結論
UMC(聯華電子)は、顧客が設計した半導体を工場で作る台湾の受託製造会社である。筆者の結論は「割高」だ。成熟工程の半導体は10年後も必要だが、工場を持つ資本負担と価格競争の割に、現在の会社全体の値段は大きすぎる。装置を売るラムリサーチとは違い、UMCは装置を買って稼働させる側である。
2026年7~9月期には12インチ換算の出荷が121万枚に達し、稼働率は92%に回復した。22ナノ工程の売上比率は18.3%と過去最高で、光通信用半導体やAI向け電力部品にも足場ができた。しかし2024年と2025年の平均販売単価は連続で下落した。2027年の値上げ見通しが実現しても、需給が緩めばその上昇分は削られうる。
顧客が工程を認定し直す負担は堀になるが、世界のファウンドリ売上シェアは約4%にすぎない。シンガポールや台南への増設は成長の選択肢を広げる半面、先に現金を使い、稼働しないと減価償却が利益を削る。2026年4~6月期の大きな投資利益も工場の恒常的な稼ぎではない。
10年後の中立では、工程別の出荷を合計491万枚、売上を約128億ドル、純利益を24億ドルと見る。5つの筋書きを資本コスト10%で割り引くと、正味の還元を含む現在価値は約154億ドルとなる。基準となる時価総額約466億ドルを約67%下回る。台湾の地政学的な危険を過度に上乗せする以前に、経済的な安全域が不足している。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、10年後も半導体を作る工場は必要だと考える。車載制御、産業用センサー、無線通信、電源管理に最先端の線幅は必須ではない。むしろ量産で確かめられた工程が長く使われる。UMCの顧客認定と歩留まりの知識は、簡単に複製できない資産だ。ただし強みは一定の需要を守ることであり、あらゆる年に値上げできる特権ではない。
次に問うのは、利益を維持するためにいくらの設備更新が要るかである。工場は数年で設備の世代交代が進む。償却を現金が戻るように見せかけて純利益へ加算してはならない。2025年には純利益13億ドルに対して配当がほぼ12億ドルだったが、将来も同じ還元を続けながら新工場を増やすには、設備投資の回収を確実にするか、純負債を増やす必要がある。
新しい22ナノ工程、シリコンフォトニクス、電力部品の量産は魅力的だ。だがその成功は顧客の出荷増、良好な歩留まり、安定した単価として利益に表れた時に初めて価値になる。2026年の高稼働と短期の値上げ計画だけで、10年後の高収益が保証されたわけではない。市場全体のシェアを握るTSMCと同じ堀の扱いにもしない。
最後は払う値段である。2025年の利益から見た現在の時価総額は、長期の製造業としてかなり大きい。中立の2036年の利益が24億ドルへ育っても、再投資にかかる資本と資本コストを差し引けば現在の値段を支えにくい。台湾有事のような回収不能の危険まである以上、予測に幅のある会社に厚い安全域を求める。
何で稼ぐ会社か
売り物は、設計済みの集積回路を形成したウエハーである。UMCは露光、成膜、エッチングなどの装置と自社の製造工程を組み合わせ、注文ごとに枚数と工程を引き受ける。顧客の中心は自社工場を持たない設計会社で、2026年7~9月期のウエハー売上の86%を占める。通信向けが39%、民生向けが32%で、自動車や産業向けの特殊工程も育てている。
同社は受託製造をほぼ一つの事業として報告するため、ここでは工程別に三つの経済単位に分ける。2025年の売上構成は22/28ナノが約37%、40/65ナノが約33%、90ナノ以上が約30%である。2025年の12インチ換算出荷は四半期合計で約387万枚だった。工程別枚数と単価は非開示なので、各工程の相対的な加工価格を仮定し、会社発表の売上構成と合計枚数に同時に合うように推計した。
22/28ナノはディスプレー駆動、Wi-Fi、自動車用レーダー、低消費電力のロジックに使う。40/65ナノは電源管理、無線周辺回路、組み込みメモリーなどが主力だ。古い90ナノ以上の工程は8インチ工場の混合信号、各種センサー、電力・制御用の部品を支える。古い工程ほど装置が償却済みになりうるが、受注不足でも人員や電力を容易に減らせない。
新しい道は既存の特殊工程を深く使うことにある。2026年7月にはシンガポールでシリコンフォトニクスの量産出荷を発表し、10月にはAPメモリーとの深溝キャパシターの検証を公表した。インテルとの12ナノ共同開発は米国での2027年生産開始を目指す。ただし量産収益の帰属や規模はまだ読めない。光電・電力関連は適用工程の枚数と単価に含め、別の売上として二重計上していない。
優良さと弱いところ
堀は工場の認定と歩留まりにある。半導体の設計に対応する製造条件、部品の配置、品質試験を一度作り込むと、別の工場へ移すには設計の再確認と量産立ち上げが要る。自動車や産業向けでは長い品質保証も重なる。UMCは台湾、シンガポール、中国、日本に工場を持ち、特殊工程のライブラリーや知的財産を積んできた。顧客が急に供給元を替えにくい点は実際の強みだ。
