株譜
AI 銘柄分析 · 不動産業 · 試作

日本空港ビルデング 9706

羽田ターミナルの独占運営と免税店が土台。旅客の伸びは容量で鈍く、使用料は物価に遅れるが、稼ぐ力で測ると今の値段はほぼ適正

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)6,544 円6,075 億円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)5,632 円5,228 億円差 +16.2%
10 年後から見ると やや割安 価値 6,544 円6,075 億円 · 差 +16.2% · 期待の年率 +8.1%
期待の年率リターン(10 年)+8.1%資本コスト比 +0.9 pt
推定の資本コスト7.2%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.2% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

日本空港ビルデングは羽田空港(東京国際空港)の第1・第2旅客ターミナルビルを保有・運営し、着陸料とは別建ての施設使用料、免税店を含む物品販売、飲食、ターミナル内の不動産賃貸で稼ぐ、他の不動産業とは収益構造が異なる「インフラ運営+小売」の会社である。2025年の羽田旅客数は9,158万人・国際線2,503万人と過去最高を更新し、インバウンド拡大が免税店売上を押し上げている。2026年5月に発表した中期経営計画(2026〜2030年度)は、自らを需要創造型の「空港の要(Anchor Role)」と再定義し、2030年度に売上高3,400億円以上・営業利益550億円以上、総還元性向50%超を掲げる。第1ターミナルの国際化検討と将来のT1・T2接続という大型投資構想が10年後の姿を左右する一方、羽田の発着枠は既にほぼ上限まで配分され、容量は投資と運営効率化でしか増やせない。もっとも重い悲観は2020年のコロナ禍で実際に起きた国際線旅客9割減・免税店売上消失という実例で、10年のうちにこれに準じる規模の需要蒸発が起きれば、固定費の重いこの会社の営業利益は再び赤字に転じ得る。旅客数(実質)は発着容量の上限と国内線の細りで中立では10年で1割強の伸びに抑え、施設使用料は国の認可が要る規制料金で物価に1〜2年遅れる(10年1.30倍)一方、物販・飲食の単価と賃料は物価並みに上がる。中立のROEは10年で11%弱。資本コスト7.25%を超えるが、その超過分は先で薄れる。羽田ターミナルの独占という強い堀があるので、薄れるのは3分の1にとどまる。それでも筆者の結論は「ほぼ適正」だ。需要蒸発が起きた年の利益は薄く、悲観の筋書きは稼ぐ力そのもので測った。加重平均は今の時価総額を1割弱下回る。

バリュー投資の観点から

羽田空港という代替の無い場所でのターミナル運営権は、10年後も揺らぎにくい堀で、バリュー投資の観点では評価しやすい資産である。稼いだ利益のうちどれだけが株主のものになるか(オーナー利益)を見ると、自己資本比率42.7%・純有利子負債が時価総額比18.8%という財務の健全さは、同業の都心アセット保有・再生型より保守的に評価しやすい材料である。経営の資本配分については、JAL・ANAホールディングスとのAGP非公開化という周辺領域への資本提携は空港運営の本業に近く合理的に見えるが、第1ターミナルの国際化・T1・T2接続という中期経営計画の大型投資構想は実行の確度・工期・投資規模にまだ不確実性が残り、確信度を下げて評価すべき部分である。安全域の面では、2020年のコロナ禍で実際に営業利益が赤字に転じた実績があり、固定費の重いこの事業は需要蒸発時の損益の振れ幅が大きい。ただし羽田という資産そのものの独占性・不動産としての価値は、谷の年でも本質価値の床を支える重要な要素であり、自己資本の厚みも同業他社より相対的に厚い。

何で稼ぐ会社か

事業は大きく4つに分かれる。施設提供事業は、羽田空港第1・第2旅客ターミナルビルの運営権を背景に、航空会社・旅客から施設使用料を収受する中核事業で、収益は旅客数にほぼ比例する。物品販売事業は、出国エリアの免税店(デューティーフリー)と制限区域内外の一般物販からなり、インバウンド消費の円安効果を強く受ける。飲食事業はターミナル内のレストラン・フードコートの運営。不動産事業は、ターミナル内の航空会社事務所・商業テナントへの賃貸で、旅客数に直接左右されにくい安定収益を担う。これに加え、JAL・ANAホールディングスと共同でAGP(エアポートグラウンドパワー、地上支援機材等のサービス会社)を非公開化し出資するなど、空港運営の周辺領域への資本提携も進める。2026年5月の中期経営計画(2026〜2030年度)では、羽田を「日本の航空旅客数最大化に貢献する空港」に進化させるとし、第1ターミナルの国際線誘致の検討、将来的な第1・第2ターミナルのサテライトビル経由での接続という大型投資構想を掲げ、空港運営基盤(TAM)の構築・空港GX(脱炭素化)・人的資本経営を3本柱に据える。中計期間の成長投資は総額約1,000億円で、うち4割を既存ターミナルの大規模改修に投じる方針である。

優良さと弱いところ

最大の堀は、羽田空港という代替の無い場所でのターミナル運営の事実上の独占で、他社が同じ場所で競合することはできない。この独占性により施設使用料・店舗賃料を自ら設定できる価格決定力を持ち、ROEは今期13.9%と、業種ノート(空港ターミナル運営の成熟期ROE6〜12%)の上限を上回る水準にある。自己資本比率42.7%・純有利子負債は時価総額比18.8%と、同じ不動産業の都心アセット保有・再生型(ヒューリック自己資本比率26%等)より財務は健全で、β(使う値)0.60も大手デベロッパー(0.8前後)より低く、規制下の安定収益という性格を映す。一方で弱点は、旅客数という単一のドライバーに収益が強く連動する構造で、2021年3月期には営業利益率が-112.3%まで落ち込み、2022〜2023年3月期も赤字〜低空飛行が続いた実績がある。固定費(ターミナルの維持・人件費)が重く、需要蒸発時の損益の振れ幅が大手総合デベロッパーより大きい。もう一つの弱点は、羽田の発着枠が既にほぼ上限まで配分されており、新規の旅客増は投資(新ターミナル・接続構想)と運営効率化に依存する点で、容量の天井が成長の制約になり得る。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

