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テキサス・インスツルメンツ TXN

工場投資の山を越えて稼ぐ力は戻ったが、今の時価総額は循環の回復と高い成長をすでに先取りしている

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)167.31 ドル1,528 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)279.5 ドル2,552 億ドル差 −40.1%
10 年後から見ると 割高 価値 167.31 ドル1,528 億ドル · 差 −40.1% · 期待の年率 +1.1%
期待の年率リターン(10 年)+1.1%資本コスト比 −6.9 pt
推定の資本コスト8.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.0% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)は、電源・信号変換・センサー用のアナログ半導体と、マイコン・プロセッサー(組み込み処理)を、産業・車載・パソコン・通信・データセンターの数万社に長期で売る会社である。2025 年 12 月期は売上 177 億ドル(アナログ 140 億・組み込み 27 億・その他 10 億)、営業利益率 35%。2026 年 4-6 月期は売上 54.6 億ドル(前年比 +23%)、粗利益率 61%、営業利益率 42%、四半期の FCF は 27 億ドルと、2023〜25 年の在庫調整と、年 40〜50 億ドルを投じた工場投資の谷から戻ってきた。2026 年 2 月には無線マイコンのシリコン・ラボラトリーズ(Silicon Labs)を企業価値約 75 億ドルで買うと発表している(2027 年上期の完了予定で未成立のため、数字には入れない)。

売上は「市場(実質)× シェア × 製品の価格の水準(物価並みで 10 年 1.41 倍)」で積んだ。10 年後は売上 310 億ドル、純利益 100 億ドル弱とみる。値上げと工場の稼働率の上昇で利益率は前回の山(2022 年の 52%)に近づくが、中国の国産アナログがシェアと価格を押す。

バリュー投資の観点では、事業の質は高く、工場投資の終わりで FCF が急増する局面にある。資本コストは 8.0%(基本 8.0% + quality 0.0%)。利益ベースの正当化 PER は、堀を強いとして RONIC を高く見て(ROIC 基準の ROE 45%・g 4.5%)25 倍ほどで、その 8.5 割の 20.9 倍を 10 年後の中立に置いた。それでも楽観とやや楽観の筋書きでようやく今の時価総額(2025 年の利益に対して PER 51 倍・PBR 15.5 倍)に並ぶ程度で、確率で加重した本質価値は今の 61%(差 40%、割高)。今の値段は、循環の回復がそのまま高い成長に変わる未来まで先に払っている。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、まず「10 年後もこの事業は存在し、今より強いか」を問う。電子機器がある限りアナログ・電源は要り、TI の自社工場と 8 万品種の組み合わせは、10 年後も残る可能性が高い。堀は広がるというより「保たれる」性質で、中国の国産化が価格を削る分、利益率はむしろ狭まりうる。

次にオーナー利益。2025 年 12 月期の純利益 50 億ドルに対し、FCF は 26 億ドルで、設備投資が利益を食っていた。2026 年は設備投資が 20〜30 億ドルに減り、FCF が 65 億ドル(直近 12 か月・CHIPS 法の 16 億ドルを含む)まで戻った。ただし株式報酬を引き、CHIPS 法の一時の補助を除くと、ならした 1 年のオーナー利益は 70 億ドル前後と見て、今の時価総額 2,524 億ドルに対する利回りは約 2.8% で、10 年国債の 5% を下回る。

資本配分は、工場に投資するときは需要の山を読み違え(2022〜25 年の年 40〜50 億ドルの投資は、需要の谷と重なった)、いまは全額返すと切り替えている。シリコン・ラボラトリーズの買収は売上の 9〜10 倍で割高に見える。

安全域:事業は理解でき、質は高いが、資本コスト 8.0% で割ると、利益ベースの正当化 PER は 25 倍ほど。10 年後の中立にはその 8.5 割の 20.9 倍を置いた。今の PER 51 倍(回復の途中の利益に対して)は、その倍率の 2.5 倍である。楽観でようやく届く値段に、払う理由は無い。

何で稼ぐ会社か

売上の約 8 割はアナログで、電源(電圧を変える・電池を管理する)、信号チェーン(センサーの信号をデジタルにする・増幅する)、車載・産業向けの専用品からなる。1 個数十セントから数ドルの小さな部品を約 8 万品種そろえ、ほとんどが 10 年以上の長寿命で、顧客が機器の設計に一度組み込むと、10〜20 年にわたり買い続ける。2 つ目の組み込み処理(売上の約 15%)は、車載・産業用のマイコンとプロセッサーで、アナログ品と一緒に売ることで顧客を囲い込む。残りの「その他」は電卓・DLP(映像投影用のチップ)・特注品で、利益は薄い。

顧客は産業(売上の約 3 割台)、車載(約 3 割台)、パソコン・スマホなどの個人向け(約 2 割)、通信機器、企業向け機器、データセンター(まだ 1 割に満たない)に分かれる。2026 年 4-6 月期は産業が前年比 +30%、車載が +10 台半ば、データセンターが 2 倍で、パソコン・スマホは横ばい。中国の顧客所在地は売上の約 2 割強を占める(第三者の集計)。

売上は「出荷個数 × 1 個あたりの単価」で決まり、固定費の大きい自社工場が利益の振れを大きくする。TI は 300mm(直径 12 インチ)のウェハ工場を米国(テキサス・ユタ)に建てて自社で作る比率を上げており、2030 年に自社製のウェハを 95% 以上にする計画。2025 年まで年 40〜50 億ドルの設備投資で減価償却が重くなり、営業利益率は 2022 年の 52% から 2024〜25 年の 34〜35% に下がった。2026 年の設備投資は 20〜30 億ドルに減るため、FCF が急に増える。

2026 年 7-9 月期から値上げが効き始め、10-12 月期以降に厚くなる。売上は景気の循環に大きく左右されるが、価格を決める力と長い契約がその振れを小さくしている。

優良さと弱いところ

堀は 3 つある。1 つ目は規模と原価である。TI は世界最大級のアナログ会社で、300mm の自社工場で作るウェハは、200mm の工場で作る競合より 1 個あたりの原価が約 4 割低いとされる。2 つ目は品種の多さと切り替えの費用の高さで、約 8 万品種を 10 万社超に長期で売るため、顧客は一部の部品だけを替えるのが難しい。3 つ目は在庫と供給の安定で、自社工場と複数拠点の在庫があるので、供給の約束を守る力が車載・産業の顧客に評価される。

資本効率は景気の山で ROE 約 60%・営業利益率 52%、谷でも ROE 28〜30%・営業利益率 34% と高い(自己資本は自社株買いの累積で薄い)。経営はハビブ・イラン CEO のもと、設備投資の山の終わりに FCF を全額返す方針を明確にしている。

