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シマダヤ 250A

流水麺のブランドと業務用冷凍麺の供給網には持続力があり、設備投資の負担を織り込んでも現在の時価総額には大きな安全域がある

割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)3,567 円511 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-11-02)1,503 円215 億円差 +137.4%
10 年後から見ると 割安 価値 3,567 円511 億円 · 差 +137.4% · 期待の年率 +17.8%
期待の年率リターン(10 年)+17.8%資本コスト比 +10.8 pt
推定の資本コスト7.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率は、5つの筋書きから求めた期待CFのIRRです。期間の還元・追加負担を中間時点、終価を期間末に置く仮定で、価値の割引時期とそろえています。実際の配当日を予測した値や、筋書きごとのIRRの平均ではありません。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの終価と還元を確率で加重し、資本コスト 7.0% で今の値に割り戻したものです。

利益と必要資本から、将来の留保余力を見込む場合があります。この推定は、維持更新投資や運転資金、借換後の現金計画を確認した値ではありません。

留保余力の推定による上乗せは、算定価値の約10.4%です。同じモデル内の上乗せ分の割合で、実現する現金額や割高・割安を示すものではありません。

総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

終価・還元は現在株主全体の取り分です。1株表示は現株数への換算で、還元には配当・自社株買いを含みます。持分・支払時点は簡略化しており、買戻しに売却参加せず同じ株数を持ち続ける場合の将来株価・受取配当とは別です。

結論

シマダヤは、家庭向けのチルド麺と外食・中食向けの冷凍麺を主力とする麺専業メーカーである。筆者の結論は「割安」だ。人口減少と原材料高という逆風を抱えるが、生活に根付いた商品、冷凍麺の成長余地、値上げの実績を考えると、現在の時価総額約222億円は長期の稼ぐ力を十分に評価していない。

同社の強みは、1988年発売の「流水麺」に代表される商品開発力と、全国に麺を安定供給する工場・物流網にある。2026年3月期の年間販売食数は約8.3億食。2025年度の家庭用チルド麺では国内金額シェア10.8%で2位、業務用冷凍麺でも19.0%で2位を占める。麺という成熟商品でも、長年の品質管理と販売網が新規参入者に対する障壁になっている。

今後の利益成長は、国内の麺需要そのものが大きく増えることには依存しない。業務用冷凍麺の採用拡大、家庭用冷凍麺への進出、チルド工場の合理化、原材料高を吸収する価格改定によって実現する。2025年2月の値上げ後も販売食数をおおむね維持した実績は、名目価格を引き上げる力の重要な証拠である。

ただし、冷凍麺の増産には工場への再投資が必要であり、会計上の利益がすべて自由に使える現金ではない。2027年3月期第1四半期には費用増で営業減益となり、冷凍麺への構造転換が一直線には進まないことも明らかになった。筆者は利益率の大幅な上昇を中立の前提にはせず、現在の約9%から緩やかに改善する程度を中心に考える。それでも10年後の本質価値と累積還元を現在に割り戻した価値には大きな余裕がある。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、シマダヤは理解しやすい商売を営んでいる。消費者は10年後も麺を食べ、外食店は調理の手間を減らしたいと考える。事業の必要性そのものが消える可能性は低い。「流水麺」のような長寿商品と、全国に安定供給できる製造網を持つ点は魅力である。

しかし、必要とされる事業であることと、高い収益率を長く保てることは別だ。スーパーの棚には競合商品やプライベートブランドが並び、業務用の取引先も品質と価格を比較する。原材料費が上がった際、すべての負担を顧客に転嫁できるほどの独占力はない。将来の超過利益を評価する際には、堀が永続的に広がると考えず、新たな投資の収益率が徐々に資本コストへ近づく前提がふさわしい。

オーナー利益を見るうえで気になるのは設備投資である。冷凍麺の生産能力拡大は数量成長の道筋を作るが、工場の新設と更新にはまとまった資金が要る。既存設備の会計上の償却は取得時の原価で決まる一方、将来の建設費は物価上昇の影響を受ける。利益率だけを見れば成長していても、工場を維持するための現金支出が増えれば、株主に帰属する価値は思ったほど伸びない。

経営には、余った資本を漫然と抱え込むより、利益の出る冷凍麺に投資し、使い切れない資金を株主へ返す姿勢を期待する。2026年の自社株取得はその方向を示した。筆者が長期保有を考えるうえで重視するのは、国内の販売食数が減る局面でも値上げと商品構成改善で利益を維持できるか、そして冷凍麺の増産投資が資本コストを上回るかである。現在の価格には、この二つがほどほどに達成されるだけでも報われる余地がある。

何で稼ぐ会社か

シマダヤの事業は会計上は食品事業の単一セグメントだが、商売の構造は家庭用と業務用で異なる。2026年3月期の家庭用売上高は約254億円、業務用は約156億円である。家庭用はスーパーなどの小売店を経由して消費者に販売し、業務用は食品卸や外食企業、惣菜メーカーなどに麺を供給する。数量は年間約8.3億食という会社開示があり、家庭用チルド、家庭用冷凍、業務用冷凍、海外の4分類で販売されている。

家庭用の中心はチルド麺である。「流水麺」はゆでずに水でほぐして食べられることが価値であり、暑い季節の調理負担を軽くする。健康志向には「健美麺」、節約志向には「太鼓判」で対応する。チルド麺は保存期間が短く、工場から売場までの距離と物流品質が競争を左右するため、地域ごとの製造拠点を持つ会社に優位性がある。一方、夏場以外の工場稼働率が低くなりやすく、全国で強い競争力を持つわけではない。

業務用の主力は冷凍麺である。「真打」「太鼓判」「流水α麺」などを飲食店や惣菜売場に供給する。冷凍麺は長期保存でき、必要な分だけ解凍できるため、外食企業の人手不足や食品廃棄を減らせる。「流水α麺」は流水解凍後も食感を保ちやすいことが特徴で、ホテルのバイキングやスーパーの惣菜にも用途が広がる。顧客の調理工程に商品仕様が組み込まれると、単純な価格競争だけでは代替しにくくなる。

成長領域は家庭用冷凍麺と海外向け冷凍麺である。従来の主力だった家庭用チルドに比べると売上規模はまだ小さいが、保存性と簡便性の面で需要拡大の余地がある。海外では日本食店向けを中心に展開を進めている。ただし、現地の販売網やブランド認知は国内ほど強くなく、事業の大きな柱になると決めつけるべきではない。

製造ではグループ工場と外部委託先を併用し、原材料調達を集中させている。麺専業ゆえに開発資源を集中できる反面、小麦粉、包装資材、エネルギー、物流費が同時に上がると逃げ場は少ない。利益は販売数量だけでなく、商品の構成、値上げと費用転嫁の時間差、工場稼働率によって大きく変わる。

優良さと弱いところ

競争上の堀は、特定商品のブランド、製麺技術、低温物流を組み合わせた供給能力にある。家庭用チルド麺の全国シェア10.8%は独占には遠いが、関東では20.6%を占める。「流水麺」のように調理方法そのものを変える商品は、消費者が類似の安価な商品だけを選ぶのを防ぐ。業務用でも商品品質と解凍後の扱いやすさが評価されれば、顧客は変更に伴う試作や調理工程の見直しを避けようとする。

価格決定力には実績がある。2022年、2023年、2025年に価格改定を実施し、2025年の改定後も全社の販売食数はおおむね維持された。さらに2026年10月納品分から、家庭用商品は出荷価格を4〜17%、業務用商品は3〜16%引き上げると発表している。ただし、この値上げがすべて利益率の改善につながるわけではない。原材料・賃金・物流費の上昇を埋めるための改定でもあり、2027年3月期第1四半期には営業利益が前年同期比21%減少した。

資本効率は悪くない。直近のROEは14%台で、純現金を持ちながら営業利益率は9%を超えた。2026年3月期には約14億円の自社株買いを実施し、株主資本の過大な積み上がりを抑えた。ただし、2021年から2022年のROEは5%台であり、現在の高い収益性を過去から一貫した能力とみなすのは危険である。

堀の限界は、小売店や食品卸が強い交渉力を持ち、東洋水産、日清食品チルド、テーブルマークなど有力な競合が存在することである。2023年に首位だった業務用冷凍麺の総合シェアも、2025年には2位となっている。強い商品はあるが企業全体が不可侵というほどではないため、堀は普通と判断する。なお、同社は物理的な食品製造・販売で価値を生む事業であり、AIエージェントが人月業務や操作画面を置き換える直接的な代替対象ではない。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

