結論
LGIホームズは、米国で賃貸住宅から持ち家へ移る人に、手の届く価格の新築一戸建てを売る住宅建設会社である。筆者の結論は、10年後も必要とされる事業だが、現在の値段には十分な安全域がなく、やや割高というものだ。土地を先に大量取得して住宅を建てる仕組みが、高金利下で利益と現金を圧迫している。
2025年の引き渡しは4685戸、売上17.1億ドル、営業利益0.8億ドルだった。2021年には営業利益率18%を記録したが、2025年には4.7%まで落ちた。自己資本は21億ドルあるのに、純有利子負債は16億ドルに達する。土地と建築途中の住宅に多額の資金が固定され、2023年から3年連続でフリーキャッシュフローが赤字になったことが弱点である。
2026年4〜6月期は住宅引き渡し1365戸、GAAP純利益0.27億ドルと持ち直した。会社は通期の平均販売価格と粗利益率の見通しを引き上げ、9月までの第3四半期引き渡しも前年を10.4%上回った。ただし上半期の解約率は47.4%に跳ね上がった。11月3日発表予定の第3四半期決算で利益率と現金回収を確認する必要がある。
10年先には新築市場の拡大と販売拠点の成熟によって、年間6800戸の引き渡し、売上33億ドル台、営業利益3.32億ドルへの回復を中立に考える。ただし大手との値下げ競争は続き、ROEはかつての20%台へ戻らない。資本コスト10.5%で5つの筋書きを評価した本質価値は約8.62億ドルで、基準時価総額9.88億ドルを約13%下回る。悲観側に44%の確率を与えたのは、高い解約率と土地の換金しにくさが、一時的な景気の谷だけでは説明できないためだ。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、住宅を建てて売る能力そのものより、その事業にいくら資本を固定しなければならないかを見る。LGIホームズは10年後も存在する可能性が高い。賃貸から持ち家へ移りたい人はなくならず、郊外の安い土地を開発して完成住宅を販売する仕組みにも役割がある。ただし優れた事業と、長く保有するのに適した優れた株式は同じではない。
オーナー利益を考えると、会計上の純利益がそのまま株主の自由に使える現金ではない点が痛い。2023〜2025年には利益を計上しながら、土地や建築在庫への資金流出でフリーキャッシュフローが赤字だった。成長のための再投資が資本コストを上回る収益を生むなら問題ない。しかし現在は自己資本が増えても利益が伸びておらず、過去の高ROEを将来へ延長する根拠は弱い。
土地資産には価値がある。2025年末の自己資本21億ドルは現在の時価総額より大きい。ただし借金を返し、建設途中の住宅や未開発地を売るには時間と費用がかかる。簿価全額が株主の取り分ではない。強い安全域とは、在庫の処分価格が思いどおりにならなくても十分な価値が残ることである。
中立では2035年の年間純利益が2.52億ドルへ回復するが、必要な自己資本を考えるとROEは7%台にとどまる。企業としては持ち直しても、資本コストを超える高い再投資収益率はまだ得られない。土地を軽くする事業改革が成功すれば評価を引き上げられるが、現状では回復を先払いするより、資本効率の改善を確かめたい。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの中心は新築住宅の引き渡しである。LGIホームズは完成済み、または完成間近の一戸建てを、主に賃貸住宅に住む初回購入者へ直接売る。顧客が家賃と住宅ローンの月額負担を比較しやすいよう、販売員が購入手続きを支援する。主力ブランドはLGIホームズで、より高価格帯にはテラタ・ホームズを使う。土地を仕入れ、区画を開発し、外部の施工業者を管理して住宅を完成させる。
地域別の報告セグメントは中部、南東部、北西部、西部、フロリダの5つである。2025年の売上は順に約4.19億ドル、4.72億ドル、1.89億ドル、3.87億ドル、2.38億ドルだった。引き渡し戸数と平均販売価格も地域別に開示されているため、住宅の数量と単価を直接把握できる。中部は価格の安いテキサス周辺で数量を取り、南東部は比較的販売ペースが速い。北西部と西部は単価が高く、フロリダでは土地と販売経費の重さが利益を圧迫している。
販売経路には個人向け小売と、機関投資家向け一括販売がある。2025年の一括販売は737戸、売上2.303億ドルで、引き渡し戸数の15.7%を占めた。2024年の9.2%から比率が上昇している。賃貸用一戸建てを機関投資家へまとめて売れば在庫を現金化できるが、個人向けより価格が低く、粗利益率が薄くなりやすい。2021年からは自ら賃貸住宅を保有する事業も始めたが、独立した大規模な利益源には育っていない。
会社は住宅ローン仲介や保険の共同事業も持つ。ただし大手住宅会社のような巨大な自社金融事業ではなく、主な収益は住宅販売に集中する。2025年末の保有・管理区画は6万842区画で、このうち5万1890区画を自社で保有していた。土地を抱えて開発する方式は、安い時期に取得できれば強みになる反面、需要が鈍ると資金回収まで長い時間がかかる。AIは広告や販売事務、設計補助の効率化には役立つが、住宅自体は現物の建設と所有権の移転を伴うため、AIエージェントが直接置き換える事業には当たらない。
優良さと弱いところ
LGIホームズの強みは、初回購入者を集めて住宅を販売する仕組みと、比較的安い郊外用地を開発する経験にある。2003年の創業以来、累計8万戸を超える住宅を引き渡した。販売員が賃貸から持ち家への移行を支援する独自の営業手順を持ち、2018年にはノースカロライナ州のウィン・ホームズの資産を取得して営業地域を広げた。開発経験と販売拠点の蓄積には一定の価値がある。
しかし、強い値決め力はない。住宅は立地、広さ、月々の支払いで比べられ、同じ地域にD.R.ホートンやレナーが安い家を供給すれば顧客は容易に乗り換える。2025年には平均販売価格がほぼ横ばいだったにもかかわらず、粗利益率は24.2%から20.7%へ低下した。値上げが定着した証拠よりも、購入補助や卸売りを増やして数量を維持している証拠の方が強い。