ただし、認定済みの工場が価格を自由に上げられるわけではない。会社の20-Fによれば、ウエハーの平均販売単価は2024年に5.0%、2025年に5.4%下がった。2026年後半には供給が締まり、経営陣は2027年の平均単価上昇を見込むが、長期の値決め力を証明したものではない。TSMCほど先端工程を支配せず、SMICやグローバルファウンドリーズと成熟・特殊工程で競うため、堀は「普通」と判断する。
資本効率にも山と谷がある。2022年には営業利益率が35%を超えたが、2018~2019年にはほぼゼロまで落ちた。2025年のROEは11.1%で、10年の中央値11.5%と大差がない。償却や固定費が大きく、増分投資の収益性が常に資本コストを超えるわけではない。2023年には自由現金収支が赤字となり、設備投資の重さを示した。
投資先の持分法利益には別の注意が要る。2026年4~6月期の投資損益は営業利益を大きく上回り、相互保有を含む持分の評価が本業の利益を見えにくくした。帳簿の純資産が増えても、その全てを将来の製造利益として資本化しない。なお、工場の受託製造は人月・席課金・画面操作を売る事業ではなく、AIエージェント代替の指定対象には当たらない。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
ファウンドリ市場の成長は二つに割れている。最先端の演算用半導体は急成長するが、UMCが主に作るのは周辺の電源、通信、表示、制御の半導体だ。トレンドフォースによれば、2026年4~6月期の上位10社の売上合計は約535億ドルで、UMCは世界4位、シェア3.9%だった。TSMCが72.5%、サムスンが5.9%、SMICが5.4%、グローバルファウンドリーズが3.2%である。先端の伸びが大きいほど、UMCの全市場シェアは下がりやすい。
成熟工程だけを取り出せばUMCの立場は全社シェアより強い。ただし工程別の世界市場と各社シェアを同一基準で示す公表値はない。暫定的に2025年前後の世界売上を22/28ナノ約200億ドル、40/65ナノ約180億ドル、90ナノ以上約190億ドルと考えると、UMCの推定シェアはそれぞれ約14%、14%、12%となる。これはトレンドフォースの全市場規模と各社の工程構成に整合させた分析用の幅のある推計であり、確定統計ではない。
今の循環は稼働の回復局面にある。UMCの平均稼働率は2025年に75%程度だったが、2026年7~9月期は92%まで上がった。2026年の8インチ工程は電源用半導体の不足を背景に値上げが進んだ。他方、中国ではSMIC、華虹半導体などが成熟工程を増設し、需要が一巡した後には供給過剰を招く可能性がある。世界シェアの大きいTSMCが古い工程を縮小すれば、一時的な受注流入にもつながる。
10年先には、自動車の電子制御、工場のセンサー、AI機器の電源と光通信が数量を支える。ただし先端AI用の演算チップと同じ単価成長は期待できない。成熟工程には性能が良くなっても価格の下がる圧力があり、全体の物価上昇率をウエハー単価へ丸ごと転嫁できない。インテルとの12ナノ協業や光電の新事業は上振れ要因だが、契約収益を既存ファウンドリ市場に二度足さずに評価する。
資本政策と M&A
資本政策は設備投資を先に決め、その余りを配当する形である。2023~2025年の設備投資は合計で約75億ドルに達した。2022年に決めたシンガポールの新工場は22/28ナノを中心とし、2026年には台南の次期工場建屋とシンガポール増設を発表した。7~9月期には追加で約32億ドルの拡張投資予算を承認したが、2026年の現金支出見通しは約20億ドルであり、承認総額をその年の支出と混同してはならない。
経営陣は顧客の長期供給契約に沿った段階的な投資を強調する。インテルとの米国12ナノの提携も新規工場を丸ごと単独で建てるよりは資本を抑える道だが、相手の製造歩留まりと商用化に依存する。2019年には日本の既存12インチ工場を取得した。大型買収より、既存工場の取得・改造と新設を組み合わせてきたため、今後も増分資本利益率を見極める必要がある。
株主還元は配当中心で、2023年約15億ドル、2024年約12億ドル、2025年約12億ドルを支払った。2026年の現金配当も台湾ドルで約327億の支払いが承認された。定款上は毎年の利益や投資計画を見て決める仕組みで、今後10年の総還元額について確定した数字の約束はない。2023~2025年の自社株買いはなく、株式報酬や増資があれば正味の還元から差し引く。
少数株主にとっては、上場持分や持分法会社の複雑さも論点だ。2026年4~6月期には投資損益が約9.5億ドル相当まで膨らんだが、これは工場の増分利益ではない。相互保有や市場価格で動く利益を除いて、配当原資と将来の工場投資の採算を追う。現時点で非公開化や上場廃止について成立済みの合意は確認できない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
成熟工程の価値は、AIの普及でむしろ増している。AI演算チップを作るのはTSMCでも、電源を安定させ、光で大量の情報を送り、基板を制御する半導体は成熟・特殊工程で作れる。UMCは2026年にシリコンフォトニクスの量産出荷を始め、深溝キャパシターも顧客と検証を進めている。12ナノはインテルの米国製造能力を活用するため、UMC単独で最先端の巨額投資を背負う必要がない。
