得る利益は減る。自社の顧客基盤を守るため、販売促進費と開発費は売上ほど下がらない。

全社営業利益は17億ドル、純利益は13億ドルとなる。10年間の純利益累計は105億ドルで、正味還元は45億ドルへ縮小する。余剰現金の一部は海外投資や競争対応に使われる。会社は存続するが、株主が受け取る利益は成熟した首位企業というより、競争の強い旅行仲介業者に近づく。

  • 宿泊予約:数量 500(宿泊予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.09(宿泊予約取扱高1ドル当たりの名目実効手数料収入)→ 売上 45 億ドル・営業利益 11 億ドル。取扱高は増えても、独禁法対応と競争でホテルの実質手数料率が大幅に低下する。
  • 交通予約:数量 900(航空券を中心とする交通予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.04(交通予約取扱高1ドル当たりの名目関連サービス収入)→ 売上 38 億ドル・営業利益 5 億ドル。航空会社直販が進み、関連サービスの収益率が低下する。
  • 旅行商品・パッケージツアー:数量 85.0(パッケージ旅行の取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.11(旅行商品取扱高1ドル当たりの名目紹介手数料)→ 売上 9 億ドル・営業利益 0 億ドル。他社商品との比較競争で紹介手数料が伸びない。
  • 法人出張管理:数量 90.0(法人出張の予約取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.06(法人出張予約取扱高1ドル当たりの名目サービス収入)→ 売上 5 億ドル・営業利益 0 億ドル。法人出張の管理機能が自動化され、単価競争が進む。
  • 自社媒体広告・金融関連サービス:数量 1,000(自社画面で広告や金融サービスへ送客できる予約取扱高相当額、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.01(送客可能な予約取扱高1ドル当たりの広告・金融関連の名目収益)→ 売上 6 億ドル・営業利益 1 億ドル。AIによる検索と予約導線の代替で、広告への送客可能数量は0.64倍。

倍率:k8.5%。余剰現金の利息を除いた事業純利益は13−20×0.014=12.72億ドル、事業自己資本は284.6億ドル、事業ROEは4.47%で資本コストを下回る。資本を再投資しても価値を増やしにくいため、PERは1÷k=11.76倍以下とし、競争の強い事業の利益持続性を考慮して8.0倍とする。現在の自己資本から見た売却可能資産の床より高く、稼ぐ力から求める価値の範囲内にある。時価総額は12.72×8.0+20×0.5=111.76億ドル。

確率:独禁法処分でホテルの契約条件を改め、競争相手が予約在庫へアクセスしやすくなる。さらにAIによる比較サイトの訪問減少が起きる可能性を重く見て26%とした。国内の高いシェアがあるため急激な消滅ではなく、緩やかな利益率低下とする。

悲観 17% 悲観:予約の入口を失い、手数料収益が構造的に崩れる 利益 3 億ドル · PBR 0.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 13.54 ドル86 億ドル

2035年には旅行の予約方法が大きく変わっている。利用者はAIエージェントに希望を伝え、ホテルや航空会社の予約APIから直接条件を比較して購入する。携程と去哪儿の予約画面を開く必要が減り、検索順位を上げる広告と予約を囲い込む手法の価値が弱まる。ホテルと航空会社は美団、飛猪、同程旅行、自社直販を使い分け、トリップ・ドットコムの手数料交渉力は大きく低下する。

ホテルの実質取扱高は350億ドルに縮み、名目手数料収入も25億ドル程度となる。交通予約の取扱高は670億ドルで、関連サービスの収益率が大幅に下がる。パッケージ旅行と法人出張の収益性も失われ、広告や情報サービスは画面訪問数の減少に直撃される。海外のTrip.comはブッキングやエクスペディアに十分なシェアを奪えず、集客費を削って縮小均衡へ向かう。

2026年以降の規制対応と競争によって、途中の複数年には赤字が発生する。初期の利益と後半の小幅な黒字が相殺され、10年間の純利益累計はほぼゼロとなる。2035年の営業利益は約4億ドル、純利益は3億ドルにとどまる。新たな株主還元は停止し、余剰現金の一部が事業維持費に使われる。

この状態では、のれんや過去のブランド取得費用を額面で評価できない。株主価値の中心は現金と換金できる投資資産になる。会社の消滅や破産までは前提とせず、現在の自己資本を基準とする保守的な資産価値で評価する。中国におけるVIEと資金移動の制約があるため、帳簿の全額が株主へ返るわけではない。

  • 宿泊予約:数量 350(宿泊予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.07(宿泊予約取扱高1ドル当たりの名目実効手数料収入)→ 売上 25 億ドル・営業利益 3 億ドル。ホテルの取扱高が縮み、実質手数料率は2025年から4割以上低下する。
  • 交通予約:数量 670(航空券を中心とする交通予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.03(交通予約取扱高1ドル当たりの名目関連サービス収入)→ 売上 23 億ドル・営業利益 1 億ドル。航空会社の直販とAI経由の販売に取扱高を奪われる。
  • 旅行商品・パッケージツアー:数量 58.0(パッケージ旅行の取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.09(旅行商品取扱高1ドル当たりの名目紹介手数料)→ 売上 5 億ドル・営業利益 0 億ドル。商品は残るが紹介手数料が費用を賄うだけになる。
  • 法人出張管理:数量 60.0(法人出張の予約取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.05(法人出張予約取扱高1ドル当たりの名目サービス収入)→ 売上 3 億ドル・営業利益 0 億ドル。企業のAI内製化と競合サービスで料金が下がる。
  • 自社媒体広告・金融関連サービス:数量 650(自社画面で広告や金融サービスへ送客できる予約取扱高相当額、2025年価格の実質・億ドル)× 価格 0.00(送客可能な予約取扱高1ドル当たりの広告・金融関連の名目収益)→ 売上 3 億ドル・営業利益 0 億ドル。AIエージェント代替で送客可能数量は0.41倍。広告と画面依存の情報収益が構造的に縮小する。

倍率:事業ROEが資本コスト8.5%を大きく下回り、永久の成長を前提とする利益倍率では資産の処分価値を十分に表せない。悲観の床として、将来の積み増し後ではない現在の自己資本244.6億ドルに0.35倍を適用する。85.61億ドルは純現金と税後の売却可能資産から求めた床85億ドルとほぼ一致する。将来ののれんを額面で評価せず、過去の市場PBRの底値から決めた倍率でもない。時価総額は244.6×0.35=85.61億ドル。

