株譜
AI 銘柄分析 · 金融 · 試作

ディーローカル DLO

新興国の複雑な決済を一つの接続で束ねる成長企業。取扱高の急増ほど利益は伸びず、顧客集中と手数料競争を考えると10年価値はやや割高

適正
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)12.94 ドル38 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-30)13.0 ドル38 億ドル差 −0.1%
10 年後から見ると 適正 価値 12.94 ドル38 億ドル · 差 −0.1% · 期待の年率 +9.0%
期待の年率リターン(10 年)+9.0%資本コストと同じ
推定の資本コスト9.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率は、5つの筋書きから求めた期待CFのIRRです。期間の還元・追加負担を中間時点、終価を期間末に置く仮定で、価値の割引時期とそろえています。実際の配当日を予測した値や、筋書きごとのIRRの平均ではありません。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの終価と還元を確率で加重し、資本コスト 9.0% で今の値に割り戻したものです。

利益と必要資本から、将来の留保余力を見込む場合があります。この推定は、維持更新投資や運転資金、借換後の現金計画を確認した値ではありません。

総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

終価・還元は現在株主全体の取り分です。1株表示は現株数への換算で、還元には配当・自社株買いを含みます。持分・支払時点は簡略化しており、買戻しに売却参加せず同じ株数を持ち続ける場合の将来株価・受取配当とは別です。

結論

ディーローカルは、世界の大手企業が新興国で代金を受け取り、現地へ資金を払い出すための決済基盤を提供する会社である。筆者の結論は、長期の成長余地は大きいが、今の時価総額には十分な安全域がなく、10年の本質価値ではやや割高というものだ。

強みは、新興国の決済が難しいこと自体にある。ブラジルのPix、アフリカのモバイルマネー、各国の銀行送金や現金決済を、海外の大手企業が一つずつ接続するのは骨が折れる。ディーローカルは許認可、現地銀行との関係、不正対策、通貨交換を束ね、一度の接続で複数の市場を扱えるようにする。2025年の取扱高は408億ドルに達し、既存顧客の純売上継続率も145%だった。

勢いは2026年に入ってさらに増した。4〜6月期の取扱高は前年同期比92%増えた。ただし売上は56%増、粗利益は29%増にとどまる。大口顧客への数量割引、現地決済手段の構成変化、為替手数料の縮小が、決済量の伸びを利益へ変える力を弱めている。取扱高だけを追うと、会社の稼ぐ力を過大評価する危険がある。

2035年の中立では、名目取扱高が約1,620億ドルへ拡大し、売上は約29億ドル、純利益は約5.1億ドルになる。決済の現地化が進んでも、規制と接続の複雑さが続く限り、この会社の役割は残る。一方、ビザのような世界共通の二面ネットワークではなく、大口顧客が利用先を選び直せる処理会社でもある。

資本コスト9.0%で、5つの筋書きの将来時価総額と正味の株主還元を現在価値に直すと約38.2億ドルとなる。基準時価総額44.4億ドルとの差は約14%のマイナスだ。会社が大きく育つ可能性を認めながらも、利益の質と少数株主の取り分に慎重な評価である。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、まず10年後にも顧客が必要とする仕事かを考える。新興国で資金を集め、現地通貨で支払い、複雑な規制に対応する仕事はなくならない。決済経路がカードから銀行送金やステーブルコインへ移っても、それらを統合する役割は残る。ディーローカルはこの分野で優れた位置を築いている。

次に見るのは、処理量ではなく株主が自由に使える利益である。2025年の純利益は約2億ドルで、調整後フリーキャッシュフローは約1.91億ドルだった。一方、通常のキャッシュフロー計算で得られる大きな現金流入には、加盟店資金の決済時差が混じる。オーナー利益を測るなら、顧客の金を自分の金と取り違えてはいけない。

増分投資の利回りは、現時点では資本コストを十分に超える可能性が高い。ソフトウェアと接続網を一度作れば、同じ基盤で処理量を増やせるためだ。しかし取引量の増加に伴って必要になる前払資金、担保、規制資本は無視できない。大口顧客への値引きも、追加売上の利益率を押し下げる。

筆者は、この会社を独占的な決済網ではなく、専門性の高い成長型の金融インフラとみる。経済的な堀は中程度であり、その先の競争を予測しきるのは難しい。さらに一般株主の議決権は限られる。将来利益が大きく増える展開は魅力的だが、それを確実なものとして今日の値段に織り込むべきではない。

十分な安全域が生まれるのは、粗利益の伸びが安定し、顧客の集中が下がり、還元が継続的に実行されることを確認できた場合だ。高成長そのものより、成長しても取り分が残るかを重視する。

何で稼ぐ会社か

ディーローカルの商売は、海外企業と新興国の決済手段を結ぶことで成り立つ。顧客は電子商取引、配車、広告、動画配信、送金、旅行などの世界的な企業である。利用者が支払うたび、あるいは企業から現地の受取人へ資金が送られるたびに手数料が発生する。会社は原則として消費者に直接サービスを売るのではなく、加盟店である企業から収入を得る。

代金受取のPay-insでは、現地カード、即時銀行送金、電子財布、現金払いなどを接続する。外国企業は各国の銀行や決済業者と個別に契約しなくても、多数の現地決済手段を利用できる。2025年の取扱高は282億ドルで、全体の約69%を占めた。同年には約35億件の代金受取取引が処理されており、小口の電子商取引から大規模な配車サービスまで用途は幅広い。

資金払出のPay-outsは、プラットフォームが運転手や販売者に報酬を払う場合や、送金会社が現地の受取人へ資金を渡す場合に使われる。2025年の取扱高は126億ドルだった。現地通貨の調達、銀行口座や電子財布への着金、制裁対応と本人確認が必要になるため、単なる送金指示より幅広い役務を売っている。

会社は製品別売上を開示していない。分析では、実際に開示された代金受取と資金払出の取扱高を使い、それぞれの実効手数料を推定して収入を分けた。クロスボーダーと現地完結の取引は別の切り口であり、両者を重ねて売上に加えてはいない。

地域では2025年の売上の約80%が中南米、20%がアフリカ・アジアから生まれた。ブラジル、アルゼンチン、メキシコが重要である。2026年には処理対象国が60超に広がり、決済手段は1,000種類超となった。ただし国内決済と越境決済では原価が大きく異なるため、売上総額より粗利益と取扱高当たり粗利益を見る方が、事業の実力をつかみやすい。

優良さと弱いところ

この会社の堀、つまり競争相手が簡単にはまねできない強みは、現地ごとに異なる金融制度への接続である。2025年末には26市場で37件の許認可等を持ち、2026年の会社資料では38件に増えた。現地銀行との契約、資金決済の照合、不正対策、通貨交換、規制報告まで含めた仕組みを新たに作るには、時間も資本もかかる。

顧客との関係にも一定の強さがある。2025年の純売上継続率は145%で、既存加盟店の決済量拡大が成長の中心だった。複数国で利用する企業ほど切り替えは難しくなり、取引履歴が増えるほど不正検知や経路選択も改善できる。2026年4〜6月期の純売上継続率は153%に達し、接続後の利用拡大が続いている。

ただし、純売上継続率は解約率ではない。2025年は上位10顧客が売上の61%を占め、2026年上期も同じ割合だった。大口2社は個別に売上の10%を超える。大手顧客は自社で現地銀行と契約したり、アディエンやストライプなどに取引を振り分けたりできるため、規模が増すほど手数料の引き下げを求められる。

2021〜2022年に35%前後あった営業利益率は2024年に18%弱まで低下し、2025年は21%へ戻った。2026年上期には再び16%程度となり、処理量の増加が自動的に利益率を高めるわけではないと示された。ROEは高いが、現金の回収期間、顧客資金、担保差入れの影響も考慮する必要がある。

堀は存在するものの、ビザやマスターカードほど強くない。値上げを繰り返し通してきた証拠は乏しく、むしろ会社は大口顧客向けの数量割引を認めている。長期の超過利益が全面的に残るとは考えず、競争で徐々に薄まる事業として評価する。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

新興国のデジタル決済市場は、成熟国より速い成長が期待できる。現金から電子決済への移行、電子商取引の普及、国際送金、配車やオンライン広告の拡大が数量を押し上げる。ディーローカルが2025年の投資家資料で示した対象市場は約2.1兆ドルで、2030年には約4.2兆ドルに倍増する見通しだった。2025年の同社取扱高408億ドルは、この市場の約1.94%に相当する。

市場を製品別に見るため、対象市場のうち約1.4兆ドルをデジタル商取引を中心とする代金受取、約0.7兆ドルを国際送金を代理母数とする資金払出に仮区分した。後者は世界銀行が示す2025年の低・中所得国向け送金約7,036億ドルを参考にしている。この区分は会社の公式な市場分割ではなく、資金払出には配車報酬や加盟店精算も含まれるため、厳密な市場シェアではない。この代理母数では、2025年の同社シェアは代金受取約2.0%、資金払出約1.8%となる。

主な競合は中南米のイーバンクス、ペイユー、地域の銀行・決済業者であり、世界規模ではアディエン、ストライプ、ペイパル、ワールドペイなどが重なる。アフリカでは現地の銀行、モバイルマネー事業者、地域の決済集約業者が競う。各社の国別・製品別取扱高には統一定義の開示がなく、競合の同一対象市場シェアを信頼できる数字で比較することはできない。世界全体の取扱高をそのまま新興国のシェアとして使うのは誤りである。

競争の中心は手数料だけではない。決済成功率、送金の速さ、通貨交換の費用、許認可、障害時の代替経路が採用を左右する。大手決済会社が自社で接続を広げればディーローカルの強みは薄れるが、規制の厳しい小国まで同じ品質で対応するのは難しい。

2035年の市場全体は名目約6兆ドルとみる。これは会社の2030年見通しをさらに延ばした分析上の仮定であり、実績や会社目標ではない。中立では同社の取扱高シェアが約2.7%へ広がる。ただし単位当たりの実効手数料は下がり、売上は取扱高ほど伸びない。PixやUPI、ステーブルコインは新しい接続先であると同時に、従来の手数料を削る競争相手にもなる。

資本政策と M&A

資本配分は成長投資と株主還元の両立を目指している。2023年と2024年には、それぞれ約1億ドルの自社株買いがあった。2025年には約1.5億ドルの配当を実施した。2026年には前年の調整後フリーキャッシュフローの30%を配当する方針に沿い、約5,720万ドルの配当を決め、さらに最大3億ドルの自社株買い枠を設定した。6月末までの買い戻し実績は約8,610万ドルだった。ただし10年間の還元額について、会社から確定的な数字の約束はない。

買収は慎重に見る必要がある。2025年に構想したアフリカのAZA Finance取得は、訴訟や規制対応を経て内容が変更された。2026年2月には、カメルーンのMint Codeの株式と許認可、関連知的財産、顧客関係を約2,374万ドル相当で取得した。これは成立済みの資産取得として扱い、AZA Finance全体の収益は加えていない。2026年8月には1.5億ドルの信用枠契約も締結した。

財務面では預り金に注意が要る。2025年末の現金約7.2億ドルのうち、企業自身の現金は約4.25億ドルで、残り約2.95億ドルは加盟店などに帰属した。2026年6月末も総現金約7.95億ドルに対し企業現金は約3.69億ドルだった。帳簿上の純現金7.3億ドルをすべて自由に使える財産とはみなさない。