国内のチルド麺市場は成熟している。会社が有価証券報告書で示した2025年度の家庭用チルド麺市場は2,412億円で、2020年度の2,347億円から金額ではわずかな成長にとどまる。しかも、この期間には複数回の値上げがあったため、実質の販売数量は金額ほど伸びていない。今後10年は人口減少が重荷となり、数量の大幅な増加は考えにくい。西日本の地場メーカーとの競争も続く。

一方、家庭用冷凍麺市場は2020年度の1,620億円から2025年度には2,122億円に拡大した。共働き世帯、単身世帯、高齢者世帯の増加により、保存性と調理時間の短さへの需要が強まっている。ここにはテーブルマーク、日清食品冷凍、ニップン、日清製粉ウェルナなどが参入し、競争は厳しい。シマダヤの家庭用冷凍事業はまだ小さく、麺専業の技術を生かせても、チルド麺と同じシェアを簡単に獲得できるわけではない。

業務用冷凍麺市場は2020年度の637億円から2025年度には924億円へ拡大した。価格改定に加えて、外食・中食の人手不足、省人化需要、訪日客による外食需要の増加が支えている。シマダヤの2025年の金額シェアは19.0%で2位であり、複数の大手企業が市場を争う。競合の個別シェアは同一定義で十分に開示されていないため、順位以上の正確な差は推定しない。

長期の数量見通しでは、家庭用チルドは人口要因で実質的に縮小し、家庭用冷凍は緩やかに拡大、業務用冷凍も外食の省人化によって市場平均を上回る余地があると考える。ただし、冷凍麺の需要が増えても冷凍設備と輸送の費用は重い。物流の2024年問題以降の人手不足や冷凍保管料の上昇は、価格改定で吸収しきれなければ利益を削る。

2036年には国内市場全体の名目金額が今より大きくなっていても、その相当部分は物価上昇によるものとなる。重要なのはシマダヤが数量シェアを維持し、冷凍麺の構成を高め、値上げによって設備更新費用を賄えるかである。市場の拡大と同社の利益成長を同一視しない。

資本政策と M&A

資本配分は、上場後に改善の証拠が出ている。2026年1月から2月にかけて実施した自己株式の公開買付けでは、主要株主メルコグループの売却意向を受け、直前株価から10%割り引いた価格で約90万株、約14.2億円を取得した。これは上場廃止を目的とするTOBではなく、自社株取得である。大株主の持ち分を市場売却より穏やかに縮小し、資本効率を高める判断には一定の合理性がある。ただし、継続的な自社株買いを約束したものではない。

中期経営計画「Change95」は2027年3月期を最終年度とし、売上高430億円、EBITDA55億円、冷凍麺売上比率42%を目標としている。2026年3月期実績はそれぞれ約410億円、52億円、41%である。2027年3月期の会社予想は売上高434億円、営業利益37億円、純利益26億円で、設備増強と価格改定の効果を織り込んでいる。ROEの数値目標は確認できない。

株主還元の明示的な方針は連結配当性向30〜40%を目安とする安定配当である。DOEや総還元性向、自社株買いの毎年の金額について数字の約束はない。株主優待は一定期間継続保有する株主への自社製品の贈呈であり、その原価も株主還元に含める。対象者数別の年間原価は開示で確定できないため、年間0.1〜0.2億円程度の推定にとどめる。

設備投資では、前橋の冷凍麺新工場・ラインに約24.6億円を投じ、冷凍麺の生産能力を約10%引き上げる計画である。2026年3月期の減価償却費は約15.7億円、設備投資関連の現金支出は約28.8億円で、利益がそのまま現金として残る事業ではない。今後は投資後の数量増加と資本収益率が問われる。創業家とメルコグループの影響力はなお大きいため、関連当事者との取引と少数株主の利益を継続して点検する。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

シマダヤの最大の魅力は、成熟した麺市場にありながら、成長する冷凍麺へ事業構造を変える道筋を持っていることだ。家庭用チルド麺では全国2位、業務用冷凍麺でも2位の地位があるため、まったく新しい市場で知名度を一から作る必要はない。約8.3億食という販売規模は原材料調達と商品開発の基盤になり、製造・物流を含む品質管理の経験も蓄積されている。競合が短期間で同じ供給体制を作ることは難しい。

「流水麺」は単なる小麦製品ではなく、調理工程を省くという消費者の問題を解決した商品である。この発想を業務用の「流水α麺」や家庭用冷凍麺に広げれば、商品開発によって数量を増やす余地がある。外食企業では調理人員の確保が難しくなっており、省人化効果の高い麺は、原材料としての値段以上の価値を持つ。顧客の調理工程に入り込むことで、普通の冷凍食品より取引が継続しやすくなる。

2025年の価格改定後も販売食数をおおむね維持できたことは、価格決定力が机上の期待ではない証拠だ。2026年10月にも追加の価格改定を実施する。物価上昇を単に耐えるのでなく、商品価値を高めながら販売単価を引き上げられれば、既存工場の稼働率改善も重なり、利益が売上高を上回る速度で成長する。

財務には一定の余裕があり、2026年には割引価格で主要株主から自社株を取得した。株主還元と設備投資を両立しながら、冷凍麺が売上の過半を占める企業へ転換できる可能性がある。現在の時価総額は直近の年間純利益の十倍にも届かず、事業が緩やかに成長するだけでも長期保有者には相応の価値が残る。製造業としての実体、認知されたブランド、還元の実績を合わせれば、現在の株価は事業の寿命を短く見すぎている。

慎重な見方

シマダヤは麺市場で有力な会社だが、強い商品があることと強い企業全体を同一視すべきではない。家庭用チルド麺の全国シェアは約11%にすぎず、東洋水産や日清食品チルド、各地の製麺企業と日々競争している。売場を握る大手小売店は取引条件の交渉力が強く、値上げが消費者に受け入れられてもメーカーの利益にすべて残るわけではない。家庭用チルドの数量は人口減少とともに減り、価格改定が続けば消費者が安価な商品へ移る可能性もある。

成長を期待する業務用冷凍麺でも、2023年の首位から2025年には2位へ順位が下がった。テーブルマークや他の大手食品メーカーも冷凍麺を重要商品としており、競争相手は十分な設備資金と販売網を持っている。シマダヤが需要の伸びを独占できる理由はない。新しい冷凍工場への投資も競合と同時期に進めば、供給能力の増加が価格競争を激しくする。

2027年3月期第1四半期は売上高が微増したにもかかわらず、営業利益が21%減った。製造固定費、原材料費、労務費、販売運賃が増えると、価格改定の効果が表れるまで利益が圧迫される。2026年10月の値上げ幅は商品によって大きく異なり、全商品の平均販売単価が同率で上がると考えるのは危険だ。新しいラインを稼働させても販売数量が追いつかなければ、減価償却費が固定費として残る。

また、純現金を持つとはいえ、冷凍倉庫や工場の更新投資が続く事業である。2026年の自社株買いは大株主の持分整理に伴う一度きりの取引であり、同じ規模の還元が毎年続くとは限らない。創業家の影響力や政策保有株も、資本の使い方を少数株主が自由に決められないことを示す。業務用冷凍への転換が失敗すれば、安く見える株価は低い成長性と設備負担を正しく映したものだったという結論になる。

どちらに重みを置いたか

筆者は慎重な見方が指摘する設備投資負担と競争を重く見ているが、事業が構造的に衰退する可能性より、緩やかに成長し続ける可能性をやや高く評価する。値上げ後も食数を維持した実績、家庭用と業務用の異なる顧客基盤、冷凍麺の市場拡大が理由である。確率は上側36%、下側29%とし、中立に35%を配分した。ただし、現在の高い営業利益率が永続すると決めつけず、将来の設備更新と競合による利益率低下を反映した。事業の予測可能性が比較的高く、現在の時価総額が小さいため、慎重な前提でも価値に安全域が残ると判断する。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 5,872 円841 億円(+ 還元の換算額還元の合計 817 円117 億円)。 今の値に割り戻すと 3,567 円511 億円、今との差 +137.4%、 期待の年率 +17.8%(資本コスト 7.0%)→ 割安