確率:中国で大きな競争力を持つ会社が10年かけて構造的に負ける筋書き。独禁法による交渉力の低下、AIエージェントによる検索・予約導線の代替、国内競合の攻勢が重なる場合を17%とする。旅行そのものの消滅ではなく、中間業者としての価値が薄れる場合である。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

宿泊予約

携程、去哪儿、Trip.comを通じたホテルとその他宿泊施設の予約仲介。ホテルの予約取扱高に対する手数料が主な収益源であり、独禁法処分の影響を最も受ける事業。

数量宿泊予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル価格宿泊予約取扱高1ドル当たりの名目実効手数料収入売上営業利益
今 2025/12 400 0.09 36 12
10 年後 中立 670 0.11 73 20

取り方:2025年決算説明会の予約取扱高約2800億元を1ドル約7元で換算して400億ドルとした。ホテル予約収入261億元から求める実効手数料率は約9.3%。添付factsの全社売上86.8億ドルを正とするため、2025年20-Fのサービス別売上構成比で換算し、実効単価を9.06%へ調整した。営業利益12.2億ドルは未開示のため、ホテルの高い収益率と全社の研究開発・広告費配賦から推定。市場シェアは中国オンラインホテル予約で過半という当局認定を用いる。取扱高の資料は2026年2月の決算説明会、https://www.roic.ai/quote/TCOM/transcripts/2025-year/4-quarter 。

交通予約

航空券、鉄道などの交通予約と関連サービス。取扱高に対する手数料率は宿泊予約より低く、航空会社の直販や国際線の供給に左右される。

数量航空券を中心とする交通予約取扱高、2025年価格の実質・億ドル価格交通予約取扱高1ドル当たりの名目関連サービス収入売上営業利益
今 2025/12 786 0.04 31 6
10 年後 中立 1,100 0.05 56 10

取り方:2025年決算説明会で航空券取扱高が約5500億元と開示された。約786億ドルに換算し、20-Fの交通予約収入225億元を参照した。交通予約収入には航空券以外の鉄道や関連サービスを含むため、ここでの約4.0%は全社の交通関連収入を航空券取扱高で近似した実効収益率であり、純粋な航空券手数料率ではない。添付factsの全社売上に合わせた値を採用。営業利益5.5億ドルは共通費を配賦した推定値である。

旅行商品・パッケージツアー

提携先の旅行商品、現地観光、ツアーの予約を仲介する。旅行商品の取扱高と紹介手数料から売上を得る。

数量パッケージ旅行の取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル価格旅行商品取扱高1ドル当たりの名目紹介手数料売上営業利益
今 2025/12 72.3 0.09 7 1
10 年後 中立 115 0.12 14 2

取り方:20-Fの2025年パッケージツアー収入46.88億元を使用。サービス別取扱高は開示されていないため、紹介手数料率を9%と仮定して実質取扱高を逆算した推定値である。市場統計から確認できるのは中国の旅行需要全体であり、ツアー単独の市場規模と同社シェアは確認できない。数量の成長率は中国国内旅行の伸びを出発点に、海外旅行商品への拡大を追加して推定した。営業利益は推定配賦額である。

法人出張管理

企業の航空券、ホテル、旅行商品の手配と管理を支援する。主な収益は取引ごとの手数料と契約サービス料であり、単純な席数課金ではない。

数量法人出張の予約取扱高推定、2025年価格の実質・億ドル価格法人出張予約取扱高1ドル当たりの名目サービス収入売上営業利益
今 2025/12 78.6 0.05 4 0
10 年後 中立 110 0.06 7 1

取り方:2025年20-Fで法人出張売上は28.29億元、企業との契約に基づくサービス料金が収益とされる。取扱件数と総取扱高は非開示のため、取扱高に対する実効サービス料を5%と仮定して78.6億ドル相当の予約規模を推定した。席数課金のSaaSではなく旅行予約の処理を伴う事業なので、席課金型のAI代替係数を全額には適用しない。管理画面と事務処理の自動化による料金圧力は将来の単価に含める。

自社媒体広告・金融関連サービス

旅行者向け自社媒体の広告、検索・比較サービスからの送客、金融機関向けプラットフォーム料金など。情報提示と操作画面への依存があり、AIエージェント代替の影響が比較的大きい。

数量自社画面で広告や金融サービスへ送客できる予約取扱高相当額、2025年価格の実質・億ドル価格送客可能な予約取扱高1ドル当たりの広告・金融関連の名目収益売上営業利益
今 2025/12 1,572 0.01 9 3
10 年後 中立 1,258 0.01 8 2

取り方:2025年20-Fではその他収入64.04億元で、オンライン広告と金融関連サービスが中心とされる。広告表示回数、金融取扱件数、各事業の売上内訳は非開示。会社の中核OTA取扱高約1.1兆元を約1572億ドルに換算し、その取扱高と広告等を発生させる送客機会との関係を近似した。表示回数そのものを開示数量と偽らないための代理指標である。AIエージェント代替の対象はこの画面依存部分とし、中立の送客可能数量を10年で0.80倍、名目単価を1.10倍とする。営業利益は共通費配賦後の推定額である。

リスクと懸念

独占禁止法処分とホテル手数料の恒久的な低下

中国当局は2026年7月に約52億元の制裁金・違法所得没収を命じ、ホテルとの排他的な契約や不合理な取引条件を是正させた。2026年第2四半期にはこの費用により営業赤字となった。最大の問題は一時費用ではなく、ホテルの取引条件が正常化した後も従来の手数料率を維持できるかである。ホテル予約は売上の42%を占めるため、収益率が数ポイント低下すると全社の利益を大きく削る。

AIエージェント代替

旅行者がAIに旅程作成から予約まで任せるようになると、比較サイトと予約アプリへの直接訪問が減る。自社媒体の広告、検索誘導、旅行情報サービスは特に影響を受ける。中立では画面依存の送客可能数量を10年で0.80倍、名目価格を1.10倍としている。ホテルと交通の予約決済機能は残るが、AI経由の販売が増えれば手数料の交渉力も弱まる。自社のAI機能が売上を増やすという定量的な証拠はまだ不足している。

中国競合との価格競争

美団は地域生活サービスからホテル予約へ利用者を送客でき、飛猪はアリババの顧客基盤、同程旅行は交通・地方都市への強みを持つ。独禁法処分によってホテルが複数の販売経路を利用しやすくなると、他社の販売在庫が充実する。競争は利用者向けの割引だけでなく、ホテルが負担する手数料を下げる方向にも働く。予約件数が増えても利益率が下がるリスクがある。

