株譜
AI 銘柄分析 · 一般消費財・サービス · 試作

ガーミン GRMN

専門機器の優良企業。利益ベースの倍率(約 13 倍)で測ると今の値段は高く、総合は割高

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)137.80 ドル267 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)295.4 ドル572 億ドル差 −53.4%
10 年後から見ると 割高 価値 137.80 ドル267 億ドル · 差 −53.4% · 期待の年率 −0.5%
期待の年率リターン(10 年)−0.5%資本コスト比 −9.0 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

ガーミンは、GPS と心拍・睡眠などの健康データを核にした専門機器の会社で、売上 72 億ドル(2025 年 12 月期)、営業利益率 25.9%、借金なしで現金と有価証券が約 41 億ドルある。事業は 5 つで、フィットネス(ランニング・スマートウォッチ。売上の 33%)、アウトドア(フェニックスなどの高級ウォッチ・inReach・ゴルフ。28%)、マリン(魚群探知機・チャートプロッター・トローリングモーター。16%)、航空(コックピットの電子機器。14%)、車載(BMW 向けドメインコントローラー。9%)である。

2026 年は 4〜6 月期の売上が 20.2 億ドル(+11%)、営業利益率 30.4%(関税の還付 0.21 億ドルを含む)で、通期の見通しを売上 80.5 億ドル・営業利益率 27% に引き上げた。伸びの主役はフィットネス(+25%)で、画面のないバンド CIRQA は初回生産分が売り切れた。一方アウトドアは −2% と鈍く、車載は下期に減収・赤字に戻る。

バリュー投資の観点では、事業の質は高い。堀はブランド・専門領域での技術・垂直統合の製造・無借金の財務で、10 年後も存在し今より強い可能性が高い。ただし今の 33 倍(2026 年の見込み純利益に対して約 28 倍)という値段は、利益ベースの倍率(13 倍前後)を大きく上回る。資本コストは 8.5%(基本 8.0% + quality 0.5%)。積み上げた中立の 10 年は売上 133 億ドル・営業利益率 27%・純利益 34 億ドルで、時価総額は約 465 億ドル(利益ベースの正当化 PER(RONIC = k + 1/2 ×(筋書きの ROE − k)。ROE は筋書きの純利益 ÷ 自己資本で、貯まる現金を含む)約 15.6 倍の 85% の約 13.3 倍に余った現金を足す)で、今の 551 億ドルを下回る。配当等を足しても年率の期待は資本コスト 8.5% を大きく下回り、総合は割高(差 −52%)。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、ガーミンは理解しやすい事業で、10 年後も存在し、今より強い可能性が高い。専門領域に根を張ったブランド、垂直統合の低い費用、借金のない財務は、高く評価できる。現金を除いた事業の投下資本に対する利益率が 30% 台で、成長のための再投資は小さく、オーナー利益は純利益の 8 割以上が株主のものになる。経営は買収で価値を壊さず、配当を増やしている。

弱点は 3 つ。第 1 は、収益の最も大きい塊(フィットネスとアウトドアで売上の 6 割、営業利益の約 4 分の 3)が、消費者向けの電子機器で、製品の周期・流行・競合(アップル・ファーウェイ・Whoop・Coros)に左右されること。2025〜26 年の急伸は、新製品(フォアランナー 970 など)と競合の端境期が重なった面があり、どこまで定着するか読みにくい。第 2 は、メモリ(DRAM)の費用上昇が 2026 年下期から効くこと。第 3 は、車載の赤字事業の整理が遅いこと。

値段は、積み上げた中立の 10 年(純利益 34 億ドル、利益ベースの倍率 約 13 倍、純現金 132 億ドル)で時価総額 465 億ドル、今の 551 億ドルを下回る。配当を足しても年率は資本コスト 8.5% に届かず、安全域はない。「素晴らしい事業を、高い値段で買う」位置で、確信度は事業の質には高く、フィットネスの持続には中くらいである。

何で稼ぐ会社か

ガーミンの収益は 5 つのセグメントで、いずれも「専門用途の機器 + 地図・データのソフト」を自社で設計し、台湾などの自社工場で作って売る形である。

フィットネス(2025 年の売上 23.6 億ドル、営業利益 7.3 億ドル)は、ランニング用のフォアランナー、ヴェニュー、ビボアクティブなどのスマートウォッチ、自転車用のコンピューターとパワーメーター、体組成計、そして 2026 年の CIRQA(画面なしの Whoop 型バンド)を含む。売上の大半は 1 台 150〜700 ドルのウォッチで、数量は年 700 万台前後と推定する。2025 年は売上 +33% と急伸し、2026 年上期も +32% で、買収した TrainingPeaks・TrainHeroic(2026 年 7 月完了、価格は未開示)が加わった。

アウトドア(20.5 億ドル、営業利益 6.9 億ドル、利益率 33.6%)は、フェニックス・インスティンクトなどの高級冒険ウォッチ、衛星通信の inReach、ゴルフ用機器、犬用トラッカー、車用ナビを含み、最も利益率が高い。2025 年は +5%、2026 年上期は −3% と足踏みしている。

マリン(11.8 億ドル、利益率 21%、2026 年 4〜6 月は 29%)は、チャートプロッター・ソナー・オートパイロット・トローリングモーター(フォース)・オーディオ(フュージョン)。航空(9.9 億ドル、利益率 26%)は、G1000・G3000 などのコックピット表示器、オートランド(緊急自動着陸)、自動操縦で、新造機への搭載と既存機の更新の両方で売る。車載(6.7 億ドル、営業損失 0.5 億ドル)は、BMW のドメインコントローラー(車載の情報系の頭脳)の受託で、2027 年からメルセデス・ベンツが加わる。

