結論
ヤマハは、ピアノをはじめ楽器で世界首位に立つ音と音楽の会社だ。筆者の結論は、今の値段はほぼ適正というものである。利益率が本来の水準から落ちたままなのは確かだが、その回復は今の値段にかなり織り込まれている。
稼ぎの中心は楽器と音響機器で、売上の約 3 分の 2 が楽器になる。ブランド、音楽教室という顧客との接点、ピアノの職人技は他社がまねしにくい。ところが営業利益率は、ピークの 12.8% から 6% 台まで下がった。中国のピアノ不振、積み上がった在庫、米国の関税、部品の値上がりが重なった。
鍵になるのは、数量よりも値段と工場の稼働だ。ピアノの生産は日本と中国の 2 拠点に絞り、中国の固定費は 2 割超削った。ホームオーディオは趣味層に絞り、ゴルフ用品からは撤退する。値上げが遅れた反省から、今期は先回りして価格を直している。
筆者は、会社が掲げる事業利益率 13.5% には届かないと見る。それでも、かつての 10% 台へ戻る道筋は見える。10 年後の中立は、営業利益率 10% 強、純利益 600 億円前後だ。
財務の不安はほぼない。現金と有価証券が厚く、自己資本比率は 77% ある。弱点は、ROE が資本コストを長く下回っていることだ。利益の回復が遅れれば、今の値段は割高に傾く。
10 年後の中立は時価総額 7,600 億円前後で、割り引いた本質価値は今の時価総額とほぼ同じ(約 -3%)だ。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、ヤマハは「よい会社だが、よい値段で稼いでいない会社」である。長い歴史のブランドと世界の販売網は本物の資産だ。けれども、株主の手に残る利益は、投じた資本に対して薄い。
株主が自由に使える利益で見ると、設備投資は減価償却とほぼ同じ水準に収まり、純利益の大半を返せる。ここは魅力だ。ただ、今の純利益は 237 億円と、自己資本 4,800 億円に対して 5% 弱しかない。市場は、この低い利益を見て値を付けている。
筆者が上振れの余地と見るのは、利益が戻ることだ。前提は、値上げが根づくことと、ピアノの固定費削減が利益に残ることだ。この 2 つは、経営が自分の手で動かせる。関税やメモリー、中国の需要といった外部要因で崩れる部分は、確率に織り込んだ。
資本の配り方は中程度の評価にとどまる。現金を抱え込まず自社株買いで返すのはよい。ただし、割高な水準で自社株を買っていないかは見続けたい。
安全域は、現金と有価証券、77% の自己資本比率にある。最悪の筋書きでも、今の値段の 4 割ほどは残る。10 年後もこの事業は残り、楽器の世界首位は変わらない可能性が高い。ただ、その回復は今の値段にほぼ織り込まれている。割安とは言えず、適正という評価になる。
何で稼ぐ会社か
ヤマハの事業は、楽器、音響機器、その他の 3 つに分かれる。2026 年 3 月期の売上は 4,653 億円で、楽器が 3,049 億円、音響機器が 1,424 億円を占める。
楽器の柱は 4 つある。ピアノは世界首位で、音色と品質への信頼が価格を支える。電子楽器はデジタルピアノ、キーボード、シンセサイザーで、売上の最も大きな塊だ。管弦打楽器は学校の吹奏楽と習い事に支えられた安定事業になる。ギターは北米とインドを中心に、2 桁の増収が続く。これらを世界の販売店と音楽教室、そして Yamaha Music ID という会員の仕組みでつなぐ点が、他の楽器メーカーとの違いだ。
音響機器は、コンサートや放送向けのミキサーとスピーカー(NEXO を含む)、公共施設のネットワーク音響、車載オーディオ、ホームオーディオからなる。プロ向けが最大で、家庭向けは価格競争が激しい。そのため家庭向けは趣味層に絞り、生産の外部委託を広げている。
その他は、自動車用内装部品、FA 機器、リゾート施設である。ゴルフ用品は、販売終了を決めた。
地域は北米・欧州・中国・日本・その他に分散する。成長の舞台はインドとフィリピンに置く。ピアノは日本と中国の 2 拠点に再編し、インドネシアの工場は閉じた。
優良さと弱いところ
優良さの核は、世界で最も知られた音のブランドと、顧客との接点の厚さだ。ピアノは世界首位、電子ピアノも首位とされる。音楽教室や学校への楽器の導入を通じて、買う前の段階から使い手と付き合う。この仕組みを新興メーカーが短期でまねするのは難しい。
一方で、稼ぐ力を優良とは言いにくい。営業利益率はピークの 12.8% から 6% 台まで落ち、ROE は 5% 前後に低迷している。会社自身も、ROE が株主資本コストを下回っていると認める。ブランドは強いのに、価格に映せていない。2026 年 3 月期は値上げが遅れ、関税と部品高を吸収しきれなかった。
筆者が最も気にするのは、この値上げの遅さだ。競合を見ながら値段を決める習慣が、コストの上がる局面では裏目に出た。今期は先回りで直すと言うが、実行力は決算で確かめるしかない。
