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AI 銘柄分析 · 一般消費財・サービス · 試作

ブッキング・ホールディングス BKNG

世界の宿泊予約の入口を握る高収益の仲介業。AI が入口を奪うかが全てだが、資本コスト 8.75% の利益ベースの倍率で測ると、悲観を厚く置いてもやや割安

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)184.92 ドル1,420 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)161.1 ドル1,237 億ドル差 +14.8%
10 年後から見ると やや割安 価値 184.92 ドル1,420 億ドル · 差 +14.8% · 期待の年率 +8.9%
期待の年率リターン(10 年)+8.9%資本コスト比 +0.1 pt
推定の資本コスト8.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

ブッキング・ホールディングスは、ブッキング・ドット・コム(宿泊)を中心に、アゴダ(アジア)、プライスライン(米国)、カヤック(比較)、オープンテーブル(レストラン予約)を持つ世界最大のオンライン旅行会社である。2025 年は売上 269 億ドル、営業利益 95 億ドル(営業利益率 35.2%)。2026 年 4〜6 月期はルームナイト 3.25 億泊(前年比 +5%)、総取扱高 510 億ドル(+9%)、売上約 74 億ドル(+8%)で、中東の紛争による航空券の高騰と 3 月のキャンセルが重しになったが、通期は取扱高・売上とも高い 1 桁成長の見通しを保つ。

事業の質は高い。宿泊の客と施設を引き合わせるだけで資産をほとんど持たず、売上の約 3 割が営業利益として残る。施設数(約 300 万件)と客の数が互いを呼ぶ規模の力があり、特に欧州では宿泊予約の約 7 割をこの会社が占めるとみる。ただし自己資本は自社株買いの累積でマイナスなので、利益の質は純利益・営業利益・株式報酬を引いた手取りで見る。2025 年の純利益 54 億ドルは罰金・税・為替などの一時要因で営業利益からの目減りが大きく、正常な水準は約 74 億ドルとみる。

バリュー投資の観点では、見るべき点は 1 つに絞られる。旅行の入口がグーグルや AI のエージェントに移った時、15% 前後の手数料率が守れるか。事業を数量(ルームナイト)× 1 泊あたり売上で積み、10 年後の中立は売上が今の約 2.1 倍、営業利益 184 億ドル、純利益 144 億ドル。倍率は資本コスト 8.75%(基本 8.0% + quality +0.75%)の利益ベースの正当化 PER(RONIC = k + 2/3 ×(事業の ROE − k)、掲載と予約客のネットワークの堀が強いので 2/3。上限 19.8 倍)の 8 割にあたる 15.9 倍で、時価総額約 2,285 億ドル。今の時価総額(1,255 億ドル)に割り戻し、配当と自社株買いの正味の還元を加えると、中立でも今を上回る。一方で、AI に入口を奪われる構造的な悲観を 12%、手数料率が下がるやや悲観を 20% と厚く置いた。AI の不安は倍率から割り引かず確率と手数料率で表したので、結論はやや割安(総合の差 +17% 前後)。

バリュー投資の観点から

バリュー投資家なら、まず 10 年後もあるかを問う。答えは、ある。人が旅行する限り宿泊の予約は残り、施設数・客の規模・決済と規制対応の複雑さという堀は簡単には複製できない。ただし「今より強いか」には留保がある。入口を検索や AI に握られれば、堀は仲介者の内側から削られる。事業が続くことには確信があるが、手数料率が守られるかには確信が薄い。

オーナー利益は、設備投資が軽いので純利益とほぼ同じで、正常な水準は約 74 億ドル。株式報酬は営業利益に費用として入っているので、見かけの利益はすでに差し引かれている。ただし自社株買いの一部は株式報酬の穴埋めに消えており、株主が受け取る正味の還元は、公表の還元額(年 77 億ドル)より小さい。

安全域では、10 年後の中立で利益ベースの PER 約 15.9 倍(成長 4%・堀が強く残る割合 2/3)を置き、AI の不安は倍率でなく悲観の確率と手数料率で厚く見た。それでも今に割り戻すと今の時価総額を上回るが、AI で構造的に負ける悲観(確率 12%)では時価総額が今の半分になる。経営の資本配分は、買収で価値を壊さず、自社株買いも利益の範囲で続けてきたので良い。ただし借金で進めており、金利が高い局面での自社株買いは慎重さが要る。わからない部分は AI の入口の行方で、そのぶん確信度を下げて確率に反映した。

何で稼ぐ会社か

売上の約 8 割は宿泊で、ブッキング・ドット・コムが世界の約 300 万の施設(ホテル、民泊、アパートメント)を掲載し、客が予約すると施設から手数料(宿泊代の約 14〜15%)を受け取る。予約の形は 2 つあり、施設に宿泊代を直接払う「エージェンシー」と、会社が客から代金を預かる「マーチャント」。後者は決済の手数料と顧客対応を会社が担う代わりに、収益率が高く、今後の中心になる。2025 年の宿泊は約 12 億泊、1 泊あたりの売上は約 18 ドル(平均の宿泊単価 約 140 ドル × 手数料率)と推定する。

宿泊以外は売上の約 2 割で、航空券(手数料は薄い)、レンタカー、アトラクション、決済・広告・カヤックの比較広告、オープンテーブルの予約手数料がある。「コネクテッド・トリップ」と呼ぶ構想は、宿泊・航空券・移動・現地体験を 1 つの旅程にまとめ、客が戻る頻度を上げて広告費を減らすことを狙う。アゴダはアジア、プライスラインは米国の客層を持つ。

費用の中心は広告費で、グーグルの検索広告への支払いが大きい。つまり利益は「客を集める入口の費用」と「手数料率」の差で決まる。景気には敏感で、2009 年は旅行需要が縮み、2020 年は売上が 55% 落ちて営業利益がほぼ消えた。一方で資産が軽いため、需要が戻ると利益も急速に戻った。

優良さと弱いところ

堀は 3 つある。第 1 は掲載施設の数で、世界の小規模ホテル・民泊・家族経営の宿まで押さえており、大手ホテルチェーンの直販では取れない供給がある。第 2 は客の規模で、年 12 億泊の予約が広告の効率と施設への交渉力を生む。欧州では約 7 割のシェアがあり、2 位のエクスペディアとは桁が違う。第 3 は決済・顧客対応・100 を超える決済手段・200 を超える国と地域の規制対応の複雑さで、施設が自前で用意するには費用が大きい。