資本効率の悪化はさらに深刻だ。2015〜2021年には自己資本の拡大に伴って利益も増え、ROEは20〜30%に達した。しかし2021年から2025年に自己資本が約14億ドルから21億ドルへ増える間、年間純利益は4.3億ドルから0.7億ドルへ縮んだ。直近の増分資本収益率は資本コストを大きく下回る。購入した土地と建築した住宅が、現在の需要では十分な利益を生んでいないためだ。
堀、つまり競争相手が容易にまねできない強みは弱いと判断する。大手より規模が小さく、土地を大量保有するため財務の柔軟性でも劣る。ただし土地の選別を厳しくし、完成在庫を減らして販売拠点の生産性が戻れば、収益力は大きく改善できる。今後の株主価値を左右するのは、市場占有率より、保有土地からどれだけ現金を回収できるかである。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
米国の新築一戸建て市場は、人口増加と世帯形成が続く限り、10年後も必要とされる。米国国勢調査局による2025年の新築一戸建て販売は67.8万戸で、平均販売価格は約52.4万ドルだった。掛け合わせた市場規模は約3550億ドルになる。ただし中央値は約41.7万ドルであり、LGIホームズの平均価格36.4万ドルは市場の低価格帯に位置する。販売価格の平均と中央値では市場規模が違って見えるため、数量の比較には戸数を使う。
新築販売は今後10年の中立で年間90万戸へ増えると考える。住宅不足と世帯形成が支えになるが、住宅ローン金利が7%前後で続く世界では、若年層の支払い能力が上限になる。中古住宅の売り手が低金利ローンを手放したくないため、新築が一定の需要を獲得する反面、建設会社は金利の買い下げや値引きを続けることになる。価格は原材料や人件費の上昇を受けて名目で上がるが、安い住宅への商品構成の変化を考えると、全社平均は物価上昇の1.41倍に届かない可能性がある。
競争相手はD.R.ホートン、レナー、プルトグループ、NVRである。ホートンは米国新築販売の約12〜13%、レナーは約12%、プルトグループは約4%、NVRは約3%を占める規模感だ。LGIホームズの2025年の引き渡し4685戸は全国新築販売の約0.69%にすぎない。上位4社は合計3割強を握るとみられ、土地調達、住宅ローン補助、建築資材の購買では大手が有利である。LGIホームズには低価格の完成住宅を迅速に販売するという隙間が残る。
地域市場はさらに細かい。中部はテキサス周辺、南東部はノースカロライナやジョージアなど、北西部はワシントンとオレゴン、西部はアリゾナやコロラドなど、フロリダは同州を中心とする。地域別の新築販売戸数が会社の報告区分と一致しないため、2025年の州別一戸建て建築許可を市場容量の代理指標に使う。許可と引き渡しは異なる指標なので、地域シェアは概算にとどめる。
2026年には市場が弱い中でも会社の第3四半期引き渡しは前年を上回った。しかし上半期の解約率47.4%は、住宅ローン審査と購入能力の問題が深刻であることを示す。業界は住宅不足という長期の追い風と、高金利による短期から中期の需要制約が同時に存在する状態だ。景気の回復だけでなく、借金を増やさず在庫を回転させられる企業が最終的にシェアを取ると考える。
資本政策と M&A
資本配分は、この会社の評価で最も慎重に見るべき部分である。2018年に約0.785億ドルでウィン・ホームズの住宅建設資産を取得し、約4000区画の土地と約200戸の建築途中の住宅を確保した。買収を通じた地域拡大は当初の成長に貢献した。しかし近年は買収よりも自社での土地取得と開発に資本を振り向け、需要が落ちた後も多額の在庫が残った。拡大期の投資が高い収益を長く生むとは限らない。
配当実績はなく、株主還元は自社株買いが中心である。2018年開始の買い戻し制度は2022年に総枠5.5億ドルまで拡大された。2025年の買い戻しは約0.236億ドルで、2026年上半期は実施していない。2026年6月末の未使用枠は約1.573億ドルだが、全額実施の約束ではない。会社が示している数値目標は2026年の引き渡し4600〜5400戸、期末販売拠点150〜160、平均販売価格36〜37万ドルなどで、10年先の利益や還元額について数字の約束はない。
2026年6月末の借入残高は約15.81億ドルで、主な社債には2028年償還の8.75%債、2029年償還の4%債、2032年償還の7%債がある。借り換え時に低金利時代の条件へ戻る前提は採らない。上半期には借入を減らし、利用可能な信用枠を含む流動性を約4.68億ドルまで改善した。まず借金と土地在庫を減らし、持続的に現金が余ってから株主に戻すのが合理的である。CEOを含む経営陣の株式保有は一定の利害共有になるが、成長志向が過剰な土地投資につながらないか監視したい。2026年7月のナスダック・テキサスへの追加上場は上場廃止ではなく、確認した公表資料には合意済みの非公開化や買収、継続企業の前提に関する重大な疑義は見当たらない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
米国では住宅の絶対数が不足し、初回購入者の潜在需要は大きい。高い住宅ローン金利に慣れる世帯が増え、所得も名目で伸びれば、郊外の手頃な完成住宅は引き続き売れる。LGIホームズはこの顧客層への直接販売に経験があり、大手が幅広い価格帯に資本を振り向ける中で、価格を抑えた住宅に集中できる。2025年の全国シェアは約0.69%にすぎず、少し伸ばすだけでも引き渡し戸数は大きく増える。
既存の土地にも成長余地がある。2025年末に6万区画を超える土地を保有・管理しており、現在の引き渡しに比べて十分な供給余力がある。過去に高い土地取得価格が利益を圧迫したとしても、開発を進めて販売可能な区画に転換できれば、追加投資を抑えながら住宅を供給できる。2026年には上半期の借入削減と販売拠点の回復が進み、第3四半期の引き渡しも前年を上回った。需要が弱くても事業の修復は始まっている。
2021年には年間売上30億ドル、営業利益率18%を実現した。あの利益率を恒久的に維持する必要はない。販売拠点の生産性が改善し、粗利益率が24%前後へ戻るだけでも、販売管理費の固定的な部分が薄まって利益は大きく増える。南東部の高い販売効率が回復し、フロリダの損失も止まれば、全社の利益構造は変わる。