少数株主にとって最大の論点は複数議決権株である。2025年末のB種株主は経済的な株式の約43.8%で議決権の約79.6%を握った。買収、資本政策、取締役選任を一般株主が左右しにくい。資本を高い利回りで再投資できても、その果実を公平に還元する統治が続くかを見届ける必要がある。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

新興国の決済は、世界で最も複雑で、しかも最も速く広がる市場の一つである。ブラジルのPixが普及すればカード処理の収入は減るかもしれないが、海外企業は依然としてPixにつなぐ手段を必要とする。コロンビアのBre-Bやアフリカのモバイルマネーでも同じことが起こる。ディーローカルは決済方法そのものの勝者を予想しなくても、複数の経路を束ねることで需要を取り込める。

実績も強い。2025年の取扱高は60%増え、2026年4〜6月期には92%増えた。既存顧客の利用拡大を表す純売上継続率も153%に達した。大手顧客は新たな市場へ進むたびに同社の既存接続を利用できる。2025年には37件の許認可等を保有しており、現地対応を自社で複製する負担は顧客にとって大きい。

新しい製品にも上振れ余地がある。後払い決済の集約サービス、仮想口座、現地加盟店向けサービス、ステーブルコインの入出金、人工知能を用いた経路選択が、既存顧客の取扱高を増やす。2025年に公表した後払い決済の取り組みでは、導入先で購入単価を高める効果も示された。ただし新製品の利益額は未開示であり、将来の利益への寄与はあくまで可能性である。

同社はビザのように巨大な世界共通網を所有する必要がない。各地の銀行や送金網を接続し、その上で顧客体験と承認率を改善できればよい。世界市場のシェアはまだ約2%にすぎず、2035年に4%程度へ広がっても過大な占有率ではない。顧客への値引きが続いても、規模による原価低下がそれを上回れば、営業利益率は25%前後まで回復しうる。そうなれば純利益は10億ドル規模へ達する。

慎重な見方

処理額の急増を、そのまま事業の強さと考えるのは危うい。2026年4〜6月期の取扱高は92%伸びたのに、粗利益の伸びは29%だった。取扱高当たり粗利益は前年同期の約1.07%から約0.72%へ落ちている。大手の配車や配送企業が価格交渉力を持ち、取引が現地完結型や低収益の決済手段へ移るほど、この差は広がる。

顧客基盤も分散していない。上位10社で売上の61%を占め、2社はそれぞれ全社売上の1割を超える。純売上継続率が高いのは、既存顧客の取引量が増えている証拠にはなるが、他社へ切り替えられない証拠ではない。アディエン、ストライプ、イーバンクス、地域の銀行が価格を下げれば、大手顧客は決済量を分散できる。接続数が増えるほど、必ずしも値決め力が強くなるわけではない。

新興国の規制と通貨にも固有の危険がある。アルゼンチンでは資本移動や為替規制が変わり、ブラジルでは税制やPixのルールが変わりうる。エジプトやアフリカの市場では通貨の不足や資金移動の制限が起こる。流動性を確保するために現金を抱えても、その一部は加盟店の資金である。2024年に営業キャッシュフローが悪化した経験は、決済の時差が数字を大きく動かすことを示している。

さらに支配株主の議決権が約8割に集中している。一般株主には、経営判断を修正する手段が乏しい。AZA Financeを巡る取得案件の変更も、規制の厳しい地域への進出が想定どおり進まないことを示した。10年後には競合が同じ現地接続を整え、大手顧客が低価格の経路へ移り、取扱高は増えても利益が現在を下回る可能性がある。

どちらに重みを置いたか

成長市場の大きさと現地接続の複雑さでは前向きな見方に分がある。2026年上期の取扱高と既存顧客の拡大は、その強さを裏付けた。しかし収益率の低下、売上の集中、複数議決権株の支配を合わせると、将来利益の予測にはかなり幅がある。

確率は楽観側を32%、中立を31%、悲観側を37%とした。悲観側を厚くしたのはAI代替の機械的な調整ではなく、大口顧客の交渉力と新興国固有の規制・資金回収リスクのためである。同領域の成熟した処理会社より数量成長は大きく見込むが、利益の安定性は低く見る。

10年後の中立の企業価値は今を上回る。しかし将来の価値を資本コストで割り引き、悲観側の損失と還元を織り込むと、安全域は不足する。結論はやや割高である。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 22.41 ドル66 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 5.35 ドル16 億ドル)。 今の値に割り戻すと 12.94 ドル38 億ドル、今との差 −0.1%、 期待の年率 +9.0%(資本コスト 9.0%)→ 適正

筋書き確率10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価還元の換算額還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・還元込み年率確率 × (終価+還元)
楽観 11% 52.51 ドル155 億ドル 10.17 ドル30 億ドル +383.7% +19.6% 6.90 ドル20 億ドル
やや楽観 21% 38.66 ドル114 億ドル 8.14 ドル24 億ドル +261.1% +15.7% 9.83 ドル29 億ドル
中立 31% 22.52 ドル66 億ドル 5.76 ドル17 億ドル +118.2% +9.3% 8.77 ドル26 億ドル
やや悲観 23% 5.55 ドル16 億ドル 2.37 ドル7 億ドル −38.9% −5.5% 1.82 ドル5 億ドル
悲観 14% 1.85 ドル5 億ドル 1.36 ドル4 億ドル −75.3% −15.4% 0.45 ドル1 億ドル
加重平均100% 22.41 ドル66 億ドル5.35 ドル16 億ドル +114.2% +9.0% 27.76 ドル82 億ドル

今の株価時価総額 12.96 ドル38 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。

楽観 11% 楽観:新興国の決済統合で地位を高め、利益が大きく育つ 利益 10 億ドル · PER 15.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 52.51 ドル155 億ドル

新興国で電子決済が普及し、ディーローカルは各国の新しい即時決済網を次々と接続する。世界の大手加盟店は個別の銀行契約より一体的な処理を選び、既存顧客の取引は拡大し続ける。ブラジルのPix、アフリカのモバイルマネー、ステーブルコインの入出金まで扱うことで、決済経路が変わっても売上を失わない。

2035年の名目取扱高は約2,500億ドルとなる。代金受取が約1,800億ドル、資金払出が約700億ドルである。会社が示した2030年の対象市場4.2兆ドルをさらに拡大した2035年約6兆ドルの市場では、全体シェアが4%強に上がる計算だ。大口向けの実効手数料は下がるが、承認率改善、為替処理、後払い決済の統合が収益を補う。

アディエンやイーバンクスとの競争は続くが、現地の許認可と多数の決済手段を持つことが差別化につながる。2026年に取得したアフリカの資産も、追加買収より既存網との統合によって価値を生む。営業利益率は25%台まで回復し、純利益は10億ドルに達する。

10年間の純利益累計は55億ドル、株式報酬控除後の正味還元は30億ドルとする。残る資本は新規国の流動性、担保、技術投資に使われる。最終年の利益成長は約9%まで減速し、その後は成熟した成長率へ移行する。

  • 代金受取決済・Pay-ins:数量 1,276(2025年購買力に直した代金受取取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.03(実質取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 41 億ドル・営業利益 11 億ドル。名目取扱高約1,800億ドル。実効料率約2.25%で現在より低いが、実質市場の拡大とシェア上昇が上回る。
  • 資金払出決済・Pay-outs:数量 496(2025年購買力に直した資金払出取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.02(実質払出取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 10 億ドル・営業利益 2 億ドル。名目取扱高約700億ドル。実効料率約1.40%。アフリカの現地払出網と企業向け送金が伸びる。

倍率:k9.0%、最終年の事業ROEは10.0÷30.7=32.6%。余剰現金の規模が小さく、帳簿ROEは40%を超えないため、伸びに要る資本のROEとしてこの値を用いる。堀は普通として残存割合1/2、RONICは約20.8%。2035年以降のgは、市場の実質成長約3%、シェア上昇約0.5%、料率低下を差し引いた名目単価成長約0.5%から4.0%。正当化PERは最終年利益に対して約16.8倍。利益の質を考え、その約91%の15.25倍を採用する。IFRSの報告利益を使い株式報酬や無形資産償却を足し戻さない。時価総額は余剰現金の税後受取利息を控除した事業利益にPERを掛け、現金3億ドルを加える。

確率:既存大口顧客の利用拡大、新興国市場の成長、新製品の利益化がそろう展開である。2026年の取扱高と純売上継続率は上振れの根拠になる。ただし10年間にわたり競合からシェアを取りながら原価率も改善するには、現在より強い値決め力が必要であり、確率は11%とした。

やや楽観 21% やや楽観:決済量が着実に伸び、収益性も改善する 利益 8 億ドル · PER 14.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 38.66 ドル114 億ドル

世界的な電子商取引、配車、送金会社は新興国での事業を広げる。ディーローカルは現在の取引先の利用国を増やし、現地銀行との接続も広げる。決済量の伸びは鈍化するものの、2026年までに築いた許認可と技術基盤が、競合との価格競争をある程度吸収する。

名目取扱高は2035年に約2,030億ドルとなり、全体市場の約3.4%を扱う。代金受取は約1,450億ドル、資金払出は約580億ドルである。大口顧客への値引きが続き、実効手数料は2025年より下がる。だが取引件数の増加によって固定費の負担が軽くなり、営業利益率は24%程度まで改善する。

ストライプとアディエンは国際的な大手加盟店を獲得し、イーバンクスも中南米で接続網を広げる。それでもディーローカルは、アフリカや中東を含めた複数国の現地対応で顧客を保つ。AZA関連で取得した許認可や顧客関係も、無理な追加買収をせず活用できる。

10年間の純利益累計は47億ドル、正味の株主還元は24億ドルとなる。純利益は最終年に8億ドルへ増えるが、その時点で成長率は1桁台に落ち着く。事業はなお成長しても、初期の高収益率が全面的に戻るわけではない。

  • 代金受取決済・Pay-ins:数量 1,028(2025年購買力に直した代金受取取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.03(実質取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 33 億ドル・営業利益 8 億ドル。名目取扱高約1,450億ドル、実効料率約2.30%。現地完結型の成長で価格競争を一部吸収。
  • 資金払出決済・Pay-outs:数量 411(2025年購買力に直した資金払出取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.02(実質払出取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 8 億ドル・営業利益 2 億ドル。名目取扱高約580億ドル、実効料率約1.45%。送金とプラットフォーム報酬が拡大。

倍率:k9.0%、事業ROEは8.0÷28.7=27.9%、堀の残存割合1/2でRONIC約18.4%。2035年以降のg3.8%は、実質市場成長2.5%、シェア上昇0.5%、実効料率低下を織り込んだ名目価格成長0.8%の合計から導いた。最終年利益に対する正当化PERは約15.85倍。大量処理による規模の利益があるものの、顧客の価格交渉力を考えて上限の約88%である14.0倍とする。現金2.5億ドルの税後利息を利益から控除し、同額を時価総額に加える。

確率:大口顧客の取引増加と新興国の現金離れが続く可能性は高い。一方、料金を守るほどの独占力はないため、継続的な割引を織り込む。非常に高い成長を保つ楽観より起きやすいが、原価改善を同時に実現する必要があり21%とした。

中立 31% 中立:取扱高は大きく育つが、実効手数料が下がり続ける 利益 5 億ドル · PER 12.7 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 22.52 ドル66 億ドル