資本効率は極めて高い。営業利益率は 35% 前後で、2017 年の 37.7% が最高。設備投資は売上の 2〜3% と小さく、フリーキャッシュフローは 2025 年に 91 億ドルで純利益を上回る(顧客から預かる代金の時間差を含む)。自己資本は自社株買いの累積でマイナスなので ROE は計算できないが、事業そのものは少ない資本で稼ぐ。経営はグレン・フォーゲル最高経営責任者が 2017 年から率い、2020 年のコロナで負債を積んで乗り切り、その後は自社株買いを年 60〜100 億ドルと積極的に行った。

弱点は 2 つ。第 1 に、客の入口を検索大手に依存しており、そこで手数料率が削られる余地がある。第 2 に、「コネクテッド・トリップ」は 7 年たってもまだ完成しておらず、旅程を丸ごと握る強さは未達である。欧州の規制(料金パリティの禁止・EU のデジタル市場法)は手数料の守り方に直接効く。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

世界の宿泊市場は、ホテルの客室約 1,700 万室と民泊を合わせて年約 60 億泊(推定)。そのうちオンラインで予約される割合は約半分で、この比率は緩やかに上がる。数量の伸びは世界全体で年 +3% 前後(旅行需要の実質成長)、1 泊の単価は物価並みに年 +3.5% が基本だが、アジアや民泊に偏ると平均単価の伸びは物価を下回る(2026 年 4〜6 月の為替除く平均単価は +2%)。

競合は 4 つの筋。第 1 にエクスペディア(ホテルズ・ドット・コムなど。取扱高はブッキングの約 6 割、航空券の比率が高く、2026 年 7 月に AI の旅行相談の新興企業を買収)。第 2 にエアビーアンドビー(民泊の最大手で、取扱高 +16% と伸びが速く、サービス・体験へ拡大)。第 3 にトリップ・ドット・コム(アジアの最大手で海外へ進出)。第 4 にマリオット・ヒルトンなどのホテルチェーンの直販(会員制で手数料を避ける)。

いちばん大きな構造の変化は AI。グーグルは 2026 年 8 月に米国で、AI のエージェントがホテルを予約する限定試験を始めた(アマデウスが技術パートナー)。ブッキングは最初の提携先の 1 つで、トラフィックの一部は既にこの経路を通る。客の入口が「検索で旅行サイトを選ぶ」から「AI に頼む」に移ると、広告費の支払いと手数料率の力関係が変わりうる。反対に、決済・顧客対応・規制対応の複雑さは AI が直接は代替できず、会社は「自分がエージェントになる」路線(自動の再予約など)を強めている。分かれ目は、AI の入口でブッキングが優先して選ばれ続けるか、施設が AI と直接つながって手数料を削るかである。循環では、2026 年は中東の紛争と航空券の高騰で伸びがやや鈍っているが、需要は崩れていない。

資本政策と M&A

還元は積極的。2024 年から配当(年約 12〜13 億ドル)を始め、自社株買いは 2023 年 104 億ドル、2024 年 65 億ドル、2025 年 64 億ドル。2026 年 4〜6 月期は自社株買い 37 億ドルを含む 41 億ドルを還元し、過去最高の四半期になった。ただし株式報酬で株が増えるので、実際に減る株数は年 3〜7% にとどまる(2025 年は −3.5%)。正味の還元はこの分を引いて見る。

純有利子負債は 22 億ドル(時価総額の 1.8%)と軽く、自己資本はマイナス(−56 億ドル)。自社株買いを借金の追加で進めてきた形で、金利が高い今、これ以上は純利益と同じ速さまでが無理のない上限とみる。M&A は過去にカヤック、オープンテーブル、アゴダ(買収した 3 社が今の柱)で成功し、大型の買収は近年ほとんどない。買われる側になる可能性は時価総額が大きすぎて小さい。今後の鍵は、広告費を抑える仕組みへの投資(コネクテッド・トリップ)が実を結ぶか、AI の入口が強まった時に自社株買いを抑えて投資へ回せるかである。 なお、決算期末後に実行済みの自社株買い 77.6 億ドル(10-Q・2026 年 1〜6 月)は、今の株数(時価総額)に反映済みなので、10 年の還元(payout_oku)からは除いてある。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

宿泊の仲介は、需要が増え続ける旅行市場の中で、小さな施設の供給と決済・顧客対応の複雑さを背負う、代わりのきかない役割である。施設数約 300 万、年 12 億泊の規模は、グーグルでも AI のエージェントでも一から作れない。実際に AI の予約もブッキングを提携先に選び、トラフィックの一部は既に AI 経由で入っている。仲介者の位置は AI の時代にむしろ強まり、自動の再予約などの機能が客の信頼を厚くする。

数量では、世界の旅行需要は年 +3% 前後、オンライン比率は上がり、アジアと米国で伸びしろが大きい。価格では宿泊単価が物価(3.5%)に沿って上がり、手数料率は決済・広告・コネクテッド・トリップで少しずつ上がる。営業利益率は 35% から 38〜40% へ上がる余地がある。さらに自社株買いは年 3〜7% の株数減を生み、配当を合わせた正味の還元利回りは 5% 近い。10 年後の営業利益が今の約 2.4 倍になれば、利益ベースの PER 約 21 倍で時価総額は今の 2.9 倍に育つ。2026 年の「AI の恐れ」で株価が弱い今は、事業の質に対して安く買える局面である。

慎重な見方

入口を握る者が利益を握る。ブッキングの客の多くは検索大手の広告経由で来ており、その検索大手が AI のエージェントで自らホテルを予約し始めた。AI が施設の在庫と価格に直接つながれば、15% 前後の手数料を払う理由が薄れ、広告費の値上げと手数料の値下げが同時に来る。エクスペディアは AI の新興企業を買い、エアビーアンドビーは体験へ広がり、ホテルチェーンは会員制で直販を強める。仲介者は 3 方向から削られる。