弱い所は 3 つ。第一に、固定費の大きい自社工場のため、需要が落ちると稼働率の低下で利益が大きく減る(2022 年の営業利益 104 億ドルが 2024 年に 53 億ドルへ半減した)。第二に、中国の国産アナログ(士蘭微・杰華特など)が成熟した製品で価格を下げており、中国向けが売上の約 2 割強ある。第三に、アナログは製品の入れ替わりが遅い反面、成長も景気の伸び(名目 5% 前後)を大きく超えにくい。堀は広く深いが、独占の堀ではなく「原価と信頼で勝つ」タイプである。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

対象の市場は、アナログ約 870 億ドル(2026 年)、マイコン・プロセッサー約 250 億ドルなどである。WSTS は 2026 年にアナログ +10%、マイクロ +20% を見込むが、TI の実績(4-6 月期の前年比 +23%)はそれを上回っており、TI の売上の伸びは市場の伸びにシェアの回復と値上げが乗った形である。2023〜25 年は産業・車載の在庫調整で、アナログの出荷が山から 15〜20% 落ちた。2026 年は顧客の在庫が底に近づき、補充の注文が一斉に戻っている。

構造の変化は 3 つ。第 1 に、車載の電動化(EV・ハイブリッド)と運転支援で、1 台あたりの半導体の量が増える。第 2 に、データセンターの電力(800V の直流給電・高密度の電源)で、電源チップの需要が伸びる。TI のデータセンター向けは 2026 年 4-6 月期に前年比 2 倍になった。第 3 に、中国の国産化と米中の摩擦で、成熟したアナログ・パワーの価格が下がる懸念がある。

競合は、アナログ・デバイセズ(Analog Devices)、インフィニオン(Infineon)、STマイクロエレクトロニクス、NXP、オン・セミコンダクター(onsemi)、マイクロチップ(Microchip)、ルネサス、そして中国勢。循環のどこにいるかは、「上り坂の前半〜中盤」と言える。在庫の補充が済んだあとの 2027〜28 年に、実需だけで伸びが保たれるかが焦点になる。業界ノートの置き方(市場 年 +5%)と比べ、TI は工場の稼働率の回復と値上げで、2026 年の伸びが市場を大きく上回るため、10 年後の市場の置き方にも反映した。

資本政策と M&A

還元は配当(毎年増配で 2025 年 12 月期は約 50 億ドル)と自社株買い(2025 年は 15 億ドルにとどまる)。FCF が 26 億ドルまで落ちていたため、2023〜25 年は配当が FCF を上回った。2026 年は FCF が 70 億ドル前後(会社は 1 株の FCF の増加を目標にしている)に戻る見通しで、会社は FCF を全額、配当と自社株買いで返すと明言している。株式報酬で株が増える分を打ち消す程度の買い戻しが多く、正味の還元は見かけより小さい。

M&A は少なく、2026 年 2 月のシリコン・ラボラトリーズの買収(企業価値 約 75 億ドル・全額現金・2027 年上期の完了予定)が久しぶりの大型である。TI の自社工場へ製造を移して原価を下げ、完了後 3 年で年 4.5 億ドルのシナジーを見込む。買収価格は売上の約 9〜10 倍と高く、値付けの規律が問われる。大型の M&A は独占禁止と中国の承認がかかるので、今後は小粒に限る。買われる側になる可能性はほぼ無い。

借金 約 148 億ドルは借り換えで金利が約 5.75% に上がり、利払いは税引き後で 10 年後に年 2 億ドルほど増える(各筋書きの純利益から引いた)。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

循環の回復はまだ序盤で、利益は 2022 年の山を超える。2026 年 4-6 月期の売上は前年比 +23%、産業 +30%、データセンター 2 倍で、粗利益率は 1 四半期で 3.4 ポイント上がり 61% になった。7-9 月期の売上見通しは 56.5〜61.5 億ドルで、市場の予想を 5% 上回る。値上げが 7-9 月期から効き始め、10-12 月期以降に厚くなる。顧客の在庫は車載で極端に低く、補充の注文はこれから続く。

設備投資は 2025 年の約 46 億ドルから 2026 年は 20〜30 億ドルへ減り、減価償却のピークも過ぎる。売上が 250 億ドルを超えれば、増えた売上の 6 割以上が営業利益になり、営業利益率は 50% 台に戻る。FCF は 2026 年に 70 億ドル、工場投資が終わる 2028 年ごろから 130 億ドル超になり、全額を配当と自社株買いで返す。

自社の 300mm 工場は 200mm 工場の競合より原価が約 4 割安く、中国勢の安値でも利益を守れる。データセンターの 800V 給電と車載の電動化は数量を押し上げ、シリコン・ラボラトリーズの買収が完了すれば無線マイコンが加わり、組み込みの成長も上乗せされる。10 年後の市場の拡大(約 1.6 倍)と TI の自社工場の優位を合わせれば、売上は 400 億ドル台に届く。

慎重な見方

売上の伸びの大半は、在庫の補充という一度きりの動きである。産業・車載の顧客は 2023〜25 年に在庫を減らしすぎ、いま取り戻しているだけで、補充が済めば 2027 年に伸びが止まる。2023 年(売上 −13%)と 2024 年(−11%)の落ち込みがわずか 2 年前だった。固定費の大きい自社工場なので、売上が 1 割落ちると営業利益は 3 割落ちる。

中国の国産アナログ(士蘭微・杰華特など)が成熟した製品で価格を下げ、中国の顧客は売上の約 2 割強を占める。米中の摩擦が強まれば、この売上は直接減る。値上げは中国の顧客を国産品へ向かわせる動機にもなる。

FCF の急増は、CHIPS 法の補助 16 億ドルと設備投資の減少という一時の要因が大きい。需要が増えれば、また 40〜50 億ドルの設備投資が必要になり、FCF は再び圧迫される。シリコン・ラボラトリーズの買収は売上の 9〜10 倍で、営業利益率が TI より低い会社を、借入を使って買う(2027 年上期の完了)。

値段の面では、時価総額 2,524 億ドルに対し、FCF の利回りは約 2.6%(直近 12 か月)で、10 年国債の 5% の半分。成熟した PER は 20 倍前後で、今の 51 倍から 6 割下がる。利益が 2 倍になっても、倍率の縮みで時価総額は今を下回る。