工場の受注にも変化が出た。2026年7~9月期には出荷が121万枚と記録を更新し、いくつかの12インチ工場が満杯になった。22ナノの構成比は18.3%まで上がり、営業利益率も25%を超えた。経営陣は2027年の平均単価が前年比約10%上がると見込み、AI関連事業の売上比率が2029年に4分の1を超える可能性も示した。値上げが通れば、過去の成熟工程の印象とは異なる収益性になる。
TSMCが古い工程を縮小することも追い風だ。中国の工場が拡大しても、米欧の顧客は台湾、シンガポール、日本、将来の米国という複数の製造拠点を評価する。品質保証と製造設計の蓄積が効き、新規の車載・産業向け製品は簡単に移管できない。10年後に生産枚数が565万枚へ増え、高付加価値工程の単価が維持されれば、純利益は46億ドルに届きうる。配当を続けながら現金創出力を高める余地がある。
慎重な見方
稼働率92%は工場の価値の証明ではなく、景気循環の一時点かもしれない。会社自身が2024年と2025年に平均販売単価の5%前後の下落を報告している。2027年の値上げ計画は供給不足の反映であり、10年先まで続く契約ではない。過去には2018年と2019年の営業利益率がほぼゼロに落ちた。装置を所有している限り、受注が消えても減価償却と維持費は残る。
中国のSMICと華虹半導体は、UMCが稼ぐ28ナノやそれより古い工程で国産化を進める。競争が激しくなれば、UMCは認定済みの顧客を守るため値引きする。大手TSMCやサムスンも特殊工程の一部では競う。台南とシンガポールの増設は需要が確かな間は効くが、投資予算を膨らませた直後に受注が鈍れば、帳簿の資産だけが増えて利益が減る。
さらに2026年4~6月期の純利益急増には、約300億台湾ドルの投資利益が含まれた。持分法会社と投資有価証券の評価が本業と混ざり、製造利益だけを見れば実力を過大評価しやすい。台湾に主要設備が集中しており、停電、地震、輸出規制や台湾海峡の緊張でも生産が止まりうる。現在の時価総額466億ドルを正当化するには、価格を上げ続け、設備投資を回収し続けるという、複数の楽観が同時に必要になる。
どちらに重みを置いたか
新しい光電と電源の用途は確かな前進だが、まだ全社の収益構造を変えたとは言い切れない。2026年の量産回復を受けて上振れ側に29%、中立に33%を配分する一方、値下げ競争、拡張投資の回収不足、地域集中による構造的な下振れ側を38%と厚くした。
慎重な見方がやや優勢である。資本コストには半導体の循環と弱い価格交渉力を織り込んだが、下振れ確率にはそれと別に中国でのシェア喪失や工場資産の回収不足を含めている。工場の値下げ耐性が実績で確認されれば、確率を上に移す余地がある。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 9.13 ドル225 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 4.40 ドル109 億ドル)。 今の値に割り戻すと 6.25 ドル154 億ドル、今との差 −62.5%、 期待の年率 −2.4%(資本コスト 10.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 21.68 ドル535 億ドル | 6.74 ドル166 億ドル | +70.4% | +6.3% | 2.84 ドル70 億ドル |
| やや楽観 | 19% | 13.90 ドル343 億ドル | 5.12 ドル126 億ドル | +14.0% | +1.5% | 3.61 ドル89 億ドル |
| 中立 | 33% | 9.23 ドル228 億ドル | 4.66 ドル115 億ドル | −16.7% | −2.2% | 4.58 ドル113 億ドル |
| やや悲観 | 24% | 3.89 ドル96 億ドル | 3.64 ドル90 億ドル | −54.8% | −9.6% | 1.81 ドル45 億ドル |
| 悲観 | 14% | 2.45 ドル61 億ドル | 2.43 ドル60 億ドル | −70.7% | −14.3% | 0.68 ドル17 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 9.13 ドル225 億ドル | 4.40 ドル109 億ドル | −18.9% | −2.4% | 13.53 ドル334 億ドル |
今の株価時価総額 16.68 ドル412 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 10% 特殊工程がAI周辺と車載を取り込み、工場を高稼働に維持 利益 46 億ドル · PER 11.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 21.68 ドル535 億ドル