さらに一括販売は、通常販売で時間がかかる住宅を機関投資家へ現金化する出口になる。大量保有する土地を開発し、賃貸用住宅の供給を組み合わせれば在庫回転も改善できる。将来の新築市場が100万戸へ拡大し、会社の引き渡しが1万戸に到達するなら、財務の重さを克服した中堅住宅会社として株主価値は大きく伸びる。
慎重な見方
土地の多さは強みではなく、最大の危険かもしれない。2025年末の約6.1万区画のうち、自社保有は約5.2万区画である。完成済みの住宅を売る事業でありながら、長い年月を要する未開発地も大量に抱えている。住宅ローン金利が高止まりすれば販売価格を上げられず、土地の開発費だけが先に出ていく。保有資産が多いほど、事業環境の変化に対応する自由度が落ちる。
すでに利益率は大幅に悪化した。営業利益率は2021年の18%から2025年の4.7%へ低下し、ROEも30%超から3%台になった。2026年上半期の住宅粗利益率は19.4%で前年の22.1%を下回る。会社が見通しを引き上げたとしても、値引きと住宅ローン補助を必要とする構造は残っている。解約率47.4%は、一度契約した顧客でさえ資金調達に苦しんでいることを示す。
競争環境も不利だ。ホートンやレナーは住宅販売規模が一桁以上大きく、施工業者や資材メーカーに対する交渉力が強い。NVRは土地をオプションで押さえることで、需要が鈍る時に資本を守りやすい。LGIホームズには、こうした大手の低価格攻勢から利益率を守る明確な障壁がない。機関投資家への一括販売を増やせば数量は維持できても、低い販売単価で利益が薄まる。
借金も無視できない。2025年末の純有利子負債16億ドルは、その年の営業利益の約20倍に達する。借り換えと土地開発を同時に賄う必要があり、販売がさらに落ちれば減損や不利な資産売却が迫られる。今の自己資本21億ドルを株主の換金可能額と考えるのは危険である。長期にわたって市場占有率を失えば、住宅会社として存続しても株主の取り分は大幅に減る。
どちらに重みを置いたか
事業がなくなるという見方には同意しない。住宅不足と価格を抑えた完成住宅の需要は長期に残り、2026年の借入削減にも改善の兆しがある。しかし、株主の利益という点では慎重な見方が優勢だ。大量の自社保有地、47%を超える解約率、大手との価格競争が重なり、昔の高ROEに戻るには複数の改善が必要になる。
そのため楽観とやや楽観は合計26%、中立30%、やや悲観と悲観は合計44%とした。同じ住宅建設領域の大手より悲観側を厚くしたのは、LGIホームズ固有の在庫負担と負債の重さによる。現在の値段より大きな利益成長を見込む中立でも、再投資収益率は資本コストに届かない。確率加重の本質価値は基準時価総額を約13%下回り、総合判断はやや割高となる。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 87.86 ドル20 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 7.72 ドル2 億ドル)。 今の値に割り戻すと 37.06 ドル9 億ドル、今との差 −16.5%、 期待の年率 +8.4%(資本コスト 10.5%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 237.16 ドル55 億ドル | 21.50 ドル5 億ドル | +483.0% | +20.7% | 20.69 ドル5 億ドル |
| やや楽観 | 18% | 161.22 ドル37 億ドル | 17.20 ドル4 億ドル | +302.1% | +16.1% | 32.11 ドル7 億ドル |
| 中立 | 30% | 82.35 ドル19 億ドル | 8.60 ドル2 億ドル | +105.0% | +7.9% | 27.28 ドル6 億ドル |
| やや悲観 | 25% | 43.00 ドル10 億ドル | 1.29 ドル0 億ドル | −0.2% | 0.0% | 11.07 ドル3 億ドル |
| 悲観 | 19% | 23.22 ドル5 億ドル | 0.00 ドル0 億ドル | −47.7% | −6.3% | 4.41 ドル1 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 87.86 ドル20 億ドル | 7.72 ドル2 億ドル | +115.4% | +8.4% | 95.58 ドル22 億ドル |
今の株価時価総額 44.37 ドル10 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 8% 楽観:市場拡大と土地回転の改善で年間1万戸を実現 利益 6 億ドル · PER 9.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 237.16 ドル55 億ドル
米国の新築一戸建て販売が年間100万戸へ増え、LGIホームズはその約1.0%を獲得する。引き渡しは年間1万戸に達する。中部と南東部では土地開発の経験が生き、販売拠点の増加と1拠点当たりの成約ペースの改善が同時に進む。北西部と西部では高価格帯のテラタ・ホームズも伸び、フロリダは在庫の整理を終えて黒字化する。
売上は約53.7億ドルとなる。平均販売価格は地域に応じて10年間で約1.39〜1.50倍へ上がり、原価上昇を顧客へ転嫁できる。完成住宅の在庫回転が上がり、2026年に重かった販売管理費が薄まる。粗利益率は24〜26%へ回復し、全社の営業利益率は15%弱となる。競合のホートンやレナーから大きくシェアを奪うというより、拡大する市場の中で初回購入者を効率よく獲得する。
機関投資家への一括販売は、価格を守れる範囲で在庫回収の手段として残す。土地の追加取得は販売ペースに合わせ、借金を再び急増させない。営業利益は約7.98億ドル、純利益は6.06億ドルへ増える。期間の純利益累計は33.9億ドルとなり、正味5.0億ドルを株主へ戻しても自己資本は49.9億ドルまで増える。ROEは約12%に回復し、住宅会社としての採算が再び安定する。