どちらに重みを置いたか

資本コスト 8.0% と利益ベースの正当化 PER(10 年後の中立で、上限 24.6 倍の 8.5 割の 20.9 倍)を当てると、今の時価総額に並ぶのは 10 年の楽観とやや楽観だけである。堀が強い会社として残る割合を 2/3 にしても結論は変わらない。結論は事業の見通しの差でなく、倍率で決まる。自社工場の償却が重い時期は利益が薄く、設備投資が終わって現金が出る前提でも、10 年分を 8.0% で割り引くと今の時価総額には届かない。強気の見方の数量と価格は変えていない。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 208.48 ドル1,903 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 103.94 ドル949 億ドル)。 今の値に割り戻すと 167.31 ドル1,528 億ドル、今との差 −40.1%、 期待の年率 +1.1%(資本コスト 8.0%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 350.70 ドル3,202 億ドル 153.34 ドル1,400 億ドル +80.3% +6.1% 50.40 ドル460 億ドル
やや楽観 22% 286.51 ドル2,616 億ドル 131.43 ドル1,200 億ドル +49.5% +4.1% 91.95 ドル839 億ドル
中立 35% 226.17 ドル2,065 億ドル 109.53 ドル1,000 億ドル +20.1% +1.8% 117.49 ドル1,073 億ドル
やや悲観 21% 129.89 ドル1,186 億ドル 76.67 ドル700 億ドル −26.1% −3.0% 43.38 ドル396 億ドル
悲観 12% 32.88 ドル300 億ドル 43.81 ドル400 億ドル −72.6% −12.1% 9.20 ドル84 億ドル
加重平均100% 208.48 ドル1,903 億ドル103.94 ドル949 億ドル +11.8% +1.1% 312.43 ドル2,852 億ドル

今の株価時価総額 279.50 ドル2,552 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。

楽観 10% データセンター電源と車載の電動化が数量を押し上げ、自社工場の原価が中国勢を抑える 利益 135 億ドル · PER 23.7 倍 · 株価時価総額 350.70 ドル3,202 億ドル

2035 年 12 月期のアナログは市場 実質 1,035 億ドル(名目 1,500 億ドル)でシェア 20%、価格の水準は 145、売上 300 億ドル、営業利益率 52%(300mm 工場の原価の差と値上げで山の水準を保つ)。組み込みは約 72 億ドル、営業利益率 45%(未成立のシリコン・ラボラトリーズは入れない)。営業利益は約 182 億ドル、純利益は約 135 億ドル(純負債の利払いを引いた後)。10 年間の還元は、配当と自社株買いから株式報酬の分を引いて約 1,400 億ドルで、10 年の純利益の合計(約 1,190 億ドル)を上回る分は借入で払い、純負債は約 320 億ドルに増える。大型 M&A は避け、アナログの補完に限る。

  • アナログ(電源・信号チェーン・車載産業向け):数量 207(当社のアナログ出荷(実質の億ドル)= アナログ市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 145(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 300 億ドル・営業利益 156 億ドル。市場 実質 1,034 億ドル(名目 1,500)× シェア 20%・価格 145・営業利益率 52%
  • 組み込み処理(マイコン・プロセッサー):数量 49.7(当社の組み込み出荷(実質の億ドル)= マイコン・プロセッサー市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 145(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 72 億ドル・営業利益 32 億ドル。市場 実質 414 億ドル(名目 600)× シェア 12.0%・価格 145・営業利益率 45%(未成立のシリコン・ラボラトリーズは外した)
  • その他(DLP・電卓・特注品):数量 9.0(当社のその他の出荷(実質の億ドル)= DLP・電卓・特注品の市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 145(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 13 億ドル・営業利益 2 億ドル。対象市場 実質 約 105 億ドル・価格 145・営業利益率 12%

倍率:正当化 PER:事業の ROE 50.0%(帳簿の自己資本は小さく、帳簿の ROE は使えないので、ROIC 基準の ROE = ROIC +(ROIC − 借入金利の税引き後)× 純負債÷自己資本 1 倍)、RONIC = k 8.0% + 2/3 ×(ROE 50.0% − k 8.0%)= 36.0%(moat=強い)、g = 4.5%(structural)で (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 25.0 倍。上限の 9.5 割の 23.7 倍に置いた:上振れ(産業・車載の回復と設備投資の終了)でも、アナログは中国勢が追う領域なので控える。 時価総額 = 純利益 135.1 × 23.7 倍 = 3202 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:業界ノートの楽観(市場 10 年で約 2 倍)に当たる。AI の電力需要と電動化が長く続き、中国の価格競争を自社工場の原価で跳ね返す場合。10% に留める。

やや楽観 22% 市場は約 1.7 倍に伸び、TI はシェアを少し回復する 利益 117 億ドル · PER 22.3 倍 · 株価時価総額 286.51 ドル2,616 億ドル

2035 年 12 月期のアナログは市場 実質 995 億ドルでシェア 19%、価格の水準は 143、売上 270 億ドル、営業利益率 50%。組み込みは約 66 億ドル、営業利益率 44%。その他は約 12 億ドル。営業利益は約 157 億ドル、純利益は約 117 億ドル。中国の国産品は低価格帯を取るが、車載・産業の高信頼の領域は当社が守り、アナログ・デバイセズとの 2 強は崩れない。10 年の還元は約 1,200 億ドル。M&A は補完の小粒にとどまる。10 年後も堀は残り、広がりも狭まりもしない。

  • アナログ(電源・信号チェーン・車載産業向け):数量 189(当社のアナログ出荷(実質の億ドル)= アナログ市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 143(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 270 億ドル・営業利益 135 億ドル。市場 実質 994 億ドル(名目 1,420)× シェア 19%・価格 143・営業利益率 50%
  • 組み込み処理(マイコン・プロセッサー):数量 46.2(当社の組み込み出荷(実質の億ドル)= マイコン・プロセッサー市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 143(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 66 億ドル・営業利益 29 億ドル。市場 実質 399 億ドル(名目 570)× シェア 11.6%・価格 143・営業利益率 44%(未成立のシリコン・ラボラトリーズは外した)
  • その他(DLP・電卓・特注品):数量 8.4(当社のその他の出荷(実質の億ドル)= DLP・電卓・特注品の市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 143(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 12 億ドル・営業利益 1 億ドル。対象市場 実質 約 100 億ドル・価格 143・営業利益率 11%

倍率:正当化 PER:事業の ROE 47.0%(帳簿の自己資本は小さく、帳簿の ROE は使えないので、ROIC 基準の ROE = ROIC +(ROIC − 借入金利の税引き後)× 純負債÷自己資本 1 倍)、RONIC = k 8.0% + 2/3 ×(ROE 47.0% − k 8.0%)= 34.0%(moat=強い)、g = 4.5%(structural)で (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 24.8 倍。上限の 9 割の 22.3 倍に置いた:強気寄りだが、中国勢の追い上げを見て控える。 時価総額 = 純利益 117.3 × 22.3 倍 = 2616 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:業界ノートの中立〜楽観の間。電動化とデータセンターが市場を押し上げ、TI が自社工場の優位でシェアを少し戻す筋。

中立 35% 市場は伸びるが、中国の価格競争で利益率は山の水準より下に落ち着く 利益 99 億ドル · PER 20.9 倍 · 株価時価総額 226.17 ドル2,065 億ドル