資本の使い方は、方向としては正しい。ピアノ工場の整理、ホームオーディオの絞り込み、ゴルフからの撤退と、儲からない所を切っている。自社株買いも続けている。ただ、前の中期経営計画は事業利益の目標 700 億円に対し 367 億円と、半分ほどにとどまった。計画の精度には疑問が残る。
堀は普通と見る。ブランドと販売網は強いが、電子楽器は新興国メーカーとの価格差が縮み、ピアノは需要の構造が変わった。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
楽器は、世界でゆるやかに伸びる成熟市場だ。先進国は横ばいで、インド・東南アジア・中南米が伸びる。ヤマハは新興国の売上を年 10%、成熟国を年 4% 伸ばす計画を持つ。筆者は、物価の分を除いた実質で、世界全体の伸びを年 2% 台と見る。
ピアノは構造が変わった。中国では習い事への規制と景気の悪化で需要が落ち、流通に在庫が積み上がった。売れ行きは 2025 年の初めに底を打ち、2026 年 3 月期の下期には売上も戻り始めた。ただ、流通在庫を整える間、ヤマハは出荷を絞っている。日本は少子化で台数が減り続ける。ピアノは台数で稼ぐ事業から、高級品と、生音とデジタルを合わせたハイブリッドで稼ぐ事業へ変わっていく。
電子楽器の競争相手は、ローランド、カシオ、コルグ、河合楽器だ。ヤマハは新製品が当たり、増収が続く。しかし中国などの低価格品との値差は、いつも圧力になる。
音響機器は、プロ向けが好調だった反動で、欧州と米国の需要が一服した。ライブやイベントの市場は長い目で伸びるので、ミキサーとスピーカーを組み合わせて売る力が試される。ホームオーディオは値下がりが続く成熟品で、縮小を前提にしたほうがよい。
外部要因は 3 つある。米国の関税(会社は 10% を想定)、メモリー・樹脂・非鉄金属の値上がり、ドルとユーロの為替だ。特にメモリーは電子楽器と音響機器に多く使われ、今期のコスト増で最も大きな項目になる。
資本政策と M&A
資本政策の焦点は、厚い現金をどう使うかである。中期経営計画は、3 年の純利益 1,200 億円と減価償却 500 億円を原資に、通常投資 500 億円、株主還元 600 億円以上、戦略投資 600 億円以上を配る。総還元性向は 50% 以上を掲げる。2026 年 3 月期は 150 億円の自社株買いを実施し、還元性向は 100% を超えた。
政策保有株は縮める方針だ。2026 年 8 月にはヤマハ発動機株の半分を売り、保有比率は 2.84% から 1.46% になった。売却益は個別決算で 249 億円出るが、連結では出ない。2021 年にも同じ株を売って自社株買いに回しており、型は同じだ。
M&A は、音響機器、サービス、新規事業の領域で、戦略投資に含まれる。大きな買収の発表はない。筆者は、買収で価値を壊す危険は小さいと見る。これまでの買収は、NEXO や Line 6 のように、本業の延長にある中規模の案件が中心だったからだ。
ガバナンスは整っている。指名委員会等設置会社で、取締役会の 3 分の 2 以上が独立社外取締役だ。ヤマハ発動機との取締役の相互派遣も解消した。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
いまの利益は底だ。営業利益率は、2019 年 3 月期に 12.8% あった。そこから落ちた原因は、中国ピアノの在庫調整、米国の関税、部品の値上がりである。どれも一時的か、価格に転嫁して取り戻せるものだ。
手も打っている。ピアノは生産拠点を日本と中国に絞り、中国の製造固定費を 2 割超削った。ホームオーディオは絞り込み、ゴルフからは撤退した。足元の 2026 年 4〜6 月期は、事業利益が前の年の約 2 倍に戻った。ピアノと電子楽器では、売上の 1 割台後半が新製品だった。
成長の地図も開けている。インドとフィリピンは年 2 桁で伸び、ヤマハは現地生産で価格競争力を持つ。プロ音響は NEXO との連携で、機器単体からシステム販売に広がる。この 2 本が立てば、会社の言う売上 5% 成長と利益率 13.5% が射程に入る。
財務の余力も大きい。ヤマハ発動機株を売り、資本効率を上げる姿勢は明確だ。ROE が 10% に戻れば、今の倍率は高く見えなくなる。
慎重な見方
回復は何度も約束され、そのたびに実現していない。前の中期経営計画は事業利益 700 億円を掲げたが、結果は 367 億円だった。2026 年 3 月期も、期の途中で下振れした。価格適正化は競合の値付けに左右され、メモリーや樹脂の値上がりを毎年転嫁できる保証はない。
需要の構造も重い。日本と中国のピアノは、人口と教育政策で細り、台数は戻らない。電子楽器は、カシオやローランドに加え、機能をそろえた中国勢の低価格品が迫る。ピアノと電子楽器の利益が削られれば、全社の利益率は 8% 前後から動かない。
音響機器は、プロ向けが 2 年前の高い水準から落ちている。ホームオーディオは縮む事業だ。成長領域とされる車載音響も、中国の自動車メーカーが減らした。
そのうえ ROE は 5% 前後で、自己資本の 2 割近くを現金が占める。PER は 23 倍と、利益の回復をかなり織り込んでいる。つまり、回復が遅れた時の下値が、市場の想定より深い。