- 中部:数量 2,700(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 46(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 12 億ドル・営業利益 2 億ドル。全国市場100万戸、地域販売2700戸。単価は2025年比1.47倍。土地開発の効率化で営業利益率15.5%。
- 南東部:数量 3,100(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 49(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 3 億ドル。人口流入と販売拠点の拡大が重なる。単価1.50倍、営業利益率17%。
- 北西部:数量 1,000(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 68(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 1 億ドル。高価格帯の需要と土地費用の正常化で販売1000戸、営業利益率12%。
- 西部:数量 1,800(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 65(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 12 億ドル・営業利益 2 億ドル。西部都市圏の世帯形成を取り込み、営業利益率15.5%。
- フロリダ:数量 1,400(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 53(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 1 億ドル。在庫の整理と建築費の抑制が成功し、年間1400戸、営業利益率12%。
倍率:k10.5%、10年目ROE約12.1%、弱い堀の残存割合1/3からRONIC約11.05%。長期gは4.0%。2035年以降は新築市場の実質数量が年約1%、シェア横ばいから微増、価格が年約3%で上がると考える。10年目利益への正当化PERは約10.2倍で、その約89%に当たる9.1倍を採用。住宅建設の景気変動が残るため上限を使い切らない。GAAP純利益を使い、株式報酬や償却は足し戻さない。純負債に伴う資金費用は利益に反映し、時価総額から借金を二重に差し引かない。
確率:全国新築市場が100万戸へ伸びるうえ、LGIホームズがシェアを約1.0%まで拡大し、在庫回転と利益率も改善する必要がある。住宅不足には長期の追い風があるが、3つの条件がそろう確率は高くないため8%とする。
やや楽観 18% やや楽観:販売拠点の生産性が戻り、利益率が改善 利益 4 億ドル · PER 8.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 161.22 ドル37 億ドル
米国新築市場は年間95万戸へ拡大し、LGIホームズの引き渡しは8500戸となる。全国シェアは約0.89%へ上がる。中部と南東部では既存の土地を使った販売拠点が成熟し、西部では高価格帯の販売が安定する。フロリダでも在庫の整理が進み、赤字の発生が止まる。
住宅の平均販売価格は地域別に10年間で約1.35〜1.44倍へ上がる。物価上昇とほぼ同じで、過度な値上げを前提にはしない。レナーとホートンの低価格攻勢は続くが、住宅不足によって完成住宅の需要が支えられ、金利補助の負担は現在より軽くなる。販売拠点当たりの引き渡しが増え、営業利益率は約13%へ回復する。
売上は43.8億ドル、営業利益は約5.60億ドル、純利益は4.26億ドルとなる。10年間の純利益累計は24.9億ドルで、正味4.0億ドルの自社株買いを行っても自己資本は41.9億ドルへ増える。大型買収は行わず、土地への追加投資を抑えることで資金繰りを改善する。ROEは約10%となり、以前ほどの高収益企業ではないが、現在よりはるかに健全な住宅会社へ戻る。
- 中部:数量 2,450(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 44(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 11 億ドル・営業利益 1 億ドル。販売拠点の稼働改善で2450戸、単価1.40倍、営業利益率13%。
- 南東部:数量 2,450(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 48(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 12 億ドル・営業利益 2 億ドル。南東部の強い世帯形成を取り込み、営業利益率15%。
- 北西部:数量 750(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 66(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 1 億ドル。高価格地域の販売が回復し、営業利益率10.5%。
- 西部:数量 1,700(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 62(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 10 億ドル・営業利益 1 億ドル。販売数量が増え、建築原価と販管費の負担が薄まる。
- フロリダ:数量 1,150(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 52(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 6 億ドル・営業利益 1 億ドル。減損の収束と土地回転の改善で営業利益率10.5%。