2035 年 12 月期のアナログは市場 実質 960 億ドル(名目 1,350 億ドル。実質で年 2% 弱の伸び)でシェア 18%、価格の水準は物価並みの 141、売上 243 億ドル。営業利益率は 47%(2022 年の山の 52% までは戻らない。中国の国産品が成熟製品でシェアを取り、稼働率を保つための値引きが利益率を削る)。組み込みは約 58 億ドル、営業利益率 42%。営業利益は約 132 億ドル、純利益は約 99 億ドル(純負債の利払いを引いた後)。10 年の還元は約 1,000 億ドルで純利益の合計(約 900 億ドル)を上回り、純負債は約 200 億ドルに増える。10 年後も自社工場と 8 万品種の堀は残るが、「価格を決める会社」から「原価で勝つ会社」へ性格が少し変わる。

  • アナログ(電源・信号チェーン・車載産業向け):数量 172(当社のアナログ出荷(実質の億ドル)= アナログ市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 141(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 243 億ドル・営業利益 114 億ドル。市場 実質 957 億ドル(名目 1,350)× シェア 18%・価格 141・営業利益率 47%
  • 組み込み処理(マイコン・プロセッサー):数量 41.1(当社の組み込み出荷(実質の億ドル)= マイコン・プロセッサー市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 141(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 58 億ドル・営業利益 24 億ドル。市場 実質 383 億ドル(名目 540)× シェア 10.7%・価格 141・営業利益率 42%(未成立のシリコン・ラボラトリーズは外した)
  • その他(DLP・電卓・特注品):数量 7.8(当社のその他の出荷(実質の億ドル)= DLP・電卓・特注品の市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 141(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 11 億ドル・営業利益 1 億ドル。対象市場 実質 約 95 億ドル・価格 141・営業利益率 10%

倍率:正当化 PER:事業の ROE 45.0%(帳簿の自己資本は小さく、帳簿の ROE は使えないので、ROIC 基準の ROE = ROIC +(ROIC − 借入金利の税引き後)× 純負債÷自己資本 1 倍)、RONIC = k 8.0% + 2/3 ×(ROE 45.0% − k 8.0%)= 32.7%(moat=強い)、g = 4.5%(structural)で (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 24.6 倍。上限の 8.5 割の 20.9 倍に置いた:設備投資が一巡して現金が出る前提。堀は強いが山の利益を含むので控える。 時価総額 = 純利益 98.8 × 20.9 倍 = 2065 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:業界ノートの中立(市場 1.6 倍・車載が数量を支え、中国の国産品が価格を削る)と整合。TI の規模に当てはめた最も確からしい筋として、最大の確率にした。

やや悲観 21% 中国の国産化が進み、価格とシェアが下がる 利益 67 億ドル · PER 17.7 倍 · 株価時価総額 129.89 ドル1,186 億ドル

中国の国産アナログ(士蘭微・杰華特など)が成熟した製品を押し下げ、米中の摩擦で中国向けの売上が減る。2035 年 12 月期のアナログは市場 実質 960 億ドルでシェア 16.5%、価格の水準は 130 と物価に負け、売上 206 億ドル、営業利益率 40%。組み込みは約 48 億ドル、営業利益率 36%(中国・欧州の競合に押される)。営業利益は約 91 億ドル、純利益は約 67 億ドル。10 年の還元は約 700 億ドル。当社は自社工場の稼働率を保つため値下げで対抗し、利益率が下がる。「価格を決める会社」としての評価は弱まる。10 年の純利益の累計は約 640 億ドル(2026〜28 年は 66・62・59 億ドルと谷に向かい、その後は 61 億ドルから 67 億ドルへ戻る。年ごとの内訳は道筋から仮に置いた)。

  • アナログ(電源・信号チェーン・車載産業向け):数量 158(当社のアナログ出荷(実質の億ドル)= アナログ市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 130(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 205 億ドル・営業利益 82 億ドル。市場 実質 961 億ドル(名目 1,250)× シェア 16.5%・価格 130・営業利益率 40%
  • 組み込み処理(マイコン・プロセッサー):数量 36.9(当社の組み込み出荷(実質の億ドル)= マイコン・プロセッサー市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 130(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 48 億ドル・営業利益 17 億ドル。市場 実質 385 億ドル(名目 500)× シェア 9.6%・価格 130・営業利益率 36%(未成立のシリコン・ラボラトリーズは外した)
  • その他(DLP・電卓・特注品):数量 6.9(当社のその他の出荷(実質の億ドル)= DLP・電卓・特注品の市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 130(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 9 億ドル・営業利益 0 億ドル。対象市場 実質 約 90 億ドル・価格 130・営業利益率 5%

倍率:正当化 PER:事業の ROE 35.0%(帳簿の自己資本は小さく、帳簿の ROE は使えないので、ROIC 基準の ROE = ROIC +(ROIC − 借入金利の税引き後)× 純負債÷自己資本 1 倍)、RONIC = k 8.0% + 2/3 ×(ROE 35.0% − k 8.0%)= 26.0%(moat=強い)、g = 4.5%(structural)で (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 23.6 倍。上限の 7.5 割の 17.7 倍に置いた:中国勢の値下げと稼働率の低下で利益の質が落ちる。 時価総額 = 純利益 67 × 17.7 倍 = 1186 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:中国の国産アナログ(士蘭微・杰華特など)が成熟した製品を押し下げ、米中の摩擦で中国向けの売上が減る筋。慎重な見方の中心で 21% を置く。

悲観 12% 構造的な敗北:中国国産品に価格を崩され、自社工場が重荷になる 利益 22 億ドル · PER 13.4 倍 · 株価時価総額 32.88 ドル300 億ドル

中国の国産アナログ・パワーが価格を崩し、2035 年 12 月期のアナログは市場 実質 960 億ドルでシェア 13.5%、価格の水準は 115 と物価に大きく負け、売上 149 億ドル、営業利益率 28%。組み込みは約 44 億ドル、営業利益率 18%、その他は利益が出ない。営業利益は約 41 億ドル、純利益は約 22 億ドル。配当を借入と短期の有価証券の売却で守るので、還元 400 億ドルが 10 年の純利益の合計(約 320 億ドル)を上回り、純負債は約 180 億ドル、自己資本は約 80 億ドルに減る。自社工場の資産は厚いが、稼働率が落ちれば重荷になり、もう「価格を決める優良企業」ではない。倍率は ROE 27%・堀は強い・g 5% の正当化 PER の 7 割。10 年の純利益の累計は約 320 億ドル(2026 年 約 62、2027 年 約 42、谷の 2028 年 約 26、その後は 30 前後から 22 億ドルへ下がる。減損は置かず、年ごとの内訳は道筋から仮に置いた)。

  • アナログ(電源・信号チェーン・車載産業向け):数量 130(当社のアナログ出荷(実質の億ドル)= アナログ市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 115(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 150 億ドル・営業利益 42 億ドル。市場 実質 957 億ドル(名目 1,100)× シェア 13.5%・価格 115・営業利益率 28%
  • 組み込み処理(マイコン・プロセッサー):数量 27.8(当社の組み込み出荷(実質の億ドル)= マイコン・プロセッサー市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 115(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 32 億ドル・営業利益 7 億ドル。市場 実質 383 億ドル(名目 440)× シェア 7.3%・価格 115・営業利益率 23%(未成立のシリコン・ラボラトリーズは外した)
  • その他(DLP・電卓・特注品):数量 5.2(当社のその他の出荷(実質の億ドル)= DLP・電卓・特注品の市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア)× 価格 115(製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141))→ 売上 6 億ドル・営業利益 0 億ドル。対象市場 実質 約 85 億ドル・価格 115・営業利益率 0%