セグメントの数量と単価は会社が開示しないため、台数または装置数と 1 台あたり価格に、売上と業界の見方から分解して推定した(各セグメントの how に書いた)。

優良さと弱いところ

堀は 4 つある。第 1 は専門領域でのブランドと信頼:ランナー・トライアスロン選手・登山家・パイロット・釣り人は、機能の確かさと電池の長さを重く見て、ガーミンを指名する。第 2 は垂直統合:地図・センサー・OS・アプリ(ガーミン・コネクト)・製造まで自社で持つため、新機能の追加費用が低く、粗利益率 58〜62% を保てる。第 3 は小さな市場の積み重ね:航空・マリン・アウトドアはそれぞれ他社が大きく投資しにくい規模で、ガーミンは 1 つの技術(地図・表示器・ソナー)を 5 つの事業に使い回す。第 4 は財務:借金がなく、現金と有価証券が約 44 億ドル(2026 年 6 月末)あり、不況でも研究開発を続けられる。

価格を決める力は強く、フェニックスやマリン・航空の機器は競合より高くても売れる。投下資本利益率は、現金を除いた事業で 30% 台と高い(算出は coc と各筋書きの倍率の why に書いた)。

弱い所は 4 つ。①フィットネスはアップル・ファーウェイ・サムスン・グーグル(ピクセル・フィットビット)・Coros・Whoop・Oura と競合が多く、スマートウォッチ全体で見るとガーミンの出荷シェアは約 5.6%(Counterpoint の 2026 年 4〜6 月期)にすぎない。②アウトドアの主力のフェニックスが 2025 年 7〜9 月期から伸びを欠き、会社は 2026 年 2 月に事業別の成長目標の公表をやめた。③車載は赤字の事業で、BMW 向けが山を迎えるため 2026 年下期に減収・赤字へ戻る。④サブスクリプション(コネクト+)のような繰り返し課金の収益はまだ小さく、機器の買い替え周期に利益が左右される。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

ガーミンの市場は 5 つあり、それぞれ競合が違う。

フィットネス:世界のスマートウォッチ・バンドの出荷は年 1.5 億台前後で、2026 年 4〜6 月は −4%、年間でも +1% の見通し(Counterpoint)。1 位はファーウェイ(シェア 22%)、アップル(20%)、イムー(子ども用)、シャオミ、5 位がガーミン(5.6%)である。ガーミンは、これらの汎用品でなく「走る・競技する人向けの深い機能と電池」で高価格帯を取り、競技者向けの標本ではシェア約 78%(Runalyze。偏った標本)とされる。挑戦者は Coros(同標本で 0.3% から 5.8%)で、安い価格帯で伸びる。Whoop 型の画面なしバンドは、ガーミンが CIRQA(199.99 ドル)で追いかけ、需要が予想を上回って納期が 5〜8 週に延びた。

アウトドア:フェニックス・エピックスが主力で、スント・ポラール・Coros・アップルウォッチ・ウルトラと競う。2026 年上期は −3%。

マリン:チャートプロッターの世界市場は約 10 億ドルと小さく、ガーミンは 33% 超(Global Market Insights の推定)、上位 5 社(フルノ・ガーミン・ハンミンバード・ナビコ・レイマリン)で 8 割超。ボートの販売は金利の影響を受けるが、ガーミンのマリンは 2026 年上期に +13% と伸びた。

航空:オートランドは搭載機 2,500 機超、15 機種超(2026 年 10 月)で、G3000 Prime・G2000 Prime を新造機と更新に売る。競合はハネウェル(Anthem)、コリンズ・エアロスペース、アヴィダイン。一般航空機の新造数と、既存機の電子機器更新の需要が数量を決める。

車載:BMW の量が 2026 年に山、2027 年初からメルセデス・ベンツ。自動車メーカーが車載の頭脳を内製に戻せば仕事が減る一方、ガーミンは受託の赤字を減らす段階にある。

業界ノート(一般消費財・サービス、領域「衣料・靴・ブランド・玩具・電子」の塊 E)は、ガーミンの出荷を年 +5〜6%、価格を年 +2%、営業利益率 25〜26% と置く。2026 年の実績(上期の売上 +13%、営業利益率 27.7%)はこれを上回るので、2026 年の見込みはノートより高く、10 年は成長を減速させ、中立でノートの水準(売上は 10 年で年 6% 台、価格は物価より低い)に収めた。

資本政策と M&A

資本政策は保守的で、借金を持たず、配当を増やし続ける。2025 年は配当 6.6 億ドル、自社株買い 1.8 億ドル(従業員報酬用の自社株の購入 0.6 億ドルを除く)。2026 年は新しい 5 億ドルの自社株買い枠(2028 年 12 月まで、上期に使ったのは約 0.8 億ドル)を設け、配当総額は約 8.1 億ドルへ上げた(2025 年の 6.6 億ドルから)。株式報酬を引いた正味の還元は配当にほぼ等しい。

