結論
三重交通グループHDは、三重県と岐阜県西部の路線バスを一手に担う地場の総合生活企業だ。稼ぎの柱はバスではなく不動産で、営業利益の3分の2ほどを不動産が出している。名古屋駅前と四日市のビル賃貸、名古屋の売却型賃貸マンション、県内の太陽光が土台になる。ホテル「三交イン」とトラック販売がその外側にある。
筆者の結論は「やや割高」だ。理由は事業の質ではなく、借金の重さにある。純有利子負債は時価総額を上回る。低い金利で借りた分が借り換えのたびに3.5%前後へ上がり、10年で税前の利払いが年20億円ほど増える。
物価3%の世界では、賃料もホテルの客室料金もトラックの値段も、10年で1.34倍になる。それでも利払いの増加と、バス・給油所・分譲の数量減が利益の伸びを削る。中立の純利益は10年で1割ほどしか増えず、ROEは9%から6%へ下がる。確率で重みを付けた本質価値は、今の時価総額を2割台半ば下回る。
下値を支える材料はある。名古屋や津の土地は簿価が低いはずだ。ただ含み益の額を開示で確かめられていないので、価値には入れていない。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、この会社は「悪くないが、安くはない」と映る。
持ち続けたいのは賃貸ビルとホテルの一部だ。毎月の賃料は読みやすく、物価が上がるほど名目の収入が増える。逆に、バスと給油所は利益が薄く、長期の持ち主には重荷になる。
オーナー利益、つまり株主が自由に使える利益を考えると、見た目の純利益より少ない。バスの車両更新、ビルの新設、ホテルの改修に毎年の稼ぎの大半が回る。投資のお金は借金でも賄うので、金利が上がると株主の取り分が先に削られる。
経営の資本配分は、派手さはないが堅実だ。無理な大型買収はせず、売却型賃貸マンションで資産を回し、配当を増やしている。ただし資本コストへの意識は低く、会社は株主資本コストを5〜6%と見ている。筆者は、借金の重い地方企業の資本コストとしては低すぎると見る。
安全域は薄い。含み益が眠っている可能性はあるが、額を確かめられていない。確かめられないものを安全域として数えない。
何で稼ぐ会社か
事業は運輸、不動産、流通、レジャー・サービスの4つに分かれる。
運輸は路線バスと貸切バスだ。三重県と岐阜県西部で路線バスを走らせる会社は他にない。旅客は路線と貸切を合わせて年4,200万人ほどになる。収益は265億円あるが、営業利益は12億円しかない。人手と燃料の費用が重く、2023年と2024年末の運賃改定でようやく黒字を厚くした段階だ。
不動産は営業収益388億円、営業利益67億円で、グループの利益の大半を稼ぐ。中身は4つある。名古屋駅前の名駅三交ビルと第2名古屋三交ビル、2025年8月に開いた四日市三交ビルなどの賃貸(賃貸収益は100億円を超える)。名古屋の地下鉄沿線に建てて完成後に売る売却型賃貸マンションと分譲。県内に約114メガワットある太陽光。そしてマンション管理やLPガスなどのストック事業だ。
流通は営業収益362億円だが営業利益は8億円と薄い。三重いすゞのトラック販売、給油所、生活用品店が中身である。ハンズ名古屋店は2027年1月に閉まる。一方でUDトラックスの三重の販売会社が、2027年4月にグループへ入る予定だ。
レジャー・サービスは営業収益167億円、営業利益11億円。ホテル「三交イン」は15ホテル約2,100室で、2028年春までに17ホテル2,384室へ増える。ほかに鳥羽のホテル、ドライブイン、旅行などを持つ。
優良さと弱いところ
筆者がいちばん評価するのは、利益の質を意図して変えてきたことだ。毎月入る賃料などのストック事業が利益に占める割合は、10年で4割から5割台半ばまで上がった。景気で振れる分譲や流通に頼る度合いは、はっきり下がっている。
一方で堀は薄い。名古屋駅前の立地は、大手の大型ビルと並べると見劣りする。四日市は県内最大のビルでも、人口は減る街だ。バスは地域で唯一の路線運行者だが、独占は利益を保証しない。運賃は国の認可の範囲でしか上げられず、乗客は年々減る。ホテルは全国チェーンと客を奪い合う。値段を自分で決められる事業は、賃貸ビルの一部だけだ。
資本効率は、ROE9%前後で資本コストをわずかに上回る程度だ。同じ領域の大手より低い。借金の重さも弱点で、純有利子負債は営業利益の8倍、自己資本の1.1倍に当たる。会社は有利子負債をEBITDA(利払い・税・減価償却の前の利益)の6倍以内に抑える目標を置く。裏返せば、その水準まで借りて投資する前提の経営だ。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
この会社の業界は一つではない。収益の柱である名古屋・四日市の不動産、三重のバス、ホテル、トラック販売が、それぞれ別の市場にいる。
