結論
ブリッシュは、機関投資家向けの暗号資産取引所と流動性サービス、CoinDeskの指数・データ・メディア・イベントを束ねる金融基盤会社である。結論は割高だ。複数地域の免許、全額準備型の取引所、規制された指数、10年超の市場データは本物の資産だが、単体事業の資本収益性はまだ低く、現在の値付けは大幅なシェア上昇かエクイニティ買収後の成功を先に織り込んでいる。
2026年4〜6月期は調整後売上0.93億ドルのうち、流動性・データ・イベントなどが0.63億ドルを占めた。継続収益への移行は進む。ただし国際財務報告基準(IFRS)の純損失は2.80億ドル、上期では8.85億ドルであり、自己保有する暗号資産の再評価が利益と自己資本を大きく揺らした。9月の取引量は486億ドルまで戻ったが、世界の中央集権型現物市場に対するシェアは概算4%弱にとどまり、価格決定力はまだ弱い。
未成立のエクイニティ買収は数値に入れていない。単体の5筋書きを確率加重して割り戻すと、現在価値は今の時価総額を約7割下回る。長く持つ条件は、取引量の増加だけでなく、指数連動資産、企業向けデータ契約、流動性サービスが伸び、暗号資産の値上がりを除いてもROEが資本コストへ近づくことである。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、最初に事業の寿命を問う。暗号資産そのものの銘柄は入れ替わっても、機関投資家が規制された取引、価格の基準、監査可能なデータを必要とすることは残る。Bullishの免許、FCA認可の指数、CoinDeskの履歴は、その需要に向けた良い部品である。全額準備と顧客と競合しない姿勢も、信用を失った業界では価値がある。
次に、利益を増やすために必要な資本を見る。Bullishは取引所でありながら、自己資本を暗号資産、貸付、流動性供給に置く。したがって、売上が伸びてもROEが上がらなければ、株主の富は増えない。2025年と2026年上期の損失は会計上の再評価が大きいとはいえ、価格変動を抱える資本構造そのものは経済的なリスクである。
最後に安全域を見る。単体の中立筋書きでも、取引量、指数連動資産、流動性契約はかなり伸ばしている。それでも確率加重した現在価値は今の時価総額を約7割下回る。
エクイニティが成功すれば会社の形は変わるが、未成立の買収を先に買うのは本質価値ではなく実行力への賭けである。今は良い資産を持つ若い会社に、完成後の値段を払う局面だと見る。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの柱は市場基盤と情報サービスである。Bullish Exchangeは、単一の注文板と自動マーケットメークを組み合わせ、現物、無期限先物、オプションを機関投資家に提供する。収益は取引量に対するスプレッドと手数料で決まり、2025年の総取引量は約0.80兆ドル、調整後取引収益は1.31億ドルだった。
流動性サービスでは、ステーブルコインや実物資産トークンの発行体から契約料を受け、上場、技術接続、板の厚み、CoinDeskでの露出をまとめて売る。自己資本とデジタル資産を貸付や流動性供給に使うため、資産が少なくて済む普通の取引所とは違う。
CoinDesk Indicesは、指数に連動する商品の運用資産に比例する料率と固定ライセンス料で稼ぐ。CoinDesk Dataは、300超の取引所から集める価格、板、オンチェーン情報を機関向け契約で売る。10年超、27万超の取引ペアを持ち、英国金融行為規制機構(FCA)の認可を受ける指数管理者でもある。CoinDesk Mediaは広告、一般調査、デジタル購読で稼ぎ、Consensusは入場券、協賛、展示料を得る物理イベントである。
会計は読みにくい。自動マーケットメークで売買した暗号資産を総額で売上と原価に計上するため、会社はスプレッド、手数料、継続収益をまとめた調整後売上を事業の尺度にしている。添付の2025年売上2.9億ドルはこの実態に近いが、IFRS純利益には自己保有資産の再評価が入る。顧客は機関投資家、マーケットメーカー、発行体、資産運用会社、データ利用者、広告主へ広がるものの、取引量とCoinDesk収益は少数の大口顧客に偏る。
優良さと弱いところ
強みは、規制、データ、流動性を一つの会社に集めたことだ。取引所は米国、欧州、香港、ジブラルタルで免許を持ち、顧客資産を1対1で分別する。CoinDesk IndicesはFCA認可の指数管理者で、2025年10〜12月期には世界の暗号資産ETF新規上場39本のうち15本で採用された。
データは10年超の履歴と27万超の取引ペアを持つ。取引所の顧客を指数、データ、流動性、イベントへ送れる点は、小さな専業会社にはまねしにくい。
しかし、堀はまだ狭い。2026年9月の現物取引シェアは概算4%弱で、バイナンス、コインベース、クラーケンより小さい。顧客は複数取引所へ接続でき、スプレッドが広がればすぐ移る。
デリバティブではハイパーリキッドなど分散型市場も強い。指数とデータは規制、契約移行、履歴の蓄積が乗り換えを難しくするが、メディアと調査はAI要約に弱い。
資本効率が最大の課題である。2025年末の自己資本32.2億ドルに対し、調整後純利益は0.39億ドルにすぎず、IFRSでは7.6億ドルの赤字だった。2026年上期にも大きな評価損が出た。規制と情報資産は質が高いが、自己資本を暗号資産として厚く持ち、その価格変動を株主が負う構造は、安定した取引所より資本コストを高くする。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
