結論
アレグロ・マイクロシステムズは、電流や回転位置を測る磁気センサーと、モーターや電源を制御する半導体を売る会社である。筆者の結論は割高だ。世界首位のセンサー技術には実体があるが、現在の時価総額は、その強みを大きな現金利益に変える未来を先取りしすぎている。
同社の2026年3月期の売上は約8.9億ドルで、約6割が磁気センサー、4割が電源ICである。自動車向けが売上の約7割を占めるが、AIデータセンターの冷却と給電も伸びている。2026年6月期の四半期売上は前年同期比27%増の2.59億ドルに達し、データセンター向けは全体の17%となった。ただし同期のGAAP営業利益率は9.8%にとどまり、成長がそのまま株主利益になるわけではない。
10年後も電動ブレーキや高効率モーターにセンサーは欠かせない。2023年に買収したクロッカスのTMR技術も、精度と単価を高める余地がある。一方、インフィニオンやメレクシス、電源ICで先行するテキサス・インスツルメンツが利益を分け合う。中国向け出荷の大きさも無視できない。
中立では、世界市場の出荷個数が増え、磁気センサーのシェアも少し上がると考える。それでも10年後の売上は約22億ドル、純利益は約3億ドルである。ここに長く続く再投資の利回りから求めた利益倍率を当て、還元を含めて現在に割り戻すと、5つの筋書きの加重価値は約19億ドルとなる。2026年10月23日の時価総額約58億ドルを約67%下回る。良い技術と、今その株式に払える金額は別の問題である。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、まず10年後も顧客が何を買わざるを得ないかを問う。回転速度と電流を高い精度で測る回路は、車が電気で動き、工場が自動化されるほど必要になる。命を預かる車載部品の認定は時間がかかる。磁気センサーで約4分の1の市場を持つ会社には、短期の安値攻勢だけでは崩れない地位がある。
次に、その堀が十分なオーナー利益になるかを確かめる。過去の売上は10億ドル近くあっても、開発費と買収の償却、借入利息でGAAP利益が細った。調整後利益や受注の伸びだけで価値を決めない。中立で10年後の純利益は約3.15億ドルまで戻るが、その成長を保つには研究開発、試験、運転資金に毎年利益の一部を再投資する必要がある。
事業の投下資本に対する利回りは資本コスト9%を超える可能性がある。ただ、競争力の源泉であるTMR技術も永久の独占ではない。新製品の高値が続いて初めて、再投資の余剰が株主に届く。ここでは10年後の利益の超過収益が半分ほど残る普通の堀として扱う。
最後に資本配分を見る。サンケン電気からの買い戻しは巨額だったが、新株発行も同時に行われ、見かけの還元は実態を誇張する。Crocus買収は成長の種であると同時に、技術の陳腐化時には減損の種となる。純現金も厚くない。成長の物語が本物でも、買値に安全域が無ければ長期保有の成果は乏しい。現状の価値と時価総額の隔たりは、その警告である。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの中心は磁気センサーICだ。車輪の回転速度、ステアリングの角度、駆動モーターの位置、インバーターの電流を非接触で測る。電動車では部品点数が増え、自動運転支援では制御の精度と安全規格が厳しくなる。従来のホール素子に加え、トンネル磁気抵抗を使うTMRは高速で小さな電流変化を測れる。顧客が車の制御装置に組み込むと、別の部品に替えるには再設計と耐久・安全試験が要る。
もう一つは電源ICだ。モータードライバー、降圧・昇圧用の電源管理、LED駆動、SiC向け絶縁ゲートドライバーを提供する。電動車のポンプや送風機、データセンターの冷却ファン、ロボットの関節では、動く部品が多いほど採用機会が増える。センサーで動きを捉え、電源ICで正確に動かすという組み合わせが販売の武器となる。
2026年3月期の製品別売上は、磁気センサー約5.39億ドルと電源IC約3.52億ドルである。用途別に見ると車載が約6.29億ドル、産業その他が約2.62億ドルだ。これは異なる切り口の区分であり、合算して四つの事業にしてはいけない。会社が開示する報告セグメントは一つで、製品別の利益も出していない。
会社の年間出荷は約21億個、顧客は1万5,000社超、製品は1,500種類超に及ぶ。製品ごとの数量を開示していないため、磁気センサー16.8億個、電源IC4.2億個と推計した。売上をそれぞれの個数で割ると平均単価は約0.32ドルと0.84ドルになる。これは観測された販売単価ではなく、全社出荷数と製品別売上の両方を満たす数量モデルだ。
生産には外部ウェハ工場とフィリピンなどの組立・検査拠点を使い、固定資産をほとんど持たない純粋な設計会社ではない。車載品質のために開発・試験費用が重く、売上が落ちると利益が急に縮む。収益性を決めるのは、採用品目の増加だけでなく、長くかかる設計費用をどれだけ多くの出荷で回収できるかである。