不動産は追い風の側にある。名古屋駅周辺は再開発とリニア中央新幹線の開業を見込んで、オフィスの供給が続く。供給が増えすぎれば賃料は頭打ちになるが、物価3%の世界では、既存ビルの賃料は名目で上がりやすい。建設費が2〜4割上がったままなので、新しく建てるビルは少なくなり、既存ビルの価値を支える。
バスは構造的な逆風にある。三重県は人口が減り、運転士も足りない。運賃改定を重ねても、乗客の減少は止まらない。観光地の輸送と大阪・関西万博のような大型イベントが一時的に支えているにすぎない。
ホテルは需要が強い。観光庁によれば、2025年のビジネスホテルの客室稼働率は全国で75%だった。訪日客が増えた分、都市部のホテルは値上げしやすい。ただし新規開業が続くので、料金競争が起きれば利益はすぐ薄くなる。
トラック販売は、新車の販売台数が伸びている。給油所は、車の燃費向上と電動化で販売量が細る。生活用品店も、店の整理が進む。
資本政策と M&A
還元は着実に厚くなっている。連結配当性向30%を目安とする方針を2026年3月期から加え、増配が続く。株主優待も2024年2月に拡充した。自社株買いは目立たず、還元の中心は配当だ。
投資の負担は重い。2026年3月期の投資額は51億円、2027年3月期は74億円の計画で、中期経営計画の4年間では355億円になる。営業キャッシュフローは79億円で、投資が上回る年が続く。借金を増やしながら賃貸ビルとホテルを積み上げる形だ。
近鉄グループHDが約14%を持つ2位株主で、近鉄の退職給付信託も大株主に並ぶ。持分法適用会社の位置づけである。外部の目安では10年以内に買収される確率が24%ほどあるが、この分析では買収の上乗せは織り込まない。
M&Aは小粒だ。UDトラックスの三重の販売会社の取得が基本合意に達した。大型の買収ではなく、地域の販売網の補強にとどまる。売却型賃貸マンションは、建てて売る資産回転で資金を回す工夫でもある。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
名古屋駅前の新しいビルが満室になり、賃料が物価並みに上がり続ける。四日市三交ビルは県内最大のオフィスで、開業の時点で3分の1ほどの契約が済んでいた。賃貸収益は100億円を超え、新ビルの通年寄与でさらに伸びる。
ストック事業の比率は上がり続け、利益の質が変わる。分譲の売却型賃貸マンションは、名古屋の地下鉄沿線に絞る手堅い型で、投資家の買い需要が続けば粗利が安定する。太陽光は約114メガワットの稼働が続く。
観光とイベントの追い風も続く。お木曳行事、愛知・名古屋アジア競技大会、そして次の式年遷宮に向けて、伊勢志摩の誘客が増える。ホテルは熊本と四日市の新設で2,384室になり、客室料金の上昇で営業利益が伸びる。
バスは運賃改定が定着し、キャッシュレス化と連節バスで効率が上がる。トラックはUDトラックスの三重の販売網が加わり、台数が増える。配当性向は30%を超えて、増配が続く。借金は自己資本比率35%の枠内に収まり、金利上昇の傷は限られる。
慎重な見方
借金が重く、金利が上がるほど利益は削られる。純有利子負債は営業利益の8倍で、借り換えのたびに利払いが増える。10年で税前の利払いが年20億円増えれば、今の純利益の2割ほどが消える。
名古屋駅周辺はオフィスの供給が続き、賃料が頭打ちになる局面がありうる。四日市三交ビルのような地方都市の大型ビルは、満室にするまでに時間がかかる。
バスは構造的に縮む。三重県の人口が減り、運転士の確保に費用がかさむ。運賃は国の認可の範囲でしか上げられず、値上げのたびに乗客が減る。運輸の営業利益は12億円しかなく、人件費が少し上がるだけで赤字になる。
ホテルは新規開業が続く。2,384室まで増やした後に需要が鈍れば、客室稼働率が落ち、固定費だけが残る。給油所と生活用品店は縮小が止まらず、流通は来期、ハンズ名古屋店の閉店で赤字が見込まれている。
南海トラフ地震のような災害が起きれば、三重と名古屋に集中する資産がまとめて傷む。会社の資本コストの認識は5〜6%と低く、投資を借金で進める姿勢には安全域が見えない。
どちらに重みを置いたか
強気の見方が正しいのは、賃貸ビルとホテルの数量と単価の伸びだ。物価3%の世界では名目の収入が増える。ただし利益のかなりの部分は借り換えの利払いで消え、バス・給油所・分譲の数量減がそれに重なる。慎重な見方の指摘の方が、利益の行き先をより正確に捉えている。
確率は中立をもっとも厚くし、やや慎重な側をやや厚めに置いた。借金の重さは資本コストの上乗せで表したので、確率では二重に見ていない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 1,086 円1,094 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 211 円212 億円)。 今の値に割り戻すと 608 円613 億円、今との差 +5.7%、 期待の年率 +8.5%(資本コスト 8.8%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 12% | 1,582 円1,594 億円 | 257 円259 億円 | +219.8% | +12.3% | 221 円222 億円 |