暗号資産取引所は、取引量が資産価格、ボラティリティ、規制、信用事件で急変する循環産業である。2026年9月の世界の中央集権型現物取引は約1.13兆ドル、デリバティブは約3.94兆ドルだった。Bullishの同月の現物は422億ドル、オプションは41億ドル、無期限先物は23億ドルで、現物シェアは概算3.7%、デリバティブは1%にも届かない。
バイナンスは現物で約3割を占め、コインベース、クラーケンに加え、デリバティブではハイパーリキッドが競争相手になる。数量は市場全体の成長だけでなく、機関投資家が規制取引所へ移る割合と同社のシェアで決まる。
情報サービスは別の競争である。指数ではCFベンチマークス、ビットワイズ、MVIS、ブルームバーグ、S&Pグローバル、MSCI、FTSEラッセルが競う。2026年10月の世界の現物担保型暗号資産ETF・上場取引商品(ETP)は約1,311億ドルで、CoinDeskの参照資産は約490億ドルだった。定義は同じではないが、採用規模は上位集団にある。
データではカイコがアンバーデータを買収し、260超の機関顧客を持つ。CoinDeskはFCA認可、10年超の履歴、顧客システムへの組み込みで対抗するが、料率は下がりうる。
発行体向け流動性の土台は、2026年10月時点で約2,947億ドルのステーブルコインと約386億ドルの分散保有型の実物資産トークン(RWA)である。同社の配置資産約20億ドルは1%未満の代理シェアで、伸びしろは大きいが、発行体の信用と担保価格を引き受ける。
メディアではコインテレグラフとザ・ブロック、イベントではトークン2049などが競う。2026年の香港とマイアミのConsensusは合計2.6万人超を集め、物理イベントのネットワークは残る。ただし検索を経由しないAI エージェントがニュースを要約すると、サイト訪問、広告、一般的な調査購読は減る。10年後の勝ち筋は、閲覧数ではなく、規制指数、一次データ、発行体との契約、機関投資家が集まる場を持つことにある。
資本政策と M&A
資本配分は攻めに偏っている。CoinDeskを2023年、CCDataを2024年に買い、指数、データ、イベントを取引所へつないだ。2025年の継続収益の伸びを見る限り、ここまでは事業の幅を広げた効果が出ている。上場会社としての履歴は短く、10年分の買収・還元判断を検証できない。
配当は2023年に5.8億ドルを支払ったが、2024年と2025年はなく、恒常的な還元方針や自社株買いの数値目標もない。会社の2026年見通しは、流動性・指数・データ・イベントなどの継続収益2.25〜2.45億ドル、調整後営業費用2.25〜2.30億ドル、金融費用0.52〜0.60億ドルである。長期の売上、ROE、配当性向には数字の約束がない。
最大の論点は、未成立のエクイニティ買収である。対価42億ドルを全て新株で払い、契約時の条件では新株は現在株数の約7割に相当する。会社は2027年1月の完了を予定する。
完成すれば約3,000社の発行体と約2,000万人の確認済み株主を得て、トークン化証券の登録から取引までを結べる。ただし売り手は大株主となり、統合、規制承認、収益化の失敗を少数株主が負う。本分析は指示どおり対象会社と新株を数値に入れていない。
ガバナンスにも割引が要る。2025年末は取締役・経営陣が約58%を保有し、関連当事者から約5.1億ドルを年7%で借りていた。経営者と株主の利害は一部そろうが、資金調達と大型取引を少数株主が止めにくい。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
規制された暗号資産市場は、まだ伝統金融へ取り込まれ始めた段階である。Bullishは米国、欧州、香港、ジブラルタルの免許と、一つの世界注文板、全額準備の運営を持つ。2026年9月の現物取引は422億ドルまで回復し、平均スプレッドは2.41ベーシスポイントだった。
機関投資家が無規制の取引所から移るだけで、現在4%弱のシェアは大きく伸びる余地がある。オプションとトークン化証券が加われば、単なる現物取引所ではなくなる。
成長の質も改善している。2026年4〜6月期の継続収益は0.63億ドルで、前年同期から大きく増え、取引市場が弱い時期の落ち込みを埋めた。CoinDeskの指数は約490億ドルの資産に参照され、100超のパートナーを持つ。
規制ベンチマーク、10年超のデータ、Consensusの2.6万人の参加者を同時に持つ競合は少ない。取引所へ来た発行体を流動性、指数、データ、イベントへ送るほど、顧客獲得費は下がる。
自己保有する暗号資産の再評価損は大きいが、事業の現金創出力とは分けて見るべきだ。規模が増えて固定費を吸収し、データと指数の比率が上がれば、単体でも高い利益率へ届く。エクイニティの価値を一切入れなくても、トークン化の免許と既存の移転代理人登録には選択肢の価値がある。
慎重な見方
取引所のネットワーク効果は、シェアが大きくなって初めて堀になる。Bullishの現物シェアは4%弱で、デリバティブはごく小さい。機関投資家は複数の取引所へ接続し、価格と流動性を比較するため、顧客の乗り換え費用は低い。
バイナンス、コインベース、クラーケン、ハイパーリキッドが値下げすれば、取引量かスプレッドのどちらかを失う。2026年の月間取引量は2月の841億ドルから7月の307億ドルまで落ち、9月の回復だけで構造的成長とは言えない。
継続収益も完全な防波堤ではない。流動性サービスは発行体と暗号資産価格に依存し、指数料は連動資産の価格が下がれば減る。データ契約は規制と履歴で守られるが、一般的な分析はAI エージェントが代替する。