筋書き確率10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価還元の換算額還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・還元込み年率確率 × (終価+還元)
楽観 12% 11,011 円1,576 億円 1,397 円200 億円 +725.5% +26.3% 1,489 円213 億円
やや楽観 24% 8,077 円1,156 億円 1,048 円150 億円 +507.1% +21.9% 2,190 円313 億円
中立 35% 6,058 円867 億円 824 円118 億円 +357.9% +18.1% 2,409 円345 億円
やや悲観 21% 2,179 円312 億円 468 円67 億円 +76.1% +6.5% 556 円80 億円
悲観 8% 426 円61 億円 140 円20 億円 −62.4% −10.3% 45 円6 億円
加重平均100% 5,872 円841 億円817 円117 億円 +345.0% +17.8% 6,689 円957 億円

今の株価時価総額 1,503 円215 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。

楽観 12% 冷凍麺への転換に成功し、麺専業の強みが全国と海外に広がる 利益 76 億円 · PER 18.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 11,011 円1,576 億円

家庭用チルド麺は人口減少の影響を受けるが、「流水麺」の季節を超えた用途開発と西日本での販売拡大に成功する。家庭用冷凍麺でも素材麺と簡便商品が定着し、家庭用全体の販売食数は約5億9,000万食に増える。値上げだけでなく商品構成が高付加価値へ移り、既存の生産設備の稼働率も高まる。

国内業務用冷凍麺では「流水α麺」が外食・中食の省人化商品として定番になり、市場の成長を上回る数量を獲得する。国内業務用冷凍麺のシェアは19%から24%前後へ上がり、海外向けも日本食店を中心に拡大する。新しい冷凍ラインが順調に稼働し、2030年前後にも採算の良い増産投資を継続できる。

価格改定が原材料・人件費・冷凍物流費の上昇を上回る形で浸透する。家庭用の営業利益率は11%台、業務用は17%台へ改善し、全社の年間営業利益は100億円を超える。更新投資は増えるが、それ以上に売上と利益が増えるため、ROEは15%台を維持できる。創業家とメルコグループが株主であり続けても、経営は過剰な買収を避け、利益の約4割を株主へ返す。

  • 家庭用事業(チルド麺・家庭用冷凍麺):数量 590(年間販売食数(百万食、家庭用チルドと家庭用冷凍の合計))× 価格 71(1食当たりメーカー売上高(円、販売奨励金等控除後の推計平均))→ 売上 419 億円・営業利益 48 億円。家庭用冷凍麺の定着と西日本でのシェア獲得で食数が約9%増加。平均単価は物価上昇に加え高付加価値商品への構成転換で上昇。営業利益率11.5%。
  • 業務用事業(国内冷凍麺・海外向け):数量 385(年間販売食数(百万食、業務用冷凍と海外向けの合計))× 価格 79(1食当たりメーカー売上高(円、業務用冷凍と輸出の加重平均))→ 売上 304 億円・営業利益 54 億円。国内業務用冷凍麺のシェア約24%、海外向け拡大で食数約33%増加。価格改定と省人化商品の比率上昇が効き、営業利益率17.8%。

倍率:資本コスト7.0%、2036年以降の名目成長率2.7%、堀の残存割合1/2。蓄積した余剰資金を事業用自己資本から分離したROEは約22%、RONICは約14.4%となる。正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)から約18.9倍。全社純利益から余剰現金10億円の税後受取利息約0.14億円を除いた事業利益に適用し、現金の戻り方を別に加える。2036年の減価償却費は新規増産設備の償却を含め年間約32億円を想定する。

確率:国内冷凍麺でのシェア拡大、家庭用冷凍への進出、海外拡販、生産効率の改善が同時に成功する必要がある。既存ブランドと投資計画に裏付けはあるが、競合の投資も強いため実現確率を12%にとどめる。

やや楽観 24% 冷凍麺の成長と工場合理化が着実に進む 利益 57 億円 · PER 18.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 8,077 円1,156 億円

チルド麺では「流水麺」の認知度を生かし、暑い季節以外の販売を増やす。西日本では地場メーカーとの競争が続くものの、一部で売場を獲得する。家庭用冷凍麺の商品群が広がり、チルド麺の数量減少を補って家庭用全体の食数は緩やかに増える。価格改定後も消費者の支持を維持し、平均販売単価は物価上昇をやや上回る。

業務用冷凍麺では国内シェアを22%程度まで伸ばす。「流水α麺」の導入先が増え、九州や西日本での販売網が強化される。海外事業も小さな収益源として育つ。前橋の設備増強に続いて自動化を進め、冷凍商品の販売食数が増えても製造人員を同率で増やさずに対応できる。

営業利益率は家庭用が9%台、業務用が15%台まで改善する。新しい設備の償却費は増えるが、稼働率の改善と価格改定によって吸収する。大規模な企業買収は行わず、既存の麺事業への再投資を中心に成長する。配当を継続し、必要に応じて余剰現金を株主に返すことで、株主資本が利益に比べて過度に膨らむことを防ぐ。

  • 家庭用事業(チルド麺・家庭用冷凍麺):数量 560(年間販売食数(百万食、家庭用チルドと家庭用冷凍の合計))× 価格 67(1食当たりメーカー売上高(円、販売奨励金等控除後の推計平均))→ 売上 375 億円・営業利益 35 億円。家庭用冷凍の増加とチルドの減少が相殺され、全体数量は約4%増。価格は物価上昇と商品構成改善を反映。営業利益率9.3%。
  • 業務用事業(国内冷凍麺・海外向け):数量 350(年間販売食数(百万食、業務用冷凍と海外向けの合計))× 価格 75(1食当たりメーカー売上高(円、業務用冷凍と輸出の加重平均))→ 売上 263 億円・営業利益 41 億円。業務用冷凍のシェア約22%、海外向けも成長。食数約21%増、平均単価約39%増。営業利益率15.6%。

倍率:k7.0%、g2.7%、堀の残存割合1/2。蓄積した余剰現金を事業資本から外した実効ROEは約17%台、RONICは約12.2%となり、利益ベースの正当化PERは約18.1倍。現在や同業の株価倍率を用いない。初期余剰現金の税後利息を事業利益から除き、戻る現金を別に加える。2036年の減価償却費は増産と更新により年間約28億円を想定する。

確率:既存の冷凍麺シェア、前橋での増産投資、外食の省人化需要から十分考えられる上振れである。ただし家庭用冷凍の採用と価格転嫁がともに順調に進む必要があるため24%とする。

中立 35% 数量は横ばい圏でも、冷凍麺と値上げで名目利益が増える 利益 42 億円 · PER 17.7 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 6,058 円867 億円

国内の家庭用チルド麺市場は人口減少と食生活の変化によって実質数量が縮む。「流水麺」は安定した定番ブランドとして残るが、シマダヤの全国シェアは11%前後で大きくは変わらない。西日本で一部の販路を広げても、地場メーカーや大手との競争が続く。家庭用冷凍麺は伸びるものの、全社の家庭用食数は現在よりやや少なくなる。

業務用冷凍麺では省人化の需要が続く。「流水α麺」などの採用が増え、国内のシェアは20〜21%程度を維持する。2026年に増強した冷凍麺の生産能力が徐々に埋まり、業務用と海外を合わせた食数は現在より約1割増える。ただし、テーブルマークなどとの競争によって単価は物価上昇程度にとどまり、特別な独占利益は発生しない。

2026年から2027年にかけての費用増を乗り越えた後は、価格改定とチルド工場の合理化が利益を下支えする。原材料費、物流費、賃金も上がるため、全社営業利益率は10%程度にとどまる。冷凍麺の更新投資を継続しながら、年間純利益は40億円台へ増える。配当性向30〜40%を基本に還元を続け、余った現金は必要な運転資金と分けて管理する。企業としての強さは維持されるが、際立った高成長企業にはならない。

  • 家庭用事業(チルド麺・家庭用冷凍麺):数量 520(年間販売食数(百万食、家庭用チルドと家庭用冷凍の合計))× 価格 63(1食当たりメーカー売上高(円、販売奨励金等控除後の推計平均))→ 売上 329 億円・営業利益 25 億円。家庭用チルドの実質数量減と家庭用冷凍の増加が一部相殺。販売食数は約4%減、平均単価は10年間で約34%上昇。営業利益率7.7%。
  • 業務用事業(国内冷凍麺・海外向け):数量 320(年間販売食数(百万食、業務用冷凍と海外向けの合計))× 価格 72(1食当たりメーカー売上高(円、業務用冷凍と輸出の加重平均))→ 売上 231 億円・営業利益 31 億円。業務用冷凍市場の実質成長と約20〜21%のシェア、海外の小幅増で食数約10%増。平均単価は物価並み。営業利益率13.5%。