新興国のデジタル決済は2035年にも大きな市場であり、海外企業は複数国への資金移動を一度の接続で済ませたいと考える。ディーローカルは許認可、現地銀行との関係、不正検知を維持することで事業を存続させる。ただしストライプ、アディエン、イーバンクス、現地の決済集約業者との競争が続き、大手顧客への手数料引き下げは止まらない。

2025年の名目取扱高408億ドルは、2035年に約1,620億ドルへ増える。代金受取が約1,160億ドル、資金払出が約460億ドルとなり、対象市場での全体シェアは約2.7%へ上がる。実効手数料は代金受取約2.0%、資金払出約1.25%へ下がり、売上の伸びは処理額を大きく下回る。

会社は自動化と現地網の共通化で原価を抑え、営業利益率は22%前後に落ち着く。2026年上期の利益率低下は一時的な投資負担も含むが、2021年の高い利益率が全面的に戻るとは考えない。AZA関連資産はアフリカで役立つものの、未成立の大型買収から追加利益を見込まない。

10年間の純利益累計は36億ドル、正味の還元は17億ドルとなる。残る資本は新市場で必要な担保、決済資金、開発に使われ、2035年の自己資本は約25億ドルになる。最終年の純利益は5.1億ドルで、事業は堅調だが高成長企業から成熟した決済処理会社へ移る。

  • 代金受取決済・Pay-ins:数量 822(2025年購買力に直した代金受取取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.03(実質取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 23 億ドル・営業利益 5 億ドル。名目取扱高約1,160億ドル。実効料率約2.00%で2025年比約34%低下。実質市場とシェアは拡大。
  • 資金払出決済・Pay-outs:数量 326(2025年購買力に直した資金払出取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.02(実質払出取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 6 億ドル・営業利益 1 億ドル。名目取扱高約460億ドル。実効料率約1.25%。銀行送金や現地払いの競争を反映。

倍率:k9.0%、事業ROEは5.1÷24.7=20.6%。堀は普通として超過利益の残存割合1/2、RONIC約14.8%。2035年以降のg3.5%は、実質市場成長2%、シェア横ばい、実効手数料の下落を差し引いた名目単価成長1.5%から導く。最終年利益に対する正当化PERは約14.38倍。顧客集中と料金交渉のため約88%の12.7倍を採用する。過去や現在の株価収益率を参照せず、IFRS純利益をそのまま使う。余剰現金2億ドルの税後受取利息0.028億ドルを除いた利益に倍率を掛け、現金2億ドルを加える。

確率:2026年の急成長が徐々に成熟し、市場成長と顧客内シェアの拡大をある程度取り込む一方、料金の下落が続く展開。2026年の取扱高成長と粗利益成長の差、過去の営業利益率の低下、会社の数量割引方針を合わせて、最も代表的な道筋と判断した。

やや悲観 23% やや悲観:大手顧客の値引きが進み、成長が利益に残らない 利益 2 億ドル · PER 8.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 5.55 ドル16 億ドル

2026年の急成長後、大口の配車、配送、電子商取引企業が決済経路を分散する。ストライプやアディエンの接続拡大に加え、現地銀行がAPIを整備したことで、ディーローカルは値引きなしには取引量を維持しにくくなる。顧客はサービスを完全には解約しないが、高収益の取引だけを競合へ移す。

新興国の市場は成長するものの、ディーローカルの対象市場シェアは2025年とほぼ変わらない。名目取扱高は2035年に約1,140億ドルとなるが、収益率が下がるため売上は約17.5億ドルにとどまる。ブラジルの決済ルール変更やアフリカでの資金移動制限が原価を押し上げ、営業利益率は14%程度へ下がる。

経営は買収より既存事業の効率化を選ぶが、許認可と現地運営の維持費は削りきれない。AIを使う決済経路の自動選択も、顧客側が複数の処理会社を競争させる道具として働く。現地接続という堀は残っても、価格を守る力は細る。

純利益は最終年1.75億ドルとなり、現在を下回る。10年間の純利益累計は21.5億ドル、正味還元は7億ドルで、残った資本の収益率も資本コスト付近へ落ちる。会社は存続するものの、以前のような高い資本効率を享受できない。

  • 代金受取決済・Pay-ins:数量 560(2025年購買力に直した代金受取取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.02(実質取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 14 億ドル・営業利益 2 億ドル。名目取扱高約790億ドル、実効料率約1.75%。大口取引の値引きと高収益取引の流出。
  • 資金払出決済・Pay-outs:数量 248(2025年購買力に直した資金払出取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.01(実質払出取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 4 億ドル・営業利益 0 億ドル。名目取扱高約350億ドル、実効料率約1.05%。地域銀行や送金業者との価格競争。

倍率:k9.0%、事業ROEは1.75÷20.2=8.7%となり、資本コストに届かない。利益を留保しても高い増分利益を得られないため、PERの上限は1÷kの約11.11倍とする。長期g2.0%は、実質市場成長1%、シェア低下0.5%、名目単価成長1.5%から導いた。値引きと規制費用による事業の弱体化を反映し、利益ベースで8.6倍を採用する。余剰現金は規制対応と運転資金で1.5億ドルまで減るとし、税後受取利息を控除して加算する。中立より明確に低い倍率である。

確率:2026年上期の実効収益率低下と上位顧客への集中が続く可能性を重視する。事業そのものは存続し、取扱高も増えるが、利益率の回復が妨げられる展開は新興国決済では十分に起こりうるため23%とした。

悲観 14% 悲観:現地接続が汎用品化し、収益基盤が縮む 利益 1 億ドル · PER 7.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1.85 ドル5 億ドル

アディエン、ストライプ、現地銀行が新興国の接続を広げ、大手顧客は決済経路を自動的に選び直す。ブラジルのPix型の即時決済が各国へ普及し、ディーローカルが提供していた現地接続の希少性は大きく下がる。ステーブルコインを利用した送金でも、複数の競合が同じ入出金サービスを提供し、手数料競争が激しくなる。

2026年には高かった取扱高の伸びが止まり、2035年の名目取扱高は約690億ドルにとどまる。代金受取の実効料率は約1.4%、資金払出は約0.95%へ下がる。全社売上は約8.6億ドルで2025年を下回り、営業利益率は10%未満まで低下する。現地法令への対応費用と決済網の維持費が残り、規模縮小による節約も限られる。

2026年2月に成立したアフリカの取得資産は残るが、大型買収による逆転は起こらない。支配株主が資本配分を主導する構造も変わらず、少数株主は事業の再編を強制できない。経営は不採算国を整理し、技術と許認可の一部を売却して資金を守る。

純利益は2035年に0.6億ドルまで下がる。期間の純利益累計は13億ドル、正味還元は4億ドルにとどまり、自己資本は残っても収益力の低い資産が増える。破綻ではなく、決済処理の小さな専門会社として生き残る筋書きである。評価は残存利益と処分可能資産の双方から行う。

  • 代金受取決済・Pay-ins:数量 326(2025年購買力に直した代金受取取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.02(実質取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 6 億ドル・営業利益 1 億ドル。名目取扱高約460億ドル、実効料率約1.40%。市場シェアと収益性がともに低下。
  • 資金払出決済・Pay-outs:数量 163(2025年購買力に直した資金払出取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量)× 価格 0.01(実質払出取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格)→ 売上 2 億ドル・営業利益 0 億ドル。名目取扱高約230億ドル、実効料率約0.95%。送金業者と現地銀行にシェアを失う。

倍率:k9.0%、事業ROEは0.6÷14.7=4.1%と資本コストを大きく下回る。2035年以降のg0.5%は、実質市場成長1%、シェア低下1%、名目単価成長0.5%から導く。ROEがk以下なので利益ベースのPER上限は11.11倍であり、採用値7.6倍はその範囲内である。余剰現金1.0億ドルに対する税後利息0.014億ドルを純利益から除き、事業価値を約4.45億ドルと評価して現金1.0億ドルを足す。時価総額約5.45億ドルは、別途推定した処分可能資産の床4.5億ドルを上回る。過去の谷のPERやPBRから算出していない。

確率:大手顧客の離反、現地金融制度の変化、競合による低価格化が重なる構造的な敗北である。2026年の好調さを考えると最頻の展開ではない。しかし顧客集中と支配株主の問題、為替・資本規制の予測困難性があり、14%の確率を認める。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

代金受取決済・Pay-ins

新興国の消費者から海外・現地の大手加盟店への支払いを処理する。カード、即時銀行送金、電子財布、現金払いなどを統合し、処理手数料や通貨交換に関連する収入を得る。

数量2025年購買力に直した代金受取取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量価格実質取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格売上営業利益
今 2025/12 282 0.03 9 2
10 年後 中立 822 0.03 23 5

取り方:2025年通期決算説明資料にPay-ins取扱高282.12億ドルの開示がある。会社は製品別売上と営業利益を公表していないため、実効収益率3.048%、売上8.60億ドルは推定である。全社売上10.9億ドルからPay-outsの推定2.30億ドルを控除して整合させたが、単なる売上配分ではなく、実際の製品別取扱高を分母として単価を求めている。営業利益1.80億ドルは手数料原価と共通費用を含む推定である。2025年には代金受取が全TPVの69%で、取引件数は約35億件。対象市場の代理母数は、会社公表の新興国デジタル決済TAM2.1兆ドルから国際送金相当の約0.7兆ドルを除いた約1.4兆ドルであり、同社の概算シェアは約2.0%。競合はイーバンクス、ペイユー、アディエン、ストライプ、現地銀行。競合の同一定義の対象市場シェアは非開示である。10年後のvolumeは物価を除いた取扱高とし、priceには3.5%の物価上昇と実効料率の下落を反映する。

資金払出決済・Pay-outs

配車、電子商取引、送金、金融サービスなどの企業から新興国の受取人への支払いを処理する。現地通貨調達、銀行口座や電子財布への着金、資金照合と規制対応が価値の中心となる。

数量2025年購買力に直した資金払出取扱高(億ドル)。将来の名目TPVを累積物価指数で割った実質数量価格実質払出取扱高1ドル当たりの名目売上。実効手数料率に物価指数を掛けた価格売上営業利益
今 2025/12 126 0.02 2 1
10 年後 中立 326 0.02 6 1

取り方:2025年通期決算説明資料のPay-outs取扱高126.05億ドルを用いる。製品別売上は非開示のため、払出・送金に伴う現地銀行費用と競争を考慮し、代金受取より低い実効収益率1.825%を仮定した。これによる売上2.30億ドルと営業利益0.50億ドルは分析上の推計であり、会社のセグメント開示ではない。代理市場規模は世界銀行の2025年低・中所得国向け個人送金約7,036億ドルを参考に約0.7兆ドルとした。世界銀行の統計は https://data.worldbank.org/indicator/BX.TRF.PWKR.CD.DT?locations=XO 。同社の概算シェアは約1.8%だが、実際のPay-outsにはプラットフォーム報酬や企業間払出も含まれ、統計との範囲差がある。競合はウエスタン・ユニオン、ペイオニア、ニウム、エアウォレックス、地域銀行やモバイルマネー業者など。同一対象市場の競合シェアは確認できない。数量には物価を混ぜず、価格で累積物価と実効手数料率の低下を扱う。

リスクと懸念

大口顧客への集中と値引き

2025年と2026年上期の売上の61%が上位10社から生まれた。2026年上期には2社が個別に売上の10%を超えている。大手顧客の取扱高が増えると売上は伸びるが、同時に数量割引と経路の分散を要求される。主要顧客を失った場合には、固定費を急に削れないため純利益への影響は売上減少率を上回るおそれがある。