倍率:k10.5%、ROE約10.2%。弱い堀の残存割合1/3でRONIC約10.4%。長期g3.8%は市場実質数量約0.8%、シェア微増、単価上昇約3%から導く。10年目利益に対する正当化PERは約9.8倍となるが、ROEがk以下なので1/kの約9.52倍を上限にする。その上限の約92%として8.8倍を採用。借入と土地在庫の負担が残り、高い増分収益率は想定しない。
確率:市場は95万戸へ伸び、会社は全国シェア約0.89%へ拡大する。土地の回転と販管費率の改善が必要だが、2026年の販売拠点増加と借入削減が進めば十分起こりうるため18%。
中立 30% 中立:年間6800戸に回復するが資本効率は低い 利益 3 億ドル · PER 7.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 82.35 ドル19 億ドル
米国の新築一戸建て販売は年間90万戸となる。LGIホームズの引き渡しは6800戸で、全国シェアは約0.76%となる。土地供給が豊富な中部と、世帯形成が続く南東部で販売を伸ばす。西部も緩やかに増えるが、フロリダと北西部では土地費用や保険費用が重く、回復は限定的となる。
地域別の住宅単価は10年間で約1.30〜1.39倍へ上がる。物価3.5%が続く世界で、価格上昇の一部は小さな家への移行と金利補助によって吸収される。全社売上は33.4億ドル、営業利益率は約10%となる。2025年の4.7%から大きく改善するが、2021年の18%という好況期の水準には届かない。ホートンやレナーは土地調達とローン補助で優位を保ち、LGIホームズが一方的にシェアを奪えるとは考えない。
営業利益は3.32億ドル、GAAP純利益は2.52億ドルとなる。10年間の累計純利益は16.2億ドルで、正味2.0億ドルを株主に戻す。自己資本は35.2億ドルとなり、ROEは約7.2%にとどまる。成長に必要な土地と住宅在庫が資本を拘束し続けるためだ。大型買収には手を出さず、既存の土地から利益を回収することを優先する。事業としては十分に存続するが、資本コストを超える再投資収益率にはまだ届かない。
- 中部:数量 2,050(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 42(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 9 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場成長に沿って2050戸へ増え、単価は1.35倍。営業利益率11%。
- 南東部:数量 2,050(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 46(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 9 億ドル・営業利益 1 億ドル。地域人口の増加と既存拠点の成熟によって2050戸、営業利益率12%。
- 北西部:数量 550(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 64(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 0 億ドル。建築費と土地費用が高く、営業利益率は6.5%にとどまる。
- 西部:数量 1,250(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 59(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 1 億ドル。引き渡し1250戸、単価1.33倍、営業利益率10.5%。
- フロリダ:数量 900(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 50(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 0 億ドル。赤字からは回復するが、保険料と土地費用が重く営業利益率6%。
倍率:k10.5%、事業ROEは2.52÷35.2で約7.2%。弱い堀の残存割合1/3からRONIC約9.4%。長期g3.5%は、2035年以降の市場実質数量成長を年約0.6%、シェア横ばい、平均販売価格の名目成長を約2.9%と考えたもの。正当化PERは10年目利益に対して約9.27倍で、利益率の景気変動と再投資収益率の弱さからその約82%に当たる7.6倍を採用する。ROEがk以下のため1/kも超えない。2025年のGAAP純利益から将来利益を推定し、株式報酬を足し戻さない。借り換え後の金利負担は住宅原価と純利益に含め、さらに負債を控除しない。
確率:全国の新築販売が90万戸まで増える一方、LGIホームズのシェアは0.69%から約0.76%へわずかに伸びる。保有土地の販売が進み、利益率が回復するが、大手との価格競争が続く筋書き。もっとも自然な中心シナリオとして30%。
やや悲観 25% やや悲観:低価格競争が続き、土地の資本回転が改善しない 利益 1 億ドル · PBR 0.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 43.00 ドル10 億ドル
新築市場は10年後も年間80万戸にとどまり、LGIホームズの全国シェアは約0.60%へ下がる。年間引き渡しは4800戸となり、2025年からほとんど増えない。ホートンとレナーが資金力を使って低価格帯を取り、LGIホームズは完成在庫の値引きと住宅ローン補助を続ける。中部では一定の販売量を保つが、南東部ではシェアを失い、フロリダは利益を生みにくい状態が続く。
平均販売価格の上昇は地域別に10年間で約1.18〜1.23倍にとどまる。物価上昇には届かず、土地原価と人件費の上昇を十分に転嫁できない。営業利益率は約6%へ落ち着き、営業利益は1.25億ドル、純利益は0.87億ドルとなる。顧客の購入能力が限界に近いため、テラタ・ホームズの高価格帯も全社を支えるほどには成長しない。
