結論
ハスブロは、トレーディングカードのマジック:ザ・ギャザリング(MTG)とダンジョンズ&ドラゴンズを持つウィザーズ・オブ・ザ・コースト(売上の 47%、営業利益の約 9 割)と、玩具・ゲームの消費者向け商品(売上の 52%、利益はごくわずか)でできている。2025 年は売上 47.0 億ドル(+14%)、調整後の営業利益 11.4 億ドル(24.2%)で、消費者向け商品ののれん減損 10.2 億ドルを計上して GAAP では赤字(純損失 3.2 億ドル)。2026 年は上期の売上が +15%、通期の見通しを売上 +5〜7%・調整後営業利益率 25〜26% に引き上げた。
中立の 10 年は、マジックの数量が 2025〜26 年の高い水準から 20% 増え、価格が物価並みに上がり、消費者向け商品の利益率が 10% まで戻る形で、売上 74.6 億ドル・営業利益 19.8 億ドル・純利益 15.2 億ドル。倍率は利益ベースの正当化 PER(RONIC = k + 1/2 ×(ROE − k))の上限 14.8 倍の 75% で約 11 倍(k 9.0%・g 3.2%)。時価総額は約 170 億ドルで、今の約 1.2 倍になる。ただし利益の大半が 1 つの商品に集中し、2025 年のマジックの +59% には供給の絞りと提携セットの一時的な押し上げが混じるので、悲観側の確率を 4 割強に厚くした。
バリュー投資の観点では、マジックは 1993 年から続く稀な「堀のあるカード・ゲーム」で事業の質は高いが、一本足・のれん減損の前歴・玩具の低収益という弱さがある。資本コストは 9.0%(基本 8.0% + quality 1.0%)。総合はやや割高(差 −24%)で、中立でも配当を足した年率は +5〜6% と資本コストに届かない。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、ハスブロはマジックという「10 年後も存在し、今より強い可能性が高い」稀なカード・ゲームを持つ会社で、その部分だけを見れば質は高い。堀は、遊び手と流通と二次市場が互いに価値を支え合う仕組みで、売上が伸びても増える資本はわずか(ウィザーズの利益率は 46%)。オーナー利益は純利益の 8 割前後が株主のものになる。
弱点は 3 つ。第 1 は一本足で、利益の約 9 割がウィザーズ、その大半がマジック。2025 年の +59%・2026 年上期の +34% は、印刷の絞りと提携セットで押し上げられた面があり、遊び手が増えたのか、収集家が先に買ったのかを外から見分けにくい。第 2 は、消費者向け商品が利益のほとんど出ない事業で、10 億ドルののれん減損が示すとおり、経営は資本配分で価値を壊した前歴がある。第 3 は、デジタルゲームへの大型投資(1 本 1〜2.5 億ドル)が当たるか読めないこと。
値段は、積み上げた中立の 10 年(純利益 15.2 億ドル、利益ベースの倍率 約 11 倍)で時価総額 約 170 億ドル、今の約 1.2 倍。配当を足しても年率は +5〜6% で資本コスト 9.0% に届かず、安全域は薄い。確信度は、事業の質には高く、2025〜26 年の水準の持続には中くらいである。
何で稼ぐ会社か
ハスブロは 3 つの事業からなり、利益の中身がまるで違う。
ウィザーズ・オブ・ザ・コーストとデジタルゲーム(2025 年の売上 21.9 億ドル、営業利益 10.1 億ドル、利益率 46%)は、マジック(売上 17.2 億ドル、+59%)、ダンジョンズ&ドラゴンズとそのデジタル版 D&D Beyond(登録 3,000 万)、デジタルのライセンス収入からなる。卓上ゲームが 16.9 億ドル、デジタル・ライセンスが 5.0 億ドルで、ライセンスの主力はスコープリーが運営するスマホゲーム「モノポリー GO」(2025 年 1.68 億ドル、累計の取扱高は 80 億ドル超)。マジックはホビーショップ(約 7 割)・量販店(約 2 割)・海外(約 1 割)の卸でブースターパック・デッキ・限定品を売り、ユニバース・ビヨンド(UB。マーベル・ファイナルファンタジー・ロード・オブ・ザ・リングなど他社 IP を載せた特別セット)が 2025〜26 年の急伸を引っ張った。2026 年は 7 セット、2027 年は 6 セット(自社 3・UB 3)の予定。
消費者向け商品(2025 年の売上 24.4 億ドル、−4%)は、ナーフ・モノポリー・プレイ・ドー・トランスフォーマーなどの自社ブランドと、マーベル・スター・ウォーズ・ペッパピッグなどの許諾品。地域は北米 58%・欧州 23%・アジア太平洋 10%・中南米 8%。2025 年は関税が引き金でのれんを 10.2 億ドル減損し、営業利益率は 6〜8%(2026 年の見通し)と低い。エンターテインメントは売上 0.77 億ドルで、ペッパピッグ・PJ マスクの権利が中心(映像制作は 2023 年に売却)。
セグメントの数量と単価は開示がないため、パック換算・個数・取扱高などで推定した(各セグメントの how に書いた)。
優良さと弱いところ