実効手数料と粗利益収益率の低下

2026年4〜6月期の取扱高は92%増えたが、粗利益は29%増にとどまった。取扱高当たり粗利益は前年同期約1.07%から約0.72%へ下がった。大口加盟店への割引、為替取引の収益率低下、現地完結決済の構成比上昇が進めば、処理量が2倍になっても利益が2倍にならない。取扱高の成長率を利益成長の代用にしてはいけない。

新興国の規制、為替と資金移動

ブラジルの税制やPixのルール、アルゼンチンの為替管理、エジプトの通貨不足、アフリカの現地金融規制が事業に影響する。為替相場そのものを予想で変えなくても、通貨交換の許可や送金可能額が変われば取扱量と手数料は減る。許認可の取得に時間がかかることは競争上の強みであると同時に、監督当局の判断に収益を左右される弱さでもある。

加盟店資金、流動性と信用

決済処理では顧客の資金を短期間保有し、送金先へ渡すまでの時差が生じる。2025年末の現金には加盟店等に帰属する約2.95億ドルが含まれ、2026年6月末には約4.26億ドルへ増えた。これらは株主が自由に引き出せる資産ではない。決済先金融機関の破綻、担保要求の増加、資金回収遅延が重なると、会計上の現金残高が厚くても企業自身の流動性が不足しうる。

支配株主と少数株主の権利

2025年末のB種株主は発行済み普通株の約43.8%を保有しながら議決権の約79.6%を支配していた。一般株主が買収、役員選任、資本政策を変更する力は限られる。経済的な所有割合と議決権の差は、創業者が長期投資を進めやすい利点もあるが、買収価格や現金還元の判断が少数株主に不利でも止めにくい。

AIエージェントと決済経路の再編

この事業は人月売り、席課金ソフト、画面操作を収益の中心とする業務サービスではなく、決済の処理と資金移動が収入源なので、指定されたAIエージェント代替の型には直接該当しない。ただし顧客側のAIが決済経路を比較し、最も安い処理会社を自動選択すれば、ディーローカルの手数料は下がる。逆に同社自身のSmartRouterや不正検知は、AIで経路選択を改善する防御手段となる。

買収と新製品への再投資

AZA Financeを巡る取引は、当初の企業取得構想から一部資産の取得へ変更された。許認可と顧客関係の取得には価値があるが、海外の規制と訴訟により予定が変わる危険も示した。ステーブルコイン、後払い決済、仮想口座などの新製品も、大きな処理量を生んでも利益率が低ければ株主価値を増やさない。投資した資本に対する増分利益を確認する必要がある。

今後の分かれ目

四半期の取扱高が高成長を続けても、取扱高当たり粗利益が0.55%未満へ下がり、その状態が複数四半期続いたら
低収益の数量拡大が中心になった可能性が高い。中立の実効料率と営業利益率を引き下げ、やや悲観の確率を上げる。
既存加盟店の純売上継続率が110%未満へ下がり、上位顧客の決済量が競合へ移り始めたら
乗り換え費用による堀が想定より弱い証拠となる。代金受取のシェア拡大を止め、やや悲観・悲観へ確率を移す。
取扱高当たり粗利益が0.75%以上で安定し、営業利益の粗利益に対する比率が60%以上へ改善したら
規模の利益が料金の低下を吸収していると判断し、中立からやや楽観へ重みを移す。実際の現金創出も同時に確認する。
大手顧客の現地決済で同社の利用国が広がり、対象市場シェアが3%を継続的に超えたら
現地許認可と接続網が競争優位として働いている可能性が高い。代金受取と資金払出の数量をやや楽観側へ引き上げる。
Pix型即時決済やステーブルコインの利用が拡大しても、同社の処理粗利益が同じ速度で増えたら
新技術を接続網に取り込めている証拠となる。決済経路の置き換えによる悲観を弱め、長期の価格下落幅を縮める。
大規模な無配の買収や株式発行を行い、増分営業利益が投下資本コストを下回ったら
成長投資による資本価値の毀損と判断する。取得先の見かけの売上ではなく、株式報酬と増資を差し引いた正味還元と利益を見直す。
企業自身の現金が継続的に増え、配当と自社株買いを通じた実際の還元が安定したら
余剰現金の株主への戻り方を高く評価し続けられる。反対に預り金だけが増え、企業現金が減れば余剰現金の評価額を引き下げる。

見ておくもの

  • Pay-ins・Pay-outs別の取扱高、越境・現地完結別の構成比、固定為替での成長率
  • 粗利益÷TPVによる実効粗利益収益率と、実際の手数料率の変化
  • 純売上継続率、上位10顧客への売上集中、顧客当たり利用国数
  • ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、アフリカ・アジアの地域別粗利益とその利益率
  • 営業利益÷粗利益、株式報酬控除後の利益、調整後フリーキャッシュフロー
  • 企業自身の現金と加盟店預り現金の区分、担保資金、金融負債と信用枠の利用
  • 現地許認可の増減、Pix・Bre-B・UPI・ステーブルコインへの接続と実際の収益
  • 2026年11月12日予定の第3四半期決算と、2026年通期ガイダンスの達成状況
  • 自社株買い・配当・株式報酬・増資の正味還元、B種株主の議決権比率

倍率と資本コストの決め方

今の時価総額に合わせて10年後の利益や倍率を逆算していない。最初に2025年の実際のPay-ins282.12億ドル、Pay-outs126.05億ドルを確認し、製品別に実効料率と営業利益率を推定した。2035年の取扱高は物価を除いた実質数量、価格には年3.5%の物価と手数料率の低下を反映し、利益を積み上げた。倍率は資本コスト9.0%、事業ROE、堀の残存割合1/2、2035年以降のgから計算し、中立の正当化PER約14.38倍に対して12.7倍を採用した。過去の市場PERやPBRは使っていない。株式報酬を費用としたIFRS純利益を基準とし、純現金を二重に数えないよう現金利息を控除して加算した。2025年の営業キャッシュフローには加盟店資金の変動が含まれるため、これを恒常的なオーナー利益とはしなかった。リース負債は固定的な支払約束として考慮し、既存のIFRS会計を維持した。10年間の利益累計と正味還元による自己資本の繰り越しも一致している。期待時価総額約66.1億ドルと期待正味還元15.78億ドルを資本コストで割り引いた本質価値は約38.17億ドルで、基準時価総額44.42億ドルとの差は約マイナス14.1%となる。

資本コスト 9.0% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。米国株の基本8.0%に、cycle+0.50%、pricing+0.25%、debt+0.00%、life+0.25%を加えた9.0%。βと市場の取引倍率は使わない。同領域のビザ・マスターカードは強い二面ネットワークで7.5%、ファイサーブは9.0%、グローバル・ペイメンツは9.2%、ウエスタン・ユニオンは9.5%という比較に対し、ディーローカルは資産の軽さで有利だが、国別規制と大口顧客への依存では不利である。存続そのものが危ない財務状態ではないためdistressの上乗せはしない。