倍率:k7.0%、g2.7%。2036年の会計上のROEは約10.3%だが、10年間で蓄積した事業に不要な資金を除いた事業ROEは約15%台となる。堀の残存割合1/2からRONICを約11.3%とし、正当化PER=(1−0.027÷0.113)÷(0.07−0.027)で約17.7倍とする。現金の税後利息を除いた事業利益に適用する。2036年の償却費は約24億円を見込み、既存設備を物価で再評価せず新規・更新設備の償却だけを加算する。

確率:国内人口の減少で家庭用チルド麺が縮む一方、冷凍麺の簡便性需要と2026年に増強した能力が成長を支える。値上げの実績は確認できるが、競争と更新投資の負担があるため利益率の大幅改善までは見込まない。

やや悲観 21% 値上げが費用上昇に追いつかず、冷凍麺の収益性も鈍る 利益 18 億円 · PER 12.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,179 円312 億円

家庭用では価格改定が続いた結果、低価格のチルド麺やプライベートブランドへ消費者が流れる。西日本の拡販も思うように進まず、全国の家庭用チルド麺シェアは9%程度まで低下する。家庭用冷凍麺は伸びるが、競合の製品開発が速く、チルド麺の数量減少を補いきれない。平均販売単価は上昇するものの物価全体の上昇に及ばず、収益性が悪化する。

業務用冷凍麺では、外食企業が価格の安い競合商品を採用する。市場全体の需要は残るが、シマダヤの国内シェアは17%前後まで低下する。前橋の新しいラインは稼働するものの想定数量に届かず、冷凍保管費と設備の償却費が重荷となる。海外事業も十分な規模にならず、業務用全体の食数は現在より減少する。

工場再編を進めることで赤字転落は防ぐが、家庭用の利益率は4%程度、業務用も8%程度となる。資本コストを下回るROEしか稼げず、利益の再投資が企業価値を大きく増やすことはない。配当は減益に合わせて縮小する。創業家が安定株主として残り、事業を維持する一方、余剰資金を積極的に株主へ戻す姿勢も弱くなる。

  • 家庭用事業(チルド麺・家庭用冷凍麺):数量 455(年間販売食数(百万食、家庭用チルドと家庭用冷凍の合計))× 価格 60(1食当たりメーカー売上高(円、販売奨励金等控除後の推計平均))→ 売上 271 億円・営業利益 11 億円。家庭用チルドのシェアが約9%に低下し、家庭用全体の食数は約16%減。価格は10年間で約26%上昇と物価を下回る。営業利益率4.2%。
  • 業務用事業(国内冷凍麺・海外向け):数量 269(年間販売食数(百万食、業務用冷凍と海外向けの合計))× 価格 64(1食当たりメーカー売上高(円、業務用冷凍と輸出の加重平均))→ 売上 172 億円・営業利益 14 億円。業務用冷凍のシェアが約17%へ低下。食数約7%減、単価約19%増。低稼働と物流費増加で営業利益率8.0%。

倍率:2036年のROEは約5.3%でk7.0%を下回る。超過利益の再投資価値を見込まず、稼ぐ力の上限1÷k=14.3倍より慎重な12.6倍とする。初期余剰現金10億円は業績悪化時に75%の価値で評価し、税後利息を事業利益から控除する。2036年の減価償却費は更新設備を含め約22億円を想定する。

確率:既に2027年3月期第1四半期でコスト増による大幅減益が起きており、現実的な下振れ経路である。ブランドは維持しても販売数量と利益率が同時に低下するため、21%の確率を配分する。

悲観 8% ブランドと販売網が侵食され、冷凍麺への投資が不採算になる 利益 −3 億円 · PBR 0.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 426 円61 億円

品質問題や大型取引先の喪失をきっかけに、家庭用チルド麺の棚割りが競合へ移る。「流水麺」の商品認知は残るものの、商品の代替が進み、国内チルド麺のシェアは5〜6%程度まで低下する。家庭用冷凍麺でも大手の価格競争に勝てず、低価格商品への転換が必要になる。家庭用の販売食数は現在から大きく減少し、値上げによる数量減少を恐れて平均単価もほぼ横ばいにとどまる。

業務用ではテーブルマークなどに主要取引先を奪われ、冷凍麺の国内シェアが12%程度まで下がる。工場は計画を大幅に下回る稼働率となり、冷凍保管費や物流費を転嫁できない。海外事業も採算を確保できず撤退する。新しい生産設備の一部は減損対象となり、工場閉鎖に伴う一時費用が発生する。

売上規模は縮小し、業務用事業は構造的な赤字となる。設備の更新投資を抑えても既存の固定費は残るため、全社でも営業赤字が続く。10年間の途中には大型の減損と再編費用が発生し、その損失によって蓄積した利益を食いつぶす。配当は初期の黒字期間に限られ、最終年度には停止する。会社は事業を継続するものの、少数株主に帰属する価値は保有する現金と売却可能資産に大きく依存する。

  • 家庭用事業(チルド麺・家庭用冷凍麺):数量 350(年間販売食数(百万食、家庭用チルドと家庭用冷凍の合計))× 価格 50(1食当たりメーカー売上高(円、販売奨励金等控除後の推計平均))→ 売上 175 億円・営業利益 2 億円。家庭用チルドで市場シェアが5〜6%に落ち、家庭用食数は約35%減少。価格競争で名目単価もほぼ横ばい。営業利益率1.2%。
  • 業務用事業(国内冷凍麺・海外向け):数量 190(年間販売食数(百万食、業務用冷凍と海外向けの合計))× 価格 54(1食当たりメーカー売上高(円、業務用冷凍と輸出の加重平均))→ 売上 103 億円・営業利益 −5 億円。業務用冷凍のシェア約12%、海外撤退。食数約34%減、平均単価もほぼ横ばい。設備の低稼働と固定費負担により営業利益率マイナス4.5%。

倍率:継続的な赤字で利益倍率は使えない。現在の自己資本184.6億円の約33%を、純現金・政策保有株式・処分可能資産を考慮した保守的な価値とし、約60.9億円とする。2036年の自己資本145億円へ床の倍率を掛けるのではない。事業縮小後の年間償却費は約18億円を想定するが、設備減損による会計上の減少と実際の現金支出は区別する。

確率:食品需要が完全になくなることは考えにくいが、品質事故、価格競争、冷凍設備の過剰投資が重なると、10年で競争力を大きく失う可能性がある。財務の厚さと既存ブランドを考慮し、最悪側の確率を8%とする。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

家庭用事業(チルド麺・家庭用冷凍麺)

「流水麺」「健美麺」「太鼓判」などをスーパー経由で家庭へ販売する。チルド麺が中心だが、家庭用冷凍麺への移行を進める。

数量年間販売食数(百万食、家庭用チルドと家庭用冷凍の合計)価格1食当たりメーカー売上高(円、販売奨励金等控除後の推計平均)売上営業利益
今 2026/03 540 47 254 15
10 年後 中立 520 63 329 25

取り方:2026年3月期有価証券報告書の家庭用売上高254億38百万円を正本とする。2026年5月の決算説明資料9ページには販売食数の積み上げグラフがあり、全社約8億3,000万食を家庭用チルド、家庭用冷凍、業務用冷凍、海外に分けている。区分別の正確な食数は非開示のため、グラフの帯幅から家庭用チルド約5億食、家庭用冷凍約4,000万食、合計約5億4,000万食と推定した。売上254.38億円÷5億4,000万食でメーカー平均売上約47.1円を得る。これは小売店頭価格ではない。家庭用の部門別営業利益は開示されないため、本社・販管費の負担を含め14.5億円と推定する。市場統計では2025年度の家庭用チルド麺が2,412億円、シマダヤの金額シェアが10.8%、関東では20.6%である。家庭用冷凍麺市場は2,122億円で、シマダヤのシェアは確認できない。市場統計の販売段階と連結売上の会計基準が異なるため、市場金額にシェアを掛けた額をそのまま会社売上としない。

業務用事業(国内冷凍麺・海外向け)