海外展開の費用と投資回収

Trip.comの海外予約は急成長しているが、ブッキングとエクスペディアが既に供給網と顧客を確保している。新しい市場で広告、決済、顧客サポート、言語対応に費用をかけても、十分な取扱高と手数料を得られる保証はない。売上が高い伸びを続けながら営業利益率が低下する可能性がある。海外での投資収益率が資本コスト8.5%を下回るなら、成長自体は株主価値を増やさない。

VIEと中国事業の資金移動

米国ADSはケイマン諸島の持株会社の持分であり、中国本土の一部事業は契約支配によるVIEを通じて運営される。2025年のVIE関連純売上比率は約19%だった。規制変更、契約の執行可能性、海外への資金移動、米国上場制度の変更が株主の取り分を損なう可能性がある。純現金が厚くても、全額が無条件に米国ADR保有者へ返される資金とは限らない。

投資持分の評価益と利益の質

2025年のGAAP純利益46億ドルには、メイクマイトリップ株式の売却など投資関連の利益が含まれる。継続的な旅行予約事業の利益と混ぜると、会社の稼ぐ力を過大に見積もる。2026年第2四半期にも投資有価証券などの評価損益が利益を動かした。長期の企業価値は本業のGAAP利益を中心に測り、保有資産は換金可能額として別に評価する必要がある。

景気、航空運賃、旅行制限

旅行は消費者の所得と景況感、航空機の供給、燃料価格、国際関係に左右される。2020年には売上が大きく減り営業赤字となった。2026年第2四半期にも高いエネルギー価格と地政学的な変動が交通予約の売上を圧迫した。固定的な開発費と販売促進費があるため、予約数量の減少は営業利益を大きく振らす。中国の人口構造と旅行者の価格志向も、10年間の数量と単価に影響する。

今後の分かれ目

独禁法対応後もホテル予約取扱高が年10%以上増え、実質手数料率の低下が5%以内に収まるなら
予約網の強さが排他的契約に依存していなかった証拠となる。ホテルの利益率がやや楽観に近づくため、楽観側の確率を引き上げる。
中国オンラインホテル予約のシェアが過半から40%以下へ落ち、競合の供給在庫が増え続けるなら
ネットワークの優位が縮小したと判断する。やや悲観の確率を大きく引き上げ、ホテルの取扱数量と実効手数料率を同時に引き下げる。
Trip.comの国際プラットフォームが3年間で取扱高を2倍以上に増やし、全社営業利益率が25%以上を維持するなら
海外成長が国内の規制負担を補っている可能性が高まる。海外の利益率を改善し、やや楽観と楽観の実現可能性を高める。
AIエージェント経由の予約が急増し、広告や検索関連の収益が2年連続で減少するなら
その他の画面依存収益の数量を悲観側へ近づける。同時にホテルと交通の実効手数料率を確認し、AIによる交渉力低下が本業へ波及しているかを判断する。
大規模な自社株買いの実行後も株式報酬による希薄化が続き、純現金が積み上がり続けるなら
正味の還元と現金の株主帰属を低く評価する。公表された買戻し枠ではなく、実際に減った株数と支払われた配当から資本配分を再評価する。
2027年以降のGAAP利益から一時的な評価損益が減り、純利益と営業利益の関係が安定するなら
本業の利益と投資資産の価値をより正確に区別できる。営業利益率と正味の還元が中立以上を保つ場合には、利益予測への確信度を高める。
中国の海外送金やVIEに関する規制が強化され、保有現金の親会社への移転が制限されるなら
余剰現金の株主帰属価値を低下させ、悲観の確率を上げる。帳簿上の純資産が大きいだけでは、少数株主に安全域があるとは判断しない。

見ておくもの

  • 中国オンラインホテル予約における携程・去哪儿のシェアと美団・飛猪・同程旅行の変化
  • 宿泊予約取扱高と宿泊予約売上の伸びの差から求める実効手数料率
  • 交通予約取扱高と関連サービス収入の伸び、航空会社の直販比率
  • 独禁法処分に伴うホテルとの契約条件変更と、追加の規制対応費用
  • Trip.comの国際予約件数、国際売上、集客費用と海外事業の収益性
  • AIエージェント経由の予約比率、スカイスキャナーの検索利用と広告収入
  • 営業利益率、GAAP純利益、投資有価証券の売却益・評価損益
  • 純現金、投資有価証券、株式報酬、配当、実施済み自社株買いの正味額
  • VIE関連売上と中国本土から香港・持株会社への資金移動

倍率と資本コストの決め方

今の株価や過去・同業のPER、PBRを10年後の倍率の根拠には使っていない。2025年の宿泊・交通予約取扱高とサービス別収入から数量と単価を分け、その他の事業も開示の限界を明記して積み上げた。2025年の投資売却益は将来の営業利益に繰り返し計上せず、余剰現金の利息は事業利益から控除した。普通の堀、k8.5%、長期g2.0%と事業ROEから正当化PERを求め、楽観から中立を上限の7〜10割の範囲に収めた。中立は上限の約96.4%であり、規制とAIの損失は主に数量・単価と悲観確率へ反映した。2026年の制裁費用は利益の道筋に含め、2025年の異常なGAAP純利益から10年累計利益を機械的に外挿していない。各筋書きの自己資本は244.6億ドル+10年間の利益累計−正味還元と一致する。総合の差が約マイナス26%となったのは、これらの前提からの結果であり、値段に合わせて倍率を調整していない。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。資本コストは基本8.0%+quality0.5%=8.5%。β、市場のPER、中国企業への一律上乗せは使わない。事業の継続性と財務の健全性からdistress上乗せは不要である。独禁法違反、VIE、国際展開の失敗、AI代替は利益の筋書きと確率に反映する。