メディアは検索流入と広告が細り、イベントは景気とスポンサー予算に左右される。少数の市場メーカー、指数顧客、広告主への集中も高い。
さらに、自己資本の多くが価格変動の大きい資産で、2025年のIFRS損失は7.6億ドル、2026年上期は8.85億ドルに達した。関連当事者借入と経営陣の支配も、少数株主には不利である。エクイニティ買収は現在株数の約7割に相当する新株を伴い、成功しても旧株主の取り分は薄まる。失敗すれば、統合費用と信用低下だけが残る。
どちらに重みを置いたか
単体価値では慎重な見方が勝つ。上振れは規制取引所と指数の採用が同時に進む時に限られ、現時点では低いROE、暗号資産の評価変動、大口顧客集中、大型買収の実行リスクの方が確かである。確率は楽観側25%、中立30%、悲観側45%とした。
AI エージェント代替が当たる会社の悲観側35%以上という下限は満たすが、AIの影響自体はメディアとデータの数量、価格、g_longにだけ入れ、資本コストと確率へ重ねていない。結果は単体で約7割の割高である。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 21.16 ドル32 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 −0.18 ドル0 億ドル)。 今の値に割り戻すと 8.42 ドル13 億ドル、今との差 −64.8%、 期待の年率 −1.3%(資本コスト 9.5%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 65.83 ドル99 億ドル | 3.98 ドル6 億ドル | +192.1% | +11.8% | 5.58 ドル8 億ドル |
| やや楽観 | 17% | 31.74 ドル48 億ドル | 1.99 ドル3 億ドル | +41.1% | +3.6% | 5.73 ドル9 億ドル |
| 中立 | 30% | 19.54 ドル29 億ドル | 0.00 ドル0 億ドル | −18.2% | −2.0% | 5.86 ドル9 億ドル |
| やや悲観 | 27% | 11.74 ドル18 億ドル | −1.33 ドル−2 億ドル | −56.4% | −7.6% | 2.81 ドル4 億ドル |
| 悲観 | 18% | 8.11 ドル12 億ドル | −2.65 ドル−4 億ドル | −77.1% | −11.9% | 0.98 ドル1 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 21.16 ドル32 億ドル | −0.18 ドル0 億ドル | −12.2% | −1.3% | 20.98 ドル32 億ドル |
今の株価時価総額 23.90 ドル36 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 8% 楽観:規制取引所と指数が機関投資の標準になる 利益 8 億ドル · PER 11.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 65.83 ドル99 億ドル
2035年、年間取引量は6兆ドルへ増え、複雑なオプションとトークン化資産の比率が上がるため、平均取引収益も1.9bpを保つ。流動性契約の元本は90億ドル、指数参照資産は2,500億ドルとなる。データ契約はAIで席数が増えないものの、規制対応と品質への支払いが残る。メディアの利用指数はAI要約で増えないが、Consensusは世界2都市以上で5万人換算を集める。
売上は21.69億ドル、営業利益は10.25億ドル、IFRS純利益は8.4億ドルとなる。前半の評価損を吸収した10年累計純利益は25億ドル、正味還元は6億ドルで、自己資本は51.2億ドルとなる。エクイニティは未成立のため対象会社と新株を数値に含めないが、自前の移転代理人登録と取引免許だけでも発行体向け商品が育つ。
- Bullish Exchange:数量 6.0(年間取引量(兆ドル))× 価格 1.90(平均取引収益(ベーシスポイント))→ 売上 11 億ドル・営業利益 5 億ドル。世界市場の実質成長とシェア上昇で、年間取引量は2025年の7.5倍。
- 流動性・発行体サービス:数量 90.0(収益を生む配置資産・契約元本(億ドル、推定))× 価格 0.06(元本に対する年率の契約料・利息・運用収益率)→ 売上 5 億ドル・営業利益 3 億ドル。発行体との長期契約と貸付が増え、元本と収益率の両方が上がる。
- CoinDesk Indices:数量 2,500(指数参照資産(億ドル、推定))× 価格 0.00(参照資産に対する指数料率)→ 売上 3 億ドル・営業利益 2 億ドル。ETF・ETPと先物の標準指数になり、参照資産が大幅に増える。
- CoinDesk Data:数量 100(機関向け年間契約(標準契約換算・件、推定))× 価格 0.00(1契約当たり年額(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。AIで契約数は増えないが、規制対応の正本として物価並みの値上げを通す。
- CoinDesk Media・調査:数量 100(デジタル利用・広告・調査購読の売上指数(2025年=100、推定))× 価格 0.00(指数1点当たりの広告・購読売上(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。AI要約で利用量は増えず、専門広告と直接購読の単価だけを小幅に上げる。