「真打」「太鼓判」「流水α麺」などを外食、中食、ホテル、食品卸に供給する。国内の業務用冷凍麺が中心で、海外への販売も含む。

数量年間販売食数(百万食、業務用冷凍と海外向けの合計)価格1食当たりメーカー売上高(円、業務用冷凍と輸出の加重平均)売上営業利益
今 2026/03 290 54 156 23
10 年後 中立 320 72 231 31

取り方:2026年3月期有価証券報告書の業務用売上高156億22百万円を正本とする。決算説明資料の全社販売食数約8億3,000万食から、家庭用の推定約5億4,000万食を差し引き、業務用冷凍と海外の合計を約2億9,000万食と推定した。売上156.22億円÷2億9,000万食で平均売上約53.9円を得る。食数はグラフからの概算であり、個別商品の販売単価は非開示である。2025年の国内業務用冷凍麺市場はTPCマーケティングリサーチによるメーカー出荷額924億円、会社開示のシェアは19.0%で第2位。市場調査によるシェア算出対象と会社の業務用連結売上には範囲・認識基準の違いがあり、924億円の19%と連結売上を機械的に一致させない。事業部門別営業利益は非開示のため、家庭用より高い付加価値と稼働率を勘案して23.2億円と推定し、家庭用との合計を会社実績37.7億円に合わせた。

リスクと懸念

原材料・エネルギー・物流費の同時上昇

麺の原料となる小麦粉だけでなく、包装資材、ガス・電力、人件費、冷蔵冷凍の運賃が上昇する。複数の費用が同時に増えると、数回の価格改定を実施しても利益率を維持できない。2027年3月期第1四半期の減益はこのリスクがすでに現実化している証拠である。価格改定の発表ではなく、その後の販売食数と営業利益率を確認する必要がある。

家庭用チルド麺の人口減少と競争

家庭用チルド麺は国内人口に依存する成熟市場であり、数量の長期成長を期待しにくい。東洋水産、日清食品チルド、名城食品、地場メーカーとの競争に加え、小売店のプライベートブランドも価格面で脅威になる。関東での強さがそのまま西日本で通用するとは限らず、販路を広げても広告費と物流費が増えれば利益を伴わない可能性がある。

冷凍麺増産投資の回収不足

前橋の冷凍麺設備増強は生産能力を約10%増やすが、それに見合う販売数量が得られなければ資本収益率が低下する。設備は一度建てれば減価償却や保守の負担が残り、冷凍保管費も高い。2030年代に追加投資を進める際、競合も同時に能力増強を行えば、供給過剰と値下げが重なる。冷凍麺の売上成長率ではなく、投資後の営業キャッシュフローとROICを確認すべきである。

食品安全・品質事故とブランド毀損

食品メーカーにとって品質事故は単発の回収費用にとどまらない。量販店や外食企業の採用基準が厳しくなり、長年築いた信頼が短期間で失われる可能性がある。低温商品の衛生管理は競争上の強みであると同時に、失敗時の損失も大きい。FSSC22000などの管理体制を維持し、工場再編や外部委託先の変更によって品質が低下しないことが重要である。

創業家の影響力と資本配分

メルコグループと創業家の共同保有割合は大きく、少数株主の意向だけで配当や投資を決められる会社ではない。2026年の割引価格による自社株取得は資本効率改善に役立ったが、大株主の持ち分整理という事情もあった。将来の余剰現金が採算の悪い設備投資や関連当事者取引に使われる可能性は、事業リスクと別に監視する必要がある。

会計利益と自由に使える現金の乖離

2026年3月期には減価償却費約15.7億円を上回る設備投資支出があった。将来も更新投資には物価上昇後の建設費が必要となり、過去の取得原価を基にした償却費だけでは現金支出を測れない。新リース会計基準の適用で使用権資産とリース負債が計上されれば、貸借対照表の見え方も変わる。営業利益が成長してもフリーキャッシュフローが十分に増えない場合、評価を引き下げる必要がある。

今後の分かれ目

2026年10月の価格改定後も年間販売食数が前年並み以上を維持し、営業利益率が再び9%台へ回復したら
値決め力が確認されたと判断し、中立とやや楽観の利益率前提を維持する。数量が増えればやや楽観側の確率を引き上げる。
業務用冷凍麺の国内シェアが19%から22%以上へ上昇し、新冷凍ラインの稼働率も高まったら
増産投資が資本コストを上回っている可能性が強まる。業務用の数量成長率と営業利益率を引き上げ、やや楽観の筋書きに重みを移す。
家庭用チルド麺の販売食数が複数年連続で年率3%以上減少し、冷凍麺の増加でも補えなかったら
ブランドが市場縮小を上回れなくなった兆候と判断する。家庭用の数量を下方修正し、やや悲観の確率を引き上げる。
2030年前後の冷凍麺増産投資後、営業キャッシュフローが増えず、設備投資が償却費を大幅に上回る状態が続いたら
利益成長の現金化が弱いと判断する。設備投資の回収期間と増分ROICを見直し、余剰現金の評価と将来の還元期待を引き下げる。
配当性向30〜40%の方針に加えて、余剰現金を使う継続的な自社株買いが公表されたら
株主への現金還元の確度が高まり、蓄積余剰資金の価値をより強く評価できる。ただし、買付価格が本質価値を上回らないことを条件とする。
食品事故や主要な外食顧客の喪失によって国内業務用冷凍麺シェアが15%を下回ったら
品質と顧客基盤の堀が崩れた可能性が高い。業務用の数量、利益率、設備の回収可能額を下げ、悲観側の確率を大きく引き上げる。

見ておくもの

  • 家庭用・業務用別の売上高と全社販売食数の推移。売上増が数量増によるものか単価上昇によるものかを分けて見る。
  • 2026年10月価格改定後の数量維持率、原材料費と販売運賃の増加率、全社営業利益率。
  • 業務用冷凍麺の国内販売金額シェア。2025年の19.0%を基準に、順位とシェアの両方を確認する。
  • 前橋の新冷凍ラインの稼働率、冷凍麺売上比率、2030年代の追加設備投資とその増分ROIC。
  • 営業キャッシュフロー、設備投資、減価償却費の差、および純現金残高。
  • 配当性向、自己株式の取得・消却、政策保有株式の縮減、創業家・メルコグループの持分変化。

倍率と資本コストの決め方

株価から利益を逆算せず、会社が開示する家庭用・業務用の売上高と約8.3億食の販売食数を起点にした。部門別の正確な食数と利益は非開示なので、食数グラフからの推計と営業利益の配賦を明記した。数量は実際の食数と市場シェアで考え、物価3%による名目の値上がりは価格のみに反映した。

10年後の倍率は現在のPERや同業比較ではなく、資本コスト7.0%、事業のROE、堀の残存割合、長期名目成長率2.7%から求めた。中立の倍率は事業利益ベースの正当化PERであり、積み上がる余剰現金を事業資本と混同しない。初期の余剰現金10億円と将来蓄積する現金を二重に足さない方針とする。

悲観側では現在の自己資本や売却可能資産を基準に床を確認した。継続赤字の悲観に2036年の積み上がった自己資本を基準とする高いPBRを掛けていない。2026年の自社株取得は今の株数と自己資本に反映済みであり、10年の還元に重ねていない。2027年以降の新リース会計基準による表示変更も、事業価値の変化と区別する。

資本コスト 7.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。無リスク金利3%と株式リスクプレミアム4.5%の合計7.5%から、実際に値上げを通したブランド力による0.5ポイントを差し引く。規模や株価のβを資本コストに加えず、設備投資やガバナンスの個別リスクは筋書きと確率で表現する。

