結論
梅乃宿酒造は奈良の日本酒蔵から、果肉を使った「あらごしシリーズ」を柱とする果実リキュールメーカーに姿を変えた会社だ。筆者の結論は、現在の時価総額は本質価値におおむね見合う「適正」だが、長期保有に十分な安全域があるわけではない、というものだ。飲酒量が減る国内でも選ばれる商品を持ち、国内の酒販店に加えて北米や台湾への輸出を伸ばせる余地がある。
競争上の長所は実際の値上げに表れた。2026年2月、主力商品の価格を引き上げた後も、国内卸売りの売上は増えた。2024年には、缶チューハイなどを除いた国産果実リキュール市場で会社算定のシェア16.7%を確保している。長年の味づくり、千社を超える取引先、年間を通して品質をそろえる生産体制は、単なる小規模な酒蔵とは違う。
もっとも、2026年の海外増収の一部は前年の流通在庫の反動であり、毎年6割の成長が続くわけではない。売上50億円前後を超すには第二蔵が必要となり、土地を手当てした後の建物・機械投資額は未決定だ。利益が伸びても、更新投資、借入金の利払い、増えた自己資本によって株主の取り分が薄くなりうる。今後10年の利益と還元を五つの筋書きで見ると、適正価値は約61億円で、約64億円の時価総額を少し下回る。優れた小さなブランドと、割安な株は同じ意味ではない。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点で最初に問うべきは、10年後の消費者が果肉入りのリキュールに今と同じだけのお金を払うか、である。果物と日本酒が生む味の違いは残るだろうし、酒販店との長い関係も意味を持つ。値上げを受け入れた客がいることは、販売本数の伸びよりも心強い。しかし、飲酒そのものが減る時代には、ブランドのファンの深さと買い手の裾野の広さを分けて考える必要がある。
株主のものになる利益は帳簿上の純利益とは同じでない。2026年は営業キャッシュフロー約6.87億円の大半が設備投資に使われた。現在の生産ラインの償却費は取得時の価格のままだが、第二蔵を新設すれば建築費と借入金利は今の水準より高くなる。保守更新、原料在庫、輸出の運転資金を払った後に初めて、配当や自社株買いに回すお金が決まる。
会社が売上50億円を越えても、次の工場が資本コストを上回る追加利益を生まなければ株主は豊かにならない。会社の開示に第二蔵の総建設費や生産能力、投下資本の利益率がまだない点は重い。どこまで設備を作るかを需要の確定より先に決めない経営の慎重さは評価したいが、その不確実性に高い値段は払えない。
小さな市場で相応のシェアを持つブランドを、世界的な酒類大手と同じ倍率で見積もる必要はない。2036年の価値はその時の純利益が何年続き、その利益を増やす追加投資がどれほど効くかで決まる。現値は中心的な事業成長をおおむね織り込む。長く保有する株主が最も欲しい安全域は、第二蔵の採算が実績で見えた後、または株価が価値より十分下がった時に現れる。
何で稼ぐ会社か
売り物の中心は、日本酒を仕込み酒として使い、果汁と果肉を豊富に配合した「あらごし梅酒」「あらごしゆず」「あらごしもも」などだ。リキュールが売上の8割超を占め、日本酒やジン、ノンアルコール飲料、発酵食品は周辺事業に当たる。法定の報告セグメントは「酒類製造販売」の一つだが、稼ぎ方を理解するには国内卸売り、海外、消費者直販の三つの販売経路に分ける方がよい。
国内BtoBは酒販店や卸、飲食店、量販店を通じた販売だ。2026年6月期の売上は約18.77億円で、全体の6割を占める。取引企業は千社を超え、コストコなどの大口販路の開拓も進んだ。定番商品を反復注文してもらえるが、棚の取り合いと卸先の交渉力は無視できない。2026年2月の改定で、主力720ミリリットル瓶の希望小売価格は税込1,760円から1,900円に上がった。
海外の売上は約7.70億円で、24の国・地域に代理店などを通して輸出する。アジアが中心だが、北米、欧州、オセアニアにも広がっている。海外販売の9割弱はリキュールで、現地の卸が在庫を持つため出荷の山谷が大きい。2025年の海外売上減と2026年の急回復は、現地での売れ行きと出荷の時間差を示している。
国内BtoCは約4.43億円で、自社EC、Amazonなどのモールと蔵に併設した直営店で稼ぐ。商品の企画、試験販売、顧客の反応の回収を早める機能があり、その成果を卸向けの新商品へ戻せる点が特徴だ。2026年は46の企画から242種類を試作し、13商品を発売した。一方、広告費や宅配費、蔵見学・体験の人手を要するため、直販の売上増がすべて高い利益率になるわけではない。
優良さと弱いところ