同じ業種(一般消費財・サービス)の AI 分析

割安 JDJD 物流と正規品の信頼が生む既存小売の利益を、新事業の赤字が覆う。回復を慎重に織り込んでも、10年の本質価値には大きな安全域がある 本質価値との差 +115.2% · 10 年 割安(年 +18.9%) 割安 ウィンダム・ホテルズ・アンド・リゾーツWH 客室網と長期加盟契約の堀に対して値段が低く、レボと借金を織り込んでも10年の本質価値は今の時価総額を約7割上回る 本質価値との差 +63.3% · 10 年 割安(年 +15.4%) 割安 ヴィップショップVIPS ブランド品の割引販売は10年後も残るが、顧客の減少と中国特有の支配構造には注意が要る。それでも利益と株主還元を保守的に評価すると、現在の時価総額には安全域があり割安と判断する。 本質価値との差 +54.8% · 10 年 割安(年 +15.1%) 割安 ジャック・イン・ザ・ボックスJACK 地域ブランドの稼ぐ力は残るが、過大な借金と加盟店の疲弊が重い。再建成功時の価値は大きく、存続リスクを厚く織り込んでも割安 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +15.0%) 割安 ウィン・リゾーツWYNN マカオ・ラスベガス・ボストンで稼ぐ高級カジノ・リゾート。マカオのシェアは上昇中だが純負債が EBITDAR の約 4 倍と重く、資本コスト 9.75% の利益ベースの倍率でも今の値段は割安 本質価値との差 +47.8% · 10 年 割安(年 +16.4%) 割安 バス&ボディ・ワークスBBWI 香りの習慣とブランドは残るが、若年層の離反と重い負債が懸念だ。悲観側を厚く見ても、長期のオーナー利益に照らせば割安と判断する。 本質価値との差 +40.1% · 10 年 割安(年 +14.6%) 割安 デッカーズ・アウトドアDECK HOKA と UGG の 2 本柱で営業利益率 20% 台前半。利益ベースの倍率でもやや割安だが、競合と流行の影響が大きい 本質価値との差 +35.5% · 10 年 割安(年 +13.7%) 割安 レナーLEN 「量を守る」薄利の入門・中級向け住宅建設。資本コスト 9.0% の利益ベースの倍率(堀が弱く約 10 倍)で見ても、利益が谷に近い今の時価総額は 10 年で割安 本質価値との差 +32.4% · 10 年 割安(年 +13.0%) やや割安 ジェンテックスGNTX 世界首位の防眩ミラーはなお堀だが中国で縮小。新電子製品と厚い株主還元を慎重に測ると、10年価値はやや割安 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +12.6%) やや割安 リシア・モーターズLAD 販売店の買収と整備収益に成長余地があるが、薄い車両粗利と負債が弱点だ。長期の還元力を織り込むと、現状はやや割安と判断する。 本質価値との差 +28.6% · 10 年 やや割安(年 +13.1%) やや割安 フォード・モーターF 稼ぎ頭の商用車と F シリーズを持つ北米の自動車大手。EV の赤字が止まれば今の値段は低すぎるが、保証費用・関税・景気の谷に弱く、資本配分の履歴は均質でない 本質価値との差 +27.6% · 10 年 やや割安(年 +13.5%) やや割安 ルルレモン・アスレティカLULU 北米でブランドの熱が冷め利益が谷へ。借金なし・利益率の高い会社で、式で測ると割安側、勝負は製品力と中国 本質価値との差 +26.8% · 10 年 やや割安(年 +12.7%) やや割安 マテルMAT バービーとホットウィールの商標は残るが、乳幼児玩具の衰退と映像投資の不確実性が重い。株主還元を含む10年価値はやや割安。 本質価値との差 +25.3% · 10 年 やや割安(年 +12.0%) やや割安 ブッキング・ホールディングスBKNG 世界の宿泊予約の入口を握る高収益の仲介業。AI が入口を奪うかが全てだが、資本コスト 8.75% の利益ベースの倍率で測ると、悲観を厚く置いてもやや割安 本質価値との差 +24.8% · 10 年 やや割安(年 +11.7%) やや割安 クロックスCROX 特徴的な樹脂靴と海外展開が生む現金は本物。HEYDUDEの買収失敗と流行リスクを厳しく見ても、10年価値には大きな安全域がある 本質価値との差 +24.6% · 10 年 やや割安(年 +12.1%) やや割安 ラスベガス・サンズLVS マカオとシンガポールだけで稼ぐカジノ・リゾート。稼ぎの 5 割超はマリーナ・ベイ・サンズ。借金と中国の景気に弱いが、資本コスト 9.25% の利益ベースの倍率でも今の値段はやや割安 本質価値との差 +24.0% · 10 年 やや割安(年 +12.7%) やや割安 PVHコープPVH 世界的な二大衣料ブランドを持ち、長期の稼ぐ力と還元には約3割の安全域がある。ただし減損の連続と負債の重さから、評価はやや割安にとどめる 本質価値との差 +22.5% · 10 年 やや割安(年 +12.4%) やや割安 トール・ブラザーズTOL 高級住宅のブランド力と土地開発力を持つ優良な住宅建設会社。景気循環と土地在庫のリスクを織り込んでも、10年の本質価値は現在の時価総額を約25%上回り、やや割安と評価する。 本質価値との差 +21.1% · 10 年 やや割安(年 +11.4%) やや割安 リアLEA 世界の完成シートで首位級の規模と厚い還元が支えとなるが、完成車メーカーの値下げ圧力は強い。長期価値ではやや割安、ただし安全域は十分に厚くない。 本質価値との差 +20.6% · 10 年 やや割安(年 +12.6%) やや割安 ユナイテッド・パークス・アンド・リソーツPRKS 海洋テーマパークは代替されにくいが、客数減と多額の負債が重い。10年価値には約2割の安全域があり、やや割安と見る。 本質価値との差 +20.6% · 10 年 やや割安(年 +12.3%) やや割安 ビルケンシュトック・ホールディングBIRK 足型と製造の堀が厚い世界ブランド。借金を増やす買い戻しは気掛かりだが、10年価値はやや割安 本質価値との差 +20.0% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 NVRNVR 土地を持たない仕組みで ROE 2 割台を保つ住宅建設。資本コスト 8.75% の利益ベースの倍率で見ると今の PER 11.9 倍は 10 年でやや割安だが、粗利益率は下り坂 本質価値との差 +19.0% · 10 年 やや割安(年 +11.1%) やや割安 オートネーションAN 整備と販売金融が支える一方、新車の薄利と借入が重い。下振れを厚く見ても10年価値は時価総額を約25%上回り、やや割安と判断する。 本質価値との差 +18.3% · 10 年 やや割安(年 +11.8%) やや割安 ワールプールWHR 家電の必要性とブランドは残るが、借金と希薄化が回復価値を食う。現在の時価総額はほぼ適正 本質価値との差 +16.5% · 10 年 やや割安(年 +12.1%) やや割安 バルボリンVVV オイル交換の拠点網と加盟店収入は長く残る。ただし買収後の借金と電動化が重く、今は安全域の薄いやや割安 本質価値との差 +15.5% · 10 年 やや割安(年 +10.0%) やや割安 カーニバルCCL 世界最大のクルーズ会社。利益率はロイヤルの約 6 割だが、借金を返して投資適格に戻り、資本コスト 9.75% の利益ベースの倍率で見ても今の値段はやや割安 本質価値との差 +14.8% · 10 年 やや割安(年 +11.9%) やや割安 ドミノ・ピザDPZ 世界 2.2 万店・97% が加盟店のピザ宅配本社で、堀は厚いが米国の既存店が止まり借金 4 倍超。