コネクテッド・トリップは 7 年たっても完成していない。規制も重く、EU のデジタル市場法と料金パリティ禁止で、施設が他の販路で安く売る道が広がる。2026 年は中東の紛争と航空券の高騰で需要の伸びが 5% に鈍り、見通しも小幅に引き下げられた。自己資本はマイナスで、借金を足して自社株買いを続けており、景気後退で利益が半減すると還元が止まる。2008 年は株価が 61% 下がった。今の PER 23 倍(正常利益では約 17 倍)は、手数料率が守られる前提を既に織り込んでいる。

どちらに重みを置いたか

事業の質と、決済・規制対応の複雑さという堀は強気の見方が強い。入口の行方は慎重な見方にも十分な分がある。確率は、AI で手数料率が 1〜2 割下がるやや悲観を 20% と厚く置き、構造的に負ける悲観も 12% を取った(業界の他社より厚い)。倍率は利益ベース(資本コスト 8.75%、10 年の中立 15.9 倍、上限の 8 割)とし、AI の不安で割り引くのをやめた。中立の 10 年後で今の約 1.8 倍になり、結論はやや割安。上振れ頼みではなく、中立でも還元を含めて価値が積み上がる点が違う。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 277.92 ドル2,134 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 98.55 ドル757 億ドル)。 今の値に割り戻すと 184.92 ドル1,420 億ドル、今との差 +14.8%、 期待の年率 +8.9%(資本コスト 8.8%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 12% 411.61 ドル3,161 億ドル 120.10 ドル922 億ドル +230.1% +12.7% 63.81 ドル490 億ドル
やや楽観 25% 349.26 ドル2,682 億ドル 113.59 ドル872 億ドル +187.3% +11.1% 115.71 ドル889 億ドル
中立 31% 297.57 ドル2,285 億ドル 107.08 ドル822 億ドル +151.2% +9.6% 125.44 ドル963 億ドル
やや悲観 20% 191.81 ドル1,473 億ドル 87.55 ドル672 億ドル +73.4% +5.7% 55.87 ドル429 億ドル
悲観 12% 88.41 ドル679 億ドル 41.98 ドル322 億ドル −19.1% −2.1% 15.65 ドル120 億ドル
加重平均100% 277.92 ドル2,134 億ドル98.55 ドル757 億ドル +133.7% +8.9% 376.48 ドル2,891 億ドル

今の株価時価総額 161.10 ドル1,237 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.8% を下回るほど割高。

楽観 12% 楽観:AI 時代にも入口の優先権を保ち、手数料率が上がる 利益 177 億ドル · PER 17.9 倍 · 株価時価総額 411.61 ドル3,161 億ドル

10 年後(2035 年)、ルームナイトは年 +4.1% で 18 億泊(市場 約 84 億泊 × シェア 21.5%)。1 泊の売上は物価(1.41 倍)に手数料率の上昇 5% で 26.65 ドル。宿泊以外は取扱高 450 億ドルで、航空券・体験・広告が伸びる。コネクテッド・トリップで客が直接アプリを使う比率が上がり、広告費が下がる。営業利益率は宿泊 40%・全体 35.5%、営業利益は 227 億ドル、純利益 177 億ドル。高成長が終わっても堀の強さから、式どおり PER 27 倍(g 5%・投下資本利益率 60%)。自社株買いと配当で 10 年に約 922 億ドルを正味で還元する。規制は現状維持で、エクスペディア・エアビーアンドビーとの差は広がる。倍率は正当化 PER 19.8 倍の 9.0 割にあたる 17.9 倍に置いた。

  • 宿泊(ブッキング・ドット・コム、アゴダ、プライスライン):数量 1,800(予約された宿泊の泊数(百万泊)。世界の宿泊市場 約 60 億泊 × シェア 20%)× 価格 27(1 泊あたり売上(ドル)= 平均宿泊単価 × 手数料率 × 物価指数)→ 売上 480 億ドル・営業利益 192 億ドル。シェア 21.5%・手数料率 +5%
  • 宿泊以外(航空券・レンタカー・アトラクション・広告・オープンテーブル):数量 450(宿泊以外の取扱高(億ドル、2025 年の値段に直した実質、推定))× 価格 0.36(取扱高に対する売上の比率(広告・決済を含む)× 物価指数)→ 売上 161 億ドル・営業利益 35 億ドル。広告・体験の成長

倍率:上限の正当化 PER 19.8 倍に対し、17.9 倍(9.0 割)に置いた。中立の 8.0 割に、利益の質がよい分を上乗せした(楽観 +1.0 割)。上限の中身は g 4.0%、RONIC 69.6%(k 8.75% + 残る割合 0.67 ×(事業の ROE − k))、moat は 強い。式は (1−g÷RONIC)÷(k−g)。事業の ROE 100.0%(ROE は 100%% を上限に置いた。帳簿の自己資本 ROE は 40% 超か自己資本が負・極小なので使わず、ROIC 142%(税引き後営業利益 ÷(その筋書きの自己資本+今の純負債))+(ROIC − 税引き後の借入金利 4.4%)× 業界並みの負債の比 0.2(純負債 ÷(自己資本+純負債)。1 まで)で出した値)。時価総額は、書いた純利益 177 億ドル × 17.9 倍で 3161 億ドル。純負債と利払いは純利益に入っているので、借金はさらに引かない。

確率:AI のエージェントが決済・顧客対応の複雑さを自前で持てず、ブッキングが優先接続先であり続け、手数料率が 5% 上がる展開。10 年この条件を保つ確率は 1 割台。

やや楽観 25% やや楽観:堀は保たれ、AI とは共存する 利益 159 億ドル · PER 16.9 倍 · 株価時価総額 349.26 ドル2,682 億ドル

10 年後、ルームナイトは年 +3.8% で 17.5 億泊、1 泊の売上は 25.9 ドル(物価 1.41 倍に手数料率 +2%)。宿泊以外は取扱高 435 億ドル。営業利益率は宿泊 38.5%・全体 33.9%、営業利益は 205 億ドル、純利益は 160 億ドル。グーグルの AI 予約は拡大するが、掲載と決済の層でブッキングが外せない。エクスペディア・エアビーアンドビーとはシェアを分け合う。PER は成長が 1 桁前半に落ち着いた後の式の値 23.5 倍。自社株買いは純利益の 6 割で続き、10 年で正味 872 億ドルを還元する。コネクテッド・トリップは完成には届かないが、宿泊・航空券・体験をまとめる客が増えて広告費の比率は少しずつ下がる。規制は欧州で手数料の設計を狭めるが、事業を分ける命令には至らない。倍率は正当化 PER 19.8 倍の 8.5 割にあたる 16.9 倍に置いた。