堀は 3 つある。第 1 は、マジックそのもの。1993 年から続くカード・ゲームで、遊び手どうし・ホビーショップ・大会・二次市場・手持ちのカードの資産が互いに価値を支え合い、新しい競合が同じ土俵を作るのは難しい。会社は、マジックが 2009 年から年平均 17% 超で伸び、17 年のうち 15 年で増収、減収の 2 年も 3% 未満だったと説明する。第 2 は、ユニバース・ビヨンドで他社の人気 IP を取り込み、新しい遊び手を呼べること(ファイナルファンタジーは歴代最大のセット)。第 3 は、デジタルのライセンス(モノポリー GO など)が軽い資本で利益を生むこと。
弱い所は 5 つ。①営業利益の約 9 割がウィザーズ、そのうち大半がマジックという一本足。②消費者向け商品は参入障壁が低く、関税・ロイヤルティ・原材料で利益率は 6〜8% と薄い(同業のマテルも 4〜6 月は 3.4%)。③2025 年に 10.2 億ドルののれん減損を出し、過去の買収(イーワン)で価値を壊した前歴がある。④2025 年の +59% には、印刷の絞りと提携セットの一時的な上振れが混ざり、再現するか不確か。⑤純負債が 25 億ドル、自己資本は 5.4 億ドルと薄い。
価格を決める力はマジックで強く、消費者向け商品では弱い。資本効率は税引き後営業利益で見て 30% 台と高い。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
ハスブロの市場は、収集品とゲーム(マジック)と、玩具(消費者向け商品)の 2 つに分かれる。
トレーディングカード・ゲームの世界市場は、推計で 2025 年に約 84 億ドル、2026 年に約 92 億ドル(調査会社の推計で幅が大きい)。ポケモン社の 2026 年 2 月期の売上は 5,314 億円(+29%)、ポケモンは 2025 年の米国玩具で 1 位(約 25 億ドル、+87%、サーカナ)。マジックは同じ市場でポケモン・遊戯王・ワンピースなどと競り、収集家と遊び手の両方を取る点で独特である。2026 年の米国玩具は上期 +17%(過去 6 年で最高)で、成人の購入が +25% と収集品ブームの色が濃く、ならせば年 +3% 台(業界ノート)。
玩具は、レゴ・マテル・ファンコ・ポケモンなどと競り合い、関税(中国・ベトナムなどでの調達)・ロイヤルティ・原材料で利益が削られる。マテルは 2026 年 4〜6 月に売上 +10% でも調整後営業利益率が 3.4%(前年 9.4%)に落ちた。ハスブロの消費者向け商品も、北米で +17% と伸びたのに調整後は営業損失(4〜6 月)で、売上の伸びが利益に結びつかない構造がある。
業界ノート(領域「衣料・靴・ブランド・玩具・電子」の塊 D)は、玩具・ゲームを年 +3.5〜4%(今の +17% は一時的)、ハスブロの利益の 7 割がウィザーズ、PER 14〜17 倍と置く。2025〜26 年の実績(営業利益の約 9 割がウィザーズ)はこれより偏っており、倍率は旧式のため使わず式で出した。
資本政策と M&A
資本政策は、配当を守りつつ、借金を減らして自社株買いを再開する段階にある。配当は年 3.9 億ドル(46 年連続、純利益の約 5 割)、自社株買いは 2026 年に 2 億ドル以上(当初の 1 億ドルから引き上げ、授権は 10 億ドル)。借入は 35.4 億ドル、現金と短期投資は 13.8 億ドル(2026 年 6 月末)で、11 月の償還分は 4 億ドルの新規債で手当てし、高い金利の長期債を買い戻している。コスト削減 1.5 億ドルのうち 0.7 億ドルが達成済み。
M&A は、2019 年のイーワン買収(映像・テレビ制作を含む)が高くついた。映像制作は 2023 年に売却し、消費者向け商品ののれんは 2025 年に 10.2 億ドル減損した。デジタルゲームは 2028 年以降の予定作を中止して 0.56 億ドルの減損を出し、2027 年のエクソダス・ウォーロックに絞った(開発費は 1 本 1〜2.5 億ドル)。ゲームへの投資は 2026 年がピークで、2028 年までにデジタル支出を 25% 以上減らす計画。
時価総額 138 億ドルで、TOB・再編の可能性は低い。資本配分の注意点は、割高な局面で自社株買いを増やさないこと、ゲーム開発の大型投資を続けるか、ユニバース・ビヨンドの許諾料(ロイヤルティ)が増えることの 3 点。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
マジックの急伸は一時の熱でなく、遊び手の裾野が広がった結果である。ユニバース・ビヨンドはファイナルファンタジー(歴代最大のセット)、マーベル(最速で 3 億ドル)と続き、アバターは歴代 3 位で、他社の人気 IP が新しい遊び手を呼び込む仕組みが回り始めた。流通はホビー・量販・海外の 3 つとも二桁で伸び、アリーナは 2019 年から約 10 億ドルを稼ぎ、D&D Beyond の登録は 3,000 万に達した。初回の印刷量を増やしても再版が追いつかないのは、需要が供給を上回っている印である。
利益率も戻る。消費者向け商品はコスト削減 1.5 億ドルが進み、北米は 4〜6 月に +17%。会社の見通しは 6〜8% でも、2022 年の目標 15% に向けて 10〜12% まで戻る余地がある。ゲームは 2026 年が投資のピークで、2027 年のエクソダス・ウォーロックが当たれば、モノポリー GO に続く自社の稼ぎ頭になる。ゼルダ(任天堂)の玩具も 2027 年に始まる。