空港ターミナル運営の領域は、羽田空港を運営する日本空港ビルデングのほか、成田国際空港(国が全額出資するNAAが運営、非上場)、関西エアポート(オリックス・フランスのヴァンシ連合が運営する関空・伊丹、非上場)があり、他の不動産業の20社とは収益構造・競争の形がまるで異なる。2025年の羽田旅客数は9,158万人(前年比5.7%増)・国際線2,503万人(同8.7%増)でいずれも過去最高を更新し、インバウンド拡大が免税店等の物品販売(543.88億円、2025年3月期)を押し上げている。羽田の発着枠は国土交通省の配分によりほぼ上限まで使われており、容量の天井が意識される一方、羽田は都心からの近さで成田・関空より利便性が高く、空港間競争では優位に立つ。中立では国際線旅客が10年で年率2〜3%、1人当たり店舗単価は10年で年率1〜2%伸びる姿を想定するが、楽観は発着枠の追加拡大・新ターミナル投資の前倒しで旅客増が加速する展開、悲観は感染症・地政学リスク・自然災害で訪日需要が急減する展開である。2020年のコロナ禍では国際線旅客が前年比9割以上減少し免税店売上もほぼ消失する極端な谷を実際に経験しており、この深さが悲観の目盛りの下敷きになる。10年の構造的な負け筋は、発着枠が頭打ちになったまま成田・LCC専用ターミナルへ需要がシフトし、羽田の相対的な地位が低下する展開である。

資本政策と M&A

株主還元は、配当性向目標30%以上(2026年3月期実績30.4%)に加え、2026年10月〜2027年3月に上限350万株・150億円の自社株買い(取得株式は全株消却)を実施する。中期経営計画(2026〜2030年度)では総還元性向50%超への引き上げを掲げ、2025年3月期実績の21.7%から大きく積み上げる方針である。M&Aでは、JAL・ANAホールディングスと共同で地上支援サービス会社AGPを非公開化し(JAL46.56%・空ビル33.44%・ANAHD20.00%の出資比率で合意)、空港運営の周辺領域に資本提携で関与する動きがある。大株主は日本マスタートラスト信託銀行9.74%・日本航空4.72%・ANAホールディングス4.72%(2026年3月末)で、航空会社2社が主要株主として安定株主の役割を担う一方、羽田という独占的なインフラ資産の価値を考えると、将来的に空港・インフラ系ファンドからの関心や再編の思惑が生まれる余地も否定できない。中期経営計画の成長投資約1,000億円のうち4割は既存ターミナルの大規模改修に向けられ、残りは第1ターミナルの国際化検討等の新規投資に配分される見込みである。

減価償却は物価で増やさない。今ある設備の償却は取得した時の値段のままで、増えるのは更新と新規の分だけだ。償却は今の298億円が10年後に約 323億円。更新投資は価格の上昇で膨らみ、足りない分は借入になって利払い(3.5%)が増える。会計の利益と現金の動きは同じ向きに動かない。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

羽田空港という代替の無い場所でのターミナル運営の独占性は崩れようがなく、2025年の羽田旅客数9,158万人・国際線2,503万人という過去最高の実績は、訪日需要の拡大がまだ続いていることを示す。円安が続く限り免税店等の物品販売は伸び続け、2027年3月期第1四半期には営業利益が前年同期比40.7%増と中国人客頼みでない客層の多様化も進んでいる。中期経営計画(2026〜2030年度)が掲げる2030年度営業利益550億円以上・総還元性向50%超という目標は、第1ターミナルの国際化検討・T1・T2接続という成長投資約1,000億円の裏付けを伴い、実現可能性は十分にある。自己資本比率42.7%・純有利子負債が時価総額比18.8%という健全な財務は、同業の都心アセット保有・再生型より投資に踏み出す余力があることを示す。羽田の発着枠がほぼ上限に達していても、新ターミナル投資と運営効率化で容量を補える余地は残っており、JAL・ANAホールディングスという安定株主の下で長期の投資計画を着実に進められる。今の時価総額は、この独占的インフラ資産の質と中期経営計画の実現可能性を考えれば、十分な上振れ余地を残している。

慎重な見方

日本空港ビルデングの収益は旅客数という単一のドライバーに強く連動し、2021年3月期には営業利益率が-112.3%まで落ち込み、2022〜2023年3月期も赤字〜低空飛行が続いた実績がある。固定費(ターミナルの維持費・人件費)が重く、2020年のコロナ禍では国際線旅客が9割以上減少し免税店売上もほぼ消失した。感染症の再流行や地政学リスク、大規模災害は今後も起こり得るテールリスクで、羽田は国際線への依存度が高まるほどこの感応度が増す。羽田の発着枠は既にほぼ上限まで配分されており、容量の天井は中期経営計画の投資計画が遅延・縮小すれば成長の制約として表面化する。第1ターミナルの国際化検討やT1・T2接続という大型投資構想は、工期・投資規模・需要予測のいずれにも不確実性があり、計画通りに進むとは限らない。成田国際空港・関西エアポートとの空港間競争や、LCC専用ターミナルへの需要シフトが進めば、羽田の相対的な地位が10年の時間軸で低下するおそれもある。今の時価総額は、インバウンド拡大と中期経営計画の達成を前提にしており、どちらかが崩れれば本質価値との差は大きく開く。