優良さと弱いところ
堀、つまり競合が簡単には奪えない強みは、磁気センサーの市場地位と車載の認定実績にある。オムディアの推計を引用した会社説明では、磁気センサーの世界シェアは約23~24%で首位だ。続くインフィニオンが約18~19%、メレクシスが約13~15%とされる。三十年以上の納入実績、厳しい車載安全規格、特殊なパッケージ技術を持ち、1製品を替えるための再評価が顧客には高くつく。
クロッカス・テクノロジーの買収で獲得したTMRは堀を深める候補だ。高周波の電流検知に使え、会社は従来型より高い単価を受け入れる用途があると説明する。2026年にはTMRを使う新製品の比率が高まった。ただし高精度の新技術は競合も開発できる。インフィニオンやTDKの技術者が追いつけないと断定するほどの証拠はない。全社を強い独占企業とせず、通常の堀として価値を測る。
財務上の弱点は、景気が悪いときの固定費だ。手元の下調べでは2023年に営業利益が約2.1億ドルあったのに、2024年には赤字へ転落した。最新の四半期は回復しているが、GAAP利益率と会社が掲げる調整後利益率には株式報酬や償却などの差が残る。株式報酬を費用とするのが長期株主の見方である。
増分の投下資本利益率が資本コストを上回る余地はある。既存の設計基盤を横展開し、高単価TMRと新型ドライバーの売上を増やせれば追加投資の回収は速い。しかし、電源ICの大市場では同社は小規模で、価格を自分だけで決められない。幅広い製品群と原価力を持つテキサス・インスツルメンツやアナログ・デバイセズより、10年先の利益の読みやすさは低い。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
自動車の販売台数が急増しなくても、1台に使うセンサーと電源ICは増えうる。電動車の駆動系、電動ブレーキ、操舵、温度管理では、電流や位置を測る点が増える。会社の2026年2月の説明会では、2031年の車載機器に搭載できる自社半導体の金額が従来の車の数倍になる可能性を示した。ただし設計可能な市場の大きさと、実際の受注は別である。
磁気センサーICの世界市場は、会社が引用する約23%のシェアと製品売上から逆算すると現在約23億ドルとなる。出荷個数は約72億個と推計し、10年中立では約115億個へ伸びると考える。この伸びは車の総生産よりも、1台当たり搭載数と産業用の位置・電流検知の増加に依存する。メレクシス、インフィニオン、TDK、旭化成系のセンサーが各用途で競争する。
電源管理ICの広い市場は2025年に約426億ドルと推計され、同社の製品売上から見たシェアは約0.8%にすぎない。対象がモータードライバーや絶縁ゲート駆動に偏るため、広い市場をすべて取りに行けるわけではない。モータードライバーICだけを見る別の統計では2025年市場は約68億ドルで、インフィニオンのシェアは約15%だ。市場の定義が異なるため、これらの数字をそのまま足し引きはしない。
2026年は産業・車載の在庫調整から持ち直す局面であり、同社の直近四半期の車載は15%増、産業その他は59%増だった。データセンターでは冷却用モーターと電流センサーの採用が伸びた。10月には人型ロボット向け48V電源管理ICと精密センサーも発表したが、ロボットの量産台数はまだ読めない。AIへの期待だけで10年後の出荷を決めない。
中国の国産化、車の電動化の失速、顧客による設計の内製化が主な逆風である。中国向けは2026年3月期の出荷先基準で売上の約28%を占める。AIエージェントが事務作業や画面操作を代替する事業ではないため、席課金ソフトの数量減少ルールは当てはまらない。一方で、AI設備投資の減速がデータセンター向け半導体の注文を削る危険はある。
資本政策と M&A
資本配分の転機は2023年のクロッカス・テクノロジー買収だ。TMRという高精度の磁気センサー技術を取り込み、従来のホール素子が不得意な高速電流検知へ領域を広げた。今後の利益に結び付く可能性は高いが、買収ののれんや技術資産は現金と同じ値段では売れない。2025~26年の再編費用や減損は、全社の採算を立て直す難しさを示す。
2024年には旧親会社サンケン電気から約8.54億ドルの自社株を買い戻した。しかし同時に約6.66億ドルの増資資金を受け入れ、多くを買い戻しに充てた。株主への正味還元を8.54億ドルと扱うのは誤りだ。2026年6月時点でもサンケン電気が約32%の株式を持ち、少数株主はその持分売却や関連当事者取引に注意が要る。
会社は2026年2月、今後3~5年の目標として売上成長率を年率十数%半ば、調整後営業利益率32%超、フリーキャッシュフローを売上の20~25%と示した。これはGAAP純利益の約束ではない。配当の定額方針も、通常の自社株買いの確定枠も数字の約束はない。会社は研究開発、負債返済、選択的な買収を優先し、買い戻しは機会を見て行う姿勢だ。