生成AIが演算チップ以外にも電力、光通信、混合信号の需要を広げる。UMCのシリコンフォトニクスと深溝キャパシターが顧客の量産を支え、22/28ナノ工程で新製品の設計採用が積み上がる。インテルとの12ナノ協業も商用化に成功するが、まだ帰属の不明な収益を別枠で足さず、既存工程の高付加価値化として評価する。世界の成熟工程の数量増加と顧客認定の獲得で、主力工程の出荷は2025年の2倍を超える。
出荷合計は565万枚へ増え、22/28ナノの加工単価は2025年比1.45倍に達する。台南とシンガポールの増設は顧客の長期契約でほぼ埋まり、工場の減価償却を吸収する。SMICや華虹との競争は残るが、特殊工程の認定と歩留まりが値引きを抑える。営業利益率は約29%となり、純利益は46億ドルに達する。2026年以降の累計利益295億ドルのうち約166億ドルを正味で還元し、残りを技術と設備へ再投資する。
- 22/28ナノ(主力ロジック・特殊工程):数量 235(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.41(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 95 億ドル・営業利益 34 億ドル。世界22/28工程の実質出荷増と特殊工程でのシェア上昇により、当社出荷は2025年比2.35倍。単価は物価程度の上昇。
- 40/65ナノ(電源・通信・組み込み回路):数量 155(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.32(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 50 億ドル・営業利益 12 億ドル。電源・光電向け設計採用を増やし、40/65工程の当社枚数は約1.35倍。単価1.45倍。
- 90ナノ以上(8インチ・長寿命の制御用工程):数量 175(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.18(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 31 億ドル・営業利益 5 億ドル。8インチの工場は高稼働を維持。古い工程の数量はほぼ横ばいだが単価は1.32倍にとどまる。
倍率:10年後の帳簿ROEは46÷245=18.8%。moatはnormalで超過利益の残存割合1/2、k10.0%からRONIC14.4%。2036年以降の名目gは、成熟・特殊工程の世界出荷実質+1.2%、当社シェアほぼ横ばい、加工単価+2.8%の合成で4.0%。正当化PER=(1−4.0%÷14.4%)÷(10.0%−4.0%)×1.04=約12.5倍、持続性に不確かさが残るため約93%の11.64倍。純利益46億ドルは株式報酬費用を引いた会計利益で、投資評価益の山を加えない。余剰現金は別勘定にしていない。
確率:光電、電源、22ナノの製品移管が複数の顧客で成功する上振れ。2026年に量産実績が出始めたためゼロにはしないが、2036年も高稼働を続けるための資本採算は未実証なので10%。
やや楽観 19% 22ナノへの移行と電源用半導体が着実に育つ 利益 33 億ドル · PER 10.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 13.90 ドル343 億ドル
22ナノの低消費電力技術と40/65ナノの電力・通信回路が、車載、データセンター周辺機器、産業設備に採用される。2026年からの増設は顧客の使用予定に合わせて段階的に進み、急増する減価償却を売上の増加でおおむね吸収できる。中国のSMICや華虹は旧工程で値下げを仕掛けるが、品質認定と供給先の分散が一部の顧客流出を防ぐ。
2036年の出荷枚数は527万枚と中立を上回る。22/28ナノ工程の数量は2025年比で約2.05倍となり、その工程の加工単価も約1.38倍に上がる。新しい光電製品は同じウエハー枚数に含め、架空の独立売上を足さない。売上約151億ドル、営業利益約38億ドルで、純利益は33億ドルへ育つ。累計純利益230億ドルのうち約126億ドルを配当などで返し、設備の更新資金も残せる。
- 22/28ナノ(主力ロジック・特殊工程):数量 205(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.39(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 79 億ドル・営業利益 24 億ドル。世界需要増と新規採用で、主力工程の数量は2.05倍。単価は2025年比1.38倍。
- 40/65ナノ(電源・通信・組み込み回路):数量 148(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.30(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 44 億ドル・営業利益 10 億ドル。中国競争を特殊な電源工程で相殺し、40/65の枚数は約1.29倍。単価1.34倍。