同じ業種(金融)の AI 分析

割安 ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズBMNR ETH約605万枚の保有は大きいが、値上げ力のある事業とは違う。旧株数による割安判定は無効で、実勢株価には安全域が乏しい 本質価値との差 +284.4% · 10 年 割安(年 +18.9%) 割安 QFINQFIN 中国の与信仲介で規制と信用悪化が利益を直撃し、堀は薄い。それでも長期価値は現在の時価総額を大きく上回り、割安と見る。 本質価値との差 +227.8% · 10 年 割安(年 +26.4%) 割安 フィンボリューション・グループFINV 中国の融資規制で収益力は傷んだが、海外展開と厚い資本が再生を支える。VIEと信用損失を厳しく見ても、長期価値には大きな安全域がある 本質価値との差 +213.6% · 10 年 割安(年 +27.2%) 割安 XファイナンシャルXYF 中国の貸出規制で成長は崩れたが、資産と残る収益力に対して市場評価は極端に低い。10年価値は割安。ただし回収できる株主価値には大きな不確実性がある 本質価値との差 +148.7% · 10 年 割安(年 +23.5%) 割安 ブラデスコ銀行BBD ブラジル有数の銀行と保険の二重の強みは残るが、信用損失とデジタル競争は重い。10年の本質価値は基準時価総額を約52%上回り、割安と判断する。 本質価値との差 +141.9% · 10 年 割安(年 +21.7%) 割安 ユーロネット・ワールドワイドEEFT ATM・送金・デジタル決済を束ねる希少な基盤。直近の減速を織り込んだ値段は割安で、10年の価値に大きな安全域がある 本質価値との差 +110.0% · 10 年 割安(年 +18.8%) 割安 ルーファックス・ホールディング(Lufax)LU 帳簿上の資産に対して株価は極端に低い。利益回復なら大幅な割安だが、貸倒れと親会社支配が安全域を脅かす 本質価値との差 +82.9% · 10 年 割安(年 +17.4%) 割安 BSBRBSBR ブラジルの銀行基盤は長く残る。独立価値では割安だが、親会社による残余株の株式交換がADR保有の行方を左右する。 本質価値との差 +79.2% · 10 年 割安(年 +16.8%) 割安 バークレイズBCS 英国の預金基盤と米英の市場業務が収益を支える。信用循環と資本規制を織り込んでも、10年価値には厚い安全域がある 本質価値との差 +76.1% · 10 年 割安(年 +16.2%) 割安 ウエスタン・ユニオンWU 現金受取の送金網には寿命があるが、手数料の堀は薄い。減配と競争を重く見込んでも、残るオーナー利益に対して割安 本質価値との差 +74.3% · 10 年 割安(年 +17.9%) 割安 SLMSLM 民間学生ローンで首位の集客力は強い。信用損失と売却益の不安定さを割り引いても、10年の株主価値は割安圏にある 本質価値との差 +70.8% · 10 年 割安(年 +16.8%) 割安 アメリプライズ・ファイナンシャルAMP 資産残高に連動する助言と運用で ROE 50% 超を稼ぐ優良会社。利益ベースの倍率で測っても、値段は割安 本質価値との差 +63.9% · 10 年 割安(年 +14.8%) 割安 シンクロニー・ファイナンシャルSYF 小売の提携で貸す米最大級のカード会社。貸倒れの循環と提携先の更新が悲観の核だが、利益ベースの式で出しても価値は今の値段を大きく上回る 本質価値との差 +62.3% · 10 年 割安(年 +16.4%) 割安 NWGNWG 英国の預金と法人取引に堀があり、買収後の運用事業も伸びる。信用循環を厚く見積もっても10年価値に安全域がある割安株。 本質価値との差 +58.6% · 10 年 割安(年 +14.6%) 割安 イタウ・ウニバンコ・ホールディングITUB ブラジル最大の民間銀行として堀は厚いが、政治と金融技術の競争には注意が要る。10年の本質価値は基準時価総額を約14%上回り、やや割安 本質価値との差 +55.0% · 10 年 割安(年 +14.3%) 割安 FUTUFUTU 海外展開と高い資本効率に成長余地が残る。中国規制と手数料低下は重いが、10年の期待価値は現在の時価総額を上回り、割安とみる。 本質価値との差 +48.1% · 10 年 割安(年 +14.4%) 割安 グローブ・ライフGL 代理店網の高い利益率で堅く稼ぐ。空売り報告と調査は終結、代理店の減少が焦点。資本コスト 7.75% の利益ベースの倍率でも、10 年の価値は今の時価総額を大きく上回る 本質価値との差 +47.8% · 10 年 割安(年 +13.1%) 割安 ワンメイン・ホールディングスOMF ノンプライム融資の審査・店舗網は強みだが貸倒と調達費用に弱い。信用循環を重く見ても10年価値は約94億ドルで、今の約64億ドルには安全域がある 本質価値との差 +44.4% · 10 年 割安(年 +14.6%) 割安 フィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシーズFIS ワールドペイ持分を売り発行体処理を取り込んだ銀行向け処理の大手。償却と統合費で GAAP の利益は薄く、純負債が時価総額を上回る。式の中立の 10 年後は今の約 2.5 倍 本質価値との差 +42.9% · 10 年 割安(年 +13.8%) 割安 ロイズ・バンキング・グループLYG 英国最大級の住宅ローンと預金基盤は10年後も稼ぐ。規制費用と信用循環を織り込んでも、本質価値は現時点を約34%上回り、割安と判断する 本質価値との差 +42.9% · 10 年 割安(年 +13.2%) 割安 ハートフォード・インシュアランスHIG 米国の企業向け・個人向け損保と団体保険の大手。核の ROE は 19% 前後だが、中堅・大企業の引受は山を越えた。中立 10 年 12.6 倍で、総合は今の時価総額に対し +40% の「割安」 本質価値との差 +41.5% · 10 年 割安(年 +13.3%) 割安 フィデリティ・ナショナル・ファイナンシャルFNF 権原保険の約3割を担う流通網には粘り強い堀がある。年金子会社の信用リスクを割り引いても、10年先の還元込み価値には安全域があり「割安」とみる。 本質価値との差 +40.6% · 10 年 割安(年 +13.3%) 割安 ハンティントン・バンクシェアーズHBAN Veritex と Cadence を取り込んだ全米 10 位の地銀。ROTCE 15〜16% なら利益ベースの式の倍率は PER 12 倍前後で、今の約 10 倍は割安 本質価値との差 +39.5% · 10 年 割安(年 +13.1%) 割安 ウリ・フィナンシャル・グループWF 韓国の預金基盤は残るが、融資の伸びと統治には限界がある。保険統合と還元の進展を慎重に織り込んでも、10年の本質価値は割安圏にある。 本質価値との差 +39.5% · 10 年 割安(年 +13.2%) 割安 SHGSHG 韓国の預金・カード基盤と還元改革は本物だが、人口減少と信用循環は重い。それでも10年の本質価値には安全域があり、割安と判断する。 本質価値との差 +38.7% · 10 年 割安(年 +12.7%) 割安 RITMRITM 住宅ローン回収の規模と配当は価値を支えるが、資金調達と買収の傷が深い。10年価値では割安と判断する。 本質価値との差 +37.6% · 10 年 割安(年 +14.0%) 割安 リージョンズ・ファイナンシャルRF 預金コストと貸出の質で地銀の上位に立つ南東部の最大手。上限 PER 約 14 倍の 9 割(約 12.6 倍)の式で、今の約 10 倍は割安 本質価値との差 +36.8% · 10 年 割安(年 +12.9%) 割安 エベレスト・グループEG 再保険と卸売・特殊保険に絞る世界大手。運用益と資本の返しは堅いが、準備金の積み増しを繰り返した会社。中立 10 年 11.4 倍で、総合は今の時価総額に対し +47% の「割安」 本質価値との差 +36.7% · 10 年 割安(年 +13.7%) 割安 KBフィナンシャル・グループKB 韓国最大級の預金基盤と非銀行事業が収益を支える。融資規制と景気循環を慎重に織り込んでも、長期の還元を含む価値には割安感がある。 本質価値との差 +36.5% · 10 年 割安(年 +13.1%) 割安 バンクOZKOZK 不動産融資の集中を減らし、法人融資が次の柱になる。信用損失への警戒は必要だが、長期の株主価値には安全域があり、割安と見る。 本質価値との差 +35.5% · 10 年 割安(年 +13.0%) 割安 ファイサーブFISV 決済処理の大手。2026 年に見通しを 2 度下げ、株価は GAAP で 7 倍台まで沈んだ。稼ぐ力は残り、式の中立の 10 年後は今の約 2.3 倍。ただし借金が時価総額を上回り、悲観の確率を厚くした 本質価値との差 +34.2% · 10 年 割安(年 +13.3%) 割安 HDBHDB インド最大の民間銀行は預金網と住宅融資に堀を持つ。統合の重荷と経営交代を織り込んでも、長期価値には安全域が残る 本質価値との差 +32.5% · 10 年 割安(年 +11.7%) 割安 キーコープKEY 法人向け・投資銀行に強い中堅の地銀。利ざやと効率は同業の下位で改善余地が大きい。式は上限 PER 約 13.5 倍の 8.5 割、利益の伸びで割安 本質価値との差 +30.6% · 10 年 割安(年 +12.5%) 割安 アクシス・キャピタル・ホールディングスAXS 専門保険への転換で採算は改善したが、料率軟化と準備金を警戒する。10年の確率加重価値は現在より約33%高く「割安」。 本質価値との差 +30.0% · 10 年 割安(年 +12.2%) やや割安 ウィリス・タワーズ・ワトソンWTW 世界 3 位級の保険ブローカーと人事・福利厚生コンサルの二本足。利益率が上がる局面で、AI 不安と料率軟化を織り込んだ中立 10 年 20.0 倍で、総合は今の時価総額に対し +35% の「割安」 本質価値との差 +29.9% · 10 年 やや割安(年 +11.0%) やや割安 ステート・ストリートSTT 世界 3 大の保管銀行で SPDR の ETF 運用も持つ。堀は深いが手数料の下落圧力と金利依存があり、利益ベースの式の倍率で測ると値段は割安 本質価値との差 +29.3% · 10 年 やや割安(年 +12.0%) やや割安 PNCファイナンシャル・サービシズ・グループPNC 全米の大手銀行。FirstBank 買収と新店 300 店で全国展開へ進む。ROTCE 18.3% でも資本コスト 8.25% の利益ベースの式では 10 年後 PER 約 13 倍が妥当で、今の 12.5 倍は割安 本質価値との差 +27.9% · 10 年 やや割安(年 +11.6%) やや割安 プログレッシブPGR 自動車保険の首位を争う高 ROE の損保。利益率は山にある。中立 10 年 14.9 倍で、総合は今の時価総額に対し +34% の「割安」 本質価値との差 +26.8% · 10 年 やや割安(年 +11.9%) やや割安 バンク・オブ・アメリカBAC 全米第 2 の銀行で、預金・富裕層・市場の堀は深い。資本コスト 8.0% の利益ベースの式では ROE 11〜12% の銀行に PBR 約 1.7 倍が付き、今の 1.2 倍はやや割安 本質価値との差 +26.6% · 10 年 やや割安(年 +11.2%) やや割安 MGICインベストメントMTG 米国住宅ローン信用保険の最大手級。厚い資本と株主還元は魅力だが、価格競争と住宅不況には弱い。10年の確率加重価値は現状比約25%高く「やや割安」。 本質価値との差 +26.4% · 10 年 やや割安(年 +12.5%) やや割安 リンカーン・ナショナルLNC 団体保障の強さと年金商品の立て直しには価値があるが、旧来の保険保証と増資の傷は重い。10年の期待価値はやや割安圏と判断する。 本質価値との差 +25.6% · 10 年 やや割安(年 +11.7%) やや割安 トゥルーイスト・ファイナンシャルTFC 南東部・中部大西洋岸の大手銀行で、法人と資産管理は強いが、低採算の個人ローンを売って作り直し中。式の PER は 10 年後 12 倍前後で、今の時価総額は割安 本質価値との差 +25.5% · 10 年 やや割安(年 +11.7%) やや割安 アシュアード・ギャランティーAGO 地方債保証の二社寡占と長年の資本還元が支え。信用損失の尾は長いが、10年価値は現在比約27%高い「やや割安」。 本質価値との差 +25.3% · 10 年 やや割安(年 +11.8%) やや割安 グローバル・ペイメンツGPN ワールドペイを取り込んだ決済処理の大手。買収の償却で GAAP の利益は薄く、純負債は時価総額の 75%。式の中立の 10 年後は今の約 2.4 倍だが、借金と競争を見て悲観を厚くした 本質価値との差 +24.3% · 10 年 やや割安(年 +12.5%) やや割安 ファースト・ハワイアンFHB ハワイの預金堀は強いが、TriCo買収が試金石。単体価値には安全域があり、やや割安 本質価値との差 +22.9% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 バーフォード・キャピタルBUR YPF逆転敗訴で自己資本は激減したが、訴訟金融の回収力は残る。高い負債と評価益の不確実性を差し引いても、やや割安と見る 本質価値との差 +22.5% · 10 年 やや割安(年 +11.9%) やや割安 CNAファイナンシャルCNA 高配当と専門引受は魅力だが、料率軟化と古い負債が上値を削る。10年価値は現在比+23%で「やや割安」 本質価値との差 +22.3% · 10 年 やや割安(年 +11.4%) やや割安 プロスペリティ・バンクシェアズPB 低コスト預金と買収実績は魅力だが、利益率の改善には限界がある。基準株数ではやや割安、買収後の実際の株数では適正圏 本質価値との差 +21.9% · 10 年 やや割安(年 +11.1%) やや割安 HSBCHSBC 香港の預金基盤と国際決済網に強い堀を持つ銀行。中国関連信用リスクは重いが、還元を含む10年価値には安全域があり、やや割安 本質価値との差 +21.9% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 ウェルズ・ファーゴWFC 資産上限が外れて貸出・預金が 1 割伸びる全米第 3 位の銀行。