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ヒューレット・パッカード・エンタープライズ HPE

AI サーバーとジュニパーで利益が急に膨らんだが、薄利のサーバーと循環が重く、今の値段は成長の持続をかなり織り込んでいる

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)34.92 ドル490 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)55.5 ドル779 億ドル差 −37.0%
10 年後から見ると 割高 価値 34.92 ドル490 億ドル · 差 −37.0% · 期待の年率 +3.0%
期待の年率リターン(10 年)+3.0%資本コスト比 −6.8 pt
推定の資本コスト9.8%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 9.8% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は、サーバー・ストレージ・金融サービスを束ねるクラウド&AI と、2025 年 7 月に約 140 億ドルで買ったジュニパー(Juniper)を加えたネットワーキングの 2 本柱の会社である。決算は 10 月期。2025 年 10 月期の売上は 343 億ドル、GAAP の営業利益は 17 億ドルで、純利益はほぼゼロだった(のれんの減損など)。2026 年は AI サーバーの需要とジュニパーの通年化で、売上が約 465 億ドル(+36%)、GAAP の純利益が約 43 億ドルへ急に増える見通しで、2027 年も売上 +13〜17% の計画。

堀が厚いのはネットワーキング(利益率 22〜25%)で、サーバーは 9〜13% の薄利、しかも AI ラックは GPU とメモリの転嫁が大半である。2026 年の純利益には H3C 株の売却益(約 4.4 億ドル)と低い税率(約 10%)が入っており、通常の姿は約 37 億ドル。

数量 × 価格で 3 つの事業を積み上げると、中立は 2035 年に売上 853 億ドル・純利益 71 億ドル。利益ベースの正当化 PER の上限(ROE 17%・堀は普通・g 4.0%)は 12.2 倍で、サーバーが薄利で顧客の交渉力が強いことを見て、その 8.5 割の 10.3 倍を中立に置き、10 年後の時価総額は約 734 億ドル。今(774 億ドル)の 9 割台で、年率ではほぼ横ばい。確率で加重した本質価値は、全種類株(転換優先株を含む)の今の時価総額 774 億ドルを約 37% 下回り、総合は「割高」。事業は 10 年後も存在するが、利益率の維持が前提になっている。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、HPE は「10 年後も存在するが、今より強いかは分かれる」会社である。ネットワーキングは企業の拠点の運用基盤という切り替えの費用が大きな事業で、ジュニパーの統合で堀が広がる可能性がある。しかしサーバーは差別化が小さく、薄利で、顧客(AI クラウド会社)の設備投資の循環に左右される。予測のしやすさは中程度で、2026 年の利益率は供給制約という一時的な要因が押し上げており、確信度を下げて見るべきである。

オーナー利益(純利益から成長に要る再投資と株式報酬を引いたもの)は、2026 年の通常の GAAP の純利益 37 億ドルに対し、FCF の見通しは 37.5 億ドル以上で、時価総額 774 億ドルへの利回りは約 4.8〜5%。10 年国債 5% と同じ水準で、利益が毎年 5% 前後伸びてようやく上回る。

資本配分は、買収で伸びてきた歴史(コンパックなど)に、株価が高いときの自社株買いが加わる。ジュニパーの約 140 億ドルは、ネットワークの利益率 22〜25% が続けば報われるが、データセンタースイッチの競争が厳しい場合は割高な買収になる。安全域は、中立の 10 年後(時価総額 734 億ドル・還元 370 億ドル)でも、今の 774 億ドルとほぼ同じで、年率では資本コスト 9.75% に届かない。確率で加重した価値は今の値段の約 66%(総合 −34%)で、安全域はない。

何で稼ぐ会社か

クラウド&AI(2025 年 10 月期で約 266 億ドル)は 2026 年の組み替えで、サーバー・ストレージ・ハイブリッドクラウド(GreenLake)・金融サービスを 1 つにまとめた区分。サーバー(ProLiant・AI 向けの Cray 系・エヌビディアの GB300 系ラック)が売上の約 7 割で、AI システムの売上は 2026 年 5〜7 月期に約 16 億ドル、受注は 24 億ドルと伸びている。ストレージ(Alletra)は約 3 割弱、金融サービス(顧客向けのリース・割賦)は約 35 億ドルで、借入で資金を賄う別の事業。利益率は AI ラックが薄く、従来型サーバーと GreenLake が厚い。

ネットワーキング(2025 年 10 月期で約 66 億ドル。ジュニパーは 7 月 2 日から 4 か月分)は、旧アルバ(Aruba)の無線 LAN・スイッチと、ジュニパーのルーター(PTX)・データセンタースイッチ(QFX)・Mist の AI 運用ソフトを合わせたもの。2026 年は通年化と AI データセンター向けの受注で約 115 億ドルに増える。2026 年 5〜7 月期の営業利益率は 22%、2027 年は 20 台後半を目標にする。

その他(約 11 億ドル)は通信事業者向けの事業(売却が完了)とインスタントオンなど。営業利益は 3 区分の合計から、株式報酬・無形資産の償却・再編費用・本社費を引いて GAAP になる。2025 年 11 月〜2026 年 7 月の 9 か月で、この引き去りは約 20 億ドル(償却 9.5 億ドル、株式報酬 6.0 億ドル)。開示は区分の売上・営業利益までなので、市場の大きさとシェアは推定である。

優良さと弱いところ

堀は 2 つある。1 つめはネットワーキングの運用基盤で、アルバ・セントラルとジュニパーの Mist を統合した AI 運用ソフトが企業の拠点(キャンパス・ブランチ)で標準を競う位置にあり、入れ替えの費用が大きい。ジュニパーの費用削減は年 6 億ドル(2028 年末までの目標)が前倒しで進む。2 つめはサーバーの調達力で、供給制約の中で DDR5 などの長期契約を結び、メモリ・GPU を確保できること。ただしサーバー自体の差別化は小さい。

資本効率は、帳簿の ROE が 2015〜2024 年に 4〜17% で、2026 年の通常の利益で約 13%。のれん・無形資産が大きく(ジュニパーで増えた)、買収で伸びてきた会社なので、帳簿の ROE をそのまま式に使った。営業利益率(GAAP)は 2014〜2025 年に 5〜8% で、今回の 2026 年はクラウド&AI が 17%(5〜7 月期)と過去に例のない水準にある。

弱点は、利益が供給制約と AI の値付けに依存していること、サーバー売上の顧客が少数の AI クラウド会社に偏りうること、買収を重ねて統合の負担が続くこと(コンパック・3PAR・シムリビティ・クレイ・アルバ・ジュニパー)。経営は CEO のアントニオ・ネリ(Antonio Neri)氏で、2018 年から務める。2025 年 10 月の投資家説明会の 2028 年目標(GAAP 純利益の伸びと FCF 35 億ドル超)は、2026 年の見通しがすでに上回っている。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

HPE の事業は 2 つの別の市場にまたがる。サーバー・ストレージ(IDC の 2026 年 1〜3 月のサーバー売上は 1,226 億ドル、前年比 +30%、年換算約 4,900 億ドル)は AI 設備投資で急に膨らみ、メモリ価格の高騰が部品費を押し上げている。競合はデル(Dell)、スーパー・マイクロ(Super Micro)、レノボ、そしてハイパースケーラー向けの ODM(鴻海・クアンタ・ウィウィン)。デルの AI サーバーの受注残は 184 億ドル(2025 年 8〜10 月期)と HPE の約 5 倍の規模で、HPE は AI サーバーでは追う側にある。サーバーの利益率は DELL・SMCI で 5〜12% と薄い。