同じ業種(食料品)の AI 分析

割安 イフジ産業2924 液卵の調達力で数量を伸ばす堅実な会社。足元の利益は卵価に支えられ、10年の価値はやや上回る 本質価値との差 +57.3% · 10 年 割安(年 +12.8%) 割安 塩水港精糖2112 砂糖業界の再編で利益率が戻った小さな老舗。最高益の一部は一過性だが、時価総額に匹敵する株の保有を考えると、今の値段はやや安い 本質価値との差 +53.6% · 10 年 割安(年 +12.8%) 割安 太陽化学2902 健康素材と乳化剤で稼ぐ財務の堅い会社。純現金も厚く、10年の本質価値は今の値段を大きく上回る 本質価値との差 +51.9% · 10 年 割安(年 +13.3%) 割安 オエノンホールディングス2533 値上げで持ち直した焼酎と育ち始めた酵素事業。大きな不動産含み益もあるが、酒類の薄い利益率を見誤らない 本質価値との差 +47.7% · 10 年 割安(年 +12.9%) 割安 和弘食品2813 ラーメンスープの北米工場が利益の7割を稼ぐ。顧客が偏る危うさを差し引いても、値段は低い 本質価値との差 +47.3% · 10 年 割安(年 +12.8%) 割安 AFC-HDアムスライフサイエンス2927 健康食品OEMの国内上位シェアは強み。買収と負債に注意しても、既存株主希薄化後の10年価値には安全域がある 本質価値との差 +44.0% · 10 年 割安(年 +13.0%) 割安 ケンコーマヨネーズ2915 利益が谷に近く、純現金が時価総額の3割強ある。堀は厚くないが、今の値段は事業の稼ぐ力を下回る 本質価値との差 +36.1% · 10 年 割安(年 +12.4%) 割安 マルサンアイ2551 豆乳2位のブランドと値上げ余地に価値はあるが、借入負担と薄い利益率を割り引くと、現値はやや割安にとどまる 本質価値との差 +33.4% · 10 年 割安(年 +11.3%) やや割安 林兼産業2286 養殖魚の餌と黒豚・機能性素材を持つ下関の老舗。稼ぐ力は薄いが、還元の変化を映すと今の値段はわずかに安い 本質価値との差 +25.9% · 10 年 やや割安(年 +11.0%) やや割安 シノブフーズ2903 ファミリーマート向けが半分のおにぎり・弁当工場。利益率は低いが借金はなく、中立で見て今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +25.1% · 10 年 やや割安(年 +10.4%) やや割安 STIフードホールディングス2932 水産加工の製造技術と供給網には堀がある。大口顧客への依存を割り引いても、中長期の価値は株価をやや上回る 本質価値との差 +20.0% · 10 年 やや割安(年 +10.3%) やや割安 あじかん2907 卵焼・干瓢など業務用食材とごぼう茶の会社。利益が薄く、堀も浅く、10年で見ても適正に近い 本質価値との差 +19.9% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 プレミアムウォーターホールディングス2588 宅配水で首位の規模と長期契約は強いが、獲得コストを毎年投じる構造と薄い自己資本を見ると、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +18.8% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 ファーマフーズ2929 育毛剤「ニューモ」の通販が稼ぎ頭。広告を絞って利益は戻ったが、顧客は減り、新工場の借入が重い 本質価値との差 +16.3% · 10 年 やや割安(年 +10.7%) やや割安 フィード・ワン2060 牛・豚・鶏と養殖魚の餌を作る国内2位の薄利メーカー。利益は山にあり、10年の本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +13.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 オリオンビール409A 沖縄で築いた強固な販路は十年後も価値を生むが、酒税変更とホテル投資の重さを織り込むと現在の評価はほぼ適正圏 本質価値との差 +12.2% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 佐藤食品工業2814 粉末茶エキスの専業。時価総額に迫る現金と保有株が下値を支え、10年の価値は今とほぼ同じ 本質価値との差 +12.1% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 エスフーズ2292 薄い利益率の肉の商売に、米国の新工場という賭けが乗る。本質価値と今の値段はほぼ釣り合う 本質価値との差 +11.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) 適正 森永製菓2201 値上げは通るが、10 年の伸びは物価並みにとどまる。今の値段は、本質価値とほぼ釣り合っている 本質価値との差 +9.0% · 10 年 適正(年 +8.4%) 適正 丸大食品2288 構造改革で赤字は脱したが、薄い利益と原料相場の振れは残る。今の値段は本質価値をやや上回る 本質価値との差 +7.7% · 10 年 適正(年 +9.5%) 適正 サントリー食品インターナショナル2587 欧州・APACの成長と本業の地味な強さはあるが、親子上場の宿題と新しく投じるお金の稼ぎの薄れを見ると、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +5.7% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 アリアケジャパン2815 業務用エキスの堀は厚く現金も潤沢だが、利益の伸びが中程度で今の値段はやや高い 本質価値との差 +5.6% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 アサヒグループホールディングス2502 国内ビール首位も縮む内需、稼ぐのは欧州・豪州。サイバー攻撃で凹んだ利益で見ても、借金とのれんの重さを織り込むとやや割高 本質価値との差 +2.3% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 ピックルスホールディングス2935 浅漬・キムチの最大手。純現金は厚いが、稼ぐ力は低く、今の値段は10年の価値をやや上回る 本質価値との差 +0.2% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 ミヨシ油脂4404 資産は厚いが、稼ぐ力が資本コストに届かない。値段はやや高い 本質価値との差 +0.1% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 日本たばこ産業2914 紙巻は減っても税と加熱式が利益を支える国内、海外たばこが稼ぎの9割を担う構図 本質価値との差 −1.0% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 日清食品ホールディングス2897 減益直後の今の値段は、強いブランドの今の利益がそのまま残ると見ても、ほぼ適正 本質価値との差 −1.5% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 カンロ2216 飴で首位、グミで急伸した無借金の優良会社。ただしグミの供給過剰と三菱商事頼みを織り込むと、今の値段はやや割高 本質価値との差 −1.5% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 ライフドリンク カンパニー2585 PB飲料の受託で急成長する優良な量産メーカーだが、堀の薄さと投資・買収の重さを見ると、今の値段は成功を先取りしすぎている 本質価値との差 −3.2% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 伊藤園2593 緑茶の王者だが稼ぐ力は薄い。減損後の回復を織り込んでも、今の値段にはやや割高感が残る 本質価値との差 −3.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 フジ日本2114 砂糖の老舗が、イヌリンの会社に変わりつつある。成長は本物だが、砂糖の利益率は山に近く、今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.8% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 梅乃宿酒造559A 果実リキュールのブランド力と海外販路は魅力だが、第二蔵の投資負担を考えると現値に十分な安全域はない 本質価値との差 −4.3% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 株式会社ヤクルト本社2267 国内はヤクルトレディ減少で伸び悩むが、海外の乳酸菌飲料拡大と総還元70%方針で10年では今の値段を上回る 本質価値との差 −6.7% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 株式会社ニチレイ2871 冷凍食品と冷蔵倉庫の二冠は崩れにくいが、薄い利益率と重い投資を考えると今の値段はやや割高 本質価値との差 −8.2% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 東洋水産2875 米国の高い利益率は本物だが、新しく投じるお金の稼ぎが先で薄れると見ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −8.4% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 雪印メグミルク2270 薄利の乳業が、政策保有株の売却益で利益を大きく見せている。事業の稼ぐ力に比べ、今の値段はやや高い 本質価値との差 −8.5% · 10 年 適正(年 +6.2%) 適正 亀田製菓2220 国内米菓の首位と北米の買収に二本立てで賭けるが、まだ稼ぎは薄い。10年で見ても今の値段は妥当な水準 本質価値との差 −9.4% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 日清オイリオグループ2602 食用油の国内大手。特殊油脂は伸びるが、資本コストを下回る薄利が続く。今の値段は割高 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +6.0%) やや割高 井村屋グループ2209 あずきバーの独自性は本物だが、利益率は過去最高の高みにある。10年では物価の伸びを超えにくく、やや割高 本質価値との差 −10.3% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 ニップン2001 国内2位の製粉会社。稼ぐ力は伸びるが資本コストに届かず、今の値段はやや割高 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 森永乳業2264 ビフィズス菌と海外の素材事業が利益を押し上げるが、国内乳業の薄い利益が重く、今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 第一屋製パン2215 パンの稼ぎは薄く、利益の柱は工場跡地の地代。無配が続き、現金は株主に戻らない 本質価値との差 −10.8% · 10 年 やや割高(年 +7.0%) やや割高 日清製粉グループ本社2002 輸入小麦と政府売渡価格に縛られる薄利の製粉首位、稼ぐ力は米豪の製粉と酵母・中食に移る。