M&A は小さな買収を繰り返す方針で、大型の買収は少ない。2026 年 7 月に TrainingPeaks・TrainHeroic を買収した(価格は非開示で、ブログの推定は 0.75〜1.3 億ドル。未確認)。ソフト・コーチ・データを機器に結びつける狙いで、フィットネスの繰り返し課金を強める。車載では赤字を耐えて BMW の受注を取り、その実績でメルセデス・ベンツの受注につなげた。

スイス法人でカンザス州オレイサに本社を置く。TOB や再編の可能性は時価総額 551 億ドルでは低い。現金・有価証券(約 44 億ドル)は 1 ドルを 1 ドルとして数え、今の PER 33 倍には現金分(時価総額の約 8%)が含まれる。買収で割高な値段を払う、自社株買いを割高な局面で増やす、の 2 点が資本配分の注意点である。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

フィットネスは、ガーミンが得意な「競技者・健康志向の中上位」を取りに行く構造的な成長に入った。2025 年に +33%、2026 年上期も +32% で、数量が主因である。フォアランナーは 70・170・970 と価格帯が揃い、CIRQA は画面のないバンド市場(Whoop・Oura・Polar・Amazfit)に 199.99 ドルで入り、初回分が売り切れた。TrainingPeaks(コーチと競技者のデータ)が加わり、機器・アプリ・コーチを 1 つの会員の流れにつなげる。ガーミンの世界の出荷シェアは約 5.6% と小さく、ウェアラブル市場の金額が年 +10% 前後で伸びるとの予測もある中で、シェアを 5% から 8% に上げる余地がある。

利益率も上がる余地がある。2026 年上期の営業利益率は 27.7%(関税還付 0.21 億ドルを除いても 27% 強)で、フィットネスは 33%。製品の構成が高価格帯に移り、アプリの課金も増える。航空はオートランドの搭載が増え、G3000 Prime・G2000 Prime で新造機と更新の両方を取る。マリンは 2026 年 4〜6 月に利益率 29% まで改善した。車載は 2027 年のメルセデス向けで黒字化する。

結果として 10 年で売上は年 +9〜10%、純利益は 45 億ドルを超え、現金を除いた事業の投下資本利益率は 40% 台に保たれる。無借金で現金が 150 億ドル近くたまり、配当も毎年増えるので、今の値段を払う価値があると見る。

慎重な見方

2025〜26 年の伸びには一時の要因が混ざる。ガーミンのフィットネスは、新製品の周期と、競合の端境期に重なって取れた需要の面がある。世界のスマートウォッチ出荷は 2026 年 4〜6 月に −4% で、ガーミンの出荷シェア 5.6% は競技者の標本の 78% とは大きく違い、ガーミンの強さは「競技者という小さな市場」に限られる。Coros は安い価格帯で 0.3% から 5.8% まで伸び、Whoop 型バンドは価格破壊が進む。

メモリ費用の上昇は 2026 年下期から効き、会社は「吸収できる分は吸収し、利益率を守る」と言うが、関税の還付(0.21 億ドル)は一回限りで、原価の圧力は続く。アウトドアは 2026 年 4〜6 月が −2% で、最も利益率の高い事業が止まった。車載は BMW の山のあと減収・赤字で、メルセデスの立ち上がりが遅れれば赤字が続く。航空・マリンは景気に左右され、ボートの販売は金利が高い間は戻りにくい。

今の PER 33 倍は、利益ベースの中立(約 13 倍)の 2 倍を超える。10 年後の純利益 22 億ドル(やや悲観)なら時価総額は 290 億ドル前後で、今の値段を大きく下回り、配当を足しても年率は資本コスト 8.5% を大きく下回る。

どちらに重みを置いたか

事業の質と 2026 年の勢いは強気の見方が勝つが、倍率(今の 33 倍と利益ベースの 13 倍の差)と、フィットネスの伸びの持続・競合の多さ・メモリ費用では慎重な見方が勝つ。確率は中立 35〜37%、やや楽観 22〜23%、楽観 10%、やや悲観 20〜23%、悲観 10% とした(ROST の 12/23/35/20/10 に比べ、楽観を 2 ポイント減らし、10 年のやや悲観を 3 ポイント厚くした。製品の周期に左右される消費者向けの電子機器で、競合が多いため)。倍率は利益ベースで、中立の 10 年は約 13.3 倍(g 4%・ROE 16%・k 8.5% の正当化 PER ×(1+g) の 85%)とした。結論は割高。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 223.64 ドル433 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 58.47 ドル113 億ドル)。 今の値に割り戻すと 137.80 ドル267 億ドル、今との差 −53.4%、 期待の年率 −0.5%(資本コスト 8.5%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 354.77 ドル687 億ドル 66.63 ドル129 億ドル +42.7% +3.6% 42.14 ドル82 億ドル
やや楽観 22% 295.64 ドル572 億ドル 63.53 ドル123 億ドル +21.6% +2.0% 79.02 ドル153 億ドル
中立 35% 239.96 ドル465 億ドル 60.43 ドル117 億ドル +1.7% +0.2% 105.14 ドル204 億ドル
やや悲観 23% 149.11 ドル289 億ドル 53.20 ドル103 億ドル −31.5% −3.7% 46.53 ドル90 億ドル
悲観 10% 48.45 ドル94 億ドル 44.42 ドル86 億ドル −68.6% −10.9% 9.29 ドル18 億ドル
加重平均100% 223.64 ドル433 億ドル58.47 ドル113 億ドル −4.5% −0.5% 282.11 ドル546 億ドル