ネットワークは、企業の拠点(キャンパス・無線 LAN)、データセンター、ルーティングの 3 つ。デロール(Dell'Oro)によると、2026 年 4〜6 月の企業向けスイッチは部品高で平均単価が +19% 上がり、シスコ(Cisco)とアリスタ(Arista)がシェアを取った。無線 LAN の Wi-Fi 7 はシスコが先頭。データセンターはアリスタ・シスコ・エヌビディア(NVIDIA Spectrum-X)・ブロードコム(Broadcom)の白箱が競い、ジュニパーは QFX(ブロードコムの Tomahawk 6)と PTX ルーターでオラクルのギガワット級の拠点などに入り込んだ。

循環のどこにいるかは、AI 設備投資の山の手前から途中。2027 年は大手 5 社の設備投資が 1 兆ドル前後の見方がある一方、メモリ・ウエハーの供給制約が 2027 年から緩むと、価格転嫁で稼いだ利益率が戻る。AMD のヘリオス・ラックは 2026 年末から 2027 年に立ち上がるが、HPE の 2027 年見通しには入っていない。

資本政策と M&A

資本政策は、2025 年 10 月の投資家説明会で配当を 2026 年に 10% 増やし、自社株買いの枠を 30 億ドル増やして合計約 37 億ドルにした。2026 年 5〜7 月期の還元は 3.2 億ドル(配当 1.9 億・自社株買い 1.0 億)にとどまり、9 か月の自社株買いは 4.5 億ドル。2026 年 8〜10 月期は FCF の 75% 以上を返す方針。ジュニパー(約 140 億ドル、現金)の資金は借入(ターム・ローンと社債)とシリーズ C 強制転換優先株(3,000 万株・約 15 億ドル・配当 7.625%・2027 年 9 月 1 日に普通株へ転換)で賄った。H3C 株の売却で約 14 億ドルを得て、ターム・ローンを返した。純レバレッジは 1.8 倍で、目標の 2 倍を下回る。

台帳の株数(約 13.24 億株)は普通株のみで、2027 年 9 月に転換する優先株の分(株価が転換上限価格を超えているので最小転換比率の 2.5352 倍で約 0.76 億株)が入っていない。全種類で約 14.04 億株になり、今の時価総額は台帳の約 730 億ドルでなく約 774 億ドル。オラクルへ新たに出したワラント(415.6 万株を 1 セントで買える権利。ネットワーク機器の購入額の達成に応じて権利が確定)は、確定した分だけ増える。

筋書きは会社全体の時価総額で書き、還元は配当と自社株買いから株式報酬を引いた正味で置いた。将来の買収は価値中立とし、売上や利益には足していない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

2026 年 5〜7 月期は売上 122 億ドル(+34%)、営業利益率(非 GAAP)16.2%、クラウド&AI の利益率は 17% と過去最高で、受注・受注残も過去最高。ネットワーキングは受注が売上の約 3.5 倍の速さ(+36%)で伸び、AI 向けネットワークの累計受注は 22 億ドル(2026 年末の目標は 25〜30 億ドル)、オラクルの拠点向けに QFX・PTX が選ばれた。直後に 35 億ドルのサーバー契約も決まった。2027 年は売上 +13〜17%・調整後利益の大幅増・FCF 50 億ドル以上で、AMD の Helios ラック(数百億ドルの機会)は 2027 年見通しに入っていない。ジュニパーの費用削減は年 6 億ドルで、2028 年末の目標を前倒しで達成中。

競合との比較でも、サーバーは供給確保の長期契約で納期に勝ち、デルのような AI 偏重ではなく企業向けの従来型サーバーと GreenLake が利益率を支える。ネットワーキングは企業の拠点の運用基盤(Mist・Central)を持ち、シスコを脅かす位置にある。営業利益率 14〜15% が続いてネットワーキングが伸びれば、10 年後の楽観で GAAP の純利益は 118 億ドルになり、利益ベースの正当化 PER の上限(13.4 倍)の 9.5 割の 12.8 倍で、時価総額は約 1,510 億ドル、今の 2 倍になる。

慎重な見方

2026 年の利益は 3 つの追い風が重なった値で、通常の姿ではない。供給制約でつけた値上げ(キャンパススイッチの単価は +19%)、AI ラックの価格転嫁、H3C 株の売却益(4.4 億ドル)と税率 10% である。供給制約は 2027 年に緩む見通しで、そのとき従来型サーバーの値上げは外れる。会社自身も「粗利益率は過去の水準へ戻る」と言い、クラウド&AI の利益率の見通しは 2027 年に 13%(5〜7 月期は 17%)と下がる。AI ラックは GPU とメモリの転嫁が大半で、受注残が積み上がっても利益の質は低く、在庫は 118 億ドルまで膨らんでいる。

競合では、デルの AI サーバーの受注残は 184 億ドルと HPE の約 5 倍で、スーパー・マイクロは値引きで取りに来る。ネットワークでは、シスコとアリスタが 2026 年 4〜6 月にシェアを上げた。データセンタースイッチではエヌビディアとブロードコムの白箱が値段を決める。ジュニパーの約 140 億ドルは、高い価格で買った。株式報酬(年 8 億ドル)と償却を足し戻した調整後の利益は GAAP を大きく上回り、今の値段は GAAP の 2026 年の純利益の約 21 倍(通常の姿の 37 億ドル換算)。利益ベースの成熟後の PER は中立で 14.5 倍が上限、サーバーの薄利を見て置いたのは 11 倍台で、倍率の縮みが利益の伸びを打ち消す。

どちらに重みを置いたか

強気の見方の中心は、受注残と見通しの引き上げ、ネットワーキングの利益率 22〜25%、費用削減 年 6 億ドルである。慎重な見方の中心は、2026 年の利益率が供給制約の一時要因で押し上げられていること、サーバーの薄利と AI クラウド会社への依存、ジュニパーの買収価格、デル・シスコ・アリスタに対する立場の弱さである。10 年は構造的な負け(やや悲観・悲観)を 35% にした。事業の質に対して今の値段は成長の持続をかなり織り込んでおり、確率で加重した本質価値は今の時価総額を約 37% 下回り、総合は割高になった。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 50.37 ドル707 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 23.97 ドル336 億ドル)。 今の値に割り戻すと 34.92 ドル490 億ドル、今との差 −37.0%、 期待の年率 +3.0%(資本コスト 9.8%)→ 割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 9% 107.60 ドル1,510 億ドル 44.60 ドル626 億ドル +174.4% +10.6% 13.70 ドル192 億ドル
やや楽観 22% 75.60 ドル1,061 億ドル 34.56 ドル485 億ドル +98.6% +7.1% 24.23 ドル340 億ドル
中立 34% 52.27 ドル734 億ドル 26.36 ドル370 億ドル +41.8% +3.6% 26.73 ドル375 億ドル
やや悲観 23% 24.82 ドル348 億ドル 14.04 ドル197 億ドル −30.0% −3.5% 8.94 ドル125 億ドル
悲観 12% 4.80 ドル67 億ドル 1.35 ドル19 億ドル −88.9% −19.7% 0.74 ドル10 億ドル
加重平均100% 50.37 ドル707 億ドル23.97 ドル336 億ドル +34.0% +3.0% 74.34 ドル1,043 億ドル

