結論
ファクトセット(FactSet)は、運用会社・投資銀行・ウェルス・マネージャーのアナリストが使う金融データとワークステーションを定期購読で売る会社。2026 年 8 月期は売上 24.8 億ドル(47 期連続の増収)、GAAP 営業利益率 28.3%(リストラなど非経常を除けば約 33%)、GAAP 純利益 5.3 億ドル、フリー・キャッシュフロー 7.1 億ドル。有機 ASV(年間契約額)は 25.7 億ドルで +7.0%、維持率は 95% 超。
今の問題は一点、「席数ベースの商売が生成 AI でどうなるか」。2026 年 2 月にクロードへデータを引き込む連携が出て株価は上がったが、5 月の金融向けエージェントの発表で逆に売られ、株価は一時 1 年で半値になった。会社は席から企業契約へ移り、AI 関連が新規 ASV の 10% 超を占めると説明する一方、正味の人員は初めて減った。
利用者(26 万人)×1 席あたり単価(約 1 万ドル)で 10 年を組むと、中立は売上が年 +4.6%、純利益は今の約 1.8 倍の 9.6 億ドル。k は 7.75%(基本 8.0% + quality −0.25%)、g 4.0%、ROE 約 46%(帳簿)から利益ベースの式(資本コストを超える稼ぎは新しく投じるお金では半分に薄れる)の正当化 PER は約 22.7 倍、AI と競合による単価・更新率の圧力からその 8 割の約 18.2 倍に置いた。AI に席が奪われる筋書き(やや悲観・悲観)には 10 年で合わせて 52% の確率を置いた。この厚い悲観を織り込むと、確率で加重した本質価値は今の時価総額を約 4% 下回り、総合は『適正』。AI が席を奪うかどうかが分かれ目で、中立以上の筋書きだけなら本質価値は今を大きく上回る。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、10 年後も存在するかは「ほぼ確か」、今より強いかは「わからない」。金融の世界は今後も情報を必要とし、FactSet の中立データと乗り換えの重さは生き残るが、席に課金する形が AI で崩れれば、利益の源泉は席数から接続・データ量へ移り、単価と利益率が動く。
オーナー利益は、純利益 5.3 億ドル(株式報酬は費用として差し引き済み)に償却約 0.9 億ドルを戻し、維持の設備投資(約 1.1 億ドル)を引いて、おおむね 5〜6 億ドル(FY2026 は非経常の約 1 億ドルを含む)。時価総額 107 億ドルに対し約 5〜5.5% で、国債の利回りと同じ。成長(年 4〜5%)が物価に追いつくかが差になる。
資本配分は積極だが、自己資本の厚みを借入で削っている点が気になる。株価が高い局面での買い戻しは価値を壊すが、半値になった今の水準での買い戻しは価値を生む。安全域の面では、悲観の筋書き(AI が席を奪い売上が約 3 割減る)でも借入は返せる範囲で(純負債は EBITDA の 3 倍以内)、倒産はしない。
結論:確率で加重した 10 年の価値は今の時価総額をわずかに下回る(適正)。わからない領域(AI)が大きいので確信度は中。買収プレミアムと買い戻しの余地が下を支える。
何で稼ぐ会社か
FactSet は 1978 年創業、コネチカット州ノーウォークに本社を置く。顧客は世界 80 か国超の 9,200 社超、利用者は 26 万人超。売上の約 65% を米州、約 25% を欧州・中東・アフリカ、約 10% をアジア太平洋が占める。売上の大半は 1 年契約の定期購読で、単独の顧客が売上の 3.5% を超えない。
顧客は 4 つに分かれる。運用会社(バイサイド)が最大で、アナリストが企業の財務・業績予想・サプライチェーン・保有データを引き、ポートフォリオ分析で成績を測る。ディールメーカーは投資銀行の M&A・資金調達の担当で、企業と取引のデータ、資料作成の機能を使う。ウェルスは資産運用アドバイザーで、席数は多く単価は低い。市場インフラは証券識別子の CGS(CUSIP の管理機関)・データ配信・パートナー再販で、席数でなく契約・接続の単位で売る。
稼ぎ方は「データを集め、整え、つなげる」。取引所や数百のデータ供給元から買ったデータを同じ形式にそろえ(正規化)、ワークステーション・API・Excel・ポートフォリオ分析・取引システム(LiquidityBook、2025 年 2 月買収)で届ける。データ費用(2 社の供給元がそれぞれ 10% 超)と人件費が費用の中心で、利益率は規模で守る。2026 年 9 月にはフランクフルトの BCC Group(リアルタイムのデータ配信)の買収を発表した。
優良さと弱いところ
堀は「乗り換えの手間」と「中立性」にある。FactSet のデータは分析のモデルや運用会社の社内システムに入り込み、更新率は 95% 超が長年続く(2008 年・2020 年・2022 年の局面でも売上は増え続けた)。自社でデータを持たないので、運用会社にとっては利害の衝突が少ない。営業利益率は GAAP で約 33%、調整後で 35% 前後と、MSCI・S&P グローバルの 50% 台よりずっと低く、堀の厚さは「価格を決める力」でなく「手放されにくさ」にある。