結果として 10 年で卓上の数量は 1.4〜1.65 倍、純利益は 20〜26 億ドルになり、無借金で現金がたまり、配当も増える。今の値段を払う価値があると見る。
慎重な見方
2025 年の +59% は、ユニバース・ビヨンドの特別セットと、印刷の絞りで品薄をつくった効果が混ざる。2026 年の通期は「低い 1 桁の増加」と会社自身が言い、第 4 四半期は前年割れの見通しで、伸びは早くも頭打ちである。ファイナルファンタジーの次に同じ大型の IP を出し続けられるか、収集家が定番の自社セットから離れないかは分からない。再版が遅いほど、後から買う人は二次市場の高値に離れていく。
利益の約 9 割が 1 つの商品に乗る一本足で、ポケモンは 2025 年に米国玩具の首位(約 25 億ドル)になり、収集品の財布を取り合う。消費者向け商品は北米で +17% 伸びても調整後は営業損失で、関税とロイヤルティが利益を食い、マテルの利益率は 3.4% まで落ちた。2025 年に 10 億ドルを減損した経営が、1 本 1〜2.5 億ドルのゲームを当て続ける保証はない。純負債 25 億ドル、自己資本 5.4 億ドルと財務も薄い。
過去 12 期の営業利益率の幅は 3.8%(2023 年)から 22.5%(2025 年)で、収集品の熱が冷めれば、数量が 2024 年の水準(今の 6 割強)まで戻りうる。その時は純利益が 3〜9 億ドルにとどまる。
どちらに重みを置いたか
事業の質(マジックの堀)と 2026 年の実績では強気の見方が勝つが、一本足・熱が冷めた時の反動・のれん減損の前歴・玩具の低収益では慎重な見方が勝つ。確率は 6/18/33/27/16 とした(同じ領域のガーミンの 10/22/35/23/10 に比べ、楽観を減らし、悲観側を 4 割強に厚くした。一本足で、悲観の確率を 16% と置いた)。倍率は利益ベースで、中立の 10 年は約 11 倍(g 3.2%・ROE 29%・k 9.0%、上限の 75%、×(1+g))。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 106.05 ドル149 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 45.99 ドル64 億ドル)。 今の値に割り戻すと 74.69 ドル105 億ドル、今との差 −36.3%、 期待の年率 +2.6%(資本コスト 9.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 6% | 224.89 ドル315 億ドル | 69.90 ドル98 億ドル | +151.5% | +9.7% | 17.69 ドル25 億ドル |
| やや楽観 | 18% | 167.05 ドル234 億ドル | 59.91 ドル84 億ドル | +93.6% | +6.8% | 40.85 ドル57 億ドル |
| 中立 | 33% | 120.54 ドル169 億ドル | 49.22 ドル69 億ドル | +44.8% | +3.8% | 56.02 ドル79 億ドル |
| やや悲観 | 27% | 68.12 ドル96 億ドル | 37.80 ドル53 億ドル | −9.6% | −1.0% | 28.60 ドル40 億ドル |
| 悲観 | 16% | 26.96 ドル38 億ドル | 28.53 ドル40 億ドル | −52.7% | −7.2% | 8.88 ドル12 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 106.05 ドル149 億ドル | 45.99 ドル64 億ドル | +29.7% | +2.6% | 152.04 ドル213 億ドル |
今の株価時価総額 117.23 ドル164 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.0% を下回るほど割高。
楽観 6% 楽観:マジックがポケモン並みの世界的な収集文化になる 利益 26 億ドル · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 224.89 ドル315 億ドル
卓上ゲームの数量は 10 年で 1.65 倍(遊び手が広がり、ユニバース・ビヨンドとハスブロ自身の IP の両輪)、価格は 1.47 倍(物価より高い限定品・プレミアムの構成)で売上 40.9 億ドル(利益率 50%)。デジタルは自社ゲーム(年 1〜2 本の大型)とライセンスの総取扱高が 2.3 倍になり 17.3 億ドル(42%)。消費者向け商品は個数 1.15 倍で利益率 14%(2022 年の目標 15% にほぼ届く)。売上 100.3 億ドル(年 +7.9%)、営業利益 33.8 億ドル、純利益 26.1 億ドル。還元が積み上がり純負債は 10 億ドルまで減る。
