株譜
AI 銘柄分析 · 金融 · 試作

エーオン AON

ウェルス売却後は利益率の拡大と自社株買いで返す世界 2 位級のブローカー。AI 不安と料率軟化を織り込んだ中立 10 年 17.7 倍で、総合は今の時価総額に対し +15% の「やや割安」

適正
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)335.28 ドル728 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)306.8 ドル666 億ドル差 +9.3%
10 年後から見ると 適正 価値 335.28 ドル728 億ドル · 差 +9.3% · 期待の年率 +7.2%
期待の年率リターン(10 年)+7.2%資本コスト比 −0.3 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

エーオンは、大企業・中堅企業向けの保険仲介(商業リスク・再保険)と、健康・福利厚生、退職・投資のコンサルティングを持つ、世界 2 位級の保険ブローカー(アイルランド登記、実質は米英)。2025 年の収益は 171.8 億ドル(前年比 +9%、基調 +6%)、調整後営業利益は 55.6 億ドル(調整後営業利益率 32.4%)。2026 年 4〜6 月期も基調 +5%(4 部門とも +5%)、調整後営業利益率 28.9%(+70bp)で、通期の見通し(基調は中位の単桁以上、利益率 +70〜80bp)を保っている。

形は 2023 年からの 3x3 計画(再構築で年 3.5 億ドルの節約、2026 年が最終年)と NFP のウェルス事業の売却(約 27 億ドル、税引き後の現金 約 22 億ドル)で変わった。買収で伸ばす会社から、利益率の拡大と自社株買い(2026 年上期 11 億ドル、年の目標 10 億ドルを上回る)で返す会社になった。純負債は約 133 億ドルで調整後 EBITDA の 2 倍強、自己資本は買い戻しで薄い。向かい風は、財物の料率軟化、2026 年 2 月の AI による仲介の置き換え不安(当日の株価 −9.9%)、2026 年 8 月の CFO の突然の退任である。

バリュー投資の観点では、10 年後も企業が危険を移すために保険を買い、その設計と請求に人の助言が要る構図は変わらず、複雑な案件(多国籍企業・再保険・年金)の比重が高い点でギャラガーより堀は深いと見る。資本コスト 7.5%(基本 8.0% + quality −0.5%)、倍率は利益ベースの正当化 PER の 7.6 割に置き、長期の g は市場・価格・シェアから 3.7%(AI と MGA への流出でシェアは小幅に低下)とした。確率で加重した 10 年後の価値は 728 億ドルで、今の時価総額 635 億ドルに対し +15%(総合で「やや割安」)。ただし ROE が薄い自己資本で高く出るため、結論の幅は大きい。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、まず 10 年後を問う。企業が危険を保険に移す構図、とくに多国籍企業の複雑な危険(サイバー・気候・サプライチェーン・AI 自体)は、保険の設計と請求に人の助言とデータを要するので、AI で効率が上がっても仲介の価値は残りやすい。この会社は大型・複雑な案件の比重が高く、小口の直販に最も近いギャラガーより堀は深い。10 年後も存在し、今と同じ強さを保つと見るが、確信の度合いはマーシュより一段低い(ヒューマン・キャピタルの伸びが鈍い年があり、経営の統治にも CFO の交代という揺らぎがある)。

次にオーナー利益。収益の大半は手数料で、設備投資は軽い。ただし株式報酬は費用として見て、買収無形資産の償却も引いた値をオーナー利益の目安とし、2026 年で約 35 億ドル(時価総額に対して約 5.5%)と置いた。調整後の純利益(約 41 億ドル)より小さい。資本配分は、高値で買収を積み上げた時期から、利益率の拡大と自社株買いに回す形へ移った点を評価するが、時価総額が高い時に買い戻すと価値を損なうので、買い戻しの価格に規律があるかを見続けたい。

安全域は、悲観(10 年で構造的に大企業の直販と競合へシェアが 2〜3 割抜ける)でも、還元を合わせて今の時価総額の 9 割に留まる点にある。弱みは自己資本が薄く純負債が重い点で、利益が落ちる年に自社株買いが止まり倍率も縮む二重の下げを悲観に入れた。最大の不確かさは AI による仲介の置き換えで、分からない部分として悲観側の確率を厚めに置いた。

何で稼ぐ会社か

収益は 4 本で見る。第 1 は商業リスク(Commercial Risk Solutions、2025 年 85 億ドル)で、多国籍企業・大企業・中堅企業の財産・賠償責任・サイバー・建設などの保険を設計し、保険会社から手数料(コミッション)と顧客から報酬(フィー)を受け取る。M&A に伴う保険の助言や建設・データセンターの案件も含む。第 2 は再保険(Reinsurance Solutions、28 億ドル)で、保険会社の危険を再保険市場へ出す仲介と、危険の分析・資本の助言。災害の料率が下がっても、新規案件と分析で伸ばす。

ここまでが「リスク・キャピタル」で、2025 年の収益は 112.9 億ドル、調整後営業利益率は 34.3%。残りが「ヒューマン・キャピタル」(収益 59.1 億ドル、同 32.2%)で、第 3 は健康・福利厚生(Health Solutions、38 億ドル)、第 4 はウェルス(Wealth Solutions、21 億ドル)。健康は企業の従業員向けの保険設計・コンサルと人事・報酬の助言、ウェルスは企業年金・退職・投資のコンサルティング。2026 年の初めまでに NFP のウェルス事業(ウェルススパイアなど富裕層向けの運用助言)を約 27 億ドルで売却し、ウェルスの収益はその分(約 5 億ドル、推定)が減った。

費用の中心は人件費で、収益を生む人員の伸び(2026 年は年初来 +3%、会社の目標は 4〜8%)と、Aon Business Services(共通の分析・システム・事務を束ねる社内の基盤)による効率化が利益率を決める。買収無形資産の償却が年 7〜8 億ドル、再構築費が 2025 年に約 3.7 億ドルあり、GAAP の営業利益(43 億ドル)は調整後(56 億ドル)より小さい。この分析は償却を費用として引き、再構築は 2026 年で終わる一時の費用として除いた。

優良さと弱いところ

優良さは 4 点で見る。第 1 は切り替え費用で、多国籍企業の保険はブローカーが危険の洗い出し、保険の設計、市場との交渉、請求の支援までを担い、データと担当者が日常業務に入り込む。顧客の更新率は高く、料率が上下しても顧客は残る。第 2 は規模とデータで、マーシュとエーオンの 2 社が世界の大型案件の大半を押さえ、保険会社に出す取引のデータが分析の質を作る。第 3 は事業の組み合わせで、健康・年金のコンサルが料率の波をならす。第 4 は資本の軽さで、設備投資は収益の約 2% に過ぎず、FCF(2025 年 32 億ドル、+14%)は純利益に近い。

弱い点も 4 つある。(1)収益の大半が保険料に連動し、財物の料率が下がれば手数料が目減りする。(2)AI で小口の比較・販売が直接取引に移りうる。ただしこの会社の顧客は大企業が中心で、小口に近いギャラガーやブラウン・アンド・ブラウンよりは影響が小さい。(3)自己資本は自社株買いで 2023 年末に −8 億ドルまで薄くなり、2025 年末の 94 億ドルでも ROE は約 40% と高く出る。これは資本効率の良さであると同時に、帳簿が薄いだけの面もあり、ROE から成長を出さない。(4)純負債は約 133 億ドルで、調整後 EBITDA の 2 倍強、借り換えで利払いが上がる。加えて CFO が 2026 年 8 月に突然退任し、暫定の後任を置いた段階で、財務の統治に不確かさがある(CEO のグレッグ・ケースは任期が 2030 年末まで延長されている)。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