弱い所が 3 つある。第 1 に価格を決める力。1 席あたり売上は 10 年前の約 1.6 万ドルから約 1 万ドルまで下がったと推定され(ウェルスなど低単価の席の混合も含む)、ブルームバーグ(端末の単価は FactSet の 2〜3 倍と推定)のように値上げを通せていない。第 2 に席数への依存。運用会社・銀行の人員が減れば、同じ更新率でも席が減る。第 3 に資本。自社株買いと買収で自己資本は 20 億ドルのまま、純負債は 12.7 億ドルに増えた。
資本効率は高い。帳簿の ROE は 26.7%、ROIC は約 18%(のれんと買収した無形資産 31 億ドルを含む)。のれんと無形資産は、買収で伸びる戦略の代償で、伸びに要る資産として除かず見る。経営は新 CEO のサノケ・ヴィスワナタンの下で、リストラ(0.46 億ドル)とワークフォース変革に踏み出した。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
市場は「金融データとワークフロー」。ブルームバーグ(端末約 30 万台規模の最大手)、LSEG(ワークスペース)、S&P グローバル・マーケット・インテリジェンス(キャピタル IQ プロ)、モーニングスター、ピッチブックなどがひしめき、FactSet は規模では中位、価格は安い側にいる。運用会社と銀行は、この中から 2〜3 社を使い分け、単価の安い FactSet は 2 番手・3 番手の座を守ってきた。
構造の変化は AI。大規模言語モデルが決算書・データベースを読んで質問に答えるなら、ワークステーションの画面(席)の価値は下がる。一方で AI が引く「元データ」は誰かが集めて整える必要があり、中立で正規化されたデータを持つ FactSet は AI の供給者にもなれる。会社の MCP(接続の仕組み)は 650 社超が契約か試用、API の呼び出しは前四半期の約 7 倍。ただ 2026 年 5 月にアンスロピック(Anthropic)が金融向けエージェントを出すと、データ・分析の会社の株は一斉に売られた。
循環は M&A と運用会社の人員。2024〜26 年はディール回復と運用会社の増員で席が伸びたが、2026 年は運用会社の席の伸びが 5% 前後に鈍り(有機 ASV)、ウェルス(約 9%)とアジア太平洋(約 11%)が牽引した。価格の面では、競合も AI を足して値上げを探るので、「席の単価」でなく「AI 含みの企業契約」の単価が勝負になる。
資本政策と M&A
還元は積極的。FY2026 は自社株買い 6.4 億ドルと配当 1.6 億ドルで計 8.1 億ドル(FCF 7.1 億ドルを超える)、株数は約 7% 減った。配当は 27 年連続で増配、調整後 EPS は 30 年連続で増えた。残りの買い戻し枠は 3.6 億ドル。
その結果、純負債は 12.7 億ドル(調整後 EBITDA の約 1.2 倍。総債務では 1.5 倍)。2027 年 3 月に 5 億ドル・2.9% の社債が満期で、借り換えは約 5.75% になる。リボルバーは 15 億ドルに増額、未使用。投資適格の格付けを守るとしている。
買収は中小型。2024 年 11 月のアーウィン(Irwin)、2025 年 2 月のリクイディティブック(LiquidityBook、約 2.4 億ドル)、2026 年 9 月の BCC Group。大型の買収で価値を壊した歴史はないが、のれんと無形資産で 31 億ドルがすでにある。業界では 2021 年から「金融データ再編の買われる側」とも言われてきた。2026 年の決算説明会でも、競合による買収の報道に会社は答えなかった。時価総額が小さい今、買収プレミアムの可能性はあるが、未成立なので数字には入れない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
FactSet は「中立で整ったデータ」を持ち、AI が賢くなるほどその価値は上がる。モデルは何を読むかで性能が決まり、正確で出所が追えるデータには企業が払う。MCP の契約が 650 社超、API の呼び出しが前四半期の 7 倍、AI 関連が新規 ASV の 10% 超という数字は、AI がすでに売上を足していることを示す。AI 製品を使う顧客の ASV は、使わない顧客の約 2 倍の速さで伸びる。
席数が減っても、企業契約へ移ることで更新期間は約 3 割延び、価格は保たれている。ウェルスは約 9%、アジア太平洋は約 11% 伸び、人員削減とリストラの後の利益率は FY2027 に 25〜75bp 改善する計画。27 年連続の増配と 47 期連続の増収が示すとおり、更新率 95% の事業は崩れにくい。
時価総額が 1 年で半分になったのは、AI を恐れた投げ売り。売上が年 5% 台で増え、純利益が 10 年で 1.8〜2.4 倍になれば、式の上限の 8〜9 割の PER は 18〜21 倍。買い戻しも昨年より安い値段でできる。
慎重な見方