どちらに重みを置いたか
利益率の回復は、経営が手を打ち、1 年目に価格適正化の効果が見え始めている分、慎重な見方より強い。ただ、前の計画の未達と中国の不透明さを重く見て、確率は中立と悲観の側に寄せた。楽観は 12% にとどめ、会社の利益率目標の達成は中立に入れていない。利益が戻る道筋は見えるが、市場は今の値段(PER 23 倍)で、その回復をかなり織り込んでいる。結果として、10 年の価値は今の値段とほぼ同じで、総合でも適正になる。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 2,197 円9,663 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 582 円2,561 億円)。 今の値に割り戻すと 1,471 円6,472 億円、今との差 +20.2%、 期待の年率 +8.5%(資本コスト 7.5%)→ やや割安
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 12% | 3,800 円1.67 兆円 | 822 円3,617 億円 | +277.5% | +14.2% | 555 円2,440 億円 |
| やや楽観 | 23% | 3,040 円1.34 兆円 | 715 円3,146 億円 | +206.6% | +11.9% | 864 円3,799 億円 |
| 中立 | 33% | 2,388 円1.05 兆円 | 621 円2,733 億円 | +145.7% | +9.4% | 993 円4,368 億円 |
| やや悲観 | 22% | 989 円4,351 億円 | 419 円1,842 億円 | +15.0% | +1.4% | 310 円1,362 億円 |
| 悲観 | 10% | 359 円1,579 億円 | 218 円960 億円 | −52.9% | −7.2% | 58 円254 億円 |
| 加重平均 | 100% | 2,197 円9,663 億円 | 582 円2,561 億円 | +126.9% | +8.5% | 2,779 円1.22 兆円 |
今の株価時価総額 1,225 円5,387 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。
楽観 12% 利益率が 13% 近くに戻り、新興国と音響が育つ 利益 876 億円 · PER 18.3 倍 · 株価時価総額 3,800 円1.67 兆円
新興国の楽器市場が年 2 桁で伸び、ヤマハは現地生産と販売網で、インドやフィリピンのシェアを固める。ギターと電子楽器の数量は、10 年で 5 割近く増える。プロ音響は、NEXO との連携や空間音響、車載音響まで領域を広げ、売上に占める割合は 3 割強に高まる。
価格適正化が定着し、営業利益率は 13% 近くに戻る。10 年後の純利益は 900 億円に近づき、ROE は 15% 近くになる。M&A は、音響とサービスの領域で成功し、買収で価値を壊さない。市場は、強いブランドと高い資本効率を併せ持つ会社として、15 倍前後の倍率を付ける。
- ピアノ(アコースティック・ハイブリッド):数量 2.8(ヤマハの実質販売額(億ドル。世界のピアノ市場 × シェア))× 価格 137.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 575 億円・営業利益 46 億円。数量 1.05 倍・値段 1.37 倍・利益率 8.0%
- 電子楽器:数量 10.2(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 137.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 2,094 億円・営業利益 314 億円。数量 1.45 倍・値段 1.37 倍・利益率 15.0%
- 管弦打楽器・ギター・その他楽器:数量 16.0(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 137.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 3,278 億円・営業利益 426 億円。数量 1.50 倍・値段 1.37 倍・利益率 13.0%
- 音響機器:数量 14.7(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 137.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 3,024 億円・営業利益 393 億円。数量 1.55 倍・値段 1.37 倍・利益率 13.0%