- Consensusイベント:数量 50,000(有料参加者・協賛・展示の参加者換算(人、推定))× 価格 0.00(参加者換算1人当たりのイベント売上(億ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。世界2都市以上で機関投資家と発行体が集まり、物理ネットワークが広がる。
倍率:k9.5%、事業ROE16.4%、moatはweakで超過収益の残存を3分の1とするとRONIC11.8%。g_long3.0%の来年利益基準の式は11.47倍で、10年目利益に掛ける上限は1.03倍した11.82倍となる。2035年までの高成長はnet_okuに入れ、2036年以降は3%へ落とす二段階である。AI エージェント代替の決まりに従い、楽観から中立は上限をそのまま使う。
確率:機関資金のオンチェーン化、米欧での規制明確化、現物・オプションのシェア上昇、指数採用の拡大が同時に必要である。単体でここまで届く確率は1割未満とした。
やや楽観 17% やや楽観:継続収益が主役になり、単体で規模の利益を得る 利益 4 億ドル · PER 10.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 31.74 ドル48 億ドル
2035年の年間取引量は4兆ドルとなり、平均取引収益は1.7bpを保つ。流動性契約の元本は70億ドル、指数参照資産は1,800億ドルへ増える。企業向けデータは契約数をほぼ維持し、単価は規制対応と履歴の価値で上がる。Consensusは4.2万人換算まで広がるが、メディアの利用指数は1割減り、広告はAI要約で伸びない。
売上は13.77億ドル、営業利益は5.67億ドル、IFRS純利益は4.4億ドルとなる。10年累計純利益16億ドルから正味3億ドルを返し、自己資本は45.2億ドルへ増える。エクイニティの買収効果は入れず、BullishとCoinDeskの既存資産だけで、取引収益と継続収益がほぼ半々になる。資本効率は改善するが、暗号資産を厚く持つため、成熟した取引所ほど安定はしない。
- Bullish Exchange:数量 4.0(年間取引量(兆ドル))× 価格 1.70(平均取引収益(ベーシスポイント))→ 売上 7 億ドル・営業利益 3 億ドル。規制市場への移行でシェアを増やすが、価格競争は残る。
- 流動性・発行体サービス:数量 70.0(収益を生む配置資産・契約元本(億ドル、推定))× 価格 0.05(元本に対する年率の契約料・利息・運用収益率)→ 売上 4 億ドル・営業利益 2 億ドル。ステーブルコインと発行体契約が増え、資本回転が改善する。
- CoinDesk Indices:数量 1,800(指数参照資産(億ドル、推定))× 価格 0.00(参照資産に対する指数料率)→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。大手運用会社での採用が続き、参照資産が6倍になる。
- CoinDesk Data:数量 98.0(機関向け年間契約(標準契約換算・件、推定))× 価格 0.00(1契約当たり年額(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。契約数は横ばい圏、単価は物価をやや下回る伸び。
- CoinDesk Media・調査:数量 90.0(デジタル利用・広告・調査購読の売上指数(2025年=100、推定))× 価格 0.00(指数1点当たりの広告・購読売上(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。AI要約で利用量は1割減り、専門広告と購読で売上をほぼ保つ。
- Consensusイベント:数量 42,000(有料参加者・協賛・展示の参加者換算(人、推定))× 価格 0.00(参加者換算1人当たりのイベント売上(億ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。イベントが複数地域に定着し、メディアの縮小を補う。
倍率:k9.5%、事業ROE9.7%、moatはweakで超過収益の残存を3分の1とするとRONIC9.6%。g_long3.0%の来年利益基準の式は10.56倍で、10年目利益に掛ける上限は1.03倍した10.88倍となる。2035年までの拡大はnet_okuに入れ、2036年以降は3%へ落とす二段階である。AI エージェント代替の決まりに従い上限をそのまま使う。
確率:現物シェアは緩やかに上がり、流動性サービスと指数が伸びるが、業界首位には届かない筋書きである。規制免許と2026年の継続収益の伸びから2割弱とした。
中立 30% 中立:取引量と指数資産は伸びるが、資本効率はなお低い 利益 3 億ドル · PER 10.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 19.54 ドル29 億ドル
2035年の年間取引量は3兆ドル、平均取引収益は1.6bpとなる。現物市場の拡大と米欧の免許が数量を押し上げるが、競合の値下げで単価はほぼ横ばいである。流動性契約の元本は60億ドル、指数参照資産は1,500億ドルへ増える。
データ契約はAI エージェントで5%減り、単価の上昇は10年で20%にとどまる。メディアの利用指数は2割減る。
売上は10.38億ドル、営業利益は3.85億ドル、IFRS純利益は2.8億ドルとなる。2026年の評価損を含む10年累計純利益は8億ドルで、株式報酬と買戻しが相殺され正味還元はゼロ、自己資本は40.2億ドルとなる。規制資産は残るが、ROEは資本コストに届かず、良い製品を厚い資本で支える会社のままである。