- ウィザーズ:卓上ゲーム(マジック・D&D):数量 9.3(パック換算の販売数(億パック)= 卓上ゲームの売上 ÷ 1 パック相当の売上)× 価格 4.41(1 パック相当あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 41 億ドル・営業利益 20 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- ウィザーズ:デジタル・ライセンス:数量 115(提携・自社ゲームの実質の総取扱高(2025 年のドルで億ドル))× 価格 0.15(総取扱高 1 ドルあたりのハスブロの収入(ドル、物価の上昇を含む))→ 売上 17 億ドル・営業利益 7 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- 消費者向け商品(玩具・ゲーム):数量 2.1(販売個数(億個))× 価格 19(1 個あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 41 億ドル・営業利益 6 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- エンターテインメント:数量 420(契約・納品の件数(件))× 価格 36(1 件あたりの収入(万ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 9.00%・g 3.5%(市場と価格で 3.5%)・事業の ROE 39.7%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本)・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 24.4%、10 年目より先の正当化 PER 15.6 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 16.1 倍。マジックの裾野が広がる側だが、一本足なので上限の 75% に置き 12.1 倍。
確率:マジックがポケモンのような世界的な収集文化になり、消費者向け商品の利益率も 14% に戻る組み合わせが要る。卓上の数量が 10 年で 1.65 倍、デジタルが 2.3 倍。6%。
やや楽観 18% やや楽観:マジックの高い水準が伸び続け、玩具の利益率も戻る 利益 20 億ドル · PER 11.7 倍 · 株価時価総額 167.05 ドル234 億ドル
卓上ゲームの数量は 1.40 倍・価格 1.43 倍で売上 33.8 億ドル(利益率 48%)、デジタルは 1.9 倍で 13.9 億ドル(37%)。消費者向け商品は個数 1.07 倍・価格 1.42 倍で利益率 12%。売上 86.0 億ドル、営業利益 26.0 億ドル、純利益 20.0 億ドル。マジックは 2025〜26 年の水準がそのまま土台になり、その上で年 +3.4% 前後の数量が積まれる。ユニバース・ビヨンドは毎年 3 セット前後に絞られて希少性が保たれ、ポケモンとは遊び方の違いで住み分ける。ゲームは 1〜2 本が当たり、モノポリー GO に続くライセンスも育つ。純負債は 10 年で 3 億ドルまで減り、配当は年 +4% で増やせる。
- ウィザーズ:卓上ゲーム(マジック・D&D):数量 7.9(パック換算の販売数(億パック)= 卓上ゲームの売上 ÷ 1 パック相当の売上)× 価格 4.29(1 パック相当あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 34 億ドル・営業利益 16 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- ウィザーズ:デジタル・ライセンス:数量 95.1(提携・自社ゲームの実質の総取扱高(2025 年のドルで億ドル))× 価格 0.15(総取扱高 1 ドルあたりのハスブロの収入(ドル、物価の上昇を含む))→ 売上 14 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- 消費者向け商品(玩具・ゲーム):数量 2.0(販売個数(億個))× 価格 19(1 個あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 37 億ドル・営業利益 4 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- エンターテインメント:数量 360(契約・納品の件数(件))× 価格 36(1 件あたりの収入(万ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 9.00%・g 3.4%(市場と価格で 3.4%)・事業の ROE 35.1%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本)・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 22.1%、10 年目より先の正当化 PER 15.1 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 15.6 倍。提携セットが定着する側だが、一本足なので上限の 75% に置き 11.7 倍。