倍率:正当化 PER:事業の ROE 27.0%(帳簿の自己資本に対する純利益)、RONIC = k 8.0% + 2/3 ×(ROE 27.0% − k 8.0%)= 20.7%(moat=強い)、g = 4.5%(structural)で (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 22.3 倍。上限の 6 割の 13.4 倍に置いた:構造的に負ける筋書きで、堀は強くても中国の国産品に価格を崩され、自社工場が重荷になる。 時価総額 = 純利益 22.4 × 13.4 倍 = 300 億ドル。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:業界ノートの悲観(10 年・構造:中国の国産アナログ・パワーが価格を 30% 押し下げ、米中の摩擦で中国売上を失う)。自社工場は固定費が重く、稼働率が落ちると利益が急に減る。12% を置く。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

アナログ(電源・信号チェーン・車載産業向け)

電圧変換・電池管理・信号のデジタル化・増幅などの小さな部品。約 8 万品種を 10 万社超に長期で売る。

数量当社のアナログ出荷(実質の億ドル)= アナログ市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア価格製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141)売上営業利益
今 2025/12 140 100 140 54
10 年後 中立 172 141 243 114

取り方:2025 年 12 月期のアナログ売上は約 140 億ドル(前年比 +15%)。アナログ市場を約 790 億ドルと推定し(2026 年の 870 億ドルを WSTS の +10% で戻した)、当社のシェアは約 17.7%(アナログ・デバイセズ 約 12%、インフィニオン・ST マイクロ・NXP が各 5〜7%、中国勢が数%)。数量は「市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× シェア」=当社の出荷、価格は製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100、rev_factor 0.01)で、中立は物価並み(10 年 141)。2026 年の値上げは楽観で物価を上回る形に、中国の安値は悲観で物価を下回る形に置く。セグメント利益は開示の概数をもとに営業利益率約 39% と推定した(全社の営業利益 61 億ドルから逆算)。

組み込み処理(マイコン・プロセッサー)

車載・産業用のマイコンと、組み込みのプロセッサー。アナログ品と一緒に売る。2027 年以降はシリコン・ラボラトリーズの無線マイコンが加わる。

数量当社の組み込み出荷(実質の億ドル)= マイコン・プロセッサー市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア価格製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141)売上営業利益
今 2025/12 27.0 100 27 7
10 年後 中立 41.1 141 58 24

取り方:2025 年 12 月期の組み込み売上は約 27 億ドル(前年比 +6%)。市場(マイコン・プロセッサー)を約 208 億ドルと推定し(2026 年の 250 億ドルを +20% で戻した)、当社のシェアは約 13%(NXP・ルネサス・インフィニオン・マイクロチップ・ST マイクロが上位)。数量は市場(実質)× シェア、価格は製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100)。2027 年上期に完了予定のシリコン・ラボラトリーズの無線マイコン(約 11 億ドル)は、未成立なので筋書きに入れない。営業利益率は約 24% と推定した。

その他(DLP・電卓・特注品)

映像投影用の DLP、電卓、特注品など。成長は小さく、利益は薄い。

数量当社のその他の出荷(実質の億ドル)= DLP・電卓・特注品の市場(2025 年 12 月期の値段で測った実質の億ドル)× 当社シェア価格製品の価格の水準(2025 年 12 月期=100。中立は物価並みで 10 年 141)売上営業利益
今 2025/12 10.0 100 10 1
10 年後 中立 7.8 141 11 1

取り方:2025 年 12 月期のその他売上は約 10 億ドル。DLP・電卓・特注品の対象市場を約 120 億ドルと推定し、シェア約 8% で置いた(推定)。数量は市場(実質)× シェア、価格は価格の水準(2025 年 12 月期=100)。営業利益率は約 7%。全社の営業利益 61 億ドルとの差は 0.7 億ドルの範囲に収めた。

リスクと懸念

在庫補充の一巡と景気の循環

2026 年の売上の伸びには、産業・車載の顧客が減らしすぎた在庫を取り戻す一度きりの動きが含まれる。補充が済むと注文が急に細り、固定費の大きい自社工場の稼働率が落ちて利益が大きく減る。2023 年(売上 −13%)と 2024 年(−11%)の再来が最大のリスクである。

中国の国産アナログとの価格競争

中国の顧客は売上の約 2 割強を占め、士蘭微・杰華特などが成熟した製品で価格を下げている。値上げは顧客を国産品へ向かわせる動機にもなる。米中の摩擦が強まれば、この売上は直接減る。中国の国産化が進む速さが、価格と数量の両方を決める。

工場投資のやり直しと FCF の一時的な押し上げ

FCF の急増は、設備投資の減少(2025 年の約 46 億ドルから 20〜30 億ドル)と CHIPS 法の補助 16 億ドルの一時の要因が大きい。需要が想定を超えて増えれば、また 40〜50 億ドルの設備投資が必要になり、FCF は圧迫される。

シリコン・ラボラトリーズの買収の割高さと統合

企業価値約 75 億ドルは売上の 9〜10 倍で、営業利益率が TI より低い会社を借入を使って買う。年 4.5 億ドルのシナジーが出なければ、買収は資本を壊す。完了は 2027 年上期で、規制の承認(特に中国)も条件になる。未成立なので筋書きの数字には入れていない。

高い倍率が先に織り込まれている

今の時価総額は PER 51 倍(2025 年の利益)、2026 年の利益でも約 30 倍。資本コスト 8.0% を当てはめても、利益ベースの正当化 PER は 25 倍ほど(中立は 20.9 倍)で、利益が計画どおり伸びても、倍率の縮みで時価総額は今を下回る可能性が高い。

自社工場の地政学と供給の集中

生産の大半は米国内の自社工場で、地政学の影響は小さいが、テキサスとユタの新工場の立ち上げ遅れや事故は、供給の約束と原価の優位を損なう。CHIPS 法の補助は工場の建設の進み具合に応じて支払われるため、遅れは補助の受け取りにも響く。