- その他の事業:数量 1.4(事業規模(億ドル。実質))× 価格 137.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 284 億円・営業利益 23 億円。数量 1.15 倍・値段 1.37 倍・利益率 8.0%
倍率:事業の純利益 863 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 14.8% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 11.2%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 18.3 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 18.3 倍 + 余った現金(戻り方込み)900 億円。全体の PER 18.32 倍、時価総額 16,718 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:新興国、音響のシステム販売、価格適正化が全部そろった場合。ヤマハは 10 年のうちに一度も利益率の目標に届いていないので、1 割強とした。
やや楽観 23% 利益率 11% 台。新興国の伸びが先進国の減少を超える 利益 731 億円 · PER 17.4 倍 · 株価時価総額 3,040 円1.34 兆円
新興国の伸びが、先進国の減少を上回る。電子楽器、ギター、管弦打楽器の数量は、10 年で 4 割前後増える。音響機器は、ホームオーディオを縮めながら、プロ音響と車載音響で売上を伸ばす。ピアノは台数が戻らないが、ハイブリッドと高級品で赤字を脱する。
営業利益率は 11% 台まで上がり、純利益は 700 億円台に乗る。ROE は 13% 前後と、資本コストを明確に上回る。倍率は、10 年の成熟した形に落ち着く。
中国のピアノは底を打ったまま、大きくは戻らない。一方で音響機器の車載領域は、日本と新興国の自動車メーカーの採用が増える。自社株買いと配当は、純利益の 6 割強を返し続ける。
- ピアノ(アコースティック・ハイブリッド):数量 2.7(ヤマハの実質販売額(億ドル。世界のピアノ市場 × シェア))× 価格 135.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 540 億円・営業利益 38 億円。数量 1.00 倍・値段 1.35 倍・利益率 7.0%
- 電子楽器:数量 9.5(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 135.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 1,921 億円・営業利益 269 億円。数量 1.35 倍・値段 1.35 倍・利益率 14.0%
- 管弦打楽器・ギター・その他楽器:数量 14.7(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 135.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 2,971 億円・営業利益 357 億円。数量 1.38 倍・値段 1.35 倍・利益率 12.0%
- 音響機器:数量 13.5(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 135.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 2,730 億円・営業利益 314 億円。数量 1.42 倍・値段 1.35 倍・利益率 11.5%
- その他の事業:数量 1.3(事業規模(億ドル。実質))× 価格 135.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 267 億円・営業利益 19 億円。数量 1.10 倍・値段 1.35 倍・利益率 7.0%
倍率:事業の純利益 718 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 12.9% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 10.2%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 17.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 17.4 倍 + 余った現金(戻り方込み)900 億円。全体の PER 17.36 倍、時価総額 13,371 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:新興国の伸びと値上げが定着し、利益率が 11% 台まで戻る場合。2 割強を置いた。