どちらに重みを置いたか

羽田という代替の無い資産の独占性については強気の見方が優勢で、2025年の旅客数過去最高・免税店の好調という実績がそれを裏付ける。一方、旅客数という単一のドライバーへの依存、発着容量の上限、2020年に実際に起きた需要蒸発の実例を踏まえると、慎重な見方の指摘も的を射ている。確率は中立を最も厚く置きつつ、需要蒸発の悲観側もやや厚めにした。旅客の伸びを抑え、施設使用料を物価より少し遅らせて利益の倍率で測ると、確率で重みを付けた本質価値は今の時価総額を1割弱下回り、結論は「適正」。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 10,261 円9,525 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 2,056 円1,908 億円)。 今の値に割り戻すと 6,544 円6,075 億円、今との差 +16.2%、 期待の年率 +8.1%(資本コスト 7.2%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 12% 23,870 円2.22 兆円 3,555 円3,300 億円 +386.9% +17.2% 3,291 円3,055 億円
やや楽観 26% 14,199 円1.32 兆円 2,554 円2,371 億円 +197.5% +11.5% 4,356 円4,043 億円
中立 32% 9,186 円8,527 億円 1,965 円1,824 億円 +98.0% +7.1% 3,568 円3,312 億円
やや悲観 20% 3,686 円3,421 億円 1,496 円1,389 億円 −8.0% −0.8% 1,036 円962 億円
悲観 10% 280 円260 億円 370 円343 億円 −88.5% −19.4% 65 円60 億円
加重平均100% 10,261 円9,525 億円2,056 円1,908 億円 +118.7% +8.1% 12,317 円1.14 兆円

今の株価時価総額 5,632 円5,228 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.2% を下回るほど割高。

楽観 12% 新ターミナル投資が実現し羽田の地位がさらに高まる 利益 1,032 億円 · PER 21.5 倍 · 株価時価総額 23,870 円2.22 兆円

羽田空港は第1ターミナルの国際化とT1・T2接続という中期経営計画の大型投資構想が実現し、内際乗継の利便性向上でインバウンドの地方送客も進む。旅客数は年率5%前後で拡大し続け、免税店等の物品販売も円安効果とインバウンド消費の多様化で大きく伸びる。飲食事業も旅客増に沿って拡大する。不動産事業はターミナル拡張で賃貸可能面積が増え賃料も上昇する。羽田の発着枠拡大を伴う新ターミナル投資が成長の天井を押し上げ、2030年度目標を大きく超える規模の営業利益を2036年3月期には達成する。JAL・ANAホールディングスとの資本提携も空港の要(Anchor Role)としての機能を支え、成田国際空港・関西エアポートに対する競争優位も一段と広がる。総還元性向50%超も安定的に続き、株主基盤の評価も高まる。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の298億円が10年後に約 323億円(物価で一律に増やすと約 211億円)。営業利益は +112億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 施設提供事業(施設使用料):数量 149(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,814(旅客1人当たり施設使用料(円))→ 売上 2,706 億円・営業利益 897 億円。旅客+63%・単価+28%・償却は物価で増やさず按分(10年後 323億円)
  • 物品販売事業(免税店・一般物販):数量 149(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,635(旅客1人当たり物品販売(免税店等)売上(円))→ 売上 2,440 億円・営業利益 317 億円。旅客+63%・単価+34%
  • 飲食事業:数量 149(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 469(旅客1人当たり飲食売上(円))→ 売上 699 億円・営業利益 63 億円。旅客+63%・単価+28%
  • 不動産事業(ターミナル内賃貸):数量 21.5(ターミナル内の賃貸可能面積(万平方メートル))× 価格 44(1平方メートル当たり年間賃料(万円))→ 売上 952 億円・営業利益 390 億円。面積+48%・賃料+28%

倍率:事業の純利益 1,032 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 19.0% が k 7.25% を上回る。残る割合 0.67(moat=strong)で RONIC 15.1%、10 年より先の名目の伸び g 3.7% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 21.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 21.5 倍。全体の PER 21.47 倍、時価総額 22,157 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:第1ターミナルの国際化やT1・T2接続という大型投資構想が10年で実現するには投資・工期・需要の条件が重なる必要があり、確率は抑える。

やや楽観 26% 中期計画線に沿って旅客増と投資が進む 利益 665 億円 · PER 19.8 倍 · 株価時価総額 14,199 円1.32 兆円

羽田空港の旅客数は訪日需要の拡大を背景に年率3.5%前後で増加を続ける。第1ターミナルの国際化検討は着実に進み、免税店等の物品販売も底堅く伸びる。飲食事業も旅客増に沿って拡大する。不動産事業はテナント稼働の改善で緩やかに伸びる。中期経営計画(2026〜2030年度)の2030年度目標をやや上回るペースで増益が続き、2036年3月期には空港の要(Anchor Role)としての役割が定着する。成田国際空港・関西エアポートとの空港間競争は続くが羽田の都心近接という優位性で大きくシェアを落とすことはなく、JAL・ANAホールディングスとの資本提携も含めた周辺事業のM&Aも1,000億円枠の範囲で継続する。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の298億円が10年後に約 323億円(物価で一律に増やすと約 232億円)。営業利益は +91億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 施設提供事業(施設使用料):数量 120(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,727(旅客1人当たり施設使用料(円))→ 売上 2,075 億円・営業利益 610 億円。旅客+41%・単価+22%・償却は物価で増やさず按分(10年後 323億円)
  • 物品販売事業(免税店・一般物販):数量 120(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,558(旅客1人当たり物品販売(免税店等)売上(円))→ 売上 1,871 億円・営業利益 187 億円。旅客+41%・単価+28%
  • 飲食事業:数量 120(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 446(旅客1人当たり飲食売上(円))→ 売上 536 億円・営業利益 38 億円。旅客+41%・単価+22%
  • 不動産事業(ターミナル内賃貸):数量 17.7(ターミナル内の賃貸可能面積(万平方メートル))× 価格 42(1平方メートル当たり年間賃料(万円))→ 売上 746 億円・営業利益 284 億円。面積+22%・賃料+22%

倍率:事業の純利益 665 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 14.7% が k 7.25% を上回る。残る割合 0.67(moat=strong)で RONIC 12.2%、10 年より先の名目の伸び g 3.7% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 19.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 19.8 倍。全体の PER 19.82 倍、時価総額 13,180 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:中期経営計画の目標線にほぼ沿って旅客数・投資が進む姿で、やや楽観として相応の厚みを置く。