この会社の堀、つまり他社に簡単には奪われない強みは、果肉の食感を残した酒の味と流通現場の信用にある。日本酒製造のデータを長年蓄え、杜氏個人に頼る方式から社員による再現性の高い生産へ転換した。製造免許だけなら他社にも取得でき、果汁を混ぜる技術も模倣可能だが、定番の味と品質を大量にそろえ、納期を守る経験の蓄積は一朝一夕には買えない。
2026年6月期の粗利益率は約56%と、国税庁調査によるリキュール製造者平均の約40%を上回る。2026年2月の希望小売価格引き上げ後も国内BtoB売上は前年を超え、値決め力には一定の実証がある。ただし値上げ直後の一年だけで、10年間にわたり物価以上の価格転嫁ができると断定するのは早い。強い堀の成立には、新規顧客の獲得に加えて既存商品の再購入率が保たれることが要る。
資本の稼ぎは見かけほど高くない。2026年のROEは約9.6%で資本コストを上回る一方、自己資本と純負債を合わせた事業資本に対する税引き後営業利益の利回りは約8%にとどまる。海外向け出荷が前年の在庫調整から戻った増益を、そのまま第二蔵投資の利回りだと見なしてはいけない。新蔵は2022年に稼働したばかりで、次の蔵の建物・設備を増やせば新しい減価償却と金利が重くなる。
製造・物流の実物価値が中心で、業務用ソフトの席数や人月を売る会社ではない。したがってAIエージェント代替の指定型には該当しない。AIは販促と商品企画の効率を変えても、果実と日本酒の製造、販売免許、取引先での反復購買を直接置き換えるものではない。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内の酒類需要は人口減少と飲酒習慣の変化で長期的に細っている。ビール類の出荷は1990年代の頂点から大幅に減り、若い世代の節酒やノンアルコール志向も続く。梅乃宿が戦うのはビール全体ではなく、果肉入りの高付加価値リキュールという狭い領域だ。国税庁の酒類製造免許は参入の壁だが、クラフト酒や低アルコール飲料との選択競争は厳しい。
会社が示す2024年の16.7%というシェアは、富士経済の国産リキュール類から缶チューハイなどの即飲品とレモンサワーの素を除き、会社の年間リキュール売上を割った値だ。全酒類や世界市場のシェアではない。2024年の全社売上約27億円にリキュール比率8割強を仮置きすると、対象市場はメーカー売上ベースで約130億円台と逆算される。ただし製品別の正確な2024年売上も競合別シェアも公開資料では確認できず、規模の推計には幅がある。
近い競合は梅酒のチョーヤ、果実酒やリキュールを持つサントリー、宝酒造、オエノン、各地の酒蔵である。競合のこの狭い定義における数量シェアは確認できないため、RTDの大手シェアを誤用しない。中心の筋書きでは、国内の対象市場の実質数量が10年で1割程度縮む一方、量販店への導入増により梅乃宿の相対的な棚の占有率は改善する。競争激化時にはシェアを失い、数量と値決め力が同時に悪化する。
海外には別の伸びしろがある。国税庁の2025年の日本産酒類輸出額は約1,495億円で、梅乃宿の海外売上はその1%にも満たない。ただし輸出市場全体にはウイスキーや日本酒など異なる品目も含まれ、果実リキュールだけの比較可能な海外市場規模と同業シェアは不明である。北米・台湾を足場に店頭採用を増やすことは可能だが、現地代理店の在庫調整と関税、ドル円150円の固定前提でも物流費の変動が起こる。
2026年10月には低アルコールのリキュールの酒税特例税率が上がった。主力商品の値段には税の転嫁が必要で、消費者に受け入れられるかを見なければならない。市場の縮小を上回るシェア獲得と、海外での再購入が続くことが10年の成否を決める。
資本政策と M&A
経営の資本配分は、国内販路と輸出を広げる販売投資と、生産能力の増強が中心だ。2022年に新蔵へ移転し、2026年6月期には第二蔵の土地・造成や省人化設備に約6.05億円を投じた。第二蔵の用地は約1万8,000平方メートルで、会社は売上50億円程度を増産判断の目安としている。今後5年程度で稼働させたい考えはあるが、建物と機械の投資額、正式な着工時期、投下資本利益率の数字はまだ約束されていない。
中期経営計画には海外販路、直販、プレミアム酒、ノンアルコール食品などの方向が示されるが、2030年などの期日を定めた売上高・営業利益・ROEの数値目標は確認できない。別途、2027年6月期の会社予想は売上32.50億円、営業利益5.40億円、純利益3.59億円である。還元の数字の約束は具体的で、配当性向40%、自己株式取得等10%を目安に、総還元性向50%を目標とする。2026年6月期に期末配当を再開したが、買い戻しの継続実績はまだ短い。