下調べでは現金約1.8億ドルに対し有利子負債約3.1億ドルで、純負債は約1.3億ドルだ。借入は長期的におおむね5.75%で借り換わる前提とし、各筋書きの純利益に利払いを織り込んだ。年0.5億ドル前後の株式報酬を無視せず、10年間の配当・買い戻しからその経済的な希薄化分を引いて正味還元を測っている。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
最大の強みは、機器の台数よりも1台に入る半導体の数が増えることである。従来の車では必要なかった高精度の電流検知が、電動ブレーキ、電動操舵、電池管理で不可欠になる。会社は2031年にかけて車載の採用可能金額が大きく増えると示す。TMRセンサーなら従来のホール素子では届かなかった周波数や精度を実現でき、より高い単価を取れる余地がある。
AIデータセンターには巨大な冷却需要がある。ラックの電力密度が上がれば、ファンやポンプを細かく制御する回路と高速電流センサーの両方が必要になる。2026年6月期の四半期には、その用途が売上の17%に達した。2026年10月の人型ロボット向け48V電源ICや関節センサーも、車載で培った安全設計を横展開できる例だ。物理AIの量産が始まれば、電源ICは大市場の小さな持分を少し奪うだけでも伸びる。
2026年の業績回復が在庫補充に終わらず、車載と産業で新しい設計採用が続けば、共通の研究開発費をより多くのチップで回収できる。調整後営業利益率32%超という会社目標が、やがてGAAPでも高い利益率に近づく可能性はある。2023年に取得したTMR技術は価格と製品構成の改善に寄与し、成長した現金利益で負債を返せる。会社の基盤が小さいため、電源ICのシェアが低いこと自体が上振れの余地になる。
慎重な見方
磁気センサーで首位とはいえ、世界の4分の3以上は他社の製品である。インフィニオンとメレクシスは同じ自動車メーカーと長年取引し、TDKや中国勢も高精度の検知技術を改良する。TMRの単価が高いことは需要が保証されたことを意味しない。技術の普及で価格差が縮めば、設計費用だけが増え、顧客の切り替えも始まる。
成長の柱は景気の影響を受ける。自動車は世界的な生産停滞やEV補助金の変更で投資を遅らせる。AIデータセンターは2026年の受注が急増しても、電力設備投資が一巡すれば冷却回路の注文が減る。現状は車載が約7割で、一部の新用途の急成長が全社を永遠に支えると考えるのは危うい。中国向け出荷が約28%あることも、米中の技術分断と国産代替を大きな脅威にする。
価格競争に耐える資本力では、幅広い製品を持つテキサス・インスツルメンツやアナログ・デバイセズが上である。会社のGAAP利益は直近まで低く、開発費、株式報酬、買収技術の償却を取り戻せていない。2024年の約8.54億ドルの買い戻しも、大部分は同時増資で賄われた。サンケン電気の大きな持分は支配権の変更や売り圧力を生みうる。未来の増益だけでなく、現金が一般株主にどれだけ戻るかを厳しく見なければならない。
どちらに重みを置いたか
磁気センサー首位の根拠は確かだが、それが電源ICを含む全社の強い独占を意味するわけではない。足元の高成長は認める一方、車載とAI設備投資への集中、株式報酬、買収の実行リスクを重く見ている。そのため楽観側の合計を29%、やや悲観と悲観を37%、中立を34%とした。長期の売上は伸びても、GAAP純利益から成長投資を差し引いた価値が現在の約58億ドルに届く筋書きは限られる。評価の差は相場の倍率ではなく、将来の利益の大きさと所有者への正味還元から生じている。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 20.93 ドル39 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 2.42 ドル4 億ドル)。 今の値に割り戻すと 10.41 ドル19 億ドル、今との差 −65.9%、 期待の年率 −2.8%(資本コスト 9.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 9% | 62.43 ドル116 億ドル | 8.65 ドル16 億ドル | +132.8% | +9.6% | 6.40 ドル12 億ドル |
| やや楽観 | 20% | 36.96 ドル68 億ドル | 5.13 ドル10 億ドル | +37.9% | +3.5% | 8.42 ドル16 億ドル |
| 中立 | 34% | 20.60 ドル38 億ドル | 2.16 ドル4 億ドル | −25.4% | −3.0% | 7.74 ドル14 億ドル |
| やや悲観 | 23% | 3.29 ドル6 億ドル | −0.27 ドル−1 億ドル | −90.1% | −20.2% | 0.69 ドル1 億ドル |