今の株価時価総額 295.40 ドル572 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.5% を下回るほど割高。

楽観 10% 楽観:フィットネスが 3 倍になり、5 事業が全て伸びる 利益 48 億ドル · PER 13.9 倍 · 株価時価総額 354.77 ドル687 億ドル

フィットネスの出荷は 2.2 倍(世界市場 +2%/年、シェアが 4.7% から 9% 台へ)、価格は物価並みの 1.41 倍で売上 73.1 億ドル。会員制のアプリ・TrainingPeaks の課金が加わり、利益率は 33%。アウトドアは高級機器の底堅さで 39.1 億ドル、航空は G3000 Prime・オートランドの搭載が広がり 24.3 億ドル(利益率 28%)、マリンは 25.0 億ドル、車載は メルセデスとほかのメーカーで 15.2 億ドル(利益率 12%)。売上は 177 億ドル(年 +9.4%)、営業利益 52.6 億ドル(利益率 29.8%)、純利益 48.0 億ドル。無借金で現金 150 億ドル近くが積み上がり、配当は年 +9% で増える。

  • フィットネス:数量 1,562(出荷台数(万台)= 世界のスマートウォッチ・バンド市場 × シェア)× 価格 468(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 73 億ドル・営業利益 24 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • アウトドア:数量 513(出荷台数(万台))× 価格 762(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 39 億ドル・営業利益 13 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 航空:数量 59.5(装置の出荷(万台)= 新造機の搭載と既存機の更新)× 価格 4,089(1 装置あたり価格(ドル))→ 売上 24 億ドル・営業利益 7 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • マリン:数量 285(出荷台数(万台))× 価格 878(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 25 億ドル・営業利益 7 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 車載:数量 960(搭載台数(万台))× 価格 158(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 2 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定

倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 8.50%・g 4.0%(価格・数量とも伸びる側で、上限の 4% に)・事業の ROE 18.8%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本(貯まる現金を含む))・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 13.7%、10 年目より先の正当化 PER 15.7 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 16.3 倍。フィットネスの勢いが続く側だが、製品の周期があるので上限の 85% に置き 13.9 倍。

確率:シェアの上昇・物価並みの値上げ・車載の黒字化が同時に要る。10 年で売上 2.4 倍で 10%。

やや楽観 22% やや楽観:フィットネスは 2.6 倍、利益率 28.5% 利益 41 億ドル · PER 13.6 倍 · 株価時価総額 295.64 ドル572 億ドル

フィットネスの出荷 1.9 倍・価格 1.38 倍で売上 61.8 億ドル(利益率 31.5%)、アウトドア 34.0 億ドル、航空 22.6 億ドル、マリン 23.2 億ドル、車載 12.8 億ドル(利益率 10%)。売上 154 億ドル(年 +8.0%)、営業利益 44.0 億ドル、純利益 40.6 億ドル。配当は年 +8% で増え、現金は 140 億ドル。アップル・ファーウェイ・Coros とは競り合いながらも、競技者向けの深い機能と電池で高価格帯を守り、車載は 2027 年から黒字になる。2026 年の高い伸びの半分以上が定着し、2030 年代はゆるやかに減速する。

  • フィットネス:数量 1,349(出荷台数(万台)= 世界のスマートウォッチ・バンド市場 × シェア)× 価格 458(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 62 億ドル・営業利益 20 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • アウトドア:数量 456(出荷台数(万台))× 価格 746(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 34 億ドル・営業利益 11 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 航空:数量 56.0(装置の出荷(万台)= 新造機の搭載と既存機の更新)× 価格 4,033(1 装置あたり価格(ドル))→ 売上 23 億ドル・営業利益 6 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • マリン:数量 266(出荷台数(万台))× 価格 871(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 23 億ドル・営業利益 6 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 車載:数量 840(搭載台数(万台))× 価格 153(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 13 億ドル・営業利益 1 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定

倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 8.50%・g 4.0%(価格・数量の伸びで上限の 4% に)・事業の ROE 17.5%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本(貯まる現金を含む))・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 13.0%、10 年目より先の正当化 PER 15.4 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 16.0 倍。2026 年の伸びの半分以上が定着する側だが、競合が多いので上限の 85% に置き 13.6 倍。

確率:会社の事業の勢いが一部定着する。中立より少し薄く 22%。

中立 35% 中立:フィットネスは 2.2 倍、売上は年 +6.3%、利益率 27% 利益 34 億ドル · PER 13.3 倍 · 株価時価総額 239.96 ドル465 億ドル

フィットネスの出荷は 1.62 倍(市場 +2%/年×シェア 4.7% → 6.4%)、価格は 1.34 倍(物価の 1.41 倍より低い。CIRQA など低価格機の構成・メモリ費用・競合の値下げ圧力)で売上 51.2 億ドル(利益率 30%)。アウトドアは数量 1.05 倍・価格 1.35 倍で 29.1 億ドル(利益率 31%)、航空は 1.45 倍・1.41 倍で 20.2 億ドル(26.5%)、マリンは 1.30 倍・1.38 倍で 21.2 億ドル(24%)、車載はメルセデスで 1.8 倍・価格 0.90 倍(値下げ条件)で 10.8 億ドル(8%)。売上 133 億ドル、営業利益 35.6 億ドル(26.9%)、純利益 33.5 億ドル。無借金で純現金は 132 億ドルまで積み上がる(配当は年 +7%、買収・大型投資 1 億ドル/年を引く)。