今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −11.0% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 カルビー2229 首位ブランドは強いが、利益率は3年続けて低下。10年の見立てでは今の値段はやや高い 本質価値との差 −11.3% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 エバラ食品工業2819 焼肉のたれ首位の堅い小粒株。純現金は厚いが戻らず、利益率も低く、本質価値は今よりやや低い 本質価値との差 −11.4% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 明治ホールディングス2269 乳製品・菓子と医薬を持つ大手。中国子会社の減損で沈んだ利益の回復を株価が先に織り込んでおり、今の値段はやや割高 本質価値との差 −12.2% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 サンクゼール2937 「久世福商店」のブランドには価値があるが、国内集客の停滞と海外買収の採算を考えると、現状はやや割高 本質価値との差 −12.6% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 日和産業2055 西日本の独立系の飼料会社。現金は厚いが利ざやが薄く、資本の稼ぎが低いので割高寄り 本質価値との差 −13.6% · 10 年 やや割高(年 +6.5%) やや割高 六甲バター2266 家庭用プロセスチーズ首位の専業。看板は強いが利益率が薄く、稼ぎが資本コストに届かない分、今の値段はやや割高 本質価値との差 −14.6% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 理研ビタミン4526 国内は縮む市場の首位、伸びしろは乳化剤と海外。中立の価値は今の値段とほぼ釣り合う 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +6.9%) やや割高 昭和産業2004 製粉・製油とも国内3位、利益率3%台の薄い原料加工業。数量は細り、本質価値は今の値段を2割強下回る 本質価値との差 −16.8% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 DM三井製糖2109 国内首位の精製糖は、縮む市場で薄い加工マージンを守る商売だ。直近の利益は山に近く、今の値段は割高 本質価値との差 −17.1% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 わらべや日洋ホールディングス2918 セブン-イレブン専用の中食工場。堅実だが利益率3%の事業で、本質価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −17.1% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 日本ハム2282 食肉の好況で利益は過去最高。だが相場は戻る前提で見ると、今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 −17.1% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 カゴメ2811 ケチャップと野菜飲料の国内の顔に、米国のトマト加工が乗った。だが利益は薄く、10 年で見れば今の値段は先を行きすぎている 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 ウェルネオシュガー2117 国内の砂糖で約3割を持つ第2位。統合の効果で利益は出たが、縮む市場と薄い値決め力を考えると今の値段はやや割高 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 湖池屋2226 芋と値上げの綱引きに勝てば伸びるが、利益の厚みに比べて今の時価総額は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −20.0% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 中部飼料2053 今の利益は原料相場の追い風で山にある。稼ぐ力は資本コストに届かず、10 年で見ると割高寄りだ。 本質価値との差 −20.7% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 B-R サーティワン アイスクリーム2268 加盟店に商品を卸してロイヤリティを取る身軽な会社。4 年連続で最高益だが利益率の伸びは止まりつつあり、今の値段は先の成長まで払っている 本質価値との差 −22.1% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 江崎グリコ2206 稼ぎ頭は海外に移り、国内の穴は埋まりきらない。10 年先を見ても今の値段にはやや割高感が残る 本質価値との差 −22.1% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 伊藤ハム米久ホールディングス2296 売上1兆円でも利益率は2%台。稼ぐ力に対して今の値段は前期の好調を織り込みすぎで、割高とみる 本質価値との差 −23.0% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 キユーピー2809 マヨネーズの堀と海外の成長は本物だが、利益率が薄く、本質価値は今の時価総額を 3 割ほど下回る 本質価値との差 −23.2% · 10 年 やや割高(年 +3.8%) やや割高 紀文食品2933 練り物の最大手だが薄利で、原料高に利益が振り回される。今の値段はやや高い 本質価値との差 −24.0% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 株式会社J-オイルミルズ2613 食用油の国内2強の一角。原料高を価格に通せず利益が薄い成熟事業で、今の値段は割高 本質価値との差 −24.1% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 キリンホールディングス2503 小売シェア首位を奪還したビールより、協和キリンとヘルスサイエンスの利益成長が本質価値を支える構図 本質価値との差 −26.8% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 日本食品化工2892 三菱商事傘下のでんぷん・水あめ大手。薄利でROEが資本コストに届かず、今の値段は高い 本質価値との差 −27.4% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 柿安本店2294 松阪牛ブランドと百貨店の惣菜を持つ堅い会社。ただ店は減り利益は細り、今の値段は現金に守られている 本質価値との差 −28.4% · 10 年 やや割高(年 +3.3%) やや割高 ダイドーグループホールディングス2590 自販機の再建は途上で、海外の稼ぎも為替の波に洗われる。10年後の利益を現実的に置くと、今の値段は先取りしすぎに見える 本質価値との差 −28.7% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 不二製油2607 カカオ高に助けられた油脂の稼ぎを、赤字のブラマーと重い借金が打ち消す。成長の期待が先に値段へ入った素材メーカー 本質価値との差 −28.8% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 デルソーレ2876 ピザとナンの生地で外食の厨房を支える堅い会社だが、稼ぐ力は資本コストに届かず今の値段はやや高い 本質価値との差 −29.6% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) 割高 大冷2883 工場を持たない冷凍食品の問屋。利益は薄く、現金は厚いが、オーナーの手の内にある 本質価値との差 −30.1% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 ベースフード2936 健康と時短を売るブランドは育ったが、薄い利益と高い顧客獲得費が重く、十年先の価値に照らすと割高 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +4.3%) 割高 キッコーマン2801 しょうゆの顔をした海外卸売会社。国内は守り、海外しょうゆと米卸JFCの二本柱が成長を担うが、堀は深くても今の値段は割高 本質価値との差 −31.9% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ブルボン2208 ロングセラーの菓子で堅実に稼ぐが、利益率は薄く、10 年後の ROE は資本コストに届かない。今の値段は割高 本質価値との差 −33.3% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 やまみ2820 豆腐で国内2位の効率の良さは本物だが、利益率が山にある今の姿を10年先まで伸ばしても、正当化できる値は今の時価総額を大きく下回る 本質価値との差 −33.3% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 山崎製パン2212 値上げは通るが、還元後に積み上がる自己資本で ROE は 7% 台半ばにとどまり、今の値段は割高 本質価値との差 −34.2% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 プリマハム2281 利益率2%の加工肉会社で、資本コストを上回る稼ぎが見えない。今の値段は割高に傾く 本質価値との差 −34.5% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 株式会社meito2207 持ち株が時価総額の大半を支える会社。本業は薄利のままで、10年で見ると今の値段は割高(持ち株の含み益は足していない) 本質価値との差 −36.2% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 寿スピリッツ2222 観光土産という強い稼ぎ場を持つが、ROE 25%超を前提にした今の値段は先まで織り込みすぎで割高 本質価値との差 −36.3% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 日東富士製粉2003 三菱商事が 67% を持つ製粉大手の末席。薄利で設備が古く、10 年の稼ぐ力に比べて今の値段は高い 本質価値との差 −36.7% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 鳥越製粉2009 薄利の小麦粉屋が抱える厚い資産。利益は配当に回るが、10年で見ると割高と見る 本質価値との差 −38.1% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 仙波糖化工業2916 カラメルと粉末素材で堅実に稼ぐ老舗。資産は厚いが、稼ぐ力は資本コストに届かない 本質価値との差 −38.9% · 10 年 割高(年 +2.2%) 割高 ヱスビー食品2805 香辛料で半分を握る堅い会社だが、伸びが乏しく利益の質も並み。