  • 宿泊(ブッキング・ドット・コム、アゴダ、プライスライン):数量 1,750(予約された宿泊の泊数(百万泊)。世界の宿泊市場 約 60 億泊 × シェア 20%)× 価格 26(1 泊あたり売上(ドル)= 平均宿泊単価 × 手数料率 × 物価指数)→ 売上 453 億ドル・営業利益 174 億ドル。市場 +3%・手数料率 +2%
  • 宿泊以外(航空券・レンタカー・アトラクション・広告・オープンテーブル):数量 435(宿泊以外の取扱高(億ドル、2025 年の値段に直した実質、推定))× 価格 0.35(取扱高に対する売上の比率(広告・決済を含む)× 物価指数)→ 売上 151 億ドル・営業利益 30 億ドル。広告・体験

倍率:上限の正当化 PER 19.8 倍に対し、16.9 倍(8.5 割)に置いた。中立の 8.0 割に、利益の質がよい分を上乗せした(やや楽観 +0.5 割)。上限の中身は g 4.0%、RONIC 69.6%(k 8.75% + 残る割合 0.67 ×(事業の ROE − k))、moat は 強い。式は (1−g÷RONIC)÷(k−g)。事業の ROE 100.0%(ROE は 100%% を上限に置いた。帳簿の自己資本 ROE は 40% 超か自己資本が負・極小なので使わず、ROIC 191%(税引き後営業利益 ÷(その筋書きの自己資本+今の純負債))+(ROIC − 税引き後の借入金利 4.4%)× 業界並みの負債の比 0.3(純負債 ÷(自己資本+純負債)。1 まで)で出した値)。時価総額は、書いた純利益 159 億ドル × 16.9 倍で 2682 億ドル。純負債と利払いは純利益に入っているので、借金はさらに引かない。

確率:掲載施設・決済・規制対応の堀が保たれ、AI の入口とは提携の形で共存する展開。手数料率は小幅に上がる。

中立 31% 中立:成熟した優良企業として年 +7%、倍率は平常化 利益 144 億ドル · PER 15.9 倍 · 株価時価総額 297.57 ドル2,285 億ドル

10 年後、ルームナイトは年 +3.5% で 16.9 億泊(市場 約 80 億泊 × シェア 21%)。1 泊の売上は物価並みの 25.4 ドル(手数料率は横ばい)。宿泊以外は取扱高 418 億ドルで比率 34%(物価 1.41 倍込み)。売上は 571 億ドルで今の 2.1 倍、営業利益率は宿泊 37%・全体 32.3% へ小幅に低下(AI の入口への広告費と投資)。営業利益は 184 億ドル、純利益は 144 億ドル。AI の不確実さは倍率でなく確率で表した。今の PER 23 倍には寄せていない。自社株買い・配当は 10 年で正味 822 億ドル。倍率は正当化 PER 19.8 倍の 8.0 割にあたる 15.9 倍に置いた。

  • 宿泊(ブッキング・ドット・コム、アゴダ、プライスライン):数量 1,690(予約された宿泊の泊数(百万泊)。世界の宿泊市場 約 60 億泊 × シェア 20%)× 価格 25(1 泊あたり売上(ドル)= 平均宿泊単価 × 手数料率 × 物価指数)→ 売上 429 億ドル・営業利益 159 億ドル。市場 +3%・シェア微増
  • 宿泊以外(航空券・レンタカー・アトラクション・広告・オープンテーブル):数量 418(宿泊以外の取扱高(億ドル、2025 年の値段に直した実質、推定))× 価格 0.34(取扱高に対する売上の比率(広告・決済を含む)× 物価指数)→ 売上 142 億ドル・営業利益 26 億ドル。物価並み

倍率:上限の正当化 PER 19.8 倍に対し、15.9 倍(8.0 割)に置いた。新しく投じる資本の稼ぎは先で薄れるので 8.0 割に置いた。上限の中身は g 4.0%、RONIC 69.6%(k 8.75% + 残る割合 0.67 ×(事業の ROE − k))、moat は 強い。式は (1−g÷RONIC)÷(k−g)。事業の ROE 100.0%(ROE は 100%% を上限に置いた。帳簿の自己資本 ROE は 40% 超か自己資本が負・極小なので使わず、ROIC 251%(税引き後営業利益 ÷(その筋書きの自己資本+今の純負債))+(ROIC − 税引き後の借入金利 4.4%)× 業界並みの負債の比 0.4(純負債 ÷(自己資本+純負債)。1 まで)で出した値)。時価総額は、書いた純利益 144 億ドル × 15.9 倍で 2285 億ドル。純負債と利払いは純利益に入っているので、借金はさらに引かない。

確率:業界ノートの中立(宿泊の泊数 年 +3〜4%、単価 物価並み、手数料率 横ばい、営業利益率 35%)に沿う。AI は入口を変えるが、ブッキングは外されない。

やや悲観 20% やや悲観:AI が入口の一部を握り、手数料率が 1 割下がる 利益 99 億ドル · PER 14.9 倍 · 株価時価総額 191.81 ドル1,473 億ドル

10 年後、グーグルと AI のエージェントが旅行の検索と予約の入口の多くを握り、ブッキングは手数料の値引きと広告費の増加を強いられる。ルームナイトは年 +2.9% で 16 億泊、1 泊の売上は物価 1.41 倍に対し手数料率 −10% で 22.8 ドル。宿泊以外は取扱高 380 億ドルで比率 30%。ホテルチェーンの直販とエクスペディアに一部が移る。営業利益率は宿泊 31%・全体 26.5%、営業利益は 127 億ドル、純利益は 99 億ドル。事業は残るが、もう独占的な優良企業ではなく、g 3%・投下資本利益率 35% の式で PER 17 倍。自社株買いは純利益の 7 割以下。倍率は正当化 PER 19.8 倍の 7.5 割にあたる 14.9 倍に置いた。