今の株価時価総額 55.47 ドル779 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.8% を下回るほど割高。

楽観 9% 楽観:AI とネットワークの両方で勝つ 利益 118 億ドル · PER 12.8 倍 · 株価時価総額 107.60 ドル1,510 億ドル

10 年後(2035 年 10 月期) の売上は 1097 億ドル(今の 3.20 倍)、GAAP の営業利益は 147 億ドル、GAAP の純利益は 118.3 億ドル。

内訳はクラウド&AI 790(市場 8000 × シェア 7.0%)、ネットワーキング 288(市場 2150 × シェア 9.5%)、その他 20(いずれも億ドル)。

サーバー市場は実質で 2025 年の 2.0 倍(8,000 億ドル相当)、ネットワークは 2,150 億ドルで年 +6% の伸び。AI ラックの設計(液冷・電源)とネットワークをまとめて売る力が評価され、ネットワーキングのシェアは 9.5% まで上がり、シスコ・アリスタに次ぐ第 3 の選択肢の位置を固める。クラウド&AI は GreenLake の購読と金融サービスで利益率 12.5%、ネットワーキングはミストの AI 運用ソフトで 25.5%。

競合に勝った場合の利益はこの姿。成熟後の倍率は、g 4.0% の正当化 PER の上限 13.4 倍の 9.5 割(12.8 倍)を事業の純利益に掛け、余った現金(戻り方込み)0 億ドルを足して時価総額 1510 億ドル。

  • クラウド&AI(サーバー・ストレージ・金融サービス・ハイブリッドクラウド):数量 56.0(サーバー・ストレージ・関連サービスの実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数。GPU 搭載の増加や単価の下落は実質の市場額に入れる))→ 売上 790 億ドル・営業利益 99 億ドル。市場 8000 億ドル相当(実質)× シェア 7.0%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • ネットワーキング(アルバ・ジュニパー):数量 20.4(企業向けネットワーク(拠点・無線・データセンタースイッチ・ルーター)の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 288 億ドル・営業利益 73 億ドル。市場 2150 億ドル相当(実質)× シェア 9.5%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • その他(通信事業者向け・インスタントオン・本社の他):数量 1.4(対象の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 20 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場 300 億ドル相当(実質)× シェア 4.6%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)

倍率:上限に近く置いた。 正当化 PER の上限は 13.4 倍(g 4.0%、RONIC 17.6%。RONIC = k 9.8% + 1/2 ×(事業の ROE 25.4% − k)。堀は普通)。その 9.5 割の 12.8 倍に置いた。時価総額 = 事業の純利益 118.3 × 12.8 + 余った現金(戻り方込み)0 = 1510 億ドル(純利益に対する見かけの PER は 12.8 倍)。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:AI インフラの需要が 10 年続き、ジュニパーを加えたネットワーキングが大手の一角に入る。条件が重なる確率として 1 割弱。

やや楽観 22% やや楽観:堀を保って着実に伸びる 利益 92 億ドル · PER 11.6 倍 · 株価時価総額 75.60 ドル1,061 億ドル

10 年後(2035 年 10 月期) の売上は 968 億ドル(今の 2.82 倍)、GAAP の営業利益は 115 億ドル、GAAP の純利益は 91.9 億ドル。

内訳はクラウド&AI 690(市場 7300 × シェア 6.7%)、ネットワーキング 260(市場 2050 × シェア 9.0%)、その他 18(いずれも億ドル)。

サーバー市場は実質 2025 年の 1.8 倍(7,300 億ドル相当)で、HPE は 6.7% のシェアを保つ。ネットワーキングは 2,050 億ドルの市場で 9.0%。ジュニパーのミスト AI とアルバ・セントラルの統合基盤、バンドルの購読が切り替えの費用を生み、利益率は 24%。クラウド&AI は 11.5%。競合に対しては、シスコ・アリスタと互角に戦い、サーバーでデルとシェアを分け合う姿。成熟後の倍率は、g 4.0% の正当化 PER の上限 12.8 倍の 9 割(11.5 倍)を事業の純利益に掛け、余った現金(戻り方込み)0 億ドルを足して時価総額 1061 億ドル。

  • クラウド&AI(サーバー・ストレージ・金融サービス・ハイブリッドクラウド):数量 48.9(サーバー・ストレージ・関連サービスの実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数。GPU 搭載の増加や単価の下落は実質の市場額に入れる))→ 売上 690 億ドル・営業利益 79 億ドル。市場 7300 億ドル相当(実質)× シェア 6.7%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • ネットワーキング(アルバ・ジュニパー):数量 18.5(企業向けネットワーク(拠点・無線・データセンタースイッチ・ルーター)の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 260 億ドル・営業利益 62 億ドル。市場 2050 億ドル相当(実質)× シェア 9.0%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • その他(通信事業者向け・インスタントオン・本社の他):数量 1.3(対象の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 18 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場 280 億ドル相当(実質)× シェア 4.6%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)

倍率:AI 向けが続き、ネットワークの統合も進む筋書き。上限から少し下げて置いた。 正当化 PER の上限は 12.8 倍(g 4.0%、RONIC 15.2%。RONIC = k 9.8% + 1/2 ×(事業の ROE 20.7% − k)。堀は普通)。その 9 割の 11.5 倍に置いた。時価総額 = 事業の純利益 91.9 × 11.5 + 余った現金(戻り方込み)0 = 1061 億ドル(純利益に対する見かけの PER は 11.6 倍)。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:ネットワークが堅調に伸び、サーバーは正常化しても AI ラックが一定の構成比を保つ。ジュニパーの統合で堀が厚くなる。

中立 34% 中立:サーバーは薄利に戻り、ネットワークが利益の核になる 利益 71 億ドル · PER 10.3 倍 · 株価時価総額 52.27 ドル734 億ドル

10 年後(2035 年 10 月期) の売上は 853 億ドル(今の 2.49 倍)、GAAP の営業利益は 90 億ドル、GAAP の純利益は 71.0 億ドル。

内訳はクラウド&AI 596(市場 6600 × シェア 6.4%)、ネットワーキング 240(市場 1980 × シェア 8.6%)、その他 17(いずれも億ドル)。

サーバー市場は実質 2025 年の 1.65 倍(6,600 億ドル相当)で、HPE のシェアは ODM(鴻海・クアンタ)とデルに押されて 6.4% へわずかに下がる。クラウド&AI の利益率は 10.5%(2015〜2024 年の 8〜12% の中心)。ネットワーキングは 1,980 億ドルの市場で 8.6%、利益率 22.5%。売上の 3 割弱が利益の約 45% を稼ぐ構成になる。

成熟後の長期 g は、市場の実質の伸び 約 0.5%(サーバーは成熟、ネットワークは 2〜3%)+ シェア 0 + 価格 3.5% で 4.0%。無形資産の償却が終わり、GAAP の営業利益率は今の 1〜3% 台から 10% 台に近づく。競合に負けない筋書きの純利益がこれ。成熟後の倍率は、g 4.0% の正当化 PER の上限 12.2 倍の 8.5 割(10.3 倍)を事業の純利益に掛け、余った現金(戻り方込み)0 億ドルを足して時価総額 734 億ドル。