確率:マジックの 2025〜26 年の水準が定着したうえで、卓上の数量が 10 年で 1.4 倍まで伸び、消費者向け商品は 12% まで戻る。18%。
中立 33% 中立:マジックは数量 +20%・価格は物価並みで、売上は年 +4〜5% 利益 15 億ドル · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 120.54 ドル169 億ドル
卓上ゲームの数量は 10 年で 1.20 倍(年 +1.8%。トレーディングカード全体の市場は推計で年 7% 前後伸びるが、マジックのシェアは下がる)、価格は物価並みの 1.41 倍で売上 28.5 億ドル(利益率 45%)。デジタルは数量 1.5 倍で 10.6 億ドル(32%)。消費者向け商品は個数 1.00 倍・価格 1.41 倍で 34.4 億ドル、利益率 10%(マテルの 10% 前後と並ぶ)。売上 74.6 億ドル(年 +4.7%)、営業利益 19.8 億ドル、純利益 15.2 億ドル。配当と自社株買いを払っても、10 年で純負債は 25 億ドルから純現金 4 億ドルになる。
- ウィザーズ:卓上ゲーム(マジック・D&D):数量 6.7(パック換算の販売数(億パック)= 卓上ゲームの売上 ÷ 1 パック相当の売上)× 価格 4.23(1 パック相当あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 29 億ドル・営業利益 13 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- ウィザーズ:デジタル・ライセンス:数量 75.0(提携・自社ゲームの実質の総取扱高(2025 年のドルで億ドル))× 価格 0.14(総取扱高 1 ドルあたりのハスブロの収入(ドル、物価の上昇を含む))→ 売上 11 億ドル・営業利益 3 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- 消費者向け商品(玩具・ゲーム):数量 1.9(販売個数(億個))× 価格 19(1 個あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 34 億ドル・営業利益 3 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- エンターテインメント:数量 300(契約・納品の件数(件))× 価格 36(1 件あたりの収入(万ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 9.00%・g 3.2%(市場と価格で 3.2%)・事業の ROE 29.4%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本)・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 19.2%、10 年目より先の正当化 PER 14.4 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 14.8 倍。一本足の商品で利益が振れるので上限の 75% に置き 11.1 倍。
確率:マジックは 1993 年から続き、2009 年から年平均 17% 超で伸びてきた実績があり、数量 +20%(年 +1.8%)は保守的。ただし 2025 年の急伸の一部は供給の絞りと提携セットによる。33%。
やや悲観 27% やや悲観:マジックの水準が 2024 年に戻り、玩具の利益が薄いまま 利益 9 億ドル · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 68.12 ドル96 億ドル
ユニバース・ビヨンドの出し過ぎで収集家が離れ、卓上ゲームの数量は 0.90 倍、価格は 1.35 倍(値上げが通りにくい)で売上 20.5 億ドル(利益率 40%)。デジタルは数量 1.0 倍で 6.8 億ドル(22%)、消費者向け商品は個数 0.88 倍・価格 1.33 倍で利益率 6%(2026 年の見通しの下端)。売上 56.6 億ドル、営業利益 11.3 億ドル、純利益 8.6 億ドル。優良とは言えないが、無借金に近い普通の会社に戻る。マジックは 2025 年の急伸が定着せず、2024 年の水準から物価分だけ上がった形で、収集家向けの限定品も値上げが通りにくい。ユニバース・ビヨンドは提携先の IP が枯れて次第に売れ行きが鈍り、自社の定番セットが支える。消費者向け商品は関税と許諾料で 6% 前後の利益率にとどまる。