株主優待は保有株数と期間に応じたEC利用券や限定酒で、2026年の株主優待関連の費用増は約0.20億円だった。これを10年の現物還元として筋書きの配当・買い戻しに加えて扱う。大株主関係では経営者側の議決権が4割強あり、上場後も投資ファンドが約16%を保有した。ファンドの売却は短期の株価需給を乱しうるが、事業価値とは区別する。大型M&Aの成果を裏付ける実績はなく、買収の上振れは中心価値に織り込まない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
果肉と日本酒を組み合わせた商品は、価格で競う安価な缶チューハイとは異なる消費体験を売っている。主力リキュールの粗利益率は高く、国内で実施した価格改定後も卸売りの売上は増えた。果物ごとの個性的な味、香料や着色料に頼らない製法、長年の品質管理によって、低価格の模倣品が直ちに定番商品の棚を奪うわけではない。国内の取引先は千社を超え、コストコという大口販路も確保した。小規模な酒蔵が大手と同じ棚で商談するための基盤は既に整っている。
成長の最大の余地は海外にある。24の国・地域への輸出があるとはいえ、世界の酒類売場におけるブランドの存在感はまだ小さい。北米・台湾での取り扱いが増え、代理店の在庫が安定すれば、売上の拡大だけでなく生産量の増加による原価改善も見込める。日本産ウイスキーに続く独自のジャパニーズリキュールという棚ができれば、販路は一段と広がるだろう。
第二蔵の土地はすでに取得しており、需要が確認できた段階で新設備を稼働させる道がある。充填設備の自動化など、過去の改善で生産性を高めたことも追い風だ。増産の投資回収が早ければ、2026年の約15%の営業利益率を上回りながら輸出数量を増やせる。配当と自社株買いを合わせた総還元性向50%の方針が実行されれば、設備にすべての資金が吸収される心配も小さくなる。
慎重な見方
最大の問題は、国内のリキュール需要そのものが人口と飲酒習慣に逆らえないことだ。会社が掲げる16.7%のシェアは、対象を国産の特定リキュールに絞った値であり、広い酒類市場での独占を意味しない。チョーヤ、サントリー、宝酒造に加え、地酒蔵や低アルコール飲料が客の時間と財布を争う。2026年の値上げが一年間通用しても、10年後に同じ値決め力が残るとは限らない。
海外売上は2025年に縮小した後、2026年に大きく戻った。卸の在庫が解消した時の出荷増は、最終消費者の支持が同じ速度で広がった証拠にはならない。中国経済、米国の通商政策、免税店の旅行客数の影響も受ける。海外販売を伸ばそうとするほど、現地代理店への依存と新市場への販促費が増すだろう。
第二蔵はまだ建物と設備の正式予算がなく、約6億円を投じた土地取得などが将来の高収益を保証するわけではない。売上が50億円に届く前に工場を造れば、減価償却と金利が先に発生して利益を圧迫する。反対に建設を見送れば、好調な輸出の供給を逃すかもしれない。今の純負債と比較すると財務は許容範囲でも、大型投資後に同じ強さが保てる保証はない。
オーナー側の保有が厚く、ファンドの売却も想定される。還元方針の数字は明確だが、上場後に増配と買い戻しを何年も続けた実績はない。価値の床も工場の帳簿価額ではない。特殊な設備を処分して借金を返した時に残る額はずっと小さい。売上が増えるからという理由だけで高い値を払うのは危険だ。
どちらに重みを置いたか
商品の差別化、2026年の値上げ実績、国内外の販路という証拠では強気の主張に分がある。ただし輸出の前年反動と第二蔵の設備総額が未確定という点では慎重な主張が強い。楽観とやや楽観の合計を33%、やや悲観と悲観を35%とし、わずかに下側へ寄せた。中心価値は現在の時価総額と近く、成長余地の大きさだけを根拠に割安と判断することはできない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/06 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 1,489 円90 億円(+ 還元の換算額還元の合計 375 円23 億円)。 今の値に割り戻すと 1,024 円62 億円、今との差 −4.3%、 期待の年率 +6.5%(資本コスト 7.0%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 11% | 3,509 円211 億円 | 667 円40 億円 | +290.3% | +16.5% | 459 円28 億円 |
| やや楽観 | 22% | 2,437 円147 億円 | 468 円28 億円 | +171.5% | +11.8% | 639 円39 億円 |
| 中立 | 32% | 1,426 円86 億円 | 403 円24 億円 | +71.0% | +6.3% | 585 円35 億円 |