  • クラウド&AI(サーバー・ストレージ・金融サービス・ハイブリッドクラウド):数量 42.2(サーバー・ストレージ・関連サービスの実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数。GPU 搭載の増加や単価の下落は実質の市場額に入れる))→ 売上 596 億ドル・営業利益 63 億ドル。市場 6600 億ドル相当(実質)× シェア 6.4%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • ネットワーキング(アルバ・ジュニパー):数量 17.0(企業向けネットワーク(拠点・無線・データセンタースイッチ・ルーター)の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 240 億ドル・営業利益 54 億ドル。市場 1980 億ドル相当(実質)× シェア 8.6%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • その他(通信事業者向け・インスタントオン・本社の他):数量 1.2(対象の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 17 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場 260 億ドル相当(実質)× シェア 4.6%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)

倍率:上限から一段下げて置いた。 正当化 PER の上限は 12.2 倍(g 4.0%、RONIC 13.3%。RONIC = k 9.8% + 1/2 ×(事業の ROE 16.8% − k)。堀は普通)。その 8.5 割の 10.3 倍に置いた。時価総額 = 事業の純利益 71.0 × 10.3 + 余った現金(戻り方込み)0 = 734 億ドル(純利益に対する見かけの PER は 10.3 倍)。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:サーバーは過去並みの薄利に戻り、ネットワーキングが利益の半分近くを稼ぐ。成熟した姿として最も起きやすい落としどころ。

やや悲観 23% やや悲観:サーバーが薄利に沈む 利益 41 億ドル · PER 8.4 倍 · 株価時価総額 24.82 ドル348 億ドル

10 年後(2035 年 10 月期) の売上は 702 億ドル(今の 2.05 倍)、GAAP の営業利益は 54 億ドル、GAAP の純利益は 41.3 億ドル。

内訳はクラウド&AI 482(市場 5900 × シェア 5.8%)、ネットワーキング 204(市場 1850 × シェア 7.8%)、その他 16(いずれも億ドル)。

ハイパースケーラーが ODM(鴻海・クアンタ・ウィウィン)から直接買う比率が上がり、サーバー市場の実質は 2025 年の 1.5 倍(5,900 億ドル相当)で、HPE のシェアも 5.8% に下がる。クラウド&AI の利益率は 9%。ネットワーキングはエヌビディアのイーサネット(Spectrum-X)とブロードコム(Broadcom)のチップを使う白箱スイッチ、アリスタに押され、シェア 7.8%・利益率 20%。競合に負けた場合の利益がこの姿。成熟後の倍率は、g 4.0% の正当化 PER の上限 10.5 倍の 8 割(8.4 倍)を事業の純利益に掛け、余った現金(戻り方込み)0 億ドルを足して時価総額 348 億ドル。

  • クラウド&AI(サーバー・ストレージ・金融サービス・ハイブリッドクラウド):数量 34.2(サーバー・ストレージ・関連サービスの実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数。GPU 搭載の増加や単価の下落は実質の市場額に入れる))→ 売上 483 億ドル・営業利益 43 億ドル。市場 5900 億ドル相当(実質)× シェア 5.8%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • ネットワーキング(アルバ・ジュニパー):数量 14.4(企業向けネットワーク(拠点・無線・データセンタースイッチ・ルーター)の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 204 億ドル・営業利益 41 億ドル。市場 1850 億ドル相当(実質)× シェア 7.8%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • その他(通信事業者向け・インスタントオン・本社の他):数量 1.1(対象の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 16 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場 240 億ドル相当(実質)× シェア 4.6%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)

倍率:上限から下げて低めに置いた。 正当化 PER の上限は 10.5 倍(g 4.0%、RONIC 10.2%。RONIC = k 9.8% + 1/2 ×(事業の ROE 10.6% − k)。堀は普通)。その 8 割の 8.4 倍に置いた。時価総額 = 事業の純利益 41.3 × 8.4 + 余った現金(戻り方込み)0 = 348 億ドル(純利益に対する見かけの PER は 8.4 倍)。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:ODM の直接調達とデル・スーパー・マイクロの値引きで、サーバーの利益率が過去の下限へ。ネットワークは競争で利益率が 20% に下がる。

悲観 12% 悲観:普通の薄利のサーバー会社に戻る 利益 7 億ドル · PER 9.2 倍 · 株価時価総額 4.80 ドル67 億ドル

10 年後(2035 年 10 月期) の売上は 460 億ドル(今の 1.34 倍)、GAAP の営業利益は 13 億ドル、GAAP の純利益は 7.3 億ドル。

内訳はクラウド&AI 317(市場 4500 × シェア 5.0%)、ネットワーキング 131(市場 1500 × シェア 6.2%)、その他 11(いずれも億ドル)。

AI インフラの調達がハイパースケーラーの自社設計と ODM 直買いに寄り、HPE のサーバーは企業向けの小さな市場(実質 4,500 億ドル相当)でシェア 5%。ネットワークはジュニパーの買収価格(約 140 億ドル)に見合うシェアを取れず 6.2%、利益率 15%。のれんの減損が続き、GAAP の営業利益率は 3% に近い。ジュニパーの買収が「割高な買収」だった場合の姿。純利益は小さく、稼ぐ力は 1÷k の倍率で見る。成熟後の倍率は、上限 10.3 倍の 9 割を事業の純利益に掛けて時価総額 67 億ドル。

  • クラウド&AI(サーバー・ストレージ・金融サービス・ハイブリッドクラウド):数量 22.5(サーバー・ストレージ・関連サービスの実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数。GPU 搭載の増加や単価の下落は実質の市場額に入れる))→ 売上 317 億ドル・営業利益 24 億ドル。市場 4500 億ドル相当(実質)× シェア 5.0%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • ネットワーキング(アルバ・ジュニパー):数量 9.3(企業向けネットワーク(拠点・無線・データセンタースイッチ・ルーター)の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 131 億ドル・営業利益 20 億ドル。市場 1500 億ドル相当(実質)× シェア 6.2%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)
  • その他(通信事業者向け・インスタントオン・本社の他):数量 0.8(対象の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア)× 価格 14(物価指数(2025 年 = 10 とした指数))→ 売上 11 億ドル・営業利益 −1 億ドル。市場 200 億ドル相当(実質)× シェア 4.0%、価格指数 1.41(2025 年 = 1.00)

倍率:ジュニパーの買収が割高な買収で終わる構造的な負けの筋書き。稼ぐ力が小さいので、稼ぐ力から測った上限の近くに置く。 事業の ROE 2.9% が k 9.8% 以下なので PER の上限は 1÷k = 10.3 倍。その 9 割の 9.2 倍に置いた。時価総額 = 事業の純利益 7.3 × 9.2 + 余った現金(戻り方込み)0 = 67 億ドル(純利益に対する見かけの PER は 9.2 倍)。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。

確率:ハイパースケーラーの自社設計・ODM 直買いが主流になり、HPE のサーバーは企業向けの小さな市場に戻る。ネットワークも差別化を失う。1 割強。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

クラウド&AI(サーバー・ストレージ・金融サービス・ハイブリッドクラウド)

ProLiant などのサーバー、AI 向けラック型システム、Alletra ストレージ、GreenLake の購読、顧客向けの金融サービス。2026 年の組み替えで旧サーバー・ハイブリッドクラウド・金融サービスを統合した区分。