- Bullish Exchange:数量 3.0(年間取引量(兆ドル))× 価格 1.60(平均取引収益(ベーシスポイント))→ 売上 5 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場拡大と小幅なシェア上昇で、取引量は3.8倍。
- 流動性・発行体サービス:数量 60.0(収益を生む配置資産・契約元本(億ドル、推定))× 価格 0.05(元本に対する年率の契約料・利息・運用収益率)→ 売上 3 億ドル・営業利益 1 億ドル。発行体契約は増えるが、信用と価格変動の費用を残す。
- CoinDesk Indices:数量 1,500(指数参照資産(億ドル、推定))× 価格 0.00(参照資産に対する指数料率)→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。参照資産は5倍、料率は競争で大きく上げない。
- CoinDesk Data:数量 95.0(機関向け年間契約(標準契約換算・件、推定))× 価格 0.00(1契約当たり年額(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。AI代替で契約0.95倍、正本の価値で単価1.20倍。
- CoinDesk Media・調査:数量 80.0(デジタル利用・広告・調査購読の売上指数(2025年=100、推定))× 価格 0.00(指数1点当たりの広告・購読売上(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。AI要約で利用量が2割減り、広告と一般調査は縮む。
- Consensusイベント:数量 35,000(有料参加者・協賛・展示の参加者換算(人、推定))× 価格 0.00(参加者換算1人当たりのイベント売上(億ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。物理イベントは伸びるが、スポンサー単価は物価を下回る。
倍率:k9.5%、事業ROE7.0%はk以下なので、正当化PERの上限は1÷kの10.53倍。g_long3.0%は市場、シェア、価格から出したが、低ROEでは留保が価値を増やさない。2035年までの拡大はnet_okuに入れ、2036年以降は3%へ落とす二段階である。AI エージェント代替の決まりに従い、中立も上限をそのまま使う。
確率:規制された暗号資産市場は拡大するが、Bullishのシェア上昇は限定的で、AIが情報サービスの一部を削る落としどころである。事業の若さから中立を3割に抑えた。
やや悲観 27% やや悲観:シェア停滞と手数料低下で資産価値が中心になる 利益 0 億ドル · PBR 0.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 11.74 ドル18 億ドル
2035年の年間取引量は1.5兆ドルにとどまり、平均取引収益は1.35bpへ下がる。流動性契約は30億ドル、指数参照資産は800億ドルまでしか増えない。企業データ契約は3割減り、メディアの閲覧と広告はAI要約へ流れる。Consensusは2万人換算を保つが、全社の固定費を十分に吸収できない。
売上は4.25億ドル、営業利益は0.40億ドル、IFRS純損失は0.1億ドルとなる。10年累計では2億ドルの赤字を出し、株式報酬と小規模増資による2億ドルの正味負還元で自己資本は32.2億ドルにとどまる。エクイニティは遅延または条件変更となり、数値には入れない。価値は将来の高収益より、換金できるデジタル資産と現金の税後価値で支えられる。
- Bullish Exchange:数量 1.5(年間取引量(兆ドル))× 価格 1.35(平均取引収益(ベーシスポイント))→ 売上 2 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場は伸びてもシェアを取れず、価格競争で単価も下がる。
- 流動性・発行体サービス:数量 30.0(収益を生む配置資産・契約元本(億ドル、推定))× 価格 0.04(元本に対する年率の契約料・利息・運用収益率)→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。発行体の淘汰と信用費用で元本、利回りが低下する。
- CoinDesk Indices:数量 800(指数参照資産(億ドル、推定))× 価格 0.00(参照資産に対する指数料率)→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。指数は残るが、採用と料率で大手金融情報会社に押される。
- CoinDesk Data:数量 70.0(機関向け年間契約(標準契約換算・件、推定))× 価格 0.00(1契約当たり年額(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。AI エージェントと競合データで契約が3割減る。
- CoinDesk Media・調査:数量 50.0(デジタル利用・広告・調査購読の売上指数(2025年=100、推定))× 価格 0.00(指数1点当たりの広告・購読売上(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。サイト訪問と広告が半減し、固定編集費を賄えない。