  • フィットネス:数量 1,150(出荷台数(万台)= 世界のスマートウォッチ・バンド市場 × シェア)× 価格 445(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 51 億ドル・営業利益 15 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • アウトドア:数量 399(出荷台数(万台))× 価格 730(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 29 億ドル・営業利益 9 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 航空:数量 50.8(装置の出荷(万台)= 新造機の搭載と既存機の更新)× 価格 3,976(1 装置あたり価格(ドル))→ 売上 20 億ドル・営業利益 5 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • マリン:数量 247(出荷台数(万台))× 価格 859(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 21 億ドル・営業利益 5 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 車載:数量 720(搭載台数(万台))× 価格 150(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 11 億ドル・営業利益 1 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定

倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 8.50%・g 4.0%(市場と価格で 4%)・事業の ROE 16.1%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本(貯まる現金を含む))・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 12.3%、10 年目より先の正当化 PER 15.0 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 15.6 倍。製品の周期と競合があるので上限の 85% に置き 13.3 倍。

確率:会社の 2026 年の水準から減速し、業界ノートの水準(売上は年 6% 台)に収れんする。35% 台。

やや悲観 23% やや悲観:競合に高価格帯を削られ、フィットネスは 1.5 倍どまり 利益 23 億ドル · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 149.11 ドル289 億ドル

アップル・ファーウェイが競技者向けの高級機器を広げ、Coros・Whoop・Oura が値下げを仕掛け、フィットネスは出荷 1.25 倍・価格 1.25 倍(物価を大きく下回る)で売上 36.8 億ドル(利益率 26%)。アウトドアは 23.1 億ドル(27%)、航空 15.4 億ドル、マリン 16.1 億ドル(20%)、車載 7.3 億ドル(2%)。売上 99 億ドル(年 +3.2%)、営業利益 22.6 億ドル(22.9%)、純利益 22.5 億ドル。現金は 126 億ドル。航空・マリンは景気の波を受けながら年 +4% 前後にとどまり、車載はメルセデスが立ち上がっても値下げ条件で利益が薄い。

  • フィットネス:数量 888(出荷台数(万台)= 世界のスマートウォッチ・バンド市場 × シェア)× 価格 415(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 37 億ドル・営業利益 10 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • アウトドア:数量 342(出荷台数(万台))× 価格 676(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 23 億ドル・営業利益 6 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 航空:数量 42.0(装置の出荷(万台)= 新造機の搭載と既存機の更新)× 価格 3,666(1 装置あたり価格(ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 4 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • マリン:数量 200(出荷台数(万台))× 価格 809(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 16 億ドル・営業利益 3 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 車載:数量 520(搭載台数(万台))× 価格 141(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 0 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定

倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 8.50%・g 3.8%(競合の値下げで価格が物価に届かず 3.75%)・事業の ROE 13.0%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本(貯まる現金を含む))・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 10.8%、10 年目より先の正当化 PER 13.8 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 14.3 倍。競合が値下げを仕掛ける側なので上限の 85% に置き 12.1 倍。

確率:競合が多く、周期に左右される消費者向け機器。23% とやや厚い。

悲観 10% 悲観:構造で負ける(高価格帯を失う、利益率 13%) 利益 8 億ドル · PER 10.0 倍 · 株価時価総額 48.45 ドル94 億ドル

スマートウォッチが標準品になり、フィットネスは出荷 0.85 倍・価格 1.10 倍(物価の 1.41 倍に遠く及ばない)で売上 22.0 億ドル(利益率 17%)に縮む。アウトドアは高級機器の置き換えで 13.6 億ドル、航空・マリンも一般航空機・ボートの縮小で 8.7 億ドル・9.1 億ドル、車載は 3.7 億ドルの赤字(−10%)。売上 57 億ドル、営業利益 7.6 億ドル(13.3%)、純利益 8.3 億ドル。もう優良ではなくなる。現金は 61 億ドルに減る(営業利益の低下と配当の維持、買収で)。航空・マリンは小型機・ボートの縮小で、ブランドの堀も薄れる。

  • フィットネス:数量 604(出荷台数(万台)= 世界のスマートウォッチ・バンド市場 × シェア)× 価格 365(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 22 億ドル・営業利益 4 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • アウトドア:数量 228(出荷台数(万台))× 価格 595(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 14 億ドル・営業利益 2 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 航空:数量 28.0(装置の出荷(万台)= 新造機の搭載と既存機の更新)× 価格 3,102(1 装置あたり価格(ドル))→ 売上 9 億ドル・営業利益 1 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • マリン:数量 133(出荷台数(万台))× 価格 685(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 9 億ドル・営業利益 1 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定
  • 車載:数量 280(搭載台数(万台))× 価格 133(1 台あたり価格(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 0 億ドル。台数と 1 台あたり価格の推定

倍率:利益ベース:事業の ROE 7.3%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本(貯まる現金を含む))が k 8.50% 以下なので PER は 1÷k = 11.8 倍まで(ためた利益 1 ドルは 1 ドル未満の価値)。上限は 1÷k の 11.8 倍。スマートウォッチが標準品になる側なので上限の 85% に置き 10.0 倍。

確率:構造の負けは、アップル・グーグルと中国メーカーに、ガーミンの高価格帯の差別化がなくなる筋書き。10%。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