2027〜2030年には土地の処分損や低い販売ペースによる利益低迷が続く。期間のGAAP純利益累計は5.2億ドルにとどまり、正味還元は0.3億ドルとなる。自己資本は25.9億ドルへ増えるものの、利益を十分に生まない資産が残る。土地と完成住宅を秩序立てて売却した場合の税後回収価値が、低い収益力より高いと判断する。経営は事業を継続するが、もはや高い再投資収益率を期待できる企業ではない。
- 中部:数量 1,450(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 38(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 0 億ドル。販売量は小幅増だが価格上昇は1.20倍、営業利益率7.5%。
- 南東部:数量 1,350(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 41(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 0 億ドル。ホートンとの競争でシェアが下がり、営業利益率8%。
- 北西部:数量 400(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 58(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 0 億ドル。高い建築費と販売速度の鈍化で利益率3%。
- 西部:数量 1,050(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 53(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 6 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場の伸びが低く、価格補助が続き利益率7%。
- フロリダ:数量 550(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 43(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 0 億ドル。在庫処分と保険費用の負担で損益均衡にとどまる。
倍率:ROEは約3.4%でk10.5%を下回るため、積み上がった自己資本の簿価をそのまま評価できない。純利益0.87億ドルをkで資本還元した稼ぐ力は約8.29億ドルであり、秩序ある資産処分価値10.0億ドルの方が大きい。悲観側の床として現時点の自己資本21.0億ドルに約0.47619倍を掛けた10.0億ドルを採用。10年後の自己資本25.9億ドルに倍率を掛けない。過去の市場PBRや谷の倍率は使っていない。
確率:2026年上半期の解約率47.4%、土地保有の重さ、低価格帯の購入能力の弱さを考えると、足元の問題が長期化する可能性は高い。ただし流動性があり住宅需要そのものも残るため、緩やかな悪化の筋書きを25%とする。
悲観 19% 悲観:市場占有率を失い、土地の減損で株主価値が縮む 利益 0 億ドル · PBR 0.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 23.22 ドル5 億ドル
米国の新築一戸建て市場は年間60万戸の停滞が続く。住宅の供給不足は残っても、初回購入者の所得に対して住宅ローン負担が重く、新築の購入者は増えない。ホートンとレナーは規模を生かして安い完成住宅を供給し、LGIホームズの全国シェアは約0.47%へ低下する。引き渡しは年間2800戸に落ち、既存の販売拠点を維持できず閉鎖が進む。
販売価格は10年間で約1.04〜1.14倍しか上げられない。土地と人件費の上昇に対して実質的な販売価格は下がり続ける。フロリダと北西部は営業赤字となり、中部や南東部も薄利になる。全社売上は約11.4億ドル、営業利益は0.16億ドル、純利益は0.09億ドルに縮む。賃貸向け一括販売も機関投資家の期待利回り上昇によって採算が悪化し、在庫処分の出口として十分に機能しない。
2027〜2030年には販売低迷による損失と、土地・住宅在庫の評価損が集中する。減損を除く事業損失の累計約3.0億ドルと棚卸資産の減損約2.1億ドルに対し、後半の利益回復は約0.9億ドルにとどまり、期間のGAAP純損失累計は4.2億ドルとなる。配当も正味の自社株買いも行わず、自己資本は16.8億ドルへ下がる。事業を完全に消滅させるわけではないが、土地の換金価値が株主に残る価値の中心となる。
- 中部:数量 800(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 35(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 0 億ドル。販売が800戸へ縮小し、営業利益率4.5%。
- 南東部:数量 750(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 38(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 0 億ドル。大手にシェアを奪われ、営業利益率4.5%。
- 北西部:数量 250(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 51(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。高価格帯の需要が細り、営業赤字が定着する。
- 西部:数量 650(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 48(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 0 億ドル。住宅の小型化と値引きで営業利益率3.5%。
- フロリダ:数量 350(年間住宅引き渡し戸数)× 価格 38(1戸当たり平均販売価格(万ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。土地減損と保険費用の負担で営業赤字が続く。