| やや悲観 | 23% | 358 円22 億円 | 249 円15 億円 | −43.3% | −6.7% | 140 円8 億円 |
| 悲観 | 12% | 234 円14 億円 | 100 円6 億円 | −68.8% | −12.4% | 40 円2 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,489 円90 億円 | 375 円23 億円 | +74.2% | +6.5% | 1,864 円112 億円 |
今の株価時価総額 1,070 円64 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 11% 楽観:世界のリキュール売場を開拓 利益 12 億円 · PER 17.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 3,509 円211 億円
日本産の果実リキュールが海外の棚で定番の酒類として認知される。米国、台湾、欧州の小売チェーンで代理店が継続的な補充注文を獲得し、海外の実質出荷量は現在の3倍弱になる。販売国を増やすだけでなく、一店当たりの回転率も改善する。国内では主力の「あらごし」各商品がコストコや大手量販店で広がり、市場全体の実質消費は緩やかに縮んでも会社のシェアは大幅に上がる。
高価格の「AFULL」や新しい果実酒は売上全体では一部にとどまるが、ブランドの格を高める。2026年の価格改定を重ねて実施でき、果実原料と包材の物価上昇を補ってなお実質単価が伸びる。直販では新しい商品を試し、反響のよいものだけ卸売りに広げる循環が定着する。
第二蔵の投資は確定した輸出需要を確認してから行い、設備の稼働率が早く上がる。自動化が人件費の上昇を吸収し、新しい蔵の減価償却費と借入金利を払った後でも利益率が高まる。企業買収で数値を膨らませずに売上を拡大し、配当と買い戻しも継続する。
- 国内酒販店・量販店向けBtoB:数量 285(720mL換算の年間出荷本数(万本、実質、試算))× 価格 1,420(720mL換算1本当たりメーカー手取売上(円、酒税・消費税と流通マージンを控除した試算))→ 売上 40 億円・営業利益 8 億円。成熟市場でのシェアと棚の獲得を数量側に反映。物価とブランドの実質単価は価格側。
- 海外代理店・免税店:数量 225(720mL換算の年間輸出本数(万本、実質、試算))× 価格 1,450(720mL換算1本当たり輸出手取売上(円、代理店向け平均の試算))→ 売上 33 億円・営業利益 8 億円。輸出国・代理店の反復注文と現地流通在庫を本数側へ反映。為替150円固定。
- 国内EC・直営店BtoC:数量 56.0(720mL換算の年間直販売上数量(万本相当、酒・食品・体験を含む換算推計))× 価格 2,300(720mL換算1単位当たり税抜手取売上(円、体験・食品も含めた仮定))→ 売上 13 億円・営業利益 3 億円。EC利用者、購入頻度、蔵見学と商品ミックスの変化を換算数量側に反映。
倍率:成長投資の採算がよく、期末ROE17.1%。資本コスト7.0%と堀の残る割合1/2よりRONIC12.1%、g2.5%で正当化PER17.62倍。期間累計純利益約75億円、累計還元40.2億円から期末自己資本は35.3+75−40.2=70.1億円。
確率:国内での棚の拡大と海外での定番化を同時に実現し、さらに新蔵が早期に稼働する必要がある。高い成長率が10年間続く上位の筋書きである。
やや楽観 22% やや楽観:海外の販路拡大が定着 利益 9 億円 · PER 16.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,437 円147 億円
海外では北米と台湾の代理店が販売先を増やし、欧州とオセアニアでも日本産果実酒の取り扱いが広がる。海外の実質出荷量は2倍余りとなるが、競合商品と食文化の違いがあるため急拡大一辺倒ではない。2025年の在庫調整のような停滞を何度か挟みながら、継続的な注文が徐々に太くなる。
国内は酒類全体の数量減が続くものの、「あらごし」ブランドの知名度と量販店の棚を広げる。直販の限定商品やノンアルコール飲料も顧客の入り口になる。物価程度の値上げと一部プレミアム化が通り、卸先の増加が市場縮小を上回る。国内シェアは緩やかに上昇する。
第二蔵は需要を見ながら段階的に建設され、稼働初期の償却負担を数年かけてこなす。生産効率化と輸出の構成比上昇が利益率に寄与し、会社が掲げる総還元性向50%もおおむね実行される。大型M&Aの上振れには頼らず、既存商品の反復購入と販路増加で利益を伸ばす10年である。