  • 宿泊(ブッキング・ドット・コム、アゴダ、プライスライン):数量 1,600(予約された宿泊の泊数(百万泊)。世界の宿泊市場 約 60 億泊 × シェア 20%)× 価格 23(1 泊あたり売上(ドル)= 平均宿泊単価 × 手数料率 × 物価指数)→ 売上 365 億ドル・営業利益 113 億ドル。手数料率 −10%
  • 宿泊以外(航空券・レンタカー・アトラクション・広告・オープンテーブル):数量 380(宿泊以外の取扱高(億ドル、2025 年の値段に直した実質、推定))× 価格 0.30(取扱高に対する売上の比率(広告・決済を含む)× 物価指数)→ 売上 114 億ドル・営業利益 14 億ドル。入口の弱体化

倍率:上限の正当化 PER 19.8 倍に対し、14.9 倍(7.5 割)に置いた。中立(8.0 割)より 0.5 割低くした。利益の質が悪い筋書きだからだ。上限の中身は g 4.0%、RONIC 69.6%(k 8.75% + 残る割合 0.67 ×(事業の ROE − k))、moat は 強い。式は (1−g÷RONIC)÷(k−g)。事業の ROE 100.0%(ROE は 100%% を上限に置いた。帳簿の自己資本 ROE は 40% 超か自己資本が負・極小なので使わず、ROIC 437%(税引き後営業利益 ÷(その筋書きの自己資本+今の純負債))+(ROIC − 税引き後の借入金利 4.4%)× 業界並みの負債の比 1.0(純負債 ÷(自己資本+純負債)。1 まで)で出した値)。時価総額は、書いた純利益 99 億ドル × 14.9 倍で 1473 億ドル。純負債と利払いは純利益に入っているので、借金はさらに引かない。

確率:グーグルの AI 予約が主流になり、手数料の値下げと広告費の上昇が同時に起きる展開。業界の見通しとして現実味が高い。

悲観 12% 悲観:AI に入口を奪われ、優良企業でなくなる 利益 50 億ドル · PER 13.6 倍 · 株価時価総額 88.41 ドル679 億ドル

10 年後、AI のエージェントが旅行の入口を完全に握り、ホテルが API で直接つながる。ブッキングの手数料率は基調より 25% 下がり、決済・顧客対応の層も大手の AI 事業者が内製する。ルームナイトは年 +1.2% で 13.5 億泊、1 泊の売上は 19.5 ドル。宿泊以外は取扱高 300 億ドル。営業利益率は宿泊 22%・全体 19%、営業利益は 64 億ドル、純利益は 50 億ドル(2025 年の正常利益より小さい)。もう優良企業ではなく、広告費を払う下請けの仲介者として g 2.5%・投下資本利益率 20% の式で PER 約 15 倍(純現金を足すと純利益の 17 倍)。自己資本はマイナスで床はなく、純利益 × 倍率で測る。自社株買いは 10 年で 322 億ドル。

  • 宿泊(ブッキング・ドット・コム、アゴダ、プライスライン):数量 1,350(予約された宿泊の泊数(百万泊)。世界の宿泊市場 約 60 億泊 × シェア 20%)× 価格 20(1 泊あたり売上(ドル)= 平均宿泊単価 × 手数料率 × 物価指数)→ 売上 263 億ドル・営業利益 58 億ドル。入口を奪われ手数料率 −25%
  • 宿泊以外(航空券・レンタカー・アトラクション・広告・オープンテーブル):数量 300(宿泊以外の取扱高(億ドル、2025 年の値段に直した実質、推定))× 価格 0.24(取扱高に対する売上の比率(広告・決済を含む)× 物価指数)→ 売上 72 億ドル・営業利益 6 億ドル。取扱高の減少

倍率:式どおり:g 1.5%(g はこの筋書きの数量と価格から置いた)、ROE 69.9%(帳簿の自己資本 ROE は 40% 超か自己資本が負・極小なので使わず、ROIC 56%(税引き後営業利益 ÷(その筋書きの自己資本+今の純負債))+(ROIC − 税引き後の借入金利 4.4%)× 業界並みの負債の比 0.3(純負債 ÷(自己資本+純負債)。1 まで)で出した値)、k 8.75%。(1−g÷RONIC)÷(k−g) の値は来年の利益に対する倍率なので、10 年目の利益には ×(1+g) で 13.6 倍。RONIC = k + 残る割合 0.67 ×(事業の ROE − k)= 49.5%。上限の正当化 PER 19.4 倍の 7.0 割で、上限の内側。10 年目の利益の伸びは年 10% 未満なので 1 段。時価総額は、書いた純利益 50 億ドル × 13.6 倍で 679 億ドル。

確率:リーマン級の景気後退に加え、10 年の間に AI のエージェントが入口を握り、ホテルが AI と直接つながって手数料を削る構造的な負けが起きる。確率は 1 割強。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

宿泊(ブッキング・ドット・コム、アゴダ、プライスライン)

ホテル・民泊・アパートメントの予約仲介。宿泊代の約 14〜15% の手数料と、決済・広告の収入。

数量予約された宿泊の泊数(百万泊)。世界の宿泊市場 約 60 億泊 × シェア 20%価格1 泊あたり売上(ドル)= 平均宿泊単価 × 手数料率 × 物価指数売上営業利益
今 2025/12 1,200 18 216 85
10 年後 中立 1,690 25 429 159

取り方:2026 年 4〜6 月のルームナイト 3.25 億泊(+5%)から 2025 年を約 12 億泊と置いた(世界市場は約 60 億泊と推定、シェア 20%)。売上 約 216 億ドル ÷ 12 億泊 = 1 泊 18 ドル(平均単価 約 140 ドル × 手数料 約 13%)。営業利益率は開示がなく 39% と推定。エクスペディア(取扱高が約 6 割)、エアビーアンドビー、トリップ・ドット・コムが競合。売上(億ドル)= 泊数(百万泊)× 1 泊の売上(ドル)× 0.01。