倍率:事業の純利益0.09億ドルをk10.5%で還元した稼ぐ力は約0.86億ドルにすぎない。純現金と売却可能資産の税後回収価値5.40億ドルの方が大きいため、その額を悲観の時価総額とする。現時点の自己資本21.0億ドルに0.257143倍を掛けて約5.40億ドルとし、将来の自己資本16.8億ドルには掛けない。価格競争と資産の減損により高い継続収益を期待できない筋書きである。倍率は過去の谷のPBRではなく、個別資産の回収額から導いた。
確率:高金利の長期化だけでなく、低価格住宅の競争激化、土地価値の下落、資金回収の遅れが重なる。現在の自己資本は厚いが換金に時間がかかり、財務の負担も大きい。倒産を基本にはしないが構造的に負ける可能性を19%とする。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
中部
テキサス州と周辺市場を中心に、比較的価格を抑えた初回購入者向け住宅を販売する。保有区画数が最も多く、土地開発の採算が全社に大きく影響する。
| 数量年間住宅引き渡し戸数 | 価格1戸当たり平均販売価格(万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 1,340 | 31 | 4 | 0 |
| 10 年後 中立 | 2,050 | 42 | 9 | 1 |
取り方:2025年10-Kの中部セグメント実績。1340戸×31.2866万ドル×0.0001=4.1924億ドル。セグメント税前利益0.2378億ドルから、全社の営業外収益を売上比で配分した約0.046億ドルを除き、営業利益を約0.192億ドルと推定する。2025年のテキサス州一戸建て建築許可は14.0万戸。周辺市場を加えた中部の市場容量を約15万戸とみると、引き渡しの概算シェアは0.89%。許可件数は販売戸数と異なるため参考値である。
南東部
ノースカロライナ、ジョージア、サウスカロライナなどの成長地域で住宅を販売する。過去の買収と地域展開が販売基盤を支え、中部と並ぶ主要な売上源である。
| 数量年間住宅引き渡し戸数 | 価格1戸当たり平均販売価格(万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 1,431 | 33 | 5 | 0 |
| 10 年後 中立 | 2,050 | 46 | 9 | 1 |
取り方:2025年10-Kの南東部実績。1431戸×32.9944万ドル×0.0001=約4.7215億ドル。税前利益0.4770億ドルから地域に配分した営業外収益約0.052億ドルを除いて営業利益を推定。ノースカロライナ、ジョージア、サウスカロライナ、テネシーなどの許可件数を基に対象地域の市場容量を約22万戸と推定し、シェアは約0.65%。地域市場は会社の営業地域と完全には一致しない。
北西部
ワシントン州、オレゴン州などで住宅を販売する。住宅単価は5地域で最も高いが、建築費用も高く、引き渡し戸数と利益率が変動しやすい。
| 数量年間住宅引き渡し戸数 | 価格1戸当たり平均販売価格(万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 384 | 49 | 2 | 0 |
| 10 年後 中立 | 550 | 64 | 4 | 0 |
取り方:2025年10-Kの北西部実績。384戸×49.2107万ドル×0.0001=約1.8897億ドル。税前利益0.0315億ドルから営業外収益配分約0.021億ドルを除いて営業利益を推定する。ワシントン州とオレゴン州の一戸建て許可から市場容量を約5.5万戸と概算し、シェアは約0.70%。価格が高くても費用が高いため利益は薄い。
西部
アリゾナ、コロラド、ネバダなどの西部市場を中心に、初回購入者向けとやや高価格帯の住宅を販売する。比較的高い住宅価格が売上を支える。
| 数量年間住宅引き渡し戸数 | 価格1戸当たり平均販売価格(万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 879 | 44 | 4 | 0 |
| 10 年後 中立 | 1,250 | 59 | 7 | 1 |
取り方:2025年10-Kの西部実績。879戸×44.0537万ドル×0.0001=約3.8723億ドル。税前利益0.3353億ドルから営業外収益配分約0.042億ドルを除いて営業利益を推定。西部の対象州の一戸建て建築許可を約18万戸と概算すると、引き渡しシェアは約0.49%。価格帯の違う州を含むため大まかな指標である。
フロリダ
フロリダ州で低価格から中価格帯の新築住宅を販売する。住宅需要は人口移動の恩恵を受けるが、在庫と土地費用、保険費用の上昇に弱い。
| 数量年間住宅引き渡し戸数 | 価格1戸当たり平均販売価格(万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 651 | 37 | 2 | 0 |
| 10 年後 中立 | 900 | 50 | 4 | 0 |
取り方:2025年10-Kのフロリダ実績。651戸×36.5458万ドル×0.0001=約2.3791億ドル。税前損失0.0653億ドルから営業外収益配分約0.026億ドルを除いて営業損失約0.091億ドルと推定する。州の一戸建て建築許可を約10万戸と概算するとシェアは約0.65%。2025年には棚卸資産の減損が発生しており、利益率を単なる全社平均で扱わない。
リスクと懸念
住宅ローン金利と購入能力
初回購入者は住宅価格そのものより毎月のローン返済額に敏感である。10年国債が5%前後、住宅ローンが7%前後で続けば、物価に沿って住宅価格を上げることは難しい。会社は金利補助や値引きで販売を支えるが、補助を増やすほど粗利益率が下がる。数量と利益率が同時に落ちる危険がある。
土地在庫と減損
2025年末に保有・管理していた約6.1万区画のうち、約5.2万区画が自社保有だった。売上を生む前に土地取得と区画開発の支出が必要になるため、需要の減速時には資金が長期間固定される。2025年と2026年上半期には棚卸資産の減損が発生した。将来の土地売却価値は地域と開発段階で大きく異なり、帳簿価格を現金同等物として扱えない。
負債の借り換えと資金繰り