資本コスト 8.25% の利益ベースの式では ROE 13% の銀行に PBR 約 1.7 倍が付き、今の 1.4 倍はやや割安 本質価値との差 +21.8% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 プログ・ホールディングスPRG 信用に制約のある消費者の買い物を支えるが、加盟店と規制への依存が重い。買収後の負債を織り込んでも、10年価値には安全域があり割安とみる。 本質価値との差 +21.4% · 10 年 やや割安(年 +12.0%) やや割安 ルネサンスリー・ホールディングスRNR 巨大災害を引き受け、外部資本と運用益でも稼ぐ再保険会社。料率軟化と巨額損失を織り込んでも、10年の本質価値は約170億ドル、現状比17%高い「やや割安」 本質価値との差 +21.4% · 10 年 やや割安(年 +11.7%) やや割安 CIBCIB コロンビア首位銀行の預金網とNequiの決済網は強い。Banistmo売却後の正常利益と信用循環・統治の不確実性を比べると、長期価値はやや割安。 本質価値との差 +21.2% · 10 年 やや割安(年 +11.2%) やや割安 クレジット・アクセプタンスCACC 販売店網と独自の与信データは価値を生む。しかし低信用者向け融資の規制と貸倒リスクは重く、現在の評価は適正圏で安全域が薄い。 本質価値との差 +20.7% · 10 年 やや割安(年 +11.9%) やや割安 プリメリカPRI 北米の大規模な販売網と継続保険料に価値がある。新規契約の減少と手数料競争を織り込んでも、10年の本質価値はやや割安 本質価値との差 +20.6% · 10 年 やや割安(年 +10.5%) やや割安 オールド・リパブリック・インターナショナルORI 専門保険と権原保険の堅実な複合体。長期の引受規律と株主還元を評価するが、賠償責任の悪化を慎重に織り込み、10年価値は現時価総額比約19%上の「やや割安」 本質価値との差 +19.9% · 10 年 やや割安(年 +11.0%) やや割安 プルデンシャル・ファイナンシャルPRU 日本の不祥事で下振れ中だが、PGIM・団体保険・退職の本業は堅い。資本コスト 8.5% の利益ベースの倍率で、10 年の価値は今をやや上回る 本質価値との差 +19.9% · 10 年 やや割安(年 +11.1%) やや割安 メットライフMET 団体保険とアジアの利益が積み上がり、自己資本の薄さと信用リスクが焦点。資本コスト 8.25% の利益ベースの倍率で、10 年の価値は今をやや上回る 本質価値との差 +19.6% · 10 年 やや割安(年 +10.8%) やや割安 シチズンズ・フィナンシャル・グループCFG ニューイングランド発の大手地銀で、ROTCE は 15% から 16〜18% を目指す途中。式は上限 PER 約 13 倍の 8.8 割(約 11.5 倍)で、利益の伸びで割安 本質価値との差 +19.3% · 10 年 やや割安(年 +11.2%) やや割安 ポピュラーBPOP プエルトリコ預金の約3分の2を握る堀は厚い。政府預金と信用循環への集中を差し引いても、10年価値はやや割安。 本質価値との差 +19.1% · 10 年 やや割安(年 +10.6%) やや割安 オールステートALL 個人向け自動車・住宅保険で米国 2 位の損保。利益は準備金の戻しと軽い災害年で山にある。中立 10 年 11.3 倍で、総合は今の時価総額に対し +24% の「やや割安」 本質価値との差 +18.4% · 10 年 やや割安(年 +11.8%) やや割安 ペイパルPYPL ブランド決済の伸びが止まり競合に標準の座を削られる最中の決済網。事業は黒字で現金も厚く倍率は低い。成長が鈍っても利益ベースの式の上ではやや割安 本質価値との差 +17.4% · 10 年 やや割安(年 +11.1%) やや割安 アーチ・キャピタル・グループACGL 米国の再保険・事業保険・住宅ローン保険の複合会社。ROE 18% で資本を動かす優良な損保だが再保険の料率は山を越えた。中立 10 年 11.5 倍で、総合は今の時価総額に対し +27% の「やや割安」 本質価値との差 +17.3% · 10 年 やや割安(年 +10.8%) やや割安 M&TバンクMTB 北東部の地銀。無利息預金が厚く利ざや 3.65%、与信も堅い。式は上限 PER 約 14 倍の 9 割(約 12.8 倍)で、今の PER 約 10 倍はやや割安 本質価値との差 +16.9% · 10 年 やや割安(年 +10.4%) やや割安 USバンコープUSB 全米 5 位の銀行。決済(エラボン・カード)と BTIG で手数料が厚い。ROTCE 18.5% でも資本コスト 8.25% の利益ベースの式では 10 年後 PER 約 13 倍・PBR 約 1.6 倍が妥当で今の 1.4 倍はやや割安 本質価値との差 +16.8% · 10 年 やや割安(年 +10.3%) やや割安 ハミルトン・レーンHLNE 私募市場の構造成長と顧客粘着性は強いが、Up-Cの取り分を引くと安全域は約19%のやや割安 本質価値との差 +16.4% · 10 年 やや割安(年 +10.5%) やや割安 AIGAIG 損保大手として引受を立て直し、2027 年の ROE 目標へ進行中。中立 10 年 11.6 倍で、総合は今の時価総額に対し +19% の「やや割安」だが、準備金の質に敏感 本質価値との差 +15.9% · 10 年 やや割安(年 +10.8%) やや割安 ウィントラスト・ファイナンシャルWTFC 地銀の顔の下に保険料金融の堀がある。信用循環を織り込んでも、10年価値は今を約17%上回る 本質価値との差 +15.3% · 10 年 やや割安(年 +10.2%) やや割安 ザイオンズ・バンコープZION 地域密着の預金基盤は残るが規模の壁は厚い。10年価値は今を約14%上回り、やや割安 本質価値との差 +15.3% · 10 年 やや割安(年 +10.5%) やや割安 シティグループC 再建途上の世界展開銀行。ROE 12% が定着すれば利益ベースの式で PER 12 倍前後が付き、今は 2 割弱やや割安。ただし 10 年の実績は資本コスト割れで、その不安は確率で厚く見る 本質価値との差 +15.2% · 10 年 やや割安(年 +10.4%) やや割安 INGING 欧州の預金基盤とデジタル銀行の規模に強みがある。10年価値は現値を約13%上回り、やや割安だが安全域は薄い。 本質価値との差 +14.1% · 10 年 やや割安(年 +10.0%) やや割安 バンク・オブ・ニューヨーク・メロンBNY 世界最大級の保管・決済の基盤で堀は深いが、手数料率の低下と預金の利ざやが重しになる優良な保管銀行。利益ベースの式の倍率で測ると値段はやや割安 本質価値との差 +14.1% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 キャピタル・ワン・ファイナンシャルCOF 買収で膨らんだ「ROE 2%」は実力でなく、カード・自動車・自前の決済網の三本柱。利益ベースの式では中立で今を上回るが、信用循環と網の賭けで悲観を厚く置いた 本質価値との差 +13.3% · 10 年 やや割安(年 +10.5%) やや割安 FNBFNB 地域に根を張る預金基盤と堅実な貸出が強み。大手銀行ほどの堀はないが、10年の利益と還元を考えるとやや割安である。 本質価値との差 +12.5% · 10 年 やや割安(年 +10.1%) やや割安 ウェスタン・アライアンス・バンコープWAL 専門預金と住宅ローン買取に強みがあるが、与信事故と資金調達の弱さも残る。10年の価値はやや割安、ただし安全域は薄い。 本質価値との差 +12.2% · 10 年 やや割安(年 +10.2%) やや割安 BSACBSAC チリ首位級の銀行基盤と高い費用効率は10年後も残るが、信用循環と親会社支配を踏まえると現在の株価は概ね適正圏 本質価値との差 +11.8% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 T・ロウ・プライス・グループTROW 運用資産 1.9 兆ドルの老舗アクティブ運用会社。現金が厚く事業は高収益だが、株式の流出と手数料率の低下が続く。利益ベースの倍率でもやや割安に出る 本質価値との差 +11.5% · 10 年 やや割安(年 +10.6%) やや割安 レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャルRJF 助言付き資産を伸ばし続ける堅実なウェルス会社。資本コスト 8.25% の利益ベースの式では、10 年の価値は今の値段をやや上回る 本質価値との差 +11.3% · 10 年 やや割安(年 +9.6%) やや割安 JPモルガン・チェースJPM 全米最大の銀行で堀は広がる。利益ベースの式で測ると 10 年後の PBR は約 2.6 倍で、今の 2.5 倍よりやや高く、やや割安 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループJEF 投資銀行の規模拡大は本物だが、信用事故と人材費が堀を薄くする。10年の期待価値は時価総額を約14%上回り、やや割安と見る。 本質価値との差 +10.3% · 10 年 やや割安(年 +10.3%) 適正 ノーザン・トラストNTRS 預かり資産 20 兆ドルの老舗の信託銀行。富裕層向けの信頼と堀はあるが、手数料率の低下と金利依存があり、利益ベースの式の倍率ではやや割安 本質価値との差 +9.9% · 10 年 適正(年 +9.5%) 適正 アライ・ファイナンシャルALLY 自動車金融とオンライン預金に実体ある強み。ただし信用循環と資本効率の限界が重く、10年価値はおおむね適正水準。 本質価値との差 +9.4% · 10 年 適正(年 +10.5%) 適正 チャールズ・シュワブSCHW 預かり資産 13 兆ドルの個人向け証券の最大手。資本コスト 8.5% の利益ベースの式では今の値段はほぼ適正で、利ざやと流入は 2026 年が山に近く、式の感度が大きい 本質価値との差 +9.2% · 10 年 適正(年 +9.7%) 適正 プリンシパル・ファイナンシャル・グループPFG 退職・給与福利の窓口として堅く稼ぐ。運用の流出と手数料の下落を織り込んでも、資本コスト 8.25% の利益ベースの倍率で、10 年の価値は今をやや上回る 本質価値との差 +9.1% · 10 年 適正(年 +9.5%) 適正 ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズFCNCA SVB買収で得た専門金融に強みがあるが、預金コストと資本制約が重い。10年の本質価値は現在の約8%上で、評価は適正 本質価値との差 +8.8% · 10 年 適正(年 +9.6%) 適正 アナリー・キャピタル・マネジメントNLY 住宅金融の規模と高い分配能力は魅力だが、借入依存と純資産の毀損が重い。10年の本質価値はおおむね適正圏 本質価値との差 +8.3% · 10 年 適正(年 +10.6%) 適正 ユーナム・グループUNM 所得補償保険の強さと厚い株主還元は魅力だが、旧長期介護保険の負債が安全域を削る。10年価値は現値を約9%上回る適正水準。 本質価値との差 +8.1% · 10 年 適正(年 +9.3%) 適正 コロンビア・バンキング・システムCOLB 西部に根を張る預金基盤と買収後の利ざや改善は魅力だが、商業用不動産と大型還元の先行が安全域を薄くする。10年価値はおおむね適正 本質価値との差 +8.0% · 10 年 適正(年 +9.5%) 適正 ファースト・ホライズン・コーポレーションFHN メンフィスの預金基盤には堀があるが、資本の薄さと信用循環は重い。10年価値は現状を約7%上回るにとどまり、評価は適正。 本質価値との差 +7.9% · 10 年 適正(年 +9.8%) 適正 ロケット・カンパニーズRKT 債権管理の規模は強みだが、組成は価格競争に弱い。添付の株数ではやや割安でも、全種類株で測ると割高である。 本質価値との差 +7.7% · 10 年 適正(年 +9.9%) 適正 ラザード・インクLAZ 独立助言の信用は残るが、人材費と希薄化が重い。未成立の買収を除く10年価値は今を約9%上回る適正圏 本質価値との差 +5.8% · 10 年 適正(年 +9.8%) 適正 アメリカン・エキスプレスAXP 閉じた決済網と富裕層の会員で ROE 30% 超の稀な金融。資本コスト 7.75% の利益ベースの式では総合で今の値段を 1 割弱上回るだけで、適正 本質価値との差 +5.6% · 10 年 適正(年 +8.5%) 適正 LPLインベストメント・ホールディングスLPLA 独立系金融アドバイザーを支える巨大な金融基盤。規模の堀は本物だが、買収後の顧客離脱と手数料競争を考えると、現在の評価は適正圏にある。 本質価値との差 +5.4% · 10 年 適正(年 +9.2%) 適正 フィフス・サード・バンコープFITB 2026 年 2 月にコメリカを統合した全米 9 位の地銀。ROTCE 19% 目標は式で PER 約 12 倍・PBR 約 1.6 倍が妥当で、今の PBR 約 1.4 倍(有形で約 2.2 倍)はやや割安 本質価値との差 +5.3% · 10 年 適正(年 +9.2%) 適正 フランクリン・リソーシズ(フランクリン・テンプルトン)BEN 運用資産 1.8 兆ドルの総合運用会社。不祥事の流出は止まり利益率は回復に入ったが、買収でできた会社で堀は薄い。利益ベースの倍率ではほぼ適正 本質価値との差 +4.3% · 10 年 適正(年 +9.9%) 適正 エーオンAON ウェルス売却後は利益率の拡大と自社株買いで返す世界 2 位級のブローカー。AI 不安と料率軟化を織り込んだ中立 10 年 17.7 倍で、総合は今の時価総額に対し +15% の「やや割安」 本質価値との差 +4.2% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 トラベラーズTRV 米国最大級の企業・個人向け損保。核の ROE は 20% 超だが引受益は山の後。中立 10 年 13.1 倍で、総合は今の時価総額に対し +8% の「適正」 本質価値との差 +3.9% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 サウスステート・バンクSSB 南東部とテキサスの預金・企業融資に地場の強みがある。