中立 33% 利益率は過去の平均(10% 強)に戻る 利益 604 億円 · PER 16.2 倍 · 株価時価総額 2,388 円1.05 兆円
10 年後のヤマハは、今より少し大きく、少し稼ぐ会社になっている。数量は実質で年 2% 台、価格は物価並みに上がり、売上は 7,700 億円台になる。ピアノは台数が減る分を高級品で補い、利益率は 6% 程度で安定する。
電子楽器と音響機器は、世界のライブと配信の需要を取り込み、ともに利益率 10% を超える。営業利益率は、2015〜2023 年の平均である 10% 強に戻る。純利益は 600 億円前後、ROE は 11% 前後になる。ブランドは保たれ、成長は物価と少しの実質成長にとどまる。
中国では、アコースティックからデジタル、ハイブリッドへの移行が進み、ピアノの単価は少しずつ上がる。インドとフィリピンは、売上に占める割合を高める。買収は、音響とサービスの領域で中規模のものが数件にとどまり、価値を大きく損なわない。
- ピアノ(アコースティック・ハイブリッド):数量 2.5(ヤマハの実質販売額(億ドル。世界のピアノ市場 × シェア))× 価格 134.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 509 億円・営業利益 31 億円。数量 0.95 倍・値段 1.34 倍・利益率 6.0%
- 電子楽器:数量 8.8(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 134.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 1,765 億円・営業利益 230 億円。数量 1.25 倍・値段 1.34 倍・利益率 13.0%
- 管弦打楽器・ギター・その他楽器:数量 13.6(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 134.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 2,736 億円・営業利益 301 億円。数量 1.28 倍・値段 1.34 倍・利益率 11.0%
- 音響機器:数量 12.3(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 134.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 2,481 億円・営業利益 248 億円。数量 1.30 倍・値段 1.34 倍・利益率 10.0%
- その他の事業:数量 1.3(事業規模(億ドル。実質))× 価格 134.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 253 億円・営業利益 15 億円。数量 1.05 倍・値段 1.34 倍・利益率 6.0%
倍率:事業の純利益 591 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.0% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.3%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 16.2 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 16.2 倍 + 余った現金(戻り方込み)900 億円。全体の PER 16.24 倍、時価総額 10,504 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:10 年の平均的な姿。利益率は 2015〜2023 年の平均に戻り、数量は実質で年 2% 台、価格は物価並みに上がる。確率は最も厚くした。
やや悲観 22% 価格競争に押され、利益率は 7% 台どまり 利益 377 億円 · PER 10.0 倍 · 株価時価総額 989 円4,351 億円
電子楽器とギターは、中国などの低価格品との値差に押され、数量の伸びが 1 割ほどにとどまる。ピアノは中国と日本で縮み続け、事業は小さくなる。値上げは物価に届かず、価格は 10 年で 3 割しか上がらない。
営業利益率は 7% 台で、純利益は 400 億円に届かない。ROE は 7% 前後で資本コストと並ぶ。会社は構造改革を繰り返し、買収も目立った成果を出せない。市場は、成長のない成熟した楽器メーカーとして、低い倍率を付ける。
経営は、価格を決める力が弱いという課題から抜け出せない。新規事業は、まだ利益に寄与するほど大きくならない。それでも現金が厚く、自社株買いで株主に返し続けるため、財務の不安は出ない。
- ピアノ(アコースティック・ハイブリッド):数量 2.3(ヤマハの実質販売額(億ドル。世界のピアノ市場 × シェア))× 価格 130.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 442 億円・営業利益 9 億円。数量 0.85 倍・値段 1.30 倍・利益率 2.0%