今の値段は 10 年の稼ぎに対して高く、割高 本質価値との差 −39.0% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 なとり2922 チーズ鱈で知られるおつまみの老舗。堅実だが利益率4%台・ROE5%前後で、今の値段は割高 本質価値との差 −39.4% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 岩塚製菓2221 米菓の老舗だが、利益の大半は香港上場の旺旺からの配当。本業は薄利で、今の値段は割高 本質価値との差 −39.5% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 フルッタフルッタ2586 アサイーの先駆者としての強みはあるが、特需の反動、低い資本効率、株式の希薄化を考えると10年価値は割高側にある 本質価値との差 −39.5% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 日本甜菜製糖2108 北海道のてん菜糖を担う老舗。砂糖は赤字で、売却益を除く利益は年 12 億円ほど。今の値段は大きく割高 本質価値との差 −39.8% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 JFLAホールディングス3069 乳製品と調味料を作る薄利の食品グループ。再生の途上で借金が重く、稼ぎに対して今の値段は大きく割高に見える 本質価値との差 −41.1% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 はごろもフーズ2831 ツナ缶の首位ブランドは強いが、利益率が薄く、国内の数量は先細る。ためた持ち合い株の含み益を除くと稼ぐ力は小さく、割高 本質価値との差 −42.1% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 味の素2802 ABF とうま味の堀は本物だが、今の PER 約 37 倍は利益ベースの正当化 PER(19 倍前後)を大きく超え、割高 本質価値との差 −42.4% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 中村屋2204 中華まんとカリーの老舗。ブランドは強いが、売上の 4 割近くがコンビニ 1 社で、利益率は薄い。立て直しは進むが、今の値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −42.9% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 日東ベスト2877 業務用冷凍食品と日配食品の薄利メーカー。利益率の回復が見えるまで、今の値段はやや高い 本質価値との差 −44.0% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 サトウ食品2923 パックご飯と餅で首位級だが、稼ぎは資本コストに届きにくく、今の値段は先回りしすぎで割高 本質価値との差 −44.5% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 ロック・フィールド2910 高級惣菜の看板は強いが、利益率が低く、厚い現金も株主に戻りにくい。稼ぐ力に対し今の値段は割高 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 ブルドックソース2804 ソース首位級の老舗だが稼ぐ力は薄く、純資産並みの今の値段でも本質価値を大きく上回る 本質価値との差 −45.6% · 10 年 割高(年 −0.2%) 割高 フジッコ2908 ふじっ子煮の堀は本物だが、営業利益率 2% 台・ROE 2% の食品会社で、純現金を足しても割高 本質価値との差 −46.1% · 10 年 割高(年 0.0%) 割高 ハウス食品グループ本社2810 カレー首位のブランドは本物だが、稼ぐ力に対して値段が高く、利益ベースの本質価値は今の半分ほど 本質価値との差 −46.5% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 モロゾフ2217 百貨店ギフトのブランドは本物だが、利益は谷底にある。回復を先に織り込んだ今の値段は、10年の稼ぐ力を大きく上回る 本質価値との差 −46.9% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 ユタカフーズ2806 東洋水産の受託工場。資産は厚いが、新工場の償却で稼ぐ力が細り、割高 本質価値との差 −48.4% · 10 年 割高(年 −0.2%) 割高 かどや製油2612 ごま油の国内首位と北米の堀は本物だが、利益に対して今の値段は重い。TOB の期待を除けば割高 本質価値との差 −48.9% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 イートアンドホールディングス2882 冷凍餃子の首位は本物だが、計画の成功を先に織り込んだ値段。割高 本質価値との差 −49.4% · 10 年 割高(年 +0.0%) 割高 ヨシムラ・フード・ホールディングス2884 中小食品会社を束ねる買収型の持株会社。借金が重く、利益の質は見た目より弱い 本質価値との差 −53.1% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 旭松食品2911 高野豆腐の首位だが買い手は高齢の世帯に偏り、稼ぐ力は資本コストの 3 分の 1 で今の値段は高い 本質価値との差 −54.1% · 10 年 割高(年 −1.1%) 割高 マルタイ2919 九州の棒ラーメン専業。看板商品は伸びるが全体は薄利で、今の値段は10年の稼ぎに比べ高い 本質価値との差 −54.5% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 株式会社オカムラ食品工業2938 サーモンの垂直統合は本物だが、10 年の利益では今の時価総額を支えきれず、大きく割高と見る 本質価値との差 −54.6% · 10 年 割高(年 −0.2%) 割高 大森屋2917 おにぎりと食卓の海苔の中堅。原料の不作で在庫と借入が膨らみ、利益率は0〜4%。値決めの力が弱く、稼ぎは資本コストに遠く届かない 本質価値との差 −55.3% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス2579 黒字へ戻る道は見えたが、薄い利益率と本社頼みの構造を考えると割高 本質価値との差 −55.8% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 ダイショー2816 鍋スープと焼肉のたれの専業。堅実だが稼ぐ力は薄く、資産の割に割高 本質価値との差 −57.1% · 10 年 割高(年 −2.6%) 割高 不二家2211 洋菓子店の縮小と海外投資の重さで利益が伸びにくく、今の値段は割高。親会社の存在だけが下支え 本質価値との差 −58.1% · 10 年 割高(年 −2.3%) 割高 ヒガシマル2058 エビの餌で稼ぐ鹿児島の会社。飼料は堅いが、麺の不振と重い借入が稼ぎを食い、価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −58.6% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 ユーグレナ2931 通販の健康食品で黒字体質を築いたが、稼ぎの半分近くは少数株主と税に流れ、燃料の夢を織り込んだ値段は割高 本質価値との差 −58.7% · 10 年 割高(年 −1.6%) 割高 宝ホールディングス2531 ブラントンの値決め力は本物だが、海外卸とバイオの低採算を抱えた現状では、10年先の価値にも安全域が乏しい 本質価値との差 −58.9% · 10 年 割高(年 −3.1%) 割高 篠崎屋2926 豆腐の直営 30 店で細く稼ぐ小さな SPA。黒字は戻ったが、利益の薄さに対して今の値段は高い 本質価値との差 −59.3% · 10 年 割高(年 −1.8%) 割高 石井食品2894 ミートボールの看板は強いが利益は薄く、今の値段は稼ぐ力をかなり上回っている 本質価値との差 −62.2% · 10 年 割高(年 −2.4%) 割高 一正蒲鉾2904 かまぼこ最大手級だが、稼ぐ力は細い。資産の割に利益が小さく、割高に出る 本質価値との差 −63.6% · 10 年 割高(年 −3.3%) 割高 北海道コカ・コーラボトリング2573 道内 4 万台の自販機を持つ堅実な地域ボトラーだが、稼ぐ力に比べて今の値段は先を行きすぎている 本質価値との差 −67.0% · 10 年 割高(年 −4.9%) 割高 ピエトロ2818 ドレッシングで知られる福岡の食品会社。看板商品は強いが、外食と共通費が利益を食い、今の時価総額に見合う稼ぎはまだ見えない 本質価値との差 −68.3% · 10 年 割高(年 −6.5%) 割高 サッポロホールディングス株式会社2501 恵比寿を手放し酒類に絞るサッポロ、株価は売却益の先取りでもう買われ過ぎだと筆者は見る 本質価値との差 −69.6% · 10 年 割高(年 −6.9%) 割高 ユニカフェ2597 UCCグループのコーヒー受託・加工会社。利益は戻ったが値決めが弱く、10年で稼ぐ力は伸びず、今の値段は明らかに高い 本質価値との差 −72.2% · 10 年 割高(年 −5.8%) 割高 キーコーヒー2594 コーヒーの老舗だが利益が薄く、値上げで一息ついた今の値段は先を織り込みすぎている。割高 本質価値との差 −73.5% · 10 年 割高(年 −7.0%) 割高 日糧製パン2218 北海道の地場の製パン。棚は守れても値上げが追いつかず、利益率は1%前後で資本コストに遠く割高 本質価値との差 −74.9% · 10 年 割高(年 −6.5%) 割高 セイヒョー2872 新潟の小さなアイス工場が富山の工場を得て、大手の受託で伸びる。だが利益率は2%台で借金も増え、今の値段は高い 本質価値との差 −77.4% · 10 年 割高(年 −7.5%) 割高 ジェイフロンティア2934 医療と通販に事業の芯はあるが、薄い自己資本と広告業務のAI代替を考えると、現時点の株価に長期の安全域はない 本質価値との差 −78.1% · 10 年 割高(年 −2.9%) 割高 滝沢ハム2293 栃木の老舗ハム会社。売上は266億円あるが利益はほぼ出ず、資本コストに届かない。今の値段は割高と見る 本質価値との差 −84.7% · 10 年 割高(年 −10.8%) 割高 福留ハム2291 広島のハム・食肉の会社。8期続けて営業赤字で、借入は自己資本の1.5倍。今の値段は割高と見る 本質価値との差 −88.5% · 10 年 割高(年 −11.3%) 割高 コモ2224 ロングライフパン専業の小さな会社。利益が薄いのに値段が先走り、10年の価値は今の時価総額を大きく割る 本質価値との差 −91.2% · 10 年 割高(年 −16.5%)

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読んだ資料

  1. シマダヤ 2026年3月期決算説明資料(販売食数・中期経営計画・生産体制・株主還元)
  2. シマダヤ 2026年3月期有価証券報告書(EDINET原本に基づく全文・市場規模・シェア・資本政策)
  3. シマダヤ 2027年3月期第1四半期決算説明資料(費用上昇・業務用需要・業績予想)
  4. シマダヤ 2026年7月27日商品価格改定のお知らせ(10月納品分からの価格改定)

分析日 2026-10-23