ただし買収後の利益と信用リスクをならせば、現値はおおむね適正。 本質価値との差 +2.1% · 10 年 適正(年 +8.8%) 適正 コマース・バンクシェアーズCBSH 中西部の預金と信託が支える高収益銀行。買収で収益源は広がるが、10年の還元込み本質価値はほぼ現在並みで適正 本質価値との差 +2.1% · 10 年 適正(年 +8.3%) 適正 ファースト・アメリカン・ファイナンシャルFAF 米国の不動産権原を守る寡占企業。データの堀は厚いが、住宅取引の循環とAI代替を考えると、10年価値は現在の時価総額とほぼ同じ「適正」 本質価値との差 +2.0% · 10 年 適正(年 +8.8%) 適正 シフト4・ペイメンツFOUR 決済と免税還付の顧客網は伸びるが、買収後の重い負債と優先株が株主価値を圧迫する。10年価値はおおむね適正で、厚い安全域はない。 本質価値との差 +1.9% · 10 年 適正(年 +10.0%) 適正 マーシュ・マクレナンMRSH 保険ブローカー世界最大手。切り替え費用の高い堀と高 ROE は健在で、AI 不安と料率軟化を織り込んだ中立 10 年 19.9 倍で、総合は今の時価総額に対し +8% の「適正」 本質価値との差 +1.8% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 プルーデンシャルplc(英国)PUK アジアの保障需要と販売網は長く残るが、香港の越境販売、中国規制、利益の変動を慎重に見ると、10年価値は現在より約6%高い適正圏 本質価値との差 +1.6% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 ナビエントNAVI 旧学資ローンの回収現金は魅力だが、将来の柱は競争の激しいEarnestに移る。10年価値はやや割安でも安全域は薄い 本質価値との差 +1.5% · 10 年 適正(年 +10.0%) 適正 インベスコIVZ 運用資産 2.5 兆ドルの ETF 主導の運用会社。QQQ と ETF の流入が利益を押し上げるが利回りは薄く、アクティブ株式の流出と市場の高値が重い 本質価値との差 +0.8% · 10 年 適正(年 +9.4%) 適正 アーサー・J・ギャラガーAJG 保険ブローカー世界 4 位で AP 買収の統合期。堀と買収の積み上げは健在で、AI 不安と料率軟化を織り込んだ中立 10 年 15.9 倍で、総合は今の時価総額に対し +9% の「適正」 本質価値との差 +0.8% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 チャブCB 世界最大級の上場損保。引受の規律と運用益で稼ぐ。軟調な市場でも質は落ちにくい。中立 10 年 11.6 倍で、総合は今の時価総額に対し +3% の「適正」 本質価値との差 +0.3% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 バンコ・デ・チレBCH チリ屈指の低コスト預金基盤と高収益性は魅力だが、融資シェアの低下と資本還元の制約を考えると、10年価値はおおむね適正圏 本質価値との差 +0.0% · 10 年 適正(年 +8.3%) 適正 BOKファイナンシャルBOKF 信用規律と専門金融の堀は確かだが、規模と支配株主に限界がある。10年価値は現在とほぼ同じで適正 本質価値との差 −0.1% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 イースト・ウエスト・バンコープEWBC 米中を結ぶ顧客基盤と厚い資本は魅力だが、預金競争と貸倒の尾を考えると、10年価値は現在の時価総額に近く適正圏にある。 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 ヴァーチュ・フィナンシャルVIRT 市場に流動性を供給する技術企業。規模の利点はあるが値決めの独占力は弱く、非上場持分を含めた10年価値はおおむね適正。 本質価値との差 −0.6% · 10 年 適正(年 +8.9%) 適正 ブラックロックBLK 資本コスト 8.25% の利益ベースの倍率で測ると、貯まる現金を数えて値段はほぼ適正 本質価値との差 −3.5% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 ブラウン・アンド・ブラウンBRO 米国中堅の保険ブローカーで、アクリシュア買収の借金と弱い基調が重い。中立 10 年 13.3 倍で、総合は今の時価総額に対し -3% の「適正」 本質価値との差 −3.6% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 カレン・フロスト・バンカーズCFR テキサスで信頼を積んだ銀行だが、支店拡張の実りと信用損失を織り込めば、10年の株主価値は現値にほぼ見合う適正水準 本質価値との差 −3.7% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 ジャック・ヘンリー・アンド・アソシエーツJKHY 中小の銀行・信用組合のコアと決済を握る安定した処理会社。顧客数は合併で減っても受注で横ばい、1 行あたり売上は年 5% 前後伸びる。10 年の価値は今の値段とほぼ同じで適正 本質価値との差 −4.9% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 アシュラントAIZ 携帯端末保護・自動車保証・住宅保険を束ねる特殊保険会社。資本の軽い手数料型の利益で ROE 15% 前後。中立 10 年 13.1 倍で、総合は今の時価総額に対し -3% の「適正」 本質価値との差 −6.3% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 ロウズ・コーポレーションL 約 9 割保有の損保 CNA、ガス・パイプライン、ホテルと 44 億ドルの現金を持つ持株会社。価値の 7 割は CNA、成長はパイプライン。中立 10 年 10.8 倍で、総合は今の時価総額に対し -6% の「適正」 本質価値との差 −6.9% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 リインシュアランス・グループ・オブ・アメリカRGA 死亡率データと世界規模の契約基盤は強いが、資本を要する再保険の利益率は平凡。10年の価値は適正圏でも安全域に乏しい 本質価値との差 −9.1% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 アメリカン・ファイナンシャル・グループAFG 特殊損保の引受規律と高い資本効率は魅力だが、長期の賠償準備金リスクも重い。10年価値の差は約−8%で適正圏、安全域は薄い 本質価値との差 −9.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) やや割高 グリーンライト・キャピタルGLRE 再保険の信用力は改善したが、運用と損害率の振れが大きい。10年の加重価値は約4.36億ドル、基準時価総額比約13%低い「やや割高」。 本質価値との差 −10.1% · 10 年 やや割高(年 +8.2%) やや割高 CGCG 私募運用の収益基盤は厚くなったが、主力買収ファンドの成長鈍化と成功報酬の不確実性を考えると、現在の値段はおおむね適正で、安全域は薄い 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +7.6%) やや割高 スティーフル・フィナンシャルSF 富裕層の資産管理と中堅投資銀行に強みがあるが、手数料競争と人材依存は残る。10年価値には安全域が乏しく、やや割高。 本質価値との差 −10.5% · 10 年 やや割高(年 +7.1%) やや割高 ホワイトマウンテン・インシュアランス・グループWTM 売って、育てて、割安なら買い戻す資本配分会社。10年価値は約49億ドルで、今の54億ドルは「適正」だが安全域は薄い 本質価値との差 −11.2% · 10 年 やや割高(年 +7.0%) やや割高 W.R.バークレーWRB 約 50 の専門事業会社を束ねる米国の商業・特殊損保。ROE 18〜20% で資本を返す優良会社だが、料率の山は越えてソフト化が近い。中立 10 年 13.9 倍で、総合は今の時価総額に対し -13% の「やや割高」 本質価値との差 −11.3% · 10 年 やや割高(年 +6.6%) やや割高 キンセール・キャピタル・グループKNSL 引受の速さと低コストは本物の堀だが、財物保険の競争激化で成長は一服。10年先の利益と還元を織り込んでも、現値はやや割高と見る。 本質価値との差 −11.6% · 10 年 やや割高(年 +6.5%) やや割高 ブラックストーンBX 運用資産 1.35 兆ドルのオルタナティブ運用の最大手。堀は厚いが、解約の起きる個人マネーと報酬率の低下を数え、利益ベースの倍率で測ると、値段はほぼ適正 本質価値との差 −11.7% · 10 年 やや割高(年 +6.6%) やや割高 S&P グローバル インクSPGI 格付と指数が稼ぐ高収益の堀を持つが、データ事業は AI で揺らぐ。資本コスト 7.75% の利益ベースの式の倍率で見ると、今の値段は適正の範囲(割高寄り) 本質価値との差 −11.8% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 STWDSTWD 不動産融資と特別管理に強みはあるが、信用損失と配当超過が株主価値を削る。10年価値は約15%下でやや割高 本質価値との差 −11.8% · 10 年 やや割高(年 +7.8%) やや割高 ファクトセット・リサーチ・システムズFDS 金融の情報インフラとして更新率 95% 超を守る高収益会社。席数ベースの商売が生成 AI に置き換わる懸念を悲観に厚く入れても、資本コスト 7.75% の利益ベースの式では今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −12.5% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 マーキュリー・ゼネラルMCY カリフォルニア損保で料率回復と再保険の厚みは魅力だが、山火事と規制への集中が重い。10年価値は約49億ドル、現時価総額比約14%のやや割高と判断する。 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +6.8%) やや割高 マーケル・グループMKL 特殊保険と運用資産を育て、買収事業に再投資する複合企業。引受の改善を評価しても、資本効率と再保険債権の不確実性から10年価値は「やや割高」。 本質価値との差 −14.5% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 インタラクティブ・ブローカーズ・グループIBKR 世界でいちばん安く速い証券会社だが、会社全体の持ち分で測ると今の値段は 10 年先の成長を織り込んでやや割高 本質価値との差 −15.4% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 アフラックAFL 日本のがん・医療保険で首位級。利益の約 7 割を日本が稼ぎ、伸びは鈍いが堅い。資本コスト 7.75% の利益ベースの倍率では、10 年の価値は今の時価総額をやや下回る 本質価値との差 −15.7% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 ボヤ・ファイナンシャルVOYA 退職年金の記録管理には強い顧客基盤があるが、医療費高騰とAIによる手数料競争を考えると、10年の株主価値は現在より低く、やや割高 本質価値との差 −15.9% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 コーペイCPAY 燃料カードの車両決済に越境の法人決済が加わって伸びる決済会社。利益は厚いが借金が重く、10 年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −16.0% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 ハノーバー・インシュアランス・グループTHG 独立代理店網と専門保険に競争力はあるが、足元の高収益を10年続く実力とは見ない。本質価値は現在より約15%低く「やや割高」。 本質価値との差 −16.2% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 マスターカードMA ビザと並ぶ世界の決済網。貸出リスクがなく、還元しながら伸びる利益に高い倍率が付く。資本コスト 7.5% の式でも今の値段は先を織り込み、10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −16.3% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 IBNIBN インドの預金基盤と与信力は堅固だが、内部留保の厚さで株主資本の利回りが薄まる。10年価値は現状に対しやや割高 本質価値との差 −16.7% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 RLIRLI 30年連続で保険引受黒字を守る優良な専門損保。ただし財物保険の高収益は平準化し、10年価値は現時価総額比約16%低い「やや割高」 本質価値との差 −16.8% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ムーディーズMCO 格付の二強の一角で利益率 65% 超の堀を持つが、データ事業は AI で揺らぐ。資本コスト 7.75% の利益ベースの式では今の値段は先取りが大きく、やや割高 本質価値との差 −17.9% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 アフィリエーテッド・マネジャーズ・グループAMG 独立運用会社への出資と代替運用の成長は魅力だが、持分法利益の見えにくさと買収・還元の競合を考えると、安全域が薄くやや割高である。 