宿泊以外(航空券・レンタカー・アトラクション・広告・オープンテーブル)

航空券とレンタカーの仲介(手数料が薄い)、現地体験、カヤックの広告、オープンテーブルの予約手数料。

数量宿泊以外の取扱高(億ドル、2025 年の値段に直した実質、推定)価格取扱高に対する売上の比率(広告・決済を含む)× 物価指数売上営業利益
今 2025/12 220 0.24 53 10
10 年後 中立 418 0.34 142 26

取り方:全社売上 269 億ドルから宿泊(216)を引いた 53 億ドル。取扱高 220 億ドルは、総取扱高(2026 年 4〜6 月 510 億ドル、通年 約 1,850 億ドルと推定)から宿泊(約 1,630 億)を引いた残り。航空券は手数料が薄いが、広告・決済・オープンテーブルで比率が 24% になる。営業利益は全社 95 億ドルから宿泊(85)を引いた残りで利益率 19%。

リスクと懸念

AI のエージェントが入口を握る

グーグルは 2026 年 8 月、米国で AI のエージェントによるホテル予約の限定試験を始めた。客の入口が検索から AI に移ると、ブッキングの広告費の支払いと手数料率の交渉力が変わる。ブッキングは提携先として入っているが、入口の優先権は保証されない。変化はゆっくり進み、気づいた時には手数料率が下がっている形になりやすい。

手数料率と広告費の圧迫

費用の中心はグーグルなど検索大手への広告費で、検索大手が AI の予約に進めば広告費は上がる一方、客が直接施設と予約を結べば手数料は下がる。両側から挟まれる。営業利益率 35% は 1 ポイント動くだけで営業利益が約 3% 動く。

規制(EU のデジタル市場法・料金パリティ禁止)

欧州で約 7 割のシェアを持つため、規制当局の目が厳しい。料金パリティの禁止で施設が他の販路で安く売れるようになり、デジタル市場法の対象になれば AI の入口でも制約が付く。罰金は 1 回の利益を数億ドル削るが、本当の影響は手数料の設計の自由度が狭まる点にある。

旅行需要の景気感応度

2008〜09 年は株価が 61% 下がり、2020 年は売上が 55% 落ちて営業利益がほぼ消えた。旅行の予算は家計で真っ先に削られる。2026 年は中東の紛争と航空券の高騰で伸びがすでに 5% に鈍った。資産が軽いので需要が戻れば利益も戻るが、谷は深い。

借金による自社株買いと自己資本マイナス

自己資本はマイナス 56 億ドルで、純有利子負債は 22 億ドルと軽い。ただし年 60〜100 億ドルの自社株買いは純利益を超える年があり、金利が高い今、借金を足して続ける形は景気後退に弱い。還元の一部は株式報酬の穴埋めに消え、正味の還元は見かけより小さい。

競合の強化(エクスペディア・エアビーアンドビー・トリップ・ドット・コム)

エアビーアンドビーは取扱高 +16% と速く、民泊とサービスに広がる。エクスペディアは AI の新興企業を買収し、トリップ・ドット・コムはアジアから海外へ広がる。シェアを 1 ポイント失うだけで、10 年後の売上が約 5% 減る。

今後の分かれ目

グーグルの AI 予約が米国で本格展開され、ブッキングへの送客が優先ではなく均等に扱われたら
手数料率の下振れ(やや悲観・悲観)の確率を上げる。倍率を 2〜3 倍下げて見る。
ブッキングの直接予約(アプリ・ブランド検索)の比率が 6 割から上がり続けたら
広告費が下がり営業利益率が 38〜40% へ上がる。楽観の確率を上げてよい。
EU のデジタル市場法でゲートキーパーに指定され、AI の入口でも優遇が禁じられたら
欧州の優位が削られる。手数料率が下がるやや悲観の確率を上げる。
旅行需要が急減し、ルームナイトが前年比マイナス 10% 以下になったら
悲観に近づく。自社株買いは止まるが、安値で再開できれば回復は早い。
エクスペディア・エアビーアンドビーが AI で取扱高の伸びをブッキング以上に保ち続けたら
ブッキングのシェアが失われる。10 年のルームナイトを下方修正する。
金利の上昇で自社株買いの借金の利払いが営業利益の 5% を超えたら
還元が純利益の範囲に縮む。payout の置き方を 2 割下げる。

見ておくもの

  • ルームナイトの伸びと 1 泊の単価(為替除く)
  • 直接予約・アプリ経由の比率(広告費の対売上比)
  • グーグルの AI 予約の展開範囲と、ブッキングへの送客の扱い
  • 営業利益率と、株式報酬を差し引いた正味の還元
  • EU のデジタル市場法・料金パリティ禁止の動き
  • エクスペディア・エアビーアンドビー・トリップ・ドット・コムの取扱高の伸び
  • 中東の紛争と航空券の価格、旅行需要の景気感応度

倍率と資本コストの決め方

今の PER 23 倍(正常利益で約 17 倍)を見る前に、宿泊(泊数 × 1 泊の売上)と宿泊以外(取扱高 × 比率)に分け、物価 3.5%(10 年 1.41 倍)を価格に、市場の伸びとシェアを数量に置いて売上と営業利益を積んだ。次に k 8.75%(基本 8.0% + quality +0.75%)・g 4%・事業の ROE(帳簿の自己資本が負なので ROIC から出し、上限 100%)の利益ベースの正当化 PER(RONIC = k + 2/3 ×(事業の ROE − k)、掲載と予約客のネットワークの堀が強いので 2/3)の 8 割で倍率を決めた(10 年の中立は 15.9 倍)。AI の入口の不確実さは倍率から引かず、確率と手数料率で表した。AI に入口を奪われる悲観を 12% と厚くし、やや悲観 20% と合わせて 3 割強を慎重側に置いた。結果は上振れ頼みでなく、中立でも還元を含めて今を上回る。

資本コスト 8.8% = 無リスク金利 5% + β 1.11 × 5%。資本コスト k = 基本 8.0% + quality +0.75% = 8.75%(v2。株価の揺れ(β)は使わない)。旅行は景気で振れるが、設備が軽く借金は軽い。AI による予約の入口の置き換えは個別のリスクなので k に足さず、確率と筋書きの手数料率で表した。extra は 0。