数量サーバー・ストレージ・関連サービスの実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア価格物価指数(2025 年 = 10 とした指数。GPU 搭載の増加や単価の下落は実質の市場額に入れる)売上営業利益
今 2025/12 26.6 10 266 190
10 年後 中立 42.2 14 596 63

取り方:2025 年 10 月期の売上は、2026 年の新しい区分で組み替えた 2024 年 11 月〜2025 年 7 月の 9 か月が 199.9 億ドル、2025 年 8〜10 月期をサーバー約 45 億ドルなど約 66 億ドルと置いて約 266 億ドル。市場は IDC の 2026 年 1〜3 月のサーバー売上 1,226 億ドル(年換算 4,900 億ドル)と 2025 年の水準から、サーバー・ストレージ・関連サービスを 2025 年に 4,000 億ドルと置きシェア 6.65%(ODM の直接調達を含む世界の金額で、HPE の数量の順位は 3 位前後)。営業利益 190 億ドルは 9 か月の区分利益 14.65 億ドルに 8〜10 月期の約 4.3 億ドルを足した推定(利益率 7.1%)。株式報酬・償却・減損・本社費は全社の調整に入れる。価格は物価並み。

ネットワーキング(アルバ・ジュニパー)

企業の拠点向けスイッチ・無線 LAN(アルバ)、ジュニパーのルーター・データセンタースイッチ・Mist の AI 運用ソフト、セントラル(クラウド運用)。ジュニパーは 2025 年 7 月 2 日から。

数量企業向けネットワーク(拠点・無線・データセンタースイッチ・ルーター)の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア価格物価指数(2025 年 = 10 とした指数)売上営業利益
今 2025/12 6.6 10 66 160
10 年後 中立 17.0 14 240 54

取り方:2025 年 10 月期は旧アルバだけの 2024 年 11 月〜2025 年 7 月の 9 か月(売上 38.1 億ドル・営業利益 9.56 億ドル)に、ジュニパーを含む 8〜10 月期(売上約 28 億ドル・営業利益率約 23%)を足した売上 66 億ドル・営業利益 160 億ドルの 24%(推定。ジュニパーは 4 か月分だけで通年の約 3 分の 1)。市場は企業向けネットワークを 2025 年に 1,300 億ドルと置き(スイッチ・無線・ルーター・データセンターの合計。アリスタ・シスコ・ファーウェイを含む)、今のシェアは 5.1%(通年のジュニパーを足すと約 8%)。2026 年 5〜7 月期の営業利益率は 22%。価格は物価並み。

その他(通信事業者向け・インスタントオン・本社の他)

通信事業者向けのソフト(売却が完了)、中小企業向けのインスタントオン、その他の投資。

数量対象の実質市場(2025 年価格の 10 億ドル)× シェア価格物価指数(2025 年 = 10 とした指数)売上営業利益
今 2025/12 1.1 10 11 −3
10 年後 中立 1.2 14 17 0

取り方:2024 年 11 月〜2025 年 7 月の 9 か月が売上 8.09 億ドル・営業損失 0.34 億ドルで、8〜10 月期を足して約 11 億ドル。市場を 220 億ドル相当、シェア 5% と推定。通信事業者向けの事業は売却が完了したので以後は小さく保つ。価格は物価並み。

リスクと懸念

利益率が供給制約の一時的な要因で押し上げられている

2026 年 5〜7 月期のクラウド&AI の営業利益率 17%(前の期から 4.6 ポイント上昇)は、メモリ・NAND の供給制約でつけた値上げと価格転嫁に支えられている。会社は 2027 年に約 13%、粗利益率は過去の水準へ戻ると言う。供給が緩んで値上げが外れる速さ次第で、2028 年の純利益は中立(46 億ドル)から 2〜3 割ずれる。

AI 設備投資の山と谷(顧客の集中)

AI システムの売上(2026 年 5〜7 月期で約 16 億ドル)は少数の AI クラウド会社に偏る。2027 年は大手の設備投資が 1 兆ドル前後の見方があるが、投資効率が疑われると発注が一斉に止まり、在庫(118 億ドル)に損が出る。デル・スーパー・マイクロの在庫損が先例。悲観の確率を 12% に置いた。

ジュニパー買収の価格と統合

約 140 億ドルは、ネットワーキングの利益率 22〜25% が続いて初めて報われる。2026 年 5〜7 月期の利益率は 22% で、データセンタースイッチの比率が上がると薄まる。司法省との和解(2026 年 8 月に裁判所が承認)の条件、アルバとジュニパーの製品の整理、顧客の入れ替えの遅れが統合の足かせになる。割高な買収だった場合は、のれん・無形資産(自己資本の大半)の減損が出る。

競合:デル・スーパー・マイクロ・ODM とシスコ・アリスタ

サーバーは AI 受注残でデルが HPE の約 5 倍、ハイパースケーラー向けは ODM(鴻海・クアンタ)が直接調達する比率を上げる。ネットワークは 2026 年 4〜6 月にシスコ・アリスタがシェアを上げ、データセンターはエヌビディア(Spectrum-X)・ブロードコムの白箱が価格を決める。HPE はどの市場でも 2 番手以下で、価格を決める力が弱い。

株式報酬・転換優先株・ワラントによる希薄化

株式報酬は 2025 年 11 月〜2026 年 7 月の 9 か月で 6.0 億ドル(年 8 億ドル)。2027 年 9 月にシリーズ C 優先株 3,000 万株が約 0.76 億株の普通株になり、オラクルへ出したワラント 415.6 万株(行使価格 1 セント)が確定した分だけ増える。筋書きは会社全体の時価総額なので持ち分は縮めないが、還元は株式報酬を引いた正味で置いた。

金利と借入(金融サービス・ジュニパー)

有利子負債は 2026 年 7 月で 202 億ドル(うち金融サービスの割賦・リースを賄う分が大きい)、現金 62 億ドル。借り換えは 5〜6% で、利払いが利益を削る。純レバレッジ 1.8 倍は目標の 2 倍を下回るが、AI ラックの在庫と売掛金が膨らむ局面では運転資金が借入を押し上げる。

今の倍率の高さ(GAAP と調整後の差)

調整後の利益は株式報酬と償却を足し戻すので GAAP を大きく上回る(2026 年の見通しで調整後が GAAP の約 1.3 倍)。今の値段は、GAAP の 2026 年の通常の純利益(37 億ドル)の約 21 倍。利益ベースの正当化 PER は中立で 12.2 倍が上限(置いたのは 10 倍台)で、利益が伸びても倍率の縮みで株価の伸びは小さくなる。