世界の保険ブローカレッジの手数料収益は年 3,500〜4,000 億ドル(推定)。マーシュ、エーオン、ウィリス・タワーズ・ワトソン(WTW)、ギャラガーの 4 社が大型の国際案件を分け合い、その外側に PE 支援のブローカー(ハウデン、ハブ・インターナショナル、アクリシュアなど)がいる。調整後営業利益率はエーオンが 32.4%(2025 年)で、マーシュの約 27%、WTW の約 24% より高い。ただし各社の定義が異なり、同じ土俵では比べられない。

循環は軟化期にいる。マーシュの指数では世界の商業保険料率は 2026 年 4〜6 月期に −6%、7〜9 月期に −5%、財物は −10% 前後、米国の超過賠償は +13%。それでも同業の基調成長はマーシュ 5%、エーオン 5%、WTW 5%、ギャラガー 6%と、軟化の中で 5% 台を保つ。ブラウン・アンド・ブラウンは 2026 年 1〜3 月期に 0.0%と最も弱い。エーオンは建設(データセンターを含む)が 5 四半期連続で二桁の伸び、再保険は料率が下がる中で分析と新規で +5%を保った。

構造の変化は 3 つ。第 1 は AI で、2026 年 2 月に AI の保険アプリと比較ツールの登場で 3 社の株価が 1 日で 9〜12% 下がった。大型案件は人の助言と交渉が残るが、小口の販売は直販や MGA へ移りうる。エーオンは請求支援の Claims Copilot などで分析を伸ばしている。第 2 は手数料の透明化と訴訟。第 3 はサイバー・気候・AI 自体の損害という新しい危険で、保険が複雑になるほど助言の価値は上がる。

資本政策と M&A

資本政策の柱は 3 つ。第 1 は自社株買いで、2025 年は約 10 億ドル、2026 年上期は 11 億ドル(年の目標 10 億ドルを 2 四半期で上回った)、残りの授権は約 77 億ドル。ギャラガーやブラウン・アンド・ブラウンのように買収で伸ばさず、買収は MGA・MGU など小口(2026 年 3.5 億ドル超)に絞る。第 2 は配当で、年 6.3 億ドル(2025 年)、増配を続ける。第 3 は負債の返済で、2025 年に約 19 億ドルを返した。

NFP の買収(2024 年に約 134 億ドル)のうちウェルス部分を売ったことで、買収の成果を現金化しつつ、資本の軽い仲介・コンサルに戻した。売却の現金(税引き後 約 22 億ドル)は、2025 年末の短期投資(16 億ドル)と負債の返済、2026 年上期の自社株買いに回ったと見て、筋書きでは売却の現金を別に足していない。純負債は約 133 億ドル(2026 年 6 月で総負債 150 億ドル、現金と短期投資 13 億ドル)あり、借り換えで利払いは上がる(2025 年の利払い 8.2 億ドル)。この分析では、純負債を調整後 EBITDA の 1.75 倍へ下げ、残りの現金は還元に回すと置いた。株式報酬の分の増発(年約 9 億ドル、推定)は打ち消す必要があり、配当と買い戻しから差し引いた正味で書く。買収される側になる可能性は時価総額の大きさからほぼ無い。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

エーオンは世界の多国籍企業の保険の第一の相談先で、基調成長は 2023 年以降 5〜7% を保ち、2026 年も 4 部門とも +5%(上期は商業リスク +6%)。財物の料率が下がる中でも、新規顧客・保持率・建設とデータセンターの案件で伸ばす。リスク・キャピタルの調整後営業利益率は 34%、ヒューマン・キャピタルは 32%で、3x3 計画の節約(年 3.5 億ドル)と Aon Business Services による効率化で、会社は毎年 70〜80bp の拡大を続ける。

AI は仲介者の敵ではなく、分析の道具である。エーオンはデータを持つので、Claims Copilot などの請求・危険分析で顧客が離れにくくなり、複雑になる危険ほど助言の需要が増える。大企業の保険は 1 社の経営判断で変えにくく、切り替え費用が高い。ギャラガーやブラウン・アンド・ブラウンのように小口の中小企業に偏らず、顧客は大企業中心で、AI による直販の影響を受けにくい。

資本配分も変わった。NFP のウェルス売却で約 22 億ドルが入り、2026 年上期の自社株買いは 11 億ドルと目標を超え、授権は 77 億ドル残る。毎年 FCF が二桁で伸び、純負債は調整後 EBITDA の 2 倍強から下がる。資本コスト 7.5%、g 4% 以下なら、ROE が高い(簿価で約 40%)この会社の式の上限は PER 23 倍前後で、AI への恐れが過剰なら今の株価は割安の側にある。

慎重な見方

収益の大半は保険料に連動する手数料で、財物の料率の下落は止まらない。マーシュの指数では世界の商業保険料率は 2026 年 7〜9 月期に −5%、再保険は更新料率が大きく下がり、エーオンの再保険の基調は +5% でも、ヒューマン・キャピタルの収益は 2026 年 4〜6 月期に −4%(売却を含む)と、見かけの収益が伸びていない。収益を生む人員の伸びは年初来 +3%で、会社の目標 4〜8% に届いていない。

AI は構造の問題である。2026 年 2 月に AI の保険アプリと比較ツールが出ただけで株価が 1 日で 9.9% 下がったのは、市場が可能性を認めた表れで、JPM が破壊に 24 か月以上と見るのは、起きないという意味ではない。手数料の透明化と訴訟も、収益の一部を削る。CFO が 2026 年 8 月に突然退任し、後任が未定の中で純負債 約 133 億ドルの借り換えを進める統治の不安もある。

最後に、ROE の約 40% は自社株買いで自己資本が薄くなった結果で、資本効率の良さをそのまま映すわけではない。ROIC は約 17% で、倍率が上に出すぎる恐れがある。

どちらに重みを置いたか

強気の見方は、堀と資本配分の変化(ウェルス売却と自社株買い)、利益率の拡大で強く、慎重な見方は、AI による置き換えの確率と ROE の見かけの高さ、統治の揺らぎで強い。10 年の長期の g は物価より低い 3.7%(市場の実質 +1.2%・価格 +3.5%・シェア −1.0%)に抑え、悲観側の確率を 38%(やや悲観 24%・悲観 14%)と厚めにして、AI の不確かさと純負債の重さを入れた。

結果は 10 年で +15%、総合は「やや割安」。ただし高い ROE を使う前提の影響が大きく、確信の度合いは中程度に留める。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 445.87 ドル968 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 170.77 ドル371 億ドル)。 今の値に割り戻すと 335.28 ドル728 億ドル、今との差 +9.3%、 期待の年率 +7.2%(資本コスト 7.5%)→ 適正