| 悲観 | 14% | 1.10 ドル2 億ドル | −0.43 ドル−1 億ドル | −97.8% | −28.8% | 0.09 ドル0 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 20.93 ドル39 億ドル | 2.42 ドル4 億ドル | −23.5% | −2.8% | 23.34 ドル43 億ドル |
今の株価時価総額 30.53 ドル56 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 9% TMRの高付加価値化とデータセンター・ロボットの量産が重なる 利益 8 億ドル · PER 15.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 62.43 ドル116 億ドル
磁気センサーの世界出荷は約145億個となり、アレグロはTMRの性能と車載認定を武器にシェアを約28%へ広げる。高性能品の構成比が高まり単価も上がり、磁気センサーの売上は約21億ドルとなる。インフィニオンとメレクシスは残るが、高速電流検知では優位を保つ。
電源ICではAIデータセンターの冷却、電動ブレーキ、産業ロボットが量産へ進む。世界出荷約650億個に対する同社のシェアはまだ2%弱でも、売上は約16億ドルまで伸びる。テキサス・インスツルメンツなどとの競争を避けるため、用途を高性能制御に絞る。会社が掲げた高い調整後利益率に、GAAPの利益も近づく。
10年後の営業利益は約10.42億ドル、純利益は7.65億ドルとなる。初期5年は年2割超の増収、その後は一桁成長へ落ち着き、10年目には高成長が減速する。累計GAAP純利益は約40億ドルで、買い戻し約22億ドルから株式報酬約6億ドルを差し引いた正味還元は約16億ドルだ。自己資本は33.5億ドルに積み上がり、既存株主の利益を保ったまま負債を返せる。大型買収は追加せず、既存のTMRを生かす。
- 磁気センサーIC(ホール・GMR・TMR):数量 40.6(当社の年間販売個数(億個)=世界の磁気センサーIC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 0.51(1個の平均販売単価(米ドル。物価とTMRの製品構成変化を含む))→ 売上 21 億ドル・営業利益 7 億ドル。世界145億個×シェア28%、高価なTMRへの構成移行で単価0.51ドル
- 電源IC(モータードライバー・電源管理・絶縁ゲート駆動):数量 12.4(当社の年間販売個数(億個)=世界の対象電源管理IC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 1.32(1個の平均販売単価(米ドル。高性能電源への製品構成変化を含む))→ 売上 16 億ドル・営業利益 5 億ドル。世界650億個×シェア1.90%、高性能ドライバーの普及で単価1.32ドル
倍率:米国の資本コストk9.0%。10年後の帳簿ROEは7.65÷33.5=22.84%。現金を過剰にため込まないため伸びに要る自己資本のROEも22.84%とし、通常の堀で超過収益が1/2残るRONICは15.92%。車載・自動化の実質数量約1%と物価3.5%から長期g4.5%とする。来期利益に対する式(1−g/RONIC)÷(k−g)を当期利益へ直すため1.045を掛けると正当化PER16.66倍。採用遅延や半導体循環を残し、その90.7%の15.1倍を採用。純利益は株式報酬と買収償却を差し引いたGAAPであり、現金の別加算はない。
確率:会社の2031年に向けた先行市場の拡大とTMRの高単価が同時に実現する必要がある。新しい顧客への設計採用は確認できるが、AI設備と人型ロボットの長期量産は未確定なので9%に限定した。
やや楽観 20% 車載の採用数量が増え、電源ICでも地位を少し上げる 利益 5 億ドル · PER 14.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 36.96 ドル68 億ドル
世界の磁気センサー市場が約130億個へ伸び、同社はシェアを約26.5%に高める。TMRへの更新で販売単価が物価を少し上回り、センサー売上は約16.54億ドルとなる。インフィニオンとメレクシスにも採用は残るが、ブレーキや電池管理など安全性が重視される用途を守る。
電源ICはモーター制御とデータセンター冷却で採用が進み、広い市場での数量シェアは約1.7%となる。テキサス・インスツルメンツやSTマイクロエレクトロニクスに対抗するため、高性能ドライバーに開発を集中する。大型買収を繰り返さず、クロッカスから得た特許を新製品へ生かす。