中立 32% 旅客増が発着枠の制約で緩やかになりつつ投資が進む 利益 474 億円 · PER 18.0 倍 · 株価時価総額 9,186 円8,527 億円

羽田空港の旅客数は発着枠がほぼ上限であることから増加ペースが年率2.5%程度に落ち着くが、第1ターミナルの国際化検討やT1・T2接続構想は中期経営計画の投資枠の範囲で緩やかに進む。免税店等の物品販売はインバウンド需要の持続で底堅く伸びる。飲食事業も旅客増に沿って拡大する。不動産事業はテナント稼働の安定で緩やかに伸びる。2030年度目標の営業利益550億円は達成後、2036年3月期にかけてさらに積み上がるが、新ターミナル投資の効果はまだ全面化していない。成田国際空港・関西エアポートとの競争環境は大きく変わらず、羽田という独占的インフラ資産の収益力が基盤となり、総還元性向も段階的に50%超の水準に近づく。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の298億円が10年後に約 323億円(物価で一律に増やすと約 252億円)。営業利益は +71億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 施設提供事業(施設使用料):数量 105(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,645(旅客1人当たり施設使用料(円))→ 売上 1,727 億円・営業利益 434 億円。旅客+28%・単価+16%・償却は物価で増やさず按分(10年後 323億円)
  • 物品販売事業(免税店・一般物販):数量 105(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,483(旅客1人当たり物品販売(免税店等)売上(円))→ 売上 1,558 億円・営業利益 140 億円。旅客+28%・単価+22%
  • 飲食事業:数量 105(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 425(旅客1人当たり飲食売上(円))→ 売上 446 億円・営業利益 27 億円。旅客+28%・単価+16%
  • 不動産事業(ターミナル内賃貸):数量 16.0(ターミナル内の賃貸可能面積(万平方メートル))× 価格 40(1平方メートル当たり年間賃料(万円))→ 売上 644 億円・営業利益 232 億円。面積+10%・賃料+16%

倍率:事業の純利益 474 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.6% が k 7.25% を上回る。残る割合 0.67(moat=strong)で RONIC 10.1%、10 年より先の名目の伸び g 3.7% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 18.0 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 18.0 倍。全体の PER 17.99 倍、時価総額 8,527 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:発着枠の天井による旅客増の鈍化と、中期経営計画の投資が緩やかに進む姿を中心シナリオとする。

やや悲観 20% 発着枠の頭打ちと空港間競争の激化が重なる 利益 298 億円 · PER 10.6 倍 · 株価時価総額 3,686 円3,421 億円

羽田の発着枠が頭打ちになったまま旅客数の増加が年率0.5%程度まで鈍化し、成田国際空港・関西エアポートやLCC専用ターミナルへの需要シフトが一部で進む。第1ターミナルの国際化検討は投資効果への慎重論から優先度が後退する。免税店等の物品販売は訪日客数の伸び悩みで横ばい圏にとどまる。飲食事業も旅客数の鈍化に合わせて伸びが止まる。不動産事業はテナント稼働の伸び悩みで横ばいにとどまる。中期経営計画が掲げた総還元性向50%超への引き上げも当初計画より遅れ、JAL・ANAホールディングスとの資本提携の範囲も広がらない。それでも羽田という資産そのものの価値と都心近接の優位性が崩れるわけではない。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の298億円が10年後に約 323億円(物価で一律に増やすと約 280億円)。営業利益は +43億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 施設提供事業(施設使用料):数量 96.3(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,565(旅客1人当たり施設使用料(円))→ 売上 1,507 億円・営業利益 299 億円。旅客+5%・単価+10%・償却は物価で増やさず按分(10年後 323億円)
  • 物品販売事業(免税店・一般物販):数量 96.3(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,344(旅客1人当たり物品販売(免税店等)売上(円))→ 売上 1,294 億円・営業利益 78 億円。旅客+5%・単価+10%
  • 飲食事業:数量 96.3(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 404(旅客1人当たり飲食売上(円))→ 売上 389 億円・営業利益 16 億円。旅客+5%・単価+10%
  • 不動産事業(ターミナル内賃貸):数量 14.5(ターミナル内の賃貸可能面積(万平方メートル))× 価格 36(1平方メートル当たり年間賃料(万円))→ 売上 528 億円・営業利益 174 億円。面積横ばい・賃料+5%

倍率:事業の ROE 8.1% は資本コスト 7.2% を上回る。RONIC=k+残る割合 2/3×(ROE−k)=7.4%、g 3.7% から正当化 PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)=14.1 倍。国の指定を受けた羽田ターミナルの独占で今の稼ぎは長く残るが、発着容量の上限で旅客の伸びは鈍く、施設使用料は物価に遅れ、感染症や災害で旅客が消える振れもあるので、上限の 7.5 割、10.6 倍に置いた。

確率:発着枠の頭打ちと成田・関空・LCCへの需要シフトという業種ノートの指摘する10年の構造的負け筋が現実味を持ち、相応の確率を置く。

悲観 10% 発着枠の頭打ちと空港間でのシェア流出による構造的な地位低下 利益 26 億円 · PER 10.0 倍 · 株価時価総額 280 円260 億円

羽田の発着枠が10年を通じて頭打ちのまま、第1ターミナルの国際化・T1・T2接続という大型投資構想が資金・需要予測の不確実性から縮小・延期され、成田国際空港・関西エアポート・LCC専用ターミナルへの需要シフトが構造的に進む。旅客数はほぼ横ばいからわずかな減少にとどまり、免税店等の物品販売も訪日客の奪い合いで伸び悩む。飲食事業も同様に伸び悩む。不動産事業はテナントの退店・賃料低下が続く。固定費の重さは変わらないため、営業利益は低位にとどまり、羽田の「空港の要」としての優位性は後退するが、都心近接という地理的優位と資産そのものの価値は失われない。減価償却は物価で増やさず、今ある設備は取得原価のまま、更新と新規の投資だけ新しい値段で35年に按分した。償却は今の298億円が10年後に約 323億円(物価で一律に増やすと約 338億円)。営業利益は −15億円。投資は内部の資金で賄え、借入は増えない。