フィットネス

ランニング・サイクリング・健康管理のウォッチ、バンド(CIRQA)、自転車コンピューター、体組成計、TrainingPeaks。

数量出荷台数(万台)= 世界のスマートウォッチ・バンド市場 × シェア価格1 台あたり価格(ドル)売上営業利益
今 2025/12 710 332 24 7
10 年後 中立 1,150 445 51 15

取り方:出荷台数は推定。世界のスマートウォッチ・バンドの出荷を年 1.5 億台前後(Counterpoint の出荷シェアから逆算)、ガーミンのフィットネスのシェアを約 4.7% とみて 710 万台、1 台あたり 332 ドル(150〜700 ドルのウォッチ・自転車機器・体組成計の平均)で売上 23.57 億ドル。2025 年は +33%(数量が主因)。営業利益 7.26 億ドル(利益率 30.8%)は開示値。

アウトドア

フェニックス・インスティンクト・エピックスの高級冒険ウォッチ、inReach、ゴルフ機器、犬用トラッカー、車用ナビ。

数量出荷台数(万台)価格1 台あたり価格(ドル)売上営業利益
今 2025/12 380 541 21 7
10 年後 中立 399 730 29 9

取り方:出荷台数は推定。高級ウォッチ(約 700〜1,000 ドル)と、低価格の inReach・ゴルフ・犬用機器・ナビを合わせた平均価格約 540 ドルで 380 万台、売上 20.54 億ドル(開示値、+5%)。営業利益 6.90 億ドル(利益率 33.6%)は開示値。2026 年上期は −3%。

航空

コックピット表示器(G1000・G3000・G2000)、オートランド、自動操縦、ポータブル機器。

数量装置の出荷(万台)= 新造機の搭載と既存機の更新価格1 装置あたり価格(ドル)売上営業利益
今 2025/12 35.0 2,820 10 3
10 年後 中立 50.8 3,976 20 5

取り方:装置数は推定。新造機の搭載・既存機の更新・ポータブル機器をまとめた約 3.5 万装置相当、1 装置あたり約 2,820 ドル(表示器・自動操縦の組と小型機器の平均)で売上 9.87 億ドル(開示値、+13%)。営業利益 2.57 億ドル(利益率 26.1%)は開示値。

マリン

チャートプロッター、魚群探知機(ソナー)、レーダー、オートパイロット、トローリングモーター(フォース)、オーディオ(フュージョン)。

数量出荷台数(万台)価格1 台あたり価格(ドル)売上営業利益
今 2025/12 190 622 12 3
10 年後 中立 247 859 21 5

取り方:出荷台数は推定。低価格の魚群探知機(約 200〜400 ドル)から大型のチャートプロッターやフォース(1,500 ドル超)までの平均約 620 ドルで 190 万台、売上 11.83 億ドル(開示値、+10%)。営業利益 2.51 億ドル(利益率 21.2%)は開示値。チャートプロッター市場は約 10 億ドルでガーミンのシェア 33% 超(GMI の推定)。

車載

BMW 向けドメインコントローラー(車載の情報系の頭脳)の受託。2027 年からメルセデス・ベンツ。

数量搭載台数(万台)価格1 台あたり価格(ドル)売上営業利益
今 2025/12 400 166 7 0
10 年後 中立 720 150 11 1

取り方:搭載台数は推定(価格は自動車メーカーとの年次の値下げ条件で今後は物価に逆行して下がる)。BMW 向け約 400 万台、1 台あたり約 166 ドルで売上 6.65 億ドル(開示値、+9%)。粗利益率 17%、営業損失 0.49 億ドル(開示値)。2026 年は BMW の量が山を迎え減収、下期は赤字へ戻る。

リスクと懸念

フィットネスの伸びの反動と競合

2025 年 +33%・2026 年上期 +32% は、新製品の周期と競合の端境期に乗った面がある。アップル・ファーウェイ・サムスン・グーグル・Coros・Whoop・Oura が価格と機能で迫り、世界のスマートウォッチ出荷は 2026 年 4〜6 月に −4%。伸びが年 +5% に鈍れば、中立の想定を大きく下回る。

メモリ(DRAM)費用と粗利益率

会社は 2026 年下期からメモリ費用の上昇が利益率に効くと認め、通期の粗利益率見通し 59.7%(上期は 61.0%)に織り込んだ。値上げで転嫁できなければ、利益率は 2025 年の 58.7% を下回る。関税に続く原価の圧力で、競合が値下げに動く局面では転嫁がさらに難しい。

アウトドアの足踏み

最も利益率が高い(33.6%)アウトドアは 2026 年 4〜6 月が −2%、上期 −3%。フェニックスの更新(フェニックス 9 の噂)が遅れる、アップルウォッチ・ウルトラや Coros に客を取られると、全社の利益の 3 分の 1 が伸びなくなる。

車載(BMW の山・メルセデスの立ち上がり)

車載は 2025 年に 0.5 億ドルの赤字(粗利益率 17%)で、2026 年は下期に減収・赤字へ戻る。2027 年初のメルセデス向けが遅れる、または自動車メーカーが内製に戻れば、赤字が長引き、固定費が重い。

景気と高額の消費・ボートと小型機

マリン(ボートの販売)と航空(小型機の新造・更新)は金利と景気に敏感で、リーマン級の不況では数量が 3〜4 割落ちうる。フィットネス・アウトドアも高級機器は買い控えが出る(2008〜09 年の営業利益は −8%・−8%)。