AI が利用者に答えを出すなら、ワークステーションを開く人は減る。アナリストが 10 人で調べていた仕事を AI が 3 人分で済ませれば、運用会社の席は 3 割減る。FactSet の売上の大半は席数に紐づき、会社自身が席から企業契約への移行を急いでいること、正味の人員が初めて減ったこと、バイサイドの ASV が 5% に鈍ったことは、その兆候。
データの中立性が堀という主張も怪しい。金融データの多くは取引所・開示書類・フィード元から買っており、AI の会社が直接ライセンスすれば FactSet を飛ばせる。ブルームバーグ・LSEG・S&P は独自データで自前の AI を出し、フロンティア AI の会社は連携を広げて顧客の入口を取りにくる。1 席あたり売上が 10 年で約 4 割下がったのは、すでに価格の力が弱い証拠。
さらに、買い戻しと買収で純負債は 12.7 億ドルに増え、2027 年の借り換えで利息も上がる。AI の脅威が現実になれば、10 年後の売上は今より小さく、利益率は 23% に下がり、PER は 11〜16 倍に縮む。FactSet は MSCI のような料率の堀もない。
どちらに重みを置いたか
確率は悲観側に寄せた。AI が売上を足している数字(MCP・AI の新規 ASV)は強く、更新率 95% も本物だが、席数ベースの商売が AI で縮むという議論は、会社自身の動き(企業契約への移行・人員削減)が裏付けており、軽くは見られない。そこで楽観 5%・やや楽観 15%・中立 28%・やや悲観 27%・悲観 25% とした。悲観を 25% に置いたのは、AI に席を奪われる構造的な負けが 4 回に 1 回起きるという意味で、MSCI の悲観 12% の約 2 倍。この確率の下でも中立以上の筋書きの価値は大きいが、倍率を式の上限の 8 割に置くと、10 年の価値は今の時価総額をわずかに下回り、結論は適正になる。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/12 期)
確率で加重した株価時価総額 360.38 ドル128 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 170.89 ドル61 億ドル)。 今の値に割り戻すと 288.50 ドル102 億ドル、今との差 −14.0%、 期待の年率 +4.7%(資本コスト 7.8%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 5% | 763.78 ドル270 億ドル | 268.34 ドル95 億ドル | +207.7% | +11.9% | 51.61 ドル18 億ドル |
| やや楽観 | 15% | 605.03 ドル214 億ドル | 237.27 ドル84 億ドル | +151.1% | +9.6% | 126.35 ドル45 億ドル |
| 中立 | 28% | 494.31 ドル175 億ドル | 214.67 ドル76 億ドル | +111.4% | +7.8% | 198.51 ドル70 億ドル |
| やや悲観 | 27% | 276.81 ドル98 億ドル | 158.18 ドル56 億ドル | +29.7% | +2.6% | 117.45 ドル42 億ドル |
| 悲観 | 25% | 73.16 ドル26 億ドル | 76.26 ドル27 億ドル | −55.5% | −7.8% | 37.36 ドル13 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 360.38 ドル128 億ドル | 170.89 ドル61 億ドル | +58.4% | +4.7% | 531.27 ドル188 億ドル |
今の株価時価総額 335.45 ドル119 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.8% を下回るほど割高。
楽観 5% 楽観:AI を取り込み、企業契約と消費課金で単価を守る 利益 13 億ドル · PER 21.0 倍 · 株価時価総額 763.78 ドル270 億ドル
2036 年 8 月期に売上 47.2 億ドル(年 +6.7%)、営業利益 17.2 億ドル(36.4%)、純利益 12.87 億ドル。運用会社の席は +12%、単価は物価を上回る +50%(AI 含みの企業契約と消費課金)、ウェルスは席 1.85 倍、配信・識別子は契約 1.9 倍・単価 +50%。AI の会社へのデータ・ライセンスが加わる。競合では、ブルームバーグの端末の囲い込みは残るが、FactSet は MCP の標準的な供給元として運用会社・銀行の「必須の 2 番手」になり、S&P・LSEG からシェアを少し取る。うまくいけば純利益は今の 2.4 倍、AI に負ければ中立以下。
- 運用会社(バイサイド):数量 146(利用者の席数(千席))× 価格 0.17(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 1.1 万ドル))→ 売上 25 億ドル・営業利益 9 億ドル。席数×単価(運用会社)