  • 施設提供事業(施設使用料):数量 82.8(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,348(旅客1人当たり施設使用料(円))→ 売上 1,116 億円・営業利益 74 億円。旅客-10%・単価-5%・シェア流出・償却は物価で増やさず按分(10年後 323億円)
  • 物品販売事業(免税店・一般物販):数量 82.8(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 1,101(旅客1人当たり物品販売(免税店等)売上(円))→ 売上 912 億円・営業利益 0 億円。旅客-10%・単価-10%・採算ほぼゼロ
  • 飲食事業:数量 82.8(ターミナルの旅客数(百万人))× 価格 331(旅客1人当たり飲食売上(円))→ 売上 274 億円・営業利益 0 億円。旅客-10%・単価-10%・採算ほぼゼロ
  • 不動産事業(ターミナル内賃貸):数量 13.1(ターミナル内の賃貸可能面積(万平方メートル))× 価格 31(1平方メートル当たり年間賃料(万円))→ 売上 411 億円・営業利益 82 億円。面積-10%・賃料-10%・テナント退店

倍率:事業の ROE 0.8% は資本コスト 7.2% 以下。新しく投じるお金が価値を増やさないので、PER は 1÷k=13.8 倍まで。この筋書きは稼ぐ力(純利益 36 億円÷k)で測る。羽田の土地は国有で、売れる資産を厚くは見られないので、資産の床は置かない。EV÷営業利益が高く出るのは営業利益が小さいためで、一年の利益で測る数字ではない。やや悲観の 10.6 倍より低い 10.0 倍(上限の 7.2 割)に置いた。

確率:10年で発着枠が頭打ちのまま成田・関空・LCCへのシェア流出が続く構造的な負け筋は起こりうるが、羽田の都心近接という地理的優位を考えると最も確率は低く置く。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

施設提供事業(施設使用料)

羽田空港第1・第2旅客ターミナルビルの運営権を背景に、航空会社・旅客から施設使用料を収受する中核事業。

数量ターミナルの旅客数(百万人)価格旅客1人当たり施設使用料(円)売上営業利益
今 2026/03 91.6 1,265 1,159 232
10 年後 中立 105 1,645 1,727 434

取り方:2025年の羽田旅客数9,158万人(航空局統計等)を旅客数の基準に置き、brief.py の2026年3月期売上高2,898億円のうち施設提供事業の比率を約40%(1,159億円)と推定して旅客1人当たり施設使用料を逆算。事業利益率20%を使用。2026-10-18 の見直しで、旅客数(実質)は中立で 3 年 99 百万人・10 年 105 百万人に抑えた。国内線は人口とともに細り、伸びは訪日客と国際線の発着枠の拡大の分だけ。羽田は発着容量(年約 49 万回)が上限に近く、伸ばせるのは機材の大型化と国際線の枠の分。施設使用料(旅客取扱施設利用料など)は国の認可が要る規制料金で、改定は物価に 1〜2 年遅れて追いつくので、中立は 3 年 1.06 倍・10 年 1.30 倍(物価より少し下)に置いた

物品販売事業(免税店・一般物販)

出国エリアの免税店(デューティーフリー)と制限区域内外の一般物販からなる、インバウンド消費の影響を強く受ける事業。

数量ターミナルの旅客数(百万人)価格旅客1人当たり物品販売(免税店等)売上(円)売上営業利益
今 2026/03 91.6 1,107 1,014 81
10 年後 中立 105 1,483 1,558 140

取り方:2025年3月期の免税店等商品売上543.88億円(会社開示)を踏まえ、2026年3月期はインバウンド拡大・円安により増加したとみて、売上高2,898億円のうち物品販売事業の比率を約35%(1,014億円)と推定して旅客1人当たり売上を逆算。在庫を抱える物販のため事業利益率8%とやや低めに使用。1 人当たり売上は中立で物価並み(3 年 1.09 倍・10 年 1.34 倍)。免税品の値段も物価で上がる

飲食事業

ターミナル内のレストラン・フードコートの運営。

数量ターミナルの旅客数(百万人)価格旅客1人当たり飲食売上(円)売上営業利益
今 2026/03 91.6 317 290 15
10 年後 中立 105 425 446 27

取り方:売上高2,898億円のうち飲食事業の比率を約10%(290億円)と推定して旅客1人当たり飲食売上を逆算。人件費負担が重く事業利益率5%を使用。1 人当たり売上は中立で物価並み。人件費も上がるので利益率は変えない

不動産事業(ターミナル内賃貸)

ターミナル内の航空会社事務所・商業テナントへの賃貸で、旅客数に直接左右されにくい安定収益を担う。

数量ターミナル内の賃貸可能面積(万平方メートル)価格1平方メートル当たり年間賃料(万円)売上営業利益
今 2026/03 14.5 30 435 152
10 年後 中立 16.0 40 644 232

取り方:売上高2,898億円の残差から不動産事業の比率を約15%(435億円)と推定し、ターミナル内の賃貸可能面積を約14.5万平方メートルと仮定して1平方メートル当たり年間賃料を逆算。賃貸事業のため事業利益率35%を使用。テナントの賃料は売上連動の部分が多く、中立で物価並み(3 年 1.09 倍・10 年 1.34 倍)

リスクと懸念

感染症・地政学リスクによる国際線旅客の急減

2020年のコロナ禍では国際線旅客が前年比9割以上減少し、免税店売上もほぼ消失する実例が実際に起きた。感染症の再流行・地政学リスク・大規模災害は今後も起こり得るテールリスクで、固定費の重いこの会社の営業利益は需要蒸発時に赤字へ転じやすい。

羽田の発着枠がほぼ上限という容量制約

羽田空港の発着枠は国土交通省の配分により既にほぼ上限まで使われており、新規の旅客増は新ターミナル投資と運営効率化に依存する。大幅な増枠は国際情勢・空域調整次第で不確実であり、容量の天井が成長の制約になり得る。