- 国内酒販店・量販店向けBtoB:数量 250(720mL換算の年間出荷本数(万本、実質、試算))× 価格 1,370(720mL換算1本当たりメーカー手取売上(円、酒税・消費税と流通マージンを控除した試算))→ 売上 34 億円・営業利益 6 億円。成熟市場でのシェアと棚の獲得を数量側に反映。物価とブランドの実質単価は価格側。
- 海外代理店・免税店:数量 165(720mL換算の年間輸出本数(万本、実質、試算))× 価格 1,390(720mL換算1本当たり輸出手取売上(円、代理店向け平均の試算))→ 売上 23 億円・営業利益 5 億円。輸出国・代理店の反復注文と現地流通在庫を本数側へ反映。為替150円固定。
- 国内EC・直営店BtoC:数量 48.0(720mL換算の年間直販売上数量(万本相当、酒・食品・体験を含む換算推計))× 価格 2,140(720mL換算1単位当たり税抜手取売上(円、体験・食品も含めた仮定))→ 売上 10 億円・営業利益 2 億円。EC利用者、購入頻度、蔵見学と商品ミックスの変化を換算数量側に反映。
倍率:期末ROEは8.7÷63.1=13.8%。k7.0%、堀の残存率1/2よりRONIC10.4%、g2.5%としてPER16.88倍。期間累計純利益約56億円、還元28.2億円、自己資本35.3+56−28.2=63.1億円。
確率:北米と台湾の販売拡大が一過性の在庫補充で終わらず、欧州でも定番化が進む。国内で小幅にシェアを伸ばし、工場投資が採算に乗る公算を評価する。
中立 32% 中立:国内シェアを守り海外が漸増 利益 6 億円 · PER 15.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,426 円86 億円
国内の飲酒量は緩やかに減り、果実リキュールも量だけでは伸びない。だが梅乃宿の既存商品は国内酒販店の反復発注を保ち、量販店や飲食店での棚が少し広がる。市場全体の実質数量が縮む中でも、会社の国内卸向け出荷本数は10年で1割余り増える。1本当たりの手取価格は原料、包材、物流費の上昇を受け、物価にほぼ沿って引き上げる。
海外は北米と台湾での販売に厚みが増え、他地域の代理店への出荷も続く。ただし2026年の急増には過去の在庫調整からの反発が含まれ、毎年同じ成長率は見込まない。10年後の実質輸出本数は足元の約1.7倍にとどめる。国内直販も新商品と蔵への来訪客で緩やかに伸びる。
売上が50億円規模になって第二蔵が必要になるが、建設費や新規採用、償却・借入負担が利益率の上昇を抑える。生産数量が増えても利益率は足元と大きく変わらない。中核ブランドの価値は残り、明白な買収や新株発行による価値の上積みを前提にしない。利益の半分ほどを還元しながら、残りを設備と運転資金へ回す。
- 国内酒販店・量販店向けBtoB:数量 215(720mL換算の年間出荷本数(万本、実質、試算))× 価格 1,320(720mL換算1本当たりメーカー手取売上(円、酒税・消費税と流通マージンを控除した試算))→ 売上 28 億円・営業利益 4 億円。成熟市場でのシェアと棚の獲得を数量側に反映。物価とブランドの実質単価は価格側。
- 海外代理店・免税店:数量 128(720mL換算の年間輸出本数(万本、実質、試算))× 価格 1,340(720mL換算1本当たり輸出手取売上(円、代理店向け平均の試算))→ 売上 17 億円・営業利益 3 億円。輸出国・代理店の反復注文と現地流通在庫を本数側へ反映。為替150円固定。
- 国内EC・直営店BtoC:数量 38.0(720mL換算の年間直販売上数量(万本相当、酒・食品・体験を含む換算推計))× 価格 2,070(720mL換算1単位当たり税抜手取売上(円、体験・食品も含めた仮定))→ 売上 8 億円・営業利益 1 億円。EC利用者、購入頻度、蔵見学と商品ミックスの変化を換算数量側に反映。
倍率:期末ROEは5.5÷56.0=9.82%。k7.0%、堀の残存率1/2よりRONIC8.41%、g2.5%で正当化PER15.62倍。累計純利益約45億円から総還元24.3億円を引き、自己資本は35.3+45−24.3=56.0億円。新蔵への資本拘束により利益が伸びてもROEは高騰しない。
確率:国内の節酒と海外新規販路が均衡し、既存ブランドは競争力を維持するが世界的な定番化には至らない。新蔵の費用も負担する最もありそうな道筋。
やや悲観 23% やや悲観:国内低迷と海外の失速 利益 2 億円 · PER 10.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 358 円22 億円