| やや楽観 | 24% | 1,294 円1,304 億円 | 234 円236 億円 | +165.8% | +10.3% | 367 円370 億円 |
| 中立 | 33% | 1,169 円1,178 億円 | 214 円216 億円 | +140.5% | +9.2% | 456 円460 億円 |
| やや悲観 | 22% | 805 円811 億円 | 198 円200 億円 | +74.6% | +5.7% | 221 円222 億円 |
| 悲観 | 9% | 250 円252 億円 | 104 円105 億円 | −38.3% | −4.7% | 32 円32 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,086 円1,094 億円 | 211 円212 億円 | +125.5% | +8.5% | 1,297 円1,307 億円 |
今の株価時価総額 575 円579 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.8% を下回るほど割高。
楽観 12% 名古屋の追い風とホテル拡大が重なる 利益 110 億円 · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 1,582 円1,594 億円
名古屋駅周辺の需要が強く、賃貸ビルは満室に近い状態が続く。賃料は物価を上回って上がり、新ビルの通年寄与で賃貸の利益は大きく伸びる。ストック事業が利益の7割を超え、景気で振れる分譲の比重は下がる。
ホテルは熊本と四日市の新設に加え、東海・九州で出店を続け、客室は2,900室ほどになる。訪日客と式年遷宮に向けた誘客で客室料金も上がる。バスは運賃改定が定着し、万博後も観光輸送が下支えする。トラックはUDトラックスの三重の販売網が加わって台数が伸びる。
借金は増えるが、利益の伸びが利払いの増加を上回る。配当性向は3割で、増配が続く。
- 運輸(路線バス・貸切バス):数量 4,200(旅客人員(路線+貸切、万人))× 価格 916(1人あたり運輸収入(円))→ 売上 385 億円・営業利益 23 億円
- 不動産賃貸(ビル・商業施設):数量 32.4(賃貸可能面積(万㎡))× 価格 5,293(平均賃料(円/㎡・月))→ 売上 206 億円・営業利益 68 億円
- 分譲・売却型賃貸マンション:数量 609(引渡し戸数相当(戸))× 価格 0.45(1戸あたり売上(億円))→ 売上 274 億円・営業利益 41 億円
- 太陽光発電(環境エネルギー):数量 1.5(年間発電量(億kWh))× 価格 37(平均売電単価(円/kWh))→ 売上 55 億円・営業利益 10 億円。固定価格買取の満了で単価が1割弱下がる(物価並みに上げない理由)
- ストック・その他不動産(管理・LPガス・仲介等):数量 44.0(管理・供給などの契約件数(千件))× 価格 21(1件あたり年収益(万円))→ 売上 94 億円・営業利益 8 億円
- 自動車販売(トラック・バス):数量 4,500(販売・整備の台数換算(台))× 価格 725(1台あたり売上(万円))→ 売上 326 億円・営業利益 13 億円
- 給油所・生活用品店:数量 765(来店・給油客数(延べ、万人))× 価格 3,499(1人あたり購入額(円))→ 売上 268 億円・営業利益 5 億円
- ビジネスホテル(三交イン):数量 92.0(稼働客室数(万室・夜))× 価格 15,892(客室単価(円/室・夜))→ 売上 146 億円・営業利益 22 億円
- 観光・旅行・ドライブインほか:数量 690(利用客数(延べ、万人))× 価格 2,298(1人あたり売上(円))→ 売上 159 億円・営業利益 7 億円
倍率:事業の純利益 110 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.4% が k 8.75% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.4 倍。全体の PER 11.43 倍、時価総額 1,261 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:観光・イベント需要とUDトラックスの三重の販売網取得が重なり、新ビルとホテルの新設が全部うまくいく姿は、条件が重なる必要がある。借金が重いため、うまくいっても倍率は上限に届かない。
やや楽観 24% ビルとホテルの新設が計画どおり進む 利益 85 億円 · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 1,294 円1,304 億円