- ウィザーズ:卓上ゲーム(マジック・D&D):数量 5.1(パック換算の販売数(億パック)= 卓上ゲームの売上 ÷ 1 パック相当の売上)× 価格 4.05(1 パック相当あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 20 億ドル・営業利益 8 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- ウィザーズ:デジタル・ライセンス:数量 50.0(提携・自社ゲームの実質の総取扱高(2025 年のドルで億ドル))× 価格 0.14(総取扱高 1 ドルあたりのハスブロの収入(ドル、物価の上昇を含む))→ 売上 7 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- 消費者向け商品(玩具・ゲーム):数量 1.6(販売個数(億個))× 価格 18(1 個あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 29 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- エンターテインメント:数量 255(契約・納品の件数(件))× 価格 33(1 件あたりの収入(万ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 9.00%・g 2.8%(市場と価格で 2.8%)・事業の ROE 22.7%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本)・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 15.8%、10 年目より先の正当化 PER 13.3 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 13.7 倍。提携セットの出し過ぎで収集家が離れる側なので上限の 75% は床の 1÷k(11.1 倍)を下回るので、1÷k に置く。
確率:ユニバース・ビヨンドの過剰な供給で収集家の信頼が下がり、ポケモンなどに需要が流れて、マジックの数量が 2025 年の 9 割に戻る。玩具の利益は 6% で薄いまま。確率を厚く 27%。
悲観 16% 悲観:構造的に負ける。マジックは 2024 年より低く、玩具は縮み、デジタルも失敗 利益 3 億ドル · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 26.96 ドル38 億ドル
10 年で構造的に負ける。マジックは遊び手がポケモンなどに移り、卓上の数量が 0.62 倍まで落ち(2024 年の水準より低い)、価格は 1.30 倍で売上 13.6 億ドル(利益率 34%)。デジタルの大型ゲームは続けて失敗し 3.2 億ドル(12%)、消費者向け商品は個数 0.72 倍で利益率 2%。売上 40.2 億ドル、営業利益 5.1 億ドル、純利益 3.4 億ドル。配当は守るため純負債は 10 億ドルに増え、のれんや開発費の減損が再び出る。もう優良な会社ではない。ポケモンなど他の収集品に遊び手が流れ、ホビーショップの店舗も減り、流通の厚みが薄れる。ユニバース・ビヨンドの許諾料だけが重く残り、玩具は利益がほとんど出ない。経営は資本配分をさらに誤り、のれんと開発費の減損が再び出る。
- ウィザーズ:卓上ゲーム(マジック・D&D):数量 3.5(パック換算の販売数(億パック)= 卓上ゲームの売上 ÷ 1 パック相当の売上)× 価格 3.90(1 パック相当あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 14 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- ウィザーズ:デジタル・ライセンス:数量 25.0(提携・自社ゲームの実質の総取扱高(2025 年のドルで億ドル))× 価格 0.13(総取扱高 1 ドルあたりのハスブロの収入(ドル、物価の上昇を含む))→ 売上 3 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- 消費者向け商品(玩具・ゲーム):数量 1.3(販売個数(億個))× 価格 17(1 個あたりのハスブロの売上(ドル))→ 売上 23 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
- エンターテインメント:数量 180(契約・納品の件数(件))× 価格 31(1 件あたりの収入(万ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量と 1 個あたり価格の推定
倍率:利益ベース:正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 9.00%・g 2.0%(市場と価格で 2.0%)・事業の ROE 16.1%(筋書きの純利益 ÷ 自己資本)・moat 普通(残る割合 0.50)→ RONIC 12.6%、10 年目より先の正当化 PER 12.0 倍。10 年目の利益に ×(1+g) で上限 12.2 倍。一本足が崩れる側なので上限の 75% は床の 1÷k(11.1 倍)を下回るので、1÷k に置く。