- 電子楽器:数量 7.7(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 130.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 1,507 億円・営業利益 151 億円。数量 1.10 倍・値段 1.30 倍・利益率 10.0%
- 管弦打楽器・ギター・その他楽器:数量 11.9(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 130.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 2,322 億円・営業利益 197 億円。数量 1.12 倍・値段 1.30 倍・利益率 8.5%
- 音響機器:数量 10.4(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 130.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 2,036 億円・営業利益 153 億円。数量 1.10 倍・値段 1.30 倍・利益率 7.5%
- その他の事業:数量 1.1(事業規模(億ドル。実質))× 価格 130.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 222 億円・営業利益 9 億円。数量 0.95 倍・値段 1.30 倍・利益率 4.0%
倍率:事業の ROE 6.9% が k 7.5% 以下なので PER は 1÷k=12.5 倍まで。成長が止まった成熟企業で ROE は k とほぼ同じ。PER は 1÷k に近づくが、上限の 8 割までに抑える。(上限の約 80% の 10.0 倍)
確率:電子楽器とギターが低価格品に押され、ピアノも縮み続ける場合。利益率は今より少し上がる程度。2 割強を置いた。
悲観 10% 構造的に負け、ブランドの価格を決める力を失う 利益 147 億円 · PBR 0.3 倍 · 株価時価総額 359 円1,579 億円
ブランドの優位が崩れる。新興メーカーが、機能をそろえた低価格品で電子楽器とギターの値段を壊す。中国のピアノ市場は大きく縮み、日本も少子化で台数が減る。価格は物価に届かず、数量も今より減る。
営業利益率は 3% 台まで下がり、純利益は 150 億円前後に細る。買収に失敗して資金を失う可能性もある。もう優良な会社ではなくなり、市場は、現金と資産の価値を目安に、自己資本の 0.33 倍で値を付ける。
会社は、事業の整理と構造改革を繰り返すが、売上は縮み、利益は戻らない。自社株買いは細り、現金は買収と赤字の穴埋めに使われる。ヤマハの名前だけが残る、小さな成熟企業になる。
- ピアノ(アコースティック・ハイブリッド):数量 1.7(ヤマハの実質販売額(億ドル。世界のピアノ市場 × シェア))× 価格 120.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 312 億円・営業利益 −6 億円。数量 0.65 倍・値段 1.20 倍・利益率 -2.0%
- 電子楽器:数量 6.3(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 120.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 1,138 億円・営業利益 68 億円。数量 0.90 倍・値段 1.20 倍・利益率 6.0%
- 管弦打楽器・ギター・その他楽器:数量 10.1(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 120.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 1,818 億円・営業利益 91 億円。数量 0.95 倍・値段 1.20 倍・利益率 5.0%
- 音響機器:数量 8.5(ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア))× 価格 120.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 1,538 億円・営業利益 62 億円。数量 0.90 倍・値段 1.20 倍・利益率 4.0%
- その他の事業:数量 1.0(事業規模(億ドル。実質))× 価格 120.0%(値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目))→ 売上 173 億円・営業利益 0 億円。数量 0.80 倍・値段 1.20 倍・利益率 0.0%