10年後の売上は約29.24億ドル、営業利益は約6.71億ドル、純利益は約4.85億ドルとなる。研究開発費は膨らむが、製品数の増加が費用の伸びを上回る。10年間の純利益累計は約27億ドル。買い戻し約15億ドルから株式報酬約5.5億ドルを控除し、正味還元は9.5億ドルとなる。自己資本は27億ドルで、過去の好況期ほど高くはないものの十分な採算を保つ。
- 磁気センサーIC(ホール・GMR・TMR):数量 34.5(当社の年間販売個数(億個)=世界の磁気センサーIC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 0.48(1個の平均販売単価(米ドル。物価とTMRの製品構成変化を含む))→ 売上 17 億ドル・営業利益 5 億ドル。世界130億個×シェア26.5%、高性能TMRの構成改善を含む単価0.48ドル
- 電源IC(モータードライバー・電源管理・絶縁ゲート駆動):数量 10.1(当社の年間販売個数(億個)=世界の対象電源管理IC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 1.26(1個の平均販売単価(米ドル。高性能電源への製品構成変化を含む))→ 売上 13 億ドル・営業利益 3 億ドル。世界600億個×シェア1.68%、電源高効率化で単価1.26ドル
倍率:帳簿ROE=4.85÷27=17.96%。堀は通常で残存超過収益を1/2とし、RONIC=9.0%+1/2×(17.96%−9.0%)=13.48%。長期gは車載・産業の数量実質1%+物価3.5%=4.5%。正当化PERは式と当期利益への1.045倍補正で15.47倍となり、相手の技術追随を考えて上限の91.1%の14.1倍にした。GAAP純利益には株式報酬と償却を含み、余剰現金は別に足さない。
確率:車載1台当たりの半導体搭載増加とデータセンターの受注が数年続く筋道には実績がある。しかしTMRの大きな単価改善には競争がつきまとうため、楽観より起こりやすい20%にした。
中立 34% 車載の高機能化は続くが、電源ICでは競争が利益を抑える 利益 3 億ドル · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 20.60 ドル38 億ドル
磁気センサーの世界出荷は約115億個に増え、アレグロは約25%のシェアを維持する。電動ブレーキやモーターの位置検知が数量を支え、TMRは高精度用途に残る。ただしインフィニオンとメレクシスも量産技術を磨くため、製品全体の単価は物価並みの伸びにとどまる。センサー売上は約12.94億ドルとなる。
電源管理ICの世界出荷は広い対象市場で約535億個へ伸び、同社の数量シェアは約1.5%となる。AIデータセンターは伸びるが設備投資の山谷があり、テキサス・インスツルメンツやモノリシック・パワーとの競争で値決め力は限定的だ。電源IC売上は約9.39億ドルとなる。
10年後の全社営業利益は約4.40億ドル、純利益は約3.15億ドルで、過去の好況期を上回るが会社の調整後目標をGAAPへそのまま移してはいない。初期の回復は2027~29年の設備稼働改善が中心で、その後は緩やかになる。10年間のGAAP純利益は約19.5億ドルと見込み、買い戻し約9億ドルから株式報酬約5億ドルを引いた正味還元は約4億ドルとなる。自己資本は25億ドルに増え、成長を維持する運転資金と開発投資を内部で賄う。
- 磁気センサーIC(ホール・GMR・TMR):数量 28.8(当社の年間販売個数(億個)=世界の磁気センサーIC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 0.45(1個の平均販売単価(米ドル。物価とTMRの製品構成変化を含む))→ 売上 13 億ドル・営業利益 3 億ドル。世界115億個×シェア25.0%、物価に沿う単価0.45ドル
- 電源IC(モータードライバー・電源管理・絶縁ゲート駆動):数量 8.0(当社の年間販売個数(億個)=世界の対象電源管理IC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 1.17(1個の平均販売単価(米ドル。高性能電源への製品構成変化を含む))→ 売上 9 億ドル・営業利益 2 億ドル。世界535億個×シェア1.50%、物価に沿う単価1.17ドル
倍率:10年後の帳簿ROEは3.15÷25=12.6%。通常の堀なのでRONICはk9.0%+1/2×(ROE12.6%−k9.0%)=10.8%。電動化と自動化による10年目以降の市場数量実質約1%と物価3.5%からg4.5%を採用。正当化PERは(1−0.045÷0.108)÷(0.09−0.045)×1.045=13.55倍。その89.3%の12.1倍とし、車載の景気循環と電源ICの競争を反映した。純利益はGAAPで、買収無形資産の償却や株式報酬を足し戻さず、純現金も別加算しない。
確率:2026年の設計採用と在庫回復を認めつつ、長期では新規採用の伸びが鈍り、電源ICは大手と価格を競う。磁気センサーの首位は保つが全社の独占力は弱いとみて、最頻の34%にした。