賃貸ビルの稼働が高く、賃料は物価をやや上回って上がる。ストック事業の利益が着実に積み上がり、ROEは資本コストにやや届かないものの、低下は小さくとどまる。
ホテルは新設で2,600室ほどになり、料金も上がる。バスは運賃改定の定着と万博・アジア競技大会の需要で、乗客の減少は緩やかになる。トラック販売はUDトラックスの三重の販売網が加わり、台数が増える。
分譲と売却型賃貸マンションは、名古屋の需要が続く間は堅調だが、人口減の影響を受けて戸数は微減する。借金は増えるが自己資本比率は35%程度を保つ。
配当性向は3割台で推移し、増配は続くが、増やす余地は利益の伸びに縛られる。
- 運輸(路線バス・貸切バス):数量 3,990(旅客人員(路線+貸切、万人))× 価格 872(1人あたり運輸収入(円))→ 売上 348 億円・営業利益 17 億円
- 不動産賃貸(ビル・商業施設):数量 29.3(賃貸可能面積(万㎡))× 価格 5,110(平均賃料(円/㎡・月))→ 売上 180 億円・営業利益 58 億円
- 分譲・売却型賃貸マンション:数量 551(引渡し戸数相当(戸))× 価格 0.42(1戸あたり売上(億円))→ 売上 231 億円・営業利益 31 億円
- 太陽光発電(環境エネルギー):数量 1.4(年間発電量(億kWh))× 価格 35(平均売電単価(円/kWh))→ 売上 50 億円・営業利益 9 億円。固定価格買取の満了で単価が1割弱下がる(物価並みに上げない理由)
- ストック・その他不動産(管理・LPガス・仲介等):数量 40.0(管理・供給などの契約件数(千件))× 価格 20(1件あたり年収益(万円))→ 売上 81 億円・営業利益 6 億円
- 自動車販売(トラック・バス):数量 3,900(販売・整備の台数換算(台))× 価格 690(1台あたり売上(万円))→ 売上 269 億円・営業利益 10 億円
- 給油所・生活用品店:数量 680(来店・給油客数(延べ、万人))× 価格 3,399(1人あたり購入額(円))→ 売上 231 億円・営業利益 4 億円
- ビジネスホテル(三交イン):数量 82.1(稼働客室数(万室・夜))× 価格 15,344(客室単価(円/室・夜))→ 売上 126 億円・営業利益 17 億円
- 観光・旅行・ドライブインほか:数量 630(利用客数(延べ、万人))× 価格 2,187(1人あたり売上(円))→ 売上 138 億円・営業利益 5 億円
倍率:事業の純利益 85 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 7.1% が k 8.75% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.4 倍。全体の PER 11.43 倍、時価総額 969 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:賃貸とホテルの新設が計画に沿って進み、バスの減少も緩やかにとどまる姿。事業の質の改善が続くので相応の厚みを置く。
中立 33% 賃貸が伸び、バスと給油所が縮む 利益 69 億円 · PER 11.4 倍 · 株価時価総額 1,169 円1,178 億円
名古屋と四日市の賃貸ビルは、物価並みの賃料上昇と新ビルの通年寄与で、賃貸の利益が着実に伸びる。バスは人口減で旅客が1割弱減るが、運賃が物価並みに上がって赤字には落ちない。
ホテルは新設の2か所を含めて2,500室ほどになり、客室料金は物価並みに上がる。分譲は戸数が15%ほど減る。給油所と生活用品店は店の整理で縮み、トラック販売はUDトラックスの三重の販売網が加わって増える。太陽光は固定価格買取の満了で単価が1割弱下がる。
営業利益は10年で3割増にとどまる。借り換えで利払いは年20億円ほど増え、純利益は1割の増加になる。ROEは6%まで下がる。
- 運輸(路線バス・貸切バス):数量 3,864(旅客人員(路線+貸切、万人))× 価格 847(1人あたり運輸収入(円))→ 売上 327 億円・営業利益 13 億円
- 不動産賃貸(ビル・商業施設):数量 27.6(賃貸可能面積(万㎡))× 価格 4,891(平均賃料(円/㎡・月))→ 売上 162 億円・営業利益 50 億円
- 分譲・売却型賃貸マンション:数量 493(引渡し戸数相当(戸))× 価格 0.40(1戸あたり売上(億円))→ 売上 198 億円・営業利益 25 億円
- 太陽光発電(環境エネルギー):数量 1.4(年間発電量(億kWh))× 価格 34(平均売電単価(円/kWh))→ 売上 46 億円・営業利益 7 億円。固定価格買取の満了で単価が1割弱下がる(物価並みに上げない理由)