今後の分かれ目

産業・車載の受注(Book-to-bill)が 1 を割り、顧客の在庫が元の水準に戻る
10 年の慎重な筋書きの確率を引き上げる。補充の効果が剥がれた後の実需の伸びを確かめる。
値上げが全製品に広がり、粗利益率が 65% を超える
営業利益率の置き方を上げ、楽観寄りへ確率を寄せる。ただし中国の顧客の流出が起きていないかを同時に見る。
中国の売上比率が 2 割を割り込む、または国産品が車載に入る
10 年の慎重・悲観の確率を引き上げる。価格を決める力が失われた証拠で、アナログの堀が狭まる。
データセンター向けの売上が全体の 1 割を超え、さらに倍増が続く
楽観へ確率を寄せる。800V 給電が数量を押し上げ、成長の源泉が景気循環から構造へ移る。
2027 年も設備投資が 30 億ドルを超えて膨らむ、または CHIPS 法の補助が減る
FCF の置き方を下げる。「工場投資の終わり」が一時の動きだったことになり、オーナー利益を見直す。
シリコン・ラボラトリーズの買収が中国当局の承認を得られず破談になる
組み込みの上積みとシナジーを外し、借入の返済が不要になる分、還元を増やす方向へ。企業価値の変化は小さい。

見ておくもの

  • 産業・車載の受注と顧客の在庫の日数(四半期の決算ごと)
  • 粗利益率と営業利益率(値上げの効果と減価償却の増加の差し引き)
  • FCF と設備投資(2026 年 20〜30 億ドルの達成、CHIPS 法の受け取り)
  • 中国の売上比率と国産アナログの価格
  • データセンター向けの売上の伸び
  • シリコン・ラボラトリーズの買収の承認の進み具合とシナジーの立ち上がり

倍率と資本コストの決め方

倍率は今の株価ではなく、利益ベースの正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) で出した。k は 8.0%(基本 8.0% + quality 0.0%)。RONIC = k + 2/3 ×(ROE − k)で、堀は強いとした(moat_why:自社 300mm 工場の原価優位・約 8 万品目・設計採用の長さ)。自己資本が小さく負にもなり帳簿の ROE が 40% を超えるので、式の ROE は ROIC 基準(ROIC +(ROIC − 借入金利の税引き後)× 純負債÷自己資本 1 倍)で、中立は 45%。g は半導体の数量が 10 年より先も実質で伸びるとして 4.5%(structural、k − g = 3.5%)。10 年中立は正当化 PER 24.6 倍の 8.5 割の 20.9 倍。3 年の値付けは使わず、10 年だけで測った。今の PER 51 倍には寄せていない。総合は -40%(割高)。

資本コスト 8.0% = 無リスク金利 5% + β 1.28 × 5%。k = 基本 8.0% + quality 0.0% = 8.0%(β は使わない)。景気の循環と固定費の重さ(+0.5)が、10 年以上使われ続ける製品の寿命(−0.5)と打ち消し合う。純負債は時価総額の 4% で存続の不安は無く、上乗せは 0。景気の循環と中国の価格競争は、k に重ねず確率と悲観の深さで反映した。