今後の分かれ目

供給制約が 2027 年前半に緩み、クラウド&AI の利益率が 13% を下回って 10% 台前半へ下がったら
中立の利益率(2028 年 12.5%)を 1 ポイント下へ。純利益は約 4 億ドル減り、確率をやや悲観側へ 5 ポイント寄せる。
ネットワーキングの営業利益率が 2027 年に 25% を超え、ジュニパーの費用削減(年 6 億ドル)が前倒しで出たら
楽観・やや楽観の確率を 5 ポイント上げ、ネットワーキングの利益率を 1〜2 ポイント上方へ。年 2〜3 億ドルの利益の上振れになる。
AI クラウド会社の発注が 2 四半期続けて前年を下回り、在庫が 130 億ドルを超えたら
AI ラックの値引きと在庫評価損で利益率が 10% 割れに向かう。
AMD の Helios ラックの出荷が 2027 年前半に始まり、数百億ドル規模の受注が見えたら
サーバー市場のシェアを 0.5〜1 ポイント上方へ置き直す。利益率は薄いので純利益への効きは売上ほど大きくない。
データセンタースイッチでシスコ・アリスタが再びシェアを上げ、ジュニパーの売上の伸びが +10% を割ったら
ネットワーキングのシェア(中立で 8.5%)を下方へ。ジュニパー買収の減損の可能性を悲観の確率に反映する。
自社株買いが年 20 億ドルを超えて続き、純レバレッジが 1.5 倍を下回ったら
還元の正味(配当+自社株買い−株式報酬)が増え、payout を上げる。ただし株価が高いときの買いなら価値を壊すので、倍率に反映しない。

見ておくもの

  • クラウド&AI の営業利益率(2026 年 5〜7 月期は 17%、会社は 2027 年に約 13%)と、メモリ・NAND の供給制約が緩む時期
  • ネットワーキングの営業利益率(22%→2027 年に 20 台後半の目標)と、受注の伸び(+36%)が売上の伸びに変わる速さ、ジュニパーの費用削減(年 6 億ドル)
  • AI システムの受注と受注残(2026 年 5〜7 月期の受注 24 億ドル)、在庫(118 億ドル)、AMD の Helios の立ち上がり、オラクルのワラントの権利確定
  • FCF(2026 年 37.5 億ドル以上、2027 年 50 億ドル以上)と、配当・自社株買いの正味の還元、純レバレッジ(1.8 倍)、2027 年 9 月のシリーズ C 優先株の転換
  • デル・スーパー・マイクロの AI 受注残の動きと、デロールのスイッチ・無線 LAN のシェア(シスコ・アリスタの増減)

倍率と資本コストの決め方

今の PER・PBR や過去の倍率には寄せていない。10 年後の倍率は、利益ベースの正当化 PER = (1−g/RONIC)/(k−g)(k 9.75%、g 4.0%、RONIC = k + 残る割合 ×(事業の ROE − k)、堀は普通)の上限に対し、楽観 9.5 割・やや楽観 9 割・中立 8.5 割・やや悲観 8 割・悲観 9 割 で置いた。中立は上限 12.2 倍の 8.5 割で、事業の純利益に 10.3 倍(余った現金を足した見かけは 10.3 倍)。余った現金は戻り方 None を掛けて足す。余った現金は戻り方 None を掛けて足す。純利益は GAAP。総合は今の時価総額に対し -36.7% で、割高。結論は計算の結果で、先に決めたものではない。

資本コスト 9.8% = 無リスク金利 5% + β 1.30 × 5%。k = 基本 8.0% + quality 1.75% = 9.75%。β は使わない。サーバーの循環(+0.5)、薄利で値段を決められないこと(+0.5)、ジュニパー買収で純負債が EBITDA の 3 倍近くに増えたこと(+0.5)、利益の持続の読みにくさ(+0.25)を quality で見た。事業は傾いていないので extra は置かない。ジュニパーの買収価格や AI クラウド会社への依存は筋書きと悲観側の確率(10 年 35%)で表し、k には二重に足していない。