確率:10 年で構造的に負ける筋書き:マジックの数量が 2025 年の 6 割(2024 年より低い)、玩具は個数が 3 割減、デジタルの大型ゲームは失敗。一本足でのれん減損の前科がある会社なので、悲観を 16% と厚くした。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
ウィザーズ:卓上ゲーム(マジック・D&D)
マジック:ザ・ギャザリングのブースター・デッキ・限定品(ユニバース・ビヨンドを含む)とダンジョンズ&ドラゴンズの書籍。
| 数量パック換算の販売数(億パック)= 卓上ゲームの売上 ÷ 1 パック相当の売上 | 価格1 パック相当あたりのハスブロの売上(ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 5.6 | 3.00 | 17 | 8 |
| 10 年後 中立 | 6.7 | 4.23 | 29 | 13 |
取り方:卓上ゲームの売上 16.87 億ドル(開示。うちマジックが約 9 割)を、ブースター・デッキ・限定品をパックに換算した推定の数量 5.6 億パックと、1 パック相当の売上 3 ドル(卸売りの値)に分解した(会社は数量を開示しない)。営業利益 7.93 億ドルは、ウィザーズ全体 10.07 億ドル(開示、利益率 46%)を卓上 47%・デジタル 43% に分けた推定。2025 年はマジックが +59%(数量と限定品・ユニバース・ビヨンドの構成)。
ウィザーズ:デジタル・ライセンス
モノポリー GO などのライセンス収入、マジック・アリーナ、自社のデジタルゲーム(2027 年のエクソダス・ウォーロック)。
| 数量提携・自社ゲームの実質の総取扱高(2025 年のドルで億ドル) | 価格総取扱高 1 ドルあたりのハスブロの収入(ドル、物価の上昇を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 50.0 | 0.10 | 5 | 2 |
| 10 年後 中立 | 75.0 | 0.14 | 11 | 3 |
取り方:デジタル・ライセンス収入 5.00 億ドル(開示、+6%。モノポリー GO が 1.68 億ドル)を、ゲーム側の総取扱高の推定 50 億ドルと、ハスブロの取り分 10%(ライセンス料と自社ゲームの売上の平均)に分けた推定。営業利益 2.14 億ドルはウィザーズ全体から卓上を引いた推定(利益率 43%)。
消費者向け商品(玩具・ゲーム)
ナーフ・モノポリー・プレイ・ドー・トランスフォーマーなどの自社ブランド玩具・ゲームと、マーベル・スター・ウォーズ・ペッパピッグなどの許諾品。
| 数量販売個数(億個) | 価格1 個あたりのハスブロの売上(ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 1.9 | 13 | 24 | 1 |
| 10 年後 中立 | 1.9 | 19 | 34 | 3 |
取り方:売上 24.38 億ドル(開示、−4%。北米 14.2・欧州 5.7・アジア太平洋 2.5・中南米 2.0 億ドル)を、玩具・ゲームの販売個数の推定 1.85 億個と 1 個あたりの売上 13.2 ドル(卸値。安い玩具から数十ドルの品まで)に分けた推定。営業利益 0.90 億ドル(利益率 3.7%)は、会社の調整後営業利益 11.40 億ドルから他の事業を引いた推定(のれん減損 10.22 億ドルは除く)。
エンターテインメント
ペッパピッグ・PJ マスクなどのファミリーブランドの権利と、小さな映像・テレビの収入。
| 数量契約・納品の件数(件) | 価格1 件あたりの収入(万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 300 | 26 | 1 | 0 |
| 10 年後 中立 | 300 | 36 | 1 | 0 |
取り方:売上 0.77 億ドル(開示。ファミリーブランド 0.67 億、映像・テレビ 0.10 億)を、件数の推定 300 件と 1 件あたり 25.6 万ドルに分けた推定。映像制作は 2023 年に売却済みで小さい。営業利益は推定 0.30 億ドル(会社の開示は GAAP 0.004 億ドル)。
リスクと懸念
マジックへの利益の集中と、2025〜26 年の水準の反動
営業利益の約 9 割がウィザーズ、その大半がマジック。2025 年は +59%、2026 年上期は +34% だが、通期は「低い 1 桁の増加」で第 4 四半期は前年割れの見通し。印刷の絞りと提携セットの上振れが剥がれると、数量が 2024 年の水準(今の 6 割強)まで戻りうる。
ユニバース・ビヨンドの出し過ぎと許諾料
2026 年は 7 セット、2027 年は 6 セット(自社 3・UB 3)。提携先の IP が枯れる、収集家が自社の定番セットから離れる、許諾料(ロイヤルティ)が上がって利益率を削る、のいずれでも利益の質が下がる。第 4 四半期から後半はゲームの発売に伴う宣伝費・ロイヤルティの増加も重なる。
消費者向け商品の低収益と関税