- Consensusイベント:数量 20,000(有料参加者・協賛・展示の参加者換算(人、推定))× 価格 0.00(参加者換算1人当たりのイベント売上(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。イベントは残るが、協賛と展示の単価が下がる。
倍率:赤字でPERを使えない。悲観側の決まりに従い、積み上がった将来自己資本ではなく今の自己資本32.2億ドルに0.55倍を掛けると17.71億ドルとなり、同じ筋書きの売れる資産の税後価値17.71億ドルと一致する。中立より低い倍率である。
確率:大手取引所と分散型市場に挟まれ、規制資産を持ちながらシェアと資本効率を高められない展開は十分ありうる。事業の若さ、顧客集中、エクイニティの不確実性から単体では最も重い27%とした。
悲観 18% 悲観:暗号資産の信頼低下と技術転換で構造的に負ける 利益 −1 億ドル · PBR 0.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 8.11 ドル12 億ドル
暗号資産市場は残るが、取引はバイナンス、コインベース、分散型市場へ集まり、Bullishの年間取引量は0.5兆ドルへ減る。スプレッドは1.1bpまで下がり、流動性契約は10億ドル、指数参照資産は350億ドルへ縮む。企業データ契約は半減し、CoinDesk メディアのニュースと調査はAI エージェントに要約される。イベントも1万人換算となる。
売上は1.30億ドル、営業損失は0.28億ドル、IFRS純損失は0.6億ドルとなる。10年累計損失10億ドルに対し、株式報酬と資本調達の正味負還元4億ドルが入り、自己資本は26.2億ドルまで減る。エクイニティは不成立か、成立しても本分析の単体数値には含めない。事業価値はほぼ失われ、デジタル資産を大幅に減価して売った後の価値だけが残る。
- Bullish Exchange:数量 0.5(年間取引量(兆ドル))× 価格 1.10(平均取引収益(ベーシスポイント))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。シェア喪失と価格競争で、取引所は損益分岐に届かない。
- 流動性・発行体サービス:数量 10.0(収益を生む配置資産・契約元本(億ドル、推定))× 価格 0.03(元本に対する年率の契約料・利息・運用収益率)→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。発行体の破綻と信用損失で契約価値が消える。
- CoinDesk Indices:数量 350(指数参照資産(億ドル、推定))× 価格 0.00(参照資産に対する指数料率)→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。規制指数の一部だけが残る。
- CoinDesk Data:数量 50.0(機関向け年間契約(標準契約換算・件、推定))× 価格 0.00(1契約当たり年額(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。記録の正本でも契約半減、値上げなし。
- CoinDesk Media・調査:数量 25.0(デジタル利用・広告・調査購読の売上指数(2025年=100、推定))× 価格 0.00(指数1点当たりの広告・購読売上(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。AI要約で一般ニュースと調査の価値が大きく失われる。
- Consensusイベント:数量 10,000(有料参加者・協賛・展示の参加者換算(人、推定))× 価格 0.00(参加者換算1人当たりのイベント売上(億ドル))→ 売上 0 億ドル・営業利益 0 億ドル。参加者とスポンサーが減り、会場固定費で赤字になる。
倍率:赤字でPERを使えない。将来自己資本ではなく今の自己資本32.2億ドルに0.38倍を掛けると12.24億ドルとなり、純現金と売れる資産の税後価値12.24億ドルと一致する。過去の市場PBRは使わず、やや悲観より低い倍率とした。
確率:大きな信用事件、規制制約、分散型市場への流出が重なり、取引所の信用と流動性を失う筋書きである。若い事業、集中した顧客と支配株主、大型買収の不確実性を考え18%とした。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
Bullish Exchange
機関投資家向けの現物、無期限先物、オプション取引所。取引量に対するスプレッドと手数料で稼ぐ。
| 数量年間取引量(兆ドル) | 価格平均取引収益(ベーシスポイント) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.8 | 1.64 | 1 | 0 |
| 10 年後 中立 | 3.0 | 1.60 | 5 | 2 |
取り方:会社の月次開示を合計すると2025年の現物・オプション・無期限先物は0.7962兆ドル。調整後取引収益1.307億ドルを割ると1.64bpになる。9月2026年の世界現物市場と比べたシェアは概算3.7%。競合はバイナンス、コインベース、クラーケン、ハイパーリキッド。AI エージェント代替の型には当たらない。営業利益0.18億ドルは、取引収益の粗利から取引基盤・保管・法令対応の共通費を配賦した推定である。
流動性・発行体サービス
発行体への上場、技術接続、流動性供給、販促を束ね、貸付・利息・DeFi収益も得る。