本質価値との差 −18.4% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 AGNCAGNC 住宅ローン証券の高配当は魅力だが、レバレッジ損失と増資を引くと10年の価値はやや割高 本質価値との差 −19.4% · 10 年 やや割高(年 +6.9%) やや割高 CMEグループCME 金利先物をほぼ独占する取引所。取引量の急増は一部が剥がれ、資本コスト 7.75% の利益ベースの式では今の値段はやや割高に出る 本質価値との差 −19.7% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 ビザV 貸出リスクを持たない世界最強の決済網。還元しながら伸びる利益に高い倍率が付く。資本コスト 7.5% の式でも今の値段は先を織り込み、10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 UBSUBS 富裕層資産と統合効果に堀はあるが、スイスの追加資本規制と株数の不整合に注意。台帳基準ではやや割高。 本質価値との差 −20.7% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 アカディアン・アセット・マネジメントAAMI 運用実績と新戦略の成長には価値がある。しかし報酬率の低下と従業員への利益配分を考えると、今の株価には安全域が乏しく、やや割高と判断する。 本質価値との差 −21.4% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 アポロ・グローバル・マネジメントAPO 運用資産 1.05 兆ドルのオルタナティブ運用に、生保アセネ(Athene)を連結する。調達と保険の資金源は厚いが、保険の利ざやと私募クレジットの質が振れ、利益ベースの倍率で測ると値段はやや割高 本質価値との差 −22.2% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 アレス・マネジメントARES 信用運用が強い運用資産 6,700 億ドルのオルタナティブ運用会社。手数料の積み上がりは堅いが、株式報酬が手数料関連利益の約 4 割を食い、GAAP と利益ベースの倍率で見た値段はやや割高 本質価値との差 −22.8% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 エリー・インデムニティERIE 相互保険会社の管理手数料(保険料の 25%)だけを受け取る資本いらずの事業。契約数の減少が続き、伸びは物価連動に頼る。中立 10 年 18.2 倍で、総合は今の時価総額に対し -17% の「やや割高」 本質価値との差 −22.9% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 モルガン・スタンレーMS ウェルスの規模で堀が広がる優良な金融。資本コスト 8.5% の利益ベースの式では ROE 14.7% に PER 11.7 倍前後が付き、今の PER 17 倍はやや割高 本質価値との差 −23.7% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ソーファイ・テクノロジーズSOFI 融資と預金の一体運営には伸びしろがあるが、信用損失と増資の負担は重い。10年価値ではやや割高と判断する。 本質価値との差 −24.4% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 MSCIMSCI 指数の堀と資産連動料で稼ぐ高収益の会社だが、株高頼みと借入で膨らんだ今の値段は、資本コスト 8.0% の利益ベースの式の倍率ではやや割高 本質価値との差 −24.4% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 シンシナティ・ファイナンシャルCINF 代理店経由の中堅損保。引受の利益は薄く、自己資本の約 8 割が保有株。本業と保有株を分けて見ると、総合は今の時価総額に対し -20% の「やや割高」 本質価値との差 −24.8% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ゴールドマン・サックス・グループGS 投資銀行・市場業務で首位級の優良な金融。利益の山谷が大きく、資本コスト 8.75% の利益ベースの式では ROE 14.5% に PER 11 倍前後が付き、今の値段はやや割高 本質価値との差 −25.0% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ブルー・アウル・キャピタルOWL 永久資本に根ざした報酬収入は強みだが、償還圧力と株式報酬を厳しく見れば、全持分ベースの時価総額には大きな安全域がない。 本質価値との差 −25.2% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 セントラル・バンカンパニーCBC 低コスト預金と余剰資本は魅力だが、買収の成功を先に織り込む値段で、安全域は薄くやや割高 本質価値との差 −26.2% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 サークル・インターネット・グループCRCL 規制されたデジタルドルの有力発行体だが、利益の取り分は販売提携先に左右される。10年の本質価値は約129億ドルで、現在の約208億ドルに対して割高 本質価値との差 −26.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 エバーコアEVR 独立系M&A助言で強い地位を築いたが、収益の山谷と人材への分配が重い。10年の還元を含む価値は台帳時価総額より約16%低く、やや割高。 本質価値との差 −27.5% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ナスダックNDAQ 上場・指数・金融ソフトの継続収入が 7 割超の取引所。質は高いが、資本コスト 8.0% の利益ベースの式では今の値段は先に進みすぎで、やや割高 本質価値との差 −27.8% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 SEIインベストメンツSEIC 金融機関の基幹業務を支える堀は強いが、AIによる事務の値下げと買収負担を考えると、10年の期待価値は約28%低く、やや割高 本質価値との差 −28.6% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 シービーオーイー・グローバル・マーケッツCBOE S&P 500 のオプションを独占する取引所。2026 年の取引量の急増は一部が剥がれ、資本コスト 7.75% の利益ベースの式では今の値段はやや割高に出る 本質価値との差 −28.7% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) やや割高 フーリハン・ローキーHLI M&Aと再建助言の件数首位が堀を支えるが、人材依存とAI代替、議決権集中を考えると、10年価値は現時価総額を約25%下回るやや割高。 本質価値との差 −29.1% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 ブロックXYZ 若者向け金融アプリ Cash App と加盟店決済 Square を持つ。粗利益は伸びるが、貸出と株式報酬を引いた GAAP 利益は薄い。利益ベースの倍率で測ると、確率で重ねた値は今の値段を 3 割弱下回る 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 バークシャー・ハサウェイBRK-B 保険・鉄道・電力・製造の複合体と 6,700 億ドル超の株式・現金。営業 4 事業は利益ベースの上限の内側に置き、中立 10 年 PBR 1.11 倍で、総合は今の時価総額に対し -28% の「やや割高」 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 インターコンチネンタル・エクスチェンジICE 取引所・債券データ・住宅ローン基盤の 3 本柱。質は高いが、資本コスト 8.0% の利益ベースの式では今の値段は先取りが大きい 本質価値との差 −30.0% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) 割高 FT インターメディエイトFIGR 取扱高は急増しているが、手数料率の低下と買収・希薄化を織り込むと、10年価値は今の時価総額を約4割下回り、割高 本質価値との差 −33.4% · 10 年 割高(年 +4.8%) 割高 ギャラクシー・デジタルGLXY コアウィーブ賃料で土台はできたが、暗号資産と建設債務の振れに対して安全域がなく、割高 本質価値との差 −33.6% · 10 年 割高(年 +5.8%) 割高 KKRKKR 運用資産 8,000 億ドルのオルタナティブ運用に、保険(グローバル・アトランティック)を抱える。堀は厚いが、成功報酬と保険の投資損で利益の質が振れ、利益ベースの倍率で測ると値段はやや割高 本質価値との差 −36.1% · 10 年 割高(年 +3.5%) 割高 トゥルーパニオンTRUP 診療費の立て替えを減らす仕組みは魅力だが、獲得費と医療費の高騰で利益の堀は未完成。10年の加重価値は約7.8億ドル、現状比約39%の「割高」 本質価値との差 −40.5% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 コインベースCOIN 暗号資産の取引所から、ステーブルコインの利息と預かりで稼ぐ金融会社へ。事業の転換は本物だが、2026 年は赤字で、資本コスト 9.5% の利益ベースの式では今の値段が 10 年の高成長を織り込み過ぎて割高と出る 本質価値との差 −40.7% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 ワールド・アクセプタンスWRLD 小口融資の店舗網には価値があるが、高金利への規制と信用損失が重い。10年の本質価値は現時価総額を約43%下回り、割高と判断する。 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 WEX INCWEX 車両決済には強い堀があるが、給付SaaSのAI代替と借入依存の還元が重い。10年の本質価値は現値を約47%下回り、割高 本質価値との差 −43.2% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 チャイム・ファイナンシャルCHYM 給与振込口座としての定着力と成長余地は大きいが、決済手数料への依存と株主還元の不確実性が残り、10年価値では割高とみる。 本質価値との差 −46.8% · 10 年 割高(年 +2.2%) 割高 モーニングスターMORN 独自の投資データと格付けには堀があるが、席課金はAI代替に直面する。10年の資本還元を含めても安全域が足りず、割高と判断する。 本質価値との差 −48.7% · 10 年 割高(年 −0.3%) 割高 UWMホールディングスUWMC 住宅ローン卸売の首位は本物だが、優先株・希薄化・支配株主への流出が普通株の安全域を消し、10年価値では割高 本質価値との差 −48.8% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 ロビンフッド・マーケッツHOOD 個人投資家の新世代向け証券。予測市場・暗号資産・金利で稼ぐ力は本物だが、今の値段は 10 年の高成長を織り込み済みで、資本コスト 9% の利益ベースの式では大きく割高に出る 本質価値との差 −52.3% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 トレードウェブ・マーケッツTW 債券電子取引の流動性ネットワークは強いが、一時的な暗号資産評価益と大型買収の負担を除いて考えると安全域に乏しく、割高である。 本質価値との差 −52.5% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 アファーム・ホールディングスAFRM 分割払いの市場と決済網は成長するが、信用リスクと株主還元の弱さが残る。10年の稼ぐ力から見た安全域は乏しく、現在の評価は割高。 本質価値との差 −53.0% · 10 年 割高(年 +0.7%) 割高 ライアン・スペシャリティ・ホールディングスRYAN 難しい保険をつなぐ強い販路を持つが、重い買収負債と二種類の持分を織り込むと、10年のオーナー価値には大きな安全域がなく「割高」と判断する。 本質価値との差 −53.7% · 10 年 割高(年 −0.3%) 割高 ブリッシュBLSH 規制資産は強いが、単体の低い資本収益性と大型買収への依存を考えると、現在の値付けは割高 本質価値との差 −64.8% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 フリーダム・ホールディングFRHC 証券の稼ぐ力は強いが、一顧客集中と赤字の周辺拡張、外部増資が重く、10年価値から見て明確に割高 本質価値との差 −75.1% · 10 年 割高(年 −4.0%) 割高 TFSファイナンシャルTFSL 信用損失の少なさと公開株向け配当は魅力だが、低いROEとMHC支配を踏まえると会社全体換算では割高 本質価値との差 −83.9% · 10 年 割高(年 −12.2%) 割高 ストラテジーMSTR 世界最大のビットコイン保有量は規模の強みだが、収益を生まない資産に優先株と増資負担が重なり、10年の安全域は乏しく割高。 本質価値との差 −95.5% · 10 年 割高(年 −5.0%)

ほかの業種も見る(AI 銘柄分析の一覧)→

読んだ資料

  1. dLocal 2025年通期・第4四半期決算説明資料、製品別TPV、地域別収益、市場規模、資本政策
  2. dLocal 2025年 Form 20-F、事業・顧客集中・議決権・資金・リスクの開示
  3. dLocal 2026年第2四半期決算発表、2026年8月13日、TPV・利益・ガイダンス・現金・還元

分析日 2026-10-23