利益ベースの倍率で中立は 10 年で年 +9% 前後、総合はやや割安 本質価値との差 +11.9% · 10 年 やや割安(年 +10.4%) やや割安 プラネット・フィットネスPLNT 低価格ジムの最大級の加盟店網と値上げの実績は強みだが、会員獲得鈍化と重い借金を見極める必要がある。10年価値はやや割安 本質価値との差 +11.4% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 オートゾーンAZO 商業の成長と店舗網で堀は厚いが、DIY の客数減と借入頼みの買い戻しが重い。利益ベースで測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +10.2% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) 適正 アズベリー・オートモーティブ・グループABG 整備と金融保険の利益を支えに10年の価値は現在の時価総額を上回る。ただし買収の資本効率と重い負債が安全域を削るため、評価はやや割安にとどまる 本質価値との差 +9.9% · 10 年 適正(年 +11.0%) 適正 ギャップGAP 米国衣料の老舗4ブランド。Gapの復調は確かだが、Old NavyとAthletaの失速、重い店舗賃料を織り込むと本質価値はほぼ適正 本質価値との差 +9.8% · 10 年 適正(年 +10.5%) 適正 PDDPDD 中国の低価格商圏とTemuの成長余地は大きいが、還元されない巨額現金と規制の不確実性を考えると、現状は安全域の薄い適正圏 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +10.0%) 適正 ゼネラル・モーターズGM ピックアップと SUV で稼ぐ北米の自動車最大手。EV 事業の損失は止まりつつあり、利益の質を保てれば今の値段は低すぎる一方、景気の谷と関税に弱い 本質価値との差 +7.7% · 10 年 適正(年 +10.8%) 適正 D.R.ホートンDHI 量より利益率を守る入門向け最大手。資本コスト 9.0% の利益ベースの倍率(堀が弱く約 10 倍)で見ると、10 年の伸びの分だけ今の値段はやや割安 本質価値との差 +6.2% · 10 年 適正(年 +9.8%) 適正 オシュコシュOSK 消防・空港・防衛の専用車両には粘り強い需要がある。郵便車両の赤字と消防車訴訟を見込んでも、10年価値はやや割安だが安全域は薄い。 本質価値との差 +5.9% · 10 年 適正(年 +9.3%) 適正 エクスペディア・グループEXPE B2B の高成長と直販の厚みで利益率が上がる途中。資本コスト 9% の利益ベースの倍率で数えると、勢いは確かだが今の値段は適正 本質価値との差 +4.5% · 10 年 適正(年 +9.6%) 適正 ウィニベーゴ・インダストリーズWGO 老舗RVブランドと船舶のシェア回復には価値がある。ただし景気の振れと買収資産の薄い換金価値を考えると、現状は概ね適正で安全域が小さい 本質価値との差 +3.0% · 10 年 適正(年 +10.4%) 適正 ナイキNKE 世界最大のスポーツブランドが利益の谷にいる。回復を利益ベースの倍率で測るとほぼ適正、勝負は卸の棚と中国 本質価値との差 +3.0% · 10 年 適正(年 +8.9%) 適正 マクドナルドMCD 世界最大の外食の不動産と加盟店網の堀は厚いが、客数の減少と加盟店の収益悪化が重い。それらを確率で厚く織り込んでも、利益ベースの本質価値は今の値段をやや上回り、中立で 10 年の年率は +8% 前後の適正 本質価値との差 +2.3% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 タペストリーTPR コーチの熱が利益率を過去最高に押し上げた。利益ベースの倍率で測るとほぼ適正、勝負は流行が冷めるか 本質価値との差 +1.5% · 10 年 適正(年 +9.2%) 適正 プルトグループPHM 土地をオプション中心で持つ、粗利益率の高い 3 層分散の住宅建設。資本コスト 9.0% の利益ベースの倍率(堀が弱く約 10 倍)で見ると、今の PER 約 10 倍は 10 年でやや割安 本質価値との差 −0.4% · 10 年 適正(年 +8.9%) 適正 トリップアドバイザーTRIP 体験予約の成長余地とTheFork売却には価値があるが、ホテル送客の衰退とAIによる集客構造の変化を考えると、現状は概ね適正で安全域は乏しい 本質価値との差 −0.6% · 10 年 適正(年 +8.9%) 適正 TJX カンパニーズTJX オフプライス小売の最大手。仕入れの堀は景気が悪いほど強いが、中立の年率は資本コストに届かず、総合はほぼ適正 本質価値との差 −1.3% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 ドラフト・キングスDKNG 米国スポーツ賭博の有力企業だが、競争と規制で将来利益の確実性は低い。10年先の価値を織り込むと約10%のやや割高 本質価値との差 −1.8% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 イエティYETI 高価格帯のアウトドア用品に堀はあるが、飲料容器の競争とバッグ拡大の成否が拮抗する。10年価値はほぼ適正 本質価値との差 −2.2% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 ボイド・ゲーミングBYD 地域の免許と常連客に守られた現金創出力は魅力だが、オンラインの見かけの成長と巨額の売却益を除けば、10年の本質価値は現値に近く適正圏 本質価値との差 −3.0% · 10 年 適正(年 +8.6%) 適正 トラベル・レージャーTNL 休暇の持分販売と会員交換に顧客基盤の堀があるが、融資と借金が株主価値を左右する。10年の期待価値は現在値に近く、適正圏 本質価値との差 −3.3% · 10 年 適正(年 +8.8%) 適正 MGMリゾート・インタナショナルMGM ラスベガス・マカオ・米国の地域カジノを賃借で持つ総合カジノ。固定の賃料が年 約 22 億ドルあり、利益が景気と価格に大きく振れる。資本コスト 10% の利益ベースの倍率では今の値段は適正 本質価値との差 −4.5% · 10 年 適正(年 +9.4%) 適正 チポトレ・メキシカン・グリルCMG 直営の外食で最も資本効率が高く、北米 7,000 店の出店余地も残るが、客数の弱さと利益率の低下が続き、強気と慎重の幅が広い。利益ベースで測ると 10 年の中立は今の時価総額を上回るが、客数の弱さを織り込んだ総合は適正 本質価値との差 −4.8% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 ペン・エンターテインメントPENN 地域カジノの免許は長く残るが、重い賃料と過去のデジタル投資の失敗が株主価値を削る。10年の価値は現在の時価総額とほぼ釣り合い、適正だが安全域は薄い。 本質価値との差 −4.9% · 10 年 適正(年 +9.9%) 適正 ノルウェージャン・クルーズ・ラインNCLH 大型クルーズ 3 位。NCL ブランドの需要が崩れ、純レバレッジ 6 倍超の中で立て直し中。資本コスト 10.25% の利益ベースの倍率で測ると、回復を入れても今の値段はやや割高 本質価値との差 −7.9% · 10 年 適正(年 +9.3%) 適正 ロイヤル・カリビアン・グループRCL ロイヤル・カリビアンは純収入ベースの営業利益率が 33% 超とクルーズ最強だが、借金を抱えた景気連動の船会社で、資本コスト 9.25% の利益ベースの倍率(PER 約 12 倍)では今の値段は適正 本質価値との差 −8.8% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 アメア・スポーツAS アークテリクスとサロモンの成長力は本物だが、資本集約的な出店と株主還元の乏しさが残る。