- ストック・その他不動産(管理・LPガス・仲介等):数量 38.0(管理・供給などの契約件数(千件))× 価格 20(1件あたり年収益(万円))→ 売上 75 億円・営業利益 5 億円
- 自動車販売(トラック・バス):数量 3,600(販売・整備の台数換算(台))× 価格 670(1台あたり売上(万円))→ 売上 241 億円・営業利益 8 億円
- 給油所・生活用品店:数量 638(来店・給油客数(延べ、万人))× 価格 3,349(1人あたり購入額(円))→ 売上 214 億円・営業利益 3 億円
- ビジネスホテル(三交イン):数量 76.7(稼働客室数(万室・夜))× 価格 14,686(客室単価(円/室・夜))→ 売上 113 億円・営業利益 14 億円
- 観光・旅行・ドライブインほか:数量 600(利用客数(延べ、万人))× 価格 2,124(1人あたり売上(円))→ 売上 127 億円・営業利益 4 億円
倍率:事業の純利益 69 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 6.5% が k 8.75% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 11.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 11.4 倍。全体の PER 11.43 倍、時価総額 785 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:名古屋の需要が続き、ビル・ホテルの新設が計画並みで、バスと給油所が縮む姿を中心に置く。地場企業の標準的な成り行き。
やや悲観 22% 名古屋の供給過剰と運転士不足 利益 37 億円 · PER 9.0 倍 · 株価時価総額 805 円811 億円
名古屋駅周辺でオフィスの供給が重なり、賃料は物価に届かず、賃貸の成長が鈍る。ビルは建てたものの満室までに時間がかかる。
バスは運転士不足で減便が増え、運賃を上げても乗客が減る。運輸は営業利益がほぼ消える。ホテルは新設が重なり客室料金が伸びず、稼働率も下がる。分譲と売却型賃貸マンションは買い手が減り、戸数が3割減る。給油所と生活用品店は縮小が進む。
借金は増え、金利上昇で利払いがかさむ。純利益は今の6割を下回り、配当は純利益に対して4割を払う形になる。
それでも賃貸ビルの稼ぎは残り、会社が倒れる筋書きではない。ただ成長企業として評価される場面は消え、稼ぐ力で測られる地味な地方企業になる。
- 運輸(路線バス・貸切バス):数量 3,696(旅客人員(路線+貸切、万人))× 価格 809(1人あたり運輸収入(円))→ 売上 299 億円・営業利益 6 億円
- 不動産賃貸(ビル・商業施設):数量 26.4(賃貸可能面積(万㎡))× 価格 4,563(平均賃料(円/㎡・月))→ 売上 145 億円・営業利益 41 億円
- 分譲・売却型賃貸マンション:数量 406(引渡し戸数相当(戸))× 価格 0.36(1戸あたり売上(億円))→ 売上 146 億円・営業利益 13 億円
- 太陽光発電(環境エネルギー):数量 1.4(年間発電量(億kWh))× 価格 32(平均売電単価(円/kWh))→ 売上 44 億円・営業利益 6 億円。固定価格買取の満了で単価が1割弱下がる(物価並みに上げない理由)
- ストック・その他不動産(管理・LPガス・仲介等):数量 36.0(管理・供給などの契約件数(千件))× 価格 18(1件あたり年収益(万円))→ 売上 64 億円・営業利益 3 億円
- 自動車販売(トラック・バス):数量 3,000(販売・整備の台数換算(台))× 価格 640(1台あたり売上(万円))→ 売上 192 億円・営業利益 5 億円
- 給油所・生活用品店:数量 553(来店・給油客数(延べ、万人))× 価格 3,199(1人あたり購入額(円))→ 売上 177 億円・営業利益 1 億円
- ビジネスホテル(三交イン):数量 69.6(稼働客室数(万室・夜))× 価格 13,152(客室単価(円/室・夜))→ 売上 92 億円・営業利益 9 億円
- 観光・旅行・ドライブインほか:数量 552(利用客数(延べ、万人))× 価格 1,981(1人あたり売上(円))→ 売上 109 億円・営業利益 2 億円
倍率:事業の ROE 3.7% は資本コスト 8.75% 以下。新しく投じるお金が価値を増やさないので、PER は 1÷k=11.4 倍まで。利益が薄く、借金と金利に左右される。上限の 7.9 割、9.0 倍に置いた。
確率:名古屋の供給過剰、運転士不足の深刻化、ホテル過当競争のいずれかが現実になる姿。借金の重い会社はこの種の外れに弱いので、慎重な側の確率をやや厚くした(借金の重さは資本コストに入れたので、確率では上乗せしていない)。