成田・関西・LCCとの空港間競争

成田国際空港(国が全額出資するNAAが運営)や関西エアポート(オリックス・ヴァンシ連合が運営する関空・伊丹)、LCC専用ターミナルとの空港間競争が存在する。羽田は都心からの近さで優位に立つが、路線網の拡大や発着枠の配分次第で需要シフトが進めば、羽田の相対的な地位が10年の時間軸で低下するおそれがある。

大型投資構想(T1国際化・T1・T2接続)の実行リスク

第1ターミナルの国際化検討と将来のT1・T2接続という中期経営計画の大型投資構想は、工期・投資規模・需要予測のいずれにも不確実性があり、計画通りに進むとは限らない。中計期間の成長投資約1,000億円の使い方次第で投資効率が左右される。

免税店売上の為替・インバウンド消費動向への感応度

免税店等の物品販売は円安の進行とインバウンド消費単価に強く依存し、2027年3月期1Qの営業利益増も円安効果が大きい。為替が反転したり、訪日需要の客層構成(中国人客への依存度など)が変化すれば、売上の伸びが鈍化しやすく、業績の振れ幅を作る要因になる。

国土交通省による空港使用料規制・政策変更

施設使用料・発着枠配分は国土交通省の規制・政策の影響を強く受ける事業である。空港使用料の見直しや発着枠配分の変更、空港運営に関する制度変更があれば、会社が自ら設定している価格決定力の前提そのものが変わり、収益構造に直接影響する。

ターミナル老朽化・改修コストと災害リスク

羽田空港第1・第2旅客ターミナルビルは稼働から相当年数が経過しており、老朽化対応の改修コストが今後かさみやすい。首都圏直下地震等の大規模災害が発生した場合、ターミナル機能の停止・復旧コストのリスクもある。

今後の分かれ目

羽田の発着枠が大幅に拡大される
容量の天井という制約が後退し、本質価値は楽観に近い筋書きに近づく。
第1ターミナルの国際化・T1・T2接続構想が計画通り実現する
中期経営計画の2030年度目標の達成確度が高まり、本質価値は楽観に近い筋書きに近づく。
感染症の再流行・地政学リスク・大規模災害でインバウンドが急減する
2020年と同様に営業利益が赤字に転じるリスクがあり、本質価値は悲観の筋書きに近づく。
円安が続きインバウンド消費が堅調に推移する
免税店等の物品販売の伸びが続き、本質価値は楽観側の筋書きに近づく。
成田・関西・LCC専用ターミナルへの需要シフトが構造的に進む
羽田の相対的な地位が低下し、10年の構造的な負け筋(やや悲観・悲観)の確率を引き上げる必要が出る。
総還元性向50%超を安定的に達成する
株主還元への評価が改善し、倍率の上振れ材料になる。

見ておくもの

  • 羽田空港の月次旅客数・国際線比率(国土交通省航空局統計)
  • 羽田発着枠拡大・新ターミナル投資計画の政策動向
  • 免税店等物品販売の売上・インバウンド消費単価(為替動向を含む)
  • 第1ターミナルの国際化検討・T1・T2接続構想の進捗
  • 総還元性向・自己株買いの実施状況(中期経営計画の目標50%超)

倍率と資本コストの決め方

今の株価や PER から筋書きを作らず、旅客数(実質)と 1 人当たりの使用料・売上(物価 3% 込みの名目)を積み、借り換えの利払いの増加を純利益から引いた。使用料は規制料金で物価に 1〜2 年遅れるので 10 年で 1.30 倍。倍率は資本コスト 7.25%(基本 7.5% に、旅客の振れ+0.5・独占による値決め力−0.5・寿命−0.25)と、強い堀(残る割合 2/3)の正当化 PER から出し、楽観〜中立は上限の 8〜8.5 割に置いた。悲観は稼ぐ力(純利益÷k)で測り、羽田の土地は国有なので資産の床は置かない。過去の PBR の底は使っていない。結論は「適正」。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 18.03→21.47 倍・やや楽観 PER 15.49→19.82 倍・中立 PER 13.88→17.99 倍)。

資本コスト 7.2% = 無リスク金利 3% + β 0.60 × 5% + 規模 0.50%。k は基本 7.5% に quality −0.25%(循環+0.5・値決め−0.5・寿命−0.25)を足した 7.25%。強い堀の会社なので下げは −0.5% 以内に収めた。