- 90ナノ以上(8インチ・長寿命の制御用工程):数量 174(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.16(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 28 億ドル・営業利益 3 億ドル。8インチ等の枚数はほぼ横ばい。古い工程にも需給改善の値上げが一部定着する。
倍率:10年後ROE=33÷220=15.0%。moat normalの1/2を残すとRONIC=12.5%(k10.0%)。gは工程需要の実質+1.3%、シェア横ばい、価格+2.5%の名目3.8%。正当化PER=(1−3.8%÷12.5%)÷(10.0%−3.8%)×1.038=約11.65倍。価格競争と継続設備投資のため上限の約89%で10.4倍。2026年の持分法評価益を将来利益に繰り返し加えていない。
確率:製品認定の積み上がりと2026年後半の高稼働が続き、2027年の価格改善も数年残る展開。ただし光電の巨大市場での勝ち残りは未確認なので19%。
中立 33% 顧客認定は残るが、増設と価格競争で資本効率は普通 利益 24 億ドル · PER 9.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 9.23 ドル228 億ドル
車載、産業、電源管理、通信の半導体需要は実質で増える。一方、先端AI演算の急成長はUMCの全世界シェアを押し上げず、中国の国産工場も成熟工程に進出する。新しい22ナノや光電の設計採用が古い工程の需要鈍化を補い、米国12ナノの協業は収益が確認できる範囲で製造基盤を補完する。2027年の平均単価改善が一度実現しても、その後の競争で一部が失われる。
2036年の工場出荷は491万枚で、2026年後半の高稼働を永続とみなさない。22/28ナノは176万枚と2025年より増え、40/65ナノは142万枚、90ナノ以上は173万枚にとどまる。価格は主力工程でも2025年比1.30倍で、一般物価の1.41倍より低い。売上約128億ドル、営業利益約28億ドル、純利益24億ドルに収れんする。10年の累計純利益約185億ドルから正味115億ドルを返し、自己資本は約186億ドルとなる。
- 22/28ナノ(主力ロジック・特殊工程):数量 176(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.37(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 64 億ドル・営業利益 18 億ドル。世界22/28工程の実質数量が増える中、当社の製品ミックス改善で数量1.76倍。単価は物価1.41倍より弱い1.30倍。
- 40/65ナノ(電源・通信・組み込み回路):数量 142(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.26(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 37 億ドル・営業利益 8 億ドル。世界の40/65需要拡大の一部を維持するが中国との競合で数量1.23倍、単価1.20倍にとどまる。
- 90ナノ以上(8インチ・長寿命の制御用工程):数量 173(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.15(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 26 億ドル・営業利益 2 億ドル。90ナノ以上の世界実質需要は微増でも当社シェアが削られ、数量はほぼ横ばい、単価1.13倍。
倍率:2036年の帳簿ROE=24÷186.4=12.88%。純現金を別勘定にしておらず、事業を伸ばす設備・製造ノウハウは除外しない。moat normalの残存率1/2でRONIC=10.0%+(12.88%−10.0%)÷2=11.44%。2036年以降のgは成熟工程の世界実質枚数+1.5%、UMCの相対シェア−0.5%、平均加工価格+2.5%の合成で名目約3.5%。正当化PER=(1−3.5%÷11.44%)÷(10.0%−3.5%)×1.035=約11.05倍。利益が高稼働と投資に左右されるため上限の約86%で9.5倍。GAAP利益を使い、償却・株式報酬を戻さない。
確率:現時点の成熟工程の世界需要、2025年までの価格下落、2026年の高稼働を最も無理なくつなぐ中心シナリオ。良い新製品があっても強い価格決定力には変わらないため33%。
やや悲観 24% 中国との競争で価格が削られ、新設能力が余る 利益 12 億ドル · PER 8.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 3.89 ドル96 億ドル
世界の半導体需要自体は増えるが、SMICと華虹半導体が成熟工程の中国顧客を取り込み、UMCは一部の設計案件を失う。TSMCの旧工程縮小から流入する案件はあるものの、価格下落を打ち消せない。シンガポールや台南の新工場は期待ほど埋まらず、償却が残る。インテルの12ナノ協業や光電の新製品も、同社全体の収益性を変える大きさには育たない。