- 投資銀行・ディールメーカー:数量 55.0(利用者の席数(千席))× 価格 0.13(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.9 万ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 2 億ドル。席数×単価(投資銀行)
- ウェルス(資産運用アドバイザー):数量 148(利用者の席数(千席))× 価格 0.05(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.4 万ドル))→ 売上 8 億ドル・営業利益 2 億ドル。席数×単価(ウェルス)
- 市場インフラ・データ配信:数量 3.8(データ配信・識別子の契約単位(千契約相当。企業数ではなく接続・ライセンスの推定))× 価格 1.86(1 千契約あたりの年間売上(億ドル。1 契約は約 12 万ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 3 億ドル。契約数×単価(配信・識別子)
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 68.8%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 19 億ドル)、残る割合 1/2(普通 1/2)で RONIC 38.3%、g 4.0%(購読の伸びと値上げで、長期の名目は 4% 前後(席数は伸びず、単価で伸びる)。式は g 4% で計算する)。式の値は 23.9 倍で、これが検査の上限になる。帳簿の ROE は自社株買いで自己資本が縮んで高く出るため、上限の割合を低めに取る。金融の情報インフラとして更新率 95% 超を守る高収益会社。ただし席数を数える商売が生成 AI で置き換わる懸念がある。 上限の 8.8 割の 21.0 倍に置いた。
確率:AI 関連が FactSet の売上の柱になり、席数の減りを MCP・API の消費課金で埋める。強気の言い分が全部当たる形で 5%。
やや楽観 15% やや楽観:席は微増、単価は物価をわずかに上回る 利益 11 億ドル · PER 19.6 倍 · 株価時価総額 605.03 ドル214 億ドル
2036 年 8 月期に売上 42.6 億ドル(年 +5.6%)、営業利益 14.8 億ドル(34.6%)、純利益 10.95 億ドル。運用会社の席は +8%、単価は +43%(物価 +41% をわずかに上回る)、ウェルスは席 1.7 倍、配信は契約 1.65 倍。AI は人員削減の逆風を、新しい用途と API 課金で埋める。ブルームバーグ・S&P・LSEG との三つ巴は続き、FactSet は安い単価と中立性で運用会社の 2 番手を守る。営業利益率は 35% 台に上がる。リストラと AI による効率化で費用の伸びが売上の伸びを下回り、利息は債務 13.7 億ドルの借り換えで約 0.8 億ドル。うまくいけば中立より 1 割強の利益、競合の AI に押されれば中立並みにとどまる。
- 運用会社(バイサイド):数量 140(利用者の席数(千席))× 価格 0.16(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 1.1 万ドル))→ 売上 23 億ドル・営業利益 8 億ドル。席数×単価(運用会社)
- 投資銀行・ディールメーカー:数量 53.0(利用者の席数(千席))× 価格 0.13(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.9 万ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 2 億ドル。席数×単価(投資銀行)
- ウェルス(資産運用アドバイザー):数量 136(利用者の席数(千席))× 価格 0.05(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.4 万ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 2 億ドル。席数×単価(ウェルス)
- 市場インフラ・データ配信:数量 3.3(データ配信・識別子の契約単位(千契約相当。企業数ではなく接続・ライセンスの推定))× 価格 1.77(1 千契約あたりの年間売上(億ドル。1 契約は約 12 万ドル))→ 売上 6 億ドル・営業利益 2 億ドル。契約数×単価(配信・識別子)
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 55.3%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 20 億ドル)、残る割合 1/2(普通 1/2)で RONIC 31.5%、g 4.0%(購読の伸びと値上げで、長期の名目は 4% 前後(席数は伸びず、単価で伸びる)。式は g 4% で計算する)。式の値は 23.3 倍で、これが検査の上限になる。帳簿の ROE は自社株買いで自己資本が縮んで高く出るため、上限の割合を低めに取る。金融の情報インフラとして更新率 95% 超を守る高収益会社。ただし席数を数える商売が生成 AI で置き換わる懸念がある。 上限の 8.4 割の 19.6 倍に置いた。