悲観 9% 過剰供給と金利で稼ぐ力が失われる 利益 −3 億円 · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 250 円252 億円
名古屋のオフィス過剰と地方都市のビルの空室で、賃料は10年にわたって横ばいにとどまる。運輸は運転士不足と人口減で赤字に落ち、自治体の補助に頼る路線が増える。ホテルは新設が裏目に出て、稼働率が落ち、固定費だけが残る。分譲は戸数が半減する。
借金は高い金利で借り換えられ、営業利益の大半が利払いで消える。災害や需要の急変で一部の資産を売ることになる。配当は資産の売却益で維持するが、減らさざるを得ない年も出る。
構造的に負けた地方企業で、稼ぐ力ではなく売れる資産が株価の床になる。名古屋と津の土地、賃貸ビル、保有株式をどれだけの値段で売れるかが、株主に残る額を決める。
- 運輸(路線バス・貸切バス):数量 3,150(旅客人員(路線+貸切、万人))× 価格 758(1人あたり運輸収入(円))→ 売上 239 億円・営業利益 −4 億円
- 不動産賃貸(ビル・商業施設):数量 25.2(賃貸可能面積(万㎡))× 価格 3,650(平均賃料(円/㎡・月))→ 売上 110 億円・営業利益 24 億円
- 分譲・売却型賃貸マンション:数量 290(引渡し戸数相当(戸))× 価格 0.30(1戸あたり売上(億円))→ 売上 87 億円・営業利益 4 億円
- 太陽光発電(環境エネルギー):数量 1.3(年間発電量(億kWh))× 価格 31(平均売電単価(円/kWh))→ 売上 40 億円・営業利益 5 億円。固定価格買取の満了で単価が1割弱下がる(物価並みに上げない理由)
- ストック・その他不動産(管理・LPガス・仲介等):数量 34.0(管理・供給などの契約件数(千件))× 価格 17(1件あたり年収益(万円))→ 売上 58 億円・営業利益 1 億円
- 自動車販売(トラック・バス):数量 2,550(販売・整備の台数換算(台))× 価格 600(1台あたり売上(万円))→ 売上 153 億円・営業利益 2 億円
- 給油所・生活用品店:数量 425(来店・給油客数(延べ、万人))× 価格 2,999(1人あたり購入額(円))→ 売上 127 億円・営業利益 −1 億円
- ビジネスホテル(三交イン):数量 62.7(稼働客室数(万室・夜))× 価格 10,960(客室単価(円/室・夜))→ 売上 69 億円・営業利益 −2 億円
- 観光・旅行・ドライブインほか:数量 480(利用客数(延べ、万人))× 価格 1,823(1人あたり売上(円))→ 売上 88 億円・営業利益 0 億円
倍率:営業利益は残るが、利払いで経常赤字に落ち、稼ぐ力は 0 とみる。株主に残るのは売れる資産だけで、床は今の自己資本 701 億円に掛ける。賃貸ビル・土地・保有株式・太陽光は簿価の 7 割で売れ、バス・ホテル・流通の設備と販売用不動産は半分も戻らないとみた。EV(時価総額+純有利子負債)÷営業利益は 37 倍と高いが、営業利益が薄い筋書きなので倍率でなく資産で測る。
確率:構造的な負けは、名古屋の過剰供給、運転士不足、金利上昇、災害が重なる必要がある。含み益の可能性も踏まえ、確率は低く置く。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
運輸(路線バス・貸切バス)
三重県と岐阜県西部の路線バス、名古屋・大阪方面の高速バス、貸切バスを走らせる。収益のうち乗合が約半分、貸切が約3割。
| 数量旅客人員(路線+貸切、万人) | 価格1人あたり運輸収入(円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 4,200 | 632 | 265 | 12 |
| 10 年後 中立 | 3,864 | 847 | 327 | 13 |
取り方:路線・貸切の旅客人員は2024年度で約4,170万人(統合報告書)。これを4,200万人とし、運輸の営業収益265億円(2026/03期)を割って1人あたり約632(円)を置いた。営業収益にはバス以外の運輸の収益も含む。営業利益は12億円(営業利益率4.7%)。人口に結びつく成熟需要なので数量は中立で10年0.9〜1.05倍。
不動産賃貸(ビル・商業施設)
名古屋駅前の名駅三交ビル、第2名古屋三交ビル、四日市三交ビルなどを貸す。賃貸収益はHD体制後で初めて100億円を超えた。
| 数量賃貸可能面積(万㎡) | 価格平均賃料(円/㎡・月) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 24.0 | 3,650 | 105 | 30 |
| 10 年後 中立 | 27.6 | 4,891 | 162 | 50 |
取り方:賃貸収益は100億円超(2025/03期の説明)、2026/03期は四日市三交ビルの開業で増えた。面積は開示が無いので、賃貸ビル・商業施設・土地賃貸を合わせて24万㎡と推定し、平均賃料3,650(円)/㎡・月で約105億円とした。推定値。営業利益は30億円(不動産のストック利益の約55%から逆算した推定)。