出荷は年間416万枚にとどまり、2026年後半の水準より明らかに少ない。22/28ナノの加工単価は2025年比で1.18倍、古い工程は1.05倍であり、物価上昇に負ける。固定費が工場に残って営業利益は約14億ドル、純利益は約12億ドルへ低下する。前半の高稼働を含む10年間の累計純利益は約130億ドル、配当と希薄化控除後の正味還元は90億ドル。自己資本は約156億ドルまで積み上がるが、その利回りは資本コストを下回る。
- 22/28ナノ(主力ロジック・特殊工程):数量 138(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.33(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 46 億ドル・営業利益 9 億ドル。22/28世界市場は成長するが、当社の相対シェアが下がり、数量は2025年比1.38倍。単価1.18倍。
- 40/65ナノ(電源・通信・組み込み回路):数量 128(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.25(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 31 億ドル・営業利益 4 億ドル。顧客の二重調達と中国の値引きで数量1.11倍、単価1.12倍にとどまる。
- 90ナノ以上(8インチ・長寿命の制御用工程):数量 150(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.14(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 21 億ドル・営業利益 1 億ドル。成熟8インチの顧客移管で数量は2025年比0.87倍、単価はほぼ据え置きに近い。
倍率:10年後ROEは11.9÷156.4=7.6%でk10.0%を下回るため、PERの上限は1÷k=10倍。仮にg2.5%を使ってRONICがk未満になる正当化式で計算しても、失敗した再投資にはプレミアムを付けない。中国での数量シェア喪失と弱い単価を反映してPER8.0倍とする。gの内訳は世界の工程実質数量+1.0%、自社シェア−1.0%、価格+2.5%。純利益は償却を戻さない。
確率:中国の成熟工程増設とファブ投資が同時に進むと、UMCの単価が物価に追い付かず稼働が低下しやすい。破綻ではないが資本利益率が低い状態は十分ありうるため24%。
悲観 14% 成熟工程で構造的に敗れ、売れる資産が価値の床になる 利益 5 億ドル · PBR 0.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2.45 ドル61 億ドル
SMICや華虹半導体が中国の28ナノ、40ナノ以下の市場を広く取り、UMCの顧客は低価格の生産拠点へ設計を移す。22ナノや光電にも競争が及び、設備増強の採算が崩れる。古い8インチ工場では受注不足と更新投資の先送りが重なる。工場の値段を上げられず、営業利益率は一桁へ落ちる。単なる景気の谷ではなく、顧客認定と技術の優位を失った状態である。
2036年の出荷は335万枚、売上は約70億ドルで、2026年後半の勢いが残らない。営業利益は約6億ドル、純利益は5億ドルに低下する。10年の初めには利益を出すが、中途の設備減損約30億ドルを含めた累計純利益は60億ドルにとどまり、同額を正味で還元するため自己資本は現在とほぼ同じ約116億ドルとなる。工場を継続利用できる部分と金融資産の税後処分価値を保守的に合算した約60.5億ドルが床となり、将来の帳簿自己資本の積み増しに高い値段を付けない。
- 22/28ナノ(主力ロジック・特殊工程):数量 105(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.30(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 32 億ドル・営業利益 4 億ドル。主力工程の世界需要増を取れず、数量は2025年比1.05倍。単価1.07倍で実質は大幅下落。
- 40/65ナノ(電源・通信・組み込み回路):数量 112(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.21(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 24 億ドル・営業利益 1 億ドル。中国の国産化で40/65の出荷は2025年を下回り、価格は名目でも下がる。
- 90ナノ以上(8インチ・長寿命の制御用工程):数量 118(年間出荷・万枚(12インチ換算))× 価格 0.12(1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均))→ 売上 15 億ドル・営業利益 0 億ドル。8インチの旧設備の出荷が大きく減り、価格も下落。大部分の固定費が残る。