10年先の価値から見ると、現在の時価総額はほぼ適正 本質価値との差 −9.3% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 LKQLKQ 修理部品の物流網には価値があるが、欧州の失速と買収後の低収益が重い。急落後も安全域は薄く、10年価値はおおむね適正。 本質価値との差 −9.3% · 10 年 適正(年 +7.9%) やや割高 チョイス・ホテルズ・インターナショナルCHH 延泊型と海外は伸びるが、米国基幹ブランドの縮小と負債が重い。現値はほぼ適正で安全域は薄い 本質価値との差 −10.5% · 10 年 やや割高(年 +7.0%) やや割高 ギャレット・モーションGTX 世界首位のターボ技術と現金創出力は魅力だが、電動化への転換には不確実性が残る。10年価値は現在を約13%下回り、やや割高 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +8.4%) やや割高 BZUNBZUN 物流とGapの再建には価値がある。しかしAIに代替される受託業務と弱い値決め力を考えると、10年後の利益は不確実で、現在の評価はやや割高 本質価値との差 −11.0% · 10 年 やや割高(年 +7.7%) やや割高 ジェニュイン・パーツGPC 自動車の NAPA と産業のモーションの 2 本立て。分離(2027 年第 1 四半期)で価値が出るが、自動車の利益率の低さと借金が重い 本質価値との差 −11.1% · 10 年 やや割高(年 +6.9%) やや割高 オライリー・オートモーティブORLY プロ向けの配送網と部品小売の安定で堀は厚い。利益ベースで測ると今の値段は妥当からやや高めで、中立の年率は資本コストに届かない 本質価値との差 −11.1% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 チューイーCHWY 定期購入とペット医療は長く残るが、価格決定力は弱く、買収と株式報酬が株主利益を削る。10年の確率加重価値では約23%のやや割高。 本質価値との差 −11.2% · 10 年 やや割高(年 +7.1%) やや割高 トリバゴTRVG ブランド再生と予約事業の拡大には成果がある。しかし旅行検索の入口を守る堀は弱く、AI代替と広告主集中を考えると現在の評価はやや割高 本質価値との差 −11.4% · 10 年 やや割高(年 +7.6%) やや割高 ロウズ・カンパニーズLOW ホーム・デポに次ぐ 2 番手の優良小売。買収後の債務と DIY の弱さを厚く見ると、PER 16.6 倍は資本コスト 9.0% の利益ベースの倍率(約 14 倍)と近く、今の値段は適正 本質価値との差 −11.6% · 10 年 やや割高(年 +7.3%) やや割高 ブランズウィック・コープBC 船外機と補修部品には長く残る強みがあるが、買収減損と景気循環が重い。10年の本質価値は現状ほぼ適正 本質価値との差 −13.2% · 10 年 やや割高(年 +7.4%) やや割高 ウェンディーズWEN 全米第2位のバーガーチェーンというブランド価値は残るが、客数減少と過大な負債が株主の利益を圧迫する。10年の本質価値は現状より約13%低い、やや割高 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +7.7%) やや割高 ディックス・スポーティング・グッズDKS 本業のスポーツ専門店には堀があるが、フットロッカー再建が株主の取り分を削る。10年の価値ではやや割高 本質価値との差 −14.0% · 10 年 やや割高(年 +7.2%) やや割高 HTHTHTHT 中国ホテル業界の集約を担う有力企業で、加盟店網と会員制度の堀は厚い。ただし中国需要と賃借負担の不確実性を考えると、10年の本質価値は現在の時価総額を約16%下回り、やや割高 本質価値との差 −14.4% · 10 年 やや割高(年 +7.0%) やや割高 プールPOOL プール用品卸の首位で、既設プールの保守需要に強い堀がある。ただし競争激化と利益率の停滞を織り込むと、10年の価値は今の時価総額を約13%下回り、やや割高 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +6.6%) やや割高 メープルベアCART 食料品の注文網と購買データには価値があるが、広告の入口競争と買収交渉の不確実性を織り込むと、10年の本質価値に安全域は足りず、やや割高。 本質価値との差 −15.3% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 LGIホームズLGIH 初回購入者向け住宅に強みはあるが、土地在庫と借金が利益を圧迫する。10年後の回復を織り込んでも安全域は薄く、現状はやや割高 本質価値との差 −16.5% · 10 年 やや割高(年 +8.4%) やや割高 ボルグワーナーBWA ターボと駆動系の設計採用には堀が残るが、電動化への投資回収はまだ不確か。10年の還元込み価値からはやや割高と見る。 本質価値との差 −17.9% · 10 年 やや割高(年 +7.3%) やや割高 ダーデン・レストランツDRI フルサービス外食の最大手で、ロングホーンの勢いと出店で伸びるが、オリーブガーデンの客数の弱さと牛肉・人件費が重い。利益ベースで測ると 10 年の中立は今の時価総額を上回るが、悲観側の厚みと資本コストを織り込むと総合はやや割高 本質価値との差 −18.1% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 ベスト・バイBBY 米国最大の家電専門店。パソコン・携帯の買い替えで利益率は持ち直したが、アマゾン・ウォルマートに挟まれ、堀が薄い耐久財の小売として見る 本質価値との差 −18.2% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 ヤム・ブランズYUM ピザハットを売って KFC とタコベルに絞った外食フランチャイズ本社で、堀は厚く成長も続くが、倍率が k−g の薄さに敏感で、利益ベースで測ると中立の 10 年は年 +5% 前後で、総合はやや割高 本質価値との差 −18.4% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 ソーア・インダストリーズTHO 世界最大のRVメーカーだが、大きなシェアは値上げの自由を意味しない。10年の還元と回復を織り込んでも、現状の価値にはやや割高感が残る 本質価値との差 −18.6% · 10 年 やや割高(年 +6.8%) やや割高 アマゾン・ドット・コムAMZN AWS と広告の利益は本物。設備投資の重さを ROE に入れ、資本コスト 8% と利益ベースの倍率で測ると、今の値段は楽観の筋書きまで先取りしてやや割高 本質価値との差 −18.9% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 フラッター・エンターテインメントFLUT 米国オンライン賭博の首位企業だが、英国増税とブラジル禁止、重い買収負債が収益を圧迫する。10年の期待価値は約118億ドルで、現状はやや割高 本質価値との差 −19.1% · 10 年 やや割高(年 +6.7%) やや割高 BABABABA 中国ECとクラウドには長く残る堀がある。しかし競争とAI投資が株主利益を圧迫し、10年価値では約22%やや割高 本質価値との差 −20.7% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 トラクター・サプライTSCO 田舎暮らしのペット・畜産・庭・補修用品を 2,600 店超で売る米国最大の農村向け専門小売。