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 755.50 ドル1,640 億ドル 222.94 ドル484 億ドル +218.9% +12.3% 78.28 ドル170 億ドル
やや楽観 20% 592.54 ドル1,286 億ドル 198.99 ドル432 億ドル +158.0% +9.9% 158.30 ドル344 億ドル
中立 34% 478.86 ドル1,040 億ドル 181.02 ドル393 億ドル +115.1% +8.0% 224.36 ドル487 億ドル
やや悲観 24% 342.93 ドル745 億ドル 151.54 ドル329 億ドル +61.2% +4.9% 118.67 ドル258 億ドル
悲観 14% 155.73 ドル338 億ドル 108.71 ドル236 億ドル −13.8% −1.5% 37.02 ドル80 億ドル
加重平均100% 445.87 ドル968 億ドル170.77 ドル371 億ドル +101.0% +7.2% 616.63 ドル1,339 億ドル

今の株価時価総額 306.80 ドル666 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 8% 楽観:収益 年 +6.6%・シェア +12%・調整後営業利益率 37% 利益 77 億ドル · PER 21.4 倍 · 株価時価総額 755.50 ドル1,640 億ドル

2035 年に収益 317 億ドル(売却後の 2025 年の約 1.9 倍、年 +6.6%)。商業リスク 164・再保険 49・健康 74・ウェルス 30(億ドル)。市場は実質 +1.8% と価格 +3.5% に保険の複雑化の上乗せで年 +5.6%。データを使った分析と Claims Copilot などで、マーシュ・WTW からシェアを 12% 分取る(競合が AI 投資で遅れる)。調整後営業利益率 37%(償却後 35.2%)。営業利益 112 億ドル、純利益 77 億ドル(2026 年の約 2.2 倍)。10 年の還元は正味 484 億ドル(純負債は調整後 EBITDA の 2.0 倍を保つ)。競合に負ければ純利益は約 47 億ドル(やや悲観)まで落ちる。g は市場の実質 +1.8%・価格 +3.5%・シェア −1.0% で約 4.3%。

  • 商業リスク(保険の設計・仲介):数量 3,449(世界の商業保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 4.8%(エーオンのシェア(収益÷市場))→ 売上 164 億ドル・営業利益 59 億ドル
  • 再保険の仲介:数量 627(世界の再保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 7.8%(エーオンのシェア)→ 売上 49 億ドル・営業利益 21 億ドル
  • 健康・福利厚生:数量 1,433(世界の健康・福利厚生の仲介とコンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 5.2%(エーオンのシェア)→ 売上 74 億ドル・営業利益 25 億ドル
  • ウェルス(退職・投資コンサル):数量 716(世界の退職・投資コンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 4.2%(エーオンのシェア)→ 売上 30 億ドル・営業利益 11 億ドル

倍率:利益ベースの正当化 PER:k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.50%)・g 4.0%(上限の内側。市場の実質 +1.2% + 価格 3.5% から、AI・MGA への流出によるシェアの目減り −1.0% を引いた約 3.7%(中立)で、4% を超えない)・事業の ROE 53%(帳簿の自己資本 ROE:純利益 76.5 ÷ 自己資本 144.1 億ドル)・moat=普通(残る割合 0.50)。RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 30.3%、正当化 PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 24.8 倍(上限 = 純利益 76.5 億ドル × これ = 1897 億ドル)。これの 0.9 割(21.4 倍)に置いた。楽観:利益の質が最も良く出る筋書きなので上限に最も近く置いた。

確率:AI が仲介者の道具に留まり、複雑化で助言の需要が増え、ヒューマン・キャピタルも伸びる。ただし料率の長期軟化と買い戻しの規律があるので 8% に留める。

やや楽観 20% やや楽観:収益 年 +5.6%・シェア +6%・調整後営業利益率 36% 利益 67 億ドル · PER 19.2 倍 · 株価時価総額 592.54 ドル1,286 億ドル

2035 年に収益 288 億ドル(年 +5.6%)。商業リスク 148・再保険 44・健康 68・ウェルス 28(億ドル)。市場は年 +5.1% で、シェアを 6% 分取る。調整後営業利益率 36%(償却後 34.0%)で、会社の言う AI の効果のうち約 3 分の 2 が手元に残る。営業利益 98 億ドル、純利益 67 億ドル(2026 年の約 1.9 倍)。10 年の還元は正味 432 億ドル。景気後退が 2 度来て、その度に利益は 1〜2 割落ちるが、更新率の高さで戻る。g は市場の実質 +1.5%・価格 +3.5%・シェア −1.0% で約 4.0%。

  • 商業リスク(保険の設計・仲介):数量 3,289(世界の商業保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 4.5%(エーオンのシェア(収益÷市場))→ 売上 148 億ドル・営業利益 52 億ドル
  • 再保険の仲介:数量 598(世界の再保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 7.4%(エーオンのシェア)→ 売上 44 億ドル・営業利益 19 億ドル
  • 健康・福利厚生:数量 1,367(世界の健康・福利厚生の仲介とコンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 5.0%(エーオンのシェア)→ 売上 68 億ドル・営業利益 22 億ドル
  • ウェルス(退職・投資コンサル):数量 683(世界の退職・投資コンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 4.1%(エーオンのシェア)→ 売上 28 億ドル・営業利益 9 億ドル

倍率:利益ベースの正当化 PER:k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.50%)・g 4.0%(上限の内側。市場の実質 +1.2% + 価格 3.5% から、AI・MGA への流出によるシェアの目減り −1.0% を引いた約 3.7%(中立)で、4% を超えない)・事業の ROE 43%(帳簿の自己資本 ROE:純利益 67.0 ÷ 自己資本 156.4 億ドル)・moat=普通(残る割合 0.50)。RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 25.2%、正当化 PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 24.0 倍(上限 = 純利益 67.0 億ドル × これ = 1610 億ドル)。これの 0.8 割(19.2 倍)に置いた。やや楽観:楽観より伸びと利益率が控えめなので一段下。

確率:AI が道具として働き、助言の需要が保険の複雑化で増える。会社の利益率の拡大が 2030 年まで続く。

中立 34% 中立:収益 年 +4.6%・シェア横ばい・調整後営業利益率 35% 利益 59 億ドル · PER 17.7 倍 · 株価時価総額 478.86 ドル1,040 億ドル

2035 年に収益 262 億ドル(売却後の 2025 年の約 1.6 倍、年 +4.6%)。商業リスク 133・再保険 40・健康 62・ウェルス 26(億ドル)。市場は年 +4.6%(実質 +1.1%・保険料率と物価 +3.5%)、シェアは横ばい(AI で小口を失う分を、複雑な案件のデータと分析で補う)。調整後営業利益率 35%(償却後 32.8%)で、節約の拡大と賃金の上昇が拮抗する。営業利益 86 億ドル、純利益 59 億ドル(2026 年の約 1.7 倍)。10 年の還元は正味 393 億ドル(純利益の合計の約 8 割)。景気後退を 2 度挟み、その度に利益は 2〜3 割落ちる前提。g は市場の実質 +1.2%・価格 +3.5%・シェア −1.0% で約 3.7%。

  • 商業リスク(保険の設計・仲介):数量 3,136(世界の商業保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 4.2%(エーオンのシェア(収益÷市場))→ 売上 133 億ドル・営業利益 45 億ドル
  • 再保険の仲介:数量 575(世界の再保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 7.0%(エーオンのシェア)→ 売上 40 億ドル・営業利益 17 億ドル
  • 健康・福利厚生:数量 1,303(世界の健康・福利厚生の仲介とコンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 4.8%(エーオンのシェア)→ 売上 63 億ドル・営業利益 19 億ドル
  • ウェルス(退職・投資コンサル):数量 652(世界の退職・投資コンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 4.0%(エーオンのシェア)→ 売上 26 億ドル・営業利益 8 億ドル