売上 24.4 億ドルで営業利益率は 6〜8%(2026 年の見通し)、4〜6 月は調整後で営業損失。2025 年は関税が引き金で 10.2 億ドルののれんを減損した。マテルも売上 +10% で利益率が 3.4% に落ち、関税・ロイヤルティ・原材料の負担は業界全体の問題。調達の分散は数年かかる。
ポケモンなど収集品市場の競争
ポケモン社の売上は +29%(2026 年 2 月期)、ポケモンは米国玩具の首位(約 25 億ドル、+87%)。収集家の財布を取り合い、遊び手がポケモン側に流れれば、マジックの数量の伸びは止まる。トレーディングカード市場の規模の推計は 84 億ドルから 150 億ドル超まで幅が大きく、マジックのシェアも不明。
デジタルゲームの大型投資と当たり外れ
2027 年にエクソダス・ウォーロック(開発費 1 本 1〜2.5 億ドル、償却の約 3 分の 2 が発売後 3 か月に集中)。ウィザーズの利益率は 2027 年に 30 台後半〜40% へ下がる見込み。2028 年以降の予定作を中止して 0.56 億ドルを減損済みで、続けて外せば再び減損が出る。
財務の薄さと金利
総借入 35.4 億ドル、現金と短期投資 13.8 億ドル、自己資本は 5.4 億ドル(2025 年末)。利益が崩れた時に配当(年 3.9 億ドル)を守ると、純負債が増える。借り換えは今の高い金利(約 5.75%)になり、利払いが増える。11 月の償還分は新規債で手当て済み。
景気と収集品・玩具の需要、サイバー攻撃
収集品と玩具は不況で買い控えが起き、ホビーショップの在庫調整も重なる。2026 年 3 月末の不正アクセスは 4〜6 月に約 0.25 億ドルの売上を失い、直接費用は 0.11 億ドルで、後半に取り戻す見込みだが、追加の費用が出る可能性がある。
今後の分かれ目
- 2026 年第 4 四半期から 2027 年にマジックの売上が前年を割り込み続ける
- 2025〜26 年が供給の絞りと提携セットの一時の押し上げだったと分かり、やや悲観・悲観の確率を上げる。卓上の数量 1.00 倍の前提が崩れる。
- ファイナルファンタジーに続く UB(2026 年のマーベル、2027 年の新セット)が同規模で売れ続ける
- 新しい遊び手が定着していると分かり、楽観・やや楽観の確率を上げる。卓上の数量 1.2 倍を超える。
- 消費者向け商品の調整後営業利益率が 2027 年に 8% を超える
- コスト削減と調達の分散が効き、利益率 10% への道筋が見える。中立の 10 年を上げる材料。
- 関税の水準が引き上げられ、玩具の調達費が上がる
- 転嫁できなければ消費者向け商品が営業損失に戻り、利益率 4〜5% の筋書き(やや悲観)に近づく。
- エクソダス・ウォーロックが 2027 年に外れる(販売が開発費を回収できない)
- デジタル投資の減損が再び出て、経営の資本配分への信頼が下がる。ウィザーズの利益率は 30 台後半に張り付く。
- ポケモンの人気がさらに高まり、収集家の需要がマジックから移る
- 構造の悲観(10 年)の確率を上げる。卓上の数量が 2025 年の 6〜9 割へ縮む筋書き。
見ておくもの
- マジックの四半期の売上の伸び(2026 年第 3 四半期は +中 1 桁、第 4 四半期は −低 1 桁の見通し)と UB セットの売れ行き
- ウィザーズの営業利益率(2026 年は 40% 台前半、2027 年は 30 台後半〜40%)
- 消費者向け商品の調整後営業利益率(6〜8% の見通し)と関税・ロイヤルティの影響
- エクソダス・ウォーロックの発売時期と初期の売れ行き、デジタル支出の推移
- 純負債・自社株買いの額(2026 年は 2 億ドル以上)と配当の方針
- ポケモンなど競合の収集品の売上、米国玩具市場の伸び(サーカナ)
倍率と資本コストの決め方
倍率は今の PER(赤字の年が続き意味がない)や 2026 年の見込み PER に寄せず、利益ベースの正当化 PER(RONIC = k + 1/2 ×(ROE − k))に k 9.0%(基本 8.0% + quality 1.0%)・g 2.0〜3.5%・ROE を入れ、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g)。一本足の商品なので上限の 75% を使った。ROE は筋書きの純利益 ÷ 自己資本で、g は市場・シェア・価格の内訳で置き ROE から出していない。業界ノートの倍率は使っていない。悲観・やや悲観で 4 割強と確率を厚く置いた。売上は数量 × 価格で積み上げ、今の株価を見て決めていない。
資本コスト 9.0% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality 1.0%。玩具・ゲームは景気と流行で売上が振れ、ヒットに利益が偏る(cycle +0.5%)。値決めは全体で普通(pricing 0)、純負債が営業利益の約 2 倍(debt +0.25%)、利益の約 9 割をマジック 1 本が稼ぐ一本足(life +0.25%)。のれん減損の前歴・玩具の低収益・提携先の IP への依存は k に足さず、悲観の確率と悲観の利益率で表した。