堀は店の近さと専門品だが、2026 年は既存店が落ち、利益率の下げ止まりが論点 本質価値との差 −21.5% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 チャーチル・ダウンズCHDN ケンタッキーダービーと競馬関連の営業許認可は強いが、地方カジノの再編と重い借金を踏まえた10年の利益価値には安全域が乏しく、やや割高。 本質価値との差 −22.2% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 エアビーアンドビーABNB 民泊の最大手で資産が軽く高収益。10 年で年 1 割の成長と純現金を数えても、利益ベースの倍率(約 14 倍)で測ると今の PER 41 倍は高く、やや割高 本質価値との差 −22.5% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 バーリントン・ストアーズBURL 仕入れの機動力と小型店の拡大余地は魅力だが、リース負担と競争を織り込んだ10年後の稼ぐ力に対して、現在の評価は割高である。 本質価値との差 −22.6% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 オーロラ・イノベーションAUR 無人トラックの先行実績は本物だが、2030年の大量普及はまだ仮説。増資と競争を織り込むと、今の時価総額には安全域が乏しい。 本質価値との差 −24.9% · 10 年 やや割高(年 +7.6%) やや割高 テキサス・ロードハウスTXRH 客数を増やし続ける希少なステーキチェーンだが、牛肉高と出店投資が利益を削る。10年の期待本質価値は今の時価総額を約2割下回り、やや割高。 本質価値との差 −25.7% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 オン・ホールディングONON 世界で成長する高級ランニング靴ブランド。アジアと直販の伸びは本物だが、10年先の競争と再投資を織り込むと安全域は薄く、やや割高 本質価値との差 −26.1% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 イーベイEBAY 取扱高と手数料率が上向く成熟した古参の中古市場。今の PER 26 倍は利益ベースの倍率(約 14 倍)を大きく超えており、買収提案の観測を除くと本質価値は下でやや割高 本質価値との差 −26.3% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 フロア・アンド・デコレ HDFND 床材の品ぞろえと店舗拡大には価値がある。しかし新店の資本効率と固定家賃に慎重で、10年価値は現時点でやや割高 本質価値との差 −26.4% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ラルフローレンRL 世代を超えて売れる定番ブランドで利益率は過去最高。勝負は熱の持続とアジアの伸び 本質価値との差 −27.1% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ホーム・デポHD プロの囲い込みで堀は厚い。資本コスト 8.75% の利益ベースで倍率を引き直すと、住宅の停滞と買収後の債務を厚く見て、今の値段はやや割高 本質価値との差 −27.1% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 メーシーズM 再生店舗と高級店は伸びるが、主力百貨店の長期縮小と固定費が重い。10年先の利益と資産回収を考えると、現在の値段は割高 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 アプティブ・ホールディングスAPTV 配線事業を分離した後の「ニュー・アプティブ」。EC が稼ぎ、IS が足を引く部品会社で、純負債 46 億ドルと、中国・欧州の弱さを抱える 本質価値との差 −28.3% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 エッツィーETSY 手作り品の市場と広告には独自の強みがある。ただし購買頻度の低さとAIによる集客経路の変化が重く、10年価値ではやや割高 本質価値との差 −29.0% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) 割高 コロンビア・スポーツウエアCOLM アウトドアの老舗ブランドで財務も堅いが、米国の競争激化と値決め力の弱さが重荷。10年の利益成長と還元を織り込んでも、現状はやや割高 本質価値との差 −30.3% · 10 年 割高(年 +4.3%) 割高 カーマックスKMX 中古車の仕入れ網と自動車金融は残るが、値下げで取り戻した販売数量の利益率は脆い。10年の回収価値ではやや割高と見る。 本質価値との差 −30.6% · 10 年 割高(年 +5.0%) 割高 ロス・ストアーズROST 米国オフプライス 2 位。客数が絶好調だが、利益ベースの倍率(約 16 倍)で測ると今の値段は高く、総合は割高 本質価値との差 −30.7% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 SESE 東南アジア通販の首位は守れても、融資の貸倒負担とゲームの寿命を見込むと、10年先の稼ぐ力に対して今は安全域が薄く割高 本質価値との差 −31.6% · 10 年 割高(年 +4.0%) 割高 スミス&ウェッソン・ブランズSWBI 銃器の老舗ブランドにサベージを加えても、景気循環と薄い正常利益が重い。買収後の全株式で測ると、安全域に乏しく割高 本質価値との差 −32.2% · 10 年 割高(年 +4.3%) 割高 アルタ・ビューティULTA 化粧品の「安い品から高級品、美容室まで」を一つの店で売る米国最大の美容専門小売。会員と品ぞろえが堀だが、セフォラとマスに挟まれる位置で、利益ベースの倍率では今の値段はやや割高 本質価値との差 −32.8% · 10 年 割高(年 +3.5%) 割高 VFVFC ノースフェイスは強いが、Vansの衰退と過去の買収負債が株主価値を削る。再建は進むものの、10年の期待価値にはなお安全域が乏しく、割高 本質価値との差 −33.9% · 10 年 割高(年 +4.7%) 割高 ウイング・ストップWING 加盟店の出店力は本物だが、客数減と借金による高値の自社株買いが安全域を削る。10年の総合価値は基準日の時価総額を約2割下回り、やや割高 本質価値との差 −35.5% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 マリオット・インターナショナルMAR 世界最大のホテル手数料事業で堀は厚いが、今の PER 39 倍は利益ベースの倍率(約 18 倍)を大きく上回り、中立の 10 年の年率は +3% にとどまり割高 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +2.2%) 割高 ハスブロHAS 利益の約 9 割をマジックが稼ぐ一本足の玩具・ゲーム会社。利益ベースの倍率で測ると今の値段はやや割高で、2025〜26 年の高い水準が続くかが焦点 本質価値との差 −37.2% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 ハイアット・ホテルズ クラスAH 高級ホテルのブランドと会員網は伸びるが、買収費用・借入・同族支配を差し引くと、10年先の稼ぐ力に対して現状は割高である。 