同じ業種(一般消費財・サービス)の AI 分析

割安 ウィン・リゾーツWYNN マカオ・ラスベガス・ボストンで稼ぐ高級カジノ・リゾート。マカオのシェアは上昇中だが純負債が EBITDAR の約 4 倍と重く、資本コスト 9.75% の利益ベースの倍率でも今の値段は割安 本質価値との差 +46.8% · 10 年 割安(年 +11.0%) 割安 レナーLEN 「量を守る」薄利の入門・中級向け住宅建設。資本コスト 9.0% の利益ベースの倍率(堀が弱く約 10 倍)で見ても、利益が谷に近い今の時価総額は 10 年で割安 本質価値との差 +36.4% · 10 年 割安(年 +10.7%) 割安 フォード・モーターF 稼ぎ頭の商用車と F シリーズを持つ北米の自動車大手。EV の赤字が止まれば今の値段は低すぎるが、保証費用・関税・景気の谷に弱く、資本配分の履歴は均質でない 本質価値との差 +30.9% · 10 年 割安(年 +11.1%) やや割安 デッカーズ・アウトドアDECK HOKA と UGG の 2 本柱で営業利益率 20% 台前半。利益ベースの倍率でもやや割安だが、競合と流行の影響が大きい 本質価値との差 +29.5% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 ルルレモン・アスレティカLULU 北米でブランドの熱が冷め利益が谷へ。借金なし・利益率の高い会社で、式で測ると割安側、勝負は製品力と中国 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 ラスベガス・サンズLVS マカオとシンガポールだけで稼ぐカジノ・リゾート。稼ぎの 5 割超はマリーナ・ベイ・サンズ。借金と中国の景気に弱いが、資本コスト 9.25% の利益ベースの倍率でも今の値段はやや割安 本質価値との差 +25.5% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 カーニバルCCL 世界最大のクルーズ会社。利益率はロイヤルの約 6 割だが、借金を返して投資適格に戻り、資本コスト 9.75% の利益ベースの倍率で見ても今の値段はやや割安 本質価値との差 +22.2% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 ゼネラル・モーターズGM ピックアップと SUV で稼ぐ北米の自動車最大手。EV 事業の損失は止まりつつあり、利益の質を保てれば今の値段は低すぎる一方、景気の谷と関税に弱い 本質価値との差 +21.9% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 ドミノ・ピザDPZ 世界 2.2 万店・97% が加盟店のピザ宅配本社で、堀は厚いが米国の既存店が止まり借金 4 倍超。利益ベースの倍率で中立は 10 年で年 +9% 前後、総合はやや割安 本質価値との差 +10.5% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) 適正 NVRNVR 土地を持たない仕組みで ROE 2 割台を保つ住宅建設。資本コスト 8.75% の利益ベースの倍率で見ると今の PER 11.9 倍は 10 年でやや割安だが、粗利益率は下り坂 本質価値との差 +8.0% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 オートゾーンAZO 商業の成長と店舗網で堀は厚いが、DIY の客数減と借入頼みの買い戻しが重い。利益ベースで測ると今の値段はやや割安 本質価値との差 +6.8% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 D.R.ホートンDHI 量より利益率を守る入門向け最大手。資本コスト 9.0% の利益ベースの倍率(堀が弱く約 10 倍)で見ると、10 年の伸びの分だけ今の値段はやや割安 本質価値との差 +4.9% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 マクドナルドMCD 世界最大の外食の不動産と加盟店網の堀は厚いが、客数の減少と加盟店の収益悪化が重い。それらを確率で厚く織り込んでも、利益ベースの本質価値は今の値段をやや上回り、中立で 10 年の年率は +8% 前後の適正 本質価値との差 +4.5% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 ナイキNKE 世界最大のスポーツブランドが利益の谷にいる。回復を利益ベースの倍率で測るとほぼ適正、勝負は卸の棚と中国 本質価値との差 +3.9% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 プルトグループPHM 土地をオプション中心で持つ、粗利益率の高い 3 層分散の住宅建設。資本コスト 9.0% の利益ベースの倍率(堀が弱く約 10 倍)で見ると、今の PER 約 10 倍は 10 年でやや割安 本質価値との差 +2.8% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 タペストリーTPR コーチの熱が利益率を過去最高に押し上げた。利益ベースの倍率で測るとほぼ適正、勝負は流行が冷めるか 本質価値との差 +2.5% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 チポトレ・メキシカン・グリルCMG 直営の外食で最も資本効率が高く、北米 7,000 店の出店余地も残るが、客数の弱さと利益率の低下が続き、強気と慎重の幅が広い。利益ベースで測ると 10 年の中立は今の時価総額を上回るが、客数の弱さを織り込んだ総合は適正 本質価値との差 +0.3% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 MGMリゾート・インタナショナルMGM ラスベガス・マカオ・米国の地域カジノを賃借で持つ総合カジノ。固定の賃料が年 約 22 億ドルあり、利益が景気と価格に大きく振れる。資本コスト 10% の利益ベースの倍率では今の値段は適正 本質価値との差 −4.2% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 TJX カンパニーズTJX オフプライス小売の最大手。仕入れの堀は景気が悪いほど強いが、中立の年率は資本コストに届かず、総合はほぼ適正 本質価値との差 −6.0% · 10 年 適正(年 +6.0%) 適正 ロウズ・カンパニーズLOW ホーム・デポに次ぐ 2 番手の優良小売。買収後の債務と DIY の弱さを厚く見ると、PER 16.6 倍は資本コスト 9.0% の利益ベースの倍率(約 14 倍)と近く、今の値段は適正 本質価値との差 −9.5% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 ロイヤル・カリビアン・グループRCL ロイヤル・カリビアンは純収入ベースの営業利益率が 33% 超とクルーズ最強だが、借金を抱えた景気連動の船会社で、資本コスト 9.25% の利益ベースの倍率(PER 約 12 倍)では今の値段は適正 本質価値との差 −9.7% · 10 年 適正(年 +6.8%) やや割高 エクスペディア・グループEXPE B2B の高成長と直販の厚みで利益率が上がる途中。資本コスト 9% の利益ベースの倍率で数えると、勢いは確かだが今の値段は適正 本質価値との差 −10.2% · 10 年 やや割高(年 +6.7%) やや割高 オライリー・オートモーティブORLY プロ向けの配送網と部品小売の安定で堀は厚い。利益ベースで測ると今の値段は妥当からやや高めで、中立の年率は資本コストに届かない 本質価値との差 −14.8% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 ジェニュイン・パーツGPC 自動車の NAPA と産業のモーションの 2 本立て。