やや悲観 23% 中国勢と欧州競合にシェアを削られ、増収でも利益が残らない 利益 1 億ドル · PER 8.7 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 3.29 ドル6 億ドル
世界の磁気センサー出荷は約100億個に増えるものの、同社のシェアは約20%へ下がる。インフィニオンやメレクシスがTMRと高機能ホール製品を改良し、価格差が縮む。自動車メーカーは一部の設計を他社へ切り替え、販売単価も物価の伸びに負ける。磁気センサー売上は約8億ドルにとどまる。
電源ICは世界市場が大きくても、大手が量産品と高性能品の双方で値下げする。シェアは約1.1%へ縮小し、売上は約5.43億ドルとなる。稼働率が低く、研究開発費の削減だけでは利益率を守れない。買収した技術の利用は続くが、特許だけで高値は取れなくなる。
10年後の営業利益は約1.22億ドル、純利益は0.70億ドルに細る。初期には在庫調整と値下げで赤字の年を挟み、10年間の累計GAAP純利益は3.5億ドルとなる。自社株買い約3.5億ドルをしても、株式報酬の経済負担約4億ドルを補いきれず、正味還元はマイナス0.5億ドルだ。自己資本は13.5億ドルに増えるが、利益率が資本コストを下回り、株主価値は帳簿ほど残らない。
- 磁気センサーIC(ホール・GMR・TMR):数量 20.0(当社の年間販売個数(億個)=世界の磁気センサーIC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 0.40(1個の平均販売単価(米ドル。物価とTMRの製品構成変化を含む))→ 売上 8 億ドル・営業利益 1 億ドル。世界100億個×シェア20.0%、競争で実質値下がりとなる単価0.40ドル
- 電源IC(モータードライバー・電源管理・絶縁ゲート駆動):数量 5.2(当社の年間販売個数(億個)=世界の対象電源管理IC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 1.05(1個の平均販売単価(米ドル。高性能電源への製品構成変化を含む))→ 売上 5 億ドル・営業利益 1 億ドル。世界470億個×シェア1.10%、大手との価格競争で単価1.05ドル
倍率:この筋書きの帳簿ROEは0.70÷13.5=5.19%でk9.0%を下回る。成長投資の超過利益は失われ、利益ベースのPER上限は1÷k=11.11倍。中国勢の値下げで将来の数量・採算がさらに低下する可能性を見て8.7倍とした。10年目純利益0.70億ドルに掛けて時価総額6.09億ドル。資産売却の税後床2.3億ドルと、稼ぐ力0.70÷0.09=7.78億ドルの範囲内である。
確率:磁気センサーの高精度化は競合も進められ、車載の採用切り替えが始まれば市場の伸び以上にシェアを失う。中国の地場生産も進むため23%とし、単なる景気後退でなく10年続く競争敗北を表す。
悲観 14% TMRの競争優位が薄れ、車載の設計採用を構造的に失う 利益 0 億ドル · PER 8.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1.10 ドル2 億ドル
高精度センサーでもインフィニオン、メレクシス、TDKに設計を奪われる。磁気センサーの市場出荷は約90億個まで増えても同社のシェアは13%台に下がり、製品単価はほぼ現在の水準から上がらない。10年後のセンサー売上は約3.83億ドルで、かつての主力が縮小事業となる。
電源ICはテキサス・インスツルメンツや中国企業の原価力に抗えず、広い市場でのシェアは0.65%に落ちる。売上は約2.32億ドル。開発の一部を中止し共通費を切り詰めても、全社営業利益は約0.39億ドル、純利益は0.24億ドルしか残らない。もはや高値を付けられる優良半導体会社ではない。新たな大型買収は行わず、技術の一部は売却候補となる。
2027~32年には在庫処分や買収技術の減損でGAAP赤字が累計約3.5億ドルに達し、その後4年の利益約1.0億ドルを差し引いて10年累計はマイナス2.5億ドルとなる。社員向け株式報酬約2.4億ドルに対して買い戻し約1.6億ドルしかできず、正味還元はマイナス0.8億ドルとなる。自己資本は7.8億ドルでも、稼ぐ力に見合う値段ははるかに低い。
- 磁気センサーIC(ホール・GMR・TMR):数量 12.0(当社の年間販売個数(億個)=世界の磁気センサーIC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 0.32(1個の平均販売単価(米ドル。物価とTMRの製品構成変化を含む))→ 売上 4 億ドル・営業利益 0 億ドル。世界90億個×シェア13.3%、名目でも単価が上がらず0.32ドル