確率:席は微増でウェルスと配信が牽引、単価は物価をわずかに上回る形。強気の主要部分が当たり AI は支えとして働く。
中立 28% 中立:席は微増、ウェルスが伸び、単価は物価に届かない 利益 10 億ドル · PER 18.2 倍 · 株価時価総額 494.31 ドル175 億ドル
2036 年 8 月期に売上 38.9 億ドル(年 +4.6%)、営業利益 13.1 億ドル(33.5%)、純利益 9.62 億ドル(今の約 1.8 倍)。運用会社の席は +5%(人員削減と新用途が相殺)、単価は物価 +41% に届かず +36%、投資銀行は席 +4%・単価 +38%、ウェルスは席 1.55 倍、配信・識別子は契約 1.45 倍。競合に対し、ブルームバーグは端末を守り、LSEG・S&P も AI を足すので FactSet の単価は物価に届かないが、2 番手・3 番手の座と更新率 95% 台は保つ。利息は債務 13.7 億ドルが全部 5.75% に借り換わり約 0.8 億ドル。
- 運用会社(バイサイド):数量 137(利用者の席数(千席))× 価格 0.16(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 1.1 万ドル))→ 売上 21 億ドル・営業利益 7 億ドル。席数×単価(運用会社)
- 投資銀行・ディールメーカー:数量 52.0(利用者の席数(千席))× 価格 0.12(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.9 万ドル))→ 売上 6 億ドル・営業利益 2 億ドル。席数×単価(投資銀行)
- ウェルス(資産運用アドバイザー):数量 124(利用者の席数(千席))× 価格 0.05(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.4 万ドル))→ 売上 6 億ドル・営業利益 2 億ドル。席数×単価(ウェルス)
- 市場インフラ・データ配信:数量 2.9(データ配信・識別子の契約単位(千契約相当。企業数ではなく接続・ライセンスの推定))× 価格 1.71(1 千契約あたりの年間売上(億ドル。1 契約は約 12 万ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 2 億ドル。契約数×単価(配信・識別子)
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 46.5%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 21 億ドル)、残る割合 1/2(普通 1/2)で RONIC 27.1%、g 4.0%(購読の伸びと値上げで、長期の名目は 4% 前後(席数は伸びず、単価で伸びる)。式は g 4% で計算する)。式の値は 22.7 倍で、これが検査の上限になる。帳簿の ROE は自社株買いで自己資本が縮んで高く出るため、上限の割合を低めに取る。金融の情報インフラとして更新率 95% 超を守る高収益会社。ただし席数を数える商売が生成 AI で置き換わる懸念がある。 上限の 8.0 割の 18.2 倍に置いた。
確率:強気の見方と慎重な見方の落としどころ。席数は人員削減と新しい用途が相殺、単価は物価に届かないが売上は年 +4.6%。
やや悲観 27% やや悲観:運用会社の席が 2 割減り、AI で単価が伸びない 利益 6 億ドル · PER 15.6 倍 · 株価時価総額 276.81 ドル98 億ドル
2036 年 8 月期に売上 29.5 億ドル(年 +1.8%)、営業利益 8.9 億ドル(30.1%)、純利益 6.30 億ドル。運用会社の席が 20% 減り、単価は物価を 1 割下回る +30%(企業契約への移行と競合の値引き)、投資銀行は席 −15%、ウェルスは席 +30%、配信は契約 +25%。競合の AI がデータ込みで先に売れ、運用会社の「2 番手」を LSEG・S&P に譲る。データ代・人件費が重く、営業利益率は 30% に下がる。ブルームバーグだけは端末の高い単価で守り、FactSet は価格を上げる力を失う。純負債は EBITDA の 2 倍前後で借入は返せるが、買い戻しは細り、還元は中立の 7 割にとどまる。
- 運用会社(バイサイド):数量 104(利用者の席数(千席))× 価格 0.15(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 1.1 万ドル))→ 売上 15 億ドル・営業利益 5 億ドル。席数×単価(運用会社)