同じ業種(情報技術)の AI 分析

やや割安 ゴーダディGDDY FCF の約 13% が株主に戻る定期課金の事業。AI で入口を奪われる恐れを 4 割超の確率で織り込んでも、資本コストを超える稼ぎが先で薄れる倍率で測ると、確率で加重した価値は今より約 3 割高く「やや割安」 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ジェン・デジタルGEN 消費者向けの防御と身元保護で解約の少ない定額収入を持つが、借金が重い。利益ベースの上限で倍率を置いてもやや割安で、悲観では借金が株主価値を削る 本質価値との差 +20.2% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) 適正 アップラビンAPP 配信 AI の稼ぐ力は突出するが、プラットフォーム依存と規制の影が重い。利益ベースの正当化 PER で測ると、悲観を厚く置いて「適正」まで下がる 本質価値との差 −2.1% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 エヌビディアNVDA AI 計算の事実上の標準を握る稼ぐ力は桁違いで、今の時価総額は確率で加重した価値を 4% ほど上回るだけの適正水準で、安全域は薄い 本質価値との差 −3.0% · 10 年 適正(年 +7.1%) やや割高 マイクロソフトMSFT AI 時代でも堀は広がる世界最強級の事業。ただし利益ベースの正当化 PER(中立で事業 約 18 倍)で測ると、今の時価総額は事業の質を先に払いすぎている 本質価値との差 −15.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 ベリサインVRSN ドメイン名 .com と .net の登録簿を握る契約型の独占。事業の質は最高水準で、今の値段は契約どおりの値上げが続く前提を先に織り込んでいる 本質価値との差 −15.8% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 CDWCDW 再販の薄利でも資本は軽く還元が厚い。利益ベースで見ると今の値段はほぼ妥当だが、クラウド直販・AI 調達の直買いで取り分が削られる危うさは残る 本質価値との差 −17.2% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 ブロードコムAVGO AI の特注チップと VMware で稼ぐ力は急拡大しているが、今の時価総額は確率で加重した価値より 2 割強高く、やや割高 本質価値との差 −18.8% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 スカイワークス・ソリューションズSWKS クォルボとの合併で RF 部品の最大手級になったが、売上の 5 割強がアップル。利益率が戻っても、利益ベースの正当化 PER で割ると今の時価総額には届かない 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 NXP セミコンダクターズNXPI GAAP の PER 29 倍は谷の利益。利益ベースの正当化 PER で割ると、本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −20.6% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 クアルコムQCOM スマホが縮む間に車載・IoT と AI データセンターが穴を埋められるかが全て。埋まる前提でも、利益ベースの正当化 PER で割ると今の時価総額には届かない 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 スーパー・マイクロ・コンピューターSMCI 売上は急増しても粗利益率 10% 前後の薄利で、AI 投資の谷と統制の問題を悲観に厚く織り込んでも、今の値段は本質価値を 2 割ほど上回る(強制転換優先株を含む時価総額 251 億ドルで比べた場合) 本質価値との差 −24.3% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 TE コネクティビティTEL 自動車の景気循環と AI・送電網の追い風を併せ持つ接続部品の首位。GAAP の利益の 20 倍という値段は、成長が続いても本質価値を 4 割ほど上回る 本質価値との差 −26.4% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 KLAコーポレーションKLAC 検査・計測で約 6 割を握る、堀の深い優良な装置会社。ただし今の時価総額は山の利益と高い倍率を先取りしている 本質価値との差 −27.5% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 モトローラ・ソリューションズMSI 公共安全の無線という替えの利かない土台は強いが、GAAP の利益の 36 倍という値段は、10 年後に成熟後の 20 倍へ縮む分を利益の伸びで取り返せない水準にある 本質価値との差 −29.9% · 10 年 やや割高(年 +2.9%) 割高 ジェイビルJBL AI データセンター向けの急成長で利益は伸びるが、大口顧客に価格を握られる薄利の受託製造。成長を先取りした、割高な値段 本質価値との差 −30.2% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 アナログ・デバイセズADI データセンターと試験装置の需要で利益は急回復したが、利益ベースの正当化 PER(中立 17〜18 倍)で測ると、今の時価総額は山の利益の継続を大きく先取りしている 本質価値との差 −31.2% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 アンフェノールAPH AI 設備投資の山に乗った接続部品の王者。堀は厚いが、利益が山の高さで評価されており、中立でも今の値段に安全域が無い 本質価値との差 −32.4% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 HPインクHPQ 利益の 6 割を生む印刷の消耗品が年 3% ずつ縮み、パソコンは高騰したメモリの転嫁で稼ぐ。現金を生む力は本物だが、利益ベースの倍率では今の値段に安全域は無い 本質価値との差 −34.3% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 オン・セミコンダクターON 電力半導体の谷から利益は戻りつつあるが、SiC は価格と競合で筋書きが割れる。利益ベースの正当化 PER で割ると、確率で加重した本質価値は今を 3 割ほど下回る 本質価値との差 −35.0% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 フレックスFLEX AI データセンター向けの伸びは本物だが、受託製造は薄利で、確率で加重した価値は今の時価総額を 5 割近く下回る 本質価値との差 −36.9% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 ヒューレット・パッカード・エンタープライズHPE AI サーバーとジュニパーで利益が急に膨らんだが、薄利のサーバーと循環が重く、今の値段は成長の持続をかなり織り込んでいる 本質価値との差 −37.0% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 マーベル・テクノロジーMRVL 接続部品の堀は深く AI 投資の恩恵は大きい。グーグル依存と競合を織り込んでも、倍率を利益ベースの正当化 PER で置くと、本質価値は今の時価総額を 4 割ほど下回る 本質価値との差 −37.7% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 キューニティー・エレクトロニクスQ 半導体の研磨・洗浄・露光の消耗材と AI 向けの先端パッケージ・基板材料を持つ優良な材料会社。ただし分離後の借金と今の倍率で、本質価値は今の時価総額を 4 割強下回る 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 アップルAAPL 世界最強クラスの堀と資本効率は本物だが、今の値段は 10 年後の利益を最良に近い形で先取りしており、安全域が無い 本質価値との差 −40.7% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 テレダイン・テクノロジーズTDY 赤外線・計測・防衛電子を買収で束ねた堅い優良企業。ただし GAAP で測る資本効率は低く、今の値段は 10 年の成長を先取りしている 本質価値との差 −41.5% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 アカマイ・テクノロジーズAKAM 配信の縮みをセキュリティとクラウド基盤が埋める途中の会社。アンソロピック契約で売上の見通しは上がったが、設備投資で資本の効率は薄く、利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 オラクルORCL データベースの堀は本物だが、AI 基盤への巨額の借金投資とオープンエーアイ 1 社への依存が、事業の質に見合わない大きな悲観の裾を作っている 本質価値との差 −42.7% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 ラムリサーチLRCX エッチングと成膜で先端メモリとロジックの増設を支える優良な装置会社。ただし今の時価総額は山の利益を先取りしている 本質価値との差 −42.9% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 コグニザント・テクノロジー・ソリューションズCTSH 開発・保守の人月は AI エージェントの標的で、売上が縮む前提で見ると今の時価総額は割高(-37%) 本質価値との差 −43.8% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 シノプシスSNPS 設計ソフトの 2 強にアンシスを加えて事業の幅は最大だが、稼ぎが先で薄れる倍率で測ると、今の約 65 倍は先の成長を織り込みすぎ 本質価値との差 −44.5% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 ネットアップNTAP 全フラッシュとクラウドで利益は伸びたが、NAND 高騰の値上がりの山にいて、今の値段はその高さの持続を前提にしている 本質価値との差 −44.5% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ゼブラ・テクノロジーズZBRA 業務用端末とラベル印刷の堀は厚く還元力も高いが、2026 年の好調を織り込んだ今の値段は、本質価値の 2 倍近い 本質価値との差 −44.8% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 アドビADBE 制作ソフトの席は生成 AI で技能の壁が下がり、置き換えの側に回る。