倍率:構造的に負けた筋書きなので PBR。事業の純利益 141 億円に、やや悲観(PER 10 倍)より低い 9 倍を掛けた約 1,270 億円に、余った現金の一部を足した約 1,580 億円とみた。純現金+保有株の税後(床)は約 1,365 億円で、これを上回る分は事業の稼ぎの評価。今の自己資本 4,784 億円の 0.33 倍に置いた。
確率:10 年先に、ブランドの優位が崩れ、もう優良な会社ではなくなっている場合。新興メーカーの価格破壊、中国市場の喪失、買収の失敗などを下敷きにし、1 割を置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
ピアノ(アコースティック・ハイブリッド)
グランドとアップライト、生音とデジタルを合わせたハイブリッド。日本と中国の 2 拠点で生産する。
| 数量ヤマハの実質販売額(億ドル。世界のピアノ市場 × シェア) | 価格値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 2.7 | 100.0% | 400 | −10 |
| 10 年後 中立 | 2.5 | 134.0% | 509 | 31 |
取り方:世界のピアノ市場を実質 8 億ドル前後、ヤマハのシェアを 3 割台前半と推定(会社は世界首位と説明。第三者の公開データは見つからず、推定)。2026 年 3 月期の売上 400 億円を 150 円で割った 2.7 億ドルに合う。利益は赤字に近い(工場の稼働損と構造改革の途中)と推定して置いた。
電子楽器
デジタルピアノ、キーボード、シンセサイザー、電子ドラム、エレクトーン。楽器で最大の売上。
| 数量ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア) | 価格値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 7.0 | 100.0% | 1,054 | 105 |
| 10 年後 中立 | 8.8 | 134.0% | 1,765 | 230 |
取り方:鍵盤中心の電子楽器の市場を実質 25 億ドル前後と推定し、ヤマハのシェアを 3 割弱(デジタルピアノでは 3〜5 割台とされる二次情報がある)と置いた。2026 年 3 月期の売上 1,054 億円は 7.0 億ドルに当たる。利益は楽器全体の 212 億円から、ピアノと他を引いた形で推定した。
管弦打楽器・ギター・その他楽器
管弦打楽器、ギター(Line 6 を含む)、音楽教室、楽器ソフト、部品。
| 数量ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア) | 価格値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 10.6 | 100.0% | 1,595 | 117 |
| 10 年後 中立 | 13.6 | 134.0% | 2,736 | 301 |
取り方:管楽器は世界の主要メーカー(ヤマハは 3 割台とされる)、ギターは世界市場の数%のシェア、音楽教室などを合わせ、対象市場を実質 90 億ドル前後、シェア約 12% の粗い推定で 10.6 億ドルとした。2026 年 3 月期の売上は 管弦打 724 億円、ギター 493 億円、その他 378 億円の合計 1,595 億円。
音響機器
プロ向けミキサー・スピーカー、ネットワーク音響、車載オーディオ、ホームオーディオ。
| 数量ヤマハの実質販売額(億ドル。対象市場 × シェア) | 価格値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 9.5 | 100.0% | 1,424 | 108 |
| 10 年後 中立 | 12.3 | 134.0% | 2,481 | 248 |
取り方:プロ音響・ネットワーク・車載音響・家庭用オーディオの対象市場を実質 130 億ドル前後、ヤマハのシェアを約 7% と推定し 9.5 億ドルとした。2026 年 3 月期の売上は 1,424 億円で、事業利益 108 億円(利益率 7.6%)。
その他の事業
自動車用内装部品、FA 機器、リゾート施設。ゴルフ用品は 2027 年 3 月期で販売終了。
| 数量事業規模(億ドル。実質) | 価格値段の指数(今を 1.00。物価 3% を含む名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 1.2 | 100.0% | 180 | −1 |
| 10 年後 中立 | 1.3 | 134.0% | 253 | 15 |
取り方:市場規模の開示はない。国内の自動車・製造業向けの部品と機器で、売上 180 億円を 150 円で割った 1.2 億ドルを事業規模とした。ゴルフ用品の撤退で売上は縮み、利益は赤字から黒字へ戻る計画。
リスクと懸念
価格適正化が進まず、利益率が戻らない