倍率:利益ベースの正当化 PER:k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.50%)・g 4.0%(上限の内側。市場の実質 +1.2% + 価格 3.5% から、AI・MGA への流出によるシェアの目減り −1.0% を引いた約 3.7%(中立)で、4% を超えない)・事業の ROE 37%(帳簿の自己資本 ROE:純利益 58.6 ÷ 自己資本 160.5 億ドル)・moat=普通(残る割合 0.50)。RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 22.0%、正当化 PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 23.4 倍(上限 = 純利益 58.6 億ドル × これ = 1370 億ドル)。これの 0.8 割(17.7 倍)に置いた。中立:大型・複雑な案件の比重が高く堀は深いが、AI による置き換えの不安と自己資本の薄さ(ROE の見かけの高さ)があるので、上限の 7.6 割にとどめた

確率:市場が実質 +1.2% と物価で年 +4〜5%、シェアは AI・MGA への流出と優位で相殺する。

やや悲観 24% やや悲観:収益 年 +3.2%・シェア −8%・調整後営業利益率 33% 利益 47 億ドル · PER 15.8 倍 · 株価時価総額 342.93 ドル745 億ドル

2035 年に収益 229 億ドル(年 +3.2%)。商業リスク 116・再保険 35・健康 56・ウェルス 22(億ドル)。市場は年 +4.0% でも、商業リスクのシェアは 8% 分(中堅・小口の直販と MGA への流出)、健康・ウェルスは WTW とマーサーに 6〜8% 分取られる。手数料の透明化で料率も下がる。調整後営業利益率 33%(償却後 30.6%)。営業利益 70 億ドル、純利益 47 億ドル(2026 年の約 1.3 倍)。10 年の還元は正味 329 億ドルで、純負債は調整後 EBITDA の 2.1 倍。競合に勝てば純利益は約 59 億ドル(中立)。g は市場の実質 +1.0%・価格 +3.5%・シェア −1.4% で約 3.1%。

  • 商業リスク(保険の設計・仲介):数量 2,961(世界の商業保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 3.9%(エーオンのシェア(収益÷市場))→ 売上 116 億ドル・営業利益 37 億ドル
  • 再保険の仲介:数量 538(世界の再保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 6.5%(エーオンのシェア)→ 売上 35 億ドル・営業利益 13 億ドル
  • 健康・福利厚生:数量 1,231(世界の健康・福利厚生の仲介とコンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 4.5%(エーオンのシェア)→ 売上 56 億ドル・営業利益 16 億ドル
  • ウェルス(退職・投資コンサル):数量 615(世界の退職・投資コンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 3.7%(エーオンのシェア)→ 売上 23 億ドル・営業利益 7 億ドル

倍率:利益ベースの正当化 PER:k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.50%)・g 4.0%(上限の内側。市場の実質 +1.2% + 価格 3.5% から、AI・MGA への流出によるシェアの目減り −1.0% を引いた約 3.7%(中立)で、4% を超えない)・事業の ROE 27%(帳簿の自己資本 ROE:純利益 47.0 ÷ 自己資本 172.5 億ドル)・moat=普通(残る割合 0.50)。RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 17.4%、正当化 PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 22.0 倍(上限 = 純利益 47.0 億ドル × これ = 1034 億ドル)。これの 0.7 割(15.8 倍)に置いた。やや悲観:商業リスクのシェアが直販・MGA に抜け、手数料の透明化で料率も下がる姿として、中立より下に置いた。

確率:AI と直販・MGA で小口と中堅の一部が流出し、マーシュとハウデンにシェアを取られる。賃金の上昇も重い。

悲観 14% 悲観:構造的に負ける。シェア −25%・調整後営業利益率 30% 利益 29 億ドル · PER 11.8 倍 · 株価時価総額 155.73 ドル338 億ドル

2035 年に収益 175 億ドル(売却後の 2025 年とほぼ同じ水準で、10 年で実質 3 割減)。商業リスク 86・再保険 29・健康 43・ウェルス 17(億ドル)。AI による比較・直販と MGA が標準的な案件を置き換え、商業リスクのシェアが 25% 分抜け、再保険は 15%、健康・ウェルスは 20% 分抜ける。手数料の透明化と訴訟で料率が下がり、調整後営業利益率は 30%(償却後 26.0%)に落ちる。営業利益 46 億ドル、純利益 29 億ドル(2026 年の約 8 割)。借金の返済と配当を優先し、純負債は調整後 EBITDA の 2.6 倍、借り換えの金利は高い。時価総額は約 338 億ドルで今より約 47% 低い。g は市場の実質 +0.5%・価格 +3.5%・シェア −1.7% で約 2.2%。

  • 商業リスク(保険の設計・仲介):数量 2,688(世界の商業保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 3.2%(エーオンのシェア(収益÷市場))→ 売上 86 億ドル・営業利益 24 億ドル
  • 再保険の仲介:数量 488(世界の再保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 5.9%(エーオンのシェア)→ 売上 29 億ドル・営業利益 10 億ドル
  • 健康・福利厚生:数量 1,129(世界の健康・福利厚生の仲介とコンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 3.8%(エーオンのシェア)→ 売上 43 億ドル・営業利益 10 億ドル
  • ウェルス(退職・投資コンサル):数量 538(世界の退職・投資コンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定))× 価格 3.2%(エーオンのシェア)→ 売上 17 億ドル・営業利益 4 億ドル

倍率:利益ベースの正当化 PER:k 7.50%(基本 8.0% + quality -0.50%)・g 4.0%(上限の内側。市場の実質 +1.2% + 価格 3.5% から、AI・MGA への流出によるシェアの目減り −1.0% を引いた約 3.7%(中立)で、4% を超えない)・事業の ROE 16%(帳簿の自己資本 ROE:純利益 28.7 ÷ 自己資本 175.4 億ドル)・moat=普通(残る割合 0.50)。RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 11.9%、正当化 PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 19.0 倍(上限 = 純利益 28.7 億ドル × これ = 545 億ドル)。これの 0.6 割(11.8 倍)に置いた。悲観:AI による比較・直販でシェアが大きく抜け、構造的に優良でなくなった会社として最も下に置いた。

確率:AI が大企業の標準的な保険まで置き換え、競合の大型ブローカーとの価格競争も重なり、もう優良ではなくなる。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

商業リスク(保険の設計・仲介)

多国籍企業・大企業・中堅企業の財産・賠償責任・サイバー・建設などの保険の設計と仲介。保険会社から手数料、顧客からフィーを受ける。

数量世界の商業保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定)価格エーオンのシェア(収益÷市場)売上営業利益
今 2025/12 2,000 4.2% 85 24
10 年後 中立 3,136 4.2% 133 45

取り方:市場 約 2,000 億ドル(世界の保険ブローカレッジ 3,500〜4,000 億ドルの約 55%、推定)× シェア 4.25% = 85.0 億ドル(2025 年の商業リスクの収益 84.97 億ドル)。op は調整後の利益(部門の調整後営業利益率 約 33% と推定)から、無形資産の償却の割付 4.0 億ドルを引いた値。市場の名目成長に保険料率の上昇(価格)を含める。