国内では飲酒習慣の変化に加えて低価格のRTDやノンアルコール飲料へ顧客が流れる。「あらごし」の棚は残るが、量販店での競争が激しくなり、国内卸向けの実質出荷本数は1割減る。酒税と原料高を価格に十分転嫁できず、名目平均手取単価は一般物価ほど上げられない。
海外では米国の通商政策、中国の需要低迷、現地代理店の在庫調整が重なり、輸出の販売量が一進一退となる。2026年に見えた勢いは定着せず、10年後の輸出数量は現状並みより少ない。直販も広告費が高くなり、商品開発と顧客獲得に要る資金が増える。
第二蔵は途中まで設備を整えたが注文量が想定を下回り、稼働率が低い時期が長引く。建築費の上昇に伴う償却費と金利が残り、営業利益率は1桁に下がる。配当・自社株買いは利益に合わせて減額され、ファンド株主の売却が株価の重荷になる局面もある。ブランドは残るものの、追加投資の利回りが資本コストを下回る期間が続く。
- 国内酒販店・量販店向けBtoB:数量 172(720mL換算の年間出荷本数(万本、実質、試算))× 価格 1,250(720mL換算1本当たりメーカー手取売上(円、酒税・消費税と流通マージンを控除した試算))→ 売上 22 億円・営業利益 2 億円。成熟市場でのシェアと棚の獲得を数量側に反映。物価とブランドの実質単価は価格側。
- 海外代理店・免税店:数量 70.0(720mL換算の年間輸出本数(万本、実質、試算))× 価格 1,270(720mL換算1本当たり輸出手取売上(円、代理店向け平均の試算))→ 売上 9 億円・営業利益 1 億円。輸出国・代理店の反復注文と現地流通在庫を本数側へ反映。為替150円固定。
- 国内EC・直営店BtoC:数量 27.0(720mL換算の年間直販売上数量(万本相当、酒・食品・体験を含む換算推計))× 価格 1,900(720mL換算1単位当たり税抜手取売上(円、体験・食品も含めた仮定))→ 売上 5 億円・営業利益 1 億円。EC利用者、購入頻度、蔵見学と商品ミックスの変化を換算数量側に反映。
倍率:期末ROE3.7%はk7.0%を下回る。将来の増分資本も高収益を生まないため、稼ぐ力の上限PER1/k=14.29倍より低い10.8倍で評価。累計純利益約28億円、還元15.0億円、自己資本35.3+28−15=48.3億円。
確率:国内の値上げが一部需要離れを招き、代理店在庫の調整が長引く。設備に先行負担が残る一方、事業そのものは存続する筋書き。
悲観 12% 悲観:果実酒の棚を失い新蔵が重荷 利益 0 億円 · PBR 0.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 234 円14 億円
果肉入りのリキュールは大手メーカーや新興のクラフト酒に模倣され、梅乃宿が誇った独特の味と棚の地位が薄れる。飲酒人口の減少も重なり、国内卸売りは取引先数が減り、出荷本数が大幅に落ちる。安価な競合に値段を合わせる必要が生じ、名目単価も物価上昇に大きく劣る。
海外では主要代理店が取引を縮小し、中国・北米で現地の競合に押される。輸出は一時的な在庫調整にとどまらず、現地消費者から定番商品として選ばれなくなる。直販も新商品が当たらず、既存のファンだけの小さな事業に戻る。
過去の成長を見て着手した第二蔵の建物・設備は十分に使われず、原価と償却費、借り換え後の利息が利益を圧迫する。大型の買収で穴を埋めず、事業の縮小と設備整理を進める。10年目は営業赤字と純損失となる。初めの数年間に稼いだ利益が残るため帳簿上の自己資本は維持するが、特殊な工場をすぐ帳簿価額で売れない。現金、売掛金、在庫、土地、工場設備を換金して負債を払った後の価値を厳しく見る。
- 国内酒販店・量販店向けBtoB:数量 124(720mL換算の年間出荷本数(万本、実質、試算))× 価格 1,110(720mL換算1本当たりメーカー手取売上(円、酒税・消費税と流通マージンを控除した試算))→ 売上 14 億円・営業利益 1 億円。成熟市場でのシェアと棚の獲得を数量側に反映。物価とブランドの実質単価は価格側。
- 海外代理店・免税店:数量 45.0(720mL換算の年間輸出本数(万本、実質、試算))× 価格 1,100(720mL換算1本当たり輸出手取売上(円、代理店向け平均の試算))→ 売上 5 億円・営業利益 0 億円。輸出国・代理店の反復注文と現地流通在庫を本数側へ反映。為替150円固定。
- 国内EC・直営店BtoC:数量 18.0(720mL換算の年間直販売上数量(万本相当、酒・食品・体験を含む換算推計))× 価格 1,700(720mL換算1単位当たり税抜手取売上(円、体験・食品も含めた仮定))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。EC利用者、購入頻度、蔵見学と商品ミックスの変化を換算数量側に反映。