本質価値との差 −38.5% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 ダッチ・ブロスBROS 新店と客数が伸びる有望な飲料チェーンだが、出店資金と競争が株主の取り分を圧迫する。10年後の利益を評価しても安全域は乏しく、総合判断は割高 本質価値との差 −39.4% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 カルバナCVNA 年 80 万台まで来た中古車ネット販売の最大手。利益ベースの倍率で測ると今の時価総額を大きく下回り割高。利益は景気と与信市場に強く振れる 本質価値との差 −39.5% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 ウィリアムズ・ソノマWSM 家具とキッチンの設計を自社で握る高収益の小売。10 年で稼ぎは伸びるが、利益ベースの倍率で見ると今の値段は割高で、関税と住宅の回転が値段を大きく左右する 本質価値との差 −40.0% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスHLT 世界最大級の手数料事業で堀は厚いが、今の PER 54 倍は利益ベースの倍率の上限(約 23 倍)の倍以上で、中立の 10 年の時価総額は今を下回り割高 本質価値との差 −41.2% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 IHGIHG 客室と会員網の堀は厚く、10年後も手数料は伸びる。しかし還元を借金で上積みし、成熟後の利益価値に比べ現時点の株価は割高だ。 本質価値との差 −42.2% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 バイキング・ホールディングスVIK 目的地を味わう高級クルーズの堀は厚いが、新造船への投資と支配株主の制約を考えると、現時点の株価には10年先の成長まで織り込まれ、割高である。 本質価値との差 −43.9% · 10 年 割高(年 +2.2%) 割高 ソムニグループ・インターナショナルSGI 寝具のブランドと販路は強いが、買収で増えた事業は薄利で借金も重い。10年のオーナー利益に対し、買収後の時価総額には安全域が乏しく割高と見る。 本質価値との差 −44.4% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 スターバックスSBUX 世界 4.1 万店のコーヒーの堀は残るが、立て直しの反動を織り込んだ今の時価総額は利益の回復後の値より高く、中立でも 10 年の年率は 2% 前後で資本コスト 8.5% に届かず割高 本質価値との差 −44.6% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 アンダー・アーマー クラスCUA 機能性衣料の知名度は残るが、靴の競争力と値決め力が弱い。再建後の利益にも不確実性が大きく、10年の総合価値は割高 本質価値との差 −44.8% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 ガーミンGRMN 専門機器の優良企業。利益ベースの倍率(約 13 倍)で測ると今の値段は高く、総合は割高 本質価値との差 −44.9% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 ベイル・リゾーツMTN 希少な雪山とエピック・パスに強い堀があるが、気候変動と純負債31億ドルが重い。10年の本質価値は今より約45%低く、割高 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 ファイブ ビロウFIVE 新店の採算と客数の回復は魅力だが、模倣しやすい低価格雑貨に厚い値付けはできない。10年の株主価値では割高 本質価値との差 −45.8% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ドアダッシュDASH 米国の即時配達で約 6 割を握る成長企業。利益率の立ち上がりが全てで、資本コスト 8.5% と利益ベースの倍率で見ると今の値段は強気の筋書きも上回り、割高 本質価値との差 −46.4% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 カバ・グループCAVA 地中海料理の直営チェーンは500店まで拡大し客数も伸びるが、出店に要る資本と10年後の成熟利益を考えると、今の時価総額には安全域が乏しく割高である。 本質価値との差 −52.6% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 シャークニンジャSN 掃除・調理・美容をまたぐ製品開発力は本物だが、買い替え需要の限界と競争を考えると、10年先の価値には安全域が乏しく割高 本質価値との差 −55.7% · 10 年 割高(年 −1.0%) 割高 ジャージー・マイクス・サブズJMKE 加盟店経済性は強いが、買収で膨らんだ資本とスポンサー負担まで含めると楽観でも安全域がなく割高 本質価値との差 −59.0% · 10 年 割高(年 −2.5%) 割高 クーパンCPNG 韓国の物流網は本物の堀だが、海外投資の赤字と情報流出が利益を削る。10年後の稼ぐ力を慎重に測ると、株価下落後も割高 本質価値との差 −59.8% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 ゲームストップGME カード小売への転換と巨額の保有資産は評価できるが、ゲームの実物販売は先細り、資本配分も読みにくい。10年の本質価値からは割高 本質価値との差 −69.3% · 10 年 割高(年 −2.5%) 割高 クアンタムスケープQS 技術は魅力的でも量産契約は未完成で、今の時価総額は成功確率を大きく先に払いすぎている 本質価値との差 −71.2% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 リヴィアン・オートモーティブRIVN R2の量産で自動車メーカーとしての生存力は高まったが、利益の実証はまだ弱い。大型増資と開発負担を考えると、10年の本質価値に対して割高 本質価値との差 −83.3% · 10 年 割高(年 −4.8%) 割高 テスラTSLA 本業の利益は薄いのに、ロボタクシーとロボットへの期待だけで時価総額は 1.1 兆ドル超。今の値段に届くのは楽観の筋書きだけ 本質価値との差 −84.1% · 10 年 割高(年 −10.0%) 割高 ウェイフェアW 家具の配送網と品ぞろえには価値がある。しかし値決め力、負債、株式報酬が重く、10年後の利益から測ると現在の時価総額は大幅な割高 本質価値との差 −87.8% · 10 年 割高(年 −9.1%)

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読んだ資料

  1. Trip.com Group Limited 2025 Form 20-F、米国SEC、2026年4月28日。事業構造、サービス別収入、投資損益、資本政策、VIE、保有資産。
  2. Trip.com Group Limited 2026年第2四半期決算、米国SEC Form 6-K添付資料、2026年9月15日。最新の予約収入、営業利益、独禁法処分の影響、国際事業。
  3. Trip.com Group Limited 独占禁止法行政処分、米国SEC Form 6-K、2026年7月27日。制裁金、違法所得没収、排他的契約と取引条件の是正。

分析日 2026-10-23