- 投資銀行・ディールメーカー:数量 42.5(利用者の席数(千席))× 価格 0.12(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.9 万ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 1 億ドル。席数×単価(投資銀行)
- ウェルス(資産運用アドバイザー):数量 104(利用者の席数(千席))× 価格 0.05(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.4 万ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 1 億ドル。席数×単価(ウェルス)
- 市場インフラ・データ配信:数量 2.5(データ配信・識別子の契約単位(千契約相当。企業数ではなく接続・ライセンスの推定))× 価格 1.61(1 千契約あたりの年間売上(億ドル。1 契約は約 12 万ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 2 億ドル。契約数×単価(配信・識別子)
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 27.8%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 23 億ドル)、残る割合 1/2(普通 1/2)で RONIC 17.8%、g 4.0%(購読の伸びと値上げで、長期の名目は 4% 前後(席数は伸びず、単価で伸びる)。式は g 4% で計算する)。式の値は 20.7 倍で、これが検査の上限になる。金融の情報インフラとして更新率 95% 超を守る高収益会社。ただし席数を数える商売が生成 AI で置き換わる懸念がある。 上限の 7.5 割の 15.6 倍に置いた。
確率:運用会社の席が 2 割減り、AI 含みの企業契約でも単価が物価を 1 割下回る形。会社自身の動き(席から企業契約へ、人員減)が裏付けるので 27% と厚くした。
悲観 25% 悲観:AI が席を半減させ、データも直接ライセンスされる 利益 2 億ドル · PER 10.7 倍 · 株価時価総額 73.16 ドル26 億ドル
2036 年 8 月期に売上 17.3 億ドル(年 −3.5%)、営業利益 4.0 億ドル(23.1%)、純利益 2.43 億ドル。運用会社の席は半減、投資銀行の席も 45% 減り、単価は物価に届かず +15%(AI の無料・低価格の代替)。データ供給元がフロンティア AI の会社へ直接ライセンスして FactSet を飛ばし、配信も契約 5% 減る。ブルームバーグだけが端末の高い単価を守り、FactSet は 2 番手の座を失う。データ代・人件費は固定的なので営業利益率は 23% まで下がり、もう優良企業とは呼べない。
- 運用会社(バイサイド):数量 65.0(利用者の席数(千席))× 価格 0.13(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 1.1 万ドル))→ 売上 9 億ドル・営業利益 2 億ドル。席数×単価(運用会社)
- 投資銀行・ディールメーカー:数量 27.5(利用者の席数(千席))× 価格 0.10(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.9 万ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 1 億ドル。席数×単価(投資銀行)
- ウェルス(資産運用アドバイザー):数量 76.0(利用者の席数(千席))× 価格 0.04(1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.4 万ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 0 億ドル。席数×単価(ウェルス)
- 市場インフラ・データ配信:数量 1.9(データ配信・識別子の契約単位(千契約相当。企業数ではなく接続・ライセンスの推定))× 価格 1.43(1 千契約あたりの年間売上(億ドル。1 契約は約 12 万ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 1 億ドル。契約数×単価(配信・識別子)
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 8.9%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 27 億ドル)、残る割合 1/2(普通 1/2)で RONIC 8.3%、g 4.0%(購読の伸びと値上げで、長期の名目は 4% 前後(席数は伸びず、単価で伸びる)。式は g 4% で計算する)。式の値は 13.8 倍で、これが検査の上限になる。金融の情報インフラとして更新率 95% 超を守る高収益会社。ただし席数を数える商売が生成 AI で置き換わる懸念がある。 上限の 7.7 割の 10.7 倍に置いた。