分離(2027 年第 1 四半期)で価値が出るが、自動車の利益率の低さと借金が重い 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 ヤム・ブランズYUM ピザハットを売って KFC とタコベルに絞った外食フランチャイズ本社で、堀は厚く成長も続くが、倍率が k−g の薄さに敏感で、利益ベースで測ると中立の 10 年は年 +5% 前後で、総合はやや割高 本質価値との差 −16.2% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ベスト・バイBBY 米国最大の家電専門店。パソコン・携帯の買い替えで利益率は持ち直したが、アマゾン・ウォルマートに挟まれ、堀が薄い耐久財の小売として見る 本質価値との差 −16.9% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 ノルウェージャン・クルーズ・ラインNCLH 大型クルーズ 3 位。NCL ブランドの需要が崩れ、純レバレッジ 6 倍超の中で立て直し中。資本コスト 10.25% の利益ベースの倍率で測ると、回復を入れても今の値段はやや割高 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +7.5%) やや割高 ダーデン・レストランツDRI フルサービス外食の最大手で、ロングホーンの勢いと出店で伸びるが、オリーブガーデンの客数の弱さと牛肉・人件費が重い。利益ベースで測ると 10 年の中立は今の時価総額を上回るが、悲観側の厚みと資本コストを織り込むと総合はやや割高 本質価値との差 −19.3% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 トラクター・サプライTSCO 田舎暮らしのペット・畜産・庭・補修用品を 2,600 店超で売る米国最大の農村向け専門小売。堀は店の近さと専門品だが、2026 年は既存店が落ち、利益率の下げ止まりが論点 本質価値との差 −23.7% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 ラルフローレンRL 世代を超えて売れる定番ブランドで利益率は過去最高。勝負は熱の持続とアジアの伸び 本質価値との差 −25.3% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 アマゾン・ドット・コムAMZN AWS と広告の利益は本物。設備投資の重さを ROE に入れ、資本コスト 8% と利益ベースの倍率で測ると、今の値段は楽観の筋書きまで先取りしてやや割高 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 イーベイEBAY 取扱高と手数料率が上向く成熟した古参の中古市場。今の PER 26 倍は利益ベースの倍率(約 14 倍)を大きく超えており、買収提案の観測を除くと本質価値は下でやや割高 本質価値との差 −28.0% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 ホーム・デポHD プロの囲い込みで堀は厚い。資本コスト 8.75% の利益ベースで倍率を引き直すと、住宅の停滞と買収後の債務を厚く見て、今の値段はやや割高 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) やや割高 アプティブ・ホールディングスAPTV 配線事業を分離した後の「ニュー・アプティブ」。EC が稼ぎ、IS が足を引く部品会社で、純負債 46 億ドルと、中国・欧州の弱さを抱える 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) 割高 エアビーアンドビーABNB 民泊の最大手で資産が軽く高収益。10 年で年 1 割の成長と純現金を数えても、利益ベースの倍率(約 14 倍)で測ると今の PER 41 倍は高く、やや割高 本質価値との差 −30.2% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 アルタ・ビューティULTA 化粧品の「安い品から高級品、美容室まで」を一つの店で売る米国最大の美容専門小売。会員と品ぞろえが堀だが、セフォラとマスに挟まれる位置で、利益ベースの倍率では今の値段はやや割高 本質価値との差 −33.1% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 ロス・ストアーズROST 米国オフプライス 2 位。客数が絶好調だが、利益ベースの倍率(約 16 倍)で測ると今の値段は高く、総合は割高 本質価値との差 −33.2% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 マリオット・インターナショナルMAR 世界最大のホテル手数料事業で堀は厚いが、今の PER 39 倍は利益ベースの倍率(約 18 倍)を大きく上回り、中立の 10 年の年率は +3% にとどまり割高 本質価値との差 −35.8% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 ハスブロHAS 利益の約 9 割をマジックが稼ぐ一本足の玩具・ゲーム会社。利益ベースの倍率で測ると今の値段はやや割高で、2025〜26 年の高い水準が続くかが焦点 本質価値との差 −36.3% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 カルバナCVNA 年 80 万台まで来た中古車ネット販売の最大手。利益ベースの倍率で測ると今の時価総額を大きく下回り割高。利益は景気と与信市場に強く振れる 本質価値との差 −38.6% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 ウィリアムズ・ソノマWSM 家具とキッチンの設計を自社で握る高収益の小売。10 年で稼ぎは伸びるが、利益ベースの倍率で見ると今の値段は割高で、関税と住宅の回転が値段を大きく左右する 本質価値との差 −40.1% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスHLT 世界最大級の手数料事業で堀は厚いが、今の PER 54 倍は利益ベースの倍率の上限(約 23 倍)の倍以上で、中立の 10 年の時価総額は今を下回り割高 本質価値との差 −41.4% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 スターバックスSBUX 世界 4.1 万店のコーヒーの堀は残るが、立て直しの反動を織り込んだ今の時価総額は利益の回復後の値より高く、中立でも 10 年の年率は 2% 前後で資本コスト 8.5% に届かず割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ドアダッシュDASH 米国の即時配達で約 6 割を握る成長企業。利益率の立ち上がりが全てで、資本コスト 8.5% と利益ベースの倍率で見ると今の値段は強気の筋書きも上回り、割高 本質価値との差 −51.1% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 ガーミンGRMN 専門機器の優良企業。利益ベースの倍率(約 13 倍)で測ると今の値段は高く、総合は割高 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 テスラTSLA 本業の利益は薄いのに、ロボタクシーとロボットへの期待だけで時価総額は 1.1 兆ドル超。今の値段に届くのは楽観の筋書きだけ 本質価値との差 −83.4% · 10 年 割高(年 −9.3%)

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分析日 2026-10-16