再保険の仲介

保険会社の危険を再保険市場へ出す仲介と、危険の分析・資本の助言。

数量世界の再保険ブローカレッジの手数料収益の市場(億ドル、推定)価格エーオンのシェア売上営業利益
今 2025/12 400 7.0% 28 10
10 年後 中立 575 7.0% 40 17

取り方:市場 約 400 億ドル(推定)× シェア 7.0% = 27.9 億ドル(2025 年の再保険の収益 27.93 億ドル)。マーシュの再保険(約 25 億ドル、推定)とほぼ並ぶ。op は調整後 約 38% から償却 0.4 億ドルを引いた値。

健康・福利厚生

企業の従業員向けの保険設計・福利厚生のコンサルと、人事・報酬の助言。

数量世界の健康・福利厚生の仲介とコンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定)価格エーオンのシェア売上営業利益
今 2025/12 800 4.8% 38 10
10 年後 中立 1,303 4.8% 63 19

取り方:市場 約 800 億ドル(推定)× シェア 4.8% = 38.4 億ドル(2025 年の健康の収益 38.39 億ドル)。マーシュ傘下のマーサー、WTW が競合。op は調整後 約 30% から償却 1.9 億ドルを引いた値。

ウェルス(退職・投資コンサル)

企業年金・退職・投資のコンサルティング。NFP のウェルス(富裕層向け運用助言)は 2026 年の初めまでに売却済み。

数量世界の退職・投資コンサルの手数料収益の市場(億ドル、推定)価格エーオンのシェア売上営業利益
今 2025/12 400 5.2% 21 6
10 年後 中立 652 4.0% 26 8

取り方:市場 約 400 億ドル(推定)× シェア 5.2% = 20.7 億ドル(2025 年のウェルスの収益 20.68 億ドル。売却する NFP ウェルスを含む)。2026 年の売却(収益で約 5 億ドル)を、筋書きではシェアに 0.77 を掛けて置いた。op は調整後 約 36% から償却 1.5 億ドルを引いた値。

リスクと懸念

財物の料率の下落が長引く

マーシュの指数で世界の商業保険料率は 2026 年 4〜6 月期に −6%、7〜9 月期に −5%、財物は −10% 前後。収益の大半が保険料連動の手数料なので、2027 年まで続けば基調成長が 3% 台へ落ち、利益率の拡大が止まる。再保険は災害料率の下落が大きく、エーオンの再保険の収益 28 億ドルに直接効く。

AI による仲介の置き換え

2026 年 2 月の AI 不安で株価は 1 日で約 10% 下がった。大企業の標準的な保険と請求の一部が直販・比較ツール・MGA へ移れば、手数料の率とシェアが下がる。エーオンの顧客は大企業中心で小口より影響は小さいが、10 年では確率を無視できない。

純負債と借り換え

総負債は約 150 億ドル、純負債は約 133 億ドルで調整後 EBITDA の 2 倍強。借り換えのたびに金利は 5〜6% 台へ上がり、不況の年は利益が落ちて自社株買いが止まる。自己資本が薄いので、倍率を決める ROE の見かけが高い分、利益の落ち込みで倍率が縮みやすい。

CFO の突然の退任と統治

2026 年 8 月に CFO が即日退任し、暫定の後任を置いて探索中。会社は同日に 2026 年の見通しを維持したが、財務の統治・資本配分の方針(買い戻しの規律)が試される。CEO のグレッグ・ケースは任期を 2030 年末まで延長しており、後継の道筋が見えないことも不確かさになる。

ヒューマン・キャピタルの伸び悩み

ウェルスの売却後も、健康・年金のコンサルは市況(株価・金利・雇用)に左右され、M&A 助言は 2026 年 4〜6 月期に前年の反動で弱かった。収益を生む人員の伸びは年初来 +3% で、会社の目標 4〜8% に届かず、将来の収益の種が細る恐れがある。

手数料の透明化と訴訟

手数料の開示義務や、顧客・規制当局からの訴訟(利益相反・成功報酬)が強まれば、大企業案件でも手数料の率が下がる。ヒューマン・キャピタルの成功報酬も同様。収益の 1〜2% 分でも利益率で 1〜2 ポイントに響く。

今後の分かれ目

世界の商業保険料率が 2027 年に底を打って上昇に転じる
基調が 6% 台へ戻り、楽観・やや楽観の確率を上げる。10 年の利益率の上振れ側に寄せる。
AI の直販・MGA で大企業の標準案件の更新率が目に見えて下がる(基調が 3% 以下)
10 年の悲観・やや悲観の確率を 5 割へ上げ、長期の g を 3% 以下へ下げる。ROE から出した倍率も 20 倍前後へ下がる。
後任の CFO が決まり、自社株買いの規律(純負債 2 倍以下)が示される
統治の不安が消え、悲観の確率を 1〜2 ポイント下げる。
景気後退で保険の対象(雇用・売上)が 1 割減り、料率が下がる
純利益が 2 割落ち、自社株買いが止まり、10 年の悲観に近づく。ただし過去の下げは山から 26% で、保険ブローカーの株価は浅い。
3x3 の節約(年 3.5 億ドル)が 2026 年末までに出て、調整後営業利益率が 2027 年以降も毎年 70bp 以上広がる
中立の利益率(償却後 31%)を超え、やや楽観・楽観の確率を上げる。
FCF を高値で自社株買いに使い、買い戻しの平均価格が本質価値を超える
還元の価値が目減りし、10 年の還元を 1 割減らして見る。

見ておくもの

  • 基調成長(商業リスク・再保険・健康・ウェルス別)と、マーシュ・WTW・ギャラガーとの差
  • 調整後営業利益率(毎年 70〜80bp の拡大)と 3x3 計画の節約
  • 世界の商業保険料率(マーシュの指数)と財物・再保険の更新料率
  • 純負債÷調整後 EBITDA と自社株買いの額、CFO の後任
  • AI の直販・MGA による大企業・中堅の更新率、収益を生む人員の伸び(目標 4〜8%)

倍率と資本コストの決め方

今の時価総額(約 635 億ドル)を見る前に、4 つの部門の市場規模 × シェアから収益を積み上げ、償却後の利益率で純利益を出し、その後に ROE・g・k から利益ベースの倍率を出した。k = 基本 8.0% + quality −0.5% = 7.5%、g は事業で決め 4% を超えない(中立は 3.7%)。ROE は来年の自己資本に対する純利益で、自社株買いで自己資本が薄いため高く出る。PER は (1 − g/RONIC)/(k − g) を来年の利益に対して出し、10 年目の利益には ×(1+g)、資本コストを超える分は新しく投じるお金では半分に薄れる形で使った。中立の 10 年は正当化 PER 23.4 倍の 7.6 割 = 17.7 倍で、やや悲観・悲観も同じ式の上限に対する割合で置き、過去の PER の底には寄せていない。総合は +15% で「やや割安」。今の株価には寄せていない。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality −0.5% = 7.5%(β は使わない。決まり v2。内訳は quality_parts と quality_why)。引受リスクを負わず顧客の更新率も高い事業なので quality は下げ、純負債の重さで少し戻した。金融なので負債による補正は quality の debt で見る。個別のリスク(AI による置き換え・料率軟化・CFO の交代)は k に足さず、悲観の確率と深さで表した。長期の g は 4.0% まで、k − g ≥ 3.5% を守る。