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八重洲・日本橋・京橋の再開発で稼ぐが、純負債は自己資本の2倍と重く、借り換えの利払いが利益を削る。計算の結論は「やや割高」 本質価値との差 +19.6% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 穴吹興産8928 分譲マンションの契約残は厚いが、借金の重さで純利益は伸びにくい。10年の価値は今の時価総額とほぼ同じ 本質価値との差 +19.5% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) やや割安 ビーロット3452 傷んだ不動産を買って直し、ファンドや富裕層に売る再生屋。利益は過去最高だが、借金が在庫と一緒にふくらみ、金利と市況に弱い 本質価値との差 +19.1% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 センチュリー21・ジャパン8898 不動産仲介の看板を貸して稼ぐ身軽な会社。現金は厚いが、加盟店が減るなかで今の値段は少し高い 本質価値との差 +17.9% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 パラカ4809 土地を買って持つ駐車場会社。成長は堅いが、借金と金利が重く、今の値段は妥当な水準 本質価値との差 +17.6% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 日本駐車場開発2353 駐車場の安定にスキー場の成長が乗る良い会社。ただ成長は値段に入り、子会社の少数株主への漏れと雪の振れが重い 本質価値との差 +16.0% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 シーラホールディングス8887 都心でマンションを建てて売る会社。借金で膨らんだ利益は薄く、10年先の価値は今の値段をやや下回ると見る 本質価値との差 +12.5% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 ケイアイスター不動産3465 低価格の建売で急拡大した高回転の会社。借金が自己資本の 2 倍を超え、景気の谷に弱い分、今の値段は先の利益に見合わない 本質価値との差 +11.0% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) 適正 株式会社ゴールドクレスト8871 稼ぐ力は同業で別格だが、1,000億円規模の南青山と借金が回収時期を重くした。資本コストを高く置くと、今の値段はやや割高 本質価値との差 +9.4% · 10 年 適正(年 +8.3%) 適正 アグレ都市デザイン3467 東京の戸建と収益物件を回す高成長の分譲会社。増収は続くが、借入が重く金利上昇に弱い。10 年の価値はやや割高。 本質価値との差 +9.3% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 AVANTIA8904 戸建分譲の中堅が在庫を絞って利益を戻した。今の株価は重みづけた価値を下回る 本質価値との差 +9.3% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 株式会社レオパレス218848 立て直しは終わったが、薄い差益で重い固定の約束を背負う会社。10年で測ると今の値段は高い 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ファンドクリエーショングループ3266 小さなファンド運用会社の積み上げは着実だが、売却益と借入に頼る利益に対して、今の値段はやや高い 本質価値との差 +6.9% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 MIRARTHホールディングス8897 分譲マンション一本足から、戸建・再販と流動化へ舵を切る途上。借入の重さと利払いの増加が効き、10年の本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 +6.6% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 和田興産8931 神戸のマンション分譲が主力。利益は金利と建築費に削られ、10年の中立では今の値段と釣り合う。借金の重さを見ると安く見えるだけだ 本質価値との差 +6.5% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 エストラスト3280 山口・九州の地方都市で分譲マンションを建てて売る西部ガス系の会社。足元の利益は山にあり、戸数の先細りと利払いの増加を見込むと、今の値段はやや高い 本質価値との差 +6.2% · 10 年 適正(年 +9.1%) 適正 三重交通グループホールディングス3232 賃貸ビルとホテルで稼ぐ力は上がるが、借り換えで利払いが膨らみ、10年後のROEは6%前後に落ちる。稼ぐ力で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 +5.7% · 10 年 適正(年 +8.5%) 適正 株式会社エスコン8892 開発と売却の腕は確かだが、借金が金利上昇で利益を削る。親会社の信用が盾で、今の値段はやや高い 本質価値との差 +5.3% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 日神グループホールディングス8881 マンションを建て・売り・管理する三本立て。建設が稼ぎ頭になり利益は最高水準だが、在庫と借金が膨らみ、今の値段は割高 本質価値との差 +4.6% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 住友不動産8830 仲介を使わぬ直販体制で業界最高益を稼ぎ、含み益も厚いが、借り換えの利払いでROEは資本コストに届かない。含み益は賃料が利益に入っているので足さず、今の値段は割高 本質価値との差 +3.8% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 ヤマイチエステート2984 関西の土地を造成して売り、商業施設を貸し、マンションを分譲する開発会社。来期は過去最高の計画だが、借金が自己資本の2.7倍と重く、値段はやや割高 本質価値との差 +3.6% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 長栄2993 京都の賃貸の管理と自社物件の家賃で稼ぐが、借金は自己資本の3.5倍。金利の上昇が家賃の伸びを食い、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +3.3% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 アズマハウス3293 和歌山の家と賃貸を一手に握る地元の雄。賃貸が利益を支えるが、縮む地方で資本の効率は上がらない 本質価値との差 +3.1% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 三菱地所8802 丸の内の賃料は物価で上がり含み益が下値を支えるが、借り換えの利払いでROEは8%前後にとどまる。稼ぐ力で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 ヒューリック3003 借り換えの利払いでROEは8%台に下がり、純負債は自己資本の2倍強と重い。含み益は賃料が利益に入っているので足さず、今の値段はやや割高 本質価値との差 +2.3% · 10 年 適正(年 +7.1%) 適正 飯田グループホールディングス3291 分譲戸建の国内最大手。利益率は戻ったが、稼ぐ力は資本コストに届かない。PER9倍台の低さは理由があり、今の値段は本質価値を2割ほど上回る 本質価値との差 +1.8% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 JPMC3276 賃貸管理の効率の高さは本物だが、成長が乏しいのに値段が高い 本質価値との差 +1.6% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 エスリード8877 近畿の分譲マンション大手。親会社の後ろ盾はあるが、借金で抱える在庫と金利上昇を織り込むと今の値段はやや割高 本質価値との差 +0.4% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 エリアクエスト8912 駅前店舗の仲介とサブリースで稼ぐ小さな会社。堅いが、10年後の価値は今にやや届かない 本質価値との差 +0.0% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 サンネクスタグループ8945 社宅管理の代行で堅く稼ぐが、AIが人の手間を安くする。厚い現金を除くと、10年の稼ぎは今を超えにくい 本質価値との差 −0.8% · 10 年 適正(年 +5.7%) 適正 エムティジェネックス9820 森トラストのビルの内装と駐車場を担う子会社。親の仕事で堅く稼ぐが、現金は親に貸され、値段はやや高い 本質価値との差 −1.0% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 ファースト住建8917 低価格の建売で在庫を回す戸建分譲。PBR 0.37 倍で純現金も厚いが、ROE が資本コストに届かず、10 年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −1.1% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 トーセイ8923 稼ぐ力は本物だが、借り換えの利払いで ROE は 14% 台から 10% 近くへ下がる。