PER 13.6 倍でも成長を前提にした値段は割高(-39%) 本質価値との差 −44.8% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 シスコシステムズCSCO ネットワークの老舗が AI で息を吹き返したが、利益の質は並みで、今の値段は成長を大きく先取りしている 本質価値との差 −45.0% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 アプライド・マテリアルズAMAT 成膜を軸に装置の最も広い品ぞろえを持つ優良な装置会社。ただし今の時価総額は山の利益を先取りしている 本質価値との差 −45.6% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 マイクロチップ・テクノロジーMCHP データセンター・防衛・産業の回復で利益は急回復中だが、利益ベースの正当化 PER で測ると、今の時価総額は中立の筋書きの先まで織り込んでいる 本質価値との差 −45.9% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 ローパー・テクノロジーズROP 買収で伸びる GAAP の ROE 7〜8% の会社を稼ぎが先で薄れる倍率で測り、AI で縦型ソフトの堀が狭まる筋書きを厚く置くと、今の値段より割高 本質価値との差 −48.5% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 デル・テクノロジーズDELL AI サーバーで売上が急膨張しても、中身は薄利の組み立てと再販。利益の質と循環の山を考えると、今の値段は先を多めに織り込んでいる 本質価値との差 −50.9% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ウエスタンデジタルWDC HDD の 2 社寡占で利益率が 4 割に乗った山の頂。契約が切れた後の利益で測る本質価値は今の時価総額を 5 割ほど下回る 本質価値との差 −52.0% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 ケイデンス・デザイン・システムズCDNS EDA の 2 強の一角で事業の質は高いが、株式報酬を費用に入れた利益で測ると今の値段は成長の先まで織り込みすぎ 本質価値との差 −52.6% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 インテュイットINTU 確定申告と中小会計の入口を AI の汎用アシスタントが奪いうる。帳簿の記録は強いが、席と入口の売上を抑えて見ると割高(-54%) 本質価値との差 −57.5% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 テラダインTER AI 向け半導体テストで急成長する複占の一角。利益は 1 年で 2.5 倍になったが、今の時価総額はその先まで織り込んでいる 本質価値との差 −58.1% · 10 年 割高(年 −1.5%) 割高 アクセンチュアACN AI を使う側でも人月で売る限り売上は縮む。規模と提携の強さを認めても、今の時価総額は割高(-54%) 本質価値との差 −59.3% · 10 年 割高(年 −2.4%) 割高 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)AMD AI チップと EPYC で成長は急だが、10 年の楽観の筋書きでも年率が資本コストに届かない水準まで、値段が先に払っている 本質価値との差 −59.7% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 モノリシック・パワー・システムズMPWR AI サーバー向け電源で利益は急増中だが、GAAP の PER 94 倍は山の利益を先に払っている。利益ベースの正当化 PER で割ると、本質価値は今を大きく下回る 本質価値との差 −60.7% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 キーサイト・テクノロジーKEYS AI の計測需要で受注が 5 割超伸びた計測器の首位。GAAP の利益の約 40 倍という値段は、需要の山を恒常と置いている 本質価値との差 −61.3% · 10 年 割高(年 −2.6%) 割高 マイクロン・テクノロジーMU AI 需要で DRAM・NAND の利益が山の頂に立ったが、山の後の利益で測る本質価値は今の時価総額を 6 割下回る 本質価値との差 −61.5% · 10 年 割高(年 −3.3%) 割高 ファーストソーラーFSLR 営業利益のほぼ全てが 2029 年末から薄れる製造税額控除。控除後の事業は資本コストに届かず、10 年後の中立でも今の時価総額の 6 割弱にとどまる 本質価値との差 −61.9% · 10 年 割高(年 −2.0%) 割高 シーゲイト・テクノロジーSTX HDD は AI のデータ保存で利益が山の頂に。山の後の利益で測ると、本質価値は今の時価総額を 6 割ほど下回る 本質価値との差 −62.2% · 10 年 割高(年 −2.7%) 割高 フォーティネットFTNT ネットワークとセキュリティを一体で売る優良企業で、2026 年は更新の山で急成長。ただ山の後を見ると今の値段は先走りすぎ 本質価値との差 −63.0% · 10 年 割高(年 −3.0%) 割高 F5FFIV アプリの入口を握る堅実なインフラ・ソフト会社だが、純現金を足しても今の値段は 10 年後の姿を先取りしている 本質価値との差 −63.9% · 10 年 割高(年 −3.0%) 割高 サンディスクSNDK NAND の価格高騰で利益が 22 倍になった山の頂。山の後の利益で測ると、本質価値は今の時価総額を 6 割以上下回る 本質価値との差 −64.8% · 10 年 割高(年 −4.4%) 割高 コヒレントCOHR AI の光接続の中心で垂直統合の堀を持つが、足元の急成長が続く前提の今の値段は、式で測ると本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −65.0% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 ガートナーIT 調査の席課金は AI の回答に置き換えられる側。維持率 85% では堀の証拠にならず、今の時価総額は割高(-63%) 本質価値との差 −65.3% · 10 年 割高(年 −3.7%) 割高 IBMIBM メインフレームの堀とソフトは残るが、コンサルの人月は AI エージェントに削られ、利益の倍率を抑えると割高(-63%) 本質価値との差 −65.9% · 10 年 割高(年 −3.9%) 割高 アリスタ・ネットワークスANET データセンターのイーサネット首位で利益率は最高水準だが、顧客 2 社への集中と競争を考えると、今の値段は成長を先取りしすぎている 本質価値との差 −66.2% · 10 年 割高(年 −2.9%) 割高 コーニングGLW 光ファイバで AI の配線を押さえ業績は急伸しているが、GAAP の利益の 60 倍という今の値段は、計画どおりに進んでも届かない水準にある 本質価値との差 −67.2% · 10 年 割高(年 −3.7%) 割高 PTCPTC 設計・製品データの堀は認めるが、席課金の面は AI に削られ、買収提示額が織り込まれた今の時価総額は割高(-67%) 本質価値との差 −67.6% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 シエナCIEN AI データセンター間の光伝送で首位級だが、利益の急伸は供給不足の局面の面が強く、今の値段は 10 年先の成長まで先取りしている 本質価値との差 −71.5% · 10 年 割高(年 −4.2%) 割高 トリンブルTRMB 建設ソフトと物流ソフトの席は AI に削られ、測量機器の現場は残る。成長期待を剥がすと今の時価総額は割高(-72%) 本質価値との差 −73.5% · 10 年 割高(年 −6.0%) 割高 パロアルトネットワークスPANW ファイアウォールからセキュリティ全体の「束ね役」へ。事業の質は高いが、株式報酬を引いた利益に対して値段が先を行き過ぎている 本質価値との差 −74.2% · 10 年 割高(年 −5.9%) 割高 パランティア・テクノロジーズPLTR 政府と企業の AI 基盤として強い堀を築きつつあるが、楽観の筋書きでも 10 年の年率が資本コストに届かない極端な高値 本質価値との差 −75.2% · 10 年 割高(年 −5.5%) 割高 セールスフォースCRM 営業・サービスの席は AI エージェントが肩代わりする本丸。自社の AI は売上の 4% 弱で、席の減りを埋めるには足りず、今の時価総額は割高(-74%) 本質価値との差 −75.3% · 10 年 割高(年 −6.8%) 割高 タイラー・テクノロジーズTYL 自治体の基幹ソフトという記録の正本の堀は本物。それでも成長の期待が剥がれると割高(-76%) 本質価値との差 −78.3% · 10 年 割高(年 −8.5%) 割高 オートデスクADSK 設計ソフトの席は生成 AI で減る側。ファイル形式の標準という堀は認めるが、GAAP で PER 約 46 倍の値段は割高(-77%) 本質価値との差 −78.5% · 10 年 割高(年 −8.5%) 割高 フェア・アイザックFICO 信用スコアの標準という記録の堀は本物。ただし価格の根拠が規制当局の裁量に移り、AI は主因でなくても今の値段は割高(-79%) 本質価値との差 −80.1% · 10 年 割高(年 −8.2%) 割高 インテルINTC 需要の逼迫で本業は立ち直ったが、ファウンドリの赤字と薄い稼ぐ力に対し、今の時価総額は工場の成功まで先に払っている 本質価値との差 −80.2% · 10 年 割高(年 −7.6%) 割高 ルメンタム・ホールディングスLITE 光レーザーと OCS で AI の通信を支える優良な部品会社だが、売上の山を前提にした今の値段は、景気の中間の利益で測ると大きく割高 本質価値との差 −82.9% · 10 年 割高(年 −7.8%) 割高 ワークデイWDAY 人事・財務の記録を握る堀はあるが、課金単位の従業員数が AI で縮む。GAAP の利益が小さい今の値段は割高(-83%) 本質価値との差 −84.1% · 10 年 割高(年 −10.5%) 割高 データドッグDDOG 可観測性の首位で質は高く成長も 3 割台。ただ時価総額は売上予想の約 20 倍で、株式報酬を費用に入れると 10 年後の価値を割り引いても今の値段に届かない 本質価値との差 −86.7% · 10 年 割高(年 −11.4%) 割高 クラウドストライクCRWD セキュリティ基盤として質は高く成長も加速中。ただ時価総額は売上予想の約 38 倍で、10 年後の価値を割り引いても今の値段には遠く届かない 本質価値との差 −87.6% · 10 年 割高(年 −12.7%) 割高 サービスナウNOW 業務の台帳としての堀は認めるが、席課金は AI エージェントに揺さぶられ、成長の期待が剥がれると割高(-91%) 本質価値との差 −91.5% · 10 年 割高(年 −16.6%)

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読んだ資料

  1. Texas Instruments 2026 年 4-6 月期 決算(SEC 8-K)
  2. TI 4-6 月期 決算説明会のまとめ(Nasdaq)
  3. TI 2026 年の設備投資と FCF 目標(MarketBeat)
  4. TI がシリコン・ラボラトリーズを 75 億ドルで買収(MBT)
  5. TI 2025 年 年次報告書(セグメント売上)

分析日 2026-10-16