| 数量収益を生む配置資産・契約元本(億ドル、推定) | 価格元本に対する年率の契約料・利息・運用収益率 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 20.0 | 0.04 | 1 | 0 |
| 10 年後 中立 | 60.0 | 0.05 | 3 | 1 |
取り方:2025年末の純流動資産28.6億ドルのうち、取引所運営に必要な部分を除く約20億ドルが貸付、流動性、発行体契約に使われたと推定した。継続収益1.58億ドルから指数・データ・Insightsを差し引いた0.78億ドルに合う年率3.9%。2026年10月のステーブルコイン約2,947億ドルと分散保有型RWA約386億ドルを合わせた発行体市場約3,333億ドルに対し、配置資産20億ドルは1%未満の代理シェアである。AI エージェント代替の型には当たらない。営業利益0.17億ドルは、信用損失・資本コスト・共通費を差し引く前の高い粗利を全社利益へ配賦した推定である。
CoinDesk Indices
規制された暗号資産ベンチマークをETF、ETP、先物、資産運用会社へ提供する。
| 数量指数参照資産(億ドル、推定) | 価格参照資産に対する指数料率 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 300 | 0.00 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 1,500 | 0.00 | 2 | 1 |
取り方:2026年時点の会社表示は参照資産約490億ドル、世界のパートナー100超。2025年10〜12月期にETF15本を獲得した時点へ300億ドルと逆算し、固定ライセンス料を含む実効料率8.7bpで0.26億ドルとした。2026年10月の世界の現物担保型暗号資産ETF・ETPは約1,311億ドルで、会社表示の参照資産490億ドルとの単純比較は3〜4割になる。ただし先物や固定ライセンスを含む定義差があるため、これは厳密な市場シェアではない。FCA認可と契約上のベンチマークであり、AI エージェント代替の型には当たらない。営業利益0.10億ドルは、規制・算出費用を引いた高粗利事業として全社利益へ配賦した推定である。
CoinDesk Data
取引所の板、価格、オンチェーン情報、分析用履歴を企業契約で提供する。
| 数量機関向け年間契約(標準契約換算・件、推定) | 価格1契約当たり年額(億ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 100 | 0.00 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 95.0 | 0.00 | 0 | 0 |
取り方:会社は契約数を開示しない。10年超の履歴、27万超の取引ペア、主要取引所の板データを基に、年20万ドルの標準契約100件へ換算した。競合のカイコはアンバーデータ買収後に260超の機関顧客と200超の取引所を掲げる。Bullishは契約数を開示せず、厳密なシェアは出せない。FCA規制、長い履歴、顧客システムへの組み込みという証拠が2つ以上あるため、AI エージェント代替では「記録の正本」の型とする。中立は契約0.95倍、単価1.20倍の範囲に置いた。営業利益0.05億ドルは、データ取得・整備・販売費を引き、全社利益へ配賦した推定である。
CoinDesk Media・調査
暗号資産ニュース、一般調査、広告、デジタル購読を自社媒体で提供する。
| 数量デジタル利用・広告・調査購読の売上指数(2025年=100、推定) | 価格指数1点当たりの広告・購読売上(億ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 100 | 0.00 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 80.0 | 0.00 | 0 | 0 |
取り方:会社はメディアとイベントを別開示しないため、CoinDesk Insightsの推定売上0.35億ドルのうち広告・デジタル購読・一般調査を0.12億ドルへ割り振り、2025年を利用指数100とした。コインテレグラフとザ・ブロックが主な競合だが、閲覧数と広告市場の比較可能なシェアは開示されない。一般ニュース、調査、広告はAI エージェント代替に当たる。楽観でも数量は100を超えず、中立は数量0.8倍、単価0.92倍とする。全社営業利益0.4億ドルに合うよう、編集費と販売費を踏まえて営業損失0.06億ドルと推定した。
Consensusイベント
暗号資産業界の国際会議を開き、入場券、協賛、展示、付随サービスで稼ぐ。
| 数量有料参加者・協賛・展示の参加者換算(人、推定) | 価格参加者換算1人当たりのイベント売上(億ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 14,000 | 0.00 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 35,000 | 0.00 | 1 | 0 |
取り方:2025年の香港とトロントのConsensusを中心に、有料参加、協賛、展示を1.4万人の参加者換算へまとめた。推定売上0.23億ドルなら1人換算約1,640ドルである。2026年の香港とマイアミは合計2.6万人超へ拡大し、トークン2049と並ぶ最大級の暗号資産会議である。業界全体の入場者母数はないため厳密なシェアは出せない。物理会場での商談と人脈形成はAI エージェント代替の型に当たらないが、景気とスポンサー予算に左右される。全社営業利益に合うよう立ち上げ費用を含む営業損失0.04億ドルと推定した。