高い倍率の縮み

今の PER は 33 倍(2026 年の見込み純利益に対して約 28 倍)で、利益ベースの倍率(中立の 10 年で約 13 倍)を大きく上回る。k が 0.5 ポイント上がれば倍率はさらに下がる。利益が伸びても株価が動かない期間がありうる。

繰り返し課金の弱さと買収の統合

TrainingPeaks・TrainHeroic の買収(価格非開示)で課金の流れを作る狙いだが、競合のコーチ・解析アプリや無料の標準機能に勝てなければ、買収の価値は小さい。ガーミン・コネクトの課金は機器の売上に比べて小さく、周期に左右される利益は変わらない。

今後の分かれ目

2026 年下期・2027 年のフィットネスが +15% 以上を保ち、CIRQA と 970 の次の機種が売れる
新製品周期でなくシェアの上昇と分かり、楽観・やや楽観の確率を上げる。中立の数量の道筋が上振れる。
フィットネスが 2027 年に +5% 以下に鈍り、営業利益率が 30% を下回る
2025〜26 年が端境期の追い風だったと分かり、やや悲観の確率を上げる。倍率が縮む前に利益の伸びが止まる。
メモリ費用の上昇が長引き、粗利益率が 56% 台へ下がる
営業利益率は 24% 台に落ち、中立の 26〜27% を下回る。値上げで転嫁できたかが分かれ目。
アウトドアの新製品(フェニックス 9 など)で 2026 年下期から +5% 以上に戻る
アウトドアの足踏みは周期の谷だったと分かり、中立の利益率 32% が保てる。
メルセデス向け車載が 2027 年初に予定どおり立ち上がり、営業黒字が見える
車載の赤字が消え、全社の営業利益率が 1 ポイント近く上がる(楽観に近づく)。
アップル・ファーウェイが競技者向けの高級ウォッチを広げ、ガーミンの高価格帯を奪う
構造の悲観(10 年)の確率を上げる。フェニックス・フォアランナーの価格と出荷を見る。

見ておくもの

  • フィットネスの売上の伸び(四半期)と CIRQA・フォアランナーの新機種の売れ行き
  • 全社の粗利益率と営業利益率(関税の還付を除く)、メモリ費用の転嫁
  • アウトドア(フェニックス)の売上の伸びと新機種の時期
  • 車載の営業損益(BMW の山と、メルセデスの立ち上がり)
  • マリンと航空の受注・ボートの販売・一般航空機の新造数
  • 世界のスマートウォッチの出荷とガーミンのシェア、Coros・Whoop・アップルの動き
  • 配当の増加率・自社株買い・買収(TrainingPeaks の統合と課金の伸び)

倍率と資本コストの決め方

倍率は今の PER(33 倍、2026 年の見込みで約 28 倍)に寄せず、利益ベースの正当化 PER(RONIC = k + 1/2 ×(筋書きの ROE − k)。ROE は筋書きの純利益 ÷ 自己資本で、貯まる現金を含む) に k 8.5%(基本 8.0% + quality 0.5%)・g 3〜4%(上限 4%)を入れ、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g)、その 85% に置いた(元の分析の現金とのれんを除いた ROE 35% は使わない)。業界ノートの倍率や過去の期末の PER にも寄せず、式の外の割り引きもしていない。余った現金(今の純現金 25 億ドル)は帳簿の値で数え、時価総額 =(純利益 − 余った現金の受取利息の税引き後)× PER + 余った現金。売上は数量 × 価格で積み上げ、今の株価を見て決めていない。2026 年は上期の実績と会社の通期見通しを起点にし、2025〜26 年の伸びは中立で徐々に減速させた。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality 0.5%。消費者向け電子機器と航空・マリンで景気と製品の周期の振れがある(cycle +0.25%)。値決めは普通、無借金で debt は 0。スマートウォッチは競合が多く製品の入れ替えが速い(life +0.25%)。個別のリスク(フィットネスの伸びの持続・車載の赤字・メモリ費用)は k に足さず、悲観の確率と悲観の営業利益率・g・ROE で表した。