確率:AI が席を半減させ、フロンティア AI の会社とデータ供給元が直接つながって FactSet を飛ばす構造的な負け。もう「乗り換えが重い優良企業」でなくなる。MSCI の約 2 倍の 25% を置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
運用会社(バイサイド)
資産運用会社・ヘッジファンド・年金などのアナリストとポートフォリオ・マネージャーが使うワークステーション、ポートフォリオ分析、エンタープライズ・データ。
| 数量利用者の席数(千席) | 価格1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 1.1 万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/12 | 130 | 0.11 | 15 | 4 |
| 10 年後 中立 | 137 | 0.16 | 21 | 7 |
取り方:推定。FY2026(2026 年 8 月期)の売上 24.76 億ドルのうち運用会社向けを 6 割(14.86 億ドル)と置いた。FactSet は 2025 年 8 月の ASV の約 82% を「バイサイド」(運用会社・ウェルス・パートナー・事業会社)と開示しているので、そこからウェルス 12%・市場インフラ 10% を引いた残り。利用者は 2026 年 5 月に 24.7 万人、8 月に 26 万人超(会社開示)。そのうち運用会社の席を 13 万と置くと 1 席は約 1.14 万ドル。バイサイド全体の ASV 成長は約 5%。営業利益は、非経常(リストラ 0.46 億ドル、CEO 就任関連 0.2 億ドル、投資の減損 0.12 億ドルなど約 1.2 億ドル)を各部門に割った後の GAAP 値で、利益率は部門ごとの推定。
投資銀行・ディールメーカー
投資銀行・M&A アドバイザーなど「ディールメーカー」のバンカーが使う企業・取引データ、モデル作成、資料作成の機能。
| 数量利用者の席数(千席) | 価格1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.9 万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/12 | 50.0 | 0.09 | 4 | 1 |
| 10 年後 中立 | 52.0 | 0.12 | 6 | 2 |
取り方:推定。売上の 18% を投資銀行向けと置いた(2025 年 8 月の ASV で「セルサイド」が約 18%)。利用者を 5 万席、1 席 0.9 万ドルと置いた。バンカーの席は M&A・資金調達のサイクルに連動し、2024 年以降の回復で伸びた。
ウェルス(資産運用アドバイザー)
ウェルス・マネージャーやアドバイザーの顧客提案・ポートフォリオ分析・リサーチ(いちばん伸びが速く、単価は低い)。
| 数量利用者の席数(千席) | 価格1 千席あたりの年間売上(億ドル。1 席は約 0.4 万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/12 | 80.0 | 0.04 | 3 | 1 |
| 10 年後 中立 | 124 | 0.05 | 6 | 2 |
取り方:推定。売上の 12% を置いた。ウェルスの有機 ASV 成長は 4〜6 月期で約 9%(会社の説明)。利用者は多いが 1 席の単価は低いので 8 万席・1 席 0.37 万ドルと置いた。
市場インフラ・データ配信
証券識別子 CGS、データ配信(フィード)、パートナー経由の再販など、席数でなく契約・接続ごとに売る部分。
| 数量データ配信・識別子の契約単位(千契約相当。企業数ではなく接続・ライセンスの推定) | 価格1 千契約あたりの年間売上(億ドル。1 契約は約 12 万ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/12 | 2.0 | 1.24 | 2 | 1 |
| 10 年後 中立 | 2.9 | 1.71 | 5 | 2 |
取り方:推定。売上の 10% を置いた。CGS(米国証券の識別子の独占的な発行機関)、データ配信、パートナー経由の売り上げ。席数でなく契約・接続の単位なので「千契約相当」と置き、2,000 契約相当・1 契約約 12 万ドルとした。
リスクと懸念
生成 AI が席数ベースの課金を置き換える
売上の大半は利用者の席に紐づく。調査人員が AI で減れば、更新率 95% でも席数と ASV が減る。会社は席から企業契約へ移り、AI 関連が新規 ASV の 10% 超になったが、まだ小さい。10 年のやや悲観・悲観の確率を合わせて 52% と置いた。
フロンティア AI の会社が直接データを取る
金融データの多くは取引所・開示書類・データ供給元から買っている。AI の会社がその供給元と直接契約すれば、FactSet の正規化・接続の価値が薄れる。会社は連携を『補完する流通経路』と見るが、将来は競合になりうると認めた。
価格を決める力が弱い