ヤマハの回復の中心は値上げだ。前期は競合の動きを見て価格を直すのが遅れ、関税と部品高を取り戻せなかった。今期の引き上げ幅は楽器 1.3%、音響 1.7% と控えめで、競合が据え置けば効果は薄い。値上げが定着しなければ、利益率は 8% 前後に張りついたままになる。
中国ピアノの在庫と需要
中国ではピアノの売れ行きは底打ちしたが、流通在庫の整理は途中だ。ヤマハは出荷を絞っており、売上が戻るのは在庫が正常になってからになる。習い事の規制や景気の弱さが長引けば、ピアノは台数が戻らず、工場の稼働損も残る。中国は日本に次ぐ大きな生産拠点でもある。
関税とメモリーなどのコスト高
米国の追加関税、メモリー、樹脂、非鉄金属の値上がりが続いている。今期のコスト増は 77 億円を見込み、このうちメモリーが最大だ。上期分の調達の見通しは立つが、下期以降は調整中である。転嫁が遅れると、増収でも利益が増えない。関税の還付は当期利益を押し上げるが、一時的な要素だ。
為替の振れ
ヤマハの利益は海外売上に大きく依存する。為替が一円動くと、ドルは利益に約 1 億円、ユーロは約 4 億円の影響がある。想定より大きく円高に振れると、前提にしたドル円 150 前後の世界は崩れる。円安は増益要因だが、仕入れや部品の値上がりを通じて相殺される部分もある。
低価格メーカーとの競争
電子楽器とギターは、中国などの新興メーカーが機能を揃えた低価格品を出している。ネット販売の広がりで、値段が比べやすくなった。ヤマハは中高級品に比重を移すが、普及価格帯のシェアを失えば、数量が伸びない。ブランドの価格を決める力が、10 年で削られる可能性がある。
情報漏えいなどブランドへの傷
2026 年 10 月 9 日、ヤマハは外部委託先への不正アクセスによる顧客情報の漏えいを公表した。影響の範囲は確認できていない。音楽教室や会員の仕組みで顧客の情報を集める戦略なので、信頼が傷つけば、サービス事業の拡大に響く。対応費用そのものは大きくない見込みだが、評判のリスクは残る。
資本配分の失敗
戦略投資 600 億円以上の中身には M&A が含まれる。新規事業は、まだ小さく、成果が見えにくい。買収が高い値段になれば、ROE をかえって下げる。また自社株買いを割高な水準で続ければ、株主の価値を削る。現金の厚さは安全域だが、使い方を誤れば逆に足かせになる。
今後の分かれ目
- 2027 年 3 月期の事業利益が 380 億円を達成し、楽器の利益率が 7.5% を超える
- 価格適正化が効き始めた証拠になる。中立の利益率の置き方(10 年で 10% 強)を維持し、楽観寄りに確率を少し動かしてよい。
- 中国のピアノの在庫が正常に戻り、通年で増収に転じる
- ピアノの稼働損が消え、全社の利益率を 1 ポイント近く押し上げる。10 年のやや楽観が現実味を増す。
- メモリーなどの調達費の上昇を価格に転嫁できず、事業利益が 2 期続けて計画を下回る
- 価格を決める力が弱いと判断する。中立の利益率を 8% 台に下げ、慎重な見方の確率を厚くする。
- インドとフィリピンの楽器売上が、年 2 桁の伸びを維持する
- 新興国が先進国の減少を補う筋書きが確かになる。電子楽器とギターの数量の伸びを引き上げる根拠になる。
- 大型の買収が、割高な値段で発表される
- 資本配分への評価を下げる。余った現金の価値を割り引いて見て、倍率の上限を低くする。
- 中国メーカーの電子楽器が、ヤマハの主力価格帯のシェアを明確に奪う
- 電子楽器の利益率と数量の前提を下方修正する。構造的な負けの筋書きの確率を上げる。
見ておくもの
- 事業利益の進捗(2027 年 3 月期の通期 380 億円)と、楽器・音響機器それぞれの利益率
- 価格適正化の幅の実績(楽器 1.3%、音響機器 1.7% の計画に対して)
- 中国のピアノの売上と流通在庫の水準、およびアコースティックピアノの生産拠点再編の効果
- インド・フィリピンの楽器売上の伸びと、現地生産モデルの寄与
- メモリー・樹脂・非鉄金属の調達コストと、関税の扱い(還付を含む)
- 総還元性向 50% 以上の実行(自社株買いと配当)と、政策保有株のさらなる売却
倍率と資本コストの決め方
10 年の中立は、営業利益率を 2015〜2023 年の平均(約 10%)に置いた。ピークの 12.8% と会社目標の 13.5% は楽観に回し、今の PER 23 倍には寄せていない。今の利益は底に近く、今の倍率は参考にならない。純現金が時価総額の 2 割あるため、余った現金 900 億円は別に足し、PER は事業の利益だけに掛けた。IFRS 16 を適用済みなので、2028 年 3 月期からの新リース会計の影響はない。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 14.61→18.32 倍・やや楽観 PER 13.11→17.36 倍・中立 PER 11.31→16.24 倍)。
資本コスト 7.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。