同じ業種(情報技術)の AI 分析

やや割安 ゴーダディGDDY FCF の約 13% が株主に戻る定期課金の事業。AI で入口を奪われる恐れを 4 割超の確率で織り込んでも、資本コストを超える稼ぎが先で薄れる倍率で測ると、確率で加重した価値は今より約 3 割高く「やや割安」 本質価値との差 +23.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ジェン・デジタルGEN 消費者向けの防御と身元保護で解約の少ない定額収入を持つが、借金が重い。利益ベースの上限で倍率を置いてもやや割安で、悲観では借金が株主価値を削る 本質価値との差 +20.2% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) 適正 アップラビンAPP 配信 AI の稼ぐ力は突出するが、プラットフォーム依存と規制の影が重い。利益ベースの正当化 PER で測ると、悲観を厚く置いて「適正」まで下がる 本質価値との差 −2.1% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 エヌビディアNVDA AI 計算の事実上の標準を握る稼ぐ力は桁違いで、今の時価総額は確率で加重した価値を 4% ほど上回るだけの適正水準で、安全域は薄い 本質価値との差 −3.0% · 10 年 適正(年 +7.1%) やや割高 マイクロソフトMSFT AI 時代でも堀は広がる世界最強級の事業。ただし利益ベースの正当化 PER(中立で事業 約 18 倍)で測ると、今の時価総額は事業の質を先に払いすぎている 本質価値との差 −15.7% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 ベリサインVRSN ドメイン名 .com と .net の登録簿を握る契約型の独占。事業の質は最高水準で、今の値段は契約どおりの値上げが続く前提を先に織り込んでいる 本質価値との差 −15.8% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 CDWCDW 再販の薄利でも資本は軽く還元が厚い。利益ベースで見ると今の値段はほぼ妥当だが、クラウド直販・AI 調達の直買いで取り分が削られる危うさは残る 本質価値との差 −17.2% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 ブロードコムAVGO AI の特注チップと VMware で稼ぐ力は急拡大しているが、今の時価総額は確率で加重した価値より 2 割強高く、やや割高 本質価値との差 −18.8% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 スカイワークス・ソリューションズSWKS クォルボとの合併で RF 部品の最大手級になったが、売上の 5 割強がアップル。利益率が戻っても、利益ベースの正当化 PER で割ると今の時価総額には届かない 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 NXP セミコンダクターズNXPI GAAP の PER 29 倍は谷の利益。利益ベースの正当化 PER で割ると、本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −20.6% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 クアルコムQCOM スマホが縮む間に車載・IoT と AI データセンターが穴を埋められるかが全て。埋まる前提でも、利益ベースの正当化 PER で割ると今の時価総額には届かない 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 スーパー・マイクロ・コンピューターSMCI 売上は急増しても粗利益率 10% 前後の薄利で、AI 投資の谷と統制の問題を悲観に厚く織り込んでも、今の値段は本質価値を 2 割ほど上回る(強制転換優先株を含む時価総額 251 億ドルで比べた場合) 本質価値との差 −24.3% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 TE コネクティビティTEL 自動車の景気循環と AI・送電網の追い風を併せ持つ接続部品の首位。GAAP の利益の 20 倍という値段は、成長が続いても本質価値を 4 割ほど上回る 本質価値との差 −26.4% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 KLAコーポレーションKLAC 検査・計測で約 6 割を握る、堀の深い優良な装置会社。ただし今の時価総額は山の利益と高い倍率を先取りしている 本質価値との差 −27.5% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 モトローラ・ソリューションズMSI 公共安全の無線という替えの利かない土台は強いが、GAAP の利益の 36 倍という値段は、10 年後に成熟後の 20 倍へ縮む分を利益の伸びで取り返せない水準にある 本質価値との差 −29.9% · 10 年 やや割高(年 +2.9%) 割高 ジェイビルJBL AI データセンター向けの急成長で利益は伸びるが、大口顧客に価格を握られる薄利の受託製造。成長を先取りした、割高な値段 本質価値との差 −30.2% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 アナログ・デバイセズADI データセンターと試験装置の需要で利益は急回復したが、利益ベースの正当化 PER(中立 17〜18 倍)で測ると、今の時価総額は山の利益の継続を大きく先取りしている 本質価値との差 −31.2% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 アンフェノールAPH AI 設備投資の山に乗った接続部品の王者。堀は厚いが、利益が山の高さで評価されており、中立でも今の値段に安全域が無い 本質価値との差 −32.4% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 HPインクHPQ 利益の 6 割を生む印刷の消耗品が年 3% ずつ縮み、パソコンは高騰したメモリの転嫁で稼ぐ。現金を生む力は本物だが、利益ベースの倍率では今の値段に安全域は無い 本質価値との差 −34.3% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 オン・セミコンダクターON 電力半導体の谷から利益は戻りつつあるが、SiC は価格と競合で筋書きが割れる。利益ベースの正当化 PER で割ると、確率で加重した本質価値は今を 3 割ほど下回る 本質価値との差 −35.0% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 フレックスFLEX AI データセンター向けの伸びは本物だが、受託製造は薄利で、確率で加重した価値は今の時価総額を 5 割近く下回る 本質価値との差 −36.9% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 マーベル・テクノロジーMRVL 接続部品の堀は深く AI 投資の恩恵は大きい。グーグル依存と競合を織り込んでも、倍率を利益ベースの正当化 PER で置くと、本質価値は今の時価総額を 4 割ほど下回る 本質価値との差 −37.7% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 キューニティー・エレクトロニクスQ 半導体の研磨・洗浄・露光の消耗材と AI 向けの先端パッケージ・基板材料を持つ優良な材料会社。ただし分離後の借金と今の倍率で、本質価値は今の時価総額を 4 割強下回る 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 テキサス・インスツルメンツTXN 工場投資の山を越えて稼ぐ力は戻ったが、今の時価総額は循環の回復と高い成長をすでに先取りしている 本質価値との差 −40.1% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 アップルAAPL 世界最強クラスの堀と資本効率は本物だが、今の値段は 10 年後の利益を最良に近い形で先取りしており、安全域が無い 本質価値との差 −40.7% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 テレダイン・テクノロジーズTDY 赤外線・計測・防衛電子を買収で束ねた堅い優良企業。ただし GAAP で測る資本効率は低く、今の値段は 10 年の成長を先取りしている 本質価値との差 −41.5% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 アカマイ・テクノロジーズAKAM 配信の縮みをセキュリティとクラウド基盤が埋める途中の会社。アンソロピック契約で売上の見通しは上がったが、設備投資で資本の効率は薄く、利益ベースで測ると今の値段は割高 本質価値との差 −42.3% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 オラクルORCL データベースの堀は本物だが、AI 基盤への巨額の借金投資とオープンエーアイ 1 社への依存が、事業の質に見合わない大きな悲観の裾を作っている 本質価値との差 −42.7% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 ラムリサーチLRCX エッチングと成膜で先端メモリとロジックの増設を支える優良な装置会社。ただし今の時価総額は山の利益を先取りしている 本質価値との差 −42.9% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 コグニザント・テクノロジー・ソリューションズCTSH 開発・保守の人月は AI エージェントの標的で、売上が縮む前提で見ると今の時価総額は割高(-37%) 本質価値との差 −43.8% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 シノプシスSNPS 設計ソフトの 2 強にアンシスを加えて事業の幅は最大だが、稼ぎが先で薄れる倍率で測ると、今の約 65 倍は先の成長を織り込みすぎ 本質価値との差 −44.5% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 ネットアップNTAP 全フラッシュとクラウドで利益は伸びたが、NAND 高騰の値上がりの山にいて、今の値段はその高さの持続を前提にしている 本質価値との差 −44.5% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ゼブラ・テクノロジーズZBRA 業務用端末とラベル印刷の堀は厚く還元力も高いが、2026 年の好調を織り込んだ今の値段は、本質価値の 2 倍近い 本質価値との差 −44.8% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 アドビADBE 制作ソフトの席は生成 AI で技能の壁が下がり、置き換えの側に回る。PER 13.6 倍でも成長を前提にした値段は割高(-39%) 本質価値との差 −44.8% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 シスコシステムズCSCO ネットワークの老舗が AI で息を吹き返したが、利益の質は並みで、今の値段は成長を大きく先取りしている 本質価値との差 −45.0% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 アプライド・マテリアルズAMAT 成膜を軸に装置の最も広い品ぞろえを持つ優良な装置会社。