倍率:期末純損失なので事業のPERは使わない。PBR0.40倍は2036年の積み上がった自己資本42.3億円でなく2026年の35.3億円に適用し、時価総額14.12億円とする。初期の累計純利益約13億円から還元6億円を控除して期末自己資本35.3+13−6=42.3億円。換金床は別途約9.5億円で、時価総額は床を下回らない。
確率:主力商品の競争優位が崩れ、国内・海外とも出荷が落ちる。高コストの生産拠点を抱えたまま利益が消える複合的な下振れを低頻度だが無視しない。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
国内酒販店・量販店向けBtoB
主力あらごしシリーズや日本酒などを酒販店、卸、飲食店、量販店に供給。会社の法定セグメントではなく販売経路で分けた分析上の区分。
| 数量720mL換算の年間出荷本数(万本、実質、試算) | 価格720mL換算1本当たりメーカー手取売上(円、酒税・消費税と流通マージンを控除した試算) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/06 | 192 | 980 | 19 | 3 |
| 10 年後 中立 | 215 | 1,320 | 28 | 4 |
取り方:会社開示の国内BtoB売上1,877百万円が起点。標準品720mL希望小売価格は2026年2月に税込1,760円から1,900円へ改定(https://www.umenoyado.com/news/20260105/)。メーカー手取は卸の掛率・容量別構成を考慮し1本980円と仮定し、18.77億円÷980円で約191.53万本と逆算。出荷実本数・商品別粗利は非開示。販売経路別営業利益も非開示のため会社営業利益へ本社調整で接続する分析上の概算。市場と競合シェアは有報の富士経済定義を用い、対象市場全体の量と価格は公表未確認。
海外代理店・免税店
主に果実リキュールをアジア、北米、欧州、オセアニアの代理店と空港免税店に輸出。海外向けリキュールは売上の約88%。
| 数量720mL換算の年間輸出本数(万本、実質、試算) | 価格720mL換算1本当たり輸出手取売上(円、代理店向け平均の試算) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/06 | 77.0 | 1,000 | 8 | 2 |
| 10 年後 中立 | 128 | 1,340 | 17 | 3 |
取り方:会社開示の海外売上770百万円、展開24の国・地域、海外売上の約87.7%がリキュールという実績が起点。代理店向けの720mL換算売価を1本1,000円と仮定して77万本に換算した。海外現地の小売価格・数量は非開示。2025年482百万円→2026年770百万円の急回復には北米の在庫滞留解消が含まれ、永久的な数量増加とは扱わない。円換算の為替前提はドル円150円固定。
国内EC・直営店BtoC
自社通販、Amazon等のECモール、奈良の蔵併設直営店で販売。新商品の試験販売と顧客の声を卸向けへ還元する役割もある。
| 数量720mL換算の年間直販売上数量(万本相当、酒・食品・体験を含む換算推計) | 価格720mL換算1単位当たり税抜手取売上(円、体験・食品も含めた仮定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/06 | 28.6 | 1,550 | 4 | 1 |
| 10 年後 中立 | 38.0 | 2,070 | 8 | 1 |
取り方:会社開示のBtoC売上443百万円(うちEC約327百万円、直営店約116百万円)を出発点に、標準720mL税込1,900円を目安として直販税抜平均手取1,550円と仮定。売上÷単価で約28.58万本相当とした。体験と酒以外の商品の売上も含めた換算量であり、実際の酒瓶数量ではない。宅配・集客費を反映した営業利益は分析上の配賦で、会社の開示値ではない。
リスクと懸念
飲酒人口の減少と果実酒の模倣
国内の酒類課税数量は長期的に減少しており、飲酒機会が減れば果実酒の購入頻度も下がる。日本酒で仕込む味の違いはあるが、大手メーカーや地域の蔵が果肉入りの商品を拡充すれば独自性は薄れる。国内BtoBの数量増には、市場の縮小を上回る棚シェアの獲得が不可欠であり、長期の前提を強く左右する。
海外代理店の在庫と米中の通商リスク
2025年から2026年の海外売上の急回復には、北米の代理店側の在庫滞留解消が含まれる。最終消費者の購入量以上に出荷が動くため、前年増収率をそのまま継続的な需要と解釈すると過大評価になる。中国での景況感、米国関税、海外の酒類規制、現地販促の費用次第で売上数量と利益率が一緒に低下する。