- 電源IC(モータードライバー・電源管理・絶縁ゲート駆動):数量 2.7(当社の年間販売個数(億個)=世界の対象電源管理IC出荷個数(億個)×当社数量シェア)× 価格 0.85(1個の平均販売単価(米ドル。高性能電源への製品構成変化を含む))→ 売上 2 億ドル・営業利益 0 億ドル。世界420億個×シェア0.65%、国産品への置き換えで単価0.85ドル
倍率:10年後の帳簿ROEは0.24÷7.8=3.08%でk9.0%に及ばず、正当化PERの上限は1÷9%=11.11倍。事業の成長はほぼ止まり、技術とシェアを失ったGAAP純利益には8.5倍しか払わない。利益0.24億ドルから時価総額2.04億ドルとなる。これは稼ぐ力0.24÷0.09=2.67億ドル以下、税後の売却資産の床1.9億ドル以上であり、過去の谷のPBRを根拠にしていない。
確率:中国の国産化、欧州競合の高精度化、電動化の遅れが同時に起きる場合。センサー首位の現時点の地位はあるので破綻を既定にはせず、14%とする。ただし技術と採用機会を失う10年後の姿は厳しく置く。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
磁気センサーIC(ホール・GMR・TMR)
電動車、運転支援、産業ロボット、データセンターで回転・位置・電流を測る。高精度TMRへの移行が単価の改善余地となる。
| 数量当社の年間販売個数(億個)=世界の磁気センサーIC出荷個数(億個)×当社数量シェア | 価格1個の平均販売単価(米ドル。物価とTMRの製品構成変化を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 16.8 | 0.32 | 5 | 1 |
| 10 年後 中立 | 28.8 | 0.45 | 13 | 3 |
取り方:2026年3月期10-Kの磁気センサー売上5.385億ドルと全社年間出荷約21億個を使用。製品別個数は非開示のため、電源ICより低単価という製品構成を仮定して16.8億個と推計した。平均単価0.321ドルは推計値で実測ではない。オムディア推計を引用した会社説明の売上シェア約23~24%から対象市場は約23億ドル、世界の出荷は約72億個と推算し、数量シェアも約23%とみなす。部門営業利益は非開示のため、直接費控除後の寄与0.95億ドルを推計し、共通開発費等は全社調整へ置いた。出典:https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/866291/000119312526233537/algm-20260327.htm および https://stockanalysis.com/stocks/algm/transcripts/423867-53rd-annual-nasdaq-investor-conference/
電源IC(モータードライバー・電源管理・絶縁ゲート駆動)
車のポンプやファン、ロボット関節、AIデータセンターの冷却機器と電力変換を制御する。センサーとの組み合わせで採用設計を増やす。
| 数量当社の年間販売個数(億個)=世界の対象電源管理IC出荷個数(億個)×当社数量シェア | 価格1個の平均販売単価(米ドル。高性能電源への製品構成変化を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 4.2 | 0.84 | 4 | 1 |
| 10 年後 中立 | 8.0 | 1.17 | 9 | 2 |
取り方:2026年3月期10-Kの電源IC売上3.516億ドルを出発点とする。総出荷21億個から磁気センサー推計16.8億個を引き、電源ICを4.2億個、単価0.836ドルと推計。世界の広義電源管理IC市場は2025年約426億ドル(Grand View Research)で、価格1.2ドルと仮定した約355億個の出荷に対し当社数量シェアは約1.2%、売上シェアは約0.8%。広義市場には当社が売らない製品も多い。モータードライバーだけの市場は約68億ドルで別定義。部門の利益開示はなく寄与0.60億ドルを試算。出典:https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/power-management-integrated-circuit-ic-market-report および https://www.gminsights.com/industry-analysis/motor-driver-ic-market
リスクと懸念
車載の循環とEV投資の遅れ
売上の約7割を車載が占めるため、自動車メーカーの設備投資と在庫政策に強く左右される。会社は車1台当たりの搭載金額の増加を見込むが、EVの普及が鈍り電動ブレーキや新しい車両電源の採用が先送りされれば、10年のセンサー出荷は市場の伸びを下回る。過去に営業利益が赤字へ転じた事実を軽く見ない。