確率で重みを付けた本質価値は今の時価総額をやや下回る 本質価値との差 −3.4% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 京阪神ビルディング8818 データセンター貸しで稼ぐ大阪の家主。借り換えで利払いが膨らみ、資産に比べて安く見えても稼ぐ力では割高 本質価値との差 −3.7% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 空港施設8864 羽田の固定賃料が土台の堅い会社。ただ資本の稼ぎは6%台で資本コストに届かず、10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −4.8% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 カチタス8919 空き家の買取再販という手堅い商売は今が追い風の頂点に近く、資本コスト8.25%で測ると今の値段は高い 本質価値との差 −6.2% · 10 年 適正(年 +5.7%) 適正 アーバネットコーポレーション3242 都心の賃貸マンションをファンドへ一棟売りする開発会社。稼ぎは戻ったが、借金の利払いが10年で重くなり、筆者は適正の範囲と見る 本質価値との差 −7.3% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 ADワークスグループ2982 都心の収益ビルを仕入れ、直して売る回転型の会社。直近は利益が山で、借入も重い。10年で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −9.4% · 10 年 適正(年 +6.8%) やや割高 フージャースホールディングス3284 地方の分譲と収益不動産で稼ぐ高レバレッジの会社。借金の利払いが利益の伸びを削り、10 年先の値段は今に届かない 本質価値との差 −10.5% · 10 年 やや割高(年 +6.7%) やや割高 テーオーシー8841 五反田のTOCビルを持つ資産の厚い会社。ただ稼ぐ力は資本コストに届かず、含み益は足さず賃料を残して測ると今の値段は割高 本質価値との差 −13.7% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 マリオン3494 都内の単身者向け賃貸を借金と小口投資で抱える会社。金利が上がる10年では稼ぐ力が資本コストに届かず、今の値段でも割高と見る 本質価値との差 −15.2% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 平和不動産8803 取引所ビルと含み益の厚い資産は強い。だが借り換えの利払いで利益が伸びず、稼ぐ力で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −20.6% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 大英産業2974 九州のマンション・戸建の分譲会社。借金が重く、金利上昇で利益が削られる。10 年で見ると今の値段は割高寄り 本質価値との差 −22.4% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 ファーストブラザーズ3454 中小型の賃貸不動産を借入で持って売買する会社。金利が上がる局面で利払いが重く、10 年の価値は割高とみる 本質価値との差 −23.2% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 アズ企画設計3490 古い収益ビルを直して売る小さな再生業者。売上は伸びるが借金と新株予約権が重く、株主の取り分は見た目ほど増えない 本質価値との差 −28.6% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ランドビジネス8944 都心の不動産を抱える会社が服と飲食で赤字を出し、重い借金の利払いが稼ぎを食う。帳簿の安さは価値にならない 本質価値との差 −29.1% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 ホームポジション2999 関東・東海の小さな建売会社。V 字回復は本物だが、借入で在庫を回す商売で ROE は資本コストに届かず、今の値段は割高 本質価値との差 −29.6% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) 割高 And Doホールディングス3457 住宅フランチャイズと中古住宅の買取再販。借金は時価総額の2倍超、利益は細り、10年後の価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −30.2% · 10 年 割高(年 +4.2%) 割高 SREホールディングス2980 AIの会社と不動産の会社の二刀流だが、利益の柱のAI部門はAIエージェントに食われる側でもある。今の値段は成長の先取りが大きい 本質価値との差 −32.7% · 10 年 割高(年 +4.1%) 割高 コーセーアールイー3246 福岡の分譲マンション会社。PBR は 0.7 倍を割るが、自己資本利益率が資本コストに届かず値段は高め 本質価値との差 −32.7% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 株式会社TKP3479 貸会議室の最大手だが、買収した低採算の2事業と借金が稼ぎを薄める。10年の稼ぐ力で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −33.9% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 ストライダーズ9816 賃貸管理の安定収入はあるが、事業が毎年入れ替わり、利益の質が低い。割高と見る 本質価値との差 −34.4% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 セントラル総合開発3238 地方都市のマンション分譲で伸びる会社。だが借金は自己資本の3倍に膨らみ、金利の上昇が利益の大半を食う。今の値段は割高 本質価値との差 −36.1% · 10 年 割高(年 +3.7%) 割高 ミガロホールディングス5535 投資用マンションを売る会社に顔認証の新事業が付く。借入は重く、金利が上がる 10 年の価値は割高とみる 本質価値との差 −36.9% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 アールエイジ3248 東京都心の賃貸マンションの運営と物件を持つ小さな会社。含み益は厚いが借入が重く、利払いの増加で、10 年の価値は今を下回る 本質価値との差 −37.2% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 ASIAN STAR8946 横浜・川崎の投資用マンションと賃貸管理の小さな会社。利益は薄く、赤字の中間期と新規事業の迷いが重い 本質価値との差 −39.8% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 トラストホールディングス3286 九州の駐車場運営は手堅いが、借金に比べて自己資本が薄すぎ、今の値段は稼ぐ力に対して高い 本質価値との差 −41.8% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 ウェルス・マネジメント3772 京都のラグジュアリーホテルを開発・運営し、リキャップで先に利益を出す。借入が自己資本の 3 倍で、利益は期ずれに左右される。利益で測ると今の値段は割高 本質価値との差 −43.7% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 東京テアトル9633 含み益の厚い資産会社だが、稼ぎは薄く、株主に戻る道筋が見えない。10年の稼ぐ力で測ると今の値段は高い 本質価値との差 −49.1% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 デュアルタップ3469 東京 23 区の駅近の投資用マンション「XEBEC」を開発して売る会社。管理の戸数は増えるが、稼ぎは薄く振れが大きい。今の値段は高い 本質価値との差 −51.9% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 LAホールディングス2986 開発の腕は本物だが、利益は下期の引き渡しに偏り借金も重い。今の値段は計画の達成を先取りしている 本質価値との差 −59.0% · 10 年 割高(年 −1.7%) 割高 JALCOホールディングス6625 賃貸の稼ぎは利払いに消える。売買益とM&A報酬に頼る利益に、今の値段は高すぎる 本質価値との差 −62.8% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 ランド8918 用地開発と再エネ出資で稼ぐ超小型の不動産会社。財務は堅いが利益は年ごとに大きく振れ、今の値段は 10 年の価値を大きく上回る。 本質価値との差 −70.3% · 10 年 割高(年 −4.1%) 割高 fantasista1783 仙台のデータセンター構想で株価は跳ねたが、稼ぐ力はまだ小さく、新株予約権による希薄化も重い 本質価値との差 −79.7% · 10 年 割高(年 −7.6%) 割高 宮越ホールディングス6620 深圳の大型開発は着工前で、当たれば大きいが確率は低い。今の値段は期待をかなり先取りしている 本質価値との差 −83.4% · 10 年 割高(年 −9.4%)

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分析日 2026-10-16