同じ業種(金融)の AI 分析

割安 アメリプライズ・ファイナンシャルAMP 資産残高に連動する助言と運用で ROE 50% 超を稼ぐ優良会社。利益ベースの倍率で測っても、値段は割安 本質価値との差 +64.0% · 10 年 割安(年 +12.2%) 割安 シンクロニー・ファイナンシャルSYF 小売の提携で貸す米最大級のカード会社。貸倒れの循環と提携先の更新が悲観の核だが、利益ベースの式で出しても価値は今の値段を大きく上回る 本質価値との差 +56.8% · 10 年 割安(年 +12.4%) 割安 フィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシーズFIS ワールドペイ持分を売り発行体処理を取り込んだ銀行向け処理の大手。償却と統合費で GAAP の利益は薄く、純負債が時価総額を上回る。式の中立の 10 年後は今の約 2.5 倍 本質価値との差 +43.9% · 10 年 割安(年 +11.2%) 割安 グローバル・ペイメンツGPN ワールドペイを取り込んだ決済処理の大手。買収の償却で GAAP の利益は薄く、純負債は時価総額の 75%。式の中立の 10 年後は今の約 2.4 倍だが、借金と競争を見て悲観を厚くした 本質価値との差 +42.0% · 10 年 割安(年 +10.9%) 割安 ハンティントン・バンクシェアーズHBAN Veritex と Cadence を取り込んだ全米 10 位の地銀。ROTCE 15〜16% なら利益ベースの式の倍率は PER 12 倍前後で、今の約 10 倍は割安 本質価値との差 +40.6% · 10 年 割安(年 +10.7%) 割安 グローブ・ライフGL 代理店網の高い利益率で堅く稼ぐ。空売り報告と調査は終結、代理店の減少が焦点。資本コスト 7.75% の利益ベースの倍率でも、10 年の価値は今の時価総額を大きく上回る 本質価値との差 +39.6% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 エベレスト・グループEG 再保険と卸売・特殊保険に絞る世界大手。運用益と資本の返しは堅いが、準備金の積み増しを繰り返した会社。中立 10 年 11.4 倍で、総合は今の時価総額に対し +47% の「割安」 本質価値との差 +37.9% · 10 年 割安(年 +10.5%) 割安 リージョンズ・ファイナンシャルRF 預金コストと貸出の質で地銀の上位に立つ南東部の最大手。上限 PER 約 14 倍の 9 割(約 12.6 倍)の式で、今の約 10 倍は割安 本質価値との差 +37.6% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 ハートフォード・インシュアランスHIG 米国の企業向け・個人向け損保と団体保険の大手。核の ROE は 19% 前後だが、中堅・大企業の引受は山を越えた。中立 10 年 12.6 倍で、総合は今の時価総額に対し +40% の「割安」 本質価値との差 +34.5% · 10 年 割安(年 +9.8%) 割安 ファイサーブFISV 決済処理の大手。2026 年に見通しを 2 度下げ、株価は GAAP で 7 倍台まで沈んだ。稼ぐ力は残り、式の中立の 10 年後は今の約 2.3 倍。ただし借金が時価総額を上回り、悲観の確率を厚くした 本質価値との差 +32.1% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 ステート・ストリートSTT 世界 3 大の保管銀行で SPDR の ETF 運用も持つ。堀は深いが手数料の下落圧力と金利依存があり、利益ベースの式の倍率で測ると値段は割安 本質価値との差 +30.7% · 10 年 割安(年 +10.0%) 割安 キーコープKEY 法人向け・投資銀行に強い中堅の地銀。利ざやと効率は同業の下位で改善余地が大きい。式は上限 PER 約 13.5 倍の 8.5 割、利益の伸びで割安 本質価値との差 +30.0% · 10 年 割安(年 +10.1%) やや割安 PNCファイナンシャル・サービシズ・グループPNC 全米の大手銀行。FirstBank 買収と新店 300 店で全国展開へ進む。ROTCE 18.3% でも資本コスト 8.25% の利益ベースの式では 10 年後 PER 約 13 倍が妥当で、今の 12.5 倍は割安 本質価値との差 +29.2% · 10 年 やや割安(年 +9.6%) やや割安 プログレッシブPGR 自動車保険の首位を争う高 ROE の損保。利益率は山にある。中立 10 年 14.9 倍で、総合は今の時価総額に対し +34% の「割安」 本質価値との差 +27.8% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 ウィリス・タワーズ・ワトソンWTW 世界 3 位級の保険ブローカーと人事・福利厚生コンサルの二本足。利益率が上がる局面で、AI 不安と料率軟化を織り込んだ中立 10 年 20.0 倍で、総合は今の時価総額に対し +35% の「割安」 本質価値との差 +26.9% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 トゥルーイスト・ファイナンシャルTFC 南東部・中部大西洋岸の大手銀行で、法人と資産管理は強いが、低採算の個人ローンを売って作り直し中。式の PER は 10 年後 12 倍前後で、今の時価総額は割安 本質価値との差 +26.5% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) やや割安 バンク・オブ・アメリカBAC 全米第 2 の銀行で、預金・富裕層・市場の堀は深い。資本コスト 8.0% の利益ベースの式では ROE 11〜12% の銀行に PBR 約 1.7 倍が付き、今の 1.2 倍はやや割安 本質価値との差 +23.9% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 ウェルズ・ファーゴWFC 資産上限が外れて貸出・預金が 1 割伸びる全米第 3 位の銀行。資本コスト 8.25% の利益ベースの式では ROE 13% の銀行に PBR 約 1.7 倍が付き、今の 1.4 倍はやや割安 本質価値との差 +22.4% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 プルデンシャル・ファイナンシャルPRU 日本の不祥事で下振れ中だが、PGIM・団体保険・退職の本業は堅い。資本コスト 8.5% の利益ベースの倍率で、10 年の価値は今をやや上回る 本質価値との差 +21.6% · 10 年 やや割安(年 +8.9%) やや割安 アーチ・キャピタル・グループACGL 米国の再保険・事業保険・住宅ローン保険の複合会社。ROE 18% で資本を動かす優良な損保だが再保険の料率は山を越えた。中立 10 年 11.5 倍で、総合は今の時価総額に対し +27% の「やや割安」 本質価値との差 +21.5% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 オールステートALL 個人向け自動車・住宅保険で米国 2 位の損保。利益は準備金の戻しと軽い災害年で山にある。中立 10 年 11.3 倍で、総合は今の時価総額に対し +24% の「やや割安」 本質価値との差 +18.8% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 M&TバンクMTB 北東部の地銀。無利息預金が厚く利ざや 3.65%、与信も堅い。式は上限 PER 約 14 倍の 9 割(約 12.8 倍)で、今の PER 約 10 倍はやや割安 本質価値との差 +17.6% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 シチズンズ・フィナンシャル・グループCFG ニューイングランド発の大手地銀で、ROTCE は 15% から 16〜18% を目指す途中。式は上限 PER 約 13 倍の 8.8 割(約 11.5 倍)で、利益の伸びで割安 本質価値との差 +16.7% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ペイパルPYPL ブランド決済の伸びが止まり競合に標準の座を削られる最中の決済網。事業は黒字で現金も厚く倍率は低い。成長が鈍っても利益ベースの式の上ではやや割安 本質価値との差 +16.3% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 USバンコープUSB 全米 5 位の銀行。決済(エラボン・カード)と BTIG で手数料が厚い。ROTCE 18.5% でも資本コスト 8.25% の利益ベースの式では 10 年後 PER 約 13 倍・PBR 約 1.6 倍が妥当で今の 1.4 倍はやや割安 本質価値との差 +15.7% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 メットライフMET 団体保険とアジアの利益が積み上がり、自己資本の薄さと信用リスクが焦点。資本コスト 8.25% の利益ベースの倍率で、10 年の価値は今をやや上回る 本質価値との差 +15.5% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 バンク・オブ・ニューヨーク・メロンBNY 世界最大級の保管・決済の基盤で堀は深いが、手数料率の低下と預金の利ざやが重しになる優良な保管銀行。