磁気センサーでのTMR優位の消失
クロッカス買収のTMRは高精度・高速の武器だが、インフィニオン、メレクシス、TDKも代替技術を持つ。新規設計への採用が増えず、価格差が縮めば、研究開発費と無形資産の償却だけが残る。特許件数より、量産製品への採用と単価の実績を確認する必要がある。
中国出荷と国産半導体への置き換え
2026年3月期の中国向け出荷は売上の約28%だった。中国メーカーが電流・位置センサーとモータードライバーを国産化すれば、市場が拡大してもアレグロのシェアは低下しうる。米国の輸出規制、関税、現地調達要請は数量と販売単価の両方に響く。中国国内生産への切り替えには費用と品質の危険もある。
AIデータセンター需要の集中
2026年6月期の四半期でデータセンター向けは売上の17%となったが、現在の受注が何年も続く保証はない。AI設備投資が一巡すると、冷却ファンや電源向けの半導体は在庫調整に入りやすい。新型絶縁ゲートドライバーやロボット向け48V製品の発表を、そのまま量産売上と見なすと見通しを誤る。
買収、株式報酬、旧親会社の持分
クロッカス買収によってTMRの技術を得た一方、無形資産と借入の負担を抱えた。サンケン電気はなお約32%を保有し、株式売却や資本政策で一般株主と利害がずれる可能性がある。2024年の大型買い戻しには同時増資が含まれた。今後も株式報酬を差し引いた正味の還元を確認すべきだ。
GAAP利益率と借り換え・製造の固定費
会社の3~5年目標は調整後営業利益率32%超だが、株式報酬や買収無形資産の償却を除く数字である。2026年6月期のGAAP営業利益率は9.8%にすぎない。製造・検査拠点の稼働率が落ち、原材料や品質保証費が上がれば、売上の伸びが利益にならない。純負債の借り換え金利も株主の取り分を削る。
今後の分かれ目
- 四半期のデータセンター比率が17%を超えて増え続け、量産採用の顧客数も広がる
- 新しい設計の出荷数量と継続性を確かめ、電源ICの中立数量と楽観確率を上げる。ただし設備投資循環による一時の受注は除く。
- TMRの量産比率が高まり、磁気センサーの販売単価と粗利益率がともに改善する
- 価格決定力の証拠として磁気センサーの長期単価と利益率を引き上げ、通常の堀を強い堀へ見直せるか検討する。
- インフィニオンやメレクシスがTMRの性能差を縮め、磁気センサーの世界シェアが20%を割る
- 再設計の手間という堀が薄れたと判断し、やや悲観と悲観の確率を上げる。
- 中国向け出荷が減るのに中国以外の設計採用が増えない
- 地政学リスクを数量と単価の双方に反映させ、電源ICの市場シェアを引き下げる。
- GAAP営業利益率が20%を超え、株式報酬を差し引いたFCFの増加が数年続く
- 目標の実現力が高まるため、純利益と正味還元の中立を上げる。調整後の利益率だけでは変えない。
- 買い戻しが株式報酬の希薄化に届かず、借入残高が再び増える
- 資本配分の劣化として10年間の正味還元を減らし、悲観の自己資本と稼ぐ力も点検する。
見ておくもの
- 四半期別の車載・産業その他の出荷増減と自動車顧客の在庫日数
- 磁気センサーのシェア約23~24%とTMR採用案件の量産移行
- データセンター向け売上比率17%からの推移と顧客数
- GAAP営業利益率、研究開発費、買収無形資産の償却、株式報酬額
- 売上に対するFCF比率と純負債・借入借り換え利率
- サンケン電気の持分約32%の変化と増資・正味自社株買い
- 2026年10月29日予定の2027年度第2四半期決算と、それまでの会社見通し2.65~2.75億ドル
倍率と資本コストの決め方
現在の時価総額や過去・同業の株価倍率を出発点にせず、実物のIC出荷個数と製品別単価を市場規模×シェアから積み上げた。基準となるFY2025/12の財務数値は添付factsに従い、実際の3月決算期と台帳の12月表記の違いは区別した。製品別の出荷個数と営業利益は非開示なので推計であり、この不確実性は確率に織り込んだ。米国基本8%に品質1%を加えたk9%、通常の堀でRONICを計算し、数量の実質増加と物価から10年後以降のg4.5%を決めた。中立PER12.1倍は式の上限13.55倍の89.3%で、現行株価に寄せていない。純利益には株式報酬と買収償却を戻さず、正味還元は増資や株式報酬を差し引く。10年だけを対象とし、確率加重の現在価値は約19.3億ドル、約58.2億ドルの時価総額との差は約マイナス67%で割高となる。
資本コスト 9.0% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。米国株の基本8.0%+事業品質1.0%=9.0%。株価のβや現在の市場倍率は使わない。個別の買収・サンケン電気の持分・中国のリスクは割引率に重ねず、5筋書きの事業収益と確率で表す。継続企業の危機は確認されず、存続危機の上乗せは0%。