ただし今の時価総額は山の利益を先取りしている 本質価値との差 −45.6% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 マイクロチップ・テクノロジーMCHP データセンター・防衛・産業の回復で利益は急回復中だが、利益ベースの正当化 PER で測ると、今の時価総額は中立の筋書きの先まで織り込んでいる 本質価値との差 −45.9% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 ローパー・テクノロジーズROP 買収で伸びる GAAP の ROE 7〜8% の会社を稼ぎが先で薄れる倍率で測り、AI で縦型ソフトの堀が狭まる筋書きを厚く置くと、今の値段より割高 本質価値との差 −48.5% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 デル・テクノロジーズDELL AI サーバーで売上が急膨張しても、中身は薄利の組み立てと再販。利益の質と循環の山を考えると、今の値段は先を多めに織り込んでいる 本質価値との差 −50.9% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ウエスタンデジタルWDC HDD の 2 社寡占で利益率が 4 割に乗った山の頂。契約が切れた後の利益で測る本質価値は今の時価総額を 5 割ほど下回る 本質価値との差 −52.0% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 ケイデンス・デザイン・システムズCDNS EDA の 2 強の一角で事業の質は高いが、株式報酬を費用に入れた利益で測ると今の値段は成長の先まで織り込みすぎ 本質価値との差 −52.6% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 インテュイットINTU 確定申告と中小会計の入口を AI の汎用アシスタントが奪いうる。帳簿の記録は強いが、席と入口の売上を抑えて見ると割高(-54%) 本質価値との差 −57.5% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 テラダインTER AI 向け半導体テストで急成長する複占の一角。利益は 1 年で 2.5 倍になったが、今の時価総額はその先まで織り込んでいる 本質価値との差 −58.1% · 10 年 割高(年 −1.5%) 割高 アクセンチュアACN AI を使う側でも人月で売る限り売上は縮む。規模と提携の強さを認めても、今の時価総額は割高(-54%) 本質価値との差 −59.3% · 10 年 割高(年 −2.4%) 割高 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)AMD AI チップと EPYC で成長は急だが、10 年の楽観の筋書きでも年率が資本コストに届かない水準まで、値段が先に払っている 本質価値との差 −59.7% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 モノリシック・パワー・システムズMPWR AI サーバー向け電源で利益は急増中だが、GAAP の PER 94 倍は山の利益を先に払っている。利益ベースの正当化 PER で割ると、本質価値は今を大きく下回る 本質価値との差 −60.7% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 キーサイト・テクノロジーKEYS AI の計測需要で受注が 5 割超伸びた計測器の首位。GAAP の利益の約 40 倍という値段は、需要の山を恒常と置いている 本質価値との差 −61.3% · 10 年 割高(年 −2.6%) 割高 マイクロン・テクノロジーMU AI 需要で DRAM・NAND の利益が山の頂に立ったが、山の後の利益で測る本質価値は今の時価総額を 6 割下回る 本質価値との差 −61.5% · 10 年 割高(年 −3.3%) 割高 ファーストソーラーFSLR 営業利益のほぼ全てが 2029 年末から薄れる製造税額控除。控除後の事業は資本コストに届かず、10 年後の中立でも今の時価総額の 6 割弱にとどまる 本質価値との差 −61.9% · 10 年 割高(年 −2.0%) 割高 シーゲイト・テクノロジーSTX HDD は AI のデータ保存で利益が山の頂に。山の後の利益で測ると、本質価値は今の時価総額を 6 割ほど下回る 本質価値との差 −62.2% · 10 年 割高(年 −2.7%) 割高 フォーティネットFTNT ネットワークとセキュリティを一体で売る優良企業で、2026 年は更新の山で急成長。ただ山の後を見ると今の値段は先走りすぎ 本質価値との差 −63.0% · 10 年 割高(年 −3.0%) 割高 F5FFIV アプリの入口を握る堅実なインフラ・ソフト会社だが、純現金を足しても今の値段は 10 年後の姿を先取りしている 本質価値との差 −63.9% · 10 年 割高(年 −3.0%) 割高 サンディスクSNDK NAND の価格高騰で利益が 22 倍になった山の頂。山の後の利益で測ると、本質価値は今の時価総額を 6 割以上下回る 本質価値との差 −64.8% · 10 年 割高(年 −4.4%) 割高 コヒレントCOHR AI の光接続の中心で垂直統合の堀を持つが、足元の急成長が続く前提の今の値段は、式で測ると本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −65.0% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 ガートナーIT 調査の席課金は AI の回答に置き換えられる側。維持率 85% では堀の証拠にならず、今の時価総額は割高(-63%) 本質価値との差 −65.3% · 10 年 割高(年 −3.7%) 割高 IBMIBM メインフレームの堀とソフトは残るが、コンサルの人月は AI エージェントに削られ、利益の倍率を抑えると割高(-63%) 本質価値との差 −65.9% · 10 年 割高(年 −3.9%) 割高 アリスタ・ネットワークスANET データセンターのイーサネット首位で利益率は最高水準だが、顧客 2 社への集中と競争を考えると、今の値段は成長を先取りしすぎている 本質価値との差 −66.2% · 10 年 割高(年 −2.9%) 割高 コーニングGLW 光ファイバで AI の配線を押さえ業績は急伸しているが、GAAP の利益の 60 倍という今の値段は、計画どおりに進んでも届かない水準にある 本質価値との差 −67.2% · 10 年 割高(年 −3.7%) 割高 PTCPTC 設計・製品データの堀は認めるが、席課金の面は AI に削られ、買収提示額が織り込まれた今の時価総額は割高(-67%) 本質価値との差 −67.6% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 シエナCIEN AI データセンター間の光伝送で首位級だが、利益の急伸は供給不足の局面の面が強く、今の値段は 10 年先の成長まで先取りしている 本質価値との差 −71.5% · 10 年 割高(年 −4.2%) 割高 トリンブルTRMB 建設ソフトと物流ソフトの席は AI に削られ、測量機器の現場は残る。成長期待を剥がすと今の時価総額は割高(-72%) 本質価値との差 −73.5% · 10 年 割高(年 −6.0%) 割高 パロアルトネットワークスPANW ファイアウォールからセキュリティ全体の「束ね役」へ。事業の質は高いが、株式報酬を引いた利益に対して値段が先を行き過ぎている 本質価値との差 −74.2% · 10 年 割高(年 −5.9%) 割高 パランティア・テクノロジーズPLTR 政府と企業の AI 基盤として強い堀を築きつつあるが、楽観の筋書きでも 10 年の年率が資本コストに届かない極端な高値 本質価値との差 −75.2% · 10 年 割高(年 −5.5%) 割高 セールスフォースCRM 営業・サービスの席は AI エージェントが肩代わりする本丸。自社の AI は売上の 4% 弱で、席の減りを埋めるには足りず、今の時価総額は割高(-74%) 本質価値との差 −75.3% · 10 年 割高(年 −6.8%) 割高 タイラー・テクノロジーズTYL 自治体の基幹ソフトという記録の正本の堀は本物。それでも成長の期待が剥がれると割高(-76%) 本質価値との差 −78.3% · 10 年 割高(年 −8.5%) 割高 オートデスクADSK 設計ソフトの席は生成 AI で減る側。ファイル形式の標準という堀は認めるが、GAAP で PER 約 46 倍の値段は割高(-77%) 本質価値との差 −78.5% · 10 年 割高(年 −8.5%) 割高 フェア・アイザックFICO 信用スコアの標準という記録の堀は本物。ただし価格の根拠が規制当局の裁量に移り、AI は主因でなくても今の値段は割高(-79%) 本質価値との差 −80.1% · 10 年 割高(年 −8.2%) 割高 インテルINTC 需要の逼迫で本業は立ち直ったが、ファウンドリの赤字と薄い稼ぐ力に対し、今の時価総額は工場の成功まで先に払っている 本質価値との差 −80.2% · 10 年 割高(年 −7.6%) 割高 ルメンタム・ホールディングスLITE 光レーザーと OCS で AI の通信を支える優良な部品会社だが、売上の山を前提にした今の値段は、景気の中間の利益で測ると大きく割高 本質価値との差 −82.9% · 10 年 割高(年 −7.8%) 割高 ワークデイWDAY 人事・財務の記録を握る堀はあるが、課金単位の従業員数が AI で縮む。GAAP の利益が小さい今の値段は割高(-83%) 本質価値との差 −84.1% · 10 年 割高(年 −10.5%) 割高 データドッグDDOG 可観測性の首位で質は高く成長も 3 割台。ただ時価総額は売上予想の約 20 倍で、株式報酬を費用に入れると 10 年後の価値を割り引いても今の値段に届かない 本質価値との差 −86.7% · 10 年 割高(年 −11.4%) 割高 クラウドストライクCRWD セキュリティ基盤として質は高く成長も加速中。ただ時価総額は売上予想の約 38 倍で、10 年後の価値を割り引いても今の値段には遠く届かない 本質価値との差 −87.6% · 10 年 割高(年 −12.7%) 割高 サービスナウNOW 業務の台帳としての堀は認めるが、席課金は AI エージェントに揺さぶられ、成長の期待が剥がれると割高(-91%) 本質価値との差 −91.5% · 10 年 割高(年 −16.6%)

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読んだ資料

  1. HPE 2026 年度第 3 四半期決算(プレスリリース・見通し)
  2. HPE 10-Q(2026 年 7 月 31 日・株数・セグメント・売上・負債)
  3. HPE 2026 年度第 3 四半期 決算説明会の文字起こし(利益率・供給制約・還元・Helios)
  4. Futurum:HPE Q3 FY2026(見通し・セグメント)
  5. シリーズ C 強制転換優先株の目論見書(424B2・転換比率 2.5352〜3.1056)
  6. HPE 10-K 2025 年度(優先株 3,000 万株・普通株)
  7. HPE 2025 年投資家説明会(SAM)プレスリリース(2028 年の目標・還元)
  8. Dell'Oro:企業向けスイッチ 2026 年 4〜6 月(単価 +19%・シスコとアリスタのシェア)
  9. Futurum:HPE がオラクルにワラントを出した件(415.6 万株)

分析日 2026-10-16