1 席あたり売上は 10 年前の約 1.6 万ドルから約 1 万ドルへ下がったと推定される(低単価のウェルス席の混合を含む)。ブルームバーグのような値上げを通せていない。価格を物価並みに置かず、10 年で物価 1.41 倍に対し 1.36 倍に抑えた。
借入と借り換えの金利上昇
純負債 12.7 億ドル(調整後 EBITDA の約 1.2 倍)。2027 年 3 月に 5 億ドル・2.9% の社債が満期になり、借り換えは約 5.75%。債務が全部借り換わると利息は約 0.8 億ドルに増え、純利益の約 5% を食う。景気後退で EBITDA が落ちても、借入倍率は 2 倍前後に収まる。
買収とのれん・無形資産
のれん 12.8 億ドルと無形資産 18.5 億ドルで資産の約 75% を占める。LiquidityBook・Irwin・BCC Group と買収が続き、AI で価値が落ちる分野を高く買えば減損になる。2026 年も投資の減損 0.12 億ドルを計上した。
新 CEO のもとでのリストラと実行
新 CEO のもとでリストラ 0.46 億ドルと人員削減を始め、FY2026 の GAAP 営業利益率は 28.3% に落ちた。説明会は FY2027 に調整後利益率 34.5% を床として 25〜75bp の改善を示すが、リストラと AI 投資が重なり、実行の失敗は利益率に出る。
運用会社・銀行の人員と M&A のサイクル
席の多くは運用会社とバンカー。ヘッジファンドの閉鎖や M&A の停滞、運用会社の人員削減は、そのまま席と ASV に出る。FY2026 のバイサイドの有機 ASV 成長は約 5% に鈍り、今後の下振れの一因になりうる。
今後の分かれ目
- バイサイドの有機 ASV 成長が 2 四半期続けて 4% を割る(席数の減少が確認される)
- 運用会社の席の動きを +2% から −4% へ置き直し、やや悲観・悲観の確率を厚くする。本質価値は 1 割以上下がる。
- MCP・API の契約と消費課金が、席の減りを上回って ASV を押し上げる(AI 関連の新規 ASV が 20% 超)
- 楽観・やや楽観の確率を上げる。AI が敵でなく売上の柱になる分かれ目。
- AI の会社が主要なデータ供給元と直接ライセンスを結び、FactSet の連携を外す
- 悲観の確率を上げ、配信・識別子の契約を減らす筋書きへ寄せる。
- 2027 年 3 月の借り換えが 6% を超える、または債務が調整後 EBITDA の 2 倍を超える
- 利息が増え純利益を約 5% 以上削る。k は上げず、悲観の深さに反映する。
- 競合による買収の動き(S&P・LSEG・ブルームバーグ・非上場ファンドなど)が正式に出る
- 今の時価総額が小さいので買収プレミアムが生じうる。成立するまで数字には入れないが、楽観寄りの材料。
- FY2027 の調整後営業利益率が 34.5% を割る
- リストラの効果が出ず、AI 投資が重いと読み、営業利益率の置き方を 1〜2% 下げて中立を見直す。
見ておくもの
- 有機 ASV の成長率(バイサイド・ウェルス・アジア太平洋別)と維持率(95% を保てるか)
- MCP・API の契約数と AI 関連の新規 ASV の割合、消費課金の開始
- 正味の人員の増減と調整後営業利益率(34.5% が床か)
- 更新契約の平均期間と、席数・企業契約の比率の開示
- 2027 年 3 月の借り換え金利、純負債の調整後 EBITDA 倍率
- 競合(ブルームバーグ・LSEG・S&P・モーニングスター)の AI 機能の発表と、フロンティア AI の会社の金融向けエージェント
倍率と資本コストの決め方
今の GAAP PER(約 20 倍)と、AI 懸念の売りで半値になった株価を見ずに、4 部門を席数(利用者)×単価で積み、純利益を出し、倍率は利益ベースの正当化 PER((1 − g/RONIC)/(k − g)、RONIC = k + 1/2 ×(ROE − k))の 8 割前後で置いた。k は基本 8.0% + quality −0.25%(購読の安定 −0.25%)の 7.75%、g は決まりの 4%(k − g = 3.75%)。中立 10 年の PER は 18.2 倍。AI の代替は k には足さず、悲観・やや悲観 52% の確率とひどさで表し、倍率は割り引いていない。ROE は帳簿(中立 46.5%)で、還元が大きく自己資本が膨らまない資本政策の結果(理由は roe_why)。今の時価総額(約 107 億ドル)には寄せていない。結果は今の値段をわずかに下回り、適正。
資本コスト 7.8% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality -0.25% = 7.75%。内訳は cycle -0.25・pricing +0.00・debt +0.00・life +0.00(%)で、理由は quality_why。β は使わない。個別の懸念(生成 AI による席数商売の置き換え・顧客のコスト削減・買収の統合)は k に足さず、筋書きの数量・利益率と確率で表した。