第二蔵建設と投下資本の回収
第二蔵用地は取得済みだが、建物と機械設備の正式予算や生産能力は公表されていない。売上50億円という目安に届く前に着工すれば、新規設備の償却と金利だけが先行し、営業キャッシュフローを圧迫する。逆に設備が遅れれば海外の商談を取りこぼす。投資後の増分ROICが7%の資本コストを超えるかが価値を分ける。
酒税引き上げと原材料費・包材費の上昇
2026年10月の税率改正で低アルコールリキュールの税負担が増えた。さらに果実、米、瓶、物流、電力のコストは上がりやすい。2026年2月の値上げ実績は心強いが、税負担と費用上昇を毎年価格に移せる保証はない。価格転嫁が止まると粗利益率56%という優位が削られ、売上が増えても営業利益が伸びなくなる。
単一ブランド群と販路の交渉力
売上の8割超がリキュールに依存し、その中心があらごしシリーズである。取引先は千社を超えるが、量販店で販促費の負担や値引き要請が強まれば利益が削られる。直販の新商品開発と広告運用が定番商品の販売に結び付かなければ、開発品目の数は株主の利益にならない。国内の特定の果実味への嗜好変化も集中リスクとなる。
支配株主・ファンド売却と還元方針の実行
経営者側の保有は4割強で、上場後も投資ファンドが株式の一部を保有した。ファンドの売り出し自体は工場の価値を減らさないが、市場での需給と少数株主の発言力に影響する。総還元性向50%は明確な目標だが、第二蔵の資金需要が大きくなれば買い戻しが後回しとなり、利益が貯まっても株主の現金回収は遅れる。
今後の分かれ目
- 2027年以降も国内あらごし主力品の値上げ後の販売本数が維持され、国内の果実酒シェアが上がるなら
- 実質数量の伸びと値決め力が両立している証拠となる。中立の国内BtoB数量と利益率を上方修正し、やや楽観側の比率を増やす。
- 北米・台湾の現地販売が出荷額に追い付き、2年以上連続して再注文が増えたなら
- 在庫解消による一過性の輸出急増と区別できる。海外の10年実質販売量の見通しを上げ、第二蔵の稼働率についても検証する。
- 第二蔵の建物・機械の正式投資額と生産能力、稼働時期が発表され、増分ROICが7%を超えそうなら
- 長期の自己資本増と営業利益増の関係を改めて計算する。工場の費用が想定より小さければ中立の価値が上がる。
- 海外売上が2期連続で前年割れし、代理店在庫の積み上がりも確認されるなら
- 海外数量の中立を下げ、やや悲観の確率を上げる。前年反動の回復としていた仮説が崩れたかを調べる。
- 総還元性向50%の目標が継続して実行され、第二蔵の設備投資にも余力が残るなら
- 滞留現金が株主に戻る確実性が高まり、余剰現金の戻り方を0.75から1.0へ改める余地が出る。
- 酒税と原材料高を転嫁できず、粗利益率が50%を割って定着したなら
- 看板商品の価格決定力の前提を弱め、国内の営業利益率と長期の成長率を下方修正する。
見ておくもの
- 四半期・通期の国内BtoB、海外、BtoC売上と可能なら720mL換算の販売本数
- あらごしシリーズの価格改定後の実売数量と粗利益率
- 北米・台湾での現地販売量、代理店在庫と出荷タイミング
- 第二蔵の正式建設費、投資決定時期、設計生産能力、減価償却予定額
- 2027年6月期の売上32.50億円、営業利益5.40億円、純利益3.59億円の達成
- 配当性向40%・自社株取得等10%・総還元性向50%の実施状況
- 酒税改正後の値上げ動向と、ノンアルコール飲料の売上比率
- 現預金と長期借入金の推移、資本コストを超える投資利回り
- 投資ファンドの売却と経営者側の持株比率
倍率と資本コストの決め方
売上は会社が開示した国内BtoB・海外・国内BtoCの実績から、720mL換算の推定出荷本数と実質の価格を逆算した。10年間の数量は需要・販路・シェアで動かし、物価年3%は平均売価にだけ反映させて二重に数えていない。資本コストは7.0%、2036年以降の名目成長の上限は2.5%。楽観から中立のPERはROEと新規投下資本の採算から決める正当化式の上限を採用し、今の株価や同業のPERは使っていない。やや悲観は資本コストを稼げなくなるためPERを抑え、悲観は現時点の自己資本35.3億円を基準とするPBRを使い、2036年の積み上がった自己資本には掛けない。2027年以降の新リース基準で負債と償却の表示が変わり得るが、全期間の営業費用は旧基準と同じ考え方に統一した。
資本コスト 7.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本7.5%に値決め力−0.5%を加えた7.0%。個別の海外・建設リスクは業績の筋書きと確率で表す。