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オライリー・オートモーティブORLY プロ向けの配送網と部品小売の安定で堀は厚い。利益ベースで測ると今の値段は妥当からやや高めで、中立の年率は資本コストに届かない 本質価値との差 −14.8% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 ジェニュイン・パーツGPC 自動車の NAPA と産業のモーションの 2 本立て。分離(2027 年第 1 四半期)で価値が出るが、自動車の利益率の低さと借金が重い 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 ヤム・ブランズYUM ピザハットを売って KFC とタコベルに絞った外食フランチャイズ本社で、堀は厚く成長も続くが、倍率が k−g の薄さに敏感で、利益ベースで測ると中立の 10 年は年 +5% 前後で、総合はやや割高 本質価値との差 −16.2% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ベスト・バイBBY 米国最大の家電専門店。パソコン・携帯の買い替えで利益率は持ち直したが、アマゾン・ウォルマートに挟まれ、堀が薄い耐久財の小売として見る 本質価値との差 −16.9% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 ノルウェージャン・クルーズ・ラインNCLH 大型クルーズ 3 位。NCL ブランドの需要が崩れ、純レバレッジ 6 倍超の中で立て直し中。資本コスト 10.25% の利益ベースの倍率で測ると、回復を入れても今の値段はやや割高 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +7.5%) やや割高 ダーデン・レストランツDRI フルサービス外食の最大手で、ロングホーンの勢いと出店で伸びるが、オリーブガーデンの客数の弱さと牛肉・人件費が重い。利益ベースで測ると 10 年の中立は今の時価総額を上回るが、悲観側の厚みと資本コストを織り込むと総合はやや割高 本質価値との差 −19.3% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 トラクター・サプライTSCO 田舎暮らしのペット・畜産・庭・補修用品を 2,600 店超で売る米国最大の農村向け専門小売。堀は店の近さと専門品だが、2026 年は既存店が落ち、利益率の下げ止まりが論点 本質価値との差 −23.7% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 ラルフローレンRL 世代を超えて売れる定番ブランドで利益率は過去最高。勝負は熱の持続とアジアの伸び 本質価値との差 −25.3% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 アマゾン・ドット・コムAMZN AWS と広告の利益は本物。設備投資の重さを ROE に入れ、資本コスト 8% と利益ベースの倍率で測ると、今の値段は楽観の筋書きまで先取りしてやや割高 本質価値との差 −27.7% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 イーベイEBAY 取扱高と手数料率が上向く成熟した古参の中古市場。今の PER 26 倍は利益ベースの倍率(約 14 倍)を大きく超えており、買収提案の観測を除くと本質価値は下でやや割高 本質価値との差 −28.0% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 ホーム・デポHD プロの囲い込みで堀は厚い。資本コスト 8.75% の利益ベースで倍率を引き直すと、住宅の停滞と買収後の債務を厚く見て、今の値段はやや割高 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) やや割高 アプティブ・ホールディングスAPTV 配線事業を分離した後の「ニュー・アプティブ」。EC が稼ぎ、IS が足を引く部品会社で、純負債 46 億ドルと、中国・欧州の弱さを抱える 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) 割高 エアビーアンドビーABNB 民泊の最大手で資産が軽く高収益。10 年で年 1 割の成長と純現金を数えても、利益ベースの倍率(約 14 倍)で測ると今の PER 41 倍は高く、やや割高 本質価値との差 −30.2% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 アルタ・ビューティULTA 化粧品の「安い品から高級品、美容室まで」を一つの店で売る米国最大の美容専門小売。会員と品ぞろえが堀だが、セフォラとマスに挟まれる位置で、利益ベースの倍率では今の値段はやや割高 本質価値との差 −33.1% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 ロス・ストアーズROST 米国オフプライス 2 位。客数が絶好調だが、利益ベースの倍率(約 16 倍)で測ると今の値段は高く、総合は割高 本質価値との差 −33.2% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 マリオット・インターナショナルMAR 世界最大のホテル手数料事業で堀は厚いが、今の PER 39 倍は利益ベースの倍率(約 18 倍)を大きく上回り、中立の 10 年の年率は +3% にとどまり割高 本質価値との差 −35.8% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 ハスブロHAS 利益の約 9 割をマジックが稼ぐ一本足の玩具・ゲーム会社。利益ベースの倍率で測ると今の値段はやや割高で、2025〜26 年の高い水準が続くかが焦点 本質価値との差 −36.3% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 カルバナCVNA 年 80 万台まで来た中古車ネット販売の最大手。利益ベースの倍率で測ると今の時価総額を大きく下回り割高。利益は景気と与信市場に強く振れる 本質価値との差 −38.6% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 ウィリアムズ・ソノマWSM 家具とキッチンの設計を自社で握る高収益の小売。10 年で稼ぎは伸びるが、利益ベースの倍率で見ると今の値段は割高で、関税と住宅の回転が値段を大きく左右する 本質価値との差 −40.1% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスHLT 世界最大級の手数料事業で堀は厚いが、今の PER 54 倍は利益ベースの倍率の上限(約 23 倍)の倍以上で、中立の 10 年の時価総額は今を下回り割高 本質価値との差 −41.4% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 スターバックスSBUX 世界 4.1 万店のコーヒーの堀は残るが、立て直しの反動を織り込んだ今の時価総額は利益の回復後の値より高く、中立でも 10 年の年率は 2% 前後で資本コスト 8.5% に届かず割高 本質価値との差 −43.6% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ドアダッシュDASH 米国の即時配達で約 6 割を握る成長企業。利益率の立ち上がりが全てで、資本コスト 8.5% と利益ベースの倍率で見ると今の値段は強気の筋書きも上回り、割高 本質価値との差 −51.1% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 テスラTSLA 本業の利益は薄いのに、ロボタクシーとロボットへの期待だけで時価総額は 1.1 兆ドル超。今の値段に届くのは楽観の筋書きだけ 本質価値との差 −83.4% · 10 年 割高(年 −9.3%)

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読んだ資料

  1. ガーミン 2026 年 4〜6 月期の決算発表(SEC 8-K)
  2. ガーミン 2025 年通期の決算発表(SEC 8-K)
  3. ガーミン 2026 年 4〜6 月期の決算の要点(the5krunner)
  4. ガーミンが事業別の成長目標をやめた(the5krunner)
  5. ガーミンの TrainingPeaks 買収(the5krunner)
  6. 世界のスマートウォッチ出荷とシェア(Counterpoint)
  7. ガーミンの世界シェア 5.6%(the5krunner)
  8. Coros の伸びと安い機種(the5krunner)
  9. マリン・チャートプロッター市場(Global Market Insights)
  10. オートランド搭載 2,500 機超(ガーミン、Finviz)
  11. ガーミン 時価総額(finhacker)

分析日 2026-10-16