倍率:2036年のROEは5÷116.4=4.3%で資本コスト10%に達しない。継続事業の稼ぐ力は純利益5÷k10%=約50億ドルが上限の一つとなる。これより大きい税後の換金可能資産約60.5億ドルを床として採用し、今の自己資本116.4億ドルに対する倍率0.52倍で60.528億ドルとした。10年後の利益蓄積に倍率を掛けたものでも、過去のPBRの谷に寄せたものでもない。存続不能や戦争による工場喪失まで含めた床ではない。
確率:2018~2019年のほぼゼロの営業利益率が、顧客流出と新工場の過剰投資で再来する構造的な敗北。台湾の平時を前提とするが、資産の処分価値と還元があっても損失が大きいので14%。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
22/28ナノ(主力ロジック・特殊工程)
12インチの22/28ナノ工程。表示駆動、低消費電力ロジック、Wi-Fi、自動車レーダーなどを顧客設計に応じ量産する。
| 数量年間出荷・万枚(12インチ換算) | 価格1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 100 | 0.28 | 28 | 7 |
| 10 年後 中立 | 176 | 0.37 | 64 | 18 |
取り方:2025年20-Fの22/28ナノ売上構成36.8%×全社76.2億ドル=28.0億ドル。2025年の全社出荷は2026年1月発表の四半期910・967・1000・994千枚の合計387.1万枚。工程別出荷・単価は非開示なので、22/28を100万枚、1枚約2800ドルと推定し、他工程の推定と合計387.1万枚に合わせた。営業利益6.8億ドルは収益性が高い工程として推計した内訳であり会社開示の部門利益ではない。世界の同工程売上規模は約200億ドルと暫定推計、UMCの同工程シェアは約14%。工程別世界統計は非整合なので誤差は大きい。
40/65ナノ(電源・通信・組み込み回路)
12インチを中心とする40/65ナノの混合信号、電源管理、無線周辺回路、組み込みメモリーなどの量産。
| 数量年間出荷・万枚(12インチ換算) | 価格1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 115 | 0.22 | 25 | 5 |
| 10 年後 中立 | 142 | 0.26 | 37 | 8 |
取り方:2025年20-Fでは40ナノ16.1%+65ナノ17.0%=33.1%。全社売上76.2億ドル×33.1%=25.2億ドルで、円滑な合計一致のため25.3億ドルと近似。工程別枚数は開示されず、12インチ換算115万枚、1枚約2200ドルを仮定。会社全体の出荷387.1万枚・売上76.2億ドルと整合。営業利益4.6億ドルは工程別の仮配分。世界の同工程売上約180億ドルと暫定推計し、UMCの分野別シェア約14%。中国のSMIC・華虹、グローバルファウンドリーズが同工程の主要競争者。
90ナノ以上(8インチ・長寿命の制御用工程)
90ナノ以上の旧世代工程。8インチ工場を多く使う車載・産業・民生のセンサー、電源、アナログ・制御回路。
| 数量年間出荷・万枚(12インチ換算) | 価格1万枚あたりの売上・億ドル(工程・製品構成を含む平均) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 172 | 0.13 | 23 | 2 |
| 10 年後 中立 | 173 | 0.15 | 26 | 2 |
取り方:2025年20-Fの22/28ナノ36.8%、40ナノ16.1%、65ナノ17.0%を除いた90ナノ以上の残り30.1%を全社売上に適用し22.9億ドル。残余の出荷172.1万枚(12インチ換算)と1枚約1330ドルは、既存8インチ工程の加工価格が低い前提から逆算ではなく枚数・合計稼働に整合させた仮説。利益2.1億ドルは旧設備の低マージンを仮配分。世界市場約190億ドル、UMC推定シェア約12%で、いずれも未開示の参考推計。
リスクと懸念
中国の28ナノ・成熟工程の新設能力
SMICと華虹半導体は成熟ノードの能力を増やしている。台湾やシンガポールの品質認定で差が付く部分はあるが、中国の顧客が国産工程へ移ると、出荷枚数と稼働率が同時に下がる。2024~2025年の販売単価の下落は既に示唆的であり、値上げが定着するまでは楽観できない。
巨額の設備投資と償却の固定費
2026年の現金ベース設備投資見通しは約20億ドルで、10月には別途約32億ドルの増設予算が承認された。2025年の工場費用は固定・準固定費の比率が7割近くあり、完成後の稼働が70%台に戻るだけで利益率は急落しうる。顧客との長期供給契約が収益をどこまで守るかが分かれ目だ。
台湾海峡・地震・電力と供給網
主力の製造拠点と研究開発は台湾に集中している。軍事的な緊張だけでなく、地震、電力・工業用水不足、半導体材料と製造装置の輸送障害も操業停止につながる。シンガポールや日本、将来の米国協業は分散に役立つが、台湾の中核生産が失われる極端な危機では通常の資産の床は守れない。