利益ベースの式の倍率で測ると値段はやや割安 本質価値との差 +15.5% · 10 年 やや割安(年 +7.9%) やや割安 シティグループC 再建途上の世界展開銀行。ROE 12% が定着すれば利益ベースの式で PER 12 倍前後が付き、今は 2 割弱やや割安。ただし 10 年の実績は資本コスト割れで、その不安は確率で厚く見る 本質価値との差 +15.3% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) やや割安 AIGAIG 損保大手として引受を立て直し、2027 年の ROE 目標へ進行中。中立 10 年 11.6 倍で、総合は今の時価総額に対し +19% の「やや割安」だが、準備金の質に敏感 本質価値との差 +14.3% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 キャピタル・ワン・ファイナンシャルCOF 買収で膨らんだ「ROE 2%」は実力でなく、カード・自動車・自前の決済網の三本柱。利益ベースの式では中立で今を上回るが、信用循環と網の賭けで悲観を厚く置いた 本質価値との差 +14.1% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ノーザン・トラストNTRS 預かり資産 20 兆ドルの老舗の信託銀行。富裕層向けの信頼と堀はあるが、手数料率の低下と金利依存があり、利益ベースの式の倍率ではやや割安 本質価値との差 +12.1% · 10 年 やや割安(年 +8.1%) やや割安 T・ロウ・プライス・グループTROW 運用資産 1.9 兆ドルの老舗アクティブ運用会社。現金が厚く事業は高収益だが、株式の流出と手数料率の低下が続く。利益ベースの倍率でもやや割安に出る 本質価値との差 +12.0% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 JPモルガン・チェースJPM 全米最大の銀行で堀は広がる。利益ベースの式で測ると 10 年後の PBR は約 2.6 倍で、今の 2.5 倍よりやや高く、やや割安 本質価値との差 +11.3% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) やや割安 プリンシパル・ファイナンシャル・グループPFG 退職・給与福利の窓口として堅く稼ぐ。運用の流出と手数料の下落を織り込んでも、資本コスト 8.25% の利益ベースの倍率で、10 年の価値は今をやや上回る 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.7%) 適正 レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャルRJF 助言付き資産を伸ばし続ける堅実なウェルス会社。資本コスト 8.25% の利益ベースの式では、10 年の価値は今の値段をやや上回る 本質価値との差 +9.9% · 10 年 適正(年 +8.1%) 適正 フィフス・サード・バンコープFITB 2026 年 2 月にコメリカを統合した全米 9 位の地銀。ROTCE 19% 目標は式で PER 約 12 倍・PBR 約 1.6 倍が妥当で、今の PBR 約 1.4 倍(有形で約 2.2 倍)はやや割安 本質価値との差 +6.6% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 チャールズ・シュワブSCHW 預かり資産 13 兆ドルの個人向け証券の最大手。資本コスト 8.5% の利益ベースの式では今の値段はほぼ適正で、利ざやと流入は 2026 年が山に近く、式の感度が大きい 本質価値との差 +5.1% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 フランクリン・リソーシズ(フランクリン・テンプルトン)BEN 運用資産 1.8 兆ドルの総合運用会社。不祥事の流出は止まり利益率は回復に入ったが、買収でできた会社で堀は薄い。利益ベースの倍率ではほぼ適正 本質価値との差 +4.7% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 アメリカン・エキスプレスAXP 閉じた決済網と富裕層の会員で ROE 30% 超の稀な金融。資本コスト 7.75% の利益ベースの式では総合で今の値段を 1 割弱上回るだけで、適正 本質価値との差 +3.7% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 アーサー・J・ギャラガーAJG 保険ブローカー世界 4 位で AP 買収の統合期。堀と買収の積み上げは健在で、AI 不安と料率軟化を織り込んだ中立 10 年 15.9 倍で、総合は今の時価総額に対し +9% の「適正」 本質価値との差 +2.6% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 マーシュ・マクレナンMRSH 保険ブローカー世界最大手。切り替え費用の高い堀と高 ROE は健在で、AI 不安と料率軟化を織り込んだ中立 10 年 19.9 倍で、総合は今の時価総額に対し +8% の「適正」 本質価値との差 +2.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 トラベラーズTRV 米国最大級の企業・個人向け損保。核の ROE は 20% 超だが引受益は山の後。中立 10 年 13.1 倍で、総合は今の時価総額に対し +8% の「適正」 本質価値との差 +1.6% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 チャブCB 世界最大級の上場損保。引受の規律と運用益で稼ぐ。軟調な市場でも質は落ちにくい。中立 10 年 11.6 倍で、総合は今の時価総額に対し +3% の「適正」 本質価値との差 +0.4% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 ブラックロックBLK 資本コスト 8.25% の利益ベースの倍率で測ると、貯まる現金を数えて値段はほぼ適正 本質価値との差 −2.7% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 インベスコIVZ 運用資産 2.5 兆ドルの ETF 主導の運用会社。QQQ と ETF の流入が利益を押し上げるが利回りは薄く、アクティブ株式の流出と市場の高値が重い 本質価値との差 −2.8% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 アシュラントAIZ 携帯端末保護・自動車保証・住宅保険を束ねる特殊保険会社。資本の軽い手数料型の利益で ROE 15% 前後。中立 10 年 13.1 倍で、総合は今の時価総額に対し -3% の「適正」 本質価値との差 −3.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 ジャック・ヘンリー・アンド・アソシエーツJKHY 中小の銀行・信用組合のコアと決済を握る安定した処理会社。顧客数は合併で減っても受注で横ばい、1 行あたり売上は年 5% 前後伸びる。10 年の価値は今の値段とほぼ同じで適正 本質価値との差 −5.1% · 10 年 適正(年 +5.8%) 適正 S&P グローバル インクSPGI 格付と指数が稼ぐ高収益の堀を持つが、データ事業は AI で揺らぐ。資本コスト 7.75% の利益ベースの式の倍率で見ると、今の値段は適正の範囲(割高寄り) 本質価値との差 −7.2% · 10 年 適正(年 +5.6%) 適正 ロウズ・コーポレーションL 約 9 割保有の損保 CNA、ガス・パイプライン、ホテルと 44 億ドルの現金を持つ持株会社。価値の 7 割は CNA、成長はパイプライン。中立 10 年 10.8 倍で、総合は今の時価総額に対し -6% の「適正」 本質価値との差 −8.9% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 ブラウン・アンド・ブラウンBRO 米国中堅の保険ブローカーで、アクリシュア買収の借金と弱い基調が重い。中立 10 年 13.3 倍で、総合は今の時価総額に対し -3% の「適正」 本質価値との差 −9.7% · 10 年 適正(年 +5.3%) やや割高 ブラックストーンBX 運用資産 1.35 兆ドルのオルタナティブ運用の最大手。堀は厚いが、解約の起きる個人マネーと報酬率の低下を数え、利益ベースの倍率で測ると、値段はほぼ適正 本質価値との差 −11.9% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 W.R.バークレーWRB 約 50 の専門事業会社を束ねる米国の商業・特殊損保。ROE 18〜20% で資本を返す優良会社だが、料率の山は越えてソフト化が近い。中立 10 年 13.9 倍で、総合は今の時価総額に対し -13% の「やや割高」 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ファクトセット・リサーチ・システムズFDS 金融の情報インフラとして更新率 95% 超を守る高収益会社。