リスクと懸念
取引量とシェアの循環
暗号資産の価格、ボラティリティ、信用事件で月間取引量は数倍動く。2026年は2月841億ドルから7月307億ドルまで落ちた。取引量が増えても、バイナンス、コインベース、ハイパーリキッドにシェアを奪われれば、数量とスプレッドの両方が弱くなる。
保有暗号資産と信用リスク
自己資本の大半が暗号資産、貸付、投資に置かれ、IFRS損益と換金価値が大きく変わる。2026年上期の純損失は8.85億ドルだった。貸付先の破綻、担保不足、ステーブルコインの価格乖離が重なると、取引所の営業利益を超える損失が出る。満期と担保の構成、相手先別の集中も毎期確認が要る。
規制・サイバー・保管
免許は堀だが、違反時の代償も大きい。暗号資産が証券と判断されれば上場廃止や追加免許が必要になる。秘密鍵の流出、ブロックチェーン障害、誤送金、顧客確認の失敗は、損失だけでなくCoinDeskを含む全社の信用を壊す。免許が増えるほど、各国の資本・報告・顧客保護コストも積み上がる。
エクイニティ買収の希薄化と統合
42億ドルの全株式取引は、契約時の条件で現在株数の約7割に相当する新株を伴う。約3,000社の発行体を得ても、旧株主の取り分、売り手の影響力、統合費用、規制承認、トークン化需要が想定より悪ければ価値を壊す。本分析の数値には未成立取引を入れていない。
大口顧客への集中
少数の市場メーカーと裁定業者が取引量の大きな部分を占め、CoinDeskでも指数連動資産、広告、データ契約が一部顧客に偏る。大口顧客が別の取引所や指数へ移ると、収益だけでなく板の厚みと新規顧客の獲得力まで同時に落ちる。とくに主要マーケットメーカーの撤退は、他の参加者の約定品質まで悪化させる。
AI エージェント代替
CoinDesk Insightsのニュース、一般的な調査、広告は、AI エージェントが検索画面を飛ばして要約するほど利用者と単価が減る。DataはFCA規制、10年超の履歴、顧客システムへの組み込みがあるため記録の正本として残るが、契約席数は増えない前提で見た。
支配株主と関連当事者
2025年末は取締役・経営陣が約58%を保有し、関連当事者から約5.1億ドルを年7%で借りていた。長期志向になりうる反面、資産移転、大型買収、報酬、新株発行を少数株主が止めにくい。取締役会の独立性と取引条件を継続して監視する必要がある。エクイニティ後に新しい大株主が加われば、取締役会の力関係も変わる。
今後の分かれ目
- 12か月取引量が1.5兆ドルを超え、平均取引収益が1.5bp以上を保ったら
- 規制取引所のシェア上昇が確認できる。中立のExchange数量を引き上げ、やや楽観の確率を増やす。
- 継続収益が年3億ドルを超え、取引市場が弱い四半期でも営業黒字を保ったら
- 流動性、指数、データの防波堤が機能している。中立の利益率と正味還元を上げる。
- CoinDeskの参照資産が1,000億ドルを超え、主要指数契約の更新率が95%以上なら
- 規制ベンチマークの堀が広がった証拠となる。Indicesの数量と長期成長率を上げる。
- エクイニティ買収が完了し、発行体の移管、収益、発行新株、統合費用が開示されたら
- 対象会社と新株を加えて会社全体を最初から引き直す。買収価格を機械的に現在価値へ足さない。
- IFRSの評価損を除いてもROEが3年連続で資本コスト9.5%を下回ったら
- 厚い自己資本が価値を生んでいない。中立をやや悲観へ寄せ、資産の換金価値を中心に見る。
- CoinDeskの直接訪問、広告、調査購読が2年連続で減り、データ契約も10%以上減ったら
- AI エージェント代替がイベント以外にも広がったと判断し、悲観側の確率と縮小幅を増やす。
- 関連当事者借入の条件悪化か、独立取締役の反対を押し切る大型取引が起きたら
- 少数株主の取り分を守る仕組みが弱い。資本配分への確信度を下げ、悲観の確率を上げる。
見ておくもの
- 月次の現物・オプション・無期限先物の取引量と平均取引収益
- 世界の中央集権型取引量に対するBullishのシェア
- 2026年11月18日発表予定の第3四半期決算で、継続収益、調整後営業費用、金融費用が会社見通しに沿うか
- CoinDesk指数の参照資産、採用商品数、データ契約の更新率
- IFRS純利益、デジタル資産再評価、自己資本、純流動資産
- エクイニティの承認、発行新株、売り手の持分、統合費用と初期顧客移管
- 関連当事者借入、株式報酬、正味の配当・自社株買い・増資
倍率と資本コストの決め方
今の株価や市場のPER・PBRを見る前に、取引所は取引量×bp、流動性は配置資産×収益率、指数は参照資産×料率、データは契約数×単価、メディアは利用指数×単価、イベントは参加者換算×単価で積み上げた。倍率はk、事業ROE、g_long、弱い堀から出した上限の範囲内であり、悲観側は今の自己資本と売れる資産の税後価値に限定した。未成立のエクイニティと新株は入れていない。
2025年と2026年上期の暗号資産再評価はIFRSの報告純利益に現れるため、将来の単年度純利益では方向性のある値上がり益をゼロとした。期間の累計損益には初期の評価損を明示し、今の時価総額へ結果を寄せていない。
資本コスト 9.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k=基本8.0%+quality1.5%=9.5%。βと現在の市場評価は使わない。エクイニティの成立、規制事故、ガバナンスは資本コストに足さず、各筋書きと確率に反映した。