2026年6月末の借入残高は約15.81億ドル。2028年、2029年、2032年に主要社債の償還があり、住宅在庫を十分に現金化できなければ借り換え条件が悪化する。2026年上半期には借金を減らしたが、信用枠は無条件の株主資産ではない。低い利益率が続く中で追加借入が必要になれば、資本コストを超える利益を得るのはさらに難しくなる。
大手住宅建設会社との競争
D.R.ホートンとレナーは全国新築市場のそれぞれ約12%を占め、LGIホームズよりはるかに大きい。大量購買、施工業者との交渉、土地の確保、住宅ローン補助の提供で規模が有利に働く。NVRは土地を保有しすぎない仕組みを持つ。LGIホームズが低価格帯の販売を守るには価格競争に応じる必要があり、利益率と市場占有率を同時に維持できない可能性がある。
解約率と機関投資家向け販売
2026年上半期の解約率は47.4%に達した。契約残高が増えても住宅ローン審査に通らなければ売上にはならず、完成住宅の滞留や値引きにつながる。一括販売は在庫回収の手段になるが、機関投資家は賃貸住宅の利回りを重視するため、高金利が続けば希望価格で売れない。販売戸数が増えても利益が増えない事態に注意が必要である。
建築規制、関税、災害と保険費用
土地開発には環境規制、道路や上下水道の整備、自治体の許認可が必要になる。資材関税や建築労働者の不足は原価を押し上げる。フロリダでは風水害リスクと保険費用が住宅の購入能力を弱めることもある。これらは売値への転嫁が難しく、土地を買った後に規制や費用が変わると、当初見込んだ開発利益が失われる。
経営者の資本配分と株式報酬
成長期には土地への積極投資が高いROEを生んだが、近年は追加資本に見合う利益が出ていない。株主への還元を急ぐよりも、在庫削減と負債返済が優先されるべきだ。自社株買いの名目額から株式報酬による希薄化を引いた正味額で還元を確認する必要がある。AIエージェント代替は住宅の主業務には当てはまらず、中心的な構造リスクは土地と金融負担にある。
今後の分かれ目
- 四半期の解約率が継続的に25%以下へ戻り、販売拠点当たりの月間引き渡しが3戸を超えたら
- 購入者の資金調達と販売効率が改善している証拠になる。中立からやや楽観への確率を移し、販売管理費率の低下を利益予想に反映する。
- 住宅粗利益率が22%を超え、販売管理費率が13%台以下で定着したら
- 現在の低収益が一時的だった可能性が高まる。中立の営業利益率を引き上げ、ROEと正当化倍率を事業の稼ぐ力から再計算する。
- 純有利子負債が10億ドル以下へ減り、営業キャッシュフローが2年連続でプラスになったら
- 土地の資本回転が改善し、借り換えリスクが和らいだと判断する。debtによる資本コスト上乗せの縮小を検討でき、正味の株主還元余力も増える。
- 引き渡しが年間4000戸を下回り、解約率が40%以上にとどまったら
- 土地と販売拠点を維持する固定費が重くなり、やや悲観から悲観の確率を増やす。土地の換金価格と減損の可能性を再検証する。
- 土地の保有・管理区画が減る一方、売上と利益が回復したら
- 追加の土地取得に依存せず利益を増やせることになる。増分資本収益率の改善として評価し、長期の事業の質を引き上げる。
- 大手住宅建設会社からの買収提案、または大型の企業買収を公表したら
- 成立前の取引を現在の利益に足さない。売却提案では対価と実現可能性を検証し、買収する場合は追加負債、土地評価、のれん、資本収益率への影響を見て確率を変更する。
- 2028〜2029年の社債借り換え時に高い金利や追加担保を求められたら
- 資金繰りの悪化が土地取得や住宅建設を制約するため、営業利益と純利益の見通しを下げる。株主還元を減らし、資産の売却可能額による悲観評価を優先する。
見ておくもの
- 2026年11月3日発表予定の第3四半期決算における住宅粗利益率、純利益、営業キャッシュフロー
- 契約解約率47.4%と受注残1298戸の変化
- 地域別の販売拠点数、月間販売ペース、引き渡し戸数
- 中部・南東部の税前利益率とフロリダの赤字改善
- 完成在庫戸数と、販売に長期間を要する住宅の割合
- 保有土地・管理区画数と、未開発地から完成区画への転換
- 純有利子負債、信用枠の未使用額、2028年以降の借り換え条件
- D.R.ホートンとレナーの粗利益率、販売インセンティブ、低価格帯でのシェア
- 正味の自社株買い額と株式報酬による希薄化
- 米国新築一戸建て販売の年率戸数、住宅ローン金利、在庫月数
倍率と資本コストの決め方
現在の時価総額や過去のPERを出発点にせず、2025年に実際に販売した地域別4685戸と平均販売価格から、2035年の数量と価格を作った。全国新築市場は中立90万戸、会社のシェアは約0.76%とし、利益率は地域別の販売実績と2026年の需要の弱さから判断した。中立の純利益2.52億ドルと自己資本35.2億ドルからROEを求め、資本コスト10.5%、長期g3.5%、弱い堀の残存割合1/3で正当化PERを算出した。上限約9.27倍に対し、利益の質から7.6倍とした。悲観側は市場の谷のPBRを使わず、2026年6月末の土地・住宅在庫と負債から税後換金価値を個別に推定し、現在の自己資本を倍率の分母にした。自己資本の道筋もFY2025の21億ドルから期間累計利益と正味還元でつないだ。米国基準のリース負債は既に貸借対照表で扱われるため、新たなリース会計変更による見かけの倍率上昇は想定しない。確率加重価値8.62億ドルと基準時価総額9.88億ドルの差は結果として約マイナス13%となった。評価に合わせるために数量、確率、倍率を調整していない。
資本コスト 10.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。米国株の基本8.0%にquality+2.5%を加え、資本コストを10.5%とする。株価のβや市場PERは用いない。同じ住宅建設領域のD.R.ホートン、レナー、プルトグループの9.0%、NVRの8.8%より高いのは、土地保有比率と純負債の大きさ、足元の利益率の弱さが明らかに異なるためである。2026年上半期に借入削減が進み流動性も確保されているので、継続企業の存続そのものが危ないとしてextraを加える段階ではない。