席数ベースの商売が生成 AI に置き換わる懸念を悲観に厚く入れても、資本コスト 7.75% の利益ベースの式では今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −14.0% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 アフラックAFL 日本のがん・医療保険で首位級。利益の約 7 割を日本が稼ぎ、伸びは鈍いが堅い。資本コスト 7.75% の利益ベースの倍率では、10 年の価値は今の時価総額をやや下回る 本質価値との差 −15.3% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 アレス・マネジメントARES 信用運用が強い運用資産 6,700 億ドルのオルタナティブ運用会社。手数料の積み上がりは堅いが、株式報酬が手数料関連利益の約 4 割を食い、GAAP と利益ベースの倍率で見た値段はやや割高 本質価値との差 −15.4% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 マスターカードMA ビザと並ぶ世界の決済網。貸出リスクがなく、還元しながら伸びる利益に高い倍率が付く。資本コスト 7.5% の式でも今の値段は先を織り込み、10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −15.6% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 コーペイCPAY 燃料カードの車両決済に越境の法人決済が加わって伸びる決済会社。利益は厚いが借金が重く、10 年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 −17.3% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 ムーディーズMCO 格付の二強の一角で利益率 65% 超の堀を持つが、データ事業は AI で揺らぐ。資本コスト 7.75% の利益ベースの式では今の値段は先取りが大きく、やや割高 本質価値との差 −17.4% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ビザV 貸出リスクを持たない世界最強の決済網。還元しながら伸びる利益に高い倍率が付く。資本コスト 7.5% の式でも今の値段は先を織り込み、10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −19.9% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 CMEグループCME 金利先物をほぼ独占する取引所。取引量の急増は一部が剥がれ、資本コスト 7.75% の利益ベースの式では今の値段はやや割高に出る 本質価値との差 −20.5% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 インタラクティブ・ブローカーズ・グループIBKR 世界でいちばん安く速い証券会社だが、会社全体の持ち分で測ると今の値段は 10 年先の成長を織り込んでやや割高 本質価値との差 −21.0% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 アポロ・グローバル・マネジメントAPO 運用資産 1.05 兆ドルのオルタナティブ運用に、生保アセネ(Athene)を連結する。調達と保険の資金源は厚いが、保険の利ざやと私募クレジットの質が振れ、利益ベースの倍率で測ると値段はやや割高 本質価値との差 −21.5% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 エリー・インデムニティERIE 相互保険会社の管理手数料(保険料の 25%)だけを受け取る資本いらずの事業。契約数の減少が続き、伸びは物価連動に頼る。中立 10 年 18.2 倍で、総合は今の時価総額に対し -17% の「やや割高」 本質価値との差 −21.5% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 シンシナティ・ファイナンシャルCINF 代理店経由の中堅損保。引受の利益は薄く、自己資本の約 8 割が保有株。本業と保有株を分けて見ると、総合は今の時価総額に対し -20% の「やや割高」 本質価値との差 −23.5% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 モルガン・スタンレーMS ウェルスの規模で堀が広がる優良な金融。資本コスト 8.5% の利益ベースの式では ROE 14.7% に PER 11.7 倍前後が付き、今の PER 17 倍はやや割高 本質価値との差 −23.5% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 MSCIMSCI 指数の堀と資産連動料で稼ぐ高収益の会社だが、株高頼みと借入で膨らんだ今の値段は、資本コスト 8.0% の利益ベースの式の倍率ではやや割高 本質価値との差 −24.0% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 ゴールドマン・サックス・グループGS 投資銀行・市場業務で首位級の優良な金融。利益の山谷が大きく、資本コスト 8.75% の利益ベースの式では ROE 14.5% に PER 11 倍前後が付き、今の値段はやや割高 本質価値との差 −24.7% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 シービーオーイー・グローバル・マーケッツCBOE S&P 500 のオプションを独占する取引所。2026 年の取引量の急増は一部が剥がれ、資本コスト 7.75% の利益ベースの式では今の値段はやや割高に出る 本質価値との差 −26.9% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 インターコンチネンタル・エクスチェンジICE 取引所・債券データ・住宅ローン基盤の 3 本柱。質は高いが、資本コスト 8.0% の利益ベースの式では今の値段は先取りが大きい 本質価値との差 −27.8% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) やや割高 ナスダックNDAQ 上場・指数・金融ソフトの継続収入が 7 割超の取引所。質は高いが、資本コスト 8.0% の利益ベースの式では今の値段は先に進みすぎで、やや割高 本質価値との差 −28.3% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) やや割高 バークシャー・ハサウェイBRK-B 保険・鉄道・電力・製造の複合体と 6,700 億ドル超の株式・現金。営業 4 事業は利益ベースの上限の内側に置き、中立 10 年 PBR 1.11 倍で、総合は今の時価総額に対し -28% の「やや割高」 本質価値との差 −29.8% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) 割高 ブロックXYZ 若者向け金融アプリ Cash App と加盟店決済 Square を持つ。粗利益は伸びるが、貸出と株式報酬を引いた GAAP 利益は薄い。利益ベースの倍率で測ると、確率で重ねた値は今の値段を 3 割弱下回る 本質価値との差 −31.7% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 KKRKKR 運用資産 8,000 億ドルのオルタナティブ運用に、保険(グローバル・アトランティック)を抱える。堀は厚いが、成功報酬と保険の投資損で利益の質が振れ、利益ベースの倍率で測ると値段はやや割高 本質価値との差 −35.2% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 コインベースCOIN 暗号資産の取引所から、ステーブルコインの利息と預かりで稼ぐ金融会社へ。事業の転換は本物だが、2026 年は赤字で、資本コスト 9.5% の利益ベースの式では今の値段が 10 年の高成長を織り込み過ぎて割高と出る 本質価値との差 −49.7% · 10 年 割高(年 +1.4%) 割高 ロビンフッド・マーケッツHOOD 個人投資家の新世代向け証券。予測市場・暗号資産・金利で稼ぐ力は本物だが、今の値段は 10 年の高成長を織り込み済みで、資本コスト 9% の利益ベースの式では大きく割高に出る 本質価値との差 −58.0% · 10 年 割高(年 −1.0%)

ほかの業種も見る(AI 銘柄分析の一覧)→

読んだ資料

  1. 2025 通期決算(収益・調整後営業利益・FCF・償却・負債)
  2. 2026 年 4〜6 月期決算(基調 +5%・利益率・自社株買い・負債・見通し)
  3. 4〜6 月期の要約(自社株買いの目標超え・ウェルス売却・AI)
  4. 4〜6 月期の電話会見の要約(再保険・M&A 助言・買収・人員)
  5. CFO の退任と 2026 年の見通しの維持
  6. CEO の任期の延長(2030 年末まで)

分析日 2026-10-16