持分法利益と相互保有が生む見かけの増益
2026年4~6月期の投資損益は約300億台湾ドルに達し、同四半期の営業利益より大きかった。持分法会社や上場株の値上がりが会計利益を押し上げても、ウエハーの値上げや数量の増加とは異なる。相互保有に由来する評価変動まで恒常的なオーナー利益として資本化すると、価値を二重に数える危険がある。
新事業の採算と米国12ナノ協業
シリコンフォトニクスや深溝キャパシターは2026年に量産や初期検証の進歩があったが、売上の大部分を占める実績はまだない。インテルとの12ナノ開発は米国工場での量産を目指すものの、歩留まり、商流、収益分配、顧客認定の遅れで期待値が下がる可能性がある。将来市場の大きさと自社の取り分を混同しない。
通信・民生の在庫循環と顧客交渉力
2026年7~9月期のウエハー売上は通信39%、民生32%に寄る。スマートフォン、テレビ、PCの在庫調整が重なると、顧客は発注を減らし、成熟工程では値引き要求も強まる。売上の86%をファブレス顧客が占めるため、顧客の設計移管や複数工場調達の決定を追う必要がある。
AI関連の期待先行と直接代替の違い
AIエージェントが席課金のソフトや人月サービスを置き換える危険は、ウエハーを物理的に作るUMCには直接当てはまらない。しかしAI計算設備の投資が鈍れば、周辺の電源管理・光通信・制御用半導体の注文が減る。AI関連の受注見通しは機会であって、2036年の恒常的な価格決定力の証明ではない。
今後の分かれ目
- 2027年を通して平均ウエハー単価が会社の示す前年比約10%増を達成し、その後も値下げせずに維持する
- 価格を決める力が改善した証拠となる。主力工程の長期単価と営業利益率を見直し、やや楽観・楽観の確率を引き上げる。
- 22ナノ工程の売上構成が2026年7~9月期の18.3%から25%を超え、稼働率も80%以上を保つ
- 顧客の新製品移管と高付加価値化が定着したと見る。主力工程の数量と資本利益率の見通しを上方へ修正する。
- シリコンフォトニクスと電力向け特殊工程が、開示された売上・継続受注で大きく伸びる
- 将来の用途別シェアを根拠に評価する。既存の22/28・40/65工程に含まれる売上と二重に加算しない。
- 新設工場の稼働率が65%を割る状態が2年以上続き、設備の減損が発生する
- 2026年の大型投資が資本コストを回収できないと判断する。やや悲観の出荷、利益率、自己資本と還元を下方修正する。
- SMICや華虹の価格攻勢でUMCの22/28ナノ売上が2年続けて前年割れする
- 成熟工程の市場成長を自社が取れていない兆候だ。中立の数量シェア前提を下げ、構造的な悲観の確率を高める。
- 会計利益が膨らんでも営業利益と自由現金収支が追い付かず、配当が減る
- 投資評価益と事業収益を切り離し、オーナー利益と正味還元の道筋を下方修正する。
- インテルとの12ナノ協業で顧客向け商用量産とUMC帰属の収益が具体的に開示される
- 未確定の協業が現金を生む事業に変わったと判断し、既存工程との重複を除いた利益分だけ中立以上を引き上げる。
見ておくもの
- 四半期ごとの12インチ換算出荷枚数、稼働率、工程別構成比(2026年7~9月期は121万枚、92%、22ナノ18.3%)
- 平均販売単価の前年比。2027年に会社が見込む約10%の改善が実績となり、後年も持続するか
- 22/28ナノと40/65ナノの顧客設計採用件数、世界の成熟工程でのSMIC・華虹・グローバルファウンドリーズとの価格競争
- シンガポール・台南増設の投資金額、稼働率、設備償却額と増分ROIC
- シリコンフォトニクス、深溝キャパシター、インテル12ナノの量産売上と収益帰属
- 営業利益と持分法・投資評価損益の差、正味配当、現金と有利子負債の増減
- 台湾の工場操業、電力・水・半導体装置の供給制約と台湾海峡情勢
倍率と資本コストの決め方
会社の中立売上は、2025年の工程別売上構成と実際の年間出荷387.1万枚をもとに、工程別の12インチ換算枚数×加工単価で積んだ。経営陣の2027年値上げ見通しは一時的な改善として扱い、成熟工程の長期単価には物価3.5%の全額転嫁を認めていない。装置会社のWFE市場や利益率はUMCの受託製造の売上と混同しない。
資本コスト10.0%と工程別の長期成長2.5~4.0%を独立に定め、帳簿ROEと通常の堀の持続割合2分の1から正当化PERを算定した。2026年4~6月期の投資評価益、現在の株価、過去のPERを将来倍率の根拠にしていない。悲観だけは2025年の純現金と処分できる資産を税後・費用控除後で測り、蓄積された将来自己資本を床の分母に使わない。
資本コスト 10.0% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。米国株の基本8.0%+事業の質2.0%=10.0%。βや現在の市場倍率は使わない。半導体装置の同業は概ね8.2~9.5%だが、装置を売る側とは違い、UMCは設備を所有して減価償却を負い、価格も過去2年下落したため高めにする。破綻寸前ではなく存続危機の上乗せは0%。