分譲・売却型賃貸マンション
名古屋の地下鉄沿線に賃貸マンションを建て、完成後に投資家へ売る。ほかに分譲マンション・戸建・土地。
| 数量引渡し戸数相当(戸) | 価格1戸あたり売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 580 | 0.30 | 174 | 24 |
| 10 年後 中立 | 493 | 0.40 | 198 | 25 |
取り方:2026/03期の不動産営業収益388億円から賃貸105億円・太陽光50億円・管理等59億円を引いた約174億円を、引渡し戸数相当580戸×1戸あたり0.30億円と推定した(売却型賃貸の売却は1棟ずつで戸数に換算)。推定値。営業利益24億円は不動産の営業利益67億円からの残り。
太陽光発電(環境エネルギー)
三重県を中心に約33か所・約114メガワットのメガソーラーを持ち、固定価格買取(FIT)で売電する。
| 数量年間発電量(億kWh) | 価格平均売電単価(円/kWh) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 1.4 | 37 | 50 | 9 |
| 10 年後 中立 | 1.4 | 34 | 46 | 7 |
取り方:約114メガワット×年1,200kWh/kWで約1.37億kWhを置き、固定価格買取の平均単価36.5(円)/kWhで約50億円とした(2025/03期の環境エネルギー約49億円、2026/03期は発電量増)。推定値。営業利益9億円(営業利益率18%)。FITは20年で満了するため、10年のうちに古い発電所から市場価格へ移る分だけ単価は下がる。
ストック・その他不動産(管理・LPガス・仲介等)
マンション管理、LPガス、保険代理、仲介、建築など。毎年の手数料が入る。
| 数量管理・供給などの契約件数(千件) | 価格1件あたり年収益(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 40.0 | 15 | 59 | 4 |
| 10 年後 中立 | 38.0 | 20 | 75 | 5 |
取り方:不動産の営業収益388億円から他の3つを引いた約59億円を、契約件数40千件×1件あたり14.75万円と推定した(管理戸数・ガス契約・保険などの合算の目安)。推定値。営業利益は約4億円。
自動車販売(トラック・バス)
三重いすゞ自動車によるトラック・バスの新車・中古車の販売と整備。UDトラックスの三重の販売会社が2027年4月に加わる予定。
| 数量販売・整備の台数換算(台) | 価格1台あたり売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 3,000 | 500 | 150 | 5 |
| 10 年後 中立 | 3,600 | 670 | 241 | 8 |
取り方:流通の営業収益362億円のうち自動車を約150億円と推定し、台数換算3,000台×1台あたり500万円(新車・中古・整備を台数に換算した値)とした。推定値。営業利益5億円。新車販売台数は2026/03期に増えた。
給油所・生活用品店
石油製品の給油所と、ハンズなどの生活用品店。ハンズ名古屋店は2027年1月に閉店する。
| 数量来店・給油客数(延べ、万人) | 価格1人あたり購入額(円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 850 | 2,499 | 212 | 3 |
| 10 年後 中立 | 638 | 3,349 | 214 | 3 |
取り方:流通の営業収益362億円から自動車を引いた約212億円を、延べ850万人×1人あたり約2,500(円)と推定した。給油と店舗の客単価の混合値。推定値。営業利益3億円。石油製品は2026/03期に単価・数量とも低下した。
ビジネスホテル(三交イン)
「三交イン」を中心にビジネスホテルを運営。15ホテル約2,100室で、2028年春までに17ホテル2,384室へ。
| 数量稼働客室数(万室・夜) | 価格客室単価(円/室・夜) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 65.7 | 10,960 | 72 | 9 |
| 10 年後 中立 | 76.7 | 14,686 | 113 | 14 |
取り方:2,092室(15ホテル)×365日×稼働率86%で約65.7万室・夜、客室単価は約11,000(円)とし、飲食等を含め約72億円と推定した。推定値。営業利益8.5億円(営業利益率12%)。2026/03期は客室料金と稼働率が上がったが修繕費が増えた。
観光・旅行・ドライブインほか
鳥羽のホテル、ドライブイン、旅行、ロープウェイ・駐車場などの観光・サービス。
| 数量利用客数(延べ、万人) | 価格1人あたり売上(円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 600 | 1,585 | 95 | 3 |
| 10 年後 中立 | 600 | 2,124 | 127 | 4 |
取り方:レジャー・サービスの営業収益167億円からホテル約72億円を引いた約95億円を、延べ600万人×1人あたり約1,585(円)と推定した。推定値。営業利益2.5億円(ホテルを除く)。
リスクと懸念
借り換えによる利払いの増加
純有利子負債は784億円で、営業利益の8倍に当たる。低い金利で借りた分が借り換えのたびに3.5%前後へ上がり、10年で税前の利払いが年20億円ほど増える。金利が想定を超えて上がれば、利益が先に削られる。
名古屋・四日市のオフィス供給
名古屋駅周辺は再開発が続き、オフィスの供給が増える。四日市三交ビルのような地方都市の大型ビルは、満室にするまで時間がかかる。賃料が物価に届かない年が続けば、賃貸の成長が止まる。
バスの運転士不足と人口減
運転士の確保には処遇改善が要り、費用が膨らむ。運賃は国の認可の範囲でしか上げられず、値上げのたびに乗客が減る。運輸の営業利益は12億円と薄く、人件費が少し上がるだけで赤字に落ちる。
ホテルの新規開業と競争
三交インは2028年春までに17ホテル2,384室へ増える。需要が鈍ると稼働率が落ち、固定費だけが残る。全国チェーンとの競争で客室料金が伸びなければ、投資が回収できない。
分譲・売却型賃貸の買い手
売却型賃貸マンションは、完成後に投資家が買ってくれて初めて利益になる。金利の上昇で買い手の利回り要求が上がれば、売却価格が下がり、売れ残りが借金を増やす。
流通事業の縮小
給油所は車の燃費向上と電動化で販売量が減る。ハンズ名古屋店は2027年1月に閉まり、2027年3月期の流通は赤字が見込まれている。UDトラックスの三重の販売会社を取り込む費用と効果も、まだ確かめられていない。
災害と地域への集中
資産が三重県と名古屋に集まる。南海トラフ地震のような災害が起きれば、ビル・ホテル・バス・太陽光がまとめて傷む。保険で埋まらない損失が出れば、借金の重い会社には重い。
今後の分かれ目
- 10年国債が3%を大きく超えて上がる
- 借り換えの利払いが想定を上回り、純利益が削られる。やや悲観の確率を引き上げる必要が出る。
- 四日市三交ビルと新しいホテルが計画より早く満室・高稼働になる
- 賃貸とホテルの利益が上振れし、強気の筋書きに近づく。
- 名古屋駅周辺でオフィスの空室率が上がり、賃料が下がる
- 賃貸の成長が止まり、やや悲観の筋書きに近づく。名古屋に偏った資産の弱みが表に出る。
- バスの運転士不足で減便や路線廃止が広がる
- 運輸が赤字に落ち、他の事業の稼ぎを食う。慎重な筋書きの確率を引き上げる。
- 賃貸等不動産の含み益や政策保有株の額が開示などで確認でき、大きいと分かる
- 悲観の床が上がり、今の値段との差が縮む。評価を見直す必要がある。
- 近鉄グループHDが持ち株を増やす、または買収の動きが出る
- 買収の上乗せが生まれるが、この分析には織り込んでいない。評価を見直す必要がある。
見ておくもの
- 名古屋・四日市のオフィス空室率と賃料
- 四日市三交ビルの稼働状況
- 10年国債利回りと借り換えの金利
- バスの旅客人員・運転士の充足と運賃改定
- 三交インの稼働率・客室単価(新設2ホテルの開業後)
- 売却型賃貸マンションの売却実績
- 有利子負債÷EBITDAと自己資本比率
- 次の中期経営計画(2028年3月期に公表予定)
倍率と資本コストの決め方
今の株価や PER から筋書きを作らず、セグメントごとに数量(旅客数・賃貸面積・引渡し戸数・発電量・客室の稼働・来店客数)と価格(物価 3% 込みの名目)を積み、借り換えの利払いの増加(税前で 10 年に約 20 億円)を純利益から引いた。倍率は資本コスト 8.75% と、1÷k(11.4 倍)を上限とする式から出し、楽観〜中立は上限の 9 割前後に置いた。悲観は稼ぐ力と、簿価に基づく売れる資産の推定で測り、過去の PBR の底は使っていない。含み益は確認できていないので足していない。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 10.8→11.43 倍・やや楽観 PER 10.5→11.43 倍・中立 PER 10.2→11.43 倍)。
資本コスト 8.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k は基本 7.5% に quality +1.25%(循環+0.25・借金+0.75・寿